JP7116952B2 - 被処理物の調製方法及び装置並びに被処理物の処理方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、放射性物質に汚染された土壌など粉粒体の処理方法及び装置に関する。
東日本大震災に端を発する福島第一原発事故により、原発周辺地域への放射性物質(特に放射性セシウム、以降、放射性Cs)の飛散が深刻な環境問題を引き起こした。原発から放出した放射性Csは降雨により土壌に沈着し,それらは、(I)フミン物質や土壌粒子表面にイオン吸着、あるいは(II)2:1型粘土内部に捕捉された形態をとった。近年(I)の吸着形態にある放射性Csも、その多くは形態(II)として安定化され、仮置き場の汚染土壌(概算2,200万トン,うち2/3が農地土壌)を中間貯蔵施設に全て持ち込むことは非現実的と考えられ、今後、形態(II)の汚染土壌に対する小型化可能な減容化技術の開発が急務となっている。
このようななか、事故後の除染技術の開発動向は3つに大別される。第1区分として「抽出/吸着法」系区分がある。最近では上記形態(II)の割合が増し,放射性Csの抽出が極めて困難となったため、亜臨界状態で土壌解砕を行い、溶存態Csを抽出分離する技術も開発された。しかしながら,亜臨界法は回分式のために十分な処理量を稼げない等課題がある。
一方で、土壌粒子に吸着した放射性Csを土壌微粒子ごと取り除く技術が先行している。なかでも「マイクロバブル浮選/分級法」がその代表例である(第2区分)。最近、より高度な懸濁水処理技術として、超電導磁気分離法による廃水中の土壌微粒子の分離技術も提案されている。これらは、大掛かりな廃水処理がプロセス下流に必須であることや根毛を多く含む農地土壌の処理に不向きであり、後者はコストや処理量に課題がある。
第3区分に「加熱分離」あるいは「熱減容」処理のような乾式処理が挙げられる。例えば、黒雲母を主成分とする汚染土に土量と1/2~等量のCaClを加え、2時間、800℃弱の温度で加熱を行い、塩化Csとし分離する方法がある。この方法にも廃棄物量が多い等の技術課題がある。
上記除染技術とは異なり、無廃水かつ常温で乾式土壌を分級し除染する方法がある(例えば特許文献1、2参照)。この方法は、汚染土壌と強磁性粉末とを混合し、これを磁選することで汚染土壌を分級するものである。放射性Csに汚染された土壌は、粒度の小さいものほど放射性Csの濃度が高いため、粒度の小さい汚染土壌を取り除くことで除染できる。
特開2017-39123号公報 特開2017-113744号公報
特許文献1あるいは特許文献2に記載された方法は、廃水等を含め余分な廃棄物が新たに発生することもなく、また簡便で優れた方法と考えられるが、この方法は乾式ゆえに粉じんを生じやすくその対策が必要となる。また汚染土壌には、木くず、根毛等が含まれているためこれらの処理も必要となる。
本発明の目的は、余分な廃棄物を発生させることなく簡単な操作で安価に実施可能な粉粒体の処理方法及び装置、その粉粒体の処理方法で使用可能な被処理物の調製方法及び装置を提供することである。
本発明は、有機物を含む粉粒体を被処理物とし、該被処理物を磁力選別可能に調製する方法であって、被処理物と薬剤とを混合する混合工程と、前記被処理物と薬剤との混合物を少なくとも前記有機物が炭化物となるように加熱する加熱工程と、を含み、前記粉粒体が、土壌、焼却灰、汚泥のいずれか1種又は2種以上の混合物であり、前記有機物が、植物、木の葉、木くず、根毛のいずれか1種又は2種以上の混合物であり、前記薬剤が、2価の鉄イオンと3価の鉄イオンとを含有する水溶液及びpH調整剤を含み、前記加熱工程において、前記粉粒体及び前記炭化物の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体を生成・吸着させ、また前記被処理物及び前記薬剤に含まれる水分を蒸発させ処理物を乾燥、分散させることを特徴とする被処理物の調製方法である。
本発明の被処理物の調製方法は、前記被処理物10gに対する前記薬剤の添加量が1~5mLであることを特徴とする。
また本発明の被処理物の調製方法は、前記混合工程と前記加熱工程とが並行して行われることを特徴とする。
また本発明の被処理物の調製方法は、前記加熱工程の温度が250℃以下であることを特徴とする。
また本発明の被処理物の調製方法は、下記(A)群の1つ以上を制御することにより前記粉粒体及び炭化物の表面に生成・吸着させるマグネタイトを主成分とする強磁性体の粒子径及び/又は凝集性を制御することを特徴とする。
(A)薬剤のpH,2価の鉄イオンに対する3価の鉄イオンの割合,2価の鉄イオン濃度,3価の鉄イオン濃度,反応時間,反応温度,反応場の雰囲気(酸化性/還元性),水溶液のアニオンの種類
また本発明は、前記被処理物の調製方法により得られる処理物を磁力選別により分級する分級工程を備えることを特徴とする被処理物の処理方法である。
本発明は、前記被処理物の調製方法を実施するための装置であって、前記薬剤と被処理物とを混合する混合装置と、前記被処理物と前記薬剤との混合物を少なくとも前記有機物が炭化物となるように加熱するとともに、前記粉粒体及び前記炭化物の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体を生成・吸着させ、また前記被処理物及び前記薬剤に含まれる水分を蒸発させ処理物を乾燥、分散させる反応装置と、を備えることを特徴とする被処理物の調製装置である。
本発明は、前記被処理物の調製方法を実施するための装置であって、前記被処理物と前記薬剤とを混合しながら少なくとも前記有機物が炭化物となるように加熱するとともに、前記粉粒体及び前記炭化物の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体を生成・吸着させ、また前記被処理物及び前記薬剤に含まれる水分を蒸発させ処理物を乾燥、分散させる反応装置を備えることを特徴とする被処理物の調製装置である。
本発明は、前記被処理物の調製装置と、前記被処理物の調製装置を介して得られる処理物を磁力選別する磁選機と、を含むことを特徴とする粉粒体の処理装置である。
本発明によれば、余分な廃棄物を発生させることなく簡単な操作で安価に実施可能な粉粒体の処理方法及び装置、その粉粒体の処理方法で使用可能な被処理物の調製方法及び装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態の粉粒体の処理方法を説明するフロー図である。 本発明の粉粒体の処理装置1の構成図である。 本発明の実施例で実施した磁力選別の要領を示す模式図である。
図1は、本発明の第1実施形態の粉粒体の処理方法を説明するフロー図である。本発明の粉粒体の処理方法は、前段と後段との2つの工程に大別できる。前段は、被処理物である粉粒体(粉粒状物)を磁力選別可能に調製する工程(ステップS1)であり、後段は、前段で磁力選別可能に調製された粉粒体を磁力選別し磁着物と非磁着物とに選別する磁力選別工程(ステップS2)である。
粉粒体を磁力選別可能に調製する工程は、具体的には粉粒体の表面にマグネタイト(主成分:Fe=Fe・FeO)を主成分とする強磁性体を生成・吸着させる工程(以下、強磁性体生成吸着工程と記す)であり、粉粒体に薬剤を添加する薬剤添加工程(ステップS1-a)と、薬剤と粉粒体とを撹拌混合する混合工程(ステップS1-b)と、薬剤と粉粒体との混合物を加熱する加熱工程(ステップS1-c)とを含む。
本処理方法において、被処理物である粉粒体は特に限定されるものではなく、粉粒体としては土壌、焼却灰、汚泥、これら混合物、さらにこれらに汚染物質が固着、吸着又は付着するものが挙げられる。汚染物質としては、重金属、ダイオキシン類、PCB、農薬など残留性有機汚染物質(POPs)、放射性物質等が挙げられる。放射性物質も特定の物質に限定されるものではなく、セシウムCs、プルトニウムPu、ウランU、ラジウムRaなど幅広い放射性物質を対象とすることができる。
汚染物質が主として土壌の表面に固着、吸着又は付着した汚染土壌は、通常、粒径の小さい物ほど汚染物質の濃度が高くなる。これは粒径の小さい土壌ほど比表面積が大きいことによる。本処理方法は、後述のように磁力選別により汚染土壌を分級できるため、高濃度の汚染土壌を分離し、除染することができる。
粉粒体の粒径は、特に限定されるものではないが、本処理方法は、篩分けが難しい粉粒体の処理に好適に使用することができる。粉粒体の含水率も特に限定されるものではない。絶乾状態、水分を含む粉粒体であってもそのまま処理することができる。水分が多くても加熱工程で加熱され水分は蒸発するが、水分が多いほどそれを蒸発させるに必要なエネルギーが多くなるため粉粒体に含まれる水分は少ない方がよい。粉粒体に対して脱水操作が可能であれば予め脱水操作を行い、含水率を低下させておくことが好ましい。
粉粒体の中には、塊状となったものが含まれる場合もある。このような塊状物を含む粉粒体も本処理方法で処理可能であり、混合工程で塊状物を解砕しながら薬剤と混合させることができる。また本実施形態の粉粒体の処理方法は、加熱工程を備えるので、この加熱工程で塊状物を解砕してもよい。
また粉粒体には、植物、木の葉、木くず、根毛などの有機物を含むものもあるがこのような粉粒体も本処理方法で処理可能である。本実施形態の粉粒体の処理方法は、加熱工程を備えるので、この加熱工程で有機物は炭化物になる。
薬剤には、二価の鉄イオンFe2+及び三価の鉄イオンFe3+を含むアルカリ性の水溶液を使用する。この薬剤は、二価の鉄イオンFe2+を含む水溶液と、三価の鉄イオンFe3+を含む水溶液と、アルカリ溶液とを準備し、これらを粉粒体に供給する直前に混合し調製するのがよい。
二価の鉄イオンFe2+を含む水溶液のアニオン及び三価の鉄イオンFe3+を含む水溶液のアニオンは特に限定されるものではない。二価の鉄イオンFe2+を含む水溶液としては、二塩化鉄(塩化第一鉄)が、三価の鉄イオンFe3+を含む水溶液としては三塩化鉄(塩化第二鉄)が挙げられる。水溶液中の二価の鉄イオンFe2+の濃度、水溶液中の三価の鉄イオンFe3+の濃度は特に限定されるものではない。
アルカリ溶液も特に限定されるものではない。アルカリ溶液としては、水酸化ナトリウムNaOH,水酸化カルシウムCa(OH)が挙げられる。
薬剤中の二価の鉄イオンFe2+と三価の鉄イオンFe3+との割合は、1:1を基本とするが、二価の鉄イオンFe2+は不安定であり三価の鉄イオンFe3+に変化し易いので、二価の鉄イオンFe2+を三価の鉄イオンFe3+に比較して高めにしておくのが好ましい。
薬剤のpHは、9~12が好ましく、pH≒11がより好ましい。
粉粒体に対する薬剤の添加量は、汚染土壌10gに対して1~5mL程度でよい。
薬剤添加工程(ステップS1-a)における、粉粒体に対する薬剤の添加要領は特に限定されるものではないが、後工程である薬剤と粉粒体との混合工程(ステップS1-b)を考えれば、薬剤を噴霧するなど粉粒体に対してできるだけ均一に添加するのがよい。
混合工程(ステップS1-b)は、薬剤と粉粒体とを十分に撹拌混合できればよく撹拌装置、撹拌要領も特に限定されるものではない。混合工程は、薬剤添加工程後に独立して実施してもよいが、薬剤添加工程と一体化し、薬剤を添加しつつ撹拌混合するのが効率的かつ実用的である。混合工程と薬剤供給工程とを一体化すれば、粉塵も発生し難い。被処理物が放射性物質汚染土壌の場合、発塵防止対策は重要であるから、この点からも混合工程と薬剤供給工程とを一体化することは好ましい。
混合工程における混合時間は、特に限定されるものではない。本実施形態のように後に加熱工程を備える場合には短時間でよく、混合操作は、常温(大気温)、大気圧下で行えばよい。
加熱工程(ステップS1-c)は、混合工程を経て得られる薬剤と粉粒体との混合物を加熱する。加熱温度は350℃以下がよく、好ましくは300℃以下、より好ましくは250℃以下である。加熱温度が350℃を超えるとダイオキシンの再合成が懸念される。加熱温度が350℃以下であれば、マグネタイトの磁性喪失の心配はない(キュリー点:858K)。
加熱工程における加熱操作は特に限定されるものではないが、温度の均一化、水分の除去、さらには粉粒体の凝集を防ぐ観点から撹拌混合操作を併用するのが好ましい。加熱時間は、粉粒体の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体を生成・吸着させるに必要な時間(反応時間)から決められる。マグネタイトを主成分とする強磁性体の生成速度は、加熱温度(反応温度)により異なるため、加熱時間は反応温度に応じて適宜決定すればよい。
また加熱工程は、マグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着した粉粒体を乾燥させる乾燥工程も兼ねている。強磁性体生成吸着工程に供される粉粒体及び薬剤は、水分を含むため、強磁性体生成吸着工程において全く乾燥を行わないとマグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着した粉粒体は、水分の影響で粒子同士が凝集する。強磁性体生成吸着工程を経て得られる粉粒体は、後工程で磁力選別されるため、これに先立ち加熱工程で水分を蒸発させ、マグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着した粉粒体を十分に分散させる。
加熱工程における加熱温度・加熱時間は、基本的にマグネタイトを主成分とする強磁性体の生成・吸着に基づき決定されるが、粉粒体に有機物が含まれる場合、この有機物が炭化され、この炭化物の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着するように加熱温度・加熱時間を決定するのが好ましい。
粉粒体の表面に生成・吸着するマグネタイトを主成分とする強磁性体の粒径・分散性は、加熱工程における温度、時間のみならず反応場の雰囲気、具体的には反応場が酸化性雰囲気か還元性雰囲気かに影響を受けるため、マグネタイトを主成分とする強磁性体の粒径が小さくかつ分散性に優れるように反応場を決定するのがよい。
以上の構成からなる強磁性体生成吸着工程における、粉粒体の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着するメカニズムは以下のように考えられる。以下、粉粒体を土壌として説明する。
土壌に薬剤を添加すると、土壌中の1価のイオン種と二価の鉄イオンFe2+や三価の鉄イオンFe3+とのイオン交換が行われる。次いで土壌表面で化学反応が起こり、土壌の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体を生成し、当該強磁性体は、土壌の表面に吸着する。
2:1型粘土鉱物と1:1型粘土鉱物との陽イオン交換容量(CEO)は、前者の方が最大で約80倍以上大きいことが知られている。このため二価の鉄イオンFe2+や三価の鉄イオンFe3+は、2:1型粘土鉱物に優先的に吸着され、マグネタイトを主成分とする強磁性体も2:1型粘土鉱物の表面に優先的に生成・吸着する。
背景技術の欄にも記したように、原発事故により放出された放射性Csは、降雨により土壌に沈着し,最終的には2:1型粘土内部に捕捉される。このことから本実施形態に示す強磁性体生成吸着工程、さらには本実施形態に示す粉粒体の処理方法は、放射性Csに汚染された土壌の処理に好適に使用できることが分かる。
本粉粒体の処理方法において、強磁性体生成吸着工程を経て得られる粉粒体は、次工程で磁力選別に供されるため、強磁性体生成吸着工程では磁力選別に適した被磁選物を得ることができ、それを効率的に生成できる方法が好ましい。この点においてマグネタイトを主成分とする強磁性体は、好ましい磁性材料といえ、強磁性体生成吸着工程も簡便であり、好ましい方法といえる。
磁力選別の点から粉粒体の表面に生成・吸着するマグネタイトを主成分とする強磁性体は、粒径が小さく表面に均一に分散するものがよい。またマグネタイトを主成分とする強磁性体を生成・吸着させるに使用する薬剤の使用量が少ないものが好ましい。
粉粒体の表面に生成・吸着させるマグネタイトを主成分とする強磁性体は、以下(A)群のいずれか1つを制御することで粒子径及び/又は凝集性を制御することができる。以下の制御項目(パラメータ)は、粉粒体の性状等により適宜選択すればよい。
(A)薬剤のpH,2価の鉄イオンに対する3価の鉄イオンの割合,2価の鉄イオン濃度,3価の鉄イオン濃度,反応時間,反応温度,反応場の雰囲気(酸化性/還元性),水溶液のアニオンの種類
磁力選別工程(ステップS2)は、前工程(ステップS1)を経て得られる表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着した粉粒体を磁力選別する。磁力選別工程で使用される磁選機、磁選方法は特に限定されるものではなく、公知の磁選機、磁選方法を使用することができる。なお磁選機、磁選方法によっては、高温の被磁選物を処理できない場合もある。このような場合には、強磁性体生成吸着工程と磁力選別工程との間に粉粒体を冷却する冷却工程を設ける。
以上の構成からなる本処理方法の処理メカニズムの概要は、次の通りである。強磁性体生成吸着工程において、マグネタイトを主成分とする強磁性体が粉粒体に生成・吸着する量(汚染土壌単位質量当たり)は、比表面積の関係から粒径の小さい粉粒体ほど多くなる。磁力選別工程において、粒径の小さい粉粒体は自重が小さく、さらにマグネタイトを主成分とする強磁性体の吸着量が多いため磁着物となる。一方、粒径の大きい粉粒体は自重が大きく、さらにマグネタイトを主成分とする強磁性体の吸着量が少ないため非磁着物となる。
以上のように粉粒体に対して強磁性体生成吸着工程において、表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体を生成・吸着させ、これを磁力選別することで粉粒体を分級することができる。放射性物質汚染土壌は、粒径の小さい物ほど汚染物質の濃度が高いため、本処理方法を用いて放射性物質汚染土壌を処理することで放射性物質汚染物の濃縮、除染等を行うことができる。
本処理方法において、粉粒体に含まれる有機物は、加熱工程(ステップS1-c)で炭化物となるため被処理物が減容化される。また強磁性体生成吸着工程の段階で炭化物の表面にもマグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着する。炭化物は、汚染土壌に比較して密度が小さいため磁力選別工程では磁着物となる。
本発明の粉粒体の処理方法は、第1実施形態の粉粒体の処理方法を基本に種々変更することができる。以下、第1実施形態の粉粒体の変形例について説明する。
第1実施形態の粉粒体の処理方法では、被処理物として粉粒体をそのまま使用するが、本処理方法に先立ち、粉粒体を篩などを用いて分級し、粒径の大きいものを取り除いてもよい。放射性物質汚染土壌は、粒度の小さい物ほど放射性物質の濃度が高く、逆に粗粒物の放射性物質の濃度は比較的低いことが知られている(例えば、特開2013-242210号公報の表1)。このため予め粗粒物を取り除き、残りの汚染土壌を磁力選別すれば効率的に放射性物質汚染物の濃縮、除染が行える。
第1実施形態の粉粒体の処理方法では、粉粒体を磁力選別可能に調製する工程(ステップS1)に加熱工程(ステップS1-c)を備えるが、加熱工程を省略してもよい。粉粒体の表面に生成・吸着するマグネタイトを主成分とする強磁性体は、薬剤に含まれる二価の鉄イオンFe2+と三価の鉄イオンFe3+とが反応することで生成する。この反応は、温度が高い方が迅速に進行するが室温下でも進行する。
粉粒体を磁力選別可能に調製する工程(ステップS1)において加熱工程を省略した場合、撹拌工程の時間を長くし、さらに水分を蒸発させる工程が必要となる。水分を蒸発させる工程には、減圧乾燥等を利用すればよい。
粉粒体を磁力選別可能に調製する工程(ステップS1)において加熱工程を省略すると処理速度が低下するものの、加熱装置が不要となり、エネルギー消費量も少なくなる。さらに磁力選別可能に調製する工程(ステップS1)と磁力選別工程(ステップS2)との間に粉粒体を冷却する操作、その装置が不要となるメリットがある。
第1実施形態の粉粒体の処理方法では、薬剤として二価の鉄イオンFe2+及び三価の鉄イオンFe3+を含むアルカリ性の水溶液を使用するが、二価の鉄イオンFe2+を含む水溶液、三価の鉄イオンFe3+を含む水溶液、アルカリ溶液を別々に準備し、薬剤添加工程(ステップS1-a)において、各薬剤を別々に添加してもよい。また二価の鉄イオンFe2+を含む水溶液及び三価の鉄イオンFe3+を含む水溶液とアルカリ溶液とを添加するタイミングを変えてもよい。
次に本発明の粉粒体の処理装置1について説明する。図2は、本発明の粉粒体の処理装置1の構成図である。以下、粉粒体が放射性物質汚染土壌(以下、汚染土壌と記す)であるとし、粉粒体の処理装置の構成について説明する。
本発明の粉粒体の処理装置1は、汚染土壌を連続的に処理する連続処理装置であり、汚染土壌と薬剤とを撹拌混合する混合装置11、混合装置11に薬剤を供給する薬剤供給装置21、混合装置11に汚染土壌を供給する汚染土壌供給装置26、汚染土壌の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体を生成・吸着させる反応装置31、反応後の汚染土壌を冷却する冷却装置41、冷却後の汚染土壌を磁力選別する磁力選別装置51を含む。
混合装置11は、槽内12に横型2軸の撹拌翼13を備える公知の混合装置であり、撹拌機能及び搬送機能を備える。混合装置11は、薬剤供給装置21及び汚染土壌供給装置26から連続的に定量供給される薬剤及び汚染土壌を、大気圧・大気温下で撹拌混合し、汚染土壌と薬剤の混合物を連続的に排出する。
混合装置11は、閉じられた空間内で汚染土壌及び薬剤を撹拌混合できればよく、型式等は特に限定されるものではない。汚染土壌の粒度、含水率、塊状物の有無など汚染土壌の性状に適したものを使用すればよい。汚染土壌の含水率が高い場合、汚染土壌と薬剤との混合操作は、混練操作とも言えるが、そのような場合には、混練に適した装置を使用すればよい。また混合装置11において、混合性能を高めるために槽内12に薬剤を噴霧するためのスプレーノズルを設けてもよい。
薬剤供給装置21は、混合装置11に薬剤を定量供給する装置であり、撹拌機23を備える薬剤供給タンク22と、定量供給ポンプ24とを含む。薬剤供給タンク22には、二価の鉄イオンFe2+及び三価の鉄イオンFe3+を含むアルカリ性の水溶液が充填されている。
汚染土壌供給装置26は、混合装置11に汚染土壌を定量供給する装置であり、ホッパー27付きのスクリューフィーダ28である。粉粒体の定量供給装置としては、スクリューフィーダの他にテーブルフィーダ等が公知であるが、ここでは汚染土壌を定量供給可能であれば特に装置の型式等は問われない。
反応装置31は、汚染染土壌と薬剤との混合物を加熱し、薬剤を反応させ汚染土壌の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体を生成・吸着させる装置である。反応装置31は、駆動装置(図示省略)と連結し回転する内筒32と、内筒32を覆うように固定された外筒37とを備える間接加熱方式のロータリーキルンである。
内筒32は、一端に混合装置11から排出される汚染土壌と薬剤との混合物を受け入れるための入口部33を備え、他端部に加熱した混合物を排出するための出口フード34を備える。内筒32は、入口部33が出口フード34側に比較して僅かに高く、入口部33から出口フード34側に向って僅かに傾斜している。
入口部33及び出口フード34は、内筒32内で発生するガスの漏洩を防ぐように内筒32と連結する。出口フード34の上部には、混合物の加熱に伴い発生する水蒸気等のガスを排出するための排気口35が、出口フード34の下部には、加熱された混合物を排出する排出口36が設けられている。
外筒37は、加熱ガスの供給口と排出口とを備え、加熱ガス供給装置(図示省略)から送られる加熱ガスを受け入れ、これを加熱媒体として内筒32内の混合物を加熱する。加熱ガスの供給口は出口フード34側に、加熱ガスの排出口は入口部33側に設けられている。
反応装置31から排出される汚染土壌と薬剤との混合物は、内筒32の入口部33から排出口36に移動する過程で、所定時間・所定温度まで加熱され、汚染土壌の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体を生成・吸着させる。表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着した汚染土壌は、排出口36から排出される。一方、汚染土壌と薬剤との混合物の加熱操作に伴い発生する水蒸気等のガスは、排気口35から排気ガス処理装置(図示省略)に導かれる。
反応装置31は、汚染土壌と薬剤との混合物を所定時間・所定温度まで加熱し、汚染土壌の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体を生成・吸着させることができればよく、装置の型式も特に限定されるものではない。撹拌混合性に優れる反応装置31は、一般的に伝熱性に優れるため反応性・熱効率の点からも好ましい。一方で、撹拌混合性に優れる反応装置31は、粉塵も発生し易いためこの対策が必要である。
冷却装置41は、反応装置31から排出される表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着した汚染土壌を、後段の磁力選別装置51に供給可能な温度まで冷却する。冷却装置41は、ジャケット付きの横型1軸の撹拌装置であり、撹拌槽42内に横型1軸のスクリュー43を備え、撹拌槽42を覆うようにジャケット44が取付けられている。ジャケット44に供給される冷却媒体は水である。
撹拌槽内42の出口部には、冷却された汚染土壌を後段の磁力選別装置51に定量供給する装置としてロータリーフィーダ46が設けられている。
冷却装置41は、反応装置31から排出される表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着した汚染土壌を、後段の磁力選別装置51に供給可能な温度まで冷却することができれば型式等は特に限定されるものではない。冷却した汚染土壌を磁力選別装置51に定量供給する定量供給装置もロータリーフィーダ46に限定されるものではない。
磁力選別装置51は、ロータリーフィーダ46を介して定量供給される汚染土壌を磁力選別する。ここに示す磁力選別装置51は、公知のコンベアタイプの磁選機であり、汚染土壌を磁着物と非磁着物とに分類する。ここでは特定の磁力選別装置51に限定されることなく、ドラム式の磁力機、汚染土壌を3つ以上に分別できる磁力機など種々の磁力選別装置を使用することができる。
次に図2に示す粉粒体の処理装置1による汚染土壌の処理要領について説明する。
汚染土壌は汚染土壌供給装置26を介して混合装置11に、薬剤は薬剤供給装置21を介して混合装置11に定量供給され、ここで汚染土壌と薬剤とが十分に撹拌混合される。混合物は、排出口から排出され、反応装置31の入口部33を経由して内筒32に送られる。
混合物は、内筒32を入口部33から排出口36に向って移動しつつ加熱される。この過程で薬剤が反応し、汚染土壌の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着する。汚染土壌に根毛などの植物を含む場合、これらは反応装置31内で炭化物となり、汚染土壌と同様に表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着する。表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着した汚染土壌は、排出口36と繋がる冷却装置41に送られる。混合物を加熱する過程で発生した水蒸気等のガスは、排気口35から排気ガス処理装置(図示省略)に導かれる。
反応装置31から排出される表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着した汚染土壌は、冷却装置41により磁力選別装置51に供給可能な温度まで冷却された後、ロータリーフィーダ46を介して磁力選別装置51に定量供給され、ここで磁着物と非磁着物とに分別される。
マグネタイトを主成分とする強磁性体は、比表面積の関係から粒径の小さい汚染土壌ほど生成・吸着量(汚染土壌単位質量当たり)が多くなる。また粒径の小さい汚染土壌は自重が小さく、さらにマグネタイトを主成分とする強磁性体の吸着量が多いため磁着物となる。一方、粒径の大きい汚染土壌は自重が大きく、さらにマグネタイトを主成分とする強磁性体の吸着量が少ないため非磁着物となる。
以上のように粉粒体の処理装置1を使用することで汚染土壌を粒径により選別する、つまり分級が可能となる。放射性物質汚染土壌は、粒径の小さい土壌ほど放射性物質が高いため本処理装置1を使用することで除染することができる。
本発明の粉粒体の処理装置は、図2に示す処理装置に限定されるものではない。図2に示す粉粒体の処理装置1では、混合装置11と反応装置31とが分離しているが、混合装置と反応装置とを一体化させてもよい。このような処理装置は、反応温度が低く設定されているような場合には好適に適用できる。
反応温度が比較的高い場合であっても、反応装置のみ使用し、前段を混合ゾーン、後段を反応ゾーンとすることで混合装置を省略してもよい。このような反応装置に図2に示す間接加熱式ロータリーキルンを使用する場合、外筒37を中央から排出口側にのみ設ければよい。
図2に示す粉粒体の処理装置1は、冷却装置41を備え、反応装置31から排出される汚染土壌を冷却するが、反応装置31から排出される汚染土壌の温度が磁力選別装置51の仕様を満足するものであれば冷却装置41は不要である。このような場合には反応装置31の排出口36にロータリーフィーダなどの定量供給装置を設置すればよい。
反応場の雰囲気を制御することにより汚染土壌の表面に生成・吸着させるマグネタイトを主成分とする強磁性体の粒子径及び/又は凝集性を制御する場合には、反応装置内にガスを供給するための雰囲気ガス供給管を設け、ここから空気、窒素ガス、燃焼排ガス、炭酸ガス、あるいはこれらガスの混合物を供給すればよい。
本発明の粉粒体の処理装置は、連続式の処理装置に限定されるものではなく、半回分式、回分式の処理装置であってもよい。
上記実施形態に示すように本発明の粉粒体の処理方法及び処理装置を使用することで余分な廃棄物を発生させることなく簡単な操作で安価に汚染土壌等を処理することができる。また本発明の被処理物の調製方法及び装置を本発明の粉粒体の処理方法及び処理装置の前処理及び前処理装置として好適に使用することができる。
また本発明の被処理物の調製方法及び粉粒体の処理方法は、汚染土壌等の粉粒体に液状の薬剤を添加し、これを反応させて粉粒体の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体が生成・吸着させるため、強磁性体を均一に生成・吸着させ易く、さらに粉じんの発生が抑えられる。また汚染土壌等に木くず、根毛等が含まれていてもそのまま処理できるなど実用的な方法、装置と言える。
また本発明の被処理物の調製方法及び粉粒体の処理方法は、粉粒体の表面に生成・吸着させるマグネタイトを主成分とする強磁性体の粒子径及び/又は凝集性を制御することができるため少ない薬剤の量で効率的に粉粒体を処理可能である。さらに本処理方法を種々の粉粒体の処理、幅広い用途に使用することができる。
図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更及び修正を容易に想定するであろう。従って、そのような変更及び修正は、請求の範囲から定まる発明の範囲内のものと解釈される。
実施例1~3
真砂土10gに10ppmの二塩化鉄水溶液1mLと10ppmの三塩化鉄水溶液1mLと水酸化ナトリウム水溶液1mLとを添加し、これらを撹拌混合した後に大気雰囲気(空気雰囲気)、室温下で2~3日間自然乾燥させ被選別物用の試料を得た。実施例1~3はpHが異なる。
実施例4~6
同様に、真砂土10gに10ppmの二塩化鉄水溶液1mLと10ppmの三塩化鉄水溶液1mLと水酸化ナトリウム水溶液1mLとを添加し、これらを撹拌混合した後、電気炉を用いて、大気雰囲気(空気雰囲気)下、250℃で2時間加熱し被選別物用の試料を得た。実施例4~6はpHが異なる。
磁着選別試験
各試料の含水率を1%以下にした後、試料を図3に示す専用の混合瓶101に入れ、混合瓶101の上部に鉄心102を挿入し、さらにネオジム磁石103を付けて(図3(A)参照)、手で30秒程度混合瓶101を振った(図3(B)参照)。その後、瓶上部のプラスチックカバー104を外し、受け皿の上でネオジム磁石103と鉄心102を引き抜き、磁着物を回収した(図3(C)参照)。その後、プラスチックカバー104、ネオジム磁石103及び鉄心102を取付け、残渣(非磁着物)を先と同じ要領で磁選を行った。この磁選操作は、各試料に対して5回実施した。
比較例1
真砂土10gのみを図3に示す専用の混合瓶101に入れ、試料と同じ要領で磁着選別試験を実施した。
磁着選別試験の結果
磁着率を式(1)から算出し、真砂土のみの磁着率(比較例1)を1とした場合の各試料の磁着倍率を表1に表した。
Figure 0007116952000001
Figure 0007116952000002
表1に示すように実施例1~6の試料は、いずれも比較例1に比較して磁着率が増加した。試料調製時の加熱の有無と磁着率との関係では、加熱操作を行うことで非加熱時と比較して磁着率が、1.6~2.1倍増加した。また試料調整時のpHと磁着率との関係では、pH≒11に磁着率のピークが表れた。
1 粉粒体の処理装置
11 混合装置
21 薬剤供給装置
26 汚染土壌供給装置
31 反応装置
41 冷却装置
46 ロータリーフィーダ
51 磁力選別装置

Claims (9)

  1. 有機物を含む粉粒体を被処理物とし、 該被処理物を磁力選別可能に調製する方法であって、
    被処理物と薬剤とを混合する混合工程 と、
    前記被処理物 と薬剤との混合物を少なくとも前記有機物が炭化物となるように加熱する加熱工程と、
    を含み、
    前記粉粒体が、土壌、焼却灰、汚泥のいずれか1種又は2種以上の混合物であり、
    前記有機物が、植物、木の葉、木くず、根毛のいずれか1種又は2種以上の混合物であり、
    前記 薬剤が、2価の鉄イオンと3価の鉄イオンとを含有する水溶液及びpH調整剤を含み、
    前記加熱工程において、 前記粉粒体及び前記炭化物の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体を生成・吸着させ、また前記被処理物及び前記薬剤に含まれる水分を蒸発させ処理物を乾燥、分散させることを特徴とする被処理物の調製方法。
  2. 前記被処理物10gに対する前記薬剤の添加量が1~5mLである ことを特徴とする請求項1に記載の被処理物の調製方法。
  3. 前記加熱工程の温度が250℃以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の被処理物の調製方法。
  4. 前記混合工程と前記加熱工程とが並行して行われることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の被処理物の調製方法。
  5. 下記(A)群の1つ以上を制御することにより前記粉粒体及び炭化物の表面に生成・吸着させるマグネタイトを主成分とする強磁性体の粒子径及び/又は凝集性を制御することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の被処理物の調製方法。
    (A)薬剤のpH,2価の鉄イオンに対する3価の鉄イオンの割合,2価の鉄イオン濃度,3価の鉄イオン濃度,反応時間,反応温度,反応場の雰囲気(酸化性/還元性),水溶液のアニオンの種類
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の被処理物の調製方法により得られる処理物を磁力選別により分級する分級工程を備えることを特徴とする被処理物の処理方法。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載の被処理物の調製方法を実施するための装置であって、
    前記薬剤と被処理物とを混合する混合装置と、
    前記 被処理物と前記薬剤との混合物を少なくとも前記有機物が炭化物となるように加熱するとともに、前記粉粒体及び前記炭化物の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体を生成・吸着させ、また前記被処理物及び前記薬剤に含まれる水分を蒸発させ処理物を乾燥、分散させる反応装置と
    備えることを特徴とする被処理物の調製装置。
  8. 請求項4に記載の被処理物の調製方法を実施するための装置であって、
    前記被処理物と前記薬剤とを混合しながら少なくとも前記有機物が炭化物となるように加熱するとともに、前記粉粒体及び前記炭化物の表面にマグネタイトを主成分とする強磁性体を生成・吸着させ、また前記被処理物及び前記薬剤に含まれる水分を蒸発させ処理物を乾燥、分散させる反応装置を備えることを特徴とする被処理物の調製装置。
  9. 請求項又は請求項に記載の被処理物の調製装置と、
    前記被処理物の調製装置を介して得られる処理物を磁力選別する磁選機と、
    を含むことを特徴とする被処理物の処理装置。
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