JP7132645B2 - 濾過システムおよび濾過方法 - Google Patents

濾過システムおよび濾過方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7132645B2
JP7132645B2 JP2020219400A JP2020219400A JP7132645B2 JP 7132645 B2 JP7132645 B2 JP 7132645B2 JP 2020219400 A JP2020219400 A JP 2020219400A JP 2020219400 A JP2020219400 A JP 2020219400A JP 7132645 B2 JP7132645 B2 JP 7132645B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filtration
filter
liquid
container
treated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020219400A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022104288A (ja
Inventor
章 西村
裕光 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
RYUKI ENGINEERING INC.
Original Assignee
RYUKI ENGINEERING INC.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by RYUKI ENGINEERING INC. filed Critical RYUKI ENGINEERING INC.
Priority to JP2020219400A priority Critical patent/JP7132645B2/ja
Priority to CN202180067917.1A priority patent/CN116348187A/zh
Priority to PCT/JP2021/040977 priority patent/WO2022145132A1/ja
Publication of JP2022104288A publication Critical patent/JP2022104288A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7132645B2 publication Critical patent/JP7132645B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D29/00Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor
    • B01D29/01Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor with flat filtering elements
    • B01D29/05Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor with flat filtering elements supported
    • B01D29/07Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor with flat filtering elements supported with corrugated, folded or wound filtering sheets
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D29/00Filters with filtering elements stationary during filtration, e.g. pressure or suction filters, not covered by groups B01D24/00 - B01D27/00; Filtering elements therefor
    • B01D29/62Regenerating the filter material in the filter
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D35/00Filtering devices having features not specifically covered by groups B01D24/00 - B01D33/00, or for applications not specifically covered by groups B01D24/00 - B01D33/00; Auxiliary devices for filtration; Filter housing constructions
    • B01D35/24Providing loose granular material to scratch the filters clean
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D41/00Regeneration of the filtering material or filter elements outside the filter for liquid or gaseous fluids
    • B01D41/04Regeneration of the filtering material or filter elements outside the filter for liquid or gaseous fluids of rigid self-supporting filtering material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D65/00Accessories or auxiliary operations, in general, for separation processes or apparatus using semi-permeable membranes
    • B01D65/02Membrane cleaning or sterilisation ; Membrane regeneration
    • B01D65/04Membrane cleaning or sterilisation ; Membrane regeneration with movable bodies, e.g. foam balls

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

本発明は飲料水や純水等を得るために用いられる濾過システムおよび濾過方法に関する。
海、湖沼、河川等から得られる原水は、粘土鉱物、その粘土鉱物の層間に取り込まれた有機化合物、砂や岩石の破片等の硬質粒子、植物の破片等の軟質粒子、マイクロプラスチック等の微粒子などを多く含んでいる。そのため、それらの原水をそのままRO膜(「逆浸透膜」のことをいう。以下同じ。)やイオン交換樹脂層等を備えた濾過装置に通水すると、RO膜が目詰まりしやすくなる、また原水中のイオンとイオン交換樹脂がイオン交換する速度が速くなる等の不都合があり、結果としてRO膜やイオン交換樹脂層等を頻繁に交換しなければならない。特に小型の濾過装置には使い捨てタイプの糸巻フィルタやプリーツフィルタが多用されているが、原水の通水を始めてから目詰まりするまでの速度が速いため、フィルタを頻繁に交換する必要がある。また、原水の濁度が高い場合はフィルタ交換の速度が速くなる傾向がある。
本発明に関連する先行技術としては下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載された濾過方法は、まず濾過フィルタの外面に剥離層を形成し、その後に被処理液の濾過を行って剥離層の上に付着層を形成する。そして、付着層が形成された段階で、被処理液の供給圧を所定の洗浄圧にして付着層を剥離する。その洗浄の際、被処理液に粉粒体を混入することによって、剥離を効果的に行っている。特許文献1には、このような濾過を行う濾過装置も開示されている。
特開2019-58868号公報
前述のように、原水をそのまま濾過装置に通水した場合、濾過装置の連続運転が困難であるという問題がある。また、濾過装置の運転を停止する前であっても、例えば濾過装置の濾過膜が目詰まりし始めると、造水量が少なくなるという問題がある。さらに、濾過装置に装着されるフィルタ(消耗品)単体のコストが高いためランニングコストが高いという問題や、フィルタの交換作業に時間がかかるため濾過装置の運転停止時間が長くなったり、その交換作業にマンパワーがかかったりするという問題もある。
前記特許文献1に記載された濾過方法や濾過装置は、付着層を剥離するために被処理液の供給圧(洗浄圧)を高くしたり、洗浄中に筒状の濾過フィルタを回転させ続けたりしなければならず、ランニングコストが高くなる傾向がある。また、濾過フィルタの回転機構等を設ける必要があるため、濾過装置全体が大型になる傾向があり、例えば船舶等に搭載したり、家庭で用いたりするのには適さない。
そこで、本発明が解決しようとする主たる課題は、フィルタのメンテナンスが容易で、ランニングコストを抑えることができる濾過システムおよび濾過方法を提供することにある。
前記課題を解決するために、以下の各態様を採ることができる。
(第1の態様)
被処理液の供給口と処理液の排出口を有する濾過容器と、
前記濾過容器の内部に設けられ、外面が濾過面とされ内部が処理液の通路とされた濾過フィルタと、
前記濾過フィルタを洗浄する洗浄粉粒体を前記濾過容器に供給する洗浄粉粒体供給手段と、
当該濾過容器に前記洗浄粉粒体が貯まった状態で、前記濾過フィルタおよび前記洗浄粉粒体の少なくともどちらか一方を振動させ、前記濾過フィルタと前記洗浄粉粒体を擦らせる振動体と、を有することを特徴とする濾過システム。被処理液の供給口と処理液の排出口を有する濾過容器と、
前記濾過容器の内部に設けられ、外面が濾過面とされ内部が処理液の通路とされた濾過フィルタと、
前記濾過フィルタを洗浄する洗浄粉粒体を前記濾容器に供給する洗浄粉粒体供給手段と、
前記濾過フィルタの外側に前記洗浄粉粒体が貯まった状態で、前記濾過フィルタおよび前記洗浄粉粒体の少なくともどちらか一方を振動させ、前記濾過フィルタと前記洗浄粉粒体を擦らせる振動体と、を有することを特徴とする濾過システム。
(作用効果)
被処理液を濾過フィルタで濾過するにつれて濾過フィルタの外面にケーキが形成され、そのケーキの膜厚が次第に厚くなる。このようなケーキは被処理液の濾過を阻害するため、ケーキが所定の大きさに達した段階で濾過フィルタからケーキを剥離し、剥離したケーキを濾過容器から排出する必要がある。
濾過フィルタからケーキを剥離するため、本態様の濾過装置は、濾過容器に洗浄粉粒体を供給する洗浄粉粒体供給手段と、濾過フィルタの外側に前記洗浄粉粒体が貯まった状態で前記濾過フィルタおよび前記洗浄粉粒体の少なくともどちらか一方を振動させて、前記濾過フィルタと前記洗浄粉粒体を擦らせる振動体を有している。
濾過フィルタの外側に洗浄粉粒体が貯まった状態で濾過フィルタおよび前記洗浄粉粒体の少なくともどちらか一方を振動させると、濾過フィルタと洗浄粉粒体が擦れるため、濾過フィルタの外面に付着したケーキが洗浄粉粒体によって擦り落とされる。
このように本態様の濾過装置は使い捨てタイプの糸巻きフィルタや使い捨てタイプのプリーツフィルタを用いるものではないため、フィルタの交換作業が不要であり、濾過フィルタの洗浄再生を自動化することができる。
また、前記特許文献1のように、粉粒体が混入した被処理液を濾過フィルタの表面に吹き付けるものではないため、濾過容器に被処理液を高圧力で供給する必要はなく、被処理液の圧送ポンプに小型かつ低圧力のタイプを用いることができる。また、この特許文献1のように、粉粒体が混入した被処理液を濾過フィルタの表面に吹き付けるものではないため、濾過フィルタの洗浄時に濾過フィルタを回転させる回転機構が不要になり、濾過フィルタの回転に要していた動力が不要になるだけでなく、濾過装置全体を小型化かつ低重量化することができる。
以上のように、濾過装置を小型化かつ低動力化させることによって、例えば手軽に船舶に積み込んだり難民キャンプに運んだりすることができ、かつランニングコストを抑えつつ、その先々で必要とされる生活用水(飲料水を含む)等を生成することができる。
また、濾過装置を運転するために特別な知識が不要であり、誰でも気軽に使用できるため利便性が高い。さらに、前述のようにフィルタ交換が不要であり、無人で連続運転できることから、人が眠っている間(夜間など)であっても生活用水等を生成することができるため、難民キャンプなどの大量に生活用水を必要とする場所で特に有用である。
なお、本態様の濾過装置に後段にRO膜濾過装置(「逆浸透膜濾過装置」のことをいう。以下同じ。)等を直列配置してもよい。後段にRO膜濾過装置等を配置することで、より不純物の少ない水(主として飲用水)を得ることができる。また、RO膜濾過装置等に被処理液を供給する前に本態様の濾過装置で多くの不純物を除去すると、RO膜濾過装置等のフィルタが目詰まりする頻度を減らすことができ、濾過処理を中断する回数を減らすことができる。具体的には、本態様の濾過装置に後段にRO膜濾過装置等を直列配置する場合には、本態様の濾過装置で被処理液の濁度を約0.1mg/L以下にすることが好ましい。
(第2の態様)
被処理液の供給口と処理液の排出口を有する濾過容器と、
前記濾過容器の内部に設けられ、外面が濾過面とされ内部が処理液の通路とされた濾過フィルタと、
前記濾過フィルタの洗浄を行う洗浄容器と、
前記濾過容器から前記洗浄容器へ前記濾過フィルタを移動させる移動手段と、
前記濾過フィルタを洗浄する洗浄粉粒体を前記洗浄容器に供給する洗浄粉粒体供給手段と、
前記濾過フィルタを前記洗浄容器に移動させ、前記濾過フィルタの外側に前記洗浄粉粒体が貯まった状態で、前記濾過フィルタおよび前記洗浄粉粒体の少なくともどちらか一方を振動させ、前記濾過フィルタと前記洗浄粉粒体を擦らせる振動体と、を有することを特徴とする濾過システム。
(作用効果)
第1の態様とは異なり、第2の態様は洗浄容器の内部で濾過フィルタの洗浄を行うことを特徴にしている。濾過容器とは別に洗浄容器を設けることで、設備コストがかかるというデメリットはあるが、濾過フィルタの洗浄再生時間を短縮できるため、被処理液の濾過処理の停止時間を短くすることができる。
例えば、第1の態様のように濾過容器の内部で濾過フィルタの洗浄を行うタイプの濾過装置の場合、被処理液の濾過を一旦停止した後に、(1)濾過容器に洗浄粉粒体を供給して濾過容器の内部に洗浄粉粒体を貯め、(2)その後、濾過フィルタおよび前記洗浄粉粒体の少なくともどちらか一方を振動させて濾過フィルタの外面に形成されたケーキを擦り落とし、(3)その後、洗浄粉粒体と剥離したケーキを濾過容器の内部から排出する。そして、洗浄粉粒体とケーキの排出が終わった後にやっと被処理液の濾過の再開が可能になる。
それに対して、本態様のように濾過容器とは別に洗浄容器を設けている態様であれば、洗浄容器の内部に予め洗浄粉粒体を貯めておくことが可能になる。そのため、濾過フィルタの再生を行う場合、濾過容器から濾過フィルタを取り出して洗浄容器に移動させて、洗浄容器の内部に予め貯めておいた洗浄粉粒体の中に濾過フィルタを入れることにより、前記(1)に要する時間を省略することができる。
その後、濾過フィルタおよび洗浄粉粒体の少なくともどちらか一方を振動させて、濾過フィルタの外面に形成されていたケーキを剥離する過程は同様であるが、その後の前記(3)に要する時間も省略することができる。すなわち、本態様の濾過装置であれば、再生した濾過フィルタを直ちに再度濾過容器に移動させることができ、被処理液の濾過処理を迅速に再開することができる。洗浄容器からの洗浄粉粒体やケーキの排出は、濾過フィルタが洗浄容器から濾過容器に移動した後に行うことができる。
以上のように、本態様は第1の態様とは異なり、前記(1)や前記(3)に要する時間の分だけ、第1の態様よりも被処理液の濾過の再開を早くすることができるという利点がある。
(第3の態様)
前記濾過フィルタは、平坦な濾材を蛇腹状に折り曲げて複数の襞を形成しつつ、筒状に形成したプリーツフィルタである前記第1または第2の態様の濾過システム。
(作用効果)
プリーツフィルタを用いることで、被処理液の処理量を大幅に増やすことができるとともに、濾過装置全体を小型化することができる。
また、プリーツフィルタを用いた場合は、襞と襞の間の谷部分に生成されたケーキを剥離しづらいというデメリットがある。本態様では、濾過容器に洗浄粉粒体を貯めた状態で、プリーツフィルタおよび洗浄粉粒体の少なくともどちらか一方を振動させプリーツフィルタと洗浄粉粒体を擦らせる態様としている。このような構成にすることで、プリーツフィルタの襞と襞の間の谷部分に確実に洗浄粉粒体を挿入でき、しかも振動によってその洗浄粉粒体がプリーツフィルタと擦れることにより、プリーツフィルタの谷部分の外面に形成されたケーキを確実に剥離することができる。
(第4の態様)
前記濾過容器に加圧気体を吹き込み、前記洗浄粉粒体を前記濾過容器から排出させる排出手段を有する前記第1の態様の濾過システム。
(作用効果)
濾過容器の内部に貯留された洗浄粉粒体を濾過処理再開前に排出する必要がある。濾過処理を行う際に、濾過容器の内部に洗浄粉粒体が残ったままであると、洗浄粉粒体が濾過フィルタの外面に堆積して被処理液の濾過を阻害してしまうからである。
そのため、濾過処理を再開する前に、濾過容器の内部から大部分の洗浄粉粒体(好ましくは全ての洗浄粉粒体)を排出することが好ましい。洗浄粉粒体の自重によって濾過容器の下部から洗浄粉粒体を排出する方法も考えられるが、洗浄粉粒体自体の重さが軽いため効果的に排出することが困難である。
そこで本態様では排出手段を設ける構成にした。この排出手段が濾過容器に加圧気体を吹き込み、その加圧気体の風力によって洗浄粉粒体を濾過容器から排出させる構成とした。このように洗浄粉粒体を気体によって押し出す構成にしたことで、洗浄粉粒体を迅速に濾過容器から排出することができるため、濾過処理の再開を早めることができる。また、濾過フィルタがプリーツフィルタのような複雑な構造をしている場合であっても、加圧気体を用いれば、プリーツフィルタの襞と襞の間の谷部分に付着した洗浄粉粒体も迅速に払い落すことができる。
なお、濾過容器の内部に液体(例えば水)を流し込むことで、洗浄粉粒体を濾過容器から排出する方法を考えることもできる。しかし、その液体が不純物を多く含む場合、濾過容器の内部や濾過フィルタの外面に不純物が多く残る可能性がある。そのため、不純物の少ない液体を用いざるを得ず、そのような液体を生成するために時間や動力やコスト等を要するため効率が悪い。また、液体には付着力があるため、洗浄粉粒体を含む液体が濾過容器の内部や濾過フィルタの外面に洗浄粉粒体が残りやすい。以上のような観点を考慮すると、濾過容器から洗浄粉粒体を排出するために、本態様のような加圧気体を用いることが好ましい。
(第5の態様)
前記濾過フィルタの上端部または下端部を覆い、被処理液の存在する空間と処理液の存在する空間を仕切る遮断壁が設けられ、
前記遮断壁は弾性遮断壁である前記第1の態様の濾過システム。
(作用効果)
濾過フィルタの上端部または下端部を覆い、被処理液の存在する空間と処理液の存在する空間を仕切る遮断壁を設けることで、被処理液が濾過膜を通過することなく濾液通路へ移動することを防ぐことができる。また、遮断壁を弾性のある弾性遮断壁とすることで、振動体の起振力を濾過フィルタに集中させることができとともに、振動体の振動が濾過容器に伝わることを防止することができる。
(第6の態様)
前記濾過フィルタの上端部または下端部を覆い、被処理液の存在する空間と処理液の存在する空間を仕切る遮断壁が設けられ、
前記濾過容器の内部において、前記遮断壁を挟んだ前記濾過フィルタの反対側に、処理液を貯留する貯液室が設けられている前記第1の態様の濾過システム。
(作用効果)
本態様では、濾過容器の内部に処理液を貯留する貯液室を設けている。濾過容器の内部から洗浄粉粒体を排出するために、貯液室に設けられた処理液を用いることで、濾過容器の内部に洗浄粉粒体が残りにくくなる。
(第7の態様)
被処理液の供給口と処理液の排出口を有する濾過容器と、
前記濾過容器の内部に設けられ、外面が濾過面とされ内部が前記処理液の通路とされた濾過フィルタと、
を備えた濾過システムを用いて前記被処理液を濾過する濾過方法であって、
前記被処理液の濾過によって前記濾過フィルタの外面に形成されたケーキを除去する洗浄工程を有し、
前記洗浄工程は、
前記濾過容器に洗浄粉粒体を供給して前記濾過フィルタの外側に前記洗浄粉粒体を貯め、
前記濾過フィルタおよび前記洗浄粉粒体の少なくともどちらか一方を振動させて前記濾過フィルタの外面に形成された前記ケーキを前記洗浄粉粒体によって擦り落とすことを特徴とする濾過方法。
(作用効果)
第1の態様と同様の作用効果を奏する。
本発明によれば、フィルタのメンテナンスが容易で、ランニングコストを抑えることができる濾過システムおよび濾過方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態の濾過システムの装置の全体構成図である。 図1の濾過装置の拡大図である。 図1の濾過フィルタの平面図である。 図3のY部分の拡大図である。 図4の襞部分の拡大図である。(5A)は濾過前の状態を示したものであり、(5B)は濾過中の状態を示したものである。 図2のA-A矢視図である。上側濾過膜シール部に斜線を付している。また、参考のために、濾液排出管と、排出用圧縮気体の供給管の位置を点線で示した。 バルブの開期間、気体圧縮機の作動期間、振動体の作動期間を示した表である。第2回目の洗浄工程と後処理工程は、第1回目の洗浄工程と第1回後処理工程と同じである。また、第3回目以降の濾過工程、洗浄工程、後処理工程は、第2回目の濾過工程、洗浄工程、後処理工程と同じである。 本発明の第2実施形態の濾過システムに係る濾過装置である。 本発明の第3実施形態の濾過システムに係る濾過装置である。濾過フィルタが濾過容器の内部にある状態を示したものであり、洗浄容器の内部に濾過フィルタが入った状態も点線で示した。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下の説明及び図面は、本発明の一実施形態を示したものにすぎず、本発明の内容をこの実施形態に限定して解釈すべきでない。
(被処理液A)
本発明に係る濾過装置10によって濾過される被処理液Aとしては、例えば、河川や湖沼の水、海水、地下水、湧水、工場からの排水等を挙げることができる。
(濾過装置10)
実施形態に係る濾過装置10は、密閉された濾過容器11内で、被処理液Aを濾過フィルタ12で濾過し、処理液B(例えば濾液。以下、「濾液B」という。)を排出する全量濾過(デッドエンド濾過)型の装置である。
(濾過容器11)
濾過装置10は濾過フィルタ12を格納する濾過容器11を備えている。この濾過容器11の下部に被処理液Aの供給口11AとケーキKの排出口11Cが設けられ、濾過容器11の上部に処理液(濾液)Bの排出口11Bが設けられている。図2に示した濾過装置10は、濾過容器11内に洗浄粉粒体5を供給するための洗浄粉粒体供給口5Aと濾過容器11内から洗浄粉粒体5を排出するための洗浄粉粒体排出口5Bの役割をケーキ排出口11Cが兼ねているが、各供給口11C、5Aおよび排出口5Bをそれぞれ別々に設けてもよい。
(筒状体12s)
濾過容器11内には、壁面に濾液Bの透過孔が形成され、内部に濾液通路12rが形成された筒状体12sが設けられる。図に示したものは円筒形であって、その中心軸が濾過容器11の上下方向に沿う姿勢で、濾過容器11内に配されている。筒状体12sの形状や姿勢は特に限定されず、筒状体12sの形状を角筒形等の任意の公知形状に変更しても良いし、筒状体12sの姿勢を筒状体12sの中心軸が水平方向になるように濾過容器11内に設置しても良い。なお、図示した筒状体12sは、パンチングメタルなどの透過孔を有する平板を円筒状に成形したものであり、筒状体12s内の空間は濾液通路12rとなる。
(濾過膜12m)
前記筒状体12sの壁面の外側には、濾過膜12mが設けられている。この濾過膜12mとしては、表面積(濾過面積)が大きいことから、平坦な濾材をジグザグに(蛇腹状に)折り曲げつつ、筒状体12sの外周面に巻き付けて、円筒状に形成したプリーツフィルタを用いることが好ましい。濾材を折り曲げていない単なる平坦な濾過フィルタと比べて、プリーツフィルタを用いることで、フィルタの表面積が大きくなるため、被処理液Aの単位時間当たりの処理能力を格段に高くすることができる。
なお、前記のように濾材をジグザグに折り曲げることで複数の襞2を形成することができる。このプリーツフィルタは、隣り合う襞2と襞2の壁面間の間隔が内側から外側へ向かって次第に広くなるため、ケーキKを剥離・排出しやすいという利点がある。なお、隣り合う襞と襞の先端部2p、2p間の長さL1は、例えば6mmにすることができ、襞の先端部2pから基端部2bまでの長さL2は、例えば100mmにすることができる。
濾過膜12mは、単層または多層にすることができる。この濾過膜12mの素材(濾材)としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(別名「テフロン」(登録商標))、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ナイロン、ステンレス等を用いることができる。濾過膜12mの膜厚は、好ましくは0.3mm~0.7mm、より好ましくは0.6mmである。また、濾材の繊維径(投影面積円相当径、Heywood径をいう。以下、同じ。)は、好ましくは0.1μm~3μmであり、より好ましくは0.1μmである。繊維径が0.1μmより細い繊維を用いると、濾過時の抵抗が大きくなるとともに、見かけの表面積が狭くなってしまう。また、繊維径が3μmよりも太い繊維を用いると、被処理液A中の懸濁粒子が濾過膜12mの繊維間の隙間を透過してしまう。したがって、繊維径が0.1μm~3μmの濾材を用いて、ある程度の目の粗さを持つ濾過膜12mを形成することが好ましい。このような濾過膜12mによって、濾過時に、濾過膜12mの表面に付着した被処理液A中の懸濁粒子が濾過層として作用する。なお、この濾過膜12mの長手方向の長さは、例えば300mm~2000mmにすることができる。
本形態において、濾過膜12mの表面12fとは、濾過容器11と向かい合う面をいい、被処理液Aと接する面をいう。一方、濾過膜12mの裏面12bとは、筒状体12sと向かい合う面をいい、濾液Bと接する面をいう。
また、濾過膜12mの表面12fが洗浄時に破損しないように、所定の強度以上の濾過膜12mを用いることが好ましい。例えば、JIS L‐1906の測定方法において、引張強度(N/5cm)タテ:1200、ヨコ:700、破裂強力(kgf/cm2)タテ:25のものを用いると良い。
濾過膜12mの襞の上端部及び下端部はそれぞれシールされており、被処理液Aが濾過膜12mを通過せずに濾液通路2rへ流れ込んでしまうことを防いでいる。濾過膜12mの上端部のシール部分を上側濾過膜シール部14aといい、濾過膜12mの下端部のシール部分を下側濾過膜シール部14bという。なお、濾過膜12mの上側において、濾液通路12rと重なる部分はシールしない方が良い。濾液Bが濾液通路12rから貯液室51へ移動できなくなることを防止するためである。
濾過容器11の内部に濾過膜12mを固定する方法は特に限定されない。図2に示した実施形態では、濾過容器11の上壁から下方へ延出した複数本の支持棒86によって濾過膜12mが吊られている。この複数本の支持棒86は濾過膜12mの横断面において周方向に沿って所定間隔を空けて円状に配置されているが、必ずしも円状に配置する必要はない。そのほかの固定方法としては、例えば濾過容器11の側壁に固定するなどしても良い。
なお、図2に示すように、濾過容器11の側方内壁から濾過膜12mまでの距離Nはできるだけ短くすることが好ましい。すなわち、側方間隙50sをできるだけ小さくすることが好ましい。前記距離Nを短くするほど、濾過膜12mの周囲にたくさんの洗浄粉粒体Fを堆積させやすくなるからである。具体的には、濾過容器11の側方内壁から濾過膜12mの襞2の先端部2pまでの距離Nを3mm~15mm程度にすることが好ましく、4~7mm程度にすることが好ましい。当該距離Nが3mmよりも短くなると、濾過膜12mが振動したときに、濾過膜12mが濾過容器11の内壁に衝突して傷つくおそれがあり、当該距離Nが15mmよりも長くなると、側方間隙50sの体積が大きくなることから、濾過膜12mの周囲に洗浄粉粒体Fを堆積させるために、濾過容器11内に多くの洗浄粉粒体Fを供給しなければならず、結果として洗浄時間が長くなるおそれがある。
(遮断壁88)
濾過膜12mの上端部分には遮断壁88を設けることが好ましい。この遮断壁88は特に限定されるものではないが、非透液性または難透水性のものが好ましい。弾力性を有するものであるとさらに良い。例えばシリコンスポンジ、フッ素ゴムスポンジ ウレタンゴムスポンジなどを用いることができる。図2に示した遮断壁88は中央部分に貫通孔88cが空けられた円環状の板状部材からなり、その外側側壁88bが濾過容器11の内壁に隙間なく固定されている。遮断壁88の中央部分に設けられた貫通孔88cの大きさは濾過通路12rと同じ大きさとなっているが、濾過通路12rよりも小さい大きさにしてもよい。遮断壁88の貫通孔88cの大きさを濾過通路12rよりも大きくすることは好ましくない。遮断壁88の貫通孔88cの大きさを濾過通路12rよりも大きくする形態にする場合は、被処理液Aや洗浄粉粒体Fが濾過膜12mを通過することなく貯液室51へ移動しないような何等かの障壁を設けると良い。
この遮断壁88は、被処理液Aや洗浄粉粒体Fが濾過膜12mを通過することなく濾液通路12rや貯液室51へ移動することを防ぐために設けたパッキンである。また、この遮断壁88に弾力性を持たせることで、振動体73の起振力を濾過フィルタ12に集中させることができ、振動体73の振動が濾過容器11に伝わることを防止することができる。このような遮断壁88の硬さは特に限定されないが、40~160KPa程度とすることが好ましく、60~90KPa程度とすることがより好ましい。40KPaよりも小さいと、遮断壁88によるシールが十分ではなくなり、側方間隙50sの被処理液Aが遮断壁88の隙間を通り抜けて貯液室51へ漏れ出るおそれがある。他方、160KPaよりも大きいと、振動体の73の振動が濾過容器11に伝わりやすくなる。なお、前記遮断壁88の硬さ(圧縮弾性率)はJIS(日本工業規格)のK6254に従って測定する。
図2に示した実施形態は、濾過容器11の下側から被処理液Aを入れ、濾過容器11の上側から処理液Bを排出させるものであるため、遮断壁88を濾過膜12mの上側に設け、遮断壁88が濾過フィルタ12の上端部を上側から覆う形態とした。反対に、濾過容器11の上側から被処理液Aを入れ、濾過容器11の下側から処理液Bを排出させるものである場合は、遮断壁88を濾過膜12mの下側に設け、遮断壁88が濾過フィルタ12の下端部を下側から覆う形態とすることが好ましい。
(貯液室51)
濾過容器11の内部に貯液室51が設けられている。貯液室11は濾液Bを貯留するために設けられた室であり、濾過フィルタ12の後段に設けられている。濾過フィルタ12の形状が筒型であって、外側から内側へ向かって通液するタイプである場合、濾過フィルタの12の内部に濾液通路12rが形成されるが、貯液室11はその濾液通路12rのさらに後段に設けられている。図2や図8に示した実施形態では、濾液通路12r(濾液通路12rの上端部は濾過膜12の上端部と同様であり、濾液通路12rの下端部は濾過膜12の下端部と同様である)よりも上方であって、かつ、遮断壁88よりも上方に貯液室51が設けられている。
後述の後処理工程で、この貯液室51を設けた利点が発揮される。後処理工程では濾過容器11の内部から洗浄粉粒体Fを排出する必要があるが、圧縮気体CA2だけでは押し出す力が十分ではないため、洗浄粉粒体Fが濾過容器11の内部(間隙50sや50u。特に濾過膜12mの周囲。以下同じ。)に残りやすい。そこで貯液室51を設け、洗浄粉粒体Fを排出させるために、貯液室51に貯められた濾液Bを利用する構成にすることが好ましい。すなわち、圧縮気体CA2が貯液室51に貯められた濾液Bを押圧し、押圧された濾液Bによって洗浄粉粒体Fを排出するようにすると、洗浄粉粒体Fが濾過容器11の内部に残りにくくなる。
また、濾過膜12mの外側には振動によって細切れになったケーキKの破片が多く存在している。そのケーキKの一部は濾過膜12mに付着しており、落下して濾過容器11の底部に溜まっているものもある。後処理工程では、濾過容器11の内部からそれらのケーキKや、その他の不純物(被処理液A中に混入していたものであって、塊状になっていないもの)を排出する必要もあるが、この排出を行う際にも圧縮気体CA2だけでは押し出し力が十分ではない。そこで、貯液室51に設けられた濾液Bを用いると、これらのケーキKや不純物も濾過容器11の内部に残りにくい。
図2や図8の実施形態では、濾過容器11の下側に濾過フィルタ12を設け、被処理液Aを濾過容器11の下側から供給し、濾液Bを濾過容器11の上側から排出するタイプであるため、濾過容器11の上側に貯液室51を設けている。反対に、濾過容器11の上側に濾過フィルタ12を設け、被処理液Aを濾過容器11の上側から供給し、濾液Bを濾過容器11の下側から排出するタイプのものである場合は、濾過容器11の下側に貯液室51を設けることが好ましい。
この貯液室11の大きさは任意に定めることができる。図2や図8の実施形態では、濾過容器11を上下に約2等分して、上側半分を貯液室51とし、下側半分に濾過フィルタ12を設けて濾過処理空間(遮断壁88を境にして貯液室51とは反対側の空間。例えば、図2や図8の実施形態では、高さ方向LDにおいて、遮断壁88よりも下側DSに位置する全空間をいう。以下同じ。)としている。この比率は任意に変更することもできるが、洗浄粉粒体FやケーキKなどを濾過容器11から排出するためには、貯液室11の内部にある程度の量の濾液Bを貯留しておく必要がある。また、貯留する濾液量Bが多すぎると、図2や図8のような実施形態では、貯液室11の下部に設けた遮断壁88や濾過フィルタ12にかかる重力が大きくなり、それらが故障するおそれがある。
以上のことから、貯液室11の容積を濾過処理空間の容積よりも小さくすることが好ましい。具体的には、貯液室11の容積と濾過処理空間の容積の比率を1(貯液室11の容積)対1.2以上(濾過処理空間の容積)とすることが好ましく、1(貯液室11の容積)対1.5以上(濾過処理空間の容積)とすることがより好ましい。
(フィルタ支持体29)
襞2の内面に(濾過膜12mの裏面12qと接するように)、その襞形状に沿うように、ハニカムメッシュや金網等をジグザグに折り曲げた支持板(フィルタ支持体29)を配することが好ましい。図5(5A)は濾過前の濾過膜12mの断面拡大図であり、図5(5B)は濾過中の濾過膜12mの断面拡大図である。濾過膜12mの表面12fにケーキKが積層するにつれて、プリーツフィルタの襞2が押し潰され、襞2内の空間が無くなる「閉塞」の生じる可能性があるが、フィルタ支持板29を設けることでこの閉塞を防ぐことができる。被処理液Aの濾過中は、濾過前よりも、濾過膜2の膜厚2wが狭くなっている。
(被処理液Aの供給)
前述のように、図2の濾過装置10は、濾過容器11の底面に被処理液Aの供給口11Aを設けているが、濾過容器11の上部や側部など、任意の箇所に変更してもよい。
なお、被処理液Aを貯留する貯留槽7と濾過容器11の間は、供給管13によって繋がれており、被処理液Aはポンプ8(被処理液供給ポンプ)の吸引力によって貯留槽7から濾過容器11へ送られる。なお、貯留槽7と濾過容器11の間に異物除去装置9(例えばストレーナ)を設け、この異物除去装置9によって被処理液A中のゴミなどの異物を除去するようにすることが好ましい。また、本実施形態では1台のポンプ8を設置しているが、被処理液Aの供給量を増やしたい場合などには、2台以上に増設すると良い。また、貯留槽7にレベル計(図示しない)を設け、貯留槽7内の被処理液Aが規定値よりも少なくなったときに、外部から補充する構造としてもよい。
(濾液Bの排出)
前述のように、濾過容器11の上部には、濾過容器11の外に濾液Bを排出する排出口11Bが設けられている。濾液Bは、濾液通路12rの上端開口部から遮断壁88の中央開口部を通って、貯液室51へ移動した後、濾液排出管15および排出口11Bを経て排出管16へ導かれる。なお、前述のように図1の実施形態では、濾液Bの排出口11Bを濾過容器11の上部に設けたが、濾過容器11の下部または側部に設けたりするなど、任意の箇所に変更することができる。
(洗浄粉粒体供給手段80)
濾過装置10で濾過を行うと、被処理液A中の懸濁粒子(主に難分解性物質E以外の懸濁粒子。以下同じ。)が濾過フィルタ12の外面に堆積し、ケーキKが形成される。詳しくは、濾過が進むにつれて濾過フィルタ12の濾過膜12mの間隙が懸濁物質で埋められて少なくなり、濾過フィルタ12の外側にケーキKを形成する。ケーキKの膜厚が厚くなるにつれて被処理液Aの濾過能力が低下する。そのため、ケーキKが所定の厚みに達した時点で、ケーキKを剥離して、濾過装置10から排出する必要がある。
ケーキKを剥離するために洗浄粉粒体Fを用いる。図1の態様では、洗浄粉粒体Fを濾過容器11に供給するための洗浄粉粒体供給手段80を設けている。この洗浄粉粒体供給手段80は、濾過装置10の一部品として製造しても良いし、濾過装置10とは別製品として製造し、濾過装置10に後付けしても良い。
図1に例示した洗浄粉粒体供給手段80は、洗浄粉粒体Fを貯留する洗浄粉粒体貯留槽75と、圧縮気体を生成する気体圧縮機76と、気体圧縮機76から洗浄粉粒体貯留槽75へ圧縮気体を供給するために用いる圧縮気体供給管77と、洗浄粉粒体貯留槽75から濾過容器11へ洗浄粉粒体Fを供給するために用いる洗浄粉粒体供給管78を有している。また図1の濾過システム1において、洗浄粉粒体供給管78は濾過容器11から洗浄粉粒体貯留槽75へ使用済の洗浄粉粒体Fを返送するために用いる洗浄粉粒体排出管79を兼ねているが、洗浄粉粒体供給管78と洗浄粉粒体排出管79をそれぞれ別々に設けても良い。なお、洗浄粉粒体供給管78と洗浄粉粒体排出管79の途中にはバルブV2が設けられている。
洗浄粉粒体供給手段80は、図1に示すような圧縮気体を用いるものでなくても良い。例えば、気体圧縮機76の代わりに、洗浄粉粒体Fを濾過容器11へ供給するための供給用液体を貯留した貯留槽(図示しない)と、その供給用液体を圧送する圧送ポンプ(図示しない)を設けてもよい。そして、その圧送ポンプを用いて、供給管77、78を介して洗浄粉粒体貯留槽75内の洗浄粉粒体Fを濾過容器11へ送る構成としてもよい。
洗浄粉粒体供給手段80は特に限定されるものではなく、上記圧送ポンプのほか、例えばベーンポンプやチューブポンプ等を用いてもよい。
(洗浄粉粒体F)
前記洗浄粉粒体Fとは、粉体及び粒体を意味し、例えば、球状プラスチックビーズや球状ガラスビーズや球状パーライトビーズ等のビーズ、球状塩ビスポンジ等の球状スポンジ、珪砂等の砂などを用いることができる。後述するように、洗浄粉粒体Fは濾過フィルタ12と擦れるものである。したがって、濾過フィルタ12の劣化を防止するという観点からは、洗浄粉粒体Fが砂等の角を有する粒子であるのは好ましくなく、球体状の粒子、楕円体状の粒子等の丸みを帯びた粒子であるのが好ましい。また、同様に観点から、洗浄粉粒体Fは,硬度が高くない方がよい。具体的には、洗浄粉粒体Fの硬度は、好ましくはR20~R110である。したがって、洗浄粉粒体Fの比重は特に限定されるものではないが、例えば0.7~1.2g/cm3であるのが好ましい。加えて、洗浄粉粒体Fは、回収再利用、つまり分級に適する粒径であるのが好ましい。具体的には、粒径が0.2mm~0.8mmであるのが好ましく、0.4mm~0.8mmであるのがより好ましいが、上記粒径の粒子でも、洗浄粉粒体Fとして十分に使用することができる。なお、洗浄粉粒体Fの粒径は、JIS Z8800に準拠して測定した値である。
(振動体73)
図1に例示した濾過システム1は、濾過容器11に洗浄粉粒体Fが貯まった状態で濾過フィルタ12を振動させ、濾過フィルタ12と洗浄粉粒体Fを擦らせる振動体73を設けている。この振動体73は、濾過膜12mの底面21dの上に載せられた濾過フィルタ振動装置70と、濾過装置10の外から濾過フィルタ振動装置70に気体ARを送るために用いる気体供給管72と、濾過フィルタ振動装置70を振動させるために用いた気体ARを濾過装置10の外へ送るための気体排気管71を有している。濾過フィルタ振動装置70は特に限定されるものではない。図1では濾過フィルタ振動装置70としてバイブレータ(ピストンバイブレータ)を用いているが、これに代えてボールバイブレータ、電磁ソレノイド、エアノッカーなどを用いてもよい。また、濾過フィルタ振動装置70の取り付け位置は適宜変更することができ、例えば濾過膜12mの天面21uに取り付けたり、筒状体12sの内面に取り付けたりしてもよい。濾過膜12mの外面にはケーキKが付着しているため、振動体73によって濾過膜12mを振動させると、その濾過膜12mと一緒になってケーキKも振動するため、ケーキKを剥離しやすい。
振動体73は、図8に示すように、濾過容器11と濾過膜12mの間に貯留された洗浄粉粒体Fを振動させる洗浄粉粒体振動装置を有するものでもよい。洗浄粉粒体振動装置は特に限定されるものではない。例えば、濾過容器11と濾過膜12mの間に洗浄粉粒体振動装置としてのバイブレータを設け、このバイブレータの振動によって洗浄粉粒体Fを振動させるようにしてもよい。または、図8に示すように、濾過容器11と濾過膜12mの間に洗浄粉粒体振動装置としての気体噴出装置73aを設け、この気体噴出装置から噴出される気体によって、洗浄粉粒体Fを振動させるようにしてもよい。または、高周波バイブレータ、超音波振動子などの装置を設け、洗浄粉粒体Fを振動させるようにしてもよい。このように、振動体73によって洗浄粉粒体Fを振動させる形態では、図2のように濾過膜12mを直接振動させるものではないため、図2の形態に比べて濾過膜12mが傷みにくい。また、図2のように濾過膜12mを直接振動させる形態では、濾過膜12mが振動する距離(振動距離)を長くすることは難しいが、図8のように振動体73によって洗浄粉粒体Fを振動させる形態では、洗浄粉粒体Fの振動距離を長くすることができるため、濾過膜12mやケーキKと、洗浄粉粒体Fとの摩擦をより強くすることができる。
さらに、濾過フィルタ12を振動させる濾過フィルタ振動装置70と、洗浄粉粒体Fを振動させる洗浄粉粒体振動装置の両方を設けても良い。両方設けることによって、片方だけを設けた場合と比べて、ケーキKの剥離力を強くすることができる。
(排出手段90)
図1に示した第1実施形態では、濾過容器11に加圧気体CA2を吹き込み、濾過容器11内の洗浄粉粒体Fを濾過容器11から排出させる排出手段90を設けている。この排出手段90は、濾過容器11から洗浄粉粒体Fを排出させるための圧縮気体CA2(排出用圧縮気体)を生成する気体圧縮機85と、その圧縮気体CA2を濾過容器11へ送るための供給管81を有している。
排出手段90は、図1に示すような圧縮気体CA2を用いるものでなくても良い。例えば、気体圧縮機85の代わりに、洗浄粉粒体Fを濾過容器11から排出させるための排出用液体を貯留した貯留槽(図示しない)と、その排出用液体を圧送する圧送ポンプ(図示しない)を設けてもよい。そして、その圧送ポンプを用いて、供給管81を介して貯留槽内の排出用液体を濾過容器11へ送る構成としてもよい。
排出手段90は特に限定されるものではない。例えば、上記以外の排出手段90として、バキュームポンプやエゼクタ等を用いてもよい。
(逆止弁95)
なお、洗浄粉粒体貯留槽75の排出管16bに逆止弁95を設けることが好ましい。処理液排出ポンプ8が停止している間に、RO装置用ポンプ98の吸引作用によって、洗浄粉粒体貯留槽75から濁水が逆流することを防ぐためである。
(濾過方法)
以下に濾過方法の一例を説明する。
(濾過工程)
まず被処理液Aの濾過を行う。具体的には、バルブV1、V3を開けてV2を閉じ、処理液排出ポンプ8を起動する。そうすると、被処理液貯留槽7内の被処理液Aが被処理液Aの供給管13を介して、濾過容器11内に供給される。なお、濾過容器11内に供給される被処理液Aの流速は、例えば0.001m/s~0.004m/s(FLUXが50LMH~200LMH)程度とすることが好ましく、0.0017m/s~0.0025m/s程度にすることがより好ましい。
濾過容器11内に到達した被処理液Aは濾過フィルタ12によって濾過される。詳しくは、被処理液Aが濾過フィルタ12の外側から内側へ向かって流れるが、このとき被処理液A中の懸濁物質が濾過フィルタ12に捕捉される。この濾過によって被処理液Aから懸濁物質が取り除かれた液体は濾過膜12mを通って濾液通路12rへ移動し、濾液Bとして、貯液室51および濾液排出管15を通って排出口11Bから排出される。排出口11Bから排出された濾液Bは、排出管16を通って後段の濾過装置3等へ送られる。
具体的には、濾液Bを飲料水以外の生活用水DWとして使用するのであれば、一般的にさらなる濾過が不要であるので、排出管16cを介して系外に排出する。
他方、濾液Bを飲料水として使用するのであれば更なる濾過をすることが望ましいため、排出管16aを介して他の濾過装置3へ送り、濾過装置3内でさらに濾過を行い、例えば濾液B中のウイルスや塩分を除去する。この濾過装置3は特に限定されないが、例えばRO膜濾過装置、NF膜(ナノ濾過膜)ろ過装置、イオン交換樹脂濾過装置などを用いることができる。
なお、濾液Bを濾過装置3へ送る場合や生活用水DWとして系外に排出する場合、この濾液Bのすべてを濾過装置3へ送るのではなく、その一部を洗浄粉粒体貯留槽75へ送ることが好ましい。濾過装置3へ送る濾液Bの量と洗浄粉粒体貯留槽75へ送る濾液Bの量の割合は9:1~7:3程度とすることが好ましい。例えば、排出管16a、16b、16cの分岐点BPにバルブ(図示しない)を設け、各排出管16a、16b、16cへ濾液Bを送るか否かや、送る量を調整することが好ましい。
洗浄粉粒体貯留槽75へ送られた濾液Bは、洗浄粉粒体貯留槽75の内部で洗浄粉粒体Fと混合され、洗浄粉粒体Fを洗浄するために用いられる。そして、洗浄粉粒体貯留槽75内の洗浄粉粒体Fを洗浄した後の濾液(残液E)は、洗浄粉粒体貯留槽75の残液排出口75aから排出された後、残液排出管86およびバルブV3を通って系外へ排出される。なお、洗浄粉粒体貯留槽75の残液排出口75aにはメッシュ99が設けられており、洗浄粉粒体Fが洗浄粉粒体貯留槽75から系外に漏出することを防いでいる。
以上のように、濾液Bは用途によって様々な経路を辿ることになる。
他方、濾過を行う濾過膜12mでは、被処理液Aの固体(懸濁粒子)が濾過膜12mの表面12fに付着して堆積し、結果としてケーキKが形成される。なお、濾過フィルタ12の単位面積当たりの通液抵抗は、通液積算量(すなわち、被処理液Aから分離される固形分量)に比例して大きくなる。
濾過フィルタ12の表面に形成されたケーキKは、ある程度の通液性を有しており、濾過フィルタ12を補助する補助フィルタとして機能するという利点を有するが、ケーキKが厚く積層するにつれて通液性が悪くなるという不利益が生じる。すなわち、ケーキKが厚くなるにつれて、通液抵抗が比例して大きくなってしまう。そのため、一定量のケーキKが堆積したら、濾過フィルタ12の通液抵抗を減らして、濾過流量を増やす必要がある。そこで、ケーキKの生成量が所定レベルまで増えたとき、すなわち濾過フィルタ12が目詰まりしたときに、濾過工程を終了する。
ケーキKの生成量は、被処理液Aの濁度と通水積算量(すなわち、被処理液Aから分離される固形分量)に比例するため、濾過工程を開始してから、濾過フィルタ12が目詰まりし、洗浄工程を行うというタクトタイムは、ケーキKの生成時間で決定する。なお、フィルタ目詰耐圧は、例えば200kPaである。
ケーキKの生成を原因として濾過処理を停止する際には、例えば、濾過容器11の被処理液Aの供給口11Aの内圧を圧力計(図示しない)で計測するとともに、処理液Bの排出口11Bの内圧を圧力計(図示しない)で計測し、その差圧が一定値以上になったときに、濾過工程を終了する構成とすることができる。その他の方法によって濾過処理を停止するか否かを決定してもよい。例えば、流量計(図示しない)によって、単位時間当たりの濾液Bの排出量を計測し、その量が一定値を下回った場合に、濾過工程を終了するようにしてもよい。また、濾過工程を開始してから所定時間が経過したか否かで判定したり、ケーキKの厚さを計測して、ケーキ厚が約1mm~2mmになった時点で、ケーキKが濾過不可能な状態になったと判定したりしても良い。
(洗浄工程)
次に、濾過工程の後の洗浄工程について説明する。
洗浄工程では、濾過膜表面12fに形成されたケーキKを剥離して濾過膜表面12fを初期状態に戻す。この洗浄工程を始める際には、まずバルブV1とV3を閉じてバルブV2を開ける。その後、気体圧縮機76を作動させて圧縮気体CA1(供給用圧縮気体)を生成し、圧縮気体供給管77を介して、その圧縮気体CA1を洗浄粉粒体貯留槽75へ送る。洗浄粉粒体貯留槽75には混合液ML(主として、濾液B中に洗浄粉粒体Fが混ざった液体)が貯留されており、洗浄粉粒体貯留槽75へ送られた圧縮気体は、洗浄粉粒体貯留槽75内に貯留されているこの混合液MLを洗浄粉粒体貯留槽75から排出させる(押し出す)。洗浄粉粒体貯留槽75の洗浄粉粒体排出口75bから排出された混合液MLは、洗浄粉粒体供給管78および洗浄粉粒体供給口5Aを通って、濾過容器11内に供給される。
洗浄工程開始時は、下方間隙50uおよび側方間隙50sに被処理液Aが溜まった状態になっており、貯液室51に濾液Bが溜まった状態になっている。洗浄粉粒体貯留槽75から送られてきた混合液MLは、下方間隙50uや側方間隙50sに滞留している被処理液Aを押圧して、被処理液Aを濾過フィルタ12で濾過させる。そして、被処理液Aは濾過フィルタ12を通過して濾液Bとなり、その濾液Bは貯液室51へ移動した後、濾液排出管15および排出管16を通って、後段の濾過装置3や洗浄粉粒体貯留槽75等へ送られる。
また、被処理液Aを押圧した混合液MLも濾過フィルタ12によって濾過される。そして、混合液ML中の液体部分は濾過フィルタ12を通過して濾液Bとなり、その濾液Bは貯液室51へ移動した後、濾液排出管15および排出管16を通って、後段の濾過装置3や洗浄粉粒体貯留槽75等へ送られる。
他方、混合液ML中の洗浄粉粒体Fは濾過フィルタ12を通過できずに濾過膜12の外面(濾過膜12にケーキKが形成された箇所ではそのケーキKの外面。以下同じ)に積層される。最初は濾過膜12の外面に薄く積層されるだけであるが、次第にその積層量が増えて、洗浄粉粒体Fが濾過膜12mの隣接する襞2、2の間隙2nにも入り込んだ状態になり、この間隙2nが多数の洗浄粉粒体Fで満ちた状態(埋まった状態)になる。すなわち、濾過膜12mの外面を覆うように形成されたケーキKと間隙2nに入り込んだ多数の洗浄粉粒体Fが接触した状態になっている。
このような状態で、振動体73のピストンバイブレーター70を用いて濾過膜12mを振動させると、濾過膜12mの外面12fに形成されたケーキKと洗浄粉粒体Fが互いに擦れ合って(濾過膜12mの外面12fにケーキKが形成されていない箇所では濾過膜12mと洗浄粉粒体Fが互いに擦れ合う)、その摩擦の作用によって濾過膜12mの外面に形成されたケーキKを剥がれ落ちる。前記ピストンバイブレーター70の種類や性能は特に限定されるものではないが、例えばエアが0.6MPa、54L/minの時に、振動周波数94Hz、起振力265Nのものを用いることが好ましい。
濾過膜12mの振動の開始から終了までの時間は任意に定めることができるが、30~180秒程度とすることが好ましく、60~120秒程度とすることがより好ましい。振動時間が30秒よりも短いとケーキKが十分に剥離できないおそれがあり、振動時間が180秒よりも長いとケーキKが既に剥離しているにも関わらず振動させ続けて動力を無駄にするおそれがあるとともに、濾過処理の再開が遅くなるおそれがある。
(後処理工程)
濾過膜12mから洗浄粉粒体Fを剥離した後は、洗浄粉粒体Fや剥離したケーキKの破片等を濾過容器11から排出して、新たに濾過処理を開始できるようにする。
この後処理工程を始める際には、まずバルブV2、V3を開けて、バルブV1を閉じる。その後、気体圧縮機85を作動させ、濾過容器11から洗浄粉粒体Fを排出させるための圧縮気体CA(排出用圧縮気体)を生成する。そして、供給管81を介して、その圧縮気体を濾過容器11へ送る。濾過容器11へ送られた圧縮気体は、貯液室51に設けられた濾液Bを押し出し、その濾液Bとともに、濾液通路12r、濾過膜12mの順に通った後、側方間隙50sや下方間隙50uにある洗浄粉粒体Fや剥離したケーキKの破片等を押して、濾過容器11から排出させる(押し出す)。濾過容器11の洗浄粉粒体排出口5Bから排出された圧縮気体CA、濾液B、洗浄粉粒体F、ケーキKの破片等は、洗浄粉粒体排出管79を通って、洗浄粉粒体貯留槽75の内部に供給される。
洗浄粉粒体貯留槽75に送られた圧縮気体CA、濾液B、洗浄粉粒体F、ケーキKの破片等のうち、洗浄粉粒体F以外の圧縮気体CA、濾液B、ケーキKの破片等は、洗浄粉粒体貯留槽75の残液排出口75aから残液排出管87を通って、系外へ送られる。なお、洗浄粉粒体貯留槽75の残液排出口75aの近くにはメッシュ99が設けられており、洗浄粉粒体Fが洗浄粉粒体貯留槽75から系外に漏出することを防いでいる。
以上のようにして、濾過容器11内から濾液B、洗浄粉粒体F、ケーキKが排出された後に、前述の濾過工程を再開する。
(他の実施形態)
前述の濾過方法の洗浄工程の説明では、濾過フィルタ12を振動させる形態を示したが、前述のように、濾過容器11と濾過膜12mの間に洗浄粉粒体振動装置を設け、この洗浄粉粒体振動装置によって洗浄粉粒体Fを振動させるようにしてもよい。または、濾過フィルタ12を振動させる濾過フィルタ振動装置70と、洗浄粉粒体Fを振動させる洗浄粉粒体振動装置の両方を設け、濾過フィルタ12と洗浄粉粒体Fの両方を振動させると、ケーキKの剥離力をより高いものにすることができる。
また、例えば濾過容器11とは別に洗浄容器18を設け、濾過膜12mの洗浄を濾過容器11の内部ではなく洗浄容器18の内部で行うようにしてもよい。この場合、洗浄容器18の内部に予め洗浄粉粒体Fを堆積させておき、濾過膜12mの洗浄時に濾過容器11から洗浄容器18に濾過フィルタ12を移動させ、濾過フィルタ12を洗浄粉粒体Fの堆積部分に浸す。そして、濾過膜12mや濾過膜12mの外面に形成されたケーキKと洗浄粉粒体Fを擦ってケーキKを剥離して洗浄する。このようにして、洗浄容器18の内部で濾過フィルタ12を洗浄した後、濾過フィルタ12を再度濾過容器11に戻して移動させて、迅速に濾過処理を再開させるとよい。なお、濾過容器11と洗浄容器18の間の濾過フィルタ12の移動方法は特に限定されないが、例えばクレーン機構等を用いて各容器11、18の上部から入れ替えるようにしてもよい。
(縦型脱水乾燥装置と横型脱水乾燥装置)
上記の説明では、濾過フィルタ12の軸心が縦になる縦型濾過装置10について説明したが、濾過フィルタ12の軸心が横になる横型濾過装置10であっても良い。
(濾過システム及び濾過方法の効果)
この濾過システム1及び濾過方法は、使い捨ての濾過フィルタ12を用いるものではないため、濾過フィルタ12を交換する際に生じやすいトラブルの発生を抑制することができる。また、濾過フィルタ12の洗浄のタイミングをプログラムしておくことによって洗浄を自動化できるものであるため、運転に人手が必要でなく、無人で連続運転することができる。そのため、システムの運転に特別な専門知識が不要であり、誰でも簡単に操作することができる。また、被処理液Aの濁度の高低に関わらず、安定して清浄な水を造り出すことが可能である。また、先行特許文献1のように濾過フィルタ12に洗浄水を吹き付けるタイプではないため、洗浄時に濾過フィルタ12が痛みづらく、濾過フィルタ12を長持ちさせることができる。さらに、使い捨てタイプの濾過フィルタ12を用いるものではなく、かつ、洗浄時に、先行特許文献1のように濾過フィルタ12を回転させたり、洗浄水を吹付けたりするものでもなく、様々な動力を抑制できるため、ランニングコストが安い。さらに、先行特許文献1のように濾過フィルタ12の回転機構等を設ける必要がないため、装置全体を簡略化することができ、製造コストを下げることができるとともに、軽量にすることができ、持ち運びが容易となる。
1…濾過システム、2…襞、2b…襞の基端部、2n…襞と襞の間の間隙、2p…襞の先端部、2w…(濾過膜の)膜厚、3…他の濾過装置(例:RO膜濾過装置)、5A…洗浄粉粒体供給口、5B…洗浄粉粒体排出口、7…(被処理液)貯留槽、8…ポンプ(処理液排出ポンプ)、9…異物除去装置(例:ストレーナ)、10…濾過装置、11…濾過容器、11A…被処理液供給口、11B…処理液排出口(濾液排出口)、11C…ケーキ排出口、12…濾過フィルタ、12b…濾過膜の裏面(濾過フィルタの内面)、12f…濾過膜の表面(濾過フィルタの外面)、12m…濾過膜、12r…濾液通路、12s…筒状体、12t…濾過膜の上端、12u…濾過膜の下端、13…(被処理液の)供給管、14a…上側濾過膜シール部、14b…下側濾過膜シール部、15…濾液排出管、16…排出管、16a…(他の濾過装置への)排出管、16b…(洗浄粉粒体貯留槽への)排出管、16c…(生活用水(飲料水を除く)を得るための)排出管、18…洗浄容器、21d…濾過膜底面、29…フィルタ支持体、50…間隙、50s…側方間隙、50u…下方間隙、51…貯液室、70…濾過フィルタ洗浄装置、71…気体排気管、72…気体供給管、73…振動体、74…圧縮気体供給管、75…洗浄粉粒体貯留槽、75a…残液排出口、75b…洗浄粉粒体排出口、76…気体圧縮機(洗浄粉粒体供給用気体製造装置)、77…圧縮気体供給管、78…洗浄粉粒体供給管、79…洗浄粉粒体排出管、80…洗浄粉粒体供給手段、81…(排出用圧縮気体の)供給管、85…気体圧縮機(洗浄粉粒体排出用気体製造装置)、86…支持手段(例:支持棒)、87…残液排出管、88…遮断壁(例:シリコンスポンジ)、88a…遮断壁の内壁(内側側壁)、88b…遮断壁の外壁(外側側壁)、88c…遮断壁の貫通孔、90…排出手段、95…逆止弁、98…(RO装置用)ポンプ、99…メッシュ(例:金網)、A…被処理液、AR…気体、B…処理液(濾液)、CA1…(供給用)圧縮気体、CA2…(排出用)圧縮気体、DW…生活用水、E…残液、F…洗浄粉粒体、K…ケーキ、ML…混合液、N…濾過容器11の側方内壁から濾過膜12mまでの距離、P…ポンプ、V1~V3…バルブ(ピンチバルブ)、L1…襞の先端部と襞の先端部の間の長さ、L2…襞の基端部と襞の先端部の間の長さ、CD…周方向、LD…高さ方向、US…(高さ方向の)上側、DS…(高さ方向の)下側、GS…襞の延在方向、HS…先端側、BS…基端側、FT…濾過フィルタ移動ルート

Claims (4)

  1. 被処理液の供給口と処理液の排出口を有する濾過容器と、
    前記濾過容器の内部に設けられ、外面が濾過面とされ内部が処理液の通路とされた濾過フィルタと、
    前記濾過フィルタを洗浄する洗浄粉粒体を前記濾過容器に供給する洗浄粉粒体供給手段と、
    前記濾過フィルタの濾過膜の外面ケーキおよび前記洗浄粉粒体を順に積層した状態で、前記濾過フィルタを振動させ、前記ケーキと前記洗浄粉粒体を擦り合わせ、前記濾過膜から前記ケーキを剥離する振動体と、
    を有することを特徴とする濾過システム。
  2. 被処理液の供給口と処理液の排出口を有する濾過容器と、
    前記濾過容器の内部に設けられ、外面が濾過面とされ内部が処理液の通路とされた濾過フィルタと、
    前記濾過フィルタの洗浄を行う洗浄容器と、
    前記濾過容器から前記洗浄容器へ前記濾過フィルタを移動させる移動手段と、
    前記濾過フィルタを洗浄する洗浄粉粒体を前記洗浄容器に供給する洗浄粉粒体供給手段と、
    前記濾過フィルタの濾過膜の外面ケーキおよび前記洗浄粉粒体を順に積層した状態で、前記濾過フィルタを振動させ、前記ケーキと前記洗浄粉粒体を擦り合わせ、前記濾過膜から前記ケーキを剥離する振動体と、
    を有することを特徴とする濾過システム。
  3. 前記濾過フィルタの上端部または下端部を覆い、被処理液の存在する空間と処理液の存在する空間を仕切る遮断壁が設けられ、
    前記遮断壁は弾性遮断壁である請求項1または2記載の濾過システム。
  4. 被処理液の供給口と処理液の排出口を有する濾過容器と、
    前記濾過容器の内部に設けられ、外面が濾過面とされ内部が前記処理液の通路とされた濾過フィルタと、
    を備えた濾過システムを用いて前記被処理液を濾過する濾過方法であって、
    前記被処理液の濾過によって前記濾過フィルタの濾過膜の外面に形成されたケーキを除去する洗浄工程を有し、
    前記洗浄工程は、
    前記濾過容器に洗浄粉粒体を供給して前記濾過フィルタの前記濾過膜の外面に形成されたケーキの外側に前記洗浄粉粒体を積層し
    前記濾過フィルタを振動させて前記濾過フィルタの外面に形成された前記ケーキと前記洗浄粉粒体を擦り合わせ、前記濾過膜から前記ケーキを剥離することを特徴とする濾過方法。
JP2020219400A 2020-12-28 2020-12-28 濾過システムおよび濾過方法 Active JP7132645B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020219400A JP7132645B2 (ja) 2020-12-28 2020-12-28 濾過システムおよび濾過方法
CN202180067917.1A CN116348187A (zh) 2020-12-28 2021-11-08 过滤系统和过滤方法
PCT/JP2021/040977 WO2022145132A1 (ja) 2020-12-28 2021-11-08 濾過システムおよび濾過方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020219400A JP7132645B2 (ja) 2020-12-28 2020-12-28 濾過システムおよび濾過方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022104288A JP2022104288A (ja) 2022-07-08
JP7132645B2 true JP7132645B2 (ja) 2022-09-07

Family

ID=82260379

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020219400A Active JP7132645B2 (ja) 2020-12-28 2020-12-28 濾過システムおよび濾過方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP7132645B2 (ja)
CN (1) CN116348187A (ja)
WO (1) WO2022145132A1 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019058868A (ja) 2017-09-27 2019-04-18 株式会社流機エンジニアリング 濾過装置及び被処理液の濾過方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51139577A (en) * 1975-05-28 1976-12-01 Tooshin Sci Kk A fine filtering apparatus
JPH04126528A (ja) * 1990-09-17 1992-04-27 Ebara Infilco Co Ltd 中空糸膜濾過装置の洗浄方法および中空糸膜濾過装置
JPH09108548A (ja) * 1995-10-18 1997-04-28 Kurita Water Ind Ltd 浸漬型膜分離装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019058868A (ja) 2017-09-27 2019-04-18 株式会社流機エンジニアリング 濾過装置及び被処理液の濾過方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2022145132A1 (ja) 2022-07-07
JP2022104288A (ja) 2022-07-08
CN116348187A (zh) 2023-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6450056B1 (ja) 濾過装置の運転方法
TWI484999B (zh) A filtration method, a method of purifying a filter for use, a method for regenerating a filter used for filtration, and a regeneration device for a filter
WO2014103854A1 (ja) バラスト水処理装置およびバラスト水処理装置の逆洗浄方法
JP2010221206A (ja) 携行型浄水キット
WO1979000086A1 (en) Method and apparatus for regenerating filters
CN101472670A (zh) 膜分离装置的运转方法
JP7132645B2 (ja) 濾過システムおよび濾過方法
KR100354836B1 (ko) 수중 부유물질 여과장치
JPH1052615A (ja) ろ過装置
JPH0226605A (ja) 微粒子除去エアフィルタ
JP2009241043A (ja) 膜濾過装置の逆洗方法
WO2023002727A1 (ja) 洗濯システム及び洗濯方法
JP3660600B2 (ja) 濾過装置及び廃濾材強制分離装置
JP4171248B2 (ja) 浮上濾材を用いた濾過装置
JP2006239669A (ja) 油水分離装置
US4923609A (en) Method and apparatus for purifying liquids employing a particulate filter and a membrane
JPS5849285B2 (ja) 「ろ」過装置
JP2003191147A (ja) 可搬式クーラントタンク清浄装置
JP2003265907A (ja) 長繊維ろ過装置
JP3662856B2 (ja) 濾過助剤供給装置および濾過助剤供給装置を用いる濾過装置
JPH0286900A (ja) 研削廃液の濾過方法及びその装置
KR0142996B1 (ko) 역 세척이 가능한 폐수의 여과 처리방법과 이에 사용되는 장치
JP2002113301A (ja) 油水分離装置
CN214936253U (zh) 退锡废水分离系统
RU2320402C2 (ru) Мембранный ультрамикрофильтрационный рулонный элемент и способ его изготовления

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220318

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220805

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7132645

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150