以下、本発明の一実施形態に係るゲームシステム、ゲームプログラムおよびゲームサーバプログラムについて、図面を参照しつつ説明する。本実施形態のゲームシステムは、ユーザにより操作入力されるゲーム装置がネットワークを介してサーバ装置と通信接続し、オンラインゲームを進行させる。
<実施形態>
[ハードウェア構成]
まず本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の構成について説明する。図1は、当該ゲームシステム1を構成するゲーム装置2およびサーバ装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、ゲーム装置2は、他のゲーム装置2およびサーバ装置3との間で、インターネットまたはLANなどの通信ネットワークNWを介して互いに通信可能である。このゲーム装置2は、その動作を制御するコンピュータであるCPU10を備え、このCPU10には、バス11を介してディスクドライブ12、メモリカードスロット13、プログラム記憶手段を成すHDD14およびROM15、並びにRAM16が接続されている。
ディスクドライブ12には、DVD-ROM等のディスク型記録媒体30が装填可能である。該ディスク型記録媒体30には、ゲームプログラム30aとゲーム要素情報30bとが記録されている。また、メモリカードスロット13にはカード型記録媒体31が装填できる。該カード型記録媒体31には、ゲームの途中経過等のプレイ状況を示すセーブデータを、CPU10からの指示に応じて記録できる。
HDD14はゲーム装置2が内蔵する大容量記録媒体であって、ディスク型記録媒体30から読み込んだゲームプログラム30aおよびゲーム要素情報30b、並びにセーブデータ等を記録する。ROM15は、マスクROMまたはPROMなどの半導体メモリであり、ゲーム装置2を起動する起動プログラム、および、ディスク型記録媒体30が装填されたときの動作を制御するプログラムなどを記録している。RAM16は、DRAMまたはSRAMなどから成り、CPU10が実行すべきゲームプログラム30a、および、その実行の際に必要になるゲーム要素情報30bなどを、ゲームのプレイ状況に応じてディスク型記録媒体30またはHDD14から読み込んで一時的に記録する。
また、CPU10には更に、バス11を介してグラフィック処理部17、オーディオ合成部20、無線通信制御部23、およびネットワークインタフェース25が接続されている。
このうちグラフィック処理部17は、CPU10の指示に従ってゲーム画像を描画する。また、グラフィック処理部17は、ビデオ変換部18を介して外部のディスプレイ19と接続し、グラフィック処理部17によって描画されたゲーム画像は、ビデオ変換部18において動画形式に変換され、ゲーム画面としてディスプレイ19にて表示される。
オーディオ合成部20は、CPU10の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ合成部20は、オーディオ変換部21を介して外部のスピーカ22と接続している。従って、オーディオ合成部20によって再生および合成されたゲーム音声は、オーディオ変換部21によってアナログ形式にデコードされ、更にスピーカ22から外部へ出力される。
無線通信制御部23は、2.4GHz帯の無線通信モジュールを有し、ゲーム装置2に付属するコントローラ24との間で無線により接続され、該コントローラ24との間でデータの送受信が可能となっている。ユーザは、このコントローラ24に設けられた複数のキー(ボタン等)(図示せず)を操作することにより、ゲーム装置2のCPU40へ信号を入力することができ、ゲームを進行させることができる。また、ネットワークインタフェース25は、インターネットまたはLANなどの通信ネットワークNWに対してゲーム装置2を接続する。従って、ゲーム装置2は、サーバ装置3または他のゲーム装置2との間で通信可能である。
一方、サーバ装置3は、その動作を制御するコンピュータであるCPU40を備え、このCPU40には、バス41を介してプログラム記憶手段を成すHDD42およびROM43、RAM44、並びにネットワークインタフェース45が接続されている。なお、本実施形態において、サーバ装置3は、キーボード等の入力インタフェース、および、液晶ディスプレイ等の出力インタフェースを備えるが、図示は省略する。
HDD42(記憶部)はサーバ装置3が内蔵する大容量記録媒体であって、ゲームサーバプログラム42a、ゲーム要素情報42b、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dが記録されている。ROM43は、マスクROMまたはPROMなどの半導体メモリであり、サーバ装置3の基本的な動作を規定するプログラムなどを記録している。RAM44は、DRAMまたはSRAMなどから成り、CPU10が実行すべきゲームサーバプログラム42a、および、その実行の際に必要になるゲーム要素情報42bなどを、必要に応じてHDD42から読み込んで一時的に記録する。ネットワークインタフェース45は、通信ネットワークNWを介してゲーム装置2と接続する手段であり、サーバ装置3は、該ネットワークインタフェース45を介して複数のゲーム装置2との間で通信可能である。
なお、ゲーム要素情報42bと、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dとは、ゲーム要素情報42bが個々のユーザに関連しない情報であるのに対し、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dは、個々のユーザに関連する(ユーザを特定し得る)情報であるという点で、本願明細書では区別される。より詳しくは、ゲーム要素情報42bは、ユーザ登録前にHDD42に記憶される情報であり、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dは、ユーザがサーバ装置3にアクセスしてユーザ登録をしたとき以降に記憶される情報である。ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dについて、詳細は後述する。
[機能的構成]
図2は、上述したゲーム装置2およびサーバ装置3の機能的な構成を示すブロック図である。以下では、ゲーム装置2およびサーバ装置3の機能的な構成について、図2を参照しながら説明する。
(ゲーム装置の機能的構成)
ゲーム装置2は、ゲームプログラム30aを実行することにより、ゲーム設定手段51およびゲーム進行手段52として機能する。なお、このような各機能は、ハード的には図1に示すCPU10,HDD14,ROM15,RAM16,グラフィック処理部17,ビデオ変換部18,オーディオ合成部20,オーディオ変換部21,およびネットワークインタフェース25等によって実現される。
ゲーム設定手段51は、ゲームの進行以外の、ゲーム設定等に関わる様々な処理を行う。例えば、ゲーム設定手段51は、ユーザ登録をサーバ装置3に要求するための処理や、ユーザを特定することが可能な情報の削除をサーバ装置3に要求するための処理などを行う。ゲーム設定手段51は、ユーザ登録情報送信手段51a、削除要求手段51b、問い合わせ手段51c、キャンセル要求手段51d、および催促手段51eを含む。
ユーザ登録情報送信手段51aは、コントローラ24に対するユーザの操作入力に応じて、オンラインゲームを開始するためにユーザにより入力されたユーザ登録情報42cをサーバ装置3に送信する。
削除要求手段51bは、コントローラ24に対するユーザの操作入力に応じて、ユーザを特定することが可能な情報の削除要求をサーバ装置3に送信する。
問い合わせ手段51cは、ユーザの特定を可能にする情報が削除されたか否かをサーバ装置3に問い合わせる。
キャンセル要求手段51dは、コントローラ24に対するユーザの操作入力に応じて、削除要求手段51bがサーバ装置3に送信した削除要求を取り消すためのキャンセル要求をサーバ装置3に送信する。
催促手段51eは、後述する削除確認期間管理手段63dから警告通知を受信した場合に、警告通知表示画面をディスプレイ19に表示する。また、催促手段51eは、警告通知表示画面をディスプレイ19に表示したあとに、ユーザの操作入力に応じて、ユーザを特定することが可能な情報の削除を催促するための催促要求を、オンラインゲームの管理者(運営者)が所有する管理者端末に送信する。
ゲーム進行手段52は、ユーザ登録を完了したあとに、コントローラ24に対するユーザの操作入力に応じてサーバ装置3との間で通信してオンラインゲームを進行させる。また、ゲームプログラム30aを実行することによりユーザがプレイできるゲームが、オンラインゲームとオフラインゲームとで選択可能なものであって、ユーザによりオフラインゲームが選択された場合、ゲーム進行手段52は、コントローラ24に対するユーザの操作入力に応じてオフラインゲームを進行させる。ゲーム進行手段52は、ゲーム進行情報送信手段52aを含む。
ゲーム進行情報送信手段52aは、オンラインゲームを進行させることによりゲーム装置2にて生成されるゲーム進行情報42dをサーバ装置3に送信する。
(サーバ装置の機能的構成)
サーバ装置3は、ゲームサーバプログラム42aを実行することにより、ユーザ登録手段61、ゲーム進行手段62、および削除処理手段63として機能する。なお、このような各機能は、ハード的には図1に示すCPU40,HDD42,ROM43,RAM44及びネットワークインタフェース45等によって実現される。
ユーザ登録手段61は、ゲーム装置2から受信したユーザ登録要求に基づき、ユーザ登録処理を実行する。ユーザ登録手段61は、ユーザ登録情報記録手段61aを含む。ユーザ登録情報記録手段61aは、ゲーム装置2から受信したユーザ登録情報42cをHDD42に記録する。
ゲーム進行手段62は、ゲーム装置2から受信したゲーム進行情報42dに基づき、ユーザがプレイするオンラインゲームを進行させる。
ゲーム進行手段62は、ゲーム進行情報記録手段62aを含む。ゲーム進行情報記録手段62aは、ユーザの操作入力に応じてオンラインゲームが進行することにより生成されるゲーム進行情報42dをユーザ登録情報42cに関連付けてHDD42に記録する。
削除処理手段63は、ゲーム装置2から受信した削除要求に基づき、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dを削除するための削除処理を実行する。この削除処理には、削除要求処理、キャンセル要求処理、および削除確認期間経過後処理が含まれる。また、削除処理手段63は、ログイン制限手段63a、問い合わせ対応手段63b、キャンセル対応手段(猶予期間管理手段)63c、削除確認期間管理手段63dおよび削除実行手段63eを含む。
ログイン制限手段63aは、削除要求を送信したユーザによるログインを制限する。
問い合わせ対応手段63bは、ゲーム装置2の問い合わせ手段51cから受信した問い合わせに応じて、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dがHDD42から削除されたか否かを判定する。また、問い合わせ対応手段63bは、判定結果をゲーム装置2に返す。
キャンセル対応手段63cは、削除要求を受け付けた時点から所定の時間経過する時点までを猶予期間として設定するとともに、削除要求を受け付けた時点からの経過時間が猶予期間に達したか否かを判定する。なお、キャンセル対応手段は、本発明の「猶予期間管理手段」としても機能している。なお、猶予期間は、予め定めた時間(例えば48時間)でもよいし、ユーザにより所定の範囲内で長さを選択できる期間であってもよい。また、キャンセル対応手段63cは、サーバ装置3がキャンセル要求を猶予期間内に受信した場合に、キャンセル要求に基づき、削除要求を取り消す。
削除確認期間管理手段63dは、削除要求を受け付けた時点から、猶予期間より長い所定の時間(例えば240時間)が経過する時点までを削除確認期間として設定する。つまり、上述のキャンセル対応手段63cは、削除確認期間より短い所定の時間を猶予期間として設定する。また、削除確認期間管理手段63dは、削除要求を受け付けた時点からの経過時間が削除確認期間に達したときに、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dがHDD42ら削除されているかを判定する。また、削除確認期間管理手段63dは、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dがHDD42から削除されていないと判定した場合、ゲーム装置2およびオンラインゲームの管理者(運営者)が所有する管理者端末の少なくとも一方に、ユーザを特定することが可能な情報が削除されていないことを知らせる警告通知を送信する。
削除実行手段63eは、受信した削除要求に基づき、ユーザ登録情報42cおよびユーザ登録情報42cに関連付けられて記憶されたゲーム進行情報42dをHDD42から削除する。具体的に、削除実行手段63eは、キャンセル対応手段63cにより経過時間が猶予期間に達していないと判定された場合、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dをHDD42から削除せず、キャンセル対応手段63cにより経過時間が猶予期間に達したと判定された場合、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dをHDD42から削除する。
削除処理(削除要求処理、キャンセル要求処理、および削除確認期間経過後処理)について説明する前に、削除の対象となるユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dと、それらが記録されるまでの流れについて、図3を参照しながら説明する。以下では、ゲーム装置2およびサーバ装置3にて実行される、ユーザ登録情報42cの記録に関連する一連の処理と、ゲーム進行情報42dの記録に関連する一連の処理とを合わせて、便宜上「情報記録処理」と呼んで説明する。
[情報記録処理フロー]
本実施形態で説明されるオンラインゲームは、初めてプレイするユーザに対しユーザ登録を求め、ユーザ登録を完了したユーザのみがプレイできるゲームである。
ゲーム装置2がゲームプログラム30aを実行してゲームを起動すると(ステップS101)、ゲーム設定手段51は、初めてゲームを開始するユーザか否かを判定する(ステップS102)。言い換えれば、ゲーム設定手段51は、ユーザがユーザ登録済みでないか、ユーザ登録済みかを判定する。ゲーム設定手段51が、ユーザ登録済みであると判定した場合(ステップS102:NO)、自動的にまたはユーザの手動操作によりログインして(ステップS106)、サーバ装置3からゲーム開始を許可され(ステップS202)、ゲームが開始される(ステップS107)。
ゲーム設定手段51が、ユーザがユーザ登録済みでないと判定した場合(ステップS102:YES)、ゲーム設定手段51は、ゲーム装置2のディスプレイ19にユーザ登録画面を表示する(ステップS103)。
ユーザ登録画面は、ユーザに対しユーザ登録を誘導する画面である。具体的には、ユーザ登録画面は、ユーザに対し所定のユーザ登録情報の入力およびオンラインゲームへログインするために必要なログインパスワードの入力を求める。ここで、ユーザ登録情報には、例えば、ユーザがゲーム内で使用するユーザ名、ユーザが使用しているメールアドレス、ユーザの氏名、住所、居住地域、またはユーザIDなどが含まれ得る。例えば、ユーザ登録画面において、ユーザIDの入力が求められておらず、サーバ装置3が、ユーザ登録情報を送信したユーザおよびそのゲーム装置2に対しユーザIDを付与する場合、ユーザIDはユーザ登録情報に含まれない。
ユーザ登録情報送信手段51aは、ユーザがユーザ登録に同意するか否か、言い換えれば、ゲーム装置2に対してユーザ登録情報をサーバ装置3に送信することに同意する操作入力がなされたか否かを判定する(ステップS104)。具体的に、ユーザ登録画面には、ユーザ登録情報をサーバ装置3に送信することにユーザが同意するか否かをユーザに確認するテキストとともに、サーバ装置3へのユーザ登録情報の送信を実行するためのボタンアイコンが表示される。ユーザがユーザ登録に同意する操作入力(例えば同意および送信ボタンの選択操作)をゲーム装置2に対し行うと、ユーザ登録情報送信手段51aは、ユーザがユーザ登録に同意すると判定し(ステップS104:YES)、サーバ装置3にユーザ登録情報を送信する(ステップS105)。
なお、ステップS104で、ユーザがユーザ登録に同意しない操作入力(例えば同意しないことを示すボタンを選択する操作や、送信ボタンを選択することなくユーザ登録画面を解除する操作など)をゲーム装置2(つまりコントローラ24)に対し行うと、ユーザ登録情報送信手段51aは、ユーザがユーザ登録に同意しないと判定し(ステップS104:NO)、ゲームを開始せず情報記録処理を終了する。
サーバ装置3がゲーム装置2からユーザ登録情報を受信すると、ユーザ登録手段61は、ユーザ登録を行う(ステップS201)。その後、ユーザが、ゲーム装置2からオンラインゲームへログインすると(ステップS106)、ユーザ登録手段61が、ユーザ登録を完了したユーザのゲーム装置2に対し、ゲームの開始を許可する(ステップS202)。こうして、ユーザは、オンラインゲームを開始することができる(ステップS107)。
ユーザの操作入力に応じてオンラインゲームを進行させると、ゲーム装置2では、ゲームの進行度合いに応じたゲーム進行情報42d(ゲーム内でのユーザの操作入力に応じたゲーム履歴情報)が生成される。ゲーム進行情報送信手段52aは、ゲーム装置2で生成されたゲーム進行情報42dを随時サーバ装置3に送る(ステップS108)。サーバ装置では、ゲーム装置からゲーム進行情報42dを受信すると、ゲーム進行情報記録手段62aは、ゲーム装置2のユーザ登録情報42cに関連付けてゲーム進行情報42dを記録する(ステップS203)。
なお、ゲーム進行情報記録手段62aにより記録されるゲーム進行情報42dは、ゲーム装置2で生成されるものでなくてもよく、サーバ装置3で生成されるものであってもよい。例えば、オンラインゲームの進行をサーバ装置3が行なう場合、ゲーム装置2からは、ゲーム進行情報42dの代わりにコントローラ24に対するユーザの操作入力により生成される操作情報が、サーバ装置3に送られる。サーバ装置3では、ゲーム進行手段62が、ゲーム装置2から受信した操作情報に基づきオンラインゲームを進行させ、それにより生成したゲーム進行情報42dをゲーム進行情報記録手段62aがHDD42に記録する。また、例えば、ゲーム装置2から受信したゲーム進行情報42dから、サーバ装置3にて別のゲーム進行情報42dが生成される場合には、ゲーム進行情報記録手段62aは、サーバ装置3にて生成されたゲーム進行情報42dも、ユーザ登録情報42cに関連付けてHDD42に記録する。
オンラインゲームの内容によって、ゲーム進行情報記録手段62aが記録するゲーム進行情報42dも異なる。以下に、ゲーム進行情報42dをいくつか例示する。
ゲームシステム1により実現されるオンラインゲームが、ユーザの操作入力に応じてオンラインゲーム内に設定されたイベントを実施し、そのイベントがクリアされた場合にユーザに付与された所定のランク(例えばユーザランクまたはキャラクタランク)をアップさせるものである場合、ゲーム進行情報42dは、オンラインゲーム内で設定されたイベントを実施した日時情報、およびそのイベントをクリアした日時情報、オンラインゲーム内でユーザランクまたはキャラクタランクがアップした日時情報、およびそのランク情報の少なくとも1つを含んでもよい。オンラインゲーム内に設定されたイベントは、例えば、ユーザが複数のキャラクタの中から選択した一のキャラクタを操作し、他のキャラクタと対戦する対戦イベントでもよい。対戦イベントで対戦する他のキャラクタは、ゲーム装置2またはサーバ装置3のCPUにより制御されるノンプレイヤキャラクタでもよいし、サーバ装置3と通信接続される別のゲーム装置2の他ユーザによって操作されるキャラクタでもよい。
ゲーム進行情報42dは、ユーザがオンラインゲームにログインした日時情報、ユーザがオンラインゲームからログアウトした日時情報、および、オンラインゲームをプレイした時間情報の少なくとも1つを含んでもよい。
ゲームシステム1により実現されるオンラインゲームが、サーバ装置3と通信接続されるゲーム装置2のユーザとサーバ装置3と通信接続される別のゲーム装置2の他ユーザとが対戦可能である場合、ゲーム進行情報42dは、対戦相手情報、対戦結果情報、および対戦日時情報の少なくとも1つを含んでもよい。例えば対戦相手情報は、対戦相手のユーザ名、対戦ゲームにおける対戦相手による設定内容(例えば対戦相手が使用したキャラクタなど)などである。
ゲームシステム1により実現されるオンラインゲームが、ゲーム内アイテムの取得のためにユーザがオンラインゲームの運営者に料金を支払うことを可能にするものである場合、ゲーム進行情報42dは、オンラインゲームにてユーザにより支払われた料金情報、および、料金支払いにより取得したゲーム内アイテム情報の少なくとも1つを含んでもよい。
ゲームシステム1により実現されるオンラインゲームが、ユーザが複数のキャラクタの中から選択した一のキャラクタを操作し、他のキャラクタと対戦するものである場合、ゲーム進行情報42dは、キャラクタ使用情報、キャラクタ育成経過情報、およびキャラクタセッティング情報(衣装、武器、髪型、表情パーツなどの外観、キャラクタ名、スキルなど)の少なくとも1つを含んでもよい。なお、対戦する他のキャラクタは、ゲーム装置2またはサーバ装置3のCPUにより制御されるノンプレイヤキャラクタでもよいし、サーバ装置3と通信接続される別のゲーム装置2の他ユーザによって操作されるキャラクタでもよい。
ゲーム進行情報42dは、オンラインゲーム中のコントローラ24に対するユーザのキー入力操作により生成されるキー入力情報、および、ユーザにより変更可能なコントローラ24の設定情報の少なくとも1つを含んでもよい。コントローラ24の設定情報は、コントローラ24の複数のキーの各々に対して割り当てられるオンラインゲームでの役割(または反応)に関する情報である。
ユーザによるオンラインゲーム中のコントローラ24のキー入力情報は、ユーザが一定の時間ゲームをプレイすることによりディスプレイ19に再生された動画または動画の一部(例えばユーザにより操作されたプレイヤキャラクタの動き)を再現するためのリプレイ情報(リプレイデータ)として、つまりリプレイ動画を生成するためのリプレイ情報として、サーバ装置3のHDD42に記録されてもよい。例えば、ゲームシステム1において、サーバ装置3は、HDD42に複数のユーザのリプレイ情報を記憶し、ゲーム装置2からリプレイ閲覧要求を受信したときに、そのゲーム装置2にリプレイ閲覧要求で要求されたリプレイ動画を再現するためのリプレイ情報を送信してもよい。そして、ゲーム装置2では、受信したリプレイ情報に基づき、リプレイ動画を生成および表示してもよい。
ゲームシステム1により実現されるオンラインゲームが、サーバ装置3と通信接続されるゲーム装置2と、サーバ装置3と通信接続される別のゲーム装置2との間でチャットメッセージを送受信することが可能なものである場合、ゲーム進行情報42dは、ユーザにより入力されるチャットメッセージであるチャットメッセージ情報、ユーザの入力により設定されたチャットメッセージの定型文についての情報であるチャットメッセージ設定情報、チャットメッセージを送受信したチャット相手の情報であるチャット相手情報、および、チャットメッセージを送受信した日時の情報であるチャット日時情報の少なくとも1つを含んでもよい。
ゲームシステム1により実現されるオンラインゲームが、サーバ装置3と通信接続されるゲーム装置2のユーザと、サーバ装置3と通信接続される別のゲーム装置2の他ユーザとが進行させるゲームであって、特定の他ユーザを登録すること(例えばフレンド登録やライバル登録など)を可能にするゲームである場合、ゲーム進行情報42dは、登録した特定の他ユーザの情報を含んでもよい。
また、ゲーム進行情報42dは、オンラインゲームにおけるユーザの達成度合い、オンラインゲームにおいてユーザに付与された報酬情報、および、所定の項目においてオンラインゲームの複数のユーザの中の順位情報の少なくとも1つを含んでもよい。
また、ゲーム進行情報42dは、ユーザの操作入力に応じて設定される、ゲーム画面の色合い設定に関する情報およびゲーム画面の明度調整に関する情報の少なくとも1つを含んでもよい。
また、ゲームシステム1により実現されるオンラインゲームが、ユーザの操作入力に応じてプレイヤキャラクタが仮想空間内を移動することによって進行され、ゲーム画面におけるユーザの操作入力に応じて設定された位置に仮想空間のマップが表示されるものである場合、ゲーム進行情報42dは、ユーザの操作入力に応じて設定されたゲーム画面におけるマップの表示位置情報を含んでもよい。
また、ゲームシステム1により実現されるオンラインゲームが、仮想空間に配置した仮想カメラで撮影した画像をゲーム画面としてディスプレイ19に表示し、ユーザの操作入力に応じて仮想カメラが仮想空間内を動くことによって進行され、仮想カメラの動きの速度および仮想カメラの動きの方向(例えば仮想空間における仮想カメラを通過する所定の鉛直軸回りに仮想カメラを回転させる方向)は、ユーザの操作入力に応じて設定可能であるものである場合、ゲーム進行情報42dは、ユーザの操作入力に応じて設定された、仮想カメラの動きの速度に関する情報、およびユーザが操作する操作とそれに対応する仮想カメラの動きの方向に関する情報の少なくとも1つを含んでもよい。なお、ユーザが操作する操作とそれに対応する仮想カメラの動きの方向に関する情報は、例えばコントローラ24の左ボタンが押されたときに仮想カメラが右を向くか左を向くかなど、コントローラ24に対する操作に対応して仮想カメラがどのように動くかをユーザが設定できる場合、そのコントローラ24に対する操作と仮想カメラの動きの対応関係を示す設定情報である。
[削除要求処理フロー]
次に、削除要求処理フローについて、図4を参照しながら説明する。削除要求処理フローでは、ユーザを特定することが可能な情報を削除するというユーザの要望に応じて、サーバ装置3に記録されたユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dを削除する処理である。本ゲームでは、ユーザは、ユーザを特定することが可能な情報の削除要求をゲーム内で実行可能となっている。なお、本願明細書において、ゲーム装置2にて実行される、サーバ装置3への削除要求の送信に関連する一連の処理と、サーバ装置3にて実行される、削除要求への対応に関連する一連の処理とを合わせて、便宜上「削除要求処理」と呼んで説明する。
ゲーム装置2がゲームプログラム30aを実行してゲームを起動し(ステップS111)、ユーザにより削除要求するための操作が実行されると、削除要求手段51bは、ユーザを特定することが可能な情報の削除要求をサーバ装置3に送信する(ステップS112)。サーバ装置3が削除要求を受信すると、削除要求手段51bは、削除要求されたユーザ登録情報42cを特定する(ステップS211)。
また、削除要求手段51bは、ディスプレイ19に最終確認画面を表示する(ステップS113)。そして、削除要求手段51bは、ユーザ登録情報42cの削除に同意するか否か判定する(ステップS114)。
具体的には、最終確認画面には、ユーザがユーザ登録情報42cの削除に同意するか否かをユーザに確認するテキストや、削除に同意した後には一部のゲーム(すなわち、ユーザ登録したオンラインゲーム)へのログインが制限されることを通知するテキストなどが表示される。また、最終確認画面には、これらテキストとともに、削除に同意したことを示す削除同意情報をサーバ装置3へ送信するためのボタンアイコンが表示される。ユーザがユーザ登録情報42cの削除に同意する操作入力(例えば同意および送信ボタンの選択操作)を行うと、削除要求手段51bは、ユーザ登録情報42cの削除に同意すると判定し(ステップS114:YES)、サーバ装置3に削除同意情報を送信する(ステップS115)。なお、削除同意情報は、本発明の「削除要求」に含まれる。
サーバ装置3では、削除同意情報を受信すると(ステップS212:YES)、削除処理手段63のログイン制限手段63aが、ログイン制限処理を行う(ステップS213)。具体的には、ログイン制限手段63aは、削除要求を送信したユーザによるオンラインゲームへのログインを制限する。ただし、ログイン制限手段63aは、ゲームプログラム30aを実行することにより実現されるゲームの全部を制限しなくてもよい。例えばログイン制限手段63aは、ユーザ登録に関連したオンラインゲームの利用の制限を行なうが、オフラインゲームについては制限しない。
また、ログイン制限処理では、ログイン制限手段63aは、ゲーム装置2にログイン制限通知を送信する。また、ログイン制限処理では、問い合わせ対応手段63bは、問い合わせ情報をゲーム装置2に送信する。問い合わせ情報は、ユーザを特定することが可能な情報の削除が実行されたか否かを問い合わせ手段が問い合わせる際に使用される情報である。これについて詳細は、後述する問い合わせ手段51cとともに説明する。
ゲーム装置2では、ログイン制限通知および問い合わせ情報を受信したあと、ディスプレイ19にログイン制限通知が表示される(ステップS116)。ディスプレイ19には、ログイン制限通知とともに、削除要求を受け付けた時点から例えば48時間経過する時点までの猶予期間内であれば、削除要求のキャンセルを受け付けることを通知するテキストが表示される。
なお、削除要求手段51bは、ステップS112で、削除要求をサーバ装置3に送らなくてもよく、ステップS115で、サーバ装置3に削除要求としての削除同意情報を送信するだけであってもよい。この場合、サーバ装置3でのステップS211は、ステップS212の後で且つステップS213の前に行われる。
また、サーバ装置3では、ログイン制限処理が実行された後あるいは前に、削除処理手段63のキャンセル対応手段63cおよび削除確認期間管理手段63dは、それぞれ猶予期間および削除確認期間を設定する(ステップS214)。猶予期間は、ユーザからの削除要求のキャンセルを受け付ける期間である。削除確認期間は、猶予期間を経過したにも関わらずユーザ登録情報42c等が削除されていない万が一の場合に備えて設定されるものであり、少なくとも削除確認期間の終了時点において、ユーザ登録情報42c等の削除が確認される。ステップS214のあとの処理の流れは、後述のキャンセル要求処理フローで説明する。
なお、ユーザ登録情報42cの削除に同意しない操作入力(例えば同意しないボタンの選択や、送信ボタンを未選択のままユーザ登録画面を解除する操作など)をゲーム装置2に対し行うと、削除要求手段51bは、ユーザ登録情報42cの削除に同意しないと判定し(ステップS114:NO)、ゲーム装置2での削除要求処理を終了する。一方、サーバ装置3では、削除同意情報を受信しない場合(ステップS212:NO)、削除要求のあったユーザ登録情報42cについて削除処理することなく、削除要求処理を終了する(ステップS215)。
[キャンセル要求処理フロー]
次に、キャンセル要求処理フローについて、図5を参照しながら説明する。キャンセル受付処理では、削除要求(削除同意情報を含む)を受け付けた後に、ステップS214で設定した猶予期間内に限りユーザからの削除要求のキャンセル(キャンセル要求)を受け付ける。
サーバ装置3では、ステップS214で猶予期間および削除確認期間を設定したあと、キャンセル要求待ちの状態にある。
本ゲームでは、削除要求のキャンセルの要求をゲーム内で実行可能となっている。ゲーム装置2でユーザがゲームプログラムを実行してゲームを起動し(ステップS121)、ユーザにより削除要求をキャンセルするための操作が実行されると(ステップS122:YES)、キャンセル要求手段51dは、キャンセル要求をサーバ装置3に送信する(ステップS123)。
例えばゲームを起動後、ディスプレイ19には、コントローラ24に対するユーザの操作入力に応じてオプション設定画面が表示される。さらにコントローラ24に対するユーザの操作入力に応じて、オプション設定画面でキャンセル要求に関する項目が選択されると、キャンセル要求手段51dは、キャンセル要求送信画面をディスプレイ19に表示する。キャンセル要求送信画面には、削除要求をキャンセルするためのキャンセル要求をサーバ装置3へ送信するためのボタンアイコンが表示されており、ユーザがサーバ装置3へ送信するためのボタンアイコンを選択する操作を行なうと、キャンセル要求手段51dは、キャンセル要求をサーバ装置3に送信する。
キャンセル要求送信画面には、キャンセル要求ができる期限(例えば12月20日0時0分など)が表示されてもよい。この場合、サーバ装置3は、キャンセル要求期限情報をゲーム装置2に送信し、キャンセル要求手段51dは、キャンセル要求期限情報に基づき、所定のゲーム画面にキャンセル要求ができる期限を表示する。キャンセル要求ができる期限は、キャンセル要求送信画面に表示されなくてもよく、例えば、ゲームを起動した直後にディスプレイ19に表示されてもよいし、オプション設定画面の一部やオフラインゲームをプレイ中のゲーム画面の一部に表示されてもよい。
サーバ装置3では、猶予期間内にキャンセル要求を受信すると(ステップS221:YES)、キャンセル対応手段63cは、キャンセル要求されたユーザ登録情報42cを特定し、削除要求を取り消し、ログイン制限手段63aは、ログイン制限を解除する(ステップS222)。なお、ステップS222で、サーバ装置3は、削除要求を取り消したことを示す通知をゲーム装置2に送信してもよい。
サーバ装置3が猶予期間内にキャンセル要求を受信せず(ステップS221:NO)、キャンセル対応手段63cが、削除要求を受け付けた時点からの経過時間が猶予期間に達したと判定すると(ステップS223:YES)、削除実行手段63eが、削除要求のあったユーザ登録情報42cおよび当該ユーザ登録情報42cに関連付けられたゲーム進行情報42dをHDD42から削除する(ステップS224)。
本実施形態では、削除要求を行なった後(より詳しくは削除要求処理のステップS116以降)は、ゲーム装置2の問い合わせ手段51cは、ユーザの特定を可能にする情報が削除されたか否かをサーバ装置3に問い合わせることが可能となっている。なお、図5では、一例として、ユーザの特定を可能にする情報が削除された後の問い合わせが示されている(ステップS124参照)。問い合わせ手段51cによる情報削除の問い合わせとそれに対する問い合わせ対応手段63bの反応について説明する。
上述したように、本実施形態では、ログイン制限処理にて、問い合わせ対応手段63bが、問い合わせ情報をゲーム装置2に送信する(ステップS213参照)。例えば、問い合わせ情報は、削除要求を受け付けた順番などの問い合わせ番号を含む。問い合わせ対応手段63bは、問い合わせ情報としての問い合わせ番号をゲーム装置2に送信するとともに、ユーザを特定することを可能にする情報の削除が完了していないことを示す削除未完情報を、問い合わせ番号と関連付けてサーバ装置3またはその外部の記憶装置に記憶する。そして、削除実行手段63eがユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dの削除を完了すると(ステップS225:YES)、問い合わせ対応手段63bは、サーバ装置3またはその外部の記憶装置に問い合わせ情報と関連付けて記憶される情報を、削除未完情報から、ユーザを特定することを可能にする情報の削除が完了したことを示す削除完了情報に変更する(ステップS226)。
本実施形態では、ゲーム装置2の問い合わせ手段51cが、問い合わせ情報に基づき、ユーザの特定を可能にする情報が削除されたか否かをサーバ装置3に定期的(たとえば、ゲーム起動後1分または1時間おき、ゲームプログラム30aを実行するたび、オフラインゲーム中の1時間おき、など)に問い合わせる(ステップS124)。例えば、ゲームを起動後のオプション設定画面などにおいて、コントローラ24に対するユーザの操作入力に応じて、情報削除の問い合わせに関する項目が選択されると、問い合わせ手段51cは、問い合わせ画面をディスプレイ19に表示する。問い合わせ画面には、ユーザにより問い合わせ番号が入力される入力窓、およびサーバ装置3への問い合わせを実行するためのボタンアイコンが表示されている。ユーザが入力窓に問い合わせ番号を入力し、問い合わせを実行するためのボタンアイコンを選択する操作を行なうと、それ以降、問い合わせ手段51cは、問い合わせ番号に基づき、ユーザの特定を可能にする情報が削除されたか否かをサーバ装置3に定期的に問い合わせる。なお、問い合わせ手段51cは、問い合わせを実行するためのボタンアイコンを選択する操作をしたときにのみ問い合わせてもよい。
問い合わせ対応手段63bは、ゲーム装置2の問い合わせ手段51cから受信した問い合わせに応じて、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dがHDD42から削除されたか否かを判定する。つまり、問い合わせ対応手段63bは、問い合わせ番号と関連付けて記憶された情報が、削除未完情報であるかまたは削除完了情報であるかを判定する。そして、問い合わせ対応手段63bは、その判定結果を、問い合わせしたゲーム装置2に返す。ゲーム装置2のディスプレイ19には、判定結果が表示され、ユーザは、情報の削除が実行されたか否かを確認することができる。
ただし、上述の問い合わせ手段51cによる情報削除の問い合わせとそれに対する問い合わせ対応手段63bの反応は、一例にすぎない。例えば、問い合わせ対応手段63bは、問い合わせ情報をゲーム装置2に送信しなくてもよいし、問い合わせ情報と削除完了情報または削除未完情報を関連付けて記憶しなくてもよい。例えば、問い合わせ手段51cがディスプレイ19に表示する問い合わせ画面には、ユーザにより問い合わせ番号が入力される入力窓の代わりに、ユーザによりユーザIDが入力される入力窓が表示されていてもよい。この場合、ユーザが入力窓にユーザIDを入力し、問い合わせを実行するためのボタンアイコンを選択する操作を行なうと、問い合わせ手段51cは、ユーザの特定を可能にする情報の1つであるユーザIDが削除されているか否かをサーバ装置3に問い合わせる。問い合わせ対応手段63bは、ゲーム装置2の問い合わせ手段51cから受信した問い合わせに応じて、ユーザIDリストに、問い合わせに係るユーザIDが残っているか否かを判定する。そして、問い合わせ対応手段63bは、その判定結果を、問い合わせしたゲーム装置2に返す。この場合でも、ゲーム装置2のディスプレイ19には、判定結果が表示され、ユーザは、情報の削除が実行されたか否かを確認することができる。
本実施形態では、猶予期間が経過したにもかかわらず、何らかの原因で削除が完了しなかった場合でも(ステップS225:NO)、削除確認期間管理手段63dが管理する削除確認期間が経過したときに(ステップS227:YES)、削除確認期間経過後処理が実行される。
[削除確認期間経過後処理フロー]
次に、削除確認期間経過後処理フローについて、図6を参照しながら説明する。削除確認期間経過後処理では、キャンセル受付可能な猶予期間を経過したにもかかわらず、削除処理が実行されなかった場合に実行される。
削除確認期間経過後処理では、削除確認期間管理手段63dが、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dがHDD42から削除されていないと判定した場合、管理者端末およびゲーム装置2に、ユーザ登録情報42cが削除されていないことを知らせる警告通知を送信する(ステップS231)。管理者端末は、オンラインゲームを管理(運営)する管理者の端末である。
本ゲームでは、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dの削除要求がなされていないことを知ったユーザは、管理者に対して、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dの削除の催促をゲーム内で実行可能となっている。
ゲーム装置2が警告通知を受信すると、ディスプレイ19に、ユーザ登録情報42cが削除されていないことを知らせる警告通知画面が表示される。警告通知画面からは、オンラインゲームの管理者に対し、情報削除を催促するための催促要求を送信するためのボタンアイコンが表示される。ユーザが催促要求を送信する操作入力をゲーム装置2に対し行うと、催促手段51eは、ユーザが催促要求を送ることに同意すると判定し(ステップS132:YES)、管理者端末に催促要求を送信する(ステップS133)。また、ゲーム装置2では、催促手段51eが催促要求を受け付ける画面をゲーム装置2のディスプレイ19に表示する(ステップS131)。
一方、サーバ装置3の削除確認期間管理手段63dは、ステップS231のあと、サーバ装置3が有するディスプレイに、手動削除受付画面を表示する(ステップS232)。手動削除受付画面は、手動操作によるユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dの削除を誘導する画面である。管理者が手動削除受付画面の誘導に従い、サーバ装置3が有するキーボードなどの入力装置を手動操作することで、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dの削除が実行される。手動操作による削除が完了すると(ステップS233:YES)、ステップS226と同様、問い合わせ対応手段63bは、サーバ装置3またはその外部の記憶装置に問い合わせ情報と関連付けて記憶される情報を、削除未完情報から削除完了情報に変更する(ステップS234)。なお、ステップS124と同様、ゲーム装置2の問い合わせ手段51cが、問い合わせ情報に基づきユーザの特定を可能にする情報が削除されたか否かをサーバ装置3に問い合わせることで(ステップS134)、ユーザは、情報の削除が実行されたか否かを確認することができる。
以上をまとめると、本実施形態に係るゲームシステムは、ユーザにより操作入力されるゲーム装置2と、記憶部(HDD42)を有し、前記ゲーム装置2とネットワークNWを介して通信接続されるサーバ装置3とを備え、オンラインで進行するオンラインゲームを実現するゲームシステム1であって、前記ゲーム装置2は、前記オンラインゲームを開始するためにユーザにより入力されたユーザ登録情報42cを前記サーバ装置3に送信するユーザ登録情報送信手段51a、ユーザの操作入力に応じて前記オンラインゲームを進行させるゲーム進行手段52、および、ユーザの操作入力に応じて、ユーザを特定することが可能な情報の削除要求を前記サーバ装置3に送信する削除要求手段51b、を有し、前記サーバ装置3は、前記ゲーム装置2から受信した前記ユーザ登録情報42cを前記記憶部(HDD42)に記録するユーザ登録情報記録手段61a、ユーザの操作入力に応じて前記オンラインゲームが進行することにより生成されるゲーム進行情報42dを前記ユーザ登録情報42cに関連付けて前記記憶部(HDD42)に記録するゲーム進行情報記録手段62a、および、受信した前記削除要求に基づき、前記ユーザ登録情報42cおよび前記ユーザ登録情報42cに関連付けられて記憶された前記ゲーム進行情報42dを前記記憶部(HDD42)から削除する削除実行手段63e、を有する、ゲームシステムである。
本実施形態のゲームシステム1によれば、サーバ装置3は、ゲーム装置2からユーザを特定することが可能な情報の削除要求を受信した場合に、ユーザ登録情報42cおよびそれに関連付けられたゲーム進行情報42dを削除する。このため、サーバ装置3側でゲームのHDD42の容量の圧迫を低減できる。
また、本実施形態のゲームシステム1によれば、キャンセル対応手段63cが、削除要求を受け付けた時点から所定の時間経過する時点までを、削除実行手段63eによりユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dが削除されない猶予期間を設定する。このため、サーバ装置3に削除要求が受信された後にすぐにユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dが削除されないため、サーバ装置3に誤って削除要求が受信された場合などの不測の事態に対応することができる。
また、本実施形態のゲームシステム1によれば、キャンセル対応手段63cは、サーバ装置3がキャンセル要求を猶予期間内に受信した場合に、キャンセル要求に基づき、削除要求を取り消す。このため、例えば、削除要求を送信した後に削除を取り止めたいという考えにユーザの気が変わった場合などに、削除要求を取り消すことができる。
また、本実施形態のゲームシステム1によれば、削除確認期間管理手段63dは、削除要求を受け付けた時点からの経過時間が削除確認期間に達したときに、ユーザ登録情報42cおよびゲーム進行情報42dがHDD42から削除されていないと判定した場合、ゲーム装置2および管理者端末の少なくとも一方に、ユーザ登録情報42cが削除されていないことを知らせる警告通知を送信する。これにより、猶予期間を過ぎたにもかかわらずユーザの特定を可能にする情報が削除されていないことをユーザや管理者に気付かせることができる。
ところで、サーバ装置3側でユーザ登録情報42cを削除した場合、ユーザ登録情報42cに含まれるユーザのメールアドレスなども削除されており、サーバ装置3から情報の削除が完了したことをユーザに知らせる手段がなくなる。しかし、本実施形態のゲームシステム1によれば、ゲーム装置2の問い合わせ手段51cがユーザの特定を可能にする情報が削除されたか否かを問い合わせて、サーバ装置3の問い合わせ対応手段63bが、その問い合わせに対し判定結果を返すため、ユーザの特定を可能にする情報が削除されたことをユーザに知らせることができる。
また、本実施形態のゲームシステム1によれば、ゲーム装置2の問い合わせ手段51cが、ユーザの特定を可能にする情報が削除されたか否かをサーバ装置3に定期的(たとえば、1分または1時間おき)に問い合わせるため、ユーザの特定を可能にする情報が削除されたか否かの問い合わせを容易に行うことができる。
また、本実施形態のゲームプログラム30aによれば、ゲーム装置2を、削除要求手段51b、問い合わせ手段51c、キャンセル要求手段51d、および催促手段51eとして機能させる。このため、ユーザ登録情報42cの削除に関連する様々な対応(サーバ装置3に記憶されたユーザ登録情報42cの削除要求、ユーザ登録情報42cの削除が完了したか否かの問い合わせ、削除要求のキャンセル要求、ユーザ登録情報42cの削除が完了していない場合の管理者への削除の催促)を、ゲーム内で容易にユーザに実施させることができる。
また、本実施形態のゲームサーバプログラム42aによれば、サーバ装置3を、ログイン制限手段63a、問い合わせ対応手段63b、キャンセル対応手段(猶予期間管理手段)63c、削除確認期間管理手段63dおよび削除実行手段63eとして機能させる。このため、ユーザ登録情報42cの削除に関連するユーザからの様々な要求に対して、迅速かつ正確に対処できる。
<その他の実施形態>
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
サーバ装置3は、1台のサーバにより構成されている必要はなく、複数台のサーバにより構成されてもよい。
ゲームプログラム30aは、ディスク型記録媒体30に記録されていなくてもよく、例えば、外部から通信ネットワークNWを介してゲーム装置2にダウンロードされてもよい。例えば、本発明のゲームシステムが備えるゲーム装置は、スマートフォンなどの携帯情報端末であってもよい。
また、上記実施形態のゲームプログラム30aでは、ゲーム装置2を、問い合わせ手段51c、キャンセル要求手段51d、および催促手段51eとして機能させたが、本発明のゲームシステムが備えるゲーム装置は、問い合わせ手段51c、キャンセル要求手段51d、および催促手段51eのうちの一部または全部の手段として機能しなくてもよい。
また、上記実施形態のゲームサーバプログラム42aでは、サーバ装置3を、問い合わせ対応手段63b、キャンセル対応手段(猶予期間管理手段)63c、および削除確認期間管理手段63dとして機能させたが、本発明のゲームシステムが備えるサーバ装置は、問い合わせ対応手段63b、キャンセル対応手段(猶予期間管理手段)63c、および削除確認期間管理手段63dのうちの一部または全部の手段として機能しなくてもよい。ログイン制限手段63aによるログイン制限は、削除実行手段によるユーザ登録情報42c等の削除が行われることにより実行されてもよい。
キャンセル対応手段63cにより設定される猶予期間は、予め定めた時間でもよいし、ユーザにより所定の範囲内で長さを選択できる期間であってもよい。例えば、上記実施形態の削除要求処理フローにおけるステップS113で、削除要求手段51bがディスプレイ19に表示する最終確認画面に、例えば削除確認期間を超えない範囲で猶予期間の長さを選択できてもよい。また、例えば削除要求処理フローにおけるステップS223で、キャンセル対応手段63cは、猶予期間の長さを選択することをユーザに求める通知をゲーム装置2に送ってもよく、ゲーム装置2から送られるユーザにより選択された猶予期間を受信したあとに、猶予期間を設定してもよい。削除要求手段51bは、例えばユーザを特定することが可能な情報の削除を至急行いたいユーザのために、例えば、データの至急削除を要求する削除要求を送信できてもよい。つまり、キャンセル対応手段63cは猶予期間を設定しなくてもよい。
上記実施形態では、削除要求手段51bは、ユーザの操作入力に応じて、ユーザ登録情報42cの削除要求をサーバ装置3に送信したが、削除要求手段51bは、ユーザの操作入力に応じて、削除要求をサーバ装置3に送信する方法をユーザに提示してもよい。ユーザの操作入力に応じて削除要求をサーバ装置3に送信する方法には、例えば、ゲーム画面の削除要請のためのボタンアイコンがユーザにより選択されることなどによって、削除要求手段51bは、サーバ装置3への削除要求の送信を実行可能なウェブページのURLを提示することなどが例示される。
上記実施形態では、削除要求処理フローにおけるステップS113で、削除要求手段51bがディスプレイ19に表示する最終確認画面には、サーバ装置3へ削除同意情報を送信するためのボタンアイコン等が表示されることが説明された。ゲームシステム1により実現されるオンラインゲームが、ゲーム内アイテムの取得のためにユーザがオンラインゲームの運営者に料金を支払うことを可能にするものである場合には、最終確認画面に、料金支払いにより取得したゲーム内アイテム等が削除されることを通知するテキストが表示されてもよい。あるいは、ゲームシステム1により実現されるオンラインゲームが、一定の期間(例えば1ヶ月)オンラインゲームをプレイできるようユーザがオンラインゲームの運営者に料金を支払うものである場合には、最終確認画面に、料金支払いによりゲームプレイ可能となった期間のうち、ユーザを特定することを可能にする情報を削除した後の期間に相当する金額を運営者からユーザに返金することを通知するテキストが表示されてもよい。
サーバ装置3に記憶されるゲーム進行情報42dが、上述したリプレイ動画を生成するためのリプレイ情報を含む場合、削除実行手段63eによるユーザを特定することが可能な情報の削除の実行は、下記(i)~(iv)の態様が考えられる。
(i) 削除要求を行なったユーザが含まれるリプレイ情報の全てを削除する。すなわち、リプレイ情報が、他のユーザのキー入力情報も含んでいたとしても、削除要求を行なったユーザのキー入力情報を含む場合、そのリプレイ情報を削除する。
(ii) 削除要求を行なったユーザのキー入力情報だけでなく、他のユーザ(例えば対戦相手ユーザ)のキー入力情報も含むリプレイ情報に対して、削除要求を行なったユーザのキー入力情報のみ削除する。この場合、他のユーザのキー入力情報だけを含むリプレイ情報となるため、そのリプレイ情報に基づき再生される動画では、他のユーザの操作のみが反映されたものとなる。(例えばリプレイ動画が対戦動画である場合、削除実行後のリプレイ動画は、対戦相手が見えない敵と戦っている動画になる。)
(iii) リプレイ情報に基づくリプレイ動画にユーザが操作するプレイヤキャラクタが登場する場合、リプレイ動画における、削除要求を行なったユーザが操作したプレイヤキャラクタをマスキングする。
(iv) リプレイ情報に基づくリプレイ動画にユーザのユーザ名や国籍などユーザ登録情報の一部が表示される場合、リプレイ動画における、削除要求を行なったユーザのユーザ登録情報を削除またはマスキングする。
また、上記実施形態では、キャンセル要求手段51dは、ユーザの操作入力に応じて、削除要求を取り消すためのキャンセル要求をサーバ装置3に送信したが、キャンセル要求手段51dは、キャンセル要求をサーバ装置3に送信する方法をユーザに提示してもよい。ユーザの操作入力に応じてキャンセル要求をサーバ装置3に送信する方法には、例えば、ゲーム画面のキャンセル要請のためのボタンアイコンがユーザにより選択されることなどによって、キャンセル要求手段51dは、サーバ装置3へのキャンセル要求の送信を実行可能なウェブページのURLを提示することなどが例示される。
サーバ装置3は、HDD42からユーザ登録情報42cの漏洩があった場合に、管理者端末および/または所定の当局に漏洩があった事実を送信する情報漏洩対応手段を備えてもよい。