JP2018091701A - 電圧推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】組電池を構成する各電池セルに対して個別にセンサを設けることなく、各電池セルの電圧を推定する。【解決手段】電圧推定装置10は、組電池12を構成する各電池セルC1〜C3の電圧を推定する。電圧検出部である電圧計28は、組電池12の総電圧を検出する。放電機構20は、それぞれの電池セルを個別に放電可能である。セル電圧推定部32は、推定対象電池セルを放電した際の組電池12の総電圧の単位時間当たりの変化量である電圧変化速度に基づいて、推定対象電池セルの電圧を推定する。【選択図】図2

Description

本発明は、組電池を構成する各電池セルの電圧を推定する電圧推定装置に関する。
従来、組電池を構成する各電池セル間で電圧差が発生することが知られている。このような電圧差は、例えば各電池セルの劣化度合いのバラつきや特定の電池セルの故障など、様々な要因で発生し得る。このため、従来の組電池においては、各電池セルに電圧センサを接続してそれぞれの電圧をモニタしている。
例えば、下記特許文献1には、複数個のセルからなるモジュールを複数個接続した組電池を搭載した電気自動車において、上記組電池の全部または一部を交換した場合に、各セル毎に所定時間のあいだ所定電流で放電させ、放電時における電圧降下と、放電電流の値と、電池温度とに基づいて放電可能出力を算出し、予め求められた組電池の新品時における放電可能出力と放電容量との関係から上記の算出した放電可能出力に相当した組電池の放電容量を算出するように構成した容量演算方法が開示されている。特許文献1では、組電池を構成する各セル毎に電圧計測線が設けられ、各セル毎の電圧が検出可能な構成となっている。
特開平11−317243号公報
しかしながら、組電池内の個々の電池セルに電圧センサを設けると、センサ数や処理データ量が増大し、システムのコストが増大するという課題がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、組電池を構成する各電池セルに対して個別にセンサを設けることなく、各電池セルの電圧を推定することにある。
上述の目的を達成するため、請求項1の発明にかかる電圧推定装置は、組電池を構成する各電池セルの電圧を推定する電圧推定装置であって、前記組電池の総電圧を検出する電圧検出部と、それぞれの前記電池セルを個別に放電または充電可能な充放電機構と、推定対象電池セルを放電または充電した際の前記組電池の総電圧の単位時間当たりの変化量である電圧変化速度に基づいて、前記推定対象電池セルの電圧を推定するセル電圧推定部と、を備えることを特徴とする。
請求項2の発明にかかる電圧推定装置は、前記セル電圧推定部は、前記推定対象電池セルの電圧と残容量との関係を示すセル容量カーブを有し、前記セル容量カーブと前記総電圧の前記電圧変化速度とに基づいて前記推定対象電池セルの電圧を推定する、ことを特徴とする。
請求項3の発明にかかる電圧推定装置は、それぞれの前記電池セルの劣化度合いを推定する劣化推定部を更に備え、前記セル電圧推定部は、前記推定対象電池セルの劣化度合いに基づいて前記推定対象電池セルの電圧を推定する、ことを特徴とする。
請求項4の発明にかかる電圧推定装置は、前記セル電圧推定部は、前記推定対象電池セルの電圧と残容量との関係を示すセル容量カーブを前記劣化度合いに対応して複数有し、前記劣化推定部によって推定された前記劣化度合いに基づいて前記推定対象電池セルの電圧の推定に用いる前記セル容量カーブを選択し、前記セル容量カーブと前記総電圧の前記電圧変化速度とに基づいて前記推定対象電池セルの電圧を推定する、ことを特徴とする。
請求項5の発明にかかる電圧推定装置は、前記充放電機構は、それぞれの前記電池セルを個別に放電可能な放電機構であり、前記セル電圧推定部は、前記推定対象電池セルを所定時間放電した際の前記総電圧の前記電圧変化速度に基づいて、前記推定対象電池セルの電圧を推定する、ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、組電池の総電圧の電圧変化速度を用いて推定対象電池セルの電圧(セル電圧)を推定するので、個々の電池セルに電圧センサを設けて電圧を測定する場合と比較してシステムのコストを低減する上で有利となる。
請求項2の発明によれば、電池セルの劣化状態等を把握するために用いられるセル容量カーブを用いて推定対象電池セルの電圧を推定するので、簡易な処理でセル電圧を推定する上で有利となる。
請求項3および4の発明によれば、推定対象電池セルの劣化度合いに基づいてセル電圧を推定するので、セル電圧の推定精度を向上させる上で有利となる。
請求項5の発明によれば、充放電機構として放電機構を用いるので、充電機構を設ける場合と比較して構成が簡素となり、システムのコストを低減する上で有利となる。
実施の形態にかかる電圧推定装置10の構成を示すブロック図である。 セル電圧推定部32による電圧推定方法の説明図である。 総電圧の電圧変化速度と推定対象電池セルの電圧との関係を示す電圧推定マップの一例である。 劣化状態の異なる電池セルのセル容量カーブの一例である。 電圧推定装置10の処理を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる電圧推定装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、実施の形態にかかる電圧推定装置10の構成を示すブロック図である。
電圧推定装置10は、組電池12を構成する電池セル(図1の例では電池セルC1,C2,C3)の電圧をそれぞれ推定する。電池セルC1,C2,C3は、電力線PLを介して直列に接続されており、電力線PLの正極側および負極側は図示しない負荷機器に接続されている。
各電池セルC1,C2,C3には、それぞれ放電抵抗22およびスイッチ24からなる放電機構20が接続されている。放電機構20のスイッチ24は常開接点であり、後述するBMU30により開閉が制御される。いずれかの電池セルに接続されたスイッチ24がオン(閉)になると、当該電池セルと放電抵抗22とが接続され、当該電池セルのみを放電させることができる。すなわち、放電機構20は、請求項における充放電機構の一例であり、それぞれの電池セルを個別に放電可能である。放電機構20は、組電池12を構成する電池セルC1,C2,C3間の電圧バラつきが大きくなった際の電圧バランス制御にも用いられる。
また、各電池セルC1,C2,C3には、当該電池セルの温度(以下、「セル温度」という)を測定するセル温度測定機構26がそれぞれ接続されている。セル温度測定機構26は、例えば熱電対などを用いることができる。セル温度測定機構26で計測されたセル温度は、後述するBMU30へと出力され、電池セルC1〜C3の劣化度合いの推定に用いられる。
組電池12の両端子には、電圧計28および電流計29が接続されている。電圧計28は、組電池12の総電圧を検出する。すなわち、電圧計28は請求項における電圧検出部として機能する。電圧計28の検出値は、BMU30へと出力され、電池セルC1〜C3のセル電圧の推定に用いられる。
電流計29は、組電池12に入出力される電流量を検出する。電流計29の検出値は、BMU30へと出力され、電池セルC1〜C3の劣化度合いの推定に用いられる。
BMU(Battery Management Unit)30は、CPU、制御プログラムなどを格納・記憶するROM、制御プログラムの作動領域としてのRAM、各種データを書き換え可能に保持するEEPROM、周辺回路等とのインターフェースをとるインターフェース部などによって構成され、組電池12(バッテリ)の状態(充電率や温度など)を監視する。
BMU30は、上記CPUが上記制御プログラムを実行することにより、セル電圧推定部32および劣化推定部34として機能する。
セル電圧推定部32は、組電池12を構成する電池セルのうち電圧を推定したい電池セル(以下、「推定対象電池セル」という)を放電または充電した際の組電池12の総電圧の単位時間当たりの変化量である電圧変化速度に基づいて、推定対象電池セルの電圧を推定する。
本実施の形態では、充放電機構として放電機構20を用いているため、セル電圧推定部32は、推定対象電池セルを一定時間放電した際の組電池12の総電圧の電圧変化速度に基づいて、推定対象電池セルの電圧を推定する。
より詳細には、組電池12を構成する複数の電池セルC1〜C3のうち、特定の電池セル(推定対象電池セル)のみで抵抗放電を実施すると、組電池12の総電圧の変化量ΔVは推定対象電池セルの電圧変化量となる。すなわち、組電池12の総電圧の変化量ΔV=推定対象電池セルの電圧変化量ΔVcとなる。また、放電時間の長さに関わらず比較を行うために、総電圧の変化量ΔVを放電時間hで除して、単位時間当たりの電圧変化量(電圧変化速度)ΔV/hを算出する。なお、本実施の形態では、単位時間を1時間(=60分)とする。
ここで、推定対象電池セルのセル電圧は放電により低下していくが、その低下度合い(電圧変化速度ΔV/h)は、放電開始時のセル電圧により異なってくる。具体的には、放電時の電圧変化速度ΔV/hは、放電開始時のセル電圧が高いほど早くなる。
図2は、セル電圧推定部32による電圧推定方法の説明図である。
セル電圧推定部32は、図2Aに示すような推定対象電池セルの電圧と残容量との関係を示すセル容量カーブS1を有する。なお、セル容量カーブS1は、一般に電池セルの劣化状態等を把握するために保持されている。
図2Aのグラフの縦軸は推定対象電池セルの残容量(放電可能容量)であり、横軸はセル電圧である。図2Aの例では、推定対象電池セルの最大容量は100Ahであり、残容量100Ahの時の電圧が4.0V、残容量0Ahの時の電圧が3.0Vとなっている。
ここで、放電機構20を用いて推定対象電池セルを所定時間放電させる(残容量を低下させる)とセル電圧は低下するが、放電機構20の放電抵抗22の抵抗値が一定である場合、放電開始時の残容量によって所定時間中の放電量(放電抵抗22を流れる電流量)が異なり、電圧の低下量も異なってくる。すなわち、オームの法則(電流(I)=電圧(V)/抵抗(R))より、電池セルの残容量が少なく電圧が低い場合と比較して、電池セルの残容量が大きく電圧が高い場合の方が、所定時間中の放電量が大きく電圧の低下量が大きくなる。
図2Aを参照して具体的に説明する。なお、放電抵抗22の抵抗値は0.2Ωであるものとする。放電開始時のセル電圧が4.0Vであり残容量が100Ahの時に放電抵抗22を用いて1時間(1h)放電すると(期間α)、放電量は20Ah(=(4.0V/0.2Ω)×1h)となり、放電後のセル電圧は3.8V(放電開始から0.2V低下)となる。一方、放電開始時のセル電圧が3.5Vであり残容量が50Ahの時に放電抵抗22を用いて1時間放電すると(期間β)、放電量は17.5Ah(=(3.5V/0.2Ω)×1h)となり、放電後のセル電圧は3.325V(放電開始から0.175V低下)となる。
これをまとめたものが図2Bの表である。
電圧推定装置10で実際に計測できるのは放電開始時の総電圧V1と放電終了時の総電圧V2であり、ここから放電前後の総電圧の変化量ΔV(=V1−V2)、および電圧変化速度ΔV/hが求められる。なお、上述した例では放電時間が1時間であるため、電圧変化速度ΔV/hは、放電前後の総電圧の変化量ΔVと等しくなっている。
セル電圧推定部32は、この電圧変化速度ΔV/hと図2Aのセル容量カーブS1とから、未知の値である放電開始時の残容量または放電終了時のセル電圧(すなわち現在のセル電圧)を推定する。
例えば、電圧変化速度ΔV/h=0.2である場合、セル容量カーブS1から放電中に流れた電流の平均値は20Aであることがわかる。よって、オームの法則(V=R×I)を用いて放電開始電圧は4.0Vと算出することができ、放電終了時のセル電圧は3.8V(=4.0V−0.2V)と算出することができる。また、これらの電圧とセル容量カーブS1から、放電開始時および放電終了時の残容量も算出することができる。
また、例えば、電圧変化速度ΔV/h=0.175である場合、セル容量カーブS1から放電中に流れた電流の平均値は17.5Aであることがわかる。よって、オームの法則(V=R×I)を用いて放電開始電圧は3.5Vと算出することができ、放電終了時のセル電圧は3.325V(=3.5V−0.175V)と算出することができる。
なお、厳密には放電中は時間経過とともにセル電圧が低下して放電抵抗22を流れる電流が小さくなり、これに伴ってリアルタイムで電圧変化速度が遅くなっていくが、上記の例では説明を簡易にするために電圧変化速度は一定であるものとしている。電圧変化速度をリアルタイムでフィードバックした場合であっても、放電開始時の電圧によって電圧の時間変化量が異なることに変わりはない。
セル電圧推定部32は、例えば図3に示すような組電池12の総電圧の電圧変化速度と推定対象電池セルの電圧との関係を示す電圧推定マップM1を保持してもよい。図3の電圧推定マップM1の縦軸は推定対象電池セルの放電開始時の電圧[V]であり、横軸は組電池12の総電圧の電圧変化速度[ΔV/h]である。
電圧推定マップM1は、推定対象電池セルが所定の放電開始電圧(図3の例では4.0Vから3.0Vの間)から1時間放電した場合の電圧変化量(=電圧変化速度ΔV/h)を順次算出し、その値をプロットして近似直線(曲線であってもよい)としたものである。電圧変化量を算出する際に、放電中の電圧低下に伴う電流の変化を反映させてもよい。
このような電圧推定マップM1を用いることにより、組電池12の総電圧の電圧変化速度から直接推定対象電池セルの放電開始時の電圧を求めることができる。
ここで、上述した説明では電池セルに劣化がないものとして説明したが、実際には組電池12の使用に伴って個々の電池セルに劣化が生じ、セル容量カーブが変化することとなる。
例えば、図4Aには2つのセル容量カーブS1,S2が示されている。図4Aのセル容量カーブS1は図2Aに示したセル容量カーブS1と同様であり、電池セルの最大容量は100Ah、残容量100Ahの時の電圧が4.0V、残容量0Ahの時の電圧が3.0Vとなっている。一方、セル容量カーブS2では、電池セルの最大容量は90Ah、残容量90Ahの時の電圧が4.0V、残容量0Ahの時の電圧が3.0Vとなっている。すなわち、セル容量カーブS2は、劣化により電池セルの最大容量が90Ahに低下した場合の電池セルの電圧と残容量との関係を示している。
セル容量カーブS1とS2とを比較すると、セル容量カーブS2の方が放電量に対する電圧低下量が大きくなっている(カーブの傾きが急になっている)。よって、放電開始時の電圧が同じであっても、劣化度合いによって電圧変化速度ΔV/hが異なることになり、正確な電圧推定ができない。
例えば、セル容量カーブS1の劣化していない状態の電池セルで電圧4.0V(残容量100Ah)から1時間放電すると(期間α)、20Ahの電流量が放電されて残容量は80Ahとなり、電圧は3.8Vとなる。一方、セル容量カーブS2の劣化した状態の電池セルで電圧4.0V(残容量90Ah)から1時間放電すると(期間γ)、20Ahの電流量が放電されるのはセル容量カーブS1と同様であるが残容量は70Ahとなり、電圧は3.778Vとなる。このように、推定対象電池セルの劣化状態が異なる場合、放電開始電圧が同じであっても放電終了電圧に差が生じる。
また、セル容量カーブS2の電池セルにおいて、電圧3.6V(残容量54Ah)から1時間放電すると(期間δ)、18Ahの電流量が放電されて残容量は36Ahとなり、電圧は3.4Vとなる。この場合、電圧変化速度ΔV/hは0.2となり、セル容量カーブS1の電池セルで電圧4.0Vから1時間放電した場合(期間α)と同じになる。よって、現在の電池セルの劣化状態がいずれのセル容量カーブで示される状態であるかを把握していなければ、正しい電圧を推定することができない。
このため、本発明の電圧推定方法を実際の組電池12に適用する際には、劣化推定部34によりそれぞれの電池セルの劣化度合いを推定し、セル電圧推定部32は、推定対象電池セルの劣化度合いに基づいて推定対象電池セルの電圧を推定する。
具体的には、例えばセル電圧推定部32は、電池セルの劣化度合いを反映したセル容量カーブを複数記保持しており、劣化推定部34により推定された推定対象電池セルの劣化度合いに基づいて、推定対象電池セルに適用するセル容量カーブを選択する。そして、推定対象電池セルを放電抵抗22を用いて所定時間放電させ、電圧変化速度ΔV/hを得ることによって放電開始時の電圧を推定する。
また、図3のような電圧推定マップを用いる場合には、劣化度合いを反映した複数のセル容量カーブにそれぞれ対応する電圧推定マップを作成し、セル電圧の推定に用いる。
劣化推定部34は、主に各電池セルC1〜C3のセル温度、電流およびSOC(≒電池セルのOCV電圧)の推移によって各電池セルC1〜C3の劣化度合いを推定する。すなわち、各電池セルC1〜C3の現在の劣化状態は、セル温度×SOC×電流の3因子のマトリックスにて一定時間ごとに劣化度合いを計算して、それを積算することで把握することができる。
セル温度については、図1に示すセル温度測定機構26によって各電池セルC1〜C3のセル温度を計測(または推測)する。また、電流については、組電池12の電池セルC1〜C3は直列接続されているので電流は全セル均一に流れることから、組電池12に接続された1つの電流計29により求めることができる。
SOCについては、電池セルC1〜C3のOCV電圧から推定することが可能である。SOCを一度推定した後は電池セルC1〜C3に通電した電流量からSOCの変化を予測することができるので、SOCを常に把握することが可能となる。
なお、本発明においてはセル電圧自体は計測することができないが、組電池12の総電圧/組電池12を構成する電池セルのセル数=平均セル電圧≒セル電圧として求めることが可能である。セル電圧のバラツキが大きくあると個々のセル電圧と平均セル電圧とにズレが発生するが、電池劣化に対するSOCの寄与度は大きくないので、多少のズレは劣化推定には影響はしない。
また、本発明は、各電池セルC1〜C3のセル電圧を推定することにより、セル電圧のバラツキを解消するバランス制御を行ったり、セル電圧が極端に低い(または高い)電池セルを発見したりすることを目的としており、セル電圧のバラツキが極端に大きい状況は想定しなくてもよい。
また、図2Aや図4Aでは、セル容量カーブが直線状となっているが、電池セルの電圧と残容量とがリニアな関係になくセル容量カーブが曲線状となる場合もある。この場合にも、例えば予め図3に示すような電圧推定マップを作成しておき、推定対象電池セルを所定時間放電した際の総電圧の電圧変化速度ΔV/hに基づいて、推定対象電池セルの電圧を推定すればよい。
ただし、曲線の傾きと電圧の関係で複数の箇所で組電池12の総電圧の電圧変化速度ΔV/hが同一となり、電圧が特定できない可能性がある。
このような場合、セル電圧推定部32は、例えば以下のように推定対象電池セルの電圧を推定する。
<方法1>
総電圧の電圧変化速度ΔV/hが一致する箇所の電圧が大きく異なる場合には、組電池12の総電圧/セル数から電池セルの平均電圧を求めてこの値と近い方とする。
この方法は、電池セル間の電圧バラツキが大きくなく、算出した平均電圧と実際の推定対象電池セルの電圧とのずれが小さい場合に有効である。
<方法2>
再度放電(または充電)を行って、判定位置をずらして推定を行う。
<方法3>
複数回放電(または充電)を行い、各推定結果を総合して判断する。例えば、1回目の放電による推定で放電開始電圧が4.0Vまたは3.5Vのいずれかと推定され、2回目の放電による推定で放電開始電圧が3.9Vまたは3.6Vのいずれかとなった場合、2回目の放電時に1回目の放電時よりも電圧が上昇することはないので、2回目の放電開始電圧は3.9Vと判断する。
図5は、電圧推定装置10の処理を示すフローチャートである。
なお、このフローチャートの処理に先立って、劣化推定部34は組電池12を構成する各電池セルの劣化度合いを推定している。
セル電圧推定部32は、まず組電池12の総電圧V1を記録する(ステップS400)。つぎに、推定対象電池セルである番号Nの電池セルの放電機構20をオンし、推定対象電池セルを所定時間hの間放電させる(ステップS402)。その後、放電後の組電池12の総電圧V2を記録し(ステップS404)、放電前後の電圧差ΔV(=V1−V2)を放電時間hで除して電圧変化速度ΔV/hを算出する(ステップS406)。
つづいて、セル電圧推定部32は、劣化推定部34から推定対象電池セルの劣化度合いを取得し(ステップS408)、推定対象電池セルの劣化度合いに対応するセル容量カーブを選択する(ステップS410)。そして、セル容量カーブおよび電圧変化速度ΔV/hから推定対象電池セルの電圧(放電開始電圧等)を推定する(ステップS412)。
組電池12を構成する全ての電池セルの電圧を推定完了するまでは(ステップS414:No)、推定対象電池セルを番号N+1として(ステップS416)、ステップS400に戻り、以降の処理をくり返す。
そして、組電池12を構成する全ての電池セルの電圧を推定完了すると(ステップS414:Yes)、本フローチャートによる処理を終了する。
なお、全ての電池セルの電圧を推定した結果、例えば電池セル間の電圧バラつき度合いが大きい場合には、セル電圧のバラツキを解消するバランス制御を行ったり、セル電圧が極端に低い(または高い)電池セルを発見した場合には故障の可能性を報知するなど、従来公知の様々な処理を行う。
以上説明したように、実施の形態にかかる電圧推定装置10は、組電池12の総電圧の電圧変化速度を用いて推定対象電池セルの電圧(セル電圧)を推定するので、個々の電池セルに電圧センサを設けて電圧を測定する場合と比較してシステムのコストを低減する上で有利となる。
また、電圧推定装置10は、電池セルの劣化状態等を把握するために用いられるセル容量カーブを用いて推定対象電池セルの電圧を推定するので、簡易な処理でセル電圧を推定する上で有利となる。
また、電圧推定装置10は、推定対象電池セルの劣化度合いに基づいてセル電圧を推定するので、セル電圧の推定精度を向上させる上で有利となる。
また、電圧推定装置10は、充放電機構として放電機構20を用いるので、充電機構を設ける場合と比較して構成が簡素となり、システムのコストを低減する上で有利となる。
なお、本実施の形態では、充放電機構として放電機構20を設けたがこれに限らず、それぞれの電池セルを個別に充電可能な充電機構を設けてもよい。この場合、充電機構は、例えばサブバッテリ、個々の電池セルに対応するスイッチ、および電池セルに対して一定の電流を供給するための機構または電池セルに流れた電流を計測(または推定)するための機構を含んで構成する。また、放電機構20と充電機構とを共に設けてもよい。
10 電圧推定装置
12 組電池
20 放電機構
22 放電抵抗
24 スイッチ
26 セル温度測定機構
28 電圧計
29 電流計
30 BMU
32 セル電圧推定部
34 劣化推定部
C1,C2,C3 電池セル
PL 電力線

Claims (5)

  1. 組電池を構成する各電池セルの電圧を推定する電圧推定装置であって、
    前記組電池の総電圧を検出する電圧検出部と、
    それぞれの前記電池セルを個別に放電または充電の少なくともいずれかを実施可能な充放電機構と、
    推定対象電池セルを放電または充電した際の前記組電池の総電圧の単位時間当たりの変化量である電圧変化速度に基づいて、前記推定対象電池セルの電圧を推定するセル電圧推定部と、
    を備えることを特徴とする電圧推定装置。
  2. 前記セル電圧推定部は、前記推定対象電池セルの電圧と残容量との関係を示すセル容量カーブを有し、前記セル容量カーブと前記総電圧の前記電圧変化速度とに基づいて前記推定対象電池セルの電圧を推定する、
    ことを特徴とする請求項1記載の電圧推定装置。
  3. それぞれの前記電池セルの劣化度合いを推定する劣化推定部を更に備え、
    前記セル電圧推定部は、前記推定対象電池セルの劣化度合いに基づいて前記推定対象電池セルの電圧を推定する、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の電圧推定装置。
  4. 前記セル電圧推定部は、前記推定対象電池セルの電圧と残容量との関係を示すセル容量カーブを前記劣化度合いに対応して複数有し、前記劣化推定部によって推定された前記劣化度合いに基づいて前記推定対象電池セルの電圧の推定に用いる前記セル容量カーブを選択し、前記セル容量カーブと前記総電圧の前記電圧変化速度とに基づいて前記推定対象電池セルの電圧を推定する、
    ことを特徴とする請求項3記載の電圧推定装置。
  5. 前記充放電機構は、それぞれの前記電池セルを個別に放電可能な放電機構であり、
    前記セル電圧推定部は、前記推定対象電池セルを所定時間放電した際の前記総電圧の前記電圧変化速度に基づいて、前記推定対象電池セルの電圧を推定する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の電圧推定装置。
JP2016234748A 2016-12-02 2016-12-02 電圧推定装置 Pending JP2018091701A (ja)

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