JP2020124394A - 先端可動シース - Google Patents

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健夫 西澤
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Abstract

【課題】心筋症患者の心臓に対して短時間で確度が高い心筋生検を可能にする先端可動シースを提供する。【解決手段】その遠位端に偏向部2aを有するとともに、生検鉗子カテーテルを案内する内腔を有するチューブ2と、チューブ2の近位端に設けられ、その回転に応じて偏向部2aを偏向させる操作部3と、を有し、チューブ2は、操作部に接続される直胴状の本体部2dと、本体部2dの遠位端に接続される屈曲した形状を有する屈曲部2eと、屈曲部2eの遠位端と偏向部2aの近位端とを接続する接続部2fと、を更に有し、本体部2dの中心軸上の本体部2dと屈曲部2eとの境界位置から、接続部2fの中心軸上の接続部2fと偏向部2aとの境界位置までの直線距離の方向が、本体部2dの中心軸に対して0°以外の角度をなす。【選択図】図6

Description

本発明は、各種の治療や検査等を行うために用いられる医療用カテーテルの体内への挿入を案内(補助)するために、先行して体内に挿入される先端可動シースに関する。
体腔、管腔又は血管等を通して、各種の臓器(例えば、心臓)等の目的組織までカテーテル(例えば、電極カテーテル、アブレーションカテーテル等)を挿入する際には、その挿入や目的組織への接近の容易化等を図るため、これに先行して、先端可動シースを体内に挿入し、該医療用カテーテルを該先端可動シースの内腔に案内させて、挿入することが行われる場合がある。これに用いられる先端可動シースとして、体内に挿入されるチューブの遠位端(先端)の向きを、体外に配置されるチューブの近位端(基端)側に設けられた操作部を操作することにより偏向できるようにしたものが知られている。
先端可動シースのチューブ先端部の偏向すべき部分(偏向部)は、例えば先端に行くに従ってその硬度が段階的に低く設定されており、その先端に一体的に内挿されたプルリングの180°対向位置に一対のワイヤのそれぞれの遠位端が接続されている。該一対のワイヤのそれぞれの近位端において、180°対向位置に一対の把持用の突起を有するほぼ円板状の回転操作部材を時計方向又は反時計方向に回転させて、一方のワイヤを引っ張り、他方のワイヤを弛ませることにより、チューブ先端の向きを制御することができる。
また、カテーテル(あるいはカテーテルを挿入可能なシース)として、あらかじめ成形された遠位部分と、遠位部分に接続される可撓性中間部分と、該可撓性中間部分に接続される複雑に湾曲した近位部分とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。近位部分は、患者の体内の構造的特徴に従ってカテーテルを載置させるように形成されている。また、このカテーテルは、可撓性中間部分を撓曲させることにより、載置されたカテーテルの遠位部分を患者の体内組織と接触させるように操作するための手段を備えている。
特許第3066827号公報
拡張型心筋症又は肥大型心筋症などの心筋症に対する心筋生検では、右心室(あるいは左心室)の内壁の心筋を採取して病理評価を行う必要がある。しかしながら、特許文献1に開示されたような従来のカテーテル(あるいはシース)は、心筋症患者に対する心筋生検を行う用途に適した形状を有していないという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、心筋症患者の心臓に対して短時間で確度が高い心筋生検を可能にする先端可動シースを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る先端可動シースは、心筋生検用の生検鉗子カテーテルの体内への挿入を案内するために先行して挿入される先端可動シースであって、その遠位端に偏向部を有するとともに、前記生検鉗子カテーテルを案内する内腔を有するチューブと、前記チューブの近位端に設けられ、その回転に応じて前記偏向部を偏向させる操作部と、を有し、前記チューブは、前記操作部の遠位端側から突出する直胴状の本体部と、前記本体部の遠位端に接続される屈曲した形状を有する屈曲部と、前記屈曲部の遠位端と前記偏向部の近位端とを接続する接続部と、を更に有し、前記本体部の中心軸上の前記本体部と前記屈曲部との境界位置から、前記接続部の中心軸上の前記接続部と前記偏向部との境界位置までの直線距離の方向が、前記本体部の中心軸に対して0°以外の角度をなす構成である。
この構成により、本発明に係る先端可動シースは、心筋症患者の心臓に対して短時間で確度が高い心筋生検を可能にすることができる。
また、本発明に係る先端可動シースにおいては、前記チューブは、その内腔にダイレータを挿通及び抜去可能であり、前記偏向部、前記接続部、及び前記屈曲部は、前記内腔に前記ダイレータが挿通された状態では前記本体部の中心軸方向に沿ったほぼ真っ直ぐな状態に弾性変形され、前記内腔から前記ダイレータが抜去された状態では前記ほぼ真っ直ぐな状態から復元される構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る先端可動シースは、患者の体内への挿入時の安全性を向上させることができる。
また、本発明に係る先端可動シースにおいては、前記接続部が直胴状の形状であってもよい。
この構成により、本発明に係る先端可動シースは、チューブに生検鉗子カテーテルをスムーズに挿通させることができる。
本発明は、心筋症患者の心臓に対して短時間で確度が高い心筋生検を可能にする先端可動シースを提供するものである。
本発明の実施形態に係る先端可動シースの外観構成を示す平面図である。 (a)は図1のI−I線断面図であり、(b)はII−II線断面図である。 本発明の実施形態に係る先端可動シースの操作部の内部構造を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る先端可動シースの操作部の内部構造を示す概略断面図であり、第1回転方向に操作された状態を示す。 本発明の実施形態に係る先端可動シースの操作部の内部構造を示す概略断面図であり、第2回転方向に操作された状態を示す。 本発明の実施形態に係る先端可動シースのチューブの要部の構成を示す平面図(その1)である。 本発明の実施形態に係る先端可動シースのチューブの要部の構成を示す平面図(その2)である。 本発明の実施形態に係る先端可動シースのチューブにダイレータが挿通又は抜去された状態を示す平面図である。 (a)は従来の先端可動シースが正常な心臓に挿入された状態を示す模式図であり、(b)は従来の先端可動シースが拡張型心筋症の心臓に挿入された状態を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る先端可動シースが拡張型心筋症の心臓に挿入された状態を示す模式図である。
以下、本発明に係る先端可動シースの実施形態について、図面を用いて説明する。なお、各図面上の各構成の寸法比は、実際の寸法比と必ずしも一致していない。
本実施形態の先端可動シースは、医療用カテーテルの体内への挿入を案内するために先行して挿入されるシースとして用いられる。本実施形態の先端可動シースに適用される医療用カテーテルとしては、例えば、心筋生検を行う際に用いられる生検鉗子カテーテルや心筋の焼灼を行うアブレーションカテーテルが挙げられ、なかでも拡張型又は肥大型心筋症の患者に対して心筋生検を行う際に用いる生検鉗子カテーテルに対して好適に用いられる。
図1に示すように、本実施形態の先端可動シース1は、可撓性を有するチューブ2と、チューブ2の近位端に設けられる操作部3と、グリップ部4と、シースハブ70と、を備える。
図2(a),(b)は、それぞれ図1のI−I線断面図とII−II線断面図である。チューブ2は、メインルーメン21(内腔)を有する細長い中空チューブである。本実施形態のチューブ2は、比較的薄い内側チューブ22と、比較的厚い外側チューブ24とを有する多層チューブで構成してある。外側チューブ24には、編組状の補強線(例えばステンレス鋼等の金属線)からなるブレード層26が埋め込まれており、チューブ2に耐キンク特性を付与している。
外側チューブ24におけるブレード層26の内側には、サブルーメンとしてのワイヤルーメン28a,29aが軸方向に沿って形成してあるワイヤルーメン用チューブ28,29がチューブ2の中心軸に対して約180°対向位置に埋め込まれている。ワイヤルーメン用チューブ28,29のワイヤルーメン28a,29aには、それぞれ第1ワイヤ30及び第2ワイヤ31が軸方向に移動自在に挿入してある。ワイヤルーメン28a,29aの内径は、第1及び第2ワイヤ30,31の外径よりも僅かに大きい程度であり、メインルーメン21の内径と比較すると、1/10以下程度に小さい。
ブレード層26は、図2(a)に示すように、外側チューブ24の内部に、横断面が楕円形状を有するように埋め込まれており、楕円状のブレード層26の長軸方向に第1ワイヤ30及び第2ワイヤ31が配置されるようになっている。楕円状のブレード層26の短軸方向では、ブレード層26は、内側チューブ22に近い側の外側チューブ24の内部に埋め込まれており、楕円状のブレード層26の長軸方向では、ブレード層26は、外周に近い外側チューブ24の内部に埋め込まれている。
内側チューブ22の内周面に軸方向に沿って形成してあるメインルーメン21には、生検鉗子カテーテル、アブレーションカテーテル、その他の用途のカテーテル、ガイドワイヤ、あるいはダイレータ、その他の長尺医療用具が軸方向に移動自在に挿入可能になっている。メインルーメン21の内周面は、滑り特性が良いことが好ましく、内側チューブ22は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのフッ素樹脂などで構成される。
外側チューブ24は、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーで形成されることが好ましく、例えばポリエーテルブロックアミド共重合体などのポリアミド系エラストマー、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニルなどで構成される。また、ワイヤルーメン用チューブ28,29は、滑り特性が良い樹脂で形成されることが好ましく、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのフッ素樹脂などで構成される。第1ワイヤ30及び第2ワイヤ31は、例えばステンレス鋼などの金属で構成してあり、撚り線でも単線でもよい。
図1に示すように、チューブ2の遠位端は、その向きが矢印α及び矢印βのように、相互に180°の反対方向に任意に偏向可能な偏向部2aとなっている。偏向部2aの偏向方向αとβは、前述したワイヤルーメン用チューブ28,29の180°対向した取付位置に対応している。偏向部2aは、チューブ2のその他の部分よりも硬度が低く(柔軟に)設定されていることが好ましい。さらに、偏向部2aは、その先端にいくに従って徐々に又は段階的に硬度が低くなるように設定されていてもよい。
図2(b)に示すように、チューブ2の遠位端(偏向部2aの先端近傍)には、円環状のプルリング32がチューブ2の外側チューブ24に埋め込まれる形で一体的に取り付けられている。プルリング32の内周面におけるチューブ2の中心軸に対して180°対向位置には、第1ワイヤ30及び第2ワイヤ31の遠位端が接続固定されている。
なお、第1ワイヤ30及び第2ワイヤ31の遠位端をプルリング32の内周面に接続固定するための方法については特に限定されず、銀ロウなどのロウ材によるロウ付け、レーザ溶接、超音波溶着、アーク溶接、半田付けなどが例示される。
プルリング32は、例えばステンレス鋼などの金属で構成してあり、その遠位端には、造影リングが装着してあってもよい。造影リングは、X線などで検出しやすい金属で構成してあり、例えば金、白金、イリジウム、タングステンなどで構成される。なお、プルリング32の全体を造影リングで構成してもよい。
第1ワイヤ30及び第2ワイヤ31の近位端は、図1に示すチューブ2の近位端に設けられた操作部3に接続されている。操作部3はグリップ部4の先端(遠位端)側に設けられている。
チューブ2の近位端側に取り付けられた操作部3及びグリップ部4には、チューブ2の近位端側の部分が挿通される挿通孔が形成されている。シースハブ70は内腔を有していて、シースハブ70の遠位端側には、シースハブ70の内腔とチューブ2のメインルーメン21とが連通するようにチューブ2が取り付けられている。シースハブ70の軸方向の寸法は10mm〜20mm程度、近位端における直径は10mm〜15mm程度である。シースハブ70の形状は、本実施形態ではほぼ円錐台状としているが、直胴状等であってもよい。
また、シースハブ70の近位端側には、止血弁を備えたカテーテル挿入口が形成されている。先端可動シース1の使用時(処置時)には、上述した生検鉗子カテーテルなどの医療用カテーテルがシースハブ70のカテーテル挿入口から挿入され、チューブ2のメインルーメン21に案内されて、それぞれの遠位部が処置すべき心筋組織まで導かれる。また、シースハブ70には、図1に示すように、側注チューブ75が接続してあってもよい。
操作部3は、図3〜図5に示すように、チューブ2の近位端に固定される固定部50を有する。固定部50は、円盤状の固定部本体51と、グリップ部4の遠位端4aに挿入されて連結するグリップ連結部52と、グリップ連結部52の180°反対側に位置するシース引き込み部54とを有する。固定部50を構成する固定部本体51とグリップ連結部52とシース引き込み部54とは、プラスチックなどで一体成形される。
固定部50のシース引き込み部54の外周には、カバー56が取り付けられる。チューブ2の近位端2bは、カバー56の内部を通り、シース引き込み部54の内部、固定部本体51の中央部、グリップ連結部52の内部を通り、グリップ部4の内部に到達している。
カバー56の内部に位置するチューブ2の外周部には、それぞれ第1ワイヤ30及び第2ワイヤ31を取り出すための引出部2cが形成してある。引出部2cは、チューブ2の外周部に形成してある孔であり、図2(a),(b)に示すワイヤルーメン用チューブ28,29の内部に連通しており、そこから各ワイヤ30,31の近位端30b,31bがチューブ2の外部に取り出されるようになっている。
引出部2cから引き出された各ワイヤ30,31の近位端30b,31bは、カバー56の内部及びシース引き込み部54の内部を通して、操作部3の内部に導かれるようになっている。固定部50には、円盤状の固定部本体51の中心回りに回動(枢軸回転移動)自在に回動カバー45が取り付けてある。回動カバー45には、回動摘み58が固定してあり、回動摘み58を操作することで、回動カバー45を固定部50に対して回動可能になっている。
回動カバー45には、第1回動片40と第2回動片41とが円盤状の固定部本体51の円周方向に沿ってビスなどで取り付けられ、これらの第1回動片40と第2回動片41とは、同時に同一方向に同期して回動するようになっている。第1回動片40と第2回動片41とは、円盤状の固定部本体51の円周方向に沿って所定間隔で設けられ、チューブ2を挟んで、操作部3の内部で反対側に位置するようになっている。
第1回動片40における回動中心から第1半径R1の円弧状の外周部40aには、第1ワイヤ30の近位端30bが巻き付けられてビス42などにより第1回動片40に固定してあり、第1回動片40が回動中心回りに回動することで、第1ワイヤ30の近位端30bが引出部2cから引き出されたり戻されたりするようになっている。また、同様に、第2回動片41における回動中心から第2半径R2の円弧状の外周部41aには、第2ワイヤ31の近位端31bが巻き付けられてビス43などにより第2回動片41に固定してあり、第2回動片41が回動中心回りに回動することで、第2ワイヤ31の近位端31bが引出部2cから引き出されたり戻されたりするようになっている。
固定部50のシース引き込み部54には、チューブ2を挟んで所定の配置間隔D2で一対のガイド滑車60が、各ガイド滑車60の軸芯回りで回転自在に装着してある。
一対のガイド滑車60の配置間隔D2は、チューブ2の外径D1よりも少し大きい程度が好ましく、引出部2cから引き出されるワイヤ30,31の近位端30b,31bがチューブ2の軸方向に沿ってほぼ平行にガイド滑車60に向かうようになっている。ガイド滑車60は、引出部2cから引き出された各ワイヤ30,31の近位端30b,31bを、それぞれ第1回動片40の外周部40aと第2回動片41の外周部41aとに導くようになっている。
これらの一対のガイド滑車60は、図4及び図5に示すように、第1回動片40及び第2回動片41の回動移動に応じた第1ワイヤ30及び第2ワイヤ31の長手方向に沿った移動により回転するように、固定部50に取り付けてある。なお、配置間隔D2とチューブ2の外径D1との関係は、D2/D1が好ましくは1.05〜1.60である。D2/D1が大きすぎると、引出部2cからワイヤ30,31を軸方向に沿ってほぼ平行に引き出すことが困難になる傾向にあり、小さすぎるとワイヤ30,31とチューブ2の外周面との摩擦が大きくなる傾向にある。第1ワイヤ30及び第2ワイヤ31の近位端30b,31bをチューブ2の引出部2cから当該チューブ2の軸方向に沿ってほぼ平行に引き出すことで、チューブ2とワイヤ30,31との間の摩擦力を低減することができ操作性が向上する。
また、本実施形態では、第1半径R1と第2半径R2とは、ほぼ等しいことが好ましい。また、チューブ2の外径D1と第1半径R1や第2半径R2との関係は、R1/D1又はR2/D1が、好ましくは8.0〜12.0であり、R1及びR2を大きくする程、回動摘み58の回動角度当たりのワイヤ30,31の長手方向移動量を大きくすることができる。ただしR1及びR2を大きくし過ぎると、操作部3の外径が大きくなり、片手での操作が困難になる傾向にある。本実施形態では、図4及び図5に示すように、第1回動片40と第2回動片41とは、同じ回動方向に同じ回動角度で移動可能になっている。
固定部50を構成するプラスチックとしては、特に限定されず、例えばポリカーボネート樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂などが例示される。回動カバー45及びカバー56に関しても、固定部50と同様なプラスチックで構成すればよい。
図1及び図3に示したニュートラル状態では、第1ワイヤ30及び第2ワイヤ31が両者とも無張力状態(又はほぼ均等に緩く緊張した状態)となり、チューブ2の遠位端の偏向部2aは、同図に示すとおり、直線状に延びた状態となる。
図4に示すように、このニュートラル状態から回動摘み58を第1回転方向(例えば左回り)に操作することにより、図2に示す第1ワイヤ30が操作部3の方向に引っ張られ、第2ワイヤ31が偏向部2aの側に戻され、偏向部2aが矢印αに示すように偏向される。また、図5に示すように、回動摘み58を第1回転方向と反対方向の第2回転方向(例えば右回り)に操作することにより、図2に示す第2ワイヤ31が操作部3の方向に引っ張られ、第1ワイヤ30が偏向部2aの側に戻され、先端の偏向部2aが矢印βに示すように偏向される。
本実施形態では、一対のガイド滑車60が、それぞれ自ら回転することによって、チューブ2の近位端2bから当該チューブ2の軸方向に沿ってほぼ平行に引き出される第1ワイヤ30及び第2ワイヤ31の近位端30b,31bを、それぞれ第1回動片40の外周部40aと第2回動片41の外周部41aとに導く。そのため、ワイヤ30,31とガイド滑車60とは擦れることなく、ワイヤ30,31をチューブ2の引出部2cから引き出す動作や押し込む動作をスムーズに行うことができる。すなわち、ワイヤ30,31とガイド滑車60との間の摩擦を低減することが可能になり、操作性が向上する。
また、本実施形態では、第1回動半径R1及び第2回動半径R2を大きくすることで、第1回動片40及び第2回動片41の回動移動によりワイヤ30,31を大きく長手方向に移動させることが可能になり、チューブ2の遠位端を大きく偏向させることが可能となる。すなわち、本実施形態では、操作性が良好で、チューブ2の偏向部2aを大きく偏向させることが可能であり、しかもワイヤ30,31に損傷が生じることが少ない先端可動シース1を実現することができる。
本実施形態においては、図3〜図5に示すように、グリップ部4の内部を、チューブ2の近位端2bが延びており、図1に示すグリップ部4の近位端に接続してあるシースハブ70がチューブ2の近位端2bと接続してある。
図6に示すように、チューブ2は、既に述べた偏向部2aと、操作部3の遠位端側から突出する直胴状の本体部2dと、本体部2dの遠位端に接続される屈曲した形状を有する屈曲部2eと、屈曲部2eの遠位端と偏向部2aの近位端とを接続する接続部2fと、を有する。すなわち、チューブ2は、屈曲部2e及び接続部2fからなるカーブ形状を有している。図6に示すように、本体部2dの中心軸上の本体部2dと屈曲部2eとの境界位置から、接続部2fの中心軸上の接続部2fと偏向部2aとの境界位置までの直線距離Lの方向は、本体部2dの近位端から遠位端に向かう中心軸の方向に対して0°以外の角度θをなす。例えば、この角度θは鋭角である。また、直線距離Lの長さは、例えば40mm〜100mm程度である。
図6に示すように、接続部2fは例えば直胴状の形状である。この場合、屈曲部2eの曲率半径は20mm〜60mmであり、直線距離Lは30mm〜70mmであり、角度θは30°〜60°であることが好ましい。より好ましくは、屈曲部2eの曲率半径は30mm〜40mmであり、直線距離Lは40mm〜60mmであり、角度θは40°〜50°である。
なお、接続部2fは直胴状の形状に限らず、例えば図7に示すような緩やかなカーブ形状などの任意の形状であってもよい。既に述べたように、チューブ2の外側チューブ24は熱可塑性の材料で形成されているため、チューブ2を所望の形状の金型に入れて加熱した後に冷却することにより、屈曲部2eと接続部2fを所望の形状に癖付けすることができる。
また、チューブ2は、メインルーメン21にダイレータを挿通及び抜去可能に構成されている。図8に示すように、偏向部2a、接続部2f、及び屈曲部2eは、メインルーメン21にダイレータ5が挿通された状態では本体部2dの中心軸方向に沿ったほぼ真っ直ぐな状態に弾性変形される。このとき、ダイレータ5の先端はチューブ2の先端から突出している。本実施形態の先端可動シース1が患者の体内に挿入される際には、ダイレータ5の先端が導入針等によりあらかじめ形成された皮膚の穿孔を拡張しながら脈管内に挿入され、続いてチューブ2の先端がダイレータ5で拡張された穿孔を介して脈管内へ挿入される。
また、メインルーメン21からダイレータ5が抜去された状態では、偏向部2a、接続部2f、及び屈曲部2eは、実線で示すほぼ真っ直ぐな状態から破線で示す状態に復元される。
本実施形態の先端可動シース1は、図6や図7に示したカーブ形状を有する状態で患者の体内に挿入された場合には、血管内壁への接触が大きくなったり、血管側枝に迷走したりするおそれがある。そこで、先端可動シース1を患者の体内に挿入する際には、図8に示すようにダイレータ5をメインルーメン21に挿通して、チューブ2のカーブ形状をほぼ真っ直ぐな状態にすることで、患者への負担を軽減することができる。そして、チューブ2の屈曲部2eの先端が患者の心臓内部(例えば、右心房)に到達したときに、メインルーメン21からダイレータ5を抜去することにより、図6や図7に示したカーブ形状を復元した状態で医療用カテーテルをメインルーメン21に挿通することができる。
なお、チューブ2は、メインルーメン21に挿通される医療用カテーテルよりも剛性が十分高く構成されており、医療用カテーテルのメインルーメン21への挿通による変形はあったとしても僅かである。
角度θが0°の従来の先端可動シースが心臓に挿入された状態を図9に示す。図9(a)に示すように、正常な心臓の場合には先端可動シースの先端部は、下大静脈80、右心房81、及び三尖弁82を経て右心室83に到達する。一方、図9(b)に示すように、拡張型心筋症の心臓は、サイズが正常な心臓よりも大きくなるとともに、心尖部(心臓先端)84が持ち上がった状態になる。このため、角度θが0°の先端可動シースでは、先端の偏向部2aを三尖弁82付近に配置させることができず、医療用カテーテルとしての生検鉗子カテーテル6の先端を右心室83の内壁にまで到達させることができない。
これに対して、本実施形態の先端可動シース1は、図10に示すように、本体部2dの中心軸に対して0°ではない角度θで傾斜する長さLのカーブ形状を有するため、偏向部2aを三尖弁82付近に配置させて、生検鉗子カテーテル6を右心室83の内壁にまで容易に到達させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る先端可動シース1は、チューブ2の本体部2dの中心軸に対して0°ではない角度θで傾斜する長さLのカーブ形状を有するため、偏向部2aの先端が心筋症患者の心臓の右心室内にスムーズに挿入される。これにより、本実施形態に係る先端可動シース1は、拡張型心筋症又は肥大型心筋症などの心筋症患者の心臓に対して短時間で確度が高い心筋生検を可能にすることができる。
また、本実施形態に係る先端可動シース1は、チューブ2のカーブ形状をほぼ真っ直ぐにした状態で患者の体内に挿入することができるため、患者の体内への挿入時の安全性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る先端可動シース1は、接続部2fが直胴状の形状である場合には、チューブ2に生検鉗子カテーテル6をスムーズに挿通させることが可能である。
1 先端可動シース
2 チューブ
2a 偏向部
2d 本体部
2e 屈曲部
2f 接続部
3 操作部
5 ダイレータ
6 生検鉗子カテーテル

Claims (4)

  1. 心筋生検用の生検鉗子カテーテルの体内への挿入を案内するために先行して挿入される先端可動シースであって、
    その遠位端に偏向部を有するとともに、前記生検鉗子カテーテルを案内する内腔を有するチューブと、
    前記チューブの近位端に設けられ、その回転に応じて前記偏向部を偏向させる操作部と、を有し、
    前記チューブは、
    前記操作部の遠位端側から突出する直胴状の本体部と、
    前記本体部の遠位端に接続される屈曲した形状を有する屈曲部と、
    前記屈曲部の遠位端と前記偏向部の近位端とを接続する接続部と、を更に有し、
    前記本体部の中心軸上の前記本体部と前記屈曲部との境界位置から、前記接続部の中心軸上の前記接続部と前記偏向部との境界位置までの直線距離の方向が、前記本体部の中心軸に対して0°以外の角度をなすことを特徴とする先端可動シース。
  2. 前記チューブは、その内腔にダイレータを挿通及び抜去可能であり、
    前記偏向部、前記接続部、及び前記屈曲部は、前記内腔に前記ダイレータが挿通された状態では前記本体部の中心軸方向に沿ったほぼ真っ直ぐな状態に弾性変形され、前記内腔から前記ダイレータが抜去された状態では前記ほぼ真っ直ぐな状態から復元されることを特徴とする請求項1に記載の先端可動シース。
  3. 前記接続部が直胴状の形状であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の先端可動シース。
  4. 前記屈曲部の曲率半径が20mm〜60mmであり、
    前記直線距離が30mm〜70mmであり、
    前記角度が30°〜60°であることを特徴とする請求項3に記載の先端可動シース。
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