JP7135220B2 - フォトニックバンドギャップファイバ及びレーザ装置 - Google Patents
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Description
本開示は、フォトニックバンドギャップファイバ及びレーザ装置に関するものである。
光を伝搬する光ファイバとして、全反射導波型(Total Internal Reflection:TIR)や、フォトニックバンドギャップ型(Photonic Band Gap:PBG)、屈折率導波フォトニッククリスタル型(Photonic Crystal Fiber:PCF)等のファイバがある(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4)。
高出力レーザの伝送等のためには、高出力に対応したシングルモードの光ファイバが必要となる。しかし、高出力な光を伝送するには光ファイバのコア径を大きくする必要があるため、従来の光ファイバ構成では光が分散し、マルチモードとなってしまっていた。工作機械の分野や、高出力エネルギー伝送の分野など、高出力に対応したシングルモード(もしくはモード分散を抑制することができる)光ファイバの需要はますます高まっている。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、高出力でモード分散を抑制することのできるフォトニックバンドギャップファイバ及びレーザ装置を提供することを目的とする。
本開示の第1態様は、光が伝搬するコア部と、前記コア部の周囲に設けられ、前記コア部の長手方向と直交する断面において、バックグラウンド材料に対して屈折率が異なる単位構造部が複数配置されて構成された所定形状の集合構造部が、フラクタル性を有するように複数配置され、前記集合構造部の中心を結んだ形状における所定の辺と、該形状に含まれる前記集合構造部の前記所定形状における所定の辺とは、0°より大きな所定の角度をなしているクラッド部と、を備えるフォトニックバンドギャップファイバである。
本開示によれば、高出力でモード分散を抑制することができるという効果を奏する。
〔第1実施形態〕
以下に、本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ及びレーザ装置の第1実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ1は、例えば、高出力レーザを用いる工作機械や、高出力エネルギー伝送、レーザ発信器などのレーザ装置に適応することが可能である。フォトニックバンドギャップファイバ1は、高出力でモード分散を抑制(より好ましくはシングルモード伝送)を行う光ファイバとして、上記に限定されず幅広い分野に適応可能である。高出力とは、例えば10kW以上の出力である。高出力としては、例えば、連続発振レーザやパルスレーザであれば1kW以上のものも含まれる。パルスレーザの場合には、パルスエネルギー/パルス時間幅がピーク出力となるため、200MWや20GWものピーク出力となる場合があるが、これらも高出力に含まれる。
以下に、本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ及びレーザ装置の第1実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ1は、例えば、高出力レーザを用いる工作機械や、高出力エネルギー伝送、レーザ発信器などのレーザ装置に適応することが可能である。フォトニックバンドギャップファイバ1は、高出力でモード分散を抑制(より好ましくはシングルモード伝送)を行う光ファイバとして、上記に限定されず幅広い分野に適応可能である。高出力とは、例えば10kW以上の出力である。高出力としては、例えば、連続発振レーザやパルスレーザであれば1kW以上のものも含まれる。パルスレーザの場合には、パルスエネルギー/パルス時間幅がピーク出力となるため、200MWや20GWものピーク出力となる場合があるが、これらも高出力に含まれる。
(フォトニックバンドギャップファイバの構成)
図1は、本開示の第1実施形態に係るフォトニックバンドギャップファイバ1の断面図である。断面とは、光が伝送するコア部2の長手方向と直交する面である。図1に示すように、本実施形態に係るフォトニックバンドギャップファイバ1は、コア部(コア領域)2と、クラッド部(クラッド領域)3とを主な構成として備えている。すなわち、フォトニックバンドギャップファイバ1においては、どの断面においても、図1のような構成となっている。なお、バックグラウンド材料としては、例えば、石英ガラス系材料が用いられる。
図1は、本開示の第1実施形態に係るフォトニックバンドギャップファイバ1の断面図である。断面とは、光が伝送するコア部2の長手方向と直交する面である。図1に示すように、本実施形態に係るフォトニックバンドギャップファイバ1は、コア部(コア領域)2と、クラッド部(クラッド領域)3とを主な構成として備えている。すなわち、フォトニックバンドギャップファイバ1においては、どの断面においても、図1のような構成となっている。なお、バックグラウンド材料としては、例えば、石英ガラス系材料が用いられる。
コア部2は、光ファイバであるフォトニックバンドギャップファイバ1において、光が伝搬する領域である。図1に示すようにコア部2は、フォトニックバンドギャップファイバ1の断面において中心部に設けられており、入力端から出力端まで連続して設けられている。すなわち、フォトニックバンドギャップファイバ1の入力端においてコア部2に対して光が入力され、コア部2を該光が伝搬し、出力端から出力される。後述するように、クラッド部3がフラクタル構造を応用して構成されているため、伝搬する光においてモード分散が抑制される。図1では、コア部2を例示的に六角形で示しているが、コア部2は、フォトニックバンドギャップファイバ1において光が伝搬する領域であるため、六角形に限らず、円形状等の他の形状であってもよい。
コア部2は、空孔、バックグラウンド材料と等しい材料、バックグラウンド材料と屈折率が異なる材料、または後述する集合構造部4を用いて構成される。空孔とは、すなわちホール(空気等のガスや真空)である。バックグラウンド材料と等しい材料とは、コア部2には特に加工が行われず、例えばバックグラウンド材料として石英ガラス系材料が用いられる場合には、石英ガラス系材料となる。バックグラウンド材料と屈折率が異なる材料とは、バックグラウンド材料として用いられている材料と比較して屈折率が高いまたは低い材料であり、例えば、ホウ素添加ガラスやフッ素添加ガラスが使用される。集合構造部4とは、後述するように、クラッド部3において構成される集合構造部4と同様の構造のものであり、バックグラウンド材料に対して屈折率が異なる単位構造部5が複数配置されて構成された所定形状Sの集合構造部4となる。図1では、コア部2がバックグラウンド材料と等しい材料で構成されている例を示している。コア部2を、空孔やバックグラウンド材料と屈折率が異なる材料等で構成する場合には、図1のように、クラッド部3の集合構造部4(すなわち六角形)と同様の形状として構成することとしてもよいし、円形状等の他の形状としてもよい。
コア部2の大きさ(例えば六角形であれば面積、円形であれば面積や直径など)については、伝搬する光の強度(出力)に基づいて設計される。すなわち、コア部2の大きさは、要求される出力性能に基づいて設定される。高出力レーザの伝送のためには、コア径は、一例として60μm程度である。なお、一般的なファイバレーザの波長は1.07μmであり、コア径とスケールが大きく異なるとモード分散が発生するが、後述するクラッド部3の構成によりシングルモード伝搬が期待できる。
クラッド部3は、コア部2の周囲に設けられている。すなわち、クラッド部3は、コア部2を伝搬する光に対してバンドギャップを構成している。クラッド部3は、コア部2の長手方向と直交する断面において、バックグラウンド材料に対して屈折率が異なる単位構造部5が複数配置されて構成された所定形状Sの集合構造部4が、フラクタル性を有するように複数配置されている。図1では単位構造部5を囲うように所定形状Sを示しているが、例えば、外周側の単位構造部5の中心を結ぶようにして所定形状SSを定義することとしてもよい。どちらの場合でも六角形状は相似関係となる。
単位構造部5は、バックグラウンド材料に対して屈折率が異なるもので構成されるが、例えば、ホール(空気等のガスや真空)や、バックグラウンド材料に対して屈折率が高いまたは低い材料を使用して構成することができる。屈折率が高いまたは低い材料としては、例えば、ホウ素添加ガラスやフッ素添加ガラスである。本実施形態では、ホールにより単位構造部5が構成される場合を一例として説明する。
単位構造部5は、図1のように断面では、集合構造部4を構成する単位要素として配置される。また、単位構造部5は、フォトニックバンドギャップファイバ1の長手方向では、コア部2に平行となるように構成されている。なお、集合構造部4に含まれる単位構造部5の数については、図1では19個設けているが、限定されない。
集合構造部4は、複数の単位構造部5が格子状に集合して所定形状Sとなるように配置されることによって構成されている。集合構造としては例えば多角形とすることができるが、後述するようにフラクタル性(例えば、集合構造部4の中心を結んだ形状が、所定形状Sと相似関係となるように配置される)が満たされれば、適切な形状を採用することができる。本実施形態では、一例として、集合構造部4における所定形状Sを、六角形とする。すなわち、単位構造部5が六角形となるように配置されることにより、集合構造部4が構成される。
また、単位構造部5と、集合構造部4とは、2つのスケールをパラメータとしている(図2)。具体的には、断面において、集合構造部4に含まれる各単位構造部5の中心間の距離d1は、光の波長に基づいて設定されている。すなわち、各単位構造部5の中心間の距離d1と光の波長とは対応関係を有している。対応関係とは例えば正の相関関係であり、波長が長い場合は、各単位構造部5の中心間の距離d1も長くなる。例えば、各単位構造部5の中心間の距離d1は、光の波長と同等なスケールに設定される。例えば、図2に示すように、単位構造部5の中心間の距離は、使用する光の波長を1.07μmとすると、2~20μ程度など(2μ以上20μ以下)の値に設定される。また、断面において、各集合構造部4の中心間の距離d2は、光の強度に基づいて設定されている。すなわち、各集合構造部4の中心間の距離d2と光の強度(および伝送長さ)とは対応関係を有している。対応関係とは例えば正の相関関係であり、光の強度が高い場合は、各集合構造部4の中心間の距離d2も長くなる。中心間の距離d2は、d2を直径とする円を光の伝播の有効断面積Aeffとする時のエネルギー密度が誘導ラマン散乱の発生閾値以下になるように設定される。誘導ラマン散乱の発生エネルギー密度を下回るための有効断面積Aeffは、下記の式(1)で見積もることができる。
ここでPthはファイバへの入力パワー、gRはファイバのラマン利得係数で石英ガラスの場合1×10-13m/W程度、Lは伝送ファイバ長である。例えば、20kW出力を20m伝送するには、集合構造部4の中心間の距離は60μm程度等と設定される。
このように2つのパラメータを用いることによって、バンドギャップを制御して出力性とシングルモード性を調整し、高出力でモード分散を抑制することができる。その他のパラメータとして、例えば、ファイバの直径は200μm、単位構造部5の直径(例えばホールの直径)は8.64μm等とそれぞれ設定される。
クラッド部3に配置された集合構造部4は、フラクタル構造(フラクタル性)となるように配置されている。フラクタル構造とは、全体像と、一部分とが、互いに相似である関係をいう(自己相似性)。図2に示すように、集合構造部4は、コア部2を中心として、半径方向に層を構成している。図2の断面の例では、第1層(図2のL1)と第2層(図2のL2)を構成する場合について図示しているが、層数については適宜設定することが可能である。各相を構成する集合構造部4は、集合構造部4の中心を結んだ形状が、所定形状Sと相似関係となるように配置される。図2のように、第1層における各集合構造部4の中心を結んだ形状S1と、第2層における各集合構造部4の中心を結んだ形状S2と、集合構造部4の所定形状Sとは、互いに相似関係にある。なお、各層における各集合構造部4の中心を結んだ形状と、コア部2とは同心性(中心点が共通している)を有している。
コア部2を伝搬する光に対して、クラッド部3の各模様がフラクタルであることを効果的に認識させるために、各層において、集合構造部4の中心を結んだ形状と、該形状に含まれる集合構造部4の所定形状Sとでは、互いに相似関係にあり、かつ、所定の回転角(0°でない)だけ回転した関係にある。互いに相似関係にあり、かつ、所定の回転角だけ回転した関係とは、一方の図形の中心を軸として所定の回転角だけ回転させ、スケール変換(拡大又は縮小)を行うことにより、互いの図形が合同となることをいう。
所定形状Sを六角形とすると、各層において、集合構造部4の中心を結んだ形状における所定の辺と、該形状に含まれる集合構造部4の所定形状Sにおける所定の辺とは、所定の角度θをなしている。換言すると、集合構造部4の中心を結んだ形状における所定の辺に対して、該形状に含まれる集合構造部4の所定形状Sには、角度θをなす辺が含まれている。具体的には、図3に示すように、第2層における各集合構造部4の中心を結んだ形状S2における特定の辺と、該辺と接する第2層における集合構造部4における特定の辺(コア部2に対して外側に位置している辺)とが、所定の角度θをなしている。なお、所定の角度θとは、0°よりも大きい値となる。すなわち、図3における第2層では、第2層における各集合構造部4の中心を結んだ形状と、第2層における集合構造部4とは、互いに相似関係にあり、かつ、所定の回転角だけ回転した関係となる。なお、第1層(他の層があれば他の層)についても同様の関係がある。
集合構造部4の所定形状Sが六角形の場合には、所定の角度θは、以下の式(2)より、13.00391°(=約13°)となる。
このように、各層において、集合構造部4の中心を結んだ形状と、該形状に含まれる集合構造部4の所定形状Sとでは、互いに相似関係にあり、かつ、所定の回転角だけ回転した関係とすることにより、各集合構造部4を接触させることなく、密に充填することが可能となる。また、コア部2を伝搬する光に対して、フラクタル性を適切に認識させることができる。また、カイラリティがあるため、運動量と偏波保持特性を期待できる。なお、上記例では、集合構造部4の所定形状Sが六角形の場合で説明したが、所定形状については多角形等の他の形状とすることとしてもよい。この場合であっても、集合構造部4の中心を結んだ形状と、該形状に含まれる集合構造部4の所定形状Sとで所定の回転角(0°より大きい)だけ回転させること(集合構造部4の中心を結んだ形状における所定の辺と、該形状に含まれる集合構造部4の所定形状Sにおける所定の辺とは、所定の角度をなしていること)によって、コア部2を伝搬する光に対して、フラクタル性を適切に認識させることができる。
例えば、集合構造部4の中心を結んだ形状と、該形状に含まれる集合構造部4の所定形状Sとで所定の回転角だけ回転させない(回転角が0°)場合(参考例)を図4に示す。図4のように、単に集合構造部4を、相似構造であるS1、S2を構成する多角形の対角線と集合構造部4の対角線を互いに平行になるよう構成した場合(参考例)には、伝搬する光が、各集合構造部4を各層に対応して認識することができず、適切にフラクタル性を認識させることができない。
なお、回転については、時計回りとしてもよいし、反時計回りとしてもよい。
(フォトニックバンドギャップファイバの作用効果)
次に、上述のフォトニックバンドギャップファイバ1による作用効果について図5から図9を参照して説明する。なお、以下の説明は、定性的な説明であり、各特性は各図に記載の例に限定されない。図5から図8は参考例におけるファイバの断面図とバンド特性を示している。バンド特性とは、コアの長手方向と直交する方向(断面図の平面方向)における波長の特性(波数空間)を示した図である。なお、各バンド特性には、参考に伝搬する光の波長(使用波長)も示している。
次に、上述のフォトニックバンドギャップファイバ1による作用効果について図5から図9を参照して説明する。なお、以下の説明は、定性的な説明であり、各特性は各図に記載の例に限定されない。図5から図8は参考例におけるファイバの断面図とバンド特性を示している。バンド特性とは、コアの長手方向と直交する方向(断面図の平面方向)における波長の特性(波数空間)を示した図である。なお、各バンド特性には、参考に伝搬する光の波長(使用波長)も示している。
図5は、コア径を大きく設定し、コアの周囲にコア径と同等のホールを配置した場合の高出力用ファイバの断面図の参考例EX1である。図6は、図5の参考例EX1のファイバに対応したバンド特性である。図7は、コア径を小さく設定し、コアの周囲にコア径と同等のホールを配置した場合の低出力用ファイバの断面図の参考例EX2である。図8は、図7の参考例EX2のファイバに対応したバンド特性である。図9は、図1に記載の本実施形態に係るフォトニックバンドギャップファイバ1に対応したバンド特性の一例を示している。
なお、図6、図8、図9の各バンド特性では、横軸を波数とし、縦軸を各波数成分の状態密度としている。そして、各バンド特性には、伝搬する光の波長(使用波長)に対応する波数をWLとしている。また、光の一状態が取り得る横方向(コア部2の長手方向と直交する方向)の分散区間をエリアAとして示している。すなわち、エリアAには、横方向において、光が伝搬方向に広がりを持つため、光の一状態が入りうる波数領域上の区間が幅を持つことになる。また、ファイバの構造に起因した波数をP1、P2、P3a、P3bとして示している。このファイバの構造に起因した波数とは、図6や図8のようなファイバの構造によって異なる特性を示すものであり、コア部2において横方向の伝搬が許される波数(波長)を示すものである。すなわち、ファイバの構造に起因した波数間の幅が、光の一状態が入りうる横方向の分散区間以上であれば、光が横方向に伝搬せず(漏れず)、コアの長手方向のみに伝搬することとなる。
すなわち、バンド特性としては、使用波長WLよりも低い波数領域において、光の一状態が入りうる横方向の分散区間であるエリアAを適切に一つのみ入る構成とすることができれば、横方向には、1つのモードのみが存在しているということとなり、シングルモード伝送が期待できる。
図5の参考例のように、コア径を高出力用に大きくするため、構造のスケールをコア径と同等スケールに大きくとりホール径を大きくした場合には、バンド状態の間隔が狭く、使用波長WL(使用波長WLの波数ベクトル=√((横方向の波数ベクトル)^2+(長手方向の波数ベクトル)^2))よりも低い横方向の波数領域において、光の一状態が入りうる分散区間であるエリアAが存在することのできるバンドギャップができない。具体的には、図6に示すように、光の一状態が入りうる横方向(コアの長手方向と直交する方向)の分散区間であるエリアAにP1が位置してしまうため、エリアAの幅の解像度から見ると連続的なエネルギー準位をとる。これはどのような波数であってもクラッド部3へ光の一部の伝搬(漏れ)が起こることを意味する。すなわち、シングルモード伝送以前の問題となる。
図7の参考例のように、ホール径を波長と同等の長さスケールに小さくとり、複数のホール構造を取り除いて大きなコア領域を確保する場合には、図8に示すように、P2の間隔が広くなり、エリアAが2つ以上存在することとなる。このため、2つのエリアAのそれぞれに、光の一状態の横方向の成分が入りうるため、基本モードだけでなく高次モードも発生し、シングルモード伝送ができない。
これに対して、フラクタル構造を適用したフォトニックバンドギャップファイバ1では、図9に示すように、P3a及びP3bの間隔を適切に設定することができる。このため、エリアAを1つのみ存在させることができる。フォトニックバンドギャップファイバ1では、光の一状態の横方向の成分(モード)が、図9のエリアAの1つのみとなるため、より効果的にシングルモード伝搬を行うことが可能となる。なお、P3aについては集合構造部4の配置により、P3bについては単位構造部5の配置によりそれぞれ調整することが可能となる。そのため、光の一状態が入りうる横方向(コアの長手方向と直交する方向)の分散区間であるエリアAを使用波数未満の領域において1つのみ設定することができ、シングルモードを達成することが可能となる。すなわち、光の一状態が入りうる横方向(コアの長手方向と直交する方向)の分散区間であるエリアAが1つのみ存在するように、集合構造部4の配置と、単位構造部5の配置とを調整することによって、シングルモードが期待できる。
なお、図10に示すようにファイバの構造を二重格子点構造とした場合(参考例EX3)には、複数のホールを取り除いた大きなコア径構造についてシングルモード伝搬とすることは困難である。なお、二重格子点構造とは、ホールの間隔を、2種類(図10のN1とN2)として構成された格子点構造である。例えば、図11のように、高次の伝搬モードが存在してしまい、マルチモードとなる。なお、図11では、3次までの高次モードのビームプロファイルを例示的に示している。
図1等に記載のフォトニックバンドギャップファイバ1では、図9に示すようにバンドギャップを適切に設定することができるため、図12(ビームプロファイル図)に示すように、高次のモードは存在せず、1次のモードのみとして、シングルモード伝搬が期待できる。なお、図12の結果については、Rsoft社のシミュレーションソフトであるFemSIMを使用した。
(フォトニックバンドギャップファイバのより好適な構成例)
上記の例では、角度θを式(2)のように説明したが、角度θについては式(2)に限定されず、0°より大きければよい。シングルモード伝送(モード分散抑制)のためにより好適な構成について以下に説明する。
上記の例では、角度θを式(2)のように説明したが、角度θについては式(2)に限定されず、0°より大きければよい。シングルモード伝送(モード分散抑制)のためにより好適な構成について以下に説明する。
図13は、フォトニックバンドギャップファイバ1におけるより好適な構成例を説明する図である。図13では、簡略的に図1の第1層に対応した構成を示しているが、第2層等を追加することとしてもよい。図13に示す角度θは、図1の角度θと等しい定義である。具体的には、各集合構造部4の中心を結んだ形状における特定の辺(図13のW1)と、該辺と接する集合構造部4における特定の辺(図13のW2)とがなす角度となる。なお、W2について、本実施形態では、六角形を想定しているため、集合構造部4では、互いに平行となる辺と対角線が存在する。このため、W2については辺について定義してもよいし、図13のように対角線について定義してもよい。このようにしてみると、六角形では互いに平行関係にある辺と対角線とが存在するため、角度θは、各集合構造部4の中心を結んだ形状(大構造)である六角形の対角線と、集合構造部(小構造)4の六角形の対角線とがなす角のうち最小のものということもできる。また、W2については、後述するように、Z1と直交する線となる。
ここでθは、以下の式(3)のように示される。
式(3)に示されるように、角度θを16.10211°とすることによって、より効果的にモード分散を抑制してシングルモード伝送を行うことが期待できる。なお、図13では概略的に第1層(L1)に対応した構成としているが、例えば図3のように、第2層(L2)等の多相構造とすることも可能である。このような場合には、第1層(L1)における角度θと例えば第2層(L2)等の他の層の角度θとは等しくなる。すなわち、互いに中心を結んで六角形をなし、該六角形の中心はコア部2の中心と等しい複数の集合構造部4を1つの層(L1やL2等)として、クラッド部3には、コア部2の中心からの距離が互いに異なる複数の層が形成されており、各層において、所定の角度θは互いに等しくなる。換言すると、後述するねじれ角θ´も各層において等しくなり、各層において角度θとねじれ角θ´との合計は30°となることが好ましい。
そしてさらに、図13におけるねじれ角θ´のように角度を定義することとしてもよい。ねじれ角θ´を説明するために、図13に示すように、断面においてx軸及びy軸からなる直行座標系を想定する。このような直交座標系を想定した場合には、六角形である各集合構造部4の2辺はx軸に平行となるものとする。
このような場合において、ねじれ角θ´は、y軸に平行な直線(図13のZ1)と、コア部2の中心及び集合構造部4の中心を通る直線(図13のZ2)とのなす角となる。Z2は、換言すると対角線となる。ねじれ角θ´は、0°以上の角度となる。
例えば、角度θを式(3)に示すように設定した場合には、ねじれ角θ´は、以下の式(4)のようになる。
式(4)のように、ねじれ角θ´が13.89789°となる。すなわち、角度θとねじれ角θ´とは、合計がθ+θ´=30°となることがより好ましい。なお、ねじれ角θ´は、角度θに依らずθ+θ´=30°の関係が成り立たないこととしてもよい。また、式(2)の角度θとの関係でねじれ角θ´を定義することとしてもよい。この場合には、ねじれ角θ´は、16.99609°となり、角度θとの合計が30°となる。なお、角度θは0°より大きく、ねじれ角θ´は0°以上となる。このため、角度θを30°とした場合には、ねじれ角θ´を0°とすることとしてももい。
図13の構造を分解すると、図14のように、大構造と小構造の直積と考えることができる。すなわち、大構造として、複数の集合構造部4をまとめてみた場合には、ねじれ角θ´のようにねじれが生じている。そして、小構造として集合構造部4をみた場合には、角度θのようにねじれが生じている。なお、図13において、W1を時計回りに60°回転することで、Z2と平行な線となり、W2を時計回りに60°回転することで、小構造における対角線と平行な線となる。
このように大構造と小構造とでねじれが発生しており、それらを組み合わせることによって、図13のような適切なフラクタル構造を備えるフォトニックバンドギャップファイバ1を構成することができる。
角度θを式(3)に示すように16.10211°とした場合の構造に基づいて、角度θの説明を行う。図15は、図13に基づいて集合構造部4を模式的に六角形で示した図である。図15では、集合構造部4に含まれる単位構造部5において外周側の単位構造部5の各中心を結んで形成される六角形を形状11として示している。このような場合に、集合構造部4の形状11の1辺の長さE1を6とする。この長さは、ある単位長さを1とし、該単位長さを基準とした長さである。このように長さを定義した場合に、集合構造部4を囲うように(中心が等しい)、1辺が7の長さ(すなわち、集合構造部4の1辺の7/6倍)の六角形(以下「外周形状」という)14を考える(すなわち、長さE2が7)。外周形状14を考えると、図15に示すように、各集合構造部4に対応する外周形状14は互いに接している。そして、各外周形状14の隙間15が三角形となる。例えばこの隙間に後述する補完部7が配置される。図15のように各外周形状14が構成されると、隙間15の三角形の1辺の長さE3は3となる。換言すると、角度θが16.10211°とする場合には、隙間15の三角形の1辺は3となる。
外周形状14の六角形の1辺の長さE2と、隙間15の三角形の1辺の長さE3とは、角度θと図16に示す関係となる。図16は、横軸を隙間15の三角形の1辺の長さ(単位長さを1とする)とし、縦軸を角度θとしている。図15に示す構造では、隙間15の三角形の1辺の長さE3は3であるため、図16より、角度θは16.10211°となる。換言すると、外周形状14の長さE2を7として隙間15の三角形の1辺の長さE3が3なる場合には、角度θは16.10211°となる。すなわち、六角形の1辺の長さE1と隙間15の三角形の辺の長さE3とで、角度θがコントロールされる。そしてさらに、角度θとねじれ角θ´との合計が30°となるとすると、角度θが決定すれば、ねじれ角θ´も決まる。
図15に示すように、角度θを16.10211°とすることによって、各外周形状14が一部で接し、図15のように各集合構造部4を密に構成することができる。特に図15(図13と同様)のように構成することで、効果的にシングルモード伝送とすること(効果的にモード分散を抑制すること)が可能となる。
なお、図1や図13等の構成例では、コア部2として集合構造部4が1つ欠けているような構成を一例としているが、コア部2の構成は限定されない。例えば、コア部2は、複数の集合構造部4が欠けている構成としてもよい。一例として、図17では、コア部2において7つの集合構造部4が欠けている例を示す。
以上説明したように、本実施形態に係るフォトニックバンドギャップファイバ及びレーザ装置によれば、光が伝送するコア部2の周囲に設けられたクラッド部3において、バックグラウンド材料に対して屈折率が異なる単位構造部5を用いて構成した集合構造部4をフラクタル性を有して配置しているため、ギャップが広いバンド構造とギャップが狭いバンド構造とを重ね合わせてバンド構造を構成することができるため、シングルモード伝送を行うことが可能となる。なお、コア部2の大きさを大きくすることで、高出力でシングルモード伝送が期待できる。
また、集合構造部4の中心を結んだ形状と、該形状に含まれる集合構造部4の所定形状Sとは、相似関係にあり、かつ、所定の回転角だけ回転した関係にあるため、導通する光により適切にフラクタル構造を認識させることができ、シングルモード伝送(モード分散抑制)を行うことが可能となる。所定形状Sが六角形の場合には、集合構造部4の中心を結んだ形状における所定の辺と、該形状に含まれる集合構造部4の所定形状Sにおける所定の辺とが所定の角度θをなすことで、導通する光により適切にフラクタル構造を認識させることができ、シングルモード伝送(モード分散抑制)を行うことが可能となる。
〔第2実施形態〕
次に、本開示の第2実施形態に係るフォトニックバンドギャップファイバ及びレーザ装置について説明する。
本実施形態では、コア部2を伝搬する光の伝送形状を改善する。以下、本実施形態に係るフォトニックバンドギャップファイバ及びレーザ装置について、第1実施形態と異なる点について主に説明する。
次に、本開示の第2実施形態に係るフォトニックバンドギャップファイバ及びレーザ装置について説明する。
本実施形態では、コア部2を伝搬する光の伝送形状を改善する。以下、本実施形態に係るフォトニックバンドギャップファイバ及びレーザ装置について、第1実施形態と異なる点について主に説明する。
例えば、図1のようにフォトニックバンドギャップファイバ1を構成した場合、図18のように、断面から見たときに光の伝送形状がいびつな形状(例えば、円形状の周囲に凸部がついたような形状)となる可能性がある。レーザ発信器から出射した光のビームプロファイルは一般的には円形であるため、伝送形状も円形状であることが好ましい。
本実施形態におけるフォトニックバンドギャップファイバ1では、図19に示すように、コア部2と、集合構造部4との隙間領域には、バックグラウンド材料に対して屈折率が異なる補完部7が構成されている。隙間領域とは、コア部2と、コア部2の周囲に配置された集合構造部4との間にできる隙間であるが、各集合構造部4間の隙間についても補完部7を構成してもよい。
具体的には、図19に示すように、集合構造部4が六角形の場合には、隙間は三角形状となる。このため、隙間領域に三角形状の補完部7を設ける。補完部7は、各集合構造部4と接しないように、隙間領域に設けられる。なお、補完部7の形状については、三角形状に限定されない。
補完部7は、バックグラウンド材料に対して屈折率が異なるもので構成されるが、例えば、ホール(空気等のガスや真空)や、バックグラウンド材料に対して屈折率が高いまたは低い材料を使用して構成することができる。屈折率が高いまたは低い材料としては、例えば、ホウ素添加ガラスやフッ素添加ガラスである。本実施形態では、補完部7はホールであるものとする。なお、補完部7の大きさ(断面における面積)については図19の大きさに限定されない。
補完部7は、所定形状を六角形としてコア部2に所定形状と同形状の六角形を想定した場合に、コア部2の六角形における相対する辺の中点をそれぞれ結んだ各直線に対して、コア部2の六角形の中心を軸として右回りまたは左周りにφをなす直線状に、中心が位置している。具体的には、補完部7は、中心に集合構造部4と同形状の六角形を想定すると、六角形の相対する辺の中点をそれぞれ結んだ線に対して、六角形の中心を軸として式(5)より約16.1°の角度位置(図19のφ)に、中心が位置する。そして、60°毎に補完部7が配置される。なお、式(5)に記載の角度は、角度θが式(3)に示すように、16.10211°のときの補完部7の角度である。
これにより、光の伝送形状を円形状に近づけることが可能となるため、光がガウシアンで入ってきた場合でも、入力される接続位置での損失等を抑制することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係るフォトニックバンドギャップファイバ及びレーザ装置によれば、コア部2と集合構造部4との隙間領域において、バックグラウンド材料に対して屈折率が異なる補完部7を設けるため、光が導通する領域がいびつ型(例えば風車型)となってしまうことを防止して、より円形状に近づけることができる。このため、光の導通性や、フォトニックバンドギャップファイバと接続される他の装置との整合性をより向上させることが可能となる。
本開示は、上述の実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施が可能である。なお、各実施形態を組み合わせることも可能である。すなわち、上記の第1実施形態、及び第2実施形態については、それぞれ組み合わせることも可能である。
以上説明した各実施形態に記載のフォトニックバンドギャップファイバ(1)は例えば以下のように把握される。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)は、光が伝搬するコア部(2)と、前記コア部(2)の周囲に設けられ、前記コア部(2)の長手方向と直交する断面において、バックグラウンド材料に対して屈折率が異なる単位構造部(5)が複数配置されて構成された所定形状(S)の集合構造部(4)が、フラクタル性を有するように複数配置され、集合構造部(4)の中心を結んだ形状における所定の辺と、該形状に含まれる集合構造部(4)の所定形状における所定の辺とは、0°より大きな所定の角度をなしているクラッド部(3)と、を備える。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)は、光が伝搬するコア部(2)と、前記コア部(2)の周囲に設けられ、前記コア部(2)の長手方向と直交する断面において、バックグラウンド材料に対して屈折率が異なる単位構造部(5)が複数配置されて構成された所定形状(S)の集合構造部(4)が、フラクタル性を有するように複数配置され、集合構造部(4)の中心を結んだ形状における所定の辺と、該形状に含まれる集合構造部(4)の所定形状における所定の辺とは、0°より大きな所定の角度をなしているクラッド部(3)と、を備える。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、光が伝送するコア部(2)の周囲に設けられたクラッド部(3)において、バックグラウンド材料に対して屈折率が異なる単位構造部(5)を用いて構成した集合構造部(4)をフラクタル性を有して配置しているため、ギャップが広いバンド構造とギャップが狭いバンド構造と重ね合わせてバンド構造を構成することができる。このため、シングルモード伝送もしくはモード分散抑制を行うことが可能となる。なお、コア部(2)の大きさを大きくすることで、高出力でシングルモード伝送が期待できる。また、集合構造部の中心を結んだ形状における所定の辺と、該形状に含まれる集合構造部の所定形状における所定の辺とは、所定の角度をなしている構成とすることによって、導通する光に対してより効果的にフラクタル構造を認識させることができる。すなわち、より効果的にシングルモード伝送もしくはモード分散抑制を行うことが可能となる。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)は、前記断面において、前記集合構造部(4)に含まれる各前記単位構造部(5)の中心間の距離は、前記光の波長と対応関係を有していることとしてもよい。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、集合構造部(4)に含まれる各単位構造部(5)の中心間の距離を光の波長に基づいて設定することで、該波長の光を適切に伝送することが可能となる。また、該波長に適応してシングルモード伝送もしくはモード分散抑制が可能となる。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)は、前記断面において、各前記集合構造部(4)の中心間の距離は、前記光の強度と対応関係を有していることとしてもよい。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、各集合構造部(4)の中心間の距離を光の強度に基づいて設定することで、光の強度が強い場合(高出力の場合)であっても対応することが可能となる。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)は、前記集合構造部(4)は、前記コア部(2)の周囲に設けられており、前記集合構造部(4)の中心を結んだ形状が、前記所定形状(S)と相似関係となるように配置されることとしてもよい。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、集合構造部(4)の中心を結んだ形状が、所定形状(S)と相似関係となるように配置されるため、適切にフラクタル構造とすることができる。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)は、前記所定形状(S)は多角形であり、前記集合構造部(4)の中心を結んだ形状と、該形状に含まれる前記集合構造部(4)の前記所定形状(S)とは、互いに相似関係にあり、かつ、所定の回転角だけ回転した関係にあることとしてもよい。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、集合構造部(4)の中心を結んだ形状と、該形状に含まれる集合構造部(4)の所定形状(S)とは、相似関係にあり、かつ、所定の回転角だけ回転した関係にあるため、導通する光により適切にフラクタル構造を認識させることができ、シングルモード伝送もしくはモード分散抑制を行うことが可能となる。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)は、前記所定形状(S)は六角形であり、前記集合構造部(4)の中心を結んだ形状における所定の辺と、該形状に含まれる前記集合構造部(4)の前記所定形状(S)における所定の辺とは、所定の角度(θ)をなしていることとしてもよい。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、所定形状(S)が六角形の場合には、集合構造部(4)の中心を結んだ形状における所定の辺と、該形状に含まれる集合構造部(4)の所定形状(S)における所定の辺とが所定の角度(θ)をなすことで、導通する光により適切にフラクタル構造を認識させることができ、シングルモード伝送もしくはモード分散抑制を行うことが可能となる。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)は、前記所定の角度(θ)をθとした場合に、式(6)により表されることとしてもよい。なお、式(6)は、上記の式(2)に対応している。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、適切にフラクタル構造を構成することが可能となる。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)は、互いに中心を結んで六角形をなし、該六角形の中心は前記コア部(2)の中心と等しい複数の前記集合構造部(4)を1つの層として、前記クラッド部(3)には、前記コア部(2)の中心からの距離が互いに異なる複数の層が形成されており、各層において、前記所定の角度は互いに等しいこととしてもよい。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、多相構造となっている場合でも適切にフラクタル構造を形成することができる。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、所定の角度を式(7)に示すθとして設定することによって、より効果的に高次モードの発生を抑制することができる。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)は、前記断面においてx軸及びy軸からなる直行座標系を想定した場合に、六角形である各前記集合構造部(4)の2辺は前記x軸に平行であり、前記コア部の中心を通り前記y軸に平行な直線と、前記コア部の中心及び前記集合構造部(4)の中心を通る直線とは、0°以上のねじれ角を有していることとしてもよい。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、コア部(2)の中心を通りy軸に平行な直線と、コア部(2)の中心及び集合構造部(4)の中心を通る直線とは、0°以上のねじれ角を有していることで、より効果的に高次モードの発生を抑制することができる。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)は、前記所定の角度と、前記ねじれ角との合計は、30°であることとしてもよい。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、所定の角度とねじれ角との合計が30°であることで、コア部(2)を通る光を、より効果的にシングルモードに近づけることができる。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)は、前記断面においてx軸及びy軸からなる直行座標系を想定した場合に、六角形である各前記集合構造部(4)の2辺は前記x軸に平行であり、前記コア部の中心を通り前記y軸に平行な直線と、前記コア部の中心及び前記集合構造部(4)の中心を通る直線とのなす角度をθ´とした場合に、次に示す式(8)により表されることとしてもよい。なお、式(8)は、上記の式(4)に対応している。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、コア部(2)の中心を通りy軸に平行な直線と、コア部(2)の中心及び集合構造部(4)の中心を通る直線とのなす角度を、式(8)に示すθ´として設定することによって、より効果的に高次モードの発生を抑制することができる。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)は、前記コア部(2)と、前記集合構造部(4)との隙間領域には、前記バックグラウンド材料に対して屈折率が異なる補完部(7)が構成されていることとしてもよい。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、コア部(2)と集合構造部(4)との隙間領域において、バックグラウンド材料に対して屈折率が異なる補完部(7)を設けるため、光が導通する領域がいびつ型(例えば風車型)となってしまうことを防止して、より円形状に近づけることができる。このため、光の導通性や、フォトニックバンドギャップファイバ(1)と接続される他の装置との整合性をより向上させることが可能となる。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)において、前記補完部(7)は、前記所定形状を六角形として前記コア部(2)に前記所定形状と同形状の六角形を想定した場合に、前記コア部(2)の六角形における相対する辺の中点をそれぞれ結んだ各直線に対して、前記コア部(2)の六角形の中心を軸として右回りまたは左周りに式(7)におけるφをなす直線状に、中心が位置していることとしてもよい。なお、式(7)は、上記の式(5)に対応している。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、補完部(7)を適切にコア部(2)と、集合構造部(4)との隙間領域に配置することができる。すなわち、光が導通する領域をより円形状に近づけることができる。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)は、前記コア部(2)は、空孔、前記バックグラウンド材料と等しい材料、前記バックグラウンド材料と屈折率が異なる材料、または前記集合構造部(4)を用いて構成されることとしてもよい。
本開示に係るフォトニックバンドギャップファイバ(1)によれば、コア部(2)として、空孔(例えば空気や真空)、バックグラウンド材料と等しい材料、バックグラウンド材料と屈折率が異なる材料、または集合構造部(4)を用いて、光が導通する領域を適切に構成することが可能となる。なお、コア部(2)における集合構造部(4)とは、クラッド部(3)における集合構造部(4)と同様の構造であり、具体的には、バックグラウンド材料に対して屈折率が異なる単位構造部(5)が複数配置されて構成された所定形状(S)の集合構造部(4)となる。
本開示に係るレーザ装置は、上記のフォトニックバンドギャップファイバ(1)を備える。
なお、第1実施形態では、所定の角度θを式(2)より、13.00391°と説明したが、角度θは0°より大きな角度であれば式(2)に限定されない。例えば、以下の式(10)のように、角度θを13.89789°(=約13.9°)とすることも可能である。
また、上記の第1実施形態及び第2実施形態では、それぞれフラクタル構造を示したが、あくまでも一例であり、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において変更することが可能である。一例としては、図20のように断面図を構成することとしてもよい。図20の例では、角度θは以下の式(11)となる。
そして、図20の例では、ねじれ角θ´は、以下の式(12)となる。
すなわち、図20のような構成であっても、角度θとねじれ角θ´との合計は30°となり、適切なフラクタル構造を備えるフォトニックバンドギャップファイバを構成することができる。
また、図21及び図22は、角度θを大構造の対角線と小構造の対角線とで示している。図21は、角度θを30°とした場合の例である。すなわち、大構造の対角線と小構造の対角線のなす角のうち最小のものが、角度θとなり30°となる。図21では、ねじれ角θ´=0°となり、角度θとねじれ角θ´の合計が30°となる。
一方で、図4と図22は、角度θを0°とした場合の例である。すなわち、図22に記載の大構造の対角線と小構造の対角線とは平行となり、中心の小構造を拡大すると回転することなく大構造と重なる構造となる。この場合θ´=30°であり、角度θとねじれ角θ´の合計は30°となるが、角度θが0°より大きいという条件が満たされないため、大きなモード分散が発生する可能性がある。
一方で、図4と図22は、角度θを0°とした場合の例である。すなわち、図22に記載の大構造の対角線と小構造の対角線とは平行となり、中心の小構造を拡大すると回転することなく大構造と重なる構造となる。この場合θ´=30°であり、角度θとねじれ角θ´の合計は30°となるが、角度θが0°より大きいという条件が満たされないため、大きなモード分散が発生する可能性がある。
1 :フォトニックバンドギャップファイバ
2 :コア部
3 :クラッド部
4 :集合構造部
5 :単位構造部
7 :補完部
2 :コア部
3 :クラッド部
4 :集合構造部
5 :単位構造部
7 :補完部
Claims (16)
- 光が伝搬するコア部と、
前記コア部の周囲に設けられ、前記コア部の長手方向と直交する断面において、バックグラウンド材料に対して屈折率が異なる単位構造部が複数配置されて構成された所定形状の集合構造部が、フラクタル性を有するように複数配置され、前記集合構造部の中心を結んだ形状における所定の辺と、該形状に含まれる前記集合構造部の前記所定形状における所定の辺とは、0°より大きな所定の角度をなしているクラッド部と、
を備えるフォトニックバンドギャップファイバ。 - 前記断面において、前記集合構造部に含まれる各前記単位構造部の中心間の距離は、前記光の波長と対応関係を有している請求項1に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
- 前記断面において、各前記集合構造部の中心間の距離は、前記光の強度と対応関係を有している請求項1または2に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
- 前記集合構造部は、前記コア部の周囲に設けられており、前記集合構造部の中心を結んだ形状が、前記所定形状と相似関係となるように配置される請求項1から3のいずれか1項に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
- 前記所定形状は多角形であり、
前記集合構造部の中心を結んだ形状と、該形状に含まれる前記集合構造部の前記所定形状とは、互いに相似関係にあり、かつ、所定の回転角だけ回転した関係にある請求項4に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。 - 前記所定形状は六角形であり、
前記集合構造部の中心を結んだ形状における所定の辺と、該形状に含まれる前記集合構造部の前記所定形状における所定の辺とは、所定の角度をなしている請求項1から5のいずれか1項に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。 - 互いに中心を結んで六角形をなし、該六角形の中心は前記コア部の中心と等しい複数の前記集合構造部を1つの層として、前記クラッド部には、前記コア部の中心からの距離が互いに異なる複数の層が形成されており、各層において、前記所定の角度は互いに等しい請求項6から8のいずれか1項に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
- 前記断面においてx軸及びy軸からなる直行座標系を想定した場合に、六角形である各前記集合構造部の2辺は前記x軸に平行であり、前記コア部の中心を通り前記y軸に平行な直線と、前記コア部の中心及び前記集合構造部の中心を通る直線とは、0°以上のねじれ角を有している請求項6から9のいずれか1項に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
- 前記所定の角度と、前記ねじれ角との合計は、30°である請求項10に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
- 前記コア部と、前記集合構造部との隙間領域には、前記バックグラウンド材料に対して屈折率が異なる補完部が構成されている請求項1から12のいずれか1項に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
- 前記コア部は、空孔、前記バックグラウンド材料と等しい材料、前記バックグラウンド材料と屈折率が異なる材料、または前記集合構造部を用いて構成される請求項1から14のいずれか1項に記載のフォトニックバンドギャップファイバ。
- 請求項1から15のいずれか1項に記載のフォトニックバンドギャップファイバを備えるレーザ装置。
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