JP7118040B2 - 尿取りパッド - Google Patents
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Description
しかしながら、このような4つ折りの尿取りパッドは、外装体内面に装着する際の位置決めの目印として折り線を利用しにくいため、外装体内面の適切な位置に装着しにくく、着用中に尿の漏出などを誘発する恐れがあった。
前記尿取りパッドは、展開した状態の平面視にて、
それぞれ前記幅方向に延びる第1折り線、第2折り線及び第3折り線を有するとともに、
前記長手方向の一方側端縁と前記第1折り線とによって区画される第1領域と、
前記第1折り線と前記第2折り線とによって区画される第2領域と、
前記第2折り線と前記第3折り線とによって区画される第3領域と、
前記第3折り線と前記長手方向の他方側端縁とによって区画される第4領域と、
を有しており、
前記第2折り線は、当該第2折り線を境にして前記第2領域及び前記第3領域の肌対向面が互いに対向するように前記尿取りパッドを前記長手方向に折り曲げるための折り線であり且つ前記尿取りパッドの長手方向中央部に位置することを特徴とする、前記尿取りパッドである。
さらに、本態様1の尿取りパッドは、外装体内面に装着する際に、長手方向中央部に位置する第2折り線によって表面シートが内側となるように尿取りパッドを長手方向に折り曲げつつ、当該第2折り線を位置決めの目印にして、外装体内面に粘着固定することができるので、尿取りパッドを外装体内面の適切な位置に装着しやすい。
これにより、本態様5の尿取りパッドは、外装体内面に装着した後に当該外装体を引き上げて着用者の股間部に密着させる際に、尿取りパッドがめくれたり、剥がれたりするのを生じにくくすることができる。
以下、本発明の尿取りパッドの好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書においては、特に断りのない限り、「展開した状態で水平面上に置いた対象物(例えば、尿取りパッド、吸収体等)を、垂直方向の上方側(対象物が尿取りパッドの場合は表面シート側あるいは裏面シート側)から対象物の厚さ方向に見ること」を、単に「平面視」という。
本明細書において、「長手方向」は、「平面視における縦長の対象物(例えば、展開した状態の尿取りパッド、吸収体等)の長さの長い方向」を指し、「幅方向」は、「平面視における縦長の対象物の長さの短い方向」を指し、「厚さ方向」は、「展開した状態で水平面上に置いた対象物に対して垂直方向」を指し、これらの長手方向、幅方向及び厚さ方向は、それぞれ互いに直交する関係にある。
本発明の一実施形態に係る尿取りパッド1は、図1及び図2に示すように、平面視にて、長手方向L及び幅方向Wを有する縦長の略矩形状の外形形状を有している。なお、尿取りパッド1の外形形状はこのような態様に限定されず、縦長の形状のものであれば、各種用途や使用態様等に応じた任意の形状(例えば、楕円形、砂時計形、瓢箪形など)を採用することができる。
さらに、尿取りパッド1は、幅方向Wに延びる第1折り線L1、第2折り線L2及び第3折り線L3を有していることによって、図4(a)に示すように、使い捨ておむつ等の外装体10の内面に装着する際に長手方向Lに湾曲したような形状(すなわち、略U字状)に変形しやすく、外装体10の内面とのフィット性に優れたものとなっている。
これにより、尿取りパッド1は、図4(a)及び(b)に示すように、外装体10の内面に装着する際に、長手方向中央部LCに位置する第2折り線L2によって表面シート2が内側となるように尿取りパッド1を長手方向Lに折り曲げつつ(図4(a)を参照)、当該第2折り線L2を位置決めの目印にして(図4(b)を参照)、外装体10の内面に粘着固定することができるので、尿取りパッド1を外装体10の内面の適切な位置に装着することができる。
これにより、尿取りパッド1は、第2折り線L2を境にしてその両側に位置する第2領域A2と第3領域A3が相対的に広いため、図4に示すように尿取りパッド1を外装体10の内面に装着する際に、長手方向中央部LCに位置する第2折り線L2を視認しやすく、特に、長手方向端部の第1領域A1や第4領域A4が肌対向面側へ倒れ込んでしまうような場合であっても、長手方向中央部LCに位置する第2折り線L2を視認しやすく、当該第2折り線L2をより確実に位置決めの目印として利用することができる。
これにより、尿取りパッド1は、外装体10の内面に装着する前に、尿取りパッド1を4つ折りに折り畳まれた状態から展開して、図5に示すように第2折り線L2で2つ折りに折り畳んでから外装体10の内側へ持っていく際に、2つ折りの状態の尿取りパッド1から表面シート2が露出する部分にいずれの折り線も位置していないため(図5を参照)、当該2つ折りの状態の尿取りパッド1から露出する表面シート2の肌対向面側の表面に折り線の折り皺が視認されず、着用者に、表面シート2の折り皺によって尿が漏出したり、着用感が低下したりするなどの不安感を醸成しにくくすることができる。
例えば、本発明の尿取りパッドは、展開した状態から第3折り線を境にして第3領域及び第4領域の肌対向面が互いに対向するように長手方向Lに折り曲げられるとともに、第1折り線を境にして第1領域の肌対向面と第2領域の肌対向面が互いに対向するように長手方向Lに折り曲げられた後、第2折り線を境にして第1領域及び第4領域の非肌対向面が互いに対向するように(換言すれば、第2領域及び第3領域の肌対向面が互いに対向するように)長手方向Lに折り曲げられることにより、コンパクトに折り畳まれるようにしてもよい。
また、折り線についても、本発明の効果を阻害しない範囲内であれば、上述の3本の折り線(すなわち、第1折り線、第2折り線及び第3折り線)以外の折り線(すなわち、合計4本以上の折り線)を有していてもよい。
尿取りパッド1において、当該尿取りパッド1を使い捨ておむつ等の外装体10の内面に粘着固定するための粘着部7は、図2に示すように、裏面シート3の非肌対向面側の表面において長手方向Lに連続的に延在し且つ幅方向Wに所定の間隔をあけて並ぶ、6本のストライプ状の形態で配置されている。
これにより、尿取りパッド1は、吸収体4の長手方向端縁よりも長手方向外方側に位置する剛性の低い部分に粘着部7が配置されていないため、尿取りパッド1を外装体10の内面に装着する際に第1領域A1や第4領域A4が肌対向面側へ倒れ込んだとしても、尿取りパッド1の長手方向端部が不用意に他の部分に粘着固定されにくく、尿取りパッド1を外装体10の内面の適切な位置に装着しやすくなっている。
本発明の尿取りパッドにおいて、粘着部の配置形態はこのような態様のものに限定されないが、粘着部は、展開した状態の平面視にて長手方向に連続的又は間欠的に延在し、且つ第1折り線、第2折り線及び第3折り線のうちの少なくとも1本の折り線を長手方向に跨ぐように延在していることが好ましい。
このように、粘着部が少なくとも1本の折り線を長手方向に跨ぐように延在していると、当該折り線を有する部分を外装体の内面に着実に粘着固定することができるため、折り線を有する部分の折り癖などによって当該部分が外装体の内面から剥がれたり、不用意な折れ曲がりが生じたりしにくくなる。これにより、尿取りパッドは、外装体内面に装着した後に当該外装体を引き上げて着用者の股間部に密着させる際に、尿取りパッドがめくれたり、剥がれたりするのを生じにくくすることができる。
粘着部7がこのように吸収体4と厚さ方向に重複する領域内に配置され且つ長手方向Lに延びる幅方向中心軸線CLを挟んでその両側に配置されていると、吸収体4と厚さ方向に重複する部分を外装体10の内面の形状に沿わせて着実に粘着固定することができ、さらに、外装体10の着用中に着用者の両脚や臀部が左右交互に動いたりしても、外装体10と共にその動きに追従して変形しやすいため、着用中に尿取りパッド1がめくれたり、剥がれたりするようなことが生じにくくなる。
上述の尿取りパッド1において表面シート2は、図1及び図2に示すように、展開した状態の平面視にて、尿取りパッド1の長手方向Lの一方側端縁E1から他方側端縁E2にわたって延在し、且つ、尿取りパッド1の幅方向Wの一方側端縁近傍から他方側端縁近傍にわたって延在する、縦長の外形形状を有している。かかる表面シート2は、尿取りパッド1の厚さ方向において肌対向面側の位置に配置され、着用者の肌に当接し得る接触面、すなわち尿取りパッド1の肌対向面を形成する、液透過性のシート状部材によって構成されている。
また、不織布の構成繊維に用い得る熱可塑性樹脂繊維としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、6-ナイロン等のポリアミド系樹脂などの公知の熱可塑性樹脂からなる繊維が挙げられる。これらの樹脂は単独で用いても、二種類以上の樹脂を併用してもよい。
上述の尿取りパッド1において裏面シート3は、図2に示すように、展開した状態の平面視にて、尿取りパッド1の長手方向Lの一方側端縁E1から他方側端縁E2にわたって延在し、且つ、尿取りパッド1の幅方向Wの一方側端縁から他方側端縁にわたって延在する、縦長の外形形状を有している。かかる裏面シート3は、図2に示すように、尿取りパッド1の厚さ方向において非肌対向面側の位置に配置されて、尿取りパッド1の非肌対向面を形成するとともに、吸収体4を透過してきた尿が尿取りパッド1の外部へ漏出するのを防ぐ、液不透過性のシート状部材によって構成されている。
なお、裏面シート3の肌対向面側には、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂フィルムによって形成された防漏シートが配置されていてもよい。
上述の尿取りパッド1において吸収体4は、図1及び図2に示すように、展開した状態の平面視にて、尿取りパッド1の長手方向中央部LCを中心にして、長手方向Lの一方側端縁E1近傍の第1領域A1から他方側端縁E2近傍の第4領域A4にわたる長手方向Lの広範囲の領域に延在するとともに、幅方向Wにおいても、当該幅方向Wの一方側端縁近傍から他方側端縁近傍にわたる広範囲の領域に延在する、縦長の外形形状を有している。
なお、吸収体4は、肌対向面側の表面シート2及び非肌対向面側の裏面シート3と、それぞれホットメルト型接着剤等の任意の接着剤により接合されている。
ここで、吸収コアを構成する吸水性材料としては、例えば、親水性繊維や高吸収性ポリマーなどが挙げられ、更に具体的には、粉砕パルプ、コットン、レーヨン、アセテート等のセルロース系繊維;アクリル酸ナトリウムコポリマー等の高吸収性ポリマーからなる粒状物;これらを任意に組み合わせた混合物などが挙げられる。
なお、上述の尿取りパッド1においては、吸収体4は、吸水性材料からなる吸収性コアと、それを被覆するコアラップシートによって構成されている。
また、上述の変形誘導部43が長手方向Lに延在していることで、着用者から排出された尿を当該変形誘導部43に沿って長手方向Lに拡散させることができ、より優れた吸収性能を発揮することができるという利点もある。
変形誘導部43がこのように長手方向Lに延在していると、当該変形誘導部43の形成された部分、すなわち長手方向L及び幅方向Wの中央部をより的確に着用者の股間部に密着させることができるため、更に優れたフィット性を発揮することができる。また、変形誘導部43が第1折り線L1及び第3折り線L3の各折り線を跨ぐように長手方向Lに延在していないことで、着用者から排出された尿が変形誘導部43に沿って長手方向Lに拡散したとしても、尿が第1折り線L1及び第3折り線L3の各折り皺を伝って尿取りパッド1の幅方向外方側から漏出するようなことが生じにくいという利点もある。
吸収体4がこのような幅狭部44を有していると、着用時に、尿取りパッド1の長手方向中央部LCをより的確に着用者の股間部に密着させることができるため、更に優れたフィット性を発揮することができる。さらに、尿取りパッド1において相対的に剛性の高い吸収体4が着用者の両脚の内側部分に接触しにくくなるため、着用者に異物感を生じさせにくくすることができるという利点もある。
また、吸収体が配置される位置についても、尿取りパッドの長手方向中央部を含む位置であれば特に制限されず、吸収体は、例えば尿取りパッドにおける長手方向の一方寄りに偏って配置されていてもよい。
上述の尿取りパッド1において、一対のサイドシート5、5は、図1に示すように、表面シート2の肌対向面側の位置において、尿取りパッド1の幅方向Wの両端部に配置されており、尿取りパッド1を外装体10の内面へ装着する際には(すなわち、尿取りパッド1が長手方向Lに湾曲した時には)、幅方向内方側の端縁部が起立して防漏壁部として防漏壁部を形成し得る、長手方向Lに延在する一対の帯状の液不透過性シートによって構成されている。
なお、一対のサイドシート5、5の各々は、平面視にて、尿取りパッド1の長手方向Lの一方側端縁E1から他方側端縁E2にわたって延在している。
なお、一対のサイドシート5、5の各々は、図1に示すように、糸ゴム等の弾性部材6が長手方向Lに沿ってそれぞれ配置されている。
また、上述の尿取りパッド1においては、図1に示すように、一対のサイドシート5、5の各々に、当該一対のサイドシート5、5を長手方向Lに収縮させて、幅方向Wの内方側端縁の起立を促すための、それぞれ3本(合計6本)の弾性部材6が長手方向Lに沿って配置されている。
上述の尿取りパッド1は、図1及び図2に示すように、平面視にて尿取りパッド1の外周縁部に沿って間欠的に配置され、且つ、尿取りパッド1をエンボス加工等により厚さ方向に圧搾してなるラウンドシール部を有している。
かかるラウンドシール部は、図1及び図2に示すように、第1領域A1の幅方向両端部において長手方向Lに延在するように形成された一対の第1シール部81、81と、第3領域A3及び第4領域A4の幅方向両端部において当該第3領域A3から第4領域A4にわたって長手方向Lに延在するように形成された一対の第2シール部82、82と、尿取りパッド1の長手方向Lの一方側端部に形成された第3シール部83と、長手方向Lの他方側端部に形成された第4シール部84と、によって構成されている。
尿取りパッドがこのようなラウンドシール部を有していると、吸収体のない(すなわち、相対的に剛性の低い)幅方向両端部の剛性を向上させることができるので、外装体内面に尿取りパッドを装着した後に当該外装体を引き上げて着用者の股間部に密着させる際に、尿取りパッドがめくれたり、剥がれたりするのを更に生じにくくすることができる。
さらに、尿取りパッドの少なくとも長手方向中央部の幅方向両端部にラウンドシール部が配置されていない場合は、剛性の高いシール部が着用者の両脚の内側部分に接触しにくくなるため、着用者に異物感を生じさせにくくすることができるという利点もある。
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 サイドシート
6 弾性部材
7 粘着部
A1 第1領域
A2 第2領域
A3 第3領域
A4 第4領域
E1 長手方向の一方側端縁
E2 長手方向の他方側端縁
L1 第1折り線
L2 第2折り線
L3 第3折り線
Claims (10)
- 肌対向面を形成する表面シートと、非肌対向面を形成する裏面シートと、これらのシートの間に配置された吸収体と、前記裏面シートの非肌対向面側の表面に配置された粘着部とを備えた、長手方向、幅方向及び厚さ方向を有する尿取りパッドであって、
前記尿取りパッドは、展開した状態の平面視にて、
それぞれ前記幅方向に延びる第1折り線、第2折り線及び第3折り線を有するとともに、
前記長手方向の一方側端縁と前記第1折り線とによって区画される第1領域と、
前記第1折り線と前記第2折り線とによって区画される第2領域と、
前記第2折り線と前記第3折り線とによって区画される第3領域と、
前記第3折り線と前記長手方向の他方側端縁とによって区画される第4領域と、
を有しており、
前記第2折り線は、当該第2折り線を境にして前記第2領域及び前記第3領域の肌対向面が互いに対向するように前記尿取りパッドを前記長手方向に折り曲げるための折り線であり且つ前記尿取りパッドの長手方向中央部に位置し、
前記吸収体は、展開した状態の平面視にて、幅方向中央部に位置し且つ前記長手方向に延在する変形誘導部を有し、
前記変形誘導部は、展開した状態の平面視にて、前記第2領域及び前記第3領域において、前記第1折り線及び前記第3折り線を跨がず、且つ、前記第2折り線を跨ぐように前記長手方向に延在していることを特徴とする、
前記尿取りパッド。 - 前記第2領域と前記第3領域の長手方向長さの和が、前記第1領域と前記第4領域の長手方向長さの和よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の尿取りパッド。
- 前記第3領域と前記第4領域の長手方向長さの和が、前記第2領域の長手方向長さよりも大きいことを特徴とする、請求項1又は2に記載の尿取りパッド。
- 前記粘着部は、展開した状態の平面視にて、前記吸収体の長手方向端縁よりも長手方向外方側には配置されていないことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の尿取りパッド。
- 前記粘着部は、展開した状態の平面視にて、前記長手方向に連続的又は間欠的に延在し、且つ前記第1折り線、前記第2折り線及び前記第3折り線のうちの少なくとも1本の折り線を前記長手方向に跨ぐように延在していることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の尿取りパッド。
- 前記粘着部は、前記第1領域から前記第4領域にわたって延在していることを特徴とする、請求項5に記載の尿取りパッド。
- 前記粘着部は、展開した状態の平面視にて、前記吸収体と前記厚さ方向に重複する領域内に配置され、且つ、前記長手方向に延びる幅方向中心軸線を挟んでその両側に配置されていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の尿取りパッド。
- 前記吸収体は、展開した状態の平面視にて、前記長手方向中央部における幅方向長さが相対的に短い幅狭部を有することを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の尿取りパッド。
- 前記尿取りパッドは、少なくとも前記第1領域及び前記第4領域において、幅方向両端部にラウンドシール部を有することを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の尿取りパッド。
- 前記尿取りパッドの少なくとも長手方向中央部の幅方向両端部に前記ラウンドシール部が配置されていない、請求項9に記載の尿取りパッド。
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