JP7114955B2 - 気化式熱交換器 - Google Patents
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Description
まず、図1および図2を参照して、第1実施形態による気化式熱交換器1の構成について説明する。気化式熱交換器1は、冷却フィン2の表面上に保持された水を気化させることにより生じる気化熱によって冷却フィン2を冷却し、冷却フィン2内に形成された冷媒流路2aを流れる冷媒Wを冷却する装置である。気化式熱交換器1は、生鮮食品などを冷凍・冷蔵するための冷熱機器として構成されている。具体的には、図1に示すように、気化式熱交換器1は、水平方向に複数並んで配置される冷却フィン2と、送風ファン3と、保持材4と、冷却フィン2に水を供給する水供給部材5とを備えている。ここで、水平方向において冷却フィン2の並ぶ方向をX方向とし、水平方向においてX方向に直交する方向をY方向とする。また、X方向およびY方向に直交する方向をZ方向(上下方向)とする。なお、水供給部材5は、特許請求の範囲の「液体供給部材」の一例である。また、水は、特許請求の範囲の「液体」の一例である。
保持材4は、図2(A)に示すように、複数の冷却フィン2の各々に設けられ、水供給部材5から供給された水を保持する隙間6を形成している。ここで、保持材4は、冷却フィン2のX方向の各々の表面上に、Z1方向からZ2方向に亘って複数配置されている。つまり、保持材4は、冷却フィン2のX方向の各々の表面上に全体に亘って複数配置されている。気化式熱交換器1では、複数の冷却フィン2の各々に配置された複数の保持材4により形成された隙間6に生じる毛細管現象によって、水供給部材5から供給された水が複数の冷却フィン2の各々の表面上に保持される。このようにして、図2(B)に示すように、複数の冷却フィン2の各々の表面上に保水層7が形成される。ここで、保水層7の厚みは、保持材4の突出長さよりも小さくなっている。
水供給部材5は、図1および図2(B)に示すように、複数の冷却フィン2の各々に連続的に水を供給するように構成されている。具体的には、水供給部材5は、Z2方向側に複数の孔(図示せず)が形成された管部を含んでいる。水供給部材5は、複数(5枚)の冷却フィン2に対して複数(2個)配置されている。複数の水供給部材5は、それぞれ、複数の冷却フィン2の各々のZ1方向側の端部に配置されている。なお、連続的に水を供給するとは、中断させることなく水を供給し続けることである。
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
図4を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態とは保水層7の構成が異なる例について説明する。なお、図中において上記第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付して図示する。
保持材204は、図4(A)および図4(B)に示すように、水を保持する前と水を保持した後において、体積変化を略生じない材質で形成されている。具体的には、保持材204は、樹脂材(レーヨン、ナイロンおよびアクリルなど)により形成された樹脂製ビーズである。保持材204は、材質として吸水性を略有していないものが好適に用いられている。なお、樹脂製ビーズは、特許請求の範囲の「粒状の粒子」の一例である。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
図5を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、上記第1実施形態とは保持材4の材質が異なる例について説明する。なお、図中において上記第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付して図示する。
保持材304は、図5(A)および図5(B)に示すように、水を保持する前と水を保持した後において、体積変化を略生じない材質で形成されている。具体的には、保持材304は、金属(アルミニウム、ステンレスなど)により形成された金属製繊維である。保持材304は、材質として吸水性を略有していないものが好適に用いられている。なお、金属製繊維は、特許請求の範囲の「短繊維」の一例である。
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
図6を参照して、第4実施形態について説明する。この第4実施形態では、上記第1実施形態とは保持材4の構成が異なる例について説明する。なお、図中において上記第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付して図示する。
保持材404は、図6(A)および図6(B)に示すように、水を保持する前と水を保持した後において、体積変化を略生じない材質で形成されている。具体的には、保持材404は、隙間としての複数の孔部406が形成された金属製板(アルミニウム板、ステンレス板など)である。保持材404は、材質として吸水性を略有していないものが好適に用いられている。なお、金属板は、特許請求の範囲の「多孔質体」の一例である。
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
2、2A、2B 冷却フィン
4、204、304、404 保持材
5 水供給部材(液体供給部材)
6、206、306 隙間
11、313 線状構造物
21C 第1冷却フィン
22C 第2冷却フィン
212 粒状構造物
406 孔部
414 多孔質体状構造物
Claims (5)
- 互いに対向するように配置された平板形状の複数の冷却フィンと、
前記複数の冷却フィンの各々に液体を供給する液体供給部材と、
前記複数の冷却フィンの各々の表面に設けられ、前記液体供給部材から供給された液体を保持する隙間を有する保持材とを備え、
前記保持材は、保持した液体に起因する前記保持材の変形を抑制可能な硬さを有し、
前記複数の冷却フィンの各々の内部には、前記複数の冷却フィンの並ぶ方向に直交する方向に延びる冷媒流路が形成され、
前記保持材は、前記複数の冷却フィンの並ぶ方向における前記冷却フィンの各々の表面の全体にわたって配置された複数の短繊維を含み、前記複数の短繊維は、互いに絡み合わないように、前記冷却フィンの各々の表面から突出している、気化式熱交換器。 - 前記保持材は、前記複数の冷却フィンの各々の表面上に、互いの間に前記隙間を形成し、前記複数の冷却フィンのうち対向する前記冷却フィンに向かって突出し、前記硬さを有するとともに、保持した液体に起因する前記保持材の膨張を抑制可能な突出長さを有する前記複数の短繊維を含む、請求項1に記載の気化式熱交換器。
- 前記保持材の表面には、親水性処理が施されている、請求項1または2に記載の気化式熱交換器。
- 前記液体供給部材により、前記複数の冷却フィンの各々に連続的に液体を供給するように構成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の気化式熱交換器。
- 前記液体供給部材により、前記複数の冷却フィンの各々の表面における液体の蒸発量よりも、多量の液体を前記複数の冷却フィンに供給するように構成されている、請求項4に記載の気化式熱交換器。
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