JP7120724B2 - 油圧プレスおよびその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧プレスおよびその運転方法に関する。さらに詳しくは、同一ワークに対し複数回成形を行うための油圧プレスおよびその運転方法に関する。
油圧プレスの駆動用作動油の供給源には三つの類型がある。
第1は特許文献1のタイプで、油圧シリンダ駆動用の作動油を油圧ポンプのみで供給するものである。このタイプでは、スライドの下降、加圧成形、上昇からなる一連の工程の全ての動作に油圧ポンプからの高圧作動油が使われる。このため、充分な容量をもつ大型の油圧ポンプが備えられる。
第2は特許文献2,3のタイプで、油圧シリンダ駆動用の作動油をアキュムレータで供給するものである。このタイプでは、スライドの下降、加圧成形、上昇からなる一連の工程の全ての動作にアキュムレータからの高圧作動油が使われる。このため、充分な大きな容量をもち、かつ高圧作動油の供給が可能なアキュムレータが備えられ、油圧ポンプはアキュムレータに作動油を補給するに足る小容量のものが用いられる。
第3は特許文献4のタイプで、油圧シリンダへの作動油供給を主に油圧ポンプで行いながら、補助的にアキュムレータを用いるものである。このタイプにおける、アキュムレータの使い方は、スライド上昇時の速度向上に使われる。つまり、作動油が低圧で足りる場合に使われるのであり、高圧作動油を必要とする本来の成形工程用にアキュムレータが使われることはなかった。したがって、アキュムレータも通常圧用の小型のものが用いられていた。
ところで、油圧プレスによる加圧成形では、(ア)上下一対の金型に対する潤滑性改善、(イ)金型と素材の接触部での歪の緩和、さらに(ウ)低速成形かつ素材の成形中の温度低下の抑制、などを目的として1回の加圧で成形するのではなく、複数回に分けて成形することが行われている。
このような複数回成形する場合は、一般に、プレスに上下一対の金型を偏心荷重が作用しないよう設置し、歪速度が低くなるようにして成形が行われる。
このような複数回成形する油圧プレスでは、プレスの成形速度を低く抑える(一般に、ワークの温度低下を防ぐために金型が加熱される)必要があるため、プレス駆動系のパワーも低パワー(成形速度に合わせた容量)に設計される。
上記従来の油圧プレスにおいて、2回に分けて成形する場合の、サイクル線図を図6に基づき説明する。
同図に示す従来のプレスサイクルは、以下のとおりであり、(1)~(6)が1回目の加圧工程、(7)~(10)が2回目の加圧工程である。細線はスライドおよび上金型のストロークを示し、太線はプレス負荷を示している。
(1回目工程)
(1)ワークが下金型上に設置される。
(2)スライドを停止位置から遊行下降させ、上金型を下降させる。
(3)ワークに上金型が接触した後、ワークに要求される加圧下降速度でワークが成形される。この工程の間、プレス負荷は徐々に増大する。
(4)1回目成形完了点に到達すると加圧完了し、圧抜きする。これによりプレス負荷は急速に減少する。1回目加圧下限を符号LL1で示す。
(5)スライドおよび上金型を上昇させる。
(6)予め設定された位置で予め設定された時間、スライドを停止させ、成形プロセスに必要な処置(金型の潤滑など)を行う。
(2回目工程)
(7)スライドおよび上金型を停止位置から遊行下降させ、上金型を下降させる。
(8)2回目成形のために加圧下降させる。
この工程の間、プレス負荷は徐々に増大する。
2回目の加工下降(8)の間では、1回目の成形完了点(加圧下限LL1まで)までの昇圧区間(この間ではワークの成形は殆ど行われず、機械系の弾圧エネルギーやシリンダ内の作動油の圧縮ボリュームなどに吸収される)と、それ以降の本来の2回目成形区間が存在する。
(9)2回目成形完了直前ではプレス負荷が急激に増大し、成形完了点到達で加圧完了する。その直後に圧抜きする。2回目加圧下限を符号LL2で示す。
(10)スライドおよび上金型を上昇させ、予め設定された位置で停止させる。そして、次のワークが下金型上に供給されるまで停止する。
上記2回加圧成形に発生する現象を詳細に説明する。なお、ワークの再加熱を行わない場合と行う場合とを分けて説明する。
(i)同一の金型で同一ワークを再加熱なしに複数回成形する場合
成形工程の途中(1回目工程と2回目工程との間の停止(6))でいったん成形負荷を除荷し、上金型を上昇させ金型と素材との間に空間を設け、成形プロセスに必要な処置(例えば金型の潤滑など)を実施する。
1回目成形の後の2回目成形では、1回目成形の加圧下限LL1から2回目成形の目標値(加圧下限LL2)まで成形する。
この2回目以降の成形においては、前回成形完了時点(LL1)まで昇圧しても成形は殆ど進まず、機械系の弾性エネルギーやシリンダ内の作動油の圧縮ボリュームなどに吸収されるだけで、前回成形完了時点(LL1)以上に昇圧するとはじめて成形が進む。
(ii)1回目の成形完了後、再加熱し、再度同一の金型で2回目以降の成形を行う場合
この場合には1回目の成形を1ロット単位で行い、完了後その1ロットを再加熱し、この1ロットのワークに対して2回目の成形を行う(3回目の成形が必要な場合も2回目と同様に再加熱後成形される)。
その場合も、2回目以降の成形時には、前回成形完了時点(LL1)まで昇圧しても成形は殆ど進まず、機械系の弾圧エネルギーやシリンダ内の作動油の圧縮ボリュームなどに吸収されるだけで、前回成形完了時点(LL1)での圧力以上に昇圧するとはじめて成形が進むことになる。
大型の油圧プレスにおいては一般的にストロークが大きく(たとえば1000mm以上)また、油圧シリンダにより加圧力を制御するため、油圧シリンダの短時間の昇圧のためには大きな駆動パワー(ポンプ吐出量)が必要となる。
しかしながら、成形速度を低速で行う必要があるプレスでは、経済性の観点から一般に小さなパワーのものが採用されている。この場合、小さなパワーの油圧源では、シリンダ内の作動油の圧縮性や機械系の伸びの影響で短時間での昇圧はできないので、サイクルタイムが長くなっていた。
以上のとおり、上記従来技術において、2回目以降の成形動作には、成形に直接貢献しないサイクルがあり、そのため、加工時間が長くかかっていた。なぜなら既述のとおり、2回目以降の成形においては、前回成形完了時点までの昇圧は、機械系の弾性エネルギーやシリンダ内の作動油の圧縮ボリュームなどに吸収されるからである。
特開2016-112596号公報 特開平7-155999号公報 特表2015-522419号公報 特許第4192206号公報
本発明者は、この2回目以降の成形動作の加圧時間を短縮すれば、サイクルタイムを短縮し、生産性を上げることができることを見出した。
そこで、本発明は2回目以降の成形動作の加圧時間を短縮して、サイクルタイムを短縮し、生産性をあげることができる油圧プレスおよびその運転方法を提供することを目的とする。
第1発明の油圧プレスは、ベッド上の下金型に対し上金型を取付けたスライドを下降上昇させて成形作業を行う油圧プレスであって、前記スライドを下降させる主油圧シリンダと、前記主油圧シリンダに対する油圧源としての油圧ポンプおよびアキュムレータと、前記主油圧シリンダと前記油圧ポンプとの間に配設されたポンプ回路と、前記油圧ポンプと前記主油圧シリンダとの間に介装された主制御弁と、前記アキュムレータと前記主油圧シリンダとの間に配設された圧油補給管と、該圧油補給管に介装された補制御弁とを備え、前記補制御弁は、前記アキュムレータ内の蓄圧油を前記主油圧シリンダに補給する制御と、前記主油圧シリンダ内の圧油を前記アキュムレータ内に供給して蓄圧する制御を行うことを特徴とする。
第2発明の油圧プレスは、第1発明において、前記補制御弁を開閉制御する制御部が備えられており、該制御部は同一ワークに対し2次成形以降を行う2回目以降工程において加圧下降時の前半昇圧区間では前記アキュムレータ内の蓄圧油を前記主油圧シリンダへ供給すべく前記補制御弁を開制御することを特徴とする。
第3発明の油圧プレスの運転方法は、ベッド上の下金型に対し上金型を取付けたスライドを下降上昇させて成形作業を行うための、前記スライドを下降させる主油圧シリンダと、前記主油圧シリンダに対する油圧源としての油圧ポンプおよびアキュムレータとを備えた油圧プレスの運転方法であって、該油圧プレスを用いて行う成形作業が、1次成形を行う1回目工程と、2次成形以降を行う2回目以降工程とを含むものであり、前記1回目工程は、前記油圧ポンプの供給する作動油を用いて実行し、前記2回目以降工程では、加圧下降時の前半昇圧区間ではアキュムレータの供給する作動油を用い、加圧下降時の後半昇圧区間では油圧ポンプの供給する作動油を用いて実行することを特徴とする。
第4発明の油圧プレスの運転方法は、第3発明において、前記成形作業が、同一の金型で同一ワークを再加熱無しに複数回に分けて成形する複数工程成形作業であることを特徴とする。
第5発明の油圧プレスの運転方法は、第3発明において、前記成形作業が、加熱されたワークを成形後、再加熱し、同一の金型で再度成形する複数工程成形作業であることを特徴とする。
第6発明の油圧プレスの運転方法は、第3発明において、前記アキュムレータへの作動油補給は、油圧ポンプから供給するか、または主油圧シリンダの圧抜き時に主油圧シリンダから供給することを特徴とする。
第1発明によれば、つぎの効果を奏する。
a)加圧工程において補制御弁を開にするとアキュムレータ内の高圧作動油を主油圧シリンダに供給できる。この場合、補給された作動油が機械の弾性エネルギーや作動油の圧縮ボリュームを吸収するので、昇圧を速く行うことができる。このため、2回目以降の加圧工程を短縮することができ、プレス加工の生産性を向上できる。
b)前記主油圧シリンダの圧抜き時に補制御弁を開にして、前記主油圧シリンダ内の圧油を前記アキュムレータ内に供給して蓄圧することができる。
第2発明によれば、制御部が、2回目以降工程における加圧下降時の前半昇圧区間で補制御弁を開制御すると、2回目工程以降における前半昇圧区間での主油圧シリンダへの作動油供給をアキュレータから行うので、機械の弾性エネルギーや作動油の圧縮ボリュームを吸収して昇圧を早め、2回目以降工程での前半昇圧区間の時間を短縮できる。
第3発明によれば、2回目工程以降における前半昇圧区間での主油圧シリンダへの作動油供給をアキュレータから補給することで、機械の弾性エネルギーや作動油の圧縮ボリュームを吸収して昇圧を早め、2回目以降工程での前半昇圧区間の時間を短縮できる。このため、プレス加工の生産性を向上できる。
第4発明によれば、同一の金型で同一ワークを再加熱無しに複数回成形する成形作業において、2回目以降工程での前半昇圧区間の時間を短縮することができる。
第5発明によれば、加熱されたワークを成形後、再加熱し、同一の金型で再度成形する成形作業において、2回目以降工程での前半昇圧区間の時間を短縮することができる。
第6発明によれば、油圧ポンプからだけでなく、主油圧シリンダの圧抜き時に作動油を前記アキュムレータに導入するようにしたので、効率的に高圧作動油をアキュムレータに補給することができる。
本発明の一実施形態に係る油圧プレスの油圧回路図である。 図1の油圧プレスにおける1回目加圧工程時の油圧回路図である。 図1の油圧プレスにおける2回目加圧工程時の油圧回路図である。 本発明に係る油圧プレスの運転方法の説明図である。 本発明と従来技術を比較して示した運転方法の説明図である。 従来の油圧プレスの運転方法の説明図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1に基づき、本発明の一実施形態に係る油圧プレスの構成を説明する。
1は主油圧シリンダで、2はそのシリンダ体、3はラムである。ラム3の下端にはスライド4が取付けられている。スライド4の下方にはベッド5が配置されている。そして、一対の金型を構成する上金型6がスライド4の下面に取付けられ、下金型7がベッド5の上面に配置されている。
主油圧シリンダ1のシリンダ体2は図示しないクラウンに固定されており、クラウンとベッド5とは図示しないアプライドで互いに結合されている。スライド4には引戻しシリンダ8が連結されており、引戻しシリンダ8は図示しないクラウンに固定されている。
このような機械的構成は、公知の油圧プレスと同様である。
主油圧シリンダ1の油室1aに作動油を供給すれば、ラム3が下降して、スライド4が下降し上金型6が下金型7に接近し、ワークを加圧成形することができる。
引戻しシリンダ8の油室8aに作動油を供給すれば、引戻しシリンダ8によりスライド4が上昇する。
このような主油圧シリンダ1と引戻しシリンダ8の伸縮作用によりスライド4が昇降し、上下金型6,7が接近離間するので、成形作業を行うことができる。
上記の油圧プレスを作動させる油圧回路の基本構成を、まず説明する。
主油圧シリンダ1および引戻しシリンダ8には、主作動油供給回路が接続されている。この主作動油供給回路は、ポンプ回路20と第1供給回路30と第2供給回路40とからなる。ポンプ回路20と、第1供給回路30および第2供給回路40との間には主制御弁11が介装されている。
ポンプ回路20は、モータで駆動されるポンプ21と吐出管22とで主に構成されている。ポンプ21は公知の油圧ポンプである。吐出管22には吐出方向の流れのみ許容し逆流を阻止する逆止弁23が介装されている。
第1供給回路30は、供給管31と圧力センサ32からなる。供給管31は、主制御弁11と主油圧シリンダ1の油室1aの間に配設されている。
第2供給回路40は、供給管41と逆止弁42とからなる。供給管41は、主制御弁11と2本の引戻しシリンダ8の油室8aの間に配設されている。逆止弁42は作動油の供給のみ許容し、逆流を阻止する向きに介装されている。
主制御弁11は、作動油の給排方向を変更できる方向制御弁であれば、どのような制御弁であってもよい。図示の主制御弁11は3位置4ポート型の電磁操作型方向制御弁である。ポンプ側ポートはポンプ回路20に接続され、タンク側ポートはタンク12に接続されている。
主制御弁11は、中立位置では4つのポートが共に閉じられている。I位置では、ポンプ回路20が第1供給回路30に連通し、第2供給回路40がタンク12に連通する。II位置では、ポンプ回路20が第2供給回路40に連通し、第1供給回路30がタンク12に連通する。
符号13はアキュムレータである。本発明で用いられるアキュムレータは、圧力油を蓄えておいて、適宜放出することができる、蓄圧器ともいわれる公知の流体機器である。このアキュムレータ13は、主油圧シリンダ1へ短時間で作動油補給ができるように充分大きな容量のものが用いられる。
アキュムレータ13と主制御弁11のポンプ側ポートとの間には、補供給回路51が接続されている。補供給回路51には開閉弁52が介装されている。この開閉弁52は作動油の供給を許容したり阻止できる制御弁であれば、どのような制御弁であってもよい。図示の開閉弁52は2位置開閉弁であり、電磁操作により開閉を切り換えると、ポンプ回路20から供給される圧力油をアキュムレータ13に供給して蓄圧したり、供給を止めたりできる。
前記アキュムレータ13と第1供給回路30の供給管31との間には圧油補給管55が接続されている。この回路により主油圧シリンダ1内の油室1aとアキュムレータ13とが連通されている。この圧油補給管55には補制御弁56が介装されている。この補制御弁56は電磁操作で制御する2位置開閉弁であり電磁操作により開閉を切り換えると、アキュムレータ13内の蓄圧油を主油圧シリンダ1内の油室1a内に供給できるようになっている。また、主油圧シリンダ1の油室1a内の圧油をアキュムレータ13に導入し、蓄圧することができるようになっている。
さらに、上記油圧回路の細部を説明する。
前記ポンプ回路20の吐出管22には排出管24が連結されタンク12まで延びている。この排出管24には開閉弁25が介装されていて、常時は開となり電磁操作で閉に切り換るようになっている。この排出管24はポンプ21のアンロード時に作動油をタンク12に返えし無用な負荷をかけないようにするため設けられている。
第2供給回路40の供給管41には排出管44が接続され、この排出管44はタンク12まで延びている。排出管44には開閉弁45が介装され、常時は閉とされ、電磁操作で開に切り換わるようになっている。主油圧シリンダ1を遊行下降させる場合は、開閉弁45を開として、引戻しシリンダ8内の作動油をタンクに内に逃がすようになっている。
また、供給管41と排出管44の間には圧力調整弁46が介装され、主油圧シリンダ1を加圧下降させる場合、カウンター圧力をかけながら、作動油をタンク12へ逃がすようになっている。
主油シリンダ1の上部には補給用油タンク15が設けられており、この補給用油タンク15はプレフィルバルブ16を介して主油圧シリンダ1の油室1aに連通されている。このため、スライド4の遊行下降時などに主油室シリンダ1の油室1aに作動油を補給することができる。
スライド4には、そのスライド位置を検出する任意の形式の位置センサ18が取付けられ、スライド位置を検知できるようになっている。また、位置センサ18の検知信号から、1回目工程か2回目以降工程かの区別も判断できるようになっている。
前記供給管31に介装した圧力センサ32は、主油圧シリンダ1の油室1a内の圧力を検知するために設けられている。
本実施形態の油圧プレスには、コンピュータ等で構成された制御部が備えられている。制御部は、油圧プレスの動作を制御するため、主制御弁11や補制御弁56その他の制御弁を開閉制御する。この開閉制御に際してスライド4の各工程における下降位置は位置センサ18の検知信号で把握する。
また制御部は、同一ワークに対し2次成形以降を行う2回目以降工程において加圧下降時の前半昇圧区間ではアキュムレータ13内の蓄圧油を主油圧シリンダ1へ供給すべく補制御弁56を開制御する。
制御部が、2回目以降工程における加圧下降時の前半昇圧区間で補制御弁56を開制御すると、2回目工程以降における前半昇圧区間での主油圧シリンダ1への作動油供給をアキュレータ13から行えるので、機械の弾性エネルギーや作動油の圧縮ボリュームを吸収して昇圧を早め、2回目以降工程での前半昇圧区間の時間を短縮できる。
つぎに、上記油圧回路によるプレス動作を説明する。
図2に示すように、主制御弁11をI位置に切換えると、ポンプ21の吐出した作動油は、ポンプ回路20と第1供給回路30を通じて主油圧シリンダ1の油室1aに供給される。これによりラム3が下降し、これに伴ってスライド4と上金型6が下降するので成形作業を行える。
なお、引戻しシリンダ8内の作動油は第2供給回路40、および圧力調整弁46と排出管44を通じてタンク12へ返される。
図3に示すように、補制御弁56を開とすると、アキュムレータ13内の高圧の蓄圧油が圧油補給管55に放出され、第1供給回路30を通じて主油圧シリンダ1の油室1aに供給される。これにより、主油圧シリンダ1の油室1aへの作動油補給を短時間で行うことができる。
図示はしていないが、図1の主制御弁11をII位置に切換えると、ポンプ21の吐出した作動油はポンプ回路20と第2供給回路40を通じて引戻しシリンダ8の油室8aに供給される。これによりラム3が上昇し、これに伴ってスライド4と上金型6が上昇する。
なお、主シリンダ1の油室1a内の作動油は開操作されるプレフィルバルブ16を通じて油タンク15に返される。
本発明の運転方法において、アキュムレータ13への蓄圧は、主制御弁11を中立位置として開閉弁52を開としポンプ21から供給してもよく、主油圧シリンダ1の圧抜き時に補制御弁56を開とし、主油圧シリンダ1内の圧縮体積をアキュムレータ13に供給してもよい。
なお、スライド4の動作位置は位置センサ18で把握でき、主油圧シリンダ1内の作動油圧力は圧力センサ32で把握できるので、両センサ18,32の検出情報に基づいて、アキュムレータ13への蓄圧タイミングを決定すればよい。
つぎに、本発明に係る油圧プレスの運転方法を、図4に基づき便宜図1を参照しながら説明する。
細線はスライド4および上金型6のストロークを示している。太実線は1回目工程のプレス負荷を示し、太点線は2回目工程のプレス負荷を示している。なお、下記は、(i)同一金型を用い同一ワークを再加熱しない成形方法の場合を説明している。
(1回目加圧工程)
1回目加圧工程は、図6に示す従来の運転方法と実質的に変ることはないが、以下のとおりである。
(1)ワークが下金型7上に設置される。
(2)スライド4を停止位置から遊行下降させ、上金型6を下降させる。
(3)ワークに上金型6が接触した後、ワークに要求される加圧下降速度でワークが成形される。この工程の間、プレス負荷は増加する。
(4)1回目成形完了点に到達すると加圧完了し、圧抜きする。これによりプレス負荷は急速に減少する。1回目加圧下限を符号LL1で示す。
(5)スライド4および上金型6を上昇させる。
(6)予め設定された位置で予め設定された時間、スライドを停止させ、成形プロセスに必要な処置(金型の潤滑など)を行う。
(2回目加圧工程)
(7)スライド4および上金型6を停止位置から遊行下降させ、上金型6を下降させる。
(8)2回目成形のために加圧下降させる。
この2回目成形工程では、1回目の成形完了点(加圧下限LL1まで)までの前半昇圧区間81と、その後の後半成形区間82が存在する。図4では、前半および後半の昇圧区間を太点線で示している。
(8-1)前半昇圧区間81は、ワークの成形は殆ど行われず、機械系の弾圧エネルギーやシリンダ内の作動油の圧縮ボリュームなどを吸収する区間である。この前半昇圧区間では、主油圧シリンダ1への作動油補給をアキュレータ13から行い急速補給を行う。このことで加圧成形の前半工程の時間を短縮できる。
(8-2)1回目の成形完了点(加圧下限LL1)から2回目の成形完了点(加圧下限LL2で示す)までは、油圧ポンプ21により主油圧シリンダ1に作動油を供給する。この後半昇圧区間は、従来のプレス運転方法と同じである。
(9)2回目成形ではプレス負荷が急激に増大し、成形完了点到達で加圧完了する。その後、圧抜きする。2回目加圧下限を符号LL2で示す。
(10)スライド4および上金型6を上昇させ、予め設定された位置で停止させ、ワークを取り除く。そして、次のワークが下金型上に供給されるまで停止する。
上記の運転方法において、前記(8-1)のアキュムレータ13からの作動油補給は、上記のようにアキュムレータ13のみによって行ってもよいが、併せてポンプ21からの圧油補給を同時に行ってもよい。
本発明の運転方法と従来の運転方法を図5に対比して示す。太点線は本発明における2回目工程のサイクル線図を示し、太実線は従来技術におけるサイクル線図を示す。
同図に示すように、本発明における加圧下降8Aでは、前半昇圧区間81におけるアキュムレータ13からの作動油補給があるので、プレス負荷の立上りが急峻となり、従来方法での加圧下降工程8と比べて早く加圧が完了する。このため、プレスが生産性を向上できる。
図5では、このサイクル短縮時間が、太点線(本発明)と太実線(従来技術)との差として示されている。
上記の効果は、機械系の弾圧エネルギーやシリンダ内の作動油の圧縮ボリュームなどに吸収される部分をアキュムレータ13からの作動油補給により急速に充填し、前回成形完了時点までの昇圧が速く行われることにより生じている。
本発明におけるアキュムレータ13による主油圧シリンダ1への作動油補給は、前半昇圧区間81に厳密に一致させる必要はなく、前半昇圧区間81の大部分で行えばよい。また、前半昇圧区間81を少し越え、後半昇圧区間の初めまで行ってもよい。その場合でも、上記効果を達成することができる。
その後の後半昇圧区間では、油圧ポンプ21の供給する作動油により、本来の2回目の成形が行われる。つまり、ワークが1回目下降下限LL1から2回目下降下限LL2まで加圧される。これにより、成形が完了する。
上記の加圧成形は、(i)同一金型を用い同一ワークを再加熱しない成形方法の場合も、(ii)1回目の成形完了後、再加熱し、再度同一の金型で2回目以降の成形を行う場合も同様である。
後者(ii)の場合には1回目の成形を1ロット単位で行い、完了後その1ロットを再加熱し、この1ロットのワークに対して2回目の成形を行っている。その場合も、2回目成形時には、上記と同様に、アキュムレータ13からの作動油補給により2回目工程の前半昇圧区間を迅速に昇圧させることができ、プレス成形時間を短縮することができる。
(他の実施形態)
上記に2回目以降工程でアキュムレータによる主油圧シリンダ1への作動油補給を行う運転方法を説明したが、3回目工程以降を含む複数回成形作業でも上記と同様に、アキュムレータから主油圧シリンダ1への作動油補給を行うと、プレス成形時間を短縮することができる。
1 主油圧シリンダ
4 スライド
5 ベッド
6 上金型
7 下金型
8 引戻しシリンダ
11 主制御弁
13 アキュムレータ
20 ポンプ回路
21 ポンプ
22 吐出管
30 第1供給回路
31 供給管
40 第2供給回路
41 供給管
51 補供給回路
52 開閉弁
55 圧油補給管
56 補制御弁

Claims (6)

  1. ベッド上の下金型に対し上金型を取付けたスライドを下降上昇させて成形作業を行う油圧プレスであって、
    前記スライドを下降させる主油圧シリンダと、
    前記主油圧シリンダに対する油圧源としての油圧ポンプおよびアキュムレータと、
    前記主油圧シリンダと前記油圧ポンプとの間に配設されたポンプ回路と、
    前記油圧ポンプと前記主油圧シリンダとの間に介装された主制御弁と、
    前記アキュムレータと前記主油圧シリンダとの間に配設された圧油補給管と、該圧油補給管に介装された補制御弁とを備え
    前記補制御弁は、前記アキュムレータ内の蓄圧油を前記主油圧シリンダに補給する制御と、前記主油圧シリンダ内の圧油を前記アキュムレータ内に供給して蓄圧する制御を行う
    ことを特徴とする油圧プレス。
  2. 前記補制御弁を開閉制御する制御部が備えられており、該制御部は同一ワークに対し2次成形以降を行う2回目以降工程において加圧下降時の前半昇圧区間では前記アキュムレータ内の蓄圧油を前記主油圧シリンダへ供給すべく前記補制御弁を開制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の油圧プレス。
  3. ベッド上の下金型に対し上金型を取付けたスライドを下降上昇させて成形作業を行うための、前記スライドを下降させる主油圧シリンダと、前記主油圧シリンダに対する油圧源としての油圧ポンプおよびアキュムレータとを備えた油圧プレスの運転方法であって、
    該油圧プレスを用いて行う成形作業が、
    1次成形を行う1回目工程と、2次成形以降を行う2回目以降工程とを含むものであり、
    前記1回目工程は、前記油圧ポンプの供給する作動油を用いて実行し、
    前記2回目以降工程では、加圧下降時の前半昇圧区間ではアキュムレータの供給する作動油を用い、加圧下降時の後半昇圧区間では油圧ポンプの供給する作動油を用いて実行する
    ことを特徴とする油圧プレスの運転方法。
  4. 前記成形作業が、同一の金型で同一ワークを再加熱無しに複数回に分けて成形する複数工程成形作業である
    ことを特徴とする請求項3記載の油圧プレスの運転方法。
  5. 前記成形作業が、加熱されたワークを成形後、再加熱し、同一の金型で再度成形する複数工程成形作業である
    ことを特徴とする請求項3記載の油圧プレスの運転方法。
  6. 前記アキュムレータへの作動油補給は、油圧ポンプから供給するか、または主油圧シリンダの圧抜き時に主油圧シリンダから供給する
    ことを特徴とする請求項3記載の油圧プレスの運転方法。
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