JP2014026459A - 物質特性可視化法、物質特性可視化装置、物質特性可視化プログラム、および記録媒体 - Google Patents

物質特性可視化法、物質特性可視化装置、物質特性可視化プログラム、および記録媒体 Download PDF

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淳一 八木
Katsuhiro Tamura
克浩 田村
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Abstract

【課題】自己組織化マップを用いて物質の特性を可視化する物質特性可視化法等に関し、物質全体としての特性を容易に比較することができるようにする。
【解決手段】複数の物質それぞれにおける、複数の物性値を少なくとも含む複数種類の値を入力する値入力過程(ステップS11)と、n次元座標にノードが規則的に配列されたマップにおける複数のノードのうち、一つの物質につき一つのノードに、複数種類の値を対応付け、類似関係を表す自己組織化マップを作成する自己組織化マップ作成過程(ステップS12)と、自己組織化マップを表示するマップ表示過程(ステップS15)とを有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、自己組織化マップを用いて物質の特性を可視化する物質特性可視化法、その方法を実行する物質特性可視化装置、コンピュータ内で実行され、そのコンピュータをその装置として動作させる物質特性可視化プログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
従来より、類似関係を表すマップとして自己組織化マップというものが知られている。この自己組織化マップは、T.コホネン氏によって提案されたマップであって、高次元の入力データを、高次元空間内における入力データの類似関係を保ったまま低次元空間へ写像したマップである。このマップを使った応用例として、一種類の分子構造体の取り得る立体構造をマップ化する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、物質には実に様々なものがあり、同じ名称でくくられている物質であっても、成分自体や成分含有比や製造方法等が異なることから、その物性値等も千差万別である。MSDS(Material Safety Data Sheet)が提供される物質では、MSDSによって、非常に大まかな成分や成分含有比、一般的な物性値(例えば、沸点や比重)を得ることができる場合がある。
特開2007−277234号公報
しかしながら、実際の材料選択の場面では、MSDSから得られる情報では情報不足は否めない。特に、異なる製造会社の同一名称の物質から好適な材料を選択しようとする場面では、物質全体としての特性を比較することは極めて困難である。
本発明は上記事情に鑑み、物質全体としての特性を容易に比較することができる、物質特性可視化法、物質特性可視化装置、物質特性可視化プログラム、および記録媒体を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明の物質特性可視化法は、複数の物質それぞれにおける、複数の物性値を少なくとも含む複数種類の値を入力する値入力過程と、
n次元座標にノードが規則的に配列されたマップにおける複数のノードのうち、一つの物質につき一つのノードに、前記複数種類の値を対応付け、類似関係を表す自己組織化マップを作成する自己組織化マップ作成過程と、
前記自己組織化マップを表示するマップ表示過程とを有することを特徴とする。
ここにいう物質としては、例えば、組成が異なる樹脂等があげられる(以下、同じ)。また、複数の物質の数または/および複数種類の値の数よりも少ない所定数であればよく、例えば、n次元座標は、2次元座標、あるいは3次元座標等であってもよい(以下、同じ)。さらに、複数種類の値には、物性値の他に、視覚や触覚などによる官能評価の結果を表す値等も含まれる(以下、同じ)。
本発明の物質特性可視化法によれば、一つの物質につき一つのノードに、前記複数種類の値を対応付けた自己組織化マップを作成するため、物質全体としての特性を容易に比較することができる。
また、前記値入力過程で複数種類の値を入力した物質に関するデータを入力するデータ入力過程と、
前記複数種類の値が対応付けられたノードに、対応付けた複数種類の値の物質に関するデータを関連付けるデータ関連付け過程とを有し、
前記マップ表示過程は、前記データが関連付けられたノードが指定されることで、当該データも表示する過程であることが好ましい。
ここにいう物質に関するデータとは、例えば、物質を表すデータ(IRチャートや既知の成分組成等)があげられる(以下、同じ)。
こうすることで、物質全体としての特性を容易に把握することができるとともに、物質に関するデータを個別に参照することもでき、総合的な観点と個別的な観点といった2つの観点から材料選択等を行うことが可能になる。
さらに、前記マップ表示過程は、前記自己組織化マップとして、一つのノードに前記複数種類の値を対応付けた総合自己組織化マップの他に、前記複数種類のうち一種類が指定されることで、一つのノードに当該一種類の値を対応付け、当該一種類の値の類似関係を表す個別自己組織化マップも表示する過程である態様も好ましい。
この態様によれば、物質全体としての特性を容易に比較することができるとともに、着目したい個々の種類の値も容易に比較することができ、総合的な観点と個別的な観点といった2つの観点からより容易に材料選択等を行うことが可能になる。
なお、ここにいう個別自己組織化マップは、前記自己組織化マップ作成過程で作成しておいてもよいし、前記複数種類のうち一種類が指定された時点で作成するようにしてもよい。
上記目的を解決する本発明の物質特性可視化装置は、複数の物質それぞれにおける、複数の物性値を少なくとも含む複数種類の値を入力する値入力部と、
n次元座標にノードが規則的に配列されたマップにおける複数のノードのうち、一つの物質につき一つのノードに、前記複数種類の値を対応付け、類似関係を表す自己組織化マップを作成する自己組織化マップ作成部と、
前記自己組織化マップを表示するマップ表示部とを有することを特徴とする。
本発明の物質特性可視化装置によれば、一つの物質につき一つのノードに、前記複数種類の値を対応付けた自己組織化マップを作成するため、物質全体としての特性を容易に比較することができる。
また、前記値入力部で複数種類の値を入力した物質に関するデータを入力するデータ入力部と、
前記複数種類の値が対応付けられたノードに、対応付けた複数種類の値の物質に関するデータを関連付けるデータ関連付け部と、
前記ノードを指定するノード指定部とを有し、
前記マップ表示部は、前記データが関連付けられたノードが前記ノード指定部で指定されることで、当該データも表示するものであることが好ましい。
さらに、前記複数種類のうち一種類を指定する種類指定部を有し、
前記マップ表示部は、前記自己組織化マップとして、一つのノードに前記複数種類の値を対応付けた総合自己組織化マップの他に、前記複数種類のうち一種類が前記種類指定部で指定されることで、一つのノードに当該一種類の値を対応付け、当該一種類の値の類似関係を表す個別自己組織化マップも表示するものである態様も好ましい。
上記目的を解決する本発明の物質特性可視化プログラムは、表示装置を有するコンピュータ内で実行され、複数の物質それぞれにおける、複数の物性値を少なくとも含む複数種類の値が入力された該コンピュータを物質特性可視化装置として動作させる物質特性可視化プログラムにおいて、
前記コンピュータ上に、
n次元座標にノードが規則的に配列されたマップにおける複数のノードのうち、一つの物質につき一つのノードに、前記複数種類の値を対応付け、類似関係を表す自己組織化マップを作成する自己組織化マップ作成部と、
前記自己組織化マップを前記表示装置に表示させるマップ表示部とを構築することを特徴とする。
ここで、複数の物質それぞれにおける、複数の物性値を少なくとも含む複数種類の値を取得する値取得部を構築するプログラムであってもよい。
本発明の物質特性可視化プログラムによっても、一つの物質につき一つのノードに、前記複数種類の値を対応付けた自己組織化マップが作成され、物質全体としての特性を容易に比較することができる。
また、前記コンピュータ上に、
前記複数種類の値が対応付けられたノードに、対応付けた複数種類の値の物質に関するデータを関連付けるデータ関連付け部と、
前記ノードを指定するノード指定部とを構築し、
前記マップ表示部は、前記データが関連付けられたノードが前記ノード指定部で指定されることで、当該データも前記表示装置に表示させるものであることが好ましい。
さらに、前記コンピュータ上に、
前記複数種類のうち一種類を指定する種類指定部を構築し、
前記マップ表示部は、前記自己組織化マップとして、一つのノードに前記複数種類の値を対応付けた総合自己組織化マップの他に、前記複数種類のうち一種類が前記種類指定部で指定されることで、一つのノードに当該一種類の値を対応付け、当該一種類の値の類似関係を表す個別自己組織化マップも前記表示装置に表示させるものであることも好ましい。
上記目的を解決する本発明の記録媒体は、本発明の物質特性可視化プログラムを記録したことを特徴とする。
本発明によれば、物質全体としての特性を容易に比較することができる、物質特性可視化法、物質特性可視化装置、物質特性可視化プログラム、および記録媒体を提供することができる。
本発明の物質特性可視化装置の一実施形態を含むコンピュータシステムの一例を示す模式図である。 図1に外観を示すサーバ用コンピュータのハードウェア構成図である。 DVD−ROMに記憶された物質特性可視化プログラムの概要を示す模式図である。 本発明の一例としての物質特性可視化装置の機能ブロック図である。 図4に示す物質特性可視化装置において行われる物質特性可視化方法の各過程を示したフローチャートである。 図5に示すステップS12で作成された総合自己組織化マップを示す図である。 図5に示すステップS12で作成された、メルトフローレートについての個別自己組織化マップを画像表示装置に表示させたときの表示画面を示す図である。 図6に示す総合自己組織化マップに1点鎖線の円を追加した図である。 (a)は荷重たわみ温度についての個別自己組織化マップを示す図であり、(b)はシャルピー衝撃強度についての個別自己組織化マップを示す図である。 物質に関するデータが関連付けられたノードが指定されることで、IRチャートが表示された例を示す図である。 物質に関するデータが関連付けられたノードが指定されることで、成分組成比のグラフが表示された例を示す図である。 2つのノードが指定されることで物性値の比較表示が行われる例を示す図である。
以下図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の物質特性可視化装置の一実施形態を含むコンピュータシステムの一例を示す模式図である。
この図1に示すシステム100は、本発明の物質特性可視化装置の一実施形態として動作するサーバ用コンピュータ200と、インターネットやLANに代表される電気通信網400でサーバ用コンピュータ200と相互に接続されている複数の端末用コンピュータ300,310とで構成されている。
ここで、サーバ用コンピュータ200は、外観構成上、本体装置210、その本体装置210からの指示に応じて表示画面220a上に画像を表示する画像表示装置220、本体装置210に、キー操作に応じた各種の情報を入力するキーボード230、および、表示画面220a上の任意の位置を指定することにより、その位置に表示された、例えばアイコン等に応じた指示を入力するマウス240を備えている。さらに、本体装置210は、外観上、USB(Universal Serial Bus)コネクタ差込口210aや、CD−ROMやDVD−ROMを装填するためのディスク装填口210bを有する。
複数の端末用コンピュータ300,310はいずれも、ハードウェア上はサーバ用コンピュータ200と同様な構成を備えている。端末用コンピュータ300,310における、キーボードからの入力データやマウスによる指示データは、電気通信網400を経由してサーバ用コンピュータ200に送られる。また、端末用コンピュータ310の画像表示装置には、電気通信網400を経由してサーバ用コンピュータ200から送られてきた画像が表示される。
続いて、本発明の一実施形態であるサーバ用コンピュータ200についてさらに説明する。
図2は、図1に外観を示すサーバ用コンピュータのハードウェア構成図である。
図1に示すサーバ用コンピュータ200の本体装置210の内部には、図2に示すように、各種プログラムを実行するCPU211、ハードディスク装置213に格納されたプログラムが読み出されCPU211での実行のために展開される主メモリ212、各種プログラムやデータ等が保存されたハードディスク装置213、CD−ROM911やDVD−ROM912が装填され、その装填されたCD−ROM911やDVD−ROM912をアクセスするディスクドライブ215、汎用インタフェースの一種であるUSBの規格に準拠したUSBインタフェース214や、処理したデータを通信回線に送り出す通信インタフェース216が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに図1にも示す画像表示装置220、キーボード230、マウス240は、バス250を介して相互に接続されている。
ここで、図2に示すDVD−ROM912には、サーバ用コンピュータ200を物質特性可視化装置として動作させる物質特性可視化プログラムが記憶されている。なお、DVD−ROM912に代えて、CD−ROM911であってもよく、USBメモリに代表される固体記憶素子であってもよい。また、インターネットやLANに代表される電気通信網を介してコンピュータに提供する形態もあり得る。
物質特性可視化プログラムが記憶されているDVD−ROM912は、ディスクドライブ215に装填され、DVD−ROM912に記憶された物質特性可視化プログラムがサーバ用コンピュータ200にアップロードされてハードディスク装置213に記憶される。
図3は、DVD−ROMに記憶された物質特性可視化プログラムの概要を示す模式図である。
このDVD−ROM912に記憶された物質特性可視化プログラム10は、取得部11、自己組織化マップ作成部12、データ関連付け部13、ノード指定部14、種類指定部15、およびマップ表示部16から構成されている。
この物質特性可視化プログラム10を構成する各構成要素11〜16の作用については、以下に図4を用いて説明する、本発明の一例としての物質特性可視化装置の機能と合わせて説明する。
図4は、本発明の一例としての物質特性可視化装置の機能ブロック図である。
この物質特性可視化装置20は、取得部21、自己組織化マップ作成部22、データ関連付け部23、ノード指定部24、種類指定部25、およびマップ表示部26を備えている。
ここで、この図4に示す物質特性可視化装置20における各構成要素と、図3に示す物質特性可視化プログラム10における各構成要素では、同じ名称のものは互いに対応している。すなわち、図4の物質特性可視化装置20の各構成要素21〜26は、ハードウェアと、図3の物質特性可視化プログラムであるソフトウェアの組合せであるのに対し、図3の物質特性可視化プログラム10の各構成要素11〜16はハードウェアとソフトウェアのうちのソフトウェア(アプリケーションプログラム)で構成されている。したがって、以下では図4の物質特性可視化装置20の各構成要素21〜26を説明することで、図3の物質特性可視化プログラム10の各構成要素11〜16の説明も兼ねるものとする。
図4に示す物質特性可視化装置20には、図1に示すキーボード230から、複数の物質それぞれにおける複数種類(ここでは3種類以上)の物性値や、物質に関するデータが入力される。あるいは、物質特性可視化装置20に入力用のソフトウェアがインストールされていれば、図1に示すUSBコネクタ差込口210aに、上記複数種類の物性値を表すデータや物質に関するデータを記憶したUSBメモリを差し、入力用のソフトウェアを用いて簡単に入力することができる。さらには、端末用コンピュータ300,310から電気通信網400を介して上記複数種類の物性値を表すデータや物質に関するデータを入力することも可能である。なお、複数の物質は、予め組成が異なっていることがわかっているものであってもよいし、全く組成がわからないものであってもよい。
ここでの複数種類の物性値としては、例えば、物質の強さを評価することができる、引張り強さの値やシャルピー衝撃強度の値や密度の値、物質の剛性を評価することができる曲げ弾性率の値、物質の耐熱性を評価することができる荷重たわみ温度の値、物質の外観(透明度)を評価することができる曇り度の値、物質の成形性を評価することができるメルトフローレイトの値等があげられる。これらの物性値は、物質のカタログデータで表される値であってもよいし、実際に測定した値であってもよいが、同一条件下における同一測定方法によって得られた値である必要がある。例えば、曇り度の値は、所定のヘイズメーターを用いて、同一条件下において同一測定方法によって測定した値であってもよい。なお、ISO規格やJIS規格等の所定の規格で定められた、同一条件下における同一測定方法によって得られた値であることが好ましい。なお、物性値の他に、視覚や触覚などによる官能評価の結果を表す値等も入力してもよい。
また、物質に関するデータとしては、赤外吸収分析(IR)チャートや既知の成分組成等、その物質を表すデータがあげられる。
入力された物性値や物質に関するデータは図4に示す取得部21によって取得される。
自己組織化マップ作成部22では、東京大学船津研究室で開発された、Kohonenのニューラルネットワークに基づくChemish standard版 Ver.4.60のソフトウェアにおける計算が実行される。
Kohonenのニューラルネットワークは、入力層と出力層からなっており、出力層の2次元平面上にはニューロンが並べられている。まずサンプルが入力層を通してネットワークへと入力され、勝者ニューロンの探索が行われる。出力層上の各ニューロンの重みベクトルと、入力ベクトルとの間で距離が計算され、最も近いニューロンが勝者ニューロンとして選択される。そして選択された勝者ニューロンとその近傍のニューロンの重みベクトルを、入力ベクトルへと近づく方向へと修正する。すべての入力ベクトルについてこの操作を行うことで1世代の学習が完了する。そして、十分収束するまでこれを繰り返すことにより、自己組織化学習が行われる。その結果、入力空間において近い距離にあるサンプルは出力層上においても近い位置へ、遠くにあるサンプルは遠い位置へと写像される。つまり、トポロジカル情報を保持したまま、入力空間のサンプルが2次元マップへと非線形写像される。
自己組織化マップは、X軸とY軸の2次元座標にノード(格子点)が規則的に配列されたマップとして作成されるが、Z軸についてはマップがカラー化されていれば色の違いによって表され、グレースケールの場合には色の濃淡によって表される。また、このマップは、本来、マップ上辺とマップ下辺が一致した筒状、かつマップ左辺とマップ右辺も一致させたいわゆるドナーツ状のものを平面に展開したものである。
自己組織化マップ作成部22では、マップサイズ、学習回数等を操作に応じて変更することができる。マップサイズは出力層の一辺のニューロン数(例えば、10)であり、学習回数は学習を繰り返す数(例えば、200)である。また、トーラスマッピングを用いて、マップの上辺と下辺、右辺と左辺がそれぞれ隣接しているものとして近傍範囲の計算を行う。こうすることで、多次元空間から2次元平面への写像を無理なく行うことができる。また、オートスケーリングを用いて、入力サンプルの各記述子が平均0、分散1となるようにスケーリングされる。これにより、各記述子の平均値や分散の違いに影響を受けないモデリングが可能となる。
以上説明した自己組織化マップ作成部22は、2次元マップにおける複数のノードのうち、一つの物質につき一つのノードに、複数種類の物性値を対応付け、類似関係を表す自己組織化マップを作成する。すなわち、多変量解析を行って、複数種類の物性値それぞれの類似度を加味した2次元マップを作成する。ここにいう自己組織化マップは、一つのノードに複数種類の物性値を対応付けた総合自己組織化マップに相当する。総合自己組織化マップとしては、例えば、U−マトリックス図を用いることができ、ここでは、そのU−マトリックス図を用いた例を説明する。なお、平面上にマップを作成する他に、曲面上、あるいは3次元空間にマップを作成してもよい。
マップ表示部26は、自己組織化マップ作成部22が作成した自己組織化マップを、図1に示すサーバ用コンピュータ200の画像表示装置220に表示させたり、あるいは電気通信網400を介して端末用コンピュータ300,310の画像表示装置に表示させたりする。
データ関連付け部23は、物性値が対応付けられたノードに、取得部21によって取得された物質に関するデータを関連付ける。すなわち、物性値が対応付けられたノードに、対応付けた物性値の物質に関するデータを関連付ける。
ノード指定部24は、サーバ用コンピュータ200の画像表示装置220に表示された自己組織化マップにおけるノードを、図1に示すマウス240が操作されることで指定する。あるいは、端末用コンピュータ300,310の画像表示装置に表示された自己組織化マップにおけるノードが、端末用コンピュータ300,310側で選択されると、電気通信網400を介して選択結果を受け取り、当該ノードを指定する。
後述するように、画像表示装置の表示画面上には、複数種類の物性値の名称一覧がホップアップメニューで表示される。種類指定部25は、表示された名称一覧の中から、マウス等が操作されることで、一種類の物性値の名称が、サーバ用コンピュータ200側で選択されると、当該名称の物性値を指定し、端末用コンピュータ300,310側で選択されると、電気通信網400を介して選択結果を受け取り、当該名称の物性値を指定する。
マップ表示部26は、データ関連付け部23によって、物質に関するデータが関連付けられたノードがノード指定部24で指定されることで、当該データも、図1に示すサーバ用コンピュータ200の画像表示装置220に表示させたり、あるいは電気通信網400を介して端末用コンピュータ300,310の画像表示装置に表示させたりする。その際、当該データを、自己組織化マップに重ねて表示させてもよいし、画面を切り替えて表示させてもよい。また、マップ表示部26は、複数種類の物性値のうち一種類の物性値が種類指定部25で指定されることで、一つのノードに当該一種類の物性値を対応付け、当該一種類の物性値の類似関係を表す個別自己組織化マップも、サーバ用コンピュータ200の画像表示装置220に表示させたり、あるいは電気通信網400を介して端末用コンピュータ300,310の画像表示装置に表示させたりする。この個別自己組織化マップとしては、例えば、重みXマップを用いることができ、ここでは、その重みXマップを用いた例を説明する。総合自己組織化マップが既に表示されている場合には、総合自己組織化マップに代えて個別自己組織化マップが表示されるが、個別自己組織化マップを総合自己組織化マップに重ねて表示させてもよい。個別自己組織化マップを用いれば、着目したい個々の物性値も容易に比較することができる。
図5は、図4に示す物質特性可視化装置において行われる物質特性可視化方法の各過程を示したフローチャートである。
値入力過程(ステップS11)では、図1に示すサーバ用コンピュータ200のキーボード230から複数の物質それぞれにおける複数種類(ここでは3種類以上)の物性値を入力する。あるいは、端末用コンピュータ300,310から電気通信網400を介して上記複数種類の物性値を表すデータを入力する。
自己組織化マップ作成過程(ステップS12)では、図2に示すサーバ用コンピュータ200のCPU211が、ノードが規則的に配列された2次元マップにおける複数のノードのうち、一つの物質につき一つのノードに、上記ステップS11で入力された複数種類の物性値を対応付け、一つのノードにそれら複数種類の物性値を対応付けた総合自己組織化マップを作成する。また、このステップS12では、一つのノードに複数種類の物性値それぞれを対応付け、一種類の物性値ごとの類似関係を表す複数種類の個別自己組織化マップも作成する。
データ入力過程(ステップS13)では、例えば、サーバ用コンピュータ200のUSBコネクタ差込口210aに、ステップS11で物性値を入力した物質に関するデータを記憶したUSBメモリを差し、物質に関するデータ(例えば、IRチャートや成分組成等)を取り込む。また、USBコネクタ差込口210aにスキャナを接続し、IRチャートや画像をスキャナで読み込ませて、サーバ用コンピュータ200に入力する。さらには、端末用コンピュータ300,310から電気通信網400を介して物質に関するデータを取り込んでもよい。
データ関連付け過程(ステップS14)では、図2に示すサーバ用コンピュータ200のCPU211が、ステップS11で入力された物性値が対応付けられたノードに、ステップS13で入力された物質に関するデータを関連付ける。このステップS14では、物性値が対応付けられたノードに、対応付けた物性値の物質に関するデータを関連付ける。
マップ表示過程(ステップS15)は、図2に示すサーバ用コンピュータ200のCPU211によって実行される。このステップS15では、ステップS12で作成された総合自己組織化マップを、図1に示すサーバ用コンピュータ200の画像表示装置220に表示したり、あるいは電気通信網400を介して端末用コンピュータ300,310の画像表示装置に表示する。また、ステップS14で物質に関するデータが関連付けられたノードが指定されることで、当該データも、サーバ用コンピュータ200の画像表示装置220に表示したり、あるいは電気通信網400を介して端末用コンピュータ300,310の画像表示装置に表示する。さらに、複数種類の物性値のうち一種類の物性値が指定されることで、当該一種類の物性値の類似関係を表す個別自己組織化マップも、サーバ用コンピュータ200の画像表示装置220に表示したり、あるいは電気通信網400を介して端末用コンピュータ300,310の画像表示装置に表示する。
なお、本実施形態では、ステップS12において、複数種類の物性値総てについての個別自己組織化マップを作成するが、物性値が指定された時点で、当該物性値についての個別自己組織化マップを作成するようにしてもよい。
図6は、図5に示すステップS12で作成された総合自己組織化マップを示す図である。
図6に示す総合自己組織化マップは、X軸×Y軸が10×10のマップであり、100個のノードが格子状に配列されている。このマップは、A社〜H社それぞれのいくつかの透明ABS樹脂グレードと、一般的なABS樹脂と、一般的なMS(メチルメタクリレート・スチレン)樹脂を試料にして作成したマップである。なお、試料(物質)は、ABS樹脂に限らず、様々な樹脂であってもよいし、金属等であってもよい。
ここでの各試料の詳細は、A社製の透明ABS樹脂が、標準グレード(A標準)と、耐薬品性に優れたグレード(A耐薬)の2グレードである。B社製の透明ABS樹脂は、標準グレード(B標準)、帯電防止に優れたグレード(B帯電防止)、高剛性のグレード(B高剛)、押出性に優れたグレード(B押出)、および耐衝撃性に優れたグレード(B耐衝撃)の5グレードである。C社製の透明ABS樹脂は、標準グレード(C標準)と、流動性に優れたグレード(C流動)の2グレードである。D社製の透明ABS樹脂は、標準グレード(D標準)と、耐熱性に優れかつ高剛性のグレード(D耐熱・高剛)と、高強度のグレード(D高強度)の3グレードである。E社製の透明ABS樹脂は、標準グレード(E標準)、難燃性のグレード(E難燃)、耐薬品性に優れたグレード(E耐薬)、帯電防止に優れたグレード(E帯電防止)、高剛性のグレード(E高剛)、および耐熱性に優れたグレード(E耐熱)の6グレードである。F社製の透明ABS樹脂は、Iグレード(FI)と、IIグレード(FII)と、IIIグレード(FIII)の3グレードである。G社製の透明ABS樹脂は、帯電防止に優れたグレード(G帯電防止)、高衝撃性のグレード(G高衝撃)、中衝撃性のグレード(G中衝撃)、および高剛性のグレード(G高剛性)の4グレードである。H社製の透明ABS樹脂は、標準グレードであって帯電防止に優れたグレード(H標準・帯電防止)と、高透明のグレード(H高透明)の2グレードである。また、一般的なABS樹脂は、マップ作成者が一般的と認めたABS樹脂(一般ABS)であり、一般的なMS樹脂は、同じくマップ作成者が一般的と認めたMS樹脂(一般MS)である。
図6に示す総合自己組織化マップは、以上説明した各試料それぞれについて、引張り強さの値、シャルピー衝撃強度の値、密度の値、曲げ弾性率の値、荷重たわみ温度の値、メルトフローレイトの値を、各試料のカタログ値に基づいて入力し、曇り度の値は実測した値を入力し、一つの試料につき一つのノードに、これら複数種類の物性値を対応付けたものになっている。例えば、C社製の標準グレード(C標準)は、X座標の値が5,Y座標の値が7となるノードに対応付けられており、このノードには、C社製の流動性に優れたグレード(C流動)も対応付けられている。
自己組織化マップは、各試料が対応付けられたノードどうしの距離から各試料の相関関係を読み取ることができる。すなわち、距離が近いものほど全体としての特性が似ており、距離が遠いものほど全体としての特性が似ていないことがわかる。ここで、図6に示す総合自己組織化マップは、グレースケールで表されており、色の濃淡によってもノードどうしの距離が変わってくる。すなわち、マップ上の色の濃淡は、ノード間の距離をクラスターの境界である壁の高さとして表しており、マップの左側のスケールで示すように、色が濃いほど境界の壁が高く、離れていることになり、色が薄いほど境界の壁が低く、近いことになる。したがって、X座標の値が2,Y座標の値が9となるノードに対応付けられた白抜きの四角のプロットを基準に見ると、X座標の値が4,Y座標の値が9となるノードに対応付けられた白抜きの△のプロットよりも、X座標の値が0,Y座標の値が9となるノードに対応付けられたE社製の難燃性のグレード(E難燃)の方が、全体としての特性が似ていることになる。
図6に示す総合自己組織化マップ全体として見ると、各透明ABS樹脂グレードと一般的なABS(一般ABS)及び一般的なMS樹脂(一般MS)との境界は比較的低いものの、およそ3つのクラスターに分類することができる。図6では、第1の分類の範囲を点線で囲み、第2の分類の範囲を1点鎖線で囲み、第3の分類の範囲を21点鎖線で囲んでいる。なお、上述のごとく、図6に示す総合自己組織化マップは、本来、マップ上辺とマップ下辺が一致した筒状、かつマップ左辺とマップ右辺も一致させたいわゆるドナーツ状のものを平面に展開したものであるため、第1の分類は、図6に示す2次元状のマップの四隅に分かれている。
またH社製の高透明のグレード(H高透明)とD社製の耐熱性に優れかつ高剛性のグレード(D耐熱・高剛)は同じノード(X座標の値が7,Y座標の値が0となるノード)に対応付けられている。また、F社製のIグレード(FI),IIグレード(FII)は、一般的なMS樹脂(一般MS)と同じノード(X座標の値が5,Y座標の値が0となるノード)に対応付けられており、これらのF社製のグレード(FI,FII)は、ABS樹脂よりもMS樹脂に近い性質を有しているといえる。
さらに、各社標準グレード間の比較を行うと、A社製の標準グレード(A標準)はX座標の値が1,Y座標の値が2となるノードに対応付けられており、B社製の標準グレード(B標準)はX座標の値が7,Y座標の値が3となるノードに対応付けられており、C社製の標準グレード(C標準)はX座標の値が5,Y座標の値が7となるノードに対応付けられており、D社製の標準グレード(D標準)はX座標の値が8,Y座標の値が2となるノードに対応付けられており、E社製の標準グレード(E標準)はX座標の値が0,Y座標の値が3となるノードに対応付けられている。各社標準グレードは、マップ全体に分散しており、まとまりや相関関係は認められず、同じグレード名であってもメーカーにより全体としての特性はそれぞれ異なっているということがわかる。
以上説明したように、図6に示す総合自己組織化マップによれば、複数の物質どうしにおける物質全体としての特性を容易に比較することができる。
次に、代替材料の選定を行う例について説明する。
例えば、H社製の高透明のグレード(H高透明)を、より流動性の高い物質へと変更したい場合にはまず、全体の相関関係を把握できる総合自己組織化マップを用いる。図6に示す総合自己組織化マップでは、H社製の高透明のグレード(H高透明)は、X座標の値が7,Y座標の値が4となるノードに対応付けられている。このノードに近いノードに対応付けられている他の試料を探すと、B社製の標準グレード(B標準)、B社製の押出性に優れたグレード(B押出)、B社製の耐衝撃性に優れたグレード(B耐衝撃)、D社製の標準グレード(D標準)、およびE社製の耐熱性に優れたグレード(E耐熱)の5つがリストアップされる。
次いで、向上させたい物性の個別自己組織化マップを用いて代替材料の候補をさらに絞る。
図7は、図5に示すステップS12で作成された、メルトフローレートについての個別自己組織化マップを画像表示装置に表示させたときの表示画面を示す図である。
画像表示装置の表示画面220aには、所定の操作を行うと、複数種類の物性値の名称一覧がホップアップメニュー221で表示される。操作者は、このホップアップメニュー221で表示された7種類の物性値の名称の中から、マウス操作によって所望の物性値の名称にカーソルC1を合わせた状態で、決定操作を行う。ここでは、MFR(メルトフローレート)に決定される。
すると、図6に示す総合自己組織化マップに代わってMFRについての個別自己組織化マップが表示される。図7には、こうして表示されたMFRについての個別自己組織化マップが示されている。
図7に示す個別自己組織化マップは、X軸×Y軸が9×9のマップであるが、これは、X軸×Y軸が10×10のマップのうち、X座標が0〜9かつY座標も0〜9の範囲を切り出したものであり、X軸×Y軸が10×10のマップ全体を表示させてもよい。また、図7に示す個別自己組織化マップに限ったことではなく、他の物性についての個別自己組織化マップでも同じであるが、個別自己組織化マップでは、総合自己組織化マップにおいて各試料が対応付けられたノードと同じノードに同じ試料が対応付けられている。さらに、個別自己組織化マップでも、各試料が対応付けられたノードどうしの距離から各試料の相関関係を読み取ることができる。図7に示す個別自己組織化マップも、図6に示す総合自己組織化マップと同じく、グレースケールで表されており、色の濃淡によってもノードどうしの距離が変わってくる。すなわち、マップの右側のスケールで示すように、色が濃いほど境界の壁が高く、離れていることになり、色が薄いほど境界の壁が低く、近いことになる。
図7に示すMFRについての個別自己組織化マップでは、説明を分かりやすくするために、H社製の高透明のグレード(H高透明)を従来品として記し、総合自己組織化マップでリストアップされた5つのグレードが属する範囲を点線で表している。
この個別自己組織化マップを使った選択では、色がより濃いグレード、すなわちMFRの値が比較的高いグレードを探すことが容易であり、ここでは、B社製の耐衝撃性に優れたグレード(B耐衝撃)と、D社製の標準グレード(D標準)を代替材料の最終的な候補として選択する。こうして選定した二つのグレードを用い、試作、実生産に移ることができれば、効率的な樹脂選択が可能になる。
なお、図7に示すホップアップメニュー221の「総合自己組織化マップ」の領域をマウス操作でクリックすると、表示画面220aには、個別自己組織化マップに代えて総合自己組織化マップが表示される。
続いて、新たなグレード開発への応用例について説明する。
図8は、図6に示す総合自己組織化マップに点線の円を追加した図である。
作成した総合自己組織化マップ上には、いずのグレードも対応付けられていない非対応ノードが存在する。図8は、この非対応ノードが、ある程度の範囲に存在する領域を点線の円B1〜B4で囲んでみた図である。点線の円B1〜B4で囲まれた領域は、未だ市場に登場していないグレードを表す空白域と見ることができ、新たなグレードを創出するなど、シーズ開拓のツールとして活用することができる。
まず、図8に示すように、総合自己組織化マップ上において標的とする空白域を選択し、各物性を個別自己組織化マップによって確認する。ここでは、図8に示す点線の円B1に着目してみる。
図9(a)は荷重たわみ温度についての個別自己組織化マップを示す図であり、同図(b)はシャルピー衝撃強度についての個別自己組織化マップを示す図である。
図9に示すそれぞれの個別自己組織化マップにも、点線の円B1を示してある。これらの個別自己組織化マップから、点線の円B1で囲まれた空白域では、荷重たわみ温度、シャルピー衝撃強度について中程度の値を示すグレードを開発することができることがわかる。
図10は、物質に関するデータが関連付けられたノードが指定されることで、IRチャートが表示された例を示す図である。
表示画面220aに図6に示す総合自己組織化マップが表示されている状態で、操作者が、物性値が対応付けられているノード、すなわち、黒丸がプロットされているノードにカーソルの矢印C2を合わせた状態で決定操作を行い、所望のグレードを選択する。ここでは、E社製の耐熱性に優れたグレード(E耐熱)が選択されている。
所望のグレードが選択されると、その表示画面220aには、物質に関する表示データの名称一覧がホップアップメニュー222で表示される。図10に示すホップアップメニュー222には、物質に関する表示データ名として、物性値、赤外線スペクトル、成分組成比、製品情報が示されており、各表示データ名の先頭にはチェックボックスが用意されている。ここでは、赤外線スペクトルのチェックボックスにチェックが入れられる。
すると、総合自己組織化マップの左横に、選択された所望のグレード(ここではE耐熱)のIRチャート223が表示される。
図11は、物質に関するデータが関連付けられたノードが指定されることで、成分組成比のグラフが表示された例を示す図である。
この図11に示す例では、ホップアップメニュー222の、成分組成比のチェックボックスにチェックが入れられる。
すると、総合自己組織化マップの左横に、選択された所望のグレード(ここではE耐熱)の成分組成比のグラフ224が表示される。
以上説明した、図10に示す例や図11に示す例では、物質全体としての特性を容易に把握することができるとともに、物質に関するデータを個別に参照することもでき、総合的な観点と個別的な観点といった2つの観点から材料選択等を行うことが可能になる。
図12は、2つのノードが指定されることで物性値の比較表示が行われる例を示す図である。
表示画面220aに図6に示す総合自己組織化マップが表示されている状態で、操作者が、物性値が対応付けられているノード(黒丸のプロット)のうち、所望のグレードが対応付けられた第一のノード(ここではE耐熱のノード)にカーソルの矢印C2を合わせた状態でクリックし、比較したいグレードが対応付けられた第二のノード(ここではC標準のノード)までドラッグすると、第一のノードと第二のノードを結ぶ矢印Aが表示される。さらに、表示画面220aには、総合自己組織化マップの左側の一部に被さるようにE耐熱の成分組成比とC標準の成分組成比を対比したグラフ225が表示されるとともに、総合自己組織化マップの右下部分に被さるようにE耐熱とC標準それぞれの各物性値を表すレーダチャートグラフ226も表示される。
この図12に示す例では、2つのグレード(物質)を多面的に比較することができる。
以上の説明では、複数の物質それぞれにおける複数の物性値につき総合自己組織化マップとしてU−マトリックス図を作成したり、一種類の物性の類似関係を表す個別自己組織化マップとして重みXマップを作成したが、上述のごとく、視覚や触覚などによる官能評価の結果を表す値等も加えてU−マトリックス図を作成してもよい。また、総合自己組織化マップはU−マトリックス図に限られず、個別自己組織化マップも重みXマップに限られない。
10 物質特性可視化プログラム
20 物質特性可視化装置
11,21 取得部
12,22 自己組織化マップ作成部
13,23 データ関連付け部
14,24 ノード指定部
15,25 種類指定部
16、26 マップ表示部
200 サーバ用コンピュータ
210 本体装置
CPU CPU
212 主メモリ
213 ハードディスク装置
220 画像表示装置
220a 表示画面
230 キーボード
240 マウス
300,310 端末用コンピュータ
400 電気通信網
912 DVD−ROM

Claims (10)

  1. 複数の物質それぞれにおける、複数の物性値を少なくとも含む複数種類の値を入力する値入力過程と、
    n次元座標にノードが規則的に配列されたマップにおける複数のノードのうち、一つの物質につき一つのノードに、前記複数種類の値を対応付け、類似関係を表す自己組織化マップを作成する自己組織化マップ作成過程と、
    前記自己組織化マップを表示するマップ表示過程とを有することを特徴とする物質特性可視化法。
  2. 前記値入力過程で複数種類の値を入力した物質に関するデータを入力するデータ入力過程と、
    前記複数種類の値が対応付けられたノードに、対応付けた複数種類の値の物質に関するデータを関連付けるデータ関連付け過程とを有し、
    前記マップ表示過程は、前記データが関連付けられたノードが指定されることで、当該データも表示する過程であることを特徴とする請求項1記載の物質特性可視化法。
  3. 前記マップ表示過程は、前記自己組織化マップとして、一つのノードに前記複数種類の値を対応付けた総合自己組織化マップの他に、前記複数種類のうち一種類が指定されることで、一つのノードに当該一種類の値を対応付け、当該一種類の値の類似関係を表す個別自己組織化マップも表示する過程であることを特徴とする請求項1又は2記載の物質特性可視化法。
  4. 複数の物質それぞれにおける、複数の物性値を少なくとも含む複数種類の値を入力する値入力部と、
    n次元座標にノードが規則的に配列されたマップにおける複数のノードのうち、一つの物質につき一つのノードに、前記複数種類の値を対応付け、類似関係を表す自己組織化マップを作成する自己組織化マップ作成部と、
    前記自己組織化マップを表示するマップ表示部とを有することを特徴とする物質特性可視化装置。
  5. 前記値入力部で複数種類の値を入力した物質に関するデータを入力するデータ入力部と、
    前記複数種類の値が対応付けられたノードに、対応付けた複数種類の値の物質に関するデータを関連付けるデータ関連付け部と、
    前記ノードを指定するノード指定部とを有し、
    前記マップ表示部は、前記データが関連付けられたノードが前記ノード指定部で指定されることで、当該データも表示するものであることを特徴とする請求項4記載の物質特性可視化装置。
  6. 前記複数種類のうち一種類を指定する種類指定部を有し、
    前記マップ表示部は、前記自己組織化マップとして、一つのノードに前記複数種類の値を対応付けた総合自己組織化マップの他に、前記複数種類のうち一種類が前記種類指定部で指定されることで、一つのノードに当該一種類の値を対応付け、当該一種類の値の類似関係を表す個別自己組織化マップも表示するものであることを特徴とする請求項4又は5記載の物質特性可視化装置。
  7. 表示装置を有するコンピュータ内で実行され、複数の物質それぞれにおける、複数の物性値を少なくとも含む複数種類の値が入力された該コンピュータを物質特性可視化装置として動作させる物質特性可視化プログラムにおいて、
    前記コンピュータ上に、
    n次元座標にノードが規則的に配列されたマップにおける複数のノードのうち、一つの物質につき一つのノードに、前記複数種類の値を対応付け、類似関係を表す自己組織化マップを作成する自己組織化マップ作成部と、
    前記自己組織化マップを前記表示装置に表示させるマップ表示部とを構築することを特徴とする物質特性可視化プログラム。
  8. 前記コンピュータ上に、
    前記複数種類の値が対応付けられたノードに、対応付けた複数種類の値の物質に関するデータを関連付けるデータ関連付け部と、
    前記ノードを指定するノード指定部とを構築し、
    前記マップ表示部は、前記データが関連付けられたノードが前記ノード指定部で指定されることで、当該データも前記表示装置に表示させるものであることを特徴とする請求項7記載の物質特性可視化プログラム。
  9. 前記コンピュータ上に、
    前記複数種類のうち一種類を指定する種類指定部を構築し、
    前記マップ表示部は、前記自己組織化マップとして、一つのノードに前記複数種類の値を対応付けた総合自己組織化マップの他に、前記複数種類のうち一種類が前記種類指定部で指定されることで、一つのノードに当該一種類の値を対応付け、当該一種類の値の類似関係を表す個別自己組織化マップも前記表示装置に表示させるものであることを特徴とする請求項7又は8記載の物質特性可視化プログラム。
  10. 請求項7から9のうちいずれか1項記載の物質特性可視化プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読取可能な記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022196207A1 (ja) * 2021-03-18 2022-09-22 日本電気株式会社 マップ画像生成装置、制御方法、及び非一時的なコンピュータ可読媒体
WO2023181167A1 (ja) * 2022-03-23 2023-09-28 日本電気株式会社 マップ生成装置、マップ生成方法、及び非一時的なコンピュータ可読媒体

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