JP7119257B2 - 避雷器 - Google Patents
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Description
すなわち、バリスタを電源系統から切り離す際に、分離器接点と基板上のパターンとの間に絶縁板を挿入して絶縁距離を稼ぎ、生じたアーク放電を遮断している。
上述したように従来の避雷器では、分離器が動作した際に生じるアーク放電を遮断するために、絶縁板を分離器接点と基板上のパターンとの間に挿入している。例えば、図12の(a)に示すように、バネ部材100の先端に設けられた接点100aと回路基板101の回路パターンとが低融点はんだHで接着されている場合、バリスタが故障して発熱しバリスタが接続されている回路基板101が一定の温度以上になると、図12の(b)に示すように、低融点はんだHが溶け、バネ部材100の弾性によって接点100aが回路基板101から開離する。このとき、接点100aと回路基板101との距離(分離距離)が十分でないと、生じたアーク放電ACが消滅しない。そのため、従来では、図12の(c)に示すように、接点100aと回路基板101との間に絶縁板102を挿入することで、分離距離を稼ぎ、アーク放電ACを遮断し易くしている。
しかしながら、図13に示すように、挿入する絶縁板102が単に長方形状であると、アーク放電ACが絶縁板102の周囲に回り込んで逃げてしまい、遮断することができない場合があった。
なお、図中の矢印Y1は、絶縁板102の挿入方向を示している。
すなわち、この避雷器では、絶縁板の回路基板側の面が、V字スリット部の奥端部分で凸状とされているので、V字スリット部の中心(奥端部分)に誘導されたアーク放電が凸状とされた奥端部分で固定され、消弧するまで位置が変わり難くなる。したがって、アーク放電の位置をV字スリット部の中心(奥端部分)に制御することができ、アーク放電の周囲への回り込みをより抑制することができる。
すなわち、この避雷器では、絶縁板の少なくともV字スリット部の近傍に、アーク放電の消弧剤が付着されているので、消弧剤によってアーク放電を抑制することができる。
すなわち、本発明に係る避雷器によれば、絶縁板が、挿入する方向に向いた端辺にV字状に切り欠かれたV字スリット部を有しているので、絶縁板が挿入されると生じたアーク放電がV字スリット部の内側の中心(奥端)に誘導され、アーク放電が絶縁板の周囲に回り込むことを抑制でき、確実に遮断することができる。また、分離器の接点部と回路基板との間の開接点距離を短くすることができるので、小型化を図ることができる。
したがって、本発明の避雷器では、小型化してもアーク放電を確実に遮断可能になり、屋外設備の誘導雷サージ対策用、特にLED街路灯を保護する避雷器として好適である。
上記分離器5は、回路基板3に接続されバリスタ2が発熱した際に一定以上の温度で回路基板3から開離されて電源系統とバリスタ2との接続を切り離す接点部4と、接点部4が開離したときに接点部4と回路基板3との間に絶縁板6を挿入する絶縁板挿入機構7とを備えている。
絶縁板6の回路基板3側の面(下面)は、図3に示すように、V字スリット部6aの奥端部分6b(V字の頂部)で凸状とされており、回路基板3側の面が凸面となっている。
絶縁板6は、例えばポリカーボネート等の樹脂で形成されている。
上記接点用ばね部材8は、基端が回路基板3に固定された金属等の導電性の板ばねであり、絶縁板挿入機構7を内側に配して回路基板3上に略コ字状に形成されている。
接点用ばね部材8の基端は、回路基板3の回路を介して電源系統に接続される。
上記接点部4は、回路基板3上の回路パターンに低融点はんだHで接着されている。
また、上記接点用バネ部材8は、低融点はんだHは溶けた際に、接点部4が回路基板3から離間する方向に付勢した状態で回路基板3に設置されている。
また、バリスタ2の他方の電極(図示略)は、放電管10に接続されている。また、放電管10は、電源系統に接続される。
接点部4は、バリスタ2で発生した熱によって回路基板3から開離するため、分離器5は、バリスタ2で発生した熱によって作動する温度ヒューズである。なお、低融点はんだHは、バリスタ2が故障した際に発生する熱の温度に応じた融点の材料が採用される。
上記コイルばね11の基端は、接点用バネ部材8の基端側に固定されており、先端が絶縁板6の基端に固定されている。
なお、上板部6AにV字スリット部6aが形成されている。
絶縁板6(上板部6A)の先端は、通常時では、図1に示すように、接点用バネ部材8の先端側の内面に当接して、コイルばね11で接点部4側に向けて付勢された状態で係止されている。
このサージ防護回路には、電源系統が接続される。
まず、バリスタ2が故障して発熱すると、バリスタ2の熱が接続部2aを介して回路基板3の低融点はんだHに伝わり、一定以上の温度になると低融点はんだHが溶融する。このとき、図7に示すように、接点部4が外れ、接点用バネ部材8の弾性によって接点部4が回路基板3から開離して跳ね上がる。このとき、接点部4と回路基板3との間にアーク放電ACが発生するが、図8に示すように、接点部4の開離と共に、絶縁板6の係止が解除され、絶縁板6がコイルばね11に押されて前方にスライドすることで、上板部6AのV字スリット部6aが、接点部4と回路基板3との間に挿入される。
また、絶縁板6の幅は、接点用バネ部材8の接点部4の幅よりも若干広くすることが好ましい。例えば、接点部4の幅が4.5mmの場合、絶縁板6の幅は6.5mm程度に設定する。
また、第2実施形態では、図11に示すように、絶縁板26の少なくともV字スリット部6aの近傍に、アーク放電ACの消弧剤26cが付着されている点で第1実施形態と異なっている。
上記挿入用板ばね27aは、通常状態では、図9に示すように、先端の接点部4が回路基板23に接着されている接点用バネ部材8により、先端の絶縁板26を回路基板23上に当接させた状態でくの字状に大きく曲げられている。
また、絶縁板26の少なくともV字スリット部6aの近傍に、アーク放電ACの消弧剤26cが付着されているので、消弧剤26cによってアーク放電ACを抑制することができる。
Claims (3)
- 電源系統に接続される回路基板と、
前記回路基板に分離器を介して接続されたバリスタとを備え、
前記分離器が、前記回路基板に接続され前記バリスタが発熱した際に一定以上の温度で前記回路基板から開離されて前記電源系統と前記バリスタとの接続を切り離す接点部と、
前記接点部が開離したときに前記接点部と前記回路基板との間に絶縁板を挿入する絶縁板挿入機構とを備え、
前記絶縁板が、前記挿入する方向に向いた端辺にV字状に切り欠かれたV字スリット部を有していることを特徴とする避雷器。 - 請求項1に記載の避雷器において、
前記絶縁板の前記回路基板側の面が、前記V字スリット部の奥端部分で凸状とされていることを特徴とする避雷器。 - 請求項1又は2に記載の避雷器において、
前記絶縁板の少なくとも前記V字スリット部の近傍に、アーク放電の消弧剤が付着されていることを特徴とする避雷器。
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JP2020149919A JP2020149919A (ja) | 2020-09-17 |
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Family
ID=72430744
Family Applications (1)
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JP2019047922A Active JP7119257B2 (ja) | 2019-03-15 | 2019-03-15 | 避雷器 |
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JP (1) | JP7119257B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014525136A (ja) | 2011-06-17 | 2014-09-25 | リッテルフューズ,インコーポレイティド | 熱金属酸化物バリスタ回路保護デバイス |
US20160134104A1 (en) | 2014-11-10 | 2016-05-12 | Xiaomao MAO | Surge suppression device with high structural stability |
JP2016536783A (ja) | 2013-10-08 | 2016-11-24 | デーン+シェーネ ゲーエムベーハ+ツェオー.カーゲー | 事前に組み立てることができるコンパクトな過電圧保護デバイス |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2632771B1 (fr) * | 1988-06-10 | 1990-08-31 | Merlin Gerin | Disjoncteur limiteur basse tension a chambre de coupure etanche |
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2019
- 2019-03-15 JP JP2019047922A patent/JP7119257B2/ja active Active
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US20160134104A1 (en) | 2014-11-10 | 2016-05-12 | Xiaomao MAO | Surge suppression device with high structural stability |
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