JP7137946B2 - 昇降扉、フード、フード付き作業台、昇降扉の組立方法 - Google Patents
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Description
このように、従来の昇降扉は、組み立て時の作業性を向上させる点で改善の余地があった。
本発明の一態様に係る昇降扉の組立方法は、前記扉本体を前記扉本体の厚さ方向に移動させ、前記アクセス部を通して前記被ガイド部を前記ガイド溝内または前記ガイド溝の延長線上に配置する工程と、前記扉本体を上方に移動させ、前記被ガイド部を前記ガイド溝に配置する工程と、前記拘束部材の設置面において、前記ガイド溝に対向する位置に前記拘束部材を設置し、前記被ガイド部の前記アクセス部への移動を拘束する工程と、を含む。
これにより、昇降扉を組み立てる際の作業性を向上させることができる。
この構成によれば、例えば設置面に拘束部材を取り付ける前の状態にあっては、ガイド溝またはガイド溝の延長線上となる位置にアクセス部を通じて扉本体を扉本体の厚さ方向に沿って進入させることができる。その後、扉本体を上方に移動させることで、扉本体の被ガイド部を対応するガイド溝に収容することができる。これにより、作業性の更なる向上を図ることができる。
この構成によれば、例えば設置面に拘束部材を取り付ける前の状態にあっては、ガイド溝またはガイド溝の延長線上となる位置にアクセス部である切欠き部を通じて扉本体を扉本体の厚さ方向に沿って進入させることができる。その後、扉本体を上方に移動させることで、扉本体の被ガイド部を対応するガイド溝に収容することができる。これにより、作業性の更なる向上を図ることができる。
この構成によれば、扉本体の被ガイド部をガイド溝に組み付けた後に拘束部材を取り付けることで、更なる作業性の向上を図ることができる。
本発明の一態様に係るフード付き作業台は、上記態様のフードを備える。
この構成によれば、上記態様に係る昇降扉を備えているため、組み立て時の作業性を向上させることができる。
[フード付き作業台]
図1は、本実施形態に係るフード付き作業台1の全体構成を示す斜視図である。図2は、上記フード付き作業台を図1とは異なる角度から見た斜視図である。
図1、図2に示すように、フード付き作業台1は、天板12を有した作業台本体10と、作業台本体(作業台)10の天板12に設けられたフード20と、を備えている。このようなフード付き作業台1は、例えば、実験、研究を行う施設の室内等に設置され、フード20の内側に形成される作業空間S1内の気体がフード20から室内に漏出するのを抑える。
作業台本体10は、床面上に設置される下部構造部11と、下部構造部11上に設けられる天板12と、を備えている。天板12は、その上面に、水平面内に位置する作業面(設置面)12tを有する。
フード20は、下方に向けて開口する箱型に形成されている。フード20は、天板12上に組み付られることで、天板12の作業面12tとともに、略直方体状の作業空間S1を画成する。なお、フード20は、作業台本体10に対して着脱可能に組み付けられる構成であっても、作業台本体10と一体形成されていてもよい。
以下の説明において、開口部21Aが開口する方向を「前方」、開口部21Bが開口する方向を「後方」とし、開口部21Aと開口部21Bとを結ぶ方向を「前後方向」、水平面内において前後方向に直交する方向を「左右方向」、前後方向および左右方向に直交する方向を「上下方向」と称することとする。図中において、矢印UPは上方を示し、矢印FRは前方を示し、矢印LHは左方を示している。
なお、後壁部23は、昇降扉60(開口部21B)を有さない構成としてもよい。
中間柱41は、天板12の作業面12tから上方に向かって延びるよう立設されている。
なお、作業空間S1の内部に作業者がアクセスする場合には、前壁部22や後壁部23の昇降扉60を上昇させて開口部21Aや21Bを開く。このとき、不図示の制御装置によって、昇降扉60の昇降動作や作業空間S1内の圧力を検出し、排気ファン(図示無し)による気体の吸引量の調整を行い、作業空間S1内の圧力を適切に制御する。
次に、昇降扉60の構成について説明する。
図3は、前壁部22の部分斜視図である。図4は、前壁部22の部分正面図である。図5は、図3から扉本体61およびカバー72を取り外した状態を示す前壁部22の部分斜視図である。図6は、昇降扉60を構成する第一ガイド部材62を主に示す前壁部22の部分斜視図である。
図3~図6に示すように、昇降扉60は、扉本体61と、第一ガイド部材(ガイド部材)62、第二ガイド部材(ガイド部材)63と、ストッパ部材(拘束部材)70(図4、図5参照)と、を主に備えている。
上下の桟材61a,61bは、それぞれ左右方向に沿って延びている。
パネル材61cは、上下の桟材61a,61bの間に設けられている。パネル材61cは、光透過性を有したガラス(例えば、強化ガラス)、合成樹脂(例えば、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂)等から形成されている。
図4~図7に示すように、第一ガイド部材62は、支柱31において左右方向内側(扉本体61側)を向く側面31aに設けられている。支柱31は、上下方向に連続する中空筒状で、側面31aに、上下方向に連続するスリット31sが形成されている。第一ガイド部材62は、スリット31sに設けられている。第一ガイド部材62は、支柱31の側面31aから、左右方向内側に突出して設けられている。第一ガイド部材62は、第一ガイド溝(ガイド溝)62mを有している。第一ガイド溝62mは、左右方向内側に開口するとともに、上下方向に連続して形成されている。第一ガイド部材62の下端62bは、天板12の作業面12tよりも上方に離間して配置されている。
本実施形態において、パネル材61cにおける左右方向の幅は、一対の支柱31の側面31a同士の間隔よりも広く、一対の支柱31に設けられた第一ガイド部材62同士の間隔よりも狭くなっている。
図8、図9に示すように、第二ガイド部材63は、支柱31と一体に設けられている。第二ガイド部材63は、左右方向の内側に開口する平断面視C字状で、上下方向に連続する第二ガイド溝(ガイド溝)63mを有している。第二ガイド溝63mは、支柱31のスリット31sに連続している。
図4、図8に示すように、第二ガイド部材63は、第一ガイド部材62の下端62bよりも下方に延びている。第二ガイド部材63の下端63bは、天板12の作業面12tよりも上方に離間して配置されている。
ガイドローラ65bは、ユニット本体65aに回転自在に支持されている。本実施形態において、ガイドローラ65bは、例えば上下並んで2個設けられている。ガイドローラ65bは、ガイドユニット65が上下方向に移動するときに、第二ガイド溝63m内で転動する。
図10に示すように、昇降扉60の組立の際には、扉本体61を、前方から後方(図10中矢印Pの方向)に移動させる。すると、アクセス部A1を通して、扉本体61の扉角部64が、第一ガイド溝62mの下方であって、第一ガイド溝62mの延長線上に配置される。
図11に示すように、昇降扉60の組立の際には、扉本体61を、前方から後方(図11中矢印Pの方向)に移動させる。すると、アクセス部A2を通して、ガイドユニット65が、第二ガイド溝63mの下方であって、第二ガイド溝63mの延長線上に配置される。
このようにして、扉本体61は、扉角部64がアクセス部A1よりも上方に位置し、ガイドユニット65がアクセス部A2よりも上方に位置した状態で上下方向に昇降する。
図12に示すように、支柱31の上端部には、支柱31の上端開口部を塞ぐ蓋体73が設けられている。蓋体73は、第一ガイド部材62が上方に位置ズレするのを拘束する。
さらに、図3、図9に示すように、支柱31には、第二ガイド部材63やガイドユニット65、ストッパ部材70等を前方から覆うカバー72が装着されている。
図13は、昇降扉60の組立方法を示すフローチャートである。
図13に示すように、昇降扉60の組立方法は、支柱立設工程S11と、扉本体配置工程S12と、扉本体上昇工程S13と、ストッパ部材設置工程S14と、を主に備える。
このようにして、昇降扉60の組立が完了する。
このような構成によれば、アクセス部A1,A2を通じてガイド溝62m、63mに扉本体61を前方から組み付けることができる。これにより、例えば扉本体を上方から組み付ける場合と異なり、扉本体を支柱よりも上方に持ち上げたり、支柱と天井との間の間隔を考慮したりする必要がない。また、アクセス部A1,A2を通じてガイド溝62m、63mに扉本体61を組み付けることができるので、扉本体61に予め被ガイド部(扉角部64、ガイドユニット65)を設けておくことが可能になる。そのため、扉本体を一対の支柱の間に配置した後に被ガイド部を設ける等の工程が不要になる。
このような構成によれば、扉本体61をガイド溝62m,63mに組み付けた後、扉本体61がアクセス部A1,A2を通じてガイド溝62m,63mから脱落するのを抑制できる。
これにより、昇降扉60を組み立てる際の作業性を向上させることができる。
このような構成によれば、作業面12tにストッパ部材70を取り付ける前の状態にあっては、ガイド溝62m,63mの延長線上となる位置にアクセス部A1,A2を通じて扉本体61を前方から進入させることができる。その後、扉本体61を上方に移動させることで、扉本体61の被ガイド部(扉角部64、ガイドユニット65)を対応するガイド溝62m,63mに挿入することができる。これにより、作業性の更なる向上を図ることができる。
この構成によれば、扉本体61の被ガイド部をガイド溝62m,63mに組み付けた後にストッパ部材70を取り付けることで、更なる作業性の向上を図ることができる。
次に、第2実施形態について説明する。なお、以下に説明する第2実施形態においては、上記第1の実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
図14、図15に示すように、本実施形態の昇降扉60Bは、板状の扉本体61と、ガイド部材80と、アクセス部A3と、ストッパ部材70と、を備えている。
すなわち、扉本体配置工程S12では、扉本体61を溝壁部80wの前方から後方に移動させ、アクセス部A3を通じて被ガイド部82をガイド溝80m内に進入させる。
その後、扉本体上昇工程S13において、扉本体61を上方に移動させた状態で、ストッパ部材設置工程S14において、ストッパ部材70を作業面12t上に設置する。
これにより、昇降扉60Bの組立が完了する。
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれら実施例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は上記した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、上述した実施形態では、昇降扉60を、前壁部22と後壁部23とに備えるようにしたが、いずれか一方のみに設けるようにしてもよい。さらに、昇降扉60を、側壁部24に設けてもよい。
上述した実施形態では、ストッパ部材が作業面12tに設けられた構成について説明したが、扉本体61の下方移動を規制し、被ガイド部のアクセス部への進入を拘束する構成であれば、ストッパ部材を任意の位置に設けることが可能である。
10 作業台本体(作業台)
12 天板
12t 作業面(設置面)
20 フード
21A 開口部
21B 開口部
31 支柱(支持部材)
60,60B 昇降扉
61 扉本体
62 第一ガイド部材(ガイド部材)
62b 下端
62m 第一ガイド溝(ガイド溝)
63 第二ガイド部材(ガイド部材)
63b 下端
63m 第二ガイド溝(ガイド溝)
64 扉角部(被ガイド部)
65 ガイドユニット(被ガイド部)
70 ストッパ部材(拘束部材)
80 ガイド部材
80m ガイド溝
80w 溝壁部
82 被ガイド部
A1,A2,A3 アクセス部
H1,H2 高さ寸法
S1 作業空間
Claims (7)
- 板状に形成されるとともに、幅方向の両端部に被ガイド部を有する扉本体と、
前記扉本体の幅方向両側で上下方向に延びるとともに、前記被ガイド部を収容した状態で前記扉本体の上下方向の移動を案内するガイド溝を有したガイド部材と、
前記ガイド溝内または前記ガイド溝の延長線上に接続され、前記被ガイド部が前記扉本体の厚さ方向に通過可能とされたアクセス部と、
拘束部材と、を備える昇降扉であって、
前記拘束部材は、前記昇降扉の設置面上に着脱可能に設けられ、前記被ガイド部が前記ガイド溝内に収容された状態で、前記被ガイド部の下端に当たることで、前記扉本体の下方移動を規制して、前記被ガイド部の前記アクセス部への進入を拘束する昇降扉。 - 当該昇降扉の設置面上に設けられ、前記ガイド部材の下端と前記設置面との上下方向の間隔が、前記扉本体の下端から前記被ガイド部の上端までの高さ寸法以上となるよう、前記ガイド部材を支持する支持部材を備え、
前記アクセス部は、前記ガイド部材の下端と前記設置面との間に形成されている請求項1に記載の昇降扉。 - 前記ガイド部材は、前記ガイド溝に対して前記扉本体の厚さ方向の一方に位置する溝壁部を有し、
前記アクセス部は、前記溝壁部に形成され、前記扉本体の厚さ方向の一方から前記ガイド溝内または前記ガイド溝の延長線上に前記被ガイド部を通過可能とする切り欠き部である請求項1に記載の昇降扉。 - 前記拘束部材上に前記扉本体が載置された状態で、前記被ガイド部の少なくとも上端部が、前記ガイド溝内に収容されている請求項2または請求項3に記載の昇降扉。
- 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の昇降扉を備えるフード。
- 請求項5に記載のフードを備えるフード付き作業台。
- 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の昇降扉の組立方法であって、
前記扉本体を前記扉本体の厚さ方向に移動させ、前記アクセス部を通して前記被ガイド部を前記ガイド溝内または前記ガイド溝の延長線上に配置する工程と、
前記扉本体を上方に移動させ、前記被ガイド部を前記ガイド溝に配置する工程と、
前記拘束部材の設置面において、前記ガイド溝に対向する位置に前記拘束部材を設置し、前記被ガイド部の前記アクセス部への移動を拘束する工程と、を含む昇降扉の組立方法。
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