JP7136376B2 - シンチレータ構造体 - Google Patents
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Description
図1は、X線検出器を模式的に示す図である。
上述したように、本実施の形態では、シンチレータ11として「樹脂GOS」が採用されている。以下では、この理由について説明する。
まず、「樹脂GOS」において、発光出力が低下する原因について説明する。
「樹脂GOS」は、例えば、エポキシ樹脂などの樹脂と「GOS」粉体との混合物から構成される。そして、エポキシ樹脂および「GOS」粉体のいずれも可視光に対して透光性を有している。この点に関し、エポキシ樹脂の透光性は、「GOS」の透光性よりも高。このことから、「樹脂GOS」の透光性は、「GOS」セラミックの透光性よりも高くなる。したがって、「樹脂GOS」の透光性が「GOS」の透光性よりも高い結果、一見すると、「樹脂GOS」を使用したシンチレータ11の発光出力は、「GOS」セラミックを使用したシンチレータ11の発光出力よりも高くなると考えられる。
例えば、図2に示すように、シンチレータ構造体10は、直方体形状をしたシンチレータ11とシンチレータ11を覆う反射材12から構成されている。ここで、直方体形状をしたシンチレータ11は、ダイシング工程や研削工程などの加工工程を経て形成されることから、直方体形状の表面には、加工面が形成される。すなわち、「加工面」とは、機械的な加工が施された面をいう。具体的に、「加工面」には、ワーク厚み出しを実施するにあたり、研削砥石にて研削した面、もしくは、ダイシング処理を実施するためにスライシングブレードにてワークを切断した表面が含まれる。例えば、「樹脂GOS」を使用したシンチレータ11において、「加工面」とは、樹脂が露出する面と「GOS」粉体が破断した面とが混在する面として定義される。例えば、図1において示される破線は、「樹脂GOS」を使用したシンチレータ11において、シンチレータ11と反射材12との界面が「加工面」である場合を模式的に表している。この場合、「加工面」においては、樹脂11bを切断する領域と蛍光体11a(「GOS」粉体)が破断する領域が混在することがわかる。なお、図1に示す破線は、「加工面」の構成をわかりやすく説明するために描かれたものであり、破線によってシンチレータ11のシュリンクを意図するものではなく、破線で囲まれるシンチレータ11のサイズは、実線で囲まれるサイズであってもよい。
図3は、セルの厚さと発光出力との関係を示すグラフである。
次に、発光出力の密度依存性について説明する。
図3に示すように、「第2樹脂GOS」における発光出力の厚さ依存性を見ると、例えば、厚さが0.5mm以上1.8mm以下である場合において、「第2樹脂GOS」の発光出力は、「第1GOS」の発光出力よりも高くなる。つまり、「第1GOS」よりも発光出力の大きい「第2GOS」からなる「GOS」粉体にエポキシ樹脂を混合して形成された「第2樹脂GOS」は、「第2GOS」よりも発光出力が低下するものの、セルの厚さを0.5mm以上1.8mm以下の範囲にすることにより、「第1GOS」よりも発光出力を高くすることできることがわかる。つまり、「第2樹脂GOS」から構成されるセルの厚さを0.5mm以上1.8mm以下の範囲に設定すれば、「第2樹脂GOS」の発光出力を「第1GOS」と同等以上にすることができるのである。
上述した第1工夫点は、発光出力を確保する観点からの工夫点である。これに対し、これから説明する第2工夫点は、残光特性を確保する観点からの工夫点である。すなわち、シンチレータ構造体10Aの性能としては、発光出力が大きいだけでなく、残光特性が良好であることも要求される。そこで、まず、残光特性について説明する。
樹脂GOS」>「CWO」の関係が成立する領域がある。
特性の観点からは、「CWO」および「第3樹脂GOS」が優れているということになる。
続いて、シンチレータ構造体10の製造方法について説明する。
次に、本実施の形態における製法上の特徴点について説明する。
例えば、上述した製造工程を経ることにより製造された完成品であるシンチレータ構造体10Aに対して、信頼性を確保するために恒温高湿試験が行われる。
まず、本発明者が見出した新規な知見について説明する。
以下では、「樹脂GOS」からなるシンチレータ11を覆うように反射材12を塗布する前に、酸化チタン液浸漬処理をシンチレータ11の表面に実施することにより、シンチレータ11と反射材12との界面における密着力が高くなることを裏付ける検証結果について説明する。
圧子の先端半径(R1 ):0.3mm
支持台コーナーの半径(R2 ):0.3mm
試験片(サンプル)の厚さ(h):6.2mm
試験片(サンプル)の長さ(l):50mm
支点間距離(L):10mm
1.サンプルの作製
図12(a)は、抗折試験で評価するサンプルの作製工程を模式的に示す断面図であり、図12(b)は、抗折試験で評価するサンプルの作製工程を模式的に示す上面図である。
図13(a)は、抗折試験の様子を示す断面図であり、図13(b)は、抗折試験の様子を示す上面図である。図13(a)に示すように、圧子NLの先端部は、シンチレータ11と反射材との界面に接触させるとともに、図13(b)に示すように、圧子NLの先端部は、サンプルSPの幅方向の中心に位置するように配置される。
図14は、抗折試験の評価結果を示す図である。
10A シンチレータ構造体
11 シンチレータ
11a 蛍光体
11b 樹脂
20 受光素子
30 加工変質層
100 X線検出器
CL セル
FR 外枠
NL 圧子
SP サンプル
WF 基板
Claims (4)
- 複数のセルと、
前記複数のセルを覆う反射材と、
を備える、シンチレータ構造体であって、
前記複数のセルのそれぞれは、樹脂と蛍光体とを含み、
前記蛍光体は、テルビウムとセリウムを含有するガドリニウム酸硫化物からなり、
前記複数のセルのそれぞれの密度は、4.4g/cm3以上5.0g/cm3 未満であり、
前記複数のセルのそれぞれの厚さは、0.5mm以上1.8mm以下であり、
前記複数のセルのそれぞれの側面は機械加工面である、シンチレータ構造体。 - 請求項1に記載のシンチレータ構造体において、前記樹脂は、エポキシ樹脂である、シンチレータ構造体。
- 請求項1に記載のシンチレータ構造体において、前記複数のセルのそれぞれは、直方体形状から構成される、シンチレータ構造体。
- 請求項1に記載のシンチレータ構造体において、前記蛍光体は、X線を照射することにより蛍光を発生する、シンチレータ構造体。
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