JP7116949B2 - 非接触形状・誘電率測定装置、非接触形状・誘電率測定方法及びプログラム - Google Patents

非接触形状・誘電率測定装置、非接触形状・誘電率測定方法及びプログラム Download PDF

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特許法第30条第2項適用 平成29年8月29日発行 一般社団法人 電子情報通信学会刊行 「2017年電子情報通信学会 ソサイエティ大会講演論文集」 平成29年9月15日開催 一般社団法人 電子情報通信学会主催 「2017年電子情報通信学会 ソサイエティ大会」 平成29年11月28日公開 http://www.ieice.org/jpn/event/taikaiarchives/index.php、及びhttps://www.ieice.org/jpn/event/taikaiarchives/show.php/2017S/Settings/html/info/archives.pdf 平成29年11月19日発行 The Electromagnetics Academy刊行 「Progress In Electromagnetics Research symposium(PIERS)2017 Singapore Abstracts」 平成29年11月21日開催 The Electromagnetics Academy主催 「The 39th Progress In Electromagnetics Research Symposium(PIERS)」平成30年2月19日公開 http://ieeexplore.ieee.org/document/1000893/、及びhttp://ieeexplore.ieee.org/stamp/stamp.jsp?tp=&arnumber=8293331
本発明は、目標となる物体や空洞などの形状及び誘電率を非接触で測定する非接触形状・誘電率測定装置及び非接触形状・誘電率測定方法、並びに非接触形状・誘電率測定方法を実行するプログラムに関する。
周囲の状況を非接触で測定するレーダ装置として、例えば合成開口レーダが知られている。合成開口レーダは、アンテナから電磁波を目標に照射して得られる反射波を複数の位置で取得して、その複数の反射波を合成することで目標の画像を得る技術である。この合成開口レーダは、画像を得る処理の詳細は省略するが、光学センサを使って撮像する場合と異なり、不可視領域(濃煙環境下、夜間など)であっても画像を取得することができる。
従来、合成開口レーダによる画像は二次元画像が一般的であったが、近年、目標の三次元形状を得る三次元画像の開発が行われている。しかしながら、合成開口レーダで三次元画像を作成するためには、非常に膨大な処理時間を必要とするという問題がある。また、合成開口レーダで得られる画像には、反射波の不要な応答による虚像が発生する問題があり、画像の正確性が十分でないという問題があった。
これらの問題を解決するために、RPM(Range Points Migration:距離点マイグレーション)法と称される手法が開発されている。RPM法の詳細は、後述する実施の形態例で説明するが、簡単に述べると、レーダ装置で送信した電磁波の反射波から目標の距離情報のみを抽出し、目標を点群で再現するものである。RPM法の場合、反射波から距離情報が正確に得られれば、非常に空間分解能の高い三次元画像が得られる。非特許文献1には、RPM法を適用した画像取得処理の例についての記載がある。
Shouhei Kidera, Takuya Sakamoto and Toru Sato,"Accurate UWB Radar 3-D Imaging Algorithm for Complex Boundary without Range Points Connections", IEEE Trans. Geoscience and Remote Sensing, vol.48, no. 4, pp.~1993--2004, Apr., 2010.
RPM法による三次元画像の作成処理は、合成開口レーダによる三次元画像の作成処理よりも高速かつ高精度に行えるという効果を有する。しかしながら、RPM法による三次元画像では、物体や空洞などの形状が分かるだけであり、三次元画像で示される物体がどのような物体であるのかを推測することは困難であった。
例えば、RPM法によって得られた三次元画像を使って、地震などの災害発生時に、がれきに埋もれた人を検知して救助を行う場合、三次元画像で示される形状から人体の可能性があったとしても、本当に人体であるのかは、救助をしてみないと分からないという問題があった。
また、トンネルや橋梁などのインフラの点検をRPM法による三次元画像で行う場合に、得られた三次元画像で示された物体が、元々コンクリート中に存在する鉄骨などの金属か、あるいは腐食が進んだことでできた空洞に溜まった水なのかを区別することは困難であった。なお、ここでは三次元画像についての問題を述べたが、RPM法によって二次元画像を得る場合であっても、画像内の物体を識別することができない問題は同じである。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、RPM法によって画像を得ると同時に、画像内の物体が何であるかを推定することができる、非接触形状・誘電率測定装置、非接触形状・誘電率測定方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の非接触形状・誘電率測定装置は、送信素子から出力された電磁波の反射波を受信する受信素子の受信出力として、送信素子で電磁波が出力されてから受信素子で反射波を受信するまでの伝送経路が異なる複数の系の受信出力を得る受信処理部と、受信処理部で得た各受信出力に含まれる閾値を越える極大値を、複数の距離点の情報として抽出する距離点取得部と、距離点取得部が取得した各距離点を評価して、目標の形状を得る距離点マイグレーション処理部と、受信素子が受信した際の2つの偏波の反射係数比から、距離点取得部が抽出した各距離点についての誘電率を得る誘電率取得部とを備える。ここで、誘電率取得部は、電気特性及び形状が既知の目標から得られる反射電界を用いて較正を行って反射係数比を得るようにした。
また本発明の非接触形状・誘電率測定方法は、送信素子から出力された電磁波の反射波を受信する受信素子の受信出力として、送信素子で電磁波が出力されてから受信素子で反射波を受信するまでの伝送経路が異なる複数の系の受信出力を得る受信処理と、受信処理で得た各受信出力に含まれる閾値を越える極大値を、複数の距離点の情報として抽出する距離点取得処理と、距離点取得処理で取得した各距離点を評価して、目標の形状を得る距離点マイグレーション処理と、受信素子が受信した際の2つの偏波の反射係数比から、距離点取得処理で抽出した各距離点についての誘電率を得る誘電率取得処理と、を含む。ここで、誘電率取得処理では、電気特性及び形状が既知の目標から得られる反射電界を用いて較正を行って反射係数比を得るようにした。
さらに本発明のプログラムは、上記非接触形状・誘電率測定方法の各処理を行う手順を、コンピュータ装置に実行させるものである。
本発明によると、RPM法を適用して複数の距離点を評価し、目標の形状を得るとともに、各距離点についても誘電率を取得することができるので、目標の形状に対応する物質を推定することができる。
本発明の一実施の形態例による非接触形状・誘電率測定装置を示す構成図である。 本発明の一実施の形態例によるアンテナ(送信素子及び受信素子)の配置例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例による目標形状と誘電率の推定処理を示すフローチャートである。 電磁波の実空間での状態(図1A)と、1つの受信素子での受信状態(図1B)と、データ空間で各受信素子の出力を並べた状態(図1C)とを示す説明図である。 実空間上での目標と、受信素子で観測される距離との関係の例を示す説明図である。 複数の受信素子がある場合の各受信素子で観測される距離の例を示す説明図である。 RPM法で距離点の集積度を評価する例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例が適用するエリプソメトリ法の原理を示す図である。 本発明の一実施の形態例による測定例のシステムモデル図である。 本発明の一実施の形態例によりRPM法とエリプソメトリ法を融合させて測定を行う原理を示す図である。 幾何光学近似による散乱点(図11A)とRPM法による散乱点(図11B)とを比較した説明図である。 平面近似により得られた散乱点と幾何光学近似による散乱点とを比較した説明図である。
以下、本発明の一実施の形態の例(以下、「本例」と称する。)を、添付図面を参照して説明する。
[1.RPM法の基本原理]
まず、図4~図7を参照して、本例の非接触形状・誘電率測定装置に適用されるRPM(Range Points Migration:距離点マイグレーション)法の基本原理について説明する。
RPM法は、送信素子から電磁波を送信して、その電磁波の目標での反射波を受信素子が受信したとき、その受信信号の状態から、目標境界を点群として表現し、目標の形状を推定するものである。
例えば、図4Aに示すように、6個のアンテナa1,a2,a3,・・・,a6を一定間隔で直線状に配置する。アンテナa1は送信素子であり、他のアンテナa2~a6は受信素子である。以下の説明では、アンテナa1を送信素子と称し、アンテナa2~a6を受信素子と称する。但し、ここでの送信素子a1は、後述するように送信機能の他に受信機能も備える。
図4Aの例では、実空間上に3つの目標♯1,♯2,♯3が存在したとする。図4Aは、横軸をX方向、縦軸をZ方向とした2次元上の実空間での目標♯1~♯3、送信素子a1、及び受信素子a2~a6の位置を示す。送信素子a1と受信素子a2~a6は、X方向に直線状に一定間隔で配置されている。
送信素子a1から電磁波を送信したとき、受信素子a2で受信される信号には、図4Aに破線で電磁波の伝送経路を示すように、3つの目標♯1,♯2,♯3で反射した成分が含まれる。送信素子a1から送信された電磁波が、各目標♯1,♯2,♯3で反射して受信素子a2で受信されるまでの伝送経路の距離が異なるとき、各目標♯1,♯2,♯3で反射した信号は、受信素子a2に到達するタイミングが異なる。
図4Bは、受信素子a2で得られる受信信号のレベルを示すものである。図4Bの縦軸は、受信素子a2での受信信号から、送信素子a1から送信された信号をフィルタで抽出したときの信号レベルを示す。横軸は、受信信号の時間変化を示すが、この時間変化は、電磁波の伝送経路の長さに比例するため、目標までの距離Rに換算することができるので、図4Bでは横軸を距離Rとしている。
図4Bの例では、目標♯1の表面で反射した信号d-♯1、目標♯2の表面で反射した信号d-♯2、及び目標♯3の表面で反射した信号d-♯3が、受信信号のピーク(極大点)として現われている。これらの信号d-♯1,d-♯2,d-♯3は、閾値αを越えた信号のピークを検出することで抽出することができる。閾値THは、各目標♯1,♯2,♯3の反射波とノイズを区別することが可能な値に設定される。閾値THを越えたピークの信号d-♯1,d-♯2,d-♯3を検出した位置が、そのまま距離Rに換算されることになる。
図4Bでは受信素子a2が受信した信号のみを示すが、図4Aに示す他の受信素子a3~a6についても、同様に各目標♯1,♯2,♯3で反射した信号から、各目標♯1,♯2,♯3までの距離Rを検出することができる。また、送信素子a1についても、電磁波の送信後に自己が送信した電磁波を受信して、各目標♯1,♯2,♯3までの距離Rを検出することができる。
図4Cは、各素子a1~a6で受信した信号のピークから検出した距離をデータ空間上で並べたものである。図4Cの横軸は素子配置方向であるX方向を示し、縦軸は各素子で検出した距離Rを示す。例えば、図4Bに示す受信素子a2の受信信号d-♯1,d-♯2,d-♯3の距離Rが、垂直のラインa2′に沿って示されている。他の素子a1,a3~a6で検出されるピーク位置の距離Rについても、同様にデータ空間上に示している。以下の説明では、それぞれのピーク位置を距離点(RP:Range Point)と称する。
図4Cは、3つの目標♯1,♯2,♯3の検出例を示すため、各素子a1~a6の受信信号から検出される距離点が、3つの目標♯1,♯2,♯3に対応した3個存在している。但し、一部の素子(受信素子a3,a5)の距離点については、2つの距離点が近接して重なった状態で示されている。
RPM法では、この図4Cに示す各素子a1~a6で検出した距離点RPを解析して目標♯1,♯2,♯3の形状を推定する処理が行われる。
以下、図5~図7を参照して、得られた距離点から目標♯1,♯2,♯3の形状を推定する原理について説明する。
図5は、目標♯0が存在する場合に、送信素子LT0から送信した電磁波が目標♯0の表面α0で反射し、その反射波を受信素子LR0で受信したとき、その受信信号の反射点α0が存在する可能性がある位置を示すものである。受信信号の反射点α0が存在する可能性がある位置は、送信素子LT0と受信素子LR0の位置で決まる楕円、つまり、送信素子LT0と受信素子LR0の位置を焦点とする楕円C0上に存在する。
図5は、送信素子と受信素子が1つの例であるが、受信素子が複数存在する場合には、送信素子と受信素子の組み合わせ毎に、反射点を通過する楕円が形成される。
例えば、図6に示すように、受信素子LR0の他に3個の受信素子LR1,LR2,LR3が存在し、合計4個の受信素子LR0~LR3が送信素子LT0からの電磁波を受信したとき、目標♯0の表面で電磁波が反射した位置は、それぞれの素子の位置で決まる楕円C0,C1,C2,C3の上に存在する。
この図6の例において、各楕円C0,C1,C2,C3の上の電磁波の反射位置が判定できれば、目標♯0の境界形状が得られる。
ここで、RPM法では、楕円C0の上の電磁波の反射位置(距離点RP)を推定するために、その楕円C0と交差する楕円C1,C2,C3の交点の集積度の評価演算を行う。すなわち、図6の例では、楕円C0と楕円C1との交点α1、楕円C0と楕円C2との交点α2などを求め、各交点α1,α2,・・・の密集度を評価する。そして、その密集度の評価結果から、目標♯0の距離点α0の座標位置を推定する処理が行われる。ここでは、評価対象の距離点RPをMainRPと称し、交点を評価する際に使用する他の距離点群をSubRPと称する。
各交点α1,α2,α3の集積度を評価する際には、次式の演算処理が行われる。
すなわち、送信素子及び受信素子の位置と距離で決まる距離点qに対する目標境界推定点p^(q)は、次の[数1]式で算出される。なお、本明細書中に示す「p^」の「^」は、次の[数1]式に記載するように、本来は「^」が「p」の上に付加されるものであるが、本明細書では記載上の制約から「p^」と示す。
Figure 0007116949000001
この[数1]式において、exp[-D(q,q)/2σ ]の項は、素子間距離の重み付けである。すなわち、図7に示すように、注目距離点qと評価対象距離点qとの距離をD(q,q)としたとき、その距離D(q,q)の重み付けを行う。
[数1]式において、exp[-||p(q;q)-p(q;q)||/σ ]の項は、楕円交点間密集度の重み付けである。すなわち、i番目の距離点を評価するために、図7に示す交点p(q;q)と交点p(q;q)との評価を行い、楕円交点間密集度の重み付けを行う。
この[数1]式を用いて、それぞれの楕円交点を計算して、その交点の密集度の評価から、図7に示す目標♯0の境界推定点p^(q)を得ることができる。例えば、図7に示すように、楕円C0上の目標♯0の形状の推定点p^(q)は、他の楕円との交点の密集度の評価から、図7上に×印で示す位置と算出される。
このようにRPM法を適用することで、レーダ装置で得た距離点を使って、目標の形状を推定することができる。
[2.非接触形状・誘電率測定装置の構成例]
次に、RPM法を適用して非接触で形状などを測定する本例の非接触形状・誘電率測定装置10の構成を、図1を参照して説明する。後述するように本例の非接触形状・誘電率測定装置10は、送信信号として中心周波数3GHz、帯域幅1GHz、波長100mm程度のレーダを使って、1~3m程度の比較的近距離の目標の形状と誘電率を取得するものである。
非接触形状・誘電率測定装置10は、25個のアンテナA1~A25を備える。25個用意した内の4個のアンテナA1,A5,A21,A25は送信素子と受信素子を兼ね、他の21個のアンテナA2~A4,A6~A20,A22~A24は受信素子である。25個のアンテナA1~A25の具体的な配置例(図2)については後述する。
そして、非接触形状・誘電率測定装置10は、UWB(Ultra Wide Band)と称される超広帯域無線信号を送信するUWB送信処理部11を備え、UWB送信処理部11で生成したUWB信号を、送受信切替器SW1~SW4を介してアンテナA1,A5,A21,A25に供給する。各アンテナA1,A5,A21,A25は、供給されるUWB信号に基づいたパルス状の電磁波を送信する。UWB信号(送信信号)は、例えば中心周波数3GHz、帯域幅1GHzとする。3GHz帯を使うことで、中心波長λが約100mmのレーダとなる。UWB送信処理部11は、ベースバンド処理部13から供給される信号に基づいて、送信信号を生成する。
4個のアンテナA1,A5,A21,A25から送信された電磁波の目標からの反射波は、全てのアンテナA1~A25で受信される。各アンテナA1~A25で得た受信信号は、UWB受信処理部12に供給される。UWB受信処理部12では、受信信号の復調などの処理を行ってベースバンド信号とする。UWB受信処理部12で得られたベースバンド信号は、ベースバンド処理部13に供給され、各種ベースバンド処理が行われる。
ベースバンド処理部13で得られたベースバンドの受信信号成分は、フィルタ処理部14に供給される。フィルタ処理部14では、受信信号に含まれる電磁波の反射波の成分を抽出する処理が行われる。
フィルタ処理部14で抽出された反射波の成分は、極大応答抽出部15に供給され、閾値以上で極大点が抽出される。そして、極大応答抽出部15で抽出された極大点の情報が距離点取得部16に供給され、距離点が得られる。なお、距離点取得部16が取得する距離点には、送信素子と受信素子の位置の情報も含まれる。
距離点取得部16で得られたピーク箇所の距離点の情報は、RPM処理部(距離点マイグレーション処理部)17に供給され、RPMの演算処理が行われる。すなわち、RPM処理部17では、既に図5~図7で説明したように、境界位置の推定対象の距離点MainRPと、交点を評価する他の距離点群SubRPとの演算([数1]式の演算)で、交点の集積度を評価する処理が行われる。
そして、RPM処理部17でそれぞれの距離点についてRPM法の演算を行って得た各距離点の推定結果が、画像出力部19に供給される。画像出力部19は、RPM処理部17における演算で得たそれぞれの箇所の距離点の推定結果から、目標形状を示す画像を生成し、生成した画像データを出力する。
さらに、本例の非接触形状・誘電率測定装置10は、誘電率取得部18を備える。
誘電率取得部18は、距離点取得部16で得られたピーク箇所の距離点についての誘電率を取得する。誘電率取得部18は、エリプソメトリ法を利用して受信波の2つの偏波の反射係数比から誘電率を取得する処理を行う。エリプソメトリ法については後述する。誘電率取得部18が取得した各距離点の誘電率の情報は、画像出力部19に供給される。
画像出力部19は、目標形状を示す画像に、その形状の誘電率の情報を付加する。あるいは、画像出力部19は、誘電率から推定される物質名を画像に付加する。あるいはまた、画像出力部19は、目標形状を示す画像を、誘電率ごとに色分け等で区別して表示するようにしてもよい。
[3.送信素子と受信素子の配置例]
図2は、25個のアンテナA1~A25の配置の一例を示す。本例のアンテナA1~A25は、図2に示すように、水平方向に等間隔で5個配置すると共に、垂直方向に等間隔で5個配置して、25個のアンテナA1~A25を5個×5個のマトリクス状に配置する。
四隅のアンテナA1,A5,A21,A25は、送信素子であると共に受信素子でもある。他のアンテナA2~A4,A6~A20,A22~A24は受信素子である。したがって、それぞれのアンテナA1~A25で受信する際には、送信素子である4つのアンテナA1,A5,A21,A25から送信された電磁波の反射波を受信可能である。
なお、本例の非接触形状・誘電率測定装置10は、各アンテナA1~A25で受信した信号から、4つのアンテナA1,A5,A21,A25から送信された電磁波を分別する必要がある。このために非接触形状・誘電率測定装置10は、4つのアンテナA1,A5,A21,A25から送信される信号について、受信処理時に送信信号を区別できるような処理を行っている。例えば、送信タイミングの変更、周波数の変更、識別情報の付加などの処理である。4つの送信用のアンテナA1,A5,A21,A25からの信号を受信信号から分別する処理は、例えば非接触形状・誘電率測定装置10のベースバンド処理部13で実行され、ベースバンド処理部13で実空間上の電磁波の伝送経路が異なる複数の系の受信データを得る。
[4.目標形状推定処理及び誘電率取得処理の流れの例]
図3は、本例の非接触形状・誘電率測定装置10で目標の位置を推定して画像を得る処理の流れを示すフローチャートである。
まず非接触形状・誘電率測定装置10は、UWB送信処理部11で生成した送信信号を各アンテナA1,A5,A21,A25に供給して送信し、反射波としての受信信号を各アンテナA1~A25で受信する。そして、UWB受信処理部12で受信処理(観測データ取得処理)を行う(ステップS11)。
その後、フィルタ処理部14は、受信して得た観測データをフィルタ処理して、反射波の成分を抽出し、極大応答抽出部15が極大応答の抽出処理を行う。この極大応答点から距離点取得部16が距離点qの情報を抽出する処理(距離点取得処理)を行う(ステップS12)。
次に、RPM処理部17は、距離点のデータを使って、RPM(距離点マイグレーション)の演算処理を行い、散乱点p(q)を推定する(ステップS13)。さらに、RPM処理部17は、平面近似に基づき、散乱点p(q)の補正処理を行う(ステップS14)。
次に、誘電率取得部18は、それぞれの散乱点p(q)の入射角θ_in(q)及び反射電界S_xx,S_zzを取得する(ステップS15)。さらに、誘電率取得部18は、得られた反射電界S_xx,S_zzの観測信号について、p偏波とs偏波の値に変換する(ステップS16)。
また、誘電率取得部18は、p偏波とs偏波の値に基づいて、反射係数比ρ(f;q_i)=(S_p/S_s)/ρ_compを算出する(ステップS17)。そして、誘電率取得部18は、算出された反射係数比から誘電率ε(f;p_i(q_i))を取得し、取得した誘電率を散乱点p(q)に関連付けする(ステップS18)。なお、ここでのε(f;p_i(q_i))の「ε」は、実際には、図3のステップS18に示すように「^」が付与されている。
ここまでの処理が終了すると、RPM処理部17の演算結果で得た全ての散乱点の目標の形状を総合して、画像出力部19が目標の画像データを作成し、作成した画像データを出力する。このとき、画像出力部19は、ステップS18で得た誘電率を、目標の画像データに反映させる。
例えば、画像出力部19が作成した画像データ中の各散乱点で形成される画像の誘電率を数値で表示する。あるいは、算出した誘電率に基づいて、各散乱点で形成される画像を色分けして表示する。例えば、算出した誘電率が金属などの物質と推定される箇所と、空洞と推定される箇所と、水が充填されたと思われる箇所とを、それぞれ別の色で区分けした画像とする。
[5.エリプソメトリ法を適用する上での詳細]
次に、本例の非接触形状・誘電率測定装置が、受信波の2つの偏波の反射係数比から誘電率を取得する際に使用するエリプソメトリ法の原理について説明する。
図8は、エリプソメトリ法の原理を示す図である。
エリプソメトリ法は、試料からの反射光による偏光解析を行うことで、媒質の光学的性質(屈折率や薄膜の厚さ)を計測する手法である。なお、本来のエリプソメトリ法は、反射光を検出して誘電率を測定する手法であるが、本例の場合には、マイクロ波に適用して誘電率を測定するものである。
図8は、強度Eで試料にマイクロ波を照射したときの、反射波のp偏光とs偏光の座標を示す。ここでは、誘電率εの物体に直線偏光のマイクロ波を、入射角度θinで照射したものとする。物体へ反射したマイクロ波は、楕円偏波となり、この楕円偏波のp波成分とs波成分は、それぞれ異なる振幅及び位相の変化を示す。エリプソメトリ法では、楕円偏波のp波成分とs波成分の位相差Δ及び振幅比Ψを計測し、反射係数の比として次の[数2]式で定義する。
Figure 0007116949000002
ここで、rp,sはp偏波及びs偏波の反射係数であり、入射電界と反射電界の比である。試料構造が理想な場合での反射係数比ρはフレネルの式に基づき、以下の[数3]式に示すようになる。[数3]式では、空気の複素屈折率N=1-i0とし、試料の屈折率をNとする。この複素屈折率は、実部が屈折率nを示し、虚部が消衰計数kを示す。
Figure 0007116949000003
次に、RPM法とエリプソメトリ法を組み合わせて、誘電率を推定する具体的な例について、図9及び図10を参照して説明する。
既に説明したRPM法では、距離点に対応する目標散乱点及び反射電界の紐づけが可能であるという特徴を有している。一方、誘電率推定法であるエリプソメトリ法は、目標の散乱位置及び散乱位置周辺での反射電界を取得する必要があるが、これらの情報は、RPM法で取得が可能である。
図9は、本例の非接触形状・誘電率測定装置で誘電率を測定する際のシステムモデルの例を示す。ここでは、目標となる物質(Target1,Target2)は、比誘電率εr及び導電率σを有する均一損失性のある誘電特性を有すると仮定する。
そして、マイクロ波を送信する4個の送信アンテナTxと、反射波を受信する9個の受信アンテナRxをそれぞれ配置する。送信アンテナTxのXYZ座標での位置をr=(X,0,Z)とし、受信アンテナRxのXYZ座標での位置をr=(X,Y,Z)とする。また、si,j(r,r,t)は、位置rで、i(i=x,z)方向の直線偏波を送信する場合の位置rにおけるj(j=x,y,z)方向の受信電界を示す。ここでのtは時間である。
受信電界si,j(r,r,t)を得る際には、雑音除去を目的として、送信波形を用いたウイナーフィルタを適用することができる。ウイナーフィルタは、例えばフィルタ処理部14が備えるようにする。ウイナーフィルタの出力s′i,j(r,r,R′)は、次の[数4]式で示される。
Figure 0007116949000004
ここで、Si,j(X,Y,ω)は、受信信号をフーリエ変換したものであり、[数4]式中のW(ω)は、次の[数5]式で示される。[数5]式において、η=1/{1+q(S/N)-1}であり、S及びqは定数である。また、Sref(ω)はリファレンス関数のフーリエ変換であり、は複素共役を示す。
Figure 0007116949000005
ウイナーフィルタは、高いS/Nの場合にはηはほぼ1となるため逆フィルタとして働き、低いS/Nの場合にはηはほぼ0となり整合フィルタとして働く。
このウイナーフィルタを受信系が備えることで、ウイナーフィルタの出力s′i,j(r,r,t)から、良好な目標物体の形状推定が可能になる。
ここでは、信号の伝搬速度をcとし、R′=ct/2として時間tをアンテナからの距離R′に変換することで、ウイナーフィルタの出力s′i,j(r,r,R′)で示す。
各受信アンテナでのウイナーフィルタの出力s′i,j(r,r,R′)の極大値に対して、次の[数6]式の条件を満たすものを全て抽出する。これが距離点になる。[数6]式において、αは定数である。但し、α>0である。
Figure 0007116949000006
図10は、RPM法とエリプソメトリ法を組み合わせた場合の原理を示す。
エリプソメトリ法は、均一かつ均質な滑らかな面を仮定するフレネルの式に基づいており,s偏波より取得される反射係数をr,またp偏波により取得される反射係数をrとすると、反射係数比は次の[数7]式で表される。[数7]式において、θinは入射角度、ε,εはそれぞれTarget1,Target2(図9)は、比誘電率である。
Figure 0007116949000007
この[数7]式をTarget2の比誘電率εについて解くことで、誘電率推定式が導出される。
距離点qに対応する各推定散乱点p^(q)における推定誘電率は、次の[数8]式より決定する。
Figure 0007116949000008
ここで、入射角度θin(q)は、各距離点qとその距離点に対応する推定散乱点p^(q)より次の[数9]式より決定する。
Figure 0007116949000009
[数9]式において、e(q)及びe(q)は、送信アンテナ位置r又は受信アンテナ位置e(q)と推定散乱点p^(q)を結ぶ単位ベクトルであり、次の[数10]式で示される。
Figure 0007116949000010
次に、受信アンテナで受信した放射電界を、p偏波及びs偏波へ変換する処理の詳細について説明する。このp偏波及びs偏波への変換は、図3のフローチャートのステップS16で行われる処理である。
このp偏波及びs偏波への変換時には、得られたx,y,z軸の電界成分を、p軸又はs軸へ、[数11]式に示すように射影する。
Figure 0007116949000011
ここで,eは各軸の単位方向ベクトルを表す。散乱点p(q)と、送信アンテナの位置rを結ぶ単位方向ベクトルをe、散乱点p(q)と受信アンテナの位置をeとすると、s軸方向の単位ベクトルeは、2つのベクトルの外積より求まる。この単位ベクトルeは入射平面の法線ベクトルである。また、単位ベクトルe及び位置eの外積より、p軸方向の単位ベクトルeが求まる。
次に、反射係数比を得る際の較正処理について説明する。
本例が適用したエリプソメトリ法では、散乱点周辺での入射電界及び反射電界の比である反射係数の計測を行うことで誘電率を推定するが、一般的な光学領域でのエリプソメトリ法では、放射電界は平面波が仮定され、ある時間における電界は、進行方向と直角な平面上では強度及び位相は一定であり、入射電界は入射点に依存しないため、入射電界の取得が容易である。
一方、本例の装置が備える近距離マイクロ波レーダでは、放射電界が球面波で仮定され、入射電界は入射点に依存し、反射位置での直接的な計測となってしまう。
ここで、本例においては、電気特性及び形状が既知の目標から得られる反射電界を用いた反射係数の較正を行うようにした。反射係数比較正法の較正モデルは、図8に示すアンテナ素子の配置を固定し、既知の目標に対して各アンテナ位置の組合せに応じた散乱点を、図11Aのように幾何光学近似を用いて決定し、次の[数12]式に示すように較正係数ρcompを取得する。
Figure 0007116949000012
ここで,εcal は、既知目標の比誘電率theo は既知目標の比誘電率、アンテナ素子位置及び散乱点によって決定されるフレネルの反射係数比を表し、[数7]式より算出される。Scal p,sは既知目標からの各偏波の反射電界を表す。このScal p,sは、反射電界距離点qkに対応する到来時間周辺の反射電界を窓関数を適用することで抽出し、フーリエ変換より取得する.取得した較正係数ρcompを使って、較正後の反射係数比ρは次の[数13]式より取得する。
Figure 0007116949000013
次に、主成分分析による平面近似について説明する。この平面近似は、図3のフローチャートのステップS14で行われる処理である。
図11に示すように、幾何光学的に算出される散乱点(図11A)と、RPM法を用いて推定される散乱点(図11B)には相違があり、誤差が大きい。図11A,Bは、それぞれ斜視図で見た散乱点(左側)と、正面から見た散乱点(右側)を示す。幾何光学的に算出される散乱点は一定間隔で配置されているのに対して、RPM法を用いて推定される散乱点はそのような配置ではない。
したがって、散乱点の誤差によって入射角度及び入射面の傾きに誤差が生じ、それに伴い反射係数比ρ(f,q)にも誤差が生じ,推定精度が劣化する。そのため、本例においては、散乱点誤差の緩和のため、主成分分析(PCA:Principal component analysis)に基づく平面近似を行い、散乱点の補正を行う。主成分分析は、相関を持つ多変数から全体のばらつきを最もよく表す主成分を決定することで、多次元データの次元圧縮を行う多変量解析手法である。ここでは、データの共分散行列に対して、次の[数14]式を用いて特異値分解を行う。
Figure 0007116949000014
ここで,Vpcaはユニタリ行列であり、vは固有ベクトルを表す。また、Lは固有値行列であり、λは各固有値を表す。
本例の場合、RPM法によって推定された散乱点群に対して、主成分分析に基づく平面近似を行い、法線ベクトル得る。その後、幾何光学近似より散乱点群を再構成する。
図12は、近似平面及び再構成が行われた散乱点(黒丸、Scatting Point)と、真の散乱点(白丸、GO)とを比較した図である。この図12から分かるように、近似平面及び再構成が行われた散乱点は、真の散乱点との誤差が小さくなっていることが分かる。
したがって、本例の非接触形状・誘電率測定装置によると、各散乱点での誘電率の推定を極めて精度よく行うことができ、非接触で判別した形状の物体の誘電率を良好に取得することができる。このため、例えば地震などの災害発生時に、がれきに埋もれた人を検知して救助を行う場合、誘電率から人体か否かの判別ができるようになる。また、トンネルや橋梁などのインフラの点検を行う場合に、得られた三次元画像で示された物体が、コンクリート中に存在する鉄骨などの金属か、あるいは空洞などであるかの判別を的確におこなうことができる。
[6.変形例]
なお、図2に示すアンテナA1~A25の配置例は一例であり、その他のアンテナ配置としてもよい。例えば、図2の例では、送信素子としてのアンテナを4個、受信素子としてのアンテナを25個としたが、複数の系の伝送経路の信号が得られれば、様々なアンテナ配置が適用可能である。例えば、送信素子から送信した電磁波の反射波を多数の受信素子で受信するようにしたが、複数の送信素子から送信した電磁波の反射波を1つなどの限られた数の受信素子で受信するようにして、複数の系の伝送経路の信号を得るようにしてもよい。
また、図2のように複数配置したアンテナで電磁波の複数の系の伝送経路を得る代りに、送信素子又は受信素子の位置を移動させて、実質的に複数の系の電磁波の伝送経路を得て、RPM法の演算処理を行うようにしてもよい。
また、アンテナA1などが送信素子と受信素子を兼ねるようにした構成についても一例であり、送信素子と受信素子とは、それぞれ個別の素子としてもよい。
また、上述した実施の形態例では、3GHz帯を使用して帯域幅が約1GHzのUWB信号を送信するレーダに適用したが、その他の周波数帯を使用したレーダに適用してもよい。帯域幅が約1GHzとした点についても一例であり、少なくとも数十MHz以上の広帯域の信号を送信するレーダを備えた装置に適用することで、同様の処理ができる。
また、図1に示す構成では、非接触形状・誘電率測定装置10が複数の伝送経路の受信処理、距離点の取得処理、RPM処理、誘電率取得処理、及び画像作成処理を行うようにしたが、例えばレーダ用信号の送信と受信の処理を行うレーダ装置で得たデータを、外部の他の装置(コンピュータ装置など)が取得して、これらの処理を行うようにしてもよい。例えば、図3のフローチャートに示す各処理の手順を実行するプログラム(ソフトウェア)を作成して、そのプログラムをコンピュータ装置に実装して、図1に示す非接触形状・誘電率測定装置10と同様の処理を行うようにしてもよい。
10…非接触形状・誘電率測定装置、11…UWB送信処理部、12…UWB受信処理部、13…ベースバンド処理部、14…フィルタ処理部、15…極大応答抽出部、16…距離点取得部、17…RPM処理部(距離点マイグレーション処理部)、18…誘電率取得部、19…画像出力部、a1~a6,A1~A25…アンテナ(送信素子又は受信素子)、SW1~SW4…送受信切替器

Claims (7)

  1. 送信素子から出力された電磁波の反射波を受信する受信素子の受信出力として、送信素子で電磁波が出力されてから受信素子で反射波を受信するまでの伝送経路が異なる複数の系の受信出力を得る受信処理部と、
    前記受信処理部で得た各受信出力に含まれる閾値を越える極大値を、複数の距離点の情報として抽出する距離点取得部と、
    前記距離点取得部が取得した各距離点を評価して、目標の形状を得る距離点マイグレーション処理部と、
    前記受信素子が受信した際の2つの偏波の反射係数比から、前記距離点取得部が抽出した各距離点についての誘電率を得る誘電率取得部とを備 え、
    前記誘電率取得部は、電気特性及び形状が既知の目標から得られる反射電界を用いて較正を行って前記反射係数比を得るようにした
    非接触形状・誘電率測定装置。
  2. 前記誘電率取得部が取得した誘電率から、前記距離点マイグレーション処理部で得た目標の形状の物質を識別する
    請求項1に記載の非接触形状・誘電率測定装置。
  3. 前記送信素子と前記受信素子は、マトリクス状に複数配置され、複数の前記受信素子の一部が前記送信素子を兼ねるようにした
    請求項1又は2に記載の非接触形状・誘電率測定装置。
  4. 前記送信素子から出力される電磁波は、帯域幅が少なくとも数十MHz以上の広帯域信号である
    請求項1~3のいずれか1項に記載の非接触形状・誘電率測定装置。
  5. 前記距離点取得部は、主成分分析に基づく平面近似を行って散乱点の補正を行って、散乱点に対応した距離点を得るようにした
    請求項1~4のいずれか1項に記載の非接触形状・誘電率測定装置。
  6. 送信素子から出力された電磁波の反射波を受信する受信素子の受信出力として、送信素子で電磁波が出力されてから受信素子で反射波を受信するまでの伝送経路が異なる複数の系の受信出力を得る受信処理と、
    前記受信処理で得た各受信出力に含まれる閾値を越える極大値を、複数の距離点の情報として抽出する距離点取得処理と、
    前記距離点取得処理で取得した各距離点を評価して、目標の形状を得る距離点マイグレーション処理と、
    前記受信素子が受信した際の2つの偏波の反射係数比から、前記距離点取得処理で抽出した各距離点についての誘電率を得る誘電率取得処理と、を含 み、
    前記誘電率取得処理では、電気特性及び形状が既知の目標から得られる反射電界を用いて較正を行って前記反射係数比を得るようにした
    非接触形状・誘電率測定方法。
  7. 送信素子から出力された電磁波の反射波を受信する受信素子の受信出力として、送信素子で電磁波が出力されてから受信素子で反射波を受信するまでの伝送経路が異なる複数の系の受信出力を得る受信処理手順と、
    前記受信処理手順で得た各受信出力に含まれる閾値を越える極大値を、複数の距離点の情報として抽出する距離点取得手順と、
    前記距離点取得手順で取得した各距離点を評価して、目標の形状を得る距離点マイグレーション手順と、
    前記受信素子が受信した際の2つの偏波の反射係数比から、前記距離点取得手順で抽出した各距離点についての誘電率を得る誘電率取得手順とを、
    コンピュータ装置に実行させるプログラムであり、
    前記誘電率取得手順では、電気特性及び形状が既知の目標から得られる反射電界を用いて較正を行って前記反射係数比を得るようにした
    プログラム。
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