JP7124319B2 - 衛生用紙 - Google Patents
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具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[2] 衛生用紙を面方向において縦3列×横3列となるように9分割した場合、衛生用紙の中心点を含む中央領域の薬剤含有量と、衛生用紙の角隅部を含む4つの角部領域の平均薬剤含有量に差がある[1]に記載の衛生用紙。
[3] 中央領域の薬剤含有量が0.0~10.0g/m2であり、4つの角部領域の平均薬剤含有量が0.0~10.0g/m2である[2]に記載の衛生用紙。
[4] 中央領域の薬剤含有量をPとし、4つの角部領域の平均薬剤含有量をQとした場合、P/Q≧1.17もしくは、Q/P≧1.17である[2]又は[3]に記載の衛生用紙。
[5] 中央領域の薬剤含有量をPとし、4つの角部領域の平均薬剤含有量をQとした場合、P/Q≧1.17である[2]~[4]のいずれかに記載の衛生用紙。
[6] 中央領域の薬剤含有量をPとし、中央領域に隣接する2つの幅方向端部領域の平均薬剤含有量をRとした場合、P/R≧1.17である[2]~[5]のいずれかに記載の衛生用紙。
[7] 衛生用紙全体の縦方向の比引張強度と、衛生用紙全体の横方向の比引張強度の2乗平均値が1.6N・m/g以上である[1]~[6]のいずれかに記載の衛生用紙。
[8] 衛生用紙全体の縦方向の比引張強度が2.5~10.0N・m/gであり、衛生用紙全体の横方向の比引張強度が1.0~5.0N・m/gである[1]~[7]のいずれかに記載の衛生用紙。
[9] 薬剤が保湿剤を含む[1]~[8]のいずれかに記載の衛生用紙。
[10] ティシュペーパー製品である[1]~[9]のいずれかに記載の衛生用紙。
[11] 薬剤含有組成物を衛生用紙基材の一部に塗布する工程を含む衛生用紙の製造方法であって、衛生用紙の中心点を含む中央領域の薬剤含有量と、衛生用紙の角隅部を含む4つの角部領域の平均薬剤含有量に差がある衛生用紙の製造方法。
[12] 薬剤含有組成物を衛生用紙基材の一部に塗布する工程は、薬剤含有組成物を衛生用紙基材の一部に噴霧塗布する工程である[11]に記載の衛生用紙の製造方法。
本発明は、薬剤を含有する衛生用紙であって、薬剤が不均一に分布されている衛生用紙に関する。本発明の衛生用紙は、上記構成を有するものであるため、柔らかく手触り感に優れることに加えて、十分な強度を有している。また、本発明の衛生用紙は、優れた吸水性を発揮できる点にも特徴がある。
バラツキ=(Σ(測定値-平均値)2/サンプル片の数(9))1/2
上記の式において、「サンプル片の数」は上記の分割片として得た測定サンプルの数であり、ここでは「9」である。「測定値」は各サンプル片の薬剤含有量の測定値であり、「平均値」は9片のサンプル片の薬剤含有量の平均値である。
ここで、9分割とは、衛生用紙を面方向において縦3列×横3列となるように分割することであり、縦3列は衛生用紙の横方向(幅方向)に3等分することで形成されるものであり、横3列は衛生用紙の縦方向(長さ方向)に3等分することで形成されるものである。
なお、薬剤含有量とは1プライの衛生用紙が1m2あたりに含有する薬剤の量を指す。
(1)9分割した分割片の各々を調湿する。なお、衛生用紙が2プライ品である場合は、各プライを重ね合わせた状態で分割する。調湿の条件はJIS P 8111に準拠し、23℃、相対湿度50%とする。
(2)調湿した各分割片をそれぞれ円筒ろ紙に詰め、この円筒ろ紙をソックスレー抽出器に入れ、平底フラスコに薬剤の抽出が可能な有機溶媒を入れ、80℃で4時間加熱し、抽出液を得る。
(3)抽出液から溶媒を完全に除去し、抽出物(薬剤)の量を測定する。
(4)各分割片における1m2あたりの薬剤含有量は下記の式で求める。
工程(3)で得られた抽出物(薬剤)量(g)/抽出に使用した分割片の総面積(m2)=各分割片における1m2あたりの薬剤含有量(g/m2)
なお、抽出に使用した衛生用紙の総面積は1プライで考える。例えば、200×200mmの2プライの衛生用紙を10組使用して測定した場合は0.8m2となり、分割片では、その1/(分割数)である。
(1)衛生用紙を面方向において縦3列×横3列の9分割となるように裁断する。なお、衛生用紙が2プライ品である場合は、各プライを重ね合わせた状態で分割する。
(2)9分割した裁断片のうち、衛生用紙の中心点を含む裁断片(中央領域)10gと、衛生用紙の角隅部を含む4つの裁断片(角部領域)10gを調湿する。なお、調湿の条件はJIS P 8111に準拠し、23℃、相対湿度50%とする。
(3)調湿した各裁断片をそれぞれ円筒ろ紙に詰め、この円筒ろ紙をソックスレー抽出器に入れ、平底フラスコに薬剤の抽出が可能な有機溶媒120mLを入れ、80℃で4時間加熱し、抽出液を得る。
(4)抽出液をなす型フラスコに移し、エバポレーターを使って溶媒を除去する。
(5)溶媒除去後、なす型フラスコを80℃の恒温乾燥器中に3時間おき、溶媒を完全に除去する。
(6)なす型フラスコ内に残った抽出物の量を計量する。
(7)各裁断片における1m2あたりの薬剤含有量は下記の式で求める。
工程(6)で得られた抽出物(薬剤)の量(g)/抽出に使用した裁断片の総面積(m2)=各裁断片における1m2あたりの薬剤含有量(g/m2)
なお、抽出に使用した衛生用紙の総面積は1プライで考える。例えば、200×200mmの2プライのティシュを10組使用して測定した場合は0.8m2となり、裁断片では、その1/(分割数)である。
なお、薬剤の抽出が可能な有機溶媒は、分析する薬剤の種類によって適宜選択することができるが、薬剤が保湿剤である場合は、例えば、アセトンとエタノールの混合溶媒(アセトン:エタノールの体積比=1:1)を用いることができる。
ここで言う「中央線」とは、衛生用紙の流れ方向に相当する方向を縦方向とした場合に、縦方向と直行する横方向を2分割するよう中心に線を引いた場合にできる線をさしている。この線は仮想のものである。実際に製品に書かれていなくてもよい。
なお、衛生用紙の抄造の流れ方向を確認する方法としては、
(1)衛生用紙の抄造時にクレープ処理を行う場合は、衛生用紙表面をカメラ等で拡大して観察し、クレープ(しわ)の入り方を確認し、クレープの長軸方向に直交する方向を流れ方向と判別する。
(2)衛生用紙を抄造する際には、パルプ繊維がワイヤーの流れ方向に整列する傾向があるため、紙の引張強度や引裂強度を測定することで流れ方向を判別する。具体的には、引張強度や引裂強度が大きい方を流れ方向と判別する。
などが挙げられる。
ここで、衛生用紙全体の薬剤含有量は、衛生用紙全体を測定サンプルとし、上述したソックスレー抽出法により測定することができ、中央帯領域および端部領域の薬剤含有量は、それらの領域を裁断片として、上述したソックスレー抽出法により測定することができる。
縦方向の強度を測定する場合は、縦200mm×横bmmの衛生用紙を準備し、この衛生用紙を幅方向(横方向)における中央線で半分に折り、縦200(mm)×横b/2(mm)とする。次いで、縦方向の両端10mmをテンシロン引張測定器のつかみ具ではさみ、スパン長を180mmとし、引張速度10mm/minで引張強度を測定する。
横方向の強度を測定する場合は、縦amm×横200mmの衛生用紙を準備し、この衛生用紙を縦方向における中央線で半分に折り、縦a/2(mm)×横200(mm)とする。次いで、横方向の両端10mmをテンシロン引張測定器のつかみ具ではさみ、スパン長を180mmとし、引張速度は20mm/minで引張強度を測定する。
各測定は10回行い、平均値を算出する。引張強度の測定は、ISO187に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)で行う。引張強度を測定するためのテンシロン引張試験機としては、例えば、株式会社オリエンテック社製、テンシロン万能材料試験機を用いることができる。なお、縦方向および横方向の引張強度の測定では、それぞれ中央線で半分に折ることでb/2(mm)もしくはa/2(mm)の幅で引張強度を測定しているが、縦方向の引張強度の単位はN/bmm、横方向の引張強度はN/ammとなる。
衛生用紙全体の縦方向の比引張強度は、以下の式で算出することができる。
縦方向の比引張強度(N・m/g)=縦方向の引張強度(N/bmm)/(坪量(g/m2)×2×(引張強度測定時のサンプル幅b(mm)/1000))
また、衛生用紙全体の横方向の比引張強度は、以下の式で算出することができる。
横方向の比引張強度(N・m/g)=横方向の引張強度(N/amm)/(坪量(g/m2)×2×(引張強度測定時のサンプル幅a(mm)/1000))
(1プライの坪量(g/m2)×2)/2プライの紙厚(μm)=衛生用紙の密度(g/cm3)
ここで、ハンドフィール値(HF値)は、ティシューソフトネスアナライザー(Emtec Electronic GmbH社製)を用いて、以下の測定方法によって測定することができる。
まず、ティシューソフトネスアナライザーのサンプル台に、直径112.8mmの円形にカットしたサンプルを設置する。サンプルは2プライの製品の場合、2プライのまま使用する。サンプルを円形にカットする際は、大体円形の中心がティシュ製品の中央部に位置するようにカットする。このサンプルに対し、ブレード付きローターを100mNの押し込み圧力をかけて上方から押し込む。その後、ブレード付きローターを回転数が2.0回転/秒となるように回転させ、その時の振動周波数を測定する。
また、直径112.8mmの円形にカットした別のサンプルに対し、ブレード付きローターを100mNと、600mNの圧力で押し込んだ際の上下方向の変形変位量を算出する。HF値は、振動周波数と変形変位量から算出される値であり、計算のアルゴリズムはFacialIIを用いることができる。
HF値を算出する際は、各水準ごとに10組のサンプルを用意する。10組のサンプルを1組ずつ使用し、表面を1回測定する。このとき、表面とは、製品の外側を向いている面を指し、外側を向いている面であればどの面を測定しても構わない。1プライの製品であった場合は、より高いHF値を示した面を表面とする。10組のサンプルすべてを1回ずつ測定し、合計10個の測定データを得て、平均値を算出する。
なお、上記サンプルの測定はISO187に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)で行う。また、測定の際には、付属の説明書に従い標準サンプル(emetec ref.2X(nn.n))で校正し、アルゴリズムをFacialIIに設定する。計算ソフトウェアとしてはemetec measurement system ver.3.22を使用する。
本発明の衛生用紙は、例えば基材に薬剤が含侵されて構成される。薬剤を含侵させる基材についての説明と好ましい範囲、具体例については、(衛生用紙の製造方法)で使用する「衛生用紙基材」の説明と好ましい範囲、具体例を参照することができる。
本発明の衛生用紙の製造方法は、薬剤含有組成物を衛生用紙基材の一部に塗布する工程を含む。上記製造方法で製造される衛生用紙においては、衛生用紙の中心点を含む中央領域の薬剤含有量と、衛生用紙の角隅部を含む4つの角部領域の平均薬剤含有量に差が生じている。
噴霧塗布する工程では、例えば、スプレーイング社製のスプレーイングノズル2流体間欠スプレーを用いることができる。この場合、噴射流量を10~200cc/minとすることが好ましく、薬剤含有組成物を40度に加温して用いることが好ましい。また、噴射エアー圧は0.10~0.30MPaとすることが好ましく、間欠比率は10~100%とすることが好ましく、噴射幅は140~300mmとすることが好ましい。上記のように条件を調整することにより、中央帯領域と端部領域に差がついたティシュを製造することができる。
原紙の原料としては、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)70質量%と、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)30質量%を混合したものを用いた。混合した原料0.1質量部に対して水を99.9質量部となるように添加し、パルプスラリーとした。このように調製したパルプスラリーを、2層抄きツインワイヤーフォーマーを用いて抄造し、坪量が15.1g/m2の衛生用紙原紙を得た。得られた衛生用紙原紙を2枚重ね合せることにより薬液含浸前の衛生用紙(2プライの衛生用紙)を得た。
噴射流量 150cc/min
保湿剤を40度に加温
噴射エアー圧 0.15MPa
間欠比率 80%
噴射幅 200mm
保湿剤液は衛生用紙の幅方向における中央線から、衛生用紙の幅方向に左右それぞれ15%の幅を有する領域(中央帯領域)に多く塗布されるように噴霧した。その結果、該中央帯領域に存在する薬剤の含有量は、衛生用紙全体に存在する薬剤の含有量に対して、67質量%であった。
中央帯領域に存在する薬剤の含有量を表1に記載のとおりとなるようにスプレー噴霧の条件を変更した以外は実施例1と同様にして薬液含浸前の衛生用紙(2プライの衛生用紙)を得た。
実施例1において、衛生用紙に保湿剤液を塗布する際、スプレー噴霧器を衛生用紙の幅方向の両端側に一機ずつ、計2機設置して、衛生用紙の幅方向における左右各端部から、それぞれ全幅に対して35%の幅を有する領域(左右の各端部領域)に多く塗布されるように保湿剤液を噴霧したこと以外は、実施例1と同様にして実施例5の衛生用紙を得た。なお、この際、2機の噴霧器の保湿剤の塗布領域がティシュの中央付近で重なり合わないように噴霧量や噴霧幅を調整した。
左右の各端部領域に存在する薬剤の含有量を表1に記載のとおりとなるようにスプレー噴霧の条件を変更した以外は実施例5と同様にして薬液含浸前の衛生用紙(2プライの衛生用紙)を得た。
実施例1において、保湿剤液を、グラビアロールを用いて衛生用紙原紙の全面に均一に塗布した以外は、実施例1と同様にして比較例1の衛生用紙を得た。
実施例1において、保湿剤液を塗布しなかった以外は、実施例1と同様にして比較例2の衛生用紙を得た。
(保湿剤含有量)
実施例及び比較例で得られた2プライの衛生用紙の各領域の保湿剤含有量は以下の方法(ソックスレー抽出法)で測定した。
(1)衛生用紙を面方向において縦3列×横3列の9分割となるように裁断した。2プライの衛生用紙は各プライを重ね合わせた状態で裁断した。
(2)9分割した裁断片のうち、衛生用紙の中心点を含む裁断片(中央領域)10gと、衛生用紙の角隅部を含む4つの裁断片(角部領域)10gと、9分割した全ての裁断片(全体)10gを測定サンプルとし、それぞれ調湿した。なお、調湿の条件はJIS P 8111に準拠し、23℃、相対湿度50%とした。
(3)調湿した各裁断片をそれぞれ円筒ろ紙に詰め、この円筒ろ紙をソックスレー抽出器に入れ、平底フラスコにアセトンとエタノールの混合溶媒(アセトン:エタノールの体積比=1:1)120mLを入れ、80℃で4時間加熱し、抽出液を得た。
(4)抽出液をなす型フラスコに移し、エバポレーターを使って溶媒を除去した。
(5)溶媒除去後、なす型フラスコを80℃の恒温乾燥器中に3時間おき、溶媒を完全に除去した。
(6)なす型フラスコ内に残った抽出物の量を計量した。
(7)各測定サンプルにおける1m2あたりの薬剤含有量は下記の式で求めた。
工程(6)で得られた抽出物(薬剤)量(g)/抽出に使用した各測定サンプルの総面積(m2)=各測定サンプルにおける1m2あたりの薬剤含有量(g/m2)
なお、抽出に使用した衛生用紙の総面積は1プライで考える。例えば、200×200mmの2プライの衛生用紙を10組使用して測定した場合は0.8m2となり、裁断片では1/(分割数)である。
実施例及び比較例で得られた1プライの衛生用紙の坪量はJIS P 8124に準拠して測定した。
実施例及び比較例で得られた2プライの衛生用紙の紙厚は、厚さ計(ハイブリッジ製作所製)を用いて、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろした時の値を読み取った。測定圧は50kPaとした。なお、紙厚の測定は2プライのサンプル10組を用意して、各1組につき3ヶ所ずつ測定し、合計30か所の厚さを平均した。紙厚の測定は、ISO187に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)で行った。
実施例及び比較例で得られた衛生用紙の密度は、1プライの坪量および2プライの板厚の測定値を用い、以下の式で算出した。
(1プライの坪量(g/m2)×2)/2プライの紙厚(μm)=衛生用紙の密度(g/cm3)
実施例及び比較例で得られた2プライの衛生用紙のHF値は、ティシューソフトネスアナライザー(Emtec Electronic GmbH社製)を用いて測定した。
まず、ティシューソフトネスアナライザーのサンプル台に、直径112.8mmの円形にカットしたサンプルを設置した。サンプルは2プライのまま使用した。サンプルを円形にカットする際は、大体円形の中心がティシュ製品の中央部に位置するようにカットした。このサンプルに対し、ブレード付きローターを100mNの押し込み圧力をかけて上方から押し込み、ブレード付きローターを回転数が2.0回転/秒となるように回転させ、その時の振動周波数を測定した。
また、直径112.8mmの円形にカットした別のサンプルに対し、ブレード付きローターを100mNと、600mNの圧力で押し込んだ際の上下方向の変形変位量を算出した。HF値は、振動周波数と変形変位量から算出される値であり、計算のアルゴリズムはFacialIIを用いた。
HF値を算出する際は、各水準ごとに10組のサンプルを用意した。10組のサンプルを1組ずつ使用し、表面を1回測定した。合計10個の測定データを得て、平均値を算出した。
なお、上記サンプルの測定はISO187に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)で行った。また、測定の際には、付属の説明書に従い標準サンプル(emetec ref.2X(nn.n))で校正し、アルゴリズムをFacialIIに設定した。計算ソフトウェアとしてはemetec measurement system ver.3.22を使用した。
実施例及び比較例で得られた2プライの衛生用紙の手触り感(肌触り感)を下記の評価基準で評価を行った。具体的には、男女各20人ずつ(合計40人)の試験者に衛生用紙の手触り感(肌触り感)を評価させ、その平均値を求めた。
<評価基準>
5:良い
4:やや良い
3:普通
2:やや悪い
1:悪い
実施例及び比較例で得られた2プライの衛生用紙のクレム吸水度は、JIS P 8141:2004に準拠して測定した。まず、縦217mm×横197mmの衛生用紙を準備した。そして、衛生用紙の下端辺から1.5cm部分に印をつけ、クレム吸水度測定用装置にセットした。衛生用紙の1.5cm部分の印までの領域を水に浸漬させ、10分間静置した。その後、衛生用紙の幅方向における中央線上と、幅方向における左右端から1cm内側線上の吸水線の高さを記録した。測定は10回行い、全ての値(中央線上、左右端から1cm内側線上の合計30個の値)の平均値を算出した。
実施例及び比較例で得られた2プライの衛生用紙全体の引張強度は、以下の測定方法で測定した。測定には、2プライ品の衛生用紙を10組使用して、2プライ品としての引張強度を測定した。
縦方向の強度を測定する場合は、縦219mm×横197mmの衛生用紙を準備した。次に、縦方向における中心線より上下100mmの部分がそれぞれ残るように上下端を切り落とし、縦200mm×横197mmのサンプルとした。その後、この衛生用紙を幅方向(横方向)における中央線で半分に折り、縦200mm×横98.5mmとした。次いで、縦方向の両端10mmをテンシロン引張測定器のつかみ具ではさみ、スパン長を180mmとし、引張速度10mm/minで引張強度を測定した。
横方向の強度を測定する場合は、縦219mm×横197mmの衛生用紙を準備し、この衛生用紙を縦方向における中央線で半分に折り、縦109.5mm×横197mmとした。次いで、横方向の両端8.5mmをテンシロン引張測定器のつかみ具ではさみ、スパン長を180mmとし、引張速度は20mm/minで引張強度を測定した。
各測定は10回行い、平均値を算出した。引張強度の測定は、ISO187に準拠した環境(温度23±1℃、相対湿度50±2%)で行った。引張強度は、株式会社オリエンテック社製のテンシロン万能材料試験機を用いた。
実施例及び比較例で得られた2プライの衛生用紙全体の比引張強度は、以下の式で算出した。
縦方向の比引張強度(N・m/g)=縦方向の引張強度(N/197mm)/(坪量(g/m2)×2×(引張強度測定時のサンプル幅(197mm)/1000))
横方向の比引張強度(N・m/g)=横方向の引張強度(N/217mm)/(坪量(g/m2)×2×(引張強度測定時のサンプル幅(217mm)/1000))
p 中央領域
q 角部領域
r 幅方向端部領域
Claims (9)
- 薬剤を含有する衛生用紙であって、
前記衛生用紙を面方向において前記衛生用紙の横方向に3等分することで形成される縦3列と前記衛生用紙の縦方向に3等分することで形成される横3列とに9分割した場合、
前記衛生用紙の中心点を含む中央領域の薬剤含有量が、前記衛生用紙の角隅部を含む4つの角部領域の平均薬剤含有量よりも多い、衛生用紙。 - 前記中央領域の薬剤含有量をPとし、前記4つの角部領域の平均薬剤含有量をQとした場合、P/Q≧1.17である請求項1に記載の衛生用紙。
- 前記中央領域の薬剤含有量をPとし、前記中央領域の横方向に隣接する2つの幅方向端部領域の平均薬剤含有量をRとした場合、P/R≧1.17である請求項1又は2に記載の衛生用紙。
- 前記衛生用紙全体の縦方向の比引張強度と、前記衛生用紙全体の横方向の比引張強度の2乗平均値が1.6N・m/g以上である請求項1~3のいずれか1項に記載の衛生用紙。
- 前記衛生用紙全体の縦方向の比引張強度が2.5~10N・m/gであり、前記衛生用紙全体の横方向の比引張強度が1.0~5.0N・m/gである請求項1~4のいずれか1項に記載の衛生用紙。
- 前記薬剤が保湿剤を含む請求項1~5のいずれか1項に記載の衛生用紙。
- ティシュペーパー製品である請求項1~6のいずれか1項に記載の衛生用紙。
- 薬剤含有組成物を衛生用紙基材の一部に塗布する工程を含む衛生用紙の製造方法であって、
前記衛生用紙を面方向において前記衛生用紙の横方向に3等分することで形成される縦3列と前記衛生用紙の縦方向に3等分することで形成される横3列とに9分割した場合、
前記衛生用紙の中心点を含む中央領域の薬剤含有量が、前記衛生用紙の角隅部を含む4つの角部領域の平均薬剤含有量よりも多い、衛生用紙の製造方法。 - 前記薬剤含有組成物を衛生用紙基材の一部に塗布する工程は、薬剤含有組成物を衛生用紙基材の一部に噴霧塗布する工程である請求項8に記載の衛生用紙の製造方法。
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