JP7141032B2 - 軸状部品の供給装置における保持構造部 - Google Patents

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この発明は、フランジと軸部を有するプロジェクションボルトや、真っ直ぐな円柱状の軸部材や、真っ直ぐな管部材などの軸状部品を、正確に供給ロッド先端部に保持する、軸状部品の供給装置における保持構造部に関する。
特開2000-167730号公報に記載されている供給ロッドは、円形のフランジと軸部が一体化された軸状部品を供給の対象としている。この供給ロッドは、突片を有する供給ロッドの先端面にフランジを密着させて、軸状部品を鉛直方向の姿勢で保持し、供給ロッド進出後に供給ロッドを鉛直方向に下降させて、軸部を電極の挿入孔に差し込む。供給ロッドの先端部に平板状のストッパ片が設けられ、そこに軸部を受け入れる凹部が形成してある。
特開2000-167730号公報
上記特許文献1に記載された供給ロッドは、先端部に平板状のストッパ片が供給ロッドから突き出た状態で設けられ、そこに軸部を受け入れる凹部が形成してある。平板状のストッパ片に凹部が形成されているので、凹部の深さや長さを十分な値に設定することができない。したがって、軸状部品の保持安定性が向上しない、という問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するために提供されたもので、軸状部品を安定した保持構造によって、供給ロッド先端部に保持することを目的としている。
請求項1記載の発明は、
導入管を通過してきた軸状部品を、進退式供給ロッドの進退軸線に対してほぼ直交する方向から供給して、供給ロッドの先端部に保持する構造部分に配置されるものであって、
軸状部品を保持する保持部材に、供給ロッドの先端部に軸状部品の端部が保持されるのと同時に軸部を受け入れる保持溝が形成され、
保持溝は、導入管側に開口しており、その反対側に軸部を受け止める受け面が形成され、
受け面は、軸部がぴったりと合致する断面円弧型の形状とされ、
保持溝の幅寸法は、軸部の直径寸法よりもわずかに大きく設定され、
保持部材の停止位置は、保持部材が供給ロッドの進出空間に停止している待機位置と、保持部材の退避によって供給ロッドの進出空間が確保される退避位置の2位置とされ、
保持部材は、軸状部品が保持溝に進入する方向に沿って待機位置と退避位置を往復できるように構成され
保持部材を往復させる進退駆動手段は、軸状部品が保持溝に進入する方向に沿って導入管に固定されていることを特徴とする軸状部品の供給装置における保持構造部
である。
軸状部品が進退作動式の供給ロッドの進退軸線に対してほぼ直交する方向から供給されてくると、軸状部品の端部が供給ロッド先端部に吸引磁力などで保持される。この保持と同時に、軸状部品の軸部が保持部材の保持溝内に受け入れられて部品保持がなされる。このため、軸状部品は、供給ロッドの先端部における保持と、保持部材の保持溝における保持によって、供給ロッド先端部に正確に停止する。したがって、軸状部品は、供給ロッド先端部と保持部材の2箇所において保持されるので、軸状部品に何等かの外力が作用しても、容易に保持位置がずれたりしない。
さらに、軸状部品の軸部が保持部材の保持溝内に進入した状態で保持されるから、軸状部品の軸部を保持溝で包囲した状態とすることができて、近隣の何等かの部材が軸部に接触するのを防止することができる。これにより、軸状部品の保持安定性が向上する。
さらに重要な点は、保持部材の停止位置が、保持部材が供給ロッドの進出空間に停止している待機位置と、保持部材の退避によって供給ロッドの進出空間が確保される退避位置の2位置とされていることである。保持部材を供給ロッドの進出空間に位置させるものであるから、保持部材の大きさや形状の選定自由度が大幅に拡大され、これにともなって、保持溝の形状や寸法を軸状部品の軸部に対して、最適化することができ、保持部材における良好な軸状部品の保持安定性が確保できる。一方、保持部材は供給ロッドの進出空間から退いて供給ロッドの進出空間を確保するから、供給ロッドの進出が保持部材に干渉することなく、良好に達成できる。また、上述のように、供給ロッドの存在と保持部材の存在が、別々に区分されたものとなるので、供給ロッドや保持部材の形状や寸法を、お互いに影響をうけることなく設定でき、より良好な供給ロッドや保持部材の作動がえられる。
装置全体の断面図と各部の断面図である。 供給通路部材と可動電極の干渉状態を示す側面図である。 供給通路部材と可動電極の干渉を避けた側面図である。
つぎに、本発明の軸状部品の供給装置における保持構造部を実施するための形態を説明する。
図1~図3は、本発明の実施例を示す。
本実施例は、本願発明にかかる保持構造部が、軸状部品の供給装置に適用された場合である。
最初に、軸状部品について説明する。
軸状部品としては、六角形の頭部を有する一般的なボルトとか、円形のフランジを有するプロジェクションボルトとか、単なる丸棒状の軸部材など、種々なものがある。ここでは後者のプロジェクションボルトを供給の対象としている。以下の説明において、プロジェクションボルトを単にボルトと表現する場合もある。
各図、とくに図1(C)および(F)に見やすく示すように、軸状部品1はプロジェクションボルトであり、円形のフランジ2の中心部に、雄ねじが形成された軸部3が一体的に設けられている。軸部3とは反対側のフランジ面が平坦な円形の表面4であり、裏面には、3個の溶着用突起5が120度間隔で設けられている。
上記表面4が「軸状部品の端部」であり、この端部が供給ロッドの先端部に保持される。フランジのない単なる丸棒状の軸部品である場合には、軸部の端面が「軸状部品の端部」である。
ボルト1は、磁性材料である鉄で作られている。フランジ2の外周部は、符号12で示されており、図示の場合は全周にわたって丸みのある形状になっている。プロジェクションボルト1の各部寸法は、フランジ2の直径と厚さがそれぞれ12mmと2.5mm、軸部の長さと直径がそれぞれ13mmと5mmである。なお、ボルトにも符号1が付されている。
つぎに、軸状部品の供給装置全体を説明する。
ここでの装置は、ボルト供給装置であり、符号100で示されている。図示の場合は、固定電極8の上に鋼板部品9が載置されたもので、鋼板部品9の下孔10と固定電極8の受入孔11に軸部3が挿入される。また、図示していないが、相手方部品に形成された開口に軸部3が挿入される場合もある。したがって、上記下孔10、受入孔11および相手方部品の開口などが、軸状部品供給の目的箇所である、挿入孔となる。この挿入孔には、下孔10、受入孔11および相手方部品の開口などを総称して符号6が付されている。そして、挿入孔6は、鉛直方向に配置してあり、その軸線は挿入軸線O1-O1として記載してある。
なお、固定電極8と同軸状態で対をなす進退式の可動電極7については、後述の干渉問題の箇所に記載する。
斜め下方に向かって進退する供給ロッド13は、断面円形の外筒14内に収容され、外筒14は装置100の機枠のような静止部材15に固定してある。外筒14に結合したエアシリンダ16の進退出力で、供給ロッド13が進退する。この進退方向は、供給ロッド13が斜め下方へ進出し、復帰するような方向とされている。したがって、供給ロッド13の中心軸線が進退軸線O2-O2として記載してある。そして、この進退軸線O2-O2は、鉛直方向の挿入軸線O1-O1に対して傾斜した状態で交差している。この交差角度は、一定角度であり、供給ロッド13を回しても変化することはない。
供給ロッド13の断面形状は、円形でも良いが、ここでは図1(E)に示すように、左右に平坦面31、32が形成された小判型である。供給ロッド13が外筒14内で回らないようにするために、外筒14の内側に溶接した規制片33、34が平坦面31、32に密着している。
ボルト1は、供給ロッド13の先端部に保持された状態で挿入孔6の近傍まで移送される。供給ロッド13にボルト1を保持する機構は、後述する。
つぎに、ボルトの搬送構造を説明する。
パーツフィーダ18に貯留されているボルト1を、所定の姿勢で供給ロッド13の先端部近傍まで搬送する構造が採用されている。円形のボウル19に送出振動を付与して、加速構造部20に送出し、ここで噴射管21から高速噴射空気がボルト1に吹き付けられて搬送される。加速構造部20には、ウレタン樹脂などで作られた供給ホース22が接続されている。図1(D)に示すように、供給ホース22には、フランジ2が通過するフランジ通過部23と軸通過部24によって形成された断面T字型の通路空間が形成されている。
供給ホース22の長さは、3~4mに及ぶもので、湾曲や捩り形状とされている。外筒14に、ステンレス鋼製の導入管25が結合片26を介して溶接してあり、湾曲部27が形成されている。導入管25に形成したフランジ通過部28は、前記フランジ通過部23に連通している。軸部3が通過する軸通過部29は、外部に連通する開放溝のようになっていて、前記軸通過部24に連通している。このように導入管25は、フランジ通過部28の下側に、軸部3が通過する空隙、すなわち軸通過部29が設けられた形状である。この導入管25がボルト1の供給通路部材である。
この供給通路部材にも、符号25が付してある。ボルト1は、供給通路部材25の湾曲部27を通過すると、進退軸線O2-O2に対してほぼ直交する方向から供給ロッド13の進出空間30へ送り出される。
導入管25の端部に接手部材34Aが溶接され、供給ホース22の端部を接手部材34Aに圧入すると、供給ホース22側のフランジ通過部23が導入管25側のフランジ通過部28に連通し、また、供給ホース22側の軸通過部24が導入管25側の軸通過部29に連通している。湾曲部27が設けてあるので、図1(A)に示すように、外筒14と導入管25によって、U字型またはV字型が形成されている。なお、図1(A)に2点鎖線で示すように、供給通路部材が直線的に真っ直ぐな場合であっても、湾曲した導入管25と同様な変位がなされる。
ボルト1は、強力な空気噴射により高速で搬送されてくる。このような高速であると、供給ロッド13の先端部に保持することが困難になったり、供給ロッド13の先端部を損傷したりすることがある。このような問題を解消するために、ボルト1を一旦停止させる停止手段が採用されている。停止手段としては、磁石で吸引して停止させるもの、ストッパ部材を突き出して停止させるもの、など種々なものが採用できる。ここでは、後者のストッパ部材の方式である。
導入管25の上面にエアシリンダ35が固定され、そのピストンロッド36がフランジ通過部28に突き出たり、後退したりする。突き出ているときに、高速でボルト1が搬送されてくると、ピストンロッド36で受け止められて、一旦停止となる。
一旦停止となったボルト1は、噴射管21からの搬送空気で移送されるのであるが、ここでは軸部3が通過する軸通過部29から搬送空気が外部へ発散するので、フランジ2や軸部3に対する空気圧がえられないこととなる。そこで、カバー部材37を導入管25に取り付けて閉断面構造とし、搬送空気が軸通過部29から発散しないようにしてある。カバー部材37の形状は、図1(C)に示すように、断面コ字型の湾曲した部材を、固定片38を介してボルト付けしてある。これ以外のカバー構造としては、断面円弧型のカバー部材を取り付けることも可能である。
このようなカバー部材37の取り付けによって、搬送空気はフランジ2の外周部12や軸部3に当たるので、ピストンロッド36が後退すると、ボルト1は程良い速度で供給ロッド13へ供給される。
つぎに、供給ロッドの先端部にボルトを保持する構造を説明する。
供給ロッド13の先端部にフランジ2の受入凹部39が形成してある。図2(B)は、受入凹部39を下から見上げた状態を示す図である。受入凹部39には、フランジ2の表面4が密着する保持面40と、フランジ2の外周部12に合致する円弧部41と、フランジ2が通過する入口通過部42が設けられているとともに、フランジ2の進入方向で見た受入凹部41の深さ寸法L1が、フランジ2の直径寸法とほぼ同じか、またはそれ以上に設定されている。フランジ通過部28を通過してきたフランジ2は、入口通過部42を通って滑り込むようにして受入凹部39に進入し、フランジ2が円弧部41に合致したところで停止する。ほぼ部品軸線O3-O3方向で見た受入凹部39の深さ寸法Hは、フランジ2の厚さよりもわずかに大きく設定してある。
図2は、進退軸線O2-O2を中心にして供給ロッド13が回動していない状態を示す。この状態では、フランジ2の進入方向線である部品進入線O4-O4は、受入凹部39の中心部を貫通しており、これにともなってボルト1が円弧軌跡を描きながら挿入孔6に差し込まれるときの中心点A1は、部品進入線O4-O4上に位置している。円弧部41は、部品進入線O4-O4の両側に90度ずつ伸びている。
フランジ2の表面4を、保持面40に密着させるとともに、供給ロッド13が所定位置まで進出したときに保持面40に対する密着力を消滅させる構造が、吸引手段44として採用されている。吸引手段44は、空気吸引式や電磁石式など、種々なものが採用できるが、ここでは永久磁石式である、永久磁石にも符号44が記載してある。
供給ロッド13は中空軸であり、その中に摺動自在な状態でインナ軸45が挿入してある。インナ軸45の先端部近傍に窪みを設けてそこに永久磁石44が埋め込んである。永久磁石44を保護するために、インナ軸45の端部にカバー板46が溶接などで固定してあり、このカバー板46の表面が前述の保持面40とされている。
図1(A)や(F)は、インナ軸45が最も前進した位置に停止している状態であり、このときに受入凹部39がフランジ2の進入を待機している状態であり、フランジ2がフランジ通過部28から入口通過部42をへて受入凹部39内に進入し、円弧部41に合致して停止する。この停止した状態では、永久磁石44の吸引力でフランジ2の表面4は、保持面40に密着している。エアシリンダ16の動作で供給ロッド13が挿入孔6の近傍まで進出すると、永久磁石44の吸引力が消滅させられて、軸部3の下端部が円弧軌跡を描きながら、挿入孔6に入り込んでゆく。なお、フランジ2が受入凹部39内に進入するときの吸引補助として、永久磁石43が設置してある。これは、外筒14の端部に溶接した容器に収容され、進入しつつあるフランジ2を強く吸引して、円弧部41に確実に到達させるようになっている。
供給ロッド13の先端部にボルト1の導入と保持をするために、上述の受入凹部39が形成されているが、このよう受入凹部39に換えて、供給ロッド13の先端に単なる平面を設け、ここに進入してきたフランジ2を受け止めるストッパ部材を形成することもできる。
つぎに、磁石の進退構造について説明する。
吸引手段の吸引力制御とは、ボルト1を供給ロッド先端部に保持しているか、または、この保持を解除するかの制御を意味している。したがって、前述のように空気吸引式や電磁石式などが採用できる。ここでの永久磁石方式は、永久磁石44をボルト1に最接近させて吸引するか、あるいは離隔させて吸引力を実質的に消滅させる、機械的な方式である。
永久磁石44をフランジ2から離隔して、ボルト1に対する吸引力を実質的に消滅させる。そのための構造としては、永久磁石44に細い棒材を結合し、棒材を進退させて永久磁石44をフランジ2から遠ざけたり、インナ軸45の端部にエアシリンダを結合して、インナ軸45を進退させたりするものなどが採用できる。ここでは、後者のインナ軸進退型が採用されている。
前述のように、供給ロッド13は、中空管状の中空軸13A内にインナ軸45が進退可能な状態で挿入してあり、インナ軸45に嵌合した規制ピン47が中空軸13Aに開けた長孔48を経て外筒14内に突き出ている。インナ軸45の上端部と中空軸13Aの内端面の間に圧縮コイルスプリング49が介装され、その張力はインナ軸45を押し出す方向に作用し、この張力でよって規制ピン47が長孔48の下端に当たっている。この状態で、インナ軸45が最先位置におかれ、前述の受入凹部39が形成されて、フランジ2の受入れが可能になっている。
外筒14の外側面に、駆動手段であるエアシリンダ50が固定され、そのピストンロッド51に係合片52が結合してあり、外筒14に開けた長孔53を貫通して外筒14の内部に突出している。この係合片52と規制ピン47は、供給ロッド13が所定長さのストローク移動をしたら、規制ピン47が係合片52に対面できるように、両者の相対位置が設定されている。
つぎに、ボルト軸部の保持について説明する。
フランジ2がフランジ通過部28内を移動しながらボルト1が受入凹部39へ滑り込んで来るときに、ボルト1の保持安定性を確保して供給ロッド13の先端部にボルト1を確実に保持する必要がある。ボルト1は、噴射空気で移送されたり、永久磁石43で吸引されたりして、滑らかに受入凹部39内に進入し、フランジ2の外周部12が円弧部41に合致して停止する。このときには、慣性力で軸部3の下端部が図1(A)において、時計方向に揺動する恐れがある。受入凹部39へのボルト1の進入速度が速すぎる場合には、ボルト1が受入凹部39から転落する、という問題がある。
このような問題を解消するために、進退動作式の保持部材55が配置してある。保持部材55は、ほぼ直方体の細長い部材で形成され、軸部3が進入する保持溝56が形成されている。保持部材55は、例えば、ステンレス鋼で作られている。保持溝56は、軸通過部29に連通するように、導入管25側に開口しており、その反対側に軸部3を受け止める受け面57が形成されている。受け面57は、軸部3がぴったりと合致する断面円弧型とされている。また、保持溝56の幅寸法は、軸部3の直径寸法よりもわずかに大きく設定してある。保持部材55は、供給ロッド13の進出空間30に配置されている。保持部材55が進出空間30に存在しているときには、保持部材55はボルト1を受け入れる機能を果たし、このときには供給ロッド13は進出できない。
供給ロッド13が進出するときに、保持部材55を待避させる必要があるので、図1(B)に示すように、保持部材55を2点鎖線図示の位置まで移動する。これは、導入管25に固定した進退駆動手段58によって動作する。ここでは進退駆動手段としてエアシリンダが採用され、そのピストンロッド59が保持部材55に結合してある。図1(B)は、同図(A)の(B)方向から見た平面図である。
保持部材55の停止位置は、保持部材55が供給ロッド13の進出空間30に停止している待機位置と、保持部材55の退避によって供給ロッド13の進出空間30が確保される退避位置の2位置とされている。すなわち、図1(A)における実線図示の待機位置と、2点鎖線図示の退避位置である。
ボルト1が搬送されてきて、フランジ2が受入凹部39の円弧部41で受け止められると、それとほぼ同時に保持溝56に進入した軸部3が受け面57で受け止められる。したがって、ボルト1に上述のような慣性的異常変位が発生することなく、確実に供給ロッド1の先端部に保持される。その後、エアシリンダ58の動作で保持部材55が2点鎖線図示の位置まで待避し、供給ロッド13が進出できるようになる。
つぎに、供給ロッドや外筒の回動について説明する。
図2は、ボルト供給装置100を真横から見た側面図であり、この状態では導入管25やカバー部材37などが可動電極7に干渉して、装置として成り立たない。そこで、外筒14を進退軸線O2-O2を中心にして回動して、上記干渉を回避している。そのために、静止部材15に、回転方向の位置調整が可能な状態で真っ直ぐな外筒14が取り付けられている。外筒14の回転方向の位置調整構造としては、V型ブロックで外筒14を挟み付けたり、弾性的に変位できる締め付け部材を用いたりすることができる。ここでは、後者の締め付け部材の形式である。
静止部材15にステンレス鋼製の締め付け部材60が固定されている。この締め付け部材60に外筒14が貫通する締め付け孔61が形成してあり、締め付け孔61は割り溝62を経て外部に連通している。割り溝62の隙間を狭くするように作用する締め付けボルト63が、締め付け部材60にねじ込んである。
締め付けボルト63を緩めて外筒14を回して位置調整をおこない、その後、締め付けボルト63を締め付けると、外筒14は強固に締め付け孔61内で締め付けられて、回転位置の調整が完了する。このような位置調整によって、図2の干渉状態が回避されて、図3に示す非干渉状態が成立する。
つぎに、受入凹部の深さ寸法について説明する。
外筒14が回されると、受入凹部39も一緒に回される。導入管25、カバー部材37などが、可動電極7のような近隣の部材に干渉するのを回避するために、外筒14を回して導入管25、カバー部材37なども一緒に回動させる。この回動角度θが30度である場合には、図3(B)に示すように、ボルト1の円弧軌跡の中心点A1は、部品進入線O4-O4から30度変位した箇所に存在している。最下点である中心点A1の両側には円弧形状部が十分に存在しているので、すなわち部品進入線O4-O4方向で見た受入凹部39の深さ寸法L1が十分に長く設定してあるので、中心点A1を基点にした正確な円弧軌跡をボルト1に描かせて、ボルト1を挿入孔6に差し込むことができる。
回動角度θを図3(C)に示すように、例えば60度にして導入管25、カバー部材37などを大幅にずらす場合であって、しかも受入凹部39の深さ寸法が短い寸法L2である場合には、中心点A1の両側に形成される円弧形状部は、一方は十分な角度範囲となるが、他方の角度範囲は少なくなる。このため、中心点A1を最下点としたボルト1の円弧軌跡が正確に描かれない場合が発生する。つまり、中心点A1の片側のフランジ外周部12は、十分な角度範囲の円弧部41に合致しているが、中心点A1の他側のフランジ外周部12は、わずかな角度範囲の円弧部41にだけ合致した状態になる。したがって、フランジ2がわずかな角度範囲の円弧部41における保持性が不安定になって、軸部3の先端部が描く円弧軌跡に振れ変位が発生し、挿入孔6に滑らかに入らないことが生じる。
このような異常現象は、受入凹部39の深さ寸法L2が過小であることに起因するので、フランジ2の進入方向(部品進入線O4-O4方向)で見た受入凹部39の深さ寸法L1が、フランジ2の直径寸法とほぼ同じか、または、それ以上に設定することが必要となる。このように設定することにより、回動角度θが大きくなっても安定した円弧軌跡を描いてボルト挿入がなされる。
供給ロッド13の回動に際しては、進退軸線O2-O2とボルト1の部品軸線O3-O3に角度が付与されている場合には、供給ロッド回動に伴うボルト先端部のわずかな円弧変位が発生するが、これは挿入孔6の内径がやや大きく設定されているので、この円弧変位は吸収される。このような吸収余裕寸法がない場合には、進退軸線O2-O2の位置を微調整して、ボルト先端部と挿入孔6の相対位置を微調整する。なお、一般には、供給ロッド13の進退軸線O2-O2とボルト1の部品軸線O3-O3の交差角は、極めてすくなく、ほぼ直線に近い交差関係なので、上述の微調整を行う事例は少ない。
上記実施例では、フランジ2を備えたボルト1が対象部品とされているが、フランジのない単なる軸部品とか、真っ直ぐな管部材を対象部品とすることもできる。
なお、上記各種のエアシリンダに換えて、進退出力をする電動モータを採用することもできる。また、上記各種の永久磁石を電磁石に置き換えることも可能である。
前記パーツフィーダはボウルを振動させる形式のものであるが、これを回転板に磁石で部品を吸着して送出管から送り出す形式のものを採用してもよい。上述のパーツフィーダ18は、ボウル19を振動させる形式であるが、これに換えて、起立した回転式円板に磁石を組み付け、この円板の回転によって吸着された部品を送出通路に導く形式のものとすることができる。
各エアシリンダへの空気給排管の図示は、省略してある。
上述の供給ロッドの進退動作や空気噴射などの動作は、一般的に採用されている制御手法で容易に行うことが可能である。制御装置またはシーケンス回路からの信号で動作する空気切換弁や、エアシリンダの所定位置で信号を発して前記制御装置に送信するセンサー等を組み合わせることによって、所定の動作を確保することができる。
以上に説明した実施例の作用効果は、つぎのとおりである。
ボルト1が進退作動式の供給ロッド13の進退軸線O2-O2に対してほぼ直交する方向から供給されてくると、ボルト1の端部が供給ロッド先端部に吸引磁力などで保持される。この保持と同時に、ボルト1の軸部3が保持部材55の保持溝56内に受け入れられて部品保持がなされる。このため、ボルト1は、供給ロッド13の先端部における保持と、保持部材55の保持溝56における保持によって、供給ロッド先端部に正確に停止する。したがって、ボルト1は、供給ロッド13の先端部と保持部材55の2箇所において保持されるので、ボルト1に何等かの外力が作用しても、容易に保持位置がずれたりしない。
さらに、ボルト1の軸部3が保持部材55の保持溝56内に進入した状態で保持されるから、ボルト1の軸部3を保持溝56で包囲した状態とすることができて、近隣の何等かの部材が軸部3に接触するのを防止することができる。これにより、ボルト1の保持安定性が向上する。
さらに重要な点は、保持部材55の停止位置が、保持部材55が供給ロッド13の進出空間30に停止している待機位置と、保持部材55の退避によって供給ロッド13の進出空間30が確保される退避位置の2位置とされていることである。保持部材55を供給ロッド13の進出空間30に位置させるものであるから、保持部材55の大きさや形状の選定自由度が大幅に拡大され、これにともなって、保持溝56の形状や寸法をボルト1の軸部3に対して、最適化することができ、保持部材55における良好なボルト1の保持安定性が確保できる。一方、保持部材55は供給ロッド13の進出空間30から退いて供給ロッド13の進出空間30を確保するから、供給ロッド13の進出が保持部材55に干渉することなく、良好に達成できる。また、上述のように、供給ロッド13の存在と保持部材55の存在が、別々に区分されたものとなるので、供給ロッド13や保持部材55の形状や寸法を、お互いに影響をうけることなく設定でき、より良好な供給ロッド13や保持部材55の作動がえられる。
細長い直方体形状の部材で保持部材55が形成されているので、保持溝56の形成箇所と、進退駆動手段であるエアシリンダ58との結合箇所を、独立的に位置づけることができ、構造簡素化の点で有効である。
エアシリンダ58などの進退駆動手段を供給通路部材25に取り付けることによって、保持部材55の進退動作構造がまとまりよく、コンパクト化される。
保持溝56の深さ方向とボルト1の進入方向(部品進入線O4-O4方向)が同じなので、ボルト1が受入凹部39に保持された状態のまま、保持部材55を退避させ、しかも供給ロッド13の進出空間を確保することができる。
上述のように、本発明の保持構造部によれば、軸状部品を安定した保持構造によって、供給ロッド先端部に保持することができる。したがって、自動車の車体溶接工程や、家庭電化製品の板金溶接工程などの広い産業分野で利用できる。
1 プロジェクションボルト、軸状部品
2 フランジ
3 軸部
4 表面
6 挿入孔
7 可動電極
8 固定電極
10 下孔
11 受入孔
12 外周部
13 供給ロッド
13A 中空軸
14 外筒
25 導入管
30 進出空間
37 カバー部材
39 受入凹部
40 保持面
41 円弧部
42 入口通過部
44 吸引手段、永久磁石
45 インナ軸
55 保持部材
56 保持溝
57 受け面
58 進退駆動手段、エアシリンダ
60 締め付け部材
100 ボルト供給装置
O1-O1 挿入軸線
O2-O2 進退軸線
O3-O3 部品軸線
O4-O4 部品進入線
A1 中心点、最下点
L1 深さ寸法

Claims (1)

  1. 導入管を通過してきた軸状部品を、進退式供給ロッドの進退軸線に対してほぼ直交する方向から供給して、供給ロッドの先端部に保持する構造部分に配置されるものであって、
    軸状部品を保持する保持部材に、供給ロッドの先端部に軸状部品の端部が保持されるのと同時に軸部を受け入れる保持溝が形成され、
    保持溝は、導入管側に開口しており、その反対側に軸部を受け止める受け面が形成され、
    受け面は、軸部がぴったりと合致する断面円弧型の形状とされ、
    保持溝の幅寸法は、軸部の直径寸法よりもわずかに大きく設定され、
    保持部材の停止位置は、保持部材が供給ロッドの進出空間に停止している待機位置と、保持部材の退避によって供給ロッドの進出空間が確保される退避位置の2位置とされ、
    保持部材は、軸状部品が保持溝に進入する方向に沿って待機位置と退避位置を往復できるように構成され
    保持部材を往復させる進退駆動手段は、軸状部品が保持溝に進入する方向に沿って導入管に固定されていることを特徴とする軸状部品の供給装置における保持構造部。
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