JP7115064B2 - 硫化水素反応器用のヒーター及びその製造方法 - Google Patents

硫化水素反応器用のヒーター及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、硫化水素反応器内において溶融硫黄に浸漬する位置に設置されるヒーター及びその製造方法に関する。
硫化水素は工業的に重要な中間生成物であり、例えば特許文献1に記載のように、ニッケル酸化鉱石を湿式製錬法で処理するプラントにおいて、低ニッケル品位の酸化鉱石を酸浸出して得たニッケル及びコバルトを含む硫酸酸性溶液の硫化処理に硫化水素が用いられている。一般的には硫化水素は鉱油の水素化脱硫処理や天然ガスの酸性ガス除去処理から回収したり、硫黄と水素とを反応させたりすることで工業的に製造されている。
後者の硫黄と水素との反応による硫化水素の製造では、例えば特許文献2、3及び4に記載のように、溶融状態の硫黄中に水素ガスを導入することによって硫黄をガス化すると共に、該ガス化した硫黄と水素との気相中での発熱反応により硫化水素を生成することが一般的に行われている。
上記の硫黄と水素との反応速度を高めると共に硫化水素収率を高めるためには、標準条件よりも高い温度条件で反応を行うのが好ましく、また、生成した硫化水素の用途によっては、生成した硫化水素を例えば500kPaG以上の圧力で供給することが必要になる場合があり、この場合は当該500kPaG以上の圧力条件下で硫化水素を生成することで効率が良くなることがある。このように、高圧条件下で硫化水素を生成する場合は、当該高圧条件下においても溶融状態の硫黄のガス化が十分に進むように、硫黄の温度を高めに維持することになる。
特開2010-126778号公報 特表2015-520111号公報 国際公開第2013/027431号 特開2014-152090号公報
上記したような硫黄と水素との反応によって硫化水素を生成する場合は、その生成時の温度条件が450℃以上になると、生成した硫化水素による反応器の材料の腐食が顕著になることがあった。特に、反応器内において硫黄のガス化のための熱を供給するヒーターは、高温の溶融状態の硫黄に浸漬された状態で使用されるため、その表面は水素ガス及び硫化水素ガスを含んだ溶融状態の硫黄が常時接することになる。そのため、該ヒーターの表面の接液部の材質に耐腐食性材料であるステンレスを用いても、上記ガスを含んだ溶融硫黄による硫化反応等により腐食が進行することがあった。従って、高い反応速度を確保するために硫化水素反応槽等の反応器内を高温高圧の条件下に維持する場合であっても腐食しにくい反応器が求められていた。
従来、上記ヒーターの接液部の腐食を防止するため、ステンレス製の接液部の表面に硫化に対して耐性のあるアルミナ層を設けることがあった。具体的には、瀝青炭とアルミニウム粉末とを含む塗料をステンレス製の接液部の表面に塗布した後に約1000℃で熱処理を行う焼付塗装を行うことで、ステンレス表面にアルミナ層を設け、これによりステンレス表面の耐食性を高めることが行われていた。しかしながら、この方法は焼付塗装時の熱処理条件が約1000℃と極めて高いため、温度コントロールが非常に難しいという問題を有していた。また、焼付塗装時にSOxやNOxといった環境汚染物質が発生するという問題も有していた。本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、常時高い腐食性雰囲気にさらされる硫化水素反応器の内部に設置しても腐食しにくいヒーターを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る硫化水素反応器用のヒーターの製造方法は、溶融硫黄に水素ガスを導入することで硫化水素の生成を行う硫化水素反応器の内部に貯留する該溶融硫黄に浸漬させて使用するヒーターの製造方法であって、該溶融硫黄との接液部となるステンレス製部材の表面にアルミニウム粉を含むシリコンアクリル塗料(チタン酸カリウムを含有するもの及びポリシランを含有するものを除く)膜厚40μm以上50μm以下となるように塗布した後、焼付塗装することを特徴としている。
また、本発明に係る硫化水素反応器用のヒーターは、溶融硫黄に水素ガスを導入することで硫化水素の生成を行う硫化水素反応器の内部に貯留する該溶融硫黄に浸漬させて使用するヒーターであって、該溶融硫黄との接液部となるステンレス製部材の表面がアルミニウム粉を含有する膜厚40μm以上50μm以下のシリコンアクリル塗料(チタン酸カリウムを含有するもの及びポリシランを含有するものを除く)で焼付塗装されていることを特徴としている。
本発明によれば、高い腐食性環境にある硫化水素反応器内において溶融硫黄中に浸漬させてヒーターを使用する場合であってもその接液部の腐食を抑えることができる。
本発明の実施形態のヒーターが好適に設置される硫化水素反応器を備えた硫化水素ガス製造プラントの概略構成図である。 本発明の実施例で使用した焼付塗装後の半割り短管の外周面(a)及びこれを電気ヒーターに取り付けた時(b)の写真である。 図2の半割り短管を取り付けた電気ヒーターを硫化水素反応器内で1年間に亘って使用した後の該短管の外周面の写真である。
以下、本発明の実施形態に係る硫化水素反応器用のヒーター及びその製造方法について説明する。先ず、本発明の実施形態のヒーターが設置される硫化水素反応器を備えた硫化水素ガス製造プラントについて図1を参照しながら説明する。硫化水素ガス製造プラントには、触媒が充填された反応器内で硫黄ガスと水素ガスとを反応させる触媒反応方式のものと、触媒のない気相部で硫黄ガスと水素ガスとを反応させる無触媒反応方式のものとに主に分類される。以下の説明では無触媒方式の硫化水素ガス製造プラントの反応器に本発明の実施形態のヒーターを採用する場合を例に挙げて説明するが、これに限定するものではなく、触媒反応方式のプラントに本発明のヒーターを採用してもよい。
具体的に説明すると、図1に示す硫化水素ガス製造プラントは、触媒を用いずに高温高圧の反応条件下で硫黄ガスと水素ガスとから硫化水素ガスの生成を行う反応器10と、該反応器10の頂部から排出される硫化水素ガスを冷却水などの冷媒を用いて例えば50℃程度まで冷却する熱交換器などからなる冷却手段20a、20bと、該冷却手段20a、20bによって液化された硫黄を含む硫化水素ガスを導入して液滴状又は粒状の硫黄を重力により沈降させて硫化水素ガスから分離する例えばノックアウトドラムなどからなる分離手段30と、上記の冷却手段20a、20b及び分離手段30から抜き出された溶融状態の硫黄を一時的に受け入れるブローダウン手段40とで主に構成されている。なお、冷却手段20a、20bは同一の装置が並列して設けられており、これらを交互に切り替えて運転することで硫黄による閉塞を防ぐことが可能になる。
上記の気液分離手段30で硫黄が分離された硫化水素ガスは、例えば前述したニッケル酸化鉱石を湿式製錬法で処理するプラントの脱亜鉛工程や硫化工程等に移送されて硫化剤として使用される。一方、冷却手段20a、20bや分離手段30で硫化水素ガスから分離された硫黄は底部で固化した状態で堆積するので、ノックアウトドラムの下側の外周部に設けられている例えばジャケットやコイルにスチームを導入することで硫黄を溶融してからブローダウン手段40に移送される。ブローダウン手段40に移送された溶融硫黄は、供給ポンプ41を用いて硫黄処理プラントに移送されてそこで処理される。なお、この溶融硫黄は例えば反応器10に供給して繰り返して使用してもよい。
このように、冷却手段20a、20bや分離手段30によって反応器10にて生成した硫化水素ガスに同伴される硫黄の大部分を回収することができるので、生成した硫化水素ガスの供給先のプラント等においてコントロール弁やマニュアルバルブ等のバルブ類や、温度計や圧力計等の計器類に硫黄が付着して操業上大きな支障となる問題を防ぐことができる。反応器10の系内での熱バランスを調整するため、反応器10の底部から抜き出された高温の溶融硫黄は、硫黄冷却手段50に導入され、ここで例えば150℃程度に冷却された後、循環ポンプ51を介して反応器10の頂部に供給されるようになっている。なお、この冷却手段50で冷却された溶融硫黄は、必要に応じて上記のブローダウン手段40に移送される。
上記した無触媒反応方式の硫化水素ガス製造プラントは、触媒の初期コスト及びその定期交換の費用や品質管理の費用を含めたメンテナンスコストが不要であるうえ、反応器10の系内の圧力制御の設定値を硫化水素ガスの供給先のプラントの運転圧よりも高めに設定することで、生成した硫化水素ガスを供給先のプラントに移送するためのコンプレッサーやチラー設備等が不要になる。よって、触媒反応方式に比べて操業コストを低減できるという利点を有している。
次に、上記の反応器10に設置されるヒーターについて説明する。上記の硫化水素ガス製造プラントの反応器10は、溶融状態の硫黄Sを貯留する貯留部11と、該貯留部11の溶融硫黄Sに浸漬するようにして設置される電気ヒーター12と、該貯留部11の該溶融硫黄S内に吹き込まれる水素ガス及び上記電気ヒーターの加熱によって生ずる硫黄ガスを原料として硫化水素ガスの生成反応を行う気相部13と、該気相部13で生成した高温の硫化水素ガスを頂部から供給する150℃程度の溶融硫黄と接触させることで約150℃程度まで冷却するクエンチ部14とから主に構成されている。
なお、硫化水素ガスの生成反応は、貯留部11に導入した水素ガスが溶融硫黄S内を通過する間にもある程度進行する。また反応器10の頂部から供給される溶融硫黄は、生成した硫化水素の冷却と共に反応によって減少する反応器10の系内の硫黄を補充する役割を担っている。反応器10の頂部から排出される硫化水素ガスには、水素ガスが貯留部11内の溶融硫黄Sを通過する際や生成した硫化水素ガスがクエンチ部14を通過する際に同伴される溶融硫黄を含んでいる。
上記した構造の硫化水素ガス製造プラントの反応器10では、硫化水素ガスの生成反応条件として、例えば内部圧力800kPaG程度、内部温度470℃程度の高温高圧条件で運転される。上記の高温高圧条件下で生成される硫化水素ガスの原料となる硫黄ガスを貯留部11の溶融硫黄Sから発生させるため、呼び径50A~100A程度のステンレスチューブの内側に電熱コイルが収容された構造の電気ヒーター12が、反応器10の貯留部11の壁部を貫通するようにして挿し込まれている。
上記構造の電気ヒーター12は、反応器10に設けた図示しない温度計で検出した温度が所定の温度範囲内になるようにCPUなどの制御部によって給電制御が行われる。なお、電気ヒーター12は、貯留部11において発生させる硫黄ガスの量に応じて複数基を設置してもよい。この電気ヒーター12は、上記ステンレスチューブのうち溶融硫黄Sに接する接液部の表面がアルミニウム粉を含むシリコンアクリル塗料で焼付塗装されている。これにより、硫化水素ガス及び水素ガスを含んだ高温の溶融硫黄Sに常時接する極めて過酷な腐食性条件下で使用しても、ほとんど腐食が生じなくなる。
上記の焼付塗装は、例えばJotun社製のSolvalitt Aluminumのような、シリコンアクリル系の塗料にアルミニウム粉が含まれた塗料を用意し、これを好ましくは塗装膜厚(wet)40~50μm程度となるように好適にはスプレー塗装によりステンレスチューブの接液面に塗布した後、雰囲気温度600℃以上で2時間以上かけて加熱することで行うのが好ましい。600℃以上で2時間以上かけて加熱する理由は、この熱処理条件であれば表面にアルミナ層を析出させることができ、ステンレスチューブの接液面の防食性をより確実に高めることができるからである。この焼付塗装の熱処理時の雰囲気温度の上限は700℃が好ましく、650℃がより好ましい。700℃を超えると塗膜の性状が変化したり母材に悪影響を及ぼすおそれがあるからである。また、熱処理時間の上限は3時間が好ましい。3時間を超えて熱処理を行っても防食性能はほとんど変わることがなく、かえって熱処理コストがかかるからである。
上記のように塗装膜厚(wet)を40~50μmとする理由は、40μm未満では接液部の耐腐食性が不十分になるおそれがあるからであり、逆に50μmを超えてもそれ以上あまり耐腐食性が向上することはなく、かえってコストがかかるからである。なお、上記のアルミニウム粉を含むシリコンアクリル塗料は、焼付塗装の前後で膜厚がほとんど変化しないため、焼付塗装後の皮膜(dry)の好適な膜厚は40~50μm程度となる。
この焼付塗装の前後の膜厚の測定法には特に限定はないが、塗装膜厚(wet)の膜厚は例えばISO 2808 Method 1Aのcomb gaugeを用いて測定するのが好ましく、焼付後の皮膜(dry)の膜厚は例えばSSPC PA2に準拠して測定するのが好ましい。また、上記の膜厚測定に加えて目視による外観検査を行うのが好ましい。
上記のステンレスチューブの接液部の表面は、上記焼付塗装を行う前に例えばケレン1種の第1下地処理と、アルマイトコーティング(金属溶射)の第2下地処理とを施しておくのが好ましい。これら下地処理により塗装ムラや塗装不良等の問題が生じにくくなり、上記焼付塗装の効果を確実に発揮させることができる。また、上記焼付塗装に用いるアルミニウム粉を含むシリコンアクリル塗料は、該アルミニウム粉の含有量が35体積%以上45体積%以下であるのが好ましい。アルミニウム粉の含有量がこの範囲内であれば、焼付塗装後の皮膜に高い耐食性を付与することが可能になる。
以上、本発明の実施形態の硫化水素反応器用のヒーター及びその製造方法について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の代替例や変更例等を含むことができる。例えば上記本発明の実施形態のヒーターは電気ヒーターを前提として説明したが、ステンレスチューブの内側に溶融硫黄よりも高温の熱媒体を流すことで加熱する熱交換方式のヒーターでもよい。すなわち、本発明の権利範囲は特許請求の範囲及びその均等の範囲に及ぶものである。
[実施例]
アルミニウム粉を含有するシリコンアクリル塗料を焼付塗装したステンレス部材が、図1に示すような構成の硫化水素ガス製造プラントにおける反応器10の電気ヒーター12の接液部とほぼ同様の条件下にさらされた時の耐腐食性を調べるため、電気ヒーター12の外周面に内周面側がほぼ全面的に当接するサイズのステンレスチューブを用意し、その外周面側を上記の塗料で焼付塗装してから半割りにして電気ヒーター12の外周面にボルトで固定した。この状態で1年間に亘って硫化水素ガス生成の運転を行った。
具体的には、ステンレスチューブには呼び径50A(外径φ60.5mm、内径φ48.6mm)のSUS310Sからなる短管を用い、その外周面側をケレン1種(ブラスト処理:金属下地が露出する状態)の第1下地処理と、膜厚200μmのアルマイトコーティング(金属溶射)の第2下地処理とを行った。この第1及び第2の下地処理を行った外周面側に、Jotun社製のシリコンアクリル系アルミニウム塗料(型番Solvalitt Alu、アルミニウム粉末の含有量40±2vol%)を膜厚40μmとなるようにスプレー塗装により塗布した。この塗布後の短管を雰囲気温度600℃で2時間保持することで図2(a)に示すように焼付塗装した。
焼付塗装後は、短管を半割りにして各々ボルト固定用座板を取り付け、図2(b)に示すように電気ヒーター12の接液部の外周面に内周面側がほぼ全面に亘って当接するように取り付けた。そして、硫化水素ガスの生成運転を行った。その際、該半割りのステンレスチューブの内周面側は電気ヒーター12によって約550℃に熱せられた。また、該半割りのステンレスチューブの外周面側は水素ガス及びHSガスを含む約450~500℃の溶融硫黄にさらされた。
[比較例]
比較のため、上記シリコンアクリル系アルミニウム塗料の焼付塗装に代えて、Sulzer Metco社製の瀝青炭とアルミニウム粉末とを含む塗料(型番Metco Seal M)をスプレー塗装により塗布した後、雰囲気温度1000℃で2時間かけて熱処理することで焼付塗装した以外は上記実施例と同様にして耐腐食性を調べた。なお、この比較例で用いた塗料の組成は、アルミニウム粉末が25%、瀝青質のコールタールからなる溶媒が75%であり、これをMetco System11に従って塗布した。
上記実施例及び比較例の焼付塗装された半割り短管を電気ヒーター12とほぼ同様の腐食性環境に1年間さらした後に取り出した結果、実施例の半割り短管の焼付塗装面は比較例の焼付塗装面と比べて何ら遜色がなく、図3に示す通り腐食による損傷が生じておらず、塗膜は健全な状態が保たれていることを目視にて確認できた。更に実施例の半割り短管の焼付塗装をはがして塗膜内部の金属表面を目視にて確認したところ、腐食等は見られず良好な状態を維持していた。上記の結果より、本発明の実施例の焼付塗装されたステンレスチューブは、硫化水素ガスの生成反応が行われる高い腐食環境の反応器のヒーターの接液部に用いても従来のものと同程度の優れた防食効果あることが分かる。
10 反応器
11 貯留部
12 電気ヒーター
13 気相部
14 クエンチ部
20a、20b 冷却手段
30 分離手段
40 ブローダウン手段
41 供給ポンプ
50 硫黄冷却手段
51 循環ポンプ
S 溶融硫黄

Claims (5)

  1. 溶融硫黄に水素ガスを導入することで硫化水素の生成を行う硫化水素反応器の内部に貯留する該溶融硫黄に浸漬させて使用するヒーターの製造方法であって、該溶融硫黄との接液部となるステンレス製部材の表面にアルミニウム粉を含むシリコンアクリル塗料(チタン酸カリウムを含有するもの及びポリシランを含有するものを除く)膜厚40μm以上50μm以下となるように塗布した後、焼付塗装することを特徴とする硫化水素反応器用のヒーターの製造方法。
  2. 前記アルミニウム粉を含むシリコンアクリル塗料は、該アルミニウム粉の含有量が35体積%以上45体積%以下であることを特徴とする、請求項1記載の硫化水素反応器用のヒーターの製造方法。
  3. 前記焼付塗装は、前記アルミニウム粉を含むシリコンアクリル塗料が塗布されたステンレス製部材を雰囲気温度600℃以上で2時間以上かけて熱処理することで施されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の硫化水素反応器用のヒーターの製造方法。
  4. 溶融硫黄に水素ガスを導入することで硫化水素の生成を行う硫化水素反応器の内部に貯留する該溶融硫黄に浸漬させて使用するヒーターであって、該溶融硫黄との接液部となるステンレス製部材の表面がアルミニウム粉を含有する膜厚40μm以上50μm以下のシリコンアクリル塗料(チタン酸カリウムを含有するもの及びポリシランを含有するものを除く)で焼付塗装されていることを特徴とする硫化水素反応器用のヒーター。
  5. 前記ステンレス製部材が、内側に伝熱コイルを収容する電気ヒーターのチューブであることを特徴とする、請求項に記載の硫化水素反応器用のヒーター。
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