JP7144990B2 - 締結部材保護具 - Google Patents

締結部材保護具 Download PDF

Info

Publication number
JP7144990B2
JP7144990B2 JP2018123543A JP2018123543A JP7144990B2 JP 7144990 B2 JP7144990 B2 JP 7144990B2 JP 2018123543 A JP2018123543 A JP 2018123543A JP 2018123543 A JP2018123543 A JP 2018123543A JP 7144990 B2 JP7144990 B2 JP 7144990B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fastening member
fastening
protector
fastened
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018123543A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020003018A (ja
Inventor
孝博 島袋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwa House Industry Co Ltd
Original Assignee
Daiwa House Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa House Industry Co Ltd filed Critical Daiwa House Industry Co Ltd
Priority to JP2018123543A priority Critical patent/JP7144990B2/ja
Publication of JP2020003018A publication Critical patent/JP2020003018A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7144990B2 publication Critical patent/JP7144990B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、締結部材保護具に係り、特に被締結体の貫通孔の位置合わせの際に締結部材の雄ねじを保護する締結部材保護具に関する。
複数の被締結体を重ねた状態で締結する際に、複数の被締結体の各々に形成された貫通孔に締結部材(ボルト)を挿入し、締結部材にナットを嵌めて締結することは一般に行われている。また、建物の建設工事において複数の被締結体を重ねた状態で締結する際に、先ず仮ボルト等で仮締結し、その後に本ボルト等によって本締結することがある。こうした締結作業において各被締結体の貫通孔の位置がずれていると、貫通孔内に締結部材が適切に挿入され難くなってしまう。このため、従来の締結作業では、仮締結の前段階(厳密には、複数の被締結体を重ねてから仮締結する前の時点)で各被締結体の貫通孔にドリフトピンを挿入して貫通孔間の位置を合わせる作業を実施することがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2011-117191号公報
上記の従来技術のようにドリフトピンを用いる場合には、ドリフトピンを各被締結体の貫通孔に挿入して貫通孔の位置合わせを行った後にドリフトピンを貫通孔から抜き、その後に、各被締結体の貫通孔に仮締結用の締結部材を挿入することになる。このような手順にて締結作業を行おうとすると、作業の手間が掛かってしまう。
そこで、仮締結用の締結部材を挿入して位置合わせをした後に、仮締結することで作業手順を簡略化することが考えられる。
しかしながら、仮締結用の締結部材を位置合わせ用に用いると、位置合わせ時に締結部材の雄ねじが被締結体と干渉して損傷し、締結不能となってしまうことがある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、締結部材による被締結体の貫通孔の位置合わせの際に締結部材の雄ねじの損傷を抑制できる締結部材保護具を提供することにある。
上記課題は、本発明に係る締結部材保護具によれば、複数の被締結体に形成された貫通孔に挿通され、前記複数の被締結体を締結するための締結部材に設けられた雄ねじを保護する締結部材保護具であって、前記雄ねじと螺合する雌ねじが形成された内面部を有し、前記締結部材の少なくとも一部を被覆する第1部材と、先端に向かって径が小さくなるテーパー部が形成された外面部を有し、前記第1部材から突出する長さが可変の第2部材と、を備え、前記第1部材は、前記内面部に前記締結部材を挿入するための第1開口部と、前記第1開口部とは反対側に設けられ、前記内面部に前記第2部材を挿入するための第2開口部と、を有し、前記第2部材は、前記第2開口部から挿入され、前記内面部に形成された前記雌ねじと螺合するねじ部を有することにより解決される。
こうすることで、被締結体の貫通孔に締結部材を通して被締結体の貫通孔の位置合わせをする際に、締結部材の雄ねじが損傷することを抑制できる。
また、締結部材保護具の長さが調整可能となる。すなわち、複数の被締結体の厚みに合わせて締結部材保護具の長さを調整可能となる。
上記の締結部材保護具において、前記ねじ部は、前記第1部材から前記第2部材を突出させたときにナットを取付可能な長さを有するとよい。
こうすることで、締結部材保護具の第2部材のねじ部にナットを取り付けることができる。これにより、締結部材保護具を締結部材に取り付けた状態で、締結部材とナットにより被締結体を仮締結することができる。
上記の締結部材保護具において、前記ねじ部は、前記締結部材のねじ先端部を収容可能な凹部を有するとよい。
こうすることで、締結部材と第2部材との干渉を抑制できる。これにより、締結部材が第2部材と当接して損傷することを抑制できる。
また、締結部材のねじ先端部の動きを凹部により規制することができる。これにより、締結部材を締結部材保護具により安定して保持できる。そのため、締結部材を被締結体の貫通孔に通しやすくなる。
上記の締結部材保護具において、前記外面部は、前記内面部に前記締結部材を挿入したときの前記締結部材の軸方向に沿った研磨痕が形成されるとよい。
こうすることで、外面部を締結部材の軸周りに回転させやすくなる。これにより、締結部材からの締結部材保護具の取り外しの作業性を向上できる。
本発明によれば、締結部材による被締結体の貫通孔の位置合わせの際に締結部材の雄ねじの損傷を抑制できる。
複数の被締結体を本ボルトにより締結した状態を示す斜視図である。 複数の被締結体を本ボルトにより締結した状態を示す断面図である。 第1実施形態に係る位置合わせ用治具を示す図である。 第1実施形態に係る位置合わせ用治具の先端の突出長さを変えた状態を示す図である。 第1実施形態に係る位置合わせ用治具の分解図である。 締結部材保護具の上面図である。 締結部材保護具の下面図である。 第1実施形態に係る締結作業の工程を示す図である。 位置合わせ用治具を用いた仮締結の作業工程を説明する図である。 位置合わせ用治具を用いた位置合わせ作業を説明する図である。 位置合わせ用治具を用いた仮締結作業を説明する図である。 第2実施形態に係る位置合わせ用治具を示す図である。 第2実施形態に係る締結作業の工程を示す図である。 第2実施形態に係る位置合わせ用治具を用いた位置合わせ作業を説明する図である。 本ボルトから締結部材保護具を取り外した状態を示す図である。 本ボルトを締結した状態を示す図である。 第2実施形態の変形例に係る位置合わせ用治具を示す図である。
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)に係る締結部材保護具について図1乃至図17を参照しながら説明する。ちなみに、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
<被締結体の一例>
図1には、締結部材により締結される被締結体の一例を示した。本実施形態では、図1に示されるように、被締結体は建物の躯体を構成する梁の接合部分である。具体的には、被締結体は、梁1の端部とスプライスプレート2とする。
ここで、図1及び図2に示されるように、端部を対向するように配された2つの梁1のフランジ部1aとウェブ部1bのそれぞれは、一対のスプライスプレート2により挟まれた状態で、梁1の貫通孔1hと、スプライスプレート2の貫通孔2hを共に貫通するように本ボルト4が通される。そして、貫通孔2hと貫通孔1hに通された本ボルト4の雄ねじ7にナット3が締結されることで、2つの梁1が連結される。
本実施形態において、本ボルト4とは、最終的な締結状態において用いられる締結部材のこととする。
なお、上記の締結に先立ち、梁1の貫通孔1hと、上下(又は左右)のスプライスプレート2の貫通孔2hとの位置が合うように、梁1とスプライスプレート2との位置合わせを行う必要がある。
そして、本実施形態に係る締結部材保護具は、被締結体としての梁1とスプライスプレート2との位置合わせ時に締結部材とともに用いられるものである。
<第1実施形態>
次に、図3乃至図11を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る締結部材保護具10を備える位置合わせ用治具Uの構成、及び位置合わせ用治具Uを用いた締結作業の工程について説明する。
<<位置合わせ用治具Uの構成>>
まず、図3乃至図7を参照しながら、位置合わせ用治具Uの構成について説明する。
図3乃至図5に示されるように、位置合わせ用治具Uは、締結部材としての仮ボルト5に締結部材保護具10を取り付けて構成した治具である。
また、図6には、締結部材保護具10の上面図を、図7には、締結部材保護具10の下面図を示した。なお、本実施形態では、締結部材保護具10における第1部材20側を上、第2部材30側を下としているがこれに限られない。例えば、第1部材20側を下、第2部材30を上としてもよいし、第1部材20側を左(又は右)、第2部材30側を右(又は左)としてもよい。
仮ボルト5は、位置合わせ用に用いられる締結部材である。具体的には、図5に示されるように、仮ボルト5は、頭部6及び雄ねじ7を有する一般的なボルトである。また、本実施形態では、仮ボルト5の雄ねじ7のねじ先端部7Aは、雄ねじ7に対して小径となっている。
締結部材保護具10は、仮ボルト5の雄ねじ7に取り付けられ、雄ねじ7を保護する保護部材である。
具体的には、図5及び図6に示されるように、締結部材保護具10は、雄ねじ7と螺合する雌ねじ11Aが形成された内面部11と、先端につれて小径となったテーパー部31が形成された外面部12とを有する。
そして、締結部材保護具10は、第1部材20と、第2部材30の2つの部品から構成されている。以下、第1部材20と第2部材30のそれぞれの構成について説明する。
図3乃至図6に示されるように、第1部材20は、円筒体であり、内周面に雌ねじ11Aが形成されている。すなわち、第1部材20は、内面部11を有している。また、第1部材20は、円筒体の軸方向のそれぞれの端部が開口している。ここで、第1部材20に対して仮ボルト5が取り付けられる側の開口を第1開口部21とし、第2部材30が取り付けられる側の開口を第2開口部22とする。
第2部材30は、締結部材保護具10の先端部を構成する。そして、図4及び図5に示されるように、第2部材30は、第1部材20からの突出長さが可変となっている。具体的な構成としては、第2部材30は、テーパー部31とねじ部32とを有する。
図3乃至図5及び図7に示されるように、テーパー部31は、円錐台形状に構成され、先端面31A側が小径となっている。換言すれば、テーパー部31の側周面は、傾斜面31Bとなっている。
そして、テーパー部31の傾斜面31Bには、仮ボルト5の雄ねじ7の軸方向に沿って研磨痕40が形成されている。
また、テーパー部31の大径側の面、すなわち先端面31Aと反対側の面には、ねじ部32が設けられている。
ねじ部32には、第1部材20の内面部11の雌ねじ11Aと螺合する雄ねじが形成されている。それにより、第2部材30のねじ部32を第1部材20の内面部11にねじ込むことで、第1部材20に第2部材30を取り付けることが可能となっている。また、ねじ部32と内面部11との螺合する長さを変えることで、第1部材20からの第2部材30の突出長が可変となっている。
このように、第1部材20からの第2部材30の突出長を調整することにより、被締結体の厚み(具体的には、梁1及びスプライスプレート2の厚み)に、位置合わせ用治具Uの長さを合わせることができる。具体的には、被締結体の貫通孔から、位置合わせ用治具Uのテーパー部31が突出するように、締結部材保護具10の長さを調整する。
また、ねじ部32におけるテーパー部31と反対側の端部には、凹部32Aが形成されている。具体的には、凹部32Aは丸溝であり、仮ボルト5の雄ねじ7のねじ先端部7Aが収容可能となっている。このように凹部32Aを設けることで、締結部材保護具10の内部において、仮ボルト5の雄ねじ7と、第2部材30が干渉しないようになっている。また、締結部材保護具10の内部において、仮ボルト5の雄ねじ7のねじ先端部7Aが、第2部材30の凹部32Aに嵌まり込むことで、締結部材保護具10による仮ボルト5の保持が安定するようになる。
<<締結作業の説明>>
次に、図8乃至図11を参照しながら、位置合わせ用治具Uを用いた締結作業の流れについて説明する。なお、本実施形態では、位置合わせ用治具Uを上側のスプライスプレート2から通す例について説明するが、下側のスプライスプレート2から通してもよい。また、ウェブ部1bについての締結作業についても位置合わせ用治具Uを同様に適用可能である。
図8には、位置合わせ用治具Uを用いた締結作業のフローを示した。
図8に示されるように、作業者は、梁1の上下にスプライスプレート2を配し、貫通孔1hと貫通孔2hの位置を概ね合わせた状態で、位置合わせ用治具Uを上側のスプライスプレート2の貫通孔2hに挿入する(S1)。
そして、作業者は、位置合わせ用治具Uを、上側の貫通孔2hから下側の貫通孔2hまで貫通させることで、梁1とスプライスプレート2の位置合わせを行う(S2)。
具体的には、上記のS1及びS2の工程では、図9に示されるように位置合わせ用治具Uを、上方のスプライスプレート2の貫通孔2h、梁1の貫通孔1h及び下方のスプライスプレート2の貫通孔2hに貫通させる。この際、上方の貫通孔2hに位置合わせ用治具Uのテーパー部31を挿通した状態で、仮ボルト5の頭部6をハンマー等で叩くことにより、スプライスプレート2と梁1との位置ずれを修正しながら、テーパー部31を梁1の貫通孔1h、及び下方のスプライスプレート2の貫通孔2hに貫通させる。
位置合わせ用治具Uでは、仮ボルト5の雄ねじ7は、締結部材保護具10により被覆されており、梁1やスプライスプレート2に当接することがないため、仮ボルト5の頭部6を強く叩いたとしても、雄ねじ7の損傷を抑制できる。
また上述したように、位置合わせ用治具Uの長さは、下方のスプライスプレート2の貫通孔2hから、テーパー部31が突出する長さとなるように、第1部材20からの第2部材30の突出長を調整しておく。
次に、位置合わせ用治具Uに対してナット3を締結させて、位置合わせ用治具Uにより梁1及びスプライスプレート2を仮締結する(S3)。
具体的には、図10に示されるように、第1部材20から第2部材30を取り外す。より詳細には、作業者は、テーパー部31を第2部材30の軸周りの所定方向(反時計回り)に回転させて、第2部材30のねじ部32と第1部材20の雌ねじ11Aとの螺合を解除する。この際、テーパー部31には、軸方向に沿って研磨痕40が形成されているため、研磨痕40が滑り止めとして機能し、第2部材30を回転させやすくなっている。
また、第2部材30のねじ部32の長さHは、ナット3の厚みよりも長いこととし、図11に示されるように、第2部材30のねじ部32にナット3を螺合させた上で、第2部材30のねじ部32を再び第1部材20の内面部11に螺合させて取り付ける。
こうすることで、上方のスプライスプレート2、梁1及び下方のスプライスプレート2が位置合わせ用治具Uの仮ボルト5及びナット3により締結(仮締結)される。
作業者は、梁1及びスプライスプレート2のそれぞれの対向する貫通孔1h及び貫通孔2hに対して、位置合わせ用治具Uを用いてS1~S3の作業を実行する。
その後、作業者は、1つの位置合わせ用治具Uを取り外し(S4)、位置合わせ用治具Uが取り付けられていた貫通孔1h及び貫通孔2hの箇所に本ボルト4を挿入し(S5)、本ボルト4をナット3により締結(本締結)する。
なお、S4の作業は、テーパー部31を所定方向に回転させて第1部材20から第2部材30を取り外すとともに、仮ボルト5を上方へ引き抜くことで実行することができる。
作業者は、S4~S6の作業を、各貫通孔1h及び貫通孔2hに対して実行することで、図1及び図2に示す締結状態が完成する。
以上説明した位置合わせ用治具Uによれば、仮ボルト5の雄ねじ7の損傷を防止することができるため、被締結体の複数の締結箇所について同じ仮ボルト5を繰り返し利用しつつ被締結体の貫通孔の位置合わせと仮締結を行うことが可能となる。
<第2実施形態>
次に、図12乃至図16を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る締結部材保護具110を備える位置合わせ用治具Uaの構成と、位置合わせ用治具Uaを用いた締結作業の工程について説明する。
<<位置合わせ用治具Uaの構成>>
図12には、第2実施形態に係る位置合わせ用治具Uaの構成を示した。図12に示されるように、位置合わせ用治具Uaは、締結部材としての本ボルト4と、締結部材保護具110とを備える。なお、第2実施形態では、締結部材として本ボルト4を用いることとするが、仮ボルト5を用いてもよい。
図12に示されるように、本ボルト4は、頭部6と雄ねじ7を有している。そして、締結部材保護具110は、雄ねじ7に螺合する雌ねじ11Aが形成された内面部11と、テーパー部31が形成された外面部12とを有している。
そして、テーパー部31には、本ボルト4の雄ねじ7の軸方向に沿って研磨痕40が形成されている。
図12に示されるように、締結部材保護具110は、本ボルト4の雄ねじ7の一部を被覆するものであり、雄ねじ7の任意の位置に取付可能であるが、本実施形態では雄ねじ7の下部に取り付けることとする。
<<締結作業>>
次に、図13乃至図16を参照しながら、位置合わせ用治具Uaを用いた締結作業の流れについて説明する。なお、本実施形態では、位置合わせ用治具Uaを上側のスプライスプレート2から通す例について説明するが、下側のスプライスプレート2から通してもよい。
図13には、位置合わせ用治具Uaを用いた締結作業のフローを示した。
図13に示されるように、作業者は、梁1の上下にスプライスプレート2を配し、貫通孔1hと貫通孔2hの位置を概ね合わせた状態で、位置合わせ用治具Uaを上側のスプライスプレート2の貫通孔2hに挿入する(S11)。
そして、作業者は、位置合わせ用治具Uaを、上側の貫通孔2hから下側の貫通孔2hまで貫通させることで、梁1とスプライスプレート2の位置合わせを行う(S2)。
具体的には、上記のS11及びS12の工程では、図14に示されるように位置合わせ用治具Uを、上方のスプライスプレート2の貫通孔2h、梁1の貫通孔1h及び下方のスプライスプレート2の貫通孔2hに貫通させる。この際、上方の貫通孔2hに位置合わせ用治具Uaの締結部材保護具110(テーパー部31)を挿通した状態で、本ボルト4の頭部6をハンマー等で叩くことにより、スプライスプレート2と梁1との位置ずれを修正しながら、締結部材保護具110(テーパー部31)を梁1の貫通孔1h、及び下方のスプライスプレート2の貫通孔2hに貫通させる。
位置合わせ用治具Uaでは、本ボルト4の雄ねじ7は、締結部材保護具110により被覆されており、梁1やスプライスプレート2に当接することを抑制できるため、本ボルト4を用いた位置合わせの際に、雄ねじ7が損傷することを抑制できる。
次に、本ボルト4の雄ねじ7から締結部材保護具110を取り外してから(S13)、雄ねじ7にナット3を取り付けて、梁1及びスプライスプレート2を仮締結する(S14)。
具体的には、図15に示されるように、本ボルト4の雄ねじ7から締結部材保護具110を取り外す。より詳細には、作業者は、締結部材保護具110のテーパー部31を軸周りの所定方向(反時計回り)に回転させて、本ボルト4の雄ねじ7と締結部材保護具110の雌ねじ11Aとの螺合を解除する。この際、テーパー部31には、軸方向に沿って研磨痕40が形成されているため、研磨痕40が滑り止めとして機能し、締結部材保護具110を回転させやすくなっている。
作業者は、梁1及びスプライスプレート2のそれぞれの対向する貫通孔1h及び貫通孔2hに対して、位置合わせ用治具Uaを用いてS11~S14の作業を実行する。
その後、作業者は、各々の本ボルト4のナット3を規定の力で締結することにより、本締結を実行する(S15)。
以上の処理により、図1及び図2に示す締結状態が完成する。
以上説明した位置合わせ用治具Uaによれば、本ボルト4の雄ねじ7の損傷を防止することができる。そのため、位置合わせに本ボルト4を用いることができる。これにより、仮ボルト5から本ボルト4への取り換え作業を省略できるため、更なる工数の削減が可能となる。
<変形例>
次に、図17には、第2実施形態の変形例に係る位置合わせ用治具Ubを示した。図17に示されるように、位置合わせ用治具Ubは、締結部材としての本ボルト4と、締結部材保護具210とを備える。なお、本例では、締結部材として本ボルト4を用いることとするが、仮ボルト5を用いてもよい。
図17に示されるように、締結部材保護具210は、雄ねじ7の全体を被覆する大きさに構成されている点で締結部材保護具110と相違するが、その他の点では共通している。
このように、締結部材保護具210は、雄ねじ7の全体を被覆するようにしたことで、締結部材保護具110に比べて、雄ねじ7をより確実に保護することができる。
<まとめ>
以上説明した本実施形態に係る締結部材保護具10(締結部材保護具110、締結部材保護具210)の主な特徴は以下の通りである。
[1]本実施形態に係る締結部材保護具10(締結部材保護具110、締結部材保護具210)は、複数の被締結体(梁1、スプライスプレート2)に形成された貫通孔(貫通孔1h、貫通孔2h)に挿通され、複数の被締結体を締結するための締結部材(本ボルト4、仮ボルト5)に設けられた雄ねじ7を保護する。締結部材保護具10は、雄ねじ7と螺合する雌ねじ11Aが形成された内面部11と、先端に向かって径が小さくなるテーパー部31が形成された外面部12と、を備える。
こうすることで、被締結体の貫通孔に締結部材を通して位置合わせする際に、締結部材の雄ねじが損傷することを抑制できる。
[2]上記の締結部材保護具10は、内面部11を有し、締結部材の少なくとも一部を被覆する第1部材20と、第1部材20から突出する長さが可変の第2部材30と、を備える。第1部材20は、内面部11に締結部材を挿入するための第1開口部21と、第1開口部21とは反対側に設けられ、内面部11に第2部材を挿入するための第2開口部22と、を有する。第2部材30は、テーパー部31と、第2開口部22から挿入され、内面部11に形成された雌ねじ11Aと螺合するねじ部32と、を有する。
こうすることで、締結部材保護具10の長さが調整となる。すなわち、複数の被締結体の厚みに合わせて締結部材保護具10の長さを調整可能となる。
[3]上記の締結部材保護具10において、ねじ部32は、第1部材20から第2部材30を突出させたときにナットを取付可能な長さを有する。
こうすることで、締結部材保護具10の第2部材30のねじ部32にナット3を取り付けることができる。これにより、締結部材保護具10を締結部材に取り付けた状態で、締結部材とナット3により被締結体を仮締結することができる。
[4]上記の締結部材保護具10において、ねじ部32は、締結部材のねじ先端部7Aを収容可能な凹部32Aを有する。
こうすることで、締結部材と第2部材30との干渉を抑制できる。これにより、締結部材が第2部材30と当接して損傷することを抑制できる。
また、締結部材のねじ先端部7Aの動きを凹部32Aにより規制することができる。これにより、締結部材を締結部材保護具10により安定して保持できる。そのため、締結部材を被締結体の貫通孔に通しやすくなる。
[5]上記の締結部材保護具10(締結部材保護具110、締結部材保護具210)において、外面部12は、内面部11に締結部材を挿入したときの締結部材の軸方向に沿った研磨痕40が形成される。
こうすることで、外面部12を締結部材の軸周りに回転させやすくなる。これにより、締結部材からの締結部材保護具の取り外しの作業性を向上できる。
<その他の実施形態>
以上までに本発明の実施形態について具体例を挙げて説明したが、上記の実施形態は、あくまでも一例に過ぎず、他の実施形態も考えられる。例えば、上記の実施形態では、梁1のフランジ部1a又はウェブ部1bと、これを挟む二つのスプライスプレート2とを本発明の締結部材(具体的には、本ボルト4、仮ボルト5)によって締結することとした。すなわち、上述の実施形態では、三つの被接合体を重ねた状態で締結するケースを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。被接合体の数については、任意に設定することが可能である。
また、被接合体の種類についても特に限定されるものではなく、梁1やスプライスプレート2以外の被締結体を締結する場合にも、本発明の締結部材及び締結方法は、利用可能である。
例えば、第2実施形態に係る位置合わせ用治具Ua、位置合わせ用治具Ubにおいて、本ボルト4に代えて仮ボルト5を用いることとしてもよい。この場合には、仮ボルト5による仮締結後に、仮ボルト5を本ボルト4に取り替えて本締結するようにする。
1 梁(被締結体)
1a フランジ部
1b ウェブ部
1h 貫通孔
2 スプライスプレート(被締結体)
2h 貫通孔
2j 上端開口
2k 下端開口
3 ナット
4 本ボルト(締結部材)
5 仮ボルト(締結部材)
6 頭部
7 雄ねじ
7A ねじ先端部
10 締結部材保護具
11 内面部
11A 雌ねじ
12 外面部
20 第1部材
21 第1開口部
22 第2開口部
30 第2部材
31 テーパー部
31A 先端面
31B 傾斜面
32 ねじ部
32A 凹部
32B 端面
40 研磨痕
110 締結部材保護具
210 締結部材保護具
H 長さ
U 位置合わせ用治具
Ua 位置合わせ用治具
Ub 位置合わせ用治具

Claims (4)

  1. 複数の被締結体に形成された貫通孔に挿通され、前記複数の被締結体を締結するための締結部材に設けられた雄ねじを保護する締結部材保護具であって、
    前記雄ねじと螺合する雌ねじが形成された内面部を有し、前記締結部材の少なくとも一部を被覆する第1部材と、
    先端に向かって径が小さくなるテーパー部が形成された外面部を有し、前記第1部材から突出する長さが可変の第2部材と、を備え
    前記第1部材は、
    前記内面部に前記締結部材を挿入するための第1開口部と、
    前記第1開口部とは反対側に設けられ、前記内面部に前記第2部材を挿入するための第2開口部と、を有し、
    前記第2部材は、前記第2開口部から挿入され、前記内面部に形成された前記雌ねじと螺合するねじ部を有することを特徴とする締結部材保護具。
  2. 前記ねじ部は、前記第1部材から前記第2部材を突出させたときにナットを取付可能な長さを有することを特徴とする請求項に記載の締結部材保護具。
  3. 前記ねじ部は、前記締結部材のねじ先端部を収容可能な凹部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の締結部材保護具。
  4. 前記外面部は、前記内面部に前記締結部材を挿入したときの前記締結部材の軸方向に沿った研磨痕が形成されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の締結部材保護具。
JP2018123543A 2018-06-28 2018-06-28 締結部材保護具 Active JP7144990B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018123543A JP7144990B2 (ja) 2018-06-28 2018-06-28 締結部材保護具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018123543A JP7144990B2 (ja) 2018-06-28 2018-06-28 締結部材保護具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020003018A JP2020003018A (ja) 2020-01-09
JP7144990B2 true JP7144990B2 (ja) 2022-09-30

Family

ID=69099282

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018123543A Active JP7144990B2 (ja) 2018-06-28 2018-06-28 締結部材保護具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7144990B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001280321A (ja) 2000-03-31 2001-10-10 Daiwa House Ind Co Ltd 雄ネジ落とし込み方法及び雄ネジの構造

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4005629A (en) * 1974-04-04 1977-02-01 Franklin James W Truss bolt drift pin
JPS58158811U (ja) * 1982-04-17 1983-10-22 株式会社大丸鋲螺製作所 ネジ
JPH0861345A (ja) * 1994-08-17 1996-03-08 Yasuhiro Ishihara ねじ部にキャップを被せた建築の骨組みにおける部材の接合用ボルト及び該ボルトを用いた建築の骨組みにおける部材の接合方法
JPH0861338A (ja) * 1994-08-26 1996-03-08 Ohbayashi Corp ドリフトピン

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001280321A (ja) 2000-03-31 2001-10-10 Daiwa House Ind Co Ltd 雄ネジ落とし込み方法及び雄ネジの構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020003018A (ja) 2020-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5920852B2 (ja) シャフトカップリングアセンブリおよびシャフトを連結するための方法
RU2700954C2 (ru) Соединение, содержащее застопоренную крепежную шпильку
JP7036557B2 (ja) 締結方法
US10995782B2 (en) Method for assembling at least two parts by means of main and secondary definitive connections and assembly obtained using this method
US7972095B2 (en) Clamping device
JP7144990B2 (ja) 締結部材保護具
KR20150032309A (ko) 회전 기계의 로터 접속용 지그 및 로터 접속 방법
JP6438605B1 (ja) 同心位置決め仮固定治具
JPH07229509A (ja) 耐振性ネジ
US20190093695A1 (en) Clearance floating anchor nut
KR20090036682A (ko) 고정용 너트 혹은 볼트
KR20180037561A (ko) 콘크리트 구조물 보강장치
KR100872053B1 (ko) 폐구형 신관돌림기
US20190165514A1 (en) Cap
KR20090004347U (ko) 센터링 와셔
CN112196868B (zh) 装配螺栓连接结构
US20160333919A1 (en) Method and system for installing keylock insert
US8262095B2 (en) Chuck
KR20190016243A (ko) 볼트
JP6210538B2 (ja) 結合装置
JP2021107719A (ja) ダブルナット
JP2000179563A (ja) 軸継手の軸締結装置
JP2005188655A (ja) ねじ部材締付け確認具
JP2020041276A (ja) 杭継手および鋼管杭
JP2023051420A (ja) 仮締結部材、締結方法、及び前記仮締結部材が備える位置合わせ治具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210608

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220719

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220817

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220830

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220916

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7144990

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150