JP7147809B2 - 二次電池の劣化度判定装置及び組電池 - Google Patents

二次電池の劣化度判定装置及び組電池 Download PDF

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Description

本発明は、二次電池の劣化度判定装置及び組電池に関する。
従来、複数の二次電池モジュールを組み合わせてなる組電池が広く用いられている。そして、組電池の使用に伴って二次電池モジュールは劣化するが、その劣化度には二次電池モジュールごとにバラツキがある。そのため、組電池内の一部の二次電池モジュールの劣化度が基準を超えた場合でも組電池全体として使用できなくなる。かかる場合に、当該組電池から劣化度の低い使用可能な二次電池モジュールを取り出して再利用することが行われている。特許文献1には、組電池における二次電池モジュールの劣化度を検出するための構成が開示されている。具体的には、組電池の充電状態(SOC)が通常使用範囲の下限値以下となるまで放電させた後、個々の二次電池モジュールを取り出し、それぞれの容量残存容量を検出する。そして、二次電池モジュール間の容量差を算出して閾値と比較し、容量差が所定値以上である場合に容量の小さい二次電池モジュールの余寿命が所定値以下であるとして二次電池モジュールごとの劣化度を判定する。
再表2012/137456号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成では、組電池に含まれる二次電池モジュールにおいて劣化度のバラツキが小さい場合には、余寿命、すなわち劣化度を高精度に導き出すことができない。例えば、組電池に含まれるすべての二次電池モジュールの劣化度が高い場合や低い場合には、劣化度のバラツキが生じにくいため、劣化度の検出精度が劣ることとなる。一方、組電池から二次電池モジュールを取り出して個々の劣化度を個別に高精度に判定するにはその構成が煩雑になりやすい。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたもので、簡素な構成で高精度に二次電池の劣化度の判定が可能な二次電池の劣化度判定装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、二次電池(2、21、22、23、24、25、26、27)の劣化度を判定する劣化度判定装置(1)であって、
上記二次電池における所定の電圧区間での電池状態の推移に関する電池特性を取得する電池特性取得部(61)を有し、
上記電池特性取得部が取得した電池特性又は該電池特性に基づいて算出された電池特性関係値に基づいて、上記二次電池の劣化度を判定する判定部(63)と、
を備える、二次電池の劣化度判定装置にある。
本発明の他の態様は、複数の二次電池を含む組電池であって、
上記複数の二次電池は再利用品を含んでおり、
上記複数の二次電池において、所定の電圧区間の電圧推移に関する電池特性又は該電池特性に基づいて算出された電池特性関係値が所定範囲内である、組電池にある。
上記一態様の劣化度判定装置においては、二次電池から取得した所定の電圧区間の電圧推移に関する電池特性又は電池特性関係値に基づいて二次電池の劣化度を判定する。そのため、簡素な工程で劣化度の判定を行うことができる。さらに、二次電池の電池特性を取得する電圧区間として、二次電池の電圧推移と劣化度とが高い相関関係を示す電圧区間を設定することにより、二次電池の劣化度を高精度に判定することができる。
また、上記他の態様の組電池においては、個々の電池特性又は電池特性関係値が所定範囲内となるように組み合われている。これにより、組電池に含まれる二次電池の電池特性のバラツキが小さくなるため、組電池の長寿命化を図ることができる。
以上のごとく、本発明の一態様によれば、簡素な構成で高精度に劣化度の判定が可能な二次電池の劣化度判定装置を提供することができる。また、本発明の他の態様によれば、長寿命化された組電池を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、劣化度判定装置の構成を表す概念図。 実施形態1における、電池特性を表す概念図。 実施形態1における、二次電池の劣化度の判定方法を示すフロー図。 実施形態1における、組電池の構成を示す断面概念図。 実施形態1における、組電池の製造方法を示すフロー図。 変形形態1における、電池特性を表す概念図。 変形形態2における、電池特性を表す概念図。 変形形態3における、電池特性を表す概念図。 実施形態2における、電池特性を表す概念図。 変形形態4における、電池特性を表す概念図。 実施形態3における、劣化度判定装置の構成を表す概念図。 実施形態4における、劣化度判定装置の構成を表す概念図。 実施形態4における、電池特性を表す概念図。 変形形態5における、劣化度判定装置の構成を表す概念図。 実施形態5における、劣化度判定装置の構成を表す概念図。 実施形態5における、電池特性を表す概念図。 変形形態6における、電池特性を表す概念図。 変形形態7における、電池特性を表す概念図。 変形形態8における、二次電池の劣化度の判定方法を示すフロー図。 実施形態6における、二次電池のSOC-OCV曲線を表す概念図。 実施形態6における、二次電池の劣化度の判定方法を示すフロー図。 実施形態6における、(a)二次電池の放電カーブ、(b)二次電池の充電カーブを表す概念図。 実施形態7における、二次電池の劣化度の判定方法を示すフロー図。 実施形態8における、二次電池のSOC-OCV曲線を表す概念図。 実施形態9における、二次電池の劣化度の判定方法を示すフロー図。 実施形態9における、(a)二次電池の放電カーブ、(b)二次電池の他の放電カーブを表す概念図。 実施形態10における、推定結果の例を表す概念図。 実施形態11における、劣化度判定装置の構成を表す概念図。 実施形態11における、二次電池の劣化度の判定方法を示すフロー図。
(実施形態1)
上記二次電池の劣化度判定装置の実施形態について、図1~図4を用いて説明する。
本実施形態の二次電池の劣化度判定装置1は、図1に示すように、二次電池2の劣化度を判定するものであって、電池特性取得部61及び判定部63を備える。
電池特性取得部61は、二次電池2における所定の電圧区間の電圧推移に関する電池特性を取得する。
判定部63は、電池特性取得部61が取得した電池特性又は該電池特性に基づいて算出された電池特性関係値に基づいて、二次電池2の劣化度を判定する。
以下、本実施形態の二次電池の劣化度判定装置1について、詳述する。
図1に示す劣化度判定装置1において、劣化度を判定する対象となる二次電池2の種類は限定されず、ニッケル水素電池、リチウムイオン二次電池などの公知の二次電池を対象とすることができる。判定対象とする二次電池2は、単電池であるセルであってもよいし、単電池を複数組み合わせてなる組電池であってもよい。また、判定対象とする二次電池2は、最小単位の二次電池等であるセルを一つ又は複数備えてなる二次電池モジュールであってもよい。当該二次電池モジュールは、2、3、4又は6セル等で構成することができ、図4に示すように、組電池20に含まれる複数の二次電池モジュール21~26であってもよい。例えば、使用済みの組電池20を分解して複数の二次電池モジュール21~26を取り出して、劣化度判定装置1によって二次電池モジュール21~26の劣化度を判定することができる。そして、当該判定結果に基づいて、複数の二次電池モジュール21~26を選別することができる。
図1に示すように、劣化度判定装置1は、検出部3、格納部4、記憶部5、演算部6及び制御部7を備える。
制御部7は、二次電池2の充放電を制御する充放電制御部71を備える。なお、充放電制御部71による二次電池2の充放電は、充電のみする場合、放電のみする場合、放電して充電する場合、及び充電して放電する場合のいずれの場合も含む。
検出部3は、電圧値検出部31、電流値検出部32を備える。電圧値検出部31は所定の電圧計からなり、二次電池2に接続されて二次電池2の電圧値を検出する。電流値検出部32は所定の電流計からなり、二次電池2に接続されて二次電池2に流れた電流値を取得する。なお、電圧値検出部31により検出された電圧値に基づいて、二次電池2の開放電圧が取得されるように構成されている。
図1に示す格納部4は書き換え可能な不揮発性メモリからなり、電圧値格納部41、電流値格納部42を備える。電圧値格納部41には電圧値検出部31が検出した電圧値が格納され、電流値格納部42には電流値検出部32が検出した電流値が格納される。
図1に示す記憶部5は不揮発性のメモリからなり、対応関係記憶部51、基準値記憶部52を備える。本実施形態では、対応関係記憶部51には、電池特性と全容量との対応関係が記憶されている。当該対応関係の形態は特に限定されず、例えば、算出式、マップ、グラフ、表などの形態とすることができる。当該対応関係は、測定用の二次電池2を用いた機械学習により作成したり、測定用の二次電池2を用いて加速劣化試験を行って得られた実測定値を基に作成したり、二次電池2のモデルを用いて所定の電圧区間における電池特性と全容量との対応関係を論理的に導き出す算出式により作成したりすることができる。なお、対応関係記憶部51に記憶された対応関係は、後述の電池特性取得部61により取得される電池特性に応じて適宜設定される。
上記全容量は充電時における完全放電状態から満充電状態までの容量とすることができる。若しくは、全容量は放電時における満充電状態から完全放電状態までの容量とすることもできる。ここで完全放電状態とは、二次電池2が搭載される車両等のシステムで規定される実効的な完全放電状態でも良く、劣化度判定装置1を使用する使用者が定める下限電圧に到達した状態でも良い。また、満充電状態とは、上記車両等のシステムで規定される実効的な満充電状態でも良く、上記使用者が定める上限電圧に到達した状態でも良い。
また、図1に示す基準値記憶部52には、後述の判定部63において使用される劣化度を判定するための基準値が予め記憶されている。当該基準値は、判定部63において判定する態様に応じて適宜設定され、本実施形態では、劣化度を5段階に分けて判定できるように複数の基準値が設定されている。
図1に示す演算部6は所定の演算装置からなり、電池特性取得部61、推定部としての容量推定部62、判定部63を有する。電池特性取得部61は、二次電池2の電池特性を取得する。二次電池2の電池特性は、例えば、所定の電圧区間Vsにおける二次電池2の電圧推移や温度推移に基づく特性とすることができる。なお、電池特性取得部61は、取得した値の絶対値を電池特性として取得することとしてもよい。
本実施形態では、電池特性として放電電圧特性を用いる。放電電圧特性は、図2に示すように、二次電池2が放電目標電圧VPまで放電される際の電圧推移に基づいて算出される。放電目標電圧VPは特に限定されないが、二次電池2の電圧値についての通常使用範囲Vnにおける下限値以下の電圧とすることができる。
上記電圧推移は、例えば、所定の電圧区間Vsにおける二次電池2の区間容量、所定の電圧区間Vsにおける二次電池2の容量変化に対する二次電池2の電圧変化の割合、所定の電圧区間Vsにおける経過時間に対する二次電池2の電圧変化の割合の少なくとも一つに基づいて算出することができる。
所定の電圧区間Vsは、二次電池2の劣化度と電池状態の推移とが相関関係を示す電圧区間とすることができる。かかる電圧区間Vsは、二次電池2の種類や構成に基づいて設定したり、二次電池2を用いた機械学習により導き出したりすることができる。例えば、本実施形態では、図2に示すように、所定の電圧区間Vsを、電圧値V1からV2の区間としている。かかる電圧区間Vsは、二次電池2の劣化度に応じて、放電電圧特性の差異が顕著となっている区間である。
そして、本実施形態1では、図1に示す容量推定部62は、電池特性取得部61が取得した電池特性に基づいて、二次電池2の全容量を推定する。全容量の推定は、回帰式などの予測モデルを利用することができ、例えば、線形回帰、LASSO回帰、Ridge回帰、決定木、サポートベクター回帰などを利用することができる。
図1に示す判定部63は、電池特性又は電池特性関係値に基づいて、二次電池2の劣化度を判定する。電池特性関係値は電池特性に基づいて算出される値であって、本実施形態1では、電池特性関係値として容量推定部62の推定結果を採用している。従って、本実施形態1では、判定部63は容量推定部62の推定結果に基づいて、二次電池2の劣化度を判定する。判定方法は、容量推定部62の推定結果と、基準値記憶部52に予め記憶された基準値とを比較して行うことができる。
本実施形態の劣化度判定装置1による劣化度の判定方法について、以下に説明する。
まず、本実施形態では、まず、図3に示すステップS1において、準備工程として、図4に示す使用済みの組電池20から二次電池モジュール21~26を取り出す。
次に、図3に示すステップS2において、各二次電池モジュール21~26を開放電圧が放電目標電圧VPとなるまで放電させる。これにより、各二次電池モジュール21~26の残容量の放電が行われる。また、二次電池モジュール21~26がニッケル水素電池である場合には、残容量の放電とともにメモリ効果の解除が行われる。
ステップS2における残容量の放電とともに、図3に示すステップS3において、電池特性取得部61により各二次電池モジュール21~26の電池特性を取得する。本実施形態では、電池特性として上述の放電電圧特性を取得する。放電電圧特性は、上述の通り、図2に示す各二次電池モジュール21~26の所定の電圧区間Vsにおける電圧推移に基づく。
本実施形態では、図2に示すように、電池特性取得部61は、第1二次電池モジュール21に対して、電圧推移として放電開始Tから放電終了TP1までの時間経過に対する電圧変化の関係を示す電圧時間変化を取得する。そして、所定の電圧区間Vs内の電圧VAにおける微分値、すなわち図2に示す電圧時間変化のグラフにおける符号21Aで示す電圧VAでの接線の傾きを算出し、これを第1二次電池モジュール21の放電電圧特性とする。また、図2に示すように、第2二次電池モジュール22についても同様に電圧推移として電圧時間変化を取得し、符号22Aで示す所定の電圧区間Vs内の電圧VAでの微分値を算出し、これを第2二次電池モジュール22の放電電圧特性とする。同様に、第3~第6二次電池モジュール23~26についても、電圧推移として電圧時間変化を取得して電圧VAでの微分値を算出してそれぞれの放電電圧特性とする。
なお、本実施形態では放電電圧特性として、電圧推移として電圧時間変化を取得して所定の電圧区間Vs内の電圧VAにおける微分値を用いたが、これに替えて、電圧推移として導き出した電圧時間変化における2点間の電圧変化の割合、すなわち電圧時間変化のグラフにおける当該2点を通る直線の傾きを算出して、これを放電電圧特性として用いてもよい。例えば、図2に示す第1二次電池モジュール21の電圧時間変化における2点として、電圧区間Vsの開始時間TA1と終了時間TA2の2点を採用するとともに、他の二次電池モジュール22~26においても同様の2点を採用することができる。
また、本実施形態では放電電圧特性として、電圧推移として電圧時間変化を取得して所定の電圧区間Vs内の電圧VAにおける微分値を用いたが、これに替えて、電圧推移として放電開始時の容量Qから放電終了時の容量QP1までの容量に対する電圧変化の関係を示す電圧-容量変化を取得してもよい。そして、所定の電圧区間Vs内の電圧VAにおける微分値、すなわち電圧-容量変化のグラフにおける電圧VAでの接線の傾きを算出し、これを第1二次電池モジュール21の放電電圧特性としてもよい。
次いで、図3に示すステップS4において、容量推定部62により、電池特性取得部61が取得した電池特性に基づいて、二次電池モジュール21~26の全容量すなわち満充電容量又は満放電容量を推定する。本実施形態では、容量推定部62は対応関係記憶部51に記憶された予測モデルに基づく放電電圧特性と全容量との対応関係に基づいて、電池特性取得部61が取得した電池特性としての放電電圧特性から二次電池モジュール21~26の全容量を推定する。
そして、図3に示すステップS5において、判定部63により、容量推定部62が推定した全容量に基づいて、二次電池モジュール21~26の劣化度を判定する。
使用済みの組電池20から取り出された二次電池モジュール2を用いて、新たに組電池20に組み上げてリビルト品を製造する方法について以下に説明する。
まず、図5に示すステップS10において、組電池20から取り出された複数の二次電池モジュール2を用意する。そして、ステップS11において、各二次電池モジュール2の電池特性を取得する。当該電池特性の取得は、本実施形態1の劣化度判定装置1において電池特性を取得する場合と同様にすることができる。その後、ステップS12において、当該電池特性又は当該電池特性に基づいて算出した電池特性関係値に基づいて二次電池モジュール2のランク付けを行う。本実施形態では、電池特性関係値として当該電池特性に基づいて二次電池モジュール2の全容量を推定し、当該全容量から算出された二次電池モジュール2の劣化度の絶対値が所定範囲内であるか否かに基づいて二次電池モジュール2のランク付けを行うものとする。そして、本実施形態では、劣化度の絶対値を5段階の所定範囲に分けて、劣化度の絶対値の小さいものから順にAランク、Bランク、Cランク、Dランク、Eランクとする。なお、ランク付けの基準は適宜設定することができる。
次に、図5に示すステップS13において、ランクに基づいて二次電池モジュール2を選別する。本実施形態では、ランクごとに分別する。これにより、同一ランクに含まれる二次電池モジュール2は劣化度が同程度となる。そして、ステップS14において、同一ランクの二次電池モジュール2を組み合わせて、組電池20を組み上げてリビルト品を作成する。これにより、当該リビルト品の組電池20に含まれる二次電池モジュール2は劣化度の絶対値が同程度であって、劣化度の差分を所定の基準値以下とすることができる。なお、劣化度の差分の基準値はランク付けの基準に応じて適宜設定することができる。なお、本実施形態では、同一ランクの二次電池モジュール2で組電池20を作成したが、これに限らず、所定範囲のランク内で組電池20を作成してもよく、例えば、Aランク及びBランクに含まれる二次電池モジュール2から組電池20を作成するなどしてもよい。なお、最低ランクのEランクにランク付けされた二次電池モジュール2は、使用不可として破棄したり、分解して部材のリサイクルに供したりしてもよい。
その後、本実施形態では、図5に示すステップS15において、組電池20単位で補充電を行う。これにより、二次電池モジュール2が組電池20として使用可能な状態となる。
次に、本実施形態の劣化度判定装置1における作用効果について、詳述する。
本実施形態の劣化度判定装置1においては、二次電池モジュール2から取得した所定の電圧区間Vsの電圧推移に関する電池特性又は電池特性に基づいて算出された電池特性関係値に基づいて二次電池モジュール2の劣化度を判定する。そのため、簡素な工程で劣化度の判定を行うことができる。さらに、二次電池モジュール2の電池特性を取得する電圧区間Vsとして、二次電池モジュール2の電圧推移と劣化度とが高い相関関係を示す電圧区間Vsを設定することにより、二次電池モジュール2の劣化度を高精度に判定することができる。
そして、本実施形態の劣化度判定装置1によれば、再利用品を含んだ複数の二次電池モジュール2を含む組電池であって、複数の二次電池モジュール2が、二次電池モジュール2における所定の電圧区間Vsの電池状態の推移に関する電池特性又は電池特性に基づいて算出された電池特性関係値が所定範囲内となる組電池を提供することができる。かかるリビルト品としての組電池では、電池特性のバラツキが小さい組電池20が提供できる。そして、二次電池モジュール2の電池特性を取得する電圧区間Vsとして、二次電池モジュール2の電圧推移と劣化度とが高い相関関係を示す電圧区間Vsを設定することにより、組電池20に含まれる二次電池モジュール2の劣化度のバラツキが小さくなるため、組電池20の長寿命化や品質向上を図ることができる。
なお、本実施形態では、電池特性取得部61が取得した電池特性から容量推定部62が二次電池モジュール2の全容量を推定して、判定部63が当該推定結果に基づいて二次電池モジュール2の劣化度を判定することとしたが、これに替えて、電池特性取得部61が取得した電池特性に基づいて、判定部63が二次電池モジュール2の劣化度を判定することとしてもよい。また、電池特性取得部61は取得した値の絶対値を電池特性として取得し、判定部63は当該絶対値に基づいて劣化度を判定することとしてもよい。また、判定部63は、電池特性取得部61が取得した電池特性の差分に基づいて、二次電池モジュール2の劣化度を判定することとしてもよい。
そして、本実施形態では、二次電池モジュール2の劣化度が所定範囲内となるように二次電池モジュール2をクラス分けして組電池20を組み上げることとしたが、二次電池モジュール2の劣化度と劣化度の差分とが所定範囲内となるように二次電池モジュール2をクラス分けして組電池20を組み上げてもよい。
また、本実施形態では、電池特性は、二次電池モジュール2が所定の放電目標電圧VPまで放電される際の電圧推移に基づく放電電圧特性としている。使用済みの二次電池モジュール2を再利用する場合において、二次電池モジュール2がニッケル水素電池である場合には、メモリ効果の解除などを目的として二次電池モジュール2を放電させることがあるが、当該放電の際に上記放電電圧特性を取得することにより、二次電池モジュール2の再利用のための作業工程を簡略化できる。
なお、本実施形態では、二次電池2の放電中の電圧推移に基づいて放電電圧特性を算出したが、これに替えて又はこれとともに、放電目標電圧VPまで放電されて放電が停止された後に開放電圧まで戻る電圧緩和時の電圧推移に基づいて、放電電圧特性を算出することとしてもよい。例えば、図6に示す変形形態1のように、第1二次電池モジュール21において、放電目標電圧VPまで放電されて放電が停止された時間TP1以後の電圧緩和における所定の電圧区間Vsでの電圧推移に基づいて、符号21Aで示す所定電圧VAでの微分値を算出して放電電圧特性とすることができる。同様に第2二次電池モジュール22において放電停止された時間TP2以後の電圧緩和における所定の電圧区間Vsでの電圧推移に基づいて、符号22Aで示す所定電圧VAでの微分値を算出して放電電圧特性とすることができ、図示しない他の二次電池モジュール23~26についても同様に電圧緩和における所定の電圧区間Vsでの電圧推移に基づいた放電電圧特性を取得することができる。この場合も、本実施形態と同様の作用効果を奏する。
また、本実施形態では、電池特性関係値として、電池特性取得部61が取得した電池特性を用いて二次電池の全容量を推定する容量推定部62を備え、判定部63は、容量推定部62の推定結果に基づいて、二次電池モジュール2の劣化度を判定する。これにより、二次電池モジュール2の劣化度を高精度に検出することができる。
そして、本実施形態の劣化度判定装置1によれば、再利用品を含んだ複数の二次電池モジュール2を含む組電池20であって、複数の二次電池モジュール2が所定の放電目標電圧VPまで放電される際の電圧推移、及び二次電池モジュール2が放電目標電圧VPまで放電されて放電が停止された後の電圧推移の少なくとも一つに基づく放電電圧特性を含む電池特性を用いて全容量を推定して、該全容量に基づいて判定されたそれぞれの劣化度の差分が所定範囲内である組電池20を提供することができる。かかる組電池20では、組電池20に含まれる二次電池モジュール2の劣化度のバラツキがより小さくなるため、リビルト品としての組電池20の長寿命化や品質向上を図ることができる。
本実施形態では、電圧推移として、所定の電圧区間Vsにおける経過時間に対する二次電池モジュール2の電圧変化の割合、すなわち電圧時間変化における微分値を算出し、これを放電電圧特性としている。これにより、二次電池モジュール2の劣化度を高精度かつ簡便に判定することができる。
なお、電池特性取得部61は、電圧推移として、所定の電圧区間Vsにおける経過時間に対する二次電池モジュール2の電圧変化の割合を算出することに替えて又はこれとともに、図7に示す変形形態2のように、所定の電圧区間Vsにおける各二次電池モジュール21~26の容量変化量を区間容量Qpとして算出し、これを放電電圧特性としてもよい。区間容量Qpは、電流値検出部32により検出した電圧区間Vsにおける二次電池モジュール21~26に流れた電流値と電流が流れた時間とから算出できる。この場合も当該放電電圧特性に基づき、二次電池モジュール2の劣化度を高精度かつ簡便に判定することができる。
また、図7に示すように、各二次電池モジュール21~26における放電時の全区間T~TP1、T~TP2の容量、すなわち放電目標電圧VPまで放電されたときの総充放電容量Qtを算出するとともに、電圧推移として下記表1に示す総充放電容量Qtに対する区間容量Qpの比である容量比を算出し、これを放電電圧特性としてもよい。また、総充放電容量Qtに替えて、電池特性を算出するための電圧区間Vsを含む特定の電圧区間の容量である特定区間容量Qt’を算出し、当該特定区間容量Qt’に対する区間容量Qpの比である容量比を算出し、これを放電電圧特性としてもよい。これらの場合も当該放電電圧特性に基づき、二次電池モジュール2の劣化度を高精度かつ簡便に判定することができる。
Figure 0007147809000001
また、さらに、図8に示す変形形態3のように、電圧推移として、所定の電圧区間Vsにおける容量変化に対する二次電池モジュール2の電圧変化の割合、すなわち電圧容量変化において、電圧区間Vs内の所定電圧VAにおける微分値を算出し、これを放電電圧特性としてもよい。この場合も、本実施形態と同様の作用効果を奏する。
そして、本実施形態の劣化度判定装置1によれば、再利用品を含んだ複数の二次電池モジュール2を含む組電池20であって、複数の二次電池モジュール2が、所定の電圧区間Vsにおける二次電池モジュール2の容量変化量、電圧区間Vsにおける二次電池モジュール2の容量変化に対する二次電池モジュール2の電圧変化の割合、電圧区間Vsにおける経過時間に対する二次電池モジュール2の電圧変化の割合の少なくとも一つに基づいて算出した電圧推移に基づく電池特性を用いて全容量を推定して、該全容量に基づいて判定されたそれぞれの劣化度の差分が所定範囲内である組電池20を提供することができる。かかる組電池20では、組電池20に含まれる二次電池モジュール2の劣化度のバラツキがより小さくなるため、リビルト品としての組電池20の品質向上を図ることができる。
なお、本実施形態では、劣化度判定装置1に備えられた電池特性取得部61において電池特性を算出して電池特性を取得することとしたが、これに替えて、劣化度判定装置1が外部入力部を有するとともに、外部に設けられた演算装置を用いて電池特性を算出して、外部入力部を介して当該電池特性が電池特性取得部61に入力されることにより、電池特性取得部61が電池特性を取得することとしてもよい。
以上のごとく、本実施形態1及び変形形態1~3によれば、簡素な構成で高精度に二次電池の劣化度の判定が可能な二次電池の劣化度判定装置1を提供することができる。
(実施形態2)
上述の実施形態1では、電池特性として放電電圧特性を採用したが、図9に示す実施形態2ではこれとともに、電池特性が、二次電池モジュール2が所定の充電目標電圧VQまで充電される際の電圧推移に基づく充電電圧特性を含む。充電目標電圧VQは特に限定されないが、本実施形態では通常使用範囲Vnの下限値よりも大きく、上限値よりも小さい値としている。その他の構成要素は実施形態1の場合と同様であり、本実施形態においても実施形態1の場合と同一の符号を用いてその説明を省略する。
本実施形態2において、充電における電圧推移の算出は、実施形態1及び各変形形態における放電電圧特性における電圧推移の算出と同様に行うことができ、算出した結果を充電電圧特性とする。すなわち、図9に示すように、電圧推移として、放電終了TP1、TP2である充電開始からから充電終了TQ1、TQ2までの時間経過に対する電圧変化の関係を示す電圧時間変化を取得する。そして、所定の電圧区間VsB内の電圧VBにおける微分値、すなわち図9に示す電圧時間変化のグラフにおける符号21Bで示す電圧VBでの接線の傾きを算出し、これを第1二次電池モジュール21の充電電圧特性とする。また、図8に示すように、第2二次電池モジュール22についても同様に電圧推移として電圧時間変化を取得し、符号22Bで示す所定の電圧区間Vs内の電圧VBでの微分値を算出し、これを第2二次電池モジュール22の放電電圧特性とする。同様に、第3~第6二次電池モジュール23~26についても同様に、電圧推移として電圧時間変化を取得して電圧VBでの微分値を算出してそれぞれの充電電圧特性とする。なお、所定の電圧区間VsBは、電圧値V3からV4の区間としており、二次電池2の劣化度に応じて充電電圧特性の差異が顕著となっている区間である。
なお、充電電圧特性は、上述の実施形態1において放電電圧特性を算出する場合と同様に、所定の電圧区間VsBの開始時間TB11、TB21と終了時間TB12、TB22の2点間の電圧変化の割合としたり、電圧区間VsBにおける区間容量Qpとしたり、充電時の全区間TP1~TQ1、TP2~TQ2の容量、すなわち充電目標電圧VQまで充電したときの総充放電容量Qtを算出して総充放電容量Qtに対する区間容量Qpの容量比としたりしてもよい。また、総充放電容量Qtに替えて、電池特性を算出するための電圧区間Vsを含む特定の電圧区間の容量である特定区間容量Qt’を算出し、当該特定区間容量Qt’に対する区間容量Qpの比である容量比を算出し、これを充電電圧特性としてもよい。また、本実施形態2において、電池特性として、放電電圧特性を取得するための区間容量と充電電圧特性を取得するための区間容量との比を採用してもよい。
そして、本実施形態2では、電池特性取得部61は、放電電圧特性と充電電圧特性の両方を取得し、容量推定部62はこれらに基づいて二次電池2の全容量を推定する。これにより、一層精度よく、二次電池2の劣化度を判定することができる。
なお、本実施形態2の劣化度判定装置1を用いて、リビルト品の組電池20を製造する場合は、組電池20を組み上げる前に各二次電池モジュール2の充電がなされることとなるため、図5におけるステップS15の組電池20の補充電は不要となる。
また、本実施形態2では、電池特性取得部61は、二次電池モジュール2の放電後に充電を行うことにより、放電電圧特性を取得した後に充電電圧特性を取得することとしたがこれに限らず、二次電池モジュール2の充電後に放電を行うことにより、充電電圧特性を取得した後に放電電圧特性を取得することとしてもよい。
また、本実施形態2では、電池特性取得部61は、放電電圧特性と充電電圧特性の両方を取得することとしたが、これに替えて、充電電圧特性のみを取得することとしてもよい。この場合は、放電電圧特性と充電電圧特性の両方を取得する場合に比べて判定精度が劣るおそれがある。その一方で、放電電圧特性のみを取得する場合には、放電電圧特性はメモリ効果の影響により電圧推移にバラツキが生じて判定精度の向上が抑制されるおそれがあるが、残容量の放電後に取得する充電電圧特性のみを取得する場合には、充電電圧特性はメモリ効果の解除が図られた後となるため、メモリ効果の影響が少ないため、判定精度の向上が期待できる。
また、本実施形態2における充電電圧特性は、実施形態1の放電電圧特性の場合と同様に、所定の充電目標電圧VQまで充電されて充電が停止された後に開放電圧まで戻る電圧緩和時の電圧推移に基づいて算出することとしてもよい。例えば、図10に示す変形形態4のように、第1二次電池モジュール21において充電が停止された時間TQ1以後の電圧緩和における所定の電圧区間VsBでの電圧推移に基づいて、符号21Bで示す所定電圧VBでの微分値を算出して充電電圧特性としてもよい。同様に第2二次電池モジュール22において充電が停止された時間TQ2以後の電圧緩和における所定の電圧区間VsBでの電圧推移に基づいて、符号22Bで示す所定電圧VBでの微分値を算出して充電電圧特性としてもよい。この場合も、本実施形態と同様の作用効果を奏する。
そして、本実施形態2の劣化度判定装置1によれば、再利用品を含んだ複数の二次電池モジュール2を含む組電池20であって、複数の二次電池モジュール2が、二次電池モジュール2が所定の充電目標電圧VQまで充電される際の充電による電圧推移、及び二次電池モジュール2が充電目標電圧VQまで充電されて充電が停止された後の電圧推移の少なくとも一つに基づく充電電圧特性を含む電池特性を用いて全容量を推定して、該全容量に基づいて判定されたそれぞれの劣化度の差分が所定範囲内である組電池20を提供することができる。かかる組電池20では、組電池20に含まれる二次電池モジュール2の劣化度のバラツキがより小さくなるため、リビルト品としての組電池20の長寿命化や品質向上を図ることができる。
なお、本実施形態2でも、実施形態1の場合の変形形態と同様に、電池特性取得部61が取得した電池特性に基づいて、判定部63が二次電池モジュール2の劣化度を判定することとしてもよい。また、電池特性取得部61は取得した値の絶対値を電池特性として取得し、判定部63は当該絶対値に基づいて劣化度を判定することとしてもよい。また、判定部63は、電池特性取得部61が取得した電池特性の差分に基づいて、二次電池モジュール2の劣化度を判定することとしてもよい。また、二次電池モジュール2の劣化度と劣化度の差分とが所定範囲内となるように二次電池モジュール2をクラス分けして組電池20を組み上げてもよい。
(実施形態3)
本実施形態3の劣化度判定装置1では、実施形態1の構成に加えて、図11に示すように、演算部6がインピーダンス特性取得部64を備える。インピーダンス特性取得部64は、複素インピーダンス測定を行う構成を有しており、二次電池2のインピーダンスを測定可能に構成されている。その他の構成は実施形態1と同様であって、実施形態1の同様の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態3では、電池特性取得部61は実施形態1の場合と同様に、図2に示す所定の電圧区間Vsにおける放電電圧特性を取得する。そして、インピーダンス特性取得部64は、図2に示す放電終了時TP1、TP2において複素インピーダンス測定を行い、所定の周波数におけるインピーダンスを取得し、複素平面上にて実軸と虚軸の値を算出する。
ここで、インピーダンス特性は、所定の周波数f1におけるインピーダンスの実軸と虚軸の値、実軸の値と虚軸の値から算出される絶対値を用いることができる。またそれに加えて、所定の周波数f1における実軸の値と虚軸の値から算出される偏角を用いることもできる。また、所定の周波数f1と所定の周波数f2における実軸の値の差分、虚軸の値の差分、実軸の値の差分と虚軸の値の差分から算出される絶対値の差分、偏角を用いることもできる。
なお、対応関係記憶部51には、インピーダンス特性と全容量との対応関係が予め記憶されている。当該対応関係は、測定用の二次電池2を用いた機械学習により作成したり、測定用の二次電池2を用いて加速劣化試験を行って得られた実測定値を基に作成したり、二次電池2のモデルを用いて所定の電圧におけるインピーダンス特性と全容量との対応関係を論理的に導き出す算出式により作成したりすることができる。
本実施形態3では、図11に示す容量推定部62は、電池特性取得部61が取得した放電電圧特性とインピーダンス特性取得部64が取得したインピーダンス特性とに基づき、二次電池2の全容量を推定する。判定部63は実施形態1の場合と同様に容量推定部62の推定結果に基づいて、二次電池2の劣化度を判定する。本実施形態3によれば、放電電圧特性とインピーダンス特性とに基づいて全容量を推定されるため、判定精度を一層向上することができる。
なお、本実施形態では、インピーダンス特性取得部64が複素インピーダンス測定を行うタイミングを放電終了時TP1、TP2としたが、これに限らず、他のタイミングで行うこととしてもよい。例えば、実施形態2のように電池特性取得部61が充電電圧特性を取得する場合には、図9に示す充電終了時TQ1、TQ2でインピーダンス特性取得部64が複素インピーダンス測定を行うこととしてもよい。また、容量推定部62はインピーダンス特性と代わりに、インピーダンス特性に基づいて算出されたインピーダンス特性関係値を用いてもよい。インピーダンス特性関係値として、例えば、インピーダンス特性取得部64により取得されたインピーダンス特性の差分を採用することができる。
そして、本実施形態3の劣化度判定装置1によれば、再利用品を含んだ複数の二次電池モジュール2を含む組電池20であって、複数の二次電池モジュール2が、電池特性と、二次電池モジュール2が放電又は充電されたときのインピーダンスに関するインピーダンス特性とを用いて推定した全容量に基づいて判定されたそれぞれの劣化度の差分が所定範囲内である組電池20を提供することができる。かかる組電池20では、組電池20に含まれる二次電池モジュール2の劣化度のバラツキがより小さくなるため、リビルト品としての組電池20の長寿命化や品質向上を図ることができる。
なお、本実施形態3でも、実施形態1の場合の変形形態と同様に、電池特性取得部61が取得した電池特性とインピーダンス特性とに基づいて、判定部63が二次電池モジュール2の劣化度を判定することとしてもよい。また、電池特性取得部61は取得した値の絶対値を電池特性として取得し、判定部63は当該絶対値に基づいて劣化度を判定することとしてもよい。また、判定部63は電池特性取得部61が取得した電池特性の差分に基づいて、二次電池モジュール2の劣化度を判定することとしてもよい。また、二次電池モジュール2の劣化度と劣化度の差分とが所定範囲内となるように二次電池モジュール2をクラス分けして組電池20を組み上げてもよい。
(実施形態4)
本実施形態4では、実施形態1の構成に加えて、図12に示すように、初期電圧取得部65を備える。初期電圧取得部65は、図13に示すように、放電開始時Tにおける二次電池2の開放電圧である初期電圧VI1、VI2を取得する。そして、対応関係記憶部51には、初期電圧の値と電池特性と全容量との対応関係が予め記憶されている。当該対応関係は実施形態1の場合と同様に作成することができる。その他の構成は実施形態1と同様であって、実施形態1の同様の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態4の劣化度判定装置1によれば、電池特性に加えて初期電圧も考慮されて二次電池2の劣化度が判定されるため、簡易な構成で判定精度を一層向上することができる。なお、初期電圧に替えて、初期電圧に基づいて算出された初期電圧関係値を用いてもよい。初期電圧関係値として例えば、初期電圧の絶対値としたり、初期電圧取得部65により取得された初期電圧の差分としたりすることができる。
そして、本実施形態4の劣化度判定装置1によれば、再利用品を含んだ複数の二次電池モジュール2を含む組電池20であって、複数の二次電池モジュール2が、電池特性の取得を開始するときの二次電池モジュール2の開放電圧である初期電圧と電池特性とを用いて推定した全容量に基づいて判定されたそれぞれの劣化度の差分が所定範囲内である組電池20を提供することができる。かかる組電池20では、組電池20に含まれる二次電池モジュール2の劣化度のバラツキがより小さくなるため、リビルト品としての組電池20の長寿命化や品質向上を図ることができる。
なお、本実施形態4でも、実施形態1の場合の変形形態と同様に、電池特性取得部61が取得した電池特性と初期電圧とに基づいて、判定部63が二次電池モジュール2の劣化度を判定することとしてもよい。また、電池特性取得部61は取得した値の絶対値を電池特性として取得し、判定部63は当該絶対値に基づいて劣化度を判定することとしてもよい。また、判定部63は電池特性取得部61が取得した電池特性の差分に基づいて、二次電池モジュール2の劣化度を判定することとしてもよい。また、二次電池モジュール2の劣化度と劣化度の差分とが所定範囲内となるように二次電池モジュール2をクラス分けして組電池20を組み上げてもよい。
また、他の変形形態5として、図14に示すように、演算部6が二次電池21の内部抵抗を取得する内部抵抗取得部66を有しており、対応関係記憶部51に内部抵抗と電池特性と全容量との対応関係が予め記憶されていることとしてもよい。内部抵抗取得部66において、内部抵抗は、電圧値検出部31により検出された電圧値そのものである測定電圧と、二次電池2の開放電圧と、二次電池2に流れる電流とから算出して取得することができる。なお、二次電池2の開放電圧は、二次電池2の残放電量と初期電圧との対応関係を示すマップを用いて時間ごとに推定して取得することができる。本変形形態5の劣化度判定装置1によれば、電池特性に加えて内部抵抗も考慮されて二次電池2の劣化度が判定されるため、簡易な構成で判定精度を一層向上することができる。
(実施形態5)
本実施形態5の劣化度判定装置1は、図15に示すように、図1に示す実施形態1の構成に加え、温度検出部33を備える。そして、上述の実施形態1では電池特性取得部61は、電池特性として所定の電圧区間Vsにおける二次電池2の電圧推移に基づく放電電圧特性を取得するように構成したが、本実施形態5では、これに替えて、電池特性取得部61は、電池特性として所定の電圧区間VsA、VsBにおける二次電池2の温度推移に基づく温度特性を取得する。その他の構成は実施形態1と同様であって、実施形態1の同様の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。なお、電圧区間VsAは二次電池2の劣化度に応じて、放電電圧特性の差異が顕著となっている区間であり、電圧区間VsBは二次電池2の劣化度に応じて、充電電圧特性の差異が顕著となっている区間である。
本実施形態5では、図16(a)、図16(b)に示すように、温度検出部33により、充放電中の二次電池2の温度を取得する。本実施形態では劣化度の判定の対象となる二次電池2として、組電池20から取り出した第1二次電池モジュール21と、別の組電池から取り出した第7二次電池モジュール27とを採用している。
充放電における二次電池モジュール2の温度推移は、組み込まれていた組電池が異なる場合には、二次電池モジュール2の測定環境やソーク状態により異なった挙動を示すことがある。本実施形態では、図16(b)に示すように、第1二次電池モジュール21と第7電池モジュール27における温度推移は、測定した室温設定範囲Tn内に収まっているが、互いに若干異なる挙動を示している。そして、本実施形態5では、放電における所定の電圧区間sAと、放電後の充電における所定の電圧区間VsBとの両方において温度検出部33により検出した電池温度に基づいて、電池特性取得部61が放電における温度特性と充電における温度特性を取得する。そして、容量推定部62が両温度特性に基づいて各二次電池モジュール21、27の全容量を推定して、判定部63が劣化度を判定する。
電池特性取得部61が取得する温度特性は、実施形態1の場合の放電電圧特性を算出する場合及び実施形態2の場合の充電電圧特性を算出する場合と同様に、所定の電圧区間VsA、VsBにおける所定電圧VA、VBでの温度変化の微分値としたり、所定の電圧区間VsA、VsBにおける2点間の温度変化の割合としたり、電圧区間VsA、VsBにおける二次電池2の容量変化に対する二次電池2の温度変化の割合としたりすることができる。
本実施形態5においても、実施形態1の場合と同様の作用効果を奏することができる。なお、本実施形態5では、温度特性として、放電と充電の両方において取得することとしたが、これに限らず、放電と充電の一方のみとしてもよい。
そして、本実施形態5の劣化度判定装置1によれば、再利用品を含んだ複数の二次電池モジュール2を含む組電池20であって、複数の二次電池モジュール2が、所定の電圧区間VsA、VsBにおける二次電池の温度推移に基づく温度特性を含む電池特性を用いて推定した全容量に基づいて判定されたそれぞれの劣化度の差分が所定範囲内である組電池20を提供することができる。かかる組電池20では、組電池20に含まれる二次電池モジュール2の劣化度のバラツキがより小さくなるため、リビルト品としての組電池20の品質向上を図ることができる。
なお、本実施形態5でも、実施形態1の場合の変形形態と同様に、電池特性取得部61が取得した温度特性に基づいて、判定部63が二次電池モジュール2の劣化度を判定することとしてもよい。また、電池特性取得部61は取得した値の絶対値を温度特性として取得し、判定部63は当該絶対値に基づいて劣化度を判定することとしてもよい。また、判定部63は電池特性取得部61が取得した温度特性の差分に基づいて、二次電池モジュール2の劣化度を判定することとしてもよい。また、二次電池モジュール2の劣化度と劣化度の差分とが所定範囲内となるように二次電池モジュール2をクラス分けして組電池20を組み上げてもよい。
本実施形態5では、図16(a)に示すように、充電時の温度特性として充電目標電圧VQが通常使用範囲Vn内であって通常使用範囲Vn内に所定の電圧区間VsAがあるときの温度特性を取得することとしたが、これ替えて、図17(a)に示す変形形態6のように、充電時の温度特性として、充電目標電圧VQが通常使用範囲Vnを超えており通常使用範囲Vnを超えた領域に所定の電圧区間VsBがあるときの温度特性を取得することとしてもよい。この場合、図17(b)に示すように二次電池モジュール21、27の温度は上昇しやすいため、温度推移に劣化度が反映されやすくなる。その結果、判定精度の向上を図ることができる。なお、本変形形態6では、二次電池モジュール21、27を充電目標電圧VQまで充電した後に放電を行って二次電池モジュール21、27の電圧を通常使用範囲Vn内に戻している。
また、変形形態6では二次電池2の放電を行った後、充電を行ってその後再度放電を行うこととしたが、これに替えて、図18に示す変形形態7のように、最初に放電を行わずに、先に充電を行ってから放電を行うこととしてもよい。この場合、電池特性取得部61は、充電時に充電時の温度特性を取得した後、放電時に放電時の温度特性を取得することとしてもよい。この場合も実施形態1と同様の作用効果を奏する。
なお、図19に示す変形形態8のように、上述の準備工程S1の後、ステップS20において、二次電池モジュール21~26の温度を所定の温度に制御する温度調整を行ってもよい。当該温度調整は、二次電池モジュール21~26が車両に搭載されている場合は、当該車両が格納された部屋の温度を制御したり、当該車両に搭載された車室用エアコンを利用して二次電池モジュール21~26を含む車両の温度を制御したりすることができる。当該温度調整により上記温度を調整して二次電池21~26をソークすることにより、二次電池モジュール21~26の温度を予め設定された設定温度とすることができる。なお、設定温度として複数の温度を設定してもよい。
当該変形形態8において、二次電池モジュール21~26の温度は、二次電池モジュール21~26に設けられた図示しない温度センサにより検出することができる。なお、二次電池モジュール21~26毎に温度センサが設けられておらず、二次電池モジュール21~26が構成する組電池に温度センサが設けられている場合は、当該組電池における二次電池モジュール21~26の配置などを考慮して各二次電池モジュール21~26の温度を推定することとしてもよい。当該温度の推定は、二次電池モジュールの温度を論理的に導き出す推定式や、組電池のモデルに基づいて作成した検出温度と二次電池温度のマップ等を利用して行うことができる。図19に示すステップS20の後は、図3のS2~S5と同様に行う。当該判定方法によれば、二次電池モジュール21~26の温度を予め設定された設定温度にして劣化度の判定を行うことができるため、判定精度を向上することができる。
(実施形態6)
上述の実施形態1では、推定部としての容量推定部62は、電池特性取得部61が取得した電池特性に基づいて、二次電池モジュール2の全容量を推定することとしたが、これに限らず、容量推定部62は、正極容量、負極容量、負極SOCと正極SOCとの相対関係のズレ量、二次電池モジュール21~26を構成する複数のセル間の全容量バラツキ、上記二次電池モジュール21~26の電池抵抗、正極抵抗、負極抵抗のうちの少なくともいずれか一つを推定することとしてもよい。そして、実施形態6では、容量推定部62は二次電池モジュール21~26のそれぞれの正極容量Qcを推定することとする。さらに、対応関係記憶部51には、電池特性と正極容量Qcとの対応関係が記憶されている。当該対応関係の形態及び作成方法は特に限定されず、実施形態1の場合と同様に、例えば、算出式、マップ、グラフ、表などの形態とすることができる。当該対応関係は、測定用の二次電池2を用いた機械学習により作成したり、測定用の二次電池2を用いて加速劣化試験を行って得られた実測定値を基に作成したり、二次電池2のモデルを用いて所定の電圧区間における電池特性と全容量との対応関係を論理的に導き出す算出式により作成したりすることができる。本実施形態では、対応関係記憶部51には、例えば、図20(a)~(c)に示す予測モデルに基づき、電池特性と正極容量Qcとの対応関係が記憶されている。その他の構成は、実施形態1の場合と同等であって、実施形態1の場合と同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、本実施形態6の劣化度判定装置1による劣化度の判定方法について、以下に説明する。なお、図3に示す実施形態1の場合と同様のステップについては、同一の符号を用いてその説明を省略する場合がある。
まず、本実施形態6では、図3に示す実施形態1の場合と同様に、図21に示すステップS1~S3を行う。これにより、図22(a)に示すように、電池特性取得部61により各二次電池モジュール21~26の電池特性として放電カーブを、所定の電圧区間Vsにおいて取得する。なお、所定の電圧区間は、特定のSOC範囲に対応する区間とすることができる。
次いで、図21に示すステップS40において、容量推定部62により、対応関係記憶部51に記憶された予測モデルに基づき、電池特性と正極容量Qcとの対応関係に基づいて、電池特性取得部61が取得した放電カーブから、二次電池モジュール21~26の正極容量Qcを推定する。その後、図21に示すステップS5において、判定部63により、容量推定部62が推定した正極容量Qcに基づいて、二次電池モジュール21~26の劣化度を判定する。
本実施形態6においても実施形態1と同等の作用効果を奏する。なお、本実施形態6では、電池特性取得部61により図22(a)に示す放電カーブを取得したが、これに替えて、図22(b)に示す充電カーブを取得してもよい。この場合も実施形態1と同等の作用効果を奏する。
(実施形態7)
上記実施形態6では、容量推定部62は、正極容量Qcを推定することとしたが、これに替えて、実施形態7では、容量推定部62は負極容量QAを推定する。すなわち、実施形態7では、図23に示すように、ステップS41において、図20(a)~(c)に示す予測モデルに基づき、電池特性と負極容量QAとの対応関係に基づいて二次電池モジュール21~26の負極容量QAを推定する。当該実施形態7においても実施形態1と同等の作用効果を奏する。
(実施形態8)
本実施形態8では、容量推定部62は二次電池モジュール21~26のそれぞれの負極SOCと正極SOCとの相対関係のズレ量を推定する。さらに、対応関係記憶部51には、電池特性と負極SOCと正極SOCとの相対関係のズレ量との対応関係が記憶されている。当該対応関係の形態及び作成方法は特に限定されず、実施形態1の場合と同様とすることができる。
例えば、二次電池モジュール21~26がニッケル水素電池からなる場合は、図24に示すように、電槽容器中から水素が反応系から抜け出ると、負極SOCと正極SOCとの相対関係がずれるため、負極のOCV曲線は図の右側にずれることとなる。例えば、二次電池モジュール21~26がリチウムイオン電池からなる場合は、図24に示すように、電解液中のリチウムがSEI(Solid Electrolyte Interface)被膜の形成で消費されることにより、負極SOCと正極SOCとの相対関係がずれるため、負極のOCV曲線は図の右側にずれることとなる。
本実施形態8では、図24に示す予測モデルに基づき、負極SOCと正極SOCとの相対関係のズレ量Qxと、電池特性との対応関係が対応関係記憶部51に記憶されている。その他の構成は、実施形態1の場合と同等であって、実施形態1の場合と同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態8の劣化度判定装置1による劣化度の判定方法では、上述の実施形態6の場合と同様に行うが、図25に示すようにステップS3において、電池特性取得部61は電池特性として電池としての低SOC範囲に対応する所定の電圧区間Vsの放電カーブを取得する。その後、ステップS42において、当該放電カーブから算出される電池特性との対応関係記憶部51に記憶された負極SOCと正極SOCとの相対関係のズレ量Qxとの対応関係に基づいて、二次電池モジュール21~26のズレ量Qxを推定する。その後、図25に示すステップS5において、判定部63により、容量推定部62が推定したズレ量Qxに基づいて、二次電池モジュール21~26の劣化度を判定する。本実施形態においても実施形態1と同等の作用効果を奏する。なお、本実施形態8では電池特性を電池としての低SOC範囲から取得したが、これに替えて高SOC範囲から取得してもよい。また、本実施形態8では電池特性として放電カーブを取得したが充電カーブを取得してもよい。
(実施形態9)
本実施形態9では、対応関係記憶部51には、二次電池モジュール21~26ごとに電池特性と充放電カーブにおける放電容量の変化量との対応関係が記憶されており、容量推定部62は、所定の電圧区間Vsにおける充放電カーブにおける放電容量の変化量を推定し、判定部63は、劣化度として推定結果に基づいてセルの自己放電量が大きくなっているかを検知する。本実施形態9では、その他の構成は、実施形態1の場合と同等であって、実施形態1の場合と同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態9では、二次電池モジュール21~26はそれぞれ6つのセルを有している。そして、例えば、図26(a)に示す放電カーブは初期状態を示す放電カーブとして対応関係記憶部51に記憶されており、図26(b)に示す放電カーブはセルの一つが自己放電量が大きくなっていることを示す放電カーブとして対応関係記憶部51に記憶されている。容量推定部62により所定の電圧区間Vsの電池特性に基づいて、図26(a)に示す放電カーブに推定された場合は、判定部63において自己放電量が大きくなっているセルがないと判定される。一方、容量推定部62により所定の電圧区間Vsの電池特性に基づいて、図26(b)に示す放電カーブに推定された場合は、判定部63において自己放電量が大きくなっているセルがあると判定される。なお、図26(b)に示す放電カーブに推定された場合は、二次電池モジュールにおいて自己放電量が大きくなっているセルがない場合の第1使用下限Vmin1よりも高い値である第2使用下限Vmin2に設定することができる。これにより、各セルが過剰に放電することを防止できる。
(実施形態10)
本実施形態10では、二次電池モジュール21~26はそれぞれ、6個のセルを含む。そして、対応関係記憶部51には、一つの二次電池モジュール21~26内におけるセル間の全容量バラツキと電池特性との対応関係が記憶されている。セル間の全容量バラツキとは、一つの二次電池モジュール21~26に含まれた複数のセルにおいて、各セルの全容量のバラツキの程度を示す。本実施形態10では、セル間の全容量バラツキとして、図27に示すように、複数のセルの全容量における最大Qmaxから最小Qminを差し引いた差分Qmax-minを採用する。その他の構成は、実施形態1の場合と同等であって、実施形態1の場合と同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態10では、容量推定部62は、電池特性取得部61が取得した電池特性に基づいて、対応関係記憶部51に記憶された対応関係から差分Qmax-minを推定する。そして、判定部63は、推定した差分Qmax-minに基づいてセルの特異的な容量劣化の有無を検知する。例えば、推定した差分Qmax-minが所定値以上であると判定した場合は、当該二次電池モジュールのセルのいずれかに特異的な容量劣化が生じていると判定する。
(実施形態11)
図28に示すように、実施形態11では、推定部として抵抗推定部621を有する。抵抗推定部621は、二次電池モジュール21~26の電池特性に基づいて、二次電池モジュール21~26の内部抵抗を推定する。対応関係記憶部51には、一つの二次電池モジュール21~26の内部抵抗と電池特性との対応関係が記憶されている。電池特性取得部61は、二次電池モジュール21~26が互いに接続されたスタックの状態で、パルス充放電を行って電池特性を取得することができる。電池特性を取得する電圧区間は、特定のSOC範囲に対応する所定の電圧区間とすることができる。
また、二次電池モジュール21~26間で、温度やSOCが異なっている場合は、温度と充放電中の電圧変化又は充放電終了後の電圧緩和中の電圧変化とを電池特性として取得して、温度及びSOCが同条件となる場合の抵抗値を推定することができる。この場合は、対応関係記憶部51には、一つの二次電池モジュール21~26の内部抵抗と温度と電池特性との対応関係が記憶されているものとする。なお、二次電池モジュール21~26を個別に充放電して電池特性を取得することとしてもよい。この場合は、温度及びSOCを同条件に合わせる必要がなく、判定時間の短縮を図れる。
次に、本実施形態11の劣化度判定装置1による劣化度の判定方法について、以下に説明する。まず、本実施形態11では、図3に示す実施形態1の場合と同様に、図29に示すステップS1~S3を行う。次いで、図29に示すステップS43において、抵抗推定部621により、電池特性取得部61が取得した電池特性から、対応関係記憶部51に記憶された二次電池モジュール21~26の内部抵抗と電池特性との対応関係に基づいて、二次電池モジュール21~26の内部抵抗を取得する。その後、図29に示すステップS5において、判定部63により、抵抗推定部621が推定した内部抵抗に基づいて、二次電池モジュール21~26の劣化度を判定する。本実施形態11においても実施形態1と同等の作用効果を奏する。
(実施形態12)
実施形態12の劣化度判定装置1では、抵抗推定部621により、二次電池モジュール21~26の負極抵抗を推定し、判定部63により二次電池モジュール21~26の劣化度を判定する。
二次電池モジュール21~26の電圧カーブにおける周波数特性から、二次電池モジュール21~26における正極や負極やその他の電池要素の抵抗値を算出することができる。そして、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池では、電圧カーブにおいて高周波領域に負極抵抗が顕著に反映され、低周波領域に正極抵抗が顕著に反映される。本実施形態12では、二次電池モジュール21~26としてニッケル水素電池を用いることとし、電池特性取得部61は、電池特性として、高周波領域における所定電圧区間の電圧カーブを取得する。対応関係記憶部51には、電池特性としての高周波領域における電圧カーブと負極抵抗との対応関係が予め記憶されている。その他の構成要素は実施形態11の場合と同様であって、同一の符号を付してその説明を省略する。
そして、二次電池モジュール21~26の劣化度と相関関係を有する内部抵抗において、劣化モードによって支配的となる抵抗要素が異なる。まず、二次電池モジュールの内部抵抗は、電子抵抗、反応抵抗、内部物質移動の抵抗の3つの抵抗成分の関係性から決まり、二次電池モジュールはこれらの3つの抵抗成分の直列等価回路と考えることができる。一般的に、電子抵抗は電池に定電流を付加した直後の時間領域で主に生じる抵抗成分である。また、反応抵抗は電子抵抗が生じる時間領域後の時間領域で主に生じる抵抗成分である。また、内部物質移動の抵抗は定電流を長時間付加した際に生じ、反応抵抗の時間領域後の時間領域に主に生じる抵抗成分である。そして、負極反応抵抗支配領域とは、上記3つの抵抗成分において、放電期間における負極の反応抵抗の占める割合が最も大きい時間的領域である。当該負極反応抵抗支配領域では、負極の反応抵抗が二次電池2の内部抵抗を支配的に決定する。本実施形態12では、判定部63は、当該負極反応抵抗支配領域において、抵抗推定部621により推定された負極抵抗に基づいて、二次電池モジュール21~26の劣化度を判定する。
本実施形態12の劣化度判定装置1による劣化度の判定方法では、実施形態11の場合と同様に、図29に示すステップS1~S3を行う。そして、ステップS43において、抵抗推定部621により、電池特性取得部61が取得した電圧カーブと、対応関係記憶部51に記憶された対応関係とに基づいて、二次電池モジュール21~26の負極抵抗を推定する。そして、判定部63は、推定された負極抵抗から二次電池モジュール21~26の劣化度を判定する。本実施形態11においても実施形態1と同等の作用効果を奏する。
(実施形態13)
実施形態13の劣化度判定装置1では、抵抗推定部621により、二次電池モジュール21~26の正極抵抗を推定し、判定部63により二次電池モジュール21~26の劣化度を判定する。本実施形態13では、二次電池モジュール21~26としてニッケル水素電池を用いることとし、電池特性取得部61は、電池特性として、低周波領域における所定電圧区間の電圧カーブを取得する。対応関係記憶部51には、電池特性としての電圧カーブと正極抵抗との対応関係が予め記憶されている。そして、判定部63は、正極反応抵抗支配領域において、抵抗推定部621により推定された正極抵抗に基づいて、二次電池モジュール21~26の劣化度を判定する。その他の構成要素は実施形態12の場合と同様であって、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態13の劣化度判定装置1による劣化度の判定方法では、実施形態12の場合と同様に、図29に示すステップS1~S3を行う。そして、ステップS43において、抵抗推定部621により、電池特性取得部61が取得した電圧カーブと、対応関係記憶部51に記憶された対応関係とに基づいて、二次電池モジュール21~26の正極抵抗を推定する。そして、判定部63は、推定された正極抵抗から二次電池モジュール21~26の劣化度を判定する。本実施形態13においても実施形態1と同等の作用効果を奏する。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1 劣化度判定装置
2、21~27 二次電池モジュール
20 組電池
33 温度検出部
61 電池特性取得部
62 容量推定部
621 抵抗推定部
63 判定部
64 インピーダンス特性取得部
65 初期電圧取得部

Claims (18)

  1. 二次電池(2、21、22、23、24、25、26、27)の劣化度を判定する劣化度判定装置(1)であって、
    上記二次電池における所定の電圧区間での電池状態の推移に関する電池特性を取得する電池特性取得部(61)と、
    上記電池特性取得部が取得した電池特性又は該電池特性に基づいて算出された電池特性関係値に基づいて、上記二次電池の劣化度を判定する判定部(63)と、
    を備え、
    上記電池特性は、上記二次電池が所定の放電目標電圧まで放電される際の電圧推移、及び上記二次電池が上記放電目標電圧まで放電されて放電が停止された後の電圧推移の少なくとも一つに基づく放電電圧特性を含み、
    上記電圧推移は、上記電圧区間における上記二次電池の区間容量、上記電圧区間における上記二次電池の容量変化に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記電圧区間における経過時間に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記放電目標電圧まで放電されたときの総放電容量に対する上記電圧区間の区間容量の容量比の少なくとも一つに基づいて算出され
    上記電圧区間は、上記二次電池の劣化度に応じて、上記放電電圧特性の差異が顕著となっている区間である、二次電池の劣化度判定装置。
  2. 上記電池特性は、上記二次電池が所定の充電目標電圧まで充電される際の電圧推移、及び上記二次電池が上記充電目標電圧まで充電されて充電が停止された後の電圧推移の少なくとも一つに基づく充電電圧特性を含む、請求項1に記載の二次電池の劣化度判定装置。
  3. 二次電池(2、21、22、23、24、25、26、27)の劣化度を判定する劣化度判定装置(1)であって、
    上記二次電池における所定の電圧区間での電池状態の推移に関する電池特性を取得する電池特性取得部(61)と、
    上記電池特性取得部が取得した電池特性又は該電池特性に基づいて算出された電池特性関係値に基づいて、上記二次電池の劣化度を判定する判定部(63)と、
    を備え、
    上記電池特性は、上記二次電池が所定の充電目標電圧まで充電される際の電圧推移、及び上記二次電池が上記充電目標電圧まで充電されて充電が停止された後の電圧推移の少なくとも一つに基づく充電電圧特性を含み、
    上記電圧推移は、上記電圧区間における上記二次電池の区間容量、上記電圧区間における上記二次電池の容量変化に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記電圧区間における経過時間に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記充電目標電圧まで充電されたときの総充電容量に対する上記電圧区間の区間容量の容量比の少なくとも一つに基づいて算出され
    上記電圧区間は、上記二次電池の劣化度に応じて、上記充電電圧特性の差異が顕著となっている区間である、二次電池の劣化度判定装置。
  4. 二次電池(2、21、22、23、24、25、26、27)の劣化度を判定する劣化度判定装置(1)であって、
    上記二次電池における所定の電圧区間での電池状態の推移に関する電池特性を取得する電池特性取得部(61)と、
    上記電池特性取得部が取得した電池特性又は該電池特性に基づいて算出された電池特性関係値に基づいて、上記二次電池の劣化度を判定する判定部(63)と、
    を備え、
    上記電池特性は、上記二次電池が所定の放電目標電圧まで放電される際の電圧推移、及び上記二次電池が上記放電目標電圧まで放電されて放電が停止された後の電圧推移の少なくとも一つに基づく放電電圧特性を含み、
    上記電圧推移は、上記電圧区間における上記二次電池の区間容量、上記電圧区間における上記二次電池の容量変化に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記電圧区間における経過時間に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記放電目標電圧まで放電されたときの総放電容量に対する上記電圧区間の区間容量の容量比の少なくとも一つに基づいて算出され、
    上記電圧区間の少なくとも一部は、上記放電目標電圧から上記二次電池の電圧値についての通常使用範囲における下限値までの範囲に含まれている、二次電池の劣化度判定装置。
  5. 二次電池(2、21、22、23、24、25、26、27)の劣化度を判定する劣化度判定装置(1)であって、
    上記二次電池における所定の電圧区間での電池状態の推移に関する電池特性を取得する電池特性取得部(61)と、
    上記電池特性取得部が取得した電池特性又は該電池特性に基づいて算出された電池特性関係値に基づいて、上記二次電池の劣化度を判定する判定部(63)と、
    を備え、
    上記電池特性は、上記二次電池が所定の充電目標電圧まで充電される際の電圧推移、及び上記二次電池が上記充電目標電圧まで充電されて充電が停止された後の電圧推移の少なくとも一つに基づく充電電圧特性を含み、
    上記電圧推移は、上記電圧区間における上記二次電池の区間容量、上記電圧区間における上記二次電池の容量変化に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記電圧区間における経過時間に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記充電目標電圧まで充電されたときの総充電容量に対する上記電圧区間の区間容量の容量比の少なくとも一つに基づいて算出され、
    上記電圧区間の少なくとも一部は、上記充電目標電圧から上記二次電池の電圧値についての通常使用範囲における下限値までの範囲に含まれている二次電池の劣化度判定装置。
  6. 上記二次電池が放電又は充電されたときのインピーダンスに関するインピーダンス特性を取得するインピーダンス特性取得部を有し、
    上記判定部は、上記インピーダンス特性取得部により取得された上記インピーダンス特性又は該インピーダンス特性から算出されたインピーダンス特性関係値と、上記電池特性又は上記電池特性関係値とに基づいて上記劣化度を判定する、請求項1~5のいずれか一項に記載の二次電池の劣化度判定装置。
  7. 上記電池特性取得部が上記電池特性の取得を開始するときの上記二次電池の開放電圧である初期電圧を取得する初期電圧取得部を有し、
    上記判定部は、上記初期電圧取得部により取得された上記初期電圧又は上記初期電圧に基づいて算出された初期電圧関係値と、上記電池特性又は上記電池特性関係値とに基づいて上記劣化度を判定する、請求項1~6のいずれか一項に記載の二次電池の劣化度判定装置。
  8. 上記電池特性取得部は、上記二次電池の温度を検出する温度検出部(33)を有し、上記電池特性は上記温度検出部により取得された上記所定の電圧区間における上記二次電池の温度推移に基づく温度特性を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の二次電池の劣化度判定装置。
  9. 上記電池特性関係値として、上記電池特性を用いて上記二次電池の全容量、正極容量、負極容量、負極SOCと正極SOCとの相対関係のズレ量、上記二次電池を構成する複数のセル間の全容量バラツキ、上記二次電池の電池抵抗、正極抵抗、負極抵抗のうちの少なくともいずれか一つを推定する推定部(62、621)を備え、
    上記判定部は、上記推定部の推定結果に基づいて、上記二次電池の劣化度を判定する、請求項1~8のいずれか一項に記載の二次電池の劣化度判定装置。
  10. 複数の二次電池(2、21、22、23、24、25、26、27)を含む組電池(20)であって、
    上記複数の二次電池は再利用品を含んでおり、
    上記複数の二次電池は、上記二次電池における所定の電圧区間の電池状態の推移に関する電池特性又は該電池特性に基づいて算出された電池特性関係値が所定範囲内であって、
    上記電池特性は、上記二次電池が所定の放電目標電圧まで放電される際の電圧推移、及び上記二次電池が上記放電目標電圧まで放電されて放電が停止された後の電圧推移の少なくとも一つに基づく放電電圧特性を含み、
    上記電圧推移は、上記電圧区間における上記二次電池の容量変化量、上記電圧区間における上記二次電池の容量変化に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記電圧区間における経過時間に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記放電目標電圧まで放電されたときの総放電容量に対する上記電圧区間の区間容量の容量比の少なくとも一つに基づいて算出され
    上記電圧区間は、上記二次電池の劣化度に応じて、上記放電電圧特性の差異が顕著となっている区間である、組電池。
  11. 上記複数の二次電池は、上記二次電池が所定の充電目標電圧まで充電される際の充電による電圧推移、及び上記二次電池が上記充電目標電圧まで充電されて充電が停止された後の電圧推移の少なくとも一つに基づく充電電圧特性を含む上記電池特性又は上記電池特性関係値が所定範囲内である、請求項10に記載の組電池。
  12. 複数の二次電池(2、21、22、23、24、25、26、27)を含む組電池(20)であって、
    上記複数の二次電池は再利用品を含んでおり、
    上記複数の二次電池は、上記二次電池における所定の電圧区間の電池状態の推移に関する電池特性又は該電池特性に基づいて算出された電池特性関係値が所定範囲内であって、
    上記電池特性は、上記二次電池が所定の充電目標電圧まで充電される際の充電による電圧推移、及び上記二次電池が上記充電目標電圧まで充電されて充電が停止された後の電圧推移の少なくとも一つに基づく充電電圧特性を含み、
    上記電圧推移は、上記電圧区間における上記二次電池の容量変化量、上記電圧区間における上記二次電池の容量変化に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記電圧区間における経過時間に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記充電目標電圧まで充電されたときの総充電容量に対する上記電圧区間の区間容量の容量比の少なくとも一つに基づいて算出され
    上記電圧区間は、上記二次電池の劣化度に応じて、上記充電電圧特性の差異が顕著となっている区間である、組電池。
  13. 複数の二次電池(2、21、22、23、24、25、26、27)を含む組電池(20)であって、
    上記複数の二次電池は再利用品を含んでおり、
    上記複数の二次電池は、上記二次電池における所定の電圧区間の電池状態の推移に関する電池特性又は該電池特性に基づいて算出された電池特性関係値が所定範囲内であって、
    上記電池特性は、上記二次電池が所定の放電目標電圧まで放電される際の電圧推移、及び上記二次電池が上記放電目標電圧まで放電されて放電が停止された後の電圧推移の少なくとも一つに基づく放電電圧特性を含み、
    上記電圧推移は、上記電圧区間における上記二次電池の容量変化量、上記電圧区間における上記二次電池の容量変化に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記電圧区間における経過時間に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記放電目標電圧まで放電されたときの総放電容量に対する上記電圧区間の区間容量の容量比の少なくとも一つに基づいて算出され、
    上記電圧区間の少なくとも一部は、上記放電目標電圧から上記二次電池の電圧値についての通常使用範囲における下限値までの範囲に含まれている、組電池。
  14. 複数の二次電池(2、21、22、23、24、25、26、27)を含む組電池(20)であって、
    上記複数の二次電池は再利用品を含んでおり、
    上記複数の二次電池は、上記二次電池における所定の電圧区間の電池状態の推移に関する電池特性又は該電池特性に基づいて算出された電池特性関係値が所定範囲内であって、
    上記電池特性は、上記二次電池が所定の充電目標電圧まで充電される際の充電による電圧推移、及び上記二次電池が上記充電目標電圧まで充電されて充電が停止された後の電圧推移の少なくとも一つに基づく充電電圧特性を含み、
    上記電圧推移は、上記電圧区間における上記二次電池の容量変化量、上記電圧区間における上記二次電池の容量変化に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記電圧区間における経過時間に対する上記二次電池の電圧変化の割合、上記充電目標電圧まで充電されたときの総充電容量に対する上記電圧区間の区間容量の容量比の少なくとも一つに基づいて算出され、
    上記電圧区間の少なくとも一部は、上記充電目標電圧から上記二次電池の電圧値についての通常使用範囲における下限値までの範囲に含まれている、組電池。
  15. 上記複数の二次電池は、上記二次電池が放電又は充電されたときのインピーダンスに関するインピーダンス特性又は該インピーダンス特性に基づいて算出されたインピーダンス特性関係値が所定範囲内である、請求項10~14のいずれか一項に記載の組電池。
  16. 上記複数の二次電池は、上記電池特性の取得を開始するときの上記二次電池の開放電圧である初期電圧又は該初期電圧に基づいて算出された初期電圧関係値が所定範囲内である、請求項10~15のいずれか一項に記載の組電池。
  17. 上記複数の二次電池は、上記所定の電圧区間における上記二次電池の温度推移に基づく温度特性を含む上記電池特性又は上記電池特性関係値が所定範囲内である、請求項10~16のいずれか一項に記載の組電池。
  18. 上記電池特性関係値は、上記電池特性を用いて推定した上記二次電池の全容量、正極容量、負極容量、負極SOCと正極SOCとの相対関係のズレ量、上記二次電池を構成する複数のセル間の全容量バラツキ、上記二次電池の電池抵抗、正極抵抗、負極抵抗のうちの少なくともいずれか一つに基づいて判定された劣化度である、請求項10~17のいずれか一項に記載の組電池。
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