JP7117359B2 - 希土類コバルト永久磁石及びその製造方法、並びにデバイス - Google Patents
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また、特許文献2には、25~40質量%のFeと、Zr、Ti及びHfから選択される元素と、希土類元素と、Cuと、Coとを特定の割合で含有し、Cu濃度の高い相を有する永久磁石が開示されている。
質量百分率組成で、R:23~27%(Rは少なくともSmを含む希土類元素の合計)、Cu:4.0~5.0%、Fe:22~27%、Zr:1.7%~2.5%、残部がCo及び不可避不純物からなる合金を準備する工程(I)と、
前記合金を、比表面積が0.30m2/g以上の粉末とする粉砕工程(II)と、
前記粉末を成形体とする加圧成形工程(III)と、
前記成形体を焼結する工程(IV)と、
焼結後の成形体を溶体化処理する工程(V)と、
溶体化処理後の成形体を急冷する工程と(VI)、
溶体化処理後の成形体を熱処理する工程(VII)と、を有する。
なお、数値範囲を示す「~」は特に断りがない限り、その下限値及び上限値を含むものとする。
本実施形態の希土類コバルト永久磁石(以下、本永久磁石ともいう)は、質量百分率組成で、R:23~27%(Rは少なくともSmを含む希土類元素の合計)、Cu:4.0~5.0%、Fe:22~27%、Zr:1.7%~2.5%、残部がCo及び不可避不純物からなる希土類コバルトを含む金属間化合物であって、複数の結晶粒と粒界部を有し、ポアの最大径が40μm以下であることを特徴とする。
本永久磁石は、Feを22%と比較的多く含有しながら、ポアの最大径が40μm以下に抑制されているため、最大エネルギー積(BH)mや角形比(Hk/Hcj)などの磁気特性に優れている。
図1に示される通り、本永久磁石は、複数の結晶粒1と、当該各結晶粒1の境界となる結晶粒界2を有する。図1中の黒色の箇所がポア4に相当する。なお、図1中の3で示す灰色の箇所は希土類元素の酸化物でありポア4とは異なるものである。本永久磁石においてポア4の最大径は、当該光学顕微鏡像の中から最大径を有するポアを決定し当該ポアの径を最大径とする。ポアが円でない不定型の場合には最長となる幅を最大径とする。
結晶粒の大きさやポアの大きさは画像処理ソフトを用いるとより正確に把握することができる。
本永久磁石中、質量百分率で希土類元素Rは23~27%含有する。上記割合で含有することにより、磁気異方性が高く、且つ、高い保磁力を有する永久磁石が得られる。中でも、磁気特性が向上する点から23.5~26.5%が好ましい。
不可避不純物は、原料や製造工程から不可避的に混入する元素であって、具体的には、例えば、C、N、P、S、Al、Ti、Cr、Mn、Ni、Hf、Sn、Wなどが挙げられるが、これらに限定されない。本永久磁石において不可避不純物の含有割合は、本永久磁石全量に対し、質量百分率で、合計で5質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.1質量%以下であることが更に好ましい。
本発明の永久磁石は、磁壁移動時に2-17相と1-5相の2相間で磁壁がピンニングされることにより、保磁力が発現すると推定される。また、2相分離時にFeとCuそれぞれ2-17相と1-5相に濃縮することによって角形性が向上し、(BH)mが大きくなることから、磁気特性と組成比が大きく関与することが特徴である。さらに、2-17相と1-5相の組成比が試料全体にわたって一定であるほど良好な磁気特性を得ることができ、さらに、細かく加工した場合には歩留まりを向上させることができる。
本実施形態の希土類コバルト永久磁石の製造方法(以下、本製造方法ともいう)は、質量百分率組成で、R:23~27%(Rは少なくともSmを含む希土類元素の合計)、Cu:4.0~5.0%、Fe:22~27%、Zr:1.7%~2.5%、残部がCo及び不可避不純物からなる合金を準備する工程(I)と、
前記合金を、比表面積が0.30m2/g以上の粉末とする粉砕工程(II)と、
前記粉末を成形体とする加圧成形工程(III)と、
前記成形体を焼結する工程(IV)と、
焼結後の成形体を溶体化処理する工程(V)と、
溶体化処理後の成形体を急冷する工程と(VI)、
溶体化処理後の成形体を熱処理する工程(VII)と、を有する。
以下、各元素を配合する具体例について説明するが、本発明はこの方法に限定されるものではない。
まず原料として、所望の希土類元素、Fe、Cu、Coの各金属元素と、母合金を準備する。ここで、母合金として共晶温度の低い組成のものを選択することが、得られる合金の組成の均一化を図りやすい点から好ましい。本発明においては、母合金として、FeZr又はCuZrを選択して用いることが好ましい。FeZrとしては、一例としてFe20%Zr80%前後のものが好適である。また、CuZrとしては、一例としてCu50%Zr50%前後のものが好適である。
これらの原料を所望の組成となるように配合し、Al等の坩堝にいれ、1×10-2torr以下の真空中または不活性ガス雰囲気において高周波溶解炉により溶解することで、均一化した合金が得られる。更に、本発明においては当該溶解した合金を金型により鋳造して合金インゴットとする工程を含んでいてもよい。また、別法として、溶解した合金を銅ロールに滴下することにより1mm厚程度のフレーク上の合金を製造してもよい(ストリップキャスト法)。
また前記鋳造により合金インゴットとした場合、当該合金インゴットの溶体化温度で1~20時間熱処理してもよい。当該熱処理により、組成をより均一化し、最終製品のFe/Cu比のばらつきをより抑制することができる。なお、合金インゴットの溶体化温度は、合金の組成等に応じて適宜調整すればよい。
本実施形態において比表面積は、単位質量当たりの比表面積を表し、下記式(1)で表すことができる。
比表面積=表面積(m2)/質量(g) :式(1)
湿式粉砕法は、まず粗粉砕した合金に溶媒を添加しスラリー状とする。当該スラリーの粘度を低く調整することで、湿式粉砕後の微粉末の比表面積が増大する傾向にある。またボールミル法を用いる場合はボールの量を少なめに調整することが好ましい。これらの調整により合金粉末の流動性が高くなり、その結果剪断力が大きくなり、比表面積が大きくなるものと推定される。
微粉砕後の粉体の平均粒径は、後述する焼結工程の焼結時間を短縮することを可能とし、また、均一な永久磁石を製造する点から、平均粒径は1~10μmが好ましい。
横軸にP/Po、縦軸にP/V(Po-P)を取りプロットすると直線(BETプロット)が得られる。この直線の切片と傾きからVmが求められ、比表面積Sは下式(3)にから計算する。
S=Vm×N×Am
ここで、Sは比表面積、Nはアボガドロ数であり、Amは窒素ガス1分子の占める面積(0.162nm2)である。
本発明は、更に前記本永久磁石を有するデバイスを提供することができる。このようなデバイスの具体例としては、例えば、時計、電動モータ、各種計器、通信機、コンピューター端末機、スピーカー、ビデオディスク、センサなどが挙げられる。また、本発明の希土類コバルト永久磁石は、高い環境温度にあっても磁力を劣化しにくいため、自動車のエンジンルームで使用される角度センサ、イグニッションコイル、HEV(Hybrid electric vehicle)などの駆動モータ等にも好適に用いることができる。
表1の実施例1~4の組成になるように、各々Fe20%Zr80%の母合金及び各原料を調整し、高周波溶解炉により溶解し、鋳造して、合金インゴットを得た。
得られた母合金を不活性ガス中で平均約100~500μmになるように粗粉砕し、次いでボールミルを用いて不活性ガス中で粉末の比表面積が0.30m2/g、0.40m2/g、及び0.50m2/gになるように各々微粉砕を行った。
これらの粉末を各々15kOeの磁場中で1ton/cm2の圧力でプレスすることにより成形体を得た。
この成形体を0.001Paの真空中において1210℃で80分焼結した後、1145℃で50時間溶体化を行い、1000~600℃までを80℃/minの冷却速度で急冷した。急冷後、850℃で12時間保持し、続いて0.5℃/minの冷却速度で350℃まで徐冷する条件で時効し、実施例1~4の永久磁石を得た。得られた永久磁石の磁気特性を測定し、次いで組織観察を行った。得られた永久磁石の密度、(BH)m、Hcj、Hk/Hcj、ポアの最大径の評価結果を表1に示す。また、図1に実施例2の永久磁石の組織観察に用いた光学顕微鏡像を示す。
◎:20μm未満であった。
〇:20~40μmであった。
×:40μm超過であった。
上記実施例1~4において、比表面積が0.10m2/g、0.20m2/g、及び0.25m2/gになるように微粉砕を行った以外は実施例1~4と同様にして、比較例1~4の永久磁石を得た。得られた永久磁石は、実施例1~4と同様に測定を行った。結果を表1に示す。また、図2に比較例3の永久磁石の組織観察に用いた光学顕微鏡像を示す。
表2の実施例5~8の組成になるように、各々Fe20%Zr80%の母合金及び各原料を調整し、高周波溶解炉により溶解し、鋳造して、合金インゴットを得た。
得られた母合金を不活性ガス中で平均約100~500μmになるように粗粉砕し、次いでボールミルを用いて不活性ガス中で粉末の比表面積が0.30m2/g、及び0.35m2/gになるように各々微粉砕を行った。
これらの粉末を各々15kOeの磁場中で1ton/cm2の圧力でプレスすることにより成形体を得た。
この成形体を0.01Paの真空中において、各々1180℃、1200℃、又は1220℃で120分焼結した後、1130℃で90時間溶体化を行い、1000~600℃までを80℃/minの冷却速度で急冷した。急冷後、850℃で12時間保持し、続いて0.5℃/minの冷却速度で350℃まで徐冷する条件で時効し、実施例5~8の永久磁石を得た。得られた永久磁石は、実施例1~4と同様に測定を行った。結果を表2に示す。
表2の比較例5~7の組成になるように、各々Fe20%Zr80%の母合金及び各原料を調整し、高周波溶解炉により溶解し、鋳造して、合金インゴットを得た。
得られた母合金を不活性ガス中で平均約100~500μmになるように粗粉砕し、次いでボールミルを用いて不活性ガス中で粉末の比表面積が0.25m2/gになるように各々微粉砕を行った。
これらの粉末を各々15kOeの磁場中で1ton/cm2の圧力でプレスすることにより成形体を得た。
この成形体を0.01Paの真空中において、各々1180℃、1200℃、又は1220℃で120分焼結した後、1130℃で90時間溶体化を行い、1000~600℃までを80℃/minの冷却速度で急冷した。急冷後、850℃で12時間保持し、続いて0.5℃/minの冷却速度で350℃まで徐冷する条件で時効し、比較例5~7の永久磁石を得た。得られた永久磁石は、実施例1~4と同様に測定を行った。結果を表2に示す。また、図3に比較例5の永久磁石の組織観察に用いた光学顕微鏡像を示す。
表3の実施例9~13の組成になるように、各々Fe20%Zr80%の母合金及び各原料を調整し、高周波溶解炉により溶解し、鋳造して、合金インゴットを得た。
得られた母合金を不活性ガス中で平均約100~500μmになるように粗粉砕し、次いでボールミルを用いて不活性ガス中で粉末の比表面積が0.30m2/g、及び0.45m2/gになるように各々微粉砕を行った。
これらの粉末を各々15kOeの磁場中で1ton/cm2の圧力でプレスすることにより成形体を得た。
この成形体を0.1Paの真空中において、1215℃で、各々20分、130分、又は240分焼結した後、1160℃で70時間溶体化を行い、1000~600℃までを80℃/minの冷却速度で急冷した。急冷後、850℃で12時間保持し、続いて0.5℃/minの冷却速度で350℃まで徐冷する条件で時効し、実施例9~13の永久磁石を得た。得られた永久磁石は、実施例1~4と同様に測定を行った。結果を表3に示す。
表3の比較例8~10の組成になるように、各々Fe20%Zr80%の母合金及び各原料を調整し、高周波溶解炉により溶解し、鋳造して、合金インゴットを得た。
得られた母合金を不活性ガス中で平均約100~500μmになるように粗粉砕し、次いでボールミルを用いて不活性ガス中で粉末の比表面積が0.25m2/gになるように各々微粉砕を行った。
これらの粉末を各々15kOeの磁場中で1ton/cm2の圧力でプレスすることにより成形体を得た。
この成形体を0.1Paの真空中において、1215℃で、各々20分、130分、又は240分焼結した後、1160℃で70時間溶体化を行い、1000~600℃までを80℃/minの冷却速度で急冷した。急冷後、850℃で12時間保持し、続いて0.5℃/minの冷却速度で350℃まで徐冷する条件で時効し、比較例8~10の永久磁石を得た。得られた永久磁石は、実施例1~4と同様に測定を行った。結果を表3に示す。
表4の実施例14~17の組成になるように、各々Fe20%Zr80%の母合金及び各原料を調整し、高周波溶解炉により溶解し、鋳造して、合金インゴットを得た。
得られた母合金を不活性ガス中で平均約100~500μmになるように粗粉砕し、次いでボールミルを用いて不活性ガス中で粉末の比表面積が0.30m2/g、及び0.60m2/gになるように各々微粉砕を行った。
これらの粉末を各々15kOeの磁場中で1ton/cm2の圧力でプレスすることにより成形体を得た。
この成形体を1Paの真空中において、1190℃で200分焼結した後、各々1120℃、1155℃及び1180℃で40時間溶体化を行い、1000~600℃までを80℃/minの冷却速度で急冷した。急冷後、850℃で12時間保持し、続いて0.5℃/minの冷却速度で350℃まで徐冷する条件で時効し、実施例14~17の永久磁石を得た。得られた永久磁石は、実施例1~4と同様に測定を行った。結果を表4に示す。
表4の比較例11~13の組成になるように、各々Fe20%Zr80%の母合金及び各原料を調整し、高周波溶解炉により溶解し、鋳造して、合金インゴットを得た。
得られた母合金を不活性ガス中で平均約100~500μmになるように粗粉砕し、次いでボールミルを用いて不活性ガス中で粉末の比表面積が0.20m2/g、及び0.25m2/gになるように各々微粉砕を行った。
これらの粉末を各々15kOeの磁場中で1ton/cm2の圧力でプレスすることにより成形体を得た。
この成形体を1Paの真空中において、1190℃で200分焼結した後、各々1120℃、及び1180℃で40時間溶体化を行い、1000~600℃までを80℃/minの冷却速度で急冷した。急冷後、850℃で12時間保持し、続いて0.5℃/minの冷却速度で350℃まで徐冷する条件で時効し、比較例11~13の永久磁石を得た。得られた永久磁石は、実施例1~4と同様に測定を行った。結果を表4に示す。
表5の実施例18~21の組成になるように、各々Fe20%Zr80%の母合金及び各原料を調整し、高周波溶解炉により溶解し、鋳造して、合金インゴットを得た。
得られた母合金を不活性ガス中で平均約100~500μmになるように粗粉砕し、次いでボールミルを用いて不活性ガス中で粉末の比表面積が0.30m2/g、及び0.55m2/gになるように各々微粉砕を行った。
これらの粉末を各々15kOeの磁場中で1ton/cm2の圧力でプレスすることにより成形体を得た。
この成形体を50Paの真空中において、1205℃で150分焼結した後、各々1150℃で5時間、65時間又は120時間溶体化を行い、1000~600℃までを80℃/minの冷却速度で急冷した。急冷後、850℃で12時間保持し、続いて0.5℃/minの冷却速度で350℃まで徐冷する条件で時効し、実施例18~21の永久磁石を得た。得られた永久磁石は、実施例1~4と同様に測定を行った。結果を表5に示す。
表5の比較例14~16の組成になるように、各々Fe20%Zr80%の母合金及び各原料を調整し、高周波溶解炉により溶解し、鋳造して、合金インゴットを得た。
得られた母合金を不活性ガス中で平均約100~500μmになるように粗粉砕し、次いでボールミルを用いて不活性ガス中で粉末の比表面積が0.15m2/g、及び0.25m2/gになるように各々微粉砕を行った。
これらの粉末を各々15kOeの磁場中で1ton/cm2の圧力でプレスすることにより成形体を得た。
この成形体を50Paの真空中において、1205℃で150分焼結した後、各々1150℃で5時間、又は120時間溶体化を行い、1000~600℃までを80℃/minの冷却速度で急冷した。急冷後、850℃で12時間保持し、続いて0.5℃/minの冷却速度で350℃まで徐冷する条件で時効し、実施例14~16の永久磁石を得た。得られた永久磁石は、実施例1~4と同様に測定を行った。結果を表5に示す。
表6の実施例22~25の組成になるように、各々Fe20%Zr80%の母合金及び各原料を調整し、高周波溶解炉により溶解し、鋳造して、合金インゴットを得た。
得られた母合金を不活性ガス中で平均約100~500μmになるように粗粉砕し、次いでボールミルを用いて不活性ガス中で粉末の比表面積が0.30m2/g、及び0.70m2/gになるように各々微粉砕を行った。
これらの粉末を各々15kOeの磁場中で1ton/cm2の圧力でプレスすることにより成形体を得た。
この成形体を各々0.001Pa、1Pa、又は1000Paの真空中において、1185℃で210分焼結した後、1140℃で100時間溶体化を行い、1000~600℃までを80℃/minの冷却速度で急冷した。急冷後、850℃で12時間保持し、続いて0.5℃/minの冷却速度で350℃まで徐冷する条件で時効し、実施例22~25の永久磁石を得た。得られた永久磁石は、実施例1~4と同様に測定を行った。結果を表6に示す。
表6の比較例17~18の組成になるように、各々Fe20%Zr80%の母合金及び各原料を調整し、高周波溶解炉により溶解し、鋳造して、合金インゴットを得た。
得られた母合金を不活性ガス中で平均約100~500μmになるように粗粉砕し、次いでボールミルを用いて不活性ガス中で粉末の比表面積が0.25m2/gになるように各々微粉砕を行った。
これらの粉末を各々15kOeの磁場中で1ton/cm2の圧力でプレスすることにより成形体を得た。
この成形体を各々0.001Pa又は1000Paの真空中において、1185℃で210分焼結した後、1140℃で100時間溶体化を行い、1000~600℃までを80℃/minの冷却速度で急冷した。急冷後、850℃で12時間保持し、続いて0.5℃/minの冷却速度で350℃まで徐冷する条件で時効し、比較例17~18の永久磁石を得た。得られた永久磁石は、実施例1~4と同様に測定を行った。結果を表6に示す。
一方、微粉末の比表面積が0.30m2/g未満の粉末を使用した比較例1~16の永久磁石は実施例と同じ熱処理条件であっても、密度≧8.25g/cm3、(BH)m≧260kJ/m3、Hcj≧1600A/m、Hk/Hcj≧65%の全条件を満足するものではなく、ポアの最大径も40μm以上であった。
一方、微粉末の比表面積が0.30m2/g未満の粉末を使用した比較例17~18永久磁石は実施例と同じ熱処理条件であっても、密度≧8.25g/cm3、(BH)m≧260kJ/m3、Hcj≧1600A/m、Hk/Hcj≧65%の全条件を満足するものではなく、ポアの最大径も40μm以上であった。
2 結晶粒界
3 酸化物
4 ポア
Claims (4)
- 質量百分率組成で、R:23~27%(Rは少なくともSmを含む希土類元素の合計)、Cu:4.0~5.0%、Fe:22~27%、Zr:1.7%~2.5%、残部がCo及び不可避不純物からなる希土類コバルトを含む金属間化合物であって、
複数の結晶粒と粒界を有し、ポアの最大径が40μm以下であり、
比表面積が0.3m 2 /g以上の粉末の焼結体を含む、希土類コバルト永久磁石。 - 焼結体密度が8.25g/cm3以上、最大エネルギー積が260kJ/m3以上、固有保磁力が1600kA/m以上、Brの90%を示すときの逆磁界の大きさをHkとしたとき、Hk/Hcjが65%以上である、請求項1に記載の希土類コバルト永久磁石。
- 質量百分率組成で、R:23~27%(Rは少なくともSmを含む希土類元素の合計)、Cu:4.0~5.0%、Fe:22~27%、Zr:1.7%~2.5%、残部がCo及び不可避不純物からなる合金を準備する工程(I)と、
前記合金を、比表面積が0.3m2/g以上の粉末とする粉砕工程(II)と、
前記粉末を成形体とする加圧成形工程(III)と、
前記成形体を焼結する工程(IV)と、
焼結後の成形体を溶体化処理する工程(V)と、
溶体化処理後の成形体を急冷する工程と(VI)、
溶体化処理後の成形体を熱処理する工程(VII)と、を有する、
希土類コバルト永久磁石の製造方法。 - 請求項1又は2に記載の希土類コバルト永久磁石を有する、デバイス。
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