JP7149978B2 - 壁放射冷暖房装置及び部屋構造 - Google Patents
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Description
壁面(第一壁部4の壁面)に設けられた壁放射冷暖房装置12であって、
前記壁面の一部にふかし壁が形成され、
前記ふかし壁は、当該ふかし壁に内蔵された第一フレーム材(前側フレーム材212)及び第二フレーム材(後側フレーム材211)と、前記第一フレーム材及び前記第二フレーム材を連結する複数の連結材213と、高温又は低温の流体を流通させる管材231と、を備え、
前記第二フレーム材は、前記第一フレーム材よりも前記壁面側に設けられており、
前記管材231は、当該管材231と前記第二フレーム材との間に設けられた前記第一フレーム材に支持されており、
前記複数の連結材213は、上下に並ぶ複数の連結材213を含み、当該上下に並ぶ複数の連結材213は、互いに間隔を空けて配置されていることを特徴とする。
また、第二フレーム材(後側フレーム材211)は、第一フレーム材(前側フレーム材212)よりも壁面(第一壁部4の壁面)側に設けられており、管材231は、当該管材231と前記第二フレーム材との間に設けられた前記第一フレーム材に支持されている。したがって、冷暖房の放射面を前記第一フレーム材や前記第二フレーム材よりもふかし壁表面側(前記壁面とは反対側)に形成することができるので、冷暖房効率がよい。
さらに、管材231は、壁面(第一壁部4の壁面)に形成されたふかし壁の内部のうち、第一フレーム材(前側フレーム材212)の表面側(前記壁面とは反対側)に設置されている。したがって、管材231を前記壁面に直接設置した場合や管材231を前記第一フレーム材の裏面側(前記壁面側)に設置した場合に比べて、冷暖房時において前記壁面の温度変化を抑えることができるので、前記壁面やその他の箇所(前記壁面を形成する壁部(第一壁部4)の内部など)に結露が発生することを防止できる。
また、部屋を形成するふかし壁に管材231を内蔵して成るので、部屋を形成する床に管材を内蔵して成る床暖房と同様、風が出ない、乾燥しにくい、騒音が少ない、室内に器具が設置されないなどの利点がある。
床暖房には、上記利点がある一方で、管材を壁近傍まで配置できないので、壁近傍の冷暖房に適していないという問題がある。また、床は人体と直接接触するので、不快感を与えてしまうおそれがある。また、床に内蔵された管材に低温の流体を流通させれば床暖房を冷房装置として用いることができるが、その場合、足元から冷えることになるので、好ましくない。これに対し、本発明の壁放射冷暖房装置12であれば、これらの問題を解決することができる。
請求項1に記載の壁放射冷暖房装置12において、
前記第一フレーム材(前側フレーム材212)は、前記壁面(第一壁部4の壁面)から離間して設けられており、
前記第二フレーム材(後側フレーム材211)は、前記壁面に接して設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の壁放射冷暖房装置12において、
前記第一フレーム材(前側フレーム材212)と前記管材231との間に下地材220が配設されており、
前記下地材220には、配管用の開口部221が設けられていることを特徴とする。
請求項1から3のいずれか一項に記載の壁放射冷暖房装置12において、
第一領域に設けられた前記管材231と、第二領域に設けられた前記管材231と、が異なる系統で配管されていることを特徴とする。
請求項4に記載の壁放射冷暖房装置12において、
当該壁放射冷暖房装置12を介して前記壁面に沿って設けられたデスク10の天板10aよりも上側の領域を、前記第一領域とし、
前記天板10aよりも下側の領域を、前記第二領域としたことを特徴とする。
請求項4又は5に記載の壁放射冷暖房装置12において、
前記第一領域と前記第二領域の温度又は温湿度をそれぞれ測定するセンサー(例えば温度センサー16)を備え、
当該壁放射冷暖房装置12の端部には、前記センサーを収納するためのセンサー収納凹部(凹部12a)が形成されていることを特徴とする。
請求項1から6のいずれか一項に記載の壁放射冷暖房装置12において、
当該壁放射冷暖房装置12の端部には、照明器具19を収納するための照明器具収納凹部(凹部12a)が形成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、内部に照明器具19が配置される照明器具収納凹部(凹部12a)を有しているので、ふかし壁として使用できるだけでなく、照明装置としても使用可能な多機能の冷暖房装置を提供することができる。また、照明器具19は、端部に設けた凹部12aの内部に収納されているので、照明器具19が目立たず、美観を損なうことがない。
壁面(第一壁部4の壁面)の一部にふかし壁が形成された部屋構造であって、
前記ふかし壁が複数形成されており、
複数の前記ふかし壁は、それぞれ当該ふかし壁に内蔵された第一フレーム材(前側フレーム材212)及び第二フレーム材(後側フレーム材211)と、前記第一フレーム材及び前記第二フレーム材を連結する複数の連結材213と、高温又は低温の流体を流通させる管材231と、を備えており、
前記第二フレーム材は、前記第一フレーム材よりも前記壁面側に設けられており、
前記管材231は、当該管材231と前記第二フレーム材との間に設けられた前記第一フレーム材に支持されており、
前記複数の連結材213は、上下に並ぶ複数の連結材213を含み、当該上下に並ぶ複数の連結材213は、互いに間隔を空けて配置されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、壁面(第一壁部4の壁面)の一部に複数のふかし壁が形成されており、複数のふかし壁は、それぞれ当該ふかし壁に内蔵された第一フレーム材(前側フレーム材212)及び第二フレーム材(後側フレーム材211)と、前記第一フレーム材及び前記第二フレーム材を連結する複数の連結材213と、高温又は低温の流体を流通させる管材231と、を備え、管材231は、前記第一フレーム材に支持されているので、管材231をふかし壁内に支持することができる。そして、管材231に高温の流体を流通させれば、壁面近傍の局所的な空間を暖める暖房装置として使用でき、管材231に低温の流体を流通させれば、壁面近傍の局所的な空間を冷やす冷房装置として使用できるので、パーソナル空調に適している。
本実施形態における床部2は、全面が同一の高さに設定されているが、スキップ床や掘りごたつのように段違いの部分があってもよい。
なお、床部2の上面には、椅子11の脚部に設けられるキャスターによる傷付きを防ぐタイルカーペットなどの敷物が敷かれてもよい。
本実施形態における天井部3は、全面が同一の高さに設定されているが、勾配天井や折り上げ天井でもよい。
さらに、これら第一壁部4、第二壁部5、第三壁部6は、床部2と天井部3との間に設けられており、本実施形態においては同一の高さ寸法に設定されている。
また、これら第一壁部4、第二壁部5、第三壁部6は、住宅内部の内壁として設けられる場合もあるし、住宅の外周を構成する外壁として設けられる場合もある。
また、この第一壁部4は、外壁であるものの、開口部が無い状態となっている。したがって、ユーザが第一壁部4側に向いている状態においては屋外が見えない。
また、この第二壁部5には、開口部(図示省略)が形成されている。したがって、ユーザが第二壁部5側に向いた状態になると屋外が見える。
この第三壁部6には、部屋空間1に出入りするための出入り用開口部(図示省略)が形成されている。
本実施形態におけるデスク10は、部屋空間1に対して造り付けられて一体化しているが、床部2上に置かれるものでもよい。
天板10aにおける第一壁部4側縁部の長さ寸法は、壁放射冷暖房装置12の幅寸法と略等しく設定されている。
流体としては、例えば、水又は不凍液(例えば、エチレングリコールなど)が用いられている。水は加熱冷却が容易であり、配管などのメンテナンスにおいても好適な流体である。
デスク10は、このような壁放射冷暖房装置12を介して第一壁部4に沿って設けられた状態となっている。そして、上記のように、天板10aにおける第一壁部4側縁部の長さ寸法は、壁放射冷暖房装置12の幅寸法と略等しく設定されているので、デスク10と壁放射冷暖房装置12の一体性も高く見える。
なお、第一壁部4は、開口部が無い状態となっているが、あくまでも壁放射冷暖房装置12が設けられた範囲に開口部が無い状態を指しており、壁放射冷暖房装置12が設けられていない箇所には開口部が形成されてもよい。
なお、快適な生活を送る上で頭部と足元の温度差は、3℃以下であることが理想であるとされている(ISO7730規格)。壁放射冷暖房装置12は、頭部と足元の温度差が3℃以下となるように、天板10aを境にした上側と下側で温度調節を行う。そのために、壁放射冷暖房装置12は、天板10aを境にした上側と下側の温度をそれぞれ測定する温度センサー16を備えているものとする。
具体的には、冬季に足元だけを暖めたい場合は、壁放射冷暖房装置12の下側のみを暖房として稼働させる。夏季に上半身だけを涼しくしたい場合や天井部3付近の熱溜まりを解消したい場合は、壁放射冷暖房装置12の上側のみを冷房として稼働させる。
さらに、快適な生活を送るために頭部と足元の温度差を3℃以下にしたい場合は、壁放射冷暖房装置12の上側と下側を別々の温度で稼働させる。
図2は、壁放射冷暖房装置12の一例を示す図であり、(a)は壁放射冷暖房装置12の正面図、(b)は壁放射冷暖房装置12の横断面図、(c)は壁放射冷暖房装置12の縦断面図である。
壁放射冷暖房装置12は、第一壁部4の壁面に固定された枠体210と、枠体210の前面(第一壁部4とは反対側の面)に設けられた下地材220と、下地材220の前面に設けられた冷暖房パネル230と、冷暖房パネル230の前面に設けられた石膏ボード240とを備える。
一方、前側フレーム材212の幅寸法(左右方向の長さ)は、後側フレーム材211の幅寸法よりも長く設定されている。したがって、壁放射冷暖房装置12の左右両端部には、図2(b)に示すように、凹部12aがそれぞれ形成されている。具体的には、壁放射冷暖房装置12の左端部には、左向きに開口する凹部12aが上下方向に沿って形成されており、壁放射冷暖房装置12の右端部には、右向きに開口する凹部12aが上下方向に沿って形成されている。
本実施形態の壁放射冷暖房装置12は、冷暖房パネル230として、第一冷暖房パネル230aと第二冷暖房パネル230bとを備えている。
また、図2(c)に示すように、第一冷暖房パネル230aは、下地材220の上側領域(デスク10の天板10aを境にした上側の領域)に貼設されており、第二冷暖房パネル230bは、下地材220の下側領域(デスク10の天板10aを境にした下側の領域)に貼設されている。
さらに、壁放射冷暖房装置12の制御部には、デスク10の天板10aを境にした上側と下側の温度をそれぞれ測定する温度センサー16、ユーザが視認可能な表示部(図示省略)、ユーザが操作可能な操作部(図示省略)などが接続されている。
さらに、快適な生活を送るために頭部と足元の温度差を3℃以下にしたい場合は、第一冷暖房パネル230aと第二冷暖房パネル230b(壁放射冷暖房装置12の上側と下側)を別々の温度で稼働させることができる。
なお、壁放射冷暖房装置12の前面部の縁、すなわち前側フレーム材212と下地材220と冷暖房パネル230と石膏ボード240とで構成される前面部の縁は、クロス巻込み仕上げとなっていることが好ましい。
なお、図2(b)に示す例では、前側フレーム材212の裏面のうち、後側フレーム材211に対向する部分にのみ断熱材250を配置しているが、前側フレーム材212の裏面全体(すなわち、後側フレーム材211に対向する部分と、第一壁部4に対向する部分と、の両方)に断熱材250を配置してもよい。
壁放射冷暖房装置12が設置された部屋(ひいては建物)には、温湿度センサー、壁放射冷暖房装置12(熱源機等も含む)、コントローラである制御ユニットを備えた空気調和システムが構築されている。
温湿度センサーによって計測された部屋空間1の温度及び湿度のデータは、ローカルエリアネットワークを通じて制御ユニットに伝送され、制御ユニットは、当該温度及び湿度のデータに基づいて壁放射冷暖房装置12の制御を行う。
制御ユニットは、温湿度センサーによって計測された温度及び相対湿度から、従来公知の重量絶対湿度算出式に基づいて重量絶対湿度を算出する絶対湿度算出手段(図示省略)を備える。重量絶対湿度とは、空気から水蒸気を取り除いた「渇き空気」1kgという重量に対して水蒸気がどのくらいの割合を占めているかを示している。すなわち、制御ユニットは、部屋空間1内の温度と、相対湿度及び絶対湿度(重量絶対湿度)の計測を行うことができる。
なお、制御ユニットが絶対湿度算出手段を備える代わりに、温度と相対湿度及び絶対湿度を計測可能な温湿度センサーを採用してもよい。
ユーザが温度の設定を行いたい場合は、温度を選択し、上限値と下限値の設定を行う。そして、上限値に達した場合に冷暖房パネル230の稼働がオンとなるかオフとなるかを選択する。また、下限値に達した場合に冷暖房パネル230の稼働がオンとなるかオフとなるかを選択する。
一方、冬場のような気温の低い時期においては、温度が上限値に達したとき(部屋空間1内の温度が上がり過ぎた状態を指す。)に、運転モードが暖房に設定された冷暖房パネル230の稼働がオフとなり、温度が下限値に達したとき(部屋空間1内の温度が下がって寒い状態を指す。)に、運転モードが暖房に設定された冷暖房パネル230の稼働がオンとなる。
なお、冷暖房パネル230の運転モードについては、部屋空間1内の温度と屋外の温度に応じて自動で運転モードが選択される自動運転機能を有するか、前回運転時の運転モードが自動的に引き継がれるものとする。
一方、部屋空間1内の湿度(相対湿度や絶対湿度)が低い時期においては、湿度が下限値に達したときに、運転モードが冷房に設定された冷暖房パネル230の稼働がオンとなって結露の発生を抑制する。
次に、図2~図6を用いて壁放射冷暖房装置12の施工手順の一例を説明する。
まず、図3に示すように、枠体210の後側フレーム材211を第一壁部4の壁面に図示しないビス止めにより固定することによって、枠体210を第一壁部4に取り付ける。これに先立ち、床部2に開口を設けて、第一熱源機(図示省略)から第一冷暖房パネル230aへ供給される流体が流通する第一供給パイプ17aの先端部と、第一冷暖房パネル230aから当該第一熱源機へ回収される流体が流通する第一回収パイプ18aの先端部とを、床部2に設けた開口を介して床下空間から部屋空間へと露出させておく。また、第二熱源機(図示省略)から第二冷暖房パネル230bへ供給される流体が流通する第二供給パイプ17bの先端部と、第二冷暖房パネル230bから当該第二熱源機へ回収される流体が流通する第二回収パイプ18bの先端部とを、床部2に設けた開口を介して床下空間から部屋空間へと露出させておく。
なお、供給パイプ17a・17b及び回収パイプ18a・18bは、図示しない断熱材で包まれている。また、供給パイプ17a・17b及び回収パイプ18a・18bを部屋空間へと露出させるための開口は、床部2ではなく、天井部3に設けてもよいし、第一壁部4の壁面や第二壁部5の壁面に設けてもよい。
また、本実施形態では、熱源機として、ヒートポンプ式冷温水機を用いる。
なお、前側フレーム材212の裏面に断熱材250を設置する場合には、例えば、断熱材250を前面フレーム材212に固定した後に、下地材220を前面フレーム材212に固定する。
本実施形態では、冷暖房パネル230として、図5に示すように、硬質発泡ポリスチレン板及び小根太用合板からなる基材232と、基材232の表面に形成された溝部に収容される架橋ポリエチレン製の管材231と、基材232に形成された切欠部233内に設けられ、管材231の入口端及び出口端が接続されているヘッダ234と、ヘッダ234から延出する2本の中継パイプ235と、溝部に管材231が収容された状態の基材232の表面を覆うアルミシート236とを備えるパネル材を用いる。この冷暖房パネル230においては、基材232の切欠部233を含む一部の領域がアルミシート236で覆われていない露出領域となっており、アルミシート236のうち当該露出領域を覆う部分の裏面(シール面)は剥離紙237で保護されている。
下地材220の第一開口部221aは、第一冷暖房パネル230aの切欠部233に対応する位置に設けられている。また、下地材220の第二開口部221bは、第二冷暖房パネル230bの切欠部233に対応する位置に設けられている。
なお、前側フレーム材212の裏面に断熱材250を設置する場合には、断熱材250にも第一開口部221a及び第二開口部221bに対応する図示しない開口部又は中継パイプ235が挿通可能な径の挿通孔が設けられている。当該開口部又は挿通孔を介して中継パイプの接続を行う。
その後、図2に示すように、石膏ボード240を、冷暖房パネル230a・230bの前面と、冷暖房パネル230a・230b、下地材220及び前側フレーム材212の左側面と、冷暖房パネル230a・230b、下地材220及び前側フレーム材212の右側面とに、図示しないビス止めにより固定して、石膏ボード240の表面に、内壁仕上げ材(図示省略)を貼設する。
また、管材231は、前側フレーム材212におけるふかし壁外側に設けられている。したがって、冷暖房の放射面を前側フレーム材212よりもふかし壁外方向に形成することができるので、冷暖房効率がよい。
さらに、管材231は、第一壁部4の壁面に形成されたふかし壁の内部のうち、前側フレーム材212よりも外側に設置されている。したがって、管材231を第一壁部4の壁面に直接設置した場合や管材231を前側フレーム材212よりも内側に設置した場合に比べて、冷暖房時において第一壁部4の壁面の温度変化を抑えることができるので、第一壁部4の壁面やその他の箇所(第一壁部4の内部など)に結露が発生することを防止できる。
また、部屋を形成するふかし壁に管材231を内蔵して成るので、部屋を形成する床に管材を内蔵して成る床暖房と同様、風が出ない、乾燥しにくい、騒音が少ない、室内に器具が設置されないなどの利点がある。
床暖房には、上記利点がある一方で、管材を壁近傍まで配置できないので、壁近傍の冷暖房に適していないという問題がある。また、床は人体と直接接触するので、不快感を与えてしまうおそれがある。また、床に内蔵された管材に低温の流体を流通させれば床暖房を冷房装置として用いることができるが、その場合、足元から冷えることになるので、好ましくない。これに対し、本実施形態の壁放射冷暖房装置12であれば、これらの問題を解決することができる。
すなわち、前側フレーム材212の表面側に管材231が配置されており、前側フレーム材212の裏面側に壁面が配置されており、前側フレーム材212が壁面から離間している。したがって、壁面と前側フレーム材212との間には空間が形成されているので、管材231の配管スペース(本実施形態の場合、管材231に接続するパイプ(中継パイプ235、供給パイプ17a・17b、回収パイプ18a・18b)の配管スペース)を確保できるとともに、配管作業を容易に行うことができる。
すなわち、下地材220の表面側に管材231が配置されており、下地材220の裏面側に前側フレーム材212が配置されており、下地材220に配管用の開口部221が設けられている。したがって、下地材220の表面側に配置されている管材231(本実施形態の場合、管材231に接続する中継パイプ235)を壁面と前側フレーム材212との間の空間へ配管するための開口部221が下地材220に設けられており、開口部221に通すだけでよいので、配管作業を容易に行うことができる。
なお、第一開口部221aの位置や形状や個数は、図4や図5に示す位置や形状や個数に限定されず適宜変更可能である。また、第二開口部221bの位置や形状や個数は、図4や図5に示す位置や形状や個数に限定されず適宜変更可能である。また、第一開口部221aと第二開口部221bとを一体的に設けてもよい。
なお、第一領域に複数の第一冷暖房パネル230aを設けてもよい。すなわち、第一領域に同じ系統で配管されている複数の冷暖房パネルを設けてもよい。
また、第二領域に複数の第二冷暖房パネル230bを設けてもよい。すなわち、第二領域に同じ系統で配管されている複数の冷暖房パネルを設けてもよい。
また、壁放射冷暖房装置12が備える冷暖房パネル230は、第一冷暖房パネル230aと第二冷暖房パネル230bの2系統に限定されず、例えば、第一冷暖房パネル230aのみの1系統であってもよい。あるいは、それぞれ異なる系統で配管されている第一から第三冷暖房パネルの3系統であってもよいし、それ以上であってもよい。
したがって、デスク10は、壁放射冷暖房装置12を介して第一壁部4の壁面に沿って設けられており、壁放射冷暖房装置12における内部の管材231は、デスク10の天板10aを境にして上側と下側に異なる系統で配管されているので、デスク10の天板10aを境にした上側と下側で、壁放射冷暖房装置12の異なる温度調節が可能となる。これにより、例えば冬季に足元だけを暖めたり、夏季に上半身だけを涼しくしたり、天井部3付近の熱溜まりを解消したり、壁放射冷暖房装置12の上側と下側の温度を別々に調節して頭部と足元の温度差を小さくしたりすることができる。
なお、デスク10の天板10aを境にした上側の領域及び下側の領域をそれぞれ第一領域及び第二領域としたが、これに限定されない。すなわち、所定の面や所定の線を境にした一方側の領域及び他方側の領域をそれぞれ第一領域及び第二領域とすることが可能である。具体的には、例えば、壁放射冷暖房装置12の左右方向中央部を通る略鉛直線を境にした左側の領域及び右側の領域をそれぞれ第一領域及び第二領域としてもよい。
したがって、第一領域と第二領域の温度をそれぞれ測定する温度センサー16を備えており、その温度センサー16は、端部に設けた凹部12aの内部に収納されているので、センサーが目立たず、美観を損なうことがない。
なお、右側の凹部12aに温度センサー16を配置したが、左側の凹部12aに温度センサー16を配置してもよいし、左側の凹部12a及び右側の凹部12aの両方に温度センサー16を配置してもよい。
また、上記のように、温度センサー16ではなく、第一領域と第二領域の温湿度をそれぞれ測定する温湿度センサーを備えて、この温湿度センサーを端部に設けた凹部12aの内部に収納するようにしてもよい。
また、凹部12aは、壁放射冷暖房装置12の左端部及び右端部の両方に設けられているが、これに限定されず、左端部及び右端部のうちの一方だけに凹部12aを設けてもよい。例えば、本実施形態の場合、壁放射冷暖房装置12の左右両端のうち、左端は壁部(第二壁部5)と接しており、右端は壁部と接していないので、右端部にのみ凹部12aを設けて、左端部には凹部12aを設けないようにしてもよい。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下の変形例において、上述の実施形態と共通する要素については、共通の符号を付し、説明を省略又は簡略する。
また、上述の実施形態において、温度センサー16は、枠体210の連結材213に取り付けられているが、これに限定されず、例えば、第一壁部4の壁面に取り付けられていてもよいし、図7に示すように枠体210の前側フレーム材212に取り付けられていてもよい。
なお、図7に示す例では、照明器具19を、枠体210の連結材213に取り付けているが、これに限定されず、例えば、第一壁部4の壁面に取り付けてもよいし、枠体210の前側フレーム材212に取り付けても。
また、図7に示す例では、左側の凹部12a及び右側の凹部12aの両方に照明器具19を配置しているが、いずれか一方だけに照明器具19を配置するようにしてもよい。
また、壁放射冷暖房装置12の下端が床部2から離間している場合には、壁放射冷暖房装置12の下端部に、センサー収納凹部及び/又は照明器具収納凹部を設けてもよい。
また、壁放射冷暖房装置12の上端が天井部3から離間している場合には、壁放射冷暖房装置12の上端部に、センサー収納凹部及び/又は照明器具収納凹部を設けてもよい。
さらに、一の部屋空間に複数の壁放射冷暖房装置12を設ける場合には、例えば図9に示すように、隣接する壁放射冷暖房装置12同士の間に飾り棚13を設けてもよい。
なお、図8及び図9に示す例では、2つの壁放射冷暖房装置12を左右に並べて設置しているが、これに限定されず、各壁放射冷暖房装置12の設置場所は適宜変更可能である。具体的には、例えば、互いに直交するように設置してもよいし、互いの向き合うように設置してもよいし。
なお、第一供給パイプ17a及び第一回収パイプ18aは、図示しない断熱材で包まれている。また、第一供給パイプ17a及び第一回収パイプ18aを部屋空間へと露出させるための開口は、床部2ではなく、天井部3に設けてもよいし、第一壁部4等の壁面に設けてもよい。
次いで、図12に示すように、第一下地材220aに切欠部222を設ける。この切欠部222は、第一冷暖房パネル230aのための配管用の開口部221である第一開口部221aとなる。切欠部222を設けた後、第一下地材220aの前面に、第一冷暖房パネル230aを、図示しない接着剤とビスで固定する。
なお、配管用の開口部221となる切欠部222は、下地材220を枠体210に固定する前に形成されてもよいし、下地材220を枠体210に固定した後に形成されてもよい。
次いで、図14に示すように、下地合板などの第二下地材220bを、枠体210の前側フレーム材212の前面のうちの下側領域(所定の水平面を境にした下側の領域)に、図示しないビス止めにより固定する。なお、前側フレーム材212の後面(裏面)に断熱材250を設置する場合には、例えば、断熱材250を前面フレーム材212の後面のうちの下側領域に固定した後に、第二下地材220bを前面フレーム材212に固定する。また、本例では、下側領域(第二下地材220bが配置される領域)には冷暖房パネル230は設置されないから、前側フレーム材212の後面のうち、上側領域(第一下地材220aが配置される領域)にのみ断熱材250を設置して、下側領域(第二下地材220bが配置される領域)には断熱材250を設置しないようにしてもよい。加えて、断熱材250の下端を冷暖房パネル230の下端よりも下方の位置(下側領域のうち上部の範囲)まで設置してもよい。
ここで、本例では、図10に示すように、後側フレーム材211のうちの上部及び上下方向中央部の幅寸法は、前側フレーム材212の幅寸法よりも短く設定されているのに対し、後側フレーム材211のうちの下部の幅寸法は、前側フレーム材212の幅寸法と略等しく設定されている。したがって、図15に示すように、壁放射冷暖房装置12の上部及び上下方向中央部には凹部12aが設けられているが、壁放射冷暖房装置12の下部には凹部12aが設けられていない。
10a 天板
12 壁放射冷暖房装置
12a 凹部(センサー収納凹部、照明器具収納凹部)
16 温度センサー(センサー)
19 照明器具
212 前側フレーム材(フレーム材)
220 下地材
221 開口部
231 管材
Claims (8)
- 壁面に設けられた壁放射冷暖房装置であって、
前記壁面の一部にふかし壁が形成され、
前記ふかし壁は、当該ふかし壁に内蔵された第一フレーム材及び第二フレーム材と、前記第一フレーム材及び前記第二フレーム材を連結する複数の連結材と、高温又は低温の流体を流通させる管材と、を備え、
前記第二フレーム材は、前記第一フレーム材よりも前記壁面側に設けられており、
前記管材は、当該管材と前記第二フレーム材との間に設けられた前記第一フレーム材に支持されており、
前記複数の連結材は、上下に並ぶ複数の連結材を含み、当該上下に並ぶ複数の連結材は、互いに間隔を空けて配置されていることを特徴とする壁放射冷暖房装置。 - 請求項1に記載の壁放射冷暖房装置において、
前記第一フレーム材は、前記壁面から離間して設けられており、
前記第二フレーム材は、前記壁面に接して設けられていることを特徴とする壁放射冷暖房装置。 - 請求項2に記載の壁放射冷暖房装置において、
前記第一フレーム材と前記管材との間に下地材が配設されており、
前記下地材には、配管用の開口部が設けられていることを特徴とする壁放射冷暖房装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の壁放射冷暖房装置において、
第一領域に設けられた前記管材と、第二領域に設けられた前記管材と、が異なる系統で配管されていることを特徴とする壁放射冷暖房装置。 - 請求項4に記載の壁放射冷暖房装置において、
当該壁放射冷暖房装置を介して前記壁面に沿って設けられたデスクの天板よりも上側の領域を、前記第一領域とし、
前記天板よりも下側の領域を、前記第二領域としたことを特徴とする壁放射冷暖房装置。 - 請求項4又は5に記載の壁放射冷暖房装置において、
前記第一領域と前記第二領域の温度又は温湿度をそれぞれ測定するセンサーを備え、
当該壁放射冷暖房装置の端部には、前記センサーを収納するためのセンサー収納凹部が形成されていることを特徴とする壁放射冷暖房装置。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の壁放射冷暖房装置において、
当該壁放射冷暖房装置の端部には、照明器具を収納するための照明器具収納凹部が形成されていることを特徴とする壁放射冷暖房装置。 - 壁面の一部にふかし壁が形成された部屋構造であって、
前記ふかし壁が複数形成されており、
複数の前記ふかし壁は、それぞれ当該ふかし壁に内蔵された第一フレーム材及び第二フレーム材と、前記第一フレーム材及び前記第二フレーム材を連結する複数の連結材と、高温又は低温の流体を流通させる管材と、を備えており、
前記第二フレーム材は、前記第一フレーム材よりも前記壁面側に設けられており、
前記管材は、当該管材と前記第二フレーム材との間に設けられた前記第一フレーム材に支持されており、
前記複数の連結材は、上下に並ぶ複数の連結材を含み、当該上下に並ぶ複数の連結材は、互いに間隔を空けて配置されていることを特徴とする部屋構造。
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JP2001231661A (ja) | 2000-02-23 | 2001-08-28 | Osaka Gas Co Ltd | ベッド用温水暖房装置 |
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