以下に、本願に係る提供装置、提供方法および提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提供装置、提供方法および提供プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[実施形態]
〔1-1.情報提供装置の一例について〕
まず、図1を用いて、提供装置の一例である情報提供装置が実行する提供処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報提供装置が実行する提供処理の一例を示す図である。
情報提供装置10は、以下に説明する提供処理を実行する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステムにより実現される。また、情報提供装置10は、インターネット等の所定のネットワークN(例えば、図3参照)を介して、利用者が使用する利用者端末100や、出品者端末201、202(以下、「出品者端末200」と総称する。)と相互に通信可能である。なお、情報提供装置10は、任意の数の利用者端末100や出品者端末200と通信可能であってもよい。
利用者端末100は、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、3G(3rd Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。なお、利用者端末100は、スマートデバイスのみならず、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であってもよい。
出品者端末200は、電子商店街に商品やサービス等といった各種の取引対象を出品する出品者が使用する端末装置であり、例えば、サーバ装置やPC(Personal Computer)等により実現される。例えば、出品者端末200は、電子商店街に店舗を有する出品者が、自身の店舗において販売される取引対象の情報を登録する際等に使用する端末装置である。
〔1-2.一般的な電子商店街における取引対象の購入について〕
ここで、情報提供装置10は、利用者に対してモール型の電子商店街に関するサービスの提供を行う。以下、情報提供装置10が実行する提供処理に先駆けて、一般的なモール型の電子商店街における取引対象の購入処理の一例について説明する。
例えば、電子商店街に関するサービスの提供を行う提供装置は、各出品者端末200から取引対象の登録を受付ける。例えば、提供装置は、取引対象の名称、画像、取引対象の説明、メーカー、JANコード等といった取引対象の識別情報、販売単位数、価格、および送料等の登録を受付ける。このような場合、提供装置は、各出品者が個別に登録した取引対象をそれぞれ別個の取引対象として管理する。
ここで、各出品者は、同一の取引対象に対してそれぞれ異なる価格や送料を設定する場合がある。このため、提供装置は、各出品者が出品した取引対象の情報を個別に利用者に提供する。例えば、提供装置は、利用者から取引対象を検索するための検索クエリを受付けると、各出品者により登録された取引対象から検索クエリと対応する取引対象を検索し、検索した取引対象を示す情報を利用者に提供する。
より具体的な例を挙げると、提供装置は、検索クエリと対応する取引対象を出品者#Aと出品者#Bとが出品している場合、出品者#Aにより登録された取引対象の情報と、出品者#Bにより登録された取引対象の情報とが配置された検索結果を生成する。例えば、提供装置は、出品者#Aが登録した取引対象の画像のサムネイル、価格および送料をまとめたコンテンツと、出品者#Bが登録した取引対象の画像のサムネイル、価格および送料をまとめたコンテンツとを個別に生成し、生成した各コンテンツを所定の条件(例えば、価格順等)で並べた検索結果を生成する。そして、提供装置は、検索結果を利用者に対して提供する。
〔1-3.提供処理の概要について〕
しかしながら、各出品者が登録した情報を個別に提供した場合は、取引対象の販売や購入を円滑に実現できているとは言えない場合がある。
例えば、検索クエリと対応する取引対象を複数の出品者が出品していた場合、各出品者により登録された情報がそれぞれ提供されることとなる。このような場合、利用者は、取引対象を出品する出品者の中から、購入元となる出品者を選択し、その後、取引対象の購入を行うこととなる。しかしながら、各出品者が設定した価格や送料にあまり違いが無い場合や、出品者の別を利用者が気にしない場合は、単純に手間がかかることとなる。
また、家電装置等といった比較的高価な取引対象や、各種の保証が求められる取引対象を購入する場合は、信用できる出品者やより安価な価格を設定している出品者等、利用者の所望に合った出品者を選択する動機づけが強く生じると考えられる。しかしながら、トイレットペーパーや乾電池、ボトル入り飲料等といった日用品については、価格の差があまり大きくなく、最終的に利用者が購入しなければならない取引対象であるため、出品者を選択する動機づけがあまり強くない。
このように、電子商店街において出品される取引対象には、利用者が出品者を選択しようとする取引対象と、そうではない取引対象とが含まれると考えられる。また、利用者が出品者を選択しようとしない取引対象について、複数の出品者に関する情報を提供したとしても、利用者にとっては、利便性が高いとは言えない。
そこで、情報提供装置10は、以下の提供処理を実行する。まず、情報提供装置10は、電子商店街に出品された所定の取引対象自体を示す情報である対象情報を利用者に提供する。続いて、情報提供装置10は、利用者により対象情報が選択された場合は、所定の条件に基づいて、所定の取引対象を出品した複数の出品者のうち、いずれかの出品者を選択する。そして、情報提供装置10は、選択された選択出品者により出品された所定の取引対象に関する情報を利用者に提供する。
以下、図1を用いて、情報提供装置10が実行する提供処理の一例について説明する。まず、情報提供装置10は、各出品者から各店舗において販売される取引対象の登録をそれぞれ個別に受け付ける(ステップS1)。例えば、情報提供装置10は、電子商店街において店舗#Aを有する出品者から取引対象「ミネラルウォーター#A」の出品を受付けるとともに、店舗#Bを有する出品者からも取引対象「ミネラルウォーター#A」の出品を受付ける。また、情報提供装置10は、各出品者から、取引対象の価格や送料、販売単位の登録等を受付ける。
このような場合、情報提供装置10は、取引対象単位で、取引対象を示す対象情報を生成する(ステップS2)。例えば、情報提供装置10は、ある取引対象「ミネラルウォーター#A」を複数の出品者がそれぞれ独自に出品している場合、取引対象「ミネラルウォーター#A」の名称や容量等、取引対象自体を示す情報を収集し、収集した情報をまとめた対象情報を生成する。ここで、対象情報には、各出品者の情報や、各出品者が独自に設定した価格や送料の情報が含まれていないものとする。すなわち、情報提供装置10は、取引対象そのものを示し取引対象を取り扱う出品者に関するの情報以外の情報を生成する。
例えば、情報提供装置10は、各出品者により登録された情報から、取引対象「ミネラルウォーター#A」自体を示す対象情報として、メーカー「○○ドリンコ株式会社」や名称「ミネラルウォーター#A」を特定する。なお、情報提供装置10は、例えば、取引対象の名称やJANコード等をキーとして、ウェブ検索等により取引対象の対象情報を収集してもよい。また、情報提供装置10は、取引対象「ミネラルウォーター#A」とは異なる取引対象「ミネラルウォーター#B」や取引対象「ミネラルウォーター#C」が出品されている場合、取引対象「ミネラルウォーター#B」や取引対象「ミネラルウォーター#C」ごとに、対象情報を生成する。
そして、情報提供装置10は、対象情報を利用者端末100に対して配信する(ステップS3)。例えば、情報提供装置10は、クエリ情報を利用者端末100から受付けると、受付けたクエリ情報と対応する対象情報を検索する。そして、情報提供装置10は、検索された対象情報をまとめた対象情報コンテンツC10を配信する。
例えば、図1に示す例では、対象情報コンテンツC10には、取引対象「ミネラルウォーター#A」の対象情報として、取引対象「ミネラルウォーター#A」の画像、「○○ドリンコ株式会社」といった取引対象のメーカー、「ミネラルウォーター#A」といった取引対象の名称、「500ml×48本」といった取引対象の容量や販売単位を示す情報が配置された情報が含まれる。また、対象情報コンテンツC10には、取引対象「ミネラルウォーター#B」の対象情報として、取引対象「ミネラルウォーター#B」の画像、「○○ドリンコ株式会社」といった取引対象のメーカー、「ミネラルウォーター#B」といった取引対象の名称、「500ml×48本」といった取引対象の容量や販売単位を示す情報が配置された情報が含まれる。
また、対象情報コンテンツC10には、取引対象「ミネラルウォーター#C」の対象情報として、取引対象「ミネラルウォーター#C」の画像、「株式会社○○アクア」といった取引対象のメーカー、「ミネラルウォーター#C」といった取引対象の名称、「500ml×48本」といった取引対象の容量や販売単位を示す情報が配置された情報が含まれる。また、対象情報コンテンツC10には、各取引対象の対象情報とともに、「最安値で商品をカートに入れる」といったカート投入ボタンが対象情報ごとに配置される。そして、情報提供装置10は、各対象情報を配置した対象情報コンテンツC10を利用者端末100に配信する。
また、情報提供装置10は、利用者から対象情報の選択を受付ける(ステップS4)。例えば、情報提供装置10は、利用者がいずれかのカート投入ボタンを選択した場合は、選択されたカート投入ボタンと対応する対象情報を特定する。そして、情報提供装置10は、選択された対象情報と対応する取引対象を出品した出品者を特定する(ステップS5)。そして、情報提供装置10は、特定した出品者の中から、所定の条件に基づいて、いずれかの出品者を選択出品者として選択し、選択した選択出品者が出品した取引対象を、利用者の仮想的なカート(以下、「仮想カート」と記載する。)に投入する(ステップS6)。
続いて、情報提供装置10は、仮想カートの確認要求を受付けた場合は(ステップS7)、仮想カートに投入された取引対象の情報を利用者に対して提供する。すなわち、情報提供装置10は、選択出品者が出品した取引対象の情報を利用者に対して提供する(ステップS8)。例えば、図1に示す例では、情報提供装置10は、仮想カートに投入された取引対象を示す投入対象コンテンツC20を生成する。なお、図1に示す例では、取引対象「ミネラルウォーター#A」の対象情報と、取引対象「乾電池#A」の対象情報とを選択した際に生成する投入対象コンテンツC20の一例について記載した。
例えば、情報提供装置10は、利用者が取引対象「ミネラルウォーター#A」の対象情報を選択した場合は、選択された対象情報と対応する取引対象「ミネラルウォーター#A」を出品した店舗#Aおよび店舗#Bを特定する。そして、情報提供装置10は、所定の条件に基づいて、店舗#Aおよび店舗#Bから選択出品者の選択を行う。例えば、情報提供装置10は、店舗#Aが取引対象「ミネラルウォーター#A」に対して設定した価格や送料と、店舗#Bが取引対象「ミネラルウォーター#A」に対して設定した価格や送料とを比較する。そして、情報提供装置10は、価格が最も安い店舗(例えば、店舗#A)を選択出品者として選択する。また、例えば、情報提供装置10は、利用者が取引対象「乾電池#A」の対象情報を選択した場合についても、同様に、選択出品者(例えば、店舗#B)の選択を行う。
そして、情報提供装置10は、取引対象「ミネラルウォーター#A」の価格等、選択出品者である店舗#Aによって設定された取引対象「ミネラルウォーター#A」の情報と、取引対象「乾電池#A」の価格等、選択出品者である店舗#Bによって設定された取引対象「店舗#B」の情報とを配置した投入対象コンテンツC20を生成する。例えば、情報提供装置10は、取引対象「ミネラルウォーター#A」の対象情報と共に、「店舗#Aより購入」といった選択店舗を示す情報と、選択出品者である店舗#Aによって設定された価格「1800円」とを配置した投入対象コンテンツC20を生成する。また、例えば、情報提供装置10は、取引対象「乾電池#A」の対象情報と共に、「店舗#Bより購入」といった選択店舗を示す情報と、選択出品者である店舗#Bによって設定された価格「360円」とを配置した投入対象コンテンツC20を生成する。
なお、情報提供装置10は、仮想カート内の商品の決済を行うための決済ボタン(例えば、「まとめて決済」といった文言が配置されたボタン)が配置された投入対象コンテンツC20を提供してもよい。すなわち、情報提供装置10は、選択出品者から取引対象を購入するためのコンテンツとして、決済ボタンを表示してもよい。このような決済ボタンが選択された場合、情報提供装置10は、各取引対象を選択出品者から購入するための各種決済処理を実行する。すなわち、情報提供装置10は、選択出品者から取引対象を購入するためのコンテンツが選択された場合は、利用者が仮想カート内の取引対象を選択出品者から購入したものとして、所定の決済処理を実行することとなる。
また、情報提供装置10は、各取引対象ごとに、各取引対象の購入元となる店舗を変更するための変更ボタン(例えば、「店舗変更」といった文言が配置されたボタン)、すなわち、選択出品者を利用者の意図に応じて変更するためのが配置された投入対象コンテンツC20を提供してもよい。このような変更ボタンが選択された場合、情報提供装置10は、対応する取引対象について各出品者が登録した価格等の情報を特定し、特定した各情報を利用者に対して提供する。そして、情報提供装置10は、利用者がいずれかの情報を選択した場合は、選択した情報を登録した出品者を新たな選択出品者とし、前の選択出品者が出品した取引対象を利用者の仮想カートから除外し、新たな選択出品者が出品した取引対象を利用者の仮想カートに投入しなおす。
このように、情報提供装置10は、各出品者が個別に登録した取引対象をそれぞれ個別に利用者に対して提供するのではなく、取引対象単位で、電子商店街に出品された取引対象の対象情報を利用者提供する。そして、情報提供装置10は、利用者が対象情報を選択した場合は、対象情報が示す取引対象を出品した出品者の中から、所定の条件に基づいて、実際に利用者の仮想カートに投入する取引対象を出品した出品者を選択出品者として自動的に選択する。このような処理の結果、情報提供装置10は、出品者同士の比較を利用者に行わせずとも、利用者が所望する取引対象の購入を実現するので、取引対象の販売や購入の流れをより円滑にすることができる。
〔1-4.対象情報について〕
ここで、情報提供装置10は、利用者による取引対象の購入を円滑にすることができるのであれば、任意の単位で、各出品者が個別に出品した取引対象の情報をまとめた対象情報を生成してよい。例えば、情報提供装置10は、各出品者が個別に出品した取引対象の情報を、取引対象の名称でまとめた対象情報を生成してもよい。また、情報提供装置10は、JANコード等、同じ識別情報が付与された取引対象の情報をまとめた対象情報を生成すればよい。
例えば、取引対象には、名称、メーカー、内容量、JANコード等といった取引対象自体を示す情報であって、それぞれ異なる属性を有する情報が付与される。そこで、情報提供装置10は、任意の属性を有する情報の組み合わせごとに、取引対象の情報をまとめた対象情報の生成を行ってよい。例えば、情報提供装置10は、名称とメーカーとの組合せごとに、取引対象自体の情報をまとめた対象情報を生成してもよい。また、情報提供装置10は、取引対象の名称と取引対象の内容量ごとに対象情報を生成してもよい。
また、例えば、電子商店街においては、取引対象そのものが同一であってもしても、仮想的なカートに投入される際の単位数によって異なる価格が設定される場合がある。例えば、ミネラルウォーターや乾電池等は、1本単位で出品される場合もあれば、24本等、まとまった数で出品される場合もある。そこで、情報提供装置10は、各出品者により登録された販売単位の数ごとに、対象情報を生成してもよい。
例えば、情報提供装置10は、取引対象「ミネラルウォーター#A」を12本単位で出品する出品者と、24本単位で出品する出品者とが存在する場合、取引対象「ミネラルウォーター#A」が12本単位で販売されている旨の対象情報と、取引対象「ミネラルウォーター#A」が24本単位で販売されている旨の対象情報とをそれぞれ個別に生成してもよい。
また、例えば、電子商店街においては、階層を有する取引対象のカテゴリが設定されており、各カテゴリに対応する取引対象が登録されることとなる。そこで、情報提供装置10は、取引対象が属するカテゴリごとに、対象情報を生成してもよい。例えば、情報提供装置10は、カテゴリ「ミネラルウォーター」を示す対象情報を生成し、生成した対象情報が選択された場合は、カテゴリ「ミネラルウォーター」に属する取引対象を出品した出品者の中から、仮想カートに投入する取引対象の出品者を選択し、選択した出品者により出品された取引対象を仮想カートに投入すればよい。
このように、情報提供装置10は、取引対象を任意の条件に応じてグループ化し、各グループを示す情報を対象情報として提供すればよい。すなわち、情報提供装置10は、取引対象のペルソナを生成し、生成したペルソナを利用者に対して提供する。なお、単一のペルソナが示す取引対象をどのような単位でまとめるかについては、例えば、利用者が取引対象を購入する際に、どのような単位で取引対象を購入したいと考えているのか(例えば、ミネラルウォーターをメーカー指定で購入するのか、どのメーカーでもいいからミネラルウォーターを購入したいのか)に応じて、任意の単位が採用可能である。
また、情報提供装置10は、対象情報として、少なくとも、取引対象の名称若しくは取引対象の画像を提供すればよい。例えば、情報提供装置10は、名称が同一である取引対象の情報をまとめた対象情報を生成する。そして、情報提供装置10は、対象情報が示す取引対象の名称を示す対象情報を提供すればよい。また、情報提供装置10は、JANコードやメーカー等、複数の出品者によって個別に出品された取引対象に関する情報のうち、相互に共通する情報を対象情報として利用者に提供すればよい。
また、情報提供装置10は、対象情報が示す取引対象の画像として各種出品者が登録した画像の中から、いずれかの画像を選択する。例えば、情報提供装置10は、取引対象が撮像された画像や背景が無い画像、もしくは、出品者が付与したと推定される文字列が含まれていない画像等、取引対象を一般的に示すことができる画像(すなわち、取引対象自体を示す画像)を選択し、選択した画像を利用者に提供すればよい。このような画像の選択は、各種の画像解析技術により実現可能である。
〔1-5.利用者に提供される選択出品者の情報について〕
ここで、情報提供装置10は、利用者が選択した対象情報と対応する取引対象が投入される仮想カートの情報を示す際に、選択出品者により出品された取引対象に関する情報を提供した。ここで、情報提供装置10は、任意のタイミングで、選択出品者により出品された取引対象に関する情報を提供すればよい。例えば、情報提供装置10は、利用者が対象情報を選択した際に、選択出品者の選択を行い、選択された選択出品者の名称や選択出品者が設定した価格等を利用者に提供してもよい。より具体的な例を挙げると、情報提供装置10は、対象情報コンテンツC10の全面に、選択された選択出品者の名称や選択出品者が設定した価格等を示す情報をオーバーラップして表示し、選択出品者が出品した取引対象を仮想カートに投入して良いか否かの問合せを利用者に対して提示してもよい。
また、情報提供装置10は、選択出品者を示す情報、もしくは、選択出品者が設定した情報を含むのであれば、任意の情報を、選択出品者により出品された取引対象に関する情報として提供して良い。例えば、情報提供装置10は、選択出品者が設定した取引対象の価格や送料に関する情報を少なくとも提示すればよい。また、例えば、情報提供装置10は、選択出品者が設定した取引対象の配送に要する期間等を示す情報を提示してもよい。すなわち、情報提供装置10は、上述した情報以外にも、利用者が選択した対象情報に対応する取引対象(以下、「選択対象」と記載する。)について、選択出品者により登録された情報であれば、任意の情報を提示してよい。
〔1-6.出品者の選択条件について〕
ここで、情報提供装置10は、利用者が選択した対象情報と対応する取引対象を出品した出品者のうち、販売元とする出品者を選択するのであれば、任意の出品者を選択出品者として選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者が選択した対象情報と対応する取引対象の中から、所定の条件を満たす取引対象を選択し、選択した取引対象を出品した出品者の選択を行ってもよい。また、情報提供装置10は、利用者が選択した対象情報と対応する取引対象を出品者の中から、所定の条件を満たす出品者を選択してもよい。すなわち、情報提供装置10は、各出品者が出品した取引対象が満たす条件に応じて出品者を選択してもよく、各出品者が満たす条件に応じて出品者を選択してもよい。
例えば、情報提供装置10は、選択対象を出品した複数の出品者を対応出品者として特定する。そして、情報提供装置10は、対象出品者が個別に設定した選択対象の価格に基づいて、対応出品者からいずれかの出品者を選択出品者として選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、対応出品者のうち、選択対象に対し最も安い価格を設定した出品者を優先的に選択してもよい。また、例えば、情報提供装置10は、対応出品者が個別に設定した選択対象を配送する際の送料に基づいて、対応出品者のうち、いずれかの出品者を選択出品者として優先的に選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、対応出品者のうち、選択対象の送料が最も安い出品者を選択出品者として優先的に選択してもよい。また、例えば、情報提供装置10は、選択対象の価格と送料との和が最も安い出品者を選択出品者として優先的に選択してもよい。
また、例えば、情報提供装置10は、選択対象が利用者が指定した場所まで配送されるまでの期間に基づいて、対応出品者のうち、いずれかの出品者を選択出品者として選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者が指定した場所まで配送されるまでの期間が最も短い出品者を選択出品者として選択してもよい。より具体的な例を挙げると、情報提供装置10は、利用者が電子商店街にログインしており、過去に利用者が設定した配送先の住所が登録されている場合は、その住所まで配送されるまでの期間が最も短い出品者を選択出品者として優先的に選択してもよい。
また、情報提供装置10は、利用者の属性に基づいて、対応出品者のうち、いずれかの出品者を選択出品者として選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者の属性と、対応出品者の属性との一致度に基づいて、選択出品者を選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者の性別が「女性」である場合は、対応出品者のうち、女性の利用者が取引対象を頻繁に購入する出品者を優先的に選択してもよい。すなわち、情報提供装置10は、利用者の属性と、対応出品者を利用する利用者の属性との共通性に基づいて、選択出品者の選択を行ってもよい。また、例えば、情報提供装置10は、利用者の住所と、対応出品者が取引対象を発送する場所との距離を特定し、特定した距離が短い程、優先的に選択出品者として選択してもよい。
また、情報提供装置10は、各出品者からターゲットとする利用者の属性を示すターゲット情報の登録を受付ける。そして、情報提供装置10は、対応出品者のうち、利用者の属性とターゲット情報との一致度が最も高い対応出品者を優先的に選択出品者として選択してもよい。なお、情報提供装置10は、性別や年代といったデモグラフィック属性のみならず、趣味趣向といったサイコグラフィック属性に基づいて、選択出品者を選択してよい。
また、情報提供装置10は、利用者の購買履歴に基づいて、対応出品者のうち、いずれかの出品者を選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、対応出品者ごとに、対応情報を選択した利用者が取引対象を購入した回数や額を特定し、特定した回数や額が多い対応出品者を融点的に選択出品者として選択してもよい。
また、情報提供装置10は、上述した条件以外にも、任意の条件に基づいて、選択出品者の選択を行ってよい。すなわち、情報提供装置10は、利用者や対象出品者、選択対象等の各種の情報に基づいて、利用者が各対応出品者から選択対象を購入するであろう確度を推定し、推定した確度が最も高い対象出品者を選択出品者として選択すればよい。また、情報提供装置10は、上述した各種の条件のうち、任意の複数のを組み合わせて選択出品者の選択を行ってもよい。
〔1-7.選択条件の提示について〕
なお、情報提供装置10は、選択出品者を選択する際の条件を利用者に対して提示してもよい。例えば、情報提供装置10は、対応出品者の中から、選択対象の価格が最も安い出品者を選択出品者として選択する場合は、選択対象の価格が最も安い出品者が選択される旨の情報を利用者に対して提示してもよい。より具体的な例を挙げると、情報提供装置10は、対象情報と対応する取引対象を仮想カートに投入するためのボタン上に「最安値で商品をカートに入れる」といった選択出品者を選択する際に考慮される条件を示す情報(すなわち、「最安値」といった文字列)を表示してもよい。
また、情報提供装置10は、利用者の属性等に応じて選択条件をその都度変更してもよい。また、情報提供装置10は、例えば、予め利用者から選択条件の指定を受付けてもよい。例えば、情報提供装置10は、選択条件として、「価格が最も安い」および「取引対象が明日到着する」といった条件をあらかじめ受付けている場合は、対象出品者のうち、選択対象の価格が最も安く、かつ、利用者が指定した住所までの配送日時が1日以内である出品者を優先的に選択してもよい。
〔1-8.複数の取引対象が選択された場合の処理〕
ここで、情報提供装置10は、利用者によりそれぞれ異なる取引対象を示す複数の対象情報が選択された場合は、取引対象ごとに、対象出品者からいずれかの出品者を選択出品者として選択する。例えば、情報提供装置10は、取引対象「ミネラルウォーター#A」の対象情報と取引対象「乾電池#A」の対象情報とが選択された場合は、取引対象「ミネラルウォーター#A」と取引対象「乾電池#A」とのそれぞれについて、選択出品者の選択を行う。
ここで、情報提供装置10は、利用者が対象情報を選択する度に、それまでに利用者が選択した全ての選択対象について、選択出品者を選択し直してもよい。すなわち、情報提供装置10は、それぞれ異なる複数の取引対象について、各取引対象の対象情報を利用者に提供し、利用者により対象情報が選択される度に、所定の期間内に選択された全ての対象情報と対応する取引対象をそれぞれ特定し、特定した取引対象ごとに、選択出品者を選択しなおしてもよい。例えば、情報提供装置10は、可能な限り各選択対象の選択出品者を同じ出品者にまとめてもよい。
例えば、情報提供装置10は、利用者から検索クエリ「ミネラルウォーター」を受け付けた場合は、検索クエリ「ミネラルウォーター」と対応する対象情報を利用者に提供する。そして、利用者が取引対象「ミネラルウォーター#A」の対象情報を選択した場合は、取引対象「ミネラルウォーター#A」の対応出品者の中から、出品者「店舗#A」を選択出品者として選択し、出品者「店舗#A」が出品した取引対象「ミネラルウォーター#A」を仮想カートに投入する。
続いて、情報提供装置10は、仮想カートに投入された取引対象の決済を行うことなく、利用者から新たな検索クエリ「乾電池」を受付けた場合は、検索クエリ「乾電池」と対応する対象情報を利用者に提供する。そして、利用者が取引対象「乾電池#A」の対象情報を選択した場合は、取引対象「乾電池#A」の対応出品者の中から、選択出品者の選択を行うとともに、取引対象「ミネラルウォーター#A」の対応出品者の中から、選択出品者を選択しなおす。
すなわち、情報提供装置10は、利用者が対象情報を選択した場合は、利用者が選択した対象情報と対応する取引対象の対応出品者から選択出品者を選択するとともに、仮想カートに投入されている全ての取引対象を特定し、特定した取引対象の対応出品者から選択出品者の選択を再度行う。より具体的には、情報提供装置10は、利用者が対象情報を選択する度に、利用者が選択した全ての対象情報と対応する対象情報を購入した場合の総額に基づいて、取引対象ごとに、取引対象を出品した複数の出品者からいずれかの出品者を選択する。
例えば、出品者によっては、複数の取引対象を同時に購入した際に、取引対象の割引を行う場合がある。例えば、出品者によっては、複数の取引対象を同時に購入した際に、いずれかの取引対象の割引を行ったり、複数の取引対象の総額を割り引いたりする場合がある。また、出品者によっては、所定の取引対象を購入した際に、他の取引対象の送料を無料にしたりする場合がある。
このため、利用者が選択した複数の選択対象ごとに最安値の出品者を選択するよりも、ある出品者から複数の選択対象を購入した方が、決済時に利用者が支払う総額が安くなる場合がある。そこで、情報提供装置10は、同一の出品者から複数の取引対象を購入した際に適用される値引き額を考慮して、取引対象ごとに、取引対象を出品した複数の出品者からいずれかの出品者を選択してもよい。
例えば、情報提供装置10は、利用者が選択した全ての取引対象と対象出品者との全ての組み合わせについて、送料を含めた総額を算出する。このような総額を算出する際、情報提供装置10は、各出品者が設定した各種の値引きを考慮して、総額の算出を行う。そして、情報提供装置10は、算出される総額が最も安くなる取引対象と対象出品者との組合せを特定し、特定した組み合わせの対象出品者を選択出品者として選択し直してもよい。また、情報提供装置10は、利用者が選択した全ての取引対象と、各出品者が取引対象の価格や送料を割り引く条件とを比較することで、総額が最も安くなる取引対象と対象出品者との組合せを特定してもよい。
このような処理を実行することで、情報提供装置10は、利用者が複数の取引対象を購入対象として選択した場合に、総額が最も安くなるように選択出品者を自動で選択することができる。
〔1-9.購入に対する報酬を考慮した選択について〕
ここで、各取引対象には、取引対象が出品される電子商店街の運用者に対して各出品者が取引対象ごとに予め設定した報酬であって、取引対象が購買された際に生じる報酬(以下、「購入報酬」と記載する。)が設定される場合がある。このような購入報酬が設定されている場合、従来の提供装置は、検索クエリと対応する取引対象のうち、購入報酬がより大きい順に、取引対象の情報を利用者に提供する場合がある。
より具体的な例を説明する。例えば、提供装置は、取引対象の価格ともに、購入報酬の額若しくは取引対象の価格に対する購入報酬の割合の登録を受付ける。このような場合、提供装置は、検索クエリを受付けると、検索クエリと対応する取引対象のうち、購入報酬の額や購入報酬の割合の値がより大きい取引対象の情報を、優先的に利用者に対して提供する場合がある。
一方で、上述した提供処理が実行される場合、選択出品者として選択された場合は、より取引対象が購入されやすくなると考えられる。そこで、情報提供装置10は、各取引対象に対して設定された購入報酬の額や割合に応じて、対応出品者の中から選択出品者の選択を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、対応出品者のうち、購入報酬の額や購入報酬の割合の値が最も大きい出品者を、選択出品者として選択してもよい。
また、情報提供装置10は、上述した各種の条件や、購入報酬の額や購入報酬の割合の値に基づいて、各対応出品者を選択出品者として選択するスコアを算出し、算出したスコアが最も高い対応出品者を選択出品者として選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、購入報酬の額や購入報酬の割合の値が大きいほど、より高いスコアを算出してもよい。
また、情報提供装置10は、複数の出品者が選択対象を同じ条件で出品している場合に、複数の出品者のうち、選択報酬の値がより大きい出品者を優先的に選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、上述した各種の条件に基づいて、各対応出品者を選択出品者として選択するスコアの値を算出する。そして、情報提供装置10は、スコアの値が最も高い対応出品者が複数存在する場合は、これらの対応出品者の中から、購入報酬の値や購入報酬の割合の値がより大きい対応出品者を選択出品者として選択してもよい。
〔1-10.選択や閲覧に関する報酬の設定について〕
また、選択出品者として選択された場合は、仮想カートの確認時において、選択対象の情報が利用者に対して提供されるが、このような情報は、出品者に関する情報を利用者に対して示す情報、すなわち、一種の広告であるともいえる。そこで、情報提供装置10は、選択出品者として選択されることに対する報酬(以下、「選択報酬」と記載する。)の設定を受付けてもよい。
例えば、情報提供装置10は、対応出品者から選択報酬の額や取引対象の価格に対する選択報酬の割合の設定を受付ける。このような場合、情報提供装置10は、選択報酬の額や選択報酬の割合の値がより大きい対応出品者を選択出品者として優先的に選択してもよい。また、情報提供装置10は、上述した各種の条件に基づいて、各対応出品者を選択出品者として選択するスコアの値を算出する。そして、情報提供装置10は、スコアの値が最も高い対応出品者が複数存在する場合は、これらの対応出品者の中から、選択報酬の額や選択報酬の割合の値がより大きい対応出品者を選択出品者として選択してもよい。
また、情報提供装置10は、選択出品者により登録された取引対象の情報が提示されたことを契機として、選択出品者から電子商店街の事業者に対して提供される報酬(以下、「閲覧報酬」と記載する。)の設定を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者が仮想カートに投入された取引対象の情報、すなわち、選択出品者が登録した取引対象の情報が表示されたことを契機として、閲覧報酬の設定を行ってもよい。
なお、このような閲覧報酬については、閲覧が行われるごとに発生する報酬であってもよく、所定の回数の閲覧が行われたことを契機として発生する報酬であってもよい。また、情報提供装置10は、閲覧報酬が所定の回数の閲覧が行われたことを契機として発生する場合、対応出品者ごとに、選択対象の情報がこれまでに閲覧された回数と、報酬が発生する回数との差を算出し、算出した差の値がより大きい対応出品者を選択出品者として選択してもよい。
また、情報提供装置10は、閲覧報酬が閲覧が行われるごとに発生する場合、各対応出品者が予め設定した予算額の残額や、予算額が設定される期間に応じて、各対応出品者から選択出品者を選択してもよい。より具体的には、情報提供装置10は、予算額が多く余っている対応出品者を優先的に選択出品者として選択してもよい。なお、情報提供装置10は、出品者単位で予算額の設定を受付けてもよく、出品者と取引対象との組合せ単位で、予算額の設定を受付けてもよい。
〔1-11.取引対象の種別に応じた所定の提供について〕
ここで、情報提供装置10は、利用者が入力された検索クエリが、所定の種別の取引対象と対応する場合にのみ、上述した提供処理を実行してもよい。例えば、情報提供装置10は、検索クエリが「冷蔵庫」や「電子レンジ」等、利用者が出品者を選択する動機づけがより強いと推定される取引対象と対応する場合には、上述した提供処理を実行せず、検索クエリと対応する取引対象の情報を、出品者ごとに提供する。
一方、情報提供装置10は、検索クエリが「トイレットペーパー」、「乾電池」、「ミネラルウォーター」といった日用品に属する取引対象と対応する場合、すなわち、利用者が出品者を選択する動機づけが所定の閾値よりも低いと推定される取引対象と対応する場合は、検索クエリと対応する対象情報を提供し、利用者が対象情報を選択した際に、対応出品者から選択出品者の選択を行えばよい。
〔1-12.出品者に対する情報提供について〕
ここで、情報提供装置10は、利用者がどのような取引対象をどの出品者から購入したかを示すログを各出品者に提供してもよく、利用者が出品対象を購入する出品者の傾向を示す情報を各出品者に提供してもよい。
例えば、情報提供装置10は、仮想カートの確認を要求された場合は、自動的に選択した選択出品者の情報を提供する。この際、情報提供装置10は、利用者から選択出品者の変更を受付ける。そして、情報提供装置10は、利用者が決済を行った場合は、各取引対象と選択出品者とを示す情報を購入情報として保持する。なお、情報提供装置10は、自動的に選択された選択出品者と、実際に利用者が取引対象を購入した出品者(すなわち、変更後の選択出品者)とを示す購入情報を保持してもよい。
このような情報は、どのような取引対象を購入する利用者に対してどのようなクーポンの提供や取引対象の提案を行えばよいかという指標となりえる。そこで、情報提供装置10は、出品者に対し、購入情報を公開してもよい。
〔1-13.仮想カートにおける情報提供〕
ここで、情報提供装置10は、投入対象コンテンツC20(すなわち、仮想カートの情報)において、選択出品者の変更を条件とする各種クーポンの提供を行ってもよい。また、情報提供装置10は、利用者が仮想カートに投入した取引対象と共起性を有する他の取引対象の購入を提案する情報を仮想カートにおいて表示してもよい。すなわち、情報提供装置10は、選択出品者以外の出品者により出品された取引対象を購入した場合にその出品者から利用者に対して提供される利益に関する情報を、選択出品者による取引対象の情報とともに提供してもよい。また、情報提供装置10は、選択対象と種別が共通する他の取引対象に関する情報を、選択出品者による取引対象の情報とともに提供してもよい。
例えば、「ミネラルウォーター」と「乾電池」とを購入した多くの利用者が同時に「トイレットペーパー」を購入している場合、「ミネラルウォーター」と「乾電池」とを仮想カートに投入した利用者に対して、「トイレットペーパー」を提案する情報を提供した場合は、「トイレットペーパー」も追加で購入される可能性が高い。また、取引対象のクーポンや、取引対象を追加した場合に適用される総額からの値引きを提案した場合は、取引対象が追加で購入される可能性がさらに高くなる。
また、出品者によっては、既に利用者が仮想カートに投入した取引対象であって、他の出品者が選択出品者として選択されている取引対象と、利用者が選択していない取引対象とを同時購入した場合に、送料を無料にしたり、いずれかの取引対象の価格若しくは総額からの値引きを行うことが可能な場合がある。
そこで、情報提供装置10は、各利用者の購買履歴に基づいて、選択対象と同時購入されやすい取引対象であって、利用者が仮想カートに投入していない取引対象を未選択対象として特定する。そして、情報提供装置10は、未選択対象を出品する出品者の中から所定の条件に応じて選択出品者を選択し、選択した選択出品者による未選択対象の情報(例えば、価格等)を投入対象コンテンツC20中に配置して表示してもよい。すなわち、情報提供装置10は、電子商店街における購入行為において選択対象と共起性を有する他の取引対象に関する情報を、投入対象コンテンツC20において提供してもよい。
例えば、情報提供装置10は、「この商品も購入しませんか?」といった購入を促すメッセージと共に、選択出品者により登録された未選択対象の情報を提供してもよい。また、情報提供装置10は、各出品者が設定した各種の報酬を考慮して、未選択対象に対応する選択出品者の選択を行ってもよい。
また、情報提供装置10は、各出品者が選択したクーポンであって、複数の取引対象を同時購入した場合に適用されるクーポンの適用条件と、利用者が選択した選択対象とを比較し、比較結果に応じた非選択対象の情報を提供してもよい。すなわち、情報提供装置10は、他の取引対象を購入した場合に、かかる他の取引対象を出品する出品者から利用者に対して提供される利益に関する情報をさらに提供してもよい。
例えば、店舗#Aが「トイレットペーパー」と「乾電池」と「ミネラルウォーター」とを同時購入した際に適用されるクーポンを設定しているものとする。このような場合、情報提供装置10は、利用者が「トイレットペーパー」と「乾電池」とを選択対象として仮想カートに投入している場合、利用者が新たに選択することでクーポンが適用される取引対象として「ミネラルウォーター」を特定する。そして、情報提供装置10は、店舗#Aが登録した「ミネラルウォーター」の情報と、店舗#Aが設定したクーポンの情報と共に、「この商品を同時購入すると割引されます」というメッセージを投入対象コンテンツC20において表示してもよい。
また、例えば、情報提供装置10は、選択対象と種別が類似する取引対象の情報を投入対象コンテンツC20において表示してもよい。例えば、情報提供装置10は、「ミネラルウォーター#A」が選択されている場合に、「ミネラルウォーター#A」よりも「ミネラルウォーター#B」の方が安価である場合等は、「ミネラルウォーター#Aをミネラルウォーター#Bに変更しませんか?」といったメッセージや、「ミネラルウォーター#B」の最安値等を表示し、選択対象の変更を受付けてもよい。
すなわち、電子商店街においては、各利用者が同時購入する取引対象の傾向や、利用者が仮想カートに投入している取引対象と各出品者が設定したクーポンの条件等に応じて、未選択対象の購入を提案する情報を提供可能である。そこで、情報提供装置10は、利用者から取引対象自体の選択を受付けると、購入元となる出品者の選択を自動で行うとともに、選択出品者の情報を提供する際に、選択対象との共起性や、クーポンの適用条件と選択対象との比較結果に応じて、未選択対象を選択し、選択した未選択対象の情報を利用者に提供すればよい。このような処理を実行することで、情報提供装置10は、取引対象のさらなる購入を促すことができる。
なお、クーポンは、任意の内容のクーポンが採用可能である。例えば、クーポンは、未選択対象が選択された場合の総額からの値引きを行うものであってもよく、未選択対象が選択された場合に未選択対象の価格を値引くものであってもよい。また、情報提供装置10は、未選択対象が選択され、クーポンが適用された場合の支払い総額と、未選択対象が選択されなかった場合の支払い総額とを比較するための情報を利用者に提供してもよい。
〔1-14.定期購入について〕
ここで、電子商店街においては、所定の商品を定期的に自動購入する定期購入が可能な場合がある。そこで、情報提供装置10は、利用者が選択した選択対象を定期購入する出品者を選択出品者として選択してもよい。すなわち、情報提供装置10は、選択出品者により出品された選択対象の定期的な購入の指示を受付けてもよい。また、情報提供装置10は、選択出品者から選択対象を定期的に購入している旨の情報を所定の出品者に対して提供してもよい。
また、このような選択対象の定期購入の指示が行われた場合、情報提供装置10は、選択対象の配送前等、所定のタイミングで、定期購入の対象となる選択対象(以下、「定期選択対象」と記載する。)の購入元となる選択出品者を更新してもよい。例えば、情報提供装置10は、所定の期間ごとに、利用者が選択した定期選択対象を全て特定する。そして、情報提供装置10は、上述した各種の条件に基づいて、定期選択対象について新たな選択出品者を選び直し、選び直した選択出品者から各定期選択対象を購入するものとして、各種の決済処理等を実行すればよい。例えば、情報提供装置10は、定期選択対象の購入総額が最も安くなるように、定期選択対象について新たな選択出品者を選び直してもよい。
このような処理を実行した場合、例えば、情報提供装置10は、定期選択対象の発送が行われる度に、定期選択対象の購入総額が最も安くなるように、選択出品者を変更する。この結果、情報提供装置10は、取引対象自体の選択を行うだけで同一の取引対象が定期的に発送されるとともに、徐々に購入総額が安くなっていくといった購買体験を実現することができる。
なお、情報提供装置10は、このような定期選択対象の自動変更を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、「米」や「トイレットペーパー」等といった取引対象の種別単位で対象情報を提供した場合、利用者が定期購入対象として選択した種別の取引対象の中から、所定の条件に応じて、取引対象を自動選択してもよい。
より具体的な例を説明すると、情報提供装置10は、利用者が定期購入対象として「米」を示す対象情報を選択した場合、所定の時間間隔で、種別が「米」である取引対象の中から実際に発送する取引対象および出品者を価格等の条件に基づいて自動選択する。そして、情報提供装置10は、自動選択した取引対象を、自動選択した出品者から購入したものとして、各種の決済処理を実行してもよい。
〔1-15.複数の取引対象が選択された場合の処理について〕
なお、情報提供装置10は、上述した選択処理以外にも、任意の条件に基づいて、出品者の選択を行ってよい。例えば、情報提供装置10は、利用者によりそれぞれ異なる取引対象を示す複数の対象情報が選択された場合は、複数の対象情報が示す複数の取引対象を共に出品する出品者の中からいずれかの出品者を選択してもよい。例えば、電子商店街においては、出品者が複数の取引対象をまとめて購入した際に、総額からの割引や、いずれかの商品に対する割引、送料の無料化などといった各種の利益を利用者に提供する場合がある。すなわち、電子商店街においては、まとめ買いに対する各種のクーポンや割引が適用される場合がある。
そこで、情報提供装置10は、複数の選択対象が存在する場合、これらの選択対象を出品している出品者を優先的に選択する。例えば、情報提供装置10は、可能な限り多くの選択対象を同一の出品者から購入されるように、選択出品者を選定する。すなわち、情報提供装置10は、選択出品者の数が可能な限り少なくなるように、選択出品者を選定する。
また、情報提供装置10は、各出品者が設定した複数の取引対象を共に購入する際の総額に応じて、いずれかの出品者を選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、複数の選択対象が選択されている際に、これらの選択対象を共に出品する複数の出品者が存在する場合は、これらの出品者のうち、各選択対象の価格の合計や送料を含めた総額が最も安い出品者を優先的に選択する。この結果、情報提供装置10は、例えば、選択対象がまとめ買いに対するクーポンや割引の対象となる場合は、これらクーポンや割引を設定した出品者を優先的に選択する。
また、情報提供装置10は、各出品者が設定したクーポンであって、複数の取引対象を共に購入する際に適用されるクーポンの内容に応じて、いずれかの出品者を選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、値引き率がより高いクーポンや、総額がより安くなるクーポンを設定した出品者を優先的に選択してもよい。また、情報提供装置10は、同一の出品者から複数の取引対象を購入した際に適用される値引き額を考慮して、取引対象ごとに、選択出品者を選択してもよい。
また、例えば、電子商店街においては、総額や購入される取引対象の数量、購入される取引対象等、利用者が購入する取引対象が所定の条件を満たした場合に適用されるクーポンや割引等の利益が設定される場合がある。例えば、電子商店街においては、特定の取引対象を他の取引対象とともに購入する場合、所定の組み合わせの取引対象がともに購入される場合、取引対象の数が所定の閾値以上の場合、総額が所定の閾値以上の場合等、各種の条件を購入しようとする取引対象が満たす場合に適用されるクーポンが設定される。
そこで、情報提供装置10は、利用者によりそれぞれ異なる取引対象を示す複数の対象情報が選択された場合は、各出品者により設定された条件であって、複数の取引対象を共に購入する際に複数の取引対象の総額から割引を行うための条件のうち、選択された複数の対象情報と対応する複数の取引対象が満たす条件を特定し、特定した条件を設定した出品者の中から、いずれかの出品者を選択してもよい。すなわち、情報提供装置10は、選択対象が各出品者が設定した各種クーポンの適用条件を満たすか否かを判定し、満たすと判定された場合は、条件が満たされるクーポンを設定した出品者の中から、選択出品者を選択すればよい。
また、情報提供装置10は、利用者に対して、まとめ買いを行った際に適用されるクーポンや値引きの内容や条件を提供してもよい。例えば、情報提供装置10は、投入対象コンテンツC20等において、仮想カートに投入された取引対象や選択出品者の情報と共に、仮想カートに投入されている取引対象に応じて選択されたクーポンや値引き等といった利益の情報を提供してもよい。
例えば、情報提供装置10は、利用者によりそれぞれ異なる取引対象を示す複数の対象情報が選択された場合は、各対象情報が示す複数の取引対象を出品する出品者が設定した利益であって、複数の取引対象を共に購入する際に適用される利益に関する情報を提供する。また、情報提供装置10は、複数の取引対象に加えて、複数の取引対象を出品する出品者が出品した他の取引対象をさらに購入する際に適用される利益に関する情報を提供する。
例えば、情報提供装置10は、各出品者が提供したクーポンの適用条件と、選択対象とを比較し、選択対象が適用条件を満たすクーポンを選択する。そして、情報提供装置10は、選択したクーポンを設定した出品者の中から、クーポンの内容やクーポン適用後の総額等に基づいて、選択出品者を選択する。さらに、情報提供装置10は、適用条件が満たされなかったクーポンのうち、適用条件を満たすために必要な条件が所定の範囲内となるクーポンを特定する。例えば、情報提供装置10は、新たな取引対象を所定の数(例えば、1つ)だけ仮想カートに投入した場合に適用条件を満たすクーポンや、選択対象の総額と適用条件の総額との差が所定の閾値以下となるクーポンを選択する。ここで、情報提供装置10は、すでに選択出品者として選択された出品者により選択されたクーポンを優先的に選択してもよい。
そして、情報提供装置10は、投入対象コンテンツC20等において、選択対象や選択出品者の情報とともに、特定したクーポンの情報を利用者に提供してもよい。このような処理を実行することで、情報提供装置10は、利用者に対し、さらに他の取引対象をまとめて購入するという動機付けを与えることができる。
また、電子商店街においては、同一の商品をより多く購入した場合に、より高い割引率のクーポンが設定される場合がある。そこで、情報提供装置10は、同一の商品を含む取引対象であって、それぞれ異なる数の商品からなる複数の取引対象の対象情報をそれぞれ提供し、利用者が選択した対象情報と対応する取引対象よりも、含まれる商品の数がより多い取引対象に関する情報を提供してもよい。例えば、情報提供装置10は、同一のミネラルウォーターについて、販売単位数ごとに異なる取引対象として対象情報を生成し、生成した対象情報を利用者に提供する。そして、情報提供装置10は、例えば、利用者が12本入りのミネラルウォーターの対象情報を選択した場合には、投入対象コンテンツC20等において、24本入りのミネラルウォーターの値引き価格等を提供してもよい。
〔1-16.提供処理の概念について〕
また、情報提供装置10は、上述した各種の処理を任意の態様で組み合わせて実行してもよい。すなわち、情報提供装置10は、利用者から任意の粒度で取引対象自体の指定を受付けた場合に、その取引対象の購入元となる出品者を選択出品者として自動で選択するのであれば、任意の条件に基づいて、選択出品者の選択を受付けてよい。
また、情報提供装置10は、任意の粒度で取引対象自体の情報をまとめた対象情報を提供してよい。換言すると、情報提供装置10は、購入対象となる取引対象のカテゴリであって、任意の粒度で設定されたカテゴリを示す情報を対象情報として提供してよい。このような場合、情報提供装置10は、選択出品者の選択のみならず、選択された対象情報と対応するカテゴリに属する取引対象の中から、実際に購入対象となる取引対象を自動的に選択してもよい。
すなわち、電子商店街において取引対象の購入を行う場合は、取引対象と出品者との組を設定する必要がある。そこで、情報提供装置10は、購入対象となる取引対象自体を示唆する情報を対象情報として利用者に提供し、利用者が選択した対象情報と対応する取引対象の中から、実際に購入する取引対象と、購入元となる出品者との組を自動で選択すればよい。このような処理を実行することで、情報提供装置10は、取引対象の購入を円滑にすることができる。
例えば、図2は、実施形態に係る情報提供装置が実行する提供処理の概念を説明する図である。例えば、電子商店街においては、各出品者は、出品者ごとに取引対象を出品する(ステップS10)。このような場合、情報提供装置10は、取引対象と出品者との組ではなく、取引対象単位や取引対象のカテゴリ単位でまとめた情報、すなわち、取引対象のペルソナを提供する(ステップS11)。そして、情報提供装置10は、取引対象のペルソナ単位で購入対象となる取引対象の選択を受付ける(ステップS12)。
そして、情報提供装置10は、選択されたペルソナと合致する取引対象や出品者を自動で選択する(ステップS13)。この結果、情報提供装置10は、ペルソナを指定するだけで、電子商店街に出品された取引対象の購入を実現することができる。
また、情報提供装置10は、ペルソナを用いた取引対象の購入における利用者の購入傾向を各出品者に通知する(ステップS14)。この結果、各出品者は、決済時に利用者から選択出品者として選択されるように、購入傾向に応じて設定されるクーポン等の利益を提供することができる(ステップS15)。
〔2.情報提供装置の構成〕
以下、上記した提供処理を実現する情報提供装置10が有する機能構成の一例について説明する。図3は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。図3に示すように、情報提供装置10は、通信部20、記憶部30、および制御部40を有する。
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末100との間で情報の送受信を行う。
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部30は、取引対象データベース31、利用者データベース32、対象情報データベース33、およびクーポンデータベース34を記憶する。以下、図4~7を用いて、取引対象データベース31、利用者データベース32、対象情報データベース33、およびクーポンデータベース34(以下、「各データベース31~34」と総称する場合がある。)に登録される情報の一例について説明する。
取引対象データベース31には、取引対象の情報が登録されている。例えば、図4は、実施形態に係る取引対象データベースに登録される情報の一例を示す図である。図4に示す例では、取引対象データベース31には、「取引対象ID(Identifier)」、「出品者ID」、および「登録情報」が対応付けて登録されている。また、取引対象データベース31には、「登録情報」として、「名称」、「画像」、「価格」、および「JANコード」等が対応付けて登録されている。なお、図4に示す情報以外にも、取引対象データベース31には、取引対象に関する任意の情報が登録されていてよい。
ここで、「取引対象ID」とは、取引対象を識別する識別子である。また、「出品者ID」とは、出品者を識別する識別子である。また、「登録情報」とは、取引対象に関する情報であって、出品者により登録された情報あり、例えば、取引対象の「名称」、「画像」、「価格」、および「JANコード」等である。なお、図4では、記載を省略したが、「登録情報」には、図4に示す情報以外にも、販売単位数等や、電子商店街において取引対象が属するカテゴリ等が登録される。
例えば、図4に示す例では、取引対象データベース31には、取引対象ID「取引対象ID#1」、出品者ID「出品者#1」、名称「名称#1」、画像「画像#1」、価格「価格#1」、およびJANコード「JAN#1」といった情報が登録されている。このような情報は、取引対象ID「取引対象ID#1」が示す取引対象が、出品者ID「出品者#1」が示す出品者により出品されており、取引対象の名称が「名称#1」であり、画像が「画像#1」であり、価格が「価格#1」であり、JANコードが「JAN#1」である旨を示す。
ここで、図4に示すように、出品者ID「出品者#1」が示す出品者と出品者ID「出品者#2」が示す出品者とは、JANコードが「JAN#1」である取引対象をそれぞれ異なる価格で個別に出品している。なお、図4に示した各種の値は、概念的なものであり、実際には、取引対象データベース31には、取引対象や出品者を示す数値や文字列、名称を示す文字列、画像データ、価格を示す数値、JANコードの文字列等が登録されることとなる。
利用者データベース32には、検索対象となる対象情報が登録されている。例えば、図5は、実施形態に係る利用者データベースに登録される情報の一例を示す図である。図5に示す例では、利用者データベース32には、「利用者ID」、「利用者情報」、「属性情報」および「購買履歴」といった情報が登録されている。なお、図5に示す情報以外にも、利用者データベース32には、利用者に関する任意の情報が登録されていてよい。
ここで、「利用者ID」とは、利用者を識別する識別子である。また、「利用者情報」とは、利用者の名前や住所等、利用者に関する情報である。また、「属性情報」とは、利用者の属性を示す情報である。また、「購買履歴」とは、電子商店街における利用者の甲張り履歴である。
例えば、図5に示す例では、利用者データベース32には、利用者ID「利用者#1」、利用者情報「利用者情報#1」、属性情報「属性情報#1」および購買履歴「購買履歴#1」といった情報が登録されている。このような情報は、利用者ID「利用者#1」が示す利用者の利用者情報が「利用者情報#1」であり、各種の属性情報が「属性情報#1」であり、購買履歴が「購買履歴#1」である旨を示す。なお、図5に示した各種の値は、概念的なものであり、実際には、利用者データベース32には、利用者の名前等を示す文字列、属性を示す文字列、および購買履歴を示す文字列等が登録されることとなる。
対象情報データベース33には、取引対象のペルソナとして提供される情報、すなわち、取引対象の対象情報が登録されている。例えば、図6は、実施形態に係る対象情報データベースに登録される情報の一例を示す図である。図6に示すように、対象情報データベースには、対象情報を識別するための「対象情報ID」と各種の「対象情報」とが対応付けて登録されている。
例えば、図6に示す例では、対象情報ID「対象情報ID#1」に対し、対象情報として、名称「名称#1」、画像「画像#1」、価格「価格#1」、およびJANコード「JAN#1」が対応付けて登録されている。このような対象情報は、例えば、図4に示す各出品者が登録した取引対象の対象情報のうち、JANコード「JAN#1」が示す取引対象の対象情報をまとめることで生成される情報である。
クーポンデータベース34には、仮想カートの情報とともに表示される各種クーポンの情報が登録されている。例えば、図7は、実施形態に係るクーポンデータベースに登録される情報の一例を示す図である。図7に示すように、クーポンデータベース34には、「クーポンID」、「出品者ID」、「適用内容」および「発行条件」といった情報が登録される。なお、図7に示す情報以外にも、クーポンデータベース34には、クーポンに関する任意の情報が登録されていてよい。
ここで、「クーポンID」とは、クーポンを識別する識別子である。また、「出品者ID」とは、クーポンを設定した出品者の識別子である。また、「適用内容」とは、クーポンの内容(例えば、割引内容等)を示す条件である。また、「適用条件」とは、クーポンが適用されるための条件を示す情報である。
例えば、図7に示す例では、クーポンデータベース34には、クーポンID「クーポン#1」、出品者ID「出品者#1」、適用内容「総額30%OFF」および発行条件「取引対象#1+取引対象#2+取引対象#3」が対応付けて登録されている。このような情報は、クーポンID「クーポン#1」が示すクーポンが、出品者ID「出品者#1」により設定されたものであり、「取引対象#1」、「取引対象#2」および「取引対象#3」を同時購入した際に総額から「30%OFF」がなされるクーポンである旨を示す。
なお、図7に示した各種の値は、概念的なものであり、実際には、クーポンデータベース34には、クーポンや出品者を識別する文字列や数値、割引率を示す数値、割引対象を示す文字列、適用条件を示す各種の条件式等が登録されることとなる。
図3に戻り、説明を続ける。制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
図4に示すように、制御部40は、生成部41、対象情報提供部42、受付部43、選択部44、決済情報提供部45、決済部46、および購買態様情報提供部47を有する。
生成部41は、取引対象のペルソナを示す情報、すなわち、対象情報を生成する。例えば、生成部41は、取引対象データベース31を参照し、単一のペルソナが示す複数の取引対象を特定する。例えば、生成部41は、JANコードと販売単位数との組み合わせが同一となる複数の取引対象を特定し、特定した複数の取引対象の登録情報をまとめた対象情報を生成する。そして、生成部41は、生成した対象情報を対象情報データベース33に登録する。なお、生成部41は、上述した各種の条件に基づいて、単一のペルソナが示す複数の取引対象を特定し、特定した複数の取引対象の登録情報をまとめた対象情報を生成してよい。
対象情報提供部42は、電子商店街に出品された所定の取引対象自体を示す情報である対象情報を利用者に提供する第1提供部として動作する。すなわち、対象情報提供部42は、生成部41によって生成されたペルソナの提供を行う。
例えば、対象情報提供部42は、検索クエリを利用者端末100から受付けると、検索クエリが電子商店街に出品された取引対象のうち、日用品に属する取引対象と対応する検索クエリであるか否かを判定する。そして、対象情報提供部42は、検索クエリが日用品に属する対象情報と対応する場合は、対象情報データベース33を参照し、検索クエリと対応する対象情報を検索する。そして、対象情報提供部42は、検索した対象情報をまとめた対象情報コンテンツC10を利用者端末100へと配信する。
ここで、対象情報提供部42は、対象情報として、少なくとも、対象情報が示す取引対象の名称若しくは画像を提供する。例えば、対象情報提供部42は、対象情報データベース33から、「名称」や「画像」の情報を抽出し、抽出した情報を配置した対象情報コンテンツC10を配信すればよい。すなわち、対象情報提供部42は、対象情報として、複数の出品者によって個別に出品された取引対象に関する情報のうち、相互に共通する情報を利用者に提供する。
なお、対象情報提供部42は、検索クエリと対応する対象情報が複数存在する場合、すなわち、検索クエリと対応する取引対象のペルソナが複数存在する場合は、各ペルソナ、すなわち、それぞれ異なる複数の取引対象を示す対象情報を利用者に提供してもよい。また、対象情報提供部42は、検索クエリが日用品に属する対象情報と対応しない場合は、取引対象データベース31を参照し、検索クエリと対応する取引対象の各種登録情報を利用者に対して提供してもよい。
受付部43は、対象情報の選択を受付ける。例えば、受付部43は、利用者が選択した対象情報の通知を利用者端末100から受付ける。また、受付部43は、利用者から定期購入の対象となる取引対象のペルソナを示す対象情報の通知を受付けてもよい。このような場合、受付部43は、利用者が指定した対象情報を選択部44に通知する。
選択部44は、利用者により対象情報が選択された場合は、所定の条件に基づいて、選択された対象情報と対応する取引対象を出品した複数の出品者のうち、いずれかの出品者を選択出品者として選択する。例えば、選択部44は、対象情報の通知を受付部43から受付けると、対象情報と対応する取引対象を取引対象データベース31から特定する。そして、選択部44は、特定した取引対象を出品した出品者を特定し、特定した出品者の中から、所定の条件に応じて、選択出品者を選択する。
例えば、選択部44は、複数の出品者が個別に設定した取引対象の価格に基づいて、選択出品者を選択してもよい。例えば、選択部44は、取引対象に対し最も安い価格を設定した出品者を選択してもよい。また、選択部44は、出品者が個別に設定した取引対象を配送する際の送料に基づいて、いずれかの出品者を選択してもよい。また、選択部44は、利用者が指定した場所まで取引対象が配送されるまでの期間に基づいて、複数の出品者のうち、いずれかの出品者を選択してもよい。
また、選択部44は、利用者の属性に基づいて、複数の出品者のうち、いずれかの出品者を選択してもよい。例えば、選択部44は、各出品者が出品した取引対象を購買した利用者の属性と、対象情報を選択した利用者の属性との一致度が高い出品者を選択してもよい。また、選択部44は、利用者の購買履歴に基づいて、いずれかの出品者を選択してもよい。例えば、選択部44は、利用者が過去に利用した回数が最も多い出品者を選択してもよい。
また、選択部44は、利用者によりそれぞれ異なる取引対象を示す複数の対象情報が選択された場合は、取引対象ごとに、取引対象を出品した複数の出品者からいずれかの出品者を選択する。この際、例えば、選択部44は、複数の取引対象を各出品者から購入した場合の総額に基づいて、取引対象ごとに、取引対象を出品した複数の出品者からいずれかの出品者を選択してもよい。また、選択部44は、同一の出品者から複数の取引対象を購入した際に適用される値引き額を考慮して、取引対象ごとに、取引対象を出品した複数の出品者からいずれかの出品者を選択してもよい。
また、選択部44は、取引対象が出品される電子商店街の運用者に対して各出品者が取引対象ごとに予め設定した報酬であって、取引対象が購買された際に生じる報酬に応じて、複数の出品者のうち、いずれかの出品者を選択してもよい。例えば、選択部44は、複数の出品者が選択された対象情報が示す取引対象を同じ条件で出品している場合は、複数の出品者のうち、報酬の値がより大きい出品者を優先的に選択してもよい。また、選択部44は、利用者により対象情報が選択される度に、所定の期間内に選択された全ての対象情報と対応する取引対象をそれぞれ特定し、特定した取引対象ごとに、選択出品者を選択しなおしてもよい。
なお、選択部44は、対象情報と対応する取引対象が複数存在する場合は、いずれかの取引対象を所定の条件(例えば、選択出品者を選択する条件と同様の条件)に基づいて選択し、選択した取引対象を出品した出品者の選択を行ってもよい。そして、選択部44は、選択した出品者が出品した取引対象であって、選択された対象情報に対応する取引対象を利用者の仮想カートに投入する。
なお、選択部44は、複数の選択対象を出品している出品者を優先的に選択対象者として選択してもよい。例えば、選択部44は、利用者によりそれぞれ異なる取引対象を示す複数の対象情報が選択された場合は、複数の対象情報が示す複数の取引対象を共に出品する出品者の中からいずれかの出品者を選択してもよい。この際、選択部44は、各出品者が設定した複数の取引対象を共に購入する際の総額に応じて、いずれかの出品者を選択してよい。また、選択部44は、各出品者が設定したクーポンであって、複数の取引対象を共に購入する際に適用されるクーポンの内容に応じて、いずれかの出品者を選択してもよい。例えば、選択部44は、選択対象の総額が最も安い出品者(すなわち、値引き額が最も大きい出品者)を優先的に選択してもよい。
また、選択部44は、同一の出品者から複数の取引対象を購入した際に適用される値引き額を考慮して、取引対象ごとに、取引対象を出品した複数の出品者からいずれかの出品者を選択してもよい。また、選択部44は、利用者によりそれぞれ異なる取引対象を示す複数の対象情報が選択された場合は、各出品者により設定された条件であって、複数の取引対象を共に購入する際に複数の取引対象の総額から割引を行うための条件のうち、選択された複数の対象情報と対応する複数の取引対象が満たす条件を特定し、特定した条件を設定した出品者の中から、いずれかの出品者を選択してもよい。すなわち、選択部44は、選択対象が適用条件を満たすクーポンを特定し、特定したクーポンを設定した出品者を優先的に選択してもよい。
決済情報提供部45は、選択出品者により出品された取引対象に関する情報を利用者に提供する第2提供部として動作する。例えば、決済情報提供部45は、利用者が仮想カートを確認する場合は、仮想カートに投入された取引対象の情報を取引対象データベース31から読出し、読み出した情報に基づいて、投入対象コンテンツC20を生成する。
なお、決済情報提供部45は、取引対象に関する情報として、少なくとも、選択出品者が設定した取引対象の価格に関する情報を含む投入対象コンテンツC20を生成する。そして、決済情報提供部45は、投入対象コンテンツC20を利用者端末100に提供する。すなわち、決済情報提供部45は、利用者が選択した対象情報と対応する取引対象が投入される仮想的なカートの情報を示す際に、選択出品者により出品された取引対象に関する情報を提供する。なお、決済情報提供部45は、選択出品者から取引対象を購入するためのコンテンツをさらに表示してもよい。例えば、決済情報提供部45は、選択出品者からの取引対象購入を確定するための購入ボタンを表示してもよい。
また、決済情報提供部45は、選択出品者以外の出品者により出品された取引対象を購入した場合に出品者から利用者に対して提供される利益に関する情報をさらに提供する第4提供部として動作してもよい。例えば、決済情報提供部45は、投入対象コンテンツC20中に、選択対象を選択出品者以外の出品者から購入した場合に適用されるクーポンの情報を配置して表示してもよい。
また、決済情報提供部45は、選択対象と種別が共通する他の取引対象に関する情報を、さらに提供する第5提供部として動作してもよい。例えば、決済情報提供部45は、投入対象コンテンツC20中に、選択対象と種別が類似する他の取引対象の購入を促す情報を配置して表示してもよい。
また、決済情報提供部45は、電子商店街における購入行為において選択対象と共起性を有する他の取引対象に関する情報を、さらに提供する第6提供部として動作してもよい。例えば、決済情報提供部45は、選択対象とともに良く購入されている他の取引対象を購買履歴から特定し、特定した取引対象の購入を促す情報を投入対象コンテンツC20中に配置して表示してもよい。また、決済情報提供部45は、特定した取引対象を購入した場合に、その取引対象を出品する出品者から利用者に対して提供される利益に関する情報、すなわち、クーポンの情報を投入対象コンテンツC20中に配置して表示してもよい。
決済部46は、利用者が選択対象を選択出品者から購入したものとして、所定の決済処理を実行する。例えば、決済部46は、利用者から決済の指示を受付けた場合は、仮想カートに投入された取引対象の決済処理、すなわち、利用者が選択した選択対象を、選択出品者から購入するための各種決済処理を実行する。なお、決済部46は、図示を省略した任意の決済サーバと連携して、各種決済処理を実現してよい。
購買態様情報提供部47は、利用者が選択出品者から選択対象を定期的に購入している旨の情報を所定の出品者に対して提供する第3提供部として動作する。例えば、購買態様情報提供部47は、利用者が取引対象を購入した出品者が自動的に選択された選択出品者であるか否か、選択出品者の変更を行った否か、利用者がどの対象情報を選択し、どの取引対象をどの選択出品者から購入したかといったログを取得する。そして、購買態様情報提供部47は、取得したログを出品者端末200へと提供する。なお、購買態様情報提供部47は、取得したログをそのまま出品者に提供してもよく、取得したログから各種の解析を行い、解析結果を出品者に提供してもよい。
なお、購買態様情報提供部47は、利用者によりそれぞれ異なる取引対象を示す複数の対象情報が選択された場合は、それら複数の対象情報が示す複数の取引対象を出品する出品者が設定した前記利用者に対して提供される利益であって、複数の取引対象を共に購入する際に適用される利益に関する情報を提供してもよい。例えば、購買態様情報提供部47は、複数の取引対象に加えて、それら複数の取引対象を出品する出品者が出品した他の取引対象をさらに購入する際に適用される利益に関する情報を提供してもよい。例えば、購買態様情報提供部47は、現在の選択対象に加えて、追加で新たな取引対象を選択することにより適用条件を満たすクーポンの情報を利用者に提供してもよい。
また、購買態様情報提供部47は、利用者が選択した対象情報と対応する取引対象よりも、含まれる商品の数がより多い取引対象に関する情報を提供してもよい。例えば、購買態様情報提供部47は、利用者が所定の数の商品を販売単位数とする取引対象を選択している場合、その商品と同一の商品に関する取引対象であって、所定の数よりも多くの数を販売単位数とする取引対象の情報を提供してもよい。
〔3.情報提供装置が実行する処理の流れの一例〕
続いて、図8を用いて、情報提供装置10が実行する処理の流れの一例を説明する。図8は、実施形態に係る情報提供装置が実行する提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。
例えば、情報提供装置10は、所定の粒度で複数の取引対象を示す対象情報を生成する(ステップS101)。そして、情報提供装置10は、検索クエリを受け付けたか否かを判定し(ステップS102)、受付けていない場合は(ステップS102:No)、受付けるまで待機する。また、情報提供装置10は、検索クエリを受け付けた場合は(ステップS102:Yes)、対応する取引対象の対象情報を提供する(ステップS103)。そして、情報提供装置10は、対象情報が選択されたか否かを判定し(ステップS104)、選択されていない場合は(ステップS104:No)、選択されるまで待機する。
また、情報提供装置10は、対象情報が選択された場合は(ステップS104:Yes)、選択された対象情報が示す取引対象を出品する出品者を特定し(ステップS105)、所定の条件に応じて、取引対象の購入先となる出品者を選択出品者として選択する(ステップS106)。その後、情報提供装置10は、選択出品者の情報を提供し(ステップS107)、処理を終了する。
〔4.変形例〕
上記では、情報提供装置10による提供処理の一例について説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。以下、提供処理のバリエーションについて説明する。
〔4-1.購買傾向の学習について〕
上述した例では、情報提供装置10は、利用者が実際に購入した選択対象と選択出品者との組わせの傾向に基づいて、利用者に対して購入を提案する非選択対象を選択した。ここで、情報提供装置10は、同時に購入されやすい取引対象の特徴をDNN(Deep Neural Network)等の各種モデルに学習させてもよい。
例えば、情報提供装置10は、利用者が選択対象を購入した場合は、利用者が購入した選択対象と選択出品者と利用者の属性との間の共起性をモデルに学習させる。そして、情報提供装置10は、新たに利用者が対象情報を選択した場合は、選択済みの選択対象と選択出品者と利用者の属性とを入力とすることで、未選択対象の推定を行い、推定した未選択対象の購入を提案してもよい。
また、情報提供装置10は、選択出品者の変更が行われた際の購買傾向を学習させてもよい。例えば、情報提供装置10は、選択出品者の変更があった場合は、変更前の選択出品者と、選択出品者が変更された選択対象と、利用者の属性とをモデルに入力した際に、変更後の選択出品者を示す情報を出力するようにモデルの学習を行う。なお、情報提供装置10は、他の選択対象や、クーポンの有無等が有する共起性をさらにモデルに学習させてもよい。すなわち、情報提供装置10は、どのような選択対象をどのような利用者が選択した際に、どのような選択出品者がどのような選択出品者へと変更されたかを示す情報が有する特徴をモデルに学習させる。
そして、情報提供装置10は、対象情報が選択され、選択出品者の選択を行う場合は、選択済みの選択対象と、利用者の属性と、選択出品者の候補とのモデルに入力することで、選択出品者の候補が他の出品者に変更される可能性が高いか否かを推定し、選択出品者の候補が他の出品者に変更される可能性が高い場合は、他の出品者を選択出品者として選択してもよい。
また、情報提供装置10は、どのような属性の利用者がどのような選択対象をどのような選択出品者から購入しやすいかをモデルに学習させ、モデルを用いて、選択出品者を選択してもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者が選択対象を購入した場合は、利用者の属性と、利用者が購入した選択対象と、選択出品者とをモデルに学習させる。そして、情報提供装置10は、利用者が対象情報を選択した場合は、利用者の属性と、選択した対象情報とを入力することで、利用者が気に入るであろう選択出品者を推定してもよい。
〔4-2.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔4-3.プログラム〕
また、上述した実施形態に係る情報提供装置10および利用者端末100は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
例えば、コンピュータ1000が情報提供装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。また、例えば、コンピュータ1000が利用者端末100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。
〔5.効果〕
上述したように、情報提供装置10は、電子商店街に出品された所定の取引対象自体を示す情報である対象情報を利用者に提供する。そして、情報提供装置10は、利用者により対象情報が選択された場合は、所定の条件に基づいて、所定の取引対象を出品した複数の出品者のうち、いずれかの出品者を選択する。その後、情報提供装置10は、選択された選択出品者により出品された所定の取引対象に関する情報を利用者に提供する。この結果、情報提供装置10は、取引対象のペルソナを選択するだけで、電子商店街に出品された取引対象の購入を実現するので、取引対象の販売や購入の流れをより円滑にすることができる。
また、情報提供装置10は、対象情報として、少なくとも、所定の取引対象の名称若しくはその所定の取引対象の画像を提供する。また、情報提供装置10は、対象情報として、複数の出品者によって個別に出品された所定の取引対象に関する情報のうち、相互に共通する情報を利用者に提供する。このため、情報提供装置10は、利用者に対し、取引対象を示す情報、すなわり、取引対象のペルソナを示す情報を提供できる。
また、情報提供装置10は、所定の取引対象に関する情報として、少なくとも、選択された出品者が設定した所定の取引対象の価格に関する情報を提供する。また、情報提供装置10は、選択出品者から所定の取引対象を購入するためのコンテンツをさらに表示する。そして、情報提供装置10は、利用者がコンテンツを選択した場合は、利用者が所定の取引対象を選択出品者から購入したものとして、所定の決済処理を実行する。このため、情報提供装置10は、取引対象を自動的に選択された選択出品者から購入させることがdできる。
情報提供装置10は、複数の出品者が個別に設定した所定の取引対象の価格に基づいて、その複数の出品者のうち、いずれかの出品者を選択する。また、情報提供装置10は、複数の出品者のうち、所定の取引対象に対し最も安い価格を設定した出品者を選択する。また、情報提供装置10は、複数の出品者が個別に設定した所定の取引対象を配送する際の送料に基づいて、その複数の出品者のうち、いずれかの出品者を選択する。また、情報提供装置10は、所定の取引対象が利用者が指定した場所まで配送されるまでの期間に基づいて、その複数の出品者のうち、いずれかの出品者を選択する。また、情報提供装置10は、利用者の属性に基づいて、複数の出品者のうち、いずれかの出品者を選択する。また、情報提供装置10は、利用者の購買履歴に基づいて、複数の出品者のうち、いずれかの出品者を選択する。このため、情報提供装置10は、利用者が取引対象を購入する可能性が高い出品者を選択出品者として選択できる。
また、情報提供装置10は、利用者によりそれぞれ異なる取引対象を示す複数の対象情報が選択された場合は、その取引対象ごとに、その取引対象を出品した複数の出品者からいずれかの出品者を選択する。また、情報提供装置10は、複数の取引対象を各出品者から購入した場合の総額に基づいて、取引対象ごとに、その取引対象を出品した複数の出品者からいずれかの出品者を選択する。
また、情報提供装置10は、同一の出品者から複数の取引対象を購入した際に適用される値引き額を考慮して、取引対象ごとに、その取引対象を出品した複数の出品者からいずれかの出品者を選択する。また、情報提供装置10は、それぞれ異なる複数の取引対象について、各取引対象の対象情報を利用者に提供し、利用者により対象情報が選択される度に、所定の期間内に選択された全ての対象情報と対応する取引対象をそれぞれ特定し、特定した取引対象ごとに、選択出品者を選択しなおす。上述した各処理の結果、情報提供装置10は、このため、情報提供装置10は、複数の取引対象が選択された場合にも、利用者が取引対象を購入する可能性が高い出品者の組み合わせを選択できる。
また、情報提供装置10は、取引対象が出品される電子商店街の運用者に対して各出品者が取引対象ごとに予め設定した報酬であって、その取引対象が購買された際に生じる報酬に応じて、その複数の出品者のうち、いずれかの出品者を選択する。また、情報提供装置10は、複数の出品者が所定の取引対象を同じ条件で出品している場合は、その複数の出品者のうち、報酬の値がより大きい出品者を優先的に選択する。このため、情報提供装置10は、報酬を加味した選択出品者の選択を実現できる。
また、情報提供装置10は、利用者が選択した対象情報と対応する取引対象が投入される仮想的なカートの情報を示す際に、選択出品者により出品された取引対象に関する情報を提供する。このため、情報提供装置10は、利用者が取引対象を購入する前に、自動的に選択された選択出品者の情報を利用者に示すことができる。
また、情報提供装置10は、電子商店街に出品された取引対象のうち、日用品に属する取引対象の対象情報を利用者に提供する。このため、情報提供装置10は、利用者が出品者の別をあまり問わないと推定される場合に、取引対象のペルソナを選択するだけで、取引対象の購入を実現することができる。
また、情報提供装置10は、利用者から、選択出品者により出品された所定の取引対象の定期的な購入の指示を受付ける。そして、情報提供装置10は、利用者が選択出品者から所定の取引対象を定期的に購入している旨の情報を所定の出品者に対して提供する。このため、情報提供装置10は、各出品者に対し、どのような取引対象のペルソナが選択されている場合に、どのような取引対象を利用者に提案すればよいかを示すことができる。
また、情報提供装置10は、選択出品者以外の出品者により出品された所定の取引対象を購入した場合にその出品者から利用者に対して提供される利益に関する情報を提供する。また、情報提供装置10は、所定の取引対象と種別が共通する他の取引対象に関する情報を提供する。また、情報提供装置10は、電子商店街における購入行為において所定の取引対象と共起性を有する他の取引対象に関する情報を提供する。例えば、情報提供装置10は、他の取引対象を購入した場合に、その他の取引対象を出品する出品者から利用者に対して提供される利益に関する情報をさらに提供する。このため、情報提供装置10は、取引対象のペルソナを選択した利用者に対し、さらに他の取引対象を購入させるための動機付けを与えることができる。
また、情報提供装置10は、利用者によりそれぞれ異なる取引対象を示す複数の対象情報が選択された場合は、それら複数の対象情報が示す複数の取引対象を共に出品する出品者の中からいずれかの出品者を選択する。例えば、情報提供装置10は、各出品者が設定した複数の取引対象を共に購入する際の総額に応じて、いずれかの出品者を選択する。また、情報提供装置10は、各出品者が設定したクーポンであって、複数の取引対象を共に購入する際に適用されるクーポンの内容に応じて、いずれかの出品者を選択する。
また、情報提供装置10は、同一の出品者から複数の取引対象を購入した際に適用される値引き額を考慮して、取引対象ごとに、それら取引対象を出品した複数の出品者からいずれかの出品者を選択する。また、情報提供装置10は、利用者によりそれぞれ異なる取引対象を示す複数の対象情報が選択された場合は、各出品者により設定された条件であって、複数の取引対象を共に購入する際にそれら複数の取引対象の総額から割引を行うための条件のうち、それら選択された複数の対象情報と対応する複数の取引対象が満たす条件を特定し、特定した条件を設定した出品者の中から、いずれかの出品者を選択する。
上述した各処理の結果、情報提供装置10は、まとめ買い等に対して提供される各種利益が設定されている場合に、このような利益を設定した出品者を自動的に選択することができる。この結果、情報提供装置10は、どの出品者からどの取引対象を購入するかという組み合わせを利用者に判断させずとも、利用者に対して出品者が設定した利益を適用することができるので、取引対象の販売や購入の流れをより円滑にすることができる。
また、情報提供装置10は、利用者によりそれぞれ異なる取引対象を示す複数の対象情報が選択された場合は、それら複数の対象情報が示す複数の取引対象を出品する出品者が設定した利用者に対して提供される利益であって、複数の取引対象を共に購入する際に適用される利益に関する情報を提供する。た、情報提供装置10は、複数の取引対象に加えて、それら複数の取引対象を出品する出品者が出品した他の取引対象をさらに購入する際に適用される利益に関する情報を提供する。また、情報提供装置10は、同一の商品を含む取引対象であって、それぞれ異なる数の商品からなる複数の取引対象の対象情報をそれぞれ提供し、利用者が選択した対象情報と対応する取引対象よりも、含まれる商品の数がより多い取引対象に関する情報を提供する。
上述した処理の結果、情報提供装置10は、利用者に対し、さらに新たな取引対象を追加で購入する動機づけを与えることができるので、取引対象の販売や購入の流れをより円滑にすることができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、抽出部は、抽出手段や抽出回路に読み替えることができる。