JP7144113B2 - 血液製剤から第viii因子を分離する方法 - Google Patents
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Description
前記第1の組成物を、リガンド及びマトリックスを含むアフィニティ樹脂と接触させるステップであって、前記リガンドがFVIIIの軽鎖に対して親和性を有する前記ステップ、及び
前記混合物から前記アフィニティ樹脂を分離して、改変された第1の組成物及び第2の組成物を得るステップであって、前記第2の組成物が、前記アフィニティ樹脂、FVIII、及び前記FVIIIタンパク質と前記vWFタンパク質との複合体を含有する前記ステップ
を含む方法を提供する。
血液製剤、特に血漿、を含む第1の組成物を準備するステップ、
本発明の第1の態様のFVIIIの分離を行うステップ、及び
改変された血液製剤を収集するステップ
を含む方法を提供する。
vWFのFVIII結合ドメインを少なくとも含むvWFタンパク質、及びFVIIIの軽鎖を少なくとも含み、前記vWFタンパク質と複合体を形成し得るFVIIIタンパク質を含む第1の組成物を準備するステップ、
第1の態様の分離方法を行うステップ、
所望により、前記第2の組成物に少なくとも1回の洗浄ステップを適用するステップであって、前記第2の組成物が、前記アフィニティ樹脂、及び前記FVIIIタンパク質と前記vWFタンパク質との複合体を含有する前記ステップ、及び、
所望により、vWFを含む第3の組成物を溶出、特にCaCl2を含む溶出用緩衝液で溶出するステップ、並びに
FVIIIタンパク質とvWFタンパク質との複合体又はFVIIIタンパク質を含む第4の組成物を前記アフィニティ樹脂から溶出するステップ
を含む方法を提供する。
前記第1の組成物を、リガンド及びマトリックスを含むアフィニティ樹脂と接触させるステップであって、前記リガンドがFVIIIの軽鎖に対して親和性を有する前記ステップ、及び
前記混合物から前記アフィニティ樹脂を分離して、改変された第1の組成物及び第2の組成物を得るステップであって、前記第2の組成物が、前記アフィニティ樹脂、FVIII、及び前記FVIIIタンパク質と前記vWFタンパク質との複合体を含有する前記ステップ
を含む方法を提供する。
(同一の残基×100)/(アラインメントの長さ-アラインメント内のギャップの総数)
処理過程で使用される溶媒及び緩衝液に不溶性;
化学的及び機械的に安定;且つ、
リガンド又はリガンドが結合可能なスペーサーアームへの結合が容易。
さらに、本発明におけるマトリックスは、良好な流動性を示し、且つ、結合のための比較的大きな表面積を有するはずである。マトリックスはアガロース製、ガラス製、セルロース製、又はポリアクリルイミド製であることが好ましい。ある実施形態において、マトリックスは高度架橋アガロースである。
体積流速(L/h)=流速(cm/h)×カラム断面積(cm2)÷1000
血液製剤を含む第1の組成物を準備するステップ、
第1の態様の分離方法を実行するステップ、及び
改変された血液製剤を収集するステップ
を含む方法を提供する。
全血試料を準備するステップ、
全血から血液細胞を遠心分離及び/又は濾過で除去して血漿を得るステップ、
血漿を凍結するステップ
所望により、凍結された血漿を貯蔵するステップ、
凍結された血漿を約0℃まで解凍してタンパク質沈殿を引き起こすステップ、
凍結された血漿からタンパク質沈殿物を遠心分離及び/又は濾過で除去して、クリオ沈殿血漿を得るステップ、及び、
所望により、本方法の次のステップの前に、クリオ上清を凍結、貯蔵、及び解凍するステップ
のうちの1つ又は複数を含む。
全血試料を準備するステップ、
全血から血液細胞を遠心分離及び/又は濾過で除去して血漿を得るステップ、
血漿を凍結するステップ、
所望により、凍結された血漿を貯蔵するステップ、
凍結された血漿を約0℃まで解凍してタンパク質沈殿を引き起こすステップ、
凍結された血漿からタンパク質沈殿物を遠心分離及び/又は濾過で除去して、クリオ上清を得るステップ、及び、
所望により、本方法の次のステップの前に、クリオ上清を凍結、貯蔵、及び解凍するステップ
の全てをさらに含む。
全血試料を準備するステップ、
全血から血液細胞を遠心分離及び/又は濾過で除去して血漿を得るステップ、
血漿を凍結するステップ、
所望により、凍結された血漿を貯蔵するステップ、
凍結された血漿を約10~25℃の範囲内の温度まで解凍するステップ、
化学的処理を実行して化学的に処理された血漿を得るステップ、
特に油注出及び疎水性相互作用クロマトグラフィーによってウイルス不活性化化学物質を除去して、ウイルス不活性化血漿を得るステップ、及び、
所望により、本方法の次のステップの前に、ウイルス不活性化血漿を凍結、貯蔵、及び解凍するステップ
のうちの1つ又は複数を含む。
全血試料を準備するステップ、
全血から血液細胞を遠心分離及び/又は濾過で除去して血漿を得るステップ、
血漿を凍結するステップ、
所望により、凍結された血漿を貯蔵するステップ、
凍結された血漿を約10~25℃の範囲内の温度まで解凍するステップ、
化学的処理を実行して化学的に処理された血漿を得るステップ、
特に油注出及び疎水性相互作用クロマトグラフィーによってウイルス不活性化化学物質を除去して、ウイルス不活性化血漿を得るステップ、
所望により、本方法の次のステップの前に、ウイルス不活性化血漿を凍結、貯蔵、及び解凍するステップ
の全てを含む。
vWFのFVIII結合ドメインを少なくとも含むvWF、及びタンパク質FVIIIの軽鎖を少なくとも含み、前記vWFタンパク質と複合体を形成し得るFVIIIタンパク質を含む第1の組成物を準備するステップ、
第1の態様の分離方法を行うステップ、
所望により、前記第2の組成物に少なくとも1回の洗浄ステップを適用するステップであって、前記第2の組成物が、前記アフィニティ樹脂、及び前記FVIIIタンパク質と前記vWFタンパク質との複合体を含有する前記ステップ、及び、
所望により、vWFを含む第3組成物を溶出、特にCaCl2を含む溶出用緩衝液で溶出するステップ、並びに
FVIIIタンパク質とvWFタンパク質との複合体又はFVIIIタンパク質のみを含む第4の組成物を前記アフィニティ樹脂から溶出するステップ
を含む方法を提供する。
vWFのFVIII結合ドメインを少なくとも含むvWFタンパク質、及びFVIIIの軽鎖を少なくとも含み、前記vWFタンパク質と複合体を形成し得るFVIIIタンパク質を含む第1の組成物を準備するステップ、
第1の態様の分離方法を行うステップ、
所望により、前記第2の組成物に少なくとも1回の洗浄ステップを適用するステップであって、前記第2の組成物が、前記アフィニティ樹脂、及び前記FVIIIタンパク質と前記vWFタンパク質との複合体を含有する前記ステップ、及び、
FVIIIタンパク質とvWFタンパク質との複合体を含む第4の組成物を前記アフィニティ樹脂から溶出するステップ
を含む。
vWFのFVIII結合ドメインを少なくとも含むvWFタンパク質、及びFVIIIの軽鎖を少なくとも含み、前記vWFタンパク質と複合体を形成し得るFVIIIタンパク質を含む第1の組成物を準備するステップ、
第1の態様の分離方法を行うステップ、
所望により、前記第2の組成物に少なくとも1回の洗浄ステップを適用するステップであって、前記第2の組成物が、前記アフィニティ樹脂、及び前記FVIIIタンパク質と前記vWFタンパク質との複合体を含有する前記ステップ、
vWFタンパク質を含む第4の組成物を前記アフィニティ樹脂から溶出するステップ、及び、
FVIIIタンパク質を含む第5の組成物を前記アフィニティ樹脂から溶出するステップ
を含む。
vWFのFVIII結合ドメインを少なくとも含むvWFタンパク質、及びFVIIIの軽鎖を少なくとも含み、前記vWFタンパク質と複合体を形成し得るFVIIIタンパク質を含む第1の組成物を準備するステップ、
第1の態様の分離方法を行うステップ、
所望により、前記第2の組成物に少なくとも1回の洗浄ステップを適用するステップであって、前記第2の組成物が、前記アフィニティ樹脂、及び前記FVIIIタンパク質と前記vWFタンパク質との複合体を含有する前記ステップ、及び、
vWFタンパク質を含む第4の組成物を前記アフィニティ樹脂から溶出するステップ
を含む。
1.1.概要
VIIISelectは、少なくとも25000IU FVIII/mLの期待結合能を有する市販のゲルである。VIIISelectは、組換えβドメイン欠失型第VIII因子の精製用に設計されたアフィニティ樹脂である。
下記の緩衝液を用いてVIIISelect樹脂を準備した:
FVIII活性の解析は、Coatest SP FVIIIキット又はCoatest SP4 FVIIIキット(Chromogenix社)を用い、低濃度のFVIIIをより良好に検出可能とするためにFVIII解析の低濃度域により多くの標準用希釈物を含めたこと以外は添付文書に従って、手動によるマイクロプレート上でのエンドポイント法を用いて行った。
ゲル濃度、温度、及び時間の効果が調べられたいくつかの異なるバッチ吸着試験から、これら3つの変数のいずれかを増加させるとFVIIIの結合能が向上することが分かった。
2.1.手順
実施例1と同様に、3種の異なる血液製剤を出発材料として用いた。各試験で、樹脂層高が5cmとなる、樹脂10mLの最終カラム体積まで、VIIISelect樹脂をXK16カラム(GE LifeScience社)に充填した。試料は、2種類のポンプであるP-50(0.5mL/分)及びP-1(0.01~0.05ml/分)(Pharmacia Biotech社)でカラムに添加した。安定な280nm吸光度が得られてからフロースルー物質を収集した。
表4は結果をまとめたものである。これらのデータから、Octaplas(商標)中のFVIIIのVIIISelectに対する結合が、使用された流量に強く依存したことは明らかである。したがって、流量を0.5mL/分から0.05mL/分に減少させた場合、残留FVIII活性が0.17IU/mLから0.03IU/mLに低下した。しかし、0.05mL/分(1.5cm/時)という流量は、試験的な大規模製造ステップで使用するには低過ぎるということには注意されたい。
バッチ試験及びクロマトグラフィー試験から選択された製剤を、rhFVIII希釈剤としての適合性についてさらに試験した。
出発材料としての参照欠乏血漿及び選択された最終製剤に対して、より詳細なFVIII分析を行った。このアッセイは、低濃度域用(low range)及び高濃度域用(high range)の両方を用いて、添付文書に従って行った。SSC#4を標準として使用し、希釈剤(高濃度域)及び一定レベル(1/81)の先天性欠乏血漿を含む希釈剤(低濃度域)で希釈した。標準及び試料の両方に同量の血漿を含ませることでlike vs. like principleに従うために、且つ、試料中のFVIII活性の過大推定を避けるために、先天性欠乏血漿中に希釈した標準に対する低濃度域試料の力価を決定した。試料は2つの独立したアッセイ系列で真の二連実験として分析した。
3種の市販のFVIII欠乏血漿を参照として使用した(Siemens、Helena、Affinity)。3種全ての参照血漿が、検出不可又は0.005IU/mL(0.5%)未満の残留FVIII活性を有していた。
出発材料、参照欠乏血漿、並びにバッチ試験及びクロマトグラフィー試験から得られた選択された材料中のvWF濃度を、自動化されたラテックス増感イムノアッセイであるVon Willebrand Factor Antigen(Instrumentation Laboratories社)又は同法の手動版を用いて測定した。この方法を、カイネティク読取りを含む手動の方法に対して採用し、標準としてはSSC#4を使用した。標準は食塩水中に1:4~1:20に希釈し、試料は食塩水中に1:8に希釈した。各試料は、2つの独立したアッセイ系列の二連実験において、力価を決定した。
表6はvWF濃度測定の結果を示している。
フィブリノーゲン含有量を、Clauss法に基づくQ.F.A. Thrombinキット(Instrumentation Laboratories社)を用いて測定した。SSC#4を標準として使用した。最初の試験で、手動で実行する場合にはClauss法を使用できないことが判明した。Clauss法は凝固時間の記録に基づく方法であるが、標準的なClauss法を用いた凝固時間は15秒に満たず、吸光度測定を開始するまでに凝固が完了してしまった。
試料を1:10に希釈して体積を200μLにし、37℃で3~4分間インキュベートする。次に、100μLのトロンビン溶液(濃度100IU/mL)を加え、37℃でさらにインキュベートする。血塊形成までの時間を測定する。
フィブリノーゲンに関する結果を表7に示す。
試料中FXがヘビ毒RVVによってFXaへと活性化されるRVV発色法を用いて、第X因子活性を測定した。SSC#4を標準として使用した。標準は1:20~1:200に希釈して解析し、試料は1:40に希釈して解析した。希釈は全てTris緩衝液で行った。
第X因子解析で得られた結果を表8にまとめる。
4.1.測定
予備活性化の有無を定性的に確認するために、出発材料、参照欠乏血漿、並びにバッチ式試験及びクロマトグラフ試験から得られた選択された材料を2種類の異なる発色基質、S-2288(一般的なセリンプロテアーゼの基質)及びS-2366(トロンビン、活性化第XI因子及びAPC)と共にインキュベートすることによって、SSC#4と比較した。全ての試料をTris緩衝液(TB035、Rossix社)中に1:5に希釈及び1:10に希釈した。試料の加水分解速度をSSC#4血漿の加水分解速度と比較した。異なる試料間の解析比較を最適化するために、場合によっては基質濃度及びインキュベーション温度に軽微な変更を加えて、以下の手順を実行した。
結果を表9及び図4にまとめる。
参照欠乏血漿、並びに実施例1及び実施例2のバッチ式試験及びクロマトグラフ試験から得られた選択された材料中に添加された純粋rhFVIIIの安定性を確認することによる逆向きの(reversed)安定性試験で、予備活性化の程度を潜在的に調べた。この実験計画は、予備活性化の増大がrhFVIIIの活性化をもたらし、それに伴ってrhFVIIIの安定性が減少するという仮説に基づくものであった。rhFVIIIを、各FVIII欠乏血漿中に公称濃度(nominal concentration)1IU/mLまで希釈し、分注し、-70℃以下で凍結した。試料を3時間、5時間、及び8時間の時点で解凍し、アッセイ開始直前に解凍された試料と比較する、逆向きの安定性試験を行った。
結果を表10及び図5にまとめる。
vWF精製のための出発材料は、Wilate(登録商標)の名でOctapharma社から販売されている、ヒトのFVIIIとvWFとの複合体であるWilateとした。
このペレットを再構成用緩衝液中に素早く再構成した。
6.1.手順
限定的な試験を行って、残留FVIII活性に対する流速の影響を調べた。クリオ上清を、VIIISelectを充填したXK16カラム(樹脂層高4cm、カラム体積8mL)にアプライした。流速120~7.5cm/時(1mL/分=30cm/時)を試験した。これらの結果に基づき、流速7.5cm/時(0.25mL/分)をFVIII欠乏血漿の精製用に選んだ。
結果を図7に示す。残留FVIII活性は流速に対し直線の関係であった。1時間当たり10cm未満の流速により、FVIII活性が1%未満であるFVIII欠乏血漿の信頼のおける産生がもたらされる。
異なる2バッチのクリオ上清から異なる3バッチのFVIII欠乏血漿を作製した。20mM Hepesで緩衝化された1バッチ(プレパイロット3)以外は、クリオ上清を室温の水浴中で解凍し、0.25g Hepes/25mL 血漿の添加により緩衝化して、40mM Hepesとした。
8.1.残留FVIII活性の測定
Coatest SP4 FVIIIキット(Chromogenix社)を用いて残留FVIII活性を測定した。前記アッセイは、低濃度域用を用い、Coatest SP4 FVIII添付文書に従って行った。SSC#4を標準として使用し、キットの緩衝液中に希釈した。実施例7で得た試料を1:81に希釈して解析した。
vWF濃度を、Willebrand Factor Antigen Kit(Instrumentation Laboratories社)を用いて測定した。アッセイは凝固装置ACL TOP 700を使用して、前記キット用の搭載アプリケーションを用いて行った。SSC#4を標準として使用した。
フィブリノーゲン含有量を、Q.F.A. Thrombinキット(Instrumentation Laboratories社)を用いて測定した。アッセイは凝固装置ACL TOP 700を使用して、前記キット用の搭載アプリケーションを用いて行った。SSC#4を標準として用いた。
試料中FXがヘビ毒酵素RVV-XによってFXaへと活性化されるRVV発色法を用いて、第X因子活性を測定した。SSC#4を標準として使用した。標準は1:20~1:200に希釈して解析し、試料は1:40に希釈して解析した。希釈は全てTris緩衝液で行った。
280nm及び600nmでの吸光度を、Eppendorf BioPhotometerを用いて測定した。
全試料の残留FVIII活性が1%未満であった。Rossixプレパイロット3に、約20~30%から約100%のvWFレベルにまで、vWFを添加した。このvWF濃度は、試験されたSiemens社製欠乏血漿と同等であり、Helena BioSciences社製の先天性FVIII欠乏血漿中のvWF抗原濃度と比較して約30%高かった。プレパイロット1及びプレパイロット2は20~30%のvWF濃度を有していた。
9.1.直接的アミド分解活性-実験プロトコル
欠乏血漿を2種の異なる発色基質である4mM S-2288(一般的なセリンプロテアーゼ基質)及び2mM S-2366(トロンビン、活性化第XI因子及びAPC)と共にインキュベートすることによって、予備活性化の有無を定性的に確認した。全ての試料をTris緩衝液(TB035、Rossix社)中に1:10に希釈した。
結果を図8に示す。2種類の発色基質(一般的なセリンプロテアーゼ基質であるS-2288、及びトロンビン、活性化第XI因子及びAPCの高感度基質であるS-2366)とインキュベートすることによって、プロテアーゼの存在を定性的に調べた。全体として、結果は、他の試料よりも明らかに高い加水分解速度を有していたSiemens社製欠乏血漿以外は、活性化プロテアーゼの存在が非常に限定されていたことを示している。
予備活性化の程度を、欠乏血漿に添加された純粋Bドメイン欠失型rhFVIIIの安定性を確認することによる逆向きの安定性試験で、潜在的に調べた。
種々の欠乏血漿中に公称濃度1IU/mLに希釈された場合、Nuwiq(登録商標)2000IU/バイアルの安定性に有意差はなかった。20~25℃で6時間貯蔵した後の活性変化は-3~+2%の範囲内であった。
力価決定の結果を、表15及び表16、並びに図13及び図14に示す。全てのアッセイ系列は、並列性、回帰性、及び線形性が認められた。種々の欠乏血漿の間で、2000IU/バイアルの変動又は力価に有意差はなかった。250IU/バイアルは、プレパイロット1及びプレパイロット2中に事前希釈された場合、より大きな変動、及び2~5%より低い力価を示した。これらはvWF抗原濃度が低い2つのプレパイロットである。このわずかに低い結果は、vWF抗原の存在が少ないほど、rhFVIII希釈物はより不安定となることが説明となり得る。
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本開示に係る態様は以下の態様も含む。
<1>
フォン・ヴィルブランド因子(vWF)のFVIII結合ドメインを少なくとも含むvWFタンパク質、及び第VIII因子(FVIII)の軽鎖を少なくとも含み、前記vWFタンパク質と複合体を形成し得るFVIIIタンパク質を含む第1の組成物からFVIIIタンパク質を分離するための方法であって、
前記第1の組成物を、リガンド及びマトリックスを含むアフィニティ樹脂と接触させるステップであって、前記リガンドがFVIIIの軽鎖に対して親和性を有する前記ステップ、及び
前記混合物から前記アフィニティ樹脂を分離して、改変された第1の組成物及び第2の組成物を得るステップであって、前記第2の組成物が、前記アフィニティ樹脂、及び前記FVIIIタンパク質と前記vWFタンパク質との複合体を含有する前記ステップ
を含む方法。
<2>
前記FVIIIタンパク質が、ヒト血漿由来FVIII、ヒト血液中に天然に存在するFVIII誘導体、組換えヒト完全長FVIII、及び組換えヒトBドメイン欠失型FVIIIから選択される、<1>に記載の方法。
<3>
前記vWFタンパク質が、ヒト血漿由来vWFマルチマー、ヒト血漿由来vWFモノマー、及び組換えヒト完全長vWFから選択される、<1>又は<2>に記載の方法。
<4>
前記リガンドがポリペプチドであり、好ましくは組換えポリペプチド、より好ましくは非動物供給源で産生される組換えポリペプチド、特に酵母細胞で産生される組換えポリペプチドである、<1>~<3>のいずれか一項に記載の方法。
<5>
前記リガンドが抗体Fab断片、好ましくは13kDのFab断片である、<4>に記載の方法。
<6>
前記マトリックスが高度架橋アガロースから構成され、前記アフィニティ樹脂が好ましくはVIIISelectである、<5>に記載の方法。
<7>
分離が充填カラムを通して連続的に行われ、前記第1の組成物及び/又は前記改変された第1の組成物の流速が30cm/時以下、好ましくは15cm/時以下、より好ましくは10cm/時以下、特に7.5cm/時以下である、<1>~<6>のいずれか一項に記載の方法。
<8>
前記第1の組成物の総体積に対する前記第1の組成物中の前記FVIIIタンパク質の濃度が、1IU/mL以下、好ましくは0.7IU/mL以下、より好ましくは0.4IU/mL以下、最も好ましくは0.2IU/mL以下である、<7>に記載の方法。
<9>
前記樹脂の体積に対する前記第1の組成物の体積の比が、5:1~100:1の範囲内、好ましくは10:1~70:1の範囲内、より好ましくは10:1~50:1の範囲内、特に20:1~40:1の範囲内である、<6>~<7>のいずれか一項に記載の方法。
<10>
前記第1の組成物が、血液製剤、好ましくはヒト血液製剤を含み、前記血液製剤が全血、血漿、及び血清から選択される、<1>~<9>のいずれか一項に記載の方法。
<11>
前記血液製剤が血漿、特に、クリオ上清などの前処理血漿又はOctaplas(商標)などの化学的にウイルスを不活性化した血漿である、<10>に記載の方法。
<12>
前記FVIIIタンパク質及び/又は前記vWFタンパク質、特に前記FVIIIタンパク質及び前記vWFタンパク質が、組換えにより発現されたタンパク質である、<1>~<10>のいずれか一項に記載の方法。
<13>
改変された血液製剤の生産法であって、
血液製剤、特に血漿を含む、第1の組成物を準備するステップ、
<2>~<12>のいずれか一項に記載のFVIIIの分離を行うステップ、及び
改変された血液製剤、特に改変された血漿を含む、改変された第1の組成物を収集するステップ
を含む方法。
<14>
FVIIIを本質的に含まない外来性vWFタンパク質を前記血漿に添加することをさらに含む、<13>に記載の方法。
<15>
FVIIIの濃度が、健常ヒトドナーの血漿の平均FVIII濃度の4%未満、好ましくは3%未満、より好ましくは2%未満、特に1%未満である、<13>又は<14>に記載の方法によって得られる改変された血漿。
<16>
vWFの濃度が、健常ヒトドナーの血漿の平均vWF濃度の少なくとも75%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、特に少なくとも100%である、<13>又は<14>に記載の方法によって得られる改変された血漿。
<17>
治療用の、特に凝固活性の低下を必要とする障害、好ましくは播種性血管内凝固症候群(DIC)又は敗血症の治療用の、<15>又は<16>のいずれかに記載の改変された血漿。
<18>
試料中のFVIIIタンパク質の濃度及び/又は活性を試験するための、<15>又は<16>に記載の改変された血漿の用途。
<19>
FVIIIタンパク質、vWFタンパク質、又はFVIIIタンパク質とvWFタンパク質との複合体を精製及び/又は濃縮するための方法であって、
vWFのFVIII結合ドメインを少なくとも含むvWFタンパク質、及びFVIIIの軽鎖を少なくとも含み、前記vWFタンパク質と複合体を形成し得るFVIIIタンパク質を含む第1の組成物を準備するステップ、
<1>~<12>のいずれか一項に記載の分離方法を行うステップ、
所望により、前記第2の組成物に少なくとも1回の洗浄ステップを適用するステップ、及び
所望により、vWFを含む第3の組成物を溶出、特にCaCl 2 を含む溶出用緩衝液で溶出するステップ、並びに
FVIIIタンパク質とvWFタンパク質との複合体又はFVIIIタンパク質を含む第4の組成物を前記アフィニティ樹脂から溶出するステップ
を含む方法。
<20>
<19>に記載の方法によって得られる、FVIIIタンパク質とvWFタンパク質との複合体、又は精製されたFVIIIタンパク質、又は精製されたvWFタンパク質を含む組成物。
Claims (20)
- フォン・ヴィルブランド因子(vWF)のFVIII結合ドメインを少なくとも含むvWFタンパク質、及び第VIII因子(FVIII)の軽鎖を少なくとも含み、前記vWFタンパク質と複合体を形成し得るFVIIIタンパク質を含む第1の組成物からFVIIIタンパク質、vWFタンパク質、又はFVIIIタンパク質とvWFタンパク質との複合体を精製するための方法であって、
前記第1の組成物を、リガンド及びマトリックスを含むアフィニティ樹脂と接触させるステップ、ここで、前記リガンドがFVIIIの軽鎖に対して親和性を有し、前記リガンドは酵母細胞で産生された13kDのFab断片であり、前記マトリックスが高度架橋アガロースから構成されている、
得られた混合物から前記アフィニティ樹脂を分離して、改変された第1の組成物及び第2の組成物を得るステップ、ここで、前記第2の組成物が、前記アフィニティ樹脂、及び前記FVIIIタンパク質と前記vWFタンパク質との複合体を含有する、
前記第2の組成物に少なくとも1回の洗浄ステップを適用するステップ、並びに
CaCl 2 を含む溶出用緩衝液でvWFを含む第3の組成物を溶出し、続いてFVIIIタンパク質を前記アフィニティ樹脂から溶出するステップ、又はFVIIIタンパク質とvWFタンパク質との複合体若しくはFVIIIタンパク質を含む第4の組成物を前記アフィニティ樹脂から溶出するステップのいずれか
を含み、
前記アフィニティ樹脂の体積に対する前記第1の組成物の体積の比が20:1~100:1の範囲内である、
前記方法。 - 前記FVIIIタンパク質が、ヒト血漿由来FVIII、ヒト血液中に天然に存在するFVIII誘導体、組換えヒト完全長FVIII、及び組換えヒトBドメイン欠失型FVIIIからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記vWFタンパク質が、ヒト血漿由来vWFマルチマー、ヒト血漿由来vWFモノマー、及び組換えヒト完全長vWFからなる群から選択される、請求項1又は請求項2に記載の方法。
- 分離が充填カラムを通して連続的に行われ、前記第1の組成物及び/又は前記改変された第1の組成物の流速が15cm/時以下である、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1の組成物の総体積に対する前記第1の組成物中の前記FVIIIタンパク質の濃度が1IU/mL以下である、請求項4に記載の方法。
- 前記第1の組成物が、全血、血漿、及び血清からなる群から選択されるヒト血液製剤を含む、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ヒト血液製剤が血漿である、請求項6に記載の方法。
- 前記血漿が、クリオ上清などの事前処理した血漿又は化学的にウイルスを不活性化した血漿である、請求項7に記載の方法。
- 前記FVIIIタンパク質及び前記vWFタンパク質のいずれか一方または両方が、組換えにより発現されたタンパク質である、請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の方法。
- 改変された血漿の生産方法であって、
血漿を含む第1の組成物を準備するステップ、
前記第1の組成物を、リガンド及びマトリックスを含むアフィニティ樹脂と接触させるステップ、ここで、前記リガンドがFVIIIの軽鎖に対して親和性を有し、前記リガンドが酵母細胞で産生された13kDのFab断片であり、前記マトリックスが高度架橋アガロースから構成されている、
得られた混合物から前記アフィニティ樹脂を分離して、改変された血漿及び第2の組成物を得るステップ、ここで、前記第2の組成物が、前記アフィニティ樹脂、及びFVIIIタンパク質とvWFタンパク質との複合体を含有する、及び
前記改変された血漿を含む改変された第1の組成物を収集するステップ
を含み、
前記アフィニティ樹脂の体積に対する前記第1の組成物の体積の比が5:1~100:1の範囲内である、
前記方法。 - 前記血漿が、クリオ上清などの事前処理した血漿又は化学的にウイルスを不活性化した血漿である、請求項10に記載の方法。
- 分離が充填カラムを通して連続的に行われ、前記第1の組成物及び/又は前記改変された第1の組成物の流速が30cm/時以下である、請求項10又は請求項11に記載の方法。
- 前記第1の組成物の総体積に対する前記第1の組成物中の前記FVIIIタンパク質の濃度が1IU/mL以下である、請求項10~12のいずれか一項に記載の方法。
- 前記アフィニティ樹脂の体積に対する前記第1の組成物の体積の比が10:1~70:1の範囲内である、請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
- FVIIIを含まない外来性vWFタンパク質を前記血漿に添加することをさらに含む、請求項10~14のいずれか一項に記載の方法。
- FVIIIの濃度が1%未満である、請求項10~15のいずれか一項に記載の方法によって得られる改変されたクリオ上清。
- vWFの濃度が少なくとも90%である、請求項16に記載の改変されたクリオ上清。
- 凝固活性の低下を必要とする障害の治療において使用するための、請求項10~14のいずれか一項に記載の方法により得られる改変された血漿。
- 前記障害が播種性血管内凝固症候群(DIC)又は敗血症である、請求項18に記載の改変された血漿。
- 前記改変された血漿が改変されたクリオ上清である、請求項18に記載の改変された血漿。
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