JP7120625B2 - 照明装置 - Google Patents
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Description
特許文献に記載の照明装置は、例えば、「筐体に、発光素子を実装した発光素子基板を光源に備えた照明器具において、前記発光素子基板が取り付けられ、前記発光素子基板の熱が伝熱される高熱伝導性材から成る基板取付部材を備え、前記筐体には、前記基板取付部材が一部を前記筐体の外に露出した状態で係合する係合孔を設け、前記基板取付部材と前記筐体の係合孔との接触箇所に電気絶縁材を設け、前記基板取付部材は、前記筐体の外側に前記係合孔から突出し前記発光素子基板の熱を放熱する放熱部を備え、前記放熱部は、前記筐体の外側に配置された放熱フィンと、前記発光素子基板の熱を前記放熱フィンに伝えるヒートパイプと、を備えることを特徴とする」とされている。
本発明は、さらなる放熱特性を向上させることができる照明装置を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る照明装置は、ヒートシンクの表面に光源が設けられてなる光源ユニットを上下に備える照明装置において、前記ヒートシンクは、表裏方向に筒状に延伸し且つ内部に作動液が充填されたヒートパイプと、前記ヒートパイプの外周面に設けられた複数枚のフィンとを備え、前記上側の光源ユニットにおける前記複数枚のフィンは、前記下側の光源ユニットで熱せられた空気が前記ヒートパイプに触れるのを規制するように延伸している。
実施形態の別態様に係る照明装置において、前記上側の光源ユニットにおける前記複数枚のフィンのうち、前記ヒートパイプの筒軸に対して下方に位置する下部フィンは、上下方向と表裏方向とに直交する横方向に沿って延伸する横延伸部を有する。これにより、上側の光源ユニットのヒートパイプが下側の光源ユニットにより加熱されるのを防止できる。
実施形態の別態様に係る照明装置において、前記下部フィンは前記ヒートシンクから径方向に延伸する径延伸部を有し、前記横延伸部は前記径延伸部の延伸先端から延伸する。これにより、体積当たりのフィンの長さを長くできる。
実施形態の別態様に係る照明装置において、前記光源ユニットは、前記ヒートシンクを収容する筐体を備え、前記筐体は、前記ヒートシンクと対向する下面に貫通孔を複数個有する。これにより、風が筐体内を通過でき、ヒートシンクの放熱特性が向上する。
実施形態の別態様に係る照明装置において、前記光源ユニットは、前記ヒートシンクを収容する筐体を備え、前記筐体は、前記ヒートシンクと対向する面に貫通孔を複数個有する。これにより、風が筐体内を通過でき、ヒートシンクの放熱特性が向上する。
実施形態の別態様に係る照明装置において、前記上下の光源ユニットに点灯電力を供給する電源ユニットを前記筐体の裏面に備え、前記電源ユニットは、前記ヒートパイプの筒軸の延伸方向の裏側から見たときに、前記上下の光源ユニットに跨るように配されている。これにより、上下の光源ユニット間の放熱バランスを担保できる。
実施形態の別態様に係る照明装置において、前記上下の光源ユニットに固定されて当該上下の光源ユニットを連結する連結具を備え、前記連結具は、前記上下の光源ユニットのカバーを表側から係止する係止部を有する。これにより、カバーが外れるのを防止できる。
1.全体
照明装置1は、図1に示すように、上下に配された2個の光源セット(上光源セット3A及び下光源セット3B)を備える。
ここでは、上光源セット3A及び下光源セット3Bから光が出射される方向を表側とし、上下方向と表裏方向とに直交する方向を幅方向又は左右方向とする。
上光源セット3Aと下光源セット3Bとは一対の連結具5によって幅方向の両側で固定されている。一対の連結具5は「U」字状のアーム7により幅方向を回転軸として回転自在に支持されている。これにより、上光源セット3A及び下光源セット3Bから出射する光の向きを調整できる。
照明装置1は、図2に示すように、上光源セット3A及び下光源セット3Bに点灯電力を供給するため図外の電源側ケーブルと接続される端子ユニット9を備える。
以下、各部について説明する。
(1)光源セット
上光源セット3Aと下光源セット3Bとの主な構成は同じであり、ヒートシンクのフィンの形状が異なる。このため、光源セット3として主な構成を説明し、最後にヒートシンクについて説明する。なお、光源セットを区別する必要がある場合、符号に「A」又は「B」を付加し、図面に記載していない場合もある。
光源ユニット30は、図5に示すように、ヒートシンク301とLEDモジュール302とを備える。
ヒートシンク301は、表示方向に筒状に延伸し且つ内部に作動液が充填されるヒートパイプ303と、ヒートパイプ303の外周面に設けられた複数枚のフィン304とを有する。ヒートシンク301は、ヒートパイプ303とフィン304とを一体で備え、例えば、アルミニウムの引き抜き品により構成される。
ヒートパイプ303は、円筒状をし、その両端は表板305と裏板306とにより塞がれている。ヒートパイプ303は内周面に筒軸方向に沿って延伸する溝を有する。溝は、深さ0.2~0.5mmであって、周方向のピッチが0.2~0.6mmである。
LEDモジュール302は、1個又は複数個のLEDを光源として基板に備え、1個又は複数個のLEDが樹脂により封止されている。基板は方形状をし、その中央を中心とする円形領域内にLEDが実装されている。なお、LEDモジュール302はCOBタイプである。
LEDモジュール302は、ヒートシンク301の表板305の表面に搭載された状態で、表板305に取り付けられる環状体307(図6の(a)参照)により押圧され支持されている。環状体307は、図5の拡大図のように、裏面に段差部307aを有し、LEDモジュール302の方形状の基板が当該段差部307aに嵌合する。環状体307は、図示省略のねじが当該環状体307の貫通孔を挿通して表板305のねじ孔に螺合することで、ヒートシンク301に取り付けられる。
主に図4を用いて説明する。
筐体32は表面の一部が開口(330)する箱状をしている。ここでの筐体32は幅方向に長い直方体状をしている。筐体32は、周壁部材332、表壁部材324及び裏壁部材325を有する。周壁部材332は、上壁部320、下壁部321及び側壁部322,323により構成され、横断面において、矩形状の角部が面取りされたような形状をしている。
筐体32は少なくともヒートシンク301を収容する。上側に位置する上光源セット3Aの筐体32Aは、少なくとも下面(下壁部321)に貫通孔326を複数個有する。なお、ここでは、上下の光源セット3A,3Bとも筐体32の下壁部321に貫通孔326を有する。
筐体32は、ヒートシンク301のフィン304と対向する面(壁)に貫通孔326を複数個有する。これにより、ヒートシンク301の熱を筐体32の外部へと放出できる。筐体32は、裏面(裏壁部材325)に貫通孔326を有してもよい。これにより、さらに放熱特性を向上できる。なお、本実施形態の筐体32は、表壁部材324を除く他の壁部(320~323、325)に貫通孔326を複数個有している。
ここでの貫通孔326は、上壁部320、下壁部321及び側壁部322,323において、筐体32における周方向に長い矩形状、裏壁部材325において幅方向に長い矩形状をそれぞれしている。
裏壁部材325と周壁部材332は互いに連結するための連結部を有している。つまり、図6の(b)に示すように、裏壁部材325の板部331の周縁から表側に延伸する裏鍔部328が周壁部材332の裏側端に嵌合する状態で、ねじ902が裏鍔部328の貫通孔を挿通して上壁部320、下壁部321及び側壁部322,323のねじ孔に螺合する。
パッキン36は、図4に示すように、ヒートシンク301の円盤状の表板305に対応して、円環状をしている。
パッキン36は、図5の拡大図に示すように、外周縁から表板305の周縁に沿って裏側に屈曲し、内周縁から表壁部材324の貫通孔330に沿って表側に屈曲している。つまり、パッキン36の断面形状は「Z」状をしている。これにより、ヒートシンク301側からLEDモジュール302側への水分の侵入を防止している。
パッキン36は、ヒートシンク301の表板305と当接する面に裏側に突出する凸部361を有する。パッキン36は、筐体32の表壁部材324と当接する面に表側に突出する凸部363を有する。
表壁部材324への光源ユニット30の取り付けは、図5に示すねじ903が表側から、表壁部材324とパッキン36の貫通孔を挿通した後、ヒートシンク301の表板305のねじ孔に螺合することで、行われる。
リフレクタ34は、図5及び図6に示すように、表側拡がりのコーン状をし、内周面が反射面となっている。リフレクタ34の横断面形状は円形状をしている。リフレクタ34の裏側端が光源ユニット30の環状体307の開口に嵌合し、リフレクタ34の表側端の外鍔部341がカバー35の板部351に当接する。これにより、リフレクタ34は、位置決めされた状態で、カバー35内で支持される。
カバー35は、図4に示すように、表側から見ると、幅方向に長い箱状をしている。カバー35は、幅方向に長い長円状をする板部351と、板部351の周縁から裏側に延伸する筒部352と、筒部352の裏側端から外側に屈曲する屈曲部353とを有する。
カバー35は、2個のリフレクタ34を並列状態で覆う状態で、パッキン37を介して筐体32の表側に固定される。
パッキン37は、カバー35の屈曲部353と同じような形状をしている。カバー35は、ねじ904が屈曲部353の貫通孔、パッキン37の貫通孔を挿通して、筐体32の表壁部材324のねじ孔に螺合する。
パッキン37は、カバー35の屈曲部353と当接する面に表側に突出する凸部375を有する。パッキン37は、筐体32の表壁部材324と当接する面に裏側に突出する凸部377を有する。
図1を用いて説明する。
連結具5は上下の光源セット3A,3Bを連結する。連結具5は上下方向に長い板状をし、その上下方向の中央部でアーム7に連結される。
連結具5は、上下方向の中央が幅方向の外方へと膨出する膨出部51と、膨出部51の上端から上方に延伸する上延伸部53と、膨出部51の下端から下方に延伸する下延伸部55とを有する。ここでの連結具5は、上延伸部53と下延伸部55との表側端から幅方向の内側に屈曲する上屈曲部57と下屈曲部59とを有する。
上延伸部53は、図2に示すように、上光源セット3Aの筐体32における表壁部材324の表鍔部327側に屈曲して、表鍔部327の貫通孔に係合する上係合部分531を有する。上延伸部53は、上下複数のねじ906が上延伸部53、表壁部材324の表鍔部327の貫通孔を挿通して、側壁部322,323のねじ孔に螺合することで、上光源セット3Aに固定される。
下延伸部55は、下光源セット3Bの筐体32における表壁部材324の表鍔部327側に屈曲して、表鍔部327の貫通孔に係合する下係合部分551を有する。下延伸部55は、上下複数のねじ906が下延伸部55、表壁部材324の表鍔部327の貫通孔を挿通して、側壁部322,323のねじ孔に螺合することで、下光源セット3Bに固定される。
下屈曲部59は、下光源セット3Bのカバー35の屈曲部353に表側から当接する。これにより、カバー35の筐体32からの落下を防止できる。下屈曲部59は本発明の係止部の一例に相当する。
アーム7は、図2に示すように設置面に固定されるベース部71と、ベース部71の幅方向の両端から立設する一対の立設部73とを有し、一対の立設部73の先端部が連結具5にねじ905により取り付けられている。
図2に示すように、端子ユニット9は、上光源セット3Aと下光源セット3Bとの裏側に設けられている。端子ユニット9は、図外の電源ユニットと接続するケーブルと接続する端子台91を端子ケース93に収容する。
端子ユニット9は、上光源セット3A及び下光源セット3Bを裏側から見ると、図2に示すように、少なくとも上光源ユニット30Aと下光源ユニット30Bとに跨るように配されている。ここでの端子ユニット9は、上下及び幅(左右)の合計4個の光源ユニット30に跨るように配されている。これにより、上光源セット3A及び下光源セット3Bの筐体32の裏壁部材325の貫通孔326を塞ぐ閉鎖領域を均一化でき、バランスのよい放熱効率が担保できる。
端子ケース93は、図3に示すように、底壁の表面から表側に突出する突部95を有している。端子ユニット9は、突部95が上光源セット3Aと下光源セット3Bとの間に挿入(介在)する状態で、端子ケース93の張出部(図示省略)が上光源セット3A及び下光源セット3Bの両筐体32の裏壁部材325にねじで固定される。
図7を用いて説明する。なお、図7はヒートシンクのみを表示している。
上光源セット3Aを構成する部品等を説明する際には符号に「A」を付加し、下光源セット3Bを構成する部品等を説明する際には符号に「B」を付加する。
上光源ユニット30Aは下光源ユニット30Bの上方に位置する。このため、下光源ユニット30Bのヒートシンク301Bにより加熱された空気が上昇し、上光源ユニット30Aのヒートシンク301Aの放熱特性を低下させる。
ここでの上光源ユニット30Aのヒートシンク301Aは、下方のヒートシンク301Bの放熱の影響を受けにくい構成を有する。
以下の具体的な説明において、縦軸Xは、ヒートパイプ303の中心軸の延伸方向から見たとき(図7である)に、中心軸を通り上下方向に延伸する基準線であり、横軸Yは、同方向から見たときに、中心軸を通り幅方向に延伸する基準線である。
下光源ユニット30Bのフィンを下側フィン304Bとし、複数の下側フィン304Bの内、縦軸Xの最下点を基準してヒートパイプ303Bの中心軸周りにおいて、0°以上45°未満の領域にあるフィンを「下側1/4フィン」とし、45°以上90°未満の領域にあるフィンを「下側2/4フィン」とし、90°以上135°未満の領域にあるフィンを「下側3/4フィン」とし、135°以上180°未満の領域にあるフィンを「下側4/4フィン」とする。
下側フィン304Bは、ヒートパイプ303Bの径方向に延伸する径延伸部311Bと、径延伸部311Bの先端から径延伸部311Bの延伸方向に対して離れるように傾斜して延伸する傾斜延伸部312Bとを有する。径延伸部311Bと傾斜延伸部312Bは直線状に延伸する。これにより、ヒートシンク301Bの外径を大きくせずに下側フィン304Bの延伸長さを大きくできる。
なお、ヒートパイプ303Bの軸方向から下側フィン304Bを見たとき、下側フィン304Bは延伸方向の途中に上下軸から離れる方向(幅方向の外方)に屈曲する屈曲点を有する。
上光源ユニット30Aのフィンを上側フィン304Aとし、複数の上側フィン304Aの内、縦軸Xの最下点を基準して、ヒートパイプ303Aの中心軸周りにおいて、0°以上90°未満の領域にあるフィンを「上側1/2フィン」とし、90°以上180°未満の領域にあるフィンを「上側2/2フィン」とする。
横軸Yよりも下方に位置する上側1/2フィン304Aaは、下光源ユニット30Bで熱せられた空気がヒートパイプ303Aに触れるのを規制するように延伸している。
具体的には、上側1/2フィン304Aaは、幅方向に沿って(横を向いて)縦軸Xから離れるように延伸する横延伸部312Aaを少なくとも有する。
横延伸部312Aが縦軸Xから離れるように延伸しているため、下光源ユニット30Bで熱せられた空気が、隣り合う304A同士の間に入りこむことを抑制し、下光源ユニット30Bで熱せられた空気がこもることを規制する。
ここでは、上側1/2フィン304Aaは、ヒートパイプ303Aから径方向に延伸する径延伸部311Aaと、径延伸部311Aaの延伸先端から横方向の外方に延伸する横延伸部312Aaとを有する。なお、径延伸部311Aaと横延伸部312Aaとの接続点を屈曲点とする。
上側1/2フィン304Aaの横延伸部312Aaは、下方から上側のヒートシンク301Aを見たときに、ヒートパイプ303Aの最下点部分のみが露出するように、延伸している。
これにより、下光源ユニット30Bにより熱せられて空気が上光源ユニット30Aのヒートパイプ303Aに触れるのを少なくできる。これにより、上光源ユニット30Aのヒートパイプ303Aの放熱特性の低下を抑制できる。
上側2/2フィン304Abの屈曲点は、上側に隣接する他の上側2/2フィン304Abの上延伸部312Abよりも上下軸から離れている。これにより、ヒートパイプ303Aにより熱せられた空気がスムーズに上昇できる。
第2実施形態に係るヒートシンク1301Aについて説明する。
ヒートシンク1301Aは上側に位置する上光源ユニットに含まれる。
ヒートシンク1301Aは、ヒートパイプ1303Aと複数のフィン1304Aとを有する。複数のフィン1304Aの内、縦軸Xの最下点(0°である)を基準して、ヒートパイプ1303Aの中心軸周りにおいて、最下点にあるフィンを「1/4フィン」とし、0°より大きく90°未満の領域にあるフィンを「2/4フィン」とし、90°以上180°未満の領域にあるフィンを「3/4フィン」とし、最上点(180°である)にあるフィンを「4/4フィン」とする。
1/4フィン1304Aaは、下光源ユニット30Bで熱せられた空気がヒートパイプ1303Aに触れるのを規制するように延伸している。具体的には、1/4フィン1304Aaは、幅方向に沿って(横を向いて)縦軸Xから離れるように延伸する一対の横延伸部1312Aaを少なくとも有する。2/4フィン1304Abは幅方向に沿って(横を向いて)縦軸Xから離れるように延伸する横延伸部1312Abを少なくとも有する。
ここでは、1/4フィン1304Aaは、ヒートパイプ1303Aから径方向に延伸する径延伸部1311Aaと、径延伸部1311Aaの延伸先端から横方向を上方に向かって延伸する一対の横延伸部1312Aaとを有する。2/4フィン1304Abは、ヒートパイプ1303Aから径方向に延伸する径延伸部1311Abと、径延伸部1311Abの延伸先端から横方向を上方に向かって延伸する横延伸部1312Abとを有する。なお、横延伸部1312Aa,1312Abの延伸方向は、横方向と交差する方向である。
なお、径延伸部1311Aaと横延伸部1312Aaとの接続点を屈曲点とする。
2/4フィン1304Abにおける横延伸部1312Abの延伸先端(径延伸部1311Abと反対側)は、上側に隣接する他の上側2/4フィン1304Abの屈曲点に対して上下軸と反対側に位置する。これにより、下光源ユニットにより熱せられて空気が、上光源ユニットの2/4フィン1304Abであって下方に位置するフィンに沿って上昇してきた空気が、上側直近の2/4フィン1304Abの横延伸部1312Abにより、ヒートパイプ1303A側に向かうのを防止できる。
つまり、下方に位置するフィンに沿って上昇してきた空気が、隣り合うフィン同士の間に入り込み、上昇してきた空気がこもることを抑制可能である。
3/4フィン1304Acの屈曲点は、上側に隣接する他の上側3/4フィン1304Acの上延伸部1312Acよりも上下軸から離れている。これにより、ヒートパイプ1303Aにより熱せられた空気がスムーズに上昇できる。
なお、4/4フィン1304Adは、ヒートパイプ1303Aから径方向に延伸する径延伸部1311Adを有する。
第1実施形態の上側フィン304A及び第2実施形態のフィン1304Aを用いて、LEDモジュール302のLEDの温度(チップ温度)を測定した結果が図9である。
図中の「垂直時」は、ヒートシンクのヒートパイプの軸心が水平になった状態である。「仰角」は、LEDモジュール側が水平状態から下方に傾斜した際のヒートパイプの軸心と、水平方向との間の角度である。「風速0.3m/s」は照明装置に対して前後方向の風を当てた場合である。
LEDの温度は、ヒートシンクが組み込まれた照明装置の状態で行われ、照明装置を定格条件で点灯させ、LED温度が飽和した状況下に測定したものである。照明装置は、ヒートシンク(フィン形状)以外の構成はすべて同じである。
図9により、実施形態で説明したヒートシンク301A,1301Aを用いると、横方向に延伸する横延伸部312A,1312Aa,1312Abを有しないヒートシンクよりも、LEDの温度が低下していることが分かる。
1.照明装置
第1実施形態の照明装置1は、幅方向に光源ユニット30を2個備える光源セット3A,3Bを上下に2段有している。しかしながら、図10の(a)に示すように、幅方向に光源ユニット2030を複数個(ここでは3個)有する光源ユニット2003を複数段(ここでは3段)備える照明装置2001であってもよい。
図10(a)に示すように上段の光源ユニットを「2003A」とし、中段の光源ユニットを「2003B」、下段の光源ユニットを「2003C」とする。
この場合も、図10の(b)に示すように、少なくとも上側から1番目及び2番目に位置する光源ユニット2003A,2003Bのヒートシンク2301のフィン2304は横延伸部2312を有する。
つまり、本発明は、上下に隣接する光源ユニット(ヒートシンク)を備えればよく、幅方向に1個又は3以上の複数個の光源ユニットを備えてもよいし、幅方向に複数個の光源ユニットを備える光源セットを上下で1組の光源ユニットのみが隣接する状態で備えてもよいし、上下方向に3個(3段)以上の光源ユニットが隣接する状態で備えてもよいし、幅方向に2個以上の光源ユニットを備える光源セットを上下方向に3段以上備えてもよい。
上段の光源ユニット2003Aと中段の光源ユニット2003Bとに、第1実施形態の上側フィン304A及び/又は第2実施形態のフィン1304Aを採用する。
実施形態の光源セット3A,3Bは光源ユニット30を2個有し、2個の光源ユニット30が筐体32の表壁部材324に取り付けられているが、例えば、2個の光源ユニットが1個の筐体に収容された状態で幅方向に連結具により連結されて光源ユニットが構成されてもよいし、2個の光源ユニットが1つの筐体により収容されて上下に連結具により連結されてもよい(この場合、光源ユニットが光源セットでもある)し、2個の光源ユニットが1個の筐体に収容されてもよい(この場合、幅方向に複数列で備えてもよい)。
光源ユニット30は、LEDモジュール302とヒートシンク301とを備えればよく、例えば、リフレクタを備えてなくてもよい。また、カバー35を筐体の構成としてもよい。
カバー35は2つの光源ユニット30を覆うように設けられているが、例えば、1つの光源ユニットを覆うように設けられてもよい。
(1)パッキン(36)
実施形態のパッキン36は、筐体32の表壁部材324と当接する部位に、表壁部材324側に突出する凸部363を有している。これにより表壁部材324とパッキン36との密閉性を高めることができる。さらに、表壁はパッキン36の凸部363と対向する部位に溝を有してもよい。これにより、密閉性をさらに高めることができる。この場合、凸部の体積が溝の体積よりも大きいことが好ましい。
凸部363は全体として環状をし、溝も環状に設けるのが好ましい。ここでの凸部363は多重の環状に設けられているが、一重に設けられてもよい。なお、上記の密閉性はパッキンに起因するものであり、光源モジュール、ヒートシンク等の構成によって限定されるものではない。
また、パッキン36を設けずに、表板305の表面に放熱接着剤(シリコーン接着剤、シリコーングリス等)を塗布し、表壁部材324の裏面に直接取り付けることも想定できる。また、表板305の表面に放熱接着剤を塗布しLEDモジュール302の裏面に取り付けることも想定できる。
この場合、シリコーン接着剤は、回路部品等への影響を考慮するとシロキサンを含有しないものが望ましい。
凸部361は全体として環状をし、溝も環状に設けるのが好ましい。ここでの凸部361は多重の環状に設けられているが、一重に設けられてもよい。なお、上記の密閉性はパッキンに起因するものであり、光源モジュール、ヒートシンク等の構成によって限定されるものではない。
実施形態のパッキン37は、カバー35の屈曲部353と当接する部位に、屈曲部353側に突出する凸部375を有している。これにより、屈曲部353とパッキン37との密閉性を高めることができる。さらに、屈曲部353はパッキン37の凸部363と対向する部位に溝を有してもよい。これにより、密閉性をさらに高めることができる。この場合、凸部の体積が溝の体積よりも大きいことが好ましい。
凸部375は全体として環状をし、溝も環状に設けるのが好ましい。ここでの凸部375は多重の環状に設けられているが、一重に設けられてもよい。なお、上記の密閉性はパッキンに起因するものであり、光源モジュール、ヒートシンク等の構成によって限定されるものではない。
凸部377は全体として環状をし、溝も環状に設けるのが好ましい。ここでの凸部377は多重の環状に設けられているが、一重に設けられてもよい。なお、上記の密閉性はパッキンに起因するものであり、光源モジュール、ヒートシンク等の構成によって限定されるものではない。
ヒートパイプ303内には、作動液が充填されることを説明したが、作動液としては、純水、R134aが想定できる。
ヒートパイプ303はアルミ製のため、作動液に純水を採用した場合、アルミと純水が腐食反応し、その内周面において水素を発生させる懸念がある。
そのため、ヒートパイプ303の内周面に水酸化クロムによる膜(層)を形成することで、水酸化クロムの膜を形成していない場合に比して、水素の発生(腐食すること)を抑制可能である。
3A,3B 光源セット
30 光源ユニット
301 ヒートシンク
302 LEDモジュール
303 ヒートパイプ
304 フィン
Claims (7)
- ヒートシンクの表面に光源が設けられてなる光源ユニットを上下に備える照明装置において、
前記ヒートシンクは、表裏方向に筒状に延伸し且つ内部に作動液が充填されたヒートパイプと、前記ヒートパイプの外周面に設けられた複数枚のフィンとを備え、
前記上側の光源ユニットにおける前記複数枚のフィンは、前記下側の光源ユニットで熱せられた空気が前記ヒートパイプに触れるのを規制するように延伸し、
前記上側の光源ユニットにおける前記複数枚のフィンのうち、前記ヒートパイプの筒軸に対して下方に位置する下部フィンは、上下方向と表裏方向とに直交する横方向に沿って延伸する横延伸部を有する
照明装置。 - 前記下部フィンは前記ヒートシンクから径方向に延伸する径延伸部を有し、
前記横延伸部は前記径延伸部の延伸先端から延伸する
請求項1に記載の照明装置。 - ヒートシンクの表面に光源が設けられてなる光源ユニットを上下に備える照明装置において、
前記ヒートシンクは、表裏方向に筒状に延伸し且つ内部に作動液が充填されたヒートパイプと、前記ヒートパイプの外周面に設けられた複数枚のフィンとを備え、
前記上側の光源ユニットにおける前記複数枚のフィンは、前記下側の光源ユニットで熱せられた空気が前記ヒートパイプに触れるのを規制するように延伸し、
前記ヒートパイプは、深さ0.2~0.5mmであって筒軸方向に延伸し且つ周方向のピッチが0.2~0.6mmの溝を内周面に有する
照明装置。 - ヒートシンクの表面に光源が設けられてなる光源ユニットを上下に備える照明装置において、
前記ヒートシンクは、表裏方向に筒状に延伸し且つ内部に作動液が充填されたヒートパイプと、前記ヒートパイプの外周面に設けられた複数枚のフィンとを備え、
前記上側の光源ユニットにおける前記複数枚のフィンは、前記下側の光源ユニットで熱せられた空気が前記ヒートパイプに触れるのを規制するように延伸し、
前記光源ユニットは、前記ヒートシンクを収容する筐体を備え、
前記筐体は、表面の一部が開口する箱状をし、前記ヒートシンクと対向する下面に貫通孔を複数個有し、
前記ヒートシンクは、前記光源が前記開口から露出する状態で、前記筐体の表面に固定され、
前記光源ユニットは、前記光源を表側から覆うカバーが前記筐体の表面にパッキンを介して取り付けられ、
前記パッキンは前記カバーと当接する部位に凸部を有し、
前記カバーは、前記パッキンと当接する部位に、前記凸部と嵌合する凹部を有する
照明装置。 - ヒートシンクの表面に光源が設けられてなる光源ユニットを上下に備える照明装置において、
前記ヒートシンクは、表裏方向に筒状に延伸し且つ内部に作動液が充填されたヒートパイプと、前記ヒートパイプの外周面に設けられた複数枚のフィンとを備え、
前記上側の光源ユニットにおける前記複数枚のフィンは、前記下側の光源ユニットで熱せられた空気が前記ヒートパイプに触れるのを規制するように延伸し、
前記光源ユニットは、前記ヒートシンクを収容する筐体を備え、
前記筐体は、表面の一部が開口する箱状をし、前記ヒートシンクと対向する面に貫通孔を複数個有する
前記ヒートシンクは、前記光源が前記開口から露出する状態で、前記筐体の表面に固定され、
前記光源ユニットは、前記光源を表側から覆うカバーが前記筐体の表面にパッキンを介して取り付けられ、
前記パッキンは前記カバーと当接する部位に凸部を有し、
前記カバーは、前記パッキンと当接する部位に、前記凸部と嵌合する凹部を有する
照明装置。 - 前記上下の光源ユニットに点灯電力を供給する電源ユニットを前記筐体の裏面に備え、
前記電源ユニットは、前記ヒートパイプの筒軸の延伸方向の裏側から見たときに、前記上下の光源ユニットに跨るように配されている
請求項4又は5に記載の照明装置。 - 前記上下の光源ユニットに固定されて当該上下の光源ユニットを連結する連結具を備え、
前記連結具は、前記上下の光源ユニットのカバーを表側から係止する係止部を有する
請求項4~6の何れか1項に記載の照明装置。
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JP2013182875A (ja) | 2012-03-05 | 2013-09-12 | Showa Denko Kk | Led照明用放熱装置 |
JP2015056235A (ja) | 2013-09-10 | 2015-03-23 | 株式会社Tosys | 照明装置及び照明装置用の放熱器 |
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