JP7146515B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置に関するものである。
監視カメラに代表されるネットワークカメラ等では、カメラ部はレンズ部を通過した入射光を撮像素子で結像し、画像を取得することができる。
一般的に、取得画像は、被写界深度内の被写体を撮影すると良好な結像状態であり、被写界深度外の被写体を撮影すると結像状態が劣化した画像となる。
特に絞りを開放して使用すると、撮影画面範囲に被写界深度外の撮影範囲が生じやすい。そのため、監視用途では、例えば人物の顔などの被写体が結像状態の悪い範囲に存在したとき、被写体を認識できないことになる。このような場合、絞りを絞ることにより被写界深度を深くすることができる。しかし、夜間監視では、光量を多く取り込むようにするために絞りを開放して使用する場合があるので、絞りを絞ることができない場合がある。また、被写体までの距離に応じて複数の監視カメラを設置して、被写界深度内に被写体が入るようにすることも考えられるが、カメラの台数が多くなるので、一台で被写界深度が深いカメラが望ましい。
そこで、絞りが開放状態で被写界深度を深くする技術として、レンズ部に対して撮像素子を傾動させ、被写界深度範囲を広げるアオリ機能付きカメラ技術が有る。
しかし、レンズ部に対して撮像素子を傾動させると、傾動部周辺に隙間が生じる。この隙間よりカメラ部へ侵入した異物が、撮影画像に映り込むことを防止するために、この隙間は封止されることが望ましい。
従来のアオリ機能のない撮像装置では、カメラ部への異物の侵入を防ぐために撮像素子と光学フィルタの間に封止部材が配置されているものがある。
例えば、特許文献1では、シールガラスと撮像素子が取り付けられたフレームをシール樹脂で接着する構造が提案されている。
特開2016-139763公報
しかしながら、レンズ部に対し撮像素子を傾動させるアオリ機能付きカメラ技術を搭載した撮像装置の場合、レンズ部に対し撮像素子を傾動させることで傾動部周辺の隙間の大きさが変化する。よって、特許文献1のような封止構造をアオリ機能付きの撮像装置に適応した場合、傾動角度が大きくなると、隙間を封止することができなくなることが考えられる。
そこで、本発明は撮像素子の傾動角度によらず、傾動部周辺の隙間の封止が可能な封止構造を備えた撮像装置を提供する。
本発明の撮像装置は、撮像レンズを通して得た像を電子信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子を保持する保持部材と、前記保持部材を保持するホルダと、前記ホルダを傾動可能に支持するベース部材と、前記撮像素子を前記撮像レンズの光軸と直交する面に対して傾斜させるように、前記ホルダを傾動させる駆動部材と、前記ベース部材と前記ホルダの間を封止する第1の封止部材と、前記保持部材と前記ホルダの間を封止する第2の封止部材と、を備え、前記ホルダは、前記ベース部材と前記保持部材の間に配置され、前記第1の封止部材は、前記ホルダの傾動に追従して変形することを特徴とする。
本発明は、撮像素子の傾動角度によらず傾動部周辺の隙間の封止が可能な封止構造を備えた撮像装置を提供することができる。
第1の実施形態のネットワーク監視カメラの分解斜視図である。 第1の実施形態のレンズ鏡筒に撮像素子ユニットを取り付けた際の斜視図である。 第1の実施形態のレンズ鏡筒および撮像素子ユニットの分解斜視図である。 (a)は第1の実施形態における撮像素子ユニットの斜視図である。(b)は第1の実施形態における撮像素子ユニットの断面図である。(c)は第1の実施形態における撮像素子を回動させた際の撮像素子ユニットの断面図である。 第2の実施形態における撮像素子ユニットの断面図である。 第3の実施形態のネットワーク監視カメラの分解斜視図である。 第3の実施形態における撮像装置の分解斜視図である。 第3の実施形態における撮像装置の斜視図である。 (a)は第3の実施形態における撮像装置の断面図である。(b)は第3の実施形態における撮像素子を回動させた際の撮像装置の断面図である。 (a)は第4の実施形態における撮像装置の断面図である。(b)は第4の実施形態における撮像素子を回動させた際の撮像装置の断面図である。 第4の実施形態における撮像装置からカバーを外した状態の斜視図である。 第5の実施形態における撮像装置からカバーを外した状態の斜視図である。 (a)は第6の実施形態における撮像装置の断面図である。(b)は第6の実施形態における撮像素子を回動させた際の撮像装置の断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、撮像装置の一例であるネットワーク監視カメラ(以下、監視カメラという)の構成図である。図2は、第1の実施形態のレンズ鏡筒に撮像素子ユニットを取り付けた際の斜視図である。図3は、第1の実施形態のレンズ鏡筒および撮像素子ユニットの分解斜視図である。
ネットワーク監視カメラは、カバー2と、ドームカバー3、レンズ鏡筒4、撮像素子ユニット5、パンチルトローテーションユニット6より構成される。
カバー2は、中央にドームカバー3が配置される開口を有し、パンチルトローテーションユニット6とともに、筐体を構成する。
ドームカバー3は、半球状であり、レンズ鏡筒4を覆っている。ドームカバー3は、カバー2とパンチルトローテーションユニット6の間挟み込まれることで固定される。
パンチルトローテーションユニット6は、撮像素子ユニット5を装着したレンズ鏡筒4を、パン、チルト、ローテーション方向に回転可能に支持する。パンチルトローテーションユニット6は、カバー2と締結ビス1で締結される。
レンズ鏡筒4は、撮像レンズとしての固定群及び移動群のレンズと、前側固定枠7と、ガイドバー15、16、19、20と、を備える。レンズ鏡筒4は、さらに、レンズ移動枠10と、絞りユニット12と、レンズ固定枠13と、レンズ移動枠17と、後側固定枠23などから構成される。
固定群及び移動群のレンズは、光軸方向に固定の固定レンズ8と、光軸方向に移動して変倍動作を行うズームレンズ9と、光軸方向に固定の固定レンズ14と、を含む。固定群及び移動群のレンズは、さらに、光軸方向に移動して合焦動作を行うフォーカスレンズ18と、光軸方向に固定の固定レンズ25と、を含む。前側固定枠7は固定レンズ8を保持する。レンズ移動枠10はズームレンズ9を保持する。レンズ移動枠10は、ガイドバー15によって、光軸方向に移動可能に保持される。レンズ移動枠10は、ガイドバー16とレンズ移動枠10上のU溝が係合することにより、ガイドバー15周りの回転が規制される。
ラック11は、ラックバネ(非図示)により光軸方向及び回転方向に付勢された状態でレンズ移動枠10に固定され、ステッピングモータ22のネジ部に係合しており、ネジ部の回転によってレンズ移動枠10とともに光軸方向に移動する。
絞りユニット12は、レンズ鏡筒4の入射光量を調節する。絞りユニット12は、レンズ固定枠13にビス(非図示)によって固定される。
レンズ固定枠13は固定レンズ14を保持する。レンズ移動枠17はフォーカスレンズ18を保持する。レンズ移動枠17はガイドバー20によって、光軸方向に移動可能に支持される。レンズ移動枠17は、ガイドバー19とレンズ移動枠17上のU溝が係合することにより、ガイドバー20周りの回転が規制される。レンズ移動枠17と連結するラック(非図示)は、ラックバネ(非図示)により、光軸方向及び回転方向に付勢された状態でレンズ移動枠17に固定され、ステッピングモータ24のネジ部に係合し、ネジ部の回転でレンズ移動枠17とともに光軸方向に移動する。
後側固定枠23は固定レンズ25を保持する。前側固定枠7、固定レンズ枠13は後側固定枠23にビス(非図示)によって固定される。ガイドバー15、20は前側固定枠7と後側固定枠23に挟まれる形で固定されている。ガイドバー16は前側固定枠7とレンズ固定枠13に挟まれる形で固定されている。ガイドバー19はレンズ固定枠13と後側固定枠23に挟まれる形で固定されている。フォトインタラプタ21、26は、FPC(非図示)に半田付けで固定されている。FPCは絞りユニット12、ステッピングモータ22、24、101、102、フォトインタラプタ21、26につながっており、通電によってそれぞれを起動させる。
フォトインタラプタ21はレンズ移動枠10の移動領域上に配置されており、フォトインタラプタ21の出力と、ステッピングモータ22の駆動パルス数によってレンズ移動枠10の位置を制御する。フォトインタラプタ26はレンズ移動枠17の移動領域上に配置されており、フォトインタラプタ26の出力と、ステッピングモータ24の駆動パルス数によってレンズ移動枠17の位置を制御する。
次に、光学フィルタ駆動機構100について説明する。光学フィルタ駆動機構100は、赤外カットフィルタ107またはダミーガラス108を光路上に挿入、または、光路上から退避させる。光学フィルタ駆動機構100は、デイモードにおいて、赤外カットフィルタ107を光路上に挿入し、ナイトモードにおいて、赤外カットフィルタ701を光路上から退避させ、ダミーガラス108を光路上に挿入する。
フィルタ保持枠109はダミーガラス108を保持し、後側固定枠23に固定されたガイドバー105,106によって、光軸に対して略垂直方向に移動可能に支持される。後側固定枠23にビス111で固定されたステッピングモータ101と係合したギヤユニット103がフィルタ保持枠109に設けられたギヤ部と係合し、フィルタ保持枠109は光軸に対して略垂直方向に駆動する。
フィルタ保持枠110は赤外カットフィルタ107を保持し、ガイドバー105,106によって、光軸に対して略垂直方向に移動可能に支持される。後側固定枠23にビス112で固定されたステッピングモータ102と係合したギヤユニット104がフィルタ保持枠110に設けられたギヤ部と係合し、フィルタ保持枠110は光軸に対して略垂直方向に駆動する。
次に、図2~図4を用いて、撮像素子ユニット5の説明をする。図4(a)は、第1の実施形態における撮像素子ユニットの斜視図である。図4(b)は、第1の実施形態における撮像素子ユニットの断面図である。図4(c)は第、1の実施形態における撮像素子を回動させた際の撮像素子ユニットの断面図である。
撮像素子ユニット5は、チルトベース501と、封止部材502と、撮像素子ホルダ503と、撮像素子封止部材511と、を有している。
ベース部材としてのチルトベース501は、ビス(非図示)によって後側固定枠23に固定されている。撮像素子516は、撮像レンズを通して得た像を電子信号に変換する。撮像素子516は、撮像素子516を電気的に接続する回路基板518に半田付けされ、接着剤(非図示)にて撮像素子板金512に取り付けられる。FPC517は、回路基板518とズームレンズ9、フォーカスレンズ18、絞りユニット12、光学フィルタ駆動機構100の駆動回路基板(非図示)を接続する。
撮像素子ホルダ503は、光軸に直交する面に対して傾動可能である。撮像素子ホルダ503の傾動軸には、ベアリング504、507が配置されている。また、撮像素子ホルダ503とベアリング507の間にはウェーブワッシャ505とベアリングワッシャ506が配置されており、撮像素子ホルダ503は、ウェーブワッシャ505とベアリングワッシャ506によって、傾動軸方向に付勢されている。また、撮像素子ホルダ503は、撮像素子板金512を支持している。撮像素子ホルダ503には、光学ローパスフィルタ510、後述する撮像素子封止部材511が順に挿入される。
第2の封止部材としての撮像素子封止部材511は、撮像素子ホルダ503と撮像素子516の間の隙間を封止する。撮像素子封止部材511は、撮像素子516と回路基板518が取り付けられた撮像素子板金512を、撮像素子ホルダ503に締結ビス519で固定することで、撮像素子板金512と撮像素子ホルダ503の間に狭持される。
封止部材502は、撮像素子ホルダ503とチルトベース501の隙間を封止する。封止部材502は、チルトベース501に接着することで固定され、撮像素子ホルダ503により、チルトベース501方向に押圧される。封止部材502は、ゴム等の弾性材料であり、かつ遮光材料で形成されており、撮像素子ホルダ503の傾動に追従して変形をする。
駆動部材としてのステッピングモータ514は、チルトベース501に固定され、モータ軸にはウォーム513が圧入等によって固定されている。撮像素子ホルダ503にはウォームホイールが一体に設けられており、ウォーム513と噛み合っている。ステッピングモータ514にはFPC(非図示)がつながっており、通電によってウォーム513を回転駆動させることで、撮像素子ホルダ503および撮像素子516が傾動させる。引張バネ515は、ウォーム513とウォームホイール間のバックラッシを除去するためのものであり、チルトベース501と撮像素子ホルダ503に取り付けられ、引張方向に付勢力を発生させている。
撮像素子ホルダ503の初期の傾動基準位置は、チルトベース501に固定されたフォトインタラプタの電圧出力値を撮像素子ホルダ503に一体的に設けた検出用の部材で検出し、ステッピングモータ514の駆動パルス数を算出することで求める。
次に、撮像素子ホルダ503の傾動と封止部材502の関係について説明する。図4(b)に示すように、撮像素子ホルダ503が光軸と直交する状態において、ステッピングモータ514に駆動が入力されると、撮像素子ホルダ503が、図4(c)に示すように、光軸と直交する面に対して傾斜する。図4(b)の状態では、封止部材502は、撮像素子ホルダ503とチルトベース501との隙間を封止している。また、図4(c)の状態においても、封止部材502が変形することで、撮像素子ホルダ503とチルトベース501との隙間を封止している。
このように、封止部材502は、撮像素子ホルダ503の傾動角度によらず、撮像素子ホルダ503とチルトベース501との隙間を封止する。よって、レンズ鏡筒4や撮像素子ユニット5への異物の侵入を抑制することができる。また、封止部材502は、遮光材料で形成されているため、撮像素子ホルダ503とチルトベース501の隙間から不要な光が撮像素子516へ入射することを抑制することもできる。
なお、本実施形態では、駆動部材として、ステッピングモータを用いたが、超音波モータを用いてもよい。
なお、本実施形態では封止部材502は、チルトベース501に接着されているが、チルトベース501か撮像素子ホルダ503のいずれか一方に固定されていればよいため、撮像素子ホルダ503に接着され、チルトベース501に押圧される構成でもよい。
(第2の実施形態)
以下、図5を参照して、第2の実施形態による撮像装置について説明する。図5は、第2の実施形態の撮像素子ユニット5の断面図である。本実施形態において、基本的な構成は第1の実施形態と同様であるが、封止部材200の形状が異なる。なお、封止部材200以外の構成は、第1の実施形態と同様であるので、同様な部分についての説明は省略する。
封止部材200は、撮像素子ホルダ503とチルトベース501との隙間を封止する。封止部材200は、チルトベース501に接着することで固定され、撮像素子ホルダ503によって、チルトベース501方向に押圧される。封止部材200は、ゴム等の弾性材料であり、かつ遮光材料で形成されており、蛇腹形状を有している。封止部材200は、撮像素子ホルダ503の傾動に伴って変形をする。
第2の実施形態では、封止部材200が蛇腹形状であるため、撮像素子ホルダ503の傾動時の封止部材200の変形に伴う駆動の負荷を軽くすることが可能になる。また、封止部材200は、撮像素子ホルダ503の傾動角度によらず、撮像素子ホルダ503とチルトベース501との隙間を封止する。よって、レンズ鏡筒4や撮像素子ユニット5への異物の侵入を抑制することができる。また、封止部材200は、遮光材料で形成されているため、撮像素子ホルダ503とチルトベース501の隙間から不要な光が撮像素子516へ入射することも抑制できる。
なお、本実施形態では、封止部材200はチルトベース501に接着されているが、チルトベース501か撮像素子ホルダ503のいずれか一方に固定されていればよいため、撮像素子ホルダ503に接着され、チルトベース501に押圧される構成でもよい。
(第3の実施形態)
以下、図6および図7を用いて、第3の実施形態による撮像装置について説明する。図6は、第3の実施形態のネットワーク監視カメラ(以下、監視カメラという)の分解斜視図である。図7は、第3の実施形態における撮像装置の分解斜視図である。第1の実施形態および第2の実施形態は、ドーム型のネットワークカメラについて説明したが、第3の実施形態以降の実施形態では、レンズ鏡筒が撮像装置に対して着脱可能なネットワークカメラについて説明する。
監視カメラは、図6に示すように、撮像装置の一例としてのカメラ本体600と、カメラ本体600に取り付けられるレンズ鏡筒601で構成される。レンズ鏡筒601は、カメラ本体600に対して着脱可能である。
カメラ本体600は、チルトベース30と、光学フィルタ駆動ユニット7と、撮像素子ユニット60と、アッパーケース70と、ボトムケース80とで構成される。
ベース部材としてのチルトベース30は、レンズ鏡筒601が取り付けられえるマウント部32を有する。マウント部32には、3つの爪が形成されており、マウント部32の3つの爪がレンズ鏡筒601の爪に係合し、レンズ鏡筒601がカメラ本体600に対して固定される。また、チルトベース30には、撮像素子ユニット60が固定される。
光学フィルタ駆動ユニット7は、赤外カットフィルタ701またはダミーガラス702を光路上に挿入、または光路上から退避させる。光学フィルタ駆動機構7は、デイモードにおいて、赤外カットフィルタ701を光路上に挿入し、ナイトモードにおいて、赤外カットフィルタ701を光路上から退避させ、ダミーガラス702を光路上に挿入する。フィルタ保持枠703は、赤外カットフィルタ701とダミーガラス702を保持している。フィルタ保持枠703は、チルトベース3に固定されるガイドバー704によって、光軸に対して略垂直方向に移動可能に保持される。フィルタ保持枠703は、ガイドバー705がフィルタ保持枠703上のU溝に係合することで、ガイドバー704周りの回転が規制されている。ラック707は、ラックバネ(非図示)により光軸に対して垂直な軸方向及び回転方向に付勢された状態でフィルタ保持枠703に固定され、ステッピングモータ706のネジ部に係合している。ラック707は、ネジ部の回転によってフィルタ保持枠703とともに光軸に対して略垂直方向に移動する。
アッパーケース70およびボトムケース80は、光学フィルタ駆動ユニット7および撮像素子ユニット6を覆うように構成される。アッパーケース70およびボトムケース80は、矩形状であり、チルトベース30に締結されることで、カメラ本体600の筐体を形成する。
次に、図7~図9を用いて、撮像素子ユニット60の説明をする。図8は、第3の実施形態における撮像装置の斜視図である。図9(a)は、第3の実施形態における撮像装置の断面図である。図9(b)は、第3の実施形態における撮像素子を回動させた際の撮像装置の断面図である。
撮像素子ユニット60は、撮像素子ホルダ602と、封止部材601と、を有している。
撮像素子ホルダ602は、撮像素子608を光軸に直交する面に対して傾動可能に保持している。撮像素子608は、撮像レンズを通して得た像を電子信号に変換する。撮像素子608は、撮像素子608を電気的に接続する回路基板609に半田付けされ、接着剤(非図示)にて撮像素子板金607に取り付けられている。撮像素子ホルダ603には、撮像素子608と回路基板609が取り付けられた撮像素子板金607が、締結ビス610によって、取り付けられる。また、撮像素子ホルダ603は、回転軸620が一体となっており、回転軸620が、チルトベース30の支持部31に支持される。回転軸620には、ワッシャ603が配置されている。また、一方の回転軸620には、さらに、ウェーブワッシャ604が配置されており、回転軸620方向に撮像素子ホルダ603を付勢している。また、撮像素子ホルダ603には、光学ローパスフィルタ606を保持する光学ローパスフィルタホルダー621が挿入されている。
封止部材601は、撮像素子ホルダ602とチルトベース30の隙間を封止する。封止部材601は、チルトベース30に固定部材41、42によって固定され、撮像素子ホルダ603により、チルトベース30方向に押圧されている。封止部材601は、ゴム等の弾性材料であり、かつ遮光材料で形成されており、撮像素子ホルダ503の傾動に追従して変形する。
駆動部材としてのステッピングモータ612は、チルトベース30に固定され、モータ軸にはウォーム613が圧入等によって固定されている。撮像素子ホルダ602にはウォームホイールが一体に設けられており、ウォーム613と噛み合っている。ステッピングモータ612にはFPC(非図示)がつながっており、通電によってウォーム613を回転駆動させることで、撮像素子ホルダ602および撮像素子608が傾動する。引張バネ605は、ウォーム613とウォームホイール間のバックラッシを除去するためのものであり、チルトベース30と撮像素子ホルダ603に取り付けられ、引張方向に付勢力を発生させている。
撮像素子ホルダ203の初期の傾動基準位置は、チルトベース30に固定されたフォトインタラプタの電圧出力値を撮像素子ホルダ602に一体的に設けた検出用の部材で検出し、検出結果より、ステッピングモータ612の駆動パルス数を算出することで求める。
次に、撮像素子ホルダ602の傾動と封止部材601の関係について説明する。図9(a)に示すように、撮像素子ホルダ602が光軸と直交する状態において、ステッピングモータ612に駆動が入力されると、撮像素子ホルダ602が、図9(b)に示すように、光軸と直交する面に対して傾斜する。図9(a)の状態では、封止部材601は、撮像素子ホルダ602とチルトベース30との隙間を封止している。また、図9(b)の状態においても、封止部材601が変形することで、撮像素子ホルダ602とチルトベース30との隙間を封止している。
このように、封止部材601は、撮像素子ホルダ602の傾動角度によらず、撮像素子ホルダ602とチルトベース30との隙間を封止する。よって、カメラ部への異物の侵入を抑制することができる。また、封止部材601は、遮光材料で形成されているため、撮像素子ホルダ602とチルトベース30の隙間から不要な光が撮像素子608へ入射することを抑制することもできる。
(第4の実施形態)
以下、図10および図11を用いて、第4の実施形態による撮像装置について説明する。
図10(a)は、第4の実施形態における撮像装置の断面図である。図10(b)は、第4の実施形態における撮像素子を回動させた際の撮像装置の断面図である。図11は、第4の実施形態における撮像装置からカバーを外した状態の斜視図である。チルトベース30以外は、第3の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図11に示すように、第4の実施形態のチルトベース30には、連通部の一例としての2つの通気口33が設けられている。2つの通気口33は、撮像素子ホルダ602の回転軸620方向に真っ直ぐ延びる直線状の溝である。また、2つの通気口33は、撮像素子ホルダ602の回転軸620よりも上方に位置している。図9に示すように、通気口33は、封止部材601の内部と外部とを連通している。
図10(a)の状態から図10(b)の状態になるように、撮像素子ホルダ602が回動した際、封止部材601の内部の体積は減少する。このとき、封止部材601の内部の空気が、通気口33を通して外部へと出ていく。これにより、撮像素子608の回動に伴う封止部材601の体積変化による、駆動の負荷を低減することができる。
なお、通気口33は、封止部材601に設けてもよい。また、通気口33にエアフィルタまたは粘着剤を配置してもよい。これにより、異物の侵入を抑えることができる。
(第5の実施形態)
以下、図12を用いて、第5の実施形態による撮像装置について説明する。図12は、第5の実施形態における撮像装置からカバーを外した状態の斜視図である。チルトベース30以外は、第4の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図12に示すように、第5の実施形態のチルトベース30には、連通部の一例としての2つの通気口34が設けられている。2つの通気口34は、屈曲した形状である屈曲部を有している。また、2つの通気口34は、撮像素子ホルダ602の回転軸620よりも上方に位置している。
撮像素子ホルダ602が回動した際、封止部材601の内部の体積は減少する。このとき、封止部材601の内部の空気が、通気口34を通して外部へと出ていく。これにより、撮像素子608の回動に伴う封止部材601の体積変化による、駆動の負荷を低減することができる。また、通気口34は、屈曲しているため、通気口34が真っ直ぐ延びている場合に比べ、異物の侵入を抑えることができる。
(第6の実施形態)
以下、図13を用いて、第6の実施形態による撮像装置について説明する。
図13(a)は、第6の実施形態における撮像装置の断面図である。図13(b)は、第6の実施形態における撮像素子を回動させた際の撮像装置の断面図である。封止部材以外は、第3の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
封止部材901は、撮像素子ホルダ602とチルトベース30の隙間を封止する。封止部材901は、チルトベース30に固定部材41,42によって固定され、撮像素子ホルダ602によって、チルトベース30方向に押圧される。封止部材901は、ゴム等の弾性材料であり、かつ遮光材料で形成されており、蛇腹形状を有している。封止部材901は、撮像素子ホルダ602の傾動に伴って変形をする。また、封止部材901の高さは、チルトベース30側の方が撮像素子ホルダ602側よりも低くなっている。
このように、第6の実施形態では、封止部材901が蛇腹形状であるため、撮像素子ホルダ602の傾動時の封止部材901の変形に伴う駆動の負荷を軽くすることが可能になる。また、封止部材901は、撮像素子ホルダ602の傾動角度によらず、撮像素子ホルダ602とチルトベース30との隙間を封止する。よって、レンズ鏡筒および撮像装置への異物の侵入を抑制することができる。また、封止部材901は、遮光材料で形成されているため、撮像素子ホルダ602とチルトベース30の隙間から不要な光が撮像素子608へ入射することも抑制できる。
さらに、封止部材901の高さは、チルトベース30側の方が撮像素子ホルダ602側よりも低くなっているので、撮像素子ホルダ602の傾動時の封止部材901の変形に伴う駆動の負荷をより軽くすることが可能になる。
なお、本発明の構成は、上記各実施形態に例示したものに限定されるものではなく、材質、形状、寸法、形態、数、配置箇所等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
3 ドームカバー
4 レンズ鏡筒
5 撮像素子ユニット
6 パンチルトローテーションユニット
8 固定レンズ
9 ズームレンズ
10 レンズ移動枠
13 レンズ固定枠
14 固定レンズ
17 レンズ移動枠
18 フォーカスレンズ
23 後側固定枠
25 固定レンズ
100 光学フィルタ駆動機構
101 ステッピングモータ
102 ステッピングモータ
103 ギヤユニット
104 ギヤユニット
107 赤外カットフィルタ
108 バンドパスフィルタ
109 フィルタ保持枠
110 フィルタ保持枠
200 封止部材
501 チルトベース
502 封止部材
503 撮像素子ホルダ
504 ベアリング
505 ウェーブワッシャ
506 ベアリングワッシャ
507 ベアリング
508 ベアリングホルダ
509 ビス
510 光学ローパスフィルタ
511 撮像素子封止部材
512 センサ板金
513 ウォーム
514 ステッピングモータ
515 引張バネ
516 撮像素子
517 FPC
518 回路基板
519 締結ビス

Claims (9)

  1. 撮像レンズを通して得た像を電子信号に変換する撮像素子と、
    前記撮像素子を保持する保持部材と、
    前記保持部材を保持するホルダと、
    前記ホルダを傾動可能に支持するベース部材と、
    前記撮像素子を前記撮像レンズの光軸と直交する面に対して傾斜させるように、前記ホルダを傾動させる駆動部材と、
    前記ベース部材と前記ホルダの間を封止する第1の封止部材と、
    前記保持部材と前記ホルダの間を封止する第2の封止部材と、を備え、
    前記ホルダは、前記ベース部材と前記保持部材の間に配置され、
    前記第1の封止部材は、前記ホルダの傾動に追従して変形することを特徴とする、撮像装置。
  2. 前記第1の封止部材は、前記ベース部材と前記ホルダの少なくともいずれか一方に固定されることを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第1の封止部材は、蛇腹形状であることを特徴とする、請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記第1の封止部材は、弾性材料で形成されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の撮像装置。
  5. 前記第1の封止部材は、遮光材料で形成されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の撮像装置。
  6. 前記ベース部材は、前記第1の封止部材の内部と外部とを連通する連通部を有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の撮像装置。
  7. 前記連通部は、直線状の溝であることを特徴とする、請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記連通部は、屈曲部を有する溝であることを特徴とする、請求項6に記載の撮像装置。
  9. 前記ベース部材は、前記撮像レンズを有するレンズ鏡筒を着脱可能であるマウント部を有することを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の撮像装置。
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