JP7121537B2 - グラスラン - Google Patents
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Description
図9は、図8のA-A拡大断面図であり、フロントドア1の窓枠に取付けられたグラスラン100を示している。グラスラン100は主として、窓枠(サッシュ)3に装着される本体部70と、本体部70に一体成形され、ドアガラスGに摺接するリップ部76,76から構成されている。
さらに、両側壁部72,72からそれぞれ内側に向けて折曲して延びるように両リップ部76,76が形成されていて、特に両リップ部76,76は制振性を有する材料(制振材)で形成するという提案が既になされている。
ラトル音は、10~50Hzで揺れるドアガラスGがリップ部76から一旦離れ、再び衝突したときの衝撃音と、そのときのリップ部76の共振周波数(500~2000Hz)の音によるものであり、特許文献1の発明のように、両リップ部76,76を、制振材で形成した場合には、有効的に抑えることは困難である。
前記底壁部(13)及び前記両側壁部(11,12)の外方に、制振性を有する材料からなる層(30)を断面略コ字状に形成し、
前記制振性を有する材料には、20℃でtanδが0.5以上、0℃~40℃間でtanδが0.3以上のものを使用し、
前記両リップ部(15,16)には、低tanδ(0.2以下)で高Cs(圧縮永久歪み率)材(70℃×22hr×40%圧縮以下)のものを使用したことを特徴とする。
前記底壁部(13)及び前記両側壁部(11,12)の内方に、制振性を有する材料からなる層(31)を断面略コ字状に形成し、
前記制振性を有する材料には、20℃でtanδが0.5以上、0℃~40℃間でtanδが0.3以上のものを使用し、
前記両リップ部(15,16)には、低tanδ(0.2以下)で高Cs(圧縮永久歪み率)材(70℃×22hr×40%圧縮以下)のものを使用したことを特徴とする。
前記底壁部(13)及び前記両側壁部(11,12)を、制振性を有する材料(32)で構成し、
前記制振性を有する材料には、20℃でtanδが0.5以上、0℃~40℃間でtanδが0.3以上のものを使用し、
前記両リップ部(15,16)には、低tanδ(0.2以下)で高Cs(圧縮永久歪み率)材(70℃×22hr×40%圧縮以下)のものを使用したことを特徴とする。
制振性を有する材料からなる層の厚みは、両側壁部の厚みの2倍以上であることがラトル音を軽減する上において好ましい。
このグラスラン200は、図1及び図8に示すように、自動車のフロントドア1及びリヤドア2の窓枠(サッシュ)3に装着され、昇降するドアガラスGに摺接して窓枠とドアガラスGの間をシールするようになっている。
本体部10は、底壁部13とその底壁部13の両端から延びる車内側壁部11と車外側壁部12からなり、内方に、昇降するドアガラスGを案内する断面略コ字状の溝部14を形成している。
リップ部は、車内側壁部11の端部から内側に向けて折曲して延びるインナリップ部15と、車外側壁部12の端部から内側に向けて折曲して延びるアウタリップ部16からなり、ドアガラスGに摺接する。
ここで、制振性を有する材料(制振材)としては、20℃でtanδが0.5以上、0℃~40℃間でtanδが0.3以上のものが望ましく、本体部10にエチレンプロピレンゴムを使用した場合、そのエチレンプロピレンゴムとの親和性からブチルゴムが好ましい。また、本体部10にTPO(熱可塑性オレフィン樹脂)を用いる場合、制振性を有する熱可塑性樹脂(オレフィン樹脂かスチレン系エラストマ)などを選択することが好ましい。
これは、ラトル音(バタツキ音)の発生メカニズムは、10~50Hzで揺れるドアガラスGがリップ(15又は16)から一旦離れ、再衝突した時の衝撃音及びリップ共振周波数(500~2000Hz)の音であり、ドアガラスGがリップから離れるのを防ぐため、衝撃時に振動位相が大きくずれる高tanδ材(応力を加えた瞬間と変位が変化する瞬間のタイムラグが大きい材質のもの)は好ましくないからである。
なお、両リップ部15,16のドアガラスGに対する摺動面を高摺動材で被膜すれば、上述した、いわゆるキュー音を効果的に抑制することができる。
これは、図示しないダイナミックダンパ(20Hz)をドライバ席の耳位置に相対向するドアガラスGの位置に固定した場合と、固定しない場合においてドアガラスGを振動させたときの、ドライバ席の耳位置における周波数と音圧レベルとの関係を測定したものである。
ダイナミックダンパを実際の車両に使用することはできないので、ダイナミックダンパを使用することなく、ドアガラスGの振動を抑えることがラトル音の低減には有効であり、そのため、グラスラン200の本体部10側に制振性を有する材料を使用することでラトル音を低減させることに、本発明者は着目した。
このサンプル器具は、アルミ治具51に、グラスランをかたどったEPDM製の本体部52の外周をブチルゴムからなる制振ゴム53で覆ったものを納めるとともに、本体部52に形成されたリップ部54に摺動するように、一端側に加速度ピックアップ55が取付けられたガラス56の他端側を挿入した後、インパクトハンマ(図示しない)でガラス56を振動させて振動低減効果を確認したものである。
これによれば、図7に示すように、制振ゴム53を使用したもの(図7(a))の方が、制振ゴム53を使用することなく、EPDM製の本体部52だけからなるもの(図7(b))の方よりも、減衰率が大きく、ガラス56の振動を速く低減させることが実証された。
また、制振性を有する材料からなる層30の厚みSを、両側壁部11,12の厚みTの2倍に設定したが、2倍以上にしてもよく、制振性を有する材料からなる層30の厚みSがより厚いほどラトル音を抑制する効果は大きい
2 リヤドア
3 窓枠
10 本体部
11 車内側壁部
12 車外側壁部
13 底壁部
14 溝部
15 インナリップ部
16 アウタリップ部
17 車内側モール部
18 車外側モール部
30,31,32 制振性を有する材料からなる層
51 アルミ治具
52 本体部
53 制振ゴム
54 リップ部
55 加速度ピックアップ
56 ガラス
70 本体部
71 底壁部
72 側壁部
73 モール部
75 溝部
76 リップ部
100 グラスラン
200 グラスラン
G ドアガラス
Claims (4)
- 自動車のドアに装着され、昇降するドアガラスを案内する断面略コ字状の溝部を形成する底壁部と前記底壁部の両端から延びる両側壁部とからなる本体部と、前記両側壁部からそれぞれ内側に折曲して延びる両リップ部を備えるグラスランであって、
前記底壁部及び前記両側壁部の外方に、制振性を有する材料からなる層を断面略コ字状に形成し、
前記制振性を有する材料には、20℃でtanδが0.5以上、0℃~40℃間でtanδが0.3以上のものを使用し、
前記両リップ部には、低tanδ(0.2以下)で高Cs(圧縮永久歪み率)材(70℃×22hr×40%圧縮以下)のものを使用したことを特徴とするグラスラン。 - 自動車のドアに装着され、昇降するドアガラスを案内する断面略コ字状の溝部を形成する底壁部と前記底壁部の両端から延びる両側壁部とからなる本体部と、前記両側壁部からそれぞれ内側に折曲して延びる両リップ部を備えるグラスランであって、
前記底壁部及び前記両側壁部の内方に、制振性を有する材料からなる層を断面略コ字状に形成し、
前記制振性を有する材料には、20℃でtanδが0.5以上、0℃~40℃間でtanδが0.3以上のものを使用し、
前記両リップ部には、低tanδ(0.2以下)で高Cs(圧縮永久歪み率)材(70℃×22hr×40%圧縮以下)のものを使用したことを特徴とするグラスラン。 - 前記制振性を有する材料からなる層の厚みは、前記両側壁部の厚みの2倍以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のグラスラン。
- 自動車のドアに装着され、昇降するドアガラスを案内する断面略コ字状の溝部を形成する底壁部と前記底壁部の両端から延びる両側壁部とからなる本体部と、前記両側壁部からそれぞれ内側に折曲して延びる両リップ部を備えるグラスランであって、
前記底壁部及び前記両側壁部を、制振性を有する材料で構成し、
前記制振性を有する材料には、20℃でtanδが0.5以上、0℃~40℃間でtanδが0.3以上のものを使用し、
前記両リップ部には、低tanδ(0.2以下)で高Cs(圧縮永久歪み率)材(70℃×22hr×40%圧縮以下)のものを使用したことを特徴とするグラスラン。
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2018
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