JP7147401B2 - ターボ分子ポンプ - Google Patents
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Description
固定翼を冷却するための冷却スペーサも、固定翼の固定については通常のスペーサと同様に機能するため、その上面および下面は、他のスペーサ、固定翼あるいは断熱部材と直接接し、かつ固定のための押圧力を受ける。
以下、図1を参照して本発明の第1実施形態について説明する。図1は本発明のターボ分子ポンプの第1実施形態を示す断面図である。
ターボ分子ポンプは、図1に示すポンプ本体1と、ポンプ本体1を駆動制御するためのコントロール部(不図示)と、温調用コントローラ(不図示)とを備えている。
実施の形態のターボ分子ポンプでは、ポンプ本体1は、ベース2と、ケーシング13と、ベース2とケーシング13との間に配置された冷却スペーサ11とを有し、これらは、ロータ3、固定翼6、スペーサ9などを収容する外筒(外胴)を構成する。
このように、ポンプ回転体は回転軸AXを中心にモータ27により回転し、磁気軸受22,23,24によって回転自在に保持されている。磁気軸受が作動していない時には、シャフト4は非常用のメカニカルベアリング26a,26bによって支持される。
なお、冷却スペーサ11およびその近傍部分の詳細構成は後述する。
断熱スペーサ12により、反応生成物の堆積を防止するために比較的高温に維持されるベース2からの熱が、冷却スペーサ11および固定翼6に伝達されることが防止される。逆の見方をすれば、断熱スペーサ12により、冷却スペーサ11によるベース2に設けられているネジステータ7の過度な冷却が防止される。
従って、両押圧力が加わる第1領域A1と第2領域A2が水平方向(径方向に)にずれていると、冷却スペーサ11には回転モーメントが加わるため、冷却スペーサ11が変形する恐れがある。そして、冷却スペーサ11が変形すると変形により最下段の固定翼6aとの接触面積が減少し、積層体10を十分に冷却できなくなる恐れがある。
図3は、図1のポンプ本体1のうちのベース2のBB断面図であり、BB断面においてベース2を上面視した、すなわち図1中の上方遠方から見た図である。
一方、冷却スペーサ11と最下段の固定翼6aが接する第1領域A1は、図3においては、上面視において破線で示した外境界ROと内境界RIで挟まれる領域である。
図3に示したとおり、第1領域A1(外境界ROと内境界RIで挟まれる領域)と第2領域A2は、上面視において少なくとも一部が重複して配置されている。
なお、断熱スペーサ12は、上述のように離散的に配置にされたものに限るわけではなく、ロータ3の回転軸AXを中心とする円環状に連続して配置されていても良い。この場合にも、断熱スペーサ12の上面と冷却スペーサ11の接触面である第2領域と、冷却スペーサ11の積層体10との接触面である第1領域A1は、上面視において少なくとも一部が重なるように配置されることで、冷却スペーサ11の変形が防止される。
そこで、ボルト孔32すなわちボルト17を断熱スペーサ12の近傍に配置することで、ベース2の変形を防止することが望ましい。
なお、ボルト孔32の個数も、図3に示した16個に限るものではなく、それより多くても少なくても良い。また、ボルト孔32の個数と断熱スペーサ12の個数の関係も任意でよい。
なお、冷却スペーサ11のフランジ11fには、ボルト17の径より大きな通し孔が形成され、ボルト17はこの通し孔を貫通している。従って、ボルト17の締め付け力が冷却スペーサ11に直接伝達されることはない。
本例においては、冷却スペーサ11とケーシング13の間は、ケーシング13の内周面側(ロータ3に近い側)にOリング等のシール部材15を設けてシールしている。また、冷却スペーサ11とベース2の間にも、Oリング等のシール部材14を設けてシールしている。
そこで、本例においては、シール部材14を、冷却スペーサ11の内周面であり上記ロータの回転軸と平行な面上に配置している。具体的には、図2に示すごとく、冷却スペーサ11の内周面に対向する部分のベース2の上部に円環状の冷却スペーサ嵌合部2aを設け、冷却スペーサ嵌合部2aと冷却スペーサ11の内周面との間に、Oリング等のシール部材14を設けている。
ただし、シール部材14が配置される位置はこれに限られるわけではない。また、積層体10のうちの最下段は固定翼に限られるわけではなく、最下段にスペーサが配置されても良い。
そのような変形例を、図4を用いて説明する。
図4は、図2と同様に冷却スペーサ11aが設けられた部分の拡大図である。以下、図2との相違点を説明する。
本変形例では、積層体10のうちの最下段は最下段のスペーサ9bとなっている。
すなわち、回転翼5の熱は、始めに放射等により固定翼6に伝達され、スペーサ9、最下段のスペーサ9bを経て冷却スペーサ11aに伝達され、流路31内の冷却液に放熱されることとなる。最下段のスペーサ9bの下面は、冷却スペーサ11aと第1領域A11で接触している。
図2の例と同様に、第1領域A11と第2領域A22は、水平方向において少なくとも一部が重複するように、すなわち上面視において少なくとも一部が重複するように配置されている。このため、冷却スペーサ11aは、冷却スペーサ11aを変形させるような押圧力を受けない。
すなわち、本変形例のように、シール部材14aを上面視において上記第1領域と重複する位置に配置することによっても、冷却スペーサ11aの変形を防止して最下段のスペーサ9bとの接触面積の低下を防止し、固定翼6の冷却効果を維持することができる。
ただし、吸気するガスの種類によっては、ベース2をそれほど高温化する必要が無く、従って、高い断熱性が要求されない場合もある。その場合には、断熱スペーサ12は樹脂に比べて断熱性には劣るが、アウトガス抑制に優れるステンレス等の材料を使用し、シール部材14よりもロータ3に近い側(真空領域)に配置することもできる。
(1)上述したように、本実施形態および変形例のターボ分子ポンプは、複数段の固定翼6と複数段のスペーサ9を含む積層体10と、積層体10の下面に接して配置され冷却液が流れる流路31を有する冷却スペーサ11と、ベース2と冷却スペーサ11の間に配置される断熱スペーサ12と、ベース2と冷却スペーサ11の間に配置されるシール部材14とを備えている。そして、冷却スペーサ11の上面が積層体10の下面と接する第1領域A1と、冷却スペーサ11の下面が断熱スペーサ12の上面と接する第2領域A2とは、上面視において少なくとも一部が重複するものである。さらに、シール部材14は、上面視において第1領域A1と重複する位置、または冷却スペーサ11のロータ3の回転軸AXと平行な面上であって上下方向において第1領域と第2領域の間に配置されている。
このような構成としたので、積層体10および断熱スペーサ12からの押圧力による冷却スペーサ11の変形を防止し、冷却スペーサ11と固定翼6またはスペーサ9との接触面積を保ち、固定翼6やスペーサ9を十分に冷却することができるという効果がある。
(2)さらに好ましい形態のターボ分子ポンプでは、ベース2と冷却スペーサ11の間であって上面視において第1領域と重複しない位置には、冷却スペーサ11に上下方向の押圧力を生じさせるシール部材が配置されない。
このような構成としたので、積層体10および断熱スペーサ12からの押圧力による冷却スペーサ11の変形をさらに防止できるという効果がある。
(3)さらに好ましい形態のターボ分子ポンプでは、シール部材14は断熱スペーサ12よりもロータ3側にある。
このような構成としたので、断熱スペーサ12を真空領域に配置する必要が無く、断熱スペーサ12の材質として、アウトガスを考慮せずに断熱性の高い材質(樹脂等)を使用して、より高い断熱性を確保することができるという効果がある。
(4)さらに好ましい形態のターボ分子ポンプでは、断熱スペーサ12は離散的に配置されている。
このような構成としたので、断熱スペーサ12と冷却スペーサ11との接触面積を低減することができ、断熱スペーサ12と冷却スペーサ11との断熱性を一層高めることができる。
Claims (6)
- 複数段の回転翼が形成されたロータを回動自在に保持するベースと、
複数段の固定翼と複数段のスペーサを含む積層体と、
前記積層体の下面に接して配置され、冷却液が流れる流路を有する冷却スペーサと、
前記ベースと前記冷却スペーサの間に配置される断熱スペーサと、
前記ベースと前記冷却スペーサの間に配置されるシール部材とを備え、
前記冷却スペーサの上面が前記積層体の下面と接する第1領域と、
前記冷却スペーサの下面が前記断熱スペーサの上面と接する第2領域とは、上面視において少なくとも一部が重複するとともに、
前記シール部材は、上面視において前記第1領域と重複する位置に配置されるか、または前記冷却スペーサの前記ロータの回転軸と平行であり、かつ、前記第1領域よりも前記ロータ側にある内周面上であって上下方向において前記第1領域と前記第2領域の間に当接しているターボ分子ポンプ。 - 複数段の回転翼が形成されたロータを回動自在に保持するベースと、
複数段の固定翼と複数段のスペーサを含む積層体と、
前記積層体の下面に接して配置され、冷却液が流れる流路を有する冷却スペーサと、
前記ベースと前記冷却スペーサの間に配置される断熱スペーサと、
前記ベースと前記冷却スペーサの間に配置されるシール部材とを備え、
前記冷却スペーサの上面が前記積層体の下面と接する第1領域と、
前記冷却スペーサの下面が前記断熱スペーサの上面と接する第2領域とは、上面視において少なくとも一部が重複するとともに、
前記シール部材は、上面視において前記第1領域と重複する位置、または前記冷却スペーサの前記ロータの回転軸と平行な面上であって上下方向において前記第1領域と前記第2領域の間に配置されており、
前記ベースと前記冷却スペーサの間であって上面視において前記第1領域と重複しない位置には、前記冷却スペーサに上下方向の押圧力を生じさせるシール部材が配置されていないターボ分子ポンプ。 - 複数段の回転翼が形成されたロータを回動自在に保持するベースと、
複数段の固定翼と複数段のスペーサを含む積層体と、
前記積層体の下面に接して配置され、冷却液が流れる流路を有する冷却スペーサと、
前記ベースと前記冷却スペーサの間に配置される断熱スペーサと、
前記ベースと前記冷却スペーサの間に配置されるシール部材とを備え、
前記冷却スペーサの上面が前記積層体の下面と接する第1領域と、
前記冷却スペーサの下面が前記断熱スペーサの上面と接する第2領域とは、上面視において少なくとも一部が重複するとともに、
前記シール部材は、上面視において前記第1領域と重複する位置、または前記冷却スペーサの前記ロータの回転軸と平行な面上であって上下方向において前記第1領域と前記第2領域の間に配置されており、
前記シール部材は前記断熱スペーサよりも前記ロータ側にあるターボ分子ポンプ。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のターボ分子ポンプにおいて、
前記断熱スペーサは離散的に配置されているターボ分子ポンプ。 - 請求項4に記載のターボ分子ポンプにおいて、
前記積層体、前記冷却スペーサおよび前記断熱スペーサは、前記ロータを覆うケーシングと前記ベースにより挟持されているとともに、
前記ケーシングと前記ベースを結合するボルトは、前記断熱スペーサの近傍に配置されているターボ分子ポンプ。 - 請求項5に記載のターボ分子ポンプにおいて、
前記ボルトは、離散的に配置されている前記断熱スペーサの間隔Lに対して、前記断熱スペーサの1つから(L/3)以下の距離に配置されているターボ分子ポンプ。
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