JP2011161510A - プロジェクション溶接の電極 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素化された構造で電極の受入孔に軸状部品を正確に挿入することができるプロジェクション溶接の電極の提供を目的とする。
【解決手段】軸部2、円形のフランジ部3、溶着用突起を有する軸状部品の軸部2を、進退動作をする電極本体5の端面6に開口している受入孔7に挿入した後、電極を進出させて相手方部材に軸状部品を電気抵抗溶接で溶接する形式のものにおいて、軸部2を電極本体5の直径方向に移動させて受入孔7内に進入させる通過空間部9が電極本体5に設けられ、受入孔7内に軸部2を吸引する吸引手段8が配置してある。こうすることにより、軸部2が確実に受入孔7内に挿入される。
【選択図】図4
【解決手段】軸部2、円形のフランジ部3、溶着用突起を有する軸状部品の軸部2を、進退動作をする電極本体5の端面6に開口している受入孔7に挿入した後、電極を進出させて相手方部材に軸状部品を電気抵抗溶接で溶接する形式のものにおいて、軸部2を電極本体5の直径方向に移動させて受入孔7内に進入させる通過空間部9が電極本体5に設けられ、受入孔7内に軸部2を吸引する吸引手段8が配置してある。こうすることにより、軸部2が確実に受入孔7内に挿入される。
【選択図】図4
Description
この発明は、電気抵抗溶接のような電極の受入孔にプロジェクションボルトなどの軸部を挿入して溶接するプロジェクション溶接の電極に関している。
特許第2509103号公報には、プロジェクションボルトの軸部を電気抵抗溶接用電極の受入孔に挿入することが記載されている。ここでの挿入の仕方は、斜め方向に進退する副供給ロッドにプロジェクションボルトを保持し、この副供給ロッドを進出させてボルト軸部が受入孔と同軸になった箇所で停止し、次いで副供給ロッド全体を上昇させてボルト軸部を受入孔に挿入するようになっている。
上記特許文献1に記載されている技術においては、ボルト軸部と受入孔が離隔した状態で両者の位置関係を同軸にする必要がある。そのために副供給ロッドや電極の位置関係を高精度に設定しなければならない。そして、副供給ロッドの動作長さが長くなるので、上記の同軸精度を求めることが行いにくいという問題がある。また、副供給ロッドを進退させたり副供給ロッド全体を上昇させたりしなければならないので、可動構造として複雑になる。
本発明は、上記の問題点を解決するために提供されたもので、簡素化された構造で電極の受入孔に軸状部品を正確に挿入することができるプロジェクション溶接の電極の提供を目的とする。
請求項1記載の発明は、軸部とこの軸部と同軸の状態で一体に設けられた円形のフランジ部とこのフランジ部に形成された溶着用突起から構成された軸状部品の軸部を、進退動作をする電極本体の端面に開口している受入孔に挿入した後、電極を進出させて相手方部材に軸状部品を電気抵抗溶接で溶接する形式のものにおいて、前記軸部を電極本体の直径方向に移動させて前記受入孔内に進入させる通過空間部が電極本体に設けられ、受入孔内に軸部を吸引する吸引手段が配置してあることを特徴とするプロジェクション溶接の電極である。
前記軸部を電極本体の直径方向に移動させて前記受入孔内に進入させる通過空間部が電極本体に設けられ、受入孔内に軸部を吸引する吸引手段が配置してある。このため、軸状部品に対して、その軸部が電極本体の直径方向に移動する移動軌跡を付与するだけでよいから、上記の進退式の副供給ロッドのような大型動作部材や、軸部と受入孔の軸心合わせのような軸部移動が回避されるので、軸部は正確に受入孔内に挿入され、しかも構造的に簡素化された電極を実施することができる。
さらに、軸部が通過空間部を通過して受入孔に進入する動作は、軸部を吸引する吸引手段によって吸引補助がなされるので、軸部の受入孔内への移行が確実になされ、信頼性の高い動作がえられる。
請求項2記載の発明は、前記軸部の中心軸線と受入孔の中心軸線が平行になった状態で軸部を前記通過空間部の方へ移行する移行手段が設けられている請求項1記載のプロジェクション溶接の電極である。
あらかじめ前記軸部の中心軸線と受入孔の中心軸線が平行になった状態としておき、その状態で移行手段を動作させて軸部を通過空間部の方へ平行移動させるものであるから、軸部は円滑に通過空間部を通過して受入孔内に送り込まれ、正確な挿入動作が確保できる。
請求項3記載の発明は、前記受入孔の中心軸線に対して傾斜した方向から進入してきた軸状部品を停止させる進退式のストッパ部材が設けられ、このストッパ部材の待機位置は、ストッパ部材に受け止められた軸状部品の軸部が揺動しながら前記通過空間部を通過して受入孔に進入できる電極本体の進出空間である請求項1記載のプロジェクション溶接の電極である。
軸状部品は、電極本体の進出空間に待機しているストッパ部材に受け止められた後、その軸部が吸引手段によって受入孔内へ引き込まれるから、ストッパ部材に接触している溶着用突起付近を中心にして軸部が揺動する。これによって、一旦ストッパ部材に受け止められた軸状部品が確実に揺動動作をするので、軸部は正確に通過空間部を通過して受入孔内に挿入される。換言すると、ストッパ部材に受け止められた軸状部品の軸部は、通過空間部の横側に位置している。このような位置に軸部が一時的に停止するので、軸部は円滑に通過空間部内に揺動しながら進入してゆくのである。
請求項4記載の発明は、前記電極本体を進退可能な状態で収容している案内管が設けられ、この案内管に前記通過空間部に連通する入口開口が形成されている請求項1〜請求項3のいずれかに記載のプロジェクション溶接の電極である。
電極を前記案内管に収容することによって、正確に進退する電極がえられる。そして、前記入口開口と通過空間部が連通した相対位置関係とされているので、入口開口を通過した軸状部品は確実に通過空間部を経由して受入孔内に挿入される。
つぎに、本発明のプロジェクション溶接の電極を実施するための形態を説明する。
図1および図2は、本発明の実施例1を示す。
まず、軸状部品について説明する。
軸状部品としては、頭部付きのボルト、頭部なしのボルト、真っ直ぐなパイプ部材など種々なものがある。この実施例では頭部付きのボルトである。これを図5にしたがって説明する。この軸状部品は鉄製のプロジェクションボルト1であり、雄ねじが切られた軸部2と、この軸部2と同軸の状態で一体に設けられた円形のフランジ部3と、このフランジ部3に形成された溶着用突起4から構成されている。以下の説明において、プロジェクションボルトを単にボルトと表現する場合もある。
ボルト1の各部の寸法は、軸部2の長さと直径がそれぞれ23mmと5mm、フランジ部3の直径が13mmである。
つぎに、電極について説明する。
電極5は、電気抵抗溶接に使用されるものであり、断面円形である。図2に示すように、電極本体5の端面6の中央部に電極本体5と同軸状態で設けられた受入孔7が開口している。この受入孔7の奥に図1に示すように、吸引手段である永久磁石8が固定してある。受入孔7に軸部2が挿入される。受入孔7に挿入された軸部2は、永久磁石8に吸引されてフランジ部3の裏面が電極本体5の端面6に密着するようになっている。このような密着がなされるようにするため、受入孔7に進入した軸部2の端部と永久磁石8との間にわずかな隙間が形成されるように、端面6から永久磁石8までの寸法が選定されている。
前記軸部2を電極本体5の直径方向に移動させて受入孔7内に進入させる通過空間部9が電極本体5に設けられている。つまり、軸部2は受入孔7の開口部から電極本体5の軸線方向に挿入されるものではなく、前記通過空間部9を電極本体5の直径方向に進入させる。通過空間部9は、その幅が受入孔7の内径と同じ寸法とされている。あるいは、通過空間部9が電極本体5の外周側に向かうのにしたがってその幅が次第に大きくなるようにしてもよい。そして、電極本体5の長さ方向における通過空間部9の長さは、端面6から永久磁石8までの長さと同じとされている。
プロジェクションボルト1が電極本体5の直径方向に移送されて軸部2が通過空間部9に進入すると、永久磁石8の吸引力でボルト1は受入孔7内に引き込まれ、軸部2の外周面が受入孔7の内面に密着し、フランジ部3が端面6に密着する。軸部2の外周面を受入孔7の内面に確実に密着させるために、必要があれば、通過空間部9とは反対側の電極本体5に吸引手段を配置してもよい。この吸引手段は、永久磁石8で形成されている吸引手段と同様である。
上記吸引手段としては、色々なものが採用できる。上記のように、永久磁石8を使用することが構造的に簡素化されるのであるが、それ以外の手段としては図示していないが、受入孔7の奥部に空気吸引用の吸引孔をあけて、バキューム作用でボルト1を受入孔7内に引き込んで保持することも可能である。
つぎに、ボルトを受入孔へ移行する移行装置について説明する。
図1は、移行装置全体を示す断面図であり、図1(A)の(2A)−(2A)断面は図2(A)に示されている。移行装置は符号10で示され、機枠などの静止部材11に固定された案内管12内に進退可能な状態で電極本体5が収容されている。案内管12の端部に固定したエアシリンダ13のピストンロッド14が電極本体5に結合され、このエアシリンダ13の出力で電極本体5が進退する。
前記案内管12の中央部付近に入口開口15があけられ、図2に示すように、この入口開口15と通過空間部9とが連通した位置関係とされている。案内管12に溶接などでガイド管17が結合され、ガイド管17の内部空間と前記入口開口15が連通している。そして、ガイド管17の長手方向は、電極本体5の中心軸線O1−O1、すなわち受入孔7の中心軸線O1−O1に直交している。
ガイド管17内を進退する移行部材18が配置され、ガイド管17の端部に固定したエアシリンダ19のピストンロッド20が移行部材18に結合されている。図2(B)に示すように、移送部材18の前面部21に、軸部2が収容される凹溝22が形成され、この凹溝22の長手方向が前記中心軸線O1−O1と平行になっている。移行部材18の前部上面に半円形の段部23が形成されている。この段部23によって形成された空間にフランジ部3が収容される。
ボルト1を送り出すパーツフィーダ(図示していない)から供給管24が延びてきている。この供給管24がガイド管17の下側に結合されてガイド管17内に開口している。供給管24からガイド管17内に入ってきたボルト1を一時係止するための永久磁石25が、ガイド管17に埋設してある。ボルト1は、噴射空気などでガイド管17の所まで送られてくる。供給管24の開口位置は、前記移行部材18が右方に最も後退した位置にあるときに、ボルト1が移行部材18の前面部21の少し前側に進入できるように設定してある。進入してきたボルト1が永久磁石25で一時係止されているとき、軸部2の中心軸線O2−O2が電極本体5、すなわち受入孔7の中心軸線O1−O1と平行になっている。また、フランジ部3が永久磁石25に吸引されているときに、溶着用突起4を収容する溝27がガイド管17の天井面に形成してあり、この溝27はガイド管17の長手方向に延び、入口開口15に達している。
つぎに、移行装置の動作を説明する。
図1(A)は、移行部材18が右方へ最も後退し、供給管24からガイド管17内に入ってきたボルト1が永久磁石25に吸着して一時係止されている状態であるとともに、電極本体5は最も下降位置に停止して通過空間部9が入口開口15に連通している状態である。ここで移行部材18が左方へ前進すると、軸部2が凹溝22内に収容され、同時にフランジ部3も段部23上に載せられる。さらに、移行部材18が前進すると、軸部2は通過空間部9の開放部近傍に進入する。この開放部近傍は、図2に符号16で示してある。
このように軸部2が通過空間部9の開放部近傍16に差し掛かると、永久磁石8の吸引力によって軸部2は受入孔7に引き込まれて、軸部2の外周面が受入孔7の内周面に受止められ、図1(B)に示すように、軸部2の中心軸線O2−O2と受入孔7の中心軸線O1−O1が合致する。
その後、図1(C)に示すように、エアシリンダ13の動作で電極本体5が案内管12から突き出る位置まで上昇する。それから相手方部材である鋼板部品26がボルト1(溶着用突起4)の上に載せられ、可動電極(図示していない)が進出してきて、溶接電流が通電されて電気抵抗溶接が完了する。
本願発明においては、軸部2は通過空間部9内を電極本体5の直径方向に移動するものであるが、この「通過空間部9における直径方向の移動」には、後述の軸部2が揺動しながら受入孔7に挿入される挙動も包含されている。
以上に説明した実施例1の作用効果は、つぎのとおりである。
前記軸部2を電極本体5の直径方向に移動させて前記受入孔7内に進入させる通過空間部9が電極本体5に設けられ、受入孔7内に軸部2を吸引する吸引手段、すなわち永久磁石8が配置してある。このため、ボルト1に対して、その軸部2が電極本体5の直径方向に移動する移動軌跡を付与するだけでよいから、上記の進退式の副供給ロッドのような大型動作部材や、軸部と受入孔の軸心合わせのような軸部移動が回避されるので、軸部2は正確に受入孔7内に挿入され、しかも構造的に簡素化された電極を実施することができる。
さらに、軸部2が通過空間部9を通過して受入孔7に進入する動作は、軸部2を吸引する永久磁石8によって吸引補助がなされるので、軸部2の受入孔7内への移行が確実になされ、信頼性の高い動作がえられる。
前記軸部2の中心軸線O2−O2と受入孔7の中心軸線O1−O1が平行になった状態で軸部2を前記通過空間部9の方へ移行する移行手段、すなわち移行部材18やエアシリンダ19が設けられている。
あらかじめ前記軸部2の中心軸線O2−O2と受入孔7の中心軸線O1−O1が平行になった状態としておき、その状態で移行部材18を動作させて軸部2を通過空間部9の方へ平行移動させるものであるから、軸部2は円滑に通過空間部9を通過して受入孔7内に送り込まれ、正確な挿入動作が確保できる。
前記電極本体5を進退可能な状態で収容している案内管12が設けられ、この案内管12に前記通過空間部9に連通する入口開口15が形成されている。
電極2を前記案内管12に収容することによって、正確に進退する電極本体5がえられる。そして、前記入口開口15と通過空間部9が連通した相対位置関係とされているので、入口開口15を通過したボルト1は確実に通過空間部9を経由して受入孔7内に挿入される。
図3および図4は、本発明の実施例2を示す。
前述の実施例1は、受入孔7の中心軸線O1−O1と軸部2の中心軸線O2−O2が平行になっている。一方、この実施例2では、受入孔の中心軸線O1−O1に対して傾斜した方向から進入してきたボルト1を停止させる進退式のストッパ部材29が設けられ、このストッパ部材29の待機位置は、ストッパ部材29に受け止められたボルト1の軸部2が揺動しながら前記通過空間部9を通過して受入孔7に進入できる電極本体5の進出空間の箇所とされている。
このような軸部2の揺動による通過空間部9の通過が、前述した「通過空間部9における直径方向の移動」に匹敵している。
供給管24は、受入孔7の中心軸線O1−O1に対して、傾斜した姿勢で案内管12に結合してあり、入口開口15を経て案内管15の内部空間に連通している。受入孔7の中心軸線O1−O1と供給管24の軸線は鋭角に交わっている。
案内管12の外側から案内管12内に進入するストッパ部材29が設けられている。前記ストッパ部材29のストッパ面39は平面であり、供給管24の中心線はストッパ面39に対して垂直となっている。このストッパ部材29は、エアシリンダ30のピストンロッド31に結合され、中心軸線O1−O1に直交する方向に進退する。案内管12にストッパ部材29が進退する通過孔28が設けてある(図3(C)参照)。そして、ストッパ部材29が進出したときの待機位置は、ストッパ部材29に受け止められたボルト1の軸部2が揺動しながら前記通過空間部9を通過して受入孔7に進入できる電極本体5の進出空間とされている。なお、エアシリンダ30は、支持アーム32を介して案内管12に固定してある。
上記ストッパ面39の向きを変えて中心軸線O1−O1がストッパ面39に対して垂直になるようにするか、あるいは垂直に近い向きにしてもよい。こうすることにより、供給管24から進入してきたボルト1は、そのフランジ部3の外周部の一箇所がストッパ面39に当たることにより、永久磁石8の吸引力に助成されながら直ちに揺動運動を開始でき、軸部2が確実に通過空間部9を通過するという効果がある。
実施例2における電極本体の内部構造を説明する。
電極本体5は、電気抵抗溶接に使用されるものであり、断面円形である。図4に示すように、電極本体5の端面6の中央部に電極本体5と同軸状態で設けられた受入孔7が開口している。この受入孔7に軸部2が挿入される。受入孔7に挿入された軸部2はその先端部がストッパ部材33に受止められる。このストッパ部材33は鉄のような磁性材料で作られ、永久磁石8を収容する容器34と一体に形成された軸状の部材であり、受入孔7内に奥の方から進入している。
電極本体5内に、受入孔7よりも大径の収容孔35が受入孔7に連続した状態で設けられ、ここに摺動可能な状態で容器34が収容されている。そして、容器34と収容孔35の内端面36の間に圧縮コイルスばね37が挿入してある。この圧縮コイルスばね37の張力によって、容器34の一部が受入孔7と収容孔35との境界部に設けた段部38に押し付けられている。
この押し付けられた状態では軸部2の下端部に永久磁石8の吸引力が作用しているので、フランジ部3付近を中心にして軸部2が揺動し、ボルト1は通過空間部9を経て電極本体5の直径方向に移行される。このようにして軸部2の下端部が永久磁石8によって受入孔7内に引き込まれ、軸部2の端部がストッパ部材33に受け止められる。この受け止められた状態では、端面6とフランジ部3の間に隙間Lが形成されるように、ストッパ部材33の位置が設定されている。
永久磁石8の磁力はストッパ部材33にも及んでいるので、受入孔7に挿入された軸部2は上述のように、ストッパ部材33に吸引されて電極が下向きになっても、落下したりしないようになっている。この永久磁石8は、軸部2を受入孔7の奥の方へ吸引する機能を果たしているものであり、吸引手段である。このような機能を果たす吸引手段としては、永久磁石8以外に種々なものが採用できる。例えば図示していないが、ストッパ部材33に空気吸引用の吸引孔をあけてバキューム作用で軸状部品1の落下を防止することも可能である。
上記以外の構成は、図示されていない部分も含めて先の実施例1と同じであり、同様な機能の部材には同一の符号が記載してある。
つぎに、実施例2における移行装置の動作を説明する。
図3(A)は、前記箇所に待機しているストッパ部材29のストッパ面39にボルト1が受け止められた状態を示している。この受け止め状態においては永久磁石8の吸引力が軸部2の下端部に作用しているので、受け止められるのに連続してボルト1はフランジ部3付近を中心にして時計方向に揺動する。この揺動により軸部2が通過空間部9を電極本体5の直径方向に通過して、前述のようにストッパ部材33に吸引された状態で受け止められる。このときには、軸部2の外周面が受入孔7の内周面に受け止められ、軸部2の中心軸線と受入孔7の中心軸線は同軸となっている。
この受け止められた状態が、図3(B)および図4(A)に示されている。その後、図3(C)に示すように、ストッパ部材29が後退し、それに引き続いてエアシリンダ13の動作で電極本体5が案内管12から突き出る位置まで上昇する。それから相手方部材である鋼板部品26がボルト1(溶着用突起4)の上に載せられ、可動電極(図示していない)が進出してきて、溶接電流が通電されて電気抵抗溶接が完了する。
以上に説明した実施例2の作用効果は、つぎのとおりである。
前記受入孔7の中心軸線O1−O1に対して傾斜した方向から進入してきたボルト1を停止させる進退式のストッパ部材29が設けられ、このストッパ部材29の待機位置は、ストッパ部材29に受け止められたボルト1の軸部2が揺動しながら前記通過空間部9を通過して受入孔7に進入できる電極本体5の進出空間とされている。
換言すると、ストッパ面39に受け止められたボルト1の軸部2は、図3(A)に示すように、通過空間部9の開放部近傍16の横側に位置している。このような位置に軸部2が一時的に停止するので、軸部2は円滑に通過空間部9内に揺動しながら進入してゆくのである。
このような構成により、ボルト1は、電極本体5の進出空間に待機しているストッパ部材29に受け止められた後、その軸部2が永久磁石8によって受入孔7内へ引き込まれるから、ストッパ部材29に接触している溶着用突起4付近を中心にして軸部2が揺動する。これによって、一旦ストッパ部材29に受け止められたボルト1が確実に揺動動作をするので、軸部2は正確に通過空間部9を通過して受入孔7内に挿入される。
それ以外の作用効果は、先の実施例1と同じである。
上述の各実施例における動作は、一般的に採用されている制御手法で容易に行わせることが可能である。制御装置またはシーケンス回路からの信号で動作する空気切換弁や、エアシリンダの所定位置で信号を発して前記制御装置に送信するセンサー等を組み合わせることによって、所定の動作を確保することができる。
なお、上述の各実施例における各種のエアシリンダに換えて、進退出力をする電動モータを採用することもできる。また、上記永久磁石を電磁石に置き換えることも可能である。
また、上述の各実施例では、電極本体5が上下方向に進退するものであるが、これを水平方向や傾斜方向に進退させるように、配置形態を変えることも可能である。
上述のように、本発明の装置は、簡素化された構造で電極の受入孔に軸状部品を正確に挿入することができる。したがって、自動車の車体溶接工程や、家庭電化製品の板金溶接工程などの広い産業分野で利用できる。
1 軸状部品、プロジェクションボルト
2 軸部
3 フランジ部
4 溶着用突起
5 電極本体
7 受入孔
8 永久磁石
9 通過空間部
10 移行装置
12 案内管
15 入口開口
24 供給管
29 ストッパ部材
2 軸部
3 フランジ部
4 溶着用突起
5 電極本体
7 受入孔
8 永久磁石
9 通過空間部
10 移行装置
12 案内管
15 入口開口
24 供給管
29 ストッパ部材
Claims (4)
- 軸部とこの軸部と同軸の状態で一体に設けられた円形のフランジ部とこのフランジ部に形成された溶着用突起から構成された軸状部品の軸部を、進退動作をする電極本体の端面に開口している受入孔に挿入した後、電極を進出させて相手方部材に軸状部品を電気抵抗溶接で溶接する形式のものにおいて、前記軸部を電極本体の直径方向に移動させて前記受入孔内に進入させる通過空間部が電極本体に設けられ、受入孔内に軸部を吸引する吸引手段が配置してあることを特徴とするプロジェクション溶接の電極。
- 前記軸部の中心軸線と受入孔の中心軸線が平行になった状態で軸部を前記通過空間部の方へ移行する移行手段が設けられている請求項1記載のプロジェクション溶接の電極。
- 前記受入孔の中心軸線に対して傾斜した方向から進入してきた軸状部品を停止させる進退式のストッパ部材が設けられ、このストッパ部材の待機位置は、ストッパ部材に受け止められた軸状部品の軸部が揺動しながら前記通過空間部を通過して受入孔に進入できる電極本体の進出空間である請求項1記載のプロジェクション溶接の電極。
- 前記電極本体を進退可能な状態で収容している案内管が設けられ、この案内管に前記通過空間部に連通する入口開口が形成されている請求項1〜請求項3のいずれかに記載のプロジェクション溶接の電極。
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