JP7128128B2 - 保護制御装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、保護制御装置に関する。
電力量等の刻々変動する状態量を管理する電力系統等のプラントにおいては、安定化制御や系統保護制御を行う複数のディジタル保護制御装置を備えた保護制御システムが広く運用されている。このような保護制御システムでは、ディジタル保護装置と設備機器等の省線化等を目的としたプロセスバスシステムが知られている。プロセスバスシステムには、電力系統に発生する電流または電圧をディジタル値に変換し、インテリジェントエレクトロニックデバイス(IED)へ送信するマージングユニット(MU)が設けられる。IEDでは、MUから入力したディジタル値により、電力系統の保護や計測等を行う。保護用途の場合には、系統事故時に発生する大電流を含む計測が要求され、計測用途の場合には、通常使用する定格電流付近での高精度の計測が要求されるが、MUでは、保護用と計測用とに共用できることが求められており、アナログ/ディジタル変換(以下、AD変換と称する)に広いダイナミックレンジが要求される。この要求に応えるため、従来では、単一のセンサ回路では対応できないため、レンジの異なる複数のセンサ回路を設け、入力に応じて切り替えながら使用する技術が知られている。しかしながら、複数のレンジの値を同時に検出することができないため、信号が急変した場合に、現在測定しているレンジでの検出可能範囲を超えてしまいい、検出誤差が生じる場合があった。そのため、電力系統の保護制御システムが誤動作してしまう可能性があった。
特開2002-116052号公報
本発明が解決しようとする課題は、信頼性の高い保護制御装置を提供することである。
実施形態の保護制御装置は、複数の信号変換部と、統合処理部とを持つ。複数の信号変換部は、電力系統から入力されたアナログ信号を、互いに異なるゲインにより、それぞれの少なくとも一部のレンジが互いに異なる複数のディジタル値に変換する。統合処理部は、前記複数の信号変換部により出力された複数のディジタル値のそれぞれの状態に基づいて、前記複数のディジタル値を統合する。また、統合処理部は、前記複数の信号変換部により変換された複数のディジタル値の比率と、前記互いに異なるゲインの比率との誤差が所定範囲を超えた状態が所定時間以上継続するか否かに基づいて、前記複数の信号変換部に対する故障の有無を判定する。

第1の実施形態の保護制御装置を含む保護制御システム1の構成例を示す図。 第1の実施形態の統合処理部130の機能構成の一例を示す図。 統合処理部130の機能による作用の一例について説明するための図。 第1の実施形態の保護制御装置により実行される処理の流れの一例を示すフローチャート。 第2実施形態の第2信号変換部120の前段に変流器CTを設けた構成例を示す図。 保護制御装置へ入力される電流信号Iinと、電流信号Iinに互いに異なるゲインをかけたアナログ信号I(LG)およびI(HG)との時間経過に伴う波形の一例を示す図。 第3の実施形態の統合処理部130Aの機能構成の一例を示す図。 第3の実施形態における計測用と保護用の周波数特定の要求範囲の一例を示す図。 第1増幅部112と第2増幅部122のそれぞれの出力波形の一例を示す図。 低周波領域の信号を含む入力があった場合における第1増幅部112と第2増幅部122のそれぞれの出力波形の一例を示す図。 第3の実施形態の保護制御装置により実行される処理の流れの一例を示すフローチャート。 第4の実施形態の統合処理部130Bの機能構成の一例を示す図。 第4の実施形態の保護制御装置により実行される処理の流れの一例を示すフローチャート。 第5の実施形態の保護制御装置100Cの機能構成の一例を示す図。 第6の実施形態での系統事故による信号の変化の様子を示す図(その1)。 第6の実施形態での系統事故による信号の変化の様子を示す図(その2)。 第7の実施形態の保護制御装置100Dの機能構成の一例を示す図である。 リファレンス電圧αおよびβによるアナログ入力とディジタル出力の関係の一例を示す図である。
以下、実施形態の保護制御装置を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の保護制御装置を含む保護制御システム1の構成例を示す図である。図1に示す保護制御システム1は、電力系統Eに接続される保護制御装置100と、IED200とを備える。保護制御装置100と、IED200とは、例えば、インターネットやLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を含むネットワークNWを介して通信する。保護制御システム1は、複数の保護制御装置100およびIED200を備えたプロセスバスシステムであってもよい。また、保護制御システム1は、IED200に代えて(または加えて)、保護制御装置100により出力される情報を用いて所定の演算を行う演算装置等を備えていてもよい。
保護制御装置100は、電力系統Eを構成する複数の設備機器に対し計測部(不図示)により計測された値のアナログ信号を、互いに異なるゲインにより、それぞれの少なくとも一部のレンジが互いに異なる複数のディジタル値に変換する。具体的には、第1の実施形態の保護制御装置100は、まず、電力系統Eを構成する複数の設備機器に対し計測部(不図示)により計測された値のアナログ信号に互いに異なるゲインをそれぞれにかけて、少なくとも一部のレンジが互いに異なる複数のアナログ信号に変換する。レンジとは、例えば、アナログ信号の値(例えば、電流値)の範囲である。次に、保護制御装置100は、変換した少なくとも一部のレンジが互いに異なる複数のアナログ信号のそれぞれをディジタル信号に変換し、変換したディジタル信号を、ネットワークNWを介してIED200に送信する。保護制御装置100は、例えば、マージングユニット(MU)として機能させてよい。以下では、計測値のアナログ信号の一例として電流信号を用いるが、電圧信号や電力信号、その他のアナログ信号を用いてもよい。
保護制御装置100は、例えば、第1信号変換部110と、第2信号変換部120と、統合処理部130と、通信部140と、電源部150とを備える。これらの機能部のうち一部または全部は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等のハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予め保護制御装置100のHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶装置(不図示)に格納されていてもよいし、DVD(Digital Versatile Disc)やCD-ROM等の着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。例えば、第1信号変換部110と、第2信号変換部120とを合わせたものが、「複数の信号処理部」の一例である。保護制御装置100は、三以上の信号変換部を備えていてもよい。
第1信号変換部110は、例えば、第1増幅部112と、第1AD変換部114とを備える。第1増幅部112は、電力系統Eから入力される電流信号Iin号に第1のゲイン(例えば、A倍)をかけたアナログ信号I(LG)を生成する。第1のゲインは、例えば、IED200が保護制御装置100からのディジタル信号を保護用途で用いる場合のレンジに対応付けられた値である。保護用途の場合には、系統事故時に発生する大電流を含む計測が要求されるため、第1のゲインを第2のゲインよりも小さい値(ローゲイン)にする。これにより、ゲインをかけた場合やAD変換を行った場合のフルスケールオーバ等による波形のつぶれ等を抑制することができる。なお、第1増幅部112は、第1AD変換部114と一体に設けられてもよい。
第1AD変換部114は、第1増幅部112により出力されたアナログ信号I(LG)をディジタル値に変換し、変換したディジタル値の時系列信号(ディジタル信号)I(LG)を統合処理部130に出力する。
第2信号変換部120は、第2増幅部122と、第2AD変換部124とを備える。第2増幅部122は、電力系統Eから入力される電流信号Iinに第1のゲインと異なる第2のゲイン(例えば、B倍(B>A))をかけたアナログ信号I(HG)を生成する。第2のゲインは、例えば、IED200が保護制御装置100からのディジタル信号を計測用途で用いる場合のレンジに対応付けられた値である。計測用途の場合には、通常使用する定格電流付近での高精度の計測が要求されるため、第2のゲインを第1のゲインよりも大きい値(ハイゲイン)にする。なお、第2増幅部122は、第2AD変換部124と一体に設けられてもよい。
第2AD変換部124は、第2増幅部122により出力されたアナログ信号I(HG)を時系列のディジタル値に変換し、変換したディジタル値の時系列信号(ディジタル信号)I(HG)を統合処理部130に出力する。
統合処理部130は、第1信号変換部110と第2信号変換部120とのそれぞれから入力されたディジタル信号I(LG)、I(HG)のそれぞれの状態に基づいて、複数のディジタル信号を統合する。統合処理部130の機能の詳細については、後述する。
通信部140は、ネットワークNWを介して統合処理部130から入力された統合ディジタル信号ITDをIED200に出力する。IED200は、保護制御装置100から入力された統合ディジタル信号ITDに基づいて、電力系統Eを構成する複数の設備機器の監視や計測、保護、記録、その他の各種制御を実行する。例えば、IED200は、統合ディジタル信号ITDの解析結果から得られる値の変動状態に基づいて、それぞれの異なる信号やその複数の設備機器に対して発生した事故等の異常事態を把握し、安定化制御や系統保護制御等を行う。また、IED200は、保護制御装置100に故障があると判定された場合に、統合ディジタル信号ITDに基づいて、故障原因の解析、その他の対応等を行う。
電源部150は、第1信号変換部110および第2信号変換部120に電力を供給する電源装置である。なお、保護制御装置100における第1信号変換部110および第2信号変換部120以外の構成の構成については、他の電源部(不図示)から電力が供給されるものとするが、電源部150により電力が供給されてもよい。
次に、統合処理部130の機能の詳細について説明する。図2は、第1の実施形態の統合処理部130の機能構成の一例を示す図である。統合処理部130は、例えば、誤差判定部132と、選択部134とを備える。誤差判定部132は、第1信号変換部110および第2信号変換部120から出力されたそれぞれのディジタル信号I(LG)とI(HG)との関係性と、第1のゲインと第2のゲインとの関係性との誤差が所定範囲内であるか否かを判定する。関係性とは、例えば、比例関係である。また、関係性とは、大小関係や所定の関数等により導出される指標値等に基づく関係性であってもよい。例えば、ディジタル信号I(LG)とI(HG)との比例関係とは、例えば、I(LG)/I(HG)またはI(HG)/I(LG)で算出される比率である。また、第1のゲインと第2のゲインとの比例関係とは、例えば、A/BまたはB/Aで算出される比率である。誤差判定部132は、例えば、I(LG)/I(HG)の値とA/Bとの値の誤差、またはI(HG)/I(LG)の値とB/Aの値との誤差が所定範囲内であるか否かを判定する。所定範囲とは、例えば、予め決められた固定の範囲でもよく、入力されるアナログ信号(例えば、電流信号Iin)の種類やユーザ設定等により変更可能な可変の範囲でもよい。
そして、誤差判定部132は、誤差が所定範囲内である場合にはディジタル信号I(HG)を出力させ、誤差が所定範囲を超える場合にはディジタル信号I(LG)を出力させるように、選択部134に制御情報を出力する。
選択部134は、誤差判定部132により得られる選択情報に基づいて、ディジタル信号I(LG)およびI(HG)のうち、一方の信号を選択して出力する。なお、選択部134は、例えば、減衰部136を備えていてもよい。減衰部136は、選択部134により選択されるディジタル信号I(LG)またはI(HG)のゲインに対応する値でディジタル信号I(LG)またはI(HG)を減衰させる。例えば、減衰部136は、選択部134によりディジタル信号I(LG)が選択された場合には、ディジタル信号I(LG)に1/Aをかけてディジタル信号I(LG)を減衰させる。また、減衰部136は、選択部134によりディジタル信号I(HG)が選択された場合には、ディジタル信号I(HG)に1/Bをかけてディジタル信号I(HG)を減衰させる。これにより、電流信号Iinをディジタル変換した値に近似した値を出力させることができる。
図3は、統合処理部130の機能による作用の一例について説明するための図である。図3の例では、電力系統Eからの電流信号Iinと、アナログ信号I(LG)と、アナログ信号I(HG)との時間経過に伴う波形の様子を示している。また、図3の例では、期間T01~T03のうち期間T02において電力系統Eの系統事故により電流信号Iinの値が増加したものとする。
図3の期間T01および期間T03において、アナログ信号I(LG)およびI(HG)は、フルスケールオーバ等の波形のつぶれが発生していない。したがって、AD変換後のディジタル信号I(LG)とI(HG)との比例関係と、第1のゲインと第2のゲインとの比例関係との誤差は、所定範囲内となる。したがって、選択部134は、期間T01および期間T03において、ディジタル信号I(HD)を選択して出力する。
一方、期間T02においては、系統事故による電流値の増大により、第2増幅部122のレンジの許容範囲を超えてしまい、フルスケールオーバによりアナログI(HG)の波形の凸部付近がつぶれている。したがって、AD変換後のディジタル信号I(LG)とI(HG)との比例関係と、第1のゲインと第2のゲインとの比例関係との誤差は、所定範囲を超えることになる。したがって、選択部134は、期間T02において、ディジタル信号I(LD)を選択して出力する。この結果、選択部134は、各期間において選択されたディジタル信号を連結した統合ディジタル信号ITDを出力する。これにより、異なるゲインをかけることでレンジを異ならせた二つのディジタル信号のうち、より正確にAD変換ができている値を選択して信号を出力することができる。
図4は、第1の実施形態の保護制御装置により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。図4の処理は、所定のタイミングまたは所定周期で繰り返し実行されてよい。まず、信号変換部(第1信号変換部110および第2信号変換部120)は、電力系統Eから入力されたアナログ信号に第1のゲインおよび第2のゲインのそれぞれをかける(ステップS100)。なお、ステップS100の処理において、第2のゲインは、第1のゲインよりも値が大きい。次に、信号変換部(第1信号変換部110および第2信号変換部120)は、それぞれのゲインによりレンジが互いに異なるアナログ信号のそれぞれをディジタル値に変換する(ステップS102)。
次に、統合処理部130は、複数のディジタル値の比例関係と、第1のゲインおよび第2のゲインの比例関係との誤差を算出し(ステップS104)、誤差が所定範囲内であるか否かを判定する(ステップS106)。誤差が所定範囲内であると判定された場合、統合処理部130は、第2のゲインをかけた方のディジタル値を選択する(ステップS108)。また、誤差が所定範囲内ではないと判定された場合、統合処理部130は、第1のゲインをかけた方のディジタル値を選択する(ステップS110)。次に、統合処理部130は、選択したディジタル値を含む統合ディジタル信号を出力する(ステップS112)。次に、通信部140は、出力された統合ディジタル信号をIED200が処理可能なデータ形式に変換し、変換した統合ディジタル信号を、ネットワークNWを介してIED200に送信する(ステップS114)。これにより、本フローチャートの処理は、終了する。
上述したように第1の実施形態によれば、電力系統Eから入力されたアナログ信号に互いに異なるゲインをそれぞれにかけて、少なくとも一部のレンジが互いに異なる複数のアナログ信号に変換した後に、複数のアナログ信号のそれぞれをディジタル値に変換する複数の信号変換部(第1信号変換部110、第2信号変換部)と、複数の信号変換部により出力された複数のディジタル値のそれぞれの状態に基づいて、複数のディジタル値を統合する統合処理部130とを備えることにより、より正確なディジタル信号を出力することができ、信頼性の高い保護制御装置を提供することができる。したがって、保護制御システム1全体での誤動作を抑制することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、第1の実施形態における保護制御システム1および保護制御装置100の各構成のうち、機能が同一である構成には第1の実施形態と同様の符号を付するものとし、さらに共通事項に関する具体的な説明は省略する。以降の実施形態の説明においても同様とする。
第2の実施形態では、第1の実施形態と比較すると、第1信号変換部110および第2信号変換部120の前段に、鉄心COを用いた変流器CTを備える点で第1の実施形態と相違する。したがって、以下では、電力系統Eと第1信号変換部110および第2信号変換部120との間に変流器CTを備える保護制御装置100について説明する。なお、変流器CTは、例えば、第1信号変換部110および第2信号変換部120の内部に設けられてもよい。以下では、主に第2信号変換部120の前段に変流器CTを備える例を中心に説明する。
図5は、第2実施形態の第2信号変換部120の前段に変流器CTを設けた構成例を示す図である。図5の例では、第2信号変換部120と変流器CTのみを示している。また、図5では、変流器CTの一例として、電力系統Eからの電流信号Iinを電通させる1本の導体を取り巻いて鉄心COを配置し、その鉄心COに二次巻線を施した貫通型変流器を示している。二次巻線は、第2信号変換部120に接続されている。変流器CTは、交流の電流信号Iinの大きさを変換(調整)し、調整した電流信号を二次巻線によって第2信号変換部120に出力する。
図6は、保護制御装置へ入力される電流信号Iinと、電流信号Iinに互いに異なるゲインをかけたアナログ信号I(LG)およびI(HG)との時間経過に伴う波形の一例を示す図である。また、図6の例では、時刻Aの時点で電力系統Eによる系統事故が発生し、交流成分の電流に直流成分が混在しているものとする。
変流器CTが備えていない場合の波形(例えば、図3に示す波形)よりも時刻Aにおける電流値の増加が少ない場合を示しているが、系統事故により直流成分が発生しているため、第2信号変換部120側の変換器CTで直流電流の入力による鉄心COの磁気の飽和が起こり、図6に示すように適切な波形が出力されなくなる。この場合、単に値の大小のみで出力するディジタル信号を選択してしまうと、第2信号変換部120側の出力が出力され、保護制御装置100を使用している保護制御システムが誤動作を行う可能性がある。
そこで、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、誤差判定部132が、第1信号変換部110および第2信号変換部120から出力されたそれぞれのディジタル信号I(LG)とI(HG)との比例関係と、第1のゲインと第2のゲインとの比例関係との誤差が所定範囲内であるか否かを判定する。
図6の期間T11において、アナログ信号I(LG)およびI(HG)は、フルスケールオーバ等の波形のつぶれが発生していない。したがって、ディジタル信号I(LG)とI(HG)との比例関係と、第1のゲインと第2のゲインとの比例関係との誤差は、所定範囲内となる。したがって、選択部134は、期間T11おいて、ディジタル信号I(HD)を選択して出力する。
一方、期間T12においては、ディジタル信号I(LG)とI(HG)との比例関係と、第1のゲインと第2のゲインとの比例関係との誤差は、所定範囲を超えることになる。したがって、選択部134は、期間T12において、ディジタル信号I(LD)を選択して出力する。この結果、選択部134は、より正確にAD変換ができている値を選択して信号を出力することができる。
上述したように第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏する他、保護制御システムに変流器CTを備える構成においても、より精度の高いディジタル信号を出力することができ、信頼性の高い保護制御装置を提供することができる。なお、第2の実施形態において、電力系統から入力されるアナログ信号が電圧信号である場合には、変流器CTに代えて変圧器を備えてもよい。
(第3の実施形態)
次に、保護制御装置100の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、第1の実施形態と比較して、統合処理部130にフィルタ部を備える点で相違する。したがって、以下では、主にフィルタ部の処理を中心に説明する。図7は、第3の実施形態の統合処理部130Aの機能構成の一例を示す図である。統合処理部130Aは、例えば、フィルタ部131と、誤差判定部132と、選択部134とを備える。
フィルタ部131は、第1信号変換部110および第2信号変換部120のそれぞれの周波数特性の差がなくなるように調整する。一般に、保護制御装置では、計測と保護の共用が求められるため、計測用にハイゲインをかける増幅部と、保護用にローゲインをかける増幅部を備える。一方、計測用と保護用とで周波数特性の要求にも差がでる場合がある。図8は、第3の実施形態における計測用と保護用の周波数特定の要求範囲の一例を示す図である。図8の例において、横軸は周波数を示し、縦軸はゲインを示す。
一般に、計測用の周波数特性Iの帯域の方が、保護用の周波数特性Iの帯域よりも広くなることが考えられる。例えば、図8に示す周波数fPLと周波数fPHとの間の入力に加えて周波数fPHより高い周波数の入力があった場合、ハイゲイン側の第2増幅部122が出力するアナログ信号I(HG)と、ローゲイン側の第1増幅部112とがそれぞれ出力するアナログ信号I(HG)は、時間軸上では図9のようになる。図9は、第1増幅部112と第2増幅部122のそれぞれの出力波形の一例を示す図である。図9の例では、時間経過に伴う電流値の変化を波形で示している。
図9のアナログ信号I(HG)に示すように、計測用の周波数特性では高周波まで取得することになるため、電流値に細かい変化が生じる。そのため、AD変換後のディジタル信号I(LG)とI(HG)との比例関係と、第1のゲインと第2のゲインとの比例関係との誤差が所定範囲を超え、ローゲイン側のディジタル信号I(LG)のみが出力されることになる。言い換えると、高周波での正しい計測結果が出力されなくなるため、要求される計測性能を満たせなくなってしまう。また同様の問題は、例えば、図8に示す周波数FPLよりも小さい周波数の信号が入力される場合にも起こり得る。図10は、低周波領域の信号を含む入力があった場合における第1増幅部112と第2増幅部122のそれぞれの出力波形の一例を示す図である。低周波領域の信号を含む入力があった場合には、低周波が減衰し、図10に示すように、アナログ信号I(HG)とアナログ信号I(LG)とで電流値が異なる。そのため、比例関係との誤差が所定範囲を超え、低周波で適切な信号を出力できない。
そこで、第3の実施形態では、AD変換後のディジタル信号I(LG)とI(HG)との比例関係を導出する前に、フィルタ部131によってディジタル信号I(LG)およびI(HG)の少なくとも一つに対してフィルタリングを行い、複数の信号変換部のうち一つの信号変換部のディジタル値の周波数特性(帯域)に近似させる。例えば、フィルタ部131は、第2信号変換部120により出力されたディジタル値に対し、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、またはバンドパスフィルタによるフィルタリングを行う。より具体的には、フィルタ部131は、例えば、ハイゲイン側のディジタル信号I(HG)がローゲイン側のディジタル信号I(LG)と同様の周波数特性になるように、バンドパスフィルタをかけて、その結果を誤差判定部132に出力する。
図11は、第3の実施形態の保護制御装置により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11の処理は、上述した図4に示す処理と比較して、ステップS102の処理と、ステップS104の処理との間に、ステップS103の処理を備える点で相違する。したがって、以下では、主にステップS103の処理を中心に説明する。
ステップS102の処理により、それぞれのゲインによりレンジが互いに異なるアナログ信号のそれぞれをディジタル値に変換した後、フィルタ部131は、第2のゲインをかけた方のディジタル値をフィルタリングする(ステップS103)。ステップS103の処理では、ディジタル信号I(HG)が、ディジタル信号I(LG)と同様の周波数特性になるように周波数の調整を行う。ステップS103の処理後、統合処理部130Aは、ステップS104以降の処理を実行する。
上述したように第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏する他、ハイゲイン側とローゲイン側とで信号の周波数特性に差があった場合でも、比例関係をより正確に比較することができ、ハイゲイン側が選択できない状態を回避することができる。したがって、要求される計測性能を満たす信号を出力することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態では、第1の実施形態の保護制御装置100と比較して、統合処理部130Bに誤差判定部132に代えて誤差判定部132Bを備える点、および送信データ生成部138を備える点で相違する。したがって、以下では、主に誤差判定部132Bおよび送信データ生成部138の処理を中心に説明する。
図12は、第4の実施形態の統合処理部130Bの機能構成の一例を示す図である。統合処理部130Bは、例えば、誤差判定部132Bと、選択部134と、送信データ生成部138とを備える。
誤差判定部132Bは、第1信号変換部110および第2信号変換部120により出力されたそれぞれのディジタル信号I(LG)とI(HG)との比例関係と、第1のゲインと第2のゲインとの比例関係との誤差が所定範囲内であるか否かを判定する。そして、誤差判定部132Bは、誤差が所定範囲内である場合にはディジタル信号I(HG)を出力させ、誤差が所定範囲を超える場合にはディジタル信号I(LG)を出力させるように、選択部134に選択情報を出力する。
また、誤差判定部132Bは、例えば、故障判定部133Bを備える。故障判定部133Bは、誤差判定部132による誤差結果に基づいて、第1信号変換部110および第2信号変換部120のうち、一方または双方の故障の有無を判定する。例えば、故障判定部133Bは、ディジタル信号I(LG)とI(HG)との比例関係と、第1のゲインと第2のゲインとの比例関係との誤差が所定範囲内である場合に、第1信号変換部110および第2信号変換部120が故障していないと判定し、誤差が所定範囲を超える場合に、第1信号変換部110および第2信号変換部120の一方または双方が故障していると判定する。
なお、例えば、第2信号変換部120が故障していない場合であっても、電流値が瞬間的に大きくなった場合には、出力が飽和してフルスケールオーバが発生し、誤差が所定範囲を超えることがある。そのため、故障判定部133Bは、例えば、誤差が所定範囲を超えた状態が所定時間以上継続した場合に、第1信号変換部110および第2信号変換部120の一方または双方が故障していると判定してもよい。所定時間とは、例えば、少なくとも電力系統Eにおける電流値計測の1周期以上の時間である。これにより、より正確な故障判定を行うことができる。故障判定部133Bは、上述した判定を行った後、故障判定結果を送信データ生成部138に出力する。
送信データ生成部138は、選択部134により出力された統合ディジタル値と、故障判定部133Bからの故障判定結果とを含めた送信データ(統合ディジタル信号)を生成する。例えば、送信データ生成部138は、時間情報に、統合ディジタル値と故障判定結果とを対応付けた送信データを生成する。
また、送信データ生成部138は、選択部134から出力される値と、故障判定部133Bから出力される故障判定結果とをそれぞれ分けた二系統の送信データを生成してもよい。この場合、生成した二系統の送信データは、同一の送信先に送信させてもよく、異なる送信先に送信させてもよい。
また、送信データ生成部138は、選択部134から出力された値と、故障判定結果とをタイムスタンプ等で対応付けた異なる送信データを生成してもよい。
また、送信データ生成部138は、故障判定結果において故障がないと判定された場合に、選択部134から出力された値を送信データに含め、故障があると判定された場合に、選択部134から出力された値を送信データに含めないようにしてもよい。
図13は、第4の実施形態の保護制御装置により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。図13の処理は、上述した図4に示す処理と比較して、ステップS109、ステップS111、ステップS113の処理を備える点、およびステップS112の処理に代えてステップS115の処理を備える点で相違する。したがって、以下では、主にステップS109、ステップS111、ステップS113、およびステップS115の処理を中心に説明する。
ステップS106の処理において、誤差が所定範囲内であると判定された場合、誤差判定部132Bは、第2のゲインをかけた方のディジタル値を選択させる(ステップS108)。次に、故障判定部133Bは、第1信号変換部110および第2信号変換部120が故障していないと判定する(ステップS109)。また、ステップS106の処理において、誤差が所定範囲内ではない(所定範囲を超える)と判定された場合、誤差判定部132Bは、第1のゲインをかけた方のディジタル値を選択させる(ステップS110)。次に、故障判定部133Bは、誤差が所定範囲内でないと判定された状態が、所定時間以上継続したか否かを判定する(ステップS111)。所定時間以上継続しないで誤差が所定範囲内であると判定された場合、ステップS109の処理に進む。また、所定時間以上継続した場合、故障判定部133Bは、第1信号変換部110および第2信号変換部120の一方または双方が故障していると判定する(ステップS113)。
ステップS109またはステップS113の処理後、送信データ生成部138は、選択されたディジタル値と、故障判定結果とを含む統合ディジタル信号(送信データ)を生成する(ステップS115)。
上述したように第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏する他、誤差判定結果に基づいて第1信号変換部110および第2信号変換部120のうち一方または双方の故障を判定することができる。また、第4の実施形態によれば、故障判定結果に関する情報を送信データに含めて送信することで、送信データの受信側(例えば、IED200)は、故障の有無を、より正確に把握することができる。また、受信側は、故障箇所や故障原因を、より適切に把握することができ、故障があった信号変換部または保護制御システムに対して、より適切且つ迅速に故障対応を行うことができる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。例えば、第1の実施形態に示す保護制御装置100において、電源部150が故障した場合、故障した電源部150が電力を供給している第1信号変換部110および第2信号変換部120が出力するそれぞれのディジタル信号I(LG)とI(HG)の値が同時に低下することになる。この場合、各ディジタル値の比例関係は、故障前とあまり変わらないため、このような状況において、第4の実施形態の故障判定部133Bにより故障の判定を行った場合には、両方とも正常であるとみなされる可能性がある。そこで、第5の実施形態では、複数の信号変換部ごとに電源部を備える。
図14は、第5の実施形態の保護制御装置100Cの機能構成の一例を示す図である。保護制御装置100Cは、第4実施形態における保護制御装置と比較して、電源部150に代えて、第1電源部152および第2電源部154を備える点で相違する。したがって、以下では、主に第1電源部152および第2電源部154の処理を中心に説明する。第1電源部152は、第1信号変換部110に電力を供給する。また、第2電源部154は、第2信号変換部120により電力を供給する。なお、保護制御装置100Cにおける第1信号変換部110および第2信号変換部120以外の構成の構成については、他の電源部(不図示)から電力が供給されるものとする。
第5の実施形態における保護制御装置100Cの構成によれば、例えば、一方の電源部が故障した場合に、故障した電源部が電源供給している信号変換部が出力するディジタル値のみが異常値となり、それ以外の信号変換部が出力するディジタル値は異常値とならない。そのため、ディジタル信号I(LG)とI(HG)との比例関係と、第1のゲインと第2のゲインとの比例関係とに所定範囲を超える誤差が生じ、故障判定部133Bは、第1信号変換部110および第2信号変換部120のうち一方または双方の故障をより正確に把握することができる。
上述したように第5の実施形態によれば、第4の実施形態と同様の効果を奏する他、複数の信号変換部ごとに電源部を備えることで、複数の信号変換部の一部または全部の故障をより正確に把握することができる。
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態について説明する。第6の実施形態では、ディジタル信号I(LG)とI(HG)との比例関係と、第1のゲインと第2のゲインとの比例関係との値の大小に基づいて、複数の信号変換部が故障しているか否か判定し、故障していないと判定した信号変換部からの信号を選択して出力させる。なお、第6の実施形態は、例えば、図12に示す統合処理部130Bと同様の構成を用いることができるため、以下では、統合処理部130Bを用いて説明する。
例えば、故障判定部133Bは、第1信号変換部110および第2信号変換部120のうち一方または双方が故障していると判定した場合に、ディジタル信号I(LG)とI(HG)の比率(例えば、I(HG)/I(LG))(以下、第1比率を称する)が、第1のゲインと第2のゲインの比率(例えば、B/A)(以下、第2比率と称する)よりも小さいか否かを判定する。第1比率が第2比率よりも小さい場合、故障判定部133Bは、ハイゲイン側の第2信号変換部120が故障していると判定する。この場合、故障判定部133Bは、ローゲイン側の第1信号変換部110からのディジタル信号I(LG)を選択するように選択部134に選択情報を出力する。また、第1比率が第2比率よりも小さくない場合、故障判定部133Bは、ローゲイン側の第1信号変換部110が故障していると判定する。この場合、故障判定部133Bは、第2信号変換部120からのディジタル信号I(HG)を選択するように選択部134に選択情報を出力する。
図15および図16は、第6の実施形態での系統事故による信号の変化の様子を示す図(その1、その2)である。図15および図16の例では、時間経過に伴う電流信号Iin、およびアナログ信号I(LG)、I(HG)を示している。また、時刻Aは、例えば、電力系統Eにおける系統事故が発生した時刻である。
図15の例において、時刻Aの時点で、ハイゲイン側の第2信号変換部120が故障し、電流値がゼロ付近の値となっている。これにより、第1比率(I(HG)/I(LG)は、第2比率(B/A)よりも小さくなる。したがって、選択部134は、第1信号変換部110からのディジタル信号I(LG)を選択して出力する。これにより、例えば、ローゲイン側を保護用に使用し、ハイゲイン側を計測用に使用している保護制御装置100において、保護機能を継続させることができる。
また、図16の例において、時刻Aの時点で、ローゲイン側の第1信号変換部110が故障し、電流値がゼロ付近の値となっている。これにより、第1比率(I(HG)/I(LG)は、第2比率(B/A)以上となる。したがって、選択部134は、第2信号変換部120からのディジタル信号I(HG)を選択して出力する。これにより、例えば、ローゲイン側を保護用に使用し、ハイゲイン側を計測用に使用している保護制御装置100において、計測機能を継続させることができる。
なお、第6の実施形態において、故障判定部133Bは、例えば、第1比率が第2比率よりも小さい状態が所定時間以上継続した場合に、ディジタル信号I(LG)を出力させ、第1比率が第2比率よりも小さくない状態が所定時間以上継続した場合に、ディジタル信号I(HG)を出力させてもよい。
上述したように第6の実施形態によれば、第4の実施形態と同様の効果を奏する他、第1比率と第2比率の大小関係に基づいて、保護または計測機能に対応するディジタル信号を出力することができる。したがって、保護制御システム全体の動作を継続させることができる。
(第7の実施形態)
次に、第7の実施形態について説明する。第7の実施形態では、第1信号変換部110および第2信号変換部120において、増幅部を用いずに、AD変換部に入力されるリファレンス電圧によって、アナログ信号をレンジが互いに異なる複数のディジタル値に変換する。
図17は、第7の実施形態の保護制御装置100Dの機能構成の一例を示す図である。保護制御装置100Dは、第1実施形態における保護制御装置100と比較して、第1信号変換部110および第2信号変換部120に代えて、第1信号変換部110Dおよび第2信号変換部120Dを備える点で相違する。したがって、以下では、主に第1信号変換部110Dおよび第2信号変換部120Dの処理を中心に説明する。
第1信号変換部110Dは、例えば、第1AD変換部114Dを備える。第1AD変換部114Dは、入力されるアナログ信号(例えば、電流信号Iin)と、リファレンス電圧αとに基づいて、アナログ信号をディジタル信号I(LG)に変換する。第2信号変換部120Dは、例えば、第2AD変換部124Dを備える。第2AD変換部124Dは、入力されるアナログ信号(例えば、電流信号Iin)と、リファレンス電圧βとに基づいて、アナログ信号をディジタル信号I(HG)に変換する。
ここで、リファレンス電圧αおよびβは、出力されるディジタル信号のレンジを調整するための電圧である。図18は、リファレンス電圧αおよびβによるアナログ入力とディジタル出力の関係の一例を示す図である。図18に示すように、リファレンス電圧βを用いたAD変換は、リファレンス電圧αを用いたAD変換よりも、アナログ入力に対するディジタル出力が大きい。したがって、第1AD変換部114Dからローゲインのディジタル値を出力させ、第2AD変換部124Dからハイゲインのディジタル値を出力させることができる。
第7の実施形態における保護制御装置100Dの構成によれば、増幅部を用いない構成でも、アナログ信号からレンジが互いに異なる複数のディジタル信号を生成することができる。
なお、上述した第1~第7の実施形態のそれぞれは、他の実施形態の一部または全部と組み合わせてもよい。また、各実施形態における保護制御装置は、レンジの異なる三以上の信号変換部を備え、複数のAD変換部による変換結果を一つの信号値に統合して出力する情報処理装置に適用してもよい。また、各実施形態における保護制御装置には、例えば、電力系統Eを構成する複数の設備機器から計測値を取得する計測部が含まれていてもよい。また、各実施形態における保護制御装置には、IED200の機能が含まれていてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
E…電力系統、1…保護制御システム、100、100C、100D…保護制御装置、110、110D…第1信号変換部、112…第1増幅部、114、114D…第1AD変換部、120、120D…第2信号変換部、122…第2増幅部、124、124D…第2AD変換部、130、130A、130B…統合処理部、131…フィルタ部、132、132B…誤差判定部、133B…故障判定部、134…選択部、136…減衰部、138…送信データ生成部、140…通信部、150…電源部、152…第1電源部、154…第2電源部、200…IED

Claims (7)

  1. 電力系統から入力されたアナログ信号を、互いに異なるゲインにより、それぞれの少なくとも一部のレンジが互いに異なる複数のディジタル値に変換する複数の信号変換部と、
    前記複数の信号変換部により出力された複数のディジタル値のそれぞれの状態に基づいて、前記複数のディジタル値を統合する統合処理部と、を備え、
    前記統合処理部は、前記複数の信号変換部により変換された複数のディジタル値の比率と、前記互いに異なるゲインの比率との誤差が所定範囲を超えた状態が所定時間以上継続するか否かに基づいて、前記複数の信号変換部に対する故障の有無を判定する、
    保護制御装置。
  2. 前記統合処理部は、前記複数の信号変換部により変換された複数のディジタル値の比率と、前記互いに異なるゲインの比率との誤差に基づいて、前記複数のディジタル値の中から出力するディジタル値を選択する、
    請求項1に記載の保護制御装置。
  3. 前記統合処理部は、前記複数の信号変換部により変換された前記複数のディジタル値の少なくとも一つに対して、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ、またはバンドパスフィルタによるフィルタリングを行い、フィルタリングが行われた後の前記複数のディジタル値の比率と、前記互いに異なるゲインの比率との誤差に基づいて、前記複数のディジタル値の中から出力するディジタル値を選択する、
    請求項2に記載の保護制御装置。
  4. 前記統合処理部は、前記複数の信号変換部のうち一つの信号変換部のディジタル値の周波数特性に近似するように、他の信号変換部のディジタル値をフィルタリングする、
    請求項3に記載の保護制御装置。
  5. 前記複数の信号変換部のそれぞれに対応付けて複数の電源部を備える、
    請求項1からのうち何れか1項に記載の保護制御装置。
  6. 前記統合処理部は、前記複数の信号変換部により変換された前記複数のディジタル値の比率と、前記互いに異なるゲインの比率との大小関係に基づいて、前記複数のディジタル値の中から出力するディジタル値を選択する、
    請求項に記載の保護制御装置。
  7. 前記統合処理部は、前記複数のディジタル値の比と、前記互いに異なるゲインの比との大小関係が所定時間以上継続するか否かに基づいて、前記複数のディジタル値の中から出力するディジタル値を選択する、
    請求項に記載の保護制御装置。
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