JP7125874B2 - ねじ釘及び部材固定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ねじ釘及び部材固定装置に関する。
従来より、固定対象部に被設置部材を固定するために、金槌などの打撃工具による打撃によって打ち込まれる釘が広く使用されている。また、打ち込まれた釘が抜けにくいように、固定対象部との摩擦抵抗を増やすため、軸部に雄ねじを設けた打ち込み式ねじ釘がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の打ち込み式ねじ釘は、軸部の外周面にリード角が40度~50度のねじ山を備える。また、打ち込み式ねじ釘は、釘頭に電動式ドライバーのビットなどと嵌合する嵌合穴を備えるとともに、釘先に、頂角90度の円錐形の釘先部を備える。そして、釘頭を打撃工具で打撃することで、打ち込み式ねじ釘を固定対象部に打ち込むことができるとともに、嵌合穴に電動式ドライバーのビットを嵌合し、ビッドを回転させることで、打ち込み式ねじ釘を螺退させ、引き抜くことができる。
特開2011-43234号公報
ところが、特許文献1の打ち込み式ねじ釘は、打ち込むことでしか被設置部材を固定対象部に固定することができない。
本発明の目的は、ねじ込みと打ち込みの両方を行うことができるねじ釘及び部材固定装置を提供することにある。
上記問題点を解決するためのねじ釘は、軸部と、前記軸部の軸方向一端に連続し、端面に打撃面を有する頭部と、前記軸部の軸方向他端に連続し、当該軸部より細く、かつ先端に向かうに従い尖る先鋭部と、前記軸部から前記先鋭部に亘って設けられ、リード角が30度~40度の雄ねじと、を有し、前記雄ねじは、進み側フランク角が戻り側フランク角より大きく形成された第1ねじ部を前記軸部に有するとともに、前記第1ねじ部よりも前記先鋭部側から前記先鋭部に亘って設けられ、当該先鋭部の先端に向かうに従い、進み側フランク角が前記第1ねじ部より小さくなるとともに、戻り側フランク角が前記第1ねじ部より大きくなるように、前記リード角を維持しながら各フランク角が遷移する第2ねじ部を有することを要旨とする。
また、ねじ釘について、前記第2ねじ部の前記進み側フランク角と前記戻り側フランク角は同じであってもよい。
また、ねじ釘について、前記頭部は、前記軸部の軸方向に沿って当該軸部の一端から前記打撃面に向かうに従い広がる錘部を備えるとともに、前記軸部の径方向に沿って前記錘部の外周面よりも外側に延出する延出部を備えていてもよい。
また、ねじ釘について、前記雄ねじは、二条ねじであってもよい。
上記問題点を解決するための部材固定装置は、合成樹脂製の被設置部材と、前記被設置部材を固定対象部に固定するためのねじ釘と、を有し、前記被設置部材は、前記ねじ釘が貫通する貫通孔を有する部材固定装置であって、前記ねじ釘は請求項1~請求項4のうちのいずれか一項に記載のねじ釘であり、前記貫通孔の孔径は、前記雄ねじをねじ込みできる大きさであることを要旨とする。
本発明によれば、ねじ込みと打ち込みの両方を行うことができる。
ねじ釘を示す半断面図。 部材固定装置を示す斜視図。 第1ねじ部を示す拡大断面図。 第2ねじ部を示す拡大断面図。 固定部にねじ釘を仮保持させた状態を示す部分断面図。 ねじ釘を固定部にねじ込む状態を示す断面図。 ねじ釘を固定部に打ち込む状態を示す断面図。 配線・配管材支持具をねじ釘で固定対象部に固定した状態を示す断面図。
以下、ねじ釘及び部材固定装置を具体化した一実施形態を図1~図8にしたがって説明する。
図1又は図2に示すように、ねじ釘10は、円柱状の軸部11と、軸部11の軸方向の一端に連続する頭部21と、軸部11の軸方向の他端に連続する先鋭部31と、軸部11及び先鋭部31の両方に亘る雄ねじ41と、を備える。なお、軸部11の軸方向とは、軸部11の中心軸線Lの延びる方向である。軸部11の中心軸線Lは、先鋭部31の中心軸線Lでもあるため、軸部11の軸方向は、先鋭部31の軸方向と一致する。また、軸部11の直径に沿って中心軸線Lに直交する方向を軸部11の径方向とする。そして、本実施形態において、軸部11の直径は2.5mmであり、0.1mmの公差を含む。
ねじ釘10は、頭部21の上端面に円形状の打撃面22を備える。ねじ釘10を打ち込み先に打ち込むとき、打撃面22は、金槌といった打撃工具によって打ち込まれる部分である。頭部21は、軸部11の軸方向一端の外周面から打撃面22に向かって拡径する円錐状の錘部23と、軸部11の軸方向に沿って錘部23に連続する円盤状の面形成部24とを備え、面形成部24の上面に打撃面22が設けられている。面形成部24の外周面24aは、軸部11の径方向に沿って錘部23の外周面23aよりも外側に位置している。そして、面形成部24の外周部は、錘部23の外周面23aより径方向へ突出した延出部を構成している。錘部23上に面形成部24を設けることにより、例えば、錘部23の上面に打撃面22を設ける場合と比べると、面形成部24の延出部(外周部)により打撃面22が拡張されている。
ねじ釘10において、面形成部24の直径は、打撃面22の直径であり、打撃面22の直径は8mmである。ねじ釘10は、打撃面22から十字状に凹む嵌合穴25を備える。嵌合穴25には、電動式ドライバーのプラスのビッドや、手動式プラスドライバーの先端が嵌合可能である。
軸部11の径方向に延び、かつ軸方向に直交する仮想面を直交面Mとする。また、錘部23の外周面23aを通過する面をテーパ面Tとすると、直交面Mに対するテーパ面Tの傾斜角度γは45度である。
次に、先鋭部31について説明する。先鋭部31は、軸部11の軸方向他端から先鋭部31の先端に向かうに従い、軸部11よりも徐々に細くなる円錐状である。先鋭部31の頂角αは30度であり、0.5度の公差を含む。先鋭部31の頂角αを30度より小さくすると、先鋭部31が細くなりすぎ、ねじ釘10を打ち込む際、又はねじ込む際に折れやすくなって好ましくない。一方、先鋭部31の頂角αを30度より大きくすると、先鋭部31をねじ込み先にねじ込みにくく、打ち込み先に打ち込みにくくなり好ましくない。
次に、雄ねじ41について説明する。
雄ねじ41は、軸部11及び先鋭部31に対し、つる巻き状に設けられ、二条設けられている。よって、ねじ釘10の雄ねじ41は、二条ねじである。雄ねじ41のつる巻線に沿って軸部11の中心軸線Lを中心に一周して進む距離のことをリードと呼び、中心軸線Lに対する雄ねじ41の傾きをリード角βとする。雄ねじ41のリード角βは30度~40度であり、雄ねじ41は、軸部11から先鋭部31までの全てにおいて、リード角βが30度~40度に維持されている。本実施形態では、雄ねじ41のリード角βは、全体に亘って一定である。
リード角βが30度より小さくなるほど、ねじ釘10を打撃工具で打ち込んだときに、雄ねじ41の釘先側の面(後述する進み側フランク面)が打ち込み先から受ける圧力が大きくなり、打ち込み時の摩擦抵抗が大きくなってしまい、打ち込みが困難になって好ましくない。一方、リード角が40度より大きくなるほど、ねじ釘10をねじ込み先にねじ込んだとき、雄ねじ41が、ねじ込み先をすくい込みにくく、雄ねじ41が引っ掛かりにくくなって好ましくない。
雄ねじ41は、軸部11に設けられた第1ねじ部42を有する。第1ねじ部42のリード角は30度~40度である。第1ねじ部42は、その頂点から軸部11へ向かう2つの斜面と、両斜面に挟まれた第1頂上部とを有する。
図3に示すように、第1頂上部43の角度θ1は、65度である。第1ねじ部42の第1頂上部43を形成する2つの斜面のうち、ねじ釘10をねじ込む時に進む側の斜面は、第1進み側フランク面42aであり、もう一方の斜面は第1戻り側フランク面42bである。
第1ねじ部42の第1頂上部43を通り、軸部11の中心軸線Lに直交する仮想面をねじ用直交面Nとしたとき、このねじ用直交面Nと第1進み側フランク面42aの成す角を第1進み側フランク角θ2とし、ねじ用直交面Nと第1戻り側フランク面42bの成す角を第1戻り側フランク角θ3とする。第1進み側フランク角θ2は55度であり、第1戻り側フランク角θ3は10度である。
第1戻り側フランク角θ3を、第1進み側フランク角θ2より小さくすることにより、ねじ釘10のねじ込み後、又は打ち込み後に、ねじ込み先又は打ち込み先に掛かる戻り圧力を分散させることができ、ねじ釘10をねじ込んだ状態、又は打ち込んだ状態を維持する。
第1ねじ部42の第1頂上部43の角度θ1を65度に設定し、かつ第1進み側フランク角θ2を第1戻り側フランク角θ3より大きく設定している。このように設定することにより、軸部11の中心軸線Lに対する第1進み側フランク面42aの傾斜が小さくなり、ねじ釘10の打ち込み時、打ち込み先に第1ねじ部42が到達した後は、ねじ釘10がスムーズに回転し、打ち込みやすくなっている。また、ねじ釘10を引き抜く際も、ねじ釘10がスムーズに回転し、引き抜きやすくなっている。
図1に示すように、第1ねじ部42の第1頂上部43を通過し、かつ軸方向に延びる直線を第1仮想線M1とし、軸部11の径方向に対向する第1仮想線M1間の最短距離を、第1ねじ部42の直径とする。軸部11からの第1ねじ部42の突出量は、0.4mmであり、0.1mmの公差を含む。そして、第1ねじ部42の直径は3.3mmであり、0.2mmの公差を含む。第1ねじ部42の直径は、打撃面22の直径より小さい。
雄ねじ41は、第1ねじ部42よりも先鋭部31側から、当該先鋭部31に亘って設けられた第2ねじ部45を有する。第2ねじ部45は、軸部11の軸方向他端側の一部と先鋭部31の両方に亘って設けられている。第2ねじ部45のリード角βは30度~40度である。第2ねじ部45は、その頂点から先鋭部31へ向かう2つの斜面と、両斜面に挟まれた第2頂上部とを有する。
図4に示すように、第2ねじ部45の第2頂上部46での角度θ4は、第1ねじ部42との境界から先鋭部31の先端に向けて徐々に小さくなるように遷移している。第2ねじ部45の角度θ4のうち、先鋭部31の先端部での最終的な角度θ4は、60度である。
また、第2頂上部46を形成する2つの斜面のうち、ねじ釘10をねじ込む時に進む側の斜面は、第2進み側フランク面45aであり、もう一方の斜面は第2戻り側フランク面45bである。第2ねじ部45の第2頂上部46を通り、軸部11の中心軸線Lに直交する仮想面をねじ用直交面Nとしたとき、このねじ用直交面Nと第2進み側フランク面45aの成す角を第2進み側フランク角θ5とし、ねじ用直交面Nと第2戻り側フランク面45bの成す角を第2戻り側フランク角θ6とする。
第2進み側フランク角θ5は、第1ねじ部42との境界から先鋭部31の先端に向けて徐々に小さくなるように遷移し、第2戻り側フランク角θ6は、第1ねじ部42との境界から先鋭部31の先端に向けて徐々に大きくなるように遷移している。そして、先鋭部31の先端部での最終的な第2進み側フランク角θ5及び第2戻り側フランク角θ6はそれぞれ30度である。このように第2ねじ部45のフランク角を設定することにより、第2ねじ部45をタッピングねじと同じ構造にしている。
そして、第2進み側フランク面45aの中心軸線Lに対する傾斜は、第1進み側フランク面42aの中心軸線Lに対する傾斜より大きい。このため、ねじ釘10のねじ込み時、ねじ込み先に最初にねじ込まれることとなる第2ねじ部45は、ねじ釘10をねじ込むと直ぐにねじ込み先をすくい込み、引っ掛かるようになっている。
図1に示すように、第2頂上部46を通過し、かつ軸方向に延びる直線を第2仮想線M2とし、先鋭部31の径方向に対向する第2仮想線M2間の最短距離のうち、最も小さい値を先鋭部31の直径とする。先鋭部31の直径は、軸部11の直径より小さい。
次に、部材固定装置60について説明する。
図2に示すように、部材固定装置60は、合成樹脂製の被設置部材としての配線・配管材支持具50と、配線・配管材支持具50を固定対象部12に固定するためのねじ釘10と、を有する。固定対象部12としては、建物の構造物が挙げられ、例えば、梁、柱、壁である。
配線・配管材支持具50は、建物に敷設された配線・配管材53を支持するために固定対象部12に固定されて使用される。配線・配管材支持具50は、固定対象部12に固定される固定部51と、固定部51と一体であり、配線・配管材53を支持する支持部52とを備える。
図5に示すように、固定部51はブロック状である。固定部51は、固定対象部12の設置面12aに当接する平坦な当接面51aを備える。固定部51は、当接面51aと反対側に、ねじ釘10の頭部21が圧接する圧接面51dを備える。圧接面51dについては後述する。
固定部51は、当接面51aと圧接面51dとを連通させる貫通孔51bを備える。この貫通孔51bの孔径は、ねじ釘10の第1ねじ部42を強制的にねじ込み可能とする大きさに設定されている。本実施形態では、貫通孔51bの孔径は、3.0mmである。よって、貫通孔51bの孔径は、軸部11の直径(2.5mm±0.1mm)より僅かに大きく、第1ねじ部42の直径(3.3mm±0.2mm)より僅かに小さく設定されている。また、貫通孔51bの中心軸線は、当接面51aに対し傾斜している。
そして、貫通孔51bに第2ねじ部45を貫通させた後、貫通孔51bに第1ねじ部42をねじ込む。上述したように、第1ねじ部42の各フランク角θ2,θ3の設定により、第1ねじ部42はタッピングねじと同じ構造になっている。このため、先鋭部31側から貫通孔51bにねじ釘10をねじ込むと直ぐに、第1ねじ部42が、貫通孔51bの内周面(固定部51)に引っ掛かり、ねじ釘10が固定部51に仮保持され、固定部51と一体化される。本実施形態では、第1ねじ部42のうち、先鋭部31寄りの一部が貫通孔51bの内周面(固定部51)に引っ掛かり、仮保持されている。
固定部51を貫通する方向への貫通孔51bの寸法を貫通長さとする。貫通孔51bの貫通長さは、ねじ釘10における先鋭部31の軸方向への長さより長い。したがって、第1ねじ部42を貫通孔51bに引っ掛けた仮保持状態では、先鋭部31が固定部51を貫通しない長さに設定されている。
図8に示すように、配線・配管材支持具50は、貫通孔51bにねじ込んだねじ釘10を固定対象部12に向けて打ち込む、又はねじ込むことにより固定対象部12に固定される。ねじ釘10を固定対象部12に打ち込む、又はねじ込んだとき、圧接面51dにおける貫通孔51bの周囲に頭部21における面形成部24の下面又は錘部23の外周面23aが圧接する。
支持部52は、固定部51から延出し、鉤状に曲がった形状である。支持部52の先端部52aは、固定部51との間に隙間を形成する位置にあり、この隙間から支持部52内に配線・配管材53を挿入可能にしている。
そして、上記構成の配線・配管材支持具50と、配線・配管材支持具50の貫通孔51bに、第1ねじ部42を引っ掛けたねじ釘10とから、部材固定装置60が構成されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
配線・配管材支持具50を固定対象部12に固定する場合、部材固定装置60をその施工現場に搬送する。次に、固定対象部12に対し配線・配管材支持具50を固定する位置に、配線・配管材支持具50の当接面51aを当接させる。
次に、図6に示すように、ねじ釘10を固定対象部12にねじ込む場合は、電動式ドライバー(図示せず)のビッド61をねじ釘10の嵌合穴25に嵌合し、電動式ドライバーにより、ねじ釘10の進む方向へビッド61を回転させる。このとき、ねじ釘10の第2ねじ部45は、貫通孔51bに引っ掛からず、第1ねじ部42が固定部51に仮保持されているため、ねじ釘10が倒れにくく、ねじ込みが行いやすい。
そして、第2ねじ部45が固定対象部12にねじ込まれ、その後、第1ねじ部42が固定対象部12にねじ込まれる。錘部23の外周面23aが、圧接面51dにおける貫通孔51bの周囲に圧接すると、ねじ釘10によって配線・配管材支持具50が固定対象部12に固定される。
また、図7に示すように、ねじ釘10を固定対象部12に打ち込む場合は、打撃工具62により、ねじ釘10の打撃面22をたたき、ねじ釘10を固定対象部12に向けて打ち込む。このとき、ねじ釘10の第2ねじ部45は、貫通孔51bに引っ掛からず、第1ねじ部42が固定部51に仮保持されているため、ねじ釘10が倒れにくく、打ち込みが行いやすい。
そして、第2ねじ部45が回転しながら固定対象部12に打ち込まれ、その後、第1ねじ部42が回転しながら固定対象部12に打ち込まれる。錘部23の外周面23aが、圧接面51dにおける貫通孔51bの周囲に圧接すると、ねじ釘10によって配線・配管材支持具50が固定対象部12に固定される。
ねじ釘10を固定対象部12及び固定部51から引き抜く場合は、電動式ドライバー(図示せず)のビッド61を嵌合穴25に嵌合させ、電動式ドライバーにより、ねじ釘10が抜け出る方向へビッド61を回転させる。このとき、雄ねじ41のリード角βが30度~40度に設定され、リード角βが大きくなりすぎないように設定されている。また、雄ねじ41の多くを構成する第1ねじ部42の第1進み側フランク角θ2を第1戻り側フランク角θ3より大きくしている。このため、ねじ釘10を回転させたときの摩擦抵抗を抑え、ねじ釘10を速やかに引き抜くことができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)雄ねじ41に第1ねじ部42及び第2ねじ部45を有するねじ釘10において、第1ねじ部42については第1進み側フランク角θ2を第1戻り側フランク角θ3より大きく形成した。このため、ねじ釘10の打ち込みが行いやすく、ねじ釘10を釘として使用できる。
また、第2ねじ部45においては、リード角βがタッピングねじと同じ30度~40度であり、しかも、第2進み側フランク角θ5が第1ねじ部42の第1進み側フランク角θ2より小さいため、ねじ釘10をねじ込み先にねじ込んだときに第2ねじ部45がねじ込み先に引っ掛かりやすく、ねじ込みやすい。さらに、第1ねじ部42もリード角βが30度~40度であるため、ねじ釘10をねじ込み先にねじ込んだ後は、スムーズにねじ釘10を回転させてねじ込むことができ、ねじ釘10をねじとして使用できる。
したがって、雄ねじ41に、第1ねじ部と第2ねじ部を設けることで、ねじ釘10は、打ち込み及びねじ込みのいずれの方法でも使用できる。
(2)ねじ釘10をねじ込み先にねじ込んだとき、第2ねじ部45がねじ込み先に引っ掛かりやすい。このため、ねじ釘10を手で保持せずにねじ込む、又は打ち込むことができるため、ねじ釘10のねじ込む又は打ち込みが行いやすい。
(3)第2ねじ部45において、先鋭部31の先端側で、第2進み側フランク角θ5及び第2戻り側フランク角θ6を同じにした。このため、ねじ釘10の進みと戻りを同じようにでき、ねじ釘10をねじ込み先にねじ込みやすく、かつ引き抜きやすい。
(4)雄ねじ41の多くを構成する第1ねじ部42について、第1頂上部43における角度θ1を65度に設定し、比較的鈍い角度にしたため、ねじ釘10を打ち込みやすく、釘として使用しやすい。
(5)第2ねじ部45の第2頂上部46における角度θ4を60度とするとともに、第2進み側フランク角θ5及び第2戻り側フランク角θ6を同じにした。このため、第2ねじ部45をねじ込み先にねじ込みやすく、ねじ釘10をねじとして使用しやすい。
(6)釘として使用しやすいように、雄ねじ41の多くを構成する第1ねじ部42の角度θ1、第1進み側フランク角θ2及び第1戻り側フランク角θ3を設定しつつ、第2ねじ部45を設け、角度θ4、第2進み側フランク角θ5及び第2戻り側フランク角θ6を第1進み側フランク角θ2及び第1戻り側フランク角θ3から遷移させた。よって、第1ねじ部42だけでは釘のみでしか使用できない構成を、第2ねじ部45を設けるだけで、釘及びねじの両方で使用できるようになる。
(7)先鋭部31については、頂角αを30度に設定し、先細り形状としつつ、第2ねじ部45の第2進み側フランク角θ5を第1ねじ部42の第1進み側フランク角θ2より小さくしている。より具体的には、第2進み側フランク角θ5及び第2戻り側フランク角θ6を同じにしている。このため、頂角αと、フランク角θ5,θ6の設定の協働により、ねじ釘10をねじ込み先によりねじ込みやすくしている。
(8)頭部21は、錘部23と面形成部24から構成され、面形成部24の外周面24aは、軸部11の径方向に沿って錘部23の外周面23aよりも外側に位置している。錘部23上に面形成部24を設けることにより、例えば、錘部23の上面に打撃面22を設ける場合と比べると、打撃面22を拡張できる。よって、ねじ釘10を打ち込んで使用する際、打撃工具によって打ち込みやすい。
(9)雄ねじ41は二条ねじであるため、雄ねじ41を一条ねじとする場合と比べると、ねじ込み先や打ち込み先への雄ねじ41の引っ掛かりが多くなり、摩擦抵抗が大きくなって抜けにくくなる。また、リード角βを30度~40度に維持しながら雄ねじ41の条数を増やしすぎると、雄ねじ41のピッチが小さくなりすぎて、ねじ込み先や打ち込み先への雄ねじ41の引っ掛かりが弱くなるため、好ましくない。よって、雄ねじ41を二条ねじとすることで、ねじ込み先や打ち込み先への引っ掛かりが弱くなることを抑制でき、ねじ釘10を抜け難くすることができる。
(10)先鋭部31の頂角αを30度に設定した。このため、ねじ釘10を打ち込む際、又はねじ込む際に先鋭部31が折れることを抑制できる。また、先鋭部31をねじ込み先や打ち込み先に突き刺しやすくなる。
(11)部材固定装置60は、配線・配管材支持具50とねじ釘10とから構成され、ねじ釘10の第1ねじ部42が固定部51の貫通孔51bにねじ込まれている。ねじ釘10の第1ねじ部42により、貫通孔51bにねじ釘10を強制的にねじ込むことで、ねじ釘10を固定部51に仮保持できる。このため、部材固定装置60の運搬時に、ねじ釘10が固定部51から脱落することを抑制でき、部材固定装置60の運搬が容易となる。また、配線・配管材支持具50を固定対象部12に固定するとき、ねじ釘10をそのまま打ち込む、又はねじ込むことができ、配線・配管材支持具50を固定対象部12に固定する作業が行いやすい。
(12)部材固定装置60において、貫通孔51bの貫通長さは、ねじ釘10における先鋭部31の軸方向への長さより長い。このため、軸部11の第1ねじ部42を貫通孔51bにねじ込んだ状態では、先鋭部31は固定部51を貫通しない。よって、部材固定装置60においては、ねじ釘10が当接面51aから突出せず、当接面51aを固定対象部12に当接させる際の妨げにならない。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 部材固定装置60を構成する被設置部材は配線・配管材支持具50以外でもよく、例えば、配線用ボックスや電線管の付属品であってもよい。
○ 実施形態の部材固定装置60では、第1ねじ部42のうち、先鋭部31寄りの一部を貫通孔51bの内周面(固定部51)にねじ込んで引っ掛けたが、第1ねじ部42において、貫通孔51bにねじ込む量は、先鋭部31の先端が当接面51aから突出しない範囲内で適宜変更してもよい。
例えば、先鋭部31の先端が当接面51aから突出せず、かつ僅かに当接面51aより内側に位置するように、第1ねじ部42を固定部51にねじ込む量を増やしてもよい。このように構成した場合、配線・配管材支持具50を固定対象部12に固定する場合、ねじ釘10をねじ込む、又は打ち込むと、ねじ釘10を固定対象部12に即座にねじ込む、又は打ち込むことができる。また、ねじ釘10の仮保持状態がより安定することになる。
○ 配線・配管材支持具50の貫通孔51bの孔径は、ねじ釘10の第2ねじ部45を強制的にねじ込めるように、先鋭部31における第2ねじ部45の直径より僅かに小さくてもよい。
○ ねじ釘10は、一条ねじや三条ねじであってもよい。
○ ねじ釘10の頭部21は、錘部23だけで構成されていてもよい。
○ ねじ釘10の錘部23は、四角錐状や三角錘状であってもよい。
○ 第2ねじ部45は、二条ねじのそれぞれが先鋭部31の先端部で第2頂上部46の角度θ4が60度であったが、二条ねじの一条ねじそれぞれが先鋭部31の先端寄りの半周部分で第2頂上部46の角度θ4が60度であってもよい。
○ 第2ねじ部45は、先鋭部31のみに設けられていてもよい。
○ 第2ねじ部45において、第2進み側フランク角θ5と第2戻り側フランク角θ6とは同じでなくてもよい。
○ 第2進み側フランク角θ5が第1進み側フランク角θ2より小さく、第2戻り側フランク角θ6が第1戻り側フランク角θ3より大きければ、第1ねじ部42の第1進み側フランク角θ2及び第1戻り側フランク角θ3の値は変更してもよいし、第2ねじ部45の第2進み側フランク角θ5及び第2戻り側フランク角θ6は変更してもよい。
β…リード角、θ2…第1進み側フランク角、θ3…第1戻り側フランク角、θ5…第2進み側フランク角、θ6…第2戻り側フランク角、10…ねじ釘、11…軸部、12…固定対象部、21…頭部、22…打撃面、23…錘部、23a…外周面、31…先鋭部、41…雄ねじ、42…第1ねじ部、45…第2ねじ部、50…被設置部材としての配線・配管材支持具、51b…貫通孔、60…部材固定装置。

Claims (5)

  1. 軸部と、
    前記軸部の軸方向一端に連続し、端面に打撃面を有する頭部と、
    前記軸部の軸方向他端に連続し、当該軸部より細く、かつ先端に向かうに従い尖る先鋭部と、
    前記軸部から前記先鋭部に亘って設けられ、リード角が30度~40度の雄ねじと、を有し、
    前記雄ねじは、進み側フランク角が戻り側フランク角より大きく形成された第1ねじ部を前記軸部に有するとともに、
    前記第1ねじ部よりも前記先鋭部側から前記先鋭部に亘って設けられ、当該先鋭部の先端に向かうに従い、進み側フランク角が前記第1ねじ部より小さくなるとともに、戻り側フランク角が前記第1ねじ部より大きくなるように、前記リード角を維持しながら各フランク角が遷移する第2ねじ部を有し、当該第2ねじ部は、前記軸部の軸方向他端側の一部と前記先鋭部の両方に亘って設けられていることを特徴とするねじ釘。
  2. 前記第2ねじ部の前記進み側フランク角と前記戻り側フランク角は同じである請求項1に記載のねじ釘。
  3. 前記頭部は、前記軸部の軸方向に沿って当該軸部の一端から前記打撃面に向かうに従い広がる錘部を備えるとともに、前記軸部の径方向に沿って前記錘部の外周面よりも外側に延出する延出部を備える請求項1又は請求項2に記載のねじ釘。
  4. 前記雄ねじは、二条ねじである請求項1~請求項3のうちいずれか一項に記載のねじ釘。
  5. 合成樹脂製の被設置部材と、
    前記被設置部材を固定対象部に固定するためのねじ釘と、を有し、
    前記被設置部材は、前記ねじ釘が貫通する貫通孔を有する部材固定装置であって、
    前記ねじ釘は請求項1~請求項4のうちのいずれか一項に記載のねじ釘であり、
    前記貫通孔の孔径は、前記雄ねじをねじ込みできる大きさであることを特徴とする部材固定装置。
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