JP7134975B2 - ダイカストピストンおよびそれを備えたダイカスト装置 - Google Patents

ダイカストピストンおよびそれを備えたダイカスト装置 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
〔技術分野〕
本開示は概してダイカストに関し、特に、ダイカストピストンおよびそれを組み込んだダイカスト装置に関する。
〔背景技術〕
自動車製造の分野では、歴史的に鋼によって形成されてきた構造用部品(例えば、エンジンクレードル)が、次第に、アルミ合金の鋳物に置き換えられつつある。このような鋳物は、通常、大きく、複雑であり、比較的薄く、自動車製造における高品質な規格に適合することが求められる。これらの要求を満たすために、このような鋳物の製造には、典型的に、バキュームアシストダイカストが用いられる。
バキュームアシストダイカスト装置は、ときにプランジャと呼ばれるピストンを備えている。当該ピストンは、ときにショットスリーブと呼ばれるピストン穴を通って前進し、液体金属を型穴の中へ押し込む。ピストン穴を介した液体金属の流れを助けるために、ピストン穴に対して真空が適用される。交換式のウェアリングが、ピストンの上に備えられる。当該ウェアリングは、ピストンのストローク全体に沿って、ピストン穴の内側と絶え間ない接触を保っている。これによって、真空および液体金属の両方を密閉している。ウェアリングはピストン先端の前面の後方の円周リブ上に自由に備えられる。ウェアリングは分割されると、ウェアリングは使用前にピストン先端上に取り付けられ、使用後ピストン先端から取り外すことができる。
例えば、図1は、従来技術のバキュームアシストダイカスト装置の一部を示している。従来技術のバキュームアシストダイカスト装置を参照番号20で示す。バキュームアシストダイカスト装置20は、液体金属(図示せず)をダイカスト型穴(図示せず)の中に押し込んで鋳物を形成するために、ショットスリーブ24内部に規定されているピストン穴22の中を移動可能なピストンを備える。図示の例では、上記ピストンは、ストロークの開始位置に配置されており、当該開始位置は、液体金属がピストン穴22内に導入されるポート26の後方である。
ピストンは、ピストン柄(図示せず)の前端に取り付けられたピストン先端30を含む。ピストン先端140は、ポート26を経てピストン穴22の中へ導入された液体金属と接触するように構成されている正面32を有している。ピストン先端30は、その外面に配置されたウェアリング144を有している。
操作中、ストロークサイクルの開始時において、ピストンは、ピストン穴22内の開始位置に位置しており、液体金属が、ポート26を介して、ピストン先端30の前方にあるピストン穴22内に導入される。上記ピストンは、次に、金属の鋳物を形成するための型穴の中に液体金属を押し込むために、ピストン穴22の中を通って前方に移動される。次いで、上記ピストンは、ストロークサイクルを完了させるために、開始位置に向かって後方に移動される。この操作の間、ピストン先端30の上に配置されているウェアリング34は、ピストン穴22の表面38と絶え間なく接触し、液体金属がピストン先端30とピストン穴22の表面38との間を通過することを防ぐための液体金属シールを提供する。ウェアリング34は、また、ピストン穴22の前方の容積内を真空(換言すれば、低圧)に維持するための真空シールを提供する。当該サイクルは、所望の数だけ繰り返されて、金属の鋳物が複数生産される。
他のダイカストピストンを説明する。例えば、Muellerの米国特許第5,048,592号は、溶融アルミニウムまたは真鍮をダイカスト機の鋳造シリンダから外に押し出すためのプランジャを開示する。プランジャは、キャップを有している。キャップは、雌ねじを介して支持体の雄ねじにねじ込まれている。キャップは、シリンダの材料(特に鋼)よりも熱膨張係数が大きい材料(特に銅合金)から作られている。一実施形態において、キャップの外側カバー面に、外側環状ウェブを有する筒状伸長部を有する。筒状伸長部は、シールリングの対応する内側環状溝に係合する。シールリングは、段状に半径方向に分割されている。
Schivalocchiらの米国特許第7,900,552号は、本体と、本体の周りに取り付けられた少なくとも1つの封止バンドとを備える低温チャンバダイカスト機のピストンを開示している。本体およびバンドは、ピストン本体へのバンドの角度方向のロックおよび軸方向のロックの両方を得る連結手段を備えている。
Mullerらの米国特許第8,136,574号は、コールドチャンバカスト機の鋳造シリンダ内を軸方向に延びるピストンロッドの高圧側端部に固定するためのマルチピースピストンを開示している。ピストンは、高圧側においてピストン前面を形成するピストンクラウンと、低圧側においてピストンクラウンに接続された、ブラシ形態のピストン本体とを備える。ピストンロッドの端部、ピストンクラウンおよび端部に、ピストンを軸方向に固定するために、相補的な差込みロック手段が設けられている。
改良が、常に望まれている。少なくとも、本発明の目的は、新規のダイカストピストン、およびそれを組み込んだダイカスト装置を提供することである。
〔発明の概要〕
したがって、一態様において、ダイカスト装置のピストンが提供される。ピストンは、第1の材料によって形成されているピストン先端と、ピストン先端に連結している、伸長した内側キャリアと、ピストン先端に隣接してキャリアに設置される、略環状の本体と、ピストン先端上に配置され、第2の材料によって形成されているウェアリングとを備え、第1の材料は、第2の材料よりも高い靭性および低い硬度を有する。
本体は、第1の材料から形成されていてもよい。
第1の材料は、耐衝撃性工具鋼であってもよい。第1の材料は、AISIグレード4340の鋼、AISIグレード300Mの鋼、もしくはAISIグレード4140の鋼、またはそれらの任意の非AISI等価物であってもよい。
第1の材料は、約0.32重量%~約0.48重量%の炭素(C)、約0.50重量%~約1.50重量%のクロム(Cr)、約0.40重量%~約1.30重量%のマンガン(Mn)、約0.05重量%~約0.90重量%のモリブデン(Mo)、および鉄(Fe)を含む組成物を有する工具鋼であってもよい。組成物は、約0.36重量%~約0.48重量%の炭素(C)をさらに含んでいてもよい。組成物は、約0.37重量%~約0.46重量%の炭素(C)をさらに含んでいてもよい。組成物は、約0.70重量%~約1.10重量%のクロム(Cr)をさらに含んでいてもよい。組成物は、約0.70重量%~約0.95重量%のクロム(Cr)をさらに含んでいてもよい。組成物は、約0.50重量%~約1.10重量%のマンガン(Mn)をさらに含んでいてもよい。組成物は、約0.60重量%~約1.00重量%のマンガン(Mn)をさらに含んでいてもよい。組成物は、約0.10重量%~約0.80重量%のモリブデン(Mo)をさらに含んでいてもよい。組成物は、約0.15重量%~約0.65重量%のモリブデン(Mo)をさらに含んでいてもよい。
第2の材料は、熱間加工工具鋼であってもよい。第2の材料は、AISIグレードH13の鋼またはDINグレード1.2344の鋼であってもよい。
キャリアの外面に円周バッフルリブが形成されていてもよい。バッフルリブ中に少なくとも1つの切欠きを有し、冷却流体がバッフルリブ中を流れるように、上記バッフルリブがサイズ決めされていてもよい。本体は、バッフルリブの外周面に当接して流体バッフルを提供するように構成されている、内側に突出する円周バッフルリングを備えていてもよい。バッフルリブおよびバッフルリングは、キャリアの長手方向軸を中心に一回転した周りにおいて同一平面上にあってもよい。バッフルリブおよびバッフルリングは、長手方向軸に垂直である共有平面を規定してもよい。キャリアは、内部に少なくとも1つの第1の切欠きが形成されている第1のバッフルリブと、内部に少なくとも1つの第の切欠きが形成されている第2のバッフルリブと、を含み、少なくとも1つの第1の切欠きが、上記キャリアの長手方向軸の周りの上記少なくとも1つの第2の切欠きに対して角度オフセットされていてもよい。本体は、第1のバッフルリブの外周面に当接して第1の流体バッフルを提供するように構成されている、内側に突出する第1の円周バッフルリングと、第2のバッフルリブの外周面に当接して第2の流体バッフルを提供するように構成されている、内側に突出する第2の円周バッフルリングとを備えていてもよい。第1のバッフルリブおよび第1のバッフルリングは、キャリアの長手方向軸を中心に一回転した周りにおいて同一平面上にあり、第2のバッフルリブおよび上記第2のバッフルリングが、キャリアの長手方向軸を中心に一回転した周りにおいて同一平面上にあってもよい。第1のバッフルリブおよび第1のバッフルリングが、長手方向軸に垂直である共有平面を規定し、第2のバッフルリブおよび第2のバッフルリングが、長手方向軸に垂直である共有平面を規定してもよい。
本体の上にウェアリングがさらに備えられていてもよい。
本体の上にウェアバンドが備えられていてもよい。
ピストン先端および本体は、一体構造を有していてもよい。ピストン先端および本体は、第1の材料の単一片によって形成されていてもよい。
一実施形態において、上記ピストンを含むダイカスト装置が提供される。ダイカスト装置は、真空ダイカスト装置であってもよい。
〔図面の簡単な説明〕
添付の図面を参照しながら、実施形態について、より詳細に説明する。
図1は、従来技術のピストンを含む、従来技術のダイカスト装置の一部分の横断面図である。
図2は、ピストンを含む、ダイカスト装置の一部分の横断面図である。
図3は、図2のピストンの斜視図である。
図4は、図2のピストンの分解斜視図である。
図5は、図2のピストンの別の分解斜視図である。
図6は、図2のピストンの横断面図である。
図7は、図2のピストンのウェアリング形成部の一部分の斜視図である。
図8は、図7のウェアリングの正面図である。
図9は、図2のダイカスト装置と共に使用する、別の実施形態のピストンの横断面図である。
図10は、図2のダイカスト装置と共に使用する、さらなる別の実施形態のピストンの横断面図である。
図11は、図2のダイカスト装置と共に使用する、さらなる別の実施形態のピストンの横断面図である。
図12は、図2のピストンの1つ以上の部品を製造する際の、AISIグレード4340の鋼の試験温度の関数として示される、衝撃エネルギーのグラフである。
図13A、13Bおよび13Cは、従来の熱間加工工具鋼の試験温度の関数として示される、衝撃エネルギーのグラフである。
図14A、14B、および14Cは、破損までのストロークサイクル数のグラフであり、サイズが60mm、100mmおよび180mmである例示のピストンについて、ピストンを製造する鋼のグレードの相関として示される。
〔実施形態の詳細な説明〕
図2には、バキュームアシストダイカスト装置の一部分が示されており、当該バキュームアシストダイカスト装置は、参照番号120にて示されている。バキュームアシストダイカスト装置120は、液体金属(図示せず)をダイカスト型穴(図示せず)の中に押し込んで鋳物を形成するために、ショットスリーブ134の内部に規定されているピストン穴132の中を移動可能なピストン130を備えている。ショットスリーブ134は、ポート136を備えており、当該ポートを介して、液体金属がピストン穴132の中に導入される。例示するように、上記ピストン130は、ストロークの開始位置に配置されており、当該開始位置は、ポート136の後方である。
ピストン130は、図3~図8により詳細に示されている。ピストン130は、ピストン柄(図示せず)の前端に取り付けられるように構成される。ピストン130は、ピストン先端142と、ピストン先端142に連結した内側ピストンキャリア144と、キャリア144に設置され、ピストン先端142に連結したピストン本体146と、ピストン先端142の外面に配置された交換可能なウェアリング148とを含む。
ピストン先端142は、ポート136を介してピストン穴132に導入された液体金属と接触するように構成された前面150を有する、略カップ状の本体を備える。図示の実施形態において、窪みが前面150の中に形成されている。ピストン先端142は、ウェアリング148と係合するための、円周リブ152とその外面に形成された円周溝とを有する。ピストン先端142は、内部空洞154を規定し、キャリア144との差込み接続を提供するように構成された、内側に突出する一組の突出部156を有する。ピストン先端142は、熱間加工工具鋼よりも高い靭性および高い降伏強度を有する工具鋼で形成されている。本実施形態において、ピストン先端142は、AISIグレード4340の鋼で形成されている。
キャリア144は、略円筒状の伸長した本体を備える。当該本体の前端には、外側に伸長する複数の突出部158を有する。キャリア144およびピストン先端142が所定の位置に回転され、組立ピストン130に連結すると、突出部158は突出部156と協働して、ピストン先端142との差込み接続を提供する。キャリア144の後端には、カラー160が形成されている。カラー160は、組立ピストン130の本体146に当接するように構成された前面を有する。カラー160はまた、前面に隣接して形成された一対のスロットを有する。各スロットは、それぞれのロックキー161を収容するように形成されている。各ロックキー161は、締結具によってキャリア144に接続可能である。図示の実施形態において、締結具はねじである。
キャリア144は、ピストン130の内部に冷却流体を循環させる複数の内部導管を有する。冷却流体は、ピストン柄の内部の導管(図示せず)を介してキャリア144に供給され、キャリア144から除去される。本実施形態において、冷却流体は水であるが、別の冷却流体(例えば、空気など)を代わりに使用してもよい。内部導管は、冷却流体を供給する前方内部導管162と、冷却流体を除去する後方内部導管164とを備える。前方内部導管162は、キャリア144の前面168に形成され、突出部158を横切って外側に伸びる複数の半径方向の溝166と流体連通している。図6に示すように、キャリア144とピストン先端142とが組立ピストン130に連結したとき、キャリア144の前面168は、ピストン先端142の内面170に当接する。半径方向の溝166は、ピストン先端142の内面170を横切って、ピストン先端142の内部空洞154内に規定された環状チャネル172内に冷却流体を運ぶように構成される。キャリア144は、突出部158の後方においてキャリア144の外面に形成される、2つの円周バッフルリブ(すなわち、第1バッフルリブ174および第2バッフルリブ176)を備える。第1バッフルリブ174の内部には2つの切欠き174aが形成されている。当該切欠きは、冷却流体が流れることができるようにサイズ決めされている。第バッフルリブ176の内部には2つの切欠き176aが形成されている。当該切欠きは、冷却流体が流れることができるようにサイズ決めされている。図示の例では、切欠きは、第1バッフルリブ174の切欠き174aが、第2バッフルリブ176の切欠き176aに対して、キャリア144の長手方向軸の周りに約90度だけ角度オフセットされるように形成される。当然のことながら、切欠き176aに対する切欠き174aの角度オフセットは、冷却流体がピストン130の内部を通ってより回り込んだ後方経路を移動することを確実にする。
本体146は、略環状の形状を有し、ピストン先端142に当接するように構成された前面と、組立ピストン130のカラー160に当接するように構成された後面とを有する。本体146の後面には2つのノッチ178が形成されている。各ノッチ178はそれぞれのロックキー161を収容するようにサイズ決めされ、組立ピストン130内の本体146およびキャリア144の回転を防止する。本体146はまた、キャリア144の外面から概ね間隔を空けて配置された内面を有し、本体146およびキャリア144は、組立ピストン130内の環状容積(annular volume)182を規定する。当然のことながら、環状容積182は、隣接する突出部158間のギャップ(図示せず)を介して、および隣接する突出部156間のギャップ(図示せず)を介して、内部空洞154内の環状チャネル172と流体連通している。環状容積182はまた、ピストン130の内部に冷却流体を循環させるために、キャリア144内のダクト184を介して後方内部導管164と流体連通している。本体146の内面には、内側に突出する円周バッフルリングが2つ(すなわち、第1バッフルリング186および第2バッフルリング188)形成されている。第1および第2のバッフルリング186および188は、組立ピストン130の第1および第2の円周バッフルリブ174および176の外周面にそれぞれ当接するように構成される。バッフルリブ174およびバッフルリング186は、切欠き174aによって規定される流路を有する第1の流体バッフルを提供し、バッフルリブ176およびバッフルリング188は、切欠き176aによって規定される流路を有する第2の流体バッフルを提供する。当然のことながら、バッフルリブ174およびバッフルリング186は、キャリア144の長手方向軸を中心に一回転した周りにおいて同一平面上にあり、共有仮想面は、長手方向軸に垂直である。同様に、バッフルリブ176およびバッフルリング188は、キャリア144の長手方向軸を中心に一回転した周りにおいて同一平面上にあり、共有仮想面は、長手方向軸に垂直である。本体146は、熱間加工工具鋼よりも高い靭性および高い降伏強度を有する工具鋼によって形成されている。本実施形態において、本体146は、AISIグレード4340の鋼によって形成されている。
ウェアリング148は略環状の形状を有する。ウェアリングは、ピストン先端142の外面に形成された円周リブ152を受容するように形成された円周溝189を有する。ウェアリング148はまた、操作中にピストン130がピストン穴132を通って後方に移動するのを容易にする後方傾斜面190を有する。ウェアリング148は、AISIグレード4340の鋼よりも高い硬度を有する熱間加工工具鋼によって形成される。本実施形態において、ウェアリング148は、AISIグレードH13の鋼またはDINグレード1.2344の鋼によって形成される。
ウェアリング148は、ピストン先端142に対するウェアリング148の着脱を容易にするギャップ191をさらに含む。ギャップ191は、ウェアリングを通って真っ直ぐに伸長せず、むしろ、少なくとも1つの工程またはジョグによって互いに接合された、円周方向に離間した対向面の円周方向にオフセットしたペアを2つ以上備える。当然のことながら、ギャップ191は、ピストン130の操作中に必要に応じてウェアリング148が膨張および収縮することを可能にする。ギャップ191は、他の連続したリングを切断することによって形成される。本実施形態において、ギャップ191は、電子放電加工(EDM)によって形成される。ギャップ191は、軸方向に伸長し、円周方向に離間した対向面192aおよび192bを規定する第1の部分192と、軸方向に伸長し、円周方向に離間した対向面193aおよび193bを規定する第2の部分193と、円周方向に伸長し、第1の部分192および第2の部分193を接合し、対向面194aおよび194bを規定する中間部分194とを備える。図7から分かるように、第1の部分192および第2の部分193は、円周方向にオフセットされている。
本実施形態において、ギャップ191の第1の部分192および第2の部分193を、傾斜切断によって機械加工する。その結果、対向面192aおよび192bの各々は内向きに傾斜し、対向面192aおよび192bの各々は、第1の部分192の中心を通って伸長する半径方向の線に対する角度θを規定する。半径方向の線は、一対の対向面192aおよび192bの間のギャップを二分し、対向面192aおよび192bは、ウェアリングの内径に向かう方向に傾斜している。同様に、対向面193aおよび193bの各々は内向きに傾斜し、対向面193aおよび193bの各々は、第2の部分193の中心を通って伸長する半径方向の線に対する角度θを規定する。半径方向の線は、一対の対向面193aおよび193bの間のギャップを二分し、対向面193aおよび193bは、ウェアリングの内径に向かう方向に傾斜している。ウェアリング148は、RobbinsによるPCT出願(国際公開第2015/054776号)に記載されたものであってもよい。当該出願の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
使用時には、組立ピストン130を、ピストン柄上に取り付け、ピストン穴132内に挿入する。ストロークサイクルの開始時において、ピストンは、上記ピストン穴132の中の開始位置に配置されており、ポート124を経て、液体金属が、ピストン130の前方のピストン穴132の中に移動する。次いで、ピストンは、金属の鋳物を形成するための型穴の中に液体金属を押し込むために、ピストン穴132の中を通って前方に移動させる。次いで、ピストンは、ストロークサイクルを完了させるために、開始位置に向かって後方に移動させる。この動作中、ピストン130の上に配置されているウェアリング148は、ピストン穴132の内面196と絶え間なく接触し、液体金属がピストン130とピストン穴132の内面196との間を通過することを防ぐための液体金属シールを提供する。ウェアリング148は、また、ピストン穴132の前方の容積内を真空(換言すれば、低圧)に維持するための真空シールを提供する。サイクル中、ピストン柄を通って供給される冷却流体は、内部導管162、半径方向の溝166、環状チャネル172、環状容積182、ダクト184および内部導管164を介してピストン130の内部を通って循環し、ピストン130を冷却する。ストロークサイクルは、所望に応じて繰り返し、複数の金属鋳物を製造する。
当然のことながら、従来のピストン先端および従来のピストン本体は、AISIグレードH13の鋼またはDINグレード1.2344の鋼等の熱間加工工具鋼から作成されている。これらの工具鋼は、高温(すなわち、300℃を超える)における長時間曝露中に高強度および高硬度を有することが知られている。熱間加工工具鋼の高強度および高硬度は、炭化物の高含有量に起因し、高温での塑性変形を妨げるのに有効である。しかし、300℃未満の温度においては、炭化物は熱間加工工具鋼を脆くし、熱衝撃による破損の可能性を増大させる。当然のことながら、高い硬度を有する材料は典型的には低い靭性を有し、高い靭性を有する材料は典型的には低い硬度を有する。
アルミニウムまたはアルミニウム合金等の、ダイカストに使用される液体金属の温度は、典型的には約650℃である。その結果、冷却流体による冷却を行うことなく、アルミニウムまたはアルミニウム合金ダイカストに使用される従来のピストン先端および従来のピストン本体は、約600~650℃(すなわち高温範囲)の操作温度を経験する。対照的に、ピストン130を操作中に冷却する。その結果、300℃未満(すなわち、高温範囲未満)の操作温度を経験する。
当然のことながら、高い靭性および高い降伏強度を有する工具鋼のピストン先端142および本体146を製作することにより、液体金属と接触するかまたは近接しているが、ピストン穴132の表面と接触しないピストン130の部分について、他の材料で作成されているウェアリングを有するピストン先端および本体を有する従来のピストンと比較して、熱衝撃による破損に対する耐性を増強させることが可能になる。
さらに、当然のことながら、高硬度を有する熱間加工工具鋼によって形成されているウェアリング148は、ピストン穴132の表面に接触するピストン130の部分について、他の材料で作成されているウェアリングを有する従来のピストンと比較して、耐摩耗性を増強させることが可能になる。
当然のことながら、角度オフセットした切欠きを有するバッフルリブおよびバッフルリングの構成は、ピストンの内部の冷却流体の循環経路を効果的に提供する。そして、各バッフルリブおよびそれに対応するバッフルリングとの間の界面領域が大きいことにより、薄いリブによって分離された螺旋状または蛇行状の冷却チャネルを備える従来のピストンと比較して、ピストンの熱伝導、強度および堅牢性を増大させる。
これらの特徴によって、ピストン130が従来のダイカストピストンよりも耐久性を有し、耐用年数が長くすることが可能にする。
ピストンの他の構成も可能である。例えば、図9は、ダイカスト装置120と共に使用されるピストンの別の実施形態を示している。当該ピストンを参照番号230で示す。ピストン230は、図3~図8に示すピストン130とほぼ同様であり、ピストン先端142と、ピストン先端142に連結した内側ピストンキャリア144と、キャリア144に設置され、ピストン先端142に連結したピストン本体246と、ピストン先端142の外面に配置された交換可能なウェアリング148とを備えている。ピストン230は、ピストン本体246の外面に配置された交換可能な第2のウェアリング148をさらに備える。
本体246は、図3~図8の本体146とほぼ同様であり、略環状の形状を有し、ピストン先端142に当接するように構成された前面と、カラー160およびロックキー161に当接するように構成された後面とを有する。本体246はまた、キャリア144の外面から概ね間隔を空けて配置された内面を有し、本体246およびキャリア144は、組立ピストン130内に環状容積182を規定する。環状容積182は、隣接する突出部158間のギャップ(図示せず)を介して、および隣接する突出部156間のギャップ(図示せず)を介して、内部空洞154内の環状チャネル172と流体連通している。環状容積182はまた、ピストン130の内部に冷却流体を循環させるために、キャリア144内のダクト184を介して後方内部導管164と流体連通している。本体246の内面には、内側に突出する円周バッフルリングが2つ(すなわち、第1バッフルリング286および第2バッフルリング288)形成されている。第1および第2のバッフルリング286および288は、組立ピストン230の第1および第2の円周バッフルリブ174および176の外周面にそれぞれ当接するように構成される。バッフルリブ174およびバッフルリング286は、切欠き174aによって規定される流路を有する第1の流体バッフルを提供し、バッフルリブ176およびバッフルリング288は、切欠き176aによって規定される流路を有する第2の流体バッフルを提供する。当然のことながら、バッフルリブ174およびバッフルリング286は、キャリア144の長手方向軸を中心に一回転した周りにおいて同一平面上にあり、共有仮想面は、長手方向軸に垂直である。同様に、バッフルリブ176およびバッフルリング288は、キャリア144の長手方向軸を中心に一回転した周りにおいて同一平面上にあり、共有仮想面は、長手方向軸に垂直である。本体246はまた、その上に配置された第2のウェアリング148と係合するための、円周リブ296と、その外面に形成された円周溝とを有する。本体246は、熱間加工工具鋼よりも高い靭性および高い降伏強度を有する工具鋼によって形成されている。本実施形態において、本体246は、AISIグレード4340の鋼によって形成されている。
さらに他の構成も可能である。例えば、図10は、ダイカスト装置120と共に使用されるピストンの別の実施形態を示している。当該ピストンを参照番号330で示す。ピストン330は、図3~図8に示すピストン130とほぼ同様であり、ピストン先端142と、ピストン先端142に連結した内側ピストンキャリア144と、キャリア144に設置され、ピストン先端142に連結したピストン本体346と、ピストン先端142の外面に配置された交換可能なウェアリング148とを備えている。ピストン330は、ピストン本体346の外面に配置された交換可能なウェアバンド396をさらに備える。
本体346は、図3~図8の本体146とほぼ同様であり、略環状の形状を有し、ピストン先端142に当接するように構成された前面と、カラー160およびロックキー161に当接するように構成された後面とを有する。本体346はまた、キャリア144の外面から概ね間隔を空けて配置された内面を有し、本体346およびキャリア144は、組立ピストン130内に環状容積182を規定する。環状容積182は、隣接する突出部158間のギャップ(図示せず)を介して、および隣接する突出部156間のギャップ(図示せず)を介して、内部空洞154内の環状チャネル172と流体連通している。環状容積182はまた、ピストン330の内部に冷却流体を循環させるために、キャリア144内のダクト184を介して後方内部導管164と流体連通している。本体346の内面には、内側に突出する円周バッフルリングが2つ(すなわち、第1バッフルリング386および第2バッフルリング388)形成されている。第1および第2のバッフルリング386および388は、組立ピストン130の第1および第2の円周バッフルリブ174および176の外周面にそれぞれ当接するように構成される。バッフルリブ174およびバッフルリング386は、切欠き174aによって規定される流路を有する第1の流体バッフルを提供し、バッフルリブ176およびバッフルリング388は、切欠き176aによって規定される流路を有する第2の流体バッフルを提供する。当然のことながら、バッフルリブ174およびバッフルリング386は、キャリア144の長手方向軸を中心に一回転した周りにおいて同一平面上にあり、共有仮想面は、長手方向軸に垂直である。同様に、バッフルリブ176およびバッフルリング388は、キャリア144の長手方向軸を中心に一回転した周りにおいて同一平面上にあり、共有仮想面は、長手方向軸に垂直である。本体346の外面には、その上に配置された交換可能なウェアバンド396を収容するための、周溝398が形成されている。本体346は、熱間加工工具鋼よりも高い靭性および高い降伏強度を有する工具鋼によって形成されている。本実施形態において、本体346は、AISIグレード4340の鋼によって形成されている。
さらに他の構成も可能である。例えば、図11は、ダイカスト装置120と共に使用されるピストンの別の実施形態を示している。当該ピストンを参照番号430に示す。ピストン430は、図3~図8に示すピストン130とほぼ同様であり、ピストン先端442と、ピストン先端442に連結した内側ピストンキャリア144と、ピストン先端442の外面に配置された交換可能なウェアリング148とを備えている。
ピストン先端442は、ポート136を介してピストン穴132に導入された液体金属と接触するように構成された前面450を有する。図示の実施形態において、窪みが前面450の中に形成されている。ピストン先端442は、ウェアリング148と係合するための、円周リブ452とその外面に形成された円周溝とを有する。ピストン先端442は、内部空洞454を規定し、キャリア144との差込み接続を提供するように構成された、内側に突出する一組の突出部456を有する。
ピストン先端442は後方に伸長し、図3~図8の本体146とほぼ同様の形状の本体を効果的に提供する後部を規定する。このようにして、ピストン先端442の後部は、カラー160およびロックキー161に当接するように構成された後面を有する略環状の形状を有する。ピストン先端442の後部はまた、キャリア144の外面から概ね間隔を空けて配置された内面を有し、ピストン先端442の後部およびキャリア144は、組立ピストン430内に環状容積182を規定する。環状容積182は、隣接する突出部158間のギャップ(図示せず)と、隣接する突出部456間のギャップ(図示せず)とを介して、内部空洞454内の環状チャネル472と流体連通している。環状容積182はまた、ピストン430の内部に冷却流体を循環させるために、キャリア144内のダクト184を介して後方内部導管164と流体連通している。ピストン先端442の後部の内面には、内側に突出する円周バッフルリングが2つ(すなわち、第1バッフルリング486および第2バッフルリング488)形成されている。第1および第2のバッフルリング486および488は、組立ピストン430の第1および第2の円周バッフルリブ174および176の外周面にそれぞれ当接するように構成される。バッフルリブ174およびバッフルリング486は、切欠き174aによって規定される流路を有する第1の流体バッフルを提供し、バッフルリブ176およびバッフルリング488は、切欠き176aによって規定される流路を有する第2の流体バッフルを提供する。当然のことながら、バッフルリブ174およびバッフルリング486は、キャリア144の長手方向軸を中心に一回転した周りにおいて同一平面上にあり、共有仮想面は、長手方向軸に垂直である。同様に、バッフルリブ176およびバッフルリング488は、キャリア144の長手方向軸を中心に一回転した周りにおいて同一平面上にあり、共有仮想面は、長手方向軸に垂直である。ピストン先端442は、熱間加工工具鋼よりも高い靭性および高い降伏強度を有する工具鋼によって形成されている。本実施形態において、ピストン先端442は、AISIグレード4340の鋼によって形成されている。
上述の実施形態において、ピストン先端および本体は、AISIグレード4340の鋼から形成されている。他の実施形態において、ピストン先端および本体の一方または両方は、代替的に、AISIグレード300Mの鋼もしくはAISIグレード4140の鋼、またはAISIグレード4340、3040Mまたは4140の鋼の任意の非AISI等価物から形成されていてもよい。さらに他の実施形態において、ピストン先端および本体の一方または両方は、熱間加工工具鋼よりも高い靭性および高い降伏強度を有する任意の耐衝撃性工具鋼から代替的に形成されていてもよい。
他の実施形態において、ピストン先端および本体の一方または両方は、代替的に、約0.32%~約0.48%の炭素(C)、約0.50%~約1.50%のクロム(Cr)、約0.40%~約1.30%のマンガン(Mn)、および0.05%~約0.90%のモリブデン(Mo)の組成物(重量%で表す)を有する工具鋼から形成されてもよく、組成物の残部は主に、鉄(Fe)と他の任意の合金元素および不可避な不純物によって構成される。しかし、工具鋼の組成物は、具体的な単一の組成物に限定されない。好ましくは、工具鋼組成物は、約0.36%~約0.48%のCを含む。より好ましくは、工具鋼組成物は、約0.37%~約0.46%のCを含む。好ましくは、工具鋼組成物は、約0.70%~約1.10%のCrを含む。より好ましくは、工具鋼組成物は、約0.70%~約0.95%のCrを含む。好ましくは、工具鋼組成物は、約0.50%~約1.10%のMnを含む。より好ましくは、工具鋼組成物は、約0.60%~約1.00%のMnを含む。好ましくは、工具鋼組成物は、約0.10%~約0.80%のMoを含む。より好ましくは、工具鋼組成物は、約0.15%~約0.65%のMoを含む。
上述の実施形態において、ピストン先端および本体は、熱間加工工具鋼よりも高い靭性および高い降伏強度を有する材料で製作されるが、他の実施形態において、ピストン先端のみが、熱間加工工具鋼よりも高い靭性および高い降伏強度を有する材料で製作されてもよい。
上述の実施形態において、ピストン先端全体は、熱間加工工具鋼よりも高い靭性および高い降伏強度を有する材料から製造されるが、他の実施形態において、液体金属に接触するピストン先端の一部分のみが、熱間加工工具鋼よりも高い靭性および高い降伏強度を有する材料から代替的に製造されてもよい。
上述の実施形態において、キャリアは2つのバッフルリブを含み、本体は2つのバッフルリングを含む。他の実施形態において、キャリアは、代わりに、1つのバッフルリブのみを含んでもよく、本体は、代わりに、1つのバッフルリングのみを含んでもよい。または、キャリアは、代わりに、3つ以上のバッフルリブを含んでもよく、本体は、代わりに、3つ以上のバッフルリングを含んでいてもよい。
上述の実施形態において、各バッフルリングは2つの切欠きを備える。他の実施形態において、各バッフルリングは、代替的に、1つの切欠きのみを備えていてもよい。または、各バッフルリングは、代替的に、2つより多い切欠きを備えてもよい。
以下の実施例は、上述の実施形態の様々な応用を示す。
〔実施例1〕
図12は、ピストン先端142およびピストン本体146を製造する際の、AISIグレード4340の鋼の試験温度の関数として示される、衝撃エネルギーのグラフである。
図から分かるように、35ロックウェルC硬度(「HRC」)および28HRCに硬化されたAISIグレード4340の鋼の室温衝撃エネルギーは、それぞれ約110Jおよび約130Jである。
対照的に、図13A、13Bおよび13Cは、いくつかの一般的な熱間加工工具鋼、すなわち、ヴィッカース硬度(「HV」)が520であるDievar鋼(520HV)、HVが460であるグレードQRO90の鋼(460HV QRO90)、およびHVが460であるプレミアムグレードH13(460HV プレミアムH13)の鋼の試験温度の関数として示される、衝撃エネルギーのグラフである。図から分かるように、520HV、460HV QRO90、および460HV プレミアムH13の室温衝撃エネルギーは、それぞれ約5~12J、約4J、および約5~10Jである。
当然のことながら、AISIグレード4340の鋼の室温衝撃エネルギーすなわち靭性は、一般的な熱間加工工具鋼の靭性よりも少なくとも8倍大きい。
〔実施例2〕
上述のピストン130とほぼ同様である、直径60mmの2つのピストンを製造した。第1のピストンは、AISIグレードH13の鋼で形成された、ピストン先端と本体とを含む。第2のピストンは、AISIグレード4340の鋼で形成された、ピストン先端と本体とを含む。両方のピストンを、バキュームアシストダイカスト装置において、同一の操作条件に供した。80,000ショット(すなわち、液体金属を用いたストロークサイクル)の後に、AISIグレードH13の鋼で形成されたピストン先端に亀裂が観察された。一方、262,000ショット以上の後に、AISIグレード4340の鋼で形成されたピストン先端には亀裂は観察されなかった。比較結果を図14Aに示す。
同様に、上述のピストン130とほぼ同様である、直径100mmの2つのピストンを製造した。第1のピストンは、AISIグレードH13の鋼で形成された、ピストン先端と本体とを含む。第2のピストンは、AISIグレード4340の鋼で形成された、ピストン先端と本体とを含む。両方のピストンを、バキュームアシストダイカスト装置において、同一の操作条件に供した。15,000ショットの後に、AISIグレードH13の鋼で形成されたピストン先端に亀裂が観察された。一方、65,000ショット以上の後に、AISIグレード4340の鋼で形成されたピストン先端には亀裂は観察されなかった。比較結果を図14Bに示す。
同様に、上述のピストン130とほぼ同様である、直径180mmの2つのピストンを製造した。第1のピストンは、AISIグレードH13の鋼で形成された、ピストン先端と本体とを含む。第2のピストンは、AISIグレード4340の鋼で形成された、ピストン先端と本体とを含む。両方のピストンを、バキュームアシストダイカスト装置において、同一の操作条件に供した。8,000ショットの後に、AISIグレードH13の鋼で形成されたピストン先端に亀裂が観察された。一方、21,000ショット以上の後に、AISIグレード4340の鋼で形成されたピストン先端には亀裂は観察されなかった。比較結果を図14Cに示す。
以上のように、添付された図面を参照しながら実施形態を説明したが、当業者は、添付された請求項に規定された範囲を逸脱することなく変形および改変がなされ得ることを、理解する。
従来技術のピストンを含む、従来技術のダイカスト装置の一部分の横断面図である。 ピストンを含む、ダイカスト装置の一部分の横断面図である。 図2のピストンの斜視図である。 図2のピストンの分解斜視図である。 図2のピストンの別の分解斜視図である。 図2のピストンの横断面図である。 図2のピストンのウェアリング形成部の一部分の斜視図である。 図7のウェアリングの正面図である。 図2のダイカスト装置と共に使用する、別の実施形態のピストンの横断面図である。 図2のダイカスト装置と共に使用する、さらなる別の実施形態のピストンの横断面図である。 図2のダイカスト装置と共に使用する、さらなる別の実施形態のピストンの横断面図である。 図2のピストンの1つ以上の部品を製造する際の、AISIグレード4340の鋼の試験温度の関数として示される、衝撃エネルギーのグラフである。 従来の熱間加工工具鋼の試験温度の関数として示される、衝撃エネルギーのグラフである。 従来の熱間加工工具鋼の試験温度の関数として示される、衝撃エネルギーのグラフである。 従来の熱間加工工具鋼の試験温度の関数として示される、衝撃エネルギーのグラフである。 破損までのストロークサイクル数のグラフであり、サイズが60mmである例示のピストンについて、ピストンを製造する際の鋼のグレードの相関として示される。 破損までのストロークサイクル数のグラフであり、サイズが100mmである例示のピストンについて、ピストンを製造する際の鋼のグレードの相関として示される。 破損までのストロークサイクル数のグラフであり、サイズが180mmである例示のピストンについて、ピストンを製造する際の鋼のグレードの相関として示される。

Claims (18)

  1. ダイカスト装置のピストンであって、
    前面を有するピストン先端であって、上記前面および上記ピストン先端が第1の材料によって形成されている、上記ピストン先端と、
    上記ピストン先端に連結している、伸長した内側キャリアと、
    上記ピストン先端に隣接して上記キャリアに設置される、略環状の本体と、
    上記ピストン先端上に配置され、第2の材料によって形成されているウェアリングと、を備え、
    上記第1の材料の靱性は上記第2の材料の靱性よりも高く、
    上記第1の材料の硬度は上記第2の材料の硬度よりも低く、
    上記第1の材料が、AISIグレード4340の鋼、AISIグレード300Mの鋼、またはそれらの任意の非AISI等価物であり、
    上記本体が上記第1の材料によって形成されている、ピストン。
  2. 上記第1の材料が耐衝撃性工具鋼である、請求項1に記載のピストン。
  3. 上記第2の材料が熱間加工工具鋼である、請求項1または2に記載のピストン。
  4. 上記第2の材料が、AISIグレードH13の鋼またはDINグレード1.2344の鋼である、請求項1~3のいずれか1項に記載のピストン。
  5. 上記キャリアの外面に円周バッフルリブが形成され、
    上記バッフルリブ中に少なくとも1つの切欠きを有し、
    冷却流体が上記バッフルリブ中を流れるように、上記バッフルリブがサイズ決めされている、請求項1~4のいずれか1項に記載のピストン。
  6. 上記キャリアが、内部に少なくとも1つの第1の切欠きが形成されている第1のバッフルリブと、内部に少なくとも1つの第の切欠きが形成されている第2のバッフルリブと、を含み、
    上記少なくとも1つの第1の切欠きが、上記キャリアの長手方向軸の周りの上記少なくとも1つの第2の切欠きに対して角度オフセットされている、請求項5に記載のピストン。
  7. 上記本体が、上記バッフルリブの外周面に当接して流体バッフルを提供するように構成されている、内側に突出する円周バッフルリングを備える、請求項5に記載のピストン。
  8. 上記バッフルリブおよび上記バッフルリングが、上記キャリアの長手方向軸を中心に一回転した周りにおいて同一平面上にある、請求項7に記載のピストン。
  9. 上記バッフルリブおよび上記バッフルリングが、上記長手方向軸に垂直である共有平面を規定する、請求項8に記載のピストン。
  10. 上記本体が、上記第1のバッフルリブの外周面に当接して第1の流体バッフルを提供するように構成されている、内側に突出する第1の円周バッフルリングと、上記第2のバッフルリブの外周面に当接して第2の流体バッフルを提供するように構成されている、内側に突出する第2の円周バッフルリングとを備える、請求項6に記載のピストン。
  11. 上記第1のバッフルリブおよび上記第1のバッフルリングが、上記キャリアの長手方向軸を中心に一回転した周りにおいて同一平面上にあり、
    上記第2のバッフルリブおよび上記第2のバッフルリングが、上記キャリアの長手方向軸を中心に一回転した周りにおいて同一平面上にある、請求項10に記載のピストン。
  12. 上記第1のバッフルリブおよび上記第1のバッフルリングが、上記長手方向軸に垂直である共有平面を規定し、
    上記第2のバッフルリブおよび上記第2のバッフルリングが、上記長手方向軸に垂直である共有平面を規定する、請求項11に記載のピストン。
  13. 上記本体の上に追加のウェアリングが備えられる、請求項1~12のいずれか1項に記載のピストン。
  14. 上記本体の上にウェアバンドが備えられる、請求項1~13のいずれか1項に記載のピストン。
  15. 上記ピストン先端と上記本体とが一体構造を有する、請求項1~14のいずれか1項に記載のピストン。
  16. 上記ピストン先端および上記本体が、上記第1の材料の単一片によって形成されている、請求項15に記載のピストン。
  17. 請求項1~16のいずれか1項に記載のピストンを含む、ダイカスト装置。
  18. 上記ダイカスト装置が真空ダイカスト装置である、請求項17に記載のダイカスト装置。
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