JP7139782B2 - ゴム材料設計方法、ゴム材料設計装置、及びプログラム - Google Patents

ゴム材料設計方法、ゴム材料設計装置、及びプログラム Download PDF

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本発明は、加硫ゴム組成物を特徴付ける特徴量の目標値を実現するために、加硫ゴム組成物の原材料の組み合わせをコンピュータに算出させるゴム材料設計方法、ゴム材料設計装置、及びプログラムに関する。
近年、コンピュータに機械学習をさせて、入力されたデータから種々の特徴量の予測を行う技術が活発に提案されている。複数のゴム材料、充填材、及びオイル等を原材料として配合して作製される加硫ゴム組成物についても、その物性データを予測することを、上記技術に適用することが考えられる。
従来より、複数のゴム材料、充填材、及びオイル等を試行錯誤により配合して加硫ゴム組成物を試作して物性データを計測することが行われている。このため、加硫ゴム組成物の配合情報と物性データとを紐付けたデータが多数蓄積されている。この蓄積データを活用して、コンピュータに機械学習させて、物性データを予測することができる。
例えば、多成分から構成される材料の材料設計を容易にし、材料の構成比の設計範囲や機械的挙動の所望の範囲を予め設定できる多成分系材料の最適化解析装置及び設計方法に関する技術が知られている(特許文献1)。
上記技術では、多成分から構成される多成分系材料の構成比率を該多成分系材料の機械的挙動に変換するように学習されかつ、多成分から構成される多成分系材料の構成比率を入力とし、多成分系材料の機械的挙動を出力とする、非線形な対応を関係付けたニューラルネットワーク用いた変換系を定める。この後、機械的挙動を表す目的関数を定めると共に、機械的挙動及び多成分系材料の構成比率の少なくとも一方の許容範囲を制約する制約条件を定める。さらに定めた変換系を用いて、目的関数及び制約条件に基づいて目的関数の最適値を与える最適化を行って多成分材料の構成比率を求めて多成分材料の構成比率に基づいて多成分系ゴム材料を設計する。
特許4393586号公報
上記技術では、機械的挙動及び多成分系材料の構成比率の少なくとも一方の許容範囲を制約する制約条件を定めるので、多成分から構成される材料の材料設計を容易にし、材料の構成比の設計範囲や機械的挙動の所望の範囲を予め設定できる、とされている。材料の構成比に関する制約条件は、例えば、多成分系材料の少なくとも1つの構成材料に関する質量である。
しかし、多成分系材料は、一般に、数10種類のゴム材料、数10種類のフィラー材を含む充填材、オイル等を含む数10種類の添加剤等、極めて多数の原材料の中から、適宜選択されるので、上記制約条件を課しても、目標とする機械的挙動の最適値を与える多成分材料の構成比率を、極めて多数の原材料から抽出して求めることは、極めて困難である。しかも、ニューラルネットワーク用いた変換系では、機械学習に用いた学習データによっては、機械的挙動の出力の精度が悪くなる部分もあるため、実際の機械的挙動と対応するような精度の高い最適化をできない場合も多い。
そこで、本発明は、加硫ゴム組成物を特徴付ける特徴量の目標値を実現する加硫ゴム組成物の原材料の配合の組み合わせを探索するとき、極めて多数の原材料の配合の組み合わせの中からでも、効率よく、精度の高い原材料の配合の組み合わせを抽出することができる、ゴム材料設計方法、ゴム材料設計装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、未加硫ゴム組成物から作製される加硫ゴム組成物を特徴付ける特徴量の目標値を実現するために、前記未加硫ゴム組成物における原材料の配合の組み合わせを、コンピュータに算出させるゴム材料設計方法である。前記未加硫ゴム組成物は、予め設定された複数の原材料の群の中から原材料を組み合わせて配合したものである。
当該ゴム材料設計方法は、
前記未加硫ゴム組成物を加工することにより作製される複数の加硫ゴム組成物それぞれに関する前記特徴量を学習用出力データとし、前記原材料の配合の組み合わせを学習用入力データとする学習データを用いて、前記原材料の配合の組み合わせに対する前記特徴量をコンピュータ内の予測モジュールに機械学習させるステップと、
前記機械学習した前記予測モジュールを用いて、前記加硫ゴム組成物の前記特徴量を目的関数とし、前記原材料の配合の組み合わせを設計変数として、前記目的関数の設定された目標値を実現する前記配合の組み合わせを前記コンピュータの最適化モジュールが抽出する最適化のステップと、を有し、
前記最適化のステップは、
前記最適化モジュールが、前記学習用入力データにおいて前記原材料の配合量によって配合の組み合わせがつくられた原材料同士を組とする配合の組み合わせ候補を複数作成するステップと、
前記最適化のステップで作成する前記原材料の配合の組み合わせが、前記組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む制約条件の下、前記組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む前記前記原材料の配合の組み合わせを前記設計変数として作成して、前記予測モジュールが、前記設計変数に対する前記特徴量の出力値を算出するステップと、
前記最適化モジュールが、前記予測モジュールに前記設計変数として入力した前記原材料の配合の組み合わせと前記特徴量の出力値とを用いることにより、目標値を実現する前記配合の組み合わせを抽出するステップと、を有する。
前記最適化モジュールは、前記組み合わせ候補それぞれに対して識別番号を付与し、前記識別番号を用いて前記設計変数となる前記原材料の配合の組み合わせを作成し、前記識別番号は、前記組み合わせ候補のうち、所定の原材料の総配合量の大小の順番に応じて順位付けた番号である、ことが好ましい。
前記原材料の群は、ゴム原材料のグループ、充填材のグループ、及び加硫助剤のグループを少なくとも含み、
前記配合の組み合わせ候補となる原材料は、前記グループそれぞれの中の原材料同士である、ことが好ましい。
前記原材料の群は、ゴム原材料のグループ、充填材のグループ、及び加硫助剤のグループを少なくとも含み、
前記配合の組み合わせ候補となる原材料は、前記グループが互いに異なる原材料同士である、ことが好ましい。
前記最適化のステップは、進化的アルゴリズムを用いて前記目標値を実現する前記配合の組み合わせを抽出する、ことが好ましい。
前記最適化のステップは、遺伝的アルゴリズムを用いて前記目標値を実現する前記配合の組み合わせを抽出する、ことが好ましい。
前記目的関数は、複数設定されており、
前記最適化モジュールが、前記最適化のステップによって得られた前記設計変数として用いた前記配合の組み合わせと複数の前記目的関数との間の関係を可視化して画面表示するステップを、さらに有する、ことが好ましい。
本発明の他の一態様は、未加硫ゴム組成物から作製される加硫ゴム組成物の特徴量の目標値を実現するために、前記未加硫ゴム組成物における原材料の組み合わせを、コンピュータに算出させるプログラムである。前記未加硫ゴム組成物は、予め設定された複数の原材料の群の中から原材料を組み合わせて配合したものである。
当該プログラムは、
加硫ゴム組成物に用いる複数の原材料の配合を組み合わせて加工することにより作製される複数の加硫ゴム組成物に関する物性データを学習用出力データとし、前記原材料の配合の組み合わせを学習用入力データとする学習データを用いて、前記特徴量を前記プログラムの起動により前記コンピュータに形成された予測モジュールに前記原材料の配合の組み合わせに対する前記特徴量を機械学習させる手順と、
前記機械学習した前記予測モジュールを用いて、前記加硫ゴム組成物の前記特徴量を目的関数とし、前記原材料の配合の組み合わせを設計変数として、前記目的関数の設定された目標値を実現する前記配合の組み合わせを前記プログラムの起動により前記コンピュータに形成された最適化モジュールが抽出する最適化の手順と、を有し、
前記最適化の手順は、
前記最適化モジュールが、前記学習用入力データにおいて、前記原材料の配合量によって配合の組み合わせがつくられた原材料同士を組とする配合の組み合わせ候補を複数作成する手順と、
前記最適化の手順で作成する前記原材料の配合の組み合わせが、前記組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む制約条件の下、前記組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む前記前記原材料の配合の組み合わせを前記設計変数として作成して、前記予測モジュールが、前記設計変数に対する前記特徴量の出力値を算出する手順と、
前記最適化モジュールが、前記予測モジュールに前記設計変数として入力した前記原材料の配合の組み合わせと前記特徴量の出力値とを用いることにより、目標値を実現する前記配合の組み合わせを抽出する手順と、を有する。
本発明の他の一態様は、未加硫ゴム組成物から作製される加硫ゴム組成物の特徴量の目標値を実現するために、前記未加硫ゴム組成物における原材料の組み合わせを算出するゴム材料設計装置である。前記未加硫ゴム組成物は、予め設定された複数の原材料の群の中から原材料を組み合わせて配合したものである。
当該ゴム材料設計装置は、
加硫ゴム組成物に用いる複数の原材料の配合を組み合わせて加工することにより作製される複数の加硫ゴム組成物に関する物性データを学習用出力データとし、前記原材料の配合の組み合わせを学習用入力データとする学習データを用いて、前記原材料の配合の組み合わせに対する前記特徴量を機械学習する予測ユニットと、
前記機械学習した前記予測ユニットを用いて、前記加硫ゴム組成物の前記特徴量を目的関数とし、前記原材料の配合の組み合わせを設計変数として、前記目的関数の設定された目標値を実現する前記配合の組み合わせを抽出する最適化ユニットと、を備え、
前記最適化ユニットは、前記学習用入力データにおいて、前記原材料の配合量によって配合の組み合わせがつくられた原材料同士を組とする配合の組み合わせ候補を複数作成する部分と、
前記最適化ユニットが作成する前記原材料の配合の組み合わせが、前記組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む制約条件の下前記組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む前記前記原材料の配合の組み合わせを前記設計変数として作成し、前記予測モジュールに、前記設計変数に対する前記特徴量の出力値を算出させる部分と、
前記予測モジュールに前記設計変数として入力した前記原材料の配合の組み合わせと前記特徴量の出力値とを用いることにより、目標値を実現する前記配合の組み合わせを抽出する部分と、を有する。
上述のゴム材料設計方法、ゴム材料設計装置、及びプログラムによれば、加硫ゴム組成物を特徴付ける特徴量の目標値を実現する原材料の組み合わせを、極めて多数の原材料の配合の組み合わせの中からでも、効率よく、精度高く抽出することができる。
一実施形態のゴム材料設計方法のフローの例を示す図である。 一実施形態のゴム材料設計方法を実施するゴム材料設計装置の構成の一例を示す図である。 一実施形態のゴム材料設計装置の最適化モジュールの詳細な構成の例を示す図である。 一実施形態のゴム材料設計方法で用いる配合の組み合わせ候補を説明する図である。 Genetic Algorithm(遺伝的アルゴリズム)を用いて最適化する場合のフローの一例を示す図である。 (a)~(c)は、設計変数である各原材料の配合量に関する自己組織化マップの例を示す図であり、(d)~(e)は、目的関数である特徴量の自己組織化マップの例を示す図である。
以下、一実施形態のゴム材料設計方法、ゴム材料設計装置、及びプログラムについて詳細に説明する。
(ゴム材料設計方法の概略説明)
図1は、一実施形態のゴム材料設計方法のフローの例を示す図である。図1に示す例では、予め、過去、新規な物性を得るために試行錯誤して設定した加硫前の原材料の配合組み合わせと、加硫後の加硫ゴム組成物の物性データである加硫ゴム組成物の特徴量と、をセットにした数100~数1000セットの蓄積データを準備する。蓄積データにおける特徴量は、物性データに限られない。例えば、原材料のコストのデータでもよい。
この蓄積データを学習データとして用いて、コンピュータ内に形成される予測モジュールに、加硫前の原材料の配合組み合わせに対する加硫後の加硫ゴム組成物の物性データである加硫ゴム組成物の特徴量を機械学習させる。原材料の配合組み合わせを学習用入力データとし、加硫ゴム組成物の特徴量を学習用出力データとする。
次に、機械学習した予測モジュールを用いて、特徴量が目標値になるように、原材料の配合の組み合わせを設計変数として複数の組み合わせを作成し、そのときの特徴量が目標値になるように、原材料の配合の組み合わせを探索する。
このとき、設計変数として作成する原材料の配合の組み合わせに制約条件を課す。すなわち、原材料の配合の組み合わせを制限なく作成するのではなく、学習用入力データにおいて原材料の配合量によって配合の組み合わせがつくられた原材料同士を抽出し、抽出した原材料同士を組とする配合の組み合わせ候補を複数作成し、この複数の組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む原材料の配合の組み合わせを作成する。以下、具体的に説明する。
図1に示すように、未加硫ゴム組成物を加工することにより作製される複数の加硫ゴム組成物それぞれに関する特徴量と、このときの対応する未加硫ゴム組成物における原材料の配合の組み合わせと、を学習データとして準備する(ステップS10)。未加硫ゴム組成物は、加硫ゴム組成物に用いる複数の原材料の配合を組み合わせたものである。
次に、特徴量を学習用出力データとし、これに対応する原材料の配合の組み合わせを学習用入力データとして用いて、原材料の配合の組み合わせに対する特徴量(原材料の配合の組み合わせと特徴量との間の関係)をコンピュータ内の予測モジュールに機械学習させる(ステップS12)。
次に、原材料の配合の組み合わせの作成において用いる制約条件が作成される(ステップS14)。
この後、最適化モジュールは、上記制約条件にしたがって原材料の配合の種々の組み合わせを作成する(ステップS16)。例えば、原材料の配合の組み合わせを、作成した複数の組み合わせ候補の少なくとも1つを、今から作成する配合の組み合わせの一要素として用いて所定数の原材料の配合の組み合わせを作成する。すなわち、制約条件とは、最適計算のために作成する原材料の配合の組み合わせが、組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含むことである。組み合わせ候補については、学習用入力データにおいて原材料の配合量によって配合の組み合わせがつくられた原材料同士の組を組み合わせ候補として定める。また、原材料の配合の組み合わせの作成では、最適化演算の方法に応じて、実験計画法やラテンハイパーキューブ法を利用することができる。
最適化モジュールは、作成した原材料の配合の組み合わせを用いて予測モジュールに特徴量を予測させることで、予測モジュールによる特徴量の予測値(出力値)を取得する(ステップS18)。
次に、最適化モジュールは、設計変数として作成した原材料の配合の組み合わせと、これに対応した特徴量の予測値と、を用いて最適化演算を行う(ステップS20)。最適化演算では、進化的アルゴリズムが利用することが好ましい。進化的アルゴリズムは、Genetic Algorithm(遺伝的アルゴリズム)、Differential Evolution、Particle Swarm Optimization、Ant Colony Optimization等を含む。
また、原材料の配合の組み合わせと最適化演算を合わせて、実験計画法やラテンハイパーキューブ法を利用することも好ましい。この場合、原材料の配合の組み合わせは、応答曲面法を利用して求めるので、設計変数の空間を網羅的にカバーするように、作成することが好ましい。
次に、最適化モジュールは、特徴量の目標値を実現する、原材料の最適な配合の組み合わせの抽出をする(ステップS22)。
上述したように、設計変数となる原材料の配合の組み合わせを作成する前に、学習用入力データにおいて原材料の配合量によって配合の組み合わせがつくられた原材料同士を組とする、配合の組み合わせ候補を複数作成しておく。設計変数となる原材料の配合の組み合わせを作成するとき、作成した複数の配合の組み合わせ候補の中から選択した少なくとも1つ以上の配合の組み合わせ候補を要素として含む原材料の配合の組み合わせを設計変数として作成するので、加硫ゴム組成物を特徴付ける特徴量の目標値を実現する原材料の組み合わせを、配合の組み合わせ候補に基づいて抽出することができる。このため、最適な配合の組み合わせを、極めて多数の原材料の配合の組み合わせの中からでも、効率よく、精度高く抽出することができる。
(ゴム材料設計方法及びゴム材料設計装置の具体的な説明)
図2は、一実施形態のゴム材料設計方法を実施するゴム材料設計装置の構成の一例を示す図である。
図2に示すゴム材料設計装置10は、CPU12、ROM(Read Only Memory)14、RAM(Random Access Memory)16、及び入出力部18、を有するコンピュータである。入出力部18には、マウス及びキーボードを含む入力操作系30及びディスプレイ32と接続されている。
ROM14に記憶されたプログラムをゴム材料設計装置10であるコンピュータであるが呼び出して起動することにより、予測モジュール20及び最適化モジュール22が形成される。予測モジュール20および最適化モジュール22は、ゴム材料設計装置10における予測ユニットおよび最適化ユニットに相当する。
CPU12は、RAM16に記録された原材料の配合の組み合わせと、対応する組み合わせにおける実際の加硫ゴム組成物に関する特徴量(例えば物性値)とをセットとする膨大な蓄積データを呼び出して、それぞれ、学習用入力データ及び学習用出力データとして予測モジュール20に供給するように準備する。
予測モジュール20は、準備された学習用入力データ及び学習用出力データを用いて原材料の配合の組み合わせに対する特徴量を機械学習するように構成される。予測モジュール20は、予め設定された予測モデルを用いて原材料の配合の組み合わせに対する特徴量を機械学習する。予測モデルは、周知のディープラーニングに代表されるニューラルネットワークを用いたモデル、複数の決定木を使用して、「分類」または「回帰」をする、周知のランダムフォレスト法を用いたモデル、LASSO回帰を用いたモデルを含む。また、予測モデルとして、多項式あるいはクリギング、RBF(Radial Base Function)を用いた非線形関数を用いることもできる。
図3は、最適化モジュール22の詳細な構成の例を示す図である。最適化モジュール22は、制約条件設定部22a、配合組み合わせ作成・特徴量取得部22b、及び最適化演算部22cを有する。
制約条件設定部22aは、最適化演算のために作成する原材料の配合の組み合わせを複数作成するために、組み合わせる原材料に対して制限を加える制約条件を設定するように構成される。原材料は、学習用入力データで用いた全ての原材料である。
図4は、ゴム材料、充填材、樹脂材、加硫助剤のグループを含む原材料のうち、ゴム材料の配合の組み合わせ候補を説明する図である。
図4に示す例では、学習用入力データにおいて原材料の配合量によって配合の組み合わせがつくられた原材料同士を組とする配合の組み合わせを2つ作成している。1つの原材料の組み合わせは、ゴム材料1,2,3であり、もう1つの原材料の組み合わせはゴム材料10,11である。ゴム材料1,2,3とゴム材料10,11は、学習用入力データにおいて、同時に用いることがないゴム材料である。このようなゴム材料において、原材料の配合の組み合わせ候補を複数作成する。例えば、ゴム材料1,2,3において、配合量が順に50重量部、38重量部、12重量部の組み合わせが一つの配合の組み合わせ候補となる。ゴム材料1,2,3において、配合量が順に75重量部、18重量部、7重量部の組み合わせがさらに一つの配合の組み合わせ候補となる。さらに、ゴム材料1,2,3において、配合量が順に88重量部、7重量部、5重量部の組み合わせがさらに一つの配合の組み合わせ候補となる。ゴム材料10,11においても、同様に、ゴム材料10,11において、配合量が順に25重量部、75重量部の組み合わせ、ゴム材料10,11において、配合量が順に63重量部、37重量部の組み合わせ、ゴム材料10,11において、配合量が順に80重量部、20重量部の組み合わせがそれぞれ、配合の組み合わせ候補となる。
図4に示す例は、ゴム材料に関する配合の組み合わせ候補の例であるが、充填材等も配合の組み合わせ候補を作成することができる。
このような配合の組み合わせ候補は、識別番号で識別される。例えば、図4に示す配合の組み合わせ候補を、順番に識別番号1,2,3と振られる。識別番号を用いて、最適化の計算を行なうので、例えば、応答曲面関数を用いて最適化を行う場合、識別番号の順番に応じて、所定の原材料の配合量が低下する、あるいは増加するように識別番号を付与することで、識別番号に順位を持たせることができる。所定の原材料は、例えば、加硫ゴム組成物の物性データに影響を与える少なくとも1つ以上の原材料である。
配合組み合わせ作成・特徴量取得部22bは、制約条件設定部22aで設定された制約条件の下、組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む原材料の配合の組み合わせを設計変数として作成する。原材料の配合の組み合わせは、複数作成される。配合組み合わせ作成・特徴量取得部22bは、この組み合わせを予測モジュールに与えて、特徴量を予測させる。これによって、配合組み合わせ作成・特徴量取得部22bは、予測モジュールが予測した特徴量を取得する。制約条件とは、配合組み合わせ作成・特徴量取得部22bが作成する原材料の配合の組み合わせが、上述の配合の組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含むことである。
例えば、ゴム材料1,2,3において、配合量が順に50重量部、38重量部、12重量部の配合の組み合わせ候補を識別番号1とし、ゴム材料10,11において、配合量が順に25重量部、75重量部の組み合わせ候補を識別番号101としたとき、配合組み合わせ作成・特徴量取得部22bは、最適演算のために作成する原材料の配合の組み合わせとして、識別番号1と識別番号101の配合の組み合わせ候補を組み合わせたものを作成する。この場合、識別番号1の配合の組み合わせ候補と識別番号101の配合の組み合わせ候補との配合比率を設定することもできる。すなわち、配合組み合わせ作成・特徴量取得部22bが最適演算のために作成する原材料の配合の組み合わせは、配合の組み合わせ候補を一要素として含む。
なお、配合の組み合わせ候補は、50重量部、38重量部、12重量部のように、整数の数値で設定しているが、例えば48~52重量部を50重量部とみなして、48重量部や52重量部であっても、同じ50重量部の配合の組み合わせ候補と定めることもできる。また、重量部の数値が小数を含む場合でも、四捨五入等を行って整数の数値として配合の組み合わせ候補を定めることもできる。
配合組み合わせ作成・特徴量取得部22bが作成する配合の組み合わせにおける原材料の配合(上記配合の組み合わせ候補の配合比率も含む)の設定方法は、最適化演算の方法に応じて異なる。実験計画法やラテンハイパーキューブ法では、予め設定された配合量あるいは配合比率の水準が準備されて、配合量および配合比率が付与される。Genetic Algorithmの場合、ランダムに配合量および配合比率が付与される。なお、Genetic Algorithmの場合、第1世代、第2世代、第3世代、・・・と、世代が交代する毎に、繰り返し予測モジュールによる予測が行われる。
最適演算部22cは、配合組み合わせ作成・特徴量取得部22bで作成された原材料の配合の組み合わせと特徴量の予測値とを用いて、特徴量の目標値を実現する原材料の配合の組み合わせ、具体的には、原材料毎の配合量を抽出する。配合組み合わせ作成・特徴量取得部22bが作成する配合の組み合わせでは、組み合わせの一要素として、配合の組み合わせ候補が識別番号で設定されているので、予測モジュールに配合の組み合わせを入力する時、識別番号に対応した原材料の配合量に変換される。上述の識別番号1のゴム材料1,2,3における配合の組み合わせ候補の場合、ゴム材料1が20重量部、ゴム材料2が15重量部、ゴム材料3が5重量部と変換される。
例えば、実験計画法やラテンハイパーキューブ法を用いる場合、原材料の配合の組み合わせの数を多くして、設計変数の空間内に網羅的に配合の組み合わせのデータを分布させ、このデータから応答曲面関数を作成して、特徴量の目標値に最も近いデータを、内挿補間等を行って抽出することにより、最適な配合量を抽出する。
図5は、最適演算部22cがGenetic Algorithm(遺伝的アルゴリズム)を用いて最適化する場合のフローの一例を示す図である。
まず、最適演算部22cによる最適化演算の前に、制約条件設定部22aは、学習用入力データにおいて原材料の配合量によって配合の組み合わせがつくられた原材料同士を組とする配合の組み合わせ候補を複数作成する(ステップS100)。
次に、配合組み合わせ作成・特徴量取得部22bは、作成した原材料の配合の組み合わせ候補が、設計変数として配合の組み合わせに含まれる制約条件の下、設計変数となる原材料の配合の組み合わせを予め設定した数作成する(ステップS102)。配合の組み合わせ候補には、識別番号が付与され、配合組み合わせ作成・特徴量取得部22bは、識別番号を用いて、設計変数となる原材料の配合の組み合わせを作成する。原材料の配合の組み合わせの作成では、ランダムに配合の組み合わせを作成する、あるいはラテンハイパーキューブ法で組み合わせを作成する。
これにより、配合組み合わせ作成・特徴量取得部22bで作成される配合の組み合わせには、配合の組み合わせ候補が含まれる。
ステップS102で得られる原材料の配合の組み合わせは、第1世代の組み合わせとなる。
次に、配合組み合わせ作成・特徴量取得部22bは、作成した原材料の配合の組み合わせを、予測モジュール20に与えて、特徴量の予測値を算出させる。これにより、配合組み合わせ作成・特徴量取得部22bは、原材料の配合の組み合わせに対応した特徴量の予測値を取得する(ステップS104)。
最適化演算部22cは、得られた特徴量の予測値が、特徴量の目標値を実現するような配合の組み合わせが存在するか否か、を判定し、最適化演算は終了するか否かを判定する
(ステップS106)。この判定において、特徴量の目標値を実現するような配合の組み合わせが存在すると判定し、最適化演算を終了してもよいと判定した場合、最適化演算は終了し、特徴量の目標値を実現する原材料の配合の組み合わせが、最適な組み合わせとして、ディスプレイ32に表示される。
上記判定において、特徴量の目標値を実現するような配合の組み合わせが存在せず、最適化演算を続行すると判定する場合、最適化演算部22cは、作成した原材料の配合の組み合わせのパレートランクを計算する(ステップS108)。図示例では、特徴量が複数ある場合である。パレートランクは、目的関数である複数の特徴量の目標値に、複数の目的関数に対応した予測値がどの程度近いかをランキングしたものである。同じランクの場合でも、目標値と予測値との間の空間内の距離の大小によって、優劣をつけることもできる。パレートランクに代えて、目的関数である複数の特徴量を重み付け加算して1つの特徴量として纏め、1つに纏めた特徴量の目的関数で、原材料の配合の組み合わせをランキングしてもよい。また、特徴量が1つである場合は、原材料の配合の組み合わせそれぞれに対する特徴量の予測値と特徴量の目標値との差分の大小によってランキングすることもできる。
次に、最適化演算部22cは、パレートランクによって、例えば上位ランク(目標値に近い)あるいは下位ランク(目標値から遠い)に分けて、上位ランクに位置する原材料の配合の組み合わせの中から、2つの組み合わせを選択して、この2つの配合の組み合わせの情報を交又して(情報の一部を交換して)新たな配合の組み合わせを、選択した2つの組み合わせに対して少なくとも1つ以上作成する(ステップS110)。
次に、最適化演算部22cは、交又により得られた新たな配合の組み合わせに対して突然変異をさせるか否かを定める(ステップS112)。突然変異は、例えば、ランダムに発生させる。突然変異をしない場合、交又によって得られた配合の新たな組み合わせを維持して(ステップS114)、ステップS118に進む。一方、突然変異をする場合、交又によって得られた新たな配合の組み合わせの一部の配合量を変更させる。どの原材料に対して配合量の変更を行うかは、ランダムに定めることができる。これにより、最適化演算部22cは、交又により得られた新たな配合の組み合わせを修正する(ステップS116)。
さらに、最適化演算部22cは、ステップS114で維持した配合の組み合わせあるいはステップS116で修正した配合の組み合わせが、上述の制約条件を満足するかを判定し、制約条件を満足しない場合、ステップS116で修正した配合の組み合わせをさらに修正して、制約条件を満足するようにする(ステップS118)。ここで、制約条件を満足するとは、修正した配合の組み合わせが、配合の組み合わせ候補を少なくとも1つ以上用いて表すことができることをいう。
こうして、第2世代の配合の組み合わせが設定される。第2世代の配合の組み合わせの数は、第1世代の配合の組み合わせと同じ数を維持する。こうして、第2世代でも、配合の組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む配合の組み合わせが作成される。
こうして、各世代の中で特徴量の予測値が、ステップS106において、特徴量の目標値を実現するような配合の組み合わせが見出され、最適化演算を終了してもよくなるまで、ステップS104~S118を繰り返し行う。
最後に、最適化演算部22cは、設計変数として採用した配合の組み合わせと複数の目的関数である特徴量との間の関係を可視化してディスプレイ32に表示することが好ましい。図6(a)~(c)は、設計変数である各原材料の配合量に関する自己組織化マップの例を示す図であり、図6(d)~(e)は、目的関数である特徴量の自己組織化マップの例を示す図である。図6(a)~(c)は、各原材料の配合量の大小によって色分けをしている。図6(d)~(e)は、各特徴量の値の大小によって色分けをしている。各四角形の領域内の同じ位置を注目することで、各特徴量の値と、この特徴量を実現する配合量を知ることができる。このように、目的関数である特徴量の値と、設計変数である原材料の配合量との関係を知ることができる。
図6に示す例は、自己組織化マップであるが、自己組織化マップに代えて、散布図を用いて、設計変数として採用した配合の組み合わせと複数の目的関数である特徴量との間の関係を可視化することも好ましい。
このように、最適化モジュール22において、最適化のために用いる、原材料の配合の組み合わせを作成する前に、学習用入力データにおいて原材料の配合量によって配合の組み合わせがつくられた原材料同士を組とする配合の組み合わせ候補を複数作成し、原材料の配合の組み合わせを作成するとき、作成した組み合わせ候補を含むように、原材料の配合の組み合わせを設計変数とし作成する。このため、従来に比べて、原材料の配合の組み合わせを制限することができる。したがって、加硫ゴム組成物を特徴付ける特徴量の目標値を実現する原材料の組み合わせを、極めて多数の原材料の中からでも、効率よく、精度高く抽出することができる。
なお、組み合わせ候補に含まれない原材料は、それぞれの配合量を用いて、配合の組み合わせが作成され、最適化演算が行われる。
最適化モジュールは、配合の組み合わせ候補それぞれに対して識別番号を付与し、識別番号を用いて設計変数となる原材料の配合の組み合わせを作成する。このとき、一実施形態によれば、識別番号は、組み合わせ候補のうち、所定の原材料の総配合量の大小の順番に応じて順位付けた番号であることが好ましい。最適化演算の場合、識別願号の順番にも技術的意義(識別番号に応じて、所定の原材料の総配合量の大きさの順番)を持たせることができ、識別番号を最適化演算において有効に利用することができる。
なお、原材料の群は、ゴム原材料のグループ、充填材のグループ、及び加硫助剤のグループを少なくとも含む。配合の組み合わせ候補となる原材料は、上記グループの中の原材料同士であることが好ましい。これにより、原材料の組み合わせをより効率よく、より精度高く抽出することができる。
また、一実施形態によれば、ゴム材料と充填材との相性等を考慮して、配合の組み合わせ候補となる原材料は、グループが互いに異なる原材料同士とすることも好ましい。すなわち、グループが異なる原材料同士で、配合の組み合わせ候補を作成してもよい。
上述の実施形態では、最適化のステップで原材料の配合の組み合わせを作成するとき、作成する原材料の配合の組み合わせが組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む制約条件が課されるが、この制約条件の他に、設計変数として採用する原材料の数を制限する制約条件を課してもよい。また、設定された2つの原材料同士の組み合わせを作成しない制約条件、あるいは、設定された2つの原材料同士が常にセットとなるように組み合わせを作成する制約条件を課してもよい。
原材料の数を制限する場合、学習用入力データとして用いた原材料の配合の組み合わせの中の、組み合わせのそれぞれで用いた原材料の数のうちの最大数に応じて設定された数を上限として、原材料の数を制限することが好ましい。
また、2つの原材料同士の組み合わせを作成しない場合、学習用入力データとして用いた原材料の配合の組み合わせの中で組み合わせが存在しない2つの原材料同士を、組み合わせを作成しない対象とすることが好ましい。
また、2つの原材料同士が常にセットとなるように組み合わせを作成する場合、学習用入力データとして用いた原材料の配合の組み合わせの中で常にセットとなる2つの原材料同士を、組み合わせを作成するセットとすることが好ましい。
学習用入力データとして用いる過去の蓄積データでは、原材料をセットとして用いることが好ましくなかったり、原材料をセットとして用いることが好ましい等の理由により原材料の組み合わせを制限している場合が多い。このような事情を考慮せず、原材料の組み合わせを作成することは、現実的なゴム材料を設計する上で好ましくない。
上述したように、ゴム材料設計方法をコンピュータで実行する場合、プログラムを呼び出して起動することにより実行される。この場合、以下のプログラムを起動する。
プログラムは、予め設定された複数の原材料の群の中から原材料を組み合わせて配合した未加硫ゴム組成物から作製される加硫ゴム組成物を特徴付ける特徴量の目標値を実現するために、前記原材料の組み合わせを、コンピュータに算出させるプログラムである。
このプログラムは、
加硫ゴム組成物に用いる複数の原材料の配合を組み合わせて加工することにより作製される複数の加硫ゴム組成物に関する物性データを学習用出力データとし、原材料の配合の組み合わせを学習用入力データとする学習データを用いて、原材料の配合の組み合わせに対する特徴量を、プログラムの起動によりコンピュータに形成された予測モジュール20に機械学習させる手順と、
機械学習した予測モジュール20を用いて、加硫ゴム組成物の特徴量を目的関数とし、原材料の配合の組み合わせを設計変数として、目的関数の設定された目標値を実現する配合の組み合わせをプログラムの起動によりコンピュータに形成された最適化モジュール22が抽出する最適化の手順と、を有する。
最適化の手順は、
最適化モジュール22が、学習用入力データにおいて、原材料の配合量によって配合の組み合わせがつくられた原材料同士を組とする配合の組み合わせ候補を複数作成する手順と、
最適化の手順で作成する原材料の配合の組み合わせが、組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む制約条件の下、組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む原材料の配合の組み合わせを設計変数として作成して、予測モジュール20が、設計変数に対する特徴量の出力値を算出する手順と、
最適化モジュール22が、予測モジュール20に設計変数として入力した原材料の配合の組み合わせと特徴量の出力値とを用いることにより、目標値を実現する配合の組み合わせを抽出する手順と、を有する。
以上、本発明のゴム材料設計方法、ゴム材料設計装置、及びプログラムは上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
10 ゴム材料設計装置
12 CPU
14 ROM(Read Only Memory)
16 RAM(Random Access Memory)
18 入出力部
20 予測モジュール
22 最適化モジュール
22a 制約条件設定部
22b 配合組み合わせ作成・特徴量取得部
22c 最適化演算部
30 入力操作系
32 ディスプレイ

Claims (9)

  1. 未加硫ゴム組成物から作製される加硫ゴム組成物を特徴付ける特徴量の目標値を実現するために、前記未加硫ゴム組成物における原材料の配合の組み合わせを、コンピュータに算出させるゴム材料設計方法であって、
    前記未加硫ゴム組成物は、予め設定された複数の原材料の群の中から原材料を組み合わせて配合したものであり、
    前記未加硫ゴム組成物を加工することにより作製される複数の加硫ゴム組成物それぞれに関する前記特徴量を学習用出力データとし、前記原材料の配合の組み合わせを学習用入力データとする学習データを用いて、前記原材料の配合の組み合わせに対する前記特徴量をコンピュータ内の予測モジュールに機械学習させるステップと、
    前記機械学習した前記予測モジュールを用いて、前記加硫ゴム組成物の前記特徴量を目的関数とし、前記原材料の配合の組み合わせを設計変数として、前記目的関数の設定された目標値を実現する前記配合の組み合わせを前記コンピュータの最適化モジュールが抽出する最適化のステップと、を有し、
    前記最適化のステップは、
    前記最適化モジュールが、前記学習用入力データにおいて前記原材料の配合量によって配合の組み合わせがつくられた原材料同士を組とする配合の組み合わせ候補を複数作成するステップと、
    前記最適化のステップで作成する前記原材料の配合の組み合わせが、前記組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む制約条件の下、前記組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む前記前記原材料の配合の組み合わせを前記設計変数として作成して、前記予測モジュールが、前記設計変数に対する前記特徴量の出力値を算出するステップと、
    前記最適化モジュールが、前記予測モジュールに前記設計変数として入力した前記原材料の配合の組み合わせと前記特徴量の出力値とを用いることにより、目標値を実現する前記配合の組み合わせを抽出するステップと、を有する
    ことを特徴とするゴム材料設計方法。
  2. 前記最適化モジュールは、前記組み合わせ候補それぞれに対して識別番号を付与し、前記識別番号を用いて前記設計変数となる前記原材料の配合の組み合わせを作成し、前記識別番号は、前記組み合わせ候補のうち、所定の原材料の総配合量の大小の順番に応じて順位付けた番号である、請求項1に記載のゴム材料設計方法。
  3. 前記原材料の群は、ゴム原材料のグループ、充填材のグループ、及び加硫助剤のグループを少なくとも含み、
    前記配合の組み合わせ候補となる原材料は、前記グループそれぞれの中の原材料同士である、請求項1または2に記載のゴム材料設計方法。
  4. 前記原材料の群は、ゴム原材料のグループ、充填材のグループ、及び加硫助剤のグループを少なくとも含み、
    前記配合の組み合わせ候補となる原材料は、前記グループが互いに異なる原材料同士である、請求項1~3のいずれか1項に記載のゴム材料設計方法。
  5. 前記最適化のステップは、進化的アルゴリズムを用いて前記目標値を実現する前記配合の組み合わせを抽出する、請求項1~4のいずれか1項に記載のゴム材料設計方法。
  6. 前記最適化のステップは、遺伝的アルゴリズムを用いて前記目標値を実現する前記配合の組み合わせを抽出する、請求項5に記載のゴム材料設計方法。
  7. 前記目的関数は、複数設定されており、
    前記最適化モジュールが、前記最適化のステップによって得られた前記設計変数として用いた前記配合の組み合わせと複数の前記目的関数との間の関係を可視化して画面表示するステップを、さらに有する、請求項1~6のいずれか1項に記載のゴム材料設計方法。
  8. 未加硫ゴム組成物から作製される加硫ゴム組成物の特徴量の目標値を実現するために、前記未加硫ゴム組成物における原材料の組み合わせを、コンピュータに算出させるプログラムであって、
    前記未加硫ゴム組成物は、予め設定された複数の原材料の群の中から原材料を組み合わせて配合したものであり、
    加硫ゴム組成物に用いる複数の原材料の配合を組み合わせて加工することにより作製される複数の加硫ゴム組成物に関する物性データを学習用出力データとし、前記原材料の配合の組み合わせを学習用入力データとする学習データを用いて、前記特徴量を前記プログラムの起動により前記コンピュータに形成された予測モジュールに前記原材料の配合の組み合わせに対する前記特徴量を機械学習させる手順と、
    前記機械学習した前記予測モジュールを用いて、前記加硫ゴム組成物の前記特徴量を目的関数とし、前記原材料の配合の組み合わせを設計変数として、前記目的関数の設定された目標値を実現する前記配合の組み合わせを前記プログラムの起動により前記コンピュータに形成された最適化モジュールが抽出する最適化の手順と、を有し、
    前記最適化の手順は、
    前記最適化モジュールが、前記学習用入力データにおいて、前記原材料の配合量によって配合の組み合わせがつくられた原材料同士を組とする配合の組み合わせ候補を複数作成する手順と、
    前記最適化の手順で作成する前記原材料の配合の組み合わせが、前記組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む制約条件の下、前記組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む前記前記原材料の配合の組み合わせを前記設計変数として作成して、前記予測モジュールが、前記設計変数に対する前記特徴量の出力値を算出する手順と、
    前記最適化モジュールが、前記予測モジュールに前記設計変数として入力した前記原材料の配合の組み合わせと前記特徴量の出力値とを用いることにより、目標値を実現する前記配合の組み合わせを抽出する手順と、を有する
    ことを特徴とするプログラム。
  9. 未加硫ゴム組成物から作製される加硫ゴム組成物の特徴量の目標値を実現するために、前記未加硫ゴム組成物における原材料の組み合わせを算出するゴム材料設計装置であって、
    前記未加硫ゴム組成物は、予め設定された複数の原材料の群の中から原材料を組み合わせて配合したものであり、
    加硫ゴム組成物に用いる複数の原材料の配合を組み合わせて加工することにより作製される複数の加硫ゴム組成物に関する物性データを学習用出力データとし、前記原材料の配合の組み合わせを学習用入力データとする学習データを用いて、前記原材料の配合の組み合わせに対する前記特徴量を機械学習する予測ユニットと、
    前記機械学習した前記予測ユニットを用いて、前記加硫ゴム組成物の前記特徴量を目的関数とし、前記原材料の配合の組み合わせを設計変数として、前記目的関数の設定された目標値を実現する前記配合の組み合わせを抽出する最適化ユニットと、を備え、
    前記最適化ユニットは、前記学習用入力データにおいて、前記原材料の配合量によって配合の組み合わせがつくられた原材料同士を組とする配合の組み合わせ候補を複数作成する部分と、
    前記最適化ユニットが作成する前記原材料の配合の組み合わせが、前記組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む制約条件の下前記組み合わせ候補を少なくとも1つ以上含む前記前記原材料の配合の組み合わせを前記設計変数として作成し、前記予測モジュールに、前記設計変数に対する前記特徴量の出力値を算出させる部分と、
    前記予測モジュールに前記設計変数として入力した前記原材料の配合の組み合わせと前記特徴量の出力値とを用いることにより、目標値を実現する前記配合の組み合わせを抽出する部分と、を有する
    ことを特徴とするゴム材料設計装置。
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