JP7126194B2 - カテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、先端部が偏向自在なカテーテルに関する。
従来より、電極カテーテルは医療業務において多年にわたり一般に用いられている。それらは心臓内の電気的活動を刺激およびマッピングすることに用いられ、さらに異常な電気的活動の部位を除去することに用いられている。
電極カテーテルは、主要静脈または動脈、例えば、大腿動脈に位置付けられている誘導シース内に挿入されて心室内に誘導され、心室内で、カテーテルの遠位部分の偏向を含む動作を介して操作される。したがって、カテーテルの先端の正確な位置および動作の制御が非常に重要である。
一方、従来市販されているカテーテルでは、ハンドル操作部を有するグリップ部を備え、プルワイヤーは、その近位端がグリップ部に固定され、遠位端側がハンドル操作部やカテーテルシャフト内を通ってカテーテルの先端部内に固定されている。ハンドル操作部を遠位側に押し出すと、プルワイヤーが引っ張られ、カテーテルシャフトの先端側が偏向する構造になっている(例えば、ハナコメディカル株式会社 EP電極シリーズ ステラブルタイプなど)。
しかしながら、上記のような従来のカテーテルの場合、ハンドル操作部の操作距離(押出距離)がプルワイヤーの引張距離と等しいため(押出距離:引張距離=1:1)、ハンドル操作部をわずかに押出すことで(例えば10mm程度)、カテーテルシャフトの先端部の偏向が最大稼働範囲に達する。すなわち、従来のカテーテルの場合、ハンドル操作部の押出距離がわずかでも大きいと、カテーテルシャフトの先端が急激に偏向して心臓内を傷つける恐れがあるため、ハンドル操作部の移動距離(押出距離)の微調整には、医師の熟練した技術が必要とされていた。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、カテーテルシャフトの先端部の偏向のための操作が容易なカテーテルを提供することを課題としている。
本発明のカテーテルは、上記の課題を解決するため、
長尺なカテーテルシャフトと、
前記カテーテルシャフトの近位側に接続するハンドル部と、
を備え、前記ハンドル部の操作によって前記カテーテルシャフトの先端側が偏向可能なカテーテルであって、
前記ハンドル部は、
使用者の手で保持されるグリップ部と、
前記グリップ部の遠位側に配設されたハンドル操作部と、
前記グリップ部内に一端が取付けられた電線と、
前記グリップ部の内部に設けられた偏向制御アセンブリと、
を備えるとともに、前記カテーテルシャフトの近位端は、前記ハンドル操作部を通じて前記グリップ部内に配置されており、前記電線は、他端側が前記カテーテルシャフトの近位端に挿入されてその先端側に向かって伸びており、
前記偏向制御アセンブリは、
遠位側に位置する一端が前記ハンドル操作部と接続するとともに、近位側に位置する他端側に第1歯を備えたラック部と、
前記グリップ部内に軸支され、第2歯が回転軸に平行に設けられた歯車部と、
一端が前記カテーテルシャフトの先端側に固定され、他端が前記カテーテルシャフトの近位端から前記グリップ部内に延出して前記歯車部に固定されるプルワイヤーと、
を備え、
前記ラック部の前記第1歯と前記歯車部の前記第2歯とは互いに係合しており、
前記ハンドル操作部を遠位側または近位側に動かすと、前記ラック部が遠位側または近位側に向かって摺動するに伴って、前記歯車部が前記第1歯に沿って回転し、前記プルワイヤーが前記歯車部に巻き取られることで前記カテーテルシャフトの先端側が引っ張られて偏向可能であるとともに、
前記プルワイヤーによるカテーテルシャフトの引張距離が、前記ハンドル操作部の移動距離よりも小さいことを特徴としている。
このカテーテルでは、前記グリップ部の内部には、内方に向かって突出する巻取部が設けられており、前記巻取部に前記電線が巻付け可能とされていることが好ましい。
このカテーテルでは、前記歯車部に隣接する前記グリップ部の内壁には、前記カテーテルシャフトの近位端側に向かって延びる溝部が形成されているとともに、この溝部内にチューブ部材が収納されており、前記電線が前記チューブ部材の内部を通じて前記カテーテルシャフトの近位端に挿入されていることがより好ましい。
本発明のカテーテルによれば、カテーテルシャフトの先端部の偏向のための操作が容易である。
本発明のカテーテルの一実施形態を例示した全体図と部分透視図である。 図1に示したカテーテルのハンドル部の内部構造を示した内部透視図である。 図1に示したカテーテルのハンドル部の内部構造を示した斜視拡大図である。 本発明のカテーテルの一実施形態において、プルワイヤーの引張りによってカテーテルシャフトの先端側が偏向する機構を例示した概要図である。 本発明のカテーテルの別の実施形態について、カテーテルのハンドル部の内部構造を示した内部透視図である。
本発明のカテーテルの一実施形態について、図面とともに説明する。図1は、本発明のカテーテルの一実施形態を例示した全体図と部分透視図である。図2は、図1に示したカテーテルのハンドル部の内部構造を示した内部透視図であり、図3は、図1に示したカテーテルのハンドル部の内部構造を示した斜視拡大図である。
カテーテル1は、カテーテルシャフト2とハンドル部3とを備えている。
カテーテルシャフト2は、長尺であり、かつ、ハンドル部3による操作によって先端側が偏向可能に形成されている。
カテーテルシャフト2の構造は、ハンドル部3の操作によって先端部が偏向可能であればよく、従来知られている構造を適宜採用することができる。具体的には、例えば、カテーテルシャフト2は、内部に主ルーメンを有する中空チューブを備え、内側チューブと外側チューブとを有する多層チューブで構成することができる。
外側チューブには、網状の補強線(たとえばステンレス等の金属線)からなるブレード層が埋め込まれることで、耐キンク特性が付与されているものであってもよい。また、ブレード層の内側には、ステンレスなどの金属で形成されたワイヤが長手方向に移動自在に挿通されているワイヤルーメン用チューブが埋め込まれていてもよい。
内側チューブの内側の軸方向に沿って形成されている主ルーメンには、電極カテーテル、アブレーションカテーテル、ステント搬送用カテーテル、その他の用途のカテーテル、あるいはガイドワイヤ、その他の医療器具が軸方向に移動自在に挿入可能になっている。
主ルーメンの内周面は、滑り特性が良いことが好ましく、内側チューブの材料としては、例えば、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などの各種樹脂を使用することができ、より具体的には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などを例示することができる。
外側チューブは、樹脂で形成されることが好ましい。例えば、外側チューブを構成する樹脂は、ポリエーテルブロックアミド共重合体などのポリアミド系エラストマー、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニルなどを例示することができる。
また、ワイヤルーメン用チューブも滑り特性が良い樹脂で形成されることが好ましく、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などの各種樹脂を使用することができ、より具体的には、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのフッ素樹脂などを例示することができる。
カテーテルシャフト2の遠位端側には、例えば、円環状のプルリング(リング部材)を埋め込むことができ、このプルリングには、カテーテルシャフト2に挿通されたプルワイヤー73の遠位端を接続固定することができる。
ハンドル部3は、グリップ部4と、ハンドル操作部5と、電線6と、偏向制御アセンブリ7とを備えている。
グリップ部4は、使用者の手で保持される棒状の筐体であり、その内部に偏向制御アセンブリ7を備えている。また、グリップ部4の基端部側には、コネクターCが配設されている。なお、コネクターCはグリップ部4の外部に設けられていてもよい。
ハンドル操作部5は、グリップ部4の遠位側に配設されている。ハンドル操作部5は、円筒状の筒部51と、この筒部51の端部から外方に広がる経大な拡開部52とを備えている。筒部51は、グリップ部4の遠位端側の内部に挿入されており、拡開部52は、グリップ部4の遠位端の外側に露出している。拡開部52は、傾斜面52aが滑らかに形成されているため、使用者が指で操作しやすくなっている。
カテーテルシャフト2の近位端2Aは、ハンドル操作部5を通じてグリップ部4内に配置されている。
具体的には、カテーテルシャフト2の近位端2A側は、中空なカバー部材Dの内側、ハンドル操作部5の拡開部52および筒部51の内側に挿入されており、近位端2Aがグリップ部4の内部に設けられているシャフト固定部41に固定されている。シャフト固定部41は、ハンドル操作部5の筒部51に隣接しており、断面半円形状の湾曲溝41aを備えている。シャフト固定部41の湾曲溝41a内にカテーテルシャフト2の近位端2Aが固定されているため、カテーテルシャフト2によってグリップ部4内の偏向制御アセンブリ7の動作などが妨げられることはない。
なお、この実施形態では、カテーテルシャフト2の近位端2Aがグリップ部4内に固定されている形態について例示したが、この形態に限定されることはなく、例えば、カテーテルシャフト2の近位端2Aがハンドル操作部5よりも遠位側で固定されていてもよい。
偏向制御アセンブリ7は、ラック部71と、歯車部72と、プルワイヤー73とを備えている。
ラック部71は、グリップ部4の長手方向に沿って延びる長尺な部材であり、遠位側に位置する一端71Aがハンドル操作部5の筒部51と接続しており、ハンドル操作部5の動作に連動してグリップ部4内を前後に摺動するように設計されている。また、ラック部71は、他端71B側(近位側)に、ラック部71の長手方向に沿って連続する複数の第1歯711を備えている。
歯車部72は、中央に円形開口部721aを備えた円柱部721と、この円柱部721の外側に設けられた周縁部722とが一体に形成されている。
円柱部721は、周縁部722よりも一段高く突出しており、その外周面には略円形の孔部721bが複数設けられている。
グリップ部4内には、長手方向の中央付近に内方に向かって突出する略円柱形の支軸部Pが設けられている。円柱部721の円形開口部721aに支軸部Pに挿通されることで、歯車部72がグリップ内に保持されている。支軸部Pと円柱部721は結合しておらず、支軸部Pの周りを歯車部72全体が回転自在に設計されている。
歯車部72の材料は特に限定されないが、例えば、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトンなどの各種樹脂や、これらの樹脂に、摺動特性改良剤として、カーボンファイバー、カーボンナノチューブなどが添加されてなる樹脂組成物などで構成することができる。また、歯車部72の摺動特性を改良する目的で、たとえば、シリコーンオイルなどの潤滑剤を塗布することもできる。
周縁部722の外周面には、回転軸に平行に連続して複数の第2歯722aが設けられている。周縁部722の第2歯722aは、ラック部71の第1歯711と係合している。すなわち、隣接する第1歯711同士の間の凹部711aに周縁部722の第2歯722aが入り込んでおり、ハンドル操作部5の動作に連動してラック部71が摺動すると、ラック部71上で歯車部72全体が回転するように設計されている。
プルワイヤー73は、一端がカテーテルシャフト2の先端側に固定されている。プルワイヤー73の他端は、カテーテルシャフト2の近位端2Aからグリップ部4内に延出しており、歯車部72の円柱部721の側面に形成されている孔部721bを通じて、円柱部721の外周面に固定されている。また、カテーテルシャフト2の近位端2Aと歯車部72との間には、グリップ部4の内方に向かって突出するピンRが設けられており、プルワイヤー73がピンR付近を通るように配線されていることで、プルワイヤー73が電線6やラック71などと接触することが抑制されている。
電線6は、一端側がグリップ部4内のコネクターCに接続しており、他端側はカテーテルシャフト2の近位端2Aに挿入されてその先端側に向かって伸びている。
グリップ部4の内部には、基端側のコネクターC付近に、内方に向かって突出する円柱状の巻取部42が設けられている。巻取部42には、電線6の一部分が巻付けられており、これにより、電線6の遊びを確保することができる。このため、例えば、コネクターCの配線などを含むカテーテル1の組立工程時における作業性が向上し、カテーテル1の品質を向上させることができる。具体的には、電線6の遊びが確保されていることで、電線6の断線やプルワイヤー73との干渉および破損などが抑制されるため、製造コストが削減されるとともに、プルワイヤー73などの寿命を延ばすことができる。
歯車部72に隣接するグリップ部4の内壁には、カテーテルシャフト2の近位端2A側に向かって延びる溝部43が形成されており、この溝部43内にチューブ部材44が収納されている。巻取部42からカテーテルシャフト2の近位端2A側に延びる電線6の一部分は、チューブ部材44の内部を通じてカテーテルシャフト2の近位端2Aに挿入されているため、電線6が歯車部72やプルワイヤー73と接触することが抑制されている。このため、電線6が断線することが抑制されているとともに、電線6が歯車部72の回転やプルワイヤー73の動作を妨げることもない。
図4は、本発明のカテーテルの一実施形態において、プルワイヤーの引張りによってカテーテルシャフトの先端側が偏向する機構を例示した概要図である。
図4に示したように、カテーテル1は、ハンドル操作部5を指で遠位側に押出すと(矢印(1))、ハンドル操作部5と接続しているラック部71が遠位側に向かって摺動する(矢印(2))。これによって、ラック部71に設けられた第1歯711と係合している歯車部72の第2歯722aを介して、歯車部72全体がラック部71に沿って回転し(矢印(3))、歯車部72の円柱部721に固定されているプルワイヤー73が円柱部721の外周面に巻き取られる。これによって、プルワイヤー73がカテーテル1の近位側に引っ張られるため、例えば図1に例示したようにカテーテルシャフト2の先端が偏向する。そして、図4に示したように、ハンドル操作部5を遠位側への移動距離が大きくなると(矢印(1))、歯車部72の円柱部721に巻き取られるプルワイヤー73の量も多くなるため、プルワイヤー73による引張距離も大きくなり、カテーテルシャフト2の先端の偏向も大きくなる。
また、従来のカテーテルは、(ハンドル操作部5の移動距離(押出距離)=プルワイヤー73による引張距離)であったため、カテーテルシャフト2の先端が急激に偏向するという問題があったが、この実施形態のカテーテル1では、ハンドル操作部5の移動距離よりも、プルワイヤー73によるカテーテルシャフト2の引張距離(プルワイヤー73が歯車部72によって巻き取られる長さ)が小さく設計されている。このため、ハンドル操作部5の押出操作によってカテーテルシャフト2の先端が緩やかに偏向するため、ハンドル操作部5による押出距離(移動距離)の調整が容易であり、カテーテルシャフト2の先端の急激な偏向によって心臓内を傷つけてしまうことが抑制される。
そして、この状態からハンドル操作部5を近位側に引張ることで、歯車部72が逆方向に回転し、プルワイヤー73の引張りが戻されることで、カテーテルシャフト2の先端を元の位置に復帰させることができる。
図5は、本発明のカテーテルの別の実施形態におけるハンドル部の内部構造を示した内部透視図である。図1~図4を用いて説明した実施形態と共通する部分には同一の符号を付し、以下では説明を一部省略する。
この実施形態のカテーテル1は、ハンドル操作部5を指で近位側(手前側)に引張ると(矢印(1))、ハンドル操作部5と接続しているラック部71が近位側に向かって摺動する(矢印(2))。これによって、ラック部71に設けられた第1歯711と係合している歯車部72の第2歯722aを介して、歯車部72全体がラック部71に沿って図4に示した形態とは逆方向に回転し(矢印(3))、歯車部72の円柱部721に固定されているプルワイヤー73が円柱部721の外周面に巻き取られる。これによって、プルワイヤー73がカテーテル1の近位側に引っ張られるため、例えば図1に例示したようにカテーテルシャフト2の先端が偏向する。そして、図5に示したように、ハンドル操作部5を近位側への移動距離が大きくなると(矢印(1))、歯車部72の円柱部721に巻き取られるプルワイヤー73の量も多くなるため、プルワイヤー73による引張距離も大きくなり、カテーテルシャフト2の先端の偏向も大きくなる。なお、この実施形態では、歯車部72によるプルワイヤー73の巻き取り方向を考慮して、グリップ部4の内壁の溝部43とこの溝部43内に収納されるチューブ部材44の位置が、図1~図4に示した形態とは異なる位置に設計されている。このため、この実施形態においても電線6が歯車部72の回転やプルワイヤー73の動作を妨げることが抑制されている。
この実施形態のカテーテル1では、ハンドル操作部5の移動距離よりも、プルワイヤー73によるカテーテルシャフト2の引張距離(プルワイヤー73が歯車部72によって巻き取られる長さ)が小さく設計されている。このため、ハンドル操作部5の移動(引張り操作)によってカテーテルシャフト2の先端が緩やかに偏向するため、ハンドル操作部5による移動距離の調整が容易であり、カテーテルシャフト2の先端の急激な偏向によって心臓内を傷つけてしまうことが抑制される。
本発明のカテーテルは、以上の実施形態に限定されることはない。例えば、歯車部の大きさ、ラック部の移動距離、歯車部とラック部の係合形態などは適宜設計することができる。また、プルワイヤーや電線の配線なども適宜設計することができる。さらに、偏向自在なカテーテルシャフトの構成も適宜設計することができる。
本発明のカテーテルは以上の実施形態に何ら限定されるものではない。
1 カテーテル
2 カテーテルシャフト
3 ハンドル部
4 グリップ部
42 巻取部
43 溝部
44 チューブ部材
5 ハンドル操作部
6 電線
7 偏向制御アセンブリ
71 ラック部
711 第1歯
72 歯車部
722a 第2歯
73 プルワイヤー

Claims (3)

  1. 長尺なカテーテルシャフトと、
    前記カテーテルシャフトの近位側に接続するハンドル部と、
    を備え、前記ハンドル部の操作によって前記カテーテルシャフトの先端側が偏向可能なカテーテルであって、
    前記ハンドル部は、
    使用者の手で保持されるグリップ部と、
    前記グリップ部の遠位側に配設されたハンドル操作部と、
    前記グリップ部内に一端が取付けられた電線と、
    前記グリップ部の内部に設けられた偏向制御アセンブリと、
    を備えるとともに、前記カテーテルシャフトの近位端は、前記ハンドル操作部を通じて前記グリップ部内に配置されており、前記電線は、他端側が前記カテーテルシャフトの近位端に挿入されてその先端側に向かって伸びており、
    前記偏向制御アセンブリは、
    遠位側に位置する一端が前記ハンドル操作部と接続するとともに、近位側に位置する他端側に第1歯を備えたラック部と、
    前記グリップ部内に軸支され、第2歯が回転軸に平行に設けられた歯車部と、
    一端が前記カテーテルシャフトの先端側に固定され、他端が前記カテーテルシャフトの近位端から前記グリップ部内に延出して前記歯車部に固定されるプルワイヤーと、
    を備え、
    前記ラック部の前記第1歯と前記歯車部の前記第2歯とは互いに係合しており、
    前記ハンドル操作部を遠位側または近位側に動かすと、前記ラック部が遠位側または近位側に向かって摺動するに伴って、前記歯車部が前記第1歯に沿って回転し、前記プルワイヤーが前記歯車部に巻き取られることで前記カテーテルシャフトの先端側が引っ張られて偏向可能であるとともに、
    前記プルワイヤーによるカテーテルシャフトの引張距離が、前記ハンドル操作部の移動距離よりも小さいことを特徴とするカテーテル。
  2. 前記グリップ部の内部には、前記グリップ部の内壁から内部空間に向かって突出する巻取部が設けられており、前記巻取部に前記電線が巻付け可能とされていることを特徴とする請求項1のカテーテル。
  3. 前記歯車部に隣接する前記グリップ部の内壁には、前記カテーテルシャフトの近位端側に向かって延びる溝部が形成されているとともに、この溝部内にチューブ部材が収納されており、前記電線が前記チューブ部材の内部を通じて前記カテーテルシャフトの近位端に挿入されていることを特徴とする請求項1または2のカテーテル。
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