JP7145119B2 - 血液透析装置、およびダイアライザ用接続装置 - Google Patents

血液透析装置、およびダイアライザ用接続装置 Download PDF

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Description

本発明は、血液透析装置、およびダイアライザ用接続装置に関する。
腎不全において尿と一緒に排泄される物質(以下「毒素」ともいう。)を除去し体液を回収するため、体外血液処理や浄化に関する種々の方法が採られる。例えば、血液透析では、患者の血液は体外のダイアライザを用いて浄化される。ダイアライザは、チャンバー本体、より具体的には血液側チャンバーおよび透析液側チャンバーを基本的に有して構成される。血液側チャンバーおよび透析液側チャンバーは、ダイアライザのチャンバー本体に設けられる半透膜の膜体によって互いに隔離されて配設される。血液の浄化処理の際、患者の血液は、血液側チャンバーを通過する。また、毒素を除去し血液を効率的に除去するために、未使用の透析液が透析液側チャンバーを常時通過する。
そして、血液透析(HD:Hemodialysis)では、低分子物質の膜輸送が本質的に透析液と血液との間の濃度差(拡散)によって決定される。それに対し、血液濾過(HF:Hemofiltration)では、血漿水に溶解する物質、特に高分子物質が高流量(対流)によってダイアライザの膜体を通過して効率的に除去される。血液濾過では、ダイアライザはフィルターとして機能する。血液透析濾過(HDF:Hemodiafiltration)は、血液透析と血液濾過との両方のプロセスを組み合わせて構成される。
なお、ダイアライザの内部には中空糸膜が多数配置される。中空糸膜は半透膜構造を有しており、多数の中空糸膜がダイアライザの膜体(半透膜)として機能する。
血液濾過では、ダイアライザの膜体を通過して取り除かれた血清の一部が、透析液のうち無菌置換液に置換され、ダイアライザの上流または下流のいずれか一方で透析装置の体外血液回路に供給される。置換液のダイアライザの上流での供給は前希釈とも呼ばれ、ダイアライザの下流での供給は後希釈とも呼ばれる。また、ダイアライザの膜体を通じて、老廃物などの物質(毒素)の除去や体内に貯留した水分の除去の、2つの治療が実行される(例えば、特許文献1参照)。
なお、毒素の除去は拡散の原理、水分の除去は限界濾過の原理にそれぞれ基づいて実現される。
このような従来の血液濾過では、処理中にダイアライザに透析液が供給されることを前提にして基本的に構成される。透析液は、上述した血液濾過などにおいて、物質を効率よく除去するとともに、血液中の電解質濃度や酸・塩基バランスを適切に調整する役割を有する。すなわち、透析液は上述した2つの治療のうち毒素の除去に必須なものである。また、透析液は、透析装置が設置される医療機関などの透析施設内で作製される。すなわち、透析液の作製は、血液透析装置の設置箇所の近傍で実行される。これにより、清潔な透析液が提供される。
図8を参照して、透析液の作成方法について説明する。図8は、透析の作成方法の手順を説明するフロー図である。
図8に示すように、例えば逆浸透法などによって水道水から清潔な精製水を製造する(S1、すなわち精製水製造工程)。そして、製薬会社が透析施設に供給する複数種の透析原液を、精製水製造工程で作製された精製水を用いてそれぞれ溶解して希釈する(S2、すなわち原液溶解工程)。次に、それぞれ溶解および希釈された透析液を混合する(S3、すなわち透析液混合工程)。この透析液混合工程を経て最終的な透析液を作製し、例えば透析液供給装置などによって、患者ごとに設置された透析装置それぞれに個別に分岐して供給される(S4、すなわち透析液供給工程)。
また、透析施設では、精製水製造工程(S1)では30分程度、原液溶解工程(S2)および透析液混合工程(S3)では40分程度、そして透析液供給工程(S4)では30分程度を要している。また、例えば精製水製造工程(S1)では逆浸透法精製水装置、原液溶解工程(S2)では自動溶解装置、透析液供給工程(S4)では透析液供給装置などが実装されており、各工程(S1~S4)はそれぞれ自動化されている。
特開平7-80060号公報
しかしながら、従来の血液透析療法では、透析液の作製に多くの時間を要し、また各種装置が用いられているため多くの電源を供給する必要がある。すなわち、透析液の作製には多くの工程や電源が要するためその準備を含め作業が複雑である。
その一方、例えば、近年多発している台風や地震などの自然災害や、武力攻撃やテロなどの事件などが発生して、透析施設への水道や電気などのインフラ供給が停止する状況が当然に想定される。このような状況でも、透析患者に対し、透析に関する一切の治療不能よりも必要最低限の透析治療が可能にすることが望まれる。具体的には、毒素の除去は不可能な場合でも、水分の除去だけでも治療できることが好ましい場合がある。この場合、透析液をダイアライザに供給するのは必須ではなく、透析液作製の工程を実行する必要がない。上記特許文献1に記載の透析装置も含め、従来の透析装置はこのような天災事変などへの対応については十分に考慮されていなかった。
ところで、血液透析、血液濾過または血液透析濾過の他に、体外限界濾過法(ECUM:Extracorporeal Ultrafiltration Method)が広く知られる。体外限界濾過法は、ダイアライザに透析液を供給せずに、ダイアライザに限界濾過の圧力をかけて血液の水分の除去のみを行う治療法である。体外限界濾過法の場合、拡散の原理による溶質の移動がないため濃度差が発生せず、浸透圧の影響を受けにくいため、不均衡による血圧低下の発生を抑制することができる。しかしながら、従来の体外限界濾過法では、水分の除去量を管理できず、またダイアライザの圧力を調整することができないため、改善の余地があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、天災事変などで透析液の十分な供給がなくても、患者の血液中の水分の除去を精度よく安全に、且つ簡素な構成で実現することができる血液透析装置、およびダイアライザ用接続装置を提供することを目的としている。
本発明の上述した目的は、下記の構成により達成される。
(1)血液が流れるチャンバー本体と、
前記チャンバー本体の内部に前記血液の流れに沿って配設される膜体と、
前記チャンバー本体の一端に配設され、前記膜体に連通する血液流入口部と、
前記チャンバー本体の他端に配設され、前記膜体に連通する血液流出口部と、
前記一端または前記他端の付近にそれぞれ配設される透析液流入口部および透析液流出口部と、を有するダイアライザを備え、
前記ダイアライザに透析液が供給されてない状態で前記チャンバー本体の内部が加圧されることにより、前記透析液流入口部または前記透析液流出口部の少なくとも一方を通じて前記血液の水分が除去される血液透析装置であって、
除去された前記水分が流れる、前記透析液流入口部または前記透析液流出口部の少なくとも一方に対しその一端で接続して、接続された前記透析液流入口部または/および前記透析液流出口部を通過する際の前記水分の流速を調整可能な流速調整装置をさらに備える
ことを特徴とする血液透析装置。
(2)前記流速調整装置の他端に接続して、除去された前記水分の総量を計測可能な総量計測装置をさらに備え、
前記流速調整装置において、前記総量計測装置によって計測された前記水分の総量に基づいて前記水分の流速が調整される
ことを特徴とする(1)に記載の血液透析装置。
(3)前記総量計測装置には、前記総量に関する閾値が設けられ、
前記総量計測装置は、前記総量が前記閾値以上になったことを報知可能な報知部を有する
ことを特徴とする(2)に記載の血液透析装置。
(4)前記血液流出口部側の流路に接続され、前記血液流出口部を通過する際の前記血液の流れに対して抵抗となることによって前記チャンバー本体の内部の圧力を調整可能な抵抗装置をさらに備える
ことを特徴とする(1)~(3)のいずれか1つに記載の血液透析装置。
(5)前記抵抗装置の抵抗の値は、前記血液流出口部を通過する際の前記血液の流速の値に基づいて調整される
ことを特徴とする(4)に記載の血液透析装置。
(6)血液が流れるチャンバー本体と、
前記チャンバー本体の内部に前記血液の流れに沿って配設される膜体と、
前記チャンバー本体の一端に配設され、前記膜体に連通する血液流入口部と、
前記チャンバー本体の他端に配設され、前記膜体に連通する血液流出口部と、
前記一端または前記他端の付近にそれぞれ配設される透析液流入口部および透析液流出口部と、を有し、
透析液が供給されてない状態で前記チャンバー本体の内部が加圧されることにより、前記透析液流入口部または前記透析液流出口部の少なくとも一方を通じて前記血液の水分が除去されるために用いられるダイアライザに接続されるダイアライザ用接続装置であって、
除去された前記水分が流れる、前記透析液流入口部または前記透析液流出口部の少なくとも一方に対しその一端で接続して、接続された前記透析液流入口部または/および前記透析液流出口部を通過する際の前記水分の流速を調整可能とする
ことを特徴とするダイアライザ用接続装置。
上記(1)の構成によれば、除去された水分が流れる、透析液流入口部または透析液流出口部の少なくとも一方に対しその一端で接続して、接続された透析液流入口部または/および透析液流出口部を通過する際の水分の流速を調整可能な流速調整装置をさらに備える。このため、心不全や肺水腫などの患者に対し身体の過剰な水分を容易に除去することができる。また、天災事変などによる断水、停電、施設の破損などによって透析液を作成不能な場合、または透析液を作成するための装置が故障した場合などでも、腎不全患者に対しても過剰な水分を容易に除去することができる。また、装置の構成が簡素であるので、安価に水分除去を行うことができる。
上記(2)の構成によれば、流速調整装置の他端に接続して、除去された水分の総量を計測可能な総量計測装置をさらに備え、流速調整装置において、総量計測装置によって計測された水分の総量に基づいて水分の流速が調整される。このため、患者に対し身体の過剰な水分を精度よく除去することができる。
上記(3)の構成によれば、総量計測装置には、総量に関する閾値が設けられ、総量計測装置は、総量が閾値以上になったことを報知可能な報知部を有する。このため、患者に対し身体の過剰な水分を精度且つ安全に除去することができる。
上記(4)の構成によれば、血液流出口部側の流路に接続され、血液流出口部を通過する際の血液の流れに対して抵抗となることによってチャンバー本体の内部の圧力を調整可能な抵抗装置をさらに備える。このため、ダイアライザのチャンバー本体の内部の圧力を適切に調整して、接続された血液流入口部または/および血液流出口部を通過する際の水分の流速をダイナミックに調整することができる。
上記(5)の構成によれば、抵抗装置の抵抗の値は、血液流出口部を通過する際の血液の流速の値に基づいて調整される。このため、ダイアライザがタンパク質の付着や血液の濃縮により目詰まりを起こし、経時変化により性能が低下した場合でも、適切に抵抗装置の抵抗の値を調整してその性能の低下を抑制することができる。
上記(6)の構成によれば、除去された水分が流れる、透析液流入口部または透析液流出口部の少なくとも一方に対しその一端で接続して、接続された透析液流入口部または/および透析液流出口部を通過する際の水分の流速を調整可能とする。このため、上記(1)の構成と同様に、天災事変などで透析液の十分な供給がなくても、患者の血液中の水分の除去を精度よく安全に、且つ簡素な構成で実現することができる。
本発明に係る血液透析装置およびダイアライザ用接続装置によれば、天災事変などで透析液の十分な供給がなくても、患者の血液中の水分の除去を精度よく安全に、且つ簡素な構成で実現することができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。さらに、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細はさらに明確化されるだろう。
図1は、本発明の実施形態に係るダイアライザを説明する斜視図である。 図2は、本発明の実施形態に係る血液透析装置の回路構成を説明するブロック図である。 図3は、図1に示す流速調整装置の構成を説明する模式図である。 図4は、図1に示す総量計測装置の構成を説明する模式図である。 図5は、図1に示す抵抗装置の構成を説明する模式図である。 図6は、実施形態に係る第1変形例の総量計測装置を説明する模式図である。 図7は、実施形態に係る第2変形例の総量計測装置を説明する模式図である。 図8は、透析液の作成工程を説明するフロー図である。
本発明の血液透析装置およびダイアライザ用接続装置に関する実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。また、図面は符号の向きに合わせてそれぞれ見るものとする。
近年、日本も含め先進国の多くでは食習慣や生活習慣の変化などにより透析患者が増加傾向である。また、台風や地震などの自然災害や、武力攻撃やテロなどの事件などが発生するリスクも高まっており、電気や水道などのインフラ供給が停止してしまう可能性もある。
また、日本透析学会の直近の「わが国の慢性透析療法の現況」によれば、透析患者の死亡原因の第1位は「心不全」、第2位は「感染症」、第3位もしくは第4位は「脳血管障害」である。そして心不全に至る主な理由として2つ挙げられている。
1つは、尿量の減少あるいは無量になると、摂取した水分や塩分はそのまま体重増加に繋がって、心臓への負担が増加することにある。透析の間の体重増加が多く、透析のたびにドライウェイトまで適度に血液の水分が除去(除水)できない場合、過剰な水分が常時、体内に残存してしまい、心臓への負担が増加することに繋がる。また、2つは、血管の管理が悪く高血圧が長期に亘って持続すると、心臓肥大が生じて心臓負担が増加することにある。このように、天災事変などで透析液の十分な供給が不可能な場合でも、透析患者などにとって過剰な水分を除去するのは喫緊な問題であり、除水治療だけでも行う必要がある。
本発明に係る血液透析装置およびダイアライザ用接続装置は、上述した状況を踏まえ、以下に説明する実施形態のように特別な構成を有する。本発明に係る血液透析装置およびダイアライザ用接続装置を用いることにより、天災事変などで透析液の十分な供給が不可能な場合でも、患者の血液中の水分の除去を精度よく安全に、且つ簡素な構成で実現することが可能となる。
<ダイアライザの構成>
まず図1を参照して、本発明に係る実施形態(以下「本実施形態」ともいう。)の血液透析装置1およびダイアライザ用接続装置20(以下「接続装置」ともいう。)で用いられるダイアライザ10の構成について説明する。
図1に示すように、ダイアライザ10は、血液が流れるチャンバー本体11と、チャンバー本体11の内部に血液の流れに沿って配設される中空糸膜束12(膜体)と、チャンバー本体11の一端に配設され、中空糸膜束12に連通する血液流入口部13と、チャンバー本体11の他端に配設され、中空糸膜束12に連通する血液流出口部14と、その端部の付近にそれぞれ配設される透析液流入口部15および透析液流出口部16と、を有して構成される。
中空糸膜束12は、多数の中空糸膜を円筒状に束ねて形成される。中空糸膜は内径数十μm、膜厚数十μmで設けられる。チャンバー本体11も同様に円筒状に形成され、中空糸膜束12が挿入された後、ポッティング剤によってチャンバー本体11の両端部がそれぞれ密封されて設けられる。チャンバー本体11の外周面には、上述した透析液流入口部15および透析液流出口部16がその軸方向で離間して配設される。また、透析液流入口部15および透析液流出口部16は、その径方向で互いに逆方向に向いて突出して設けられる。そして、チャンバー本体11の両端には、ヘッダー17がそれぞれ当接されており、キャップ18によりヘッダー17とチャンバー本体11とがそれぞれ固着される。
なお、血液流入口部13および血液流出口部14には、患者に接続するチューブ2が連結される。また、ヘッダー17およびキャップ18の素材としてはポリカーボネート、ポリプロピレンなどが挙げられる。また、ポッティング剤としてはポリウレタンなどが挙げられる。
<血液透析装置および接続装置の全体構成>
次に図2を参照して、本実施形態の血液透析装置1および接続装置20の全体構成について説明する。図2は、本実施形態に係る血液透析装置1の回路構成を説明するブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の血液透析装置1は、ダイアライザ10と、接続装置20と、血液ポンプ3と、一対の圧力センサー4と、抵抗装置50と、を含んで構成される。ダイアライザ10のチャンバー本体11の内部空間には、中空糸膜束12を介して第1のチャンバー(不図示、透析液側チャンバー)が画成される。この第1のチャンバー側の透析液流入口部15および透析液流出口部16に本実施形態の接続装置20が接続される。つまり、本実施形態では、ダイアライザ10には透析液は供給されず、その代わりに本実施形態の接続装置20が配置される。本実施形態の血液透析装置1が医療現場で用いられることにより、透析液が供給されていない状態でも患者の血液から過剰な水分が除去可能である。
なお、血液透析装置1の各構成要素は、流路管としてのチューブ2により適宜互いに接続される。図2において直線で示すものがチューブ2に相当するものであるため、その詳細な説明を適宜省略する。
また、ダイアライザ10のチャンバー本体11の内部空間には、中空糸膜束12を介して他方側に第2のチャンバー(不図示、血液側チャンバー)が画成される。第2のチャンバー側に血液ポンプ3および抵抗装置50が配置される。血液ポンプ3はダイアライザ10のチャンバー本体11の上流側に配置されており、抵抗装置50はダイアライザ10のチャンバー本体11の下流側に配置される。血液ポンプ3は、ダイアライザ10のチャンバー本体11の内部を加圧する。
なお、第1のチャンバーおよび接続装置20を含み、血液から除去された水分が流れる流路の系統を除水系Wとも呼び、第2のチャンバー、血液ポンプ3および抵抗装置50を含み、患者の血液が流れる流路の系統を血液系Bとも呼ぶ。
血液系Bでは、血液は例えば患者の前腕や首部などに設けられるシャントを通じて患者の動脈より採血される。採血された血液は、血液ポンプ3によって搬送され、ダイアライザ10に供給される。その供給の途中で、シリンジポンプ5により血液抗凝固剤が付加的に供給される。本実施形態では、その血液抗凝固剤が付加された血液およびその水分がダイアライザ10および接続装置20を流れ、その過程でその過剰な水分が血液から除去される。
また、血液系Bでダイアライザ10の下流側に抵抗装置50が配置される。抵抗装置50は、ダイアライザ10の血液流出口部14側の流路に接続されており、血液流出口部14を通過する際の血液の流れに対して抵抗(負圧)となる。水分が除去された血液は、抵抗装置50を通過して、同様にシャントを通じて患者の静脈に戻る。これにより、患者は、過剰な水分が体内に残存するのを防止することが可能となる。また、血液系Bでダイアライザ10の上流および下流の直近側に、圧力センサー4がそれぞれ配置される。これら一対の圧力センサー4は、チャンバー本体11の内部の圧力を計測するのに用いられる。
除水系Wでは、透析液流入口部15および透析液流出口部16からの流路はその下流で合流弁6によって短絡される。つまり、ダイアライザ10の中空糸膜束12を通過して除去された水分は、透析液流入口部15および透析液流出口部16の両方から吐出されており、吐出された水分は合流した上で接続装置20に供給されることになる。換言すると、接続装置20は、透析液流入口部15および透析液流出口部16の両方に対しその一端で接続する。
なお、本実施形態の接続装置20は、透析液流入口部15および透析液流出口部16の両方に接続されるが、これに限らない。透析液流入口部15または透析液流出口部16の一方がキャップ18などによって閉塞して密封され、その他方に接続装置20が接続されて構成されてもよい。
接続装置20は、除水系Wにおいて上流側に配置される流速調整装置21と、流速調整装置21の下流側に配置される総量計測装置32と、を有して構成される。
<流速調整装置の構成>
次に図2および図3を参照しながら、流速調整装置21の構成について説明する。図3は、図1に示す流速調整装置21の構成を説明する模式図である。
図2および図3に示すように、流速調整装置21は、除水系Wにおいて上流側に配置される電動流量調整弁22と、電動流量調整弁22の下流側に配置される流速センサー23(流速計)と、を有する。電動流量調整弁22は、電気で駆動制御されることで流路の途中の流路の断面積を広くしたり狭くしたりしてその途中部分の流量を調整する。
なお、本実施形態の電動流量調整弁22は、除水系Wでの流量を自動的に調整できるものであれば種々のものを採用することが可能である。また、本実施形態では、流量を調整可能であれば電動式に限らず手動式のものを用いてもよく、例えば、医療従事者が流速センサー23での計測値を目視で確認しながら流量を手動で調整可能に構成してもよい。また、本実施形態では、電動流量調整弁22は流速センサー23の上流側に配置されるが、これに限定されない。電動流量調整弁22はその下流側に配置されてもよい。
図3に示すように、流速センサー23は、いわゆる絞り式の流量計である。この種の流速センサー23は、絞り機構によって発生した差圧を、計測部としての差圧計28に導いて電気信号に変換し、その信号から流量を算出する。すなわち、流路の途中に流路の断面積を狭くするような絞り機構を設けると、その途中部分を水分が流れる際、絞り機構の前後に圧力差が生じる。この圧力差と流量との間には所定の一定の関係があるためこの圧力差を計測すれば、流路内を流れる水分の流量を算出することが可能である。
具体的には、本実施形態の流速センサー23は、絞り部としてのベンチュリー管25を有する測定管24と、ダイアフラム式の差圧計28と、測定管24の管壁に配置される第1の圧力取出口26および第2の圧力取出口27と差圧計28を接続する接続配管29と、を含んで構成される。
第1の圧力取出口26は、ベンチュリー管25の上流側に配置される。第2の圧力取出口27はベンチュリー管25の内部と連通可能に設けられる。各接続配管29はキャピラリーチューブからなり、その内部に例えば圧力伝達媒体が封入される。また、測定管24の両端には第1の受圧ダイアフラム30および第2の受圧ダイアフラム31がそれぞれ配置される。そして、接続配管29は、第1の圧力取出口26および第2の圧力取出口27にそれぞれ対応して接続される。またこのとき、第1の受圧ダイアフラム30および第2の受圧ダイアフラム31は、第1の圧力取出口26および第2の圧力取出口27にそれぞれ臨んで配置される。
すなわち、流速センサー23では、測定管24に水分が流れると、ベンチュリー管25の前後で流体の圧力が変化する。この圧力による第1の受圧ダイアフラム30および第2の受圧ダイアフラム31の変位が圧力伝達媒体を介して差圧計28に導かれることによって、血液から除去された水分の流量を計測することが可能である。この計測結果は、電気変換されて、例えばデジタルメータによりその数値が表示される。また、その計測結果は電気信号として電動流量調整弁22に送信されており、所定の流量が維持可能なようにフィードバック制御系が構築される。
<総量計測装置の構成>
次に図4を参照して、総量計測装置32の構成について説明する。図4は、図1に示す総量計測装置32の構成を説明する模式図である。
図4に示すように、総量計測装置32は、流速調整装置21の下流端(他端)に接続しており、除去された水分が貯留される貯留タンク33と、除去された水分を貯留タンク33の内部に導く誘導管37と、貯留した水分に対しその表面で浮かぶフロート38と、フロート38を貯留タンク33の上下方向で案内するガイド部40と、含んで構成される。
貯留タンク33は、樹脂製の容器体であり、その上端部の側面には洗浄口34が配設され、その下端部の側面には廃液口35が配設される。廃液口35は、貯留された水分を外部に廃棄するために用いられる。洗浄口34は、例えば水分が廃棄された後、汚染されていない水で洗浄するために用いられる。また、貯留タンク33の正面側の側面には、目盛り36が刻印されており、除去された水分の総量を計測可能に構成される。
そして、上述した流速調整装置21では、総量計測装置32によって計測された水分の総量に基づいて、除去された水分の流速が調整される。例えば、貯留タンク33の除去された水分の総量が少ない場合、流速調整装置21では流速が速くなるように調整される。その一方、多くなってきた場合、流速調整装置21では流速が徐々に遅くなるように調整される。
なお、貯留タンク33の目盛り36に代えて、水分の表面に対しレーザを発光することでその水分の総量を計測可能に構成してもよい。
ガイド部40は、一対のロッド41を含み、これら一対のロッド41は貯留タンク33の底面部および蓋部によって上下方向に沿って固設される。また、その一対のロッド41のうち一方はその外周面に螺合溝42が形成されており、その螺合溝42に矩形平板状の固定部材43が螺合して取り付けられる。また、その一方のロッド41は、貯留タンク33の外側部分で回転部材45が取り付けられる。
また、固定部材43の一側面には、連結棒44が水平方向に沿って延設される。連結棒44は、その先端で誘導管37の先端に連結する。つまり、一方のロッド41が回転部材45によって回転されることにより、固定部材43がロッド41の上下方向に沿って移動する。この固定部材43の移動に伴って、誘導管37の先端の位置が上下方向で移動して調整されることで、結果的に誘導管37の、貯留タンク33の内部での挿入長が規定される。
フロート38は、矩形平板状に形成されており、その上面には誘導管37の吐出口に対応してキャップ部39が配設される。フロート38のキャップ部39は、貯留タンク33の上下方向で誘導管37の吐出口に対し対向して配置されており、誘導管37のキャップ体として機能する。つまり、貯留タンク33に、除去された水分が貯留されるにつれ、貯留タンク33の水位が上昇する。この水位の上昇に伴って、フロート38も同様にガイド部40に案内されて上方に移動する。
このとき、フロート38のキャップ部39は、誘導管37の吐出口に徐々に接近し、最終的にはその吐出口を閉塞して封止する。この吐出口の封止により、除去された水分の流れが停止される。また、本実施形態では、フロート38のキャップ部39と誘導管37の吐出口とが接触した場合、例えば電気的に通電可能に構成されており、その接触により通電した場合、アラーム(報知部)が鳴るように設けられる。
すなわち、総量計測装置32では、一方のロッド41の回転部材45および固定部材43によって誘導管37の先端(吐出口)の位置が調整されることで、貯留タンク33の総量に関する閾値が設定される。そして、貯留タンク33に、除去された水分が貯留されるにつれ、フロート38が上昇し、そのキャップ部39によって除去された水分が吐出される誘導管37の吐出口を閉塞して封止する。この吐出口の封止により、外部(例えば医療従事者など)に対しアラームを鳴らして閾値になったことを報知するとともに、ダイアライザ10での水分の除去は自動的に停止される。
なお、上述したように、水分の表面に対しレーザを発光することでその水分の総量を計測可能に構成する場合、マイコンなどのミニコンピュータなどで総量に関する閾値がメモリなどの記録装置に記憶保持され設定されてもよい。このとき、総量が閾値以上になったことを同じくアラームで報知可能にソフトウェア(プログラム)によって構成されてもよい。
<抵抗装置の構成>
次に図5を参照して、抵抗装置50の構成について説明する。図5は、図1に示す抵抗装置50の構成を説明する模式図である。
図5に示すように、抵抗装置50は、例えばクリップとして構成され、例えばバネなどの付勢部材によって流路を挟むように構成される。具体的には、抵抗装置50は、血液系Bでのダイアライザ10の下流側において、流路の途中でその途中部分の外周を挟むように装着される。抵抗装置50は、円筒状に形成されてもよく、断面略C字状などの所定の断面形状に形成されてもよい。また、抵抗装置50は、流路の断面積を狭くしたりして流路抵抗を増減させる。つまり、抵抗装置50は、血液流出口部14を通過する際の血液の流れに対して抵抗となることによってダイアライザ10のチャンバー本体11の内部の圧力を調整することが可能である。
また調整の際、抵抗装置50の抵抗の値は、血液流出口部14を通過する際の血液の流速の値に基づいて調整される。具体的には、従来の装置では、ダイアライザ10の透析液流入口部15または透析液流出口部16に接続される除水ポンプ(不図示)によって一般的に血液の水分が除去されており、陰圧式とされる。その一方、上述したように、本実施形態では、透析液流入口部15または透析液流出口部16には除水ポンプが接続されておらず、その代わりに接続装置20が接続された上で、血液ポンプ3によってチャンバー本体11の内部を加圧して血液の水分を除去する。つまり、本実施形態の血液透析装置1は、陽圧式で血液の水分が除去されることになる。
ここで、ダイアライザ10の性能を評価する指標として、限外濾過速度[mL/hr/mmHg]が用いられる。そして、本実施形態では、血液ポンプ3によって陽圧が発生させられており、ダイアライザ10のチャンバー本体11の内部に血液を供給する。そして、ダイアライザ10の限外濾過によって、上述したように中空糸膜束12を通じて血液から水分のみが除去される。しかしながら、本実施形態においても、ダイアライザ10がタンパク質の付着や血液の濃縮により目詰まりを起こし、経時変化により性能が低下する可能性がある。そのため、本実施形態では、意図的にダイアライザ10の下流側の圧力を調整する。この圧力が抵抗装置50の抵抗の値(R)に相当しており、そして限外濾過速度(V)、血液ポンプ3の速度(Qb)およびダイアライザ10の濾過量(Vf)との間には、その関係が次式で規定される。
Vf=V・R・Qb
上述したようにダイアライザ10の経年変化によって限外濾過速度(V)が低下する可能性がある。また、濾過量(Vf)は、血液流出口部14を通過する際の血液の流速の値に対応する値である。すなわち、この限外濾過速度(V)の低下に伴う、濾過量(Vf)の低下を防止するためには、抵抗装置50の抵抗の値(R)を、血液流出口部14を通過する際の血液の流速の値に基づいて調整するとよい。
<本実施形態の利点について>
以上説明したように本実施形態の血液透析装置1によれば、除去された水分が流れる、透析液流入口部15または透析液流出口部16の少なくとも一方に対しその一端で接続して、接続された透析液流入口部15および透析液流出口部16を通過する際の水分の流速を調整可能な流速調整装置21をさらに備える。また、本実施形態のダイアライザ用接続装置20によれば、除去された水分が流れる、透析液流入口部15または透析液流出口部16の少なくとも一方に対しその一端で接続して、接続された透析液流入口部15および透析液流出口部16を通過する際の水分の流速を調整可能とする。
このため、心不全や肺水腫などの患者に対し身体の過剰な水分を容易に除去することができる。また、天災事変などによる断水、停電、施設の破損などによって透析液を作成不能な場合、または透析液を作成するための装置が故障した場合などでも、腎不全患者に対しても過剰な水分を容易に除去することができる。また、装置の構成が簡素であるので、安価に水分除去を行うことができる。
また、本実施形態の血液透析装置1によれば、流速調整装置21の他端に接続して、除去された水分の総量を計測可能な総量計測装置32をさらに備え、流速調整装置21において、総量計測装置32によって計測された水分の総量に基づいて水分の流速が調整される。このため、患者に対し身体の過剰な水分を精度よく除去することができる。
また、本実施形態の血液透析装置1によれば、総量計測装置32には、総量に関する閾値が設けられ、総量計測装置32は、総量が閾値以上になったことを報知可能なアラーム(報知部)を有する。このため、患者に対し身体の過剰な水分を精度且つ安全に除去することができる。
また、本実施形態の血液透析装置1によれば、血液流出口部14側の流路に接続され、血液流出口部14を通過する際の血液の流れに対して抵抗となることによってチャンバー本体11の内部の圧力を調整可能な抵抗装置50をさらに備える。このため、ダイアライザ10のチャンバー本体11の内部の圧力を適切に調整して、接続された血液流入口部13および血液流出口部14を通過する際の水分の流速をダイナミックに調整することができる。
また、本実施形態の血液透析装置1によれば、抵抗装置50の抵抗の値(R)は、血液流出口部14を通過する際の血液の流速の値に基づいて調整される。このため、ダイアライザ10がタンパク質の付着や血液の濃縮により目詰まりを起こし、経時変化により性能が低下した場合でも、適切に抵抗装置50の抵抗の値を調整してその性能の低下を抑制することができる。
また、本実施形態のダイアライザ用接続装置20によれば、除去された水分が流れる、透析液流入口部15または透析液流出口部16の少なくとも一方に対しその一端で接続して、接続された透析液流入口部15および透析液流出口部16を通過する際の水分の流速を調整可能とする。このため、上述したように、天災事変などで透析液の十分な供給がなくても、患者の血液中の水分の除去を精度よく安全に、且つ簡素な構成で実現することができる。
(第1変形例)
次に図6を参照して、上記実施形態の第1変形例について説明する。図6は、上記実施形態に係る第1変形例の総量計測装置32を説明する模式図である。
図6に示すように、本変形例ではフロート38および誘導管37は設けられない。また、ガイド部40は1本のロッド41のみを含んで構成される。その代わり、本変形例では、内蓋61が貯留タンク33の内部に上下移動可能に配置される。内蓋61は、ガイド部40のロッド41の螺合溝42に螺合して連結されており、その上下方向の位置が調整される。内蓋61は矩形平板状に形成されており、その側面で貯留タンク33の内面に対しシールした状態でそれぞれ摺接する。また、貯留タンク33の廃液口35に例えばチューブ2が接続されており、患者の血液から除去された水分がこの廃液口35を通じて貯留タンク33の内部に貯留される。
つまり、本変形例では、内蓋61の上下方向の位置によって総量に関する閾値が設定され、この廃液口35を通じて貯留タンク33に貯留する水分量が規制されることになる。本変形例の場合、総量計測装置32の構成を簡素化することができる。
その他の構成および作用効果については、上記実施形態と同様である。
(第2変形例)
次に図7を参照して、上記実施形態の第2変形例について説明する。図7は、上記実施形態に係る第2変形例の総量計測装置32を説明する模式図である。
図7に示すように、本変形例では貯留タンク33が3つ設けられる。総量計測装置32は、除水系Wにおいて第1の貯留タンク63Aと、第1の貯留タンク63Aの下流側に互いに並列に配置される第2の貯留タンク63Bおよび第3の貯留タンク63Cと、を有する。第1の貯留タンク63A、第2の貯留タンク63Bおよび第3の貯留タンク63Cは、三方弁64を介して互いに接続される。
なお、第1の貯留タンク63A、第2の貯留タンク63Bおよび第3の貯留タンク63Cのいずれもその側面には目盛り36が刻印される。
つまり、本変形例では、患者の血液から除去された水分は、まず第1の貯留タンク63Aに貯留される。そして、ある程度貯留された段階で、第2の貯留タンク63Bまたは第3の貯留タンク63Cに流路が切り替えられ、次にその水分は、第2の貯留タンク63Bまたは第3の貯留タンク63Cに貯留される。本変形例の場合、除去された水分の総量を容易に把握することができ、また装置の保守管理の効率を高めることができる。
その他の構成および作用効果については、上記実施形態と同様である。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良などが可能である。
1 血液透析装置
2 チューブ
3 血液ポンプ
4 圧力センサー
5 シリンジポンプ
6 合流弁
10 ダイアライザ
11 チャンバー本体
12 中空糸膜束
13 血液流入口部
14 血液流出口部
15 透析液流入口部
16 透析液流出口部
17 ヘッダー
18 キャップ
20 接続装置(ダイアライザ用接続装置)
21 流速調整装置
22 電動流量調整弁
23 流速センサー
24 測定管
25 ベンチュリー管
26 第1の圧力取出口
27 第2の圧力取出口
28 差圧計
29 接続配管
30 第1の受圧ダイアフラム
31 第2の受圧ダイアフラム
32 総量計測装置
33 貯留タンク
34 洗浄口
35 廃液口
36 目盛り
37 誘導管
38 フロート
39 キャップ部
40 ガイド部
41 ロッド
42 螺合溝
43 固定部材
44 連結棒
45 回転部材
50 抵抗装置
W 除水系
B 血液系
61 内蓋
63A 第1の貯留タンク
63B 第2の貯留タンク
63C 第3の貯留タンク
64 三方弁

Claims (3)

  1. 血液が流れるチャンバー本体と、
    前記チャンバー本体の内部に前記血液の流れに沿って配設される膜体と、
    前記チャンバー本体の一端に配設され、前記膜体に連通する血液流入口部と、
    前記チャンバー本体の他端に配設され、前記膜体に連通する血液流出口部と、
    前記一端または前記他端の付近にそれぞれ配設される透析液流入口部および透析液流出口部と、を有するダイアライザを備え、
    前記ダイアライザに透析液が供給されてない状態で、チューブポンプであり前記チャンバー本体の上流側に配置される血液ポンプによって前記チャンバー本体の内部が加圧されることにより、前記透析液流入口部または前記透析液流出口部の少なくとも一方を通じて前記血液の水分が除去される血液透析装置であって、
    除去された前記水分が流れる、前記透析液流入口部または前記透析液流出口部の少なくとも一方に対しその一端で接続して、接続された前記透析液流入口部または/および前記透析液流出口部を通過する際の前記水分の流速を調整可能な流速調整装置と、
    前記血液流出口部側の流路に接続され、前記血液流出口部を通過する際の前記血液の流れに対して抵抗となることによって前記チャンバー本体の内部の圧力を調整可能な抵抗装置と、をさらに備え
    前記抵抗装置の抵抗の値は、前記血液流出口部を通過する際の前記血液の流速の値と、前記ダイアライザの限外濾過速度と、前記血液ポンプの回転速度と、に基づいて調整される
    ことを特徴とする血液透析装置。
  2. 前記流速調整装置の他端に接続して、除去された前記水分の総量を計測可能な総量計測装置をさらに備え、
    前記流速調整装置において、前記総量計測装置によって計測された前記水分の総量に基づいて前記水分の流速が調整される
    ことを特徴とする請求項1に記載の血液透析装置。
  3. 前記総量計測装置には、前記総量に関する閾値が設けられ、
    前記総量計測装置は、前記総量が前記閾値以上になったことを報知可能な報知部を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の血液透析装置。
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