JP7125687B2 - 褪色防止性組成物 - Google Patents
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Description
より詳しくは、保存安定性に優れ、紫外線による褪色(退色)を防止または効果的に抑制することができる、各種繊維および繊維製品用として好適な褪色防止性組成物およびその製造方法に関するものである。
さらに、前記特許文献3に開示されている繊維処理剤組成物は、噴霧器との相性から判断すると、噴霧による処理は実質的に困難であるため、その取り扱い性において、さらなる改善が求められる。
紫外線吸収剤及び溶媒を含む白色不透明又は白濁したエマルジョンと、
香料と、
界面活性剤と
を含有し、
前記紫外線吸収剤は、常温で液状の紫外線吸収剤又は紫外線吸収剤に対して油性成分を加えて得られる混合物から選択され、
前記溶媒は、水、或いは水及びこれと相溶可能な溶媒との混合溶媒であり、
前記界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤及びアニオン系界面活性剤から選択されること
を特徴とする褪色防止性組成物である。
請求項1に記載の褪色防止性組成物において、
前記紫外線吸収剤は、
常温で液状の紫外線吸収剤から選択されること
を特徴とするものである。
請求項1又は2に記載の褪色防止性組成物において、
前記溶媒は、
水であること
を特徴とするものである。
請求項1~3のいずれかに記載の褪色防止性組成物において、
前記褪色防止性組成物は、
繊維製品及びこれを構成する繊維用であること
を特徴とするものである。
請求項1~4のいずれかに記載の褪色防止性組成物において、
前記褪色防止性組成物は、
カチオン性の成分を含有しないこと
を特徴とするものである。
請求項1~5のいずれかに記載の褪色防止性組成物をスプレー容器に充填したこと
を特徴とするスプレー式褪色防止剤である。
イ.溶媒に紫外線吸収剤を溶解又は分散させ、それらを混合・乳化することによって、全体的に白色不透明を呈しているか、又は白濁しているエマルジョンを形成する工程
および
ロ.前記工程イ.で得られたエマルジョンに対して、香料と界面活性剤を添加し、それらを混合する工程
を含み、
前記紫外線吸収剤は、常温で液状の紫外線吸収剤又は紫外線吸収剤に対して油性成分を加えて得られる混合物から選択され、
前記溶媒は、水、或いは水及びこれと相溶可能な溶媒との混合溶媒であり、
前記界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤及びアニオン系界面活性剤から選択されること
を特徴とする褪色防止性組成物の製造方法である。
この褪色防止性組成物は、前記紫外線吸収剤および溶媒がエマルジョンの形態にあり、かつ、このエマルジョンは、全体的に白色不透明を呈しているか、または白濁している、すなわち、その液滴径が1μmよりも大きく100μm以下のものである。
したがって、優れた分散性および保存安定性を有し、かつ対象物としての繊維製品やこれを構成する繊維などに対して塗布や噴霧等した場合であっても、繊維間隙への浸透・沈着が抑制され、繊維表面に前記紫外線吸収剤の皮膜を形成する作用効果を有する。
したがって、繊維製品などの処理対象(対象物)において、極めて優れた褪色防止効果が発揮される。
この場合には、繊維表面にのみ前記紫外線吸収剤を含むエマルジョンの皮膜が形成されやすく、効率的に繊維または繊維製品に褪色防止効果を付与することができる。
前記紫外線散乱剤は、褪色防止効果を付与する点において不十分であり、繊維製品などの処理対象に処理した後、その表面に前記紫外線散乱剤の粒子が露出し、不良が発生する等の傾向にある。
例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸、2,2-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン-5,5’-ジスルホン酸等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2-(2’-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2-メチレンビス[4-(1,1,3,3,-テトラメチルブチル)-6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール、2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸、メチル3-(3-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネートとポリエチレングリコ-ルとの反応生成物等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;フェニルサリシレート、p-t-ブチルフェニルサリシレ-ト、p-オクチルフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤;2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3’-ジフェニルアクリレート、エチル-2-シアノ-3,3’-ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤;トリアジン系紫外線吸収剤、蓚酸アニリド系紫外線吸収剤、アミノ安息香酸系紫外線吸収剤、ケイ皮酸系紫外線吸収剤など
が挙げられる。
例えば、流動パラフィン、ミネラルオイル、スクワレン等の炭化水素油;マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、ホホバ油、ナタネ油、ヒマシ油、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、スクワレン等の天然動植物油;ジャスミン油等の香油;イソパルミチン酸イソオクチル、イソノナン酸イソノニル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル等の液状エステル油;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油など
が挙げられる。
含有量が0.01質量%未満の場合には、褪色防止効果を十分に発揮することができない傾向にある。
含有量が10質量%を超える場合には、処理後において、使用感の悪化や、外観の不良の発生の要因となる傾向にある。
前記水と相溶可能な溶媒としては、
エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなど
が挙げられるが、アルコール類以外の有機溶剤を選択しないことが、より好ましい。
前記溶媒を55質量%以上含有させることにより、組成物の粘度が高くなりすぎるのを抑え、取り扱い易い粘度に保つことができ、処理後の使用感を良好にすることができる。
なお、前記溶媒の含有量は、97.0質量%以下であることが好ましい。
前記褪色防止性組成物は、前記溶媒を前記範囲で含有する場合には、適度な粘性を有し、付着性や処理後の使用感において優れたものとなる。
使用感の観点から、好ましくは水中油型エマルジョンとする。
一般的には、エマルジョンの外観(液相)は、液滴径0.05μm未満の場合には透明であり、液滴径1~0.05μmの場合には青白色の半透明であり、液滴径が1μmよりも大きく100μm以下の場合には白色の不透明または白濁状である。
このような構成によって、前記褪色防止性組成物は、対象物(繊維製品やこれを構成する繊維など)に塗布や噴霧等したときに、前記紫外線吸収剤と前記溶媒を含むエマルジョンが、繊維のμmオーダーの間隙に沈着または浸透することが抑制され、繊維表面に前記紫外線吸収剤を含むエマルジョンの皮膜が形成されるので、効率的に繊維または繊維製品に褪色防止効果を付与することができる。
したがって、前記エマルジョンは、対象物に対して、優れた褪色防止効果を付与することができるものである。
、この発明の目的および効果(褪色防止性や、保存安定性、外観、処理後の使用感等)を
阻害しない範囲で、香料が配合される。
例えば、ローズ抽出エキス、カモミール抽出エキス、グリーンティー香料、ラベンダー油、ゼラニウム油、ジャスミン油、ベルガモット油、ムスク油、イランイラン油、リモネン、リナロール、β-フェニルエチルアルコール、2,6-ノナジエナール、シトラール、シクロペンタデカノン、オイゲノール、ローズオキサイド、インドール、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、オーランチオールなど
が挙げられる。
前記香料の含有量は、組成物全体に対して、例えば、0.01~5質量%であり、香りの強さの観点から、より好ましくは0.01~3質量%である。
好ましくはノニオン系界面活性剤およびアニオン系界面活性剤から選択される。
これらの界面活性剤は、単独で配合してもよいし、2種以上を組み合わせて配合してもよい。
カチオン系界面活性剤を使用する場合、良好な分散安定性が得られず、前記褪色防止性組成物に含まれる紫外線吸収剤の沈殿が生じて、外観不良の要因となる傾向にある。
例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;ヒマシ油及び硬化ヒマシ油誘導体;ポリオキシエチレンフィトステロール;ポリオキシエチレンコレステロール;ポリオキシエチレンコレスタノール;ポリオキシエチレンラノリン;ポリオキシエチレン還元ラノリン;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレングリコール;(ポリ)グリセリンポリオキシプロピレングリコール;グリセリン脂肪酸部分エステル類;エチレングリコールモノ脂肪酸エステル;プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル;ペンタエリスリトール部分脂肪酸エステル;ソルビトール部分脂肪酸エステル;マルチトール部分脂肪酸エステル;マルチトールエーテル;ソルビタン脂肪酸エステル;糖誘導体部分エステル;アルキルグルコシド;アルキルポリグリコシド;ラノリンアルコール;還元ラノリン;ポリオキシエチレン脂肪酸モノ及びジエステル;ポリオキシエチレン・プロピレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンメチルグルコシド脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルエーテル脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン動植物油脂類;アルキルグリセリルエーテル類;多価アルコールアルキルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルアミン;テトラポリオキシエチレン・テトラポリオキシプロピレン-エチレンジアミン縮合物類;ポリオキシエチレン脂肪酸アミド;脂肪酸アルカノールアミド類;アルキルジメチルアミンオキシド;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;ポリオキシエチレンアルキルメルカプタン;シリコーン系ノニオン性界面活性剤
が挙げられる。
これらのノニオン系界面活性剤のうち、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油モノイソステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油トリイソステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油マレイン酸等のヒマシ油及び硬化ヒマシ油誘導体を選択することが好ましい。
例えば、脂肪酸塩;アルキル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩;アシルN-メチルアミノ酸塩;アシルアミノ酸塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩;コハク酸エステル塩;脂肪酸アルカノールアミドエーテルカルボン酸塩;アシル乳酸塩;ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩;脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩;硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の脂肪酸グリセリド硫酸塩;アルキルベンゼンポリオキシエチレン硫酸塩;α-オレフィンスルホン酸ナトリウム等のオレフィンスルホン酸塩;アルキルスルホコハク酸塩;アルキルエーテルスルホコハク酸塩;アルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホン酸塩;アルカンスルホン酸塩;α-スルホ脂肪酸メチルエステル塩;アシルイセチオン酸塩;アルキルグリシジルエーテルスルホン酸塩;アルキルエーテルリン酸エステル塩;アルキルリン酸エステル塩;カゼインナトリウム;アルキルアリールエーテルリン酸塩;脂肪酸アミドエーテルリン酸塩;リン脂質類;シリコーン系アニオン性界面活性剤など
が挙げられる。
これらのアニオン系界面活性剤のうち、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸トリエタノールアミンなどのポリオキシエチレンアルキル硫酸塩を選択することが好ましい。
前記褪色防止性組成物が防腐剤を含む場合には、長期安定性が向上する。
例えば、増粘剤、消臭剤、油剤、ゲル化剤、pH調整剤、酸化防止剤、色素などを適宜添加することができる。
前記褪色防止性組成物がカチオン性の成分を含む場合、良好な分散安定性が得られず、前記褪色防止性組成物に含まれる紫外線吸収剤の沈殿が生じて、外観不良の要因となる傾向にある。
また、前記エマルジョンと各種成分の混合順序についても、特に限定されない。
好ましくは、溶媒に紫外線吸収剤を分散させた後、得られた分散体に対して公知の方法による均質化を施すことによって乳化を行い、エマルジョンを形成せしめた後、得られたエマルジョンに、予め界面活性剤に香料、必要に応じて各種添加剤を添加・混合したものを添加・混合して、この発明の褪色防止性組成物を調製することができる。このような調製方法によれば、前記褪色防止性組成物を、分散安定性に極めて優れたものとして得ることができる。
例えば、液状の他、ゲル状、ジェル状、ミスト状、エアゾール状、エマルジョン状、サスペンション状の形態で使用することができる。
すなわち、前記褪色防止性組成物は、繊維もしくは繊維製品用の褪色防止剤として使用可能なものである。
スポーツウエア、Tシャツ、ポロシャツ、ブラウス、チノパン、スーツ、スラックス、スカート、肌着等の衣類や、タオルなど
を挙げることができる。
綿、ウール、麻などの天然繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの合成繊維、アセテートなどの半合成繊維、レーヨン、テンセル、ポリノジックなどの再生繊維およびこれら各種繊維の混紡品、混織品、混編品など
を挙げることができる。
すなわち、噴霧手段を備えた容器(スプレー容器)に充填してなるスプレー式の褪色防止剤として使用することが好適である。
下記表1および2に示した組成に従い、下記製造方法により各種褪色防止性組成物を製造した。
なお、得られたエマルジョンの外観を、目視により評価した。
その結果を表3に示す。
(A)成分を(B)成分に分散させたものを、ビーカーに仕込み、ホモミキサーで均一に乳化し、均一なエマルジョンを得た。
得られたエマルジョンと(C)成分と(D)成分を混合し、撹拌して、褪色防止性組成物を得た。
上記実施例1~3および比較例1~6において得られた褪色防止性組成物について、下記評価方法に基づき、その液相の状態(外観)を目視により観察することによって、保存安定性の評価を行った。
その結果を表4に示す。
褪色防止性組成物を、25℃で1週間静置・保管した後、目視にて、この褪色防止性組成物中に沈殿や浮遊物などが発生しているかどうかを観察し、下記の評価基準に従って、外観の評価を行った。
○:沈殿や浮遊物などの発生が認められず、安定な分散状態を維持していたもの
×:沈殿や浮遊物などの発生が認められたもの
実施例1~3において得られた褪色防止性組成物では、沈殿や浮遊物などの発生が認められず、その外観は良好であった。
以上のことから、この発明の褪色防止性組成物は、優れた分散性と保存安定性を有することは明らかであり、香料を使用しているにもかかわらず、優れた分散性と保存安定性が得られるのは、この発明の褪色防止性組成物が、ノニオン系界面活性剤やアニオン系界面活性剤を含有するためであることも、明らかである。
上記実施例1において得られた褪色防止性組成物をスプレー容器に充填して、スプレー式の褪色防止剤を得た。
実施例1において得られた褪色防止性組成物に代えて、実施例2~3または比較例1~6において得られた褪色防止性組成物を用いること以外は、実施例4と同様の方法により、スプレー式の褪色防止剤を製造した。
上記実施例4~6および比較例7~12において得られたスプレー式の褪色防止剤について、下記評価方法に基づき、褪色防止性組成物の臭気の有無の評価を行った。
その結果を表5に示す。
スプレー式の褪色防止剤から褪色防止性組成物200μL/100cm2を、ポリエステル生地に噴霧・乾燥し、試験片を作製した。
得られた試験片について、官能評価パネル5名に、その臭気の判定をしてもらい、下記の評価基準に従って官能評価を行った。
〇:臭気を全く感じない
△:1~2名のパネルが臭気を感じた
×:3名以上のパネルが臭気を感じた
実施例4~6において得られたスプレー式の褪色防止剤に充填されていた褪色防止性組成物、すなわち実施例1~3において得られた褪色防止性組成物には、いずれも臭気が感じられなかった。
これに対して、比較例7~12において得られたスプレー式の褪色防止剤に充填されていた褪色防止性組成物、すなわち比較例1~6において得られた組成物では、これに含まれるエタノールの臭気が比較的強いため、組成物に臭気が感じられた。
以上のことから、この発明の褪色防止性組成物は、適用される繊維製品の使用感に影響を及ぼさないものであることは、明らかである。
上記実施例4~6および比較例7~12において得られたスプレー式の褪色防止剤について、下記測定方法に基づき、褪色防止剤の色差を測定することにより、褪色防止性の評価を行った。
なお、褪色防止剤を適用しないものを、対照例とした。
その結果を表6に示す。
変褪色確認用ブルースケール3級生地に対して、スプレー式の褪色防止剤から褪色防止性組成物1mL/100cm2を、噴霧し、自然乾燥させた。
得られた生地について、超促進耐候性試験機にて40mWの光(紫外線)照射を2時間行い、照射前後の生地色変化について、色差(ΔE*ab)を測定した。
実施例4~6において得られたスプレー式の褪色防止剤から褪色防止性組成物を噴霧した生地では、いずれも色差の値が小さく、光照射による色の変化(褪色)の度合いが小さかった。
以上のことから、この発明の褪色防止性組成物は、有効成分である紫外線吸収剤をエマルジョンの形態で含有しているため、優れた褪色防止効果を有することは、明らかである。
したがって、繊維業界において幅広く利用されるものである。
Claims (7)
- 紫外線吸収剤及び溶媒を含む白色不透明又は白濁したエマルジョンと、
香料と、
界面活性剤と
を含有し、
前記紫外線吸収剤は、常温で液状の紫外線吸収剤又は紫外線吸収剤に対して油性成分を 加えて得られる混合物から選択され、
前記溶媒は、水、或いは水及びこれと相溶可能な溶媒との混合溶媒であり、
前記界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤及びアニオン系界面活性剤から選択されること
を特徴とする褪色防止性組成物。 - 前記紫外線吸収剤は、
常温で液状の紫外線吸収剤から選択されること
を特徴とする請求項1に記載の褪色防止性組成物。 - 前記溶媒は、
水であること
を特徴とする請求項1又は2に記載の褪色防止性組成物。 - 繊維製品及びこれを構成する繊維用であること
を特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の褪色防止性組成物。 - 前記褪色防止性組成物は、
カチオン性の成分を含有しないこと
を特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の褪色防止性組成物。 - 請求項1~5のいずれかに記載の褪色防止性組成物をスプレー容器に充填したこと
を特徴とするスプレー式褪色防止剤。 - イ.溶媒に紫外線吸収剤を溶解又は分散させ、それらを混合・乳化することによって、全体的に白色不透明を呈しているか、又は白濁しているエマルジョンを形成する工程
および
ロ.前記工程イ.で得られたエマルジョンに対して、香料と界面活性剤を添加し、それらを混合する工程
を含み、
前記紫外線吸収剤は、常温で液状の紫外線吸収剤又は紫外線吸収剤に対して油性成分を加えて得られる混合物から選択され、
前記溶媒は、水、或いは水及びこれと相溶可能な溶媒との混合溶媒であり、
前記界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤及びアニオン系界面活性剤から選択されること
を特徴とする褪色防止性組成物の製造方法。
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