JP7118582B2 - 展延性導電性組成物および三次元プリント配線板の製造方法 - Google Patents

展延性導電性組成物および三次元プリント配線板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、家電製品用の表示パネルや操作パネル、携帯電話、携帯情報機器、自動車内装部品等のスイッチ部に用いられる三次元構造の回路シート、三次元プリント配線板、立体回路部品用の展延性導電性組成物およびその製造方法に関する。
近年の電気機器の小型化、高性能化に伴い、立体的な三次元構造を有する回路シートやプリント基板、表面に電気回路が形成された立体成形品の需要が高まっている。かかる電気回路を有する回路シートや立体成形品としては、合成樹脂製の絶縁性基材上に電解メッキ処理によって回路パターン(電気回路)を形成した後にプレス成形等により三次元形状に加工したものが知られている。また、特許文献1の如く、レジスト層、導電層を設けた立体成形品の一部をマスクで覆い、露光、現像、エッチングすることによって表面に回路パターンを設けたものや、特許文献2の如く、回路パターンと接着層とを合成樹脂フィルム上に積層してなる積層体をセットした金型内に溶融した合成樹脂を注入する方法によって立体成形品の表面に回路パターンを設けたものが知られている。
特開平9-319068号公報 特開2001-36240号公報
しかしながら、メッキ処理やエッチング処理によって絶縁性基材や成形品の表面に回路パターンを設ける方法は、メッキ処理やエッチング処理の工程で有害な廃液が発生し、環境に悪影響を及ぼす、という不具合がある。また、回路パターンを有する積層体をセットした金型内に合成樹脂を注入する方法では、成形後の回路パターンが積層体の変形に追随できす、回路パターンに割れ・剥がれが発生し、導電性が悪化する問題がある。
本発明の目的は、上記従来の三次元形状を有する回路シートやプリント基板、および立体成形品の有する問題点を解消し、回路パターンを有する積層体が熱・圧力による変形・成形が行われる工程においても回路パターンに割れ・剥がれが生じない展延性導電性組成物を提供することにある。
本発明者は、かかる目的を達成するために鋭意検討した結果、以下の手段により上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は以下の構成からなる。
[1] 熱可塑性樹脂からなるバインダ樹脂、導電性粒子、有機溶剤および硬化剤を含有することを特徴とする導電性組成物であって、上記導電性粒子が球状導電性粒子を含むことを特徴とする展延性導電性組成物。
[2] 前期球状導電性粒子の含有量が導電性粒子全体に対し、30質量%以上であることを特徴とする[1]に記載の展延性導電性組成物。
[3] 前記有機溶剤がグリコールエーテル系溶剤およびアルコール系溶剤から選択される一種、または二種の有機溶剤であることを特徴とする[1]または[2]に記載の展延性導電性組成物。
[4] 前記有機溶剤の沸点が100~300℃の範囲であることを特徴とする[1]から[3]のいずれかに記載の展延性導電性組成物。
[5] 前記硬化剤がブロックイソシアネート化合物であることを特徴とする[1]から[4]のいずれかに記載の展延性導電性組成物。
[6] 前記バインダ樹脂の数平均分子量が5000~150000の範囲であることを特徴とする[1]から[5]のいずれかに記載の展延性導電性組成物。
[7] [1]から[6]のいずれかに記載の展延性導電性組成物をプラスチック基材に印刷後にプラスチック基板を熱変形させる工程を含む事を特徴とする三次元プリント配線板の製造方法。
さらに、
[8] 前記、球状導電性粒子が、真球度0.7以上であり、中心径Dが0.08μm~4.0μmであり、粒子径0.5D~2.0Dの間に入る粒子の体積%が70%以上となる粒度分布を有することを特徴とする[1]から[6]のいずれかに記載の展延性導電性組成物。
[9] [8]に記載の展延性導電性組成物をプラスチック基材に印刷後にプラスチック基板を熱変形させる工程を含む事を特徴とする三次元プリント配線板の製造方法。
[10] [7]または[9]のいずれかに記載の三次元プリント配線板の製造方法において、展延性導電性組成物が印刷された部分の伸び率が15%以上であることを特徴とする三次元プリント配線板の製造方法。
[11] 少なくとも熱可塑性樹脂からなり曲面を有する基材と、熱可塑性樹脂からなるバインダ樹脂、導電性粒子、および硬化剤を含有することを特徴とする導電性組成物からな導体層にて構成される電気配線を前記曲面上に有し、前記導体層の厚さが、導体層に含まれる導電性粒子の中心径相当の厚さ以上である三次元プリント配線板。
[12] 前期導電性粒子が、真球度0.7以上であり、中心径Dが0.08μm~4.0μmであり、粒子径0.5D~2.0Dの間に入る粒子の体積%が70%以上となる粒度分布を有することを特徴とする[11]記載の三次元プリント配線板。
[13] 前期導体層の比抵抗が300μΩcm以下であることを特徴とする[11]または[12]に記載の三次元プリント配線板。
本発明は、プラスチック基板に印刷後にプラスチック基板を熱変形させる事により三次元プリント配線板を製造するために用いられる展延性導電性組成物に関する。特に三次元プリント配線板用の基材としては熱変形可能なプラスチック基板が用いられる事が多い。このような熱可塑性、熱変形性を有するプラスチック材料は、有機溶剤に対する耐性が低い物が少なくない。一方の導電性組成物にはバインダ樹脂が含まれており、同時にバインダ樹脂を液化・溶解するために有機溶剤が使用されることが常である。従って熱変形加工が可能なプラスチック基材に不用意に有機溶剤を含有する導電性組成物を印刷すると、導電性組成物に含有される溶剤成分とプラスチック基材の接触により、プラスチック基板表面が溶融して不必要な変形を生じたり、あるいは接触部位にマイクロクラックを生じ、基材の機械的強度が低下する等の問題発生することがあった。
本発明の導電性組成物は耐溶剤性の乏しいプラスチック基板、例えばアクリル系素材、ポリカーボネート系素材、塩化ビニル系素材などにおいても、かかる問題を生じること無く、しかも基材との接着性に優れ、基材を熱変形した際にも導電性組成物で形成された導電層が変形に十分追随し、変形後も電気特性に優れる優れた効果を有するものである。
導電性組成物のバインダとしては熱硬化性樹脂を用いる場合が多い。これは熱硬化に伴う硬化収縮が導電粒子どうしの直接接触を促し、また比較的強靱な硬化塗膜を形成するために電気特性の面で利点が得やすいからである。しかしながら、熱硬化性樹脂を使用した場合は未反応の硬化剤の存在により電気特性・信頼性が悪化する場合や硬化塗膜が強靭であるが故に後工程での基材の変形時に硬化塗膜が伸びずに基材の変形に追随できず、塗膜の割れ・破れが生じる場合があった。
本発明においては硬化剤を使用することで熱硬化性樹脂をバインダに用いるにもかかわらず、良好な電気特性・信頼性を備え、後工程で基材を熱変形させても導電層が変形に十分追随し良好な展延性を得ることができる。これは本発明の硬化剤成分が、乾燥硬化課程において十分に反応し、かつ基材の熱変形される温度領域においてもバインダとしての性能を保つ効果によるものと考えられる。
導電性組成物の導電性粒子としては銀粉を用いる場合が多い。特に低抵抗な導電性(比抵抗で50μΩcm以下)を求められる分野においては、導電性の発現の観点からフレーク状の銀粉を使用することが一般的である。しかしながら、フレーク粉単独では展延する向きによって展延性が異なり割れが生じることがあった。
本発明においては球状粉を使用することで展延した際に展延する方向によらず、良好な展延性を得ることができる。これはフレーク粉のようなアスペクト比が高いものでは印刷時に銀粉が印刷方向に配向してしまうことで、印刷方向とは同一の方向と垂直な方向で導電性粒子の重なり方が異なるためであると考えられる。その結果、垂直方向の展延性が印刷と同一方向の展延性よりも劣る結果となる。それに対し、球状粉はアスペクト比が低いため上記のような方向により展延性が異なることがなく、展延する向きによらず良好な展延性を得ることができると考えられる。
本発明では、真球度の高い導電性粒子を用いることにより、展延時に高い伸び率を得ることができる。高い伸び率は、展延時に大きく変形した場合でもクラックなどが生じにくく、また適度な粒度分布により導電性を維持することができる。これは大粒子と小粒子が空間的に補完し合い、粒子間の直接接触密度を保つためと考えられる。結果として本発明では、熱可塑性フィルムを基材とし、本導電性組成物を印刷、乾燥・硬化して基材上に導電層を形成し、さらに熱変形させた場合に、最大変形率400%、変形後の導電層の最低厚さが、導電粒子の中心径以上となるように変形させた場合でも300μΩcm以下、好ましくは100μΩcm以下の比抵抗を維持することができる。
その結果、最低導電層厚さ3μm、導電層の導電率が3×10-4Ωcm以下、好ましくは1×10-4Ωcm以下である導電層からなる電気配線を有する三次元プリント配線を有する電子部品を実現可能である。
以下、本発明の実施形態である展延性導電性組成物について説明する。本発明における展延性導電性組成物は、熱可塑性樹脂からなるバインダ樹脂、導電性粒子、有機溶剤および硬化剤を必須成分として含有する。
<バインダ樹脂>
本発明の展延性導電性組成物に含有されるバインダ樹脂は、柔軟性と三次元成形性とを有する樹脂を主成分として含む必要がある。
バインダ樹脂の種類は熱可塑性樹脂であれば特に限定されないが、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、スチレンーアクリル樹脂、スチレンーブタジエン共重合体、フェノール樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、スチレンーアクリル樹脂、スチレンーブタジエン共重合樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合、ポリスチレン、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂等を挙げることができ、これらの樹脂は単独で、あるいは2種以上の混合物として、使用することができる。ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、繊維素誘導体樹脂、ブチラール樹脂、アクリル樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物であることが好ましい。また、これらの樹脂の中でも、フェノキシ樹脂および/またはウレタン樹脂および/またはアクリル樹脂、および/またはポリビニルアセタール樹脂が、バインダ樹脂として好ましい。
本発明におけるバインダ樹脂としてフェノキシ樹脂および/またはウレタン樹脂および/またはアクリル樹脂、および/またはポリビニルアセタール樹脂を用いることの利点の一つとして、他のバインダ樹脂と比較し、エーテル系溶剤やアルコール系溶剤といった幅広い溶剤への溶解性が良いこと、様々な基材への密着性が良好であることが挙げられる。導電性組成物に広く用いられているケトン系溶剤・エステル系溶剤は基材の種類によってはダメージを与えることがあるため、印刷した回路の外観不良や展延性を低下させる原因となることがある。
本発明においてフェノキシ樹脂とは、ビスフェノール類とエピクロルヒドリンより合成されるポリヒドロキシポリエーテルで、分子量が5,000~150,000のもののことである。本発明におけるバインダ樹脂として用いられるフェノキシ樹脂とは、たとえば、ビスフェノールA型、ビスフェノールA/F共重合型、ビスフェノールS型、ビスフェノールA/S共重合型が挙げられる。このうち基材密着性の観点より、ビスフェノールA型が好ましい。
本発明においてウレタン樹脂とはウレタン結合を有する重合体で、分子量が5,000~150,000のもののことである。
本発明においてアクリル樹脂とは、アクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステル等のようなラジカル重合性モノマーに、重合開始剤や熱を加えてラジカル重合反応により得られる樹脂で、分子量が5,000~150,000のもののことである。
本発明においてポリビニルアセタール樹脂とは、ポリビニルアルコールをアセタール化あるいはブチラール化した樹脂で、分子量が5,000~150,000のもののことである。
本発明におけるバインダ樹脂の数平均分子量は特に限定はされないが、数平均分子量が3,000~150,000であることが好ましい。より好ましくは7,000~140,000の範囲であり、さらに好ましくは10,000~130,000の範囲である。数平均分子量が低すぎると、形成された導電性薄膜の耐久性、耐湿熱性の面で好ましくない。一方、数平均分子量が高すぎると、樹脂の凝集力が増し、導電性薄膜としての耐久性等は向上するものの、展延性導電性組成物の粘度が高くなってしまい、実使用上好ましく無い。
<導電性粒子>
本発明に用いられる導電性粒子としては、銀粉、金粉、白金粉、パラジウム粉等の貴金属粉、銅粉、ニッケル粉、アルミ粉、真鍮粉等の卑金属粉、銀等の貴金属でめっき又は合金化した卑金属粉等を挙げることができる。これらの金属粉は、単独で用いてもよく、また、併用してもよい。これらの中でも導電性、安定性、コスト等を考慮すると銀粉単独又は銀粉を主体とするものが好ましい。
本発明に用いられる導電性粒子の形状は球状が好ましい。なお、導電性粒子は上記形状とその他の導電性粒子との併用でもかまわない。その場合、導電性粒子の金属粉の形状は、フレーク状(リン片状)、球状、樹枝状(デンドライト状)、凝集状(特開平9-306240号公報に記載されている球状の1次粒子が3次元状に凝集した形状)、不定形(特開2014-146482に記載されている粒状)等、特に限定されるものではない。
本発明に用いられる導電性粒子の中心径(D)は4μm以下であることが好ましい。中心径が4μm以下の金属粉を用いることで、細線の印刷形状が良好となる傾向にある。中心径が4μmより大きい金属粉を用いた場合には、印刷した細線形状が悪くなり、結果として細線同士が接触を起こし、短絡を招く可能性がある。導電性粒子の中心径の下限は特に限定されないが、コスト的観点ならびに、粒径が細かくなると凝集し易く、結果として分散が困難となるため中心径は80nm以上であることが好ましい。中心径が80nmより小さくなると、導電性粒子の凝集力が増し、印刷適正や展延性導電性組成物の保存安定性が悪化する他、コスト的観点からも好ましくない。
なお、中心径(D)とは、導電性粒子そのものを得ることが出来る場合には、有り姿で、導電性組成物が得られる場合には導電性組成物から導電性粒子を分離し、さらに硬化後の導電層として得られる場合には、導電層の断面写真から、何らかの測定方法によって得られた累積分布曲線(体積)において、その累積値が50%となる粒径(μm)のことである。本発明において粒子を得ることができる場合には、累積分布曲線をレーザー回折散乱式粒度分布測定装置(日機装(株)製、MICROTRAC HRA)を用い全反射モードで測定する。また硬化膜の場合には硬化膜の断面SEM写真の画像処理により測定する。
本発明の導電性粒子は、球状導電性粒子であることが好ましい。本発明における球状とは、真球度0.7以上であり、中心径Dが0.08μm~4.0μmであり、粒子径0.5D~2.0Dの間に入る粒子の体積%が70%以上となる粒度分布を有することが好ましい。
本発明の真球度は、粒子の顕微鏡写真において、粒子の長径に対する短径の比をもって真球度とし、無作為に選別した100個の粒子の算術平均値とする。粒度分布は中心径(D)測定時に得られた累積分布曲線から求める。
本発明において球状粒子と非球状粒子が配合されている場合には、導電粒子全てを球状粒子と見做してパラ-メータを測定する。画像処理結果より体積%を求める場合には、粒子径から算出される球相当体積を用いる。
かかる導電粒子に関するパラメーターは、硬化前の導電性組成物を得られる場合には、導電性組成物から有機成分を、溶剤にて10倍以上に大希釈し、遠心沈降にて不溶成分を分離する工程を少なくと3回以上繰り返して洗浄・分離して得られた粒子成分について測定する。
また、硬化後の導電層が得られる場合には、導電層の断面観察を行い、断面に観察される粒子の形状を画像処理して得る。
導電性粒子の含有量は、形成された導電性薄膜の導電性が良好であるという観点から、熱可塑性樹脂100質量部に対して、400質量部以上が好ましく、560質量部以上がより好ましい。また、成分の含有量は、基材との密着性において良好であるという観点から、熱可塑性樹脂100質量部に対して、1,900質量部以下が好ましく、1,230質量部以下がより好ましい。
本発明に用いられる球状導電性粒子の含有量は導電性粒子に対し70質量部以上が好ましい。また、導電性とのバランスから85質量部以上がより好ましい。
<有機溶剤>
本発明に用いることのできる有機溶剤は、グリコールエーテル系溶剤または/およびアルコール系溶剤であることが好ましい。グリコールエーテル系溶剤または/およびアルコール系溶剤は印刷基材となる三次元成形加工が可能な樹脂フィルムへのダメージがほとんど無い為、得られた導電性薄膜が良好な展延性を示すことができる。これらの構造を含有していない溶剤を使用した場合、三次元成形加工が可能な樹脂フィルムが溶剤によるダメージを受ける場合があり、得られた導電性薄膜の下地が弱い状態となるために良好な展延性が得られない場合がある。
グリコールエーテル系溶剤としては、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの中で、熱可塑性樹脂の配合成分の溶解性に優れ、連続印刷時の溶剤揮発性が適度でありスクリーン印刷法等による印刷に対する適性が良好であるという点からジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテルおよびそれらの混合溶剤が特に好ましい。
アルコール系溶剤としては、OH基を有する溶剤を示し、例としてはブタノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ヘプタノール、テキサノール、ブチルセロソルブ、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール等があげられるがこれらに限定されない。これらの中で、バインダ樹脂の配合成分の溶解性に優れ、連続印刷時の溶剤揮発性が適度でありスクリーン印刷法等による印刷に対する適性が良好であるという点から3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールが特に好ましい。
また、本発明の効果を損なわない範囲において、有機溶剤以外の有機溶剤を併用することも出来る。併用できる有機溶剤の例としては、エチルジグリコールアセテート(EDGAC)、ブチルグリコールアセテート(BMGAC)、ブチルジグリコールアセテート(BDGAC)、シクロヘキサノン、トルエン、イソホロン、γ-ブチロラクトン、ベンジルアルコール、エクソン化学製のソルベッソ100,150,200、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アジピン酸、こはく酸およびグルタル酸のジメチルエステルの混合物(例えば、デュポン(株)社製DBE)、ターピオネール等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明に用いることのできる有機溶剤の沸点はとくに限定されないが、有機溶剤の揮発速度を適切な範囲に保つ観点から、沸点が100℃以上、300℃未満であることが好ましく、より好ましくは沸点が150℃以上、280℃未満である。本発明の導電性組成物は、典型的には熱可塑性樹脂、導電性粒子、有機溶剤、硬化剤 および必要に応じてその他の成分を三本ロールミル等で分散して作製するが、その際に有機溶剤の沸点が低すぎると、分散中に溶剤が揮発し、導電性組成物を構成する成分比が変化する懸念がある。一方で、有機溶剤の沸点が高すぎると、乾燥条件によっては溶剤が塗膜中に多量に残存する可能性があり、塗膜の導電性悪化や信頼性低下を引き起こす懸念がある。
有機溶剤の含有量としては、ペースト全重量100重量部に対して5重量部以上、40重量部以下であることが好ましく、10重量部以上、35重量部以下であることがさらに好ましい。有機溶剤の含有量が高すぎるとペースト粘度が低くなりすぎ、細線印刷の際にダレを生じやすくなる傾向にある。一方で有機溶剤の含有量が低すぎると、ペーストとしての粘度が極めて高くなり、導電性薄膜を形成させる際に例えばスクリーン印刷性が顕著に低下する場合がある。
本発明の展延性導電性組成物には、下記の無機物を添加することができる。無機物としては、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バナジウム、炭化タンタル、炭化ニオブ、炭化タングステン、炭化クロム、炭化モリブテン、炭化カルシウム、ダイヤモンドカーボンラクタム等の各種炭化物;窒化ホウ素、窒化チタン、窒化ジルコニウム等の各種窒化物、ホウ化ジルコニウム等の各種ホウ化物;酸化チタン(チタニア)、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化銅、酸化アルミニウム、シリカ、コロイダルシリカ等の各種酸化物;チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウム等の各種チタン酸化合物;二硫化モリブデン等の硫化物;フッ化マグネシウム、フッ化炭素等の各種フッ化物;ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の各種金属石鹸;その他、滑石、ベントナイト、タルク、炭酸カルシウム、ベントナイト、カオリン、ガラス繊維、雲母等を用いることができる。これらの無機物を添加することによって、印刷性や耐熱性、さらには機械的特性や長期耐久性を向上させることが可能となる場合がある。中でも、本発明の展延性導電性組成物においては、耐久性、印刷適性、特にスクリーン印刷適性を付与するという観点でシリカが好ましい。また、導電性の補助や作製した導電性組成物の塗膜の色目を調整する手段として、例えばカーボンブラック粉やグラファイトなどの非金属の粉末、顔料等を添加することもできる。
また、本発明の展延性導電性組成物には、分散剤、チキソ性付与剤、消泡剤、難燃剤、粘着付与剤、加水分解防止剤、レベリング剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、顔料、染料を配合することができる。さらには樹脂分解抑制剤としてカルボジイミド、エポキシ等を適宜配合することもできる。これらは単独でもしくは併用して用いることができる。
<硬化剤>
本発明に用いることのできる硬化剤は、種類は限定しないが密着性、耐屈曲性、硬化性等からイソシアネート化合物およびエポキシ化合物が特に好ましい。さらに、これらのイソシアネート化合物として、イソシアネート基をブロック化したものを使用すると、貯蔵安定性が向上し、さらに好ましい。イソシアネート化合物およびエポキシ化合物以外の硬化剤としては、メチル化メラミン、ブチル化メラミン、ベンゾグアナミン、尿素樹脂等のアミノ樹脂、酸無水物、イミダゾール類、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の公知の化合物が挙げられる。これらの硬化剤には、その種類に応じて選択された公知の触媒あるいは促進剤を併用することもできる。硬化剤の配合量としては、バインダ樹脂100質量部に対して、0.5~50質量部が好ましく、1~30質量部がより好ましく、2~20質量部がさらに好ましい。
本発明の展延性導電性組成物に配合することができるイソシアネート化合物の例としては、芳香族又は脂肪族のジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネート等があり、低分子化合物、高分子化合物のいずれでもよい。例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、等の芳香族ジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート、あるいはこれらのイソシアネート化合物の3量体、及びこれらのイソシアネート化合物の過剰量と例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の低分子活性水素化合物又は各種ポリエステルポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリアミド類の高分子活性水素化合物等と反応させて得られる末端イソシアネート基含有化合物が挙げられる。また、イソシアネート基のブロック化剤としては、例えばフェノール、チオフェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ニトロフェノール、クロロフェノール等のフェノール類;アセトキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;エチレンクロルヒドリン、1,3-ジクロロ-2-プロパノール等のハロゲン置換アルコール類;t-ブタノール、t-ペンタノール等の第三級アルコール類;ε-カプロラクタム、δ-バレロラクタム、γ-ブチロラクタム、β-プロピロラクタム等のラクタム類が挙げられ、その他にも芳香族アミン類、イミド類、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、マロン酸エチルエステル等の活性メチレン化合物、メルカプタン類、イミン類、イミダゾール類、尿素類、ジアリール化合物類、重亜硫酸ソーダ等も挙げられる。このうち、硬化性よりオキシム類、イミダゾール類、アミン類が特に好ましい。
本発明の展延性導電性組成物に配合することができるエポキシ化合物の例としては、芳香族又は脂肪族のジグリシジルエーテル、3価以上のポリグリシジルエーテル等があり、低分子化合物、高分子化合物のいずれでもよい。例えば、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノール型ジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
<<本発明の展延性導電性組成物に求められる物性>>
本発明の展延性導電性組成物の粘度は特に限定されず、塗膜の形成方法に応じて適切に調整すればよい。例えば、展延性導電性組成物の基材への塗布をスクリーン印刷によって行う場合には、展延性導電性組成物の粘度は、印刷温度において100dPa・s以上、さらに好ましくは150dPa・s以上であることが好ましい。上限は特には限定しないが、粘度が高すぎるとスクリーン印刷性が低下する場合がある。
本発明の展延性導電性組成物は、F値が60~95%であることが好ましく、より好ましくは75~95%である。F値とはペースト中に含まれる全固形分100質量部に対するフィラー質量部を示す数値であり、F値=(フィラー質量部/固形分質量部)×100で表される。ここで言うフィラー質量部とは導電性粒子の質量部、固形分質量部とは溶剤以外の成分の質量部であり、導電性粒子、バインダ樹脂、その他の硬化剤や添加剤を全て含む。F値が低すぎると良好な導電性を示す導電性薄膜が得られず、F値が高すぎると導電性薄膜と基材との密着性及び/又は導電性薄膜の表面硬度が低下する傾向にあり、印刷性の低下も避けられない。尚、ここで導電性粒子とは、金属粉および非金属からなる導電性粒子の双方を指す。
<<本発明の展延性導電性組成物の製造方法>>
本発明の展延性導電性組成物は前述したようにバインダ樹脂、導電性粒子、有機溶剤、硬化剤および必要に応じてその他の成分を三本ロール等で分散して作製することができる。ここで、より具合的な作製手順の例を示す。バインダ樹脂をまずは有機溶剤に溶解する。その後、導電性粒子、硬化剤、ならびに必要に応じてその他の成分や添加剤を添加し、ダブルプラネタリーやディゾルバー、遊星式の攪拌機等で分散を実施する。その後、三本ロールミルで分散して、導電性組成物を得る。このようにして得られた導電性組成物は必要に応じて濾過することができる。その他の分散機、例えばビーズミル、ニーダー、エクストルーダーなどを用いて分散しても何ら問題はない。
<<本発明の導電性薄膜、導電性積層体およびこれらの製造方法>>
本発明における展延性導電性組成物は三次元成形加工が可能な樹脂フィルムに印刷法のような簡単な方法で回路パターンとなる塗膜を形成し、次いで塗膜に含まれる有機溶剤を揮散させ塗膜を乾燥させることにより、本発明の導電性薄膜を形成することができる。三次元成形加工が可能な樹脂フィルムは、三次元形状に成形される前は、三次元成形加工が可能な平坦なシートであり得る。樹脂フィルムは、無色透明のフィルムや着色された半透明フィルムなどの光透過性の樹脂フィルムでも、光不透過性の樹脂フィルムであってもよい。樹脂フィルムには、柔軟性に優れている種々の樹脂フィルムの使用が可能であり、例えば、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリアミド系、熱可塑性エラストマー系などの樹脂フィルムが挙げられる。なかでも、透明性および成形性の双方が良好であるから、ポリカーボネート系フィルムまたはポリカーボネート/ポリブチルテレフタレートアロイフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることが好ましい。フィルムの厚さは特に限定されないが、50~500μmのものが好ましい。フィルム厚が50μmより薄いと、回路パターンを印刷する際にフィルムのカールが発生する場合や成形時にフィルムの破損が発生する場合がある。また、フィルム厚が500μmより厚くなると、フィルムの成形性が低下し得る。
本発明の展延性導電性組成物を基材上に塗布または印刷して塗膜を形成し、展延性導電性組成物を基材上に塗布または印刷する方法はとくに限定されないが、スクリーン印刷法により印刷することが工程の簡便さおよび展延性導電性組成物を用いて電気回路を形成する業界で普及している技術である点から好ましい。
本発明の展延性導電性組成物を塗布する三次元成形加工が可能な樹脂フィルム基材としては、寸法安定性に優れ、かつ高温で容易に変形・成形できる三次元成形可能な材料が好ましく用いられる。例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート或いはポリカーボネート等の可撓性に優れる材料からなるフィルムを挙げることができる。基材の厚さはとくに限定されないが、50~500μmであることが好ましい。100~500μmがパターン形成材料の機械的特性、形状安定性あるいは取り扱い性等から更に好ましい。
また、本発明の展延性導電性組成物を塗布する基材の表面に物理的処理および/または化学的処理を行うことにより、導電性薄膜と基材との密着性を向上させることができる。物理的処理方法の例としては、サンドブラスト法、微粒子を含有した液体を噴射するウエットブラスト法、コロナ放電処理法、プラズマ処理法、紫外線あるいは真空紫外線照射処理法などを挙げることができる。また、化学的処理方法の例としては、強酸処理法、強アルカリ処理法、酸化剤処理法、カップリング剤処理法などを挙げることができる。機械的物性に優れる基材表面に易接着な樹脂層をコーティングなどの方法で設けることも好ましい態様である。
有機溶剤を揮散させる工程は、加熱下で行うことが好ましい。加熱する場合、乾燥後の導電性薄膜の導電性や密着性、表面硬度が良好となることから、加熱温度は80℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましく、110℃以上がさらに好ましい。また、下地の透明導電性層の耐熱性、及び生産工程における省エネルギーの観点から、加熱温度は150℃以下が好ましく、135℃以下がより好ましく、130℃以下がさらに好ましい。本発明の導電性組成物には硬化剤が配合されているため、有機溶剤を揮散させる工程を加熱下で行うことにより硬化反応が進行する。
本発明の導電性薄膜の厚さは、用いられる用途に従って適切な厚さに設定すればよい。但し、乾燥後の導電性薄膜の導電性が良好であるという観点から、導電性薄膜の膜厚は3μm以上、100μm以下が好ましく、より好ましくは4μm以上、80μm以下である。導電性薄膜の膜厚が薄すぎると、回路としての所望の導電性が得られない可能性がある。膜厚が厚すぎると、溶剤の揮発に長時間高温での加熱が必要となり、印刷基材となる三次元成形加工が可能な樹脂フィルムにダメージを与える場合がある。
三次元成形加工方法には、例えば、真空成形加工、プレス成形加工、ハイドロフォーミング成形加工などがあるが、これらに限定されない。
本発明の三次元加工に於ける最大変形率は400%とすることが好ましく、最大300%である事がさらに好ましく、さらに最大200%であることが好ましい。変形率は変形前の長さに対する変形後の長さの比である。本発明における変形後の導体層の厚さは、導体層に含まれる導電性粒子の中心径相当の厚さ以上となるように留めることが好ましい。導体層の厚さは、最低厚さと、その部位の変形率から、あらかじめ必要な厚さを見積もって、印刷する。変形率が所定範囲を越えるとクラックなどが入りやすくなる。また導体層の厚さが導体層に含まれる導電粒子の中心径相当厚さに満たない場合には、必要な導電性を得られない場合が生じる。また、導電性粒子の中心径が0.3μm以下の場合には、100~250℃程度の熱処理であっても硬化時に粒子間の焼結が生じる場合が有り、クラックが生じやすくなる。したがって、変形後の導電層の膜厚の加減は0.3μmとすることが好ましい。
以下に実施例及び比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、特に断らない限り例中の「部」は「重量部」を示す。
本発明における導電性組成物の評価は、下記の方法により行った。
1.導電性積層体テストピースの作製
厚さ400μmのポリカーボネート(PC)フィルム(三菱ガス化学(株)製FE-2000)、300メッシュのポリエステルスクリーン版を用いてスクリーン印刷法により導電性組成物を印刷し、熱風循環式乾燥炉にて130℃×30分乾燥させ、塗膜を形成した。尚、乾燥膜厚が10~30μmになるように印刷時の塗布厚を調整した。その後、以下に示す比抵抗測定用に幅5mm、長さ5mmの端子部を両サイドに有する幅0.2mm、長さ100mmの導電性積層体テストピース、密着性測定用に幅15mm、長さ110mmの導電性積層体テストピースを、展延性評価用に幅5mm、長さ5mmの端子部を両サイドに有する幅0.2mm、長さ60mm、ライン長さの10mm毎に抵抗値測定用の2mm角の端子部を有する導電性積層体テストピースを作製した。
2.密着性
1でPCフィルム上に作製した導電性積層体テストピースを用いてJIS K-5400-5-6:1990に従って、セロテープ(登録商標)(ニチバン(株)製)を用い、剥離試験により評価した。但し、格子パターンの各方向のカット数は11個、カット間隔は1mmとした。100/100は剥離がなく密着性が良好なことを示し、0/100は全て剥離してしまったことを表す。
3.比抵抗
1で基材フィルム上に作製した導電性積層体テストピースの回路抵抗と膜厚を測定し、比抵抗を算出した。膜厚はゲージスタンドST-022(小野測器社製)を用い、フィルムの厚さをゼロ点として硬化塗膜の厚さを左右の端子部2点測定し、その平均値を用いた。
回路抵抗はHIOKI製 RM3544抵抗値測定器を用いてテストピース3枚について測定し、その平均値を用いた。
4.ケミカルアタック
1でPCフィルム上に作製した導電性積層体テストピースのPC基材へのケミカルアタックの有無に関して以下の方法で評価を行った。光学顕微鏡(キーエンス製VHX-1000)を用いて倍率100で観測し、塗膜の周辺に塗膜の硬化収縮による跡の有無により判断した。塗膜周辺に跡が残る場合は×、跡が確認できない場合は○とした。
5.耐湿熱性試験:
2および3でPCフィルム上に作製した導電性積層体テストピースを、85℃、85%RH(相対湿度)下で120時間静置した後、取り出した。その後24時間常温で放置した後、各種評価を行った。
6.展延性
展延性評価は以下の測定方法によって評価した。展延性評価用サンプルピースを測定サンプルとし、島津製オートグラフAG-X plusを用いて測定サンプルの両端をチャッキングした。このとき、両チャックの間隔を8cmに設定し、チャック部が測定サンプルの端子部の外側になるように設定した。そして、140℃雰囲気にて25mm/minの速度で導電性積層体テストピースの2mm角の端子に挟まれた部分が初期の10mmに対し30%(13mm)および60%(16mm)の長さになるまで測定サンプルの長手方向に引っ張りを行った。塗膜の展延方向に関しては、印刷方向を変更することで各々評価した。印刷方向と同一方向の展延性評価には、通常のラインパターンの方向に印刷をし、印刷方向と垂直方向の展延性評価には、通常とは異なるラインパターンに対して垂直に印刷したものを使用した。
その後、光学顕微鏡(キーエンス製VHX-1000)を用いて倍率100で観測し、塗膜の割れ・剥がれの有無を確認した。塗膜に割れ・剥がれの無いものを○、割れや剥がれが発生しているものを×とした。また、回路抵抗の変化率を各々2mm角の端子間で測定し、抵抗値変化が初期の抵抗値の1~5倍のものを◎、6~10倍のものを○、11~15倍のものを△、16倍以上のものを×とした。(倍率は小数点以下を四捨五入した値とする)。
展延性(30%伸び)は変形率130%:(変形後長さ/初期長さ)×100[%]を意味する。また展延性(60%伸び)は変形率160%:(変形後長さ/初期長さ)×100[%]を意味する。
<実施例1>
バインダ樹脂として東洋紡社製ウレタン樹脂UR-3210を500部(有機溶剤としてジプロピレングリコールモノメチルエーテルを(400部含む))、導電性粉体として球状銀粉(D=0.9μm)を1000部、硬化剤としてブロックイソシアネートを15部、硬化触媒として錫触媒を2部、カーボンブラック粉を10部、プロピレングリコールを10部添加して遊星式攪拌機で攪拌し、三本ロール混練り機に2回通して分散した。その後粘度調整としてジプロピレングリコールモノメチルエーテル50部で希釈した。得られた導電性組成物をPCフィルムに対してそれぞれ所定のパターンに印刷後、130℃×30分間熱風乾燥機にて乾燥し、導電性薄膜を得た。その後、本導電性薄膜を用いて、比抵抗、密着性、などの物性を測定し評価を行った。評価結果を表1に示した。
<実施例2~10>
導電性組成物の樹脂および配合を変えて実施例2~11を実施した。導電性組成物の配合および評価結果を表1に示した。実施例においては良好な塗膜物性、ケミカルアタックなしの評価を得ることができた。
Figure 0007118582000001
なお、表1において、バインダ樹脂、導電性粉体、有機溶剤、カーボン、その他配合物は以下のものを用いた。
バインダ樹脂A(1):ポリウレタン樹脂 (本件特許出願人から得られる) UR-3210のジプロピレングリコールモノメチルエーテル溶剤置換品(重量平均分子量:40,000 ガラス転移温度:-3℃)
バインダ樹脂A(2):ポリエステル樹脂 (本件特許出願人から得られる) バイロンGK890(重量平均分子量:17.000 ガラス転移温度:20℃)
バインダ樹脂A(3):フェノキシ樹脂 InChem社製 PKFE(重量平均分子量:60,000 ガラス転移温度:96℃)
バインダ樹脂A(4):アクリル樹脂 共栄社化学性 オリコックスKC-7000(重量平均分子量:30.000 ガラス転移温度:56℃)
バインダ樹脂A(5):ポリビニルアセタール樹脂 積水化学社 製BH-5(重量平均分子量:53,000 ガラス転移温度:67℃)
導電性粒子b(1):球状銀粉(D:0.9μm)、真球度0.95、0.5D-.2.0Dに入る個数体積分布85%
導電性粒子B(1):凝集銀(D:1.3μm)
導電性粒子B(2):フレーク状銀粉(D:3.3μm)
有機溶剤C(1):東邦化学(株)製ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(ハイソルブDPM)
有機溶剤C(2):クラレ(株)製 3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール(ソルフィット)
その他の有機溶剤(1):(株)ダイセル製エチルジグリコールアセテート(EDGAC)
無機フィラー(1):ライオン社製ケッチェンブラック(ECP-600JP)
無機フィラー(2):日本アエロジル製 AEROSIL R972
無機ファイラー(3):東亜合成製 IXE-100
硬化剤D:ブロックイソシアネート バクセンデン製BI7960
硬化触媒:共同薬品(株)製KS1260
分散剤:ビックケミー製 Disperbyk192
添加剤:ビックケミー製 BYK-410
展延性(30%伸び)は変形率130%:(変形後長さ/初期長さ)×100[%]を意味する。
展延性(60%伸び)は変形率160%:(変形後長さ/初期長さ)×100[%]を意味する。
<比較例1~3>
表1に示す成分及び配合により実施例と同様に導電性組成物を作製し、PCフィルムを基材として塗膜を作製し、塗膜物性ならびに評価を実施例と同様に行った。評価結果を表1に示す。
実施例1~11、比較例1~3より、本発明の展延性導電性組成物は良好な展延性を有し、かつ基材への良好な密着性があり、導電性に優れていることがわかる。
<応用実施例>
厚さ400μmのポリカーボネート(PC)フィルム(三菱ガス化学(株)製FE-2000)に実施例1にて得られた展延性導電性組成物を用いて所定の回路パターンを、乾燥膜厚が15μm±3μmとなるように印刷し、所定の条件にて乾燥した。次いで得られた回路パターン付きポリカーボネートフィルムを、直径30mmの半球形状の雄型/雌型により曲面加工を行った。得られた回路パターンに断線は無く、導通不良は発生しなかった。
以下同様に実施例2~11にて得られた展延性導電性組成物を用い、同様に曲面加工性を評価した。結果いずれの展延性ペーストにおいてもクラック、導通不良は発生せず、三次元形状の三次元プリント配線板として実用上十分な電気特性を有していた。
<応用実施例2~5>
実施例3の配合において、球状銀粒子として、以下の粒子を用いて同様に導電性ペースト(組成物)を作製した。
球状銀粒子b(2) 中心径D:3.5μm、真球度0.86、0.5D-.2.0Dに入る個数体積分布72%、
球状銀粒子b(3) 中心径D:1.8μm、真球度0.96、0.5D-.2.0Dに入る個数体積分布78%、
球状銀粒子b(4) 中心径D:0.5μm、真球度0.98、0.5D-.2.0Dに入る個数体積分布82%、
球状銀粒子b(5) 中心径D:1.3μm、真球度0.94、0.5D-.2.0Dに入る個数体積分布92%、
各々の導電性ペーストについて、表面に易接着加工した、厚さ188μmの易成型ポリエステルフィルム「ソフトシャイン」(東洋紡株式会社製)上にスクリーン印刷を用いて所定のパターンに印刷後、130℃×30分間熱風乾燥機にて乾燥し、導電性薄膜を得た。その後得られた印刷物を直径20cmの球面に沿わせる形で所定の変形率まで三次元変形させた。それぞれの結果について表2に示す。
いずれも例においても断線、クラック等は発生せず、良好な展延性を示した。なお、本応用実施例においては、変形後の比抵抗については、パターンの10点平均厚さと抵抗値から求めた。
Figure 0007118582000002
本発明の展延性導電性組成物は、回路パターンを有する積層体が熱・圧力による変形・成形が行われる工程においても回路パターンに割れ・剥がれが生じないため、三次元構造を有する回路シートやプリント基板、表面に電気回路が形成された立体成形品への利用として有用である。

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂からなるバインダ樹脂、導電性粒子、有機溶剤および硬化剤を含有することを特徴とする導電性組成物であって、上記導電性粒子が球状導電性粒子を含み、前記導電性粒子が銀粉であり、かつ前記球状導電性粒子の真球度が0.7以上であり、前記球状導電性粒子の含有量が導電性粒子全体に対し、30質量%以上であり、前記バインダ樹脂がフェノキシ樹脂、ウレタン樹脂およびポリビニルアセタール樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物であることを特徴とする展延性導電性組成物。
  2. 前記有機溶剤がグリコールエーテル系溶剤およびアルコール系溶剤から選択される一種、または二種の有機溶剤であることを特徴とする請求項に記載の展延性導電性組成物。
  3. 前記有機溶剤の沸点が100~300℃の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の展延性導電性組成物。
  4. 前記硬化剤がブロックイソシアネート化合物であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の展延性導電性組成物。
  5. 前記バインダ樹脂の数平均分子量が5000~150000の範囲であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の展延性導電性組成物。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の展延性導電性組成物をプラスチック基材に印刷後にプラスチック基板を熱変形させる工程を含む事を特徴とする三次元プリント配線板の製造方法。
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