JP7124909B2 - 衛生設備部材 - Google Patents

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Description

本発明は、黒色の外観を備える部材に関する。さらに詳しくは黒色の外観を備えた水栓金具などの衛生設備部材に関する。
水栓金具などの衛生設備部材の意匠性を高めるために、基材上に着色層を設けて所望の色味を有する外観を作り出することがなされている。特に、黒色の外観を達成するために、基材を特定の金属元素でめっきする技術や、基材に炭素(C)を主成分とする着色層を設ける技術が知られている。
例えば、特開平08-232081号公報(特許文献1)は、水栓金具の表面を一般的な6価ではなく3価のCr溶液でめっきすることで、ダーク調な水栓金具を実現することを開示する。また、特開2017-25382号公報(特許文献2)は、特定の硫黄含有化合物を含有させたスズ-ニッケル合金めっき浴でめっきすることで、優れた黒色色調のスズ-ニッケル合金めっき皮膜を形成することを開示する。
また、Cを主成分とする着色層を設けた水栓(商品名:FAUCET Zシリーズ、Gシリーズ、Lシリーズ、TOTO株式会社)(https://www.toto.com/en/gb_faucet/、非特許文献1)や、ブラックの塗装を施した水栓(商品名:New Vegaカラー水栓、株式会社サンワカンパニー)(https://www.sanwacompany.cc.jp/shop/series/S0884/、非特許文献2)が市販されている。
着色層を設けた衛生設備部材では、立体物をいかなる角度から見ても色が変わらないことが好ましい。立体物での色ムラ、着色層の色の不安定性、または着色層の傷つきなどは、部材の外観を損ない、商品価値を損なうおそれがある。例えば、Cを主成分とした着色層により立体物を着色する場合、着色層の色安定性および強度に課題があることを本発明者らは確認している。また、着色層の膜厚が薄いと干渉色が発生してしまい、狙いの黒色を実現することにはしばしば困難が伴う。
特開平08-232081号公報 特開2017-25382号公報
https://www.toto.com/en/gb_faucet/ https://www.sanwacompany.cc.jp/shop/series/S0884/
本発明者らは、今般、特定組成の着色層が、その安定性および強度(特に、表面付近の硬度)双方に優れるとの知見を得た。本発明は、かかる知見に基づくものである。
したがって、本発明は、色の安定性および強度(特に、表面付近の硬度)の双方が向上された着色層、とりわけ黒色の着色層を備えた部材の提供をその目的としている。
そして、本発明による部材は、
基材と、当該基材上にある着色層とを少なくとも備えてなる部材であって、
前記着色層が、
XPS深さ方向分析で得られるプロファイルにおいて、スパッタ開始からCrが1at%超検出されてから8分後の深さ領域において、
C、Cr、N、およびOの合計を100at%として、
47at%超97at%未満のC、
1at%超30at%未満のCr、
1at%超14at%未満のN、および
1at%超9at%未満のOを含み、かつ
その厚さが0.5μm以上4μm以下である
ことを特徴とする。
本発明による部材の一例を示す模式図である。
本発明による部材および基本構造
1 部材
本発明が好ましく適用される部材は、その表面に着色が施された部材であり、かつ長期間にわたり使用され、その間定期的に擦ることにより表面を清浄化する清掃に付される部材である。部材の例としては「衛生設備部材」が挙げられ、具体的には建物の給排水設備または室内用の備品であって、水(例えば、生活用水(工業用水でも良い))がかかり得る環境で用いられるものが挙げられる。本発明において、水がかかり得る環境としては、例えば住宅や、公園、商業施設、オフィスなどの公共施設などの水を用いる場所であり、具体的にはバスルーム、トイレ空間、化粧室、洗面所、台所などである。
本発明において、衛生設備部材の具体例としては、バスルーム、トイレ空間、化粧室、洗面所、または台所などで用いられる備品であって、めっきやPVDコートしたものを含む製品が挙げられ、例えば、水栓、排水金具、止水金具、洗面器、扉、シャワーヘッド、シャワーバー、シャワーフック、シャワーホース、手すり、タオルハンガー、キッチンカウンター、キッチンシンク、排水カゴ、キッチンフード、換気扇、排水口、大便器、小便器、温水洗浄便座、温水洗浄便座の便蓋、温水洗浄便座のノズル、操作盤、操作スイッチ、操作レバー、取っ手、ドアノブなどが挙げられる。特に、本発明は水栓に好ましく適用できる。
本発明の部材に用いられる基材は、衛生設備部材の基材を意味する。そして、本発明による部材は、その表面に着色層を備える。図1にあるように、部材1は、基材10と、基材10上にある着色層20とを備えてなる。後述するように、本発明による部材1は、着色層20の上に表面層40をさらに含んでいてもよく、また着色層20と表面層40との間に中間層30をさらに含んでいてもよい。
2 基材
本発明において、基材10の材質は特に制限されず、例えば衛生設備部材の基材として一般的に使用されているものを使用することができる。
基材10の支持材10a
本発明において、基材10は、支持材10aを含んでなる。すなわち、基材10は支持材10aからなるものであるか、支持材10aと他の要素とを備えてなるか、または、支持材10aの表面層40の側に、後述する領域10bを含んでなるものか、のいずれかである。支持材10aの材質としては、金属、樹脂、セラミック、陶器、ガラスなどを用いることができる。
基材10は、図1に示されるように、領域10bを含んでいてもよい。領域10bは支持材10aの表面層側の面に備えられる。領域10bは、金属を含む層または炭素を主として含む無機化合物からなる層であることが好ましい。領域10bは、例えば、金属めっきや物理蒸着法(PVD)により形成されることができる。領域10bは、金属元素のみから構成されていてもよく、金属窒化物(例えば、TiN、TiAlNなど)、金属炭化物(例えば、CrCなど)、金属炭窒化物(例えば、TiCN、CrCN、ZrCN、ZrGaCNなど)等を含んでいてもよい。領域10bは支持材10aの上に直接形成されていてもよく、また領域10bと支持材10aの間に異なる層を含んでいてもよい。領域10bが設けられる基材10としては、例えば、黄銅や樹脂で形成された支持材10aに金属めっき処理により領域10bを設けた金属めっき製品が挙げられる。一方、領域10bが設けられない基材10としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)のような金属成型品が挙げられる。基材10の形状は、特に限定されず、単純な平板のような形状であっても立体形状であってもよい。本発明によれば、見る方向、角度よって色の変化が少ない部材とすることができるため、立体形状の基材10に本発明は好ましく適用できる。
3 着色層
着色層の構成
(着色層の組成)
本発明において、着色層は、炭素原子(C)、クロム原子(Cr)、窒素原子(N)、酸素原子(O)を含む層であり、
XPS深さ方向分析で得られるプロファイルにおいて、スパッタ開始からCrが1at%超検出されてから8分後の深さ領域において、
C、Cr、N、およびOの合計を100at%として、
47at%超97at%未満のC、
1at%超30at%未満のCr、
1at%超14at%未満のN、および
1at%超9at%未満のOを含み、
好ましくは、
48at%超97at%未満のC、
1at%超30at%未満のCr、
1at%超14at%未満のN、および
1at%超8at%未満のOを含み、
より好ましくは、 54at%超97at%未満のC、
1at%超28at%未満のCr、
1at%超14at%未満のN、および
1at%超4at%未満のOを含む。
この着色層20の色は基本的には黒であるが、その色合いとして「漆黒」と呼ばれる黒色を実現することができる。例えばこのような色合いの衛生設備部材は付加価値が高く、特に水栓の場合、高級感を演出でき、その商品価値を大きく高めることができる。さらに、上記組成の着色層は、見る方向、角度で色が変わらない利点があり、その形状が単調ではない、立体形状の部材にあっても黒の外観を観察できるとの利点も備える。そして、この着色層は、色の安定性に加え、その強度(特に、表面付近の硬度)にも優れる。衛生設備部材の多くは長期間にわたり使用され、その間定期的に擦ることにより表面を清浄化する清掃に付される。本発明による着色層20はこのような清掃操作に対する耐久性に優れる。
本発明における着色層20は、上記組成の組み合わせにより良好な黒の発色と、色の安定性に加え、その強度(特に、表面付近の硬度)にも優れる効果が得られるが、部材への適用にあたり、より最適化する際にはCr量が重要になることが多く、その量に配慮し最適化作業を行うことが好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、着色層20は、Cr、C、NおよびOからなることが好ましい。ここで、「からなる」とは、後述する着色層20の組成分析法により求められる上記原子の濃度の合計が90at%以上100at%以下であることを意味する。換言すると、着色層20は、C、Cr、NおよびO以外に、1種または2種以上の他の元素をその合計濃度が10at%未満となる範囲で含んでいてもよい。着色層20が他の元素を上記範囲内で含んでいても、着色層20がCr、C、NおよびOからなることにより、本発明における所望の黒色は維持されると考えられる。
(着色層の膜厚)
本発明において、着色層20の厚さは0.5μm以上4μm以下である。厚さがこの範囲にある薄膜の着色層20は、基材10の性状、例えば色味、表面性状などを維持することができ、特にCを主として含む膜は光の吸収係数が小さく、干渉色を抑制するためには一定以上の膜厚が必要である。着色層20の膜厚が0.5μm以上であると、干渉色が抑制され、またその発色が良好となる。
着色層の特定
(着色層の組成)
本発明において、着色層20の組成、具体的には、着色層に含まれるCr、C、NおよびOの各割合(%)は、XPS深さ方向分析で得られるプロファイルにおいて、スパッタ開始からCrが1at%超検出されてから8分後の深さ領域を測定点とし、その測定点における、C、Cr、NおよびOの合計を100at%としたときの各原子の割合として求められる。ここで、「XPS深さ方向分析で得られるプロファイル」とは、後記する「XPS測定条件」と「スパッタ条件1」を用いたXPS深さ方向分析により得られるプロファイルを指す。
本明細書に記載の全てのXPS測定において、以下の「XPS測定条件」を用いる。
XPS測定条件
X線条件:単色化AlKα線(出力25W)
光電子取出角:45°
分析領域:100μmφ
分析元素(エネルギー範囲):Zr3d(177-187eV)、C1s(281-296eV)、N1s(394-406eV)、O1s(524-540eV)、Cr2p3(572-582eV)、Si2p(98―108eV)
本発明において、XPS測定とArイオンを使用したスパッタリングの併用による深さ方向分析を行うことにより、各層の深さ方向の元素組成等を特定する。なお、本発明において、XPS測定とArイオンを使用したスパッタリングの併用による深さ方向分析を「XPS深さ方向分析」と表す。XPS深さ方向分析では、Arイオンを使用したスパッタリングとXPS測定を交互に繰り返す。XPS測定の条件は、上述の「XPS測定条件」を用いることができる。スパッタリング時の条件(以下、「スパッタリング条件」とも言う)は、下記の各条件を用いることができる。XPS測定は、各スパッタリング条件の「スパッタサイクル」ごとに行う。XPS深さ方向分析により、スペクトル情報を得る。このスペクトル情報から元素組成について深さ方向プロファイル(プロファイル)を取得する。このプロファイルから深さ方向の元素組成を特定することができる。
スパッタ条件1
(XPS深さ方向分析時のスパッタリング条件1、以下「スパッタ条件1」という)
不活性ガス種:Ar
スパッタ電圧:4KV
スパッタ範囲:2mm×2mm
スパッタサイクル:10秒
スパッタ条件2
(XPS深さ方向分析時のスパッタリング条件2、以下「スパッタ条件2」という)
不活性ガス種:Ar
スパッタ電圧:500V
スパッタ範囲:2mm×2mm
スパッタサイクル:1分
なお、スパッタ電圧とはArイオン銃に印加する電圧、スパッタ範囲とはスパッタリングにより削る表面の範囲を指す。また、スパッタサイクルとは深さ方向の一測定ごとにArガスを連続して照射した時間を指し、スパッタサイクルの総和をスパッタ時間とする。
(着色層の膜厚)
本発明において、着色層20の膜厚は下記方法により求めることができる。まず、着色層20を含む部材1における、意匠面(製品として設置したときに、目に触れる部分を指し、陰となり見えない部分を除く)上の任意の点を着色層20と垂直方向(図1のZ方向)に切断し、粗い番手から始めて細かい番手まで研磨を行い平滑な断面を得る。研磨痕で観察ができない場合にはイオンミリング装置等を用いて断面ミリングを行い、平滑な断面を得る。この断面に対して、走査型電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分光法(SEM/EDX)を用いて観察を行うことで、着色層20および基材10の識別ができる。着色層の膜厚が0.5μm~4.0μmの場合においては観察倍率10000倍~30000倍で観察し、着色層20と基材10の界面が収まり、かつ界面が水平になるようにSEM画像を取得する。倍率が低すぎると着色層20の膜厚が小さいときに着色層20を観察できないため膜厚を特定できず、また、倍率が高すぎると着色層20の膜厚が大きいときに観察領域内に基材と着色層の界面と、基材とは反対側の着色層の界面を捉えることができず、着色層の膜厚を特定できない。上記SEM画像に対して、EDXによるマッピング分析を行うことで、着色層20および基材10の元素分布を視覚的に確認することができる。例えば着色層の構成元素のCでマッピングすると、基材が樹脂基材以外の場合には境界面を明確に定義できる。樹脂基材の場合にはC以外の元素、O、Nでマッピングを行うことや組織観察から境界面を確認できる。この元素分布の異なる境界面を、着色層20および基材10の境界面とする。取得したSEM画像を縦に2分する線を中心として、この線と平行になるように左右に等間隔に2本ずつ線を描画する。SEM画像に描画した合計5本の縦線それぞれが、着色層と基材の境界面、および着色層の基材とは反対側の表面と交差する点を求める。SEM画像内の5本の縦線それぞれが上記2つの交差点により画分される5本の線分それぞれの長さを測定し、5本の線分の長さの平均値を着色層20の膜厚とする。
4 中間層
中間層の構成
本発明の好ましい態様によれば、部材1は、表面層40を有する場合には、着色層20と表面層40との間に中間層を有することができる。中間層30の好ましい例としては、金属原子と酸素原子とを含む層が挙げられる。中間層30において、前記金属原子は酸素原子と結合している。つまり、中間層30には、酸化状態の前記金属元素が含まれる。前記金属原子は、本発明においては、前記金属原子は、Cr、Zr、およびSiからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
中間層30は、XPS深さ方向分析により、前記金属元素が検出された時点から、中間層30に含まれる酸素元素の検出量が着色層20に含まれる酸素元素の検出量よりも多い時点までのスパッタ時間が、好ましくは0.5分以上9分以下であり、前記金属元素がCrもしくはZrの場合であれば好ましくは0.5分超2分以下であり、前記金属元素がSiの場合であれば好ましくは0.5分以上7分以下、より好ましくは0.5分超4分以下、さらにより好ましくは0.5分超2分以下である厚さを有することが外観維持の観点から好ましい。ここで、「XPS深さ方向分析」とは、「XPS測定条件」と「スパッタ条件1」を用いたXPS深さ方向分析を指す。
Cを主成分とする着色層20が撥水性の表面層40と結合し難い場合、着色層20と表面層40との間に、上記金属原子を含む中間層30を設けることで、表面層40に含まれる、中間層30に含まれる金属原子に対し配位性を有する官能基Xと、中間層30に含まれる金属原子とが化学結合を形成する。表面層40は、この官能基Xを介して中間層30と結合する。また上記金属原子を含む中間層30は、着色層20の表面に安定な不動態層を形成することができる。ここで、安定な不働態層とは、金属酸化物を含み、かつ十分な耐水性や耐摩耗性などの耐久性を持つ層を指す。
本発明において、この中間層30は、まず、着色層20の発色に基本的に影響を与えず、表面層40を、その撥水性機能が十分に発揮される厚さとして着色層20の上に設けることを可能にする。また、物品の表面形状の部位による表面層40の厚みのムラを生じさせないとの利点も得ることができる。
屈折率が2.4-5のCrもしくはZrの酸化物を用いた場合と、屈折率が1.4-5のSiの酸化物を用いた場合では、光路長が異なり干渉の発生する膜厚が変わる。具体的にはSiの酸化物を用いた場合にはCrもしくはZrの酸化物を用いた場合に比べ、着色層の発色に影響を与え始める膜厚が厚くなる。一方で、Siの酸化物はZrやCrの酸化物と比べてスパッタ効率が高く、同じ膜厚であればSiの酸化物は速くスパッタされる。Siを含む中間層のスパッタ時間がCrやZrを含む中間層のスパッタ時間と同程度であるのは上記理由による。
3次元形状の表面を備えた部材は厚みムラを生じやすい。中間層30の厚みムラを抑え、中間層よりも薄い表面層40を形成した積層構造とすることで、濃色の着色層20の質感(色調)を損ねない部材を提供することが可能となる。
中間層の特定
(中間層の構成元素の認定)
中間層30における金属原子の存在、および金属原子と酸素原子との結合は、「スパッタ条件1」のXPS測定において確認できる。ジルコニウムはZr3d(177-187eV)、酸素はO1s(524-540eV)、クロムはCr2p3(572-582eV)、ケイ素はSi(98―108eV)のピークの有無で存在を確認できる。
(中間層に含まれる金属原子の酸化状態の認定)
中間層30に含まれる各金属原子と酸素原子との結合状態、つまり、各金属原子の酸化状態は、各金属原子と酸素原子との結合エネルギーの違いによるピークシフトにより確認できる。具体的には金属酸化物由来のO1sは530-532eVにピークが認められ、Cr2p3は576-580eV、Zr3dは182-183eV、Si2pは103-104eVにピークが存在するかでことによって、各金属原子と酸素原子との結合を確認できる。
(中間層の厚みの認定)
本発明において、中間層30の厚みは、XPS深さ方向分析により、具体的には、前述の「XPS測定条件」と「スパッタ条件1」を用いたXPS深さ方向分析において、金属元素が検出された時点から、中間層30に含まれる酸素元素(O)の検出量が着色層20に含まれる酸素元素(O)の検出量よりも多い時点までのスパッタ時間を採用する。
5 表面層
本発明における表面層40は、有機分子を含む撥水性の層であり、表面層40より下の基材10や着色層20などの他の層の色味を損なわない程度に透明かつ薄い。表面層40が撥水性の層であることで、ケイ素、カルシウム(水垢の原因物質)を含む水道水に接する衛生設備部材において、水垢の付着が抑制され、また付着した水垢を容易に除去することができる。
本発明において、表面層40は、高分子層、低分子層または単分子層であってよい。
本発明において、高分子層は、高分子化合物を含有する層である。また低分子層とは、低分子化合物を含有する層である。高分子化合物および低分子化合物は、疎水基Rを有する。疎水基Rを有することにより、表面層40に撥水性を与える。
疎水基Rの具体例
本発明において、疎水基Rはアルキル鎖を含むものである。疎水基Rは、アルキル鎖の水素の一部がフッ素により置換されたものを含んでもよいし、アルキル鎖の炭素の一部が他の原子に置換されたものを含んでもよい。例えば、疎水基Rは、炭化水素基、フルオロアルキル基、フルオロ(ポリ)エーテル基、フルオロアルコキシ基、フルオロアシル基、アルコキシ基、アシル基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基からなる群から選択される1種以上を含むことができる。
疎水基Rは、CとHとからなる炭化水素基であることが好ましい。炭化水素基は、飽和炭化水素基でもよいし、不飽和炭化水素基でもよい。また、鎖式炭化水素基でもよいし、芳香環などの環式炭化水素基でもよい。疎水基Rは、好ましくは鎖式飽和炭化水素基であり、より好ましくは直鎖式の飽和炭化水素基である。鎖式飽和炭化水素基は、柔軟な分子鎖であるため、下地を隙間なく覆うことができ、耐水性を高めることができる。炭化水素基が鎖式炭化水素基の場合は、好ましくは炭素数が6以上25以下、より好ましくは炭素数が10以上18以下の炭化水素基である。炭素数が多い場合には、分子同士の相互作用が大きく、後述する自己組織化単分子層(SAM)の分子間隔を狭くすることができ、耐水性をさらに高めることができる。
疎水基Rが飽和炭化水素基(すなわち、アルキル基)の場合、アルキル基の水素の一部が他の原子により置換されていてもよい。他の原子は、例えばハロゲン原子である。ハロゲン原子は、例えばフッ素原子である。アルキル基の水素の一部がフッ素原子により置換されたものは、例えばフルオロアルキル基である。疎水基Rがフルオロアルキル基を含むことで、高い撥水性の表面が得られる。ただし、高い水垢除去性を得るためにはハロゲン原子を含まない表面層の方が好ましい。またアルキル基の炭素の一部が他の原子に置換されていてもよい。
高分子化合物および低分子化合物は、金属元素に対し結合性を有する官能基を有することが好ましい。この官能基としては、ホスホン酸基、リン酸基、ホスフィン酸基、カルボキシル基、シラノール基(あるいは、アルコキシシリル基などのシラノールの前駆体)、βジオール基、アミノ基、水酸基、ヒドロキシアミド基、αまたはβ-ヒドロキシカルボン酸基からなる群から選択される1種以上を含むことが好ましい。より好ましくは、官能基として、ホスホン酸基またはシラノール基(あるいは、アルコキシシリル基などのシラノールの前駆体)を含む。これらの官能基は、着色層20または中間層30に含まれる金属元素と結合していることが好ましい。言い換えれば、表面層40はこれらの官能基を介して着色層20または中間層30と結合していることが好ましい。
表面層の好ましい構成
本発明において、表面層40は、疎水基Rおよび金属元素に対し配位性を有する官能基Xを含む層であり、表面層40が単層で形成された単分子層であることが好ましく、後述する非高分子の有機配位子R-Xからなる自己組織化単分子層(self assembled monolayers、SAM)であることがより好ましい。自己組織化単分子層は、分子が緻密に集合した層となるため、撥水性に優れる。
SAMの厚さは、構成分子1分子の長さと同程度となる。ここで、「厚さ」とは、SAMのZ方向に沿う長さを指す。ここで、図1において、基材10から表面層40に向かう方向をZ方向とする。SAMの厚さは10nm以下、好ましくは5nm以下、より好ましくは3nm以下である。また、SAMの厚さは、0.5nm以上、好ましくは1nm以上である。SAMの厚さがこのような範囲になるような構成分子を用いることで、基材10を効率的に被覆することができ、水垢等の汚染物質の易除去性に優れた衛生設備部材を得ることができる。
SAMの構成
本発明の好ましい態様において、SAMは、有機分子が固体表面に吸着する過程で、当該固体表面上に形成される分子集合体であり、分子同士の相互作用によって集合体構成分子が密に集合する。SAMはアルキル基を含むことが好ましい。これによって、分子同士に疎水性相互作用が働き、分子が密に集合することができるため、汚れの易除去性に優れた衛生設備部材を得ることができる。
SAMを構成する分子の定義
本発明の好ましい態様において、非高分子の有機配位子R-Xは、疎水基Rと、着色層20または中間層30に含まれる金属元素に対し配位性を有する官能基Xとを備える。非高分子の有機配位子R-Xは、官能基Xを介して中間層と結合する。ここで、「非高分子」とは、国際純正応用化学連合(IUPAC)高分子命名法委員会による高分子科学の基本的術語の用語集(日本語訳)の定義1.1(すなわち、相対分子質量の大きい分子で、相対分子質量の小さい分子から実質的または概念的に得られる単位の多数回の繰返しで構成された構造をもつもの。http://main.spsj.or.jp/c19/iupac/Recommendations/glossary36.htmlを参照)に該当しない化合物を意味する。SAMは、このような非高分子の有機配位子R-Xを用いて形成される層である。
非高分子の有機配位子R-X
本発明の好ましい態様において、表面層40は非高分子の有機配位子R-Xを用いて形成される層である。疎水基Rは、前述に記載されたものを用いることができる。疎水基Rは、CとHとからなる炭化水素基を含むことが好ましい。疎水基Rが有する炭化水素基の骨格内の1ないし2個所で炭素以外の原子が置換されていても良い。置換される原子としては、酸素、窒素、硫黄が挙げられる。好ましくは、疎水基Rの片末端(Xとの結合端ではない側の端部)はメチル基である。これによって、部材1の表面が撥水性となり、汚れの易除去性を高めることができる。
Xの具体例
本発明において、官能基Xは、ホスホン酸基、リン酸基、ホスフィン酸基、カルボキシル基、シラノール基(あるいは、アルコキシシリル基などのシラノールの前駆体)、βジオール基、アミノ基、水酸基、ヒドロキシアミド基、αまたはβ-ヒドロキシカルボン酸基から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
カルボキシル基、βジオール基、アミノ基、水酸基、ヒドロキシアミド基、αまたはβ-ヒドロキシカルボン酸基は、官能基同士で重合することなく、着色層20または中間層30に含まれる金属元素に配位(吸着)するため、緻密な表面層40が形成される。
本発明の好ましい態様によれば、Xは、リン原子を含む官能基のうち、ホスホン酸基、リン酸基、ホスフィン酸基から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはホスホン酸基である。これにより、耐水性が高く、かつ汚染物質の易除去性に優れた部材を効率的に得ることができる。
R-Xの具体例
一般式R-Xで表される有機ホスホン酸化合物は、好ましくはオクタデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン酸、ドデシルホスホン酸、デシルホスホン酸、オクチルホスホン酸、ヘキシルホスホン酸、ペルフルオロデシルホスホン酸、ペルフルオロヘキシルホスホン酸、ペルフルオロオクチルホスホン酸であり、より好ましくはオクタデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン酸、ドデシルホスホン酸、デシルホスホン酸である。さらに、より好ましくは、オクタデシルホスホン酸である。
R-Xにおいて、ホスホン酸基を有する分子としてホスホン酸、リン酸基を有する分子として(有機)リン酸、ホスフィン酸基を有する分子としてホスフィン酸、カルボキシル基を有する分子としてカルボン酸、βジオール基を有する分子としてプロトカテク酸、没食子酸、ドーパ、カテコール(オルトヒドロキシフェニル)基、アミノ基を有する分子としてアミノ酸、水酸基を有する分子としてアルコール、ヒドロキシアミド基を有する分子としてヒドロキサム酸、αまたはβ-ヒドロキシカルボン酸基を有する分子としてサリチル酸、キナ酸を用いてもよい。
本発明において、表面層は、二種類以上のR-Xから形成されていてもよい。二種類以上のR-Xから形成された表面層とは、上述した化合物が複数種類混合されてなる表面層を意味する。また、本発明において、表面層は、水垢易除去性を損なわない範囲において、R-X以外の有機分子を微量に含んでいてもよい。
表面層40の好ましい金属原子濃度
本発明において、表面層40の金属原子濃度は、好ましくは1.0at%以上10at%未満である。金属原子濃度をこの範囲とすることで、表面層40は緻密であることを示している。これによって、十分な耐水性を有し、水垢易除去性に優れた衛生設備部材を得ることができる。より好ましくは、金属原子濃度は1.5at%以上10at%未満である。これによって、さらに耐水性、および水垢易除去性を高めることができる。
表面層40の好ましい炭素原子濃度
本発明において、表面層40が炭化水素基を含む場合、表面層40の炭素原子濃度は、好ましくは35at%以上であり、より好ましくは40at%以上であり、さらに好ましくは43at%以上であり、最も好ましくは45at%以上である。また、炭素原子濃度は、好ましくは70at%未満であり、より好ましくは65at%以下であり、さらに好ましくは60at%以下である。炭素原子濃度の好適な範囲はこれらの上限値と下限値とを適宜組み合わせることができる。炭素原子濃度をこのような範囲とすることにより、水垢易除去性を高めることができる。
表面層の厚さ
本発明において、表面層40は、XPS深さ方向分析で得られるプロファイルにおいて、スパッタ開始から、中間層30に含まれる金属原子が検出され始める時点までのスパッタ時間が5分以内であることが好ましい。ここで、「XPS深さ方向分析で得られるプロファイル」とは、前述の「XPS測定条件」と「スパッタ条件2」を用いたXPS深さ方向分析により得られるプロファイルを指す。このプロファイルにおいて、所定の測定点における金属原子濃度と当該測定点の1点前の測定点における金属原子濃度との差の絶対値が1.0at%以下となった点を表面層40の終点とし、スパッタ開始から終点までのスパッタ時間が5分以内であることが好ましく、3分以内であることがより好ましい。またスパッタ時間の下限値は0.5分超であることが好ましく、1分以上であることがより好ましい。好適な範囲はこれらの上限値と下限値とを適宜組み合わせることが出来る。このように表面層は視認できない薄い層であり、基材の色味を維持したまま部材に機能付与することが出来る。XPS測定は、まず表面層の撥水性を確認し、撥水性の表面層が形成されていることを確認する。この撥水性の表面層40に対し、無作為の3点を選んで測定を行い、これら3点の平均値を表面層40の厚さと認定することが好ましい。
表面層の特定
本発明において、測定前に部材1の表面を洗浄し、表面に付着した汚れを十分に除去する。例えば、測定前に部材1の表面をエタノールによる拭取り洗浄、および中性洗剤によるスポンジ摺動洗浄の後、超純水にて十分にすすぎ洗いを行う。また、部材1が、表面にヘアライン加工やショットブラスト加工などが施された、表面粗さが大きな衛生設備部材の場合は、測定する部位として、できるだけ平滑性の高い平面の部分を選んで測定する。平滑性の高い部分とは、例えば、粗い部分に比べて光を拡散するため、分光測色計等を用いて色差測定した場合に正反射成分を含まないSCE方式によるL*が5未満の点のことを指す。
本発明において、表面層40は以下の手順で詳細に確認することができる。先ず、表面層40の撥水性を評価し、撥水性の表面層が形成されていることを確認する。撥水性の評価方法としては、後述の水滴接触角の評価等を用いることができる。この撥水性の表面層に対し、XPS分析にて表面元素分析を行い、表面層40に含まれる元素を確認する。
本発明において、表面層40がアルキル基を含む層であることは、以下の手順で疎水基に含まれるアルキル鎖を確認することにより、判断できる。まず、上述のXPS分析にて表面元素分析時に、疎水基に含まれるアルキル鎖のC-C結合に帰属される284-285eVのピークが検出されることを確認する。
次に、赤外分光法もしくは表面増強ラマン分光法(Surface Enhanced Raman Spectroscopy:SERS)を用いて、疎水基に由来するピークシフト(cm-1)を確認する。
赤外分光法を用いる場合は、高感度反射法(Reflection Absorption Spectroscopy)を用いることができる。高感度反射法による測定装置として、赤外線の入射角度を80°以上に可変可能な高感度反射測定が可能なアタッチメント(例えば、Harrick社製Seagull)を備えた赤外分光装置(FT-IR)を用いることができる。赤外分光装置は、例えば、Cary 630IR(アジレント)、Nicolet iS50(サーモフィッシャーサイエンティフィック)を用いることができる。
高感度反射法によるFT-IRを用いた測定は、以下の条件で測定する。赤外線入射角度:85°、検出器:MCT検出器、波数分解能;2cm-1、積算回数:256。
まず、測定対象の衛生設備部材に用いられている基材のみ(基材表面に表面層等が形成されていないもの)を参照として測定する。なお、ここで、衛生設備部材に用いられている基材の代用として、測定対象の基材と同一の材料で構成された板材等を用いても良い。その後、切り出した衛生設備部材1を測定することでIRスペクトルを得る。IRスペクトルは、横軸は、波数(cm-1)、縦軸は透過率又は吸光度である。
得られたIRスペクトルにおいて、以下を確認することにより、表面層40が疎水基を含むことを確認できる。メチル基に由来する波数:2960cm-1、2930cm-1付近、アルキル鎖(-(CH-)に由来する波数:2850cm-1付近、2920cm-1付近が検出されることでアルキル鎖の存在を確認できる。疎水基が水素の一部がフッ素により置換されたアルキル鎖を含む場合は、波数:1295cm-1付近、1200cm-1付近、1150cm-1付近が検出されることで水素の一部がフッ素により置換されたアルキル鎖の存在を確認できる。また、他の疎水基の場合は、これらに相当する波数を確認する。測定範囲で最も吸光度が低い範囲の100cm-1の吸光度の平均値の3倍以上あることで検出されているとみなし、存在を確認する。
表面増強ラマン分光法を用いる場合は、透過型表面増強センサ(透過型SERSセンサ)および共焦点顕微ラマン分光装置を備えた表面増強ラマン分光分析装置を用いる。透過型表面増強センサは、例えば、特許第6179905号の実施例1に記載されるものを用いることができる。共焦点顕微ラマン分光装置は、例えば、NanoFinder30(東京インスツルメンツ)を用いることができる。
表面増強ラマン分光法を用いた測定方法を以下に説明する。切り出した衛生設備部材1の表面に透過型表面増強センサを配置し、測定する。測定条件は、以下とする。Nd:YAGレーザー(532nm、1.2mW)スキャン時間(10秒)、グレーチング(800 Grooves/mm)、ピンホールサイズ(100μm)である。測定結果としてラマンスペクトルを得る。ラマンスペクトルは、横軸はラマンシフト(cm-1)、縦軸は信号強度である。
得られたラマンスペクトルにおいて、メチル基に由来するラマンシフト:2930cm-1付近、アルキル鎖(-(CH-)に由来するラマンシフト:2850cm-1付近、2920cm-1付近が検出されることで疎水基の存在を確認できる。疎水基が水素の一部がフッ素により置換されたアルキル鎖を含む場合は、-(CF-に由来するラマンシフト:735cm-1付近、1295cm-1付近が検出されることで水素の一部がフッ素により置換されたアルキル鎖を確認できる。また、他のアルキル基の場合は、これらに相当するラマンシフトを確認する。ラマンシフトの信号は、測定範囲で最も信号強度が低い範囲の100cm-1の信号強度の平均値の3倍以上あることで検出されているとみなし、存在を確認する。
表面層が単分子層である場合の疎水基(R)およびXの特定
本発明において、表面層40が、疎水基Rおよび金属元素に対し結合性を有する官能基Xを含む層であり、さらに単層で形成された単分子層である場合、表面層40がRおよびXを含む層であることは下記の方法により特定することができる。
先ず、XPS分析にて表面元素分析を行い、表面層40に含まれる元素を確認する。
次に、質量分析にて表面に存在する成分の分子に由来する質量電荷比(m/z)から分子構造を特定する。質量分析は、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS)または高分解能質量分析法(HR-MS)を用いることができる。ここで高分解能質量分析法とは、質量分解能が0.0001u(u:Unified atomic mass units)又は0.0001Da未満の精度で測定可能で精密質量から元素組成が推定できるものを指す。HR-MSとしては、二重収束型質量分析法、飛行時間型タンデム質量分析法(Q-TOF-MS)、フーリエ変換型イオンサイクロトロン共鳴質量分析法(FT-ICR-MS)、オービトラップ質量分析法などが挙げられ、本発明においては飛行時間型タンデム質量分析法(Q-TOF-MS)を用いる。質量分析は、部材1から十分な量のRおよびXを回収できる場合は、HR-MSを用いることが望ましい。一方、部材1のサイズが小さいこと等の理由で、部材から十分な量のRおよびXが回収できない場合は、TOF-SIMSを用いることが望ましい。質量分析を用いる場合、イオン化したRおよびXに相当するm/zのイオン強度が検出されることで、RおよびXの存在を確認できる。ここでイオン強度は、測定範囲においてイオン強度が算出されている範囲の中で最も値が低いm/zを中心に前後50Daの平均値の信号の3倍以上を有することで検出されているとみなす。
表面層のRおよびX認定時のTOF-SIMS測定条件
飛行時間型2次イオン質量分析法(TOF-SIMS)装置には、例えば、TOF-SIMS5(ION-TOF社製)を用いる。測定条件は、照射する1次イオン:209Bi3++、1次イオン加速電圧25kV、パルス幅10.5or7.8ns、バンチングあり、帯電中和なし、後段加速9.5kV、測定範囲(面積):約500×500μm、検出する2次イオン:Positive、Negative、Cycle Time:110μs、スキャン数16とする。測定結果として、RおよびXに由来する2次イオンマススペクトル(m/z)を得る。2次イオンマススペクトルは、横軸は質量電荷比(m/z)、縦軸は検出されたイオンの強度(カウント)として表される。
表面層のRおよびX認定時のHR/MS測定条件
高分解能質量分析装置として飛行時間型タンデム質量分析装置(Q-TOF-MS)、例えば、Triple TOF 4600(SCIEX社製)を用いる。測定には、例えば、切り出した基材をエタノールに浸漬させ、表面層40を形成するために用いた成分(RおよびX)を抽出し、不要成分をフィルターろ過後、バイアル瓶(1mL程度)に移した後に測定する。測定条件は、例えば、イオン原:ESI/Duo Spray Ion Source、イオンモード(Positive/Negative)、IS電圧(-4500V)、ソース温度(600℃)、DP(100V)、CE(40V)でのMS/MS測定を行う。測定結果として、MS/MSスペクトルを得る。MS/MSスペクトルは、横軸は質量電荷比(m/z)、縦軸は検出されたイオンの強度(カウント)として表される。
本発明において、表面層40、中間層30、および着色層20の組成は、X線光電子分光法(XPS)により求める。測定前に、部材1を中性洗剤でスポンジ摺動後、超純水にて十分にすすぎ洗いを行う。XPS装置には、PHI QanteraII(アルバック・ファイ製)を用いることができる。表面層40、中間層30、および20に含まれる各元素を前述の「XPS測定条件」と「スパッタ条件1」とを用いたXPS深さ方向分析によりスペクトルを得る。
次に、得られたスペクトルを、データ解析ソフトウェアPHI MultiPak(アルバック・ファイ製)を用いて解析し、測定された各原子濃度を算出する。得られたスペクトルは、測定された各原子の電子軌道に基づくピークに対してShirely法でバックグラウンドを除去した後にピーク面積強度を算出し、データ解析ソフトウェアに予め設定されている装置固有の感度係数で除算することで補正処理を行う。この補正処理後、各元素の濃度は、測定した元素種全てのピーク面積強度の合計に対する、ある元素のピーク面積の割合から求め、at%単位で算出する。
6 本発明による部材の特性
本発明の好ましい態様によれば、部材1の表面について、分光測色計により求められる明度L*が50未満とされ、より好ましくは45未満とされる。明度がこの範囲とされることで、色が暗くなり、黒色度が高い部材が実現できる。また、本発明の好ましい態様によれば、部材1の表面について、分光測色計により求められる色度a*の絶対値が5未満であり、4未満とするのがさらに好ましい。また、本発明の好ましい態様によれば、部材1の表面について、分光測色計により求められるb*の絶対値が5未満であり、4未満とするのがさらに好ましい。ここで、a*およびb*は色味を表す指標である。a*はプラス側に大きくなると赤みを帯び、マイナス側に大きくなると緑みを帯びる。b*はプラス側に大きくなると黄みを帯び、マイナス側に大きくなると青みを帯びる。a*およびb*を上記範囲とすることで、黒色度が高い部材が実現できる。また、着色層20を持つ部材1において部材表面の色が一定以上異なると色ムラがあると感じてしまう。そこで、本発明の一つの好ましい態様によれば、任意の測定点を原点とし、原点を通る任意の線をXとし、Xと垂直で原点を通る線をYとしたときに、原点と、原点からX方向に10±5mmの点と、原点からY方向に10±5mmの点と、原点からX方向に10±5mmY方向に10±5mmの点、上記4点におけるL*、a*およびb*の各最大値と最小値の差ΔL、Δa、Δbの和が2.0以内であれば、その表面は「色の安定性が高い」とし、2.0以上であれば「色の安定性が低い」とする。
着色層20の色調、すなわち着色層20(部材1)の表面の明度および色度は、分光測色計(例えば、CM-2600d、コニカミノルタ製)により求められる。例えば、観察光源D65、平均化回数3回、視野角10°、測定径6mmとし、平坦な面に押し付けて正反射光込みのSCI方式によりL、a、bを測定する。
なお、分光測色計は以下を用いることができるが、これに限定されるものではない。
装置:分光測色計CM-2600D(コニカミノルタ製)
バージョン:1.42
測定パラメータ:SCI/SCE
表色系:L*a*b*、ΔE*
UV設定:UV0%
光源:D65
観察視野角:10°
測定径:φ3mm
測定波長間隔:10nm
測定回数:3回
測定前待ち時間:0秒
校正:ゼロ校正後、白色校正(ゼロ校正:遠方の空間で校正、白色校正:校正用の白色板で校正)
本発明の好ましい態様によれば、着色層20(部材1)の表面のナノインデンター硬度は3500N/m以上であり、強度(耐傷性)が高い。より好ましい強度は、3750N/m以上であり、さらにより好ましくは5000N/m以上である。
(ナノインデンター硬度の測定)
ナノインデンター硬度はナノインデンター(ENT-2100、エリオニクス)により求められる。部材1の平坦な表面を切り出し、押し込み荷重を0.2mNとして、400±100μmの領域において任意の9点を測定し、中央5点の平均値を部材1の表面の硬度とすることができる。
本発明の衛生設備部材の好適な一形態によれば、表面層40は、その表面における水滴接触角が、好ましくは90°以上であり、より好ましくは100°以上である。水滴接触角は、静的接触角を意味する。静的接触角は、表面層40に2μLの水滴を滴下し、1秒後の水滴を基材側面から撮影することによって求められる。測定装置としては、例えば接触角計(型番:SDMs-401、協和界面科学株式会社製)を用いることができる。
部材の製造方法
本発明において、部材1は、基材10を用意し、当該基材上に着色層20を形成し、場合により中間層30を形成し、さらに表面層40を形成することで製造される。着色層20の形成は、例えば物理蒸着法(PVD)を用いることができる。また、表面層40を形成する前に、着色層20の表面を前処理することが好ましい。表面の汚れを除去する為の前処理として、中性洗剤洗浄、UVオゾン処理、アルカリ処理などが挙げられる。
以下の実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
1.部材の作製
実施例1、2、4、6、7および比較例1~3は、下記に記載の基材の表面に着色層を形成し、各部材を作製した。実施例3および5は、下記に記載の基材の表面に着色層を形成した後、中間層および表面層をさらに形成し、各部材を作製した。
(基材)
基材として、黄銅にニッケルクロムメッキした平板および立体物(TOTO株式会社製、混合水栓、品番:TLG02302J)を用いた。
(着色層の形成)
予め表面を洗浄した基材に物理蒸着法(PVD)によって黒色の表面を備えた着色層を形成した。
PVD法を用いて、黒色の着色層を成膜した。成膜中に基材が、100℃以上250℃以下となるように成膜条件を制御すると共に、基材を自転および/または公転させて製造する。PVD法を用いているにも拘らず、自転および公転により、立体物であっても成分を均一に成膜することができる。なお、基材の自公転については、自転と公転のいずれかだけでもよいが、自転と公転とを同時に行うことが好ましい。
スパッタ種としては金属ターゲットを用いて、スパッタリングの出力とアルゴン/窒素/アセチレンのガス流量を調節することで組成が異なる複数種の着色層を作製した。
(中間層の形成)
(実施例3、実施例5)
着色層を形成した後、着色層の成膜方法と同様にして、スパッタリングの出力とアルゴン/酸素のガス流量を調節することで組成が異なる複数種の中間層を作製した。
(表面層の形成)
(実施例3、実施例5)
着色層および中間層が形成された基材を水酸化ナトリウム水溶液に所定時間浸漬したのち、イオン交換水にて十分にすすぎ洗いを行った。
表面層を形成するための処理剤として、オクタデシルホスホン酸(東京化成工業製、製品コードO0371)をエタノール(富士フイルム和光純薬製、和光一級)に溶解させた溶液を用いた。基材を処理剤の中に所定時間浸漬し、エタノールにて掛け洗い洗浄した。浸漬時間は、1分以上とした。その後、乾燥機にて120℃で10分間乾燥させ、基材表面に表面層を形成させた。
2.分析・評価
上記のとおり作製した部材に対し、以下の分析・評価を行った。
(サンプリング)
平板部材の分析・評価においては、平板の中央部分3cm角の範囲を評価面とした。また、立体部材の分析・評価においては、設置したときに目につく部分かつ可能な限り平滑な面を評価面とした。具体的には、取り付け時に地面と平行になるスパウト部の上面から、中央付近3cm角を切断し、評価面とした。
(着色層の組成)
着色層の組成は、上述の「XPS測定条件」と「スパッタ条件1」を用いたXPS深さ方向分析により得られたプロファイルにおいて、Crが1at%超検出されてから8分後の深さ領域における組成を着色層の組成とした。測定前に、各部材を中性洗剤を用いてウレタンスポンジで擦り洗いをした後、超純水にて十分にすすぎ洗いを行った。
立体部材のXPS測定においては、検出器が部材と衝突し測定できなくなるのを避けるため、測定点が測定面内の高い位置(サンプル最大高さから1mm以内)になるように、測定面の反対面を研磨などで調整した。
(着色層の膜厚)
各部材の着色層の膜厚は、下記方法により求めた。まず、着色層を含む部材における、意匠面(製品として設置したときに、目に触れる部分を指し、陰となり見えない部分を除く)上の任意の点を着色層20と垂直方向(図1のZ方向)に切断し、♯400の研磨紙で研磨した後に♯1500の研磨紙で研磨した。さらにイオンミリング装置を用いて切断面ミリングを行い、平滑な切断面を得た。この切断面に対して、走査型電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分光法(SEM/EDX)を用いて観察を行い、うことで、着色層および基材を識別した。観察倍率は低倍から始め25000倍で観察し、着色層と基材の界面が収まり、かつ界面が水平となるようにSEM画像を取得した。上記SEM画像に対して、EDXによるマッピング分析を行うことで、着色層に含まれる元素Cと基材に含まれるCrから元素分布の異なる境界面を確認した。この境界面を、着色層および基材の界面と認定した。取得したSEM画像を縦に2分する線を中心として、この線と平行になるように左右に等間隔に2本ずつ線を描画する。SEM画像に描画した合計5本の縦線それぞれが、着色層と基材の境界面、および着色層の基材とは反対側の表面と交差する点を求めた。SEM画像内の5本の縦線それぞれが上記2つの交差点により画分される5本の線分それぞれの長さを測定し、5本の線分の長さの平均値を着色層20の膜厚とした。
(中間層における酸化物の存在確認)
中間層における酸化物の存在は、前述の「XPS測定条件」と「スパッタ条件1」とを用いたXPS深さ方向分析により確認した。XPS深さ方向分析により得られたプロファイルにおいて、金属酸化物由来のO1sは530-532eVにピークが認められ、Cr2p3は576-580eV、Zr3dは182-183eV、Si2pは103-104eVにピークが存在するかによって、金属原子と酸素原子との結合を確認した。
(中間層スパッタ時間の確認)
中間層のスパッタ時間は、前述の「XPS測定条件」と「スパッタ条件1」とを用いたXPS深さ方向分析により得られたプロファイルにおいて、金属元素が検出された時点から、中間層に含まれる酸素元素の検出量が着色層に含まれる酸素元素の検出量よりも多い時点までのスパッタ時間を採用した。
(表面層スパッタ時間の確認)
表面層のスパッタ時間は、前述の「XPS測定条件」と「スパッタ条件2」とを用いたXPS深さ方向分析により得られたプロファイルにおいて、中間層に含まれる金属原子が検出され始めた点を表面層の終点とし、スパッタ開始からその終点までのスパッタ時間を採用した。
(硬度測定)
各部材の表面のナノインデンター硬度を、ナノインデンター(ENT-2100、エリオニクス)により求めた。各部材の平坦な表面を切り出し、押し込み荷重を0.2mNとして、400±100μmの領域において任意の9点を測定し、中央5点の平均値を部材の表面の硬度とした。
(色調の測定)
各部材の色味を、分光測色計(CM-2600D、コニカミノルタ)を用いて測定した。測定前に校正板を用いて白色校正を行った。その後、各部材に対し目視でも明らかな傷や汚れを避けて3箇所ずつ色味の測定を行い、測定パラメータL、a、bの平均値を算出した。
なお、使用した分光測色計の構成は以下のとおりである。
装置:分光測色計CM-2600D(コニカミノルタ製)
バージョン:1.42
測定パラメータ:SCI/SCE
表色系:L*a*b*、ΔE*
UV設定:UV0%
光源:D65
観察視野角:10°
測定径:φ3mm
測定波長間隔:10nm
測定回数:3回
測定前待ち時間:0秒
校正:ゼロ校正後、白色校正(ゼロ校正:遠方の空間で校正、白色校正:校正用の白色板で校正)
(黒色度)
上記のLが50未満のものを『○』とし、その表面は「黒色度が高い」と評価した。一方、Lが50未満のものを『×』とし、その表面は「黒色度が低い」と評価した。
(色の安定性)
任意の測定点を原点とし、原点を通る任意の線をXとし、Xと垂直で原点を通る線をYとした。このときに、原点と、原点からX方向に10±5mmの点と、原点からY方向に10±5mmの点と、原点からX方向に10±5mmY方向に10±5mmの点、上記4点におけるL*、a*およびb*の各最大値と最小値の差ΔL、Δa、Δbの和が2.0以内であれば、その表面は「色の安定性が高い」として『〇』、2.0以上であれば、その表面は「色の安定性が低い」として『×』とした。
(水滴接触角)
測定前に、アルカリ性洗剤を用いて各部材をウレタンスポンジで擦り洗いし、超純水で十分にすすぎを行った。各部材の水滴接触角測定には、接触角計(型番:SDMs-401、協和界面科学株式会社製)を用いた。測定用の水は超純水を用い、滴下する水滴サイズは2μlとした。接触角は、いわゆる静的接触角であり、水を滴下してから1秒後の値とし、異なる5か所を測定した平均値を求めた。ただし、5カ所の中に異常値が現れた場合は、異常値を除いて平均値を算出した。ただし、5か所中4か所の平均値±20°以上乖離する値を異常値と見なし、5か所の中に異常値を示す測定点が現れた場合は、異常値を除いて平均値を算出した。
上記の測定・評価結果は表1に示されるとおりであった。
Figure 0007124909000001

Claims (6)

  1. 基材と、当該基材上にある着色層とを少なくとも備えてなる部材であって、
    前記基材が、支持材と、当該支持材の前記着色層側の面に備えられる領域とを含み、
    前記領域が金属を含み、
    前記着色層が、
    XPS深さ方向分析で得られるプロファイルにおいて、スパッタ開始からCrが1at%超検出されてから8分後の深さ領域において、
    C、Cr、N、およびOの合計を100at%として、
    47at%超97at%未満のC、
    1at%超30at%未満のCr、
    1at%超14at%未満のN、および
    1at%超9at%未満のOを含み
    (ここで、前記XPS深さ方向分析は、下記のXPS測定条件を用いたXPS測定と、下記のスパッタ条件1を用いたArイオンを使用したスパッタリングの併用によるものである:
    XPS測定条件
    X線条件:単色化AlKα線(出力25W)
    光電子取出角:45°
    分析領域:100μmφ
    分析元素(エネルギー範囲):Zr3d(177-187eV)、C1s(281-296eV)、N1s(394-406eV)、O1s(524-540eV)、Cr2p3(572-582eV)、Si2p(98―108eV)
    スパッタ条件1
    不活性ガス種:Ar
    スパッタ電圧:4KV
    スパッタ範囲:2mm×2mm
    スパッタサイクル:10秒。)、かつ
    その厚さが0.5μm以上4μm以下である、部材。
  2. 前記着色層が、
    54at%超97at%未満のC、
    1at%超28at%未満のCr、
    1at%超14at%未満のN、および
    1at%超4at%未満のOを含む、請求項1に記載の部材。
  3. 前記着色層の上に表面層をさらに含んでなる、請求項1に記載の部材。
  4. 前記表面層が、
    アルキル基を含み、かつ
    部材が前記着色層と前記表面層との間に中間層をさらに含む場合において、XPS深さ方向分析で得られるプロファイルにおいて、スパッタ開始から、前記中間層に含まれる金属原子が検出され始める時点までのスパッタ時間が5分以内である、請求項3に記載の部材。
  5. 前記表面層が、撥水性の層である、請求項3または4に記載の部材。
  6. 水栓、トイレを構成する部材、または浴室を構成する部材として用いられる、請求項1~5のいずれか一項に記載の部材。
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