JP7134347B2 - 低床車両、ボギー、その軸端構成、及びフリクションディスク - Google Patents

低床車両、ボギー、その軸端構成、及びフリクションディスク Download PDF

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Description

本出願は2019年01月10日にて中国特許庁に提出され、出願番号が201910023564.Xであり、発明名称が「低床車両、ボギー及びその軸端構成」である中国特許出願、及び2019年01月16日にて中国特許庁に提出され、出願番号が201910040119.4であり、発明名称が「低床車両、ボギー及びその軸端シール構成」である中国特許出願の優先権を主張して、その全ての内容は援用されることで、本出願に結合される。
本発明は鉄道交通という技術分野に関わり、具体的に低床車両、ボギー、その軸端構成、及びフリクションディスクに関わる。
周知されるように、低床車両はその構成が簡単で、環境適応能力が強いという特点で、大人気となる。ただし、低床車両の設計過程中で、その軸端構成がコンパクトで、空間が狭く、機能要求が相対的に多いから、軸端の速度センサーと接地装置との配置には一定の設計の困難さが存在する。従来技術の解決方法は、異なるセンサーを異なるボギーの軸端にそれぞれ配置し、その自体構成の制限のため、該方案はボギー全体の複雑さを増やすとともに、車両配線の困難さを増やす。
また、実際の運営過程で、ボギーの軸端軸受には、外部の塵埃、水分などの不純物が油脂に混入することによる潤滑不良という問題が生じやすい。
これに鑑みると、従来技術に存在する前記欠陥を克服するために、新しい道を切り開いて、低床車両のボギーの軸端に対して最適化設計を行わなければならない。
前記技術問題を解決するために、本発明は低床車両、ボギー及びその軸端構成を提供し、該軸端構成は速度測定と接地機能に対して構成の最適化を行って、軸端の組立空間を十分に利用し、配線の困難さ及びボギーの複雑さを大幅に低減させる。
本発明が提供したボギーの軸端構成は速度測定歯車とフリクションディスクとを有し、中央貫通孔を有する速度測定歯車は車輪端面に固定接続されるために用いられ、前記速度測定歯車の外端面には、周方向で均一配置された複数の速度測定歯を有し、前記フリクションディスクは前記速度測定歯車に固定接続され、具体的に、前記速度測定歯の径方向外周における前記速度測定歯車の外端面に配置され、軸端フロントカバーは、前記速度測定歯車と前記フリクションディスクとの外側にカバーされるように装着され、その本体の中心部は前記速度測定歯車の前記中央貫通孔を介して車軸の軸端に固定接続され、前記軸端フロントカバーには、前記速度測定歯と前記フリクションディスクとにそれぞれ対応するように配置された速度センサーインターフェースと電気ブラシインターフェースとが開設されている。
好ましくは、前記速度測定歯車は凹形の円環溝を有し、前記円環溝の内側には、軸方向に伸びる速度測定歯本体を有し、前記速度測定歯本体は前記速度測定歯が配置された環状外端面を有し、前記フリクションディスクは前記円環溝の外側にある前記速度測定歯車に貼合固定されており、その本体の内縁から軸方向に伸びる位置制限部を有し、前記位置制限部が前記円環溝に挿着されることで、両者の径方向の位置決めを構築する。
好ましくは、前記軸端フロントカバーの中央には、軸方向に伸びる中央環状体を有し、前記中央環状体は前記フリクションディスクの内孔と前記速度測定歯本体の外周面との間に挿着され、前記中央環状体の外周面と前記フリクションディスクの内孔との間、及び/または前記中央環状体の内孔と前記速度測定歯本体の外周面との間は、第3動的シールペアを有する。
好ましくは、前記速度測定歯本体の外周面には第3シール部材装着溝が設けられ、第3シール部材が前記第3シール部材装着溝内に設けられることで、前記中央環状体の内孔と前記速度測定歯本体の外周面との間の第3動的シールペアを形成する。
好ましくは、前記中央環状体は、前記軸端フロントカバーが前記車軸の軸端に固定接続された場合、軸方向で前記円環溝の溝底に当接されるように配置される。
好ましくは、前記速度測定歯車は、その本体から軸方向に伸びるように形成されており、前記車輪と前記車軸との間の軸受外輪に押圧されて当接されるための凸リングを有する。
好ましくは、前記フリクションディスクと前記速度測定歯車とは、周方向で均一配置された複数のねじ締結具を介して固定接続される。
本発明はさらに、互いに係合する車軸及び車輪と、以上に記載のボギーの軸端構成とを有するボギーを提供し、前記軸端フロントカバーには速度センサーと接地装置とが固定配置され、前記速度センサーの信号処理端は、車輪の回転速度を取得するように、前記速度センサーインターフェース内に挿着されており、前記接地装置の電気ブラシは、前記フリクションディスクと係合するまで、前記電気ブラシインターフェースを介して入り込むことで、接地導電を実現する。
好ましくは、前記軸端フロントカバーの本体の中心部は前記速度測定歯車の前記中央貫通孔に穿設されるとともに、複数のねじ締結具を介して車軸の軸端に固定接続される。
本発明はさらに、以上に記載のボギーを有する低床車両を提供する。
低床車両の軸端の空間が有限であるという特点に対して、本発明は革新的に接地機能と速度測定機能とを1つのボギーの軸端に集積させる。具体的に、車輪に固定接続される速度測定歯車の外端面には、周方向で均一配置され、速度センサーと係合するように車輪の回転速度を監視するための複数の速度測定歯が設けられ、該速度測定歯の径方向外側にある速度測定歯車の外端面には、接地装置の電気ブラシと係合するためのフリクションディスクが固定配置されることで、接地導電を実現し、その同時、速度測定歯車とフリクションディスクとの外側にカバーされるように装着される軸端フロントカバーは、速度測定歯車の中央貫通孔を介して車軸の軸端に固定接続され、該当軸端フロントカバーには、速度測定歯とフリクションディスクにそれぞれ対応するように配置された速度センサーインターフェースと電気ブラシインターフェースとが開設される。このように配置すれば、ボギーの軸端の径方向内側は速度測定歯であり、径方向外側はフリクションディスクであり、両者は組み合わせて一体として固定接続され、軸端の有限空間を十分に利用して、前記2つの基本的な機能を実現する。従来技術に比べると、本発明は以下の有益な効果を具備する。
まず、本発明は軸端の空間を十分に利用して、接地機能と速度測定機能とを1つのボギーの軸端に集積させ、構成が簡単且つ確実であるという特点を具備するから、ボギーの設計の複雑度を低減させ、車両全体の製造コストを効果的に低減させるために、技術保障を提供し、その同時、接地機能と速度測定機能とが1つのボギーの軸端に集積されることで、配線の困難さをさらに低減させる。
次は、本発明の好適な方案において、速度測定歯車には凹形の円環溝が設けられ、径方向に沿って、速度測定歯とフリクションディスクとはそれぞれ該円環溝の内外両側に位置し、フリクションディスクはその本体の内縁から軸方向に伸びる位置制限部を有し、該位置制限部が円環溝に挿着されることができる。フリクションディスクと速度測定歯車との間の径方向の位置決めを構築し、両者の組付固定の前に、組立の事前位置決めを形成でき、組付精度を確保する一方で、組立の事前位置決め機能を速度測定歯車本体に集積させることで、構成全体のコンパクト度をさらに向上させ、使用空間を増やさない上で、組付精度を確保する機能を実現する。
そして、速度測定歯車はさらに、その本体から軸方向に伸びるように形成され、車輪と車軸との間の軸受外輪に押圧されて当接されるための凸リングを有し、つまり、本方案の軸端構成は、接地及び速度測定機能を確実に実現した上で、通常の車輪と車軸との間の軸受位置決めという機能作用を兼ねて、これによって、軸端の空間利用をさらに最適化する。
また、本発明はさらに低床車両、ボギー及びその軸端構成を提供し、該軸端構成は、速度測定と接地機能とを兼ねるボギーの軸端に対して、構成の最適化を行って、ボギーの軸端軸受の潤滑性能が外部要因によって影響されるという問題を完全に避けることができる。
本発明が提供したボギーの軸端シール構成は、速度測定歯車と、フリクションディスクと、軸端フロントカバーとを有し、車輪の端面に固定接続されるための速度測定歯車の外端面は周方向で均一配置された複数の速度測定歯を有し、前記フリクションディスクは前記速度測定歯車に固定接続され、前記速度測定歯の径方向外周における前記速度測定歯車の外端面に配置され、前記軸端フロントカバーは、前記速度測定歯車と前記フリクションディスクとの外側にカバーされるように装着され、前記軸端フロントカバーはその本体の外縁から軸方向に前記車輪の外縁まで伸びる外部環状体を有し、その本体の中心部は前記速度測定歯車の中央貫通孔を介して車軸の軸端に固定接続され、前記軸端フロントカバーには、前記速度測定歯と前記フリクションディスクにそれぞれ対応するように配置された速度センサーインターフェースと電気ブラシインターフェースとが開設され、前記車輪の端面と前記速度測定歯車との間には静的シールペアが設けられ、前記速度測定歯車の外周面と前記軸端フロントカバーの外部環状体との間には第1動的シールペアが設けられる。
好ましくは、前記軸端フロントカバーの中心部と前記速度測定歯車の中央貫通孔との間には第2動的シールペアが設けられる。
好ましくは、前記軸端フロントカバーの中央は軸方向に伸びる中央環状体を有し、前記中央環状体は前記フリクションディスクの内孔と前記速度測定歯本体の外周面との間に挿着され、前記中央環状体の外周面と前記フリクションディスクの内孔との間、及び/または前記中央環状体の内孔と前記速度測定歯本体の外周面との間は、第3動的シールペアを有する。
好ましくは、前記静的シールペアを形成するように、前記車輪端面と前記速度測定歯車との間にシーラントが塗布される。
好ましくは、前記速度測定歯車の外周面または前記軸端フロントカバーの外部環状体には第1シール部材装着溝が設けられ、第1シール部材が前記第1シール部材装着溝内に設けられることで、前記第1動的シールペアを形成する。
好ましくは、前記軸端フロントカバーの中心部または前記速度測定歯車の中央貫通孔には第2シール部材装着溝が設けられ、第2シール部材は前記第2シール部材装着溝内に設けられることで、前記第2動的シールペアを形成する。
好ましくは、前記速度測定歯本体の外周面には第3シール部材装着溝が設けられ、第3シール部材は前記第3シール部材装着溝内に設けられることで、前記中央環状体の内孔と前記速度測定歯本体の外周面との間の第3動的シールペアを形成する。
好ましくは、前記フリクションディスクと前記軸端フロントカバーとの間は炭粉収容キャビティを有し、前記軸端フロントカバーの底部には、前記炭粉収容キャビティに連通するとともに、ねじプラグと締め付けられるように係合する粉末吐出孔が開設される。
低床車両の軸端の空間が有限であるという特点に対して、本発明は接地機能と速度測定機能とを1つのボギーの軸端に集積させ、軸端シール構成を革新的に的提供する。具体的に、車輪の端面と速度測定歯車との間に静的シールペアを配置し、速度測定歯車の外周面と軸端フロントカバーの外部環状体との間に第1動的シールペアを配置する。このように配置すれば、本方案は車輪と速度測定歯車との間、及び速度測定歯車と軸端フロントカバーの外部環状体との間にはそれぞれシールペアが設けられ、構成が簡単で、シールが確実であるという特点を具備し、過酷な環境に運営しても、外部の汚染物質、水分が内部に入ることを完全に避け、ボギーの軸端軸受が常に優れた潤滑性能を保持するように確保できる。
本発明のさらなる好適な方案において、フリクションディスクと軸端フロントカバーとの間は炭粉収容キャビティを具備することで、電気ブラシとフリクションディスクとが車両の運転過程での摩擦による炭粉への貯蔵空間を提供し、該炭粉の貯蔵空間の配置は、炭粉吐出の点検維持の頻度を効果的に低減させ、車両の運転コストの低減のために技術保障を提供し、また、軸端フロントカバーの底部には、該炭粉収容キャビティに連通する粉末吐出孔が開設され、ねじプラグを利用して粉末吐出孔と締め付けられるように係合し、つまり、車両を日常的に使用する際、該ねじプラグを介して締められ、一定期間を利用して後、ただねじプラグを緩めば、炭粉を便利に清掃でき、優れた操作可能性を備える。
具体的な実施形態における前記ボギーの軸端構成の全体構成模式図である。 図1に示されるボギーの軸端シール構成の局所模式図である。
当業者が本発明の技術案をよりよく理解するために、以下は図面及び具体的な実施例を結合して、本発明をさらに詳しく説明する。
一般性を失わないように、本実施形態は図1に示されるボギーの軸端の形態に基づき記載し、本出願が提出した軸端構成の革新的な改良案を詳しく説明する。理解すべきは、図面に示されるボギーの車軸と車輪との輪郭形状、及びサイズの比例関係は、本出願が保護を請求する技術案に対する実質的な限定を構成していない。
図1を参照し、該図面は本実施形態に記載のボギーの軸端構成の全体構成模式図である。
明確すべきは、本方案における車輪10と車軸20との組立関係は従来技術と同様であり、車輪10と車軸20との間には軸受30が設けられることで、車輪10の回動機能を実現する。無論、本出願の核心発明点を明らかに表現するために、図1は局所的に軸端側のみを示す。
図1に示すように、本方案が提供したボギーの軸端構成は、組み合わせるように固定接続された速度測定歯車1とフリクションディスク2と、両者の外側にカバーされるように装着された軸端フロントカバー3とを有する。
速度測定歯車1は車輪10の端面に固定接続されており、中央貫通孔11を有する。複数の速度測定歯121は周方向で該速度測定歯車1の外端面に均一配置される。フリクションディスク2は速度測定歯車1に固定接続され、即ち、両者は一体として組み合わせるように固定接続され、空間配置で、該フリクションディスク2は速度測定歯121の径方向外周における速度測定歯車1の外端面に配置され、つまり、ボギーの軸端の径方向内側は速度測定歯121であり、径方向外側はフリクションディスク2であり、軸端の有限な空間を十分に利用して、接地及び速度測定機能を有する基礎部品を最適化的に配置する。図2をともに参照し、該図面は図1に示されるボギーの軸端シール構成の局所模式図である。
軸端フロントカバー3は速度測定歯車1とフリクションディスク2との外側にカバーされるように装着されることで、軸端全体を形成する。該軸端フロントカバー3は、その本体の外縁から軸方向に車輪10の外縁まで伸びる外部環状体35を有し、軸端フロントカバー3の本体の中心部は速度測定歯車1の中央貫通孔11を介して車軸20の軸端に固定接続され、相応的に、軸端フロントカバー3にはそれぞれ速度測定歯121とフリクションディスク2に対応するように配置された速度センサーインターフェース31と電気ブラシインターフェースが開設される(図面におけるラインによる遮蔽のため、図示ぜず)。本方案は接地機能と速度測定機能とを1つのボギーの軸端に集積在させ、構成が簡単且つ確実であり、ボギーの設計の複雑度を低減させるとともに、配線の困難さをさらに低減させる。
具体的に、車輪10の端面Aと速度測定歯車1との間には静的シールペアが設けられ、好ましくは、前記該静的シールペアを形成するように、両者の間にシーラントを塗布する。該シーラントは多種の選択を有してもよく、例えばシーラント5699であってもよいが、これに限定されていない。その同時、速度測定歯車1の外周面と軸端フロントカバー3の外部環状体35との間には第1動的シールペアが設けられ、車輪10と速度測定歯車1との間、及び速度測定歯車1と軸端フロントカバー3の外部環状体35との間にはそれぞれシールペアが設けられるので、構成が簡単で、シールが確実であるという特点を有する。
第1動的シールペアでは、図面に示すように、速度測定歯車1の外周面には第1シール部材装着溝16が設けられ、第1シール部材7が該第1シール部材装着溝16内に設けられることで、前記第1動的シールペアを形成する。ここで、係合する第1シール部材7と第1シール部材装着溝16について、具体的な製品必要に応じて、軸方向に沿って順に間隔を持つように、複数が設けられてもよく、例えば、図面に示される3つであってもよいが、これに限定されず、これによって、より確実なラビリンスシールを形成する。無論、以下のように設計してもよく、即ち、軸端フロントカバー3の外部環状体35には第1シール部材シール溝(図示ぜず)が開設され、同じように、前記第1動的シールペアを構築できる。
軸端における軸受内の潤滑油の流失を避けるために、さらに、軸端フロントカバー3の中心部34と速度測定歯車1の中央貫通孔11との間に第2動的シールペアを配置してもよい。図面に示すように、該速度測定歯車1の中央貫通孔11には第2シール部材装着溝17が設けられ、第2シール部材8は第2シール部材装着溝17内に設けられることで、前記第2動的シールペアを形成する。同じように、係合する第2シール部材8と第2シール部材装着溝17について、具体的な製品必要に応じて、軸方向に沿って順に間隔を持つように、複数が設けられてもよく、例えば、図面に示される2つであってもよいが、これに限定されず、これによって、より確実なラビリンスシールを形成する。無論、以下のように設計してもよく、即ち、軸端フロントカバー3の中心部34には第2シール部材シール溝(図示ぜず)が開設され、同じように、前記第2動的シールペアを構築できる。
車両の運転に連れて、電気ブラシとフリクションディスクとが車両の運転過程中で摩擦して、炭粉を発生させ、点検維持の頻度を効果的に減少するために、貯蔵及び炭粉吐出という技術対策を追加してもよい。図面に示すように、フリクションディスク2と軸端フロントカバー3との間は炭粉収容キャビティ36を有することで、電気ブラシとフリクションディスクとが車両の運転過程で摩擦することによる炭粉の貯蔵空間を提供し、該炭粉貯蔵空間の配置は、炭粉吐出の点検維持の頻度を効果的に低減させ、また、軸端フロントカバー3の底部には、該炭粉収容キャビティ36に連通する粉末吐出孔37が開設され、ねじプラグ9を利用して、粉末吐出孔37と締め付けられるように係合し、車両を日常的に使用する場合、該ねじプラグ9を介して締められ、一定の期間を使用した後、ただねじプラグ9を緩めて外すれば、粉末吐出孔37を介して炭粉を清掃でき、優れた操作可能性を具備する。
軸端の空間を効果的に利用するために、好適な方案において、さらなる十分な最適化を行ってもよい。図1に示すように、速度測定歯車1の外端面には、凹形の円環溝13が設けられ、径方向に沿って速度測定歯121とフリクションディスク2とはそれぞれ該円環溝13の内外両側に位置して、具体的に、円環溝13の径方向内側は、軸方向に伸びる速度測定歯本体12を有し、該速度測定歯本体12は、速度測定歯121が設けられた環状外端面を有し、フリクションディスク2本体は円環溝13の径方向外側にある速度測定歯車1本体に貼合固定される。さらに、図1に示すように、該フリクションディスク2はその本体の内縁から軸方向に伸びる位置制限部21を有し、両者の径方向の位置決めを構築するように、該位置制限部21は円環溝13に挿着され、つまり、位置制限部21の外径と円環溝13の内径とは、径方向の位置決めのサイズ関係を保持し、両者の組付固定の前に、組立の事前位置決めを形成し、組付精度を確保し、明らかに、組立の事前位置決め機能を速度測定歯車1本体に集積させることで、構成全体のコンパクト度を向上させ、使用空間を増やさない上で、組付精度を確保する機能を実現する。
さらに、軸端フロントカバー3の中央は軸方向に伸びる中央環状体33を有し、該中央環状体33はフリクションディスク2の内孔と速度測定歯本体12の外周面との間に挿着され、中央環状体33の内孔と速度測定歯本体12の外周面との間は第3シールペアを有する。また、フリクションディスク2と電気ブラシとの係合面で、内部構成とのシールバリアを構築することで、接地摩擦による炭粉が軸端の他の装置を汚染することを効果的に防止でき、頻度が高すぎる維持点検を避け、運営維持のコストを低減させる。
図面に示すように、速度測定歯本体12の外周面には第3シール部材装着溝15が設けられ、第3シール部材6が該第3シール部材装着溝15内に設けられることで、中央環状体33の内孔と速度測定歯本体12の外周面との間にシールペアを形成する。理解すべきは、該シールペアは図面に示される実現方式に限定されず、他の方式で前記シール関係を実現してもよく、例えば、中央環状体33の内孔と速度測定歯本体12の外周面との間にはオイルシールが設けられ、またはシールフェルトリングが介装されてもよいが、これに限定されていない。
また、該シールペアは中央環状体33の外周面とフリクションディスク2の内孔との間に設けられてもよく、同じように、フリクションディスク2と電気ブラシとの係合面で、内部構成とのシールバリアを構築でき、摩擦による炭粉が軸端の他の装置を汚染することを防止でき、無論、中央環状体33の外周面と内孔との位置で、同時に第3シールペアを構築してもよく、前記機能必要を満足すれば、いずれも本出願が保護を請求する範囲内に該当する。
さらに、該中央環状体33は、軸端フロントカバー3が車軸20の軸端に固定接続された場合、軸方向で速度測定歯車1の円環溝13の溝底に押圧されて当接されるように配置されてもよい。このように、確実なシールを構築できる以外、該中央環状体33は軸端フロントカバー3を組み付けるための事前位置決め構成を兼ねてもよく、明らかに、該機能の実現は同じように、前記基礎の構成を効果的に利用し、即ち、機能を追加した後、空間の占有を増やさなく、本方案の核心の設計構想に合う。
図面に示すように、速度測定歯車1は、その本体から軸方向に伸びるように形成される、車輪10と車軸20との間の軸受30の外輪に当接されるための凸リング14を有する。同じように、該凸リング14の配置により、速度測定歯車4に、軸受30の軸方向の位置制限を提供する機能を具備させ、つまり、軸受の外輪用の制限リングを別途に配置する必要がなく、構成全体がよりコンパクトで、合理になる。
説明しようとするのは、速度測定歯車1とフリクションディスク2とのそれぞれの機能原理の要求に基づき、両者は異なる材質から製造された後、まず、一体型組み合わせユニットとして固定接続されて、ボギーの軸端に組み付けられ、組立、修理などの操作を便利にする。好ましくは、フリクションディスク2と速度測定歯車1とは、周方向で均一配置された複数のねじ締結具を介して固定接続されてもよい。
車両の運転過程で、速度センサー4は速度センサーインターフェース31に挿着されて固定され、車輪10の回動に連れて、固定された速度測定歯車1は同期に回動し、速度センサー4の信号処理端は速度センサーインターフェース31内に挿着され、信号を速度測定歯車1の外端面での速度測定歯121に送信し、順に電気パルス信号を発生させる。検出されたパルス数に応じて、車輪の回転速度を計算して取得でき、説明すべきは、速度測定歯121の具体的な構成形態及び配置数について、速度センサー4に適応する作用メカニズム及び精度要求に応じて選択されてもよく、本出願の核心の発明点ではなく、当業者は従来技術に基づき実現できるから、本明細書において贅言していない。
また、接地装置5の電気ブラシ(図示ぜず)は、フリクションディスク2と係合するまで、電気ブラシインターフェースを介して軸端フロントカバー3に入り込み、接地導電を実現する。同じように、接地装置5も従来技術に基づき実現されてもよいから、本明細書において贅言していない。
前記ボギーの軸端構成以外、本実施形態はさらに、前記軸端構成を有するボギーを提供する。図面に示すように、軸端フロントカバー3の本体の中心部34は速度測定歯車1の中央貫通孔11に穿設され、複数のねじ締結具を介して車軸20の軸端に固定接続される。ここで、該ボギーの他の機能構成は従来技術を採用して実現されてもよいから、本明細書において贅言していない。
前記ボギー及びその軸端構成以外、本実施形態はさらに、前記ボギーを有する低床車両を提供する。ここで、該ボギーの他の機能構成について、従来技術で実現されてもよいから、本明細書において贅言していない。
また、本実施形態が提供したボギーの軸端構成は低床車両に適用されることに限定されず、該構成はさらに、軸端が接地及び速度測定機能を実現しなければならない他の鉄道車両にも適用される。
以上は本発明の好適な実施形態のみであり、指摘すべきは、当業者にとって、本発明の原理から逸脱しない前提で、複数の改良及び修飾を行ってもよく、これらの改良及び修飾も本発明の保護範囲とみなされる。
10 ・・・車輪
20 ・・・車軸
30 ・・・軸受
1 ・・・速度測定歯車
11 ・・・中央貫通孔
12 ・・・速度測定歯本体
121 ・・・速度測定歯
13 ・・・円環溝
14 ・・・凸リング
15 ・・・第3シール部材装着溝
16 ・・・第1シール部材装着溝
17 ・・・第2シール部材装着溝
2 ・・・フリクションディスク
21 ・・・位置制限部
3 ・・・軸端フロントカバー
31 ・・・速度センサーインターフェース
33 ・・・中央環状体
34 ・・・中心部
35 ・・・外部環状体
36 ・・・炭粉収容キャビティ
37 ・・・粉末吐出孔
4 ・・・速度センサー
5 ・・・接地装置
6 ・・・第3シール部材
7 ・・・第1シール部材
8 ・・・第2シール部材
9 ・・・ねじプラグ

Claims (20)

  1. ボギーの軸端構成であって、
    中央貫通孔を有しており、車輪の端面に固定接続されるための速度測定歯車であって、前記速度測定歯車の外端面には、周方向で均一配置された複数の速度測定歯を有する前記速度測定歯車と、
    前記速度測定歯車に固定接続されており、前記速度測定歯の径方向外周における前記速度測定歯車の外端面に配置されるフリクションディスクと、
    前記速度測定歯車と前記フリクションディスクとの外側にカバーされて装着されており、本体の中心部が前記速度測定歯車の前記中央貫通孔を介して車軸の軸端に固定接続される軸端フロントカバーであって、前記軸端フロントカバーには、前記速度測定歯と前記フリクションディスクとにそれぞれ対応するように配置された速度センサーインターフェースと電気ブラシインターフェースとが開設されている前記軸端フロントカバーと、を備えることを特徴とする軸端構成。
  2. 前記速度測定歯車は凹形の円環溝を有し、前記円環溝の径方向の内側には、軸方向に伸びる速度測定歯本体を有し、前記速度測定歯本体は前記速度測定歯が配置された環状外端面を有し、前記フリクションディスクは前記円環溝の径方向外側にある前記速度測定歯車に貼合固定されており、該フリクションディスクの本体の内縁から軸方向に伸びる位置制限部を有し、前記位置制限部は前記円環溝に挿着されることで、両者の径方向の位置決めを構築することを特徴とする請求項1に記載の軸端構成。
  3. 前記軸端フロントカバーの中央部には、軸方向に伸びる中央環状体を有し、前記中央環状体は前記フリクションディスクの内孔と前記速度測定歯本体の外周面との間に挿着されており、前記中央環状体の外周面と前記フリクションディスクの内孔との間、及び/または前記中央環状体の内孔と前記速度測定歯本体の外周面との間には、第3動的シールペアを有することを特徴とする請求項2に記載の軸端構成。
  4. 前記速度測定歯本体の外周面には第3シール部材装着溝が設けられ、第3シール部材が前記第3シール部材装着溝内に設けられることで、前記中央環状体の内孔と前記速度測定歯本体の外周面との間の第3動的シールペアを形成することを特徴とする請求項3に記載の軸端構成。
  5. 前記中央環状体は、前記軸端フロントカバーが前記車軸の軸端に固定接続された場合、軸方向で前記円環溝の溝底に押圧されて当接されるように配置されることを特徴とする請求項4に記載の軸端構成。
  6. 前記速度測定歯車は、該速度測定歯車の本体から軸方向に伸びるように形成され、前記車輪と前記車軸との間の軸受外輪に押圧されて当接されるための凸リングを有することを特徴とする請求項5に記載の軸端構成。
  7. 前記フリクションディスクと前記速度測定歯車とは、周方向で均一配置された複数のねじ締結具を介して固定接続されることを特徴とする請求項1に記載の軸端構成。
  8. 前記軸端フロントカバーは、該軸端フロントカバーの本体の外縁から軸方向に前記車輪の外縁まで伸びる外部環状体を有し、前記車輪の端面と前記速度測定歯車との間には静的シールペアが設けられ、前記速度測定歯車の外周面と前記軸端フロントカバーの外部環状体との間には第1動的シールペアが設けられることを特徴とする請求項に記載の軸端構成。
  9. 前記軸端フロントカバーの中心部と前記速度測定歯車の中央貫通孔との間には第2動的シールペアが設けられることを特徴とする請求項8に記載の軸端構成。
  10. 前記静的シールペアを形成するように、前記車輪端面と前記速度測定歯車との間にシーラントが塗布されることを特徴とする請求項9に記載の軸端構成。
  11. 前記速度測定歯車の外周面または前記軸端フロントカバーの外部環状体には第1シール部材装着溝が設けられ、第1シール部材が前記第1シール部材装着溝内に設けられることで、前記第1動的シールペアを形成することを特徴とする請求項10に記載の軸端構成。
  12. 前記軸端フロントカバーの中心部または前記速度測定歯車の中央貫通孔には第2シール部材装着溝が設けられ、第2シール部材は前記第2シール部材装着溝内に設けられることで、前記第2動的シールペアを形成することを特徴とする請求項11に記載の軸端構成。
  13. 前記速度測定歯本体の外周面には第3シール部材装着溝が設けられ、第3シール部材は前記第3シール部材装着溝内に設けられることで、前記中央環状体の内孔と前記速度測定歯本体の外周面との間の第3動的シールペアを形成することを特徴とする請求項12に記載の軸端構成。
  14. 前記フリクションディスクと前記軸端フロントカバーとの間には炭粉収容キャビティを有し、前記軸端フロントカバーの底部には、前記炭粉収容キャビティに連通するとともに、ねじプラグと締め付けられるように係合する粉末吐出孔が開設されることを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載の軸端構成。
  15. 互いに係合する車軸及び車輪を有するボギーであって、請求項1~14のいずれか1項に記載のボギーの軸端構成を更に有しており、前記軸端フロントカバーには速度センサーと接地装置とが固定配置され、前記速度センサーの信号処理端は、車輪の回転速度を取得するように、前記速度センサーインターフェース内に挿着されており、前記接地装置の電気ブラシは、前記フリクションディスクと係合するまで、前記電気ブラシインターフェースを介して入り込むことで、接地導電を実現することを特徴とするボギー。
  16. 前記軸端フロントカバーの本体の中心部は前記速度測定歯車の前記中央貫通孔に穿設されるとともに、複数のねじ締結具を介して車軸の軸端に固定接続されることを特徴とする請求項15に記載のボギー。
  17. 低床車両であって、請求項15~16のいずれか1項に記載のボギーを有することを特徴とする低床車両。
  18. フリクションディスクであって、前記フリクションディスクと速度測定歯車とは組み合わせるように固定接続され、中央貫通孔を有する前記速度測定歯車は車輪端面に固定接続されるためのものであり、前記速度測定歯車の外端面には、周方向で均一配置された複数の速度測定歯を有し、前記フリクションディスクは前記速度測定歯の径方向外周における前記速度測定歯車の外端面に配置されることを特徴とするフリクションディスク。
  19. 前記速度測定歯車は、該速度測定歯車の本体から軸方向に伸びるように形成され、車輪と車軸との間の軸受外輪に当接されるための凸リングを有することを特徴とする請求項18に記載のフリクションディスク。
  20. 前記速度測定歯車と、周方向で均一配置された複数のねじ締結具を介して固定接続されることを特徴とする請求項19に記載のフリクションディスク。
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