JP7114430B2 - 医療用双方向縫合装置 - Google Patents

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Description

本発明は、近位側から遠位側および遠位側から近位側の双方向に糸による対象物の縫合が可能な医療用双方向縫合装置に関するものである。
脳下垂体にできた腫瘍を摘出するために、しばしば経蝶形骨洞下垂体腫瘍摘出術(TSS;Trans-Sphenoidal Surgery)が行われる。TSSは、一般的に以下の手順で行われる。まず、術者は患者の鼻中隔に沿って鼻粘膜を剥離しながら進展し、蝶形骨を開窓し硬膜を開くことで下垂体に到達する。次いで下垂体腫瘍を摘出し、最後に硬膜を縫合して蝶形骨や鼻粘膜を再建する。硬膜を縫合するための装置としては、硬膜の遠位側から近位側および近位側から遠位側の双方向に縫合糸を通す装置が提案されている(例えば、特許文献1~7)。
特表2011-509121号公報 国際公開第2009/089101号 特表2014-528768号公報 国際公開第2013/024466号 特開2011-72790号公報 特表2012-515636号公報 国際公開第2010/085793号
縫合対象物の一方側から他方側および他方側から一方側の双方向に向かって糸を通すことができる医療用縫合装置では、縫合の際に双方向に針を移動させて糸を通すため、それを実現するための機構や操作が複雑となる傾向がある。例えば、特許文献1、2に記載された縫合糸保持器では、針を双方向に往復させるために、その都度、針を把持し直して把持位置を変更する必要がある。特許文献3~5に記載された装置では、縫合糸にノットを作製したり、フェルールに結びつけたりする必要があるため、これらの作業に時間を要する。特許文献6、7に記載された糸通し装置では、針の切欠きから遠位側ブームアームハウジングの溝内に縫合糸を移動させることが物理的に難しいという課題がある。
医療用双方向縫合装置では、一方向のみに針が送り出される縫合装置と比べて、針の動きが複雑となるが、不用意に針が縫合対象物等を傷つけないように安全性が確保されることが望まれる。本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、生体膜等の縫合作業を安全に行うことができる医療用双方向縫合装置を提供することにある。
前記課題を解決することができた本発明の医療用双方向縫合装置とは、遠位側に第1針部材と第2針部材と規制部材とを有し、近位側にハンドル部を有する医療用双方向縫合装置であって;第1針部材は、先端が遠位側を向き、遠近方向に移動可能であり;第2針部材は、第1針部材よりも遠位側に配置され、先端が近位側を向き、遠近方向に移動可能であり;規制部材は、第1針部材よりも遠位側かつ第2針部材よりも近位側に位置し、第1針部材および/または第2針部材の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間を移動可能であり;ハンドル部は、第1針部材を移動させる第1操作部と、第2針部材を移動させる第2操作部と、規制部材を移動させる第3操作部とを有し;第1操作部が無負荷状態で第1針部材が近位側に位置し、負荷状態で第1針部材が遠位側に移動し;第2操作部が無負荷状態で第2針部材が遠位側に位置し、負荷状態で第2針部材が近位側に移動し;第3操作部が無負荷状態で規制部材が第1針部材および/または第2針部材の移動の妨げとなる位置にあり、負荷状態で第1針部材および/または第2針部材の移動の妨げとならない位置に移動するところに特徴を有する。
本発明の医療用双方向縫合装置は、第1操作部を負荷状態とすることで第1針部材が前方に送り出され、第2操作部を負荷状態とすることで第2針部材が前方に送り出され、第3操作部は、無負荷状態で、規制部材が第1針部材および/または第2針部材の移動の妨げとなる位置にあり、負荷状態で、第1針部材および/または第2針部材の移動の妨げとならない位置に移動するように構成されている。そのため、第1針部材を前方に送り出すためには、第1操作部と第3操作部の両方を負荷状態とする必要があり、第2針部材を前方に送り出すためには、第2操作部と第3操作部の両方を負荷状態とする必要がある。従って、本発明の医療用双方向縫合装置によれば、第1操作部~第3操作部のいずれか1つのみに誤って負荷がかかった場合に、第1針部材または第2針部材が前方に送り出されて、縫合対象物を誤って傷つけたりすることを防ぐことができ、縫合作業を安全に行うことができる。
第1操作部~第3操作部は押しボタンまたはレバーであることが好ましい。また、第3操作部は、第1操作部と第2操作部よりも遠位側に設けられ、第1操作部と第2操作部は遠位側に押すことにより負荷状態となる押しボタンであり、第3操作部は近位側に引くことにより負荷状態となるレバーであることが好ましい。
規制部材として、第1規制部材と、第1規制部材よりも遠位側に位置する第2規制部材が設けられ、第1規制部材が、第1針部材の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間を移動可能であり、第2規制部材が、第2針部材の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間を移動可能であるものであってもよい。このように第1規制部材と第2規制部材を設けることにより、第1針部材と第2針部材の両方が不用意に前方に送り出されにくくなる。この場合、第3操作部が無負荷状態で、第1規制部材が第1針部材の移動の妨げとなる位置にあるとともに、第2規制部材が第2針部材の移動の妨げとなる位置にあり、第3操作部が負荷状態で、第1規制部材が第1針部材の移動の妨げとならない位置に移動するとともに、第2規制部材が第2針部材の移動の妨げとならない位置に移動することが好ましい。これにより、第1規制部材と第2規制部材を簡便に操作することができる。
縫合装置は、遠位側にさらに、縫合対象となる生体膜を固定するための固定部材を有し、ハンドル部は、固定部材を移動させる第4操作部を有することが好ましい。この場合、固定部材は、第1針部材が最も近位側に位置し、第2針部材が最も遠位側に位置する状態で、遠位端が第1針部材よりも遠位側かつ第2針部材よりも近位側に位置し、遠近方向に移動可能であり、第4操作部が無負荷状態で固定部材が近位側に位置し、負荷状態で固定部材が遠位側に移動するものが好ましい。あるいは、固定部材は、第1針部材が最も近位側に位置し、第2針部材が最も遠位側に位置する状態で、近位端が第1針部材よりも遠位側かつ第2針部材よりも近位側に位置し、遠近方向に移動可能であり、第4操作部が無負荷状態で固定部材が遠位側に位置し、負荷状態で固定部材が近位側に移動するものであってもよい。
第4操作部は押しボタンまたはレバーであることが好ましい。また、第4操作部は、第1操作部と第2操作部よりも遠位側に設けられ、第4操作部は、近位側に引くことにより負荷状態となるレバーであることが好ましい。
本発明の医療用双方向縫合装置によれば、第1針部材と第2針部材を使用することで双方向に縫合することができる。縫合作業を行う際は、第1操作部と第3操作部の両方を負荷状態とすることで、第1針部材を前方に送り出すことができ、第2操作部と第3操作部の両方を負荷状態とすることで、第2針部材を前方に送り出すことができる。そのため、第1操作部~第3操作部のいずれか1つのみに誤って負荷がかかった場合に、第1針部材または第2針部材が前方に送り出されて、縫合対象物を誤って傷つけたりすることを防ぐことができ、安全に縫合作業を行うことができる。
医療用双方向縫合装置の側面図の一例を表す。 医療用双方向縫合装置の遠位側の処置部の断面図の一例を表し、規制部材が第1針部材と第2針部材の移動の妨げとならない位置にある状態の処置部の構成例を表す。 医療用双方向縫合装置の遠位側の処置部の断面図の一例を表し、規制部材が第1針部材と第2針部材の移動の妨げとなる位置にある状態の処置部の構成例を表す。 医療用双方向縫合装置の遠位側の処置部の断面図の他の一例を表し、規制部材が第1針部材と第2針部材の移動の妨げとならない位置にある状態の処置部の構成例を表す。 医療用双方向縫合装置の遠位側の処置部の断面図の他の一例を表し、規制部材が第1針部材と第2針部材の移動の妨げとなる位置にある状態の処置部の構成例を表す。 医療用双方向縫合装置の遠位側の処置部の断面図の一例を表し、規制部材の下側にスペーサー部材が設けられた処置部の構成例を表す。 医療用双方向縫合装置の近位側のハンドル部の側面図の一例を表す。 医療用双方向縫合装置の遠位部の断面図の一例を表し、生体膜固定部材が設けられた処置部の構成例を表す。 医療用双方向縫合装置の遠位部の断面図の一例を表し、生体膜固定部材が設けられた処置部の構成例を表す。 医療用双方向縫合装置の遠位部の断面図の他の一例を表し、生体膜固定部材が設けられた処置部の構成例を表す。 医療用双方向縫合装置の遠位部の断面図の他の一例を表し、生体膜固定部材が設けられた処置部の構成例を表す。 医療用双方向縫合装置の遠位部の断面図の他の一例を表し、生体膜固定部材が設けられ、規制部材の下側にスペーサー部材が設けられた処置部の構成例を表す。 医療用双方向縫合装置の近位側のハンドル部の側面図の他の一例を表す。
本発明は、生体膜等の縫合対象物に、一方側から他方側および他方側から一方側の双方向に向かって糸を通すことができる医療用双方向縫合装置に関するものである。本発明の医療用双方向縫合装置は、近位側から遠位側に糸を送り出す第1針部材と、遠位側から近位側に糸を送り出す第2針部材と、規制部材とを有し、これらの第1針部材、第2針部材、規制部材を近位側に設けたハンドル部によって操作するものである。本発明の医療用双方向縫合装置によれば、第1針部材と第2針部材を使用することで確実に双方向に縫合することができ、また規制部材によって、意図せず第1針部材または第2針部材が前方に送り出されて、生体膜等を傷つけたりすることを防ぐことができる。
以下、下記実施の形態に基づき本発明の医療用双方向縫合装置を具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施の形態によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、各図面において、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、明細書や他の図面を参照するものとする。また、図面における種々部材の寸法は、本発明の特徴の理解に資することを優先しているため、実際の寸法とは異なる場合がある。
図1には、医療用双方向縫合装置の全体の側面図の一例を示し、図2および図3には、医療用双方向縫合装置の遠位側にある処置部の断面図の一例を示し、図4および図5には、医療用双方向縫合装置の遠位側にある処置部の断面図の他の一例を示した。なお本明細書では、「医療用双方向縫合装置」を単に「縫合装置」と称することがある。
縫合装置1は、遠位側に、生体膜等の縫合対象物を縫合するための処置部2と、近位側に、処置部2を操作するためのハンドル部21を有する。処置部2には第1針部材5と第2針部材6と規制部材7が含まれ、これらの部材を操作することによって縫合対象物を縫合することができる。ハンドル部21には、処置部2の各部材を操作するための操作部が設けられている。
本発明において、縫合装置の近位側とは使用者すなわち術者の手元側の方向を指し、遠位側とは近位側の反対方向、すなわち処置対象物側の方向を指す。図1~図5では、図面の左側が遠位側となり、図面の右側が近位側となる。また、縫合装置の近位側と遠位側の一方から他方への方向を遠近方向と称する。
縫合装置1の遠近方向の大きさとしては、術者の手元から縫合対象物までの距離を目安に設定すればよく、例えば5cm以上80cm以下にすることができる。TSS(経蝶形骨洞下垂体腫瘍摘出術)においては、下垂体から鼻穴までの距離を参考にして設定すればよく、例えば20cm以上50cm以下が好ましい。
縫合装置1の各部は、生体適合性を有する材料から構成されることが好ましい。そのような材料としては、例えば、ステンレス等の金属材料や樹脂材料を挙げることができる。特に、体内に挿入される部分は、生体適合性を有する材料から構成されることや生体適合性を有するコーティング層を備えることが好ましい。
図2~図5に示すように、第1針部材5は、先端が遠位側を向き、遠近方向に移動可能となっている。第2針部材6は、第1針部材5よりも遠位側に配置され、先端が近位側を向き、遠近方向に移動可能となっている。第1針部材5の先端と第2針部材6の先端の間に縫合対象物を配置し、第1針部材5に糸をかけて遠位側に移動させることで、縫合対象物に近位側から遠位側に糸を通すことができ、第2針部材6に糸をかけて近位側に移動させることで、縫合対象物に遠位側から近位側に糸を通すことができる。この際、第1針部材5によって近位側から縫合対象物を通過して遠位側に送られた糸は第2針部材6側に移動して、第2針部材6によって遠位側から縫合対象物を通過して近位側に送られた糸は第1針部材5側に移動する。これにより、糸を遠近方向に移動させることが可能となり、縫合対象物を縫合することができる。縫合は、例えば、生体膜等の切開線を挟んだ一方側の部分に第1針部材5によって近位側から遠位側に糸を通し、他方側の部分に第2針部材6によって遠位側から近位側に糸を通すことより行うことができる。
縫合装置1はハンドル部21の遠位側に本体部を有する。本体部は、遠近方向に延びる筒状体3を有し、第1針部材5と第2針部材6が筒状体3内に配置されることが好ましい。筒状体3には、縫合対象物が配置される切欠き部4が設けられることが好ましい。切欠き部4は、筒状体3において、第1針部材5の先端と第2針部材6の先端の間の少なくとも一部に設けられればよい。詳細には、切欠き部4は、第1針部材5が最も近位側に位置し、第2針部材6が最も遠位側に位置する状態で、筒状体3の第1針部材5の先端より遠位側かつ第2針部材6の先端より近位側の部分の少なくとも一部に設けられればよい。切欠き部4は、第1針部材5の先端より近位側および/または第2針部材6の先端より遠位側に延在して形成されてもよい。
筒状体3内には、第1針部材5が通る挿通路および/または第2針部材6が通る挿通路が設けられることが好ましい。これらの挿通路を設けることにより、第1針部材5や第2針部材6を安定して遠近方向に移動させやすくなる。
第1針部材5は、第2針部材6が最も遠位側に位置する状態で、第2針部材6の先端よりも近位側の位置まで移動可能であることが好ましく、第2針部材6の先端よりも遠位側に到達しないことが好ましい。第2針部材6は、第1針部材5が最も近位側に位置する状態で、第1針部材5の先端よりも遠位側の位置まで移動可能であることが好ましく、第1針部材5の先端よりも近位側に到達しないことが好ましい。これにより、第1針部材5または第2針部材6に糸をかけて遠近方向に移動させたときに、第1針部材5と第2針部材6の間で糸の受け渡しを好適に行いやすくなる。
第1針部材5と第2針部材6は、遠位側または近位側から見て、互いに重なって配置されていることが好ましく、第1針部材5の軸中心と第2針部材6の軸中心とが一致することがより好ましい。第1針部材5と第2針部材6が遠位側または近位側から見て互いに重なっているとは、第1針部材5と第2針部材6とが、遠近方向において、同一直線上にあることを意味する。この場合、少なくとも第1針部材5の先端の部分と第2針部材6の先端の部分が、遠位側または近位側から見て、互いに重なって配置されていることが好ましい。このように第1針部材5と第2針部材6を配置することにより、第1針部材5によって遠位側に移動した糸が第2針部材6の先端付近に配置されやすくなり、第2針部材6によって近位側に移動した糸が第1針部材5の先端付近に配置されやすくなる。そのため、第1針部材5と第2針部材6の間で糸の受け渡しを好適に行いやすくなる。また、第1針部材5と第2針部材6のうち、糸をかけた方の針部材で縫合対象物を穿刺しにくい場合は、糸をかけていない方の針部材で縫合対象物に孔を開けることで、縫合対象物の縫合を容易にすることも可能となる。
糸は、医療用として使用される縫合糸であれば特に限定されず、単糸、編糸であってもよい。糸の径は、一般的に縫合糸で使用される径であれば適宜選択可能である。糸の材料は、分解性材料であってもよい。糸の長さは、手術の邪魔にならない程度に十分に長いことが望ましく、20cm以上200cm以下が好ましい。例えば、TSSでは、縫合糸が体外から硬膜まで往復できる長さに、医師が患者の体外で縫合糸にノットを作製するのに十分な長さを加えた長さが好まれ、TSSにおける好ましい糸の長さは40cm以上150cm以下である。
第1および第2針部材5,6は、生体適合性を有し、生体膜等の縫合対象物を穿刺可能な強度を有する材料から構成されることが好ましい。第1および第2針部材5,6は、例えば、ステンレス等の金属材料や樹脂材料から構成されることが好ましく、抗錆性や加工の容易性の観点からステンレスから構成されることがより好ましい。
第1および第2針部材5,6は、中実状であってもよく中空状であってもよい。なお、製造容易性および高強度化の観点から、第1および第2針部材5,6は中実状であることが好ましい。
第1および第2針部材5,6の外径は、一般的な縫合針で使用される径であれば特に限定されないが、例えば0.05mm以上1.5mm以下であることが好ましい。第1および第2針部材5,6が中空状である場合、その肉厚は、例えば0.01mm以上0.5mm以下であることが好ましい。
第1および第2針部材5,6の長さは、例えばTSS用の場合では、鼻腔から下垂体までの距離である1.5mm以上40cm以下の範囲で適宜設定することができる。
第1針部材5と第2針部材6は直接ハンドル部21に接続していてもよく、1または複数の接続部材を介してハンドル部21に接続していてもよい。第1針部材5と第2針部材6が直接または間接的にハンドル部21に接続することにより、ハンドル部21を操作して第1針部材5と第2針部材6を遠近方向に移動させることができる。
第1および第2針部材5,6の先端部分は、先端に向かって断面積が小さくなるように形成されていることが好ましく、これにより第1および第2針部材5,6を縫合対象物に穿刺しやすくなる。
第1および第2針部材5,6は、先端が少なくとも第1端部と第2端部の二又に分かれていることが好ましい。第1および第2針部材5,6は、先端に3以上の端部を備えていてもよい。これにより、第1針部材5を遠位側に移動または第2針部材6を近位側に移動させた際に、第1針部材5または第2針部材6の二又に分岐した部分に糸をかけることができる。各針部材の二又に分岐した部分は、針部材の進行方向、つまり遠近方向に対して所定角度を有する溝状であることが好ましく、例えば遠近方向に対して垂直に配置される。このような二又に分岐した部分に糸がかかっていると、第1針部材5、第2針部材6の遠近方向への移動とともに糸を移動させることができ、糸を縫合対象物に通しやすくなる。なお、第1および第2針部材5,6の最先端部分は、最先端部分において、針部材の端部の根元側の部分の外周上または外周周囲の範囲よりも内側の部分にあることが好ましい。これにより、針部材を縫合対象物に通しやすくなる。また分岐した端部の各先端部分は、先端に向かって先細りに形成されていることが好ましい。分岐した各端部の先端位置は、遠近方向に対して互いに同一であっても異なっていてもよい。第1および第2針部材5,6の先端の分岐数は2以上であれば特に限定されないが、8以下が好ましく、6以下がより好ましく、4以下がさらに好ましい。特に、図面に示すように、第1および第2針部材5,6の先端は二又に分岐していることが好ましい。
第1および第2針部材5,6の全体形状は、直線状であってもよく、曲線状であってもよく、またこれらの組み合わせによる形状であってもよい。第1および第2針部材5,6は折り曲げ部を有していてもよい。図面では、第2針部材6に折り曲げ部が設けられている。第2針部材6に折り曲げ部が設けられることにより、第2針部材6の先端が近位側を向くとともに、第2針部材6の基端側も近位側を向くように形成され、これにより、第2針部材6をハンドル部21に接続することができる。なお図面に示されていないが、第2針部材6には折り曲げ部が設けられず、第2針部材6の遠位端部に遠近方向に延在する接続部材が設けられて、この接続部材を介して第2針部材6がハンドル部21に接続されてもよい。
図面には示されていないが、筒状体3には切欠き部4を覆う保護蓋が取り付けられてもよい。これにより、縫合の前後に筒状体3を体内で移動させるときに、切欠き部4から第1針部材5と第2針部材6の先端が露出しないようにすることができる。保護蓋は、遠近方向に移動可能に取り付けられていることが好ましい。また、保護蓋の開閉は、手元側のハンドル部21で操作できることが好ましい。これにより、縫合時には保護蓋を移動させて切欠き部4を露出させ、非縫合時には保護蓋によって切欠き部4を覆うことができる。
縫合装置1には、第1針部材5よりも遠位側かつ第2針部材6よりも近位側の位置に規制部材7が設けられている。規制部材7によって、第1針部材5または第2針部材6が意図せず前方に送り出されることを防ぐことができるとともに、第1針部材5によって縫合対象物の近位側から糸を送り出す際、あるいは第2針部材6によって縫合対象物の遠位側から糸を送り出す際に、糸が抜け落ちないように、糸の動きを規制することができる。図面では、規制部材7として第1規制部材7Aと第2規制部材7Bが設けられ、第2規制部材7Bは、少なくとも一部が、第1規制部材7Aよりも遠位側に位置するように設けられている。縫合装置1は、規制部材7として第1規制部材7Aと第2規制部材7Bの両方を備えるものであってもよく、どちらか一方のみを備えるものであってもよい。なお、より確実に糸の抜け落ちを防ぐことができ、また規制部材7によって第1針部材5と第2針部材6の両方が不用意に前方に送り出されにくくする点から、縫合装置1は、第1規制部材7Aと第2規制部材7Bの両方を備えるものが好ましい。規制部材7は、筒状体3内に配されることが好ましい。
規制部材7は、第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間を移動可能に形成される。具体的には、規制部材7は保持部8を有し、保持部8が、第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間を移動するように形成されていることが好ましい。第1針部材5の移動の妨げとなる位置とは、第1針部材5を遠近方向に移動させたときの第1針部材5の軌跡上であって、第1針部材5が最も近位側に位置する状態において、第1針部材5の先端より遠位側の任意の位置を意味する。第2針部材6の移動の妨げとなる位置とは、第2針部材6を遠近方向に移動させたときの第2針部材6の軌跡上であって、第2針部材6が最も遠位側に位置する状態において、第2針部材6の先端より近位側の任意の位置を意味する。規制部材7としては、好ましくは第1規制部材7Aと第2規制部材7Bが設けられ、第1規制部材7Aが第1針部材5の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間を移動可能であり、第2針部材6が第2針部材6の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間を移動可能に形成される。より好ましくは、第1規制部材7Aと第2規制部材7Bの両方が第1針部材5と第2針部材6の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間を移動可能に形成される。
保持部8は、第1針部材5が最も近位側に位置し、第2針部材6が最も遠位側に位置する状態で、第1針部材5よりも遠位側かつ第2針部材6よりも近位側に位置する。規制部材7として第1規制部材7Aと第2規制部材7Bが設けられる場合は、第1規制部材7Aの保持部8は第2規制部材7Bの保持部8よりも近位側に位置するように設けられる。この場合、第1規制部材7Aの保持部8と第2規制部材7Bの保持部8の間に縫合対象物が配置されることが好ましく、従って、第1規制部材7Aの保持部8は、縫合装置1において縫合対象物が配置される位置よりも近位側に設けられ、第2規制部材7Bの保持部8は当該位置よりも遠位側に設けられることが好ましい。このように第1規制部材7Aの保持部8と第2規制部材7Bの保持部8を設けることにより、意図せず第1針部材5と第2針部材6が前方に送り出されることが起こりにくくなる。
保持部8は、遠近方向とは異なる方向に移動することによって、第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間を移動することが好ましい。遠近方向と異なる方向としては、遠近方向とは異なる方向への平行移動であってもよく、回転移動であってもよい。図2および図3には、保持部8が遠近方向とは異なる方向に平行移動する態様として、保持部8が遠近方向に垂直な方向に移動する規制部材7の構成例が示されており、図4および図5には、保持部8が回転移動する規制部材7の構成例が示されている。図2および図4では、保持部8が第1針部材5と第2針部材6の移動の妨げとならない位置にあり、図3および図5では、保持部8が第1針部材5と第2針部材6の移動の妨げとなる位置にある。以下、遠近方向とは異なる方向に平行移動可能に形成された保持部を備えた規制部材を第1態様に係る規制部材と称し、回転移動可能に形成された保持部を備えた規制部材を第2態様に係る規制部材と称する。
縫合装置1では、保持部8が第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとなる位置に移動することにより、第1針部材5または第2針部材6によって送り出される予定の糸が容易に抜け落ちないようにすることができる。一方、保持部8が第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとならない位置にある場合は、第1針部材5または第2針部材6を遠近方向に移動させることによって糸を送り出すことができる。保持部8は、糸に直接接触することによって糸の抜け落ちを防ぐものであってもよく、糸が抜け落ちる際に邪魔になる位置に移動することによって糸の抜け落ちを防ぐものであってもよい。
第1態様に係る規制部材においては、保持部8の移動方向は、遠近方向に対して45°以上90°以下の方向が好ましく、60°以上90°以下の方向がより好ましく、75°以上90°以下の方向がさらに好ましい。保持部8は、特に遠近方向に垂直な方向に移動可能であることが好ましく、これにより、保持部8を移動させた際に保持部8が糸に接触しても糸が遠近方向にずれにくくなる。図2および図3では、規制部材7は遠近方向に沿った断面でL字状に形成されており、その遠位部分である遠近方向に対して垂直に延びる部分の先端部が保持部8となっている。保持部8は、遠近方向に垂直な方向に移動可能となっている。
第1態様に係る規制部材においては、筒状体3内に、保持部8が通る挿通路が設けられることが好ましい。保持部8が通る挿通路は、保持部8の移動方向に延びていることが好ましい。これらの挿通路を設けることにより、保持部8を所望の方向に平行移動させて、第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとなる位置に正確に移動させやすくなる。保持部8が通る挿通路は第1針部材5または第2針部材6が通る挿通路の途中に接続していることが好ましい。また、第1規制部材7Aの保持部8が通る挿通路よりも遠位側かつ第2規制部材7Bの保持部8が通る挿通路よりも近位側に筒状体3の切欠き部4が設けられることが好ましい。
第2態様に係る規制部材においては、保持部8は、遠近方向とは異なる方向に延びる回転軸を中心に回転移動可能であることが好ましく、図4に示すように、遠近方向に垂直な方向に延びる回転軸12を中心に回転移動可能であることがより好ましい。回転軸12は、第1針部材5と第2針部材6を遠近方向に移動させたときの軌跡上にはないことが好ましい。保持部8の回転移動範囲は、45°以上が好ましく、60°以上がより好ましく、75°以上がさらに好ましく、また180°以下が好ましく、150°以下がより好ましく、120°以下がさらに好ましい。なお、ここで説明した回転移動範囲とは、保持部8の任意の一点を見たときに回転軸を中心に回転移動可能な範囲を意味する。
保持部8の形状は特に限定されない。保持部8は、例えば棒状や板状に形成されていることが好ましく、これにより筒状体3内で保持部8が移動するスペースを小さくし、また保持部8の移動によって糸の抜け落ちを防ぎやすくなる。第1態様に係る規制部材においては、保持部8が遠近方向とは異なる方向に延びる棒状または板状に形成され、かつ当該方向に移動可能であることが好ましい。第2態様に係る規制部材においては、保持部8が、回転軸12を中心とした放射方向に延びる棒状または板状に形成されていることが好ましい。
規制部材7は、生体適合性を有する材料により構成されることが好ましい。規制部材7は、例えば、ステンレス等の金属材料や樹脂材料から構成されることが好ましく、抗錆性や加工の容易性の観点からステンレスから構成されることがより好ましい。
規制部材7は、手元側のハンドル部21を操作することによって、第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間を移動するように形成されている。この点から、規制部材7は、保持部8よりも近位側に、遠近方向に延びる支持部9を有することが好ましい。この場合、ハンドル部21を操作して、支持部9の動きを直接または間接的に制御することにより、保持部8を、第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間で移動させることができる。
規制部材7の保持部8と支持部9は、1つの部材から一体的に構成されていてもよく、複数の部材を組み合わせて構成されていてもよい。図2および図3では、線材をL字状に折り曲げることにより規制部材7が形成され、L字状に折り曲げた遠位側の先端部分を保持部8とし、それより近位側の部分を支持部9としている。図4および図5では、保持部8と支持部9がヒンジ軸を介して接続され、ヒンジ軸より近位側の遠近方向に延在する部分が支持部9となっている。
第1態様に係る規制部材では、保持部8と支持部9が遠近方向に垂直な方向に移動可能に形成されていることが好ましい。保持部8と支持部9が一体的に遠近方向に垂直な方向に移動可能であれば、保持部8を安定して遠近方向に垂直な方向に移動させることができる。この場合、規制部材7は、次のようにして、遠近方向に垂直な方向に移動可能に形成されていることが好ましい。すなわち、保持部8が移動可能な遠近方向に垂直な方向を上下方向と規定し、保持部8が第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとなる位置から妨げとならない位置に移動する方向を下方向、その反対方向を上方向としたとき、規制部材7の支持部9の下側に遠近方向に移動可能なスペーサー部材が設けられ、スペーサー部材を遠位側に移動させたときに、保持部8と支持部9が上方向に移動し、スペーサー部材を近位側に移動させたときに、保持部8と支持部9が下方向に移動することが好ましい。
図6には、規制部材7の支持部9の下側に、遠近方向に移動可能なスペーサー部材11を設けた構成例を示した。図6に示すように、スペーサー部材11を遠位側に移動させたときに、第1規制部材7Aの保持部8と支持部9が上方向に移動するとともに、第2規制部材7Bの保持部8と支持部9が上方向に移動する。一方、図2に示した状態は、スペーサー部材11を近位側に移動させた状態と見なすことができるが、スペーサー部材11を近位側に移動させると、第1規制部材7Aの保持部8と支持部9が下方向に移動するとともに、第2規制部材7Bの保持部8と支持部9が下方向に移動する。
スペーサー部材11は、直接または間接的にハンドル部21に接続していることが好ましい。ハンドル部21を操作してスペーサー部材11を遠近方向に移動させることにより、規制部材7を、第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間を移動させることができる。スペーサー部材11としては、遠近方向に延在する棒状または板状の部材を用いることが好ましい。このようなスペーサー部材11を用いることにより、筒状体3内の狭い空間でもスペーサー部材11を配置して、遠近方向に動かすことができる。
規制部材7の支持部9の下側にスペーサー部材11を設ける場合、規制部材7は、スペーサー部材11を近位側に移動させたときに、下方向への力が作用することが好ましい。これにより、スペーサー部材11を近位側に移動させた際に、規制部材7が下方向に移動しやすくなる。そのために、支持部9はバネやゴムなどの弾性部材と接していることが好ましい。例えば、支持部9の上側に圧縮コイルバネやねじりバネを設置したり、支持部9の下側に引張コイルバネや板バネを設置したり、あるいは支持部9をその下側にある筒状体3とゴムや弾性のある紐や弾性のある糸で繋いだりすることで、支持部9に下向きの力を作用させることができる。さらに別の例として、ゴムや弾性のある紐や弾性のある糸を、支持部9を内包し、かつ、切欠き部4を含む部分の筒状体3の遠近方向から見た断面を周回するように設けることで、支持部9に下向きの力を作用させることができる。これにより、スペーサー部材11を近位側に移動させた際に、規制部材7が下方向に移動しやすくなる。
図面には示されていないが、支持部9の下側に位置する筒状体3の内面に突起が設けられていてもよい。この場合、支持部9の一部とスペーサー部材11の先端部とが固定されていることが望ましい。スペーサー部材11を遠位側に移動させた際に、スペーサー部材11の先端部が当該突起に当たって上に乗ることで、規制部材7を上方向に移動させることができる。また、スペーサー部材11を近位側に移動させた際に、スペーサー部材11の先端部が当該突起から降りることで、規制部材7を下方向に移動させることができる。あるいは、スペーサー部材11を設ける代わりに、規制部材7の保持部8の下側にスペースを設けて、規制部材7の遠位部にワイヤを接続して当該ワイヤを近位側に引くことにより、保持部8を上下方向に移動可能に形成してもよい。
第2態様に係る規制部材では、規制部材7の支持部9が直接または間接的にハンドル部21に接続していることが好ましい。ハンドル部21を操作して支持部9を遠近方向に移動させることにより、ヒンジ軸を介して繋がった保持部8を、回転軸12を中心に回転移動させることができる。図4および図5に示した規制部材7を例に取ると、図4に示すように支持部9を近位側に移動させることにより、保持部8が回転移動して第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとならない位置に移動し、図5に示すように支持部9を遠位側に移動させることにより、保持部8が回転移動して第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとなる位置に移動する。
第1針部材5と第2針部材6と規制部材7は、ハンドル部21を操作することによって、所定の方向に動かすことができる。図7に示すように、ハンドル部21は、第1針部材5を移動させる第1操作部23と、第2針部材6を移動させる第2操作部24と、規制部材7を移動させる第3操作部25とを有する。第1操作部23を操作することにより第1針部材5を遠近方向に移動させることができ、第2操作部24を操作することにより第2針部材6を遠近方向に移動させることができ、第3操作部25を操作することにより規制部材7を第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置の間を移動させることができる。
第1操作部23は、直接または間接的に第1針部材5に接続していることが好ましい。第2操作部24は、直接または間接的に第2針部材6に接続していることが好ましい。第3操作部25は、直接または間接的に規制部材7に接続しているか、直接または間接的に規制部材7の動きを制御する部材に接続していることが好ましい。規制部材7の動きを制御する部材としては、上記の第1態様に係る規制部材においてはスペーサー部材11が相当する。規制部材7として第1規制部材7Aと第2規制部材7Bが設けられる場合は、1つの第3操作部25によって第1規制部材7Aと第2規制部材7Bの両方を操作できるものであってもよく、図面には示されていないが、第1規制部材7Aを操作するための第3操作部と第2規制部材7Bを操作するための第3操作部をそれぞれ設けてもよい。ハンドル部21の操作を容易にする点からは、前者の態様が好ましい。
第1針部材5は、第1操作部23が無負荷状態で近位側に位置し、第1操作部23が負荷状態で遠位側に移動し、第2針部材6は、第2操作部24が無負荷状態で遠位側に位置し、第2操作部24が負荷状態で近位側に移動する。規制部材7は、第3操作部25が無負荷状態で第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとなる位置にあり、第3操作部25が負荷状態で第1針部材5および/または第2針部材6の移動の妨げとならない位置に移動する。図面に示した縫合装置1では規制部材7として第1規制部材7Aと第2規制部材7Bが設けられているが、この場合は、第3操作部25が無負荷状態で、第1規制部材7Aが第1針部材5の移動の妨げとなる位置にあるとともに、第2規制部材7Bが第2針部材6の移動の妨げとなる位置にあり、第3操作部25が負荷状態で、第1規制部材7Aが第1針部材5の移動の妨げとならない位置に移動するとともに、第2規制部材7Bが第2針部材6の移動の妨げとならない位置に移動することが好ましい。
縫合装置1は、上記のように各操作部23,24,25と第1針部材5、第2針部材6、規制部材7の動きが関連付けられているため、安全に縫合作業を行うことができる。すなわち、縫合装置1では、第1操作部23と第3操作部25の両方を負荷状態とすることで、先端が遠位側に向いた第1針部材5を遠位側に移動させることができ、第2操作部24と第3操作部25の両方を負荷状態とすることで、先端が近位側に向いた第2針部材6を近位側に移動させることができる。そのため、第1操作部23~第3操作部25のいずれか1つのみに誤って負荷がかかった場合に、第1針部材5または第2針部材6が前方に送り出されて、生体膜等を誤って傷つけたりすることを防ぐことができる。
各操作部の無負荷状態とは、各操作部を操作しない状態、あるいは負荷をかけないで動かさない状態を意味する。各操作部の負荷状態とは、各操作部に負荷をかけて動かす状態を意味する。各操作部は、バネ等によって無負荷状態で所定の位置に保持される。
操作部としては、押しボタン、引きボタン、スライドボタン、レバー、回転体等が挙げられる。回転体は、例えば、ラック・アンド・ピニオンのピニオンのように機能するものであってもよく、遠近方向に延びる棒の近位端面に周面が当接する回転楕円体であってもよく、回転体がネジであり、このネジ先が遠近方向に延びる棒の近位端面に当接するものであってもよい。これらの中でも、第1操作部23~第3操作部25は押しボタンまたはレバーであることが好ましく、これにより第1操作部23~第3操作部25を片手で操作することが容易になり、ハンドル部21の操作性が向上する。
ハンドル部21の形状は特に限定されないが、ハンドル部21は、術者がハンドル部21を操作する際に握る部分として、遠近方向に対して略垂直方向に延びる把持部22を有していることが好ましい。このようにハンドル部21を形成することにより、施術の際のハンドル部21の操作性を高めることができる。把持部22は、遠近方向に延在する筒状体3に対して、筒状体3の下方に延びるように設けられることが好ましく、上記に説明した切欠き部4は筒状体3の上側部分に形成されることが好ましい。
第1操作部23~第3操作部25をハンドル部21に設ける位置としては、図7に示すように、第3操作部25を第1操作部23と第2操作部24よりも遠位側に設けるか、図面には示されていないが、第3操作部25を第1操作部23と第2操作部24よりも近位側に設けることが好ましい。把持部22に対しては、図7に示すように、把持部22よりも遠位側または把持部22の遠位側の面に第3操作部25を設け、把持部22よりも近位側または把持部22の近位側の面に第1操作部23と第2操作部24を設けるか、図面には示されていないが、把持部22よりも遠位側または把持部22の遠位側の面に第1操作部23と第2操作部24を設け、把持部22よりも近位側または把持部22の近位側の面に第3操作部25を設けることが好ましい。このように第1操作部23~第3操作部25を設けることにより、術者が第1および第2針部材5,6の操作と規制部材7の操作を混同しにくくなる。
第3操作部25は、第1操作部23と第2操作部24よりも遠位側に設けられることが好ましい。すなわち、第1操作部23と第2操作部24が第3操作部25よりも手元側にあることが好ましい。このように第1操作部23~第3操作部25を設ければ、第1針部材5または第2針部材6を前方に送り出す操作を行いやすくなる。すなわち、術者がハンドル部21を持ち、第3操作部25を人差し指等で操作して負荷状態にした上で、第1操作部23または第2操作部24を親指で操作して負荷状態にする一連の操作を行いやすくなる。このように各操作部を操作することで、第1針部材5または第2針部材6を規制部材7に当たらずに前方に送り出すことができる。
第3操作部25が第1操作部23と第2操作部24よりも遠位側に設けられる場合、第1操作部23と第2操作部24は、遠位側に押すことにより負荷状態となる押しボタンであることが好ましい。これにより、術者がハンドル部21を持った際に、第1操作部23と第2操作部24を親指で操作して、第1針部材5または第2針部材6を前方に送り出しやすくなる。特に第1針部材5と第2針部材6は、生体膜等を穿刺するように作用するため、その際に十分に力を加えることができるように、第1針部材5を前方に送り出す第1操作部23と第2針部材6を前方に送り出す第2操作部24は親指で操作するように構成されていることが好ましい。また、第1操作部23と第2操作部24が親指で操作するように構成されることにより、他の指が第1操作部23または第2操作部24に触れることによる誤操作も起こしにくくなる。一方、第3操作部25は、近位側に引くことにより負荷状態となるレバーまたは近位側に押すことにより負荷状態となる押しボタンであることが好ましい。これにより、第3操作部25を人差し指等で簡単に操作することができる。より弱い力で第3操作部25の操作を可能とし、第3操作部25の操作性を高める点からは、第3操作部25は近位側に引くことにより負荷状態となるレバーであることが好ましい。
なお、第3操作部25が第1操作部23と第2操作部24よりも近位側に設けられる場合は、第1操作部23と第2操作部24は、近位側に引くことにより負荷状態となるレバーまたは近位側に押すことにより負荷状態となる押しボタンであることが好ましく、第3操作部25は、遠位側に押すことにより負荷状態となる押しボタンであることが好ましい。
処置部2はさらに、縫合対象となる生体膜等を固定するための固定部材15を有することが好ましい。図8および図9には、図2および図3に示した処置部2に対して固定部材15を設けた構成例を示した。固定部材15は遠近方向に移動可能に形成され、遠近方向に移動させることで、縫合対象物である生体膜18を挟んで固定することができる。これにより、第1針部材5と第2針部材6による穿刺が容易となる。
固定部材15は筒状体3内に配置され、筒状体3の切欠き部4に配されることが好ましい。図8には、生体膜を挟む前の状態の縫合装置が示されており、図9には、生体膜18を挟んだ状態の縫合装置の構成例が示されている。図8および図9には、固定部材15を遠位側に移動させたときに生体膜を挟むことができる縫合装置の構成例が示されており、この場合、固定部材15は、第1針部材5が最も近位側に位置し、第2針部材6が最も遠位側に位置する状態で、遠位端が第1針部材5の先端よりも遠位側かつ第2針部材6の先端よりも近位側に位置することが好ましい。図面には示していないが、固定部材15は近位側に移動させたときに生体膜を挟むことができるものであってもよく、この場合、固定部材15は、第1針部材5が最も近位側に位置し、第2針部材6が最も遠位側に位置する状態で、近位端が第1針部材5の先端よりも遠位側かつ第2針部材6の先端よりも近位側に位置することが好ましい。
固定部材15は、遠近方向に延びる第1挿通路16を有し、第1挿通路16に第1針部材5および/または第2針部材6が挿通されることが好ましい。第1挿通路16は、固定部材15を遠近方向に貫通して設けられる。このように固定部材15に第1挿通路16を設けることにより、第1針部材5または第2針部材6によって生体膜を穿刺する地点の周囲を固定部材15によって固定することができ、第1針部材5や第2針部材6による穿刺が容易となる。また、第1針部材5や第2針部材6の遠近方向へ移動する軌跡が安定化する。
固定部材15は、遠近方向とは異なる方向に延びる第2挿通路17を有し、第2挿通路17に規制部材7の保持部8の少なくとも一部が挿通されていることが好ましい。第2挿通路17は、第1挿通路16の途中に接続していることが好ましい。図8および図9に示した縫合装置では、第2挿通路17に第1規制部材7Aの保持部8が挿通されている。なお、第2挿通路17には、第2規制部材7Bの保持部8が挿通されてもよく、この場合、縫合装置は、固定部材15を近位側に移動させたときに生体膜を挟むものとすることができる。固定部材15に第2挿通路17を設けることにより、規制部材7の保持部8を遠近方向とは異なる方向へ正確に移動させることができる。第2挿通路17は、好ましくは、遠近方向に垂直な方向に延びるように形成される。
固定部材15の第2挿通路17に規制部材7の保持部8の少なくとも一部が挿通されている場合は、例えば図6に説明したように、規制部材7の支持部9の下側に遠近方向に移動可能なスペーサー部材を設け、スペーサー部材を遠位側に移動させたときに、保持部8と支持部9が上方向に移動し、スペーサー部材を近位側に移動させたときに、保持部8と支持部9が下方向に移動するように構成することができる。あるいは、スペーサー部材を設ける代わりに、規制部材7の保持部8の下側にスペースを設け、規制部材7の遠位部にワイヤを接続して当該ワイヤを近位側に引くことにより、保持部8を上下方向に移動可能に形成してもよい。
固定部材15に第2挿通路17が設けられる場合、固定部材15を遠近方向に移動させることにより、規制部材7の少なくとも一部も遠近方向に移動させることができる。例えば図8および図9に示した縫合装置では、図10および図11に示すように、第2規制部材7Bの支持部9に遠近方向の少なくとも一部が管状に形成された管状部10を設け、第1規制部材7Aの支持部9が管状部10内に摺動可能に配置されていることが好ましい。第2規制部材7Bの支持部9は、L字状に形成された線材の近位部に管状部10が遠近方向に垂直な方向に並んで設けられ、管状部10がL字状の線材に接合されている。管状部10は第2規制部材7Bの支持部9の一部として設けられている。このように第1規制部材7Aと第2規制部材7Bが形成されていれば、第2規制部材7Bの支持部9の管状部10内で第1規制部材7Aの支持部9が摺動するため、筒状体3内で第1規制部材7Aと第2規制部材7Bの遠近方向の移動に要するスペースを小さくすることができる。また、第1規制部材7Aまたは第2規制部材7Bの遠近方向への移動を安定化することができる。なお、図面には示されていないが、第1規制部材7Aの支持部9に遠近方向の少なくとも一部が管状に形成された管状部を設け、第2規制部材7Bの支持部9が当該管状部内に摺動可能に配置されていてもよい。
図12には、図10および図11に示した縫合装置において、上記に説明したスペーサー部材11を備えた縫合装置の構成例を示した。図12では、第2規制部材7Bの支持部9の管状部10内に第1規制部材7Aの支持部9が挿通されているため、スペーサー部材11を管状部10の下側に移動させることで、第1規制部材7Aと第2規制部材7Bを両方同時に上方向に移動させることができる。また、図12の状態からスペーサー部材11を近位側に移動させることで、第1規制部材7Aと第2規制部材7Bを両方同時に下方向に移動させることができる。
縫合装置1に固定部材15が設けられる場合、図13に示すように、ハンドル部21には固定部材15を移動させる第4操作部26を設けることが好ましい。第4操作部26を操作することにより、固定部材15を遠近方向に移動させて、縫合対象物である生体膜等を挟んで固定させることができる。第4操作部26は、直接または間接的に固定部材15に接続していることが好ましい。
図8~図12に示すように、固定部材15が遠位側に移動させることにより生体膜等を挟むことができるものである場合は、固定部材15は、第4操作部26が無負荷状態で近位側に位置し、第4操作部26が負荷状態で固定部材15が遠位側に移動することが好ましい。一方、図面には示していないが、固定部材15が近位側に移動させることにより生体膜等を挟むことができるものである場合は、固定部材15は、第4操作部26が無負荷状態で遠位側に位置し、第4操作部26が負荷状態で近位側に移動することが好ましい。このように第4操作部26と固定部材15との動きが関連付けられていれば、固定部材15で生体膜を挟む操作を行いやすくなる。
第4操作部26としては、上記の第1操作部23~第3操作部25で使用可能なボタンやレバー等を用いることができる。中でも、第4操作部26は押しボタンまたはレバーであることが好ましく、これにより第1操作部23~第3操作部25とともに第4操作部26を片手で操作することが容易になり、ハンドル部21の操作性が向上する。
第4操作部26は、図13に示すように、第1操作部23と第2操作部24よりも遠位側に設けるか、図面には示されていないが、第1操作部23と第2操作部24よりも近位側に設けることが好ましい。把持部22に対しては、図13に示すように、第4操作部26を把持部22よりも遠位側または把持部22の遠位側の面に設け、第1操作部23と第2操作部24を把持部22よりも近位側または把持部22の近位側の面に設けるか、図面には示されていないが、第4操作部26を把持部22よりも近位側または把持部22の近位側の面に設け、第1操作部23と第2操作部24を把持部22よりも遠位側または把持部22の遠位側の面に設けることが好ましい。このように第4操作部26を設けることにより、術者が第1および第2針部材5,6の操作と固定部材15の操作を混同しにくくなる。そのため、術者が誤って第1および第2針部材5,6を前方に送り出すことが起こりにくくなる。
第4操作部26は、第1操作部23と第2操作部24よりも遠位側に設けられることが好ましい。このように各操作部を設ければ、術者がハンドル部21を持ち、第4操作部26を中指や薬指等で操作して負荷状態にした上で、第1操作部23または第2操作部24を親指で操作して負荷状態にする一連の操作を行いやすくなる。
上記の場合、第4操作部26は、近位側に引くことにより負荷状態となるレバーまたは近位側に押すことにより負荷状態となる押しボタンであることが好ましい。これにより、第4操作部26を中指や薬指等で簡単に操作することができる。このように形成された第4操作部26としてのレバーまたは押しボタンは、把持部22の遠位側の面に設けられることが好ましい。第4操作部26は基本的に、縫合装置を用いて実際の縫合作業に当たる際に、固定部材15で生体膜を固定するために、第1操作部23~第3操作部25よりも先に負荷状態とされ、また生体膜に糸を通す作業を行った後は、第1操作部23~第3操作部25を無負荷状態とした後に無負荷状態とされる。そのため、第4操作部26は把持部22と一体的に取り扱いしやすいように形成されることが好ましい。従って、第4操作部26は、そのような操作が容易になる点から、近位側に引くことにより負荷状態となるレバーであることが好ましく、またそのようなレバーが把持部22に設けられていることが好ましい。
1:医療用双方向縫合装置
2:処置部
3:筒状体
4:切欠き部
5:第1針部材
6:第2針部材
7:規制部材、7A:第1規制部材、7B:第2規制部材
8:保持部
9:支持部
10:管状部
11:スペーサー部材
12:回転軸
15:固定部材
16:第1挿通路
17:第2挿通路
18:生体膜
21:ハンドル部
22:把持部
23:第1操作部
24:第2操作部
25:第3操作部
26:第4操作部

Claims (8)

  1. 遠位側に第1針部材と第2針部材と規制部材とを有し、近位側にハンドル部を有する医療用双方向縫合装置であって、
    前記第1針部材は、先端が遠位側を向き、遠近方向に移動可能であり、
    前記第2針部材は、前記第1針部材よりも遠位側に配置され、先端が近位側を向き、遠近方向に移動可能であり、
    前記規制部材は、前記第1針部材よりも遠位側かつ前記第2針部材よりも近位側に位置し、前記第1針部材および/または前記第2針部材の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間を移動可能であり、
    前記ハンドル部は、前記第1針部材を移動させる第1操作部と、前記第2針部材を移動させる第2操作部と、前記規制部材を移動させる第3操作部とを有し、
    前記第1操作部が無負荷状態で前記第1針部材が近位側に位置し、負荷状態で前記第1針部材が遠位側に移動し、
    前記第2操作部が無負荷状態で前記第2針部材が遠位側に位置し、負荷状態で前記第2針部材が近位側に移動し、
    前記第3操作部が無負荷状態で前記規制部材が前記第1針部材および/または前記第2針部材の移動の妨げとなる位置にあり、負荷状態で前記第1針部材および/または前記第2針部材の移動の妨げとならない位置に移動することを特徴とする医療用双方向縫合装置。
  2. 前記第1操作部~第3操作部は押しボタンまたはレバーである請求項1に記載の医療用双方向縫合装置。
  3. 前記第3操作部は、前記第1操作部と前記第2操作部よりも遠位側に設けられ、
    前記第1操作部と前記第2操作部は、遠位側に押すことにより負荷状態となる押しボタンであり、
    前記第3操作部は、近位側に引くことにより負荷状態となるレバーである請求項1または2に記載の医療用双方向縫合装置。
  4. 前記規制部材として、第1規制部材と、前記第1規制部材よりも遠位側に位置する第2規制部材が設けられ、
    前記第1規制部材は、前記第1針部材の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間を移動可能であり、
    前記第2規制部材は、前記第2針部材の移動の妨げとなる位置と妨げとならない位置との間を移動可能であり、
    前記第3操作部が無負荷状態で、前記第1規制部材が前記第1針部材の移動の妨げとなる位置にあるとともに、前記第2規制部材が前記第2針部材の移動の妨げとなる位置にあり、前記第3操作部が負荷状態で、前記第1規制部材が前記第1針部材の移動の妨げとならない位置に移動するとともに、前記第2規制部材が前記第2針部材の移動の妨げとならない位置に移動する請求項1~3のいずれか一項に記載の医療用双方向縫合装置。
  5. 前記縫合装置は、遠位側にさらに、縫合対象となる生体膜を固定するための固定部材を有し、
    前記第1針部材が最も近位側に位置し、前記第2針部材が最も遠位側に位置する状態で、前記固定部材は、遠位端が前記第1針部材よりも遠位側かつ前記第2針部材よりも近位側に位置し、遠近方向に移動可能であり、
    前記ハンドル部は、前記固定部材を移動させる第4操作部を有し、
    前記第4操作部が無負荷状態で前記固定部材が近位側に位置し、負荷状態で前記固定部材が遠位側に移動する請求項1~4のいずれか一項に記載の医療用双方向縫合装置。
  6. 前記縫合装置は、遠位側にさらに、縫合対象となる生体膜を固定するための固定部材を有し、
    前記第1針部材が最も近位側に位置し、前記第2針部材が最も遠位側に位置する状態で、前記固定部材は、近位端が前記第1針部材よりも遠位側かつ前記第2針部材よりも近位側に位置し、遠近方向に移動可能であり、
    前記ハンドル部は、前記固定部材を移動させる第4操作部を有し、
    前記第4操作部が無負荷状態で前記固定部材が遠位側に位置し、負荷状態で前記固定部材が近位側に移動する請求項1~4のいずれか一項に記載の医療用双方向縫合装置。
  7. 前記第4操作部は押しボタンまたはレバーである請求項5または6に記載の医療用双方向縫合装置。
  8. 前記第4操作部は、前記第1操作部と前記第2操作部よりも遠位側に設けられ、
    前記第4操作部は、近位側に引くことにより負荷状態となるレバーである請求項5~7のいずれか一項に記載の医療用双方向縫合装置。
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