(本開示に至る経緯)
従来、自動販売機はユーザからのアクセスを契機として、受動的に商品の販売を行っているに過ぎなかった。例えば、ユーザが自動販売機の前を通り過ぎる、そのタイミングにおいてユーザが求めている商品が当該自動販売機にて販売されている場合であっても、ユーザが自動販売機にアクセスしない限り、当該商品がユーザに販売されることはなかった。
上記の従来技術では、自動販売機はユーザからのアクセスを契機として、受動的に商品の販売を行っているに過ぎず、自動販売機はユーザに対して能動的にアクセスすることができない。
本開示は、このような知見に基づいてなされたものであり、プッシュ通知を契機として自動販売機がユーザに対して能動的にアクセスして、ユーザが自動販売機の前を通り過ぎる、そのタイミングにおいてユーザが求めているであろう商品をユーザに対して推薦できる技術を提供する。
本開示の第一の態様に係る制御方法は、通信端末において実行される制御方法であって、
前記通信端末は前記通信端末のユーザを識別するユーザIDを有し、
前記通信端末のコンピュータに対し、
飲料物の自動販売機から発信されるビーコン信号の受信を契機に近距離無線通信を用いて前記飲料物の自動販売機から、i)前記自動販売機を識別する識別情報、ii)前記自動販売機に格納された複数の飲料物の各品名を示す種別情報、及びiii)前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の各在庫数を示す在庫情報を取得する処理と、
前記通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報を含む個人情報をセキュアに管理する第1サーバに、前記ユーザIDを送信する処理と、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報は、前記第1サーバの管理事業者と提携している事業者が管理する販売拠点において前記ユーザが購入した商品を含み、
前記第1サーバから前記ユーザIDに対応する前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報を取得する処理と、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報は、前記第1サーバにおいて前記ユーザによって許諾されていると判断した場合に取得され、
前記ユーザの現在の生体情報を取得する処理と、
前記識別情報、前記種別情報、前記在庫情報、前記嗜好情報及び前記生体情報に基づき、前記識別情報が示す前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の中から、前記生体情報が示す前記ユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す前記ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を推薦するプッシュ通知画面を生成する処理と、
前記プッシュ通知画面を前記通信端末のディスプレイに表示する処理と、を実行させるものである。
本態様によると、ユーザが飲料物の自動販売機の前を通り過ぎるだけで、ユーザの購買意図によらず、ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を推薦するプッシュ通知画面が前記ユーザの通信端末のディスプレイに表示される。
ここで、「ユーザの飲料物に関する嗜好情報」は、このユーザの飲料物に関する嗜好情報を含む個人情報をセキュアに管理する、いわゆる情報銀行の機能を有する第1サーバから取得される。前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報は、前記第1サーバの管理事業者と提携している事業者が管理する販売拠点において前記ユーザが購入した商品を含む。そのため、前記自動販売機だけに留まらず、それ以外の小売店舗、飲食店、提携先の店舗等の販売拠点も含めて、より多くの過去の注文履歴に基づいて、前記ユーザの嗜好により高精度に適合した少なくとも一の飲料物を推薦できる。また、「ユーザの飲料物に関する嗜好情報」は、前記第1サーバにおいて前記ユーザによって許諾されていると判断した場合に前記第1サーバから取得されるようにしてもよい。
前記飲料物の自動販売機の購買メニューが表示されるのではなく、購買メニューを表示させるためのプッシュ通知画面が表示されるようにしてもよい。この場合、ユーザに購買意図がないにも関わらず前記自動販売機の購買メニューが表示される煩わしさを軽減できる。
前記プッシュ通知画面は、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報及び前記ユーザの現在の身体状態を加味して生成されるため、前記ユーザが前記自動販売機の前を通り過ぎる又はその近くに居る、そのタイミングにおいて前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
前記推薦された飲料物を購買する際には、前記ユーザの意思に基づいて前記購買メニューを表示させるようにすれば、前記購買メニューを表示させるか否かの判断については前記ユーザが主導権を握ることになる。
上記のように、前記嗜好情報は、情報銀行のような前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報を含む個人情報をセキュアに管理する第1サーバから取得される。これにより、高いセキュリティが確保され、個人情報の漏洩等が防止できる。前記嗜好情報は、前記ユーザの許諾によって利用されるようになっていれば、セキュリティを確保しつつ、当該自動販売機若しくは事業管理サーバが保有する情報たけに留まらず、それ以外の小売店舗、飲食店、提携先の店舗等の販売拠点を含めて、より多くの過去の注文履歴に基づいて、前記ユーザの嗜好との適合精度を高めることができる。
これにより、前記ユーザの意図に反して前記飲料物の購買メニューが前記通信端末のディスプレイに表示される煩わしさを軽減し、個人情報の漏洩等を防止しつつ、前記ユーザが前記自動販売機の前を通り過ぎる又はその近くに居る、そのタイミングにおいて前記ユーザの嗜好に高精度に適合した飲料物を推薦できる。
上記制御方法において、前記プッシュ通知画面は、前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の中から、前記少なくとも一の飲料物を購入させる購買メニューを前記通信端末のディスプレイに表示させるために用いられてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザは、そのままプッシュ通知画面を用いて、前記ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を購入させる購買メニューを、前記ディスプレイに表示させることができる。これにより、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザに、自身の嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を迅速に購入させることができる。
上記制御方法において、前記通信端末の前記ディスプレイに表示された前記プッシュ通知画面が選択されると、前記種別情報、前記在庫情報、前記嗜好情報及び前記生体情報に基づき、前記識別情報が示す前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の中から、前記生体情報が示す前記ユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す前記ユーザの嗜好に適合した順位に応じて、前記嗜好に適合した飲料物を表示する前記ユーザに個別の購買メニューを生成する処理と、前記個別の購買メニューを前記通信端末の前記ディスプレイに表示する処理と、を更に実行させてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザは、プッシュ通知画面を選択することで、現在の自身の身体状態との関係で、自身の嗜好に適合した順位に応じて前記嗜好に適合した飲料物を表示する、前記個別の購買メニューを前記ディスプレイに表示させることができる。これにより、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザに、そのときの自身の身体状態における自身の嗜好に適合した飲料物を、自身の嗜好に適合している順番に沿って、閲覧及び購入させることができる。
上記制御方法において、前記飲料物の自動販売機から発信される前記ビーコン信号の発信方向を示す方向表示を、前記プッシュ通知画面が表示されている前記ディスプレイに表示させる処理と、を更に実行させてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面が表示されている前記ディスプレイに、飲料物の自動販売機から発信されるビーコン信号の発信方向を示す方向表示が表示される。このため、通信端末のユーザに、プッシュ通知画面で推薦されている飲料物の自動販売機が存在する方向を容易に把握させることができる。
上記制御方法において、前記飲料物の自動販売機から発信される前記ビーコン信号の発信方向を示す方向表示を、前記個別の購買メニューが表示されている前記ディスプレイに表示させる処理と、を更に実行させてもよい。
本態様によれば、個別の購買メニューが表示されている前記ディスプレイに、飲料物の自動販売機から発信されるビーコン信号の発信方向を示す方向表示が表示される。このため、通信端末のユーザに、個別の購買メニューに表示されている飲料物を格納している自動販売機が存在する方向を容易に把握させることができる。
上記制御方法において、前記飲料物の自動販売機から発信されるビーコン信号を受信する処理と、所定時間前記ビーコン信号の受信を検知しなかった場合、前記プッシュ通知画面の表示を消去する処理と、を実行させてもよい。
本態様によれば、所定時間、飲料物の自動販売機から発信されるビーコン信号の受信を検知しなかった場合、プッシュ通知画面の表示が消去される。このため、ユーザが前記ビーコン信号を受信できない場所まで移動してから所定時間が経過し、当該ユーザが前記自動販売機で飲料物を購入する意思がないと考えられるときに、飲料物を推薦するプッシュ通知画面が無駄に前記ディスプレイに表示されることを回避できる。
上記制御方法において、前記ユーザの現在の生体情報は、前記第1サーバに格納され、前記第1サーバから取得されてもよい。
本態様によれば、通信端末のユーザの現在の生体情報は、前記ユーザの個人情報を格納する第1サーバから取得される。このため、前記ユーザの現在の生体情報を格納するために必要な構成を通信端末に設けることを省略できる。
上記制御方法において、前記ユーザの現在の生体情報は、前記通信端末に備えられた生体センサーから取得されてもよい。
本態様によれば、通信端末のユーザの現在の生体情報は、前記通信端末に備えられた生体センサーから取得される。このため、通信端末の現在地におけるユーザの現在の生体情報を取得することができる。
上記制御方法において、前記ユーザの現在の生体情報は、前記通信端末と通信可能な生体センサーから、前記通信端末を介して取得されてもよい。
本態様によれば、通信端末のユーザの現在の生体情報は、前記通信端末と通信可能な生体センサーから、前記通信端末を介して取得される。このため、生体センサーが通信端末から離れた場所にある場合でも、ユーザの現在の生体情報を取得することができる。
上記制御方法において、前記生体情報は、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率、又は体温の中の少なくとも一つに関する情報を含んでもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面は、通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報と、前記ユーザの収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率又は体温の中の少なくとも一つと、を加味して生成される。このため、前記ユーザが自動販売機の前を通り過ぎるときの、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率又は体温の中の少なくとも一つに適した、前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
本開示は、上述した第一の態様に係る制御方法に含まれる特徴的な各構成をコンピュータに実行させるプログラム、或いはこのプログラムによって動作する通信端末として実現することもできる。また、このようなコンピュータプログラムを、CD-ROM等のコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体あるいはインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは、言うまでもない。
本開示の第二の態様に係る制御方法は、通信端末において実行される制御方法であって、
前記通信端末のコンピュータに対し、
飲料物の第1自動販売機から発信される第1ビーコン信号の受信を契機に近距離無線通信を用いて前記飲料物の第1自動販売機から、i)前記第1自動販売機を識別する第1識別情報、ii)前記第1自動販売機に格納された第1飲料物群の各品名を示す第1種別情報、及びiii)前記第1自動販売機に格納された前記第1飲料物群の各在庫数を示す第1在庫情報を取得する処理と、
飲料物の第2自動販売機から発信される第2ビーコン信号の受信を契機に近距離無線通信を用いて前記飲料物の第2自動販売機から、i)前記第2自動販売機を識別する第2識別情報、ii)前記第2自動販売機に格納された第2飲料物群の各品名を示す第2種別情報、及びiii)前記第2自動販売機に格納された前記第2飲料物群の各在庫数を示す第2在庫情報を取得する処理と、
前記通信端末のユーザを識別するユーザIDを、前記通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報を含む個人情報をセキュアに管理する第1サーバに送信する処理と、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報は、前記第1サーバの管理事業者と提携している事業者が管理する販売拠点において前記ユーザが購入した商品を含み、
前記第1サーバから前記ユーザIDに対応する前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報を取得する処理と、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報は、前記第1サーバにおいて前記ユーザによって許されていると判断した場合に取得され、
前記通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報を取得する処理と、
前記ユーザの現在の生体情報を取得する処理と、前記第1識別情報、前記第1種別情報、前記第1在庫情報、前記第2識別情報、前記第2種別情報、前記第2在庫情報、前記嗜好情報及び前記生体情報に基づき、前記第1識別情報が示す前記第1自動販売機に格納された前記第1飲料物群及び前記第2識別情報が示す前記第2自動販売機に格納された前記第2飲料物群の中から、前記生体情報が示す前記ユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す前記ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を推薦するプッシュ通知画面を生成する処理と、
前記プッシュ通知画面を前記通信端末のディスプレイに表示する処理と、を実行させるものである。
本態様によると、例えば、複数台並んで設置されている第1飲料物群を販売する第1自動販売機及び第2飲料物群を販売する第2自動販売機の前を、ユーザが通り過ぎるだけで、ユーザの購買意図によらず、ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を推薦するプッシュ通知画面が前記ユーザの通信端末のディスプレイに表示される。
前記第1飲料物群の自動販売機の第1購買メニュー及び前記第2飲料物群の自動販売機の第2購買メニューが表示されるのではなく、購買を推薦するためのプッシュ通知画面が表示されるに過ぎない。そのため、ユーザに購買意図がないにも関わらず前記第1購買メニュー及び前記第2購買メニューが表示される煩わしさを軽減できる。
前記プッシュ通知画面は、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報及び前記ユーザの現在の身体状態を加味して生成されるため、前記第1自動販売機に格納された第1飲料物群及び前記第2自動販売機に格納された第2飲料物群の両方の中から、前記ユーザが前記第1自動販売機及び前記第2自動販売機の前を通り過ぎる、又はその近くに居る、そのタイミングにおいて前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
前記推薦された飲料物を購買する際には、前記ユーザの意思に基づいて前記第1購買メニュー及び前記第2購買メニューを表示させるので、これらの購買メニューを表示させるか否かの判断については前記ユーザが主導権を握ることになる。
これにより、前記ユーザの意図に反して前記飲料物の購買メニューが前記通信端末のディスプレイに表示される煩わしさを軽減しつつ、近接して設置されている、第1飲料物群を販売する第1自動販売機及び第2飲料物群を販売する第2自動販売機の前を前記ユーザが通り過ぎる又はその近くに居る、そのタイミングにおいて前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
上記制御方法において、前記プッシュ通知画面は、前記第1自動販売機に格納された前記第1飲料物群及び前記第2自動販売機に格納された前記第2飲料物群の中から、前記少なくとも一の飲料物を購入させる購買メニューを前記通信端末のディスプレイに表示させるために用いられてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザは、そのままプッシュ通知画面を用いて、前記第1自動販売機に格納された前記第1飲料物群及び前記第2自動販売機に格納された前記第2飲料物群の中から、前記ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を購入させる購買メニューを、前記ディスプレイに表示させることができる。これにより、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザに、自動販売機に個別の購買メニューを表示させる手間をかけさせずに、自身の嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を迅速に購入させることができる。
上記制御方法において、前記通信端末の前記ディスプレイに表示された前記プッシュ通知画面が選択されると、前記第1種別情報、前記第1在庫情報、前記第2種別情報、前記第2在庫情報、前記嗜好情報及び前記生体情報に基づき、前記第1識別情報が示す前記第1自動販売機に格納された前記第1飲料物群及び前記第2識別情報が示す前記第2自動販売機に格納された前記第2飲料物群の中から、前記生体情報が示す前記ユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す前記ユーザの嗜好に適合した順位に応じて、前記嗜好に適合した飲料物を表示する前記ユーザに個別の購買メニューを生成する処理と、
前記個別の購買メニューを前記通信端末の前記ディスプレイに表示する処理と、を更に実行させてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザは、プッシュ通知画面を選択することで、現在の自身の身体状態との関係で自身の嗜好に適合した順位に応じて前記嗜好に適合した飲料物を表示する、前記個別の購買メニューを前記ディスプレイに表示させることができる。これにより、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザに、そのときの自身の身体状態における自身の嗜好に適合した飲料物を、自身の嗜好に適合している順番を意識させながら、購入させることができる。
上記制御方法において、前記第1自動販売機から発信される前記第1ビーコン信号の発信方向を示す第1方向表示又は前記第2自動販売機から発信される前記第2ビーコン信号の発信方向を示す第2方向表示の少なくとも一方を、前記プッシュ通知画面が表示されている前記ディスプレイに表示させる処理と、を更に実行させてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面が表示されている前記ディスプレイに、前記第1自動販売機から発信される第1ビーコン信号の発信方向を示す第1方向表示又は前記第2自動販売機から発信される第2ビーコン信号の発信方向を示す第2方向表示の少なくとも一方が表示される。このため、通信端末のユーザに、プッシュ通知画面で推薦されている前記第1自動販売機又は前記第2自動販売機の少なくとも一方が存在する方向を容易に把握させることができる。
また、上記制御方法において、前記プッシュ通知画面に一の飲料物を表示する場合、前記一の飲料物を格納している前記自動販売機から発信されるビーコン信号の発信方向を示す方向表示を合わせて表示するようにしてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面にて推薦される飲料物を格納した自動販売機の方向を容易に把握させることができる。
上記制御方法において、前記ディスプレイに表示された前記個別の購買メニューを用いて一の飲料物が選択された場合、前記第1自動販売機又は前記第2自動販売機の中の前記一の飲料物を格納しているいずれか一方から発信される前記第1ビーコン信号又は前記第2ビーコン信号のいずれか一方の発信方向に基づき、前記第1自動販売機又は前記第2自動販売機の中の前記一の飲料物を格納しているいずれか一方を示す方向表示を、前記個別の購買メニューが表示されている前記ディスプレイに表示させる処理と、を更に実行させてもよい。
本態様によれば、前記個別の購買メニューを用いて一の飲料物が選択された場合、個別の購買メニューが表示されている前記ディスプレイに、前記第1自動販売機又は前記第2自動販売機の中の前記一の飲料物を格納している自動販売機を示す方向表示が表示される。このため、通信端末のユーザに、個別の購買メニューを用いて選択された一の飲料物を格納している自動販売機が存在する方向を容易に把握させることができる。
本開示は、上述した第二の態様に係る制御方法に含まれる特徴的な各構成をコンピュータに実行させるプログラム、或いはこのプログラムによって動作する通信端末として実現することもできる。また、このようなコンピュータプログラムを、CD-ROM等のコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体あるいはインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは、言うまでもない。
本開示の第三の態様に係る情報提供方法は、飲料物の自動販売機の在庫情報を管理する自動販売機管理システムにおける情報提供方法であって、
ネットワークを介して通信端末から、i)前記通信端末のユーザを識別するユーザID、ii)前記自動販売機を識別する識別情報、iii)前記自動販売機に格納された複数の飲料物の各品名を示す種別情報、及びiv)前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の各在庫数を示す前記在庫情報を取得し、前記通信端末においてii)前記第2識別情報、iii)前記種別情報及びiv)前記在庫情報は、前記飲料物の自動販売機から発信されるビーコン信号の受信を契機に近距離無線通信を用いて前記飲料物の自動販売機から取得され、
前記ユーザIDを、前記通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報を含む個人情報をセキュアに管理する第1サーバに送信し、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報は、前記第1サーバの管理事業者と提携している事業者が管理する販売拠点において前記ユーザが購入した商品を含み、
前記第1サーバから前記ユーザIDに対応する前記のユーザの飲料物に関する嗜好情報を取得し、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報は、前記第1サーバにおいて前記ユーザによって許諾されていると判断した場合に取得され、
ネットワークを介して前記ユーザの現在の生体情報を取得し、
前記識別情報、前記種別情報、前記在庫情報、前記嗜好情報及び前記生体情報に基づき、前記識別情報が示す前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の中から、前記生体情報が示す前記ユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す前記ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を推薦するプッシュ通知画面の情報を生成し、
前記プッシュ通知画面を前記通信端末のディスプレイに表示させるために前記プッシュ通知画面の情報を前記通信端末に出力するものである。
本態様によると、ユーザが飲料物の自動販売機の前を通り過ぎるだけで又は近くに居るだけで、ユーザの購買意図によらず、ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を推薦するプッシュ通知画面が前記ユーザの通信端末のディスプレイに表示される。
ここで、「ユーザの飲料物に関する嗜好情報」は、このユーザの飲料物に関する嗜好情報を含む個人情報をセキュアに管理する、いわゆる情報銀行の機能を有する第1サーバから取得される。前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報は、前記第1サーバの管理事業者と提携している事業者が管理する販売拠点において前記ユーザが購入した商品を含む。そのため、前記自動販売機だけに留まらず、それ以外の小売店舗、飲食店、提携先の店舗等の販売拠点も含めて、より多くの過去の注文履歴に基づいて、前記ユーザの嗜好により高精度に適合した少なくとも一の飲料物を推薦できる。また、「ユーザの飲料物に関する嗜好情報」は、前記第1サーバにおいて前記ユーザによって許諾されていると判断した場合に前記第1サーバから取得されるようにしてもよい。
前記飲料物の自動販売機の購買メニューが表示されるのではなく、購買メニューを表示させるためのプッシュ通知画面が表示されるようにしてもよい。この場合、ユーザに購買意図がないにも関わらず前記自動販売機の購買メニューが表示される煩わしさを軽減できる。
前記プッシュ通知画面は、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報及び前記ユーザの現在の身体状態を加味して生成されるため、前記ユーザが前記自動販売機の前を通り過ぎる又は近くに居る、そのタイミングにおいて前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
前記推薦された飲料物を購買する際には、前記ユーザの意思に基づいて前記購買メニューを表示させるので、前記購買メニューを表示されるか否かの判断については前記ユーザが主導権を握ることになる。
上記のように、前記嗜好情報は、情報銀行のような前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報を含む個人情報をセキュアに管理する第1サーバから取得される。これにより、高いセキュリティが確保され、個人情報の漏洩等が防止できる。前記嗜好情報は、前記ユーザの許諾によって利用されるようになっていれば、セキュリティを確保しつつ、当該自動販売機若しくは事業管理サーバが保有する情報たけに留まらず、それ以外の小売店舗、飲食店、提携先の店舗等の販売拠点を含めて、より多くの過去の注文履歴に基づいて、前記ユーザの嗜好との適合精度を高めることができる。
これにより、前記ユーザの意図に反して前記飲料物の購買メニューが前記通信端末のディスプレイに表示される煩わしさを軽減し、個人情報の漏洩等を防止しつつ、前記ユーザが前記自動販売機の前を通り過ぎる又は近くに居る、そのタイミングにおいて前記ユーザの嗜好に高精度に適合した飲料物を推薦できる。
上記情報提供方法において、前記プッシュ通知画面は、前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の中から、前記少なくとも一の飲料物を購入させる購買メニューを前記通信端末のディスプレイに表示させるために用いられてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザは、そのままプッシュ通知画面を用いて、前記ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を購入させる購買メニューを、前記ディスプレイに表示させることができる。これにより、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザに、自身の嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を迅速に購入させることができる。
上記情報提供方法において、前記通信端末から、前記ディスプレイに表示された前記プッシュ通知画面が選択された旨を取得し、前記種別情報、前記在庫情報、前記嗜好情報及び前記生体情報に基づき、前記識別情報が示す前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の中から、前記生体情報が示す前記ユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す前記ユーザの嗜好に適合した順位に応じて、前記嗜好に適合した飲料物を表示する前記ユーザに個別の購買メニューの情報を生成し、前記個別の購買メニューを前記通信端末のディスプレイに表示させるために前記個別の購買メニューの情報を前記通信端末に出力してもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザは、プッシュ通知画面を選択することで、現在の自身の身体状態との関係で自身の嗜好に適合した順位に応じて前記嗜好に適合した飲料物を表示する、前記個別の購買メニューを前記ディスプレイに表示させることができる。これにより、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザに、そのときの自身の身体状態における自身の嗜好に適合した飲料物を、自身の嗜好に適合している順番を意識させながら、購入させることができる。
上記情報提供方法において、前記ユーザの現在の生体情報は、前記第1サーバに格納され、前記第1サーバから取得されてもよい。
本態様によれば、通信端末のユーザの現在の生体情報は、前記ユーザの個人情報を格納する第1サーバから取得される。このため、前記ユーザの現在の生体情報を格納するために必要な構成を通信端末に設けることを省略できる。
上記情報提供方法において、前記通信端末には、生体センサーが備えられており、前記ユーザの現在の生体情報は、前記生体センサーが備えられた前記通信端末から取得されてもよい。
本態様によれば、通信端末のユーザの現在の生体情報は、生体センサーが備えられた前記通信端末から取得される。このため、通信端末の現在地におけるユーザの現在の生体情報を取得することができる。
上記情報提供方法において、前記通信端末は、生体センサーと通信可能であり、前記ユーザの現在の生体情報は、前記生体センサーから前記通信端末を介して取得されてもよい。
本態様によれば、通信端末のユーザの現在の生体情報は、前記通信端末と通信可能な生体センサーから、前記通信端末を介して取得される。このため、生体センサーが通信端末から離れた場所にある場合でも、ユーザの現在の生体情報を取得することができる。
上記情報提供方法において、前記生体情報は、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率、又は体温の中の少なくとも一つに関する情報に関する情報を含んでもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面は、通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報及と、前記ユーザの収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率又は体温の中の少なくとも一つと、を加味して生成される。このため、前記ユーザが自動販売機の前を通り過ぎるときの、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率又は体温の中の少なくとも一つに適した、前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
(実施形態)
我々の社会は、今後もさらにインターネットが普及し、各種センサーが身近になることが予想される。これにより、我々の社会は、個人の状態及び活動等に関する情報から建造物及び交通網等を含む街全体の情報までもが、デジタル化されてコンピューターシステムで利用できる状態になっていくと予想される。デジタル化された個人に関するデータ(個人情報)は、通信ネットワークを介してクラウドに蓄積され、ビッグデータとして情報銀行に管理され、個人のために様々な用途に利用されていく。
このような高度情報化社会は、日本ではSociety5.0と呼ばれる。高度情報化社会は、現実空間(フィジカル空間)と仮想空間(サイバー空間)とを高度に融合させた情報基盤(サイバーフィジカルシステム)により、経済発展と社会的課題の解決とが期待される社会である。
Society5.0では、嗜好情報や生体情報のような個人情報は、情報銀行と称される個人情報を管理する事業者のサーバによって第三者に個人が特定されないように秘匿化された上で一元管理される。この個人情報は末端のユーザの手入力に依存することなく、情報銀行の管理の下、随時更新される。そして、個人が日常の様々なシーンで意思決定を行う際に、蓄積された個人情報を含むビッグデータを分析して、その時の状況に応じた、その個人にとって最適と思われる選択肢を、その個人が知ることが可能になる。
本開示の実施形態で示すように、情報銀行の仕組みを適用することは、上記のSociety5.0の高度情報化社会を実現するために重要であり、これまでの情報社会の仕組みとは思想が異なる。情報銀行のように、本人の許諾に基づいて、第三者であっても個人情報を登録及び/又は取得することが統一された方式で実現できることは、個人情報を登録する機会、取得して利用する機会を大幅に増やしていくと予想される。統一された方式とは、例えば、個人情報のデータにアクセスするためのAPI(Application Programming Interface)が規定されているということである。これによりサービス提供事業者、センサーやデバイスごとに異なる方式で個人情報をやり取りする煩雑さがなくなることで、データの利活用が社会的にも産業的にも進展すると期待される。
(自動販売機管理システムの情報基盤の全体像)
本開示の実施形態に係る自動販売機管理システムは、Society5.0を踏まえて構成されたシステムであり、飲料物の自動販売機の在庫情報を管理し、情報銀行によって管理されている個人情報を利用して、ユーザの嗜好に適合した飲料物をユーザに推薦するシステムである。
以下、本開示の実施形態に係る自動販売機管理システムを、図面を参照しながら説明する。図1は、本開示の自動販売機管理システムの情報基盤の全体像の一例を示す図である。まず、図1を用いて、本実施形態を実現するための情報基盤の全体像を説明する。この自動販売機管理システムは、大きく3つの機器群から構成される。
1つ目の機器群は、複数の事業者がそれぞれ商品を販売する物理的な販売拠点とする機器群であり、各事業者の商品を販売する自動販売機700が含まれる。図1では、事業者Xの商品A-1、A-2、A-3を販売する自動販売機700と、事業者Xの商品B-1、B-2を販売する自動販売機700と、を例示している。
2つ目の機器群は、ユーザが携帯する機器群であり、スマートフォン又はタブレット端末等の通信端末100及びスマートウォッチ等の生体センサー600が含まれる。通信端末100は、例えば4G、5Gと称されるセルラー網等の長距離無線通信網により、携帯基地局400を介して、インターネット等の広域通信網に接続可能である。また、通信端末100は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信によって自動販売機700と通信可能である。
通信端末100には、各事業者が提供するアプリケーションと、センサーアプリと、がインストールされている。図1では、通信端末100に、事業者Xが提供する事業者Xアプリと、センサーアプリと、がインストールされている例を示している。事業者Xアプリは、事業者Xが管理する自動販売機700で販売されている複数の飲料物の中から、ユーザに適合した飲料物をそのユーザの個人情報を用いて推薦するためのアプリケーションである。センサーアプリについては後述する。
生体センサー600は、生体センサー600を携帯するユーザの生体情報を定期的に継続して測定する。生体センサー600が測定する生体情報には、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率、体温に関する情報が含まれてもよい。これらの情報は、直接的に測定されてもよいし、間接的に導出されてもよい。また、これらの情報は、一のセンサーに限らず、血圧センサー、心拍センサー、生体インピーダンスセンサー及び体温センサー等の複数のセンサーによって個別に測定されてもよい。この場合、重複する生体情報については、センサーの精度に応じて、測定した生体情報を重み付けて取得してもよいし、ユーザにより選択された一のセンサーで測定された生体情報を取得するようにしてもよい。または、各センサーの品番情報等に基づき、最も最近に発売されたセンサーによって測定された生体情報を代表値として取得するようにしてもよい。
生体センサー600が測定した生体情報は、Bluetooth(登録商標)のような近距離無線通信によって、生体センサー600から通信端末100に送信される。生体情報は、通信端末100にインストールされたセンサーアプリによって保管及び/又は管理される。尚、生体センサー600は、通信端末100に備えてもよい。
センサーアプリは、収集した生体情報と当該生体情報の測定日時を示す測定日時情報とを、ユーザアカウント情報に従って第1サーバ200へアップロードする。ユーザアカウント情報には、ユーザID及びパスワード等が含まれる。これにより、第1サーバ200において、生体情報が、ユーザID及び測定日時情報と対応付けて時系列に記憶される。
尚、センサーアプリは、生体情報を通信端末100のメモリ102(図2)に記憶してもよい。センサーアプリは、メモリ102(図2)に記憶している生体情報に対するアクセス権を事業者Xアプリ又は通信端末100のOS(Operating system)に付与してもよい。この場合、生体情報は、事業者Xアプリ又はOSを介して、第1サーバ200へアップロードされる。
3つ目の機器群は、インターネットなどの広域通信網を介して、複数のユーザによって利用される情報を保管及び/又は管理するサーバ群であり、第1サーバ200、事業者管理サーバ300及び第2サーバ500が含まれる。
第1サーバ200は、ユーザの個人情報を複数箇所に分散し、分散した個人情報を更に暗号化して記憶する個人情報サーバである。第1サーバ200は、広域通信網上にある複数のストレージ装置にユーザの個人情報を断片化及び暗号化して記憶することで個人情報を管理する。これにより、高いセキュリティが確保され、個人情報の漏洩等が防止される。
第1サーバ200は、第三者からの問い合わせに応じて必要な情報をユーザ本人の許諾に応じて返信する機能を持つ。さらに、第1サーバ200は、ユーザが許諾した事業者に対して、ユーザが許諾した個人情報をセキュアに共有する機能を持つ。すなわち、第1サーバ200は情報銀行としての機能を持つ。
ここで言う個人情報とは、個人に関する公開又は非公開の情報が広く包含される。例えば、個人情報は、氏名、生年月日、住所、年収、所有する動産/不動産情報、身長/体重等の身体情報、遺伝子情報、アレルギー情報、病歴/診断カルテ等の医療情報、歩数/消費カロリー等の活動量情報、食事履歴情報、心拍数/体温等の生体情報、自動販売機/店舗/ECサイト等の販売拠点又はクレジットカード/電子マネー/暗号通貨等の電子決済を介した商品の購入履歴情報、ユーザが所有する通信端末の現在地の位置情報の履歴を示す移動履歴情報、その位置情報に対する天気情報、Web検索エンジン/AIスピーカで検索した単語情報、及びメール/SNSで送受信された文章/映像音声情報、等のうちの少なくとも一つを含む。
尚、第1サーバ200は、情報銀行の事業者自身が直接的に管理するサーバに限定されるものではなく、他の事業者によって個人情報がセキュアに管理されているクラウドサービスプラットフォームを情報銀行の事業者が利用する場合のように情報銀行の事業者が間接的に管理するものであってもよい。
事業者管理サーバ300は、各事業者が各事業者固有のデータを保管及び/又は管理するサーバである。図1では、事業者Xと他の2社がそれぞれ事業者管理サーバ300を所有又はレンタルし、自社の商品に関する情報を保管及び/又は管理していることを例示している。以降の説明では、事業者Xは、飲料物の販売事業者であるものとする。
第2サーバ500は、公共情報を管理(格納)し、第三者からの問い合わせに応じて必要な公共情報を返信する機能を持つサーバである。例えば、公共情報には、天気情報及び交通情報などが含まれる。
(自動販売機管理システムの具体的な構成)
次に、本開示の実施形態に係る自動販売機管理システムの具体的な構成について説明する。図2は、本開示の実施形態に係る自動販売機管理システムの具体的な構成の一例を示す図である。図2に示す自動販売機管理システムは、図1で説明した各事業者が管理する自動販売機700、通信端末100、第1サーバ200、各事業者が管理する事業者管理サーバ300、第2サーバ500及び生体センサー600を含む。
通信端末100、第1サーバ200、事業者管理サーバ300、及び第2サーバ500はネットワークNTを介して相互に通信可能に接続されている。ネットワークNTは、セルラー網等の長距離無線通信網及びインターネットを含む広域通信網である。尚、図2においては、図1に示した携帯基地局400の図示は説明の便宜上省かれている。また、以降の説明では、自動販売機700は、事業者Xが管理する飲料物の自動販売機700であるものとし、事業者管理サーバ300は、事業者Xが管理する事業者管理サーバ300であるものとして説明する。
自動販売機700は、メモリ702と、商品検出部708と、近接通信部707と、これら全体を制御するための演算部704と、を含む。
メモリ702は、フラッシュメモリ等の不揮発性のストレージ装置で構成されている。メモリ702は、自動販売機700に関する情報を記憶する。自動販売機700に関する情報は、作業員による自動販売機700への各飲料物の格納時に、不図示のタッチパネル等の入力装置を用いて入力され、演算部704によってメモリ702に記憶される。
具体的には、自動販売機700に関する情報には、自動販売機700を識別する識別情報(第2識別情報)及び自動販売機700に格納された複数の飲料物に関する商品情報が含まれる。
自動販売機700を識別する識別情報には、事業者ID(Identifier)及び自販機IDが含まれる。事業者IDは、自動販売機700を管理する事業者の識別子である。自販機IDは、自動販売機700の識別子である。
商品情報には、自動販売機700に格納された複数の飲料物の各種別を示す種別情報及び自動販売機700に格納された複数の飲料物の各在庫数などを示す在庫情報が含まれる。在庫情報には、自動販売機700に格納された複数の飲料物についての各価格を示す価格情報、各数量を示す数量情報及び各温度を示す温度情報が含まれる。
尚、飲料物は、例えばコーヒー、紅茶、お茶、炭酸飲料、スポーツドリンク等の種類によって分類可能であるが、複数の種類が混在した飲料物も存在し、一概に種類によって分類することは困難である。このため、本実施形態では、飲料物は、品名によって分類されるものとする。つまり、本実施形態では、飲料物の種別を示す種別情報は、飲料物の品名を示す情報であるものとする。
商品検出部708は、例えばCPU等のプロセッサ及び温度センサーで構成されている。商品検出部708は、商品情報をメモリ702から読み出す。また、商品検出部708は、格納されている各飲料物の温度を温度センサーによって測定する。尚、商品検出部708は、測定した各飲料物の温度を示す情報によって、メモリ702に記憶されている各飲料物の商品情報に含まれる温度情報を更新する。
商品検出部708が各飲料物の温度を測定する理由は、冷蔵用の飲料物の目標温度を摂氏5度とし、温蔵用の飲料物の目標温度を摂氏55度として、各飲料物を目標温度付近に維持する温度制御を行うためである。格納されたばかりの飲料物の温度が目標温度に到達していない場合、当該飲料物の販売を推奨できない。このため、商品検出部708は、更に、測定した飲料物の温度が目標温度付近の所定の温度範囲内である場合、当該飲料物を販売可能商品として検出し、その他の場合、当該飲料物は販売前の準備段階であるので、販売不可能商品として検出する。
近接通信部707は、例えば、Bluetooth(登録商標)規格の一部であるBLE(Bluetooth Low Energy)規格に従って近距離無線通信を行う通信回路によって構成される。尚、近接通信部707は、更に、NFC(Near Field Communication)規格に従って近距離無線通信を行う通信回路を備えてもよい。演算部704は、例えば、CPU等のプロセッサで構成されている。
近接通信部707は、BLE規格に従う近距離無線通信を行う場合、定期的にビーコン信号を発信する。近接通信部707は、ビーコン信号を受信した近距離に存在する通信端末100から接続要求を示す信号を受信すると、前記接続要求を示す信号の受信を演算部704に通知する。演算部704は、当該通知を受けると、自動販売機700を識別する識別情報をメモリ702から読み出し、更に、商品検出部708を制御して、販売可能商品及び販売不可能商品として検出された飲料物に関する商品情報をメモリ702から読み出す。演算部704は、当該読み出した自動販売機700の識別情報及び商品情報を、近接通信部707を制御して、前記接続要求を示す信号を発信した通信端末100に返信する。
また、近接通信部707は、通信端末100の近接通信部107から飲料物の購入内容を示す情報を受信すると、当該受信した飲料物の購入内容を示す情報を演算部704に出力する。飲料物の購入内容を示す情報には、例えば、購入対象の飲料物の種別である品名、当該飲料物の購入数及び当該飲料物の購入に要する合計金額が含まれる。
演算部704は、近接通信部707を介して飲料物の購入内容を示す情報を取得すると、不図示の搬送機構を制御して、当該取得した情報が示す購入対象の飲料物を、当該情報が示す購入数分だけ、商品取出口まで搬送する。
次に、通信端末100の構成について説明する。通信端末100は、近接通信部107、通信部101、メモリ102、カメラ103、演算部104、ディスプレイ105及び操作部106を含む。
近接通信部107は、自動販売機700の近接通信部707と同様に、例えば、Bluetooth(登録商標)規格の一部であるBLE(Bluetooth Low Energy)規格に従って近距離無線通信を行う通信回路によって構成される。尚、近接通信部107は、更に、NFC(Near Field Communication)規格に従って近距離無線通信を行う通信回路を備えてもよい。
近接通信部107は、BLE規格に従う近距離無線通信を行う場合、自動販売機700から発信されたビーコン信号を受信すると、当該自動販売機700に接続要求を示す信号を返信する。これに応じて、自動販売機700の近接通信部707から返信される自動販売機700の識別情報及び商品情報を近接通信部107は受信する。近接通信部107は、当該受信した識別情報及び商品情報を演算部104に出力する。
また、近接通信部107は、生体センサー600が計測した各種の生体情報を生体センサー600から受信する。近接通信部107は、受信した生体情報を演算部104に出力する。
通信部101は、通信端末100をネットワークNTに接続する通信回路で構成されている。通信部101は、第1サーバ200及び第2サーバ500から送信された情報を受信すると、当該受信した情報を演算部104に出力する。また、通信部101は、演算部104の制御の下、自動販売機700の識別情報及び商品情報を対応付けて事業者管理サーバ300に送信する。さらに、通信部101は、演算部104の制御の下、後述する購入情報を第1サーバ200に送信する。
メモリ102は、フラッシュメモリ等の不揮発性のストレージ装置で構成されている。メモリ102は、通信端末100を識別する識別情報(第1識別情報)を記憶する。通信端末100を識別する識別情報には、端末ID(Identifier)及びユーザID(Identifier)が含まれる。端末IDは通信端末100の識別子である。ユーザIDは通信端末100のユーザの識別子である。通信端末100を識別する識別情報は、通信端末100の購入時にメモリ102に記憶される。
カメラ103は、CMOSセンサー等で構成される撮像装置である。
演算部104は、CPU等のプロセッサで構成されている。演算部104は、通信端末100のOS、事業者Xアプリ、センサーアプリ、QRコード(登録商標)リーダー、及びブラウザ等を実行する。
演算部104は、事業者Xアプリを実行することにより、以下の処理を実行する。
演算部104は、近接通信部107を制御して、事業者X提供の飲料物の自動販売機700から発信されるビーコン信号の受信を契機に、近距離無線通信を用いて当該自動販売機700から自動販売機700を識別する識別情報と、種別情報及び在庫情報を含む商品情報と、を取得する処理を行う。
また、演算部104は、通信端末100のユーザの飲料物に関する嗜好情報を取得する処理を実行する。演算部104は、ネットワークNTを介して通信端末100の現在地の天気情報を取得する処理を実行する。演算部104は、通信端末100のユーザの現在の生体情報を取得する処理を実行する。
更に、演算部104は、これらの処理で取得した情報に基づき、近接通信部107が受信したビーコン信号の発信源の自動販売機700に格納された複数の飲料物の中から、通信端末100のユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を決定し、当該決定した少なくとも一の飲料物を推薦するプッシュ通知画面を生成する処理を実行する。また、演算部104は、通信端末100のユーザの嗜好に適合した順位に応じた固有の購買メニューを生成する処理を実行する。
演算部104は、センサーアプリを実行することにより、近接通信部107を介して、生体センサー600によって継続的に計測される各種の生体情報を取得する。尚、生体センサー600が通信端末100に備えられている場合、演算部104は、センサーアプリを実行することにより、生体センサー600によって継続的に計測される各種の生体情報を取得する。演算部104は、生体センサー600から取得した生体情報及びその取得日時を示す日時情報を、ユーザアカウント情報と共に、通信部101を介して第1サーバ200へアップロードする。
尚、演算部104は、センサーアプリを実行することにより、生体情報及び日時情報をメモリ102に記憶してもよい。また、センサーアプリは、メモリ102に記憶されている生体情報に対するアクセス権を、事業者Xアプリ又は通信端末100のOS(Operating system)に付与してもよい。この場合、事業者Xアプリ又はOSが、生体情報を第1サーバ200へアップロードしてもよい。
ディスプレイ105は、例えば液晶表示パネルまたは有機ELパネル等で構成され、種々の画像を表示する。例えば、ディスプレイ105は、上述のプッシュ通知画面及び後述する、通信端末100のユーザに個別の購買メニュー等を表示する。
操作部106は、例えばタッチパネル等の入力装置で構成される。例えば、操作部106は、通信端末100のユーザに個別の購買メニューの中から、ユーザが希望する飲料物を選択及び購入する操作を受け付ける。
次に、第1サーバ200の構成について説明する。第1サーバ200は、通信部201、演算部202、及びメモリ203を含む。通信部201は、第1サーバ200をネットワークNTに接続するための通信回路で構成されている。通信部201は、演算部202による制御の下、通信端末100又は事業者管理サーバ300からの要求に応じて、各ユーザの個人情報を返信する。
尚、上述のように、第1サーバ200は、情報銀行の事業者自身が直接的に管理するサーバに限定されるものではなく、他の事業者によって個人情報がセキュアに管理されているクラウドサービスプラットフォームを情報銀行の事業者が利用する場合のように情報銀行の事業者が間接的に管理するものであってもよいが、ここでは説明の便宜上、第1サーバ200は、情報銀行の事業者自身によって直接的に管理されている形態を例として説明する。
演算部202は、CPU等のプロセッサで構成されている。例えば、通信部201が、許諾ユーザについての個人情報の取得を要求する信号を受信したとする。許諾ユーザとは、通信端末100又は事業者管理サーバ300から要求された第1サーバ200に記憶された個人情報の読み出しを、直接的又は信託された第三者を経由して間接的に許諾したユーザである。この場合、演算部202は、通信端末100又は事業者管理サーバ300からの要求に応じて、メモリ203に記憶されている許諾ユーザの個人情報を読み出して通信部201に返信させる。なお、読み出される個人情報は、管理されている個人情報の全体であってもよいし、又は、管理されている個人情報のうち、要求された特定項目に関連する情報だけ(個人情報の一部のみ)であってもよい。
メモリ203は、ハードディスクドライブ等の不揮発性の複数のストレージ装置で構成されている。メモリ203は、一以上のユーザの個人情報を記憶する。個人情報は、複数のストレージ装置において分散化及び暗号化された上で記憶される。
メモリ203が記憶する個人情報には、購入履歴情報、嗜好情報及び生体情報が含まれる。購入履歴情報は、各ユーザによる飲料物等の商品の購入履歴を示す情報である。嗜好情報は、各ユーザの嗜好を示す情報である。嗜好情報は、演算部202によって、メモリ203に記憶されている購入履歴情報に基づき生成される。生体情報は、各ユーザの身体状態を示す情報である。生体情報には、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率又は体温のうち少なくとも一つに関する情報が含まれる。
次に、事業者管理サーバ300の構成について説明する。事業者管理サーバ300は、各事業者に対応して1又は複数存在する。事業者管理サーバ300は、メモリ303、通信部301及び演算部302を含む。
メモリ303は、ハードディスクドライブ等の不揮発性のストレージ装置で構成されている。メモリ303は、事業者Xが管理する複数の自動販売機700のそれぞれを識別する識別情報と対応付けて、各自動販売機700に格納された複数の飲料物に関する商品情報及び各自動販売機700が設置されている位置を示す位置情報を記憶する。商品情報には、各自動販売機700に格納された複数の飲料物の各種別を示す種別情報及び各自動販売機700に格納された複数の飲料物の各在庫数を示す在庫情報が含まれる。在庫情報には、自動販売機700に格納された複数の飲料物についての、各価格を示す価格情報、各数量を示す数量情報及び各温度を示す温度情報が含まれる。
通信部301は、事業者管理サーバ300をネットワークNTに接続するための通信回路で構成される。通信部301は、通信端末100から送信された自動販売機700を識別する識別情報及び商品情報を受信し、当該受信した自動販売機700の識別情報及び商品情報を演算部302に出力する。
演算部302は、CPU等のプロセッサで構成される。演算部302は、通信部301を介して取得した、通信端末100から送信された自動販売機700の識別情報及び商品情報に基づき、メモリ303に記憶されている、当該識別情報に対応する自動販売機700の商品情報を更新する。
次に、第2サーバ500の構成について説明する。第2サーバ500は、メモリ503、通信部501及び演算部502を含む。
メモリ503は、ハードディスクドライブ等の不揮発性の複数のストレージ装置で構成されている。メモリ503には、第2サーバ500の管理事業者によって、各地域の天気情報と、各地域の天気情報を取得した日時を示す日時情報と、が対応付けて記憶される。天気情報には、気温、湿度、暑さ指数、日照量又は天候の中の少なくとも一つが含まれる。
通信部501は、第2サーバ500をネットワークNTに接続するための通信回路で構成されている。通信部501は、通信端末100又は事業者管理サーバ300から、ある地域の天気情報の取得を要求する信号を受信する。通信部501は、当該受信した天気情報の取得を要求する信号を演算部502に出力する。また、通信部501は、演算部502による制御の下、前記要求に応じた天気情報を返信する。
演算部502は、CPU等のプロセッサで構成されている。演算部502は、通信部501を介して、ある地域の天気情報の取得を要求する信号を取得すると、メモリ503に記憶されている、当該要求された地域の天気情報のうち、例えば、前記信号の受信時に最も直近の日時を示す日時情報に対応付けられた天気情報を読み出して、通信部501に返信させる。尚、これに限らず、演算部502は、メモリ503に記憶されている、要求された地域の天気情報のうち、例えば、前記信号の受信時から過去の所定期間を示す日時情報に対応付けられた一以上の天気情報を読み出して、通信部501に返信させてもよい。
(近距離無線通信に用いるビーコン信号)
次に、通信端末100と自動販売機700との間で行われる近距離無線通信に用いられるビーコン信号について、図3を用いて説明する。図3は、通信端末100と自動販売機700との間で行われる近距離無線通信に用いられるビーコン信号についての説明図である。
通信端末100の近接通信部107と、自動販売機700の近接通信部707と、の間では、上述のように、Bluetooth(登録商標)規格の一部であるBLE(Bluetooth Low Energy)規格に従って、ビーコン信号を用いた近距離無線通信が行われる。
ビーコン信号は、自動販売機700の近接通信部707から定期的に発信される。図3に示すように、通信端末100の近接通信部107は、ビーコン信号を受信すると、その信号の電波強度に応じて、近接通信部707からの距離をImmediate、Near、Far、又はUnknownの四種類に大別して表現することがある。
具体的には、通信端末100の近接通信部107は、近接通信部707からの距離が数cm以内である場合に受信したビーコン信号の電波強度によって、近接通信部707からの距離がImmediateであると把握する。同様に、通信端末100の近接通信部107は、近接通信部707からの距離が約1m以内/約10m以内である場合に受信したビーコン信号の電波強度によって、近接通信部707からの距離がNear/Farであると把握する。
尚、通信端末100の近接通信部107は、近接通信部707からの距離が更に遠くなる(例えば、約10m以上)場合、当該近接通信部707から発信されたビーコン信号を受信(検知)できないことがある。この場合、通信端末100の近接通信部107は、近接通信部707からの距離が、ビーコン信号が届かないほど遠いとしてUnknownと把握する。
ただし、通信端末100の近接通信部107が、ビーコン信号を発信した近接通信部707からの距離を把握する方法は、これに限らない。例えば、通信端末100の近接通信部107が、近接通信部707から受信したビーコン信号の電波強度の測定値であるRSSI(Received Signal Strength Indicator)によって、ビーコン信号を発信した近接通信部707からの距離を把握してもよいし、他の方法で把握してもよい。
近接通信部707から発信されるビーコン信号には、ビーコン信号の識別子であるビーコンIDが含まれる。例えば、Apple社のiBeacon(登録商標)規格では、ビーコンIDには、128ビットのUUID(Universally Unique Identifier)と、16ビットの符号なし整数であるMajor及びMinorと、が含まれる。
UUIDは、ソフトウェア上でオブジェクトを一意に識別するための識別子である。この場合、例えば、メモリ702には、事業者IDを示す128ビットの数値と、自販機IDを示す32ビットの数値と、が記憶されている。近接通信部707は、メモリ702に記憶されている事業者IDを示す128ビットの数値をUUIDに設定し、メモリ702に記憶されている自販機IDを示す32ビットの数値をMajor及びMinorに設定したビーコン信号を発信する。
図4は、ビーコンIDと自動販売機700を識別する識別情報との関係を示すテーブルの一例を示す図である。一方、通信端末100のメモリ102には、事業者Xアプリのインストール時に、図4に例示される、ビーコンIDと自動販売機700を識別する識別情報との関係を示すテーブル2010が記憶されている。通信端末100の近接通信部107は、ビーコン信号を受信すると、メモリ102に記憶されているテーブル2010を参照することで、当該受信したビーコン信号に含まれるビーコンIDに対応付けられた自動販売機700を識別する識別情報を取得する。
例えば、近接通信部107が受信したビーコン信号に含まれるビーコンIDのUUIDが「0000-0000-0000-000X」であり、Majorが「0x1000」であり、Minorが「0x0000」であったとする。この場合、近接通信部107は、図4に示すテーブル2010を参照して、自動販売機700を識別する識別情報「事業者ID=X 自販機ID=0x00000000」を取得する。
尚、ビーコンIDは、例えば、Google社のEddystone(登録商標)規格で規定されているフレームタイプEddystone-UIDに従うように構成してもよい。この場合、ビーコンIDには、固定値0が設定されたFrameTypeと、10バイトのNamespaceIDと、6バイトのInstanceIDと、が含まれる。
この場合、例えば、メモリ702には、事業者IDを示す10バイトの値と、自販機IDを示す6バイトの値と、が記憶される。近接通信部707は、メモリ702に記憶されている事業者IDを示す10バイトの値をNamespaceIDに設定し、メモリ702に記憶されている自販機IDを示す6バイトの値をInstanceIDに設定したビーコン信号を発信する。
図5は、ビーコンIDと自動販売機700の識別情報との関係を示すテーブルの一例を示す図である。この場合、通信端末100のメモリ102には、事業者Xアプリのインストール時に、図5に例示される、ビーコンIDと自動販売機700の識別情報との関係を示すテーブル2011が記憶される。通信端末100の近接通信部107は、ビーコン信号を受信すると、メモリ102に記憶されているテーブル2011を参照することで、当該受信したビーコン信号に含まれるビーコンIDに対応付けられた自動販売機700を識別する識別情報を取得する。
例えば、近接通信部107が受信したビーコン信号に含まれるビーコンIDのNamespaceIDが「X-1」であり、InstanceIDが「000000」であったとする。この場合、近接通信部107は、図5に示すテーブル2011を参照して、自動販売機700の識別情報「事業者ID=X 自販機ID=000000」を取得する。
(ビーコン信号を用いた近距離無線通信の処理)
次に、通信端末100と自動販売機700との間で行われるビーコン信号を用いた近距離無線通信の処理について、図6を用いて説明する。図6は、ビーコン信号を用いた近距離無線通信の処理を示すシーケンス図である。
通信端末100と自動販売機700との間で行われるビーコン信号を用いた近距離無線通信では、自動販売機700の近接通信部707がスレーブとして動作し、通信端末100の近接通信部107がマスターとして動作する。
具体的には、図6に示すように、自動販売機700の近接通信部707は、ビーコン信号を定期的に発信(アドバタイジング)する(ステップS701)。
通信端末100の近接通信部107は、ビーコン信号を受信する(スキャニング)すると、そのビーコンIDに加えて、そのビーコン信号の発信源である自動販売機700までの距離とそのビーコン信号の発信方向とを検知する。そして、近接通信部107は、ビーコン信号の受信を演算部104に通知するとともに、当該検知した距離及び発信方向を示す情報を演算部104に出力する。これにより、演算部104は、近接通信部107によるビーコン信号の受信を検知すると、近接通信部107から受信した当該情報をメモリ102に記憶する(ステップS101)。具体的には、ステップS101において、近接通信部107は、例えば、Bluetooth(登録商標)5.1で定められた仕様に基づき、受信したビーコン信号の発信方向を検知する。
次に、通信端末100の近接通信部107は、ビーコン信号に含まれるビーコンIDによって識別される自動販売機700の近接通信部707を接続先として選定(イニシエーティング)する(ステップS102)。次に、近接通信部107は、当該選定した自動販売機700の近接通信部707に対して接続要求(コネクトリクエスト)を示す信号を送信する(ステップS103)。
自動販売機700の近接通信部707は、接続要求を示す信号を受信すると、前記接続要求を示す信号を送信した通信端末100との接続を確立し、当該受信の旨を演算部704に通知する。これに応じて、演算部704は、商品検出部708を制御してメモリ702から、自動販売機700を識別する識別情報と、種別情報及び在庫情報を含む商品情報と、を読み出す。以降、説明の便宜上、自動販売機700を識別する識別情報を自動販売機700の識別情報と記載することがある。近接通信部107は、演算部704の制御の下、演算部704によって読み出された自動販売機700の識別情報及び商品情報を追加情報として、前記接続要求を示す信号を発信した通信端末100の近接通信部107に返信する(ステップS702)。なお、ここでは自動販売機700の識別情報及び商品情報を追加情報として通信端末100へ返信するとしたが、接続時には接続先の自動販売機700が既知であるため識別情報は必ずしも必須ではない。
通信端末100の近接通信部107は、追加情報を受信すると、当該受信した追加情報を演算部104に出力する。演算部104は、近接通信部107から受信した追加情報をメモリ102に記憶する(ステップS104)。次に、近接通信部107は、接続の切断(ディスコネクト)を示す信号を返信する(ステップS105)。
これにより、通信端末100の近接通信部107は、近接通信部707との通信を終了する。自動販売機700の近接通信部707は、通信端末100の近接通信部107との接続を遮断する。そして、通信端末100の近接通信部107は、他の自動販売機700の近接通信部707から発信されるビーコン信号の受信を待機する状態に戻る。
その後は、通信端末100の近接通信部107において、他の自動販売機700の近接通信部707から発信されたビーコン信号が受信される度に、そのビーコン信号を発信した自動販売機700の商品情報をまだ取得していない場合は、又はそのビーコン信号を発信した自動販売機700の商品情報を取得してから所定時間以上が経過した場合は、ステップS101以降の処理が繰り返される。これにより、演算部104は、ビーコン信号を受信可能な距離内に存在する各自動販売機700から、各自動販売機700の識別情報及び商品情報を取得する。また、演算部104は、メモリ102から、近接通信部107が受信した各ビーコン信号の発信源である各自動販売機700までの距離及び各ビーコン信号の発信方向を示す情報を取得する。
(第一の実施形態)
次に、本開示の第一の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像について図7を用いて説明する。図7は、第一の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像の一例を示すシーケンス図である。
図7に示すように、自動販売機管理システムが備える各自動販売機700の近接通信部707は、定期的にビーコン信号を発信する(ステップS271)。この処理は、図6に示したステップS701に対応する。
通信端末100では、事業者Xアプリが実行されることで、近接通信部107がビーコン信号の受信を待機する状態となり、図6に示したステップS101以降の処理が行われる。具体的には、近接通信部107は、ステップS271で発信されたビーコン信号を受信すると、そのビーコンIDに加えて、ビーコン信号の発信源(である自動販売機700)までの距離とそのビーコン信号の発信方向とを検知する。そして、近接通信部107は、ビーコン信号の受信の旨を演算部104に通知するとともに、当該検知したビーコンID、距離、及び発信方向を示す情報を演算部104に出力する。これにより、演算部104は、近接通信部107によるビーコン信号の受信を検知すると、近接通信部107から取得した前記ビーコンID、距離、及び発信方向を示す情報をメモリ102に記憶する(ステップS201)。この処理は、図6に示したステップS101に対応する。
次に、図6に示したステップS102以降の処理に対応する処理が行われる。具体的には、通信端末100の近接通信部107は、ステップS201で受信されたビーコン信号の発信源である自動販売機700の近接通信部707と近距離無線通信を行う。これにより、近接通信部107は、当該自動販売機700を識別する識別情報と、種別情報及び在庫情報を含む商品情報と、を含む追加情報を取得する。近接通信部107は、当該取得した追加情報を演算部104に出力し、自動販売機700の近接通信部707との通信を終了する。演算部104は、近接通信部107から取得した追加情報をメモリ102に記憶する(ステップS202)。
次に、演算部104は、通信部101を制御して、ステップS202で取得した自動販売機700の識別情報及び商品情報を事業者管理サーバ300へ送信する(ステップS203)。尚、これに応じて、事業者管理サーバ300では、演算部302が、通信部301を介して取得した自動販売機700の識別情報及び商品情報に基づき、メモリ303に記憶されている、当該識別情報に対応する自動販売機700の商品情報を更新する。
このようにして、通信端末100の近接通信部107が、まだ商品情報を取得していない自動販売機700の近接通信部707から発信されたビーコン信号を受信する度に、当該受信を契機にステップS201からステップS203までの処理が繰り返される。
尚、演算部104は、複数の自動販売機700から発信された複数のビーコン信号が近接通信部107によって受信されたことを検知した場合、近接通信部107による各ビーコン信号の受信時にはステップS201及びステップS202だけを実行するようにし、ステップS203については一度だけ行うようにしてもよい。これにより、演算部104は、当該一度のステップS203において、各ステップS202で取得された各自動販売機700の識別情報及び商品情報をまとめて事業者管理サーバ300へ送信するようにしてもよい。
次に、事業者Xアプリを提供する事業者Xと第1サーバ200の管理事業者とが提携し、事業者Xが第1サーバ200に記憶されている各ユーザの個人情報を取得することが許可されているとする。この場合([事業者間提携済])、通信端末100の演算部104は、通信部101を制御して、メモリ102に記憶されている通信端末100を識別する識別情報(第1識別情報)とともに、当該識別情報に含まれるユーザIDで識別されるユーザの嗜好情報の送信を要求する信号を、第1サーバ200に送信する(ステップS204)。
第1サーバ200では、通信部201がステップS204で送信された、通信端末100を識別する識別情報、並びに、ユーザの嗜好情報の送信を要求する信号を受信すると、演算部202によってステップS221の処理が行われる(ステップS221)。
具体的には、ステップS221において、演算部202は、通信部201が受信した識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザが許諾ユーザであるか否かを判断する。演算部202は、許諾ユーザであると判断した場合([本人許諾あり])、メモリ203から当該許諾ユーザの個人情報に含まれる嗜好情報を取得して、当該取得した嗜好情報を通信部201に返信させる。一方、演算部202は、許諾ユーザではないと判断した場合([それ以外])、個人情報のアクセスが不可能であることを示す情報を通信部201に返信させる。これらの返信された情報は、通信端末100の通信部101によって受信され、演算部104に出力される。
尚、演算部202は、許諾ユーザではないと判断した場合([それ以外])に、メモリ203に記憶されている個人情報の読み出しを許可するか否かを確認するメッセージを通信部201に返信させてもよい。これに応じて、演算部202は、通信部201を介して、通信端末100から許可する旨の返信を取得したとする。この場合、演算部202は、ステップS221で受信された識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザの個人情報に含まれる嗜好情報をメモリ203から取得して、当該取得した情報を通信部201に返信させてもよい。
次に、通信端末100のメモリ102に通信端末100のユーザの嗜好情報が記憶されているとする。この場合([嗜好情報保有])、演算部104は、ステップS204の実行後、メモリ102に記憶されている、通信端末100のユーザの嗜好情報を、ステップS221で返信された嗜好情報と重複しない範囲で取得する(ステップS205)。
演算部104は、通信部101を制御して、第2サーバ500に、通信端末100の現在地の天気情報の取得を要求する信号を送信する。演算部104は、これに応じて、第2サーバ500から返信された通信端末100の現在地の天気情報を通信部101を介して取得する。演算部104は、当該取得した天気情報を、当該天気情報を取得した日時を示す日時情報と対応付けてメモリ102に時系列に記憶する(ステップS206)。以降、演算部104は、定期的(例えば1時間毎)にステップS206を繰り返す。
具体的には、ステップS206において、演算部104は、通信端末100の現在地の天気情報の取得を要求する信号に、通信端末100の現在地の位置を示す位置情報を含めて送信する。第2サーバ500の演算部502は、通信部501を介して通信端末100の現在地の天気情報の取得を要求する信号を受信すると、当該信号に含まれる位置情報を取得する。演算部502は、メモリ503から、当該取得した位置情報が示す位置を含む地域の天気情報のうち、例えば最も直近の日時を示す日時情報に対応付けられた天気情報を読み出して、当該読み出した天気情報を通信部501に返信させる。
尚、演算部104は、ステップS206において、通信端末100の現在地の天気情報の取得を要求する信号に、ステップS202で取得した何れか一の自動販売機700の位置情報を含めて送信するようにしてもよい。これにより、演算部104は、ステップS206において、通信端末100の現在地付近にある自動販売機700の設置位置に対応する天気情報を、通信端末100の現在地の天気情報として取得するようにしてもよい。
ステップS202で取得した何れか一の自動販売機700の位置情報は、例えば、以下のようにして取得すればよい。演算部104は、ステップS202で取得した前記何れか一の自動販売機700の識別情報と共に、当該何れか一の自動販売機700の位置情報を要求する信号を、事業者管理サーバ300に送信すればよい。事業者管理サーバ300では、演算部302は、通信部301を介して当該何れか一の自動販売機700の位置情報を要求する信号に含まれる識別情報を取得すると、メモリ303から、当該識別情報に対応付けられている、当該何れか一の自動販売機700が設置されている位置を示す位置情報を取得し、通信部301を介して返信させればよい。
ただし、これに限らず、演算部502は、メモリ503に記憶されている、通信部501が受信した信号に含まれる位置情報が示す位置を含む地域の天気情報のうち、例えば、前記信号の受信時から過去の所定期間を示す日時情報に対応付けられた一以上の天気情報を読み出して、通信部501に返信させてもよい。
尚、第1サーバ200において、許諾ユーザが所有する通信端末100のメモリ102に記憶されている通信端末100の現在地の天気情報の履歴を、当該許諾ユーザの個人情報として管理してもよい。
具体的には、通信端末100の演算部104は、ステップS206においてメモリ102に時系列に記憶した日時情報及び天気情報を、通信端末100のユーザのユーザIDと対応付けて第1サーバ200に送信してもよい。これに応じて、第1サーバ200では、演算部202が、ステップS221と同様にして、通信端末100から送信されたユーザIDが示すユーザが許諾ユーザであると判断した場合に、通信端末100から送信されたユーザID、日時情報及び天気情報を、当該許諾ユーザが所有する通信端末100の現在地の天気情報の履歴として、時系列にメモリ203に記憶してもよい。
又は、これと同様にして、第1サーバ200において、許諾ユーザが所有する通信端末100の現在地を示す位置情報の履歴を、当該許諾ユーザの個人情報として管理してもよい。この場合、ステップS204において、演算部104は、当該許諾ユーザの嗜好情報とともに当該位置情報の履歴を個人情報として取得してもよい。そして、演算部104は、当該取得した位置情報の履歴が示す通信端末100の現在地の履歴を過去に遡って、当該許諾ユーザが飲料品を購買した時のその周辺地域の天気情報を、通信端末100の現在地の天気情報の履歴として、第2サーバ500から取得するようにしてもよい。
次に、演算部104は、これまでのステップで取得した、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせ、嗜好情報並びに天気情報に基づき、プッシュ通知画面を生成する(ステップS207)。ここで、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせは、ビーコン信号が受信される度にステップS202で取得されたものを示す。嗜好情報は、ステップS221で返信され、通信部101を介して取得された嗜好情報及びステップS205で取得された嗜好情報を示す。天気情報は、ステップS206で取得された天気情報及びメモリ102に記憶されている通信端末100の現在地の天気情報の履歴を示す。
次に、演算部104は、ステップS207で生成したプッシュ通知画面を通信端末100のディスプレイ105に表示する(ステップS208)。演算部104は、プッシュ通知画面をディスプレイ105に表示するとともに、通信端末100に内蔵された振動発生器(図示せず)を駆動させて、通信端末100のユーザがそのプッシュ通知に気づきやすくしてもよい。また、演算部104は、プッシュ通知画面をディスプレイ105に表示するとともに、通信端末100に内蔵されたスピーカ(図示せず)からプッシュ通知を受信したことを知らせる音声を再生し、通信端末100のユーザがそのプッシュ通知に気づきやすくしてもよい。
このように、通信端末100では、近接通信部107によるビーコン信号の受信を契機に、ステップS201以降の処理が行われ、ステップS208において、自動的にプッシュ通知画面が表示される。
演算部104は、ステップS208でプッシュ通知画面を表示した後、所定時間以上、近接通信部107によるビーコン信号の受信を検知しなかった場合([所定時間以上ビーコン受信なし])、プッシュ通知画面の表示を消去する処理を行い、プッシュ通知画面を非表示にする。そして、演算部104は、処理を終了する(ステップS209)。演算部104は、処理を終了すると、近接通信部107によるビーコン信号の受信を待機する状態に戻る。
一方、ユーザが操作部106を用いてプッシュ通知画面を選択する操作(例えば、タッチ操作)を行った場合([プッシュ通知画面選択])、演算部104は、ステップS207で用いた商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報、嗜好情報並びに天気情報に基づき、通信端末100のユーザに個別の購買メニューを生成する(ステップS210)。
次に、演算部104は、ステップS210で生成した通信端末100のユーザに個別の購買メニューを通信端末100のディスプレイ105に表示する(ステップS211)。
その後、通信端末100のユーザが、操作部106を用いて、ステップS211で表示された個別の購買メニューに含まれる飲料物の中から購入対象の飲料物を選択し、当該選択した飲料物の購入操作を行ったとする。この場合([購入操作])、演算部104は、購入対象の飲料物として選択された飲料物の自動販売機700によるビーコン信号の発信方向を示す情報をメモリ102から読み出す。演算部104は、当該読み出した情報が示すビーコン信号の発信方向を示す方向表示を、通信端末100のディスプレイ105に表示する(ステップS212)。なお、演算部104は、購入対象の飲料物が確定した後、その飲料物が格納されている自動販売機700の近接通信部707が発信するビーコン信号を再スキャンして、そのビーコン信号の発信方向を示す方向表示を、通信端末100のディスプレイ105に表示するようにしてもよい。
その後、通信端末100のユーザが購入対象の飲料物の自動販売機700まで移動し、通信端末100を用いた所定の支払操作を行うと、演算部104は、所定の決済処理を行うとともに、近接通信部107を制御して、飲料物の購入内容を示す情報を前記自動販売機700に送信する(ステップS213)。飲料物の購入内容を示す情報には、例えば、購入対象の飲料物の種別である品名、当該飲料物の購入数及び当該飲料物の購入に要する合計金額が含まれる。
所定の決済処理では、演算部104は、例えば、メモリ102に記憶されている電子マネーの残高データから飲料物の購入に必要な合計金額に相当する金額相当分を減額する。また、演算部104は、近接通信部107を制御して、購入対象の飲料物として選択された飲料物の自動販売機700に、飲料物の購入に必要な合計金額に相当する電子マネーを送信する。
又は、所定の決済処理では、演算部104は、通信部101を制御して、購入対象の飲料物として選択された飲料物の自動販売機700を管理する事業者管理サーバ300に、飲料物の購入内容を示す情報と、前記支払操作で入力された又はメモリ102に予め記憶されている、クレジットカード又は電子マネーに関する情報と、を送信し、前記購入内容に応じた決済の処理の実行を依頼してもよい。
又は、所定の決済処理では、演算部104が、近接通信部107を制御して、購入対象の飲料物として選択された飲料物の自動販売機700に、飲料物の購入内容を示す情報と、前記支払操作で入力された又はメモリ102に予め記憶されている、クレジットカードに関する情報と、を送信し、前記購入内容に応じた決済の処理の実行を依頼してもよい。
自動販売機700では、演算部704が、近接通信部707を介して取得した、ステップS213で送信された飲料物の購入内容を示す情報に従い、当該情報が示す品名の飲料物を、当該情報が示す購入数分だけ、商品取出口まで搬送する。これにより、ユーザが購入した飲料物が、ユーザに提供される(ステップS272)。
また、通信端末100の演算部104は、ステップS213の後、通信部101を制御して、飲料物の購入情報を第1サーバ200に送信する(ステップS214)。飲料物の購入情報には、通信端末100のユーザのユーザIDと、当該ユーザが飲料物を購入した日時を示す日時情報と、当該ユーザが飲料物を購入した自動販売機700を識別する識別情報と、当該ユーザが購入した飲料物の種別を示す種別情報と、が含まれる。
第1サーバ200では、通信部201がステップS214で送信された購入情報を受信すると、演算部202は、当該通信部201が受信した購入情報に含まれるユーザIDが示すユーザが許諾ユーザである場合、当該購入情報に基づき、メモリ203に記憶されている当該許諾ユーザの購入履歴情報を更新する(ステップS222)。
(飲料物の推薦及び購入方法)
以下、上述した自動販売機管理システムの各処理(図7)を参照しながら、通信端末100のユーザに飲料物を推薦する方法及び当該ユーザが飲料物を購入する方法について説明する。当該説明の中で、プッシュ通知画面及び通信端末100のユーザに個別の購買メニューの詳細について説明する。図8は、プッシュ通知画面800Aの表示例を示す図である。図9は、プッシュ通知画面800Bの表示例を示す図である。図10は、通信端末100と自動販売機700との位置関係の一例を示す図である。図11は、プッシュ通知画面800Cの表示例を示す図である。
通信端末100を携帯したユーザが、通信端末100にインストールされた事業者Xアプリを起動後、事業者Xが管理する自動販売機700の前を通りがかる又は近くにいるとする。この場合、通信端末100において、自動販売機700から発信されるビーコン信号が受信され、図7に示すステップS201からステップS208の処理が行われる。その結果、プッシュ通知画面がディスプレイ105に表示される。
具体的には、ステップS208において、演算部104は、例えば図8に示すように、通信端末100のディスプレイ105の最上段に、自動販売機700を模擬したプッシュ通知画面800Aを表示する。
ユーザがこのプッシュ通知画面800Aを、指で下にスライドさせる操作又は指でタッチ(選択)する操作を行うと、演算部104は、図9に示すように、詳細なプッシュ通知画面800Bをディスプレイ105に表示する。尚、ステップS208において、演算部104は、ディスプレイ105に図8に示すプッシュ通知画面800Aを表示せず、図9に示す詳細なプッシュ通知画面800Bを表示してもよい。
プッシュ通知画面800Bには、メッセージ820及びアイコン画像840が含まれる。メッセージ820は、ビーコン信号が受信される度にステップS202(図7)で取得された各識別情報が示す、各ビーコン信号の発信源の自動販売機700に格納された複数の飲料物の中から決定された、通信端末100のユーザの嗜好に適合した一の飲料物を推薦するメッセージを示す。アイコン画像840は、前記一の飲料物を表す画像である。これにより、自動販売機700の近傍にいる通信端末100のユーザに、当該ユーザの嗜好に適合した飲料物が推薦される。
また、プッシュ通知画面800Bには、ステップS201(図7)でメモリ102に記憶されたビーコン信号の発信方向を示す情報に基づき、推薦された飲料物が格納された自動販売機700によるビーコン信号の発信方向を示す方向表示として、画像830が表示される。これにより、通信端末100のユーザは、推薦された飲料物を格納する自動販売機700が存在する方向を把握することができる。
尚、プッシュ通知画面800Bには、各ビーコン信号の発信源の自動販売機700に格納された複数の飲料物の中から決定された、通信端末100のユーザの嗜好に適合した複数の飲料物を推薦するメッセージが表示されてもよい。また、プッシュ通知画面800Bには、画像830と同様に、ステップS201(図7)でメモリ102に記憶されたビーコン信号の発信方向を示す情報に基づき、推薦された複数の飲料物が格納された各自動販売機700によるビーコン信号の発信方向を示す方向表示が表示されてもよい。
または、例えば、図10に示すように、通信端末100の正面方向から時計回りに48度回転させた方向において近接通信部107から6.1m離れた位置に存在する自動販売機700の近接通信部707が発信したビーコン信号を、通信端末100の近接通信部107が受信したとする。この場合、ステップS208において、演算部104は、図11に示すプッシュ通知画面800Cをディスプレイ105に表示してもよい。
プッシュ通知画面800Cには、図9に示したプッシュ通知画面800Bと同様のメッセージ820が含まれる。また、図11に示すプッシュ通知画面800Cでは、前記方向表示として、図9に示した画像830とは異なる画像が表示される。
具体的には、演算部104は、通信端末100の現在地を示す画像831を表示し、ステップS201(図7)でメモリ102に記憶されたビーコン信号の発信方向を示す情報を用いて、画像831の正面方向から時計回りに48度回転させた方向に、ステップS207にて推薦される商品を表す画像840を表示する。更に、演算部104は、ステップS201(図7)でメモリ102に記憶されたビーコン信号の発信源の自動販売機700までの距離を示す情報を用いて、通信端末100の現在地からの距離を表す画像832を表示する。本具体例では、ビーコン信号の発信源の自動販売機700までの距離が6.1m(図10)であるので、演算部104は、図11に示すように、当該距離の目安となる、通信端末100の現在地から6mの距離を表す画像を表示している。
以降、上述したプッシュ通知画面800A~800Cを総称して、プッシュ通知画面800と記載する。プッシュ通知画面800がディスプレイ105に表示された後、通信端末100のユーザが移動等を行い、通信端末100の近接通信部107が自動販売機700からビーコン信号を受信できない時間が所定時間以上経過したとする。この場合、ステップS209(図7)が行われ、プッシュ通知画面800が非表示になる。これにより、飲料物を購入する意思がないと考えられるユーザの通信端末100のディスプレイ105に、飲料物を推薦するプッシュ通知画面800が無駄に表示されることが回避される。
ただし、これに限らず、通信端末100のユーザによる操作部106の操作(例えば、スワイプ操作)がプッシュ通知画面800が表示されているディスプレイ105の領域内に対して行われた場合に、演算部104がプッシュ通知画面800の表示を消去する処理を行い、プッシュ通知画面800を非表示にしてもよい。又は、プッシュ通知画面800が表示された後、ユーザによるプッシュ通知画面800に対する操作が所定時間以上行われなかった場合、演算部104がプッシュ通知画面800の表示を消去する処理を行い、プッシュ通知画面800を非表示にしてもよいし、又は、演算部104がプッシュ通知画面800に「時間切れ」といった表示を重畳させて表示させる処理を行い、プッシュ通知画面800を無効にしてもよい。
次に、プッシュ通知画面800を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザにより、操作部106を用いてプッシュ通知画面800を選択する操作(例えば、タッチ操作)が行われる。この場合、ステップS210及びステップS211(図7)が行われる。これにより、ユーザに個別の購買メニューがディスプレイ105に表示される。
図12は、個別の購買メニュー900の表示例を示す図である。具体的には、ステップS211(図7)では、演算部104は、例えば、図12に示すように、ユーザに個別の購買メニュー900をディスプレイ105に表示する。ユーザに個別の購買メニュー900には、マトリックス状に配置された複数のタイルオブジェクト901と、タイトル902と、が含まれる。
一つのタイルオブジェクト901は、ビーコン信号が受信される度にステップS202(図7)で取得された各識別情報が示す、各ビーコン信号の発信源の自動販売機700に格納された複数の飲料物の中から決定された、通信端末100のユーザの嗜好に適合した一つの飲料物に対応している。各タイルオブジェクト901には、飲料物の種別である品名、飲料物の価格、及び飲料物の画像が含まれる。
尚、各タイルオブジェクト901には、例えば、図9に示すプッシュ通知画面800に含まれる画像830と同様、ステップS201(図7)でメモリ102に記憶されたビーコン信号の発信方向を示す情報に基づき、飲料物が格納された自動販売機700によるビーコン信号の発信方向を示す方向表示が表示されてもよい。
各タイルオブジェクト901は、通信端末100のユーザの嗜好に適合した順位に応じて配置される。例えば、各タイルオブジェクト901は、前記順位が最も高い飲料物に対応するタイルオブジェクト901から順に、左端から右端へと配置され、右端に配置された後は、次の下段における左端から右端へと配置される。図12の購買メニュー900の例では、最上段の左端に配置されたタイルオブジェクト901が示す、品名が「緑茶」の飲料物が、前記順位が最も高いことを示し、最下段の右端に配置されたタイルオブジェクト901が示す、品名が「ビール1」の飲料物が、前記順位が最も低いことを示している。
なお、ここで示した順位に応じた各タイルオブジェクト901の配置順番は一例であり、本開示はこれに限らない。各タイルオブジェクト901を、同じ段において右端から左端へと前記順位に応じて配置してもよいし、下段から上段へと配置してもよいし、又はこれを組み合わせて配置してもよい。
また、例えば、複数の飲料物を示す複数のオブジェクトを、横、縦、又は円弧線上に一列に配列し、その内一部のオブジェクトのみをディスプレイ105に表示してもよい。この場合において、前記順位が最も高い飲料物を示すオブジェクトを最初に真ん中に表示されるように配置してもよいし、その隣りに表示されるオブジェクトが次に前記順位が高い飲料物を示すオブジェクトであるように配置してもよい。この例では、前記順位が右隣りに進むほど低くなるように各オブジェクトを配置してもよいし、前記順位が左隣りに進むほど低くなるように各オブジェクトを配置してもよいし、前記順位が最も高い飲料物を示すオブジェクトからの距離が遠くなるオブジェクトほど、そのオブジェクトが示す飲料物の前記順位が低くなるようにしてもよい。
このように、ユーザに個別の購買メニュー900は、一台の自動販売機700に個別の購買メニューではなく、通信端末100が受信したビーコン信号の発信源である全ての自動販売機700に格納された複数の飲料物の中から決定された、通信端末100のユーザの嗜好に適合した飲料物を、一つの購買メニューとして統合したものとなっている。このため、タイトル902は、例えば図12に示す「近隣自動販売機のバーチャルメニュー」等、近隣の自動販売機700で販売される複数の飲料物を統合した購買メニューである旨を示すタイトルとなっている。
尚、ユーザに個別の購買メニュー900において、ユーザによる操作部106を用いたスクロール操作が行われると、これに応じて、表示されるタイルオブジェクト901が変更される。これにより、一度に表示されなかった他の飲料物に対応するタイルオブジェクト901が表示される。このように、ユーザは、スクロール操作をすることで、当該ユーザに個別の購買メニュー900に含まれる全ての飲料物に対応するタイルオブジェクト901を閲覧できる。
次に、個別の購買メニュー900を見て購入対象の飲料物を決定したユーザにより、当該購入対象の飲料物の購入操作が行われる。図13は、通信端末100のユーザが個別の購買メニュー900から購入対象の飲料物を選択するシーンの一例を示した図である。具体的には、図13に示すように、ユーザは、指等の指示体1001を用いて、購入対象の飲料物を示すタイルオブジェクト901をタッチ操作することで、購入対象の飲料物を選択できる。
購入対象の飲料物を示すタイルオブジェクト901が選択されると、演算部104は、当該選択されたタイルオブジェクト901の色及び/又は模様を変更する。また、演算部104は、当該タイルオブジェクト901が示す飲料物の購入数を示す「1」を、当該タイルオブジェクト901上の所定位置(例えば右上)に表示する。演算部104は、ユーザによってタイルオブジェクト901が選択される度に、当該タイルオブジェクト901上に表示されている購入数を1カウントアップして表示する。
また、少なくとも一のタイルオブジェクト901が選択されると、演算部104は、例えばディスプレイ105の最下部等に、購入操作画面910を表示する。購入操作画面910には、ユーザにより選択された購入対象の飲料物を示す画像911、当該購入対象の飲料物の購入数912、当該購入対象の飲料物を当該購入数912だけ購入するのに必要な合計金額913、及び当該飲料物の購入を確定するための購入ボタン914が含まれる。このように、購入操作画面910には、購入対象の飲料物の画像、購入数、購入に必要な合計金額が表示されるため、ユーザは、効率的に購入内容を確認できる。
尚、購入操作画面910には、例えば図9に示すプッシュ通知画面800に含まれる画像830と同様、ステップS201(図7)でメモリ102に記憶された情報に基づき、購入対象の飲料物が格納された自動販売機700によるビーコン信号の発信方向を示す方向表示が表示されてもよい。
図14は、通信端末100のユーザが飲料物の購入を確定するシーンの一例を示した図である。次に、図14に示すように、購入操作画面910において購入内容に問題がないことを確認したユーザによって、指等の指示体1001を用いて購入ボタン914がタッチ操作される。購入ボタン914がタッチ操作されている間、演算部104は、購入ボタン914の色及び/又は模様を変更する。
ユーザによって購入ボタン914から指示体1001が離されると、購入対象の飲料物の購入操作が完了し、ステップS212(図7)が行われる。これにより、購入対象の飲料物として選択された飲料物を販売する自動販売機700(以降、購入対象自販機)によるビーコン信号の発信方向を示す方向表示がディスプレイ105に表示される。
図15は、通信端末100のユーザが購入した飲料物を取得するシーンの一例を示した図である。具体的には、ステップS212において、演算部104は、図15に示すように、購入した飲料物の支払方法を案内する支払案内画面920をディスプレイ105に表示する。
支払案内画面920には、図11に示すプッシュ通知画面800Cと同様に、購入対象自販機によるビーコン信号の発信方向を示す方向表示が表示される。
具体的には、演算部104は、通信端末100の現在地を示す画像925を表示し、ステップS201(図7)でメモリ102に記憶された購入対象自販機によるビーコン信号の発信方向を示す情報を用いて、画像925の正面方向を基準としたときの当該情報が示す発信方向に、自動販売機700を示すアイコン画像927を表示する。
更に、演算部104は、ステップS201(図7)でメモリ102に記憶された購入対象自販機までの距離を示す情報を用いて、通信端末100の現在地からの距離を表す画像926を表示する。これにより、ユーザは、購入対象の飲料物を取得するために、支払案内画面920に表示された前記方向表示を見て、購入対象自販機まで容易に移動することができる。
また、支払案内画面920には、購入対象の飲料物の種別924、当該飲料物の画像921、当該飲料物の購入数922、及び当該購入対象の飲料物を当該購入数922だけ購入するのに必要な合計金額923が含まれる。また、支払案内画面920には、購入対象自販機における、通信端末100を用いた支払操作方法を案内するメッセージ928が含まれる。
次に、ユーザは、支払案内画面920に表示された前記方向表示を見て購入対象自販機まで移動する。そして、ユーザにより、支払案内画面920に表示されたメッセージ928に従い、購入対象自販機における、通信端末100を用いた支払操作が行われると、通信端末100においてステップS213(図7)が行われ、購入対象自販機においてステップS272(図7)が行われる。これにより、ユーザが購入した飲料物が、ユーザに提供される。
また、ステップS214(図7)が行われることで、飲料物の購入情報が第1サーバ200に送信される。これにより、ステップS222(図7)が行われる。その結果、通信端末100のユーザが許諾ユーザである場合、ステップS214で送信された購入情報に基づき、第1サーバ200のメモリ203に記憶されている当該ユーザの購入履歴情報が更新される。
(データ構成)
次に、図7で示した各ステップで用いる情報のデータ構成について説明する。
図16は、ビーコン信号の受信時に通信端末100のメモリ102に記憶される情報2100のデータ構成の一例を示す図である。図16に示す情報2100は、ステップS201及びステップS202においてメモリ102に記憶される。
「ビーコンID」フィールドは、ステップS201において受信されたビーコン信号に含まれるビーコンID(ビーコンIDのデータ構造については図4、図5を参照)を示すフィールドである。「ビーコン距離」フィールドは、通信端末100から、ステップS201において受信されたビーコン信号の発信源である自動販売機700までの距離を示すフィールドである。「ビーコン方角」フィールドは、ステップS201において受信されたビーコン信号の発信方向を示すフィールドである。
「自販機ID」フィールドは、ステップS202において、ステップS201で受信されたビーコン信号を発信した自動販売機700から取得された、自動販売機700を識別する識別情報に含まれる自販機IDを示すフィールドである。「商品情報1」~「商品情報3」フィールドは、ステップS202において、ステップS201で受信されたビーコン信号を発信した自動販売機700から取得された追加情報に含まれる、当該自動販売機700に格納された各飲料物に関する商品情報を示すフィールドである。
例えば、図16に示す情報2100の一番目のレコードでは、ステップS201において、ビーコンIDが「ID1」のビーコン信号(第1ビーコン信号)が受信されたため、「ビーコンID」フィールドに「ID1」が記憶されている。また、当該ステップS201において、当該ビーコン信号の発信源である自動販売機700(第1自動販売機)までの距離が「5.0(m)」と検知され、ビーコン信号の発信方向が、通信端末100の近接通信部107の正面方向から時計回りに「349(度)」回転した方向と検知されたため、当該レコードでは、「ビーコン距離」、「ビーコン方角」フィールドに、「5.0」、「349」が記憶されている。
更に、次のステップS202において、ステップS201で受信されたビーコン信号の発信源である自動販売機700から、自販機IDとして「自動販売機A」(第1識別情報)が取得されたため、図16の一番目のレコードの「自販機ID」フィールドには「自動販売機A」が記憶されている。
また、当該自動販売機700には、三個の飲料物(第1飲料物群)が格納され、当該自動販売機700から、品名が「コーヒー1」であることを示す種別情報(第1種別情報)と価格が「130」、数量が「8」、温度が「5」であることを示す在庫情報(第1在庫情報)とを含む商品情報と、品名が「コーヒー2」であることを示す種別情報と価格が「160」、数量が「10」、温度が「5」であることを示す在庫情報とを含む商品情報と、品名が「コーヒー3」であることを示す種別情報と価格が「160」、数量が「7」、温度が「6」であることを示す在庫情報とを含む商品情報と、が取得されたため、「商品情報1」~「商品情報3」のフィールドに、それぞれ、「コーヒー1、130、8、5」、「コーヒー2、160、10、5」及び「コーヒー3、160、7、6」が記憶されている。
図16に示す情報2100は、更に、ビーコンIDが「ID2」、「ID3」のビーコン信号が受信されたため、「ビーコンID」フィールドが「ID2」のレコードと、「ビーコンID」フィールドが「ID3」のレコードと、が記憶されたことを例示している。
例えば、ビーコンIDが「ID2」のビーコン信号(第2ビーコン信号)の発信源である自動販売機700(第2自動販売機)から、自販機IDとして「自動販売機B」(第2識別情報)が取得されたため、「ビーコンID」フィールドが「ID2」のレコードの「自販機ID」フィールドには、「自動販売機B」が記憶されている。
また、当該自動販売機700には三個の飲料物(第2飲料物群)が格納され、当該自動販売機700から、品名が「ビール1」であることを示す種別情報(第2種別情報)と価格が「250」、数量が「7」、温度が「6」であることを示す在庫情報(第2在庫情報)とを含む商品情報と、品名が「ビール2」であることを示す種別情報と価格が「250」、数量が「0」、温度が「6」であることを示す在庫情報とを含む商品情報と、品名が「ビール3」であることを示す種別情報と価格が「300」、数量が「11」、温度が「13」であることを示す在庫情報とを含む商品情報と、が取得されたため、「商品情報1」~「商品情報3」のフィールドに、それぞれ、「ビール1、250、7、6」、「ビール2、250、0、6」及び「ビール3、300、11、13」が記憶されている。
図17は、第1サーバ200のメモリ203に記憶されているユーザ毎の購入履歴情報2110のデータ構成の一例を示す図である。図17に示す購入履歴情報2110は、図7に示すステップS222において、時系列にメモリ203に記憶される。
「ユーザID」フィールドは、商品を購入したユーザのユーザIDを示すフィールドである。「日時情報」フィールドは、ユーザが飲料物を購入した日時を示すフィールドである。「販売拠点ID」フィールドは、自販機ID等、ユーザが商品を購入した販売拠点の識別子を示すフィールドである。「購入品名」フィールドは、ユーザが購入した商品の品名を示すフィールドである。
例えば、図17に示す購入履歴情報2110の二番目のレコードは、ユーザが飲料物を購入した場合に行われたステップS222(図7)において、ユーザIDが「USR01」、日時情報が「20200414095340」、自販機IDが「自動販売機A」、種別情報が「緑茶(コールド)」である購入情報が受信され、「ユーザID」、「日時情報」、「販売拠点ID」、「購入品名」フィールドに、「USR01」、「20200414095340」、「自動販売機A」、「緑茶(コールド)」が記憶された例を示している。
尚、購入履歴情報2110は、例えば、コンビニエンストア又はスーパーマーケット等の小売店舗(これらは有人店舗のみならず無人店舗も含む)、レストラン又はコーヒーショップ等の飲食店、自動販売機、更には電子取引のECサイト等、第1サーバ200の管理事業者と提携している事業者が管理する店舗含む販売拠点においてユーザが商品を購入した際に更新されてもよい。または、ユーザが利用するクレジットカード、デビットカード、電子マネー、暗号通貨等、直接的に現金を介さない電子決済サービスによってユーザが商品を購入した際に購入履歴情報2110を更新されても良い。具体的には、当該店舗に設けられたパソコン等の情報通信装置から、ユーザによる商品の購入に関する情報がネットワークNT(図2)を介して第1サーバ200に送信された場合に、ステップS222と同様の処理が行われることで、当該商品の購入に関する情報に基づき、メモリ203に記憶されている購入履歴情報2110が更新されてもよい。
例えば、図17に示す購入履歴情報2110の一番目のレコードは、販売拠点ID「コーヒーA 門真店」で識別される販売拠点で、ユーザID「USR01」で識別されるユーザが、日時情報「20200413121545」が示す2020年4月13日12時15分45秒に、購入品名「カプチーノ(ホット)、アイスクリーム」が示す、ホットのカプチーノとアイスクリームとを購入した場合に、購入履歴情報2110としてメモリ203に記憶されたレコードである。
図18は、第1サーバ200のメモリ203に記憶されているユーザの個人情報に含まれる嗜好情報2120のデータ構成の一例を示す図である。図18に示す嗜好情報2120は、図7に示すステップS221において、演算部202により、第1サーバ200のメモリ203に記憶されている、過去の所定期間における許諾ユーザの購入履歴情報(図17)に基づき生成され、許諾ユーザの通信端末100に返信される。
「ユーザID」フィールドは、ステップS221において受信された通信端末100を識別する識別情報に含まれるユーザIDを示すフィールドである。「購入回数」フィールドは、当該ユーザIDが示すユーザが、「品名」フィールドに示す品名の商品を過去の所定期間に購入した回数を示すフィールドである。「品名」フィールドは、当該ユーザIDが示すユーザが購入した商品の品名を示すフィールドである。「購入日時」フィールドは、「品名」フィールドに示す品名の商品を購入した日時の履歴を示すフィールドである。
例えば、演算部202は、以下のようにして、過去の所定期間における許諾ユーザの購入履歴情報(図17)に基づき、許諾ユーザの嗜好情報2120を生成する。演算部202は、ステップS221で受信された、通信端末100を識別する識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザが許諾ユーザである場合、メモリ203に記憶されている、過去の所定期間における許諾ユーザの購入履歴情報(図17)を取得する。過去の所定期間は、例えば、現在よりも過去の5年間等の固定期間に定められている。ただし、過去の所定期間は、固定期間に限らない。例えば、当該過去の所定期間を示す情報が、ステップS204(図7)においてユーザの嗜好情報の送信を要求する信号と共に送信されてもよい。
演算部202は、取得した過去の所定期間における許諾ユーザの購入履歴情報(図17)の「購入品名」フィールドを参照し、最も購入回数が多い品名から順にその品名を抽出する。演算部202は、抽出した品名毎に、当該許諾ユーザのユーザIDを「ユーザID」フィールドに記憶し、抽出した品名の商品の購入回数を「購入回数」フィールドに記憶し、抽出した品名を「品名」フィールドに記憶する。また、演算部202は、取得した過去の所定期間における許諾ユーザの購入履歴情報(図17)において、「購入品名」フィールドに、抽出した品名を含むレコードから、「日時情報」フィールドに記憶されている日時情報を取得し、当該取得した日時情報が示す日時を、降順(直近の日付から過去に遡って)に「購入日時」フィールドに記憶する。なお、この順番は降順に限らず、昇順でも、順不同であってもよい。
例えば、過去の所定期間におけるユーザIDが「USR01」の許諾ユーザの購入履歴情報(図17)の「購入品名」フィールドに最も多く記憶されている品名が「緑茶(コールド)」であり、当該品名を「購入品名」フィールドに含むレコードの数が「167」個あるとする。つまり、当該品名の飲料物の購入回数が「167」回であったとする。
この場合、図18に示す嗜好情報2120の一番目のレコードに示すように、「ユーザID」、「購入回数」、「品名」フィールドには、「USR01」、「167」、「緑茶(コールド)」が記憶される。そして、過去の所定期間におけるユーザIDが「USR01」の許諾ユーザの購入履歴情報(図17)において、「購入品名」フィールドに品名「緑茶(コールド)」を含む167個のレコードから、「日時情報」フィールドに記憶されている日時情報が取得される。そして、当該取得された日時情報が示す167個の日時「20200414223442、20200414095340、・・・」が、図18に示す嗜好情報2120の一番目のレコードの「購入日時」フィールドに、降順に記憶される。
図19は、通信端末100の現在地の天気情報2200のデータ構成の一例を示す図である。図19に示す通信端末100の現在地の天気情報2200は、図7に示すステップS206において、第2サーバ500から取得される。
「気温(摂氏)」フィールドは、通信端末100の現在地の気温を摂氏温度で示すフィールドである。「湿度」、「暑さ指数(WBGT)」、「日照量」、「天候」フィールドは、通信端末100の現在地の湿度、暑さ指数(湿球黒球温度:Wet Bulb Globe Temperature)、日照量、天候を示すフィールドである。日照量は、例えば、直近の1時間に対する通信端末100の現在地での日射積算値であり、単位は1平方メートル当たりのメガジュール(MJ/m2)である。
例えば、図7に示すステップS206の実行時において、第2サーバ500のメモリ503には、ステップS206の実行時に最も直近の日時を示す日時情報と対応付けて、気温が「28℃」、湿度が「75%」、暑さ指数が「29℃」、日照量が「3.1MJ/m2」、天候が「晴れ」であることを示す天気情報が、ステップS206の実行時における通信端末100の現在地を含む地域の天気情報として記憶されていたとする。
この場合、当該ステップS206では、第2サーバ500から、「気温(摂氏)」、「湿度」、「暑さ指数(WBGT)」、「日照量」、「天候」フィールドに、「28(℃)」、「75(%)」、「29(℃)」、「3.1(MJ/m2)」、「晴れ」が記憶された、図19に示す天気情報2200が取得される。
尚、第2サーバ500のメモリ503に記憶される天気情報は、これに限らず、「気温(摂氏)」、「湿度」、「暑さ指数(WBGT)」、「日照量」又は「天候」フィールドのうちの少なくとも一以上のフィールドが含まれていればよい。
図20は、通信端末100の現在地の天気情報の履歴2210のデータ構成の一例を示す図である。また、上述のように、演算部502は、定期的にステップS206を行い、第2サーバ500から取得した天気情報と当該取得時の日時を示す日時情報とを対応付けて、図20に示すように、当該通信端末100の現在地の天気情報の履歴2210としてメモリ102に時系列に記憶する。
「日時情報」フィールドは、第2サーバ500から天気情報を取得した日時を示す日時情報を記憶するためのフィールドである。「天気情報」フィールドは、第2サーバ500から取得した天気情報を記憶するためのフィールドである。「天気情報」フィールドは、図19に示す天気情報2200と同様、天気情報に含まれる、気温、湿度、暑さ指数、日照量、天候を記憶するための、「気温(摂氏)」、「湿度」、「暑さ指数(WBGT)」、「日照量」、「天候」フィールドに分類されている。
例えば、図20に示す通信端末100の現在地の天気情報の履歴2210は、日時情報「20200414060000」が示す2020年4月14日6時00分00秒から、日時情報「20200414090000」が示す2020年4月14日9時00分00秒まで1時間毎にステップS206が実行され、各ステップS206が実行された日時を示す日時情報と各ステップS206で取得された天気情報がメモリ102に時系列に記憶された例を示している。
尚、上述のように、メモリ102に記憶されている通信端末100の現在地の天気情報の履歴2210を第1サーバ200に送信し、第1サーバ200において、当該通信端末100のユーザの個人情報として管理するようにしてもよい。
(ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を決定する処理)
次に、プッシュ通知画面800で推薦され、また、ユーザに個別の購買メニュー900に表示される、通信端末100のユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を決定する飲料物決定処理について具体例を用いて説明する。飲料物決定処理は、プッシュ通知画面800の生成時に行われ、飲料物決定処理の結果は、ユーザに個別の購買メニュー900の生成時に利用される。
本実施形態では、飲料物決定処理において、当該飲料物決定処理の前に取得された、近接通信部107で受信された各ビーコン信号の発信源の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせ、嗜好情報並びに天気情報を用いて、前記発信源の各自動販売機700に格納された複数の飲料物の中から、前記天気情報が示す通信端末100の現在地の天気との関係で、前記嗜好情報が示す通信端末100のユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物が決定される。
図21は、飲料物決定処理の一例を示すフローチャートである。図22は、飲料物決定処理で使用する作業用テーブル2400の一例を示す図である。
尚、本具体例では、飲料物決定処理の前に、図16に示す情報2100に含まれる商品情報と、図18に示す嗜好情報2120と、図19に示す天気情報2200及び図20に示す天気情報の履歴2210と、が取得されたものとする。
図21に示すように、演算部104は、先ず、飲料物決定処理の前に取得された各商品情報(図16)を参照し、各商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報に基づいて、各商品情報に対応する飲料物が販売可能であるか否かを判別する。そして、演算部104は、当該判別の結果を図22に示す作業用テーブル2400に記憶する(ステップS301)。これにより、販売可能でないと判別された飲料物を、ユーザに推薦する飲料物から除外することができる。
具体的には、ステップS301において、演算部104は、在庫情報に含まれる数量情報が示す数量が「0」であることを示す商品情報に対応する飲料物を、売り切れで販売不可能な飲料物と判別する。また、演算部104は、在庫情報に含まれる温度情報が示す温度が、ユーザに提供可能な所定の温度範囲外であることを示す商品情報に対応する飲料物を、適温外で販売不可能な飲料物と判別する。尚、本具体例では、コールド飲料物の所定の温度範囲は、4℃以上7℃以下であるものとする。また、本具体例(図16)ではホット飲料物を扱っていないが、ホット飲料物の所定の温度範囲は、53℃以上57℃以下であるものとする。
図16の例では、ビーコンIDが「ID2」のレコードにおいて、在庫情報に含まれる数量情報が示す数量が「0」であり、種別情報が示す品名が「ビール2」である商品情報に対応する飲料物が、販売不可能な飲料物と判別される。また、ビーコンIDが「ID2」のレコードにおいて、在庫情報に含まれる温度情報が示す温度が「13」であり、種別情報が示す品名が「ビール3」である商品情報に対応する飲料物が、販売不可能な飲料物と判別される。これら二個の商品情報を除外した七個の商品情報に対応する飲料物は、販売可能な飲料物と判別される。
演算部104は、図27に示すように、飲料物決定処理の前に取得された各商品情報(図16)を参照し、各商品情報に含まれる種別情報が示す品名(例えば、コーヒー1)を、図22に示す作業用テーブル2400の「品名」フィールドに記憶する。そして、演算部104は、作業用テーブル2400の「販売可否」フィールドにステップS301での判別結果を記憶する。
尚、図22の「販売可否」フィールドに記載の「OK」は、当該「販売可否」フィールドに対応する「品名」フィールドが示す品名(例えば、コーヒー2)の飲料物が、販売可能な飲料物と判別されたことを示す。図22の「販売可否」フィールドにおける「NG(売切)」は、当該「販売可否」フィールドに対応する「品名」フィールドが示す品名(例えば、ビール2)の飲料物が、売り切れで販売不可能な飲料物と判別されたことを示す。図22の「販売可否」フィールドにおける「NG(適温外)」は、当該「販売可否」フィールドに対応する「品名」フィールドが示す品名(例えば、ビール3)の飲料物が、適温外で販売不可能な飲料物と判別されたことを示す。
次に、演算部104は、ステップS301で販売可能と判別した各飲料物に関する商品情報(図16)、飲料物決定処理の前に取得された嗜好情報2120(図18)、天気情報2200(図19)及び天気情報の履歴2210(図20)に基づき、通信端末100のユーザによる、ステップS301で販売可能と判別した各飲料物の購入回数のうち、現在の天気状態と類似の天気状態であった過去における当該各飲料物の購入回数(以降、類似天気時購入回数)が何回であったかを計測する(ステップS302)。
具体的には、ステップS302において、演算部104は、飲料物決定処理の前に取得された嗜好情報2120(図18)の各レコードを参照し、「品名」フィールドに記憶された各飲料物の品名(例えば、緑茶(コールド))と、「購入回数」フィールドが示す購入回数(例えば、167)と、を取得する。そして、演算部104は、図22に示す作業用テーブル2400において、「品名」フィールドに当該取得した各飲料物の品名(例えば、緑茶(コールド))が記憶されているレコードの「過去の嗜好(購入回数)」フィールドに対して、当該取得した購入回数(例えば、167)を記憶する。
尚、演算部104は、図22に示す作業用テーブル2400において、「品名」フィールドに嗜好情報2120(図18)から取得できなかった品名が記憶されているレコードの「過去の嗜好(購入回数)」フィールドに対しては、「0」を記憶する。これにより、嗜好情報2120(図18)から取得できなかった品名の飲料物を、ユーザが嗜好していないことを把握することができる。
次に、演算部104は、飲料物決定処理の前に取得された天気情報の履歴2210(図20)のうち、飲料物決定処理の前に取得された天気情報2200(図19)を用いた以下の三つの条件1)~3)を全て満たす天気情報を、現在の天気状態と類似の天気状態を示す天気情報(以降、類似天気情報)と判断する。そして、演算部104は、前記天気情報の履歴2210(図20)から、類似天気情報に対応付けられた日時情報(以降、類似天気日時情報)を取得する。
条件1)「気温(摂氏)」フィールドが示す気温が、天気情報2200の「気温(摂氏)」フィールドが示す気温から±5℃以内である。
条件2)「湿度」フィールドが示す湿度が、天気情報2200の「湿度」フィールドが示す湿度から±20%以内である。
条件3)「暑さ指数(WBGT)」フィールドが示す暑さ指数が、天気情報2200の「暑さ指数(WBGT)」フィールドが示す暑さ指数から±5℃以内である。
例えば、図20に示す天気情報の履歴2210に含まれる四個の天気情報は、図19に示す天気情報2200を用いた上記の三つの条件1)~3)を全て満たしている。このため、演算部104は、当該四個の天気情報は類似天気情報であると判断し、図20に示す天気情報の履歴2210に含まれる当該四個の天気情報に対応付けられた四個の日時情報「20200414060000」、「20200414070000」、「20200414080000」、「20200414090000」を類似天気日時情報として取得する。
尚、類似天気情報を判断する条件は、上記の三個の条件1)~3)に限らず、飲料物決定処理の前に取得された天気情報2200(図19)に含まれる、「気温(摂氏)」、「湿度」、「暑さ指数(WBGT)」、「日照量」、「天候」フィールドのうちの一以上のフィールドが示す値を用いた、一以上の条件であってもよい。例えば、条件3)の暑さ指数(WBGT)だけを用いて類似天気情報及び類似天気日時情報を取得するようにしてもよい。
次に、ステップS302において、演算部104は、飲料物決定処理の前に取得された嗜好情報2120(図18)を参照し、ステップS301で販売可能と判別した各飲料物が、類似天気日時情報が示す日時から所定時間内に購入された回数を、当該各飲料物の類似天気時購入回数として計測する。本具体例では、所定時間は、1時間であるものとする。
具体的には、演算部104は、図18に示す嗜好情報2120において、ステップS301で販売可能と判別した各飲料物の品名(例えば、緑茶(コールド))が「品名」フィールドに記載されているレコードの「購入日時」フィールドを参照する。そして、演算部104は、当該参照した「購入日時」フィールドに記憶されている日時(例えば、20200414223442、20200414095340、・・・)のうち、各類似天気日時情報が示す日時(例えば、2020年4月14日6時0分0秒)から、所定時間内である日時(例えば、2020年4月14日5時0分0秒から2020年4月14日7時0分0秒)までの間に含まれる当該飲料物の「購入日時」フィールド内の日時の個数を、当該各飲料物の類似天気時購入回数として計測する。
そして、演算部104は、当該計測した類似天気時購入回数(例えば103)を、図22に示す作業用テーブル2400において、「品名」フィールドに当該各飲料物の品名(例えば、緑茶(コールド))が記憶されたレコードの「過去類似天気状態時の嗜好(購入回数)」フィールドに記憶する。
次に、演算部104は、ステップS302で計測した類似天気時購入回数が多い飲料物から順に、通信端末100の現在地の天気との関係で通信端末100のユーザの嗜好に適合している可能性が高いものとして、ステップS301で販売可能と判別された各飲料物に対し、類似天気時購入回数が多い飲料物から順に、高い優先順位を割り振る(ステップS303)。
例えば、ステップS301及びステップS302を実行した結果、図22に示すように、作業用テーブル2400の各レコードの「品名」、「販売可否」、「過去の嗜好(購入回数)」、「過去類似天気状態時の嗜好(購入回数)」フィールドに、図16に示す各商品情報に含まれる種別情報が示す品名、ステップS301での判別結果、ステップS301で販売可能と判別した各飲料物の購入回数、ステップS302で計測した各飲料物の類似天気時購入回数が記憶されているとする。
この場合、演算部104は、ステップS303において、「過去類似天気状態時の嗜好(購入回数)」フィールドに記憶されている類似天気時購入回数が最大の「103」である、品名が「緑茶(コールド)」の飲料物に、最も高い優先順位「1」を割り振る。そして、演算部104は、当該割り振った優先順位「1」を、作業用テーブル2400における、当該飲料物に対応するレコードの「優先順位」フィールドに記憶する。
次に、演算部104は、「過去類似天気状態時の嗜好(購入回数)」フィールドに記憶されている類似天気時購入回数が次に大きい「45」である、品名が「炭酸飲料(コールド)」の飲料物に、優先順位「1」の次に高い優先順位「2」を割り振る。そして、演算部104は、当該割り振った優先順位「2」を、作業用テーブル2400における、当該飲料物に対応するレコードの「優先順位」フィールドに記憶する。
以下同様にして、品名が「スポーツドリンク」の飲料物に優先順位「3」が割り振られ、品名が「コーヒー2」の飲料物に優先順位「4」が割り振られる。尚、演算部104は、ステップS302で計測した類似天気時購入回数が「0」である、販売可能と判別した飲料物(例えば、品名が「コーヒー1」、「コーヒー3」、「ビール1」の飲料物)に対して、次の優先順位(本具体例では「5」)を割り振る。
また、演算部104は、ステップS301で販売不可能と判別した飲料物(例えば、品名が「ビール2」、「ビール3」の飲料物)に対しては、優先順位を割り振らない。このため、演算部104は、作業用テーブル2400における、販売不可能な飲料物に対応するレコードの「優先順位」フィールドには、ユーザに推薦しないことを示す「-」を記憶する。
尚、第一の実施形態では、演算部104は、ステップS207(図7)において、ステップS301からステップS303の飲料物決定処理を実行する。そして、演算部104は、図22に示す作業用テーブル2400の「優先順位」フィールドに「1」が記憶されているレコードに対応する飲料物を推薦するメッセージを、図9及び図11に示したプッシュ通知画面800B、800Cのメッセージ820として、生成する。また、演算部104は、図22に示す作業用テーブル2400の「優先順位」フィールドに「1」が記憶されているレコードに対応する飲料物を表す商品画像を、図9及び図11に示したプッシュ通知画面800B、800Cのアイコン画像840として、生成する。
また、演算部104は、ステップS210(図7)において、ステップS207(図7)におけるステップS301からステップS303の実行により得られた、図22に示す作業用テーブル2400を参照し、「優先順位」フィールドに優先順位が記憶されている各レコードに対応する各飲料物を示すタイルオブジェクト901(図12等)を、当該記憶されている優先順位に応じて配置した、ユーザに個別の購買メニュー900を生成する。
(第二の実施形態)
以下、本開示の第二の実施形態について説明する。第一の実施形態では、通信端末100における事業者Xアプリにおいて、プッシュ通知画面800及びユーザに個別の購買メニュー900を生成し、通信端末100のユーザによる飲料物の購入情報を第1サーバ200に通知する例について説明した。
第二の実施形態では、事業者Xアプリを提供する事業者管理サーバ300において、プッシュ通知画面800及びユーザに個別の購買メニュー900を生成し、通信端末100のユーザによる飲料物の購入情報を第1サーバ200に通知する点が第一の実施形態と異なる。
第二の実施形態では、第1サーバ200において、許諾ユーザが所有する通信端末100の現在地の天気情報の履歴2210(図20)が、当該許諾ユーザの個人情報として管理されているものとする。
以下、第二の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像について説明する。尚、以降の説明において、第一の実施形態と同じ内容の処理については、適宜説明を省略する。図23は、第二の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像の一例を示すシーケンス図である。
図23に示すように、第一の実施形態と同様、自動販売機管理システムが備える各自動販売機700の近接通信部707は、定期的にビーコン信号を発信する(ステップS271)。
通信端末100では、事業者Xアプリが実行されることで、第一の実施形態と同様、ステップS201が行われる。これにより、ビーコンIDに加えて、ビーコン信号の発信源である自動販売機700までの距離とそのビーコン信号の発信方向を示す情報がメモリ102に記憶される。また、ステップS202が行われ、自動販売機700を識別する識別情報、種別情報及び在庫情報を含む商品情報がメモリ102に記憶される。
ステップS202の後、演算部104は、メモリ102に通信端末100のユーザの嗜好情報が記憶されている場合([嗜好情報保有])、メモリ102に記憶されている、通信端末100のユーザの嗜好情報を取得する(ステップS205a)。
次に、演算部104は、通信部101を制御して、メモリ102に記憶されている、ユーザIDを含む通信端末100を識別する識別情報と、ステップS201で取得された、ビーコン信号の発信源である各自動販売機700までの距離とビーコン信号の発信方向を示す情報と、ステップS205aで取得された嗜好情報と、ステップS202で取得されたビーコン信号の発信源である各自動販売機700の識別情報及び商品情報とを、事業者管理サーバ300へ送信する(ステップS203a)。
これに応じて、事業者管理サーバ300では、演算部302が、通信部301を介して取得した自動販売機700の識別情報及び商品情報に基づき、メモリ303に記憶されている、当該識別情報に対応する自動販売機700の商品情報を更新する。
このようにして、通信端末100の近接通信部107が、自動販売機700の近接通信部707から発信されたビーコン信号を受信する度に、当該受信を契機にステップS201からステップS203aまでの処理が繰り返される。
尚、演算部104は、複数の自動販売機700から発信された複数のビーコン信号が近接通信部107によって受信されたことを検知した場合、近接通信部107による各ビーコン信号の受信時にはステップS201及びステップS202だけを繰り返して実行するようにし、ステップS205a及びステップS203aをそれぞれ一度だけ行うようにしてもよい。これにより、演算部104は、当該一度のステップS203aにおいて、ユーザIDを含む通信端末100を識別する識別情報と、ステップS205aで取得された嗜好情報と、各ステップS201及びステップS202で取得された情報と、をまとめて事業者管理サーバ300へ送信するようにしてもよい。
次に、事業者Xアプリを提供する事業者Xと第1サーバ200の管理事業者とが提携し、事業者Xが第1サーバ200に記憶されている各ユーザの個人情報を取得することが許可されているとする。この場合([事業者間提携済])、事業者管理サーバ300の演算部302は、通信部301を制御して、通信端末100から取得した通信端末100を識別する識別情報とともに、当該識別情報に含まれるユーザIDで識別されるユーザの嗜好情報及び当該ユーザが所有する通信端末100の現在地の天気情報の履歴2210(図20)を要求する信号を、第1サーバ200に送信する(ステップS231)。
第1サーバ200では、通信部201がステップS231で送信された、通信端末100を識別する識別情報、並びに、ユーザの嗜好情報及び前記天気情報の履歴2210(図20)を要求する信号を受信すると、演算部202によってステップS221aが行われる(ステップS221a)。
具体的には、ステップS221aにおいて、演算部202は、通信部201が受信した識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザが許諾ユーザであると判断した場合([本人許諾あり])、通信部201を制御して、メモリ203から取得した当該許諾ユーザの嗜好情報及び前記天気情報の履歴2210(図20)を事業者管理サーバ300に返信させる。一方、演算部202は、許諾ユーザではないと判断した場合([それ以外])、通信部201を制御して、個人情報のアクセスが不可能であることを示す情報を事業者管理サーバ300に返信させる。これらの返信された情報は、事業者管理サーバ300の通信部301によって受信され、演算部302に出力される。
尚、演算部202は、許諾ユーザではないと判断した場合([それ以外])に、通信部201を制御して、事業者管理サーバ300による個人情報の読み出しを許可するか否かを確認するメッセージを、事業者管理サーバ300から取得した識別情報が示す通信端末100に送信させてもよい。これに応じて、演算部202は、通信部201を介して、通信端末100から許可する旨の返信を取得したとする。この場合、演算部202は、ステップS221aで受信された識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザの個人情報に含まれる嗜好情報及び前記天気情報の履歴2210(図20)をメモリ203から取得してもよい。そして、演算部202は、当該取得した情報を通信部201によって事業者管理サーバ300に返信させてもよい。
次に、演算部302は、通信端末100の現在地(又は、対象となる自動販売機の設置位置)の天気情報を取得するため、ステップS233を行う(ステップS233)。
具体的には、ステップS233において、演算部302は、メモリ303から、通信端末100から受信した何れか一の自動販売機700の識別情報に対応付けられている、当該何れか一の自動販売機700が設置されている位置を示す位置情報を取得する。これにより、演算部302は、通信端末100の現在地を示す位置情報として、通信端末100の近傍に存在する当該何れか一の自動販売機700が設置されている位置を示す位置情報を取得する。
そして、演算部302は、通信部301を制御して、当該取得した位置情報とともに、第2サーバ500に、当該位置情報が示す位置を含む地域の天気情報を要求する信号を送信する。これに応じて、第2サーバ500から前記何れか一の自動販売機700が設置されている位置を含む地域の天気情報が返信されると、演算部302は、通信部301を介して、当該返信された天気情報を通信端末100の現在地の天気情報として取得する。
尚、演算部302は、ステップS233において、通信部301を制御して、通信端末100の現在地の位置情報とともに、第2サーバ500に、当該位置情報が示す位置を含む地域の天気情報を要求する信号を送信するようにしてもよい。これにより、演算部302は、直接的に、通信端末100の現在地の天気情報を第2サーバ500から取得してもよい。通信端末100の現在地の位置情報は、ステップS203aにおいて、演算部104が、通信部101を制御して、ユーザIDを含む通信端末100を識別する識別情報等とともに事業者管理サーバ300へ送信するようにすればよい。演算部302は、通信部301を介して、当該送信された通信端末100の現在地の位置情報を取得すればよい。
尚、第2サーバ500の演算部502は、第一の実施形態と同様、通信部501を介して通信端末100の現在地の天気情報を要求する信号を受信すると、メモリ503から、当該信号に含まれる位置情報が示す位置を含む地域の天気情報のうち、例えば最も直近の日時を示す日時情報に対応付けられた天気情報を読み出して通信部501に返信させる。ただし、これに限らず、演算部502は、メモリ503に記憶されている、通信部501が受信した信号に含まれる位置情報が示す位置を含む地域の天気情報のうち、例えば、前記信号の受信時から過去の所定期間を示す日時情報に対応付けられた一以上の天気情報を読み出して、通信部501に返信させてもよい。
次に、演算部302は、これまでのステップで取得した、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報との各組み合わせ、嗜好情報並びに天気情報に基づき、プッシュ通知画面800を生成する(ステップS234)。ここで、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報との各組み合わせは、ステップS203aで送信され、通信部301を介して取得されたものを示す。嗜好情報は、ステップS203aで送信され、通信部301を介して取得された嗜好情報及びステップS221aで返信され、通信部301を介して取得された嗜好情報を示す。天気情報は、ステップS221aで返信され、通信部301を介して取得された天気情報の履歴2210(図20)及びステップS233で取得された天気情報を示す。
第二の実施形態では、ステップS234において、演算部302は、上記の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報との各組み合わせ、嗜好情報並びに天気情報を用いて飲料物決定処理(ステップS301~S303(図21))を実行する。これにより、演算部302は、作業用テーブル2400(図20)の「優先順位」フィールドに「1」が記憶されているレコードに対応する飲料物を推薦するメッセージを、図9及び図11に示したプッシュ通知画面800B、800Cに含まれるメッセージ820として、生成する。また、演算部302は、作業用テーブル2400(図20)の「優先順位」フィールドに「1」が記憶されているレコードに対応する飲料物を表す商品画像を、図9及び図11に示したプッシュ通知画面800B、800Cのアイコン画像840として、生成する。
次に、演算部302は、通信部301を制御して、ステップS234で生成したプッシュ通知画面800を示す情報を通信端末100に送信する(ステップS235)。
一方、通信端末100において、演算部104は、ステップS235で送信されたプッシュ通知画面800を示す情報を通信部101を介して取得すると、当該取得した情報が示すプッシュ通知画面800を通信端末100のディスプレイ105に表示する(ステップS208a)。演算部104は、プッシュ通知画面800をディスプレイ105に表示するとともに、通信端末100に内蔵された振動発生器(図示せず)を駆動させて、通信端末100のユーザがそのプッシュ通知に気づきやすくしてもよい。また、演算部104は、プッシュ通知画面800をディスプレイ105に表示するとともに、通信端末100に内蔵されたスピーカ(図示せず)からプッシュ通知を受信したことを知らせる音声を再生し、通信端末100のユーザがそのプッシュ通知に気づきやすくしてもよい。
演算部104は、ステップS208aでプッシュ通知画面800を表示した後、所定時間以上、近接通信部107によるビーコン信号の受信を検知しなかった場合([所定時間以上ビーコン受信なし])、プッシュ通知画面800の表示を消去する処理を行い、プッシュ通知画面800を非表示にする。そして、演算部104は、処理を終了する(ステップS209)。演算部104は、処理を終了すると、近接通信部107によるビーコン信号の受信を待機する状態に戻る。
一方、ユーザが操作部106を用いてプッシュ通知画面を選択する操作(例えば、タッチ操作)を行った場合([プッシュ通知画面選択])、演算部104は、通信部101を制御して、通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900の生成を要求する信号を事業者管理サーバ300に送信する(ステップS210a)。当該ユーザに個別の購買メニュー900の生成を要求する信号は、事業者管理サーバ300の通信部301によって受信され、演算部302に出力される。
演算部302は、通信部301を介してステップS210aで送信された通信端末100のユーザに個別の購買メニューの生成を要求する信号を取得すると、ステップS234で用いた商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報、嗜好情報並びに天気情報に基づき、通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900を生成する(ステップS236)。
第二の実施形態では、ステップS236において、演算部302は、ステップS234における、上記の商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報、嗜好情報並びに天気情報を用いた飲料物決定処理(ステップS301~S303(図21))の実行により得られた作業用テーブル2400(図22)を参照する。そして、演算部302は、「優先順位」フィールドに優先順位が記憶されている各レコードに対応する各飲料物を示すタイルオブジェクト901(図12等)を、当該記憶されている優先順位に応じて配置した購買メニュー900を生成する。
次に、演算部302は、通信部301を制御して、ステップS236で生成した、通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900を示す情報を通信端末100に送信する(ステップS237)。
一方、通信端末100において、演算部104は、ステップS237で送信された通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900を示す情報を通信部101を介して取得すると、当該取得した情報が示す通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900を通信端末100のディスプレイ105に表示する(ステップS211a)。
ステップS211aの後、第一の実施形態と同様、ステップS212~ステップS213及びステップS272が行われ、ユーザが購入した飲料物がユーザに提供される。
通信端末100の演算部104は、ステップS213の後、通信部101を制御して、飲料物の購入情報を事業者管理サーバ300に送信する(ステップS214a)。これにより、事業者管理サーバ300では、ステップS214aで送信された飲料物の購入情報が通信部301によって受信され、演算部302に出力される。飲料物の購入情報には、通信端末100のユーザのユーザIDと、当該ユーザが飲料物を購入した日時を示す日時情報と、当該ユーザが飲料物を購入した自動販売機700を識別する識別情報と、当該ユーザが購入した飲料物の種別を示す種別情報と、が含まれる。
事業者管理サーバ300の演算部302は、通信部301から飲料物の購入情報を取得すると、当該取得した飲料物の購入情報ともに、通信端末100のユーザの購入履歴情報の履歴の更新を要求する信号を、通信部301によって第1サーバ200に送信させる(ステップS238)。これに応じて、第1サーバ200では、第一の実施形態と同様、ステップS222が行われ、通信端末100のユーザが許諾ユーザである場合、メモリ203に記憶されている当該許諾ユーザの購入履歴情報が更新される。
(第三の実施形態)
以下、本開示の第三の実施形態について説明する。第一の実施形態では、通信端末100における事業者Xアプリにおいて、近接通信部107で受信された各ビーコン信号の発信源の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせと、通信端末100のユーザの嗜好情報と、通信端末100の現在地の天気情報と、に基づき、プッシュ通知画面800及びユーザに個別の購買メニュー900を生成する例について説明した。
第三の実施形態では、通信端末100における事業者Xアプリにおいて、近接通信部107で受信された各ビーコン信号の発信源の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせと、通信端末100のユーザの嗜好情報と、当該ユーザの生体情報と、に基づき、プッシュ通知画面800及びユーザに個別の購買メニュー900を生成する点が第一の実施形態と異なる。
このため、第三の実施形態では、プッシュ通知画面800の生成時に行われる飲料物決定処理において、当該飲料物決定処理の実行前に取得された、近接通信部107で受信された各ビーコン信号の発信源の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせと、通信端末100のユーザの嗜好情報と、当該ユーザの生体情報と、が用いられる。そして、当該飲料物決定処理では、通信端末100が受信したビーコン信号の発信源の各自動販売機700に格納された複数の飲料物の中から、前記生体情報が示す通信端末100のユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す前記ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物が決定される。
以下、第三の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像について説明する。尚、以降の説明において、第一の実施形態と同じ内容の処理については、適宜説明を省略する。図24は、第三の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像の一例を示すシーケンス図である。
図24に示すように、第一の実施形態と同様、自動販売機管理システムが備える各自動販売機700の近接通信部707は、定期的にビーコン信号を発信する(ステップS271)。通信端末100では、事業者Xアプリが実行されることで、第一の実施形態と同様、通信端末100の近接通信部107が、自動販売機700の近接通信部707から発信されたビーコン信号を受信する度に、当該受信を契機にステップS201からステップS203までの処理が繰り返される。
尚、第一の実施形態と同様、演算部104は、複数の自動販売機700から発信された複数のビーコン信号が近接通信部107によって受信されたことを検知した場合、近接通信部107による各ビーコン信号の受信時にはステップS201及びステップS202だけを実行するようにし、ステップS203を一度だけ行うようにしてもよい。
次に、事業者Xアプリを提供する事業者Xと第1サーバ200の管理事業者とが提携し、事業者Xアプリから第1サーバ200に記憶されている各ユーザの個人情報を取得することが許可されているとする。この場合([事業者間提携済])、通信端末100の演算部104は、通信部101を制御して、メモリ102に記憶されている通信端末100を識別する識別情報とともに、当該識別情報に含まれるユーザIDで識別されるユーザの嗜好情報及び生体情報を要求する信号を、第1サーバ200に送信する(ステップS204b)。
第1サーバ200では、通信部201がステップS204bで送信された、通信端末100を識別する識別情報、並びに、ユーザの嗜好情報及び生体情報を要求する信号を受信すると、演算部202によってステップS221bの処理が行われる(ステップS221b)。
具体的には、ステップS221bにおいて、演算部202は、第一の実施形態のステップS221(図7)と同様、通信部201が受信した識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザが許諾ユーザであると判断した場合([本人許諾あり])、メモリ203から当該許諾ユーザの個人情報に含まれる嗜好情報及び生体情報を取得して、当該取得した嗜好情報及び生体情報を通信部201に返信させる。一方、演算部202は、許諾ユーザではないと判断した場合([それ以外])、個人情報のアクセスが不可能であることを示す情報を通信部201に返信させる。これらの返信された情報は、通信端末100の通信部101によって受信され、演算部104に出力される。
尚、演算部202は、許諾ユーザではないと判断した場合([それ以外])に、メモリ203に記憶されている個人情報の読み出しを許可するか否かを確認するメッセージを通信部201に返信させてもよい。これに応じて、演算部202は、通信部201を介して、通信端末100から許可する旨の返信を取得したとする。この場合、演算部202は、ステップS221bで受信された識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザの個人情報に含まれる嗜好情報及び生体情報をメモリ203から取得して、当該取得した情報を通信部201に返信させてもよい。
次に、演算部104は、通信端末100のメモリ102に通信端末100のユーザの嗜好情報及び/又は生体情報が記憶されている場合([嗜好/生体情報保有])、当該ユーザの嗜好情報及び/又は生体情報が、ステップS221bで返信された嗜好情報及び生体情報と重複しない範囲で取得する(ステップS205b)。特に最新の生体情報は、生体センサー600から通信端末100に送信されて、センサーアプリにて蓄積・管理されているものの、まだ第1サーバ200へはアップロードされていない可能性がある。そのため、最新の生体情報を含めて、後述する飲料物決定処理を行うため、このように通信端末100のメモリ102に記憶されている最新の生体情報もステップS205bにて取得される。
ステップS205bの後、演算部104は、これまでのステップで取得した、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせ、嗜好情報並びに生体情報に基づき、プッシュ通知画面800を生成する(ステップS207b)。ここで、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせは、ビーコン信号が受信される度にステップS202で取得されたものを示す。嗜好情報は、ステップS221bで返信され、通信部101を介して取得した嗜好情報及びステップS205で取得した嗜好情報を示す。生体情報は、ステップS221bで返信され、通信部101を介して取得した生体情報及びステップS205bで取得された生体情報を示す。
第三の実施形態では、ステップS207bにおいて、演算部104は、上記の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせ、嗜好情報並びに生体情報を用いて、後述する飲料物決定処理を実行する。
次に、演算部104は、ステップS207bで生成したプッシュ通知画面を通信端末100のディスプレイ105に表示する(ステップS208)。演算部104は、プッシュ通知画面800をディスプレイ105に表示するとともに、通信端末100に内蔵された振動発生器(図示せず)を駆動させて、通信端末100のユーザがそのプッシュ通知に気づきやすくしてもよい。また、演算部104は、プッシュ通知画面800をディスプレイ105に表示するとともに、通信端末100に内蔵されたスピーカ(図示せず)からプッシュ通知を受信したことを知らせる音声を再生し、通信端末100のユーザがそのプッシュ通知に気づきやすくしてもよい。
演算部104は、ステップS208でプッシュ通知画面を表示した後、所定時間以上、近接通信部107によるビーコン信号の受信を検知しなかった場合([所定時間以上ビーコン受信なし])、プッシュ通知画面の表示を消去する処理を行い、プッシュ通知画面を非表示にする。そして、演算部104は、処理を終了する(ステップS209)。演算部104は、処理を終了すると、近接通信部107によるビーコン信号の受信を待機する状態に戻る。
一方、ユーザが操作部106を用いてプッシュ通知画面を選択する操作(例えば、タッチ操作)を行った場合([プッシュ通知画面選択])、演算部104は、ステップS207bで用いた商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報、嗜好情報並びに生体情報に基づき、通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900を生成する(ステップS210b)。
第三の実勢形態では、ステップS210bにおいて、演算部104は、ステップS207bにおける、上記の商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報、嗜好情報並びに生体情報を用いた後述の飲料物決定処理の実行により得られる、後述の作業用テーブルを参照して、個別の購買メニュー900を生成する。
次に、演算部104は、ステップS210bで生成した通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900を通信端末100のディスプレイ105に表示する(ステップS211)。ステップS211の後、第一の実施形態と同様、ステップS211~ステップS213、ステップS272及びステップS222が行われる。これにより、ユーザが購入した飲料物がユーザに提供され、第1サーバ200では、通信端末100のユーザが許諾ユーザである場合、メモリ203に記憶されている当該許諾ユーザの購入履歴情報が更新される。
(データ構成)
次に、生体情報のデータ構成について説明する。図25は、生体情報テーブル2300の一例を示す図である。第1サーバ200のメモリ203には、上述のように、通信端末100におけるセンサーアプリによって生体センサー600から収集された生体情報を、通信端末100のユーザのユーザID及び当該生体情報の測定日時を示す測定日時情報と対応付けて時系列に記憶するための生体情報テーブル2300が設けられている。ここで示した生体情報テーブル2300の直近の生体情報は、まだ通信端末100のメモリ102にしか格納されていない可能性がある。そのため、最新の生体情報は、第1サーバ200ではなく、通信端末100から取得するようにしてもよい。
第1サーバ200の演算部202は、通信部201を介して、通信端末100のユーザの生体情報を要求された場合、図25に示す生体情報テーブル2300から、当該ユーザのユーザIDを含むレコードを取得し、当該取得したレコードを当該ユーザの生体情報として返信する。
生体情報テーブル2300の「ユーザID」フィールドは、通信端末100のユーザのユーザIDを示すフィールドである。「測定日時」フィールドは、測定日時情報を示すフィールドである。「生体情報」フィールドは、通信端末100から取得した生体情報を示すフィールドである。「生体情報」フィールドは、ユーザの収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率及び体温を示す、「収縮期血圧」、「拡張期血圧」、「心拍数」、「体水分率」、「体温」フィールドに分類されている。尚、「生体情報」フィールドは、これに限らず、「収縮期血圧」、「拡張期血圧」、「心拍数」、「体水分率」、「体温」フィールドの少なくとも一以上のフィールドが含まれていればよい。
例えば、図25に示す生体情報テーブル2300は、測定日時情報「20200414060000」が示す2020年4月14日6時00分00秒から、日時情報「20200414090000」が示す2020年4月14日9時00分00秒まで1時間毎に測定された、ユーザIDが「USR01」のユーザの生体情報が時系列に記憶された例を示している。
例えば、図25に示す生体情報テーブル2300は、2020年4月14日6時00分00秒に測定された、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率及び体温が「124mmHg」、「79mmHg」、「76回/min」、「57.0%」、「36.2℃」であることを示す、ユーザIDが「USR01」のユーザの生体情報が、「ユーザID」フィールドが「USR01」であり、「測定日時」フィールドが2020年4月14日6時00分00秒を示す「20200414060000」であるレコードの、「収縮期血圧」、「拡張期血圧」、「心拍数」、「体水分率」、「体温」フィールドに記憶された例を示している。
(ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を決定する処理)
次に、第三の実施形態において、プッシュ通知画面800で推薦され、また、ユーザに個別の購買メニュー900に表示される、通信端末100のユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を決定する飲料物決定処理について具体例を用いて説明する。飲料物決定処理は、プッシュ通知画面800の生成時に行われ、飲料物決定処理の結果は、ユーザに個別の購買メニュー900の生成時に利用される。
本実施形態では、飲料物決定処理において、当該飲料物決定処理の前に取得された、近接通信部107で受信された各ビーコン信号の発信源の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせ、嗜好情報並びに生体情報を用いて、前記発信源の自動販売機700に格納された複数の飲料物の中から、前記生体情報が示す通信端末100のユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す通信端末100のユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物が決定される。
図26は、飲料物決定処理の一例を示すフローチャートである。図27は、図26に示す飲料物決定処理で使用する作業用テーブル2500の一例を示す図である。
尚、本具体例では、飲料物決定処理の前に、図16に示す情報2100に含まれる商品情報と、図18に示す嗜好情報2120と、図25に示す生体情報テーブル2300の各レコードと、が取得されたものとする。
図26に示すように、演算部104は、先ず、飲料物決定処理の前に取得された各商品情報(図16)を参照し、各商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報に基づいて、各商品情報に対応する飲料物が販売可能であるか否かを判別する。そして、演算部104は、当該判別の結果を図27に示す作業用テーブル2500に記憶する(ステップS401)。これにより、販売可能でないと判別された飲料物を、ユーザに推薦する飲料物から除外することができる。
具体的には、ステップS401において、演算部104は、在庫情報に含まれる数量情報が示す数量が「0」であることを示す商品情報に対応する飲料物を、売り切れで販売不可能な飲料物と判別する。また、演算部104は、在庫情報に含まれる温度情報が示す温度が、ユーザに提供可能な所定の温度範囲外であることを示す商品情報に対応する飲料物を、適温外で販売不可能な飲料物と判別する。尚、本具体例では、コールド飲料物の所定の温度範囲は、4℃以上7℃以下であるものとする。また、本具体例(図16)ではホット飲料物を扱っていないが、ホット飲料物の所定の温度範囲は、53℃以上57℃以下であるものとする。
図16の例では、ビーコンIDが「ID2」のレコードにおいて、在庫情報に含まれる数量情報が示す数量が「0」であり、種別情報が示す品名が「ビール2」である商品情報に対応する飲料物が、販売不可能な飲料物と判別される。また、ビーコンIDが「ID2」のレコードにおいて、在庫情報に含まれる温度情報が示す温度が「13」であり、種別情報が示す品名が「ビール3」である商品情報に対応する飲料物が、販売不可能な飲料物と判別される。これら二個の商品情報を除外した七個の商品情報に対応する飲料物は、販売可能な飲料物と判別される。
演算部104は、図27に示すように、飲料物決定処理の前に取得された各商品情報(図16)を参照し、各商品情報に含まれる種別情報が示す品名(例えば、コーヒー1)を、図27に示す作業用テーブル2500の「品名」フィールドに記憶する。そして、演算部104は、作業用テーブル2500の「販売可否」フィールドにステップS401での判別結果を記憶する。
尚、図27の「販売可否」フィールドに記載の「OK」は、当該「販売可否」フィールドに対応する「品名」フィールドが示す品名(例えば、コーヒー2)の飲料物が、販売可能な飲料物と判別されたことを示す。図27の「販売可否」フィールドにおける「NG(売切)」は、当該「販売可否」フィールドに対応する「品名」フィールドが示す品名(例えば、ビール2)の飲料物が、売り切れで販売不可能な飲料物と判別されたことを示す。図27の「販売可否」フィールドにおける「NG(適温外)」は、当該「販売可否」フィールドに対応する「品名」フィールドが示す品名(例えば、ビール3)の飲料物が、適温外で販売不可能な飲料物と判別されたことを示す。
次に、演算部104は、ステップS401で販売可能と判別した各飲料物に関する商品情報(図16)、飲料物決定処理の前に取得された嗜好情報2120(図18)、及び生体情報(図25)に基づき、通信端末100のユーザによる、ステップS401で販売可能と判別した各飲料物の購入回数のうち、当該ユーザの現在の身体状態と類似の身体状態であった過去における当該各飲料物の購入回数(図27の過去類似身体状態時の嗜好(購入回数))が何回であったかを計測する(ステップS402)。
具体的には、ステップS402において、演算部104は、飲料物決定処理の前に取得された嗜好情報2120(図18)の各レコードを参照し、「品名」フィールドに記憶された各飲料物の品名(例えば、緑茶(コールド))と、「購入回数」フィールドが示す購入回数(例えば、167)と、を取得する。そして、演算部104は、図27に示す作業用テーブル2500において、「品名」フィールドに当該取得した各飲料物の品名(例えば、緑茶(コールド))が記憶されているレコードの「過去の嗜好(購入回数)」フィールドに対して、当該取得した購入回数(例えば、167)を記憶する。
尚、演算部104は、図27に示す作業用テーブル2500において、「品名」フィールドに嗜好情報2120(図18)から取得できなかった品名が記憶されているレコードの「過去の嗜好(購入回数)」フィールドに対しては、「0」を記憶する。これにより、嗜好情報2120(図18)から取得できなかった品名の飲料物を、ユーザが嗜好していないことを把握することができる。
次に、演算部104は、飲料物決定処理の前に取得された生体情報(図25)のうち、直近の測定日時に対応するレコードに含まれる生体情報を通信端末100のユーザの現在の身体状態を示す生体情報(以降、現在生体情報)とする。そして、演算部104は、現在生体情報より過去に測定された生体情報のうち、現在生体情報を用いた以下の二つの条件1)~2)を全て満たす生体情報を、通信端末100のユーザの現在の身体状態と類似の身体状態を示す生体情報(以降、類似生体情報)と判断する。そして、演算部104は、前記生体情報(図25)から、類似生体情報に対応付けられた測定日時情報(以降、類似生体日時情報)を取得する。
条件1)「体温」フィールドが示す体温が、現在生体情報の「体温」フィールドが示す体温から±1℃以内である。
条件2)「体水分率」フィールドが示す体水分率が、現在生体情報の「体水分率」フィールドが示す体水分率から±1%以内である。
例えば、演算部104は、図25に示す生体情報テーブル2300に含まれる四個の生体情報のうち、「測定日時」フィールドに直近の日時「20200414090000」が記憶されたレコードに含まれる生体情報を現在生体情報とする。この場合、図25に示す生体情報テーブル2300に含まれる現在生体情報とは異なる三個の生体情報は、現在生体情報を用いた上記の二つの条件1)~2)を全て満たしている。このため、演算部104は、当該三個の生体情報は類似生体情報であると判断し、図25に示す生体情報テーブル2300に含まれる当該三個の類似生体情報に対応付けられた三個の日時情報「20200414060000」、「20200414070000」、「20200414080000」を類似生体日時情報として取得する。
尚、類似生体情報を判断する条件は、上記の二個の条件1)~2)に限らず、現在生体情報に含まれる「収縮期血圧」、「拡張期血圧」、「心拍数」、「体水分率」、「体温」フィールドのうちの一以上のフィールドが示す値を用いた、一以上の条件であってもよい。例えば、条件1)の体温だけを用いて類似生体情報及び類似生体日時情報を取得するようにしてもよい。
次に、ステップS402において、演算部104は、飲料物決定処理の前に取得された嗜好情報2120(図18)を参照し、ステップS401で販売可能と判別した各飲料物が、類似生体日時情報が示す日時から所定時間内に購入された回数を、当該各飲料物の類似生体時購入回数として計測する。本具体例では、所定時間は、1時間であるものとする。
具体的には、演算部104は、図18に示す嗜好情報2120において、ステップS401で販売可能と判別した各飲料物の品名(例えば、緑茶(コールド))が「品名」フィールドに記載されているレコードの「購入日時」フィールドを参照する。そして、演算部104は、当該参照した「購入日時」フィールドに記憶されている日時(例えば、20200414223442、20200414095340、・・・)のうち、各類似生体日時情報が示す日時(例えば、2020年4月14日6時0分0秒)から、所定時間内である日時(例えば、2020年4月14日5時0分0秒から2020年4月14日7時0分0秒)までの間に含まれる当該飲料物の「購入日時」フィールド内の日時の個数を、当該各飲料物の類似生体時購入回数として計測する。
そして、演算部104は、当該計測した類似生体時購入回数(例えば89)を、図27に示す作業用テーブル2500において、「品名」フィールドに当該各飲料物の品名(例えば、緑茶(コールド))が記憶されたレコードの「過去類似身体状態時の嗜好(購入回数)」フィールドに記憶する。
次に、演算部104は、ステップS402で計測した類似生体時購入回数が多い飲料物から順に、通信端末100のユーザの現在の身体状態との関係で通信端末100のユーザの嗜好に適合している可能性が高いものとして、ステップS401で販売可能と判別された各飲料物に対し、類似生体時購入回数が多い飲料物から順に、高い優先順位を割り振る(ステップS403)。
例えば、ステップS401及びステップS402を実行した結果、図27に示すように、作業用テーブル2500の各レコードの「品名」、「販売可否」、「過去の嗜好(購入回数)」、「過去類似身体状態時の嗜好(購入回数)」フィールドに、図16に示す各商品情報に含まれる種別情報が示す品名、ステップS401での判別結果、ステップS401で販売可能と判別した各飲料物の購入回数、ステップS402で計測した各飲料物の類似生体時購入回数が記憶されているとする。
この場合、演算部104は、ステップS403において、「過去類似身体状態時の嗜好(購入回数)」フィールドに記憶されている類似生体時購入回数が最大の「89」である、品名が「緑茶(コールド)」の飲料物に、最も高い優先順位「1」を割り振る。そして、演算部104は、当該割り振った優先順位「1」を、作業用テーブル2500における、当該飲料物に対応するレコードの「優先順位」フィールドに記憶する。
次に、演算部104は、「過去類似身体状態時の嗜好(購入回数)」フィールドに記憶されている類似生体時購入回数が次に大きい「14」である、品名が「スポーツドリンク」の飲料物に、優先順位「1」の次に高い優先順位「2」を割り振る。そして、演算部104は、当該割り振った優先順位「2」を、作業用テーブル2500における、当該飲料物に対応するレコードの「優先順位」フィールドに記憶する。
以下同様にして、品名が「炭酸飲料(コールド)」の飲料物に優先順位「3」が割り振られ、品名が「コーヒー2」の飲料物に優先順位「4」が割り振られる。尚、演算部104は、ステップS402で計測した類似生体時購入回数が「0」である、販売可能と判別した飲料物(例えば、品名が「コーヒー1」、「コーヒー3」、「ビール1」の飲料物)に対して、次の優先順位(本具体例では「5」)を割り振る。
また、演算部104は、ステップS401で販売不可能と判別した飲料物(例えば、品名が「ビール2」、「ビール3」の飲料物)に対しては、優先順位を割り振らない。このため、演算部104は、作業用テーブル2500における、販売不可能な飲料物に対応するレコードの「優先順位」フィールドには、ユーザに推薦しないことを示す「-」を記憶する。
尚、第三の実施形態では、演算部104は、ステップS207b(図24)において、ステップS401からステップS403の飲料物決定処理を実行する。そして、演算部104は、図27に示す作業用テーブル2500の「優先順位」フィールドに「1」が記憶されているレコードに対応する飲料物を推薦するメッセージを、図9及び図11に示したプッシュ通知画面800B、800Cに含まれるメッセージ820として、生成する。また、演算部104は、図27に示す作業用テーブル2500の「優先順位」フィールドに「1」が記憶されているレコードに対応する飲料物を表す商品画像を、図9及び図11に示したプッシュ通知画面800B、800Cのアイコン画像840として、生成する。
また、演算部104は、ステップS210b(図24)において、ステップS207b(図24)におけるステップS401からステップS403の実行により得られた、図27に示す作業用テーブル2500を参照し、「優先順位」フィールドに優先順位が記憶されている各レコードに対応する各飲料物を示すタイルオブジェクト901(図12等)を、当該記憶されている優先順位に応じて配置した、ユーザに個別の購買メニュー900を生成する。
(第四の実施形態)
以下、本開示の第四の実施形態について説明する。第三の実施形態では、通信端末100における事業者Xアプリが、通信端末100のユーザの生体情報を第1サーバ200及び通信端末100から取得する例について説明した。第四の実施形態では、通信端末100における事業者Xアプリが、通信端末100のユーザの生体情報を、通信端末100のセンサーアプリから取得する点が第三の実施形態と異なる。
第四の実施形態では、通信端末100のメモリ102には、図25に示す生体情報テーブル2300と同構成のテーブルが設けられている。以降、説明の便宜上、当該テーブルを生体情報テーブル2300と記載する。センサーアプリは、生体センサー600において定期的に計測される通信端末100のユーザの生体情報を収集し、当該収集した生体情報を、当該ユーザのユーザID及び当該生体情報が測定された測定日時を示す測定日時情報と対応付けて、生体情報テーブル2300(図25)に時系列に記憶する。
以下、第四の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像について説明する。尚、以降の説明において、第三の実施形態と同じ内容の処理については、適宜説明を省略する。図28は、第四の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像の一例を示すシーケンス図である。
図28に示すように、第四の実施形態では、第三の実施形態におけるステップS204b(図24)に代えて、第一の実施形態と同様にステップS204(図7)が行われる。これに応じて、第一の実施形態と同様に、第1サーバ200においてステップS221(図7)が行われる。その結果、通信端末100のユーザが許諾ユーザであると判断された場合([本人許諾あり])、当該許諾ユーザの嗜好情報が返信され、許諾ユーザではないと判断された場合([それ以外])、個人情報のアクセスが不可能であることを示す情報が返信される。これらの返信された情報は、通信端末100の通信部101によって受信され、演算部104に出力される。
次に、演算部104は、センサーアプリを実行することで、メモリ102に設けられた生体情報テーブル2300(図25)において通信端末100のユーザのユーザIDを含むレコードを、当該ユーザの生体情報として取得する(ステップS206b)。以降は、第三の実施形態と同様、ステップS205以降の処理が行われる。
尚、第四の実施形態では、ステップS207bにおいて、演算部104は、ビーコン信号が受信される度にステップS202で取得された、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせ、ステップS221で返信され、通信部101を介して取得した嗜好情報、ステップS205で取得した嗜好情報、並びにステップS206bで取得した生体情報、を用いて、第三の実施形態と同様の飲料物決定処理(ステップS401~S403(図26))を実行する。ステップS210bでは、演算部104は、当該ステップS207bにおける飲料物決定処理(ステップS401~S403(図26))の実行により得られた作業用テーブル2500(図27)を参照して、購買メニュー900を生成する。
(第五の実施形態)
以下、本開示の第五の実施形態について説明する。第三の実施形態では、通信端末100における事業者Xアプリにおいて、第1サーバ200及び通信端末100から通信端末100のユーザの嗜好情報及び生体情報を取得し、プッシュ通知画面800及びユーザに個別の購買メニュー900を生成し、通信端末100のユーザによる飲料物の購入情報を第1サーバ200に通知する例について説明した。
第五の実施形態では、事業者Xアプリを提供する事業者管理サーバ300において、第1サーバ200から通信端末100のユーザの嗜好情報及び生体情報を取得し、プッシュ通知画面800及びユーザに個別の購買メニュー900を生成し、通信端末100のユーザによる飲料物の購入情報を第1サーバ200に通知する点が第三の実施形態と異なる。
以下、第五の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像について説明する。尚、以降の説明において、第三の実施形態と同じ内容の処理については、適宜説明を省略する。図29は、第五の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像の一例を示すシーケンス図である。
図29に示すように、第三の実施形態と同様、自動販売機管理システムが備える各自動販売機700の近接通信部707は、定期的にビーコン信号を発信する(ステップS271)。
通信端末100では、事業者Xアプリが実行されることで、第三の実施形態と同様、ステップS201が行われる。これにより、ビーコンIDに加えて、ビーコン信号の発信源である自動販売機700までの距離とそのビーコン信号の発信方向を示す情報がメモリ102に記憶される。また、ステップS202が行われ、自動販売機700を識別する識別情報、種別情報及び在庫情報を含む商品情報がメモリ102に記憶される。
ステップS202の後、演算部104は、メモリ102に通信端末100のユーザの嗜好情報が記憶されている場合([嗜好情報保有])、メモリ102に記憶されている、通信端末100のユーザの嗜好情報を取得する(ステップS205a)。
次に、演算部104は、通信部101を制御して、メモリ102に記憶されている、ユーザIDを含む通信端末100を識別する識別情報と、ステップS205aで取得された嗜好情報と、ステップS202で取得されたビーコン信号の発信源である各自動販売機700の識別情報及び商品情報とを、事業者管理サーバ300へ送信する(ステップS203a)。
これに応じて、事業者管理サーバ300では、演算部302が、通信部301を介して取得した自動販売機700の識別情報及び商品情報に基づき、メモリ303に記憶されている、当該識別情報に対応する自動販売機700の商品情報を更新する。
このようにして、通信端末100の近接通信部107が、自動販売機700の近接通信部707から発信されたビーコン信号を受信する度に、当該受信を契機にステップS201からステップS203aまでの処理が繰り返される。
尚、演算部104は、複数の自動販売機700から発信された複数のビーコン信号が近接通信部107によって受信されたことを検知した場合、近接通信部107による各ビーコン信号の受信時にはステップS201及びステップS202だけを実行するようにし、ステップS205a及びステップS203aをそれぞれ一度だけ行うようにしてもよい。これにより、演算部104は、当該一度のステップS203aにおいて、ユーザIDを含む通信端末100を識別する識別情報と、ステップS205aで取得された嗜好情報と、各ステップS201及びステップS202で取得された情報と、をまとめて事業者管理サーバ300へ送信するようにしてもよい。
次に、事業者Xアプリを提供する事業者Xと第1サーバ200の管理事業者とが提携し、事業者Xが第1サーバ200に記憶されている各ユーザの個人情報を取得することが許可されているとする。この場合([事業者間提携済])、事業者管理サーバ300の演算部302は、通信部301を制御して、通信端末100から取得した通信端末100を識別する識別情報とともに、当該識別情報に含まれるユーザIDで識別されるユーザの嗜好情報及び生体情報の送信を要求する信号を、第1サーバ200に送信する(ステップS231c)。
第1サーバ200では、通信部201がステップS231cで送信された、通信端末100を識別する識別情報、並びに、ユーザの嗜好情報及び生体情報の送信を要求する信号を受信すると、演算部202によってステップS221cが行われる(ステップS221c)。
具体的には、ステップS221cにおいて、演算部202は、通信部201が受信した識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザが許諾ユーザであると判断した場合([本人許諾あり])、通信部201を制御して、メモリ203から取得した当該許諾ユーザの嗜好情報及び生体情報を事業者管理サーバ300に返信させる。一方、演算部202は、許諾ユーザではないと判断した場合([それ以外])、通信部201を制御して、個人情報のアクセスが不可能であることを示す情報を事業者管理サーバ300に返信させる。これらの返信された情報は、事業者管理サーバ300の通信部301によって受信され、演算部302に出力される。
尚、演算部202は、許諾ユーザではないと判断した場合([それ以外])に、通信部201を制御して、事業者管理サーバ300による個人情報の読み出しを許可するか否かを確認するメッセージを、事業者管理サーバ300から取得した識別情報が示す通信端末100に送信させてもよい。これに応じて、演算部202は、通信部201を介して、通信端末100から許可する旨の返信を取得したとする。この場合、演算部202は、ステップS221cで受信された識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザの嗜好情報及び生体情報をメモリ203から取得してもよい。そして、演算部202は、当該取得した情報を通信部201によって事業者管理サーバ300に返信させてもよい。
次に、演算部302は、これまでのステップで取得した、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報との各組み合わせ、嗜好情報並びに生体情報に基づき、プッシュ通知画面800を生成する(ステップS234b)。ここで、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報との各組み合わせは、ステップS203aで送信され、通信部301を介して取得されたものを示す。嗜好情報は、ステップS203aで送信され、通信部301を介して取得された嗜好情報及びステップS221cで返信され、通信部301を介して取得された嗜好情報を示す。生体情報は、ステップS221cで返信され、通信部301を介して取得された生体情報を示す。
第五の実施形態では、ステップS234bにおいて、演算部302は、上記の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報との各組み合わせ、嗜好情報並びに生体情報を用いて飲料物決定処理(ステップS401~S403(図26))を実行する。これにより、演算部302は、作業用テーブル2500(図27)の「優先順位」フィールドに「1」が記憶されているレコードに対応する飲料物を推薦するメッセージを、図9及び図11に示したプッシュ通知画面800B、800Cに含まれるメッセージ820として、生成する。また、演算部302は、作業用テーブル2500(図27)の「優先順位」フィールドに「1」が記憶されているレコードに対応する飲料物を表す商品画像を、図9及び図11に示したプッシュ通知画面800B、800Cのアイコン画像840として、生成する。
次に、演算部302は、通信部301を制御して、ステップS234bで生成したプッシュ通知画面800を示す情報を通信端末100に送信する(ステップS235)。
一方、通信端末100において、演算部104は、ステップS235で送信されたプッシュ通知画面800を示す情報を通信部101を介して取得すると、当該取得した情報が示すプッシュ通知画面800を通信端末100のディスプレイ105に表示する(ステップS208a)。
演算部104は、ステップS208aでプッシュ通知画面800を表示した後、所定時間以上、近接通信部107によるビーコン信号の受信を検知しなかった場合([所定時間以上ビーコン受信なし])、プッシュ通知画面800の表示を消去する処理を行い、プッシュ通知画面800を非表示にする。そして、演算部104は、処理を終了する(ステップS209)。演算部104は、処理を終了すると、近接通信部107によるビーコン信号の受信を待機する状態に戻る。
一方、ユーザが操作部106を用いてプッシュ通知画面を選択する操作(例えば、タッチ操作)を行った場合([プッシュ通知画面選択])、演算部104は、通信部101を制御して、通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900の生成を要求する信号を事業者管理サーバ300に送信する(ステップS210a)。当該ユーザに個別の購買メニュー900の生成を要求する信号は、事業者管理サーバ300の通信部301によって受信され、演算部302に出力される。
演算部302は、通信部301を介してステップS210aで送信された通信端末100のユーザに個別の購買メニューの生成を要求する信号を取得すると、ステップS234bで用いた商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報、嗜好情報並びに生体情報に基づき、通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900を生成する(ステップS236b)。
尚、ステップS236bでは、演算部302は、ステップS234bにおける飲料物決定処理(ステップS401~S403(図26))の実行により得られた作業用テーブル2500(図27)を参照する。そして、演算部302は、「優先順位」フィールドに優先順位が記憶されている各レコードに対応する各飲料物を示すタイルオブジェクト901(図12等)を、当該記憶されている優先順位に応じて配置した購買メニュー900を生成する。
次に、演算部302は、通信部301を制御して、ステップS236bで生成した通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900を示す情報を、通信端末100に送信する(ステップS237)。
一方、通信端末100において、演算部104は、ステップS237で送信された通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900を示す情報を通信部101を介して取得すると、当該取得した情報が示す通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900を通信端末100のディスプレイ105に表示する(ステップS211a)。
ステップS211aの後、第三の実施形態と同様、ステップS212~ステップS213及びステップS272が行われ、ユーザが購入した飲料物がユーザに提供される。
通信端末100の演算部104は、ステップS213の後、通信部101を制御して、飲料物の購入情報を事業者管理サーバ300に送信する(ステップS214a)。これにより、事業者管理サーバ300では、ステップS214aで送信された飲料物の購入情報が通信部301によって受信され、演算部302に出力される。飲料物の購入情報には、通信端末100のユーザのユーザIDと、当該ユーザが飲料物を購入した日時を示す日時情報と、当該ユーザが飲料物を購入した自動販売機700を識別する識別情報と、当該ユーザが購入した飲料物の種別を示す種別情報と、が含まれる。
事業者管理サーバ300の演算部302は、通信部301から飲料物の購入情報を取得すると、当該取得した飲料物の購入情報ともに、通信端末100のユーザの購入履歴情報の履歴の更新を要求する信号を、通信部301によって第1サーバ200に送信させる(ステップS238)。これに応じて、第1サーバ200では、第一の実施形態と同様、ステップS222が行われ、通信端末100のユーザが許諾ユーザである場合、メモリ203に記憶されている当該許諾ユーザの購入履歴情報が更新される。
(第六の実施形態)
以下、本開示の第六の実施形態について説明する。第五の実施形態では、事業者管理サーバ300において、通信端末100のユーザの生体情報を第1サーバ200から取得する例について説明した。第六の実施形態では、事業者管理サーバ300において、通信端末100におけるセンサーアプリに通信端末100のユーザの生体情報を要求して、センサーアプリから当該生体情報を取得する点が第五の実施形態と異なる。
第六の実施形態では、通信端末100のメモリ102には、第四の実施形態と同様に、図25に示す生体情報テーブル2300と同構成のテーブルが設けられている。以降、説明の便宜上、当該テーブルを生体情報テーブル2300と記載する。センサーアプリは、第四の実施形態と同様に、生体センサー600において定期的に計測される通信端末100のユーザの生体情報を収集し、当該収集した生体情報を、当該ユーザのユーザID及び当該生体情報が測定された測定日時を示す測定日時情報と対応付けて、生体情報テーブル2300(図25)に時系列に記憶する。
以下、第六の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像について説明する。尚、以降の説明において、第五の実施形態と同じ内容の処理については、適宜説明を省略する。図30は、第六の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像の一例を示すシーケンス図である。
図30に示すように、第六の実施形態では、第五の実施形態におけるステップS231c(図29)に代わり、ステップS231dが行われる。
具体的には、事業者Xアプリを提供する事業者Xと第1サーバ200の管理事業者とが提携し、事業者Xが第1サーバ200に記憶されている各ユーザの個人情報を取得することが許可されているとする。この場合([事業者間提携済])、事業者管理サーバ300の演算部302は、通信部301を制御して、通信端末100から取得した通信端末100を識別する識別情報とともに、当該識別情報に含まれるユーザIDで識別されるユーザの嗜好情報の送信を要求する信号を、第1サーバ200に送信する(ステップS231d)。
第1サーバ200では、通信部201がステップS231dで送信された、通信端末100を識別する識別情報、並びに、ユーザの嗜好情報の送信を要求する信号を受信すると、第五の実施形態におけるステップS221c(図29)に代わり、演算部202によってステップS221b(図24)と同様のステップS221dが行われる(ステップS221d)。
具体的には、ステップS221dにおいて、演算部202は、通信部201が受信した識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザが許諾ユーザであると判断した場合([本人許諾あり])、通信部201を制御して、メモリ203から取得した当該許諾ユーザの嗜好情報を事業者管理サーバ300に返信させる。一方、演算部202は、許諾ユーザではないと判断した場合([それ以外])、通信部201を制御して、個人情報のアクセスが不可能であることを示す情報を事業者管理サーバ300に返信させる。これらの返信された情報は、事業者管理サーバ300の通信部301によって受信され、演算部302に出力される。
尚、演算部202は、許諾ユーザではないと判断した場合([それ以外])に、通信部201を制御して、事業者管理サーバ300による個人情報の読み出しを許可するか否かを確認するメッセージを、事業者管理サーバ300から取得した識別情報が示す通信端末100に送信させてもよい。これに応じて、演算部202は、通信部201を介して、通信端末100から許可する旨の返信を取得したとする。この場合、演算部202は、ステップS221cで受信された識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザの個人情報に含まれる嗜好情報をメモリ203から取得してもよい。そして、演算部202は、当該取得した情報を通信部201によって事業者管理サーバ300に返信させてもよい。
次に、演算部302は、ステップS203aで取得された通信端末100を識別する識別情報に含まれる端末IDが示す通信端末100に、当該通信端末100のユーザの生体情報を要求し、これに応じて返信された当該通信端末100のユーザの生体情報を取得する(ステップS239)。
具体的には、ステップS239において、演算部302は、通信部301を制御して、ステップS203aで取得された通信端末100を識別する識別情報に含まれる端末IDが示す通信端末100に対して、当該通信端末100のユーザの生体情報を要求する信号を送信する。当該通信端末100では、通信部101が当該通信端末100のユーザの生体情報を要求する信号を受信すると、演算部104に当該受信の旨を通知する。演算部104は、当該通知を受けると、センサーアプリを実行することで、メモリ102に設けられた生体情報テーブル2300(図25)において通信端末100のユーザのユーザIDを含むレコードを、当該ユーザの生体情報として取得する。そして、演算部104は、当該取得した生体情報を通信部101によって返信させる。これに応じて、事業者管理サーバ300の演算部302は、当該通信端末100から返信された当該通信端末100のユーザの生体情報を、通信部301を介して取得する。以降は、第五の実施形態と同様、ステップS234b以降の処理が行われる。
尚、第六の実施形態では、ステップS234bにおいて、演算部302は、ステップS203aで送信され、通信部301を介して取得した自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報との各組み合わせ、ステップS203aで送信され、通信部301を介して取得した嗜好情報、ステップS221dで返信され、通信部301を介して取得した嗜好情報、並びに、ステップS239で取得した生体情報を用いて飲料物決定処理(ステップS401~S403(図26))を実行する。ステップS236bでは、演算部104は、当該ステップS234bにおける飲料物決定処理(ステップS401~S403(図26))の実行により得られた作業用テーブル2500(図27)を参照して、購買メニュー900を生成する。
(第七の実施形態)
以下、本開示の第七の実施形態について説明する。第一の実施形態では、通信端末100における事業者Xアプリにおいて、近接通信部107で受信された各ビーコン信号の発信源の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせと、通信端末100のユーザの嗜好情報、並びに通信端末100の現在地の天気情報に基づき、プッシュ通知画面800及びユーザに個別の購買メニュー900を生成する例について説明した。
また、第三の実施形態では、通信端末100における事業者Xアプリにおいて、近接通信部107で受信された各ビーコン信号の発信源の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせと、通信端末100のユーザの嗜好情報と、当該ユーザの生体情報と、に基づき、プッシュ通知画面800及びユーザに個別の購買メニュー900を生成する例について説明した。
第七の実施形態では、通信端末100における事業者Xアプリにおいて、近接通信部107で受信された各ビーコン信号の発信源の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせと、通信端末100のユーザの嗜好情報と、当該ユーザの生体情報と、通信端末100の現在地の天気情報と、に基づき、プッシュ通知画面800及びユーザに個別の購買メニュー900を生成する点が第一の実施形態及び第三の実施形態と異なる。
このため、第七の実施形態では、プッシュ通知画面800の生成時に行われる飲料物決定処理において、飲料物決定処理の実行前に取得された、近接通信部107で受信された各ビーコン信号の発信源の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせ、通信端末100のユーザの嗜好情報、当該ユーザの生体情報、並びに通信端末100の現在地(又は自動販売機700の設置場所)の天気情報が用いられる。そして、当該飲料物決定処理では、通信端末100が受信したビーコン信号の発信源の各自動販売機700に格納された複数の飲料物の中から、前記天気情報が示す通信端末100の現在地(又は自動販売機700の設置場所)の天気及び前記生体情報が示す通信端末100のユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す前記ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物が決定される。
以下、第七の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像について説明する。尚、以降の説明において、第一の実施形態及び第三の実施形態と同じ内容の処理については、適宜説明を省略する。図31は、第七の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像の一例を示すシーケンス図である。
図31に示すように、第一の実施形態及び第三の実施形態と同様、自動販売機管理システムが備える各自動販売機700の近接通信部707は、定期的にビーコン信号を発信する(ステップS271)。通信端末100では、事業者Xアプリが実行されることで、第一の実施形態及び第三の実施形態と同様、通信端末100の近接通信部107が、自動販売機700の近接通信部707から発信されたビーコン信号を受信する度に、当該受信を契機にステップS201からステップS203までの処理が繰り返される。
尚、第一の実施形態及び第三の実施形態と同様、演算部104は、複数の自動販売機700から発信された複数のビーコン信号が近接通信部107によって受信されたことを検知した場合、近接通信部107による各ビーコン信号の受信時にはステップS201及びステップS202だけを実行するようにし、ステップS203を一度だけ行うようにしてもよい。
次に、第三の実施形態と同様に、通信端末100ではステップS204bが行われ、これに応じて、第1サーバ200ではステップS221bが行われる。これにより、事業者Xが第1サーバ200に記憶されている各ユーザの個人情報を取得することが許可されている場合([事業者間連携済])において、通信端末100のユーザが許諾ユーザであるときは([本人許諾あり])、第1サーバ200から当該許諾ユーザの嗜好情報及び生体情報が返信される。一方、通信端末100のユーザが許諾ユーザではないときには([それ以外])、第1サーバ200から個人情報のアクセスが不可能であることを示す情報が返信される。これらの返信された情報は、通信端末100の通信部101によって受信され、演算部104に出力される。
尚、第一の実施形態及び第三の実施形態と同様、許諾ユーザではないとき([それ以外])に、第1サーバ200から、メモリ203に記憶されている個人情報の読み出しを許可するか否かを確認するメッセージが通信端末100に返信されてもよい。これに応じて、許可する旨が第1サーバ200に返信された場合、第1サーバ200から、通信端末100のユーザの嗜好情報及び生体情報が通信端末100に返信されてもよい。
次に、第三の実施形態と同様、ステップS205bが行われ、通信端末100のメモリ102に通信端末100のユーザの嗜好情報及び/又は生体情報が記憶されている場合([嗜好/生体情報保有])、当該ユーザの嗜好情報及び/又は生体情報が、ステップS221bで返信された嗜好情報及び生体情報と重複しない範囲で取得される。特に最新の生体情報は、生体センサー600から通信端末100に送信されて、センサーアプリにて蓄積・管理されているものの、まだ第1サーバ200へはアップロードされていない可能性がある。そのため、最新の生体情報を含めて、後述する飲料物決定処理を行うため、このように通信端末100のメモリ102に記憶されている最新の生体情報もステップS205bにて取得される。
ステップS205bの後、第一の実施形態と同様、ステップS206が行われる。また、これ以降、定期的にステップS206が繰り返される。これにより、通信端末100では、第2サーバ500から、通信端末100の現在地又はステップS202で取得された識別情報が示す自動販売機700の設置位置に対応する天気情報が、通信端末100の現在地の天気情報として取得される。当該取得された天気情報は、当該天気情報を取得した日時を示す日時情報と対応付けて、天気情報の履歴として、メモリ102に時系列に記憶される。ただし、これに限らず、第一の実施形態と同様、ステップS206では、過去の所定期間における通信端末100の現在地を含む地域の天気情報が取得されてもよい。また、第一の実施形態で説明したように、許諾ユーザが所有する通信端末100のメモリ102に記憶されている通信端末100の現在地の天気情報の履歴は、第1サーバ200において、当該許諾ユーザの個人情報として管理されていてもよい。この場合、ステップS204bにて当該ユーザが保有する通信端末100の現在地の天気情報の履歴が、ユーザIDに紐づく嗜好情報及び生体情報と合わせて通信端末100から要求され、ステップS221bにて、第1サーバ200から嗜好情報及び生体情報と合わせて天気情報の履歴が取得されるようにしてもよい。
次に、演算部104は、これまでのステップで取得した、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせ、嗜好情報、生体情報並びに天気情報に基づき、プッシュ通知画面800を生成する(ステップS207c)。ここで、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせは、ビーコン信号が受信される度にステップS202で取得されたものを示す。嗜好情報は、ステップS221bで返信され、通信部101を介して取得した嗜好情報及びステップS205で取得した嗜好情報を示す。生体情報は、ステップS221bで返信され、通信部101を介して取得した生体情報及びステップS205bで取得された生体情報を示す。天気情報は、ステップS206で取得された天気情報、並びに、メモリ102又は第1サーバ200に記憶されている天気情報の履歴を示す。
第七の実施形態では、ステップS207cにおいて、演算部104は、上記の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせ、嗜好情報、生体情報並びに天気情報を用いて、後述する飲料物決定処理を実行する。
次に、演算部104は、第一の実施形態と同様に、ステップS207cで生成したプッシュ通知画面800を通信端末100のディスプレイ105に表示する(ステップS208)。演算部104は、プッシュ通知画面800をディスプレイ105に表示するとともに、通信端末100に内蔵された振動発生器(図示せず)を駆動させて、通信端末100のユーザがそのプッシュ通知に気づきやすくしてもよい。また、演算部104は、プッシュ通知画面800をディスプレイ105に表示するとともに、通信端末100に内蔵されたスピーカ(図示せず)からプッシュ通知を受信したことを知らせる音声を再生し、通信端末100のユーザがそのプッシュ通知に気づきやすくしてもよい。
演算部104は、ステップS208でプッシュ通知画面を表示した後、所定時間以上、近接通信部107によるビーコン信号の受信を検知しなかった場合([所定時間以上ビーコン受信なし])、プッシュ通知画面の表示を消去する処理を行い、プッシュ通知画面を非表示にする。そして、演算部104は、処理を終了する(ステップS209)。演算部104は、処理を終了すると、近接通信部107によるビーコン信号の受信を待機する状態に戻る。
一方、ユーザが操作部106を用いてプッシュ通知画面を選択する操作(例えば、タッチ操作)を行った場合([プッシュ通知画面選択])、演算部104は、ステップS207cで用いた商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報、嗜好情報、生体情報並びに天気情報に基づき、通信端末100のユーザに個別の購買メニューを生成する(ステップS210c)。
第七の実勢形態では、ステップS210cにおいて、演算部104は、ステップS207cにおける、上記の商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報、嗜好情報、生体情報並びに天気情報を用いた後述の飲料物決定処理の実行により得られる、後述の作業用テーブルを参照して、個別の購買メニュー900を生成する。
次に、演算部104は、ステップS210cで生成した通信端末100のユーザに個別の購買メニューを、通信端末100のディスプレイ105に表示する(ステップS211)。ステップS211の後、第一の実施形態及び第三の実施形態と同様、ステップS211~ステップS213、ステップS272及びステップS222が行われる。これにより、ユーザが購入した飲料物がユーザに提供され、第1サーバ200では、通信端末100のユーザが許諾ユーザである場合、メモリ203に記憶されている当該許諾ユーザの購入履歴情報が更新される。
(ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を決定する処理)
次に、第七の実施形態において、プッシュ通知画面800で推薦され、また、ユーザに個別の購買メニュー900に表示される、通信端末100のユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を決定する飲料物決定処理について具体例を用いて説明する。飲料物決定処理は、プッシュ通知画面800の生成時に行われ、飲料物決定処理の結果は、ユーザに個別の購買メニュー900の生成時に利用される。
本実施形態では、飲料物決定処理において、当該飲料物決定処理の前に取得された、近接通信部107で受信された各ビーコン信号の発信源の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせ、嗜好情報、生体情報並びに天気情報が用いられる。そして、当該飲料物決定処理では、前記発信源の各自動販売機700に格納された複数の飲料物の中から、前記天気情報が示す通信端末100の現在地の天気及び前記生体情報が示す通信端末100のユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す通信端末100のユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物が決定される。
図32は、飲料物決定処理の一例を示すフローチャートである。図33は、図32に示す飲料物決定処理で使用する作業用テーブル2600の一例を示す図である。
尚、本具体例では、飲料物決定処理の前に、図16に示す情報2100に含まれる商品情報と、図18に示す嗜好情報2120と、図19に示す天気情報2200及び図20に示す天気情報の履歴2210と、図25に示す生体情報テーブル2300に含まれる生体情報と、が取得されたものとする。
図32に示すように、演算部104は、先ず、飲料物決定処理の前に取得された各商品情報(図16)を参照し、各商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報に基づいて、各商品情報に対応する飲料物が販売可能であるか否かを判別する。そして、演算部104は、当該判別の結果を図33に示す作業用テーブル2600に記憶する(ステップS501)。これにより、販売可能でないと判別された飲料物を、ユーザに推薦する飲料物から除外することができる。
具体的には、ステップS501において、演算部104は、在庫情報に含まれる数量情報が示す数量が「0」であることを示す商品情報に対応する飲料物を、売り切れで販売不可能な飲料物と判別する。また、演算部104は、在庫情報に含まれる温度情報が示す温度が、ユーザに提供可能な所定の温度範囲外であることを示す商品情報に対応する飲料物を、適温外で販売不可能な飲料物と判別する。尚、本具体例では、コールド飲料物の所定の温度範囲は、4℃以上7℃以下であるものとする。また、本具体例(図16)ではホット飲料物を扱っていないが、ホット飲料物の所定の温度範囲は、53℃以上57℃以下であるものとする。
図16の例では、ビーコンIDが「ID2」のレコードにおいて、在庫情報に含まれる数量情報が示す数量が「0」であり、種別情報が示す品名が「ビール2」である商品情報に対応する飲料物が、販売不可能な飲料物と判別される。また、ビーコンIDが「ID2」のレコードにおいて、在庫情報に含まれる温度情報が示す温度が「13」であり、種別情報が示す品名が「ビール3」である商品情報に対応する飲料物が、販売不可能な飲料物と判別される。これら二個の商品情報を除外した七個の商品情報に対応する飲料物は、販売可能な飲料物と判別される。
演算部104は、飲料物決定処理の前に取得された各商品情報(図16)を参照し、各商品情報に含まれる種別情報が示す品名(例えば、コーヒー1)を、図33に示す作業用テーブル2600の「品名」フィールドに記憶する。そして、演算部104は、作業用テーブル2600の「販売可否」フィールドにステップS501での判別結果を記憶する。
尚、図33の「販売可否」フィールドに記載の「OK」は、当該「販売可否」フィールドに対応する「品名」フィールドが示す品名(例えば、コーヒー2)の飲料物が、販売可能な飲料物と判別されたことを示す。図33の「販売可否」フィールドにおける「NG(売切)」は、当該「販売可否」フィールドに対応する「品名」フィールドが示す品名(例えば、ビール2)の飲料物が、売り切れで販売不可能な飲料物と判別されたことを示す。図33の「販売可否」フィールドにおける「NG(適温外)」は、当該「販売可否」フィールドに対応する「品名」フィールドが示す品名(例えば、ビール3)の飲料物が、適温外で販売不可能な飲料物と判別されたことを示す。
次に、演算部104は、ステップS501で販売可能と判別した各飲料物に関する商品情報(図16)、飲料物決定処理の前に取得された嗜好情報2120(図18)、天気情報2200(図19)及び天気情報の履歴2210(図20)に基づき、通信端末100のユーザによる、ステップS501で販売可能と判別した各飲料物の購入回数のうち、現在の天気状態と類似の天気状態であった過去における当該各飲料物の購入回数(以降、類似天気時購入回数)が何回であったかを計測する(ステップS502)。
具体的には、ステップS502において、演算部104は、飲料物決定処理の前に取得された嗜好情報2120(図18)の各レコードを参照し、「品名」フィールドに記憶された各飲料物の品名(例えば、緑茶(コールド))と、「購入回数」フィールドが示す購入回数(例えば、167)と、を取得する。そして、演算部104は、図33に示す作業用テーブル2600において、「品名」フィールドに当該取得した各飲料物の品名(例えば、緑茶(コールド))が記憶されているレコードの「過去の嗜好(購入回数)」フィールドに対して、当該取得した購入回数(例えば、167)を記憶する。
尚、演算部104は、図33に示す作業用テーブル2600において、「品名」フィールドに嗜好情報2120(図18)から取得できなかった品名が記憶されているレコードの「過去の嗜好(購入回数)」フィールドに対しては、「0」を記憶する。これにより、嗜好情報2120(図18)から取得できなかった品名の飲料物を、ユーザが嗜好していないことを把握することができる。
次に、演算部104は、飲料物決定処理の前に取得された天気情報の履歴2210(図20)のうち、飲料物決定処理の前に取得された天気情報2200(図19)を用いた以下の三つの条件1)~3)を全て満たす天気情報を、現在の天気状態と類似の天気状態を示す天気情報(以降、類似天気情報)と判断する。そして、演算部104は、前記天気情報の履歴2210(図20)から、類似天気情報に対応付けられた日時情報(以降、類似天気日時情報)を取得する。
条件1)「気温(摂氏)」フィールドが示す気温が、天気情報2200の「気温(摂氏)」フィールドが示す気温から±5℃以内である。
条件2)「湿度」フィールドが示す湿度が、天気情報2200の「湿度」フィールドが示す湿度から±20%以内である。
条件3)「暑さ指数(WBGT)」フィールドが示す暑さ指数が、天気情報2200の「暑さ指数(WBGT)」フィールドが示す暑さ指数から±5℃以内である。
例えば、図20に示す天気情報の履歴2210に含まれる四個の天気情報は、図19に示す天気情報2200を用いた上記の三つの条件1)~3)を全て満たしている。このため、演算部104は、当該四個の天気情報は類似天気情報であると判断し、図20に示す天気情報の履歴2210に含まれる当該四個の天気情報に対応付けられた四個の日時情報「20200414060000」、「20200414070000」、「20200414080000」、「20200414090000」を類似天気日時情報として取得する。
尚、類似天気情報を判断する条件は、上記の三個の条件1)~3)に限らず、飲料物決定処理の前に取得された天気情報2200(図19)に含まれる、「気温(摂氏)」、「湿度」、「暑さ指数(WBGT)」、「日照量」、「天候」フィールドのうちの一以上のフィールドが示す値を用いた、一以上の条件であってもよい。例えば、条件3)の暑さ指数(WBGT)だけを用いて類似天気情報及び類似天気日時情報を取得するようにしてもよい。
次に、ステップS502において、演算部104は、飲料物決定処理の前に取得された嗜好情報2120(図18)を参照し、ステップS501で販売可能と判別した各飲料物が、類似天気日時情報が示す日時から所定時間内に購入された回数を、当該各飲料物の類似天気時購入回数として計測する。本具体例では、当該所定時間は、1時間であるものとする。
具体的には、演算部104は、図18に示す嗜好情報2120において、ステップS501で販売可能と判別した各飲料物の品名(例えば、緑茶(コールド))が「品名」フィールドに記載されているレコードの「購入日時」フィールドを参照する。そして、演算部104は、当該参照した「購入日時」フィールドに記憶されている日時(例えば、20200414223442、20200414095340、・・・)のうち、各類似天気日時情報が示す日時(例えば、2020年4月14日6時0分0秒)から、所定時間内である日時(例えば、2020年4月14日5時0分0秒から2020年4月14日7時0分0秒)までの間に含まれる当該飲料物の「購入日時」フィールド内の日時の個数を、当該各飲料物の類似天気時購入回数として計測する。
そして、演算部104は、当該計測した類似天気時購入回数(例えば103)を、図33に示す作業用テーブル2600において、「品名」フィールドに当該各飲料物の品名(例えば、緑茶(コールド))が記憶されたレコードの「過去類似天気状態時の嗜好(購入回数)」フィールドに記憶する。
次に、演算部104は、ステップS501で販売可能と判別した各飲料物に関する商品情報(図16)、飲料物決定処理の前に取得された嗜好情報2120(図18)、及び生体情報(図25)に基づき、通信端末100のユーザによる、ステップS502で計測した類似天気時購入回数のうち、当該ユーザの現在の身体状態と類似の身体状態であった過去における当該各飲料物の購入回数(図33の過去類似身体状態時の嗜好(購入回数))が何回であったかを計測する(ステップS503)。
具体的には、ステップS503において、演算部104は、飲料物決定処理の前に取得された生体情報(図25)のうち、直近の測定日時に対応するレコードに含まれる生体情報を通信端末100のユーザの現在の身体状態を示す生体情報(以降、現在生体情報)とする。そして、演算部104は、現在生体情報より過去に測定された生体情報のうち、現在生体情報を用いた以下の二つの条件1)~2)を全て満たす生体情報を、通信端末100のユーザの現在の身体状態と類似の身体状態を示す生体情報(以降、類似生体情報)と判断する。そして、演算部104は、前記生体情報(図25)から、類似生体情報に対応付けられた測定日時情報(以降、類似生体日時情報)を取得する。
条件1)「体温」フィールドが示す体温が、現在生体情報の「体温」フィールドが示す体温から±1℃以内である。
条件2)「体水分率」フィールドが示す体水分率が、現在生体情報の「体水分率」フィールドが示す体水分率から±1%以内である。
例えば、演算部104は、図25に示す生体情報テーブル2300に含まれる四個の生体情報のうち、「測定日時」フィールドに直近の日時「20200414090000」が記憶されたレコードに含まれる生体情報を現在生体情報とする。この場合、図25に示す生体情報テーブル2300に含まれる現在生体情報とは異なる三個の生体情報は、現在生体情報を用いた上記の二つの条件1)~2)を全て満たしている。このため、演算部104は、当該三個の生体情報は類似生体情報であると判断し、図25に示す生体情報テーブル2300に含まれる当該三個の類似生体情報に対応付けられた三個の日時情報「20200414060000」、「20200414070000」、「20200414080000」を類似生体日時情報として取得する。
尚、類似生体情報を判断する条件は、上記の二個の条件1)~2)に限らず、現在生体情報に含まれる「収縮期血圧」、「拡張期血圧」、「心拍数」、「体水分率」、「体温」フィールドのうちの一以上のフィールドが示す値を用いた、一以上の条件であってもよい。例えば、条件1)の体温だけを用いて類似生体情報及び類似生体日時情報を取得するようにしてもよい。
次に、ステップS503において、演算部104は、飲料物決定処理の前に取得された嗜好情報2120(図18)を参照し、ステップS502で取得した類似天気日時情報のうち、類似生体日時情報が示す日時から所定時間内の日時を示す類似天気日時情報の個数を、当該類似天気日時情報に対応する飲料物の類似生体時購入回数として計測する。本具体例では、当該所定時間は、1時間であるものとする。
具体的には、演算部104は、図18に示す嗜好情報2120において、ステップS501で販売可能と判別した各飲料物の品名(例えば、緑茶(コールド))が「品名」フィールドに記載されているレコードの「購入日時」フィールドを参照する。そして、演算部104は、当該参照した「購入日時」フィールドに記憶されている日時に含まれる、ステップS502で取得した、図33に示す作業用テーブル2600の「過去類似天気状態時の嗜好(購入回数)」フィールドが示す類似天気時購入回数である「103」個の類似天気日時情報のうち、各類似天気日時情報が示す日時(例えば、2020年4月14日6時0分0秒)から、所定時間内の日時(例えば、2020年4月14日5時0分0秒から2020年4月14日7時0分0秒)までの日時を示す類似天気日時情報の個数(例えば、89個)を、当該類似天気日時情報に対応する各飲料物(例えば、品名が「緑茶(コールド)」の飲料物)の類似生体時購入回数として計測する。
そして、演算部104は、当該計測した類似生体時購入回数(例えば89)を、図33に示す作業用テーブル2600において、「品名」フィールドに当該各飲料物の品名(例えば、緑茶(コールド))が記憶されたレコードの「過去類似身体状態時の嗜好(購入回数)」フィールドに記憶する。
次に、演算部104は、ステップS502で計測した類似生体時購入回数が多い飲料物から順に、通信端末100の現在地の天気及び通信端末100のユーザの現在の身体状態との関係で通信端末100のユーザの嗜好に適合している可能性が高いものとして、ステップS501で販売可能と判別された各飲料物に対し、類似生体時購入回数が多い飲料物から順に、高い優先順位を割り振る(ステップS504)。
例えば、ステップS501からステップS503までの処理を実行した結果、図33に示すように、作業用テーブル2600の各レコードの「品名」、「販売可否」、「過去の嗜好(購入回数)」、「過去類似天気状態時の嗜好(購入回数)」、「過去類似身体状態時の嗜好(購入回数)」フィールドに、図16に示す各商品情報に含まれる種別情報が示す品名、ステップS501での判別結果、ステップS501で販売可能と判別した各飲料物の購入回数、ステップS502で計測した各飲料物の類似天気時購入回数、ステップS503で計測した、各飲料物の類似天気時購入回数のうちの類似生体時購入回数が記憶されているとする。
この場合、演算部104は、ステップS504において、「過去類似身体状態時の嗜好(購入回数)」フィールドに記憶されている類似生体時購入回数が最大の「89」である、品名が「緑茶(コールド)」の飲料物に、最も高い優先順位「1」を割り振る。そして、演算部104は、当該割り振った優先順位「1」を、作業用テーブル2600における、当該飲料物に対応するレコードの「優先順位」フィールドに記憶する。
次に、演算部104は、「過去類似身体状態時の嗜好(購入回数)」フィールドに記憶されている類似生体時購入回数が次に大きい「14」である、品名が「スポーツドリンク」の飲料物に、優先順位「1」の次に高い優先順位「2」を割り振る。そして、演算部104は、当該割り振った優先順位「2」を、作業用テーブル2600における、当該飲料物に対応するレコードの「優先順位」フィールドに記憶する。
以下同様にして、品名が「炭酸飲料(コールド)」の飲料物に優先順位「3」が割り振られ、品名が「コーヒー2」の飲料物に優先順位「4」が割り振られる。尚、演算部104は、ステップS502で計測した類似生体時購入回数が「0」である、販売可能と判別した飲料物(例えば、品名が「コーヒー1」、「コーヒー3」、「ビール1」の飲料物)に対して、次の優先順位(本具体例では「5」)を割り振る。
また、演算部104は、ステップS501で販売不可能と判別した飲料物(例えば、品名が「ビール2」、「ビール3」の飲料物)に対しては、優先順位を割り振らない。このため、演算部104は、作業用テーブル2600における、販売不可能な飲料物に対応するレコードの「優先順位」フィールドには、ユーザに推薦しないことを示す「-」を記憶する。
尚、第七の実施形態では、演算部104は、ステップS207c(図31)において、ステップS501からステップS504の飲料物決定処理を実行する。そして、演算部104は、図33に示す作業用テーブル2600の「優先順位」フィールドに「1」が記憶されているレコードに対応する飲料物を推薦するメッセージを、図9及び図11に示したプッシュ通知画面800B、800Cに含まれるメッセージ820として、生成する。また、演算部104は、図33に示す作業用テーブル2600の「優先順位」フィールドに「1」が記憶されているレコードに対応する飲料物を表す商品画像を、図9及び図11に示したプッシュ通知画面800B、800Cのアイコン画像840として、生成する。
また、演算部104は、ステップS210c(図31)において、ステップS207c(図31)におけるステップS501からステップS504の実行により得られた、図33に示す作業用テーブル2600を参照し、「優先順位」フィールドに優先順位が記憶されている各レコードに対応する各飲料物を示すタイルオブジェクト901(図12等)を、当該記憶されている優先順位に応じて配置した、ユーザに個別の購買メニュー900を生成する。
尚、上記の飲料物決定処理において、ステップS502とステップS503とを行う順番を入れ替えてもよい。つまり、ステップS501で販売可能と判別した各飲料物の購入回数のうち、類似生体時購入回数が何回であったかを計測後、当該計測した類似生体時購入回数のうち、類似天気時購入回数が何回であったかを計測してもよい。そして、ステップS501で販売可能と判別された各飲料物に対し、類似天気時購入回数が多い飲料物から順に、高い優先順位を割り振るようにしてもよい。
(第八の実施形態)
以下、本開示の第八の実施形態について説明する。第七の実施形態では、通信端末100における事業者Xアプリにおいて、通信端末100のユーザの生体情報を第1サーバ200から取得する例について説明した。第八の実施形態では、通信端末100における事業者Xアプリにおいて、通信端末100のユーザの生体情報を、センサーアプリにおいて取得する点が第七の実施形態と異なる。
第八の実施形態では、通信端末100のメモリ102には、図25に示す生体情報テーブル2300と同構成のテーブルが設けられている。以降、説明の便宜上、当該テーブルを生体情報テーブル2300と記載する。センサーアプリは、生体センサー600において定期的に計測される通信端末100のユーザの生体情報を収集し、当該収集した生体情報を、当該ユーザのユーザID及び当該生体情報が測定された測定日時を示す測定日時情報と対応付けて、生体情報テーブル2300(図25)に時系列に記憶する。
以下、第八の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像について説明する。尚、以降の説明において、第七の実施形態と同じ内容の処理については、適宜説明を省略する。図34は、第八の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像の一例を示すシーケンス図である。
図34に示すように、第八の実施形態では、第七の実施形態におけるステップS204b(図31)に代えて、第一の実施形態と同様にステップS204(図7)が行われる。これに応じて、第一の実施形態と同様に、第1サーバ200においてステップS221(図7)が行われる。その結果、通信端末100のユーザが許諾ユーザであると判断された場合([本人許諾あり])、当該許諾ユーザの嗜好情報が返信され、許諾ユーザではないと判断された場合([それ以外])、個人情報のアクセスが不可能であることを示す情報が返信される。これらの返信された情報は、通信端末100の通信部101によって受信され、演算部104に出力される。
次に、演算部104は、センサーアプリを実行することで、メモリ102に設けられた生体情報テーブル2300(図25)において通信端末100のユーザのユーザIDを含むレコードを、当該ユーザの生体情報として取得する(ステップS206b)。以降は、第七の実施形態と同様、ステップS205以降の処理が行われる。
尚、第八の実施形態では、ステップS207cにおいて、演算部104は、ビーコン信号が受信される度にステップS202で取得された、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報の各組み合わせ、ステップS221で返信され、通信部101を介して取得した嗜好情報、ステップS205で取得した嗜好情報、ステップS206bで取得した生体情報、ステップS206で取得された天気情報を用いて、第七の実施形態と同様の飲料物決定処理(ステップS501~S504(図32))を実行する。ステップS210cでは、演算部104は、当該ステップS207cにおける飲料物決定処理(ステップS501~S504(図32))の実行により得られた作業用テーブル2600(図33)を参照して、購買メニュー900を生成する。
(第九の実施形態)
以下、本開示の第九の実施形態について説明する。第七の実施形態では、通信端末100における事業者Xアプリにおいて、第1サーバ200から通信端末100のユーザの生体情報を取得し、第2サーバ500から通信端末100の現在地の天気情報を取得し、プッシュ通知画面800及びユーザに個別の購買メニュー900を生成し、通信端末100のユーザによる飲料物の購入情報を第1サーバ200に通知する例について説明した。
第九の実施形態では、事業者Xアプリを提供する事業者管理サーバ300において、第1サーバ200から通信端末100のユーザの生体情報を取得し、第2サーバ500から通信端末100の現在地の天気情報を取得し、プッシュ通知画面800及びユーザに個別の購買メニュー900を生成し、通信端末100のユーザによる飲料物の購入情報を第1サーバ200に通知する点が第七の実施形態と異なる。
第九の実施形態では、第1サーバ200において、許諾ユーザが所有する通信端末100の現在地の天気情報の履歴2210(図20)が、当該許諾ユーザの個人情報として管理されているものとする。
以下、第九の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像について説明する。尚、以降の説明において、第七の実施形態と同じ内容の処理については、適宜説明を省略する。図35は、第九の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像の一例を示すシーケンス図である。
図35に示すように、第七の実施形態と同様、自動販売機管理システムが備える各自動販売機700の近接通信部707は、定期的にビーコン信号を発信する(ステップS271)。
通信端末100では、事業者Xアプリが実行されることで、第七の実施形態と同様、ステップS201が行われる。これにより、ビーコン信号の発信源である自動販売機700までの距離とそのビーコン信号の発信方向を示す情報がメモリ102に記憶される。また、ステップS202が行われ、自動販売機700を識別する識別情報、種別情報及び在庫情報を含む商品情報がメモリ102に記憶される。
ステップS202の後、演算部104は、メモリ102に通信端末100のユーザの嗜好情報が記憶されている場合([嗜好情報保有])、メモリ102に記憶されている、通信端末100のユーザの嗜好情報を取得する(ステップS205a)。
次に、演算部104は、通信部101を制御して、メモリ102に記憶されている、ユーザIDを含む通信端末100を識別する識別情報と、ステップS201で取得された、ビーコン信号の発信源である各自動販売機700までの距離とビーコン信号の発信方向を示す情報と、ステップS205aで取得された嗜好情報と、ステップS202で取得されたビーコン信号の発信源である各自動販売機700の識別情報及び商品情報とを、事業者管理サーバ300へ送信する(ステップS203a)。
これに応じて、事業者管理サーバ300では、演算部302が、通信部301を介して取得した自動販売機700の識別情報及び商品情報に基づき、メモリ303に記憶されている、当該識別情報に対応する自動販売機700の商品情報を更新する。
このようにして、通信端末100の近接通信部107が、自動販売機700の近接通信部707から発信されたビーコン信号を受信する度に、当該受信を契機にステップS201からステップS203aまでの処理が繰り返される。
尚、通信端末100の近接通信部107が、複数の自動販売機700の近接通信部707から発信されたビーコン信号を受信した場合に、演算部104が各ビーコン信号の受信に応じてステップS201及びステップS202のみを実行し、ステップS205a及びステップS203aをそれぞれ一度だけ行うようにしてもよい。これにより、演算部104は、当該一度のステップS203aにおいて、ユーザIDを含む通信端末100を識別する識別情報と、ステップS205aで取得された嗜好情報と、各ステップS201及びステップS202で取得された情報と、をまとめて事業者管理サーバ300へ送信するようにしてもよい。
次に、事業者Xアプリを提供する事業者Xと第1サーバ200の管理事業者とが提携し、事業者Xが第1サーバ200に記憶されている各ユーザの個人情報を取得することが許可されているとする。この場合([事業者間提携済])、事業者管理サーバ300の演算部302は、通信部301を制御して、通信端末100から取得した通信端末100を識別する識別情報とともに、当該識別情報に含まれるユーザIDで識別されるユーザの嗜好情報及び生体情報と当該ユーザが所有する通信端末100の現在地の天気情報の履歴2210(図20)を要求する信号を、第1サーバ200に送信する(ステップS231e)。
第1サーバ200では、通信部201がステップS231eで送信された、通信端末100を識別する識別情報(ユーザを識別するユーザIDを含む)、並びに、ユーザの嗜好情報及び生体情報と前記天気情報の履歴2210(図20)の送信を要求する信号を受信すると、演算部202によってステップS221eが行われる(ステップS221e)。
具体的には、ステップS221eにおいて、演算部202は、通信部201が受信した識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザが許諾ユーザであると判断した場合([本人許諾あり])、通信部201を制御して、メモリ203から取得した、当該許諾ユーザの嗜好情報及び生体情報と前記天気情報の履歴2210(図20)とを、事業者管理サーバ300に返信させる。一方、演算部202は、許諾ユーザではないと判断した場合([それ以外])、通信部201を制御して、個人情報のアクセスが不可能であることを示す情報を事業者管理サーバ300に返信させる。これらの返信された情報は、事業者管理サーバ300の通信部301によって受信され、演算部302に出力される。
尚、演算部202は、許諾ユーザではないと判断した場合([それ以外])に、通信部201を制御して、事業者管理サーバ300による個人情報の読み出しを許可するか否かを確認するメッセージを、事業者管理サーバ300から取得した識別情報が示す通信端末100に送信させてもよい。これに応じて、演算部202は、通信部201を介して、通信端末100から許可する旨の返信を取得したとする。この場合、演算部202は、ステップS221eで受信された識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザの嗜好情報及び生体情報と前記天気情報の履歴2210(図20)とをメモリ203から取得してもよい。そして、演算部202は、当該取得した情報を通信部201によって事業者管理サーバ300に返信させてもよい。
次に、演算部302は、通信端末100の現在地の天気情報を取得するため、ステップS233を行う(ステップS233)。
具体的には、ステップS233において、演算部302は、メモリ303から、通信端末100から受信した何れか一の自動販売機700の識別情報に対応付けられている、当該何れか一の自動販売機700が設置されている位置を示す位置情報を取得する。これにより、演算部302は、通信端末100の現在地を示す位置情報として、通信端末100の近傍に存在する当該何れか一の自動販売機700が設置されている位置を示す位置情報を取得する。
そして、演算部302は、通信部301を制御して、当該取得した位置情報とともに、第2サーバ500に、当該位置情報が示す位置を含む地域の天気情報の取得を要求する信号を送信する。これに応じて、第2サーバ500から前記何れか一の自動販売機700が設置されている位置を含む地域の天気情報が返信されると、演算部302は、通信部301を介して、当該返信された天気情報を通信端末100の現在地の天気情報として取得する。
尚、演算部302は、ステップS233において、通信部301を制御して、通信端末100の現在地の位置情報とともに、第2サーバ500に、当該位置情報が示す位置を含む地域の天気情報を要求する信号を送信するようにしてもよい。これにより、演算部302は、直接的に、通信端末100の現在地の天気情報を第2サーバ500から取得してもよい。通信端末100の現在地の位置情報は、ステップS203aにおいて、演算部104が、通信部101を制御して、ユーザIDを含む通信端末100を識別する識別情報等とともに事業者管理サーバ300へ送信するようにすればよい。演算部302は、通信部301を介して、当該送信された通信端末100の現在地の位置情報を取得すればよい。
尚、第2サーバ500の演算部502は、第一の実施形態と同様、通信部501を介して通信端末100の現在地の天気情報の取得を要求する信号を受信すると、メモリ503から、当該信号に含まれる位置情報が示す位置を含む地域の天気情報のうち、例えば最も直近の日時を示す日時情報に対応付けられた天気情報を読み出して通信部501に返信させる。ただし、これに限らず、演算部502は、メモリ503に記憶されている、通信部501が受信した信号に含まれる位置情報が示す位置を含む地域の天気情報のうち、例えば、前記信号の受信時から過去の所定期間を示す日時情報に対応付けられた一以上の天気情報を読み出して、通信部501に返信させてもよい。
また、通信端末100の現在地の天気情報が、ステップS221eにて事業者管理サーバ300が第1サーバ200から取得した天気情報に含まれる場合、ステップS233を実施しなくてもよい。また、ステップS221eにて事業者管理サーバ300が第1サーバ200から取得した天気情報の中で「日時情報」フィールドにある最も新しい日時情報が十分に現在時刻と近い場合(例えば、現在時刻から1時間以内や、15分以内の場合)は、その最も新しい日時情報に対応する天気情報を通信端末100の現在地の天気情報として扱い、ステップS233を実施しなくてもよい。
次に、演算部302は、これまでのステップで取得した、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報との各組み合わせ、嗜好情報、生体情報並びに天気情報に基づき、プッシュ通知画面800を生成する(ステップS234c)。ここで、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報との各組み合わせは、ステップS203aで送信され、通信部301を介して取得されたものを示す。嗜好情報は、ステップS203aで送信され、通信部301を介して取得された嗜好情報及びステップS221eで返信され、通信部301を介して取得された嗜好情報を示す。天気情報は、ステップS221eで返信され、通信部301を介して取得された天気情報の履歴2210(図20)及びステップS233で取得された天気情報を示す。
第九の実施形態では、ステップS234cにおいて、演算部302は、上記の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報との各組み合わせ、嗜好情報、生体情報並びに天気情報を用いて飲料物決定処理(ステップS501~S504(図32))を実行する。これにより、演算部302は、作業用テーブル2600(図33)の「優先順位」フィールドに「1」が記憶されているレコードに対応する飲料物を推薦するメッセージを、図9及び図11に示したプッシュ通知画面800B、800Cに含まれるメッセージ820として、生成する。また、演算部302は、作業用テーブル2600(図33)の「優先順位」フィールドに「1」が記憶されているレコードに対応する飲料物を表す商品画像を、図9及び図11に示したプッシュ通知画面800B、800Cのアイコン画像840として、生成する。
次に、演算部302は、通信部301を制御して、ステップS234cで生成したプッシュ通知画面800を示す情報を通信端末100に送信する(ステップS235)。
一方、通信端末100において、演算部104は、ステップS235で送信されたプッシュ通知画面800を示す情報を通信部101を介して取得すると、当該取得した情報が示すプッシュ通知画面800を通信端末100のディスプレイ105に表示する(ステップS208a)。
演算部104は、ステップS208aでプッシュ通知画面800を表示した後、所定時間以上、近接通信部107によるビーコン信号の受信を検知しなかった場合([所定時間以上ビーコン受信なし])、プッシュ通知画面800の表示を消去する処理を行い、プッシュ通知画面800を非表示にする。そして、演算部104は、処理を終了する(ステップS209)。演算部104は、処理を終了すると、近接通信部107によるビーコン信号の受信を待機する状態に戻る。
一方、ユーザが操作部106を用いてプッシュ通知画面を選択する操作(例えば、タッチ操作)を行った場合([プッシュ通知画面選択])、演算部104は、通信部101を制御して、通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900の生成を要求する信号を事業者管理サーバ300に送信する(ステップS210a)。当該ユーザに個別の購買メニュー900の生成を要求する信号は、事業者管理サーバ300の通信部301によって受信され、演算部302に出力される。
演算部302は、通信部301を介してステップS210aで送信された通信端末100のユーザに個別の購買メニューの生成を要求する信号を取得すると、ステップS234cで用いた自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報との各組み合わせ、嗜好情報、生体情報並びに天気情報に基づき、通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900を生成する(ステップS236c)。
第九の実施形態では、ステップS236cにおいて、演算部302は、ステップS234cにおける、上記の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報との各組み合わせ、嗜好情報、生体情報並びに天気情報を用いた飲料物決定処理(ステップS501~S504(図32))の実行により得られた作業用テーブル2600(図33)を参照する。そして、演算部302は、「優先順位」フィールドに優先順位が記憶されている各レコードに対応する各飲料物を示すタイルオブジェクト901(図12等)を、当該記憶されている優先順位に応じて配置した購買メニュー900を生成する。
次に、演算部302は、通信部301を制御して、ステップS236cで生成した通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900を示す情報を通信端末100に送信する(ステップS237)。
一方、通信端末100において、演算部104は、ステップS237で送信された通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900を示す情報を通信部101を介して取得すると、当該取得した情報が示す通信端末100のユーザに個別の購買メニュー900を通信端末100のディスプレイ105に表示する(ステップS211a)。
ステップS211aの後、第七の実施形態と同様、ステップS212~ステップS213及びステップS272が行われ、ユーザが購入した飲料物がユーザに提供される。
通信端末100の演算部104は、ステップS213の後、通信部101を制御して、飲料物の購入情報を事業者管理サーバ300に送信する(ステップS214a)。これにより、事業者管理サーバ300では、ステップS214aで送信された飲料物の購入情報が通信部301によって受信され、演算部302に出力される。飲料物の購入情報には、通信端末100のユーザのユーザIDと、当該ユーザが飲料物を購入した日時を示す日時情報と、当該ユーザが飲料物を購入した自動販売機700を識別する識別情報と、当該ユーザが購入した飲料物の種別を示す種別情報と、が含まれる。
事業者管理サーバ300の演算部302は、通信部301から飲料物の購入情報を取得すると、当該取得した飲料物の購入情報ともに、通信端末100のユーザの購入履歴情報の履歴の更新を要求する信号を、通信部301によって第1サーバ200に送信させる(ステップS238)。これに応じて、第1サーバ200では、第七の実施形態と同様、ステップS222が行われ、通信端末100のユーザが許諾ユーザである場合、メモリ203に記憶されている当該許諾ユーザの購入履歴情報が更新される。
(第十の実施形態)
以下、本開示の第十の実施形態について説明する。第九の実施形態では、事業者管理サーバ300において、通信端末100のユーザの生体情報を第1サーバ200から取得する例について説明した。第十の実施形態では、事業者管理サーバ300において、通信端末100におけるセンサーアプリに通信端末100のユーザの生体情報の送信を要求して、センサーアプリから当該生体情報を取得する点が第九の実施形態と異なる。
第十の実施形態では、通信端末100のメモリ102には、第八の実施形態と同様に、図25に示す生体情報テーブル2300と同構成のテーブルが設けられている。以降、説明の便宜上、当該テーブルを生体情報テーブル2300と記載する。センサーアプリは、第八の実施形態と同様に、生体センサー600において定期的に計測される通信端末100のユーザの生体情報を収集し、当該収集した生体情報を、当該ユーザのユーザID及び当該生体情報が測定された測定日時を示す測定日時情報と対応付けて、生体情報テーブル2300(図25)に時系列に記憶する。
以下、第十の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像について説明する。尚、以降の説明において、第九の実施形態と同じ内容の処理については、適宜説明を省略する。図36は、第十の実施形態における自動販売機管理システムの処理の全体像の一例を示すシーケンス図である。
図36に示すように、第十の実施形態では、第九の実施形態におけるステップS231e(図35)に代わり、ステップS231が行われる。
具体的には、事業者Xアプリを提供する事業者Xと第1サーバ200の管理事業者とが提携し、事業者Xが管理サーバ300から第1サーバ200に記憶されている各ユーザの個人情報を取得することが許可されているとする。この場合([事業者間提携済])、事業者管理サーバ300の演算部302は、通信部301を制御して、通信端末100から取得した通信端末100を識別する識別情報とともに、当該識別情報に含まれるユーザIDで識別されるユーザの嗜好情報及び当該ユーザが所有する通信端末100の現在地の天気情報の履歴2210(図20)の送信を要求する信号を、第1サーバ200に送信する(ステップS231)。
第1サーバ200では、通信部201がステップS231で送信された、通信端末100を識別する識別情報(ユーザを識別するユーザIDを含む)、並びに、ユーザの嗜好情報及び前記天気情報の履歴2210(図20)の送信を要求する信号を受信すると、第九の実施形態におけるステップS221e(図35)に代わり、演算部202によってステップS221aが行われる(ステップS221a)。
具体的には、ステップS221aにおいて、演算部202は、通信部201が受信した識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザが許諾ユーザであると判断した場合([本人許諾あり])、通信部201を制御して、メモリ203から取得した当該許諾ユーザの嗜好情報及び前記天気情報の履歴を事業者管理サーバ300に返信させる。一方、演算部202は、許諾ユーザではないと判断した場合([それ以外])、通信部201を制御して、個人情報のアクセスが不可能であることを示す情報を事業者管理サーバ300に返信させる。これらの返信された情報は、事業者管理サーバ300の通信部301によって受信され、演算部302に出力される。
尚、演算部202は、許諾ユーザではないと判断した場合([それ以外])に、通信部201を制御して、事業者管理サーバ300による個人情報の読み出しを許可するか否かを確認するメッセージを、事業者管理サーバ300から取得した識別情報が示す通信端末100に送信させてもよい。これに応じて、演算部202は、通信部201を介して、通信端末100から許可する旨の返信を取得したとする。この場合、演算部202は、ステップS231で受信された識別情報に含まれるユーザIDが示すユーザの個人情報に含まれる嗜好情報及び前記天気情報の履歴2210(図20)をメモリ203から取得してもよい。そして、演算部202は、当該取得した情報を通信部201によって事業者管理サーバ300に返信させてもよい。
次に、演算部302は、ステップS203aで取得された通信端末100を識別する識別情報に含まれる端末IDが示す通信端末100に、当該通信端末100のユーザの生体情報の送信を要求し、これに応じて返信された当該通信端末100のユーザの生体情報を取得する(ステップS239)。
具体的には、ステップS239において、演算部302は、通信部301を制御して、ステップS203aで取得された通信端末100を識別する識別情報に含まれる端末IDが示す通信端末100に対して、当該通信端末100のユーザの生体情報の送信を要求する信号を送信する。当該通信端末100では、通信部101が当該通信端末100のユーザの生体情報の送信を要求する信号を受信すると、演算部104に当該受信の旨を通知する。演算部104は、当該通知を受けると、センサーアプリを実行することで、メモリ102に設けられた生体情報テーブル2300(図25)において通信端末100のユーザのユーザIDを含むレコードを、当該ユーザの生体情報として取得する。そして、演算部104は、当該取得した生体情報を通信部101によって返信させる。これに応じて、事業者管理サーバ300の演算部302は、当該通信端末100から返信された当該通信端末100のユーザの生体情報を、通信部301を介して取得する。以降は、第九の実施形態と同様、ステップS233以降の処理が行われる。
尚、第十の実施形態では、ステップS234cにおいて、演算部302は、ステップS203aで送信され、通信部301を介して取得された、自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報との各組み合わせ、ステップS203aで送信され、通信部301を介して取得された嗜好情報及びステップS221aで返信され、通信部301を介して取得された嗜好情報、ステップS239で取得した生体情報、並びに、ステップS221aで返信され、通信部301を介して取得された天気情報の履歴2210(図20)及びステップS233で取得された天気情報を用いて、飲料物決定処理(ステップS501~S504(図32))を実行する。
また、通信端末100の現在地の天気情報が、ステップS221aにて事業者管理サーバ300が第1サーバ200から取得した天気情報に含まれる場合、ステップS233を実施しなくてもよい。また、ステップS221aにて事業者管理サーバ300が第1サーバ200から取得した天気情報の中で「日時情報」フィールドにある最も新しい日時情報が十分に現在時刻と近い場合(例えば、現在時刻から1時間以内や、15分以内の場合)は、その最も新しい日時情報に対応する天気情報を通信端末100の現在地の天気情報として扱い、ステップS233を実施しなくてもよい。
ステップS236cでは、演算部104は、当該ステップS234cにおける、上記の自動販売機700の識別情報と商品情報に含まれる種別情報及び在庫情報との各組み合わせ、嗜好情報、生体情報並びに天気情報とを用いた飲料物決定処理(ステップS501~S504(図32))の実行により得られた作業用テーブル2600(図33)を参照して、購買メニュー900を生成する。
第七の実施形態乃至第十の実施形態には、以下に示す本開示の他の態様が含まれる。
本開示の他の第一の態様に係る制御方法は、通信端末において実行される制御方法であって、
前記通信端末のコンピュータに対し、
飲料物の自動販売機から発信されるビーコン信号の受信を契機に近距離無線通信を用いて前記飲料物の自動販売機から、i)前記自動販売機を識別する識別情報、ii)前記自動販売機に格納された複数の飲料物の各種別を示す種別情報、及びiii)前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の各在庫数を示す在庫情報を取得する処理と、
前記通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報を取得する処理と、
ネットワークを介して前記通信端末の現在地の天気情報を取得する処理と、
前記ユーザの現在の生体情報を取得する処理と、
前記識別情報、前記種別情報、前記在庫情報、前記嗜好情報、前記天気情報及び前記生体情報に基づき、前記識別情報が示す前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の中から、前記天気情報が示す前記通信端末の現在地の天気及び前記生体情報が示す前記ユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す前記ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を推薦するプッシュ通知画面を生成する処理と、
前記プッシュ通知画面を前記通信端末のディスプレイに表示する処理と、を実行させるものである。
なお、上記の「ネットワークを介して前記通信端末の現在地の天気情報を取得する」とは、ネットワークを介して前記識別情報が示す前記自動販売機の設置位置に対応する天気情報を取得し、これを前記通信端末の現在地の天気情報として取得することを含む。
本態様によると、ユーザが飲料物の自動販売機の前を通り過ぎるだけで、ユーザの購買意図によらず、ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を推薦するプッシュ通知画面が前記ユーザの通信端末のディスプレイに表示される。
前記飲料物の自動販売機の購買メニューが表示されるのではなく、購買メニューを表示させるためのプッシュ通知画面が表示されるに過ぎない。そのため、ユーザに購買意図がないにも関わらず前記自動販売機の購買メニューが表示される煩わしさを軽減できる。
前記プッシュ通知画面は、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報、前記通信端末の現在地の天気情報、及び前記ユーザの現在の身体状態を加味して生成されるため、前記ユーザが前記自動販売機の前を通り過ぎる又はその近くに居る、そのタイミングにおいて前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
前記推薦された飲料物を購買する際には、前記ユーザの意思に基づいて前記購買メニューを表示させるので、前記購買メニューを表示させるか否かの判断については前記ユーザが主導権を握ることになる。
これにより、前記ユーザの意図に反して前記飲料物の購買メニューが前記通信端末のディスプレイに表示される煩わしさを軽減しつつ、前記ユーザが前記自動販売機の前を通り過ぎる、そのタイミングにおける前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
上記制御方法において、前記プッシュ通知画面は、前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の中から、前記少なくとも一の飲料物を購入させる購買メニューを前記通信端末のディスプレイに表示させるために用いられてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザは、そのままプッシュ通知画面を用いて、前記ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を購入させる購買メニューを、前記ディスプレイに表示させることができる。これにより、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザに、自身の嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を迅速に購入させることができる。
上記制御方法において、前記通信端末の前記ディスプレイに表示された前記プッシュ通知画面が選択されると、前記種別情報、前記在庫情報、前記嗜好情報、前記天気情報及び前記生体情報に基づき、前記識別情報が示す前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の中から、前記天気情報が示す前記通信端末の現在地の天気及び前記生体情報が示す前記ユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す前記ユーザの嗜好に適合した順位に応じて、前記嗜好に適合した飲料物を表示する前記ユーザに個別の購買メニューを生成する処理と、
前記個別の購買メニューを前記通信端末の前記ディスプレイに表示する処理と、を更に実行させてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザは、プッシュ通知画面を選択することで、現在地の天気及び現在の自身の身体状態との関係で、自身の嗜好に適合した順位に応じて前記嗜好に適合した飲料物を表示する、前記個別の購買メニューを前記ディスプレイに表示させることができる。これにより、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザに、そのときの天気及び自身の身体状態における自身の嗜好に適合した飲料物を、自身の嗜好に適合している順番に沿って、閲覧及び購入させることができる。
上記制御方法において、前記飲料物の自動販売機から発信される前記ビーコン信号の発信方向を示す方向表示を、前記プッシュ通知画面が表示されている前記ディスプレイに表示させる処理と、を更に実行させてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面が表示されている前記ディスプレイに、飲料物の自動販売機から発信されるビーコン信号の発信方向を示す方向表示が表示される。このため、通信端末のユーザに、プッシュ通知画面で推薦されている飲料物の自動販売機が存在する方向を容易に把握させることができる。
上記制御方法において、前記飲料物の自動販売機から発信される前記ビーコン信号の発信方向を示す方向表示を、前記個別の購買メニューが表示されている前記ディスプレイに表示させる処理と、を更に実行させてもよい。
本態様によれば、個別の購買メニューが表示されている前記ディスプレイに、飲料物の自動販売機から発信されるビーコン信号の発信方向を示す方向表示が表示される。このため、通信端末のユーザに、個別の購買メニューに表示されている飲料物を格納している自動販売機が存在する方向を容易に把握させることができる。
上記制御方法において、前記飲料物の自動販売機から発信されるビーコン信号を受信する処理と、所定時間前記ビーコン信号の受信を検知しなかった場合、前記プッシュ通知画面の表示を消去する処理と、を実行させてもよい。
本態様によれば、所定時間、飲料物の自動販売機から発信されるビーコン信号の受信を検知しなかった場合、プッシュ通知画面の表示が消去される。このため、ユーザが前記ビーコン信号を受信できない場所まで移動してから所定時間が経過し、当該ユーザが前記自動販売機で飲料物を購入する意思がないと考えられるときに、飲料物を推薦するプッシュ通知画面が無駄に前記ディスプレイに表示されることを回避できる。
上記制御方法において、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報は前記ユーザの個人情報を格納する第1サーバに格納され、前記第1サーバから取得されてもよい。
本態様によれば、通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報は、前記ユーザの個人情報を格納する第1サーバから取得される。このため、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報を格納するために必要な構成を通信端末に設けることを省略できる。
上記制御方法において、前記通信端末の現在地の天気情報は、前記天気情報を格納する第2サーバから取得されてもよい。
なお、上記の「前記通信端末の現在地の天気情報」は、前記識別情報が示す前記自動販売機の設置位置に対応する天気情報を含む。また、上記の「前記天気情報を格納する第2サーバ」は、前記ユーザの個人情報として、前記ユーザが所有する前記通信端末の現在地の天気情報の履歴を格納する第1サーバを含む。
本態様によれば、通信端末の現在地の天気情報は、前記天気情報を格納する第2サーバから取得される。このため、通信端末の現在地の天気情報を格納するために必要な構成を通信端末に設けることを省略できる。
上記制御方法において、前記通信端末の現在地の天気情報は、気温、湿度、暑さ指数、日照量又は天候の中の少なくとも一つを含んでもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面は、通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報及び通信端末の現在地の気温、湿度、暑さ指数、日照量又は天候の中の少なくともいずれか1つを加味して生成される。このため、前記ユーザが自動販売機の近くに居るときの、気温、湿度、暑さ指数、日照量又は天候の中の少なくとも一つにおける前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
上記制御方法において、前記ユーザの現在の生体情報は、前記第1サーバに格納され、前記第1サーバから取得されてもよい。
本態様によれば、通信端末のユーザの現在の生体情報は、前記ユーザの個人情報を格納する第1サーバから取得される。このため、前記ユーザの現在の生体情報を格納するために必要な構成を通信端末に設けることを省略できる。
上記制御方法において、前記ユーザの現在の生体情報は、前記通信端末に備えられた生体センサーから取得されてもよい。
本態様によれば、通信端末のユーザの現在の生体情報は、前記通信端末に備えられた生体センサーから取得される。このため、通信端末の現在地におけるユーザの現在の生体情報を取得することができる。
上記制御方法において、前記ユーザの現在の生体情報は、前記通信端末と通信可能な生体センサーから、前記通信端末を介して取得されてもよい。
本態様によれば、通信端末のユーザの現在の生体情報は、前記通信端末と通信可能な生体センサーから、前記通信端末を介して取得される。このため、生体センサーが通信端末から離れた場所にある場合でも、ユーザの現在の生体情報を取得することができる。
上記制御方法において、前記生体情報は、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率、又は体温の中の少なくとも一つに関する情報を含んでもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面は、通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報及び通信端末の現在地の天気と、前記ユーザの収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率又は体温の中の少なくとも一つを加味して生成される。このため、前記ユーザが自動販売機の近くに居るときの、周辺天候に加えて、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率又は体温の中の少なくとも一つに適した、前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
本開示は、上述した他の第一の態様に係る制御方法に含まれる特徴的な各構成をコンピュータに実行させるプログラム、或いはこのプログラムによって動作する通信端末として実現することもできる。また、このようなコンピュータプログラムを、CD-ROM等のコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体あるいはインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは、言うまでもない。
本開示の他の第二の態様に係る制御方法は、通信端末において実行される制御方法であって、
前記通信端末のコンピュータに対し、
飲料物の第1自動販売機から発信される第1ビーコン信号の受信を契機に近距離無線通信を用いて前記飲料物の第1自動販売機から、i)前記第1自動販売機を識別する第1識別情報、ii)前記第1自動販売機に格納された第1飲料物群の各種別を示す第1種別情報、及びiii)前記第1自動販売機に格納された前記第1飲料物群の各在庫数を示す第1在庫情報を取得する処理と、
飲料物の第2自動販売機から発信される第2ビーコン信号の受信を契機に近距離無線通信を用いて前記飲料物の第2自動販売機から、i)前記第2自動販売機を識別する第2識別情報、ii)前記第2自動販売機に格納された第2飲料物群の各種別を示す第2種別情報、及びiii)前記第2自動販売機に格納された前記第2飲料物群の各在庫数を示す第2在庫情報を取得する処理と、
前記通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報を取得する処理と、
前記ユーザの現在の生体情報を取得する処理と、
ネットワークを介して前記通信端末の現在地の天気情報を取得する処理と、
前記第1識別情報、前記第1種別情報、前記第1在庫情報、前記第2識別情報、前記第2種別情報、前記第2在庫情報、前記嗜好情報、前記天気情報及び前記生体情報に基づき、前記第1識別情報が示す前記第1自動販売機に格納された前記第1飲料物群及び前記第2識別情報が示す前記第2自動販売機に格納された前記第2飲料物群の中から、前記天気情報が示す前記通信端末の現在地の天気及び前記生体情報が示す前記ユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す前記ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を推薦するプッシュ通知画面を生成する処理と、
前記プッシュ通知画面を前記通信端末のディスプレイに表示する処理と、を実行させるのである。
本態様によると、例えば、複数台並んで又は近接して設置されている第1飲料物群を販売する第1自動販売機及び第2飲料物群を販売する第2自動販売機の前を、ユーザが通り過ぎるだけで、ユーザの購買意図によらず、ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を推薦するプッシュ通知画面が前記ユーザの通信端末のディスプレイに表示される。
前記第1飲料物群の自動販売機の第1購買メニュー及び前記第2飲料物群の自動販売機の第2購買メニューが表示されるのではなく、購買を推薦するためのプッシュ通知画面が表示されるに過ぎない。そのため、ユーザに購買意図がないにも関わらず前記第1購買メニュー及び前記第2購買メニューが表示される煩わしさを軽減できる。
前記プッシュ通知画面は、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報、前記通信端末の現在地の天気情報及び前記ユーザの現在の身体状態を加味して生成されるため、前記第1自動販売機に格納された第1飲料物群及び前記第2自動販売機に格納された第2飲料物群の両方の中から、前記ユーザが前記第1自動販売機及び前記第2自動販売機の前を通り過ぎる、又はその近くに居る、そのタイミングにおいて前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
前記推薦された飲料物を購買する際には、前記ユーザの意思に基づいて前記第1購買メニュー及び前記第2購買メニューを表示させるので、前記購買メニューを表示させるか否かの判断については前記ユーザが主導権を握ることになる。
これにより、前記ユーザの意図に反して前記飲料物の購買メニューが前記通信端末のディスプレイに表示される煩わしさを軽減しつつ、複数台並んで設置されている、第1飲料物群を販売する第1自動販売機及び第2飲料物群を販売する第2自動販売機の前を前記ユーザが通り過ぎる、そのタイミングにおける前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
上記制御方法において、前記プッシュ通知画面は、前記第1自動販売機に格納された前記第1飲料物群及び前記第2自動販売機に格納された前記第2飲料物群の中から、前記少なくとも一の飲料物を購入させる購買メニューを前記通信端末のディスプレイに表示させるために用いられてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザは、そのままプッシュ通知画面を用いて、前記第1自動販売機に格納された前記第1飲料物群及び前記第2自動販売機に格納された前記第2飲料物群の中から、前記ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を購入させる購買メニューを、前記ディスプレイに表示させることができる。これにより、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザに、自動販売機に個別の購買メニューを表示させる手間をかけさせずに、自身の嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を迅速に購入させることができる。
上記制御方法において、前記通信端末の前記ディスプレイに表示された前記プッシュ通知画面が選択されると、前記第1種別情報、前記第1在庫情報、前記第2種別情報、前記第2在庫情報、前記嗜好情報、前記天気情報及び前記生体情報に基づき、前記第1識別情報が示す前記第1自動販売機に格納された前記第1飲料物群及び前記第2識別情報が示す前記第2自動販売機に格納された前記第2飲料物群の中から、前記天気情報が示す前記通信端末の現在地の天気及び前記生体情報が示す前記ユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す前記ユーザの嗜好に適合した順位に応じて、前記嗜好に適合した飲料物を表示する前記ユーザに個別の購買メニューを生成する処理と、
前記個別の購買メニューを前記通信端末の前記ディスプレイに表示する処理と、を更に実行させてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザは、プッシュ通知画面を選択することで、現在地の天気及び現在の自身の身体状態との関係で自身の嗜好に適合した順位に応じて前記嗜好に適合した飲料物を表示する、前記個別の購買メニューを前記ディスプレイに表示させることができる。これにより、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザに、そのときの天気及び自身の身体状態における自身の嗜好に適合した飲料物を、自身の嗜好に適合している順番を意識させながら、購入させることができる。
上記制御方法において、前記第1自動販売機から発信される前記第1ビーコン信号の発信方向を示す第1方向表示又は前記第2自動販売機から発信される前記第2ビーコン信号の発信方向を示す第2方向表示の少なくとも一方を、前記プッシュ通知画面が表示されている前記ディスプレイに表示させる処理と、を更に実行させてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面が表示されている前記ディスプレイに、前記第1自動販売機から発信される第1ビーコン信号の発信方向を示す第1方向表示又は前記第2自動販売機から発信される第2ビーコン信号の発信方向を示す第2方向表示の少なくとも一方が表示される。このため、通信端末のユーザに、プッシュ通知画面で推薦されている前記第1自動販売機又は前記第2自動販売機の少なくとも一方が存在する方向を容易に把握させることができる。
また、上記制御方法において、前記プッシュ通知画面に一の飲料物を表示する場合、前記一の飲料物を格納している前記自動販売機から発信されるビーコン信号の発信方向を示す方向表示を合わせて表示するようにしてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面にて推薦される飲料物を格納した自動販売機の方向を容易に把握させることができる。
上記制御方法において、前記ディスプレイに表示された前記個別の購買メニューを用いて一の飲料物が選択された場合、
前記第1自動販売機又は前記第2自動販売機の中の前記一の飲料物を格納しているいずれか一方から発信される前記第1ビーコン信号又は前記第2ビーコン信号のいずれか一方の発信方向に基づき、前記第1自動販売機又は前記第2自動販売機の中の前記一の飲料物を格納しているいずれか一方を示す方向表示を、前記個別の購買メニューが表示されている前記ディスプレイに表示させる処理と、を更に実行させてもよい。
本態様によれば、前記個別の購買メニューを用いて一の飲料物が選択された場合、個別の購買メニューが表示されている前記ディスプレイに、前記第1自動販売機又は前記第2自動販売機の中の前記一の飲料物を格納しているいずれか一方を示す方向表示が表示される。このため、通信端末のユーザに、個別の購買メニューを用いて選択された一の飲料物を格納している自動販売機が存在する方向を容易に把握させることができる。
本開示は、上述した他の第二の態様に係る制御方法に含まれる特徴的な各構成をコンピュータに実行させるプログラム、或いはこのプログラムによって動作する通信端末として実現することもできる。また、このようなコンピュータプログラムを、CD-ROM等のコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体あるいはインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは、言うまでもない。
本開示の他の第三の態様に係る情報提供方法は、飲料物の自動販売機の在庫情報を管理する自動販売機管理システムにおける情報提供方法であって、
ネットワークを介して通信端末から、i)前記通信端末を識別する第1識別情報、ii)前記自動販売機を識別する第2識別情報、iii)前記自動販売機に格納された複数の飲料物の各種別を示す種別情報、及びiv)前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の各在庫数を示す前記在庫情報を取得し、前記通信端末においてii)前記第2識別情報、iii)前記種別情報及びiv)前記在庫情報は、前記飲料物の自動販売機から発信されるビーコン信号の受信を契機に近距離無線通信を用いて前記飲料物の自動販売機から取得され、
前記通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報を取得し、
ネットワークを介して前記通信端末の現在地の天気情報を取得し、
前記ネットワークを介して前記ユーザの現在の生体情報を取得し、
前記第2識別情報、前記種別情報、前記在庫情報、前記嗜好情報、前記天気情報及び前記生体情報に基づき、前記第2識別情報が示す前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の中から、前記天気情報が示す前記通信端末の現在地の天気及び前記生体情報が示す前記ユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す前記ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を推薦するプッシュ通知画面の情報を生成する処理と、
前記プッシュ通知画面を前記通信端末のディスプレイに表示させるために前記プッシュ通知画面の情報を前記通信端末に出力するものである。
なお、上記の「前記通信端末の現在地の天気情報」は、前記第2識別情報が示す前記自動販売機の設置位置に対応する前記天気情報を含む。
本態様によると、ユーザが飲料物の自動販売機の前を通り過ぎるだけで、又は近くに居るだけで、ユーザの購買意図によらず、ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を推薦するプッシュ通知画面が前記ユーザの通信端末のディスプレイに表示される。
前記飲料物の自動販売機の購買メニューが表示されるのではなく、購買メニューを表示させるためのプッシュ通知画面が表示されるに過ぎない。そのため、ユーザに購買意図がないにも関わらず前記自動販売機の購買メニューが表示される煩わしさを軽減できる。
前記プッシュ通知画面は、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報、前記通信端末の現在地の天気情報及び前記ユーザの現在の身体状態を加味して生成されるため、前記ユーザが前記自動販売機の前を通り過ぎる、そのタイミングにおける前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
前記推薦された飲料物を購買する際には、前記ユーザの意思に基づいて前記購買メニューを表示させるので、前記購買メニューを表示されるか否かの判断については前記ユーザが主導権を握ることになる。
これにより、前記ユーザの意図に反して前記飲料物の購買メニューが前記通信端末のディスプレイに表示される煩わしさを軽減しつつ、前記ユーザが前記自動販売機の前を通り過ぎる又は近くに居る、そのタイミングにおいて前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
上記情報提供方法において、前記プッシュ通知画面は、前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の中から、前記少なくとも一の飲料物を購入させる購買メニューを前記通信端末のディスプレイに表示させるために用いられてもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザは、そのままプッシュ通知画面を用いて、前記ユーザの嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を購入させる購買メニューを、前記ディスプレイに表示させることができる。これにより、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザに、自身の嗜好に適合した少なくとも一の飲料物を迅速に購入させることができる。
上記情報提供方法において、前記通信端末から、前記ディスプレイに表示された前記プッシュ通知画面が選択された旨を取得し、
前記種別情報、前記在庫情報、前記嗜好情報、前記天気情報及び前記生体情報に基づき、前記第2識別情報が示す前記自動販売機に格納された前記複数の飲料物の中から、前記天気情報が示す前記通信端末の現在地の天気及び前記生体情報が示す前記ユーザの現在の身体状態との関係で、前記嗜好情報が示す前記ユーザの嗜好に適合した順位に応じて、前記嗜好に適合した飲料物を表示する前記ユーザに個別の購買メニューの情報を生成する処理と、
前記個別の購買メニューを前記通信端末のディスプレイに表示させるために前記個別の購買メニューの情報を前記通信端末に出力してもよい。
なお、上記の「前記通信端末の現在地の天気」は、前記第2識別情報が示す前記自動販売機の設置位置に対応する天気を含む。
本態様によれば、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザは、プッシュ通知画面を選択することで、現在地の天気及び現在の自身の身体状態との関係で自身の嗜好に適合した順位に応じて前記嗜好に適合した飲料物を表示する、前記個別の購買メニューを前記ディスプレイに表示させることができる。これにより、プッシュ通知画面を見て飲料物の購買意欲が生じたユーザに、そのときの天気及び自身の身体状態における自身の嗜好に適合した飲料物を、自身の嗜好に適合している順番を意識させながら、購入させることができる。
上記情報提供方法において、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報は、前記ユーザの個人情報を格納する第1サーバに格納され、前記第1サーバから取得されてもよい。
本態様によれば、通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報は、前記ユーザの個人情報を格納する第1サーバから取得される。このため、前記ユーザの飲料物に関する嗜好情報を格納するために必要な構成を通信端末に設けることを省略できる。
上記情報提供方法において、前記通信端末の現在地の天気情報は、前記天気情報を格納する第2サーバから取得されてもよい。
尚、上記の「前記通信端末の現在地の天気情報」は、前記識別情報が示す前記自動販売機の設置位置の天気情報を含む。また、上記の「前記天気情報を格納する第2サーバ」は、前記ユーザの個人情報として、前記ユーザが所有する前記通信端末の現在地の天気情報の履歴を格納する第1サーバを含む。
本態様によれば、通信端末の現在地の天気情報は、前記天気情報を格納する第2サーバから取得される。このため、通信端末の現在地の天気情報を格納するために必要な構成を通信端末に設けることを省略できる。
上記情報提供方法において、前記通信端末の現在地の天気情報は、気温、湿度、暑さ指数、日照量又は天候の中の少なくとも一つを含んでよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面は、通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報及び通信端末の現在地の気温、湿度、暑さ指数、日照量又は天候の中の少なくとも一つを加味して生成される。このため、前記ユーザが自動販売機の前を通り過ぎる又は近くに居るときの、気温、湿度、暑さ指数、日照量又は天候の中の少なくとも一つにおける前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。
上記情報提供方法において、前記ユーザの現在の生体情報は、前記第1サーバに格納され、前記第1サーバから取得されてもよい。
本態様によれば、通信端末のユーザの現在の生体情報は、前記ユーザの個人情報を格納する第1サーバから取得される。このため、前記ユーザの現在の生体情報を格納するために必要な構成を通信端末に設けることを省略できる。
上記情報提供方法において、前記通信端末には、生体センサーが備えられており、
前記ユーザの現在の生体情報は、前記生体センサーが備えられた前記通信端末から取得されてもよい。
本態様によれば、通信端末のユーザの現在の生体情報は、生体センサーが備えられた前記通信端末から取得される。このため、通信端末の現在地におけるユーザの現在の生体情報を取得することができる。
上記情報提供方法において、前記通信端末は、生体センサーと通信可能であり、
前記ユーザの現在の生体情報は、前記生体センサーから前記通信端末を介して取得されてもよい。
本態様によれば、通信端末のユーザの現在の生体情報は、前記通信端末と通信可能な生体センサーから、前記通信端末を介して取得される。このため、生体センサーが通信端末から離れた場所にある場合でも、ユーザの現在の生体情報を取得することができる。
上記情報提供方法において、前記生体情報は、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率、又は体温の中の少なくとも一つに関する情報を含んでもよい。
本態様によれば、プッシュ通知画面は、通信端末のユーザの飲料物に関する嗜好情報及び通信端末の現在地の天気と、前記ユーザの収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率又は体温の中の少なくとも一つを加味して生成される。このため、前記ユーザが自動販売機の前を通り過ぎる又は近くに居るときの、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、体水分率又は体温の中の少なくとも一つにおける、前記ユーザの嗜好に適合した飲料物を推薦できる。