JP7130151B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
本願は、電力変換装置に関するものである。
電力変換装置では、スイッチング素子のオンオフ動作などに起因してコモンモードノイズが発生するため、従来からノイズキャンセル回路を備えることが提案されている。
従来の電力変換装置は、直流母線に直列に挿入されたフィルタリアクトルと、直流母線間に接続された2直列のフィルタコンデンサとを有するLCフィルタを備え、2直列のフィルタコンデンサの相互の接続点をアースする。また、ノイズキャンセル回路により、LCフィルタと電力変換回路との間に設けられた平滑コンデンサとアースとの間に発生するリプル電圧またはリプル電流を用いてフィルタリアクトルに流れるリプル電流と大きさのほぼ等しい逆位相の電流を発生し、フィルタリアクトルの直流電源側端子に注入する(例えば、特許文献1参照)。
従来の電力変換装置は、直流母線に直列に挿入されたフィルタリアクトルと、直流母線間に接続された2直列のフィルタコンデンサとを有するLCフィルタを備え、2直列のフィルタコンデンサの相互の接続点をアースする。また、ノイズキャンセル回路により、LCフィルタと電力変換回路との間に設けられた平滑コンデンサとアースとの間に発生するリプル電圧またはリプル電流を用いてフィルタリアクトルに流れるリプル電流と大きさのほぼ等しい逆位相の電流を発生し、フィルタリアクトルの直流電源側端子に注入する(例えば、特許文献1参照)。
従来の電力変換装置では、LCフィルタを備え、さらにノイズキャンセル回路を備えているため、回路構成が大型化する。また、LCフィルタのフィルタリアクトル自身も小型化が難しい。さらに、リプル電流が理想的にキャンセルされずに残存すると、電源ケーブルにコモンモードノイズ電流が漏れ出し、コモンモードノイズが生じるという問題点があった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、コモンモードノイズを抑制し、かつ装置構成の小型化を促進できる電力変換装置を提供することを目的とする。
本願に開示される電力変換装置は、電源ケーブルに接続される直流母線と、前記直流母線を入出力線とする電力変換回路と、前記直流母線を介して前記電源ケーブルに流れるコモンモードのノイズ電流を抑制するノイズキャンセル回路とを備える。前記ノイズキャンセル回路は、前記直流母線に直列に挿入された第1リアクトルと、一次巻線と二次巻線とが逆結合され、かつ各第1端が巻線接続点にて互いに接続されたトランスと、前記第1リアクトルの第1端と前記一次巻線の第2端との間に接続された第2リアクトルと、前記第1リアクトルの第2端と前記二次巻線の第2端との間に接続された第3リアクトルと、交流成分のみを通す第1、第2カップリングコンデンサとを備え、前記トランスの前記巻線接続点が、前記第1カップリングコンデンサを介して接地されると共に、前記第2カップリングコンデンサを介して前記電源ケーブルのシールド線に接続される。
本願に開示される電力変換装置によれば、コモンモードノイズを抑制し、かつ装置構成の小型化を促進できる。
実施の形態1.
図1は実施の形態1による電力変換装置の概略構成を示す図である。
図に示すように、電力変換装置100は、電源回路1内の直流電圧源2と電源ケーブル10を介して接続される。
電源ケーブル10は、正極側のケーブル線11Pと該ケーブル線11Pのシールド線12A、および負極側のケーブル線11Nと該ケーブル線11Nのシールド線12Bで構成される。正極側のケーブル線11Pとシールド線12Aとの間には浮遊容量13aが形成され、負極側のケーブル線11Nとシールド線12Bとの間には浮遊容量13bが形成される。
なお、シールド線12A、12Bは接地されない。
また、シールド線12A、12Bは共通のシールド線で構成しても良い。
図1は実施の形態1による電力変換装置の概略構成を示す図である。
図に示すように、電力変換装置100は、電源回路1内の直流電圧源2と電源ケーブル10を介して接続される。
電源ケーブル10は、正極側のケーブル線11Pと該ケーブル線11Pのシールド線12A、および負極側のケーブル線11Nと該ケーブル線11Nのシールド線12Bで構成される。正極側のケーブル線11Pとシールド線12Aとの間には浮遊容量13aが形成され、負極側のケーブル線11Nとシールド線12Bとの間には浮遊容量13bが形成される。
なお、シールド線12A、12Bは接地されない。
また、シールド線12A、12Bは共通のシールド線で構成しても良い。
電力変換装置100は、電源ケーブル10に接続される正負の直流母線21P、21Nと、直流母線21P、21Nを入出力線とする電力変換回路20と、ノイズキャンセル回路30とを備える。
直流母線21Pはケーブル線11Pに接続され、直流母線21Nはケーブル線11Nに接続される。電力変換回路20は、直流電圧源2からの直流電力を、直流電力あるいは交流電力に電力変換して、負荷(図示省略)に出力する。ノイズキャンセル回路30は、電力変換回路20内のスイッチング動作に起因して発生するコモンモードノイズを抑制する。
直流母線21Pはケーブル線11Pに接続され、直流母線21Nはケーブル線11Nに接続される。電力変換回路20は、直流電圧源2からの直流電力を、直流電力あるいは交流電力に電力変換して、負荷(図示省略)に出力する。ノイズキャンセル回路30は、電力変換回路20内のスイッチング動作に起因して発生するコモンモードノイズを抑制する。
ノイズキャンセル回路30は、正極側回路30Aと負極側回路30Bとが同様に構成されて、正負の各直流母線21P、21Nを介して電源ケーブル10に流れるコモンモードのノイズ電流を抑制する。
ノイズキャンセル回路30の正極側回路30Aは、直流母線21Pに直列に挿入された第1リアクトル31aと、トランス32aと、第2、第3リアクトル33a1、33a2と、交流成分のみを通す第1、第2カップリングコンデンサ34a、35aとを備える。
ノイズキャンセル回路30の正極側回路30Aは、直流母線21Pに直列に挿入された第1リアクトル31aと、トランス32aと、第2、第3リアクトル33a1、33a2と、交流成分のみを通す第1、第2カップリングコンデンサ34a、35aとを備える。
トランス32aは、一次巻線32aPと二次巻線32aSとが逆結合され、一次巻線32aPと二次巻線32aSとは巻線接続点36aにて互いに接続される。この場合、一次巻線32aPと二次巻線32aSとの巻線比は1:1である。
また、第1リアクトル31aの電力変換回路20側の第1端と一次巻線32aPとの間に第2リアクトル33a1が接続され、第1リアクトル31aの第2端と二次巻線32aSとの間に第3リアクトル33a2が接続される。この場合、第2リアクトル33a1と第3リアクトル33a2とは、同構成の素子が用いられる。
巻線接続点36aは、第1カップリングコンデンサ34aを介して接地されると共に、第2カップリングコンデンサ35aを介してケーブル線11Pのシールド線12Aに接続される。
また、第1リアクトル31aの電力変換回路20側の第1端と一次巻線32aPとの間に第2リアクトル33a1が接続され、第1リアクトル31aの第2端と二次巻線32aSとの間に第3リアクトル33a2が接続される。この場合、第2リアクトル33a1と第3リアクトル33a2とは、同構成の素子が用いられる。
巻線接続点36aは、第1カップリングコンデンサ34aを介して接地されると共に、第2カップリングコンデンサ35aを介してケーブル線11Pのシールド線12Aに接続される。
ノイズキャンセル回路30の負極側回路30Bは、直流母線21Nに直列に挿入された第1リアクトル31bと、トランス32bと、第2、第3リアクトル33b1、33b2と、交流成分のみを通す第1、第2カップリングコンデンサ34b、35bとを備える。
トランス32bは、一次巻線32bPと二次巻線32bSとが逆結合され、一次巻線32bPと二次巻線32bSとは巻線接続点36bにて互いに接続される。この場合、一次巻線32bPと二次巻線32bSとの巻線比は1:1である。
トランス32bは、一次巻線32bPと二次巻線32bSとが逆結合され、一次巻線32bPと二次巻線32bSとは巻線接続点36bにて互いに接続される。この場合、一次巻線32bPと二次巻線32bSとの巻線比は1:1である。
また、第1リアクトル31bの電力変換回路20側の第1端と一次巻線32bPとの間に第2リアクトル33b1が接続され、第1リアクトル31bの第2端と二次巻線32bSとの間に第3リアクトル33b2が接続される。この場合、第2リアクトル33b1と第3リアクトル33b2とは、同構成の素子が用いられる。
巻線接続点36bは、第1カップリングコンデンサ34bを介して接地されると共に、第2カップリングコンデンサ35bを介してケーブル線11Nのシールド線12Bに接続される。
巻線接続点36bは、第1カップリングコンデンサ34bを介して接地されると共に、第2カップリングコンデンサ35bを介してケーブル線11Nのシールド線12Bに接続される。
なお、正負の直流母線21P、21Nに直列に挿入される第1リアクトル31a、31bは、コモンモードチョークコイルを用いて構成しても良い。
図2は、ノイズキャンセル回路30(正極側回路30A)の動作を説明する回路図である。ノイズキャンセル回路30は、上述したように、正極側と負極側とで同様の回路構成を有し、同様に動作する。以下、正極側回路30Aを用いて説明し、負極側回路30Bについては適宜、説明を省略する。
第1、第2カップリングコンデンサ34a、35aは、直流成分を除去して交流成分のみを通す。さらに、第1カップリングコンデンサ34aは短絡防止に用いられ、第2カップリングコンデンサ34aは感電防止に用いられる。
ケーブル線11Pのシールド線12Aは、直接接地されず、第1カップリングコンデンサ34aおよび第2カップリングコンデンサ35aを介して接地される。
第1、第2カップリングコンデンサ34a、35aは、直流成分を除去して交流成分のみを通す。さらに、第1カップリングコンデンサ34aは短絡防止に用いられ、第2カップリングコンデンサ34aは感電防止に用いられる。
ケーブル線11Pのシールド線12Aは、直接接地されず、第1カップリングコンデンサ34aおよび第2カップリングコンデンサ35aを介して接地される。
ノイズキャンセル回路30内の点Aは、第1リアクトル31aと第2リアクトル33a1との接続点を示し、点Bは、第1リアクトル31aと第3リアクトル33a2との接続点を示す。点C1は、第2リアクトル33a1とトランス32aの一次巻線32aPとの接続点を示し、点C2は、第3リアクトル33a2とトランス32aの二次巻線32aSとの接続点を示す。また、点Dは、巻線接続点36aと第1カップリングコンデンサ34aと第2カップリングコンデンサ35aとが接続される点を示す。
電流Iinは、ノイズキャンセル回路30に入力される電流を示し、電流ILは、ノイズキャンセル回路30内の点Aから点Bに流れる電流、即ち、第1リアクトル31aを流れる電流を示す。電流IPはノイズキャンセル回路30内の点Aから点Dに流れる電流、電流ISはノイズキャンセル回路30内の点Bから点Dに流れる電流を示す。電流Ioutは、ノイズキャンセル回路30でノイズ電流を除去しきれず、点Bから直流母線21Pを介してケーブル線11Pに出力される電流を示す。
なお、電流Iin、IL、IP、ISは、コモンモードのノイズ電流である。
なお、電流Iin、IL、IP、ISは、コモンモードのノイズ電流である。
電流IPおよび電流ISは、同位相の電流で、いずれも点Dから第1カップリングコンデンサ34aを介して大地に流れる。図2に示すように、直流母線21Pは大地との間に浮遊容量50を有しているため、電流IPおよび電流ISは、大地から浮遊容量を50を介して近接した直流母線21Pに戻ることになり、コモンモードノイズが外部環境に流出しない。
図3は、ノイズキャンセル回路30の動作を説明する各部の波形図である。
この場合、第2リアクトル33a1のインピーダンスと、第3リアクトル33a2のインピーダンスとが等しく、第1リアクトル31aのインピーダンスは、第2、第3リアクトル33a1、33a2の各インピーダンスの倍になっている。即ち、第1リアクトル31a、第2リアクトル33a1および第3リアクトル33a2のインピーダンス比が、2:1:1である。
このとき、電流ILと電流IPと電流ISとは、位相および振幅が等しい電流となる。このため、A-C1間電圧であるV-AC1と、B-C2間電圧であるV-BC2と、C1-D間電圧であるV-C1Dとは等しくなる。
この場合、第2リアクトル33a1のインピーダンスと、第3リアクトル33a2のインピーダンスとが等しく、第1リアクトル31aのインピーダンスは、第2、第3リアクトル33a1、33a2の各インピーダンスの倍になっている。即ち、第1リアクトル31a、第2リアクトル33a1および第3リアクトル33a2のインピーダンス比が、2:1:1である。
このとき、電流ILと電流IPと電流ISとは、位相および振幅が等しい電流となる。このため、A-C1間電圧であるV-AC1と、B-C2間電圧であるV-BC2と、C1-D間電圧であるV-C1Dとは等しくなる。
トランス32aの一次巻線32aPと二次巻線32aSとは逆結合されて巻線比は1:1であるため、一次巻線32aPと二次巻線32aSとには、互いに逆位相で同じ大きさの電圧が生じる。このため、C2-D間電圧であるV-C2Dは、V-C1Dと逆位相で同じ大きさの電圧となる。
そして、V-BC2とV-C2Dとについても、逆位相で同じ大きさの電圧となり、B-D間電圧であるV-BDは0電圧となる。これにより、電流Ioutは流れない。
また、A-D間電圧であるV-ADと、A-B間電圧であるV-ABとは等しくなる。
そして、V-BC2とV-C2Dとについても、逆位相で同じ大きさの電圧となり、B-D間電圧であるV-BDは0電圧となる。これにより、電流Ioutは流れない。
また、A-D間電圧であるV-ADと、A-B間電圧であるV-ABとは等しくなる。
このように、ノイズキャンセル回路30は、ケーブル線11Pへ出力されるコモンモード電圧であるV-BDを0電圧に、即ち、第1リアクトル31aの第2端と巻線接続点36aとの間の電圧差を0電圧にするように動作する。図3に示すように、理想的にノイズキャンセル回路30が動作してV-BDが0電圧になると、ノイズキャンセル回路30に入力されたノイズ電流Iinは全てキャンセルされ、電流Ioutは出力されない。
次に、ノイズキャンセル回路30が、入力されたノイズ電流Iinを除去しきれず、電流Ioutが出力される場合を説明する。図4は、ノイズキャンセル回路30の動作を説明する各部の波形図である。
この場合、第1リアクトル31a、第2リアクトル33a1および第3リアクトル33a2のインピーダンス比が、理想状態からずれて、例えば1.6:1:1であるとする。
このとき、電流IL≠電流IS(=電流IP)となり、(V-AC1)=(V-BC2)≠(V-C1D)となる。そして、V-C2DとV-C1Dとは逆位相で同じ大きさの電圧であるため、V-BC2とV-C2Dとは逆位相で異なる電圧となり、V-BDは0電圧とならない。また、V-ADとV-ABとは一致しない。
この場合、第1リアクトル31a、第2リアクトル33a1および第3リアクトル33a2のインピーダンス比が、理想状態からずれて、例えば1.6:1:1であるとする。
このとき、電流IL≠電流IS(=電流IP)となり、(V-AC1)=(V-BC2)≠(V-C1D)となる。そして、V-C2DとV-C1Dとは逆位相で同じ大きさの電圧であるため、V-BC2とV-C2Dとは逆位相で異なる電圧となり、V-BDは0電圧とならない。また、V-ADとV-ABとは一致しない。
このように、ノイズキャンセル回路30は、コモンモード電圧であるV-BD(≠0)をケーブル線11Pへ出力し、電流Iout(≠0)を出力する。
そして、ノイズキャンセル回路30内の点Bから出力された電流Ioutは、図2に示すように、直流母線21P、ケーブル線11P、浮遊容量13a、シールド線12A、第2カップリングコンデンサ35a、トランス32aの二次巻線32aS、および第3リアクトル33a2を介して循環する。
そして、ノイズキャンセル回路30内の点Bから出力された電流Ioutは、図2に示すように、直流母線21P、ケーブル線11P、浮遊容量13a、シールド線12A、第2カップリングコンデンサ35a、トランス32aの二次巻線32aS、および第3リアクトル33a2を介して循環する。
このように、直流母線21P、ケーブル線11P、浮遊容量13a、シールド線12A、第2カップリングコンデンサ35a、トランス32aの二次巻線32aS、および第3リアクトル33a2を介して循環電流(電流Iout)が流れる電流経路40が形成され、電流Ioutは電流経路40内を循環する循環電流となる。このため、電流Ioutはコモンモードのノイズ電流と性質の異なるノーマルモードの電流となり、結果的に、コモンモードのノイズ電流はノイズキャンセル回路30により全て除去されて出力されない。
以上、ノイズキャンセル回路30の正極側回路30Aについて説明したが、負極側回路30Bについても、同様に動作して同様の結果が得られる。
この実施の形態による電力変換装置100は以上のように構成されるため、ノイズキャンセル回路30にLCフィルタを用いる事無く、コモンモードノイズを抑制することができ、装置構成の小型化を促進できる。特に、直流母線21P、21Nに挿入される第1リアクトル31a、31bは、LCフィルタ内のリアクトルに比べて小さいもので十分であり、小型のノイズキャンセル回路30のみでコモンモードノイズの抑制が可能になる。
図5は、ノイズキャンセル回路30の効果を説明する図であり、周波数に対する電圧振幅応答特性を示す。なお、ノイズキャンセル回路30の入力電圧VinはV-ADに相当し、出力電圧VoutはV-BDに相当する。電圧振幅応答を示す特性線60が示すように、ノイズキャンセル回路30では、低周波数帯域から高周波数帯域まで、広くコモンモード電圧を低減できる。
これに対し、従来から広く用いられるLCフィルタを用いた比較例では、電圧振幅応答を示す比較特性線61が示すように、低周波数帯域において、ほぼ効果が見られない。
これに対し、従来から広く用いられるLCフィルタを用いた比較例では、電圧振幅応答を示す比較特性線61が示すように、低周波数帯域において、ほぼ効果が見られない。
さらに、この実施の形態では、ノイズキャンセル回路30がノイズ電流を除去しきれずにケーブル線11P、11Nへ電流Ioutを出力しても、電流Ioutは、ケーブル線11Pとシールド線12Aとの間の浮遊容量13aを介して形成される電流経路40を循環する。このため、ノイズキャンセル回路30から出力される電流Ioutは、コモンモードからノーマルモードに変化した電流となり、コモンモードノイズの抑制効果は格段と向上する。
また、この実施の形態では、ノイズキャンセル回路30が理想的に動作せずに電流Ioutが出力されても、電流Ioutによるコモンモードノイズが生じないため、ノイズキャンセル回路30を含む電力変換装置100の設計上の自由度が向上する。
なお、上記実施の形態では、電力変換装置100は、電源回路1内の直流電圧源2と電源ケーブル10を介して接続したが、図6に示すように、負荷回路3内の直流負荷4と電源ケーブル10を介して接続しても良い。
この場合も、ノイズキャンセル回路30は上記実施の形態と同様に動作し、電力変換装置100は同様の効果を得る。
この場合も、ノイズキャンセル回路30は上記実施の形態と同様に動作し、電力変換装置100は同様の効果を得る。
実施の形態2.
図7は、実施の形態2による電力変換装置の概略構成を示す図である。
図7に示すように、この実施の形態2では、ノイズキャンセル回路30Cは、上記実施の形態1で示した第2リアクトル33a1、33b1および第3リアクトル33a2、33b2を省略して、トランス32a、32bの漏れインダクタンスを用いる。
即ち、実施の形態1で示した第2リアクトル33a1および第3リアクトル33a2は、トランス32aの漏れインダクタンスで構成され、第2リアクトル33b1および第3リアクトル33b2は、トランス32bの漏れインダクタンスで構成される。その他の構成は上記実施の形態1と同様である。
図7は、実施の形態2による電力変換装置の概略構成を示す図である。
図7に示すように、この実施の形態2では、ノイズキャンセル回路30Cは、上記実施の形態1で示した第2リアクトル33a1、33b1および第3リアクトル33a2、33b2を省略して、トランス32a、32bの漏れインダクタンスを用いる。
即ち、実施の形態1で示した第2リアクトル33a1および第3リアクトル33a2は、トランス32aの漏れインダクタンスで構成され、第2リアクトル33b1および第3リアクトル33b2は、トランス32bの漏れインダクタンスで構成される。その他の構成は上記実施の形態1と同様である。
この実施の形態によるノイズキャンセル回路30Cは、上記実施の形態1と同様に動作し、同様の効果が得られる。また、第2リアクトル33a1、33b1および第3リアクトル33a2、33b2を省略できるため、電力変換装置100の小型化がさらに促進できる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
10 電源ケーブル、11P,11N ケーブル線、12A,12B シールド線、13a,13b 浮遊容量、20 電力変換回路、21P,21N 直流母線、30,30C ノイズキャンセル回路、31a,31b 第1リアクトル、32a,32b トランス、32aP,32bP 一次巻線、32aS,32bS 二次巻線、33a1,33b1 第2リアクトル、33a2,33b2 第3リアクトル、34a,34b 第1カップリングコンデンサ、35a,35b 第2カップリングコンデンサ、36a,36b 巻線接続点、40 電流経路、100 電力変換装置。
Claims (8)
- 電源ケーブルに接続される直流母線と、
前記直流母線を入出力線とする電力変換回路と、
前記直流母線を介して前記電源ケーブルに流れるコモンモードのノイズ電流を抑制するノイズキャンセル回路とを備え、
前記ノイズキャンセル回路は、
前記直流母線に直列に挿入された第1リアクトルと、
一次巻線と二次巻線とが逆結合され、かつ各第1端が巻線接続点にて互いに接続されたトランスと、
前記第1リアクトルの第1端と前記一次巻線の第2端との間に接続された第2リアクトルと、
前記第1リアクトルの第2端と前記二次巻線の第2端との間に接続された第3リアクトルと、
交流成分のみを通す第1、第2カップリングコンデンサとを備え、
前記トランスの前記巻線接続点が、前記第1カップリングコンデンサを介して接地されると共に、前記第2カップリングコンデンサを介して前記電源ケーブルのシールド線に接続される、
電力変換装置。 - 前記直流母線、前記電源ケーブル、前記電源ケーブルと前記シールド線との間の浮遊容量、前記シールド線、前記第2カップリングコンデンサ、前記トランスの前記二次巻線、および前記第3リアクトルを介して循環電流が流れる電流経路が形成される、
請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記ノイズキャンセル回路は、前記トランスの前記一次巻線および前記第1カップリングコンデンサを介して大地に流れるノイズ電流と、前記トランスの前記二次巻線および前記第1カップリングコンデンサを介して大地に流れるノイズ電流とを同位相にして、前記第1リアクトルの前記第2端と前記巻線接続点との間の電圧差を0電圧にするように動作する、
請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。 - 前記第1リアクトルはコモンモードチョークコイルで構成される、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 前記トランスの前記一次巻線と前記二次巻線との巻線比を1:1とした、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 前記第2リアクトルのインピーダンスと、前記第3リアクトルのインピーダンスとが等しい、
請求項5に記載の電力変換装置。 - 前記第1リアクトル、前記第2リアクトルおよび前記第3リアクトルのインピーダンス比が、2:1:1である、
請求項6に記載の電力変換装置。 - 前記第2リアクトルおよび前記第3リアクトルは、前記トランスの漏れインダクタンスで構成される、
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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