JP7116384B2 - 高収率の血管漏出遮断薬の調製方法 - Google Patents

高収率の血管漏出遮断薬の調製方法 Download PDF

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Description

発明の背景
関連出願の相互参照
本特許出願は、2020年7月28日に出願された国際出願PCT/KR2020/009908の国内段階であり、これは2019年12月13日に出願された韓国出願第10-2019-0166864号の優先権の利益を主張している。これらの各々の教示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
1.発明の分野
本発明は、高収率の新規な血管漏出遮断薬の調製方法に関する。
2.関連分野の説明
以下の式1-1の化合物は、化合物名(E)-メチル6-((3S,8S,9S,10R,13S,14S,17R)-3-(((5S,6R)-5-アセトキシ-6-(アセトキシメチル)-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-10,13-ジメチル-2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17-テトラデカヒドロ-1H-シクロペンタ[a]フェナントレン-17-イル)ヘプタ-5-エノアートであり、韓国特許公開第10-2011-0047170号にコード名SAC-1004で開示されている化合物である。
[式1-1]
Figure 0007116384000001
上記化合物は、血管内皮細胞のアポトーシスを阻害し、VEGFによって誘導されるアクチンストレスファイバーの形成を抑制し、皮質アクチンリングの構造を強化し、血管細胞間のTJ(密着結合)の安定性を改善し、それによって血管漏出を阻害する。また化合物は、血管の透過性を阻害するだけでなく、損傷した血管の完全性を回復させる優れた活性を有するため、血管漏出によるさまざまな疾患の予防または処置に役立つことが知られている。
式1-1の化合物の調製方法は、韓国特許公開第10-2011-0047170号に開示されている。特に、以下の反応式1Aに示されるように、化合物は以下の手順によって調製され得ることが開示されている:-OHをTHP(テトラヒドロピラン)で保護すること(ステップ1);ウィッティヒ反応を実行してアルケニル結合を形成すること(ステップ2);エステル化によりアルキル化すること(ステップ3);THPの脱保護を実行すること(ステップ4);および最終化合物をグリコシル化によって調製すること(ステップ5)。
[反応式1A]
Figure 0007116384000002
上記調製方法は、カラムクロマトグラフィーにより精製するため収率が低いという問題がある。さらに、立体異性体の分離、構造決定および大量生産は、式1-1の化合物の調製方法において開示されていない。
したがって、高品質の医薬品有効成分の製造において、立体異性体の分離および大量生産を可能にしつつ、高収率で化合物を製造するための化学的調製方法を開発する必要がある。
発明の概要
本発明の目的は、高収率の新規な血管漏出遮断薬の調製方法を提供することである。
本発明の別の目的は、高収率の新規な血管漏出遮断薬の大量生産方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の一側面において、本発明は、以下の反応式1に示される次のステップを含む、式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法を提供する:
式2で表される化合物を、式4で表される化合物を式5で表される化合物と反応させることにより、調製すること(ステップ1);および
式1で表される化合物を、上記ステップ1で得た式2で表される化合物を式3で表される化合物と触媒の存在下で反応させることにより、調製すること(ステップ2):
[反応式1]
Figure 0007116384000003
反応式1において、Rは、直鎖または分岐C1~10アルキルである。
本発明の別の側面において、本発明は、以下の反応式3に示される次のステップを含む、式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法を提供する:
式6で表される化合物を、プレグネノロンを式8で表される化合物と反応させることにより、調製すること(ステップ1);
式4で表される化合物を、上記ステップ1で得た式6で表される化合物を式7で表される化合物と反応させることにより、調製すること(ステップ2);
式2で表される化合物を、上記ステップ2で得た式4で表される化合物を式5で表される化合物と反応させることにより、調製すること(ステップ3);および
式1で表される化合物を、上記ステップ3で得た式2で表される化合物を式3で表される化合物と触媒の存在下で反応させることにより、調製すること(ステップ4):
[反応式3]
Figure 0007116384000004
反応式3において、Rは、直鎖または分岐C1~10アルキルである。
本発明の別の側面において、本発明は、以下の反応式4に示される次のステップを含む、式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法を提供する:
式10で表される化合物を、式6で表される化合物、式7で表される化合物および式9で表される化合物を反応させることにより、調製すること(ステップ1);
式2で表される化合物を、上記ステップ1で得た式10で表される化合物を酸性物質と反応させることにより、調製すること(ステップ2);および
式1で表される化合物を、上記ステップ2で得た式2で表される化合物を式3で表される化合物と触媒の存在下で反応させることにより、調製すること(ステップ3):
[反応式4]
Figure 0007116384000005
反応式4において、
は直鎖または分岐C1~10アルキルであり;および
はハロゲンである。
本発明の別の側面において、本発明は、反応式1の調製方法または反応式3の調製方法を実施するステップを含む、式1で表される新規な血管漏出遮断薬の大量生産方法を提供する。
本発明の別の側面において、本発明は、式4で表される化合物を提供し、これは、式1で表される化合物を調製するプロセスで生成される中間体である。
[式4]
Figure 0007116384000006
有利な効果
本発明の調製方法は、反応中に発生する不純物を容易に除去できる中間体を使用することにより、反応が容易で、従来の方法よりも生産性が高く経済的である。調製方法はまた、異性体生成ステップにおいてこれまで使用されていなかった新しい試薬を使用することにより、新規な血管漏出遮断薬を高収率で生成することができ、高品質の医薬品有効成分の生成に非常に有利である。
好ましい態様の説明
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の一側面において、本発明は、以下の反応式1に示される次のステップを含む、式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法を提供する:
式2で表される化合物を、式4で表される化合物を式5で表される化合物と反応させることにより、調製すること(ステップ1);および
式1で表される化合物を、上記ステップ1で得た式2で表される化合物を式3で表される化合物と触媒の存在下で反応させることにより、調製すること(ステップ2):
[反応式1]
Figure 0007116384000007
反応式1において、Rは、直鎖または分岐C1~10アルキルである。
反応式1において、Rは、直鎖または分岐C1~5アルキル、直鎖または分岐C1~3アルキル、またはメチルであり得る。
以下、反応式1で表される調製方法について詳細に説明する。
ステップ1は、式4で表される化合物のカルボン酸を式5で表されるアルコール化合物と反応させることにより、式2で表されるエステル化合物を調製することである。このステップにおいては、硫酸をメタノール溶媒中の触媒として使用することにより、調製プロセスは従来のメタンを使用するよりも安全で、簡単で、経済的である。
ステップ1は、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、1,4-ジオキサン、クロロホルム、ジエチルエーテル(EtO)、tert-ブチルメチルエーテルおよびジクロロメタン(DCM)からなる群から選択される非極性溶媒;およびN-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル(EtOAc)、アセトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(MeCN)、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびプロピレンカーボネート(PC)からなる群から選択される極性非プロトン性溶媒、からなる群から選択される有機溶媒、またはそれらの混合溶媒の存在下で実施することができるが、必ずしもそれに限定されない。本発明の一態様において、メタノールが使用されたが、これは一例に過ぎず、これに限定されない。
また、ステップ1は0~80℃で実施することができ、好ましくは50~80℃で実施することができる。本発明の一態様において、ステップ1は80℃で実施されたが、これは一例に過ぎず、これに限定されない。
さらに、ステップ1の反応時間は、1時間~5時間であり得、好ましくは2時間~4時間であり得る。本発明の一態様において、反応は3時間行われた。
反応温度および反応時間は、置換基の種類および反応の進行に応じて適切に調整することができる。
ステップ2は、最終目標化合物である式1で表される新規な血管漏出遮断薬化合物を、上記ステップ1で調製した式2で表されるエステル化合物のアルコールを式3で表されるトリ-O-アセチルD-グルカールと触媒の存在下で反応させることにより、調製することである。このステップでは、収率が向上し、β-異性体の生成が減少した。
反応触媒は、パーフルオロ-1-アルキルスルホン酸カチオン(カチオンはリチウム、ナトリウム、カリウムまたはセシウムであり、アルキルは直鎖または分岐パーフルオロC1~10アルキルである)、(s)-カンファースルホン酸、ヨウ素、アンバーリスト15および三フッ化ホウ素エーテラートからなる群から選択されるいずれか1つ、またはそれらの混合物であり得るが、必ずしもそれらに限定されない。本発明の一態様において、ノナフルオロ-1-ブチルスルホン酸リチウム(Li-NFBS)および(s)-カンファースルホン酸の混合物が使用されたが、これは一例に過ぎず、これに限定されない。
ステップ2は、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、1,4-ジオキサン、クロロホルム、ジエチルエーテル(EtO)、tert-ブチルメチルエーテルおよびジクロロメタン(DCM)からなる群から選択される非極性溶媒;およびN-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル(EtOAc)、アセトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(MeCN)、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびプロピレンカーボネート(PC)からなる群から選択される極性非プロトン性溶媒、からなる群から選択される有機溶媒、またはそれらの混合溶媒の存在下で実施することができるが、必ずしもそれに限定されない。
また、ステップ2は、0~80℃で実施することができ、好ましくは10~50℃で実施することができ、より好ましくは30~40℃で実施することができる。本発明の一態様において、ステップ2は30~35℃で実施されたが、これは一例に過ぎず、これに限定されない。
さらに、ステップ2の反応時間は30分~5時間であり得、好ましくは、1時間~3時間であり得る。本発明の一態様において、反応は2時間行われた。
反応温度および反応時間は、置換基の種類および反応の進行に応じて適切に調整することができる。
ステップ1の式2で表される化合物は、再結晶化により精製することができる。
再結晶化は、メタノール、エタノール、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリルおよび石油エーテルからなる群から選択されるいずれか1つ、またはそれらの混合溶媒を、再結晶化溶媒として用いて実施することができる。
より好ましくは、ステップ1の式2で表される化合物は、メタノールを再結晶化溶媒として用いて再結晶化することができる。
このとき、再結晶化は0℃~25℃の温度範囲で行うことができるが、これは一例に過ぎず、これに限定されない。
反応式1の調製方法において、出発物質である式4で表される化合物は、以下の反応式2に示される次のステップを含む調製方法に従って調製することができる:
式6で表される化合物を、プレグネノロンを式8で表される化合物と反応させることにより、調製すること(ステップ1);および
式4で表される化合物を、上記ステップ1で得た式6で表される化合物を式7で表される化合物と反応させることにより、調製すること(ステップ2)。
[反応式2]
Figure 0007116384000008
以下、反応式2で表される調製方法について詳細に説明する。
ステップ1は、式8で表される化合物を使用して、プレグネノロンのアルコール基をTHPで保護するステップであり、これは周知のアルコール保護法であり、情報に基づく方法により実施できる。本発明においては、p-トルエンスルホン酸一水和物を触媒として使用したが、これは一例に過ぎず、これに限定されない。
ステップ1は、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、1,4-ジオキサン、クロロホルム、ジエチルエーテル(EtO)、tert-ブチルメチルエーテルおよびジクロロメタン(DCM)からなる群から選択される非極性溶媒;およびN-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル(EtOAc)、アセトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(MeCN)、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびプロピレンカーボネート(PC)からなる群から選択される極性非プロトン性溶媒、からなる群から選択される有機溶媒、またはそれらの混合溶媒の存在下で実施することができるが、必ずしもそれに限定されない。本発明の一態様において、ジクロロメタンが使用されたが、これは一例に過ぎず、これに限定されない。
また、ステップ1は、0~50℃で実施することができ、好ましくは0~5℃で実施することができる。本発明の一態様において、ステップ1は0℃で実施されたが、これは一例に過ぎず、これに限定されない。
さらに、ステップ1の反応時間は、30分~5時間であり得、好ましくは、1時間~3時間であり得る。本発明の一態様において、反応は2時間行われた。
反応温度および反応時間は、置換基の種類および反応の進行に応じて適切に調整することができる。
ステップ2は、上記ステップ1で調製した式6で表されるTHPでアルコール基を保護されたプレグネノロンのアセチルを、式7で表される化合物のトリフェニルホスホニウムブロミドと反応させることにより、アルケニルカルボン酸を導入するステップである。このステップにおいて、アルケニルカルボン酸の導入後、反応溶媒のみが、別の精製プロセスを経ることなく除去され(減圧下での蒸留)、次いで、THP保護基を脱保護する反応が直ちに行われる。脱保護法は、THPを除去することができる、情報に基づく方法によって実施することができ、一例として、反応は酸性条件下で実施することができる。
ステップ2において、アルケニルカルボン酸の導入は、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、1,4-ジオキサン、クロロホルム、ジエチルエーテル(EtO)、tert-ブチルメチルエーテルおよびジクロロメタン(DCM)からなる群から選択される非極性溶媒;およびN-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル(EtOAc)、アセトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(MeCN)、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびプロピレンカーボネート(PC)からなる群から選択される極性非プロトン性溶媒、からなる群から選択される有機溶媒、またはそれらの混合溶媒の存在下で実施することができるが、必ずしもそれに限定されない。本発明の一態様において、トルエンとテトラヒドロフランの混合溶媒が使用されたが、これは一例に過ぎず、これに限定されない。
また、本発明の一態様において、アセトニトリルをステップ2のTHP脱保護反応に使用したが、これは一例に過ぎず、これに限定されない。
ステップ2のアルケニルカルボン酸の導入反応は加熱反応であり、100~130℃、好ましくは115~125℃の外部温度で実施することができる。本発明の一態様において、反応は119℃で行われたが、これは一例に過ぎず、これに限定されない。内部温度は、軽度の還流状態を維持できる温度範囲である。
さらに、ステップ2におけるアルケニルカルボン酸の導入のための反応時間は、1~30時間であり得、好ましくは10~24時間であり得る。本発明の一態様において、反応は22時間行われたが、これは一例に過ぎず、これに限定されない。
本発明の一態様において、ステップ2のTHP脱保護反応は室温で実施することができ、または反応の進行に応じて加熱することができる。
さらに、ステップ2のTHP脱保護の反応時間は、1~30時間であり得、好ましくは10~24時間であり得る。本発明の一態様において、反応は18時間行われたが、これは一例に過ぎず、これに限定されない。
反応温度および反応時間は、置換基の種類および反応の進行に応じて適切に調整することができる。
ステップ1の式6で表される化合物またはステップ2の式4で表される化合物は、再結晶化によって精製することができる。
再結晶化は、メタノール、エタノール、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリルおよび石油エーテルからなる群から選択されるいずれか1つ、またはそれらの混合溶媒を、再結晶化溶媒として用いて実施することができ、少量のトリエチルアミン(TEA)等を溶媒に加えて、化合物の安定性を確保することができる。
より好ましくは、ステップ1の式6で表される化合物は、メタノールを再結晶化溶媒として用い、少量のTEAを添加して、再結晶化することができる。
さらに、ステップ2の式4で表される化合物は、メタノールを再結晶化溶媒として用いて再結晶化することができる。
このとき、再結晶化は0℃~25℃の温度範囲で行うことができるが、これは一例に過ぎず、これに限定されない。
本発明の別の側面において、本発明は、以下の反応式3に示される次のステップを含む、式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法を提供する:
式6で表される化合物を、プレグネノロンを式8で表される化合物と反応させることにより、調製すること(ステップ1);
式4で表される化合物を、上記ステップ1で得た式6で表される化合物を式7で表される化合物と反応させることにより、調製すること(ステップ2);
式2で表される化合物を、上記ステップ2で得た式4で表される化合物を式5で表される化合物と反応させることにより、調製すること(ステップ3);および
式1で表される化合物を、上記ステップ3で得た式2で表される化合物を式3で表される化合物と触媒の存在下で反応させることにより、調製すること(ステップ4):
[反応式3]
Figure 0007116384000009
反応式3において、Rは、直鎖または分岐C1~10アルキルである。
反応式3で表される調製方法において、ステップ1および2の詳細な説明は、反応式2で表される調製方法の詳細な説明と同じであり、ステップ3および4の詳細な説明は、反応式1で表される調製方法の詳細な説明と同じである。
本発明の別の側面において、本発明は、以下の反応式4に示される次のステップを含む、式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法を提供する:
式10で表される化合物を、式6で表される化合物、式7で表される化合物および式9で表される化合物を反応させることにより、調製すること(ステップ1);
式2で表される化合物を、上記ステップ1で得た式10で表される化合物を酸性物質と反応させることにより、調製すること(ステップ2);および
式1で表される化合物を、上記ステップ2で得た式2で表される化合物を式3で表される化合物と触媒の存在下で反応させることにより、調製すること(ステップ3):
[反応式4]
Figure 0007116384000010
反応式4において、
は直鎖または分岐C1~10アルキルであり;および
はハロゲンである。
以下、反応式4で表される調製方法について詳細に説明する。
ステップ1は、式6で表されるTHPでアルコール基を保護されたプレグネノロンのアセチルを、式7で表される化合物のトリフェニルホスホニウムブロミドと反応させることにより、アルケニルカルボン酸を導入するステップである。このステップにおいて、アルケニルカルボン酸の導入後、アルキル化は、別の精製プロセスを経ることなく、ハロゲン化アルキルを使用してすぐに実行される。ハロゲン化アルキルを使用したO-アルキル化は、情報に基づく方法により行うことができる。
ステップ2は、式10で表される化合物のTHP保護基を脱保護するステップである。脱保護方法は、THPを除去することができる、情報に基づく方法によって実施することができ、一例として、反応は酸性条件下で実施することができる。
ステップ3の詳細な説明は、反応式1の調製方法の説明と同じである。
本発明の別の側面において、本発明は、反応式1の調製方法または反応式3の調製方法を実施するステップを含む、式1で表される新規な血管漏出遮断薬の大量生産方法を提供する。
本発明の調製方法は、反応中に発生する不純物を容易に除去できる中間体を使用することにより、反応が容易で、従来の方法よりも生産性が高く経済的である。調製方法はまた、異性体生成ステップにおいてこれまで使用されていなかった新しい試薬を使用することにより、新規な血管漏出遮断薬を高収率で生成することができ、高品質の医薬品有効成分の生成に非常に有利である。
本発明の別の側面において、本発明は、式4で表される化合物を提供し、これは、式1で表される化合物を調製するプロセスで生成される中間体である。
[式4]
Figure 0007116384000011
本発明の別の側面において、本発明は、反応式1の調製方法、反応式3の調製方法、または反応式4の調製方法によって調製される、式1-1で表される新規な血管漏出遮断薬を提供する。
[式1-1]
Figure 0007116384000012
以下、本発明について、以下の実施例および実験例により詳細に説明する。
しかし、以下の実施例および実験例は本発明を説明するためのものであり、本発明の内容はこれらに限定されない。
例1:新規な血管漏出遮断薬の調製1
式1-1で表される新規な血管漏出遮断薬を、以下の反応式Aに示される調製手順に従って調製した。
[反応式A]
Figure 0007116384000013
ステップ1:式6-1で表される化合物の調製
Figure 0007116384000014
温度計を5Lフラスコに設置し、これに200g(0.632mol)のプレグネノロンおよび173mL(1.896mol)の3,4-ジヒドロ-2H-ピランを含有するジクロロメタン2000mLを加えた。温度を0~5℃に下げ、3.0g(15.8mmol)のp-トルエンスルホン酸一水和物を50mLのテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、これを混合物に滴下した後、0℃で1.5時間撹拌した。800mLの飽和重炭酸ナトリウム水溶液および10mLのトリエチルアミン(TEA)を反応混合物に0℃で加えて攪拌した。層を分離した後、有機層を800mLのブラインで洗浄し、水層を200mLのジクロロメタンで再度抽出し、有機層と合わせ、乾燥し、200gの無水硫酸ナトリウムで濾過し、減圧下で蒸留した。得られた残留物に、1000mLのMeOHおよび5mLのTEAを加え、加熱して完全に溶解させ、温度を下げ、続いて-5℃で1時間撹拌した。得られた残留物に1000mLのMeOHおよび5mLのTEAを加えた後、混合物を加熱して完全に溶解させ、温度を下げ、続いて-5℃で1時間撹拌した。得られた固体を濾過し、200mLのMeOHで洗浄した。その結果、式6-1で表されるTHP-プレグネノロン232.0g(0.579mol)を、純白の固体として得た(収率:91.6%)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 5.33-5.36 (m, 1H), 4.71-4.72 (m, 1H), 3.85-3.94 (m, 1H), 3.46-3.56 (m, 2H), 1.00-2.55 (m, 32H), 0.62 (s, 3H).
ステップ2:式4-1で表される化合物の調製
Figure 0007116384000015
5Lの反応器にコンデンサー、加熱マントル、およびメカニカルスターラーを設置した後、外部温度を119℃に加熱し、次に窒素を流しながら5分間、冷却・乾燥した。332.5g(0.75mol)の4-(カルボキシブチル)トリフェニルホスホニウムブロミドおよび168.1g(1.50mol)のカリウムt-ブトキシドを加えた後、2000mLの無水トルエンおよび750mLの無水テトラヒドロフランをこれに加え、続いて119℃(外部温度、内部状態:軽度の還流)で加熱しながら約2時間撹拌した。
ステップ1で調製した式6-1で表される化合物(THP-プレグネノロン)100.0g(0.250mol)を、500mLの無水トルエンに溶解し、これを反応液に加え、続いて約20時間反応させた。反応完了後、反応溶液を室温まで冷却し、反応溶媒を減圧下での蒸留により除去し、続いて1時間真空乾燥した。3000mLのアセトニトリルを加えた後、82.5mLの塩酸と62.5mLの水を混合して加え、その後室温で18時間撹拌し、濾過した。濾過した固体を250mLの酢酸エチル、500mLのヘキサンで、この順序で洗浄した後、真空乾燥した。その結果、式4-1で表される粗化合物200.0gを、白色固体として得た。
1H NMR(DMSO-d6, 400MHz): δ(ppm) 11.97(s, 1H), 5.27(d, J=4.80 Hz, 1H), 5.16(t, J=7.00 Hz, 1H), 4.60(d, J=4.56 Hz, 1H), 3.27(m, 1H), 2.21-0.88(m, 32H), 0.52(s, 3H).
ステップ3:式2-1で表される化合物の調製
Figure 0007116384000016
温度計を2Lフラスコに設置し、これにステップ2で得た式4-1で表される粗化合物200g(0.250mol)および4mL(0.0075mol)の硫酸を含有する1000mLのメタノールを加え、その後、80℃で3時間撹拌した。(反応の進行はTLCで確認した。)
反応完了後、反応液を減圧濃縮してメタノールを除去し、200mlの重炭酸ナトリウム水溶液と800mlの水を加え、続いて1000mlの酢酸エチルで抽出した。有機層を1000mLの水および1000mLのブラインで2回洗浄し、30gの無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で蒸留した。
得られた残留物を真空乾燥して有機溶媒を完全に除去し、加熱して750mLのメタノールに溶解し、続いて室温で撹拌した。固体が形成されると、混合物を0℃で1時間撹拌し、濾過し、-10℃のメタノール100mLで洗浄し、真空乾燥した。その結果、式2-1で表される化合物51.0g(0.123mol)を、白色固体として得た(6-1の化合物から2ステップ)(収率:49.2%)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 5.33-5.35(m, 1H), 5.12-5.16 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.50-3.52 (m, 1H), 0.98-2.32 (m, 33H), 0.53 (s, 3H).
ステップ4:式1-1で表される化合物の調製
Figure 0007116384000017
3Lフラスコに温度計と水槽を設置した後、ステップ3で得た式2-1で表される化合物100g(0.241mol)およびトリ-O-アセチルD-グルカール83.7g(0.301mol)を、300mLのトルエンおよび600mLのアセトニトリルに溶解し、混合物をフラスコに加えた。温度を30~35℃に保ちながら、9.22g(0.030mol)のノナフルオロ-1-ブチルスルホン酸リチウム(Li-NFBS)および0.28g(0.00121mol)の(s)-カンファースルホン酸を加え、続いて2時間攪拌した。反応完了後、反応を1200mlの飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、続いて1500mlの石油エーテルで抽出した。有機層を、1200mlの飽和重炭酸ナトリウム水溶液で2回、および1200mlのブラインで、この順序で洗浄し、水層を200mlのトルエン/石油エーテル(1/5)で再度抽出した。抽出物を有機層と合わせ、これに100gの無水硫酸ナトリウムおよび10gの木炭を加え、続いて1時間撹拌した。反応物を、40gのセライトを使用して濾過し、300mLのトルエン/石油エーテル(1/5)で洗浄した。濾液を濃縮し、真空中で乾燥して、式1-1で表される化合物102.9gを得た(収率:68.1%)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ 5.79-5.88 (m, 2H), 5.35-5.36 (m, 1H), 5.27-5.29 (m, 1H), 5.12-5.16 (m, 2H), 4.15-4.24 (m, 3H), 3.66 (s, 3H), 3.54-3.57 (m, 1H), 0.91-2.32 (m, 38H), 0.54 (s, 3H).
例2:新規な血管漏出遮断薬の調製2
式1-1で表される新規な血管漏出遮断薬を、以下の反応式Bに示される調製手順に従って調製した。
[反応式B]
Figure 0007116384000018
ステップ1:式4-2で表される化合物の調製
Figure 0007116384000019
5Lの反応器にコンデンサー、加熱マントル、およびメカニカルスターラーを設置した後、外部温度を119℃に加熱し、次に窒素を流しながら5分間冷却・乾燥した。332.5g(0.75mol)の4-(カルボキシブチル)トリフェニルホスホニウムブロミドおよび168.1g(1.50mol)のカリウムt-ブトキシドを加えた後、2000mLの無水トルエンおよび750mLの無水テトラヒドロフランをこれに加え、続いて119℃(外部温度、内部状態:軽度の還流)で加熱しながら約2時間撹拌した。
式6-1で表される化合物100.0g(0.250mol)を500mLの無水トルエンに溶解し、これを反応液に加え、続いて約20時間反応させた。反応完了後、反応混合物を室温に冷却した。反応混合物に320ml(5.14mol)のヨウ化メチルおよび1000mlのアセトンを加え、続いて室温で15時間撹拌した。反応混合物を減圧蒸留して大部分の有機溶媒を除去し、これに1500mLの酢酸エチルを加えて溶解し、続いて1000mLの飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。有機層を1000mLの水で2回、および1000mLのブラインで洗浄し、100gの硫酸ナトリウムで乾燥し、80gのセライトで濾過することにより濃縮した。
得られた残留物を2000mLのメタノールに溶解し、続いて10℃で13時間、4~5℃で1時間撹拌した。得られた固体を濾過し、200mLのメタノールで洗浄し、真空乾燥して、式4-2で表される化合物66.2gを白色固体として得た(収率:53.2%)。
1H NMR(400MHz, CDCl3 ): δ 5.36(t, J=5.80 Hz, 1H), 5.16(t, J=7.00 Hz, 1H), 4.71(m, 1H), 3.93(m, 1H), 3.66(s, 3H), 3.56(m, 2H), 2.37-0.88(m, 38H), 0.54(s, 3H).
ステップ2:式2-1で表される化合物の調製
Figure 0007116384000020
温度計を2Lフラスコに設置し、これに式4-2で表される化合物100g(0.200mol)およびp-トルエンスルホン酸一水和物3.82g(0.020mol)を含有する1000mLのメタノールを加え、続いて60℃で3時間撹拌した。
反応完了後、反応溶液を室温で撹拌した。得られた固体を室温で30分間および10℃で1時間撹拌し、濾過し、100mLの冷却メタノールで洗浄し、真空乾燥して、式2-1で表される化合物61.2g(0.150mol)を白色固体として得た(収率:75.0%)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) : δ 5.33-5.35(m, 1H), 5.12-5.16 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.50-3.52 (m, 1H), 0.98-2.32 (m, 33H), 0.53 (s, 3H).
ステップ3:式1-1で表される化合物の調製
Figure 0007116384000021
3Lフラスコに温度計および水槽を設置した後、式2-1で表される化合物100g(0.241mol)およびトリ-O-アセチルD-グルカール83.7g(0.301mol)を300mLの無水トルエンおよび600mLのアセトニトリルに溶解し、混合物をフラスコに加えた。温度を30~35℃に保ちながら、9.22g(0.030mol)のノナフルオロ-1-ブチルスルホン酸リチウムおよび0.28g(0.00121mol)の(s)-カンファースルホン酸を加え、続いて2時間撹拌した。反応完了後、反応を1200mlの飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、続いて1500mlの石油エーテルで抽出した。有機層を1200mlの飽和重炭酸ナトリウム水溶液で2回、および1200mlのブラインで、この順序で洗浄し、水層を200mlのトルエン/石油エーテル(1/5)で再度抽出した。有機層を100gの無水硫酸ナトリウムで乾燥し、40gのセライトを使用して濾過し、300mLのトルエン/石油エーテル(1/5)で洗浄した。濾液を濃縮し、真空中で乾燥して、式1-1で表される化合物102.9gを得た(収率:68.2%)。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) : δ 5.79-5.88 (m, 2H), 5.35-5.36 (m, 1H), 5.27-5.29 (m, 1H), 5.12-5.16 (m, 2H), 4.15-4.24 (m, 3H), 3.66 (s, 3H), 3.54-3.57 (m, 1H), 0.91-2.32 (m, 38H), 0.54 (s, 3H).
実験例1:スケールアップによる収率の確認
例1の調製方法が大量生産プロセスに適用できるかどうかを確認するために、各ステップの収率を、製造量を100g以上のスケールに調整することにより評価した。さらに、上記の収率を、同じ化合物の化学合成方法を開示する韓国特許公開第10-2011-0047170号の反応式12の調製方法の収率と比較した。
本発明の調製方法と韓国特許公開第10-2011-0047170号の反応式12の方法との違いは、以下のとおりである。
製造順序:本発明において、エステル化合物は、THPを硫酸の存在下で除去したアルコール-カルボン酸中間体のカルボン酸にのみ、アルキルを選択的に導入し、トリ-O-アセチルD-グルカールをLi-NFBSを使用して導入することによって、生成された。
韓国特許公開第10-2011-0047170号では、エステル化合物は、TTHPが結合した状態でトリチルシリルジアゾメタンを使用してアルキルをカルボン酸に導入し、THPをp-トルエンスルホン酸の存在下で除去し、次にトリ-O-アセチルD-グルカールを三フッ化ホウ素ジエチルエテラートの存在下で導入することによって、生成された。
本発明による例1の各ステップの実験結果および、韓国特許公開第10-2011-0047170号の反応式12の調製方法のステップ毎の収率を要約し、以下の表1に示す。
[表1]
Figure 0007116384000022
表1に示されるように、全体収率(調製プロセスの全体収率)は、韓国特許公開第10-2011-0047170号の13.7%と比較して、本発明では32.5%に向上した。本発明のプロセスはgレベルの大規模であり、韓国特許公開第10-2011-0047170号のプロセスはmgレベルの小規模であり、通常、化合物の調製プロセスをmgスケールからgスケールにスケールアップすると収率が低下することを考慮すると、収率の向上は著しく増加した。特に、本発明の調製方法は、調製プロセスにおいて新しい中間体を使用することにより調製ステップを簡素化し、各ステップで使用する試薬および精製方法を変えることにより大量生産においてでさえも高収率を示し、その結果、本発明の調製方法は、高収率で新規な血管漏出遮断薬を生成することができ、薬物の大量生産に経済的かつ効率的に適用することができる。
したがって、本発明の調製方法は、反応中に発生する不純物を容易に除去できる中間体を使用することにより、反応が容易で、従来の方法よりも生産性が高く経済的である。本発明の調製方法はまた、異性体生成ステップにおいてこれまで使用されていなかった新しい試薬を使用することにより、新規な血管漏出遮断薬を高収率で生成することができ、高品質の医薬品有効成分の生成に非常に有利である。
産業上の利用可能性
本発明の調製方法は、反応中に発生する不純物を容易に除去できる中間体を使用することにより、反応が容易で、従来の方法よりも生産性が高く経済的である。本発明の調製方法はまた、異性体生成ステップにおいてこれまで使用されていなかった新しい試薬を使用することにより、新規な血管漏出遮断薬を高収率で生成することができ、高品質の医薬品有効成分の生成に非常に有利である。

Claims (14)

  1. 以下の反応式1に示される次のステップを含む、式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法:
    式2で表される化合物を、式4で表される化合物を式5で表される化合物と反応させることにより、調製すること(ステップ1);および
    式1で表される化合物を、上記ステップ1で得た式2で表される化合物を式3で表される化合物と触媒の存在下で反応させることにより、調製すること(ステップ2):
    [反応式1]
    Figure 0007116384000023
    反応式1において、Rは、直鎖または分岐C1~10アルキルである。
  2. ステップ1の式2で表される化合物が、再結晶化によって精製される、請求項1に記載の式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法。
  3. ステップ1の再結晶化が、メタノール、エタノール、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリルおよび石油エーテルからなる群から選択されるいずれか1つ、またはそれらの混合溶媒を、再結晶化溶媒として用いて実施される、請求項2に記載の式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法。
  4. 触媒が、パーフルオロ-1-アルキルスルホン酸カチオン、(s)-カンファースルホン酸、ヨウ素、1,2-ビス(エテニル)ベンゼンと2-エテニルベンゼンスルホン酸との共重合体(アンバーリスト15(登録商標))および三フッ化ホウ素エーテラートのうちの1つ以上である、請求項1に記載の式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法。
  5. カチオンが、リチウム、ナトリウム、カリウムまたはセシウムであり、アルキルが、直鎖または分岐パーフルオロC1~10アルキルである、請求項4に記載の式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法。
  6. 請求項1に記載の式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法であって、以下の反応式2に示される以下のステップ:
    式4で表される化合物を、式6で表される化合物と式7で表される化合物とを反応させて反応生成物を得ること、次いで、該反応生成物を酸性条件下で脱保護することにより調製すること、
    をさらに含む、前記調製方法。
    [反応式2]
    Figure 0007116384000024
  7. 式4で表される化合物が、再結晶化によって精製される、請求項6に記載の式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法。
  8. 以下の反応式3に示される次のステップを含む、式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法:
    式6で表される化合物を、プレグネノロンを式8で表される化合物と反応させることにより、調製すること(ステップ1);
    式4で表される化合物を、上記ステップ1で得た式6で表される化合物と式7で表される化合物とを反応させて反応生成物を得ること、次いで、該反応生成物を酸性条件下で脱保護することにより、調製すること(ステップ2);
    式2で表される化合物を、上記ステップ2で得た式4で表される化合物を式5で表される化合物と反応させることにより、調製すること(ステップ3);および
    式1で表される化合物を、上記ステップ3で得た式2で表される化合物を式3で表される化合物と触媒の存在下で反応させることにより、調製すること(ステップ4):
    [反応式3]
    Figure 0007116384000025
    反応式3において、Rは、直鎖または分岐C1~10アルキルである。
  9. トリエチルアミン(TEA)がステップ1で添加される、請求項8に記載の式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法。
  10. ステップ1の式6で表される化合物、ステップ2の式4で表される化合物、またはステップ3の式2で表される化合物が、再結晶化によって精製される、請求項8に記載の式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法。
  11. 再結晶化が、メタノール、エタノール、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリルおよび石油エーテルからなる群から選択される1つ以上、またはそれらの混合溶媒を、再結晶化溶媒として用いて実施される、請求項10に記載の式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法。
  12. 以下の反応式4に示される次のステップを含む、式1で表される新規な血管漏出遮断薬の調製方法:
    式10で表される化合物を、式6で表される化合物、式7で表される化合物および式9で表される化合物を反応させることにより、調製すること(ステップ1);
    式2で表される化合物を、上記ステップ1で得た式10で表される化合物を酸性条件下で脱保護することにより、調製すること(ステップ2);および
    式1で表される化合物を、上記ステップ2で得た式2で表される化合物を式3で表される化合物と触媒の存在下で反応させることにより、調製すること(ステップ3):
    [反応式4]
    Figure 0007116384000026
    反応式4において、
    は直鎖または分岐C1~10アルキルであり;および
    はハロゲンである。
  13. 請求項1、8および12のいずれか一項に記載の調製方法を実施するステップを含む、式1で表される新規な血管漏出遮断薬の大量生産方法。
  14. 式4で表される化合物。
    [式4]
    Figure 0007116384000027
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