以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は野菜の調製装置1の一実施形態を示す平面図であり、図2は野菜の調製装置1の一実施形態を示す側面図である。図3は、野菜の調製装置1の一実施形態を示す斜視図である。尚、図1~図3では調製装置1の一部の構成が示されており、図1~図3を合わせると調製装置1の全体の構成が示される。
以下、説明の便宜上、図1~図3の矢印X1方向を前方、図1~図3の矢印X2方向を後方という。また、図1、図2の矢印X方向を前後方向、図1、図3の矢印Y方向を装置幅方向、矢印Y1方向を左方、矢印Y2方向を右方という。
本発明に係る調製装置1により調製される野菜は、主として結球野菜である。結球野菜は、例えば、葉の根元が地下や地際で膨れて球状になる鱗茎菜である。具体的には、例えば、玉ねぎ、ラッキョウ、にんにく、ゆり根等である。以下、本発明の処理対象である野菜VGが結球野菜VGであるとして説明する。
図55に示すように、結球野菜(鱗茎菜)VGは、結球部(鱗茎)VG1と、結球部VG1の上部から上方に延びる外葉VG2と、結球部VG1の下部から下方に延びる根VG3と、を有している。尚、図55は、結球野菜VGの代表例として玉ねぎを示している。本発明において処理対象となる結球野菜VGは、外葉VG2の長さが根VG3の長さよりも長い状態で収穫又は前処理がされたものが好ましい。
先ず、図1~図3に基づいて、調製装置1の全体構成について説明する。
図1~図3に示すように、調製装置1は、供給装置2と、搬送装置3と、第1切断装置44と、第2切断装置5と、を備えている。
供給装置2は、調製前の結球野菜VGを受け入れて搬送装置3へと供給する装置である。搬送装置3は、結球野菜VGを搬送する装置である。第1切断装置4は、結球野菜VGの根VG3を切断する根切断装置である。第2切断装置5は、結球野菜VGの外葉VG2を切断する外葉切断装置である。
図2、図3に示すように、搬送装置3、第1切断装置4、第2切断装置5は、フレーム6に支持されている。フレーム6は、複数本の直線状のフレーム材(例えば、鋼材等)を組み合わせて構成されている。フレーム6は、第1フレーム6A、第2フレーム6B、第3フレーム6C、第4フレーム6D、第5フレーム6E、第6フレーム6Fを有している。第1フレーム6Aは、搬送装置3による結球野菜の搬送方向の最も上流側に配置されている。第2フレーム6Bは、第1フレーム6Aの下流側に配置されている。第3フレーム6Cは、第2フレーム6Bの下流側に配置されている。第4フレーム6Dは、第3フレーム6Cの下流側に配置されている。第5フレーム6Eは、第4フレーム6Dの下流側に配置されている。第6フレーム6Fは、第5フレーム6Eの下流側に配置されている。フレーム6A,6B,6C,6D,6E,6Fの下部には、それぞれ車輪を有するキャスタ6Gが複数取り付けられている。
以下、供給装置2、搬送装置3、第1切断装置4、第2切断装置5の構成について、順次説明する。
先ず、図3を参照して、供給装置2の構成について説明する。
供給装置2は、第1フレーム6Aに支持されている。供給装置2は、ホッパ7と供給コンベア8とを有している。ホッパ7は、上面と後面が開放された箱形に形成されており、調製前の結球野菜を受け入れる。ホッパ7の底面7aは、前方から後方に向けて下向きの傾斜面となっている。供給コンベア8は、ベルトコンベア8aから構成されている。供給コンベア8は、前方から後方に向けて(矢印X2方向に向けて)結球野菜を搬送することができる。供給コンベア8の前端部は、ホッパ7の後方且つ下方に配置されている。
ホッパ7に受け入れられた結球野菜は、下向きに傾斜した底面7a上を転がって又は滑って後方に移動し、ホッパ7の後部から落下する。落下した結球野菜は、供給コンベア8に載って前方から後方に向けて搬送され、搬送装置3に供給される。
但し、調製装置1は、供給装置2を備えていないものであってもよい。調製装置1が供給装置2を備えていない場合、結球野菜は手作業で搬送装置3の上流側に供給される。
次に、搬送装置3の構成について説明する。
図1~図3に示すように、搬送装置3は、第1搬送部3A、第2搬送部3B、第3搬送部3C、第4搬送部3D、第5搬送部3E、第6搬送部3Fを有している。
図面において、第1搬送部3Aによる搬送方向を矢印A1、第2搬送部3Bによる搬送方向を矢印A2、第3搬送部3Cによる搬送方向を矢印A3、第4搬送部3Dによる搬送方向を矢印A4、第5搬送部3Eによる搬送方向を矢印A5、第6搬送部3Fによる搬送方向を矢印A6で示している。
先ず、図4~図7等を参照して、第1搬送部3Aについて説明する。
第1搬送部3Aは、第2フレーム6Bの上部に支持されている。
第1搬送部3Aは、第1ベルト9F、第2ベルト9R、第1側板10F、第2側板10R、始端板11、ゲート装置12を有している。
第1ベルト9Fは、第1搬送部3Aの搬送方向A1と直交する方向(以下、「第1直交方向」という)の一方側(前側)に配置されている。第2ベルト9Rは、第1直交方向の他方側(後側)に配置されている。本実施形態の場合、第1搬送方向A1は装置幅方向であり、第1直交方向は前後方向である。
第1ベルト9F及び第2ベルト9Rは、ゴムベルト等の弾性ベルトであって、無端状(ループ状)に形成されている。第1ベルト9F及び第2ベルト9Rは、丸ベルトであってもよいし、Vベルトであってもよい。
図6、図7に示すように、第1ベルト9Fと第2ベルト9Rとは、互いに間隔をあけて平行に配置されている。第1ベルト9Fと第2ベルト9Rとの間隔は、結球野菜VGの結球部VG1の外径よりも小さく設定されている。これにより、第1搬送部3Aは、第1ベルト9F及び第2ベルト9Rの上部に結球部VG1を支持して搬送することができる。
第1ベルト9Fは、複数の第1プーリ13Fに巻き掛けられている。第2ベルト9Rは、複数の第2プーリ13Rに巻き掛けられている。複数の第1プーリ13Fは、第1搬送部3Aの最も下流側にあるプーリ13F1と、第1搬送部3Aの最も上流側にあるプーリ13F2と、プーリ13F1とプーリ13F2との間に位置するプーリ13F3と、を含んでいる。複数の第2プーリ13Rは、第1搬送部3Aの最も下流側にあるプーリ13R1と、第1搬送部3Aの最も上流側にあるプーリ13R2と、プーリ13R1とプーリ13R2との間に位置するプーリ13R3と、を含んでいる。
第1プーリ13F及び第2プーリ13Rは、後述する連動機構30から伝達される動力によって回転する。第1ベルト9F及び第2ベルト9Rは、第1プーリ13F及び第2プーリ13Rの回転に伴って、互いに平行な垂直面内においてそれぞれ回転する。第1ベルト9F及び第2ベルト9Rが回転すると、第1ベルト9Fの上部及び第2ベルト9Rの上部は、それぞれ左方から右方に向けて(矢印A1方向に)移動する。第1ベルト9Fと第2ベルト9Rとは、同じ速度で移動(回転)する。
第1側板10F及び第2側板10Rは、第2フレーム6Bの上部に取り付けられている。第1側板10Fは、第1直交方向の一方側(前側)に設けられている。具体的には、第1側板10Fは、第1ベルト9Fの前方(外側)に設けられており、第1ベルト9Fと平行に延びている。第2側板10Rは、第1直交方向の他方側(後側)に設けられている。具体的には、第2側板10Rは、第2ベルト9Rの後方(外側)に設けられており、第2ベルト9Rと平行に延びている。
図6に示すように、第1側板10Fは、垂直部(第1垂直部)10Faと傾斜部(第1傾斜部)10Fbとを有している。第2側板10Rは、垂直部(第2垂直部)10Raと傾斜部(第2傾斜部)10Rbとを有している。第1垂直部10Faと第2垂直部10Raとは、第1ベルト9F及び第2ベルト9Rを挟んで対向して互いに平行に配置されている。第1傾斜部10Fbは、第1垂直部10Faから上方且つ前方(斜め前上方)に延設されている。第2傾斜部10Rbは、第2垂直部10Raから上方且つ後方(斜め後上方)に延設されている。第1傾斜部10Fbの上端部と第2傾斜部10Rbの上端部は、第1ベルト9F及び第2ベルト9Rよりも上方に位置している。第1傾斜部10Fbと第2傾斜部10Rbとは、第1ベルト9F及び第2ベルト9Rよりも上方位置から下方に向かうにつれて、次第に互いに接近するように傾斜している。第2傾斜部10Rbの上端部は、第1傾斜部10Fbの上端部よりも上方に位置している。つまり、第2側板10Rの高さは、第1側板10Fの高さよりも高い。
図4、図5に示すように、第1垂直部10Fa及び第2垂直部10Raには、第1プーリ13F及び第2プーリ13Rの中心軸を回転可能に支持する軸受65が取り付けられている。
第1プーリ13F及び第2プーリ13Rの中心軸は、軸受65により回転可能に支持されている。
図4、図7に示すように、第1垂直部10Faと第2垂直部10Raには、複数本の円柱状のピン14が回転可能に支持されている。ピン14は、第1プーリ13Fの中心軸及び第2プーリ13Rの中心軸と平行に配置されている。ピン14は、第1搬送部3Aの搬送方向A1に隣り合うプーリとプーリとの間に配置されている。本実施形態の場合、プーリ13F1,13R1とプーリ13F3,13R3との間、プーリ13F3,13R3とプーリ13F2,13R2との間に、それぞれ2本のピン14が配置されている。
ピン14は、第1ベルト9Fの上部の下面及び第2ベルト9Rの上部の下面を、下方から支持している。ピン14は、第1ベルト9F及び第2ベルト9Rの移動に伴って、中心軸回りに回転(自転)する。これにより、第1ベルト9F及び第2ベルト9Rは、結球野菜VGを上に載せても結球野菜VGの重量により大きく弛むことなく、結球野菜VGを上に載せた状態で円滑に移動することができる。
図3に示すように、第1搬送部3Aの搬送方向A1の上流側には、供給装置2の供給コンベア8の終端部が近接して配置されている。供給コンベア8の搬送方向は、第1搬送部3Aの搬送方向A1に対して直角方向である。供給コンベア8の搬送面の終端部は、第1搬送部3Aの第1側板10F側に配置されており、第1側板10Fよりも上方に位置している。これにより、供給コンベア8により搬送されてきた結球野菜は、第1搬送部3Aの第1側板10Fの上方から第1搬送部3Aの上流側に供給される。
第1側板10Fの上方から第1搬送部3Aに供給された結球野菜は、第2側板10R側に向けて転がり落ちるが、第2傾斜部10Rbの上端部が第1傾斜部10Fbの上端部よりも上方に位置しているため、結球野菜が第2側板10Rを乗り越えて落下することが防がれる。また、第1搬送部3Aにより搬送される結球野菜は、第1傾斜部10Fbの傾斜と第2傾斜部10Rbの傾斜によって第1ベルト9F及び第2ベルト9Rの上に集められるため、確実に第1ベルト9F及び第2ベルト9Rの上に載せられて搬送される。
図3、図6、図7に示すように、始端板11は、第1搬送部3Aの搬送方向A1の始端部(上流側の端部)に設けられている。始端板11は、第1搬送部3Aの始端部において、第1側板10Fと第2側板10Rとを接続している。これにより、第1搬送部3Aの上流側に供給された結球野菜が、第1搬送部3Aの始端部から落下することが防がれる。
図3~図7に示すように、ゲート装置12は、第1搬送部3Aの搬送方向A1の中途部に設けられている。ゲート装置12は、第1搬送部3Aの搬送方向A1において、供給コンベア8よりも下流側に配置されている。ゲート装置12は、第1搬送部3Aにより搬送される結球野菜VGの搬送方向A1の下流側への移動を許容又は遮断する。ゲート装置12は、軸支持板12a、回動軸12b、ゲート板12c、センサ12dを有している。
軸支持板12aは、第1側板10F及び第2側板10Rからそれぞれ上方に延設されている。軸支持板12aは、回動軸12bを回動可能に支持している。回動軸12bは、第1ベルト9F及び第2ベルト9Rの上方において、第1直交方向(前後方向)に延びている。回動軸12bは、モータ(図示略)の駆動により軸回りに回転する。ゲート板12cは、回動軸12bに取り付けられており、回動軸12bから下方(第1ベルト9F及び第2ベルト9R側)に向けて延びている。図5の矢印D1に示すように、ゲート板12cは、回動軸12bの回動に伴って、回動軸12b回りに上方又は下方に向けて回動する。ゲート板12cが回動軸12bから下方に向けて延びている状態(閉鎖状態)では、結球野菜VGの下流側への移動がゲート板12cにより阻止される。ゲート板12cが上方に向けて回動すると、結球野菜VGの下流側への移動が許容された状態(開放状態)となる。ゲート板12cの上部には、第1直交方向の一方(前方)に向けて延びる延設部12c1が設けられている。
センサ12dは、軸支持板12aに取り付けられている。センサ12dは、ゲート板12cの下流側における結球野菜VGの量(結球野菜が溜まっているか否か)を検知する。本実施形態の場合、センサ12dはリミットスイッチから構成されている。リミットスイッチの端子は延設部12c1に対して当接又は離反し、これにより、リミットスイッチのオンオフが切り換えられる。リミットスイッチは、モータと電気的に接続されており、リミットスイッチのオンオフの切り換えによってモータが駆動又は停止する。
第1搬送部3Aのゲート板12cの下流側に結球野菜VGが溜まっている(止まっている)場合、ゲート板12cは結球野菜により下流側に向けて押された状態にある。そのため、リミットスイッチの端子は延設部12c1に対して当接した状態となる。この状態では、モータは駆動せず、ゲート板12cは閉鎖状態が維持される。そのため、第1搬送部3Aの下流側に結球野菜VGが搬送されなくなり、第2搬送部3Bに対して結球野菜VGが過剰に供給されることが防がれる。
ゲート板12cの下流側に結球野菜が溜まっていない(止まっていない)場合、ゲート板12cは結球野菜により下流側に向けて押されていない状態にある。この状態において、ゲート板12cに対して上流側から搬送されてきた結球野菜が当接すると、ゲート板12cは前方(下流側)に押され、リミットスイッチの端子は延設部12c1に対して離間した状態となる。この状態では、モータが駆動されてゲート板12cは開放状態となる。そのため、第1搬送部3Aの下流側に結球野菜VGが搬送される。
尚、ゲート装置12の構成は、上記した構成には限定されない。例えば、ゲート板12cを軸支持板12aに対して上方又は下方にスライド移動させることにより、開放状態又は閉鎖状態とする構成であってもよい。また、センサ12dは、リミットスイッチには限定されず、他のセンサ(例えば、圧力センサや光センサ等)であってもよい。
上述のように、供給装置2の供給コンベア8により搬送されてきた結球野菜VGは、第1搬送部3Aの搬送方向A1の上流側に供給され、第1ベルト9F及び第2ベルト9Rの上部に結球部VG1が載った状態で下流側へと搬送される。第1搬送部3Aの搬送方向A1の下流側の端部(終端部)に達した結球野菜VGは、続いて第2搬送部3Bへと移行する。
次に、第2搬送部3Bについて説明する。
図2、図3等に示すように、第2搬送部3Bは、第2フレーム6Bの上部に支持されている。図1、図3等に示すように、第2搬送部3Bは、第1搬送部3Aの搬送方向A1の下流側に配置されている。第2搬送部3Bの搬送面(結球野菜VGが支持される面)は、搬送方向A2の下流側から上流側に向かうにつれて斜め上方に移動する。これにより、第2搬送部3Bは、第1搬送部3Aにより搬送されてきた結球野菜VGを上方(具体的には、斜め上方)に向けて搬送する。
図8~図14に示すように、第2搬送部3Bは、移動体15と、突出部16と、駆動機構17と、を有している。
移動体15は、無端状の索体18と、索体18に取り付けられた移動板19と、を有している。索体18は、本実施形態の場合、チェーンである。索体18は、第1索体18Fと第2索体18Rとを含む。第1索体18Fと第2索体18Rとは、互いに平行に間隔をあけて配置されている。第1索体18Fは、第2搬送部3Bの搬送方向A2と直交する方向(以下、「第2直交方向」という)の一方側(前側)に配置されている。第2索体18Rは、第2直交方向の他方側(後側)に配置されている。本実施形態の場合、第2搬送方向A2は装置幅方向であって且つ左方から右方に向けて上向きに傾斜する方向であり、第2直交方向は前後方向である。
図8、図13に示すように、第1索体18F及び第2索体18Rは、駆動スプロケット20と従動スプロケット21に巻き掛けられている。第1索体18F及び第2索体18Rは、駆動スプロケット20の回転に伴って、互いに平行な垂直面内においてそれぞれ回転する。
図8、図10に示すように、従動スプロケット21は、第1搬送部3Aよりも下方に配置されている。詳しくは、従動スプロケット21は、第1搬送部3Aの最も下流側にあるプーリ(以下、「下流側プーリ」という)13F1,13R1の下方に配置されている。駆動スプロケット20は、従動スプロケット21よりも上方であって、第1搬送部3Aよりも上方に配置されている。また、駆動スプロケット20は、従動スプロケット21よりも第1搬送部3Aから離れた位置に配置されている。第1索体18F及び第2索体18Rの上部(ループの上部分)は、矢印A2に示すように、回転によって斜め上方に向けて移動する。
図9、図13等に示すように、移動板19は、第1索体18Fと第2索体18Rとを連絡している。移動板19は、第1索体18F及び第2索体18Rの長さ方向(第2搬送部3Bの搬送方向A2)に沿って複数並んで設けられている。複数の移動板19は、第2搬送部3Bの搬送方向に沿って間隔をあけて配置されている。複数の移動板19の配置のピッチ(間隔)は、等しく設定されていることが好ましいが、一部が異なっていてもよい。移動板19の配置のピッチは、結球野菜VGの結球部VG1の外径よりも大きく設定される。
移動板19は、第2搬送部3Bの搬送面側において、第1索体18F及び第2索体18Rの回転に伴って斜め上方に向けて移動する。ここで、従動スプロケット21が第1搬送部3Aよりも下方に配置され、駆動スプロケット20が第1搬送部3Aよりも上方に配置されているため、移動板19は第1索体18F及び第2索体18Rと共に第1搬送部3Aの下方位置(第1搬送部3Aよりも低い位置)から上方位置(第1搬送部3Aよりも高い位置)まで移動する。言い換えれば、移動体15(索体18と移動板19)は、第1搬送部3Aの下方位置から上方位置に向けて移動する。以下、移動体15の移動方向(第2搬送部3Bの搬送方向A2)と直交する方向を「移動体15の幅方向」ともいう。
図11~図13等に示すように、移動体15の外側には、側板(第3側板)22F及び側板(第4側板)22Rが設けられている。第3側板22Fは、移動体15の幅方向の一方側(前側)に配置されている。第4側板22Rは、移動体15の幅方向の他方側(後側)に配置されている。第3側板22Fと第4側板22Rとは、第1索体18F及び第2索体18Rを挟んで対向して配置されている。
図11、図13等に示すように、第2搬送部3Bには、カバー部材23が設けられている。カバー部材23は、第1索体18Fと第2索体18Rとの間であって且つ移動板19の下方に配置されている。カバー部材23は、帯板状であって、移動板19の下方において、第1索体18F及び第2索体18Rの長さ方向(第2搬送部3Bの搬送方向A2)に沿って延びている。カバー部材23は、第3側板22F及び第4側板22Rに固定されている。カバー部材23は、第2搬送部3Bの搬送方向A2に沿って間隔をあけて配置された移動板19と移動板19との間を埋めている。これにより、移動板19と移動板19との間から結球野菜が落下することが防がれる。
突出部16は、移動体15から第1搬送部3A側に向けて突出している。詳しくは、突出部16は、第2搬送部3Bの搬送面側において、移動体15から搬送方向A2に対して直角方向に第1搬送部3A側に向けて突出している。具体的には、突出部16は、移動板19の表面から当該表面に対して直角に突出している。突出部16は、円柱状又は円筒状である。突出部16は、例えば、弾性体のパイプやチューブ等から構成される。但し、突出部16の形状は、湾曲板状や平板状等の他の形状であってもよい。
突出部16は、複数の移動体15のそれぞれに設けられている。これにより、突出部16は、移動体15の移動方向(第2搬送部3Bの搬送方向A2)に沿って間隔をあけて断続的に設けられている。搬送方向A2に隣り合う突出部16と突出部16との距離(間隔)DL1(図9参照)は、少なくとも結球野菜VGの結球部VG1の直径以上に設定される。具体的な距離は、搬送される結球野菜VGの種類や大きさに応じて設定される。
1つの移動体15には、3つの突出部16が設けられている。1つの移動体15に設けられた3つの突出部16をまとめて「1組の突出部16」という。1組の突出部16は、第1突出部161と第2突出部162と第3突出部163とを含む。
図9等に示すように、第1突出部161は、移動体15の幅方向の中央に設けられている。第2突出部162は、移動体15の幅方向の一方側(前側)に設けられている。第3突出部163は、移動体15の幅方向の他方側(後側)に設けられている。第2突出部162と第3突出部163は、同じ高さ位置に設けられている。第1突出部161は、第2突出部162及び第3突出部163よりも下方位置に設けられている。そのため、図9に示すように、第1突出部161と第2突出部162と第3突出部163は、移動板19の表面に対して直角(垂直)方向から見てV字状に配置されている。
図9に示すように、第1突出部161は、移動体15の幅方向において、第1ベルト9Fと第2ベルト9Rとの間に位置している。第2突出部162は、移動体15の幅方向において、第1ベルト9Fの外側(第2ベルト9R側と反対側)に位置している。第3突出部163は、移動体15の幅方向において、第2ベルト9Rの外側(第1ベルト9F側と反対側)に位置している。言い換えれば、第1ベルト9Fは、移動体15の幅方向において、第1突出部161と第2突出部162との間に位置している。第2ベルト9Rは、移動体15の幅方向において、第1突出部161と第3突出部163との間に位置している。
第1突出部161、第2突出部162、第3突出部163は、第1索体18F及び第2索体18Rの回転に伴う移動体15の移動により、斜め上方に向けて移動する。図9、図10に示すように、第1突出部161は、移動体15の移動に伴って第1ベルト9Fと第2ベルト9Rとの間を通過する。第2突出部162は、移動体15の移動に伴って第1ベルト9Fの外側(前側)を通過する。第3突出部163は、移動体15の移動に伴って第2ベルト9Rの外側(後側)を通過する。
図7に示すように、第1搬送部3Aの第1ベルト9Fと第2ベルト9Rの上部に載って搬送されてきた結球野菜VGは、結球部VG1が第1ベルト9Fと第2ベルト9Rとの間に位置している。そのため、移動体15の移動に伴って第1突出部161が第1ベルト9Fと第2ベルト9Rとの間を通過することにより、結球部VG1が第1突出部161によって下方から押し上げられ、第1突出部161により下方から支持される。また、第2突出部162が第1ベルト9Fの外側を通過し、第3突出部163が第2ベルト9Rの外側を通過することによって、結球部VG1は第2突出部162及び第3突出部163によっても下方から支持される。
これにより、結球野菜VGの結球部VG1は、第1突出部161、第2突出部162、第3突出部163によって下方から支持されて持ち上げられる(図10参照)。このとき、第1突出部161、第2突出部162、第3突出部163がV字状に配置されているため、結球部VG1を3点で支持して確実に持ち上げることができる。第1突出部161、第2突出部162、第3突出部163により持ち上げられた結球野菜VGは、第1突出部161、第2突出部162、第3突出部163に結球部VG1が支持された状態で斜め上方に向けて搬送される。これにより、第1搬送部3Aから第2搬送部3Bへの結球部VG1の移行が完了する。
図8、図14に示すように、第2搬送部3Bの駆動機構17は、第1モータ24と動力伝達機構25とから構成されている。第1モータ24は、駆動スプロケット20の下方であって、第3側板22Fと第4側板22Rとの間に配置されている。動力伝達機構25は、第1モータ24の回転駆動力を駆動スプロケット20に伝達する。動力伝達機構25は、第1スプロケット26と、第2スプロケット27と、第3スプロケット28と、チェーン29と、から構成されている。第1スプロケット26は、第1モータ24の出力軸に取り付けられている。第2スプロケット27は、駆動スプロケット20の回転軸に取り付けられている。第3スプロケット28は、チェーン29のテンション調整用のスプロケットであり、第1モータ24及び駆動スプロケット20とは別の位置に設けられた回転軸に取り付けられている。チェーン29は、第1スプロケット26と第2スプロケット27と第3スプロケット28とに巻き掛けられている。これにより、第1モータ24の駆動によって駆動スプロケット20が回転する。駆動スプロケット20の回転に伴って、第1索体18F、第2索体18R、従動スプロケット21が回転し、移動体15が第1突出部161と第2突出部162と第3突出部163と共に移動する。
図5、図8に示すように、第2搬送部3Bの下部には連動機構30が設けられている。連動機構30は、第1搬送部3Aの搬送方向A1の下流側と第2搬送部3Bの搬送方向A2の上流側とに跨って設けられている。連動機構30は、第1搬送部3Aの動きと第2搬送部3Bの動きとを連動させる機構である。
連動機構30は、第4スプロケット31と、第5スプロケット32と、第6スプロケット33と、チェーン34と、から構成されている。第4スプロケット31は、従動スプロケット21の回転軸に取り付けられている。第5スプロケット32は、第1搬送部3Aの下流側プーリ13F1,13R1の回転軸に取り付けられている。第6スプロケット33は、チェーン34のテンション調整用のスプロケットであり、従動スプロケット21及び下流側プーリ13F1,13R1とは別の位置に設けられた回転軸に取り付けられている。チェーン34は、第4スプロケット31と第5スプロケット32と第6スプロケット33とに巻き掛けられている。第2搬送部3Bの駆動スプロケット20の回転に伴って、第1索体18F及び第2索体18Rと共に従動スプロケット21が回転すると、連動機構30の第4スプロケット31と第5スプロケット32と第6スプロケット33とがチェーン34と共に回転する。これにより、第1搬送部3Aの下流側プーリ13F1,13R1が回転するため、第1プーリ13F及び第2プーリ13Rが第1ベルト9F及び第2ベルト9Rと共に回転する。
上述したように、連動機構30により第1搬送部3Aと第2搬送部3Bとが連動して動作する。これにより、第1搬送部3Aから第2搬送部3Bへの結球野菜VGの移行が円滑に行われる。
尚、第2搬送部3Bの構成については、上記実施形態には限定されない。例えば、上記実施形態の場合、第1突出部161、第2突出部162、第3突出部163は、それぞれ1つであるが、いずれか又は全ての突出部を2つ以上としてもよい。例えば、第1突出部161を第1ベルト9Fと第2ベルト9Rとの間に2つ以上設けることができる。また、上記実施形態の場合、第1突出部161、第2突出部162、第3突出部163はそれぞれ別の部材から構成されているが、1つの部材から一体に構成してもよい。この場合、例えば、1枚の板に対して、移動体15の幅方向に間隔をあけて2つの切り欠きを形成することにより、第1突出部161、第2突出部162、第3突出部163を構成することができる。
次に、第3搬送部3Cについて説明する。
図2、図15~図17に示すように、第3搬送部3Cは、第3フレーム6Cの上部に支持されている。第3搬送部3Cは、並列して配置された2つのローラ35L,35Rを有している。2つのローラ35L,35Rのうち、一方のローラ(以下、「第1ローラ35L」という)は左側に配置され、他方のローラ(以下、「第2ローラ35R」という)は右側に配置されている。第1ローラ35L及び第2ローラ35Rは、それぞれ前後方向に延設されている。第1ローラ35L及び第2ローラ35Rは、同径且つ同長の円筒状の部材であって、第3フレーム6Cに対して前後方向の軸回りに回転可能に支持されている。第3搬送部3Cは、第1ローラ35L及び第2ローラ35Rの回転軸の方向に(前方から後方に)結球野菜VGを搬送する。
第1ローラ35L及び第2ローラ35Rは、第3フレーム6Cの前部に支持された第2モータ36(図15参照)の駆動により回転する。図18、図21に示すように、第1ローラ35Lの回転軸(中心軸)35Laの前部には第1歯車37が取り付けられている。第2ローラ35Rの回転軸(中心軸)35Raの前部には第2歯車38が取り付けられている。第1歯車37と第2歯車38とは噛み合っている。第1歯車37は、当該第1歯車37の下方に配置された第3歯車39と噛み合っている。第2歯車38は、当該第2歯車38の下方に配置された第4歯車40と噛み合っている。第4歯車40は、第2モータ36の出力軸に取り付けられた第5歯車41と噛み合っている。第2モータ36の回転駆動力は、第1歯車37~第5歯車41からなる歯車機構を介して、第1ローラ35L及び第2ローラ35Rに伝達される。
図18、図21に示すように、第1ローラ35Lの回転軸35Laの前端部及び第2ローラ35Rの回転軸35Raの前端部は、前板42に回転可能に支持されている。前板42は、第3フレーム6Cの前端部に固定されている。図18に示すように、前板42には、第1ローラ35Lの回転軸35Laの前端部が挿通される第1挿通孔42aと、第2ローラ35Rの回転軸35Raの前端部が挿通される第2挿通孔42bと、が形成されている。第1挿通孔42a及び第2挿通孔42bは、第3搬送部3Cの搬送方向A3に直交する方向(以下、「第3直交方向」という)に延びる長穴である。
図17に示すように、第1ローラ35Lの回転軸35Laの後端部は、第1後板43Lに回転可能に支持されている。第1後板43Lは、第3フレーム6Cの後端部の左部に固定された第1固定板44Lに対して、第1取付具45Lにより取り付けられている。第1取付具45Lは、第1後板43L及び第1固定板44Lに形成された貫通孔に挿通されている。第1固定板44Lに形成された貫通孔である第1貫通孔44aは、第3直交方向に延びる長穴である。
図17に示すように、第2ローラ35Rの回転軸35Raの後端部は、第2後板43Rに回転可能に支持されている。図17、図21に示すように、第2後板44Rは、第3フレーム6Cの後端部の右部に固定された第2固定板44Rに対して、第2取付具45Rにより取り付けられている。第2取付具45Rは、第2後板43R及び第2固定板44Rに形成された貫通孔に挿通されている。第2固定板44Rに形成された貫通孔である第2貫通孔44bは、第3直交方向に延びる長穴である。
第1挿通孔42a、第2挿通孔42b、第1貫通孔44a、第2貫通孔44bが、第3直交方向に延びる長穴であることにより、第1ローラ35Lの回転軸35Laと第2ローラ35Rの回転軸35Raを長穴に沿って移動させることで、第1ローラ35Lと第2ローラ35Rとの間の距離を調整することができる。
図19に示すように、第1ローラ35Lと第2ローラ35Rとは、第2モータ36の駆動に伴って中心軸回りに互いに内向き(対向する側が下向き)に回転する。尚、第2モータ36の駆動力を第1ローラ35L及び第2ローラ35Rに伝達する機構は、上述した歯車機構には限定されず、例えばチェーンとスプロケットを用いた機構であってもよい。
図16、図22に示すように、第1ローラ(一方のローラ)35Lは、当該第1ローラ35Lの表面に沿って螺旋状に設けられた第1螺旋部46を有している。第1螺旋部46は、第1ブラシ部47と第1弾性チューブ48とを有している。第1ブラシ部47は、第1ローラ35Lの表面からブラシ状に突出している。第1ブラシ部47は、多数本の毛を束ねた毛束を複数有している。第1ブラシ部47は、この複数の毛束を螺旋状に並べて配置することにより構成されている。第1ブラシ部47を構成する複数の毛束は、第1ローラ35Lの表面に螺旋状に並んで形成された多数の孔にそれぞれ植え付けられている。
第1弾性チューブ48は、例えば、ゴムチューブから構成されている。第1弾性チューブ48は、第1ローラ35Lの表面に螺旋状に巻回されている。第1ブラシ部47と第1弾性チューブ48とは、第1ローラ35Lの中心軸の方向にずれて(重ならずに)配置されている。第1ブラシ部47と第1弾性チューブ48とは、第1ローラ35Lの中心軸の方向に沿って交互に現れる。言い換えれば、第1ブラシ部47は、第1ローラ35Lの中心軸の方向に間隔をあけて現れる第1弾性チューブ48の間に配置されている。
図22に示すように、第1ローラ35Lの長さ方向(搬送方向A3)において、第1ブラシ部47が設けられている領域の幅W1は、第1弾性チューブ48の幅W2よりも大きい。第1弾性チューブ48の高さ(第1ローラ35Lの表面からの高さ)は、第1ブラシ部47の高さと同じか又は第1ブラシ部47の高さよりも高い。
図16に示すように、第2ローラ(他方のローラ)35Rは、当該第2ローラ35Rの表面に沿って螺旋状に設けられた第2螺旋部49を有している。第2螺旋部49は、第2ブラシ部50と第2弾性チューブ51とを有している。第2ブラシ部50は、第2ローラ35Rの表面からブラシ状に突出している。第2ブラシ部50は、多数本の毛を束ねた毛束を複数有している。第2ブラシ部50は、この複数の毛束を螺旋状に並べて配置することにより構成されている。第2ブラシ部50を構成する複数の毛束は、第2ローラ35Rの表面に螺旋状に並んで形成された多数の孔にそれぞれ植え付けられている。
第2弾性チューブ51は、例えば、ゴムチューブから構成されている。第2弾性チューブ51は、第2ローラ35Rの表面に螺旋状に巻回されている。第2ブラシ部50と第2弾性チューブ51とは、第2ローラ35Rの中心軸の方向にずれて(重ならずに)配置されている。第2ブラシ部50と第2弾性チューブ51とは、第2ローラ35Rの中心軸の方向に沿って交互に現れる。言い換えれば、第2ブラシ部50は、第2ローラ35Rの中心軸の方向に間隔をあけて現れる第2弾性チューブ51の間に配置されている。
図16に示すように、第2ローラ35Rの長さ方向(搬送方向A3)において、第2ブラシ部50が設けられている領域の幅W3は、第2弾性チューブ51の幅W4よりも大きい。第2弾性チューブ51の高さ(第2ローラ35Rの表面からの高さ)は、第2ブラシ部50の高さと同じか又は第2ブラシ部50の高さよりも高い。
第1ブラシ部47が設けられている領域の幅W1と第2ブラシ部50が設けられている領域の幅W3とは等しい。第1弾性チューブ48の幅W2と第2弾性チューブ51の幅W4とは等しい。第1螺旋部46と第2螺旋部49の螺旋の向きは、互いに逆方向である。第1弾性チューブ48と第2弾性チューブ51とは、第3搬送部3Cの搬送方向A3(前後方向)にずれて配置されている。
図15~図17、図20、図22に示すように、第3搬送部3Cの上方には、案内部材52が配置されている。案内部材52は、第3搬送部3Cの搬送方向A3(前後方向)に延設されている。案内部材52は、第1案内部521と第2案内部522とを有している。本実施形態の場合、第1案内部521と第2案内部522とは、1枚の板を折り曲げて形成されている。第1案内部521と第2案内部522は、垂直に(上下方向に)立設されている。
図16、図20に示すように、第1案内部521は、第3搬送部3Cの搬送方向A3(前後方向)の上流側から下流側に延びるにつれて一方のローラ(第1ローラ35L)側から他方のローラ(第2ローラ35R)側へと移行している。第1案内部521の下流側の端部(後端部)は、第2ローラ35Rの上方に位置している。第1案内部521の上流側の端部(前端部)は、第2ローラ35Rの幅方向の中心位置の上方又は当該中心位置よりも右方(第1ローラ35L側と反対側に延びる方向)の上方に位置している。第1案内部521の上流側の端部(前端部)は、第1ローラ35Lと第2ローラ35Rとの間に位置していてもよい。
図15、図16、図20、図22に示すように、第2案内部522は、第1案内部521よりも第3搬送部3Cの搬送方向A3の上流側(前側)に設けられている。第2案内部522は、第1案内部521よりも一方のローラ(第1ローラ35L)側に設けられている。第2案内部522は、第2ローラ35Rの上方において、第3搬送部3Cの搬送方向A3の上流側から下流側に向けて延びている。第2案内部522は、第1ローラ35Lの中心軸35La及び第2ローラ35Rの中心軸35Raに対して平行に延びて第1案内部521の上流側の端部と連続している。
図20に示すように、第3搬送部3Cの搬送方向A3(前後方向)において、第2ローラ35Rの上方における第1案内部521の長さL1と第2案内部522の長さL2との関係は、L1≧L2に設定されている。また、第3搬送部3Cの搬送方向A3において、第2ローラ35Rの上方における案内部材52の長さL3は、第1ローラ35L及び第2ローラ35Rの長さL4よりも短く且つ当該長さL4の半分以上(L4>L3≧L4/2)に設定されている。また、第1案内部521及び第2案内部522の高さは、結球野菜VGの結球部VG1の直径よりも大きく設定される。
図16、図21に示すように、案内部材52は、取付部材53に取り付けられている。取付部材53は、第1取付部531と第2取付部532とを有している。第1取付部531は、第2ローラ35Rの外方(右方)において第3フレーム6Cに取り付けられている。第2取付部532は、案内部材52の第2ローラ35R側の面に取り付けられている。これにより、案内部材52は、取付部材53を介して第3フレーム6Cに取り付けられている。
第1取付部531には、第3搬送部3Cの搬送方向A3に延びる長穴531aが形成されている。第1取付部531は、ボルトB1を長穴531aに挿通して第3フレーム6Cに形成されたねじ孔に螺合することにより、第3フレーム6Cに取り付けられている。そのため、長穴531aに対するボルトB1の位置を変化させることにより、第1取付部531を第3搬送部3Cの搬送方向A3に移動させることができる。これにより、案内部材52を第3搬送部3Cの搬送方向A3に移動させて、当該搬送方向A3における位置を調整することができる。
第2取付部532には、第3直交方向に延びる長穴532aが形成されている。本実施形態の場合、第3搬送方向A3は前後方向であり、第3直交方向は装置幅方向である。
第2取付部532は、ボルトB2を長穴532aに挿通して第1取付部531に形成されたねじ孔に螺合することにより、第1取付部531に取り付けられる。そのため、長穴532aに対するボルトB2の位置を変化させることにより、第2取付部532を第3直交方向に移動させることができる。これにより、案内部材52を第3直交方向に移動させて当該第3直交方向における位置を調整することができる。
第2取付部532は、案内部材52の第2案内部522に取り付けられている。第2案内部522には、上下方向に延びる長穴522aが形成されている。第2取付部532は、ボルトB3を長穴522aに挿通して第1取付部531に形成されたねじ孔に螺合することにより、第1取付部531に取り付けられる。そのため、長穴522aに対するボルトB3の位置を変化させることにより、案内部材52を第1取付部531に対して上方又は下方に移動させることができる。これにより、案内部材52の上下方向の位置(高さ)を調整することができる。
尚、案内部材52は、第1案内部521と第2案内部522とを有することが好ましいが、第1案内部521のみを有するものであってもよい。この場合、図20に仮想線で示すように、第1案内部521の上流側の端部(前端部)を第3搬送部3Cの最上流位置に配置し、第1案内部521の第3搬送方向A3の長さを長くすることが好ましい。
図16、図17、図21に示すように、案内部材52の下流側(後方)には、第2案内部材54が設けられている。第2案内部材54は、第3搬送部3Cの上方に配置されている。第2案内部材54は、第3搬送部3Cの搬送方向A3(前後方向)に延設されている。第2案内部材54は、固定部材55と移動部材56とを有している。固定部材55は、水平部551と傾斜部552とを有している。水平部551と傾斜部552は、1枚の板を折り曲げて形成されている。水平部551は、第3フレーム6Cに取り付けられている。傾斜部552は、水平部551に対して傾斜している。傾斜部552の下端部は、第2ローラ35Rの上方に位置している。具体的には、傾斜部552の下端部は、第2ローラ35Rの幅方向の中心位置の上方又は中心位置よりも右方の上方に位置している。傾斜部552は、上方に向かうにつれて右方に(第1ローラ35Lから離れる方向に)移行するように傾斜している。
移動部材56は、固定部材55に対して移動可能に取り付けられている。移動部材56は、平板状であって、固定部材55の傾斜部552に取り付けられている。これにより、移動部材56は、傾斜部552と同じ角度で傾斜している。移動部材56は、固定部材55に対して第3搬送部3Cの搬送方向A3の上流側に配置されている。言い換えれば、移動部材56は、固定部材55よりも案内部材52に近い側に配置されている。
固定部材55の水平部551には、第3直交方向に延びる長穴551aが形成されている。水平部551は、ボルトB4を長穴551aに挿通して第3フレーム6Cに形成されたねじ孔に螺合することにより、第3フレーム6Cに取り付けられる。そのため、長穴551aに対するボルトB4の位置を変化させることにより、固定部材55を第3直交方向に移動させることができる。これにより、第2案内部材54を第3直交方向に移動させて当該第3直交方向における位置を調整することができる。
移動部材56には、第3搬送部3Cの搬送方向に延びる長穴56aが形成されている。移動部材56は、ボルトB5を長穴56a及び固定部材55に形成した貫通孔に挿通し、当該ボルトB5にナットを螺合することにより、固定部材55に取り付けられる。そのため、長穴56aに対するボルトB5の位置を変化させることにより、移動部材56を第3搬送部3Cの搬送方向A3に移動させることができる。これにより、移動部材56を第3搬送部3Cの搬送方向A3に移動させて当該搬送方向における位置を調整することができる。移動部材56は、搬送方向の上流側に移動させることにより、案内部材52と当接又は近接させることができる。
図15~図17、図20に示すように、案内部材52の上流側(後方)には、第3案内部材57が設けられている。第3案内部材57は、第3搬送部3Cの上方に配置されている。第3案内部材57は、取付板571と傾斜部572とを有している。取付板571と傾斜部572とは、1枚の板を折り曲げて形成されている。取付部571は、第1ローラ35L及び第2ローラ35Rの前方において第3フレーム6Cに取り付けられている。傾斜部572は、取付部571に対して傾斜している。傾斜部572は、平面視にて、取付部571から搬送方向A3の下流側(後方)に向かうにつれて右方(第2ローラ35R側)に移行するように延設されている。傾斜部572の延設端は、案内部材52の第1ローラ35L側の面(左面)に当接又は近接している。
図15~図17、図21に示すように、第3搬送部3Cは、側板58を有している。側板58は、第1ローラ35L側において第3フレーム6Cの上部に取り付けられている。側板58は、第1ローラ35Lと平行に配置され、第3搬送部3Cの搬送方向A3に延びている。側板58は、水平部581と傾斜部582とを有している。水平部581と傾斜部582は、1枚の板を折り曲げて形成されている。水平部581は、第3フレーム6Cに取り付けられている。傾斜部582は、水平部581に対して傾斜している。傾斜部582の下端部は、第1ローラ35Lの上方に位置している。詳しくは、傾斜部582の下端部は、第1ローラ35Lの幅方向の中心位置よりも左方であって且つ上方に位置している。傾斜部582は、上方に向かうにつれて左方に(第2ローラ35Rから離れる方向に)移行するように傾斜している。
図16に示すように、水平部581には、第3直交方向に延びる長穴581aが形成されている。水平部581は、ボルトB6を長穴581aに挿通して第3フレーム6Cに形成されたねじ孔に螺合することにより、第3フレーム6Cに取り付けられる。そのため、長穴581aに対するボルトB6の位置を変化させることにより、側板58を第3直交方向に移動させることができる。これにより、側板58を第3直交方向に移動させて当該第3直交方向における位置を調整することができる。
図1に示すように、第3搬送部3Cの搬送方向A3の上流側には、第2搬送部3Bの搬送方向A2の下流端が配置されている。第2搬送部3Bの搬送方向A2の下流端は、第3搬送部3Cの第1ローラ35L側に配置されている。第2搬送部3Bの搬送方向A2は、平面視にて第3搬送部3Cの搬送方向A3に対して直角となっている。図14に示すように、第2搬送部3Bの搬送方向A2の下流端は、第3搬送部3Cの第1ローラ35L及び第2ローラ35Rよりも上方に配置されている。
図14、図20に示すように、第2搬送部3Bから搬送されてきた結球野菜VGは、第1ローラ35Lの左方(第2ローラ35Rと反対側)から第1ローラ35Lの上方に供給される。つまり、第2搬送部3Bは、第1ローラ(一方のローラ)35Lの上方に結球野菜VGを供給する供給部として機能する。
図16に示すように、搬送装置3は、第2搬送部(供給部)3Bから案内部材52に向けて延びる連絡部材60を備えている。図3、図11~図14に示すように、連絡部材60は、第2搬送部3Bの搬送方向A2の下流端に取り付けられている。連絡部材60は、接続部61と、傾斜板62と、側壁63と、を有している。接続部61は、第2搬送部3Bの第3側板22F及び第4側板22Rにそれぞれボルト等により接続されている。図14に示すように、傾斜板62は、第2搬送部(供給部)3Bの下流端からから第3搬送部3C側に向けて下向きに傾斜している。図16、図20に示すように、傾斜板62は、第2搬送部(供給部)3B側から案内部材52側に向けて延びており、第2搬送部(供給部)3B側から案内部材52側に向けて下向きに傾斜している。側壁63は、傾斜板62の幅方向の一方側(前側)と他方側(後側)からそれぞれ立ち上がっている。
図13、図16に示すように、傾斜板62には、第2接続部3B側から第3搬送部3C側に向けて(左方から右方に向けて)切り欠かれた複数の切り欠き62aが形成されている。切り欠き62aの数は、1つの移動板15に設けられた突出部16の数と対応している。本実施形態の場合、1つの移動板15に設けられた突出部16の数が3つであるため、切り欠き62aの数も3つである。3つの切り欠き62aは、傾斜板62の幅方向(移動体15の幅方向と同じ方向)に間隔をあけて形成されている。3つの突出部(第1突出部161、第2突出部162、第3突出部163)は、移動体15と共に移動して搬送面側(表側)から搬送面と反対側(裏側)に移行するときに、3つの切り欠き62aをそれぞれ通過する。
このような切り欠き62aを設けることにより、突出部16と連絡部材60との干渉が回避されるため、第2搬送部2Bを第3搬送部3Cに接近させて配置することが可能となる。
傾斜板62の幅方向(傾斜方向と直交する方向)は、第3搬送部3Cの搬送方向A3と一致している。図16、図20に示すように、第3搬送部3Cの搬送方向A3において、傾斜板62は案内部材52とオーバーラップしている。具体的には、第3搬送部3Cの搬送方向A3において、傾斜板62は案内部材52の第2案内部522とオーバーラップしている。また、第3搬送部3Cの搬送方向A3において、傾斜板62は第3案内部57の傾斜部572ともオーバーラップしている。また、第3搬送部3Cの搬送方向A3において、傾斜板62は案内部材52の第1案内部521ともオーバーラップしている。また、第3搬送部3Cの搬送方向A3において、傾斜板62の幅方向の他端部(後端部)は、第2案内部522の後端部(第1案内部521の前端部)よりも後方(下流側)に位置している。
図14に示すように、第2搬送部3Bの突出部16により支持されて搬送されてきた結球野菜VGは、第2搬送部3Bの搬送方向A2の下流端から傾斜板62へと移行し、傾斜板62の傾斜に沿って滑り落ちる(又は転がり落ちる)ことにより、第3搬送部3Cへと供給される。図20に示すように、第3搬送部3Cに供給された結球野菜VGは、案内部材52の第2案内部522の第1ローラ35L側の面(左面)に向けて移動する。言い換えれば、第2搬送部(供給部)3Bは、第2案内部522の第1ローラ35L側の面に向けて結球野菜VGを供給する。
図20に示すように、第2搬送部3Bから傾斜板62を介して第3搬送部3Cに供給された結球野菜VGは、第2案内部522により第2ローラ35R側への移動が阻止されるため、第1ローラ35Lの上に載った状態となる。第1ローラ35Lの上に載った状態の結球野菜VGは、第1ローラ35Lが回転していることにより姿勢が安定せずに自転する。これにより、結球野菜VGは、第1ローラ35L上で自転を繰り返しながら第2案内部522に沿って搬送方向A3の下流側へと搬送される。結球野菜VGは、下流側へと搬送されるにつれて、第1案内部521の平面視での傾斜に沿って第2ローラ35R側へと移行する。結球野菜VGは、第2案内部522及び第1案内部521に沿って搬送される過程で、自転を繰り返すことによって外葉VG2が下を向く下向き姿勢となる機会が生じる。結球野菜VGは、外葉VG2が下向きとなったときに、第1ローラ35Lと第2ローラ35Rとの間に外葉VG2が引き込まれる。
図19は、第1ローラ35Lと第2ローラ35Rとの間に外葉VG2が引き込まれた状態を示している。図19に示すように、第1ローラ35Lと第2ローラ35Rとの間に外葉VG2が引き込まれた結球野菜VGは、外葉VG2が下向きの下向き姿勢となる。
図20に示すように、第1ローラ35Lと第2ローラ35Rとの間に外葉VG2が引き込まれた結球野菜VGは、第1螺旋部46と第2螺旋部49の回転により第3搬送部3Cの搬送方向A3の下流側へと搬送される。言い換えれば、第3搬送部3Cは、第1ローラ35Lと第2ローラ35Rとの間に結球野菜VGの外葉VG2を挟持して、ローラ35L,35Rの軸方向(前後方向)に結球野菜VGを搬送する。
このように、第2搬送部3Bから第3搬送部3Cに供給された結球野菜VGは、第3搬送部3Cで搬送される途中に外葉VG2が下向きとなる下向き姿勢となる。そして、下向き姿勢となった結球野菜VGは、第3搬送部3Cの搬送方向A3の下流側へとさらに搬送され、下向き姿勢の状態で第3搬送部3Cから第4搬送部3Dへと移行する。
次に、第4搬送部3Dについて説明する。
図2、図23、図24に示すように、第4搬送部3Dは、第4フレーム6Dの上部に支持されている。第4搬送部3Dは、第3搬送部3Cの搬送方向A3の下流側に配置されている。第4搬送部3Dは、第3搬送部3Cにより搬送されてきた結球野菜VGを更に下流側(後方)に向けて搬送する。
図26等に示すように、第4搬送部3Dは、結球野菜VGの外葉VG2を挟んで搬送する挟持ベルト70を備えている。挟持ベルト70は、第1挟持ベルト71と第2挟持ベルト72とを含む。第1挟持ベルト71及び第2挟持ベルト72は、ゴム等の弾性体から構成されている。
図23~図26等に示すように、第1挟持ベルト71は、第3搬送部3Cの下流側の端部に近接して配置されており、第1ローラ35L及び第2ローラ35Rよりも下方に位置している。第2挟持ベルト72は、第1挟持ベルト71の下流側に配置されており、第1挟持ベルト71の下方に位置している。第4搬送部3Dの搬送方向A4(前後方向)において、第1挟持ベルト71の後部と第2挟持ベルト72の前部とはオーバーラップしている。
第1挟持ベルト71は、一方側ベルト71Lと他方側ベルト71Rとを含む。一方側ベルト71Lは、第4搬送部3Dの搬送方向A4に直交する方向(以下、「第4直交方向」という)の一方側(左側)に配置されている。他方側ベルト71Rは、第4直交方向の他方側(右側)に配置されている。第4搬送方向A4は前後方向であり、第4直交方向は装置幅方向である。一方側ベルト71L及び他方側ベルト71Rは、無端状であって、それぞれ複数のプーリに巻き掛けられている。
一方側ベルト71Lは、第3プーリ73、第4プーリ74、第5プーリ75に巻き掛けられている。第3プーリ73と第4プーリ74とは、第4直交方向に並んで配置されている。第4プーリ74と第5プーリ75とは、第4搬送部3Dの搬送方向A4に並んで配置されている。第4プーリ74は、当該第4プーリ74と同じ回転軸79aに取り付けられた第9プーリ79(後述する)の回転に伴って回転する。第4プーリ74の回転に伴って、第3プーリ73、第5プーリ75、一方側ベルト71Lが回転する。
他方側ベルト71Rは、第6プーリ76、第7プーリ77、第8プーリ78に巻き掛けられている。第6プーリ76と第7プーリ77とは、第4直交方向に並んで配置されている。第7プーリ77と第8プーリ78とは、第4搬送部3Dの搬送方向A4に並んで配置されている。第7プーリ77は、当該第7プーリ77と同じ回転軸82aに取り付けられた第12プーリ82(後述する)の回転に伴って回転する。第7プーリ77の回転に伴って、第6プーリ76、第8プーリ78、他方側ベルト71Rが回転する。
図26等に示すように、第4プーリ74と第7プーリ77、第5プーリ75と第8プーリ78は、それぞれ互いに近接している。これにより、一方側ベルト71Lと他方側ベルト71Rとは、互いに当接している。一方側ベルト71Lと他方側ベルト71Rとは、互いに当接する側において前方から後方に向けて(第3搬送部3Cから離れる方向である第4搬送方向A4に向けて)移動する。
図26、図28に示すように、第1挟持ベルト71は、一方側ベルト71Lと他方側ベルト71Rとの間に結球野菜VGの外葉VG2を挟持し、外葉VG2を挟持した状態で移動することにより、結球野菜VGを下流側(前方)から上流側(後方)に向けて(搬送方向A4に向けて)搬送する。第1挟持ベルト71による結球野菜VGの搬送では、第3搬送部3Cから移行してきたときの姿勢が維持される。つまり、第1挟持ベルト71により搬送される結球野菜VGの姿勢は、外葉VG2が下向きの下向き姿勢である。
第2挟持ベルト72は、第1挟持ベルト71により搬送されてきた結球野菜VGを更に下流側へと搬送する。第2挟持ベルト72は、1本のベルトから構成されている。図27に示すように、第2挟持ベルト72は、1本のベルトが720°(2回転)ねじられて、ねじられたベルトの両端部72a,72bが互いに接合された無端状のベルトである。第2挟持ベルト72は、平面視にて8の字状に複数のプーリに掛け渡されている。
図26、図28に示すように、複数のプーリは、第9プーリ79、第10プーリ80、第11プーリ81、第12プーリ82、第13プーリ83、第14プーリ84を含む。
第9プーリ79、第10プーリ80、第11プーリ81は、第4直交方向の一方側(左側)に配置されている。第9プーリ79は、第4プーリ74の下方に配置されており、第4プーリ74と同じ回転軸79aに取り付けられている。これにより、第4プーリ74と第9プーリ79とは、回転軸79a回りに同じ方向に回転する。第10プーリ80は、第9プーリ79の後方に配置されている。第9プーリ79と第10プーリ80とは、第4搬送部3Dの搬送方向に並んで配置されている。第11プーリ81は、第4搬送部3Dの搬送方向A4において、第9プーリ79と第10プーリ80との間であって且つ第9プーリ79及び第10プーリ80よりも左方に配置されている。
第12プーリ82、第13プーリ83、第14プーリ84は、第4直交方向の他方側(右側)に配置されている。第12プーリ82は、第7プーリ77の下方に配置されており、第7プーリ77と同じ回転軸82aに取り付けられている。これにより、第7プーリ77と第12プーリ82とは、回転軸82a回りに同じ方向に回転する。第13プーリ83は、第12プーリ82の後方に配置されている。第12プーリ82と第13プーリ83とは、第4搬送部3Dの搬送方向に並んで配置されている。第14プーリ84は、第4搬送部3Dの搬送方向において、第12プーリ82と第13プーリ83との間であって且つ第12プーリ82及び第13プーリ83よりも左方に配置されている。
第4搬送部3Dは、第2挟持ベルト72を上流側から下流側(前方から後方)に向けて移動させる移動装置85を備えている。移動装置85は、第2挟持ベルト72が掛け渡された複数のプーリ(第9プーリ79、第10プーリ80、第11プーリ81、第12プーリ82、第13プーリ83、第14プーリ84)と、これら複数のプーリを回転させる回転装置86(図43参照)とを有している。
図43に示すように、回転装置86は、第3モータ95を有している。後述するように、第3モータ95の回転駆動力によって、第10プーリ80及び第13プーリ83が回転する。第10プーリ80の回転に伴って、第9プーリ79と第11プーリ81が回転する。また、第13プーリ83の回転に伴って、第12プーリ82と第14プーリ84が回転する。これら複数のプーリ(第9プーリ79、第10プーリ80、第11プーリ81、第12プーリ82、第13プーリ83、第14プーリ84)の回転により、第2挟持ベルト72が回転(移動)する。
図26、図28に示すように、第9プーリ79と第12プーリ82、第10プーリ80と第13プーリ83とは、それぞれ互いに近接している。これにより、第2挟持ベルト72は、第4搬送部3Dの搬送方向A4において、第9プーリ79と第12プーリ82に挟まれた位置から、第10プーリ80と第13プーリ83に挟まれた位置までの区間Z1において、互いに当接している。以下、区間Z1を「当接区間Z1」という。第2挟持ベルト72は、当接区間Z1において、前方から後方に向けて(第3搬送部3Cから離れる方向に向けて)移動する。
第2挟持ベルト72は、断面が凸形のベルトであって、表面が平坦で且つ裏面に突出部が形成されている。第2挟持ベルト72は、平坦な表面側で結球野菜VGの外葉VG2を挟持する。第2挟持ベルト72の裏面に形成された突出部は、複数のプーリ(第9プーリ79、第10プーリ80、第11プーリ81、第12プーリ82、第13プーリ83、第14プーリ84)にそれぞれ形成された溝に嵌まっている。
図1、図2、図23、図24等に示すように、第4搬送部3Dの上方には、カバー板87が設けられている。カバー板87は、第4フレーム6Dの上部に取り付けられている。カバー板87の下面には、複数の軸受が取り付けられている。当該複数の軸受には、それぞれ第4プーリ74及び第9プーリ79の回転軸79aの上部、第7プーリ77及び第12プーリ82の回転軸82aの上部、第10プーリ80の回転軸80aの上部、第11プーリ81の回転軸81aの上部、第13プーリ83の回転軸83aの上部、第14プーリ84の回転軸84aの上部が支持されている。第4搬送部3Dの上方であってカバー板87の下方には、基板90が設けられている。回転軸79a、80a、81a、82a、83a、84aの下部は、基板90の下面に取り付けられた複数の軸受にそれぞれ支持されている。
図26、図28、図29に示すように、第2挟持ベルト72は、下向き挟持部72aと、上向き挟持部72bと、反転挟持部72cと、を有している。下向き挟持部72a、反転挟持部72c、上向き挟持部72bは、この順番で、第4搬送部3Dの搬送方向A4の上流側から下流側にかけて設けられている。図26に示すように、下向き挟持部72a、上向き挟持部72b、反転挟持部72cは、当接区間Z1に設けられている。具体的には、下向き挟持部72aは、当接区間Z1の上流部に設けられている。上向き挟持部72bは、当接区間Z1の下流部に設けられている。反転挟持部72cは、当接区間Z1の中流部に設けられている。反転挟持部72cでは、第2挟持ベルト72が搬送方向A4に延びる軸回りにねじられており、上流側から下流側に向かう過程で第2挟持ベルト72は上下方向が反転する。
下向き挟持部72aは、外葉VG2を下向きで挟持する。上向き挟持部72bは、外葉VG2を上向きで挟持する。図28、図29に示すように、反転挟持部72cは、下向き挟持部72aの下流側且つ上向き挟持部72bの上流側において、結球野菜VGを外葉VG2が下向きの姿勢から上向きの姿勢に反転させる。
図24、図26に示すように、第4搬送部3Dは、第2挟持ベルト72を押さえる押さえローラ88を有している。押さえローラ88は、取付板66により第4フレーム6Dの上部に取り付けられている。押さえローラ88は、第4直交方向の軸回りに回転可能である。押さえローラ88の外周面は、反転挟持部72cにおいて第2挟持ベルト72に当接している。押さえローラ88は、反転挟持部72cにおいて、上方又は下方(図示例では上方)から第2挟持ベルト72を押さえている。押さえローラ88は、第2挟持ベルト72の移動に伴って回転(自転)する。これにより、反転挟持部72cにおける第2挟持ベルト72のねじりの状態(向き)が、押さえローラ88からの押圧力により適切に維持される。
尚、図示例では、第2挟持ベルト72が第4搬送部3Dの搬送方向の上流側から下流側に向かうにつれて急激にねじられているが、図示例よりも緩やかにねじられていてもよい。つまり、当接区間Z1における反転挟持部72cの長さ(第4搬送部3Dの搬送方向の長さ)は、下向き挟持部72aや上向き挟持部72bよりも長くてもよい。また、押さえローラ88の回転軸の方向は、第4直交方向であることが好ましいが、第2挟持ベルト72のねじりの状態に応じて当該直交方向に対して傾斜していてもよい。
図28、図29に示すように、第1挟持ベルト71により搬送されてきた結球野菜VGは、外葉VG2が下向きの姿勢で第2挟持ベルト72の当接区間Z1に移行し、当該当接区間Z1において外葉VG2が挟持された状態で搬送される。第2挟持ベルト72の当接区間Z1に移行した結球野菜VGは、先ず当接区間Z1の上流側にある下向き挟持部72aで外葉VG2が挟持される。結球野菜VGは、下向き挟持部72aでは、結球野菜VGは外葉VG2が下向きの姿勢で搬送される。続いて、結球野菜VGは、第2挟持ベルト72の移動(回転)に伴って下向き挟持部72aから反転挟持部72cに移行する。結球野菜VGは、反転挟持部72cにおいて外葉VG2が下向きの姿勢から上向きの姿勢に反転される。続いて、結球野菜VGは、第2挟持ベルト72の移動(回転)に伴って反転挟持部72cから上向き挟持部72bに移行する。結球野菜VGは、上向き挟持部72bでは、結球野菜VGは外葉VG2が上向きの姿勢で搬送される。このように、結球野菜VGは、第2挟持ベルト72により挟持された状態で移動し、移動に伴って外葉VG2が下向きの姿勢から上向きの姿勢に反転する。
図23、図24、図26、図28等に示すように、第4搬送部3Dは、支持板89を備えている。支持板89は、第2挟持ベルト72の移動に伴って反転する結球野菜VGの結球部VG1を下方から支持する。支持板89は、第2挟持ベルト72の下方に配置されている。図26に示すように、支持板89は、第2挟持ベルト72の移動の方向(第4搬送部3Dの搬送方向A4)と直交する方向において、外葉VG2の挟持位置(外葉VG2が挟持されている部分)からずれた位置に配置されている。言い換えれば、支持板89は、第4搬送部3Dの装置幅方向の中心から左方又は右方にずれた位置に配置されている。支持板89のズレの方向は、反転挟持部72cにおいて結球野菜VGがねじられる方向に設定される。本実施形態の場合、反転挟持部72cにおいて結球野菜VGは左方にねじられるため、支持板89は外葉VG2の挟持位置の左方にずれた位置に配置されている。反転挟持部72cにおいて結球野菜VGが右方にねじられる場合、支持板89は外葉VG2の挟持位置の右方にずれた位置に配置される。
尚、本実施形態の場合、支持板89は、第2挟持ベルト72の移動の方向と直交する方向(第4直交方向)において、外葉VG2の挟持位置とオーバーラップしていないが、オーバーラップしていてもよい。例えば、支持板89は、外葉VG2の挟持位置(第4搬送部3Dの装置幅方向の中心)から左方と右方の両方に延びていてもよい。
支持板89は、起立部891と、水平部892と、移行部893と、を有している。起立部891と水平部892と移行部893とは、1枚の板を折り曲げて形成されている。図23、図24に示すように、起立部891は、第2挟持ベルト72の下方に設けられた基板90にボルト等により固定されており、基板90から上方に向けて起立している。起立部891は、前方起立部891aと後方起立部891bとを含む。前方起立部891aは、第7プーリ77及び第12プーリ82の下方に配置されている。後方起立部891bは、第12プーリ82と第14プーリ84との間に配置されている。前方起立部891aの高さは、後方起立部891bの高さよりも高い。水平部892は、前方起立部891aの上端部から水平に後方に向けて延びている。移行部893は、水平部892の後端部から後方起立部891bの上端部まで延びている。移行部893は、前方(上流側)から後方(下流側)に向かうにつれて下向きに移行している。言い換えれば、移行部893は、水平部892の後端部から下向きに傾斜している。
図26に示すように、支持板89は、第2挟持ベルト72の移動の方向(第4搬送部3Dの搬送方向A4)において、下向き挟持部72a及び反転挟持部72cとオーバーラップする領域に設けられている。支持板89は、第2挟持ベルト72の移動の方向(第4搬送部3Dの搬送方向A4)において、少なくとも、下向き挟持部72aの一部及び反転挟持部72cの一部とオーバーラップする領域に設けられていればよいが、下向き挟持部72aの全部及び反転挟持部72cの全部とオーバーラップする領域に設けられていてもよい。
図28~図30に示すように、支持板89は、第2挟持ベルト72の移動に伴って反転する結球野菜VGの結球部VG1を下方から支持する。結球野菜VGは、反転挟持部72cにおいて外葉VG2が下向きの姿勢から上向きの姿勢に反転される過程で、結球部VG1が第2挟持ベルト72の左方に突出する横向き又は斜め向き姿勢となる。支持板89は、横向き又は斜め向き姿勢となった結球野菜VGの結球部VG1に対して下方から当接し、結球部VG1の重量を受けることができる。そのため、結球野菜VGが横向き又は斜め向き姿勢となったときに、結球部VG1の重量によって外葉VG2が折れ曲がったり破断したりすることが防がれる。
上述したように、結球野菜VGは、第4搬送部3Dにより搬送される過程で、外葉VG2が下向きの姿勢から上向きの姿勢に反転される。そして、外葉VG2が上向きの姿勢となった結球野菜VGは、搬送方向A4の下流端(上向き挟持部72bの下流端)において外葉VG2の挟持が解除されて第5搬送部3Eに移行する。
図2、図39等に示すように、第5搬送部3Eは、第5フレーム6Eに支持されている。第5搬送部3Eは、第4搬送部3Dよりも下方に配置されている。以下、第4搬送部3Dを「上段搬送部3D」、第5搬送部3Eを「下段搬送部3E」ということがある。
第5搬送部(下段搬送部)3Eは、第4搬送部(上段搬送部)3Dによる挟持が解除された結球野菜VGの外葉VG2を挟持して、更に下流側(後方)へと搬送する。
図31、図41に示すように、第5搬送部3Eは、当該第5搬送部3Eの搬送方向A5において、第4搬送部3Dとオーバーラップする重複部91と、第4搬送部3Dとオーバーラップしない非重複部92と、を有している。非重複部92は、重複部91よりも搬送方向A5の下流側(後方)に配置されている。第5搬送部3Eの搬送方向A5は、第4搬送部3Dの搬送方向A4と同じく前後方向であって、具体的には前方から後方へと向かう方向である。
図41に示すように、第5搬送部3Eは、無端状のベルト93(以下、「下段ベルト93」という)と、下段ベルト93が掛け渡された複数のプーリ100(以下、「下段プーリ100」という)と、を有している。
下段ベルト93は、下段ベルト93Lと下段ベルト93Rとを含む。下段ベルト93Lと下段ベルト93Rは、いずれもゴムベルト等の弾性ベルトである。下段ベルト93Lは、第5搬送部3Eの搬送方向A5に直交する方向(以下、「第5直交方向」という)の一方側(左側)に配置されている。下段ベルト93Rは、第5直交方向の他方側(右側)に配置されている。本実施形態の場合、第5搬送方向A5は前後方向であり、第5直交方向は装置幅方向である。
下段ベルト93は、下段プーリ100の回転により水平面内において回転する。下段ベルト93Lの他方側(左側)と下段ベルト93Rの一方側(右側)とは、互いに当接している。言い換えれば、下段ベルト93L及び下段ベルト93Rは、装置内方側(装置幅方向の中心側)において互いに当接している。下段ベルト93L及び下段ベルト93Rは、互いに当接する側(内側)において前方から後方に向けて移動する。
複数の下段プーリ100は、第1下段プーリ101、第2下段プーリ102、第3下段プーリ103、第4下段プーリ104、第5下段プーリ105、第6下段プーリ106、第7下段プーリ107、第8下段プーリ108を含む。第1下段プーリ101~第8下段プーリ108は、第5直交方向の一方側(左側)と他方側(右側)にそれぞれ配置されている。以下、第5直交方向の一方側(左側)に配置された下段プーリを「第1下段プーリ101L」等と記し、第5直交方向の他方側(右側)に配置された下段プーリを「第1下段プーリ101R」等と記す。
図1、図39に示すように、第5フレーム6Eの左上部には第1板94Lが取り付けられており、第5フレーム6Eの右上部には第2板94Rが取り付けられている。第1下段プーリ101L~第8下段プーリ108Lの中心軸は、第1板94Lに回転可能に支持されている。第1下段プーリ101R~第8下段プーリ108Rの中心軸は、第2板94Rに回転可能に支持されている。第1板94Lと第2板94Rとの間には、隙間G1が形成されている。隙間G1は、第5搬送部3Eの搬送方向A5(前後方向)に延びている。隙間G1は、結球野菜VGの外葉VG2が通ることができる幅に形成されている。
下段ベルト93Lは、第1下段プーリ101L~第8下段プーリ108Lに巻き掛けられている。第8下段プーリ108Lは、下段ベルト93Lのテンション調整用であって、第5直交方向に移動可能である。下段ベルト93Rは、第1下段プーリ101R~第8下段プーリ108Lに巻き掛けられている。第8下段プーリ108Rは、下段ベルト93Rのテンション調整用であって、第5直交方向に移動可能である。
第7下段プーリ107L,107Rは、第3モータ95から動力伝達機構110を介して伝達される回転駆動力により回転する。図43に示すように、動力伝達機構110は、第7スプロケット111、第8スプロケット112、第9スプロケット113、第10スプロケット114、チェーン115を有している。第7スプロケット111は、第3モータ95の出力軸に取り付けられている。第8スプロケット112は、第7下段プーリ107Lと同じ回転軸107Laに取り付けられており、第7下段プーリ107Lの下方に配置されている。第9スプロケット113は、第7下段プーリ107Rと同じ回転軸107Raに取り付けられており、第7下段プーリ107Rの下方に配置されている。第10スプロケット114は、回転軸107La,107Raと平行に配置された回転軸114aに取り付けられている。第10スプロケット114は、チェーン115のテンション調整用のスプロケットである。チェーン115は、第7スプロケット111、第8スプロケット112、第9スプロケット113、第10スプロケット114に巻き掛けられている。第3モータ95が駆動すると、第7スプロケット111、第8スプロケット112、第9スプロケット113、第10スプロケット114、チェーン115が回転する。第8スプロケット112の回転に伴って第7下段プーリ107Lが回転する。第9スプロケット113の回転に伴って第7下段プーリ107Rが回転する。
第7下段プーリ107Lの回転に伴って、第1下段プーリ101L~第6下段プーリ106L、第8下段プーリ108L、下段ベルト93Lが回転する。第7下段プーリ107Rの回転に伴って、第1下段プーリ101R~第6下段プーリ106R、第8下段プーリ108R、下段ベルト93Rが回転する。このように、第3モータ95の回転駆動力によって、第1下段プーリ101L~第8下段プーリ108L、第1下段プーリ101R~第8下段プーリ108R、下段ベルト93L、下段ベルト93Rが回転する。
図41に示すように、下段ベルト93Lは、第5直交方向の一方側(左側)から外葉VG2に当接する。下段ベルト93Rは、第5搬直交方向の他方側(右側)から外葉VG2に当接する。これにより、結球野菜VGの外葉VG2が、下段ベルト93Lと下段ベルト93Rとの間に挟持される。以下、下段ベルト93Lを「第1挟持体93L」、下段ベルト93Rを「第2挟持体93R」ということがある。
下段ベルト93Lが巻き掛けられた複数のプーリのうち、第3下段プーリ103L、第4下段プーリ104L、第5下段プーリ105L、第6下段プーリ106Lは、下段ベルト(第1挟持体)93Lを、外葉VG2側(下段ベルト93R側)に向けて押圧する押圧部材(以下、「第1押圧部材116L」という)である。第1押圧部材116Lは、下段ベルト93Lと共に回転(自転)する。
下段ベルト93Rが巻き掛けられた複数のプーリのうち、第3下段プーリ103R、第4下段プーリ104R、第5下段プーリ105R、第6下段プーリ106Rは、下段ベルト(第1挟持体)93Rを、外葉VG2側(下段ベルト93L側)に向けて押圧する押圧部材(以下、「第2押圧部材116R」という)である。第2押圧部材116Rは、下段ベルト93Rと共に回転(自転)する。
図41に示すように、第1押圧部材116Lと第2押圧部材116Rとは、第5搬送部3Eの搬送方向A5に沿って交互に配置されている。具体的には、第5搬送部3Eの搬送方向A5に沿って、第3下段プーリ103R、第3下段プーリ103L、第4下段プーリ104R、第4下段プーリ104L、第5下段プーリ105R、第5下段プーリ105L、第6下段プーリ106R、第6下段プーリ106Lの順に配置されている。
第1押圧部材116Lと第2押圧部材116Rとを第5搬送部3Eの搬送方向A5に沿って交互に配置することにより、下段ベルト(第1挟持体)93Lと下段ベルト(第2挟持体)93Rとが波状に湾曲して弾性変形する。そのため、下段ベルト93Lと下段ベルト93Rとの間に外葉VG2を確実に挟持することができる。
図31、図41に示すように、複数の下段プーリ100のうち、最も上流側にある第1下段プーリ101L,101Rは、重複部91に配置されている。言い換えれば、複数の下段プーリ100は、重複部91に配置された第1下段プーリ101L,101Rを含む。
上述したように、第4搬送部3Dに設けられた第2挟持ベルト72は、複数のプーリ(第9プーリ79、第10プーリ80、第11プーリ81、第12プーリ82、第13プーリ83、第14プーリ84)に掛け渡されている。以下、第2挟持ベルト72を「上段ベルト72」、第2挟持ベルト(上段ベルト)72が掛け渡された複数のプーリを「上段プーリ」という場合がある。また、複数の上段プーリのうち、最も下流側に配置された上段プーリ(第10プーリ80、第13プーリ83)を「第1上段プーリ80,83」という。
図31、図32に示すように、第1上段プーリ80は、第1下段プーリ101Lの上方に配置されている。第1上段プーリ83は、第1下段プーリ101Rの上方に配置されている。第1上段プーリ80は、第1下段プーリ101Lと同一の回転軸80aに支持されている。第1上段プーリ83は、第1下段プーリ101Rと同一の回転軸83aに支持されている。回転軸80aと回転軸83aとは、互いに平行に配置されており、それぞれ上下方向に延びている。回転軸80aの上部に第1上段プーリ80が取り付けられ、回転軸80aの下部に第1下段プーリ101Lが取り付けられている。また、回転軸83aの上部に第1上段プーリ83が取り付けられ、回転軸83aの下部に第1下段プーリ101Rが取り付けられている。これにより、第1上段プーリ(第10プーリ)80と第1下段プーリ101Lとは、回転軸80aの回転に伴って一体的に同じ角速度で回転する。また、第1上段プーリ(第13プーリ)83と第1下段プーリ101Rとは、回転軸83aの回転に伴って一体的に同じ速度(角速度)で回転する。
上述した通り、第3モータ95(図25参照)の回転駆動力により、第1下段プーリ101L,101Rが回転し、第1下段プーリ101L,101Rの回転に伴って第1上段プーリ(第10プーリ80、第13プーリ83)も回転する。
図31、図32、図38等に示すように、搬送装置3は、第5搬送部(下段搬送部)3Eにて搬送される結球野菜VGの結球部VG1の底部を支持する支持部材117を備えている。支持部材117は、第5搬送部3Eの下方に配置されている。図31に示すように、支持部材117は、第5搬送部3Eの搬送方向A5(前後方向)において、重複部91の下方から非重複部92の下方にわたって設けられている。
図34~図37に示すように、支持部材117は、第1支持部材117Lと第2支持部材117Rとを含む。第1支持部材117Lは、第5直交方向の一方側(左側)に配置されている。第2支持部材117Rは、第5直交方向の他方側(右側)に配置されている。第1支持部材117Lと第2支持部材117Rとの間には、結球野菜VGの根VG3が挿入可能な挿入部118が形成されている。挿入部118は、第5搬送部3Eの搬送方向A5に沿って延びている。尚、図36では、第2支持部材117Rの一部(他方支持体130R)を省略している。
図34~図37に示すように、第1支持部材117Lは、第1支持ベルト119Lを有している。第1支持ベルト119Lは、無端状であって、第5搬送部3Eの搬送方向A5に移動可能な第1支持面120Lを有している。第2支持部材117Rは、第2支持ベルト119Rを有している。第2支持ベルト119Rは、無端状であって、第5搬送部3Eの搬送方向A5に移動可能な第2支持面120Rを有している。第1支持ベルト119Lと第2支持ベルト119Rとは、互いに平行に間隔をあけて配置されている。第1支持ベルト119Lと第2支持ベルト119Rとの間に挿入部118が形成されている。
第1支持ベルト119L及び第2支持ベルト119Rは、ゴム等の弾性体から構成されている。第1支持面120L及び第2支持面120Rは、ゴムやスポンジ等の弾性体から構成されている。本実施形態の場合、第1支持面120L及び第2支持面120Rは、第1支持ベルト119L及び第2支持ベルト119Rの一部(表面)である。但し、第1支持面120L及び第2支持面120Rは、第1支持ベルト119L及び第2支持ベルト119Rの表面に別部材を接合することにより構成してもよい。例えば、ゴム製のベルトの表面にスポンジを貼り付けて第1支持面120L及び第2支持面120Rを構成することができる。
図36に示すように、第1支持ベルト119L及び第2支持ベルト119Rは、それぞれ複数のプーリに掛け渡されている。具体的には、第1支持ベルト119Lは、第15プーリ121、第16プーリ122、第17プーリ123に掛け渡されている。第2支持ベルト119Rは、第18プーリ124、第19プーリ125、第20プーリ126に掛け渡されている。第15プーリ121と第18プーリ124とは、第1回転軸127に取り付けられている。第16プーリ122と第19プーリ125とは、第2回転軸128に取り付けられている。第17プーリ123と第20プーリ126とは、第3回転軸129に取り付けられている。第17プーリ123と第20プーリ126は、第1支持ベルト119L及び第2支持ベルト119Rのテンション調整用のプーリであり、上下方向に移動可能である。
図34、図35、図37に示すように、第1支持部材117Lは、一方支持体130Lを有している。第2支持部材117Rは、他方支持体130Rを有している。一方支持体130Lは、第5直交方向の一方側(左側)に配置されている。他方支持体130Rは、第5直交方向の他方側(右側)に配置されている。第1回転軸127、第2回転軸128、第3回転軸129は、一方支持体130及び他方支持体130Rに回転可能に支持されている。
一方支持体130Lは、垂直板部131Lと傾斜板部132Lとを有している。他方支持体130Rは、垂直板部131Rと傾斜板部132Rとを有している。
垂直板部131Lと垂直板部131Rとは、第1支持ベルト119L及び第2支持ベルト119Rを挟んで互いに平行に対向して配置されている。第1回転軸127、第2回転軸128、第3回転軸129は、垂直板部131Lと垂直板部131Rとに亘って架設されている。
図37等に示すように、傾斜板部132Lは、垂直板部131Lの上端から上方且つ左方に延びている。傾斜板部132Rは、垂直板部131Rの上端から上方且つ右方に延びている。傾斜板部132Lの上面は、第1支持ベルト119Lの一方側(左側)から結球部VG1を支持可能な一方支持面132Laである。傾斜板部132Rの上面は、第1支持ベルト119Rの一方側(右側)から結球部VG1を支持可能な他方支持面132Raである。一方支持面132La及び他方支持面132Raは、第5直交方向において、挿入部118から離れるに従って上方に移行する傾斜面である。具体的には、一方支持面132Laは、上方に向かうにつれて左方に移行する傾斜面である。他方支持面132Raは、上方に向かうにつれて右方に移行する傾斜面である。
図34、図35に示すように、傾斜板部132Lには、切欠部132Lbが形成されている。傾斜板部132Rには、切欠部132Rbが形成されている。図32、図35に示すように、切欠部132Lbには回転軸80aが挿通される。切欠部132Rbには回転軸83aが挿通される。
図32、図38に示すように、垂直板部131L及び垂直板部131Rは、ボルトB7により第5フレーム6Eに取り付けられている。第5フレーム6Eには、上下方向に延びる長穴67が形成されている。長穴67に挿通されたボルトB7と当該ボルトB7に螺合されたナットにより、垂直板部131L及び垂直板部131Rが第5フレーム6Eに対して取り付けられている。ボルトB7を長穴67に沿って移動させることにより、垂直板部131L及び垂直板部131Rを第5フレーム6Eに対して上方又は下方に移動させることができる。これにより、支持部材117の高さ位置を変更することができる。
図38に示すように、第1回転軸127の一端側(垂直板部131L側)には、第1傘歯車133が取り付けられている。第1傘歯車133は、第2傘歯車134と噛み合っている。第2傘歯車134は、第1上段プーリ80と第1下段プーリ101Lとを回転させる回転軸80aの下端部に取り付けられている。
図35、図36に示すように、第2回転軸128の他端側(垂直板部131R側)には、第11スプロケット135が取り付けられている。垂直板部131Rには、第12スプロケット136及び第13スプロケット137が回転可能に支持されている。第11スプロケット135、第12スプロケット136、第13スプロケット137には、チェーン138が掛け渡されている。第13スプロケット137は、チェーン138のテンション調整用のスプロケットであり、上下方向に移動可能である。
回転軸80aの回転動力は、第2傘歯車134から第1傘歯車133に伝達され、第1傘歯車133が回転する。第1傘歯車133の回転に伴って、第1回転軸127、第15プーリ121、第18プーリ124が回転する。第1回転軸127の回転に伴って、第11スプロケット135、第12スプロケット136、第13スプロケット137、チェーン138が回転する。第11スプロケット135の回転に伴って、第16プーリ122及び第19プーリ125が回転する。これにより、第1支持ベルト119L及び第2支持ベルト119Rが回転する。第1支持ベルト119L及び第2支持ベルト119Rの回転により、第1支持面120L及び第2支持面120Rは前方から後方(矢印A5方向)に移動する。
図34~図36に示すように、垂直板部131Lと垂直板部131Rとの間には、複数本(4本)のピン139が架設されている。複数本のピン139は、第5直交方向に延びている。図36に示すように、複数本のピン139は、第5搬送部3Eの搬送方向A5において、最も上流側のプーリ(第15プーリ121、第18プーリ124)と、最も下流側のプーリ(第16プーリ122、第19プーリ125)との間に配置されている。複数本のピン139は、互いに平行に間隔をあけて配置されている。ピン139は、当該ピン139の中心軸回りに回転可能である。ピン139は、第1支持ベルト119L及び第2支持ベルト119Rの下面に当接しており、第1支持ベルト119L及び第2支持ベルト119Rを下方から支持している。ピン139は、第1支持ベルト119L及び第2支持ベルト119Rの回転に伴って回転(自転)する。
図33、図38に示すように、第4搬送部(上段搬送部)3Dにより搬送されてきた結球野菜VGは、第4搬送部3Dの搬送方向A4の下流端(第1上段プーリ80,83の位置)に達すると、第2挟持ベルト72による外葉VG2の挟持が解除される。そのため、結球野菜VGは自重により下降するが、第4搬送部3Dとオーバーラップする第5搬送部3Eの重複部91(図31、図41参照)により支持される。具体的には、図37、図38に示すように、結球野菜VGは、下段ベルト93Lと下段ベルト93Rとの間に外葉VG2が挟持されると共に、結球部VG1が第5搬送部3Eの下方に配置された支持部材117により支持される。
支持部材117により支持された結球部VG1は、第1支持面120Lと第2支持面120Rにより下方から支持されると共に、第1支持ベルト119Lと第2支持ベルト119Rとの間に形成された挿入部118に根VG3が挿入される。そのため、結球野菜VGの姿勢(上向き姿勢)が安定する。また、結球部VG1が大きい場合には、結球部VG1が第1支持面120Lと第2支持面120Rにより左斜め下方と右斜め下方から支持されることによっても、結球野菜VGの姿勢(上向き姿勢)が安定する。
支持部材117により支持された結球部VG1は、姿勢(上向き姿勢)が安定することにより、結球部VG1の大きさに関わらず、結球部VG1の根VG3の基端部(根元)の高さが略一定となる。結球野菜VGは、下段ベルト93Lと下段ベルト93Rとの間に外葉VG2が挟持され、第1支持面120Lと第2支持面120Rに結球部VG1が支持された状態で、下段ベルト93Lと下段ベルト93Rの移動(回転)に伴って搬送方向A5の下流側(後方)に搬送される。
図39、図40、図44に示すように、第5搬送部3Eの搬送方向A5において、支持部材117の下流側(後方)には、第1切断装置4と第2切断装置5が配置されている。第1切断装置4と第2切断装置5は、前方から後方に向けて並んで配置されている。具体的には、第1切断装置4が相対的に前方に配置され、第2切断装置5が相対的に後方に配置されている。第1切断装置4及び第2切断装置5は、第5搬送部3Eの下方に配置されている。
図40、図42、図50に示すように、第1切断装置(根切断装置)4は、下段ベルト93L及び下段ベルト93Rの下方に配置されている。尚、図42では、下段プーリ100の図示を省略している。第1切断装置4は、下段ベルト93L,93Rにより外葉VG2を挟持されて吊り下げられた結球野菜VGの根VG3を切断する。
図45~図48に示すように、第1切断装置4は、根揃え部140、根引き込み部170、根切断部180を有している。根揃え部140、根引き込み部170、根切断部180は、第5搬送部3Eの下方に配置されている。
先ず、根揃え部140について説明する。
根揃え部140は、第5搬送部3Eの搬送方向A5において、支持部材117の下流側であって且つ根引き込み部170の上流側に配置されている。根揃え部140は、第5搬送部3Eにより搬送されている結球野菜VGの根VG3を揃える。
根揃え部140は、第1回転体141Lと、第2回転体141Rと、第1弾性板142Lと、第2弾性板142Rと、回転駆動機構143と、を備えている。
第1回転体141Lは、第5直交方向の一方側(左側)に配置されている。第2回転体141Rは、第5直交方向の他方側(右側)に配置されている。第1回転体141Lと第2回転体141Rは、同径且つ同長さの円筒状である。第1回転体141Lは、第1軸体141Laに外嵌されている。第2回転体141Rは、第2軸体141Raに外嵌されている。尚、第1回転体141Lと第1軸体141La、及び、第2回転体141Rと第2軸体141Raとは、それぞれ一体物であってもよい。第1軸体141La及び第1回転体141Lと、第2軸体141Ra及び第2回転体141Rとは、互いに平行に間隔をあけて配置されており、第5搬送部3Eの搬送方向A5に延びている。
第1弾性板142L及び第2弾性体142Rは、ゴムやスポンジ等の弾性体から構成されており、撓み変形が可能な薄い板(弾性板)から構成されている。本実施形態の場合、第1弾性板142L及び第2弾性体142Rの数は、それぞれ1つであるが、それぞれ2つ以上であってもよい。
図49に示すように、第1弾性板142Lは、第1回転体141Lの外周面から径外方向(第1回転体141Lの回転軸(第1軸体141La)から離れる方向)に突設されている。第2弾性板142Rは、第2回転体141Rの外周面から径外方向(第2回転体141Rの回転軸(第2軸体141Ra)から離れる方向)に突設されている。第1弾性板142Lと第2弾性板142Rとは、互いに反対方向に延びている。具体的には、第1回転体141Lと第2回転体141Rとが回転していない状態において、第1弾性板142Lは左方に延び、第2弾性板142Rは右方に延びている。
図48に示すように、第1弾性板142Lの第1回転体141Lの外周面からの突出量L5と、第2弾性板142Rの第2回転体141Rの外周面からの突出量L6とは等しい。突出量L5は、第1回転体141Lの外径よりも大きい。突出量L6は、第2回転体141Rの外径よりも大きい。
図48に示すように、第1弾性板142Lは、矩形状であって、一辺側が固定部材144を介して第1回転体141Lの外周面に固定されている。第2弾性板142Rは、矩形状であって、一辺側が固定部材144を介して第2回転体141Rの外周面に固定されている。
第1弾性板142Lの一辺側と対向する他辺側には、一辺側に向けて切り込まれた複数のスリット142Laが設けられている。複数のスリット142Laは、互いに間隔をあけて第5搬送部3Eの搬送方向A5に並んで設けられている。第2弾性板142Rの一辺側と対向する他辺側には、一辺側に向けて切り込まれた複数のスリット142Raが設けられている。複数のスリット142Raは、互いに間隔をあけて第5搬送部3Eの搬送方向A5に並んで設けられている。スリット142Laとスリット142Raとは、第5搬送部3Eの搬送方向A5において交互に設けられている。これらのスリット142La,142Raは、第1弾性板142L及び第2弾性板142Rが、結球部VG1の外面に沿って曲面状に変形することを可能とする。
図49に示すように、第1弾性板142Lは、第1回転体141Lの回転に伴って第1軸体141Laの軸回りに回転する。第2弾性板142Rは、第2回転体141Rの回転に伴って第2軸体141Raの軸回りに回転する。
図45、図46、図50に示すように、回転駆動機構143(以下、「第1回転駆動機構143」という)は、第4モータ145、第1伝動機構146、第2伝動機構147、第3伝動機構148、第4伝動機構149、第5伝動機構150を有している。
第1伝動機構146は、第4モータ145の出力軸に取り付けられた第14スプロケット151と、それぞれ別の回転軸に取り付けられた第15スプロケット152及び第16スプロケット153と、第1チェーン154とから構成されている。第1チェーン154は、第14スプロケット151、第15スプロケット152、第16スプロケット153に巻き掛けられている。
第2伝動機構147は、第17スプロケット155と、第18スプロケット156と、第19スプロケット157と、第2チェーン158とから構成されている。第17スプロケット155は、第16スプロケット153と同一の回転軸153aに取り付けられている。第18スプロケット156と第19スプロケット157とは、それぞれ別の回転軸に取り付けられている。第2チェーン158は、第17スプロケット155、第18スプロケット156、第19スプロケット157に巻き掛けられている。
第3伝動機構148は、第3傘歯車159と第4傘歯車160とから構成されている。第3傘歯車159は、第19スプロケット157と同一の回転軸157aに取り付けられている。第4傘歯車160は、第3傘歯車159と噛み合っている。
第4伝動機構149は、第20スプロケット161と、第21スプロケット162と、第22スプロケット163と、第3チェーン164とから構成されている。第20スプロケット161は、第4傘歯車160と同一の回転軸160aに取り付けられている。第21スプロケット162と第22スプロケット163とは、それぞれ別の回転軸に取り付けられている。第3チェーン164は、第20スプロケット161、第21スプロケット162、第22スプロケット163に巻き掛けられている。
第5伝動機構150は、第6歯車165と第7歯車166とから構成されている。第7歯車166は、第6歯車165と噛み合っている。第6歯車165は、第22スプロケット163と同一軸心上に配置され、第1軸体141Laの前部に取り付けられている。第7歯車166は、第2軸体141Raの前部に取り付けられている。
以下、第1回転駆動機構143の動作(作用)について説明する。
第4モータ145が駆動すると、第14スプロケット151、第15スプロケット152、第16スプロケット153、第1チェーン154が回転する。第16スプロケット153が回転すると、回転軸153a及び第17スプロケット155が回転し、第18スプロケット156、第19スプロケット157、第2チェーン158が回転する。第19スプロケット157が回転すると、回転軸157a及び第3傘歯車159が回転し、第4傘歯車160及び回転軸160aが回転する。回転軸160aが回転すると、第20スプロケット161が回転し、第3チェーン164、第21スプロケット162、第22スプロケット163が回転する。第22スプロケット163が回転すると、第6歯車165が回転し、第1軸体141Laが回転する。第6歯車165が回転すると、第7歯車166が回転し、第2軸体141Raが回転する。これにより、第1軸体141Laと第2軸体141Raとは、中心軸回りに互いに内向き(対向する側が下向き)に回転する。これによって、第1回転体141Lと第2回転体141Rも、中心軸回りに互いに内向きに回転する。
図49に示すように、第1回転体141Lと第2回転体141Rとが中心軸回りに互いに内向きに回転すると、第1弾性板142Lと第2弾性板142Rとも中心軸回りに互いに内向きに回転する。第1弾性板142Lと第2弾性板142Rとは、互いに内向きに回転することにより、結球野菜VGの表面に対して接触しながら上方から下方に向けて移動する。
詳しくは、第1弾性板142L及び第2弾性板142Rは、互いに内向きに回転することにより、結球野菜VGの結球部VG1に対して互いに反対側から接触する(仮想線142L1,142R1参照)。続いて、第1弾性板142L及び第2弾性板142Rは、撓んで湾曲しながら結球部VG1の表面の曲面に沿って下方に移動し、根VG3を互いに反対側から押さえるように接触しながら下方へと移動する(仮想線142L2,142R2参照)。これにより、結球野菜VGの根VG3の拡がりを抑えて揃えることができる。このとき、結球野菜VGの外葉VG2は、波状に湾曲した下段ベルト93Lと下段ベルト93Rとの間にしっかりと挟持されている。そのため、結球野菜VGが落下を防ぎながら、根VG3を揃えることができる。
次に、根引き込み部170について説明する。
根引き込み部170は、第5搬送部3Eにより搬送されている結球野菜VGの根VG3を下方に向けて引き込む。
図45~図51等に示すように、根引き込み部170は、第1引き込みローラ171Lと、第2引き込みローラ171Rと、回転駆動機構172と、を有している。第1引き込みローラ171Lは、第5直交方向の一方側(左側)に配置されている。第2引き込みローラ171Rは、第5直交方向の他方側(右側)に配置されている。第1引き込みローラ171L及び第2引き込みローラ171Rは、同径且つ同長さの円筒状に形成されている。
第1引き込みローラ171Lは、第1軸体141Laに外嵌されている。第2引き込みローラ171Rは、第2軸体141Raに外嵌されている。第1引き込みローラ171Lは、第5搬送部3Eの搬送方向(前後方向)に延びる軸回り(第1軸体141La回り)に回転する。第2引き込みローラ171Rは、第5搬送部3Eの搬送方向(前後方向)に延びる軸回り(第2軸体141Ra回り)に回転する。第1引き込みローラ171Lの外周面と第2引き込みローラ171Rの外周面は、当接又は近接している。尚、第1引き込みローラ171Lと第1軸体141La、及び、第2引き込みローラ171Rと第2軸体141Raとは、それぞれ一体物であってもよい。
回転駆動機構172(以下、「第2回転駆動機構172」という)は、上述した第1回転駆動機構143と同じである。つまり、第1回転駆動機構143と第2回転駆動機構172とは、共通の機構により構成されている。
以下、第2回転駆動機構172の動作(作用)について説明する。
第4モータ145が駆動すると、第14スプロケット151、第15スプロケット152、第16スプロケット153、第1チェーン154が回転する。第16スプロケット153が回転すると、回転軸153a及び第17スプロケット155が回転し、第18スプロケット156、第19スプロケット157、第2チェーン158が回転する。第19スプロケット157が回転すると、回転軸157a及び第3傘歯車159が回転し、第4傘歯車160及び回転軸160aが回転する。回転軸160aが回転すると、第20スプロケット161が回転し、第3チェーン164、第21スプロケット162、第22スプロケット163が回転する。第22スプロケット163が回転すると、第6歯車165が回転し、第1軸体141Laが回転する。第6歯車165が回転すると、第7歯車166が回転し、第2軸体141Raが回転する。そのため、第1軸体141Laと第2軸体141Raとは、中心軸回りに互いに内向き(対向する側が下向き)に回転する。これにより、第1引き込みローラ171Lと第2引き込みローラ171Rとは、中心軸回りに互いに内向き(対向する側が下向き)に回転する。
図51に示すように、第1引き込みローラ171Lと第2引き込みローラ171Rとが中心軸回りに互いに内向きに回転することにより、結球野菜VGの根VG3が第1引き込みローラ171Lと第2引き込みローラ171Rとの間に引き込まれる。このとき、図41に示すように、結球野菜VGの外葉VG2は、波状に湾曲した下段ベルト93Lと下段ベルト93Rとの間にしっかりと挟持されているため、結球野菜VGの根VG3は下方に向けて直線状に延びた状態となる。これにより、結球野菜VGの根VG3が下方に向けて拡がっていた場合でも、根VG3を直線状に延ばすことができる。
根引き込み部170により根VG3が延ばされた結球野菜VGは、下段ベルト93L及び下段ベルト93Rによって外葉VG2を挟持されて吊り下げられた状態で、更に下流側(後方)へと搬送されて根切断部180へと送られる。
図45~図48、図50、図52に示すように、根切断部180は、根切断刃181と根送り部182とを有している。
根切断刃181は、第5搬送部3Eにより搬送されてきた結球野菜VGの根VG3を切断する。根切断刃181は、外周に多数の切れ刃が形成された円盤状の切断刃であって、上下方向を向いた中心軸回りに回転する。根切断刃181の中心軸の方向と、下段ベルト93L及び下段ベルト93Rの移動方向とは直交している。言い換えれば、根切断刃181は、水平面内に配置されている。
根送り部182は、第5搬送部3Eにより搬送されている結球野菜VGの根VG3を挟持して、根切断刃181側へと移動させる。根送り部182は、第1送りローラ183Lと、第2送りローラ183Rと、回転駆動機構184と、を有している。
根切断刃181、第1送りローラ183L、第2送りローラ183Rは、第5フレーム6Eに取り付けられた支持板185上に回転可能に支持されている。根切断刃181の外径は、第1送りローラ183L及び第2送りローラ183Rの外径よりも大きい。
図48等に示すように、第1送りローラ183Lは、根切断刃181の下方であって第1引き込みローラ171Lの前方に配置されている。第2送りローラ183Rは、第2引き込みローラ171Rの前方に配置されている。第1送りローラ183Lの中心軸183Laと第2送りローラ183Rの中心軸183Raは上下方向を向いており、これらの中心軸183La,183Raは根切断刃181の中心軸181aよりも後方(根引き込み部170側)に配置されている。第1送りローラ183Lと第2送りローラ183Rとは、内側(互いに対向する側)の外周面同士が当接又は近接しており、互いに逆方向に(対向する側が前方に)回転する。図45、図48に示すように、第1送りローラ183Lと第2送りローラ183Rとが当接又は近接する位置は、上下方向において根切断刃181の外周と略一致している。
図48に示すように、第1送りローラ183Lと第2送りローラ183Rとが当接又は近接する位置は、第1引き込みローラ171Lと第2引き込みローラ171Rとの間の中心線CL1の延長線上に位置している。
回転駆動機構184(以下、「第3回転駆動機構184」という)は、第4モータ145と第6伝動機構186とから構成されている。
図44~図46、図54等に示すように、第4モータ145は、支持板185の下部に支持されている。第6伝動機構186は、第4モータ145の回転駆動力を、根切断刃181、第1送りローラ183L、第2送りローラ183Rに伝達する。第6伝動機構186は、第23スプロケット187、第24スプロケット188、第25スプロケット189、第26スプロケット190、第27スプロケット191、チェーン192から構成されている。第23スプロケット187は、第4モータ145の出力軸に取り付けられている。第24スプロケット188は、根切断刃181の中心軸181aに取り付けられている。第25スプロケット189は、第1送りローラ183Lの中心軸183Laに取り付けられている。第26スプロケット190は、第2送りローラ183Rの中心軸183Raに取り付けられている。第27スプロケット191は、チェーン192のテンション調整用に設けられている。チェーン192は、第23スプロケット187~第27スプロケット191に巻き掛けられている。
第4モータ145が駆動すると、第23スプロケット187が回転するため、第24スプロケット188、第25スプロケット189、第26スプロケット190、チェーン192が回転する。第24スプロケット188の回転に伴って、根切断刃181が中心軸181a回りに回転する。第25スプロケット189の回転に伴って、第1送りローラ183Lが中心軸183La回りに回転する。第26スプロケット190の回転に伴って、第2送りローラ183Rが中心軸183Ra回りに回転する。第1送りローラ183Lと第2送りローラ183Rとは、同じ回転速度で互いに反対方向に回転する。第1送りローラ183Lと第2送りローラ183Rの回転方向は、互いに当接又は近接する側(内側)において、前方から後方に向かう方向(第5搬送部3Eの搬送方向A5と同じ方向)である。
結球野菜VGは、根引き込み部170により根VG3が延ばされた状態で根送り部182へと移行することにより、根VG3が第1送りローラ183Lと第2送りローラ183Rとの間に引き込まれて挟まれる。第1送りローラ183Lと第2送りローラ183Rとの間に挟まれた根VG3は、第1送りローラ183L及び第2送りローラ183Rの回転によって後方(根切断刃181側)に移動し、根切断刃181の回転により切断される。
ここで、第1送りローラ183L及び第2送りローラ183Rの回転に伴う根VG3の移動速度は、第5搬送部3Eの搬送速度よりも速い。つまり、第1送りローラ183L及び第2送りローラ183Rの回転速度(周速度)は、下段ベルト93L及び下段ベルト93Rの移動速度よりも速い。これにより、結球野菜VGは、下段ベルト93L及び下段ベルト93Rにより挟持されて移動する外葉VG2の移動速度に比べて、第1送りローラ183L及び第2送りローラ183Rの回転に伴う根VG3の移動速度が速くなる。
これによって、図50に示すように、結球野菜VGは、外葉VG2の挟持された部分を支点として振り子のように前方に揺動する。この揺動によって、結球野菜VGの根VG3は下向きに凸の円弧状の軌跡C1を描いて前方に移動する。そのため、根VG3は、円弧状の軌跡C1を描いて根切断刃181に向けて移動して切断される。結球野菜VGは根元部分が曲面状であるため、根VG3が円弧状の軌跡を描いて根切断刃181に向けて移動することにより、切り残しの発生量を極力少なくして根VG3を切断することができる。
図47、図48、図52、図53等に示すように、根切断部180は、根切断刃181を覆うカバー193を備えている。カバー193は、根切断刃181への作業者の接触を防ぐ機能を有する。
カバー193は、根切断刃181の上方を覆う上板193aと、根切断刃181の側方を覆う側板193bと、を有している。側板193bは、受け部材194を介して支持板185の上部に取り付けられている。図42、図47に示すように、受け部材194は、側壁194aと、第1上板194bと、第2上板194cと、を有している。側壁194aは、支持板185の上面に立設されている。第1上板194bは、側壁194aの上端部に取り付けられており、上板193aの下方であって且つ支持板185の上方に配置されている。第2上板194cは、第1上板194bの後端部から延設されており、当該後端部から後方に向かうにつれて下方に移行するように傾斜している。
図47、図48、図53等に示すように、カバー193は、根引き込み部170側(前側)から根切断部180側(後側)に向けて切り欠かれた切欠部193cを有している。切欠部193cは、上板193aに形成されている。図48に示すように、切欠部193cは、第1送りローラ183Lと第2送りローラ183Rとの間の中心位置の延長線上に設けられている。また、切欠部193cは、第1引き込みローラ171Lと第2引き込みローラ171Rとの間の中心線CL1の延長線上に設けられている。
切欠部193cは、第5搬送部3Eの搬送方向A5において、第1送りローラ183L及び第2送りローラ183Rの中心よりも下流側から上流側にわたって設けられている。つまり、切欠部193cの一端部は、搬送方向A5において、第1送りローラ183L及び第2送りローラ183Rの中心よりも下流側に位置する。切欠部193cの他端部は、搬送方向A5において、第1送りローラ183L及び第2送りローラ183Rの中心よりも上流側に位置する。
このような切欠部193cが設けられていることによって、根VG3が円弧状の軌跡C1(図50参照)を描いて根切断刃181に向けて移動する際に、結球部VG1がカバー193に当たって移動が阻害されることを回避できる。
根切断刃181により根VG3が切断された結球野菜VGは、下段ベルト93L及び下段ベルト93Rにより外葉VG2が挟持されて吊り下げられた状態で更に後方(搬送方向A5の下流側)に搬送され、第2切断装置(外葉切断装置)5へと送られる。
図42、図44に示すように、第2切断装置5は、下段ベルト93L及び下段ベルト93Rの下方に配置されている。第2切断装置5は、下段ベルト93L及び下段ベルト93Rにより吊り下げられて搬送されてきた結球野菜VGの外葉VG2を切断する。図52、図53に示すように、第2切断装置5は、外葉案内部200と外葉切断部210とを有している。
図43、図52、図53に示すように、外葉案内部200は、第1案内部材201、第2案内部材202、当て部材203を有している。
第1案内部材201と第2案内部材202は、第5直交方向に並んで配置されている。具体的には、第1案内部材201は、第5直交方向の一方側(左側)に配置されている。第2案内部材202は、第5直交方向の他方側(右側)に配置されている。
第1案内部材201は、第1中間部位201aと第1前部位201bと第1後部位201cとを有している。第1中間部位201aは、前後方向に延びており、前方に向かうにつれて下方に移行するように傾斜している。第1前部位201bは、第1中間部位201aの前端から屈曲して左方に延びている。第1後部位201cは、第1中間部位201aの後端から屈曲して左方に延びている。第1前部位201bと第1後部位201cの端部は、第5フレーム6Eに固定された第1縦板204(図54参照)に取り付けられている。
第2案内部材202は、第2中間部位202aと第2前部位202bと第2後部位202cとを有している。第2中間部位202aは、前後方向に延びており、前方から後方に向かうにつれて(搬送方向A5の下流側に向かうにつれて)下方に移行するように傾斜している。第2前部位202bは、第2中間部位202aの前端から屈曲して右方に延びている。第2後部位202cは、第2中間部位202aの後端から屈曲して右方に延びている。第2前部位202bと第2後部位202cの端部は、第5フレーム6Eに固定された第2縦板205に取り付けられている。
第1中間部位201aと第2中間部位202aとは、装置幅方向に間隔をあけて平行に配置されている。第1中間部位201aの傾斜の角度は、第1縦板204に対する第1前部位201bと第1後部位201cの取り付け位置を変更することにより調整可能である。第2中間部位202aの傾斜の角度は、第2縦板205に対する第2前部位202bと第2後部位202cの取り付け位置を変更することにより調整可能である。
図52、図53に示すように、当て部材203は、第1部位203aと第2部位203bと第3部位203cとを有している。第1部位203aと第2部位203bとは、側面視にてU字状に連続して形成されている。第1部位203aは、2つの直線部分203a1,203a2と、2つの直線部分203a1,203a2を連絡する湾曲部分203a3とから構成されている。第2部位203bは、2つの直線部分203b1,203b2から構成されている。直線部分203a1と直線部分203a2、及び、直線部分203b1と直線部分203b2は、それぞれ上下方向に間隔をあけて配置されている。
第1部位203aは、平面視において、第5搬送部3Eの搬送方向A5に対して傾斜している。詳しくは、第1部位203aは、第5搬送部3Eの搬送方向A5の上流側(前側)から下流側(後側)に向かうにつれて、当該搬送方向A5に直交する第5直交方向の一方側(左側)から他方側(右側)に移行している。
第2部位203bは、第1部位203aの後端部から屈曲して後方(第5搬送部3Eの搬送方向の下流側に向かう方向)に延びている。第2部位203bは、第5直交方向(装置幅方向)において、第1中間部位201aと第2中間部位202aとの間の位置に配置されている。
第3部位203cは、第2部位203bの後端部から屈曲して下方に延びている。第3部位203cの下端部は、第5フレーム6Eの上部に固定された取付板206に取り付けられている。第3部位203cが取付板206に取り付けられることにより、当て部材203の位置が固定されている。
図52~図54等に示すように、外葉切断部210は、外葉切断刃211と、外葉切断刃211を回転させる駆動機構212と、を有している。外葉切断刃211は、外周に沿って多数の切れ刃が形成された円盤状の切断刃であって、上下方向を向いた中心軸211a回りに回転する。
外葉切断刃211は、第1案内部材201及び第2案内部材202の前方に配置されている。外葉切断刃211の一側部(右部)は、当て部材203の第2部位203bの直線部分203b1と直線部分203b2との間に挿入されている。
図54に示すように、駆動機構212は、第4モータ145、第28スプロケット213、第29スプロケット214、第30スプロケット215,チェーン216を有している。第28スプロケット213は、根切断刃181の中心軸181aに取り付けられている。第29スプロケット214は、外葉切断刃211の中心軸に連結されている。第30スプロケット215は、回転軸215aに連結されている。回転軸215aは、支持板185に回転可能に支持されている。チェーン216は、第28スプロケット213、第29スプロケット214、第30スプロケット215に掛け渡されている。
上述したように、第4モータ145の駆動によって根切断刃181の中心軸181aが回転する。根切断刃181の中心軸181aが回転すると、第28スプロケット213、第29スプロケット214、第30スプロケット215、チェーン216が回転する。これにより、外葉切断刃211が回転する。つまり、第4モータ145の駆動によって根切断刃181と外葉切断刃211とを回転させることができる。
以下、第2切断装置5の作用(動作)について説明する。
下段ベルト93L,93Rにより外葉VG2を挟持されて搬送されてきた結球野菜VGは、外葉VG2が第1中間部位201aと第2中間部位202aとの間に後方から導入された後、第1中間部位201aと第2中間部位202aとの間に挟まれながら後方(第5搬送方向A5)に移動する。ここで、第1中間部位201aと第2中間部位202aとは前方に向かうにつれて下方に移行するように傾斜している。そのため、第1中間部位201aと第2中間部位202aが外葉VG2を挟む位置は、結球野菜VGの移動に伴って次第に下方へと移行する。
第1中間部位201aと第2中間部位202aとの間に挟まれながら後方に移動した結球野菜VGの外葉VG2は、基端部付近(結球部VG1に近い部分)が当て部材203の第1部位203aに当接し、当該第1部位203aに沿って斜め右後方に向けて移動する。
外葉VG2の基端部付近は、第1部位203aに沿って移動した後、引き続き、第2部位203bに沿って後方に移動する。これにより、外葉VG2の基端部付近は、外葉切断刃211により切断される。外葉VG2の基端部付近が切断された結球野菜VGは、第5搬送部3Eにより挟持されない状態となるため、落下する。
図1、図2に示すように、第5搬送部3Eの搬送方向A5の下流側には、第6搬送部3Fが配置されている。第6搬送部3Fは、第6フレーム6Fに支持されている。第6搬送部3Fの搬送方向A6は、第5搬送部3Eの搬送方向A5と同じく前後方向であって、具体的には前方から後方に向かう方向である。
第6搬送部3Fは、ベルトコンベアであって、ベルトの上流側が外葉切断刃211の下方に配置されている。これにより、外葉切断刃211によって外葉VG2が切断されて落下した結球野菜VGは、第6搬送部3Fのベルトの上流側に載り、当該ベルトの移動により下流側へと搬送されて回収される。回収された結球野菜VGは、外葉VG2及び根VG3が適当な位置で切断された結球野菜VGとなる。
<効果>
上記実施形態の搬送装置3、根切断装置4及び調製装置1によれば、以下の効果を奏する。
搬送装置3は、野菜VGを搬送する搬送装置であって、互いに間隔をあけて並列された第1ベルト9F及び第2ベルト9Rを有し、第1ベルト9F及び第2ベルト9Rの上部に野菜VGを支持して搬送する第1搬送部3Aと、第1搬送部3Aの搬送方向A1の下流側に配置され且つ第1搬送部3Aにより搬送されてきた野菜VGを上方に向けて搬送する第2搬送部3Bと、を備え、第2搬送部3Bは、第1搬送部3Aよりも下方位置から上方位置に向けて移動する移動体15と、移動体15から第1搬送部3A側に向けて突出する突出部16と、を有し、突出部16は、移動体15の移動に伴って第1ベルト9Fと第2ベルト9Rとの間を通過する第1突出部161を含む。
この構成によれば、第1搬送部3Aの第1ベルト9Fと第2ベルト9Rの上部に支持されて搬送されてきた野菜VGを、第2搬送部3Bの移動体15から第1搬送部3Aに向けて突出する突出部16により持ち上げて上方へと搬送することができる。また、第1突出部161が第1ベルト9Fと第2ベルト9Rとの間を通過する構成であることにより、第2搬送部3Bを第1搬送部3Aに対して干渉させることなく接近して配置することができる。そのため、第1搬送部3Aにより搬送されてきた野菜VGを1個ずつ確実に且つ円滑に第2搬送部3Bに移行させて搬送することができる。
また、突出部16は、移動体15の移動方向に沿って間隔をあけて断続的に設けられている。
この構成によれば、第1搬送部3Aにより搬送されてきた複数の野菜VGを、突出部16により断続的に第2搬送部3Bに移行させて搬送することができる。そのため、多数の野菜VGを1個ずつ効率良く搬送することができる。
また、突出部16は、移動体15の移動方向と直交する方向の一方側に設けられた第2突出部162と、前記直交する方向の他方側に設けられた第3突出部163と、を含み、第2突出部162は、移動体15の移動に伴って第1ベルト9Fの一方側を通過し、第3突出部163は、移動体15の移動に伴って第2ベルト9Rの他方側を通過する。
この構成によれば、第1搬送部3Aにより搬送されてきた野菜VGを、第1突出部161と第2突出部162と第3突出部163により持ち上げて第2搬送部3Bに移行させることができる。そのため、第1搬送部3Aから第2搬送部3Bへの野菜VGの移行を確実に行うことができる。
また、第2突出部162と第3突出部163は、同じ高さ位置に設けられ、第1突出部161は、第2突出部162及び第3突出部163よりも下方位置に設けられている。
この構成によれば、第1突出部161、第2突出部162、第3突出部163が略V字状に配置されるため、野菜VGを落下させることなく確実に持ち上げて第2搬送部3Bへと移行させることができる。
また、第1搬送部3Aは、搬送方向A1に直交する方向において、第1ベルト9Fの外側に配置された第1側板10Fと、第2ベルト9Rの外側に配置された第2側板10Rと、を有し、第1側板10Fと第2側板10Rは、第1ベルト9F及び第2ベルト9Rよりも上方位置から下方に向かうにつれて次第に互いに接近するように傾斜する傾斜部10Fb,10Rbを有している。
この構成によれば、第1搬送部3Aにより搬送される野菜VGを、傾斜部10Fb,10Rbの傾斜によって第1ベルト9F及び第2ベルト9Rに向けて集めることができるため、野菜VGが第1搬送部3Aから脱落することなく円滑に搬送される。
また、第2搬送部3Bは、移動体15の移動方向と直交する方向の一方側に配置された第3側板22Fと、移動体15の移動方向と直交する方向の他方側に配置された第4側板22Rと、を有している。
この構成によれば、第3側板22F及び第4側板22Rによって第2搬送部3Bの移動体15により搬送される野菜VGが脱落することが防がれる。そのため、第2搬送部3Bにより、野菜VGを円滑に且つ確実に搬送することができる。
また、調製装置1は、上記搬送装置3と、搬送装置3により搬送された野菜VGの根VG3を切断する第1切断装置4と、を備えている。
この構成によれば、搬送装置3により1個ずつ搬送されてきた野菜VGの根VG3を第1切断装置4により切断することができるため、野菜VGの根VG3の切断処理を確実に且つ正確に行うことができる。
また、調製装置1は、搬送装置3により搬送された野菜VGの外葉VG2を切断する第2切断装置5を備えている。
この構成によれば、搬送装置3により1個ずつ搬送されてきた野菜VGの外葉VG2を第2切断装置5により切断することができるため、野菜VGの外葉VG2の切断処理を確実に且つ正確に行うことができる。
また、搬送装置3は、結球部VG1と外葉VG2と根VG3とを有する結球野菜VGを搬送する搬送装置であって、並列して配置され且つ互いに内向きに回転する2つのローラ35L,35Rを有し、2つのローラ35L,35Rの間に外葉VG2を挟持してローラ35L,35Rの回転軸35La,35Raの方向に結球野菜を搬送する搬送部(第3搬送部)3Cと、搬送部3Cの上方に配置され且つ搬送部3Cの搬送方向A3に延設された案内部材52と、を備え、案内部材52は、搬送方向A3の上流側から下流側に延びるにつれて一方のローラ35L側から他方のローラ36R側へと移行する第1案内部521を有している。
この構成によれば、結球野菜VGは、案内部材52の第1案内部521により一方のローラ(第1ローラ)35L側から他方のローラ(第2ローラ)35R側へと案内される過程で自転を繰り返すことで、短時間で外葉VG2が下を向いて第1ローラ35Lと第2ローラ35Rとの間に引き込まれ、外葉VG2が下向きの姿勢で安定する。これにより、結球野菜VGの姿勢を短い搬送距離にて安定化させることができる。
また、案内部材52は、第1案内部521よりも上流側に設けられた第2案内部522を有し、第2案内部522は、回転軸35La,35Raに対して平行に延びて第1案内部521の上流側の端部と連続している。
この構成によれば、第1案内部521よりも上流側に結球野菜VGを供給すると、第2案内部522により他方のローラ(第2ローラ)35R側への結球野菜VGの移動が阻止されるため、結球野菜VGを一方のローラ(第1ローラ)35Lの上に載っている状態で第2案内部522側へと搬送することができる。そのため、結球野菜VGは、第1ローラ35L上で自転を繰り返しながら第2案内部522に沿って下流側へと搬送され、外葉VG2が下を向く機会が得られやすくなり、第1ローラ35Lと第2ローラ35Rとの間に外葉VG2を確実に引き込むことができる。
また、搬送部3Cの一方のローラ35Lの上方に結球野菜VGを供給する供給部(第2搬送部)3Bを備え、供給部3Bは、第2案内部522の一方のローラ35L側の面に向けて結球野菜VGを供給する。
この構成によれば、供給部3Bにより供給された結球野菜VGは、第2案内部522の一方のローラ35L側の面に当たって他方のローラ(第2ローラ)35R側への結球野菜VGの移動が阻止される。そのため、結球野菜VGを確実に第1ローラ35L上に載せて自転させることができる。
また、供給部3Bから案内部材52に向けて延びる連絡部材60を備え、連絡部材60は、供給部3B側から案内部材52側に向けて下向きに傾斜する傾斜板62を有している。
この構成によれば、供給部3Bから供給される結球野菜VGを、連絡部材60の傾斜板62上を滑らせて又は転がらせて案内部材52側に向かわせることができる。そのため、結球野菜VGを確実に案内部材52に沿わせて搬送することができる。
また、一方のローラ35Lの表面に沿って螺旋状に設けられた第1螺旋部46と、他方のローラ35Rの表面に沿って螺旋状に設けられた第2螺旋部49と、を備え、第1螺旋部46は、一方のローラ35Lの表面からブラシ状に突出した第1ブラシ部47を有し、第2螺旋部49は、他方のローラ35Rの表面からブラシ状に突出した第2ブラシ部50を有している。
この構成によれば、結球野菜VGを第1螺旋部46及び第2螺旋部49の螺旋に沿わせて上流側から下流側へと円滑に搬送することができる。また、第1ブラシ部47及び第2ブラシ部50を外葉VG2に引っ掛けて、外葉VG2を一方のローラ35Lと他方のローラ35Rとの間に確実に引き込むことができる。
また、第1螺旋部46は一方のローラ35Lの表面に螺旋状に巻回された第1弾性チューブ48を有し、第2螺旋部49は他方のローラ35Rの表面に螺旋状に巻回された第2弾性チューブ51を有している。
この構成によれば、螺旋状に巻回された第1弾性チューブ48及び第2弾性チューブ51が回転することにより、結球野菜VGを第1弾性チューブ48及び第2弾性チューブ51に沿わせながら搬送方向A3に移動させることができる。そのため、高い搬送力が得られ、一方のローラ35Lと他方のローラ35Rとの間への外葉VG2の引き込みが十分でない場合でも、確実に結球野菜VGを搬送することができる。
また、調製装置1は、上記搬送装置3と、搬送装置3により搬送された結球野菜VGの根VG3を切断する第1切断装置4と、を備えている。
この構成によれば、結球野菜VGの姿勢を短い搬送距離にて安定化させることができる搬送装置3を備え、且つ当該搬送装置3により搬送された結球野菜VGの根VG3を切断することができる調製装置1を実現することができる。そのため、結球野菜VGの根VG3の切断処理が可能な調製装置1を小型化することができる。
また、調製装置1は、搬送装置3により搬送された結球野菜VGの外葉VG2を切断する第2切断装置5を備えている。
この構成によれば、結球野菜VGの姿勢を短い搬送距離にて安定化させることができる搬送装置3を備え、且つ当該搬送装置3により搬送された結球野菜VGの外葉VG2及び根VG3を切断することができる調製装置1を実現することができる。そのため、結球野菜VGの外葉VG2及び根VG3の切断処理が可能な調製装置1を小型化することができる。
また、搬送装置3は、結球部VG1と外葉VG2と根VG3とを有する結球野菜VGを搬送する搬送装置3であって、結球野菜VGの外葉VG2を挟持する挟持ベルト(第2挟持ベルト)72と、挟持ベルト72を上流側から下流側に向けて移動させる移動装置85と、を備え、挟持ベルト72は、外葉VG2を下向きで挟持する下向き挟持部72aと、外葉VG2を上向きで挟持する上向き挟持部72bと、下向き挟持部72aの下流側且つ上向き挟持部72bの上流側において結球野菜VGを外葉VG2が下向きの姿勢から上向きの姿勢に反転させる反転挟持部72cと、を有している。
この構成によれば、結球野菜VGを挟持ベルト72に挟持させて搬送することにより、結球野菜VGを外葉VG2が下向きの姿勢から上向きの姿勢に反転させて搬送することができる。そのため、簡易な構成にて結球野菜VGの姿勢の上下を反転させて搬送することができる結球野菜の搬送装置を実現できる。
また、移動装置85は、複数のプーリ(第9プーリ79、第10プーリ80、第11プーリ81、第12プーリ82、第13プーリ83、第14プーリ84)と、プーリを回転させる回転装置86と、を有し、挟持ベルト(第2挟持ベルト)72は、720°ねじられたベルトの両端部が互いに接合された無端状のベルトであって、平面視にて8の字状に複数のプーリに掛け渡されている。
この構成によれば、挟持ベルト72を1本の無端状のベルトから構成することができるため、部品点数を減らすことができ、移動装置85の構成を簡素化することができる。そのため、結球野菜VGの上下の反転機能を備えた移動装置85を小型化することができる。
また、挟持ベルト(第2挟持ベルト)72の移動に伴って反転する結球野菜VGの結球部VG1を下方から支持する支持板89を備え、支持板89は、搬送方向A4の上流側から下流側に向かうにつれて下方に移行する移行部893を有している。
この構成によれば、支持板89の移行部893によって、挟持ベルト72の移動に伴って反転する結球野菜VGの結球部VG1を下方から支持することができる。そのため、結球野菜VGが反転するときに、結球部VG1の重量によって外葉VG2が折れ曲がったり破断したりすることが防がれる。
また、支持板89は、挟持ベルト(第2挟持ベルト)72の移動の方向(搬送方向A4)において、下向き挟持部72a及び反転挟持部72cとオーバーラップする領域に設けられている。
この構成によれば、下向き挟持部72a及び反転挟持部72cにおいて、挟持ベルト72の移動に伴って反転する結球野菜VGの結球部VG1を支持板89により下方から支持することができる。そのため、結球野菜VGが反転するときに、結球部VG1の重量によって外葉VG2が折れ曲がったり破断したりすることを、より確実に防ぐことができる。
また、支持板89は、挟持ベルト(第2挟持ベルト)72の移動の方向と直交する方向において、外葉VG2の挟持位置からずれた位置に配置されている。
この構成によれば、結球野菜VGが、反転挟持部72cにおいて外葉VG2が下向きの姿勢から上向きの姿勢に反転される過程において、外葉VG2の挟持位置から結球部VG1が左方又は右方に突出した姿勢(横向き又は斜め向き姿勢)となったときに、支持板89により結球部VG1を確実に支持することができる。
また、挟持ベルト(第2挟持ベルト)72は、弾性体から構成されている。
この構成によれば、挟持ベルト72によって外葉VG2を傷つけることなく確実に挟持することができる。
また、反転挟持部72cにおいて挟持ベルト(第2挟持ベルト)72に当接し且つ挟持ベルト72の移動に伴って回転する押さえローラ88を備えている。
この構成によれば、反転挟持部72cにおける第2挟持ベルト72のねじりの状態(向き)が、押さえローラ88からの押圧力により適切に維持される。そのため、反転挟持部72cにおいて結球野菜VGの姿勢を確実に反転することができる。
また、調製装置1は、上記搬送装置3と、搬送装置3により搬送された結球野菜VGの根VG3を切断する第1切断装置4と、を備えている。
この構成によれば、結球野菜VGの姿勢の上下を反転させて搬送することができる搬送装置3を備え、且つ当該搬送装置3により搬送された結球野菜VGの根VG3を切断することができる調製装置1を実現することができる。
また、調製装置1は、搬送装置3により搬送された結球野菜VGの外葉VG2を切断する第2切断装置5を備えている。
この構成によれば、結球野菜VGの姿勢の上下を反転させて搬送することができる搬送装置3を備え、且つ当該搬送装置3により搬送された結球野菜VGの外葉VG2及び根VG3を切断することができる調製装置1を実現することができる。
また、搬送装置3は、結球部VG1と外葉VG2と根VG3とを有する結球野菜VGを搬送する搬送装置3であって、外葉VG2を挟持して上流側から下流側に搬送する上段搬送部(第4搬送部)3Dと、上段搬送部3Dの下方に配置され、上段搬送部3Dによる挟持が解除された結球野菜VGの外葉VG2を挟持して更に下流側に搬送する下段搬送部(第5搬送部)3Eと、下段搬送部3Eの下方に配置され、下段搬送部3Eにて搬送される結球野菜VGの結球部VG1の底部を支持する支持部材117と、を備えている。
この構成によれば、上段搬送部3Dから下段搬送部3Eに移行した結球野菜VGの底部を支持部材117により支持することができる。そのため、上段搬送部3Dでは結球野菜VGの底部の高さが一定でなくとも、上段搬送部3Dから下段搬送部3Eに移行したときに結球野菜VGの底部の高さが略一定となり、大きさが異なる結球野菜VGの根VG3の高さを揃えて搬送することが可能となる。
また、下段搬送部3Eは、搬送方向A5において上段搬送部3Dとオーバーラップする重複部91と、重複部91よりも搬送方向A5の下流側に配置され且つ搬送方向A5において上段搬送部3Dとオーバーラップしない非重複部92と、を有し、支持部材117は、重複部91の下方から非重複部92の下方にわたって設けられている。
この構成によれば、支持部材117によって、重複部91の下方から非重複部92の下方にわたる範囲で結球部VG1の底部を支持することができる。そのため、上段搬送部3Dから下段搬送部3Eへの結球野菜VGの移行を確実に且つ円滑に行うことができる。
また、上段搬送部3Dは、無端状の上段ベルト(第2挟持ベルト)72と、上段ベルト72が掛け渡された複数の上段プーリ(第9プーリ79、第10プーリ80、第11プーリ81、第12プーリ82、第13プーリ83、第14プーリ84)と、を有し、下段搬送部3Eは、無端状の下段ベルト93と、下段ベルト93が掛け渡された複数の下段プーリ100と、を有し、複数の下段プーリは、重複部91に配置された第1下段プーリ101L,101Rを含み、複数の上段プーリは、第1下段プーリの上方に配置され且つ第1下段プーリと同一の回転軸80a,83aに支持された第1上段プーリ80,83を含む。
この構成によれば、第1上段プーリと第1下段プーリとが同一の回転軸80a,83aに支持されているため、上段ベルト72と下段ベルト93とを重複させて重複部91を容易に構成することができる。また、上段ベルト72と下段ベルト93とを確実に連動させて駆動させることができる。
また、支持部材117は、搬送方向A5に直交する方向の一方側に配置された第1支持部材117Lと、搬送方向A5に直交する方向の他方側に配置された第2支持部材117Rと、を含み、第1支持部材117L(第1支持ベルト119L)と第2支持部材117R(第2支持ベルト119R)との間には、根VG3が挿入可能な挿入部118が形成されている.
この構成によれば、結球野菜VGは、支持部材117により結球部VG1が支持されるとともに、第1支持部材117Lと第2支持部材117Rとの間に形成された挿入部118に根VG3が挿入されるため、安定した上向き姿勢にて搬送される。
また、第1支持部材117Lは、搬送方向A5に移動可能な第1支持面120Lを有する無端状の第1支持ベルト119Lを有し、第2支持部材117Rは、搬送方向A5に移動可能な第2支持面120Rを有する無端状の第2支持ベルト119Rを有している。
この構成によれば、結球野菜VGは、結球部VG1が第1支持面120L及び第2支持面120Rに支持された状態で、第1支持ベルト119L及び第2支持ベルト119Lの回転に伴って移動することができる。そのため、下段搬送部3Eにより外葉VG2が挟持されて搬送される結球野菜VGの底部を移動させながら支持することが可能となり、結球野菜VGを安定した姿勢で搬送することができる。
また、第1支持面120L及び第2支持面120Rは、弾性体から構成されている。
この構成によれば、結球野菜VGが上段搬送部3Dから下段搬送部3Eに移行したときに、結球部VG1の底部が第1支持面120L及び第2支持面120Rにより弾性的に支持されるため、結球部VG1の底部が傷つくことが防がれる。
また、第1支持部材117Lは、第1支持ベルト119Lの一方側から結球部VG1を支持可能な一方支持面132Laを有し、第2支持部材117Rは、第2支持ベルト119Lの他方側から結球部VG1を支持可能な他方支持面132Raを有し、一方支持面132La及び他方支持面132Raは、搬送方向A5に直交する方向において、挿入部118から離れるに従って上方に移行する傾斜面である。
この構成によれば、結球部VG1が第1支持面120Lと第2支持面120Rにより左斜め下方からと右斜め下方から支持されることによって、結球野菜VGの姿勢(上向き姿勢)が安定する。
また、調製装置1は、上記搬送装置3と、搬送装置3により搬送された結球野菜VGの根VG3を切断する第1切断装置4と、を備えている。
この構成によれば、搬送装置3により根の高さを揃えて搬送されてきた結球野菜VGの根VG3を、第1切断装置4により切断することができる。そのため、結球野菜VGの根VG3の切断位置を揃えることができる。
また、調製装置1は、搬送装置3により搬送された結球野菜VGの外葉VG2を切断する第2切断装置5を備えている。
この構成によれば、搬送装置3により根の高さを揃えて搬送されてきた結球野菜VGの外葉VG2を、第2切断装置5により切断することができる。そのため、結球野菜VGの外葉VG2を確実に切断することができる。
また、調製装置1は、外葉VG2と根VG3とを有する野菜VGを調製する調製装置であって、外葉VG2を挟持して搬送する搬送部(第5搬送部)3Eと、搬送部5Eの下方に配置され且つ搬送部5Eにより搬送されている野菜VGの根VG3を下方に向けて引き込む根引き込み部170と、を備えている。
この構成によれば、野菜VGの上部にある外葉VG2が搬送部3Eに挟持された状態で、野菜VGの下部にある根VG3を根引き込み部170により下方に向けて引き込むことができる。これにより、野菜VGを根VG3を下向きとした姿勢で安定化させて処理(調製)することができる。
また、搬送部(第5搬送部)3Eは、搬送方向A5に直交する方向の一方側から外葉VG2に当接する第1挟持体93Lと、搬送方向A5に直交する方向の他方側から外葉VG2に当接する第2挟持体93Rと、第1挟持体93Lを外葉VG2側に向けて押圧する複数の第1押圧部材116Lと、第2挟持体93Rを外葉VG2側に向けて押圧する複数の第2押圧部材116Rと、を有し、第1押圧部材116Lと第2押圧部材116Rは、搬送方向A5に沿って交互に配置されている。
この構成によれば、第1押圧部材116Lと第2押圧部材116Rとを第5搬送部3Eの搬送方向A5に沿って交互に配置することにより、第1挟持体93Lと第2挟持体93Rとが波状に湾曲して変形する。そのため、第1挟持体93Lと第2挟持体93Rとの間に外葉VG2が確実に挟持されて、根引き込み部170による根VG3の引き込みを良好に行うことができる。
また、第1挟持体93L及び第2挟持体93Rは、無端状の弾性ベルトから構成されている。
この構成によれば、第1押圧部材116Lと第2押圧部材116Rとによる押圧力により、第1挟持体93L及び第2挟持体93Rを弾性変形させて外葉VG2を挟持することができる。そのため、第1挟持体93Lと第2挟持体93Rとの間に外葉VG2を確実に挟持することができる。
また、第1押圧部材116Lは、第1挟持体93Lを構成する弾性ベルトが掛け渡され且つ当該弾性ベルトと共に回転するプーリ103L,104L,105L,106Lであり、第2押圧部材116Rは、第2挟持体93Rを構成する弾性ベルトが掛け渡され且つ当該弾性ベルトと共に回転するプーリ103R,104R,105R,106Rである。
この構成によれば、第1挟持体93L及び第2挟持体93Rを構成する弾性ベルトを回転させるためのプーリを、第1押圧部材116L及び第2押圧部材116Rとして利用可能であるため、第1挟持体93L及び第2挟持体93Rを確実に且つ効率良く押圧することができる。また、第1挟持体93L及び第2挟持体93Rを押圧するための部材を別途用意する必要がなく、部品点数を削減することができる。
また、根引き込み部170は、搬送方向A5に延びる軸回りに回転する第1引き込みローラ171Lと、第1引き込みローラ171Lと並列して配置され且つ搬送方向A5に延びる軸回りに回転する第2引き込みローラ171Rと、第1引き込みローラ171Lと第2引き込みローラ171Rとを互いに内向きに回転させる回転駆動機構172と、を有している。
この構成によれば、第1引き込みローラ171Lと第2引き込みローラ171Rとを互いに内向きに回転させることにより、第1引き込みローラ171Lと第2引き込みローラ171Rとの間に根VG3を引き込むことができる。また、第1引き込みローラ171Lと第2引き込みローラ171Rとは、搬送方向A5に延びる軸回りに回転するため、第1引き込みローラ171Lと第2引き込みローラ171Rとの間に根VG3を引き込んだ状態で、野菜VGを搬送することができる。
また、搬送部(第5搬送部)3Eにより搬送されている野菜VGの根VG3を揃える根揃え部140を備え、根揃え部140は、根引き込み部170に対して搬送方向A5の上流側に設けられている。
この構成によれば、野菜VGは、根揃え部140によって根VG3が揃えられた後、根引き込み部170に搬送されて根VG3が引き込まれる。そのため、根引き込み部170による根VG3の引き込みを確実に行うことができる。
また、調製装置1は、上記搬送部(第5搬送部)3Eと、搬送部3Eにより搬送された野菜VGの根VG3を切断する第1切断装置4と、を備えている。
この構成によれば、根VG3を下向きとした姿勢で安定化されて搬送部3Eにより搬送されてきた野菜VGの根VG3を、第1切断装置4により切断することができる。そのため、野菜VGの根VG3の切断処理を良好に行うことができる。
また、調製装置1は、搬送部(第5搬送部)3Eにより搬送された野菜VGの外葉VG2を切断する第2切断装置5を備えている。
この構成によれば、根VG3を下向きとした姿勢で安定化されて搬送部3Eにより搬送されてきた野菜VGの外葉VG2を、第2切断装置5により切断することができる。そのため、野菜VGの外葉VG2を確実に切断することができる。
根切断装置(第1切断装置)4は、結球部VG1と外葉VG2と根VG3とを有する結球野菜VGの根VG3を切断する装置であって、外葉VG2を挟持して搬送する搬送部(第5搬送部)3Eと、搬送部3Eの下方に配置され且つ上下方向を向く中心軸回りに回転する根切断刃181と、根切断刃181よりも搬送方向A5の上流側に配置され、搬送部5Eにより搬送されている結球野菜VGの根VG3を挟持して、根切断刃181側に向けて搬送部3Eの搬送速度よりも速い速度で移動させる根送り部182と、を備えている。
この構成によれば、根送り部182による根VG3の送り速度が、搬送部3Eによる外葉VG2の搬送速度よりも速くなることで、結球野菜VGは、外葉VG2の挟持された部分を支点として振り子のように前方に揺動する。この揺動によって、結球野菜VGの根VG3は下向きに凸の円弧状の軌跡C1を描いて根切断刃181に向けて移動して切断される。
これにより、根元部分が曲面状である結球野菜VGに対して、根切断刃181が曲線状に移動して根VG3を切断するため、根VG3を切り残しの発生量を極力少なくして切断することができる。
また、根送り部182は、上下方向を向く中心軸回りに回転する第1送りローラ183Lと、第1送りローラ183Lと搬送方向A5と直交する方向に並んで配置され且つ上下方向を向く中心軸回りに回転する第2送りローラ183Rと、第1送りローラ183Lと第2送りローラ183Rとを、根VG3を挟持する側が根切断刃181側に向けて移動するように回転させる回転駆動機構184と、を有している。
この構成によれば、回転駆動機構184による第1送りローラ183L及び第2送りローラ183Rの回転により、第1送りローラ183Lと第2送りローラ183Rとの間に根VG3を挟持して当該根VG3を根切断刃181側に向けて移動させることができる。そのため、根VG3を確実に挟持して根切断刃181側に向けて移動させることができる。
また、搬送部5Eの下方に配置され且つ搬送部5Eにより搬送されている結球野菜VGの根VG3を下方に向けて引き込む根引き込み部170を備え、根引き込み部170は、根送り部182に対して搬送方向A5の上流側に設けられている。
この構成によれば、根引き込み部170に根VG3を引き込んだ後、根送り部182により根VG3を根切断刃181側に向けて移動させることができる。そのため、根VG3が根引き込み部170により下方に向けて延ばされた状態で、搬送方向A5に移動して根送り部182に送られるため、根送り部182による根VG3の送りを確実に行うことができる。
また、搬送部5Eの下方に配置され且つ搬送部5Eにより搬送されている結球野菜VGの根VG3を揃える根揃え部140を備え、根揃え部140は、根引き込み部170に対して搬送方向A5の上流側に設けられている。
この構成によれば、結球野菜VGが根揃え部140によって根VG3が揃えられた状態で根引き込み部170へと搬送されるため、根引き込み部170による根VG3の引き込みを確実に行うことができる。
また、根揃え部140は、搬送方向A5に延びる軸回りに回転する第1回転体141Lと、第1回転体141Lと並列して配置され且つ搬送方向A5に延びる軸回りに回転する第2回転体141Rと、第1回転体141Lと第2回転体141Rとを互いに内向きに回転させる回転駆動機構143と、第1回転体141Lの外周面から径外方向に突設された第1弾性板142Lと、第2回転体141Rの外周面から径外方向に突設された第2弾性板142Rと、を備えている。
この構成によれば、第1弾性板142L及び第2弾性板142Rは、互いに内向きに回転することにより、撓んで湾曲しながら結球部VG1の表面の曲面に沿って下方に移動し、根VG3を互いに反対側から押さえるように接触しながら下方へと移動する。これにより、結球野菜VGの根VG3の拡がりを抑えて揃えることができる。
また、根切断刃181の上方を覆うカバー193を備え、カバー193は、根引き込み部170側から根切断刃181側に向けて切り欠かれた切欠部193cを有している。
この構成によれば、カバー193によって作業者が根切断刃181と接触することを防止することができるとともに、切欠部193cが設けられていることによって、根VG3が円弧状の軌跡C1を描いて根切断刃181に向けて移動する際に、結球部VG1がカバー193に当たって移動が阻害されることを回避できる。
また、調製装置1は、上記根切断装置4と、根VG3が切断された結球野菜VGの外葉VG2を切断する外葉切断装置5を備えている。
この構成によれば、根切断装置4によって結球野菜VGの根VG3を切り残しの発生量を極力少なくして切断することができるとともに、外葉切断装置5によって結球野菜VGの外葉VG2を切断することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。