以下に、本発明の実施形態に係る発電プラントの運転管理支援装置を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態の説明は、本発明を限定するものではなく、適宜変更して実施可能である。
[実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る発電プラントの運転管理支援装置10及び発電プラントの運転管理支援装置10が使用される発電プラント22の概略構成図である。発電プラントの運転管理支援装置10は、図1に示すように、記憶部12と、入力部14と、演算処理部16と、表示部18と、を有し、発電プラント22の運転管理を支援する。
発電プラントの運転管理支援装置10は、発電プラント22を保安するプラント保安システム20で使用され、プラント保安システム20を含む他の機器と情報通信可能に接続されている。発電プラントの運転管理支援装置10は、本実施形態では、プラント保安システム20を含む他の機器と有線で接続されたコンピュータ端末であるが、本発明ではこれに限定されず、プラント保安システム20を含む他の機器と無線で接続された携帯可能なタブレット状の端末等であってもよい。
記憶部12は、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)及びフラッシュメモリー等の記憶装置を有する。記憶部12は、図1に示すように、保安規定情報格納部13を有している。保安規定情報格納部13は、発電プラント22の保安規定に関連する保安規定情報を格納している。この保安規定情報は、保安規定のうち、原子力プラントにおける諸規則をまとめた保安規定に基づく運転条件の制限、すなわちLCO(Limiting Condition of Operation)に関連する全ての条文番号と、これら全ての各条文番号に対応付けられた各条文、発電プラント22のLCOの内容、及び、発電プラント22のLCOの内容に関連する各運転パラメータと、を含む。また、保安規定情報格納部13は、自動的に発電プラント22の状態を記録する時間間隔に関する定期確認時間の情報を格納している。また、記憶部12は、演算処理部16が作成して表示部18に表示させる画像に用いられる画像の要素の情報を記憶している。
記憶部12は、入力部14から入力を受け付けた、運転中または運転後の発電プラント22の各運転パラメータの情報を記憶する。発電プラント22の各運転パラメータの情報は、制御装置24が発電プラント22から入力を受け付ける情報と、制御装置24が演算処理して発電プラント22に伝達することで発電プラント22において制御する対象となっている制御対象の情報と、これらの情報の関係を結びつける制御装置24における演算処理に関する情報等と、を含む。
記憶部12は、LCOから逸脱していない通常時には、定期確認時間の情報に基づいて、自動的に発電プラント22の状態、例えば各運転パラメータの数値等を記録する。記憶部12は、LCOから逸脱した場合には、LCOの逸脱についての許容待機除外時間(Allowed Outage Time、AOT)における、発電プラント22の全体についてのLCO逸脱か否かの判定結果または逸脱状態を示す各運転パラメータの情報、発電プラント22の一部についてのLCO逸脱か否かの判定結果または逸脱状態を示す各運転パラメータの情報、もしくは、LCO逸脱に対する要求措置に基づく対応をした発電プラント22についてのLCO逸脱か否かの判定結果または逸脱状態を示す各運転パラメータの情報、を自動的に記録する。ここで、許容待機除外時間は、緊急炉心冷却装置(Emergency Core Cooling System、ECCS)を動作可能な状態に発電プラント22を復旧するまでの制限時間のことを指す。
また、記憶部12は、発電プラント22の各運転パラメータの情報、発電プラント22の各運転パラメータに関連する種々の計測値の上限値及び下限値の情報、LCO逸脱か否かの判定に関する情報、復旧可能か否かの判定の情報、運転の維持が可能か否かの判定の情報、復旧可能な場合の復旧方法に関する情報、故障箇所の影響範囲の情報、等の各情報をそれぞれ関連付けてリスト化して、記憶する。
記憶部12は、後述する演算処理部16と情報通信可能に電気的に接続されている。記憶部12は、演算処理部16により処理されるソフトウェア・プログラム及びこのソフトウェア・プログラムにより参照されるデータ等を記憶する。具体的には、記憶部12は、演算処理部16に発電プラントの運転管理支援装置10の作動方法を実行させるための発電プラントの運転管理支援プログラムを記憶する。また、記憶部12は、演算処理部16が処理結果等を一時的に記憶する記憶領域としても機能する。
発電プラントの運転管理支援プログラムは、発電プラントの運転管理支援装置10の作動方法においてLCOに抵触しているか否かを診断するためのロジック、及び、発電プラント22が復旧可能か否か等を診断するためのロジック等を含む。
入力部14は、オペレータの操作の入力を受け付ける入力受付部と、プラント保安システム20を含む他の機器からの情報の入力を受け付ける情報通信インターフェースと、を含む。ここで、オペレータは、発電プラント22の運転員及び保守官等の多数の関係者が例示される。入力部14の入力受付部は、発電プラントの運転管理支援装置10の外郭ケースに備え付けられたボタン、及び、後述する表示部18と一体化して設けられたタッチパネルの入力機能等が例示される。入力部14は、演算処理部16と情報通信可能に電気的に接続されている。入力部14は、入力を受け付けたオペレータの操作に応じた情報、及び、入力を受け付けたプラント保安システム20を含む他の機器からの情報を、演算処理部16に送信する。
演算処理部16は、記憶部12、入力部14及び表示部18と、それぞれ情報通信可能に電気的に接続されている。演算処理部16は、コンピュータに含まれるCPU(Central Processing Unit)等が例示される。演算処理部16は、記憶部12からソフトウェア・プログラム等を読み出して処理することで、ソフトウェア・プログラムの内容に応じた機能を発揮する。具体的には、演算処理部16は、記憶部12に記憶された発電プラントの運転管理支援プログラムを読み出して処理することで、発電プラントの運転管理支援装置10の作動方法を実行する。記憶部12及び演算処理部16は、一体のコンピュータが例示される。
演算処理部16は、記憶部12から、保安規定情報格納部13に格納された保安規定情報及び定期確認時間の情報と、記憶部12に記憶された画像の要素の情報等を受信する。演算処理部16は、入力部14から、入力を受け付けたオペレータの操作に応じた情報、及び、入力を受け付けたプラント保安システム20を含む他の機器からの情報を受信する。演算処理部16は、記憶部12から受信した情報と入力部14から受信した情報とに基づいて、発電プラントの運転管理支援方法を実行するために必要な種々の演算処理を行う。演算処理部16は、この種々の演算処理によって得られた情報を、記憶部12に送信して記憶させたり、表示部18に送信して表示させたりする。
演算処理部16は、図1に示すように、保安規定情報抽出部17を有している。保安規定情報抽出部17は、発電プラント22の運転パラメータのうちLCOの逸脱に関連している可能性があると判定されたものを抽出するとともに、保安規定情報格納部13に格納された保安規定情報から、同じLCOを逸脱している可能性があると判定された保安規定に関連する保安規定情報を抽出する。また、保安規定情報抽出部17は、このLCOの逸脱の結果として派生すると判定された別のLCOの逸脱に関連していると判定された発電プラント22の運転パラメータ、及び、この派生する別のLCOの逸脱と判定された保安規定に関連する保安規定情報を、さらに抽出してもよい。演算処理部16は、特に保安規定情報抽出部17で抽出した保安規定情報に基づいて、種々の処理を実行する。
演算処理部16は、保安規定情報抽出部17で抽出した保安規定情報に基づいて、かかる保安規定の条文番号及び条文の内容を表示部18に表示させる表示方法をより目立つように変更する。また、演算処理部16は、保安規定情報抽出部17で抽出した保安規定情報に関連し、保安規定情報抽出部17で抽出した発電プラント22の運転パラメータを含む個別の詳細な確認項目を抽出して、記憶部12に記憶させたり、表示部18に表示させたりする。また、演算処理部16は、保安規定情報抽出部17で抽出した保安規定情報に関連するこれらの確認項目についてLCOの逸脱の判定に関する処理をして、これらの確認項目に基づくLCOの逸脱の判定結果を、記憶部12に記憶させたり、表示部18に表示させたりする。
また、演算処理部16は、LCOから逸脱している可能性があると判定した場合、その逸脱の状況に応じて、復旧可能か否か及び運転の維持が可能か否か等の判定に関する処理をして、それらの判定結果を含む種々の情報を、記憶部12に記憶させたり、表示部18に表示させたりする。そして、演算処理部16は、復旧可能であると判定した場合、復旧方法を実行するための要求措置を抽出する処理をして、抽出した要求措置に関する種々の情報を、記憶部12に記憶させたり、表示部18に表示させたりする。また、演算処理部16は、LCOの逸脱の可能性が故障を伴うものである場合、故障箇所の影響範囲を算出する処理をして、その結果を、記憶部12に記憶させたり、表示部18に表示させたりする。
表示部18は、演算処理部16と情報通信可能に電気的に接続されている。表示部18は、演算処理部16を介して入力部14が入力を受け付けた種々の情報を受信するとともに、演算処理部16から、演算処理部16の演算処理によって得られた情報を受信する。表示部18は、演算処理部16から受信したこれらの情報、例えば、保安規定情報抽出部17が抽出した保安規定情報及びこの保安規定情報に関連する発電プラント22の運転パラメータの情報を、オペレータにとって認識可能な文字や画像等で表示する。表示部18は、文字や画像等を表示するディスプレイ、及び、入力部14と一体化して設けられたタッチパネルの表示機能等が例示される。
発電プラントの運転管理支援装置10は、情報通信を行う有線で、プラント保安システム20の各部と情報通信が可能な形態である。この場合、発電プラントの運転管理支援装置10は、プラント保安システム20に含まれる機器、特に無線の電波に対して感度が高い計測器等に悪影響を及ぼすことはない。また、発電プラントの運転管理支援装置10及びプラント保安システム20は、無線での情報通信をしないため、無線から情報を漏洩することがなく、情報セキュリティへの懸念がない。また、発電プラントの運転管理支援装置10は、演算処理部16の処理に必要な様々な情報を、表示部18を通して入力部14への入力を求めることなく、有線でプラント保安システム20から自動的に取得することができる。
なお、発電プラントの運転管理支援装置10は、有線でプラント保安システム20の各部と情報通信が可能な形態に限定されず、例えば、パスワードなどで鍵がかけられており、かつ、プラント保安システム20に含まれる機器に影響を及ぼさない波長域の無線で、プラント保安システム20の各部と情報通信が可能な形態であってもよい。この場合、発電プラントの運転管理支援装置10は、プラント保安システム20に含まれる機器に影響を及ぼさない波長域の無線が用いられるため、これらの機器に悪影響を及ぼすことが低減される。また、発電プラントの運転管理支援装置10及びプラント保安システム20は、無線に鍵がかけられているため、無線から情報を漏洩する可能性が低減され、情報セキュリティへの懸念が低減される。また、発電プラントの運転管理支援装置10は、演算処理部16の処理に必要な様々な情報を、表示部18を通して入力部14への入力を求めることなく、無線でプラント保安システム20から自動的に取得することができる。
また、発電プラントの運転管理支援装置10は、例えば、プラント保安システム20の各部と情報通信が不可能な形態、すなわちスタンドアローン処理をする形態であってもよい。この場合、発電プラントの運転管理支援装置10は、プラント保安システム20に含まれる機器、特に無線の電波に対して感度が高い計測器等に悪影響を及ぼすことはない。また、発電プラントの運転管理支援装置10及びプラント保安システム20は、無線での情報通信をしないため、無線から情報を漏洩することがなく、情報セキュリティへの懸念がない。なお、この場合、発電プラントの運転管理支援装置10は、演算処理部16の処理に必要な様々な情報を、表示部18を通して入力部14への入力を求め、この求めに応じて、オペレータが後述する保守ツール26のディスプレイに表示された情報等の様々な情報を入力部14へ入力することで、取得することができる。
発電プラントの運転管理支援装置10を使用する対象であるプラント保安システム20は、図1に示すように、発電プラント22と、制御装置24と、保守ツール26と、を含む。制御装置24及び保守ツール26は、中央制御室に設置されている。
発電プラント22は、原子力プラントであり、図1に示すように、原子炉32と、蒸気発生器34と、加圧器36と、蓄圧タンク38と、を含む。ここで、蓄圧タンク38は、原子力プラントが沸騰水型軽水炉(Boiling Water Reactor、BWR)である場合に使用される蓄圧注入系の緊急炉心冷却装置であり、核反応を停止させるために注入する10Bを含む五ホウ酸ナトリウム溶液を蓄えている。発電プラント22は、原子炉32の内部の温度を計測する温度計32aと、蒸気発生器34の内部の水位を計測する水位計測器34aと、加圧器36の内部の圧力を計測する圧力計36aと、蓄圧タンク38の内部のホウ素濃度、ホウ酸水量及び圧力を計測する計測系38aと、を含む。発電プラント22は、その他にも様々な機器及び計測器を含む。原子炉32、温度計32a、蒸気発生器34、水位計測器34a、加圧器36、圧力計36a、蓄圧タンク38、計測系38a及びその他の様々な機器及び計測器は、一般的な原子力プラントに用いられるものが好適に用いられる。なお、第1の実施形態では、発電プラント22が原子力プラントであるとしているが、本発明はこれに限定されることなく、火力プラントであってもよい。
発電プラント22は、制御装置24を構成する後述する4つの制御ユニット39と、それぞれ並列に、情報通信可能に電気的に接続されている。すなわち、原子炉32、蒸気発生器34、加圧器36、蓄圧タンク38及びその他の様々な機器は、それぞれ、制御装置24を構成する4つの制御ユニット39と、情報通信可能に電気的に接続されている。発電プラント22に含まれる原子炉32、蒸気発生器34、加圧器36、蓄圧タンク38及びその他の様々な機器は、制御装置24を構成する4つの制御ユニット39に、各機器に関する様々なパラメータ等の情報を送信する。発電プラント22に含まれる原子炉32、蒸気発生器34、加圧器36、蓄圧タンク38及びその他の様々な機器は、制御装置24を構成する4つの制御ユニット39によって制御する。
また、温度計32a、水位計測器34a、圧力計36a、計測系38a及びその他の様々な計測器は、制御装置24を構成する4つの制御ユニット39と、情報通信可能に電気的に接続されている。発電プラント22に含まれる温度計32a、水位計測器34a、圧力計36a、計測系38a及びその他の様々な計測器は、制御装置24を構成する4つの制御ユニット39に、各計測器による計測情報を送信する。
制御装置24は、複数の制御ユニットを備え、具体的には、図1に示すように、4つの制御ユニット39を備える。制御装置24は、これに限定されることなく、いくつの制御ユニットを備えていても良い。制御装置24は、出来るだけ多くの制御ユニットを備えていることが好ましい。4つの制御ユニット39は、いずれも同じ仕様の装置ユニットである。4つの制御ユニット39は、それぞれ並列に、発電プラント22と情報通信可能に電気的に接続されている。4つの制御ユニット39は、それぞれ、各機器の情報を受信し、受信した各機器の情報に基づいて、発電プラント22の運転を制御する。制御装置24は、4つの制御ユニット39で、発電プラント22の運転に関する同一の制御を、並列に処理する。
プラント保安システム20では、発電プラント22が原子力プラントであるため、LCOに従って、制御装置24が4重化されている必要がある。すなわち、プラント保安システム20では、制御装置24が4つの制御ユニット39で、発電プラント22の運転に関する同一の制御を並列に処理する状態が、維持されている必要がある。つまり、プラント保安システム20では、制御装置24が3つ以下の制御ユニット39で発電プラント22の運転に関する同一の制御を並列に処理する状態は、LCOから逸脱した状態となってしまう。このため、発電プラント22が原子力プラントである場合、制御装置24が4つの制御ユニット39を備える必要がある。また、発電プラント22が原子力プラントである場合、制御装置24が5つ以上の制御ユニット39を備えることが好ましい。
LCOは、プラントの種類ごとに定められた諸規則をまとめた保安規定ごとに基づいて設けられている。プラント保安システム20では、発電プラント22が原子力プラントであるため、原子力プラントにおける諸規則をまとめた保安規定に基づいて設けられているが、プラントの種類に応じて異なるLCOが設けられる。LCOは、いずれのプラントの種類であっても、条文形式で運転条件の制限が管理される。
4つの制御ユニット39は、それぞれ並列に、保守ツール26と情報通信可能に電気的に接続されている。4つの制御ユニット39は、それぞれ、制御ユニット39の装置の状態の情報を保守ツール26に送信する。制御ユニット39の装置の状態の情報は、制御ユニット39の各部が、正常に作動している状態であるか、故障している状態であるか、という情報である。
4つの制御ユニット39は、発電プラント22に含まれる原子炉32、蒸気発生器34、加圧器36、蓄圧タンク38及びその他の様々な機器に関する様々なパラメータ等の情報を、保守ツール26に送信する。4つの制御ユニット39は、発電プラント22に含まれる温度計32a、水位計測器34a、圧力計36a、計測系38a及びその他の様々な計測器による計測情報を、保守ツール26に送信する。
制御ユニット39は、それぞれ、コンピュータに含まれるCPU(Central Processing Unit)等が例示される制御装置24の制御判断を行う回路を有する。すなわち、制御ユニット39は、それぞれ、発電プラント22の運転を制御するためのロジック演算などの演算処理をする。制御ユニット39は、発電プラント22が通常に運転されている際には、所定の発電プラント22の運転条件内で、通常の運転を制御するための演算処理をする。所定の発電プラント22の運転条件は、LCOを含むものであり、制御ユニット39に接続された記憶装置等に記憶されている。
制御ユニット39は、発電プラント22に異常または事故が発生した際には、制御装置24に入力される異常または事故の情報に基づいて、異常または事故に対応した発電プラント22の制御をするための演算処理をする。例えば、制御ユニット39は、発電プラント22に運転の維持及び復旧が可能な異常または事故が発生した場合には、制御装置24に所定の方法で発電プラント22の運転を維持及び復旧させる旨の入力がされることに応じて、発電プラント22の運転を維持及び復旧させるための演算処理をする。また、制御ユニット39は、発電プラント22が加圧水型原子炉であり、発電プラント22に原子炉トリップを要するような運転の維持及び復旧が不可能な異常または事故が発生した場合には、制御装置24に原子炉トリップをする旨の入力がされることに応じて、発電プラント22を原子炉トリップするための演算処理をする。
制御ユニット39は、複数のロジック演算回路を組み合わせた構造とすることが好ましい。制御ユニット39は、各ロジック演算回路で設定された演算を行うことで、発電プラント22の各部を制御する指示を生成する。
保守ツール26は、原子炉32を含む発電プラント22の安全保護に必要な情報を収集し表示する計装盤であり、原子炉安全保護計装盤と称されることもある。保守ツール26は、制御装置24を構成する4つの制御ユニット39と、それぞれ並列に、情報通信可能に電気的に接続されている。保守ツール26は、4つの制御ユニット39から、それぞれの制御ユニット39の装置の状態の情報を受信する。保守ツール26は、ディスプレイを有し、それぞれの制御ユニット39の装置の状態の情報を、ディスプレイに表示させる。
保守ツール26は、制御装置24を構成する4つの制御ユニット39を介して、発電プラント22に含まれる原子炉32、蒸気発生器34、加圧器36、蓄圧タンク38及びその他の様々な機器に関する様々なパラメータ等の情報を受信する。保守ツール26は、制御装置24を構成する4つの制御ユニット39を介して、発電プラント22に含まれる原子炉32、蒸気発生器34、加圧器36、蓄圧タンク38及びその他の様々な機器の状態の情報を受信する。保守ツール26は、発電プラント22に含まれる様々な機器の状態を、ディスプレイに表示させる。具体的には、保守ツール26は、発電プラント22に含まれる機器が故障している可能性が高い場合、その故障している可能性が高い機器を、故障に関するエラーメッセージまたはエラーコードに加えて、ディスプレイに表示させる。
保守ツール26は、制御装置24を構成する4つの制御ユニット39を介して、発電プラント22に含まれる温度計32a、水位計測器34a、圧力計36a、計測系38a及びその他の様々な計測器による計測情報を受信する。保守ツール26は、制御装置24を構成する4つの制御ユニット39を介して、発電プラント22に含まれる温度計32a、水位計測器34a、圧力計36a、計測系38a及びその他の様々な計測器の状態の情報を受信する。保守ツール26は、発電プラント22に含まれる様々な計測器の状態を、ディスプレイに表示させる。具体的には、保守ツール26は、発電プラント22に含まれる計測器が故障している可能性が高い場合、その故障している可能性が高い機器を、ディスプレイに表示させる。
保守ツール26は、入出力警報、軽故障警報及び重故障警報の3種類に分けて、ディスプレイに表示させる。ここで、入出力警報は、制御ユニット39への情報の入出力に関する故障に対する警報が含まれる。また、軽故障警報は、制御ユニット39におけるCPU片系の故障に対する警報が含まれる。また、重故障警報は、制御ユニット39におけるCPU両系の故障に対する警報が含まれる。
4つの制御ユニット39及び保守ツール26は、いずれも、入力部14の情報通信インターフェースを介して、情報通信可能に電気的に接続されており、発電プラント22に含まれる原子炉32、蒸気発生器34、加圧器36、蓄圧タンク38及びその他の様々な機器に関する様々なパラメータ等の情報、並びに、発電プラント22に含まれる温度計32a、水位計測器34a、圧力計36a、計測系38a及びその他の様々な計測器による計測情報を、入力部14へ入力する。
図2は、図1の発電プラントの運転管理支援装置10が表示部18に表示する画面の一例の全体像を示す図である。以下において、図2を用いて、発電プラントの運転管理支援装置10が表示部18に表示する画面の全体像について説明する。
発電プラントの運転管理支援装置10は、入力部14を操作して電源をオフからオンに切り替えて、初期の所定の項目に所定の情報を入力することに応じて、演算処理部16が、図2に示すような第1表示画面40、第2表示画面50、第3表示画面70、第4表示画面80及び第5表示画面90のうちいずれか1つの画面を、表示部18に表示させる。なお、発電プラントの運転管理支援装置10は、本実施形態では、電源の切り替え及び所定の情報の入力の後に、第1表示画面40を最初に表示部18に表示させるものと設定しているが、本発明はこれに限定されることなく、その他の画面が最初に表示部18に表示させるものと設定してもよい。
また、発電プラントの運転管理支援装置10は、表示部18がいずれの画面を表示している場合でも、入力部14を操作して電源をオンからオフに切り替えることに応じて、演算処理部16が、表示部18に表示させていた画面をオフに切り替える。発電プラントの運転管理支援装置10は、図2に示すように、表示部18が、演算処理部16からの指令に応じて、第1表示画面40、第2表示画面50、第3表示画面70、第4表示画面80及び第5表示画面90を、互いに切り替え可能に表示することができる。
以上のような構成を有する実施形態に係る発電プラントの運転管理支援装置10の作用について、発電プラントの運転管理支援装置10が表示部18に表示させる第1表示画面40、第2表示画面50、第3表示画面70、第4表示画面80及び第5表示画面90の詳細な説明とともに、以下に説明する。図3は、本発明の実施形態に係る発電プラントの運転管理支援方法のフローチャートである。本発明の実施形態に係る発電プラントの運転管理支援方法は、発電プラントの運転管理支援装置10の動作の一例である。本発明の実施形態に係る発電プラントの運転管理支援方法は、図3に示すように、抽出ステップS1と、集約ステップS2と、第1表示画面表示ステップS3と、第2表示画面表示ステップS4と、第3表示画面表示ステップS5と、第4表示画面表示ステップS6と、第5表示画面表示ステップS7と、を含む。
抽出ステップS1は、保安規定情報抽出部17が、発電プラント22の運転条件の制限を逸脱していると判定された発電プラント22の保安規定に関連する保安規定情報の項目を抽出するステップである。抽出ステップS1では、詳細には、保安規定情報抽出部17が、発電プラント22の運転パラメータのうちLCOの逸脱に関連している可能性があると判定されたものを抽出するとともに、保安規定情報格納部13に格納された保安規定情報から、同じLCOを逸脱している可能性があると判定された保安規定に関連する保安規定情報を抽出する。また、抽出ステップS1では、さらに、保安規定情報抽出部17が、このLCOの逸脱の結果として派生すると判定された別のLCOの逸脱に関連していると判定された発電プラント22の運転パラメータ、及び、この派生する別のLCOの逸脱と判定された保安規定に関連する保安規定情報を、さらに抽出することができる。
集約ステップS2は、演算処理部16が、発電プラントの保安規定に関連する保安規定情報の項目を集約するステップである。集約ステップS2では、詳細には、演算処理部16が、保安規定情報格納部13に格納されている保安規定情報の項目を集約し、項目ごとに、本実施形態では条文番号ごとに、分類して取り纏める。なお、集約ステップS2では、演算処理部16が、保安規定情報格納部13に格納されている全ての保安規定情報の項目を集約し、項目ごとに、本実施形態では全ての条文番号ごとに、分類して取り纏めることが好ましい。また、これに合わせて、集約ステップS2以降に説明する処理ステップ及び表示画面等において、保安規定情報格納部13に格納されている全ての保安規定情報の項目について取り扱うことが好ましく、これらの場合、保安規定情報に関する項目漏れの可能性を低減することができる。
第1表示画面表示ステップS3は、表示部18が、演算処理部16からの指令に応じて、集約ステップS2で集約した保安規定情報の項目を表示するとともに、抽出ステップS1で抽出した保安規定情報の項目を識別可能に表示した第1表示画面40を表示するステップである。
図4は、図1の発電プラントの運転管理支援装置10が表示部18に表示する画面の一例である第1表示画面40を示す図である。第1表示画面40は、図4に示すように、フレーム構造を有しており、第1表示画面40の中央部分に設けられた主要画面部40aと、主要画面部40aの上部に設けられたヘッダ画面部40bと、主要画面部40aの下部に設けられたフッタ画面部40cと、を含む。第1表示画面40は、後述する第4表示画面80及び第5表示画面90において、後述するLCO全体監視ボタン44の選択操作を受け付けることに応じて、第4表示画面80及び第5表示画面90から切り替えられて表示される。
第1表示画面40は、主要画面部40aにおいて、保安規定情報格納部13に格納されている保安規定情報の項目に関する保安規定情報ボタン41を集約して表示している。このため、第1表示画面40は、オペレータが発電プラント22の全体の運転状態を俯瞰することを可能にし、その結果として、オペレータが、発電プラント22に関する重要な情報の見落とし、及び、発電プラント22に関する複数の情報による混乱を招くことを低減することを可能にしている。
第1表示画面40は、第1表示画面40を表示させる前に入力した発電プラント22の運転管理支援に関するモードに基づいて、このモードに適用される保安規定に関する保安規定情報ボタン41を白色(図4における明色)で示し、このモードに適用されない保安規定に関する保安規定情報ボタン41を灰色(図4における暗色)で示している。このように、第1表示画面40は、オペレータが一瞥しただけで、発電プラント22の運転管理支援に関するモードにおいて確認等をする必要が生じる可能性がある保安規定と、発電プラント22の運転管理支援に関するモードにおいて確認等をする必要が生じる可能性がない保安規定とを識別可能に表示している。このため、第1表示画面40は、オペレータが発電プラント22の全体の運転状態をより少ない負担で俯瞰することを可能にし、その結果として、オペレータが、発電プラント22に関する重要な情報の見落とし、及び、発電プラント22に関する複数の情報による混乱を招くことをより確実に低減することを可能にしている。
保安規定情報ボタン41は、図4に示すように、保安規定情報ボタン41の項目を表示する項目表示部41aと、保安規定情報ボタン41の項目に関して演算処理部16が抽出した要求措置の対応状況を表示する対応状況表示部41bと、保安規定情報ボタン41の項目に関する条文の名称を表示する旨の入力を受け付ける条文名称表示受付部41cと、を有する。
項目表示部41aは、保安規定情報の項目として、保安規定の条文番号を表示している。すなわち、第1表示画面40は、保安規定情報格納部13に格納されている保安規定情報を、項目表示部41aに示した条文番号で分類した保安規定情報ボタン41を配列することにより表示している。このように、第1表示画面40は、項目表示部41aにおいて二桁程度の数字のみで保安規定情報の項目を表示しているので、保安規定情報の項目に使用する面積を最小限度にすることができ、保安規定情報ボタン41をコンパクトに集約して表示することができる。また、第1表示画面40は、オペレータが、保安規定情報の項目が漏れ落ちてしまう可能性、及び、保安規定情報の項目が重複してしまう可能性を低減することを可能にするので、オペレータが発電プラント22の全体の運転状態をより少ない負担で俯瞰することを可能にしている。
また、項目表示部41aは、当該保安規定情報の項目に関するLCOのステータス、すなわち当該保安規定情報の条文番号における条文に関するLCOのステータスを、保安規定情報の項目である条文番号に重ねて、オペレータが十分に識別可能に、色彩等で表示する。このように、第1表示画面40は、項目表示部41aにおいて、当該保安規定情報の項目に重ねて、当該保安規定情報の項目に関するLCOのステータスを、オペレータが一瞥して十分に識別可能に表示しているので、オペレータが、発電プラント22に関する重要な情報の見落とし、及び、発電プラント22に関する複数の情報による混乱を招くことをより確実に低減することを可能にしている。
具体的には、項目表示部41aは、表示している項目に関するLCOのステータスが正常状態、すなわちLCOを満足している場合、保安規定情報ボタン41のその他の部分である対応状況表示部41b及び条文名称表示受付部41cと同じ白色(図4における明色)で表示する。また、項目表示部41aは、表示している項目に関するLCOについて、オペレータが確認したり要求措置に対する対応をしたりする必要が生じている場合、オペレータが注意喚起や警告を感じることなく十分に気付く程度の表示、例えば水色のフリッカで表示する。また、項目表示部41aは、表示している項目に関するLCOの逸脱の可能性があり、このために、オペレータが確認したり要求措置に対する対応をしたりする必要が生じている場合、オペレータが十分に注意喚起される程度の表示、例えば黄色のフリッカで表示する。また、項目表示部41aは、表示している項目に関するLCOから逸脱した状態である場合、オペレータが十分に警告を感じる程度の表示、例えば赤色で表示する。
対応状況表示部41bは、項目表示部41aが表示している項目に関するLCOについて、オペレータが確認したり要求措置に対する対応をしたりする事項を有する場合、かかる確認及び要求措置に対するオペレータの対応状況を、オペレータが十分に認識可能に、文字列等で表示する。このように、第1表示画面40は、対応状況表示部41bにおいて、当該保安規定情報の項目を表示している項目表示部41aに隣接して、項目表示部41aが表示している項目に関するLCOに関連する確認事項及び要求措置に対するオペレータの対応状況を、オペレータが一瞥して十分に識別可能に表示しているので、オペレータが、発電プラント22に関する重要な情報の見落とし、及び、発電プラント22に関する複数の情報による混乱を招くことをより確実に低減することを可能にしている。
具体的には、対応状況表示部41bは、項目表示部41aが表示している項目に関するLCOに関連する確認事項及び要求措置に対して、オペレータが未着手の状況である場合、「未着手」と表示する。また、対応状況表示部41bは、項目表示部41aが表示している項目に関するLCOに関連する確認事項及び要求措置に対して、オペレータが着手をして対応を進行中の状況である場合、「進行中」と表示する。また、対応状況表示部41bは、項目表示部41aが表示している項目に関するLCOに関連する確認事項及び要求措置に対して、オペレータが対応を完了した状況である場合、「完了」と表示する。
また、項目表示部41a及び対応状況表示部41bは、選択操作を受け付けることに応じて、項目表示部41aが表示している項目に関する詳細情報、具体的には、項目表示部41aが表示している条文番号に関する詳細情報を示す第2表示画面50を表示させる旨の入力を受け付ける。
条文名称表示受付部41cは、選択操作を受け付けることに応じて、同じ保安規定情報ボタン41における項目表示部41aが表示している項目に関するさらなる情報、具体的には、項目表示部41aが表示している条文番号に対応する条文の名称を表示させる旨の入力を受け付ける。このさらなる情報、すなわち条文の名称は、第1表示画面40において条文名称表示受付部41cに隣接して表示されても良いし、第1表示画面40からポップアウトした新たな画面に表示されても良い。このように、第1表示画面40は、オペレータが必要とするさらなる情報、すなわち条文の名称を、当該項目に関する保安規定情報ボタン41における条文名称表示受付部41cに対して選択操作を入力することで、すぐに提供することができるため、オペレータが必要としたさらなる情報、すなわち条文の名称をすぐに確認することを可能にしている。
第1表示画面40は、図4において、表示されている保安規定情報ボタン41のうち、図4における最上段の中央に配された保安規定第50条に関する保安規定情報ボタン41が、その項目表示部41aに表示された条文番号の「50」の表示に重ねて、オペレータが十分に識別可能であり注意喚起を促す色彩を表示している。また、第1表示画面40は、図4において、この保安規定第50条に関する保安規定情報ボタン41が、その対応状況表示部41bに文字列を表示していない。このことから、第1表示画面40は、図4において、保安規定第50条に関連する発電プラント22の運転パラメータである蓄圧タンク38に異常や故障が発生した可能性があり、これに伴って保安規定第50条に関するLCOを逸脱した可能性があり、この時点ではLCOの逸脱か否かがまだ可能性の段階であり未確定であるために要求措置等がまだ出ていない状況であるため、オペレータが保安規定第50条に関する詳細情報を、保安規定第50条に関する保安規定情報ボタン41の項目表示部41aまたは対応状況表示部41bに選択操作を入力することにより確認する必要がある旨を、オペレータに対して示していることがわかる。
第1表示画面40は、ヘッダ画面部40bにおいて、モード表示42と、告知表示43と、を表示している。モード表示42は、第1表示画面40を表示させる前に入力した発電プラント22の運転管理支援に関するモードを表示している。このため、オペレータは、モード表示42を確認することで、常に、入力した発電プラント22の運転管理支援に関するモードを確認できる。第1表示画面40は、図4において、モード表示42がモード1を示している。
告知表示43は、未着手等の未完了の確認事項及び要求措置が残っていたり、最新の確認事項及び要求措置が生じたりした場合に、それらの旨を告知する情報を表示している。このため、オペレータは、告知表示43を確認することで、常に、これからなすべき確認事項及び要求措置を確認することができる。第1表示画面40は、図4において、告知表示43が「第50条「蓄圧タンク」にて、LCO逸脱の可能性があります。至急確認して下さい」という情報を示している。第1表示画面40は、図4において、上記した保安規定第50条に関する保安規定情報ボタン41がオペレータに示している情報と、告知表示43が示している情報とが、同期している。
第1表示画面40は、フッタ画面部40cにおいて、LCO全体監視ボタン44と、通常時対応項目一覧ボタン45と、要求措置一覧ボタン46と、条文一覧ボタン47と、を表示している。LCO全体監視ボタン44は、選択操作を受け付けることに応じて、表示部18の表示を、LCOの全体を監視することが可能な第1表示画面40に切り替える旨の入力を受け付ける。なお、LCO全体監視ボタン44は、第1表示画面40においてフッタ画面部40cに表示されている場合、改めて第1表示画面40に切り替える必要がないため、灰色(図4における暗色)で示されており、選択操作を受け付けない状態にあることを表示している。
通常時対応項目一覧ボタン45は、選択操作を受け付けることに応じて、表示部18の表示を、LCOから逸脱していない通常時の対応項目の一覧を表示する第4表示画面80に切り替える旨の入力を受け付ける。要求措置一覧ボタン46は、選択操作を受け付けることに応じて、表示部18の表示を、LCOから逸脱した場合における要求措置の一覧を表示する第5表示画面90に切り替える旨の入力を受け付ける。
条文一覧ボタン47は、選択操作を受け付けることに応じて、保安規定情報格納部13が格納している発電プラント22の保安規定に関連する条文の一覧の画面を、表示部18に表示する。なお、この条文の一覧の画面は、表示部18に表示されていた画面(ここでは、第1表示画面40)から切り替えて表示しても良いし、表示部18に表示されていた画面(ここでは、第1表示画面40)からポップアウトした新たな画面に表示されても良い。
第2表示画面表示ステップS4は、表示部18が、演算処理部16からの指令に応じて、例えば、第1表示画面40において実行される保安規定情報の項目の選択操作に応じて、選択された保安規定情報に関連し、発電プラント22の運転パラメータを含む個別の詳細な確認項目と、確認項目に基づく運転条件の制限の逸脱の判定結果と、を表示した第2表示画面50を表示するステップである。第2表示画面表示ステップS4は、本実施形態では、演算処理部16が、例えば、第1表示画面40において項目表示部41a及び対応状況表示部41bの選択操作を受け付けることに応じて、表示部18に指令が出されて、演算処理部16から指令を受けた表示部18が実行する。
図5は、図1の発電プラントの運転管理支援装置10が表示部18に表示する画面の一例である第2表示画面50を示す図である。第2表示画面50は、図5に示すように、第1表示画面40と同様にフレーム構造を有しており、第2表示画面50の中央部分に設けられた主要画面部50aと、主要画面部50aの上部に設けられたヘッダ画面部50bと、主要画面部50aの下部に設けられたフッタ画面部50cと、を含む。第2表示画面50は、第1表示画面40において、項目表示部41a及び対応状況表示部41bの選択操作を受け付けることに応じて、第1表示画面40から切り替えられて表示される。また、第2表示画面50は、後述する第3表示画面70において、後述するLCO状態監視ボタン63の選択操作を受け付けることに応じて、第3表示画面70から切り替えられて表示される。
第2表示画面50は、主要画面部50aにおいて、直前の第1表示画面40において選択操作が実行された項目表示部41a及び対応状況表示部41bが指し示す保安規定情報の項目に関連した表示をしている。具体的には、第2表示画面50は、主要画面部50aにおいて、当該保安規定情報の項目である条文番号、図5に示す例では保安規定第50条に規定されたLCOに関連する確認事項表示51a,51bと、これらの確認事項表示51a,51bにそれぞれ対応するLCO事項表示52a,52bと、これらのLCO事項表示52a,52bにそれぞれ関連する発電プラント22の運転パラメータを含む個別の詳細な確認項目表示53a,53bと、確認項目表示53aのうちの一部である上の2つに対して設けられた補足情報表示ボタン54と、確認項目表示53a,53bのそれぞれに割り当てられた担当者表示55と、確認項目表示53a,53bのそれぞれについての確認結果表示56と、確認項目表示53a,53bのそれぞれについての次回確認するまでの時間制限表示57と、確認項目表示53a,53bに基づくLCO判定結果表示58と、選択操作を受け付けることでオペレータがLCO判定結果表示58を確認した旨の入力を受け付けてLCO判定結果表示58を確定させるLCO判定結果確認ボタン59と、を表示している。
詳細には、第2表示画面50は、主要画面部50aにおいて、上記した各表示項目を表にして表示している。第2表示画面50は、主要画面部50aにおけるこの表の1番上の行において、左側から順に、「確認項目/運転上の制限」、「担当」、「確認結果」、「次回確認まで」及び「LCO判定」と表示している。第2表示画面50は、主要画面部50aにおける「確認項目/運転上の制限」が表示された1番左の列において、上側から順に、確認事項表示51a、LCO事項表示52a、確認項目表示53a、確認事項表示51b、LCO事項表示52b及び確認項目表示53bを表示している。
第2表示画面50は、図5において、確認事項表示51aが「蓄圧タンクのほう素濃度、ほう酸水量及び圧力を確認する。」という情報を示しており、LCO事項表示52aが「ほう素濃度、ほう酸水量及び圧力が制限値内にあること。」という情報を示しており、確認項目表示53aが「ほう素濃度:2,700ppm以上」、「ほう酸水量(有効水量):29.0m3以上」及び「圧力:4.04MPa以上」という3つの項目の情報を表示している。また、第2表示画面50は、図5において、確認事項表示51bが「全ての出口隔離弁が前回であることを確認する。」という情報を示しており、LCO事項表示52bが「出口隔離弁が全開であること。」という情報を示しており、LCO事項表示52bが実質的に確認項目表示53bとしての機能も果たしている。第2表示画面50は、このように、確認項目表示53bがLCO事項表示52bに対して1つのみの場合には、LCO事項表示52bと確認項目表示53bとをまとめて1つの項目で情報を示している。
また、第2表示画面50は、主要画面部50aにおける1番左の列において、確認項目表示53aのうちの一部である上の2つについては、その右端の領域にそれぞれに対応して設けられた補足情報表示ボタン54を表示している。
第2表示画面50は、主要画面部50aにおいて1番左の列に表示された確認項目表示53a,53bにそれぞれ対応付けられた確認項目表示53a,53bの真っ直ぐ右側の表示位置において、「担当」が表示された左から2番目の列には対応する担当者表示55を、「確認結果」が表示された左から3番目の列には対応する確認結果表示56を、「次回確認まで」が表示された左から4番目の列には対応する時間制限表示57を、「LCO判定」が表示された左から5番目すなわち1番右の列には、個別に対応するLCO判定結果表示58を、この1番右の列の右側の領域には、全体を考慮したLCO判定結果表示58を、それぞれ表示している。
第2表示画面50は、図5において、担当者表示55がいずれの確認項目表示53a,53bに対しても「当直課長」という情報を示している。第2表示画面50は、図5において、確認項目表示53aの1項目目に対応する確認結果表示56が「NO/YES」において「YES」が選択された旨の情報を示しており、確認項目表示53aの2項目目に対応する確認結果表示56が「OK」の旨の情報を示しており、確認項目表示53aの3項目目に対応する確認結果表示56が「NG」の旨の情報を示しており、確認項目表示53bに対応する確認結果表示56が「NG」の旨の情報を示している。
第2表示画面50は、図5において、確認項目表示53aの1項目目に対応する時間制限表示57が「2mo25d」と2か月と25日である旨の情報を示しており、確認項目表示53aの2項目目、3項目目及び確認項目表示53bに対応する時間制限表示57がいずれも「8h00m」と8時間00分である旨の情報を示している。
第2表示画面50は、図5において、確認項目表示53aの1項目目及び2項目目にそれぞれ個別に対応するLCO判定結果表示58が「注意を喚起しない色彩の矢印」によってOK、すなわち逸脱していない旨の情報を示しており、確認項目表示53aの3項目目及び確認項目表示53bにそれぞれ個別に対応するLCO判定結果表示58が「注意を喚起する色彩の矢印」によってNG、すなわち逸脱している旨の情報を示しており、NGが2つあることに基づいて、全体を考慮したLCO判定結果表示58が「NG」すなわち逸脱している旨の情報を示している。
また、第2表示画面50は、主要画面部50aにおいて、全体を考慮したLCO判定結果表示58のすぐ下側の表示領域に、LCO判定結果確認ボタン59を表示している。
ここで、確認事項表示51a,51b、LCO事項表示52a,52b及び確認項目表示53a,53bに係る各事項は、選択操作が実行された保安規定情報の項目によってだけでなく、オペレータが最初に入力した発電プラント22の運転管理支援に関するモードによっても、適宜定められる。
また、補足情報表示ボタン54は、各確認項目表示53a,53bのうち、判断が困難であると考えられるもの等、補足情報が必要と考えられる項目について、適宜設けられている。なお、補足情報表示ボタン54が設けられる確認項目については、予め設定することができる。
また、確認結果表示56は、演算処理部16がプラント保安システム20を含む他の機器から取得する情報に基づいて所定の処理をすることで算出される結果を自動で表示しているが、オペレータの確認結果に基づく手動での修正及び変更を受け付ける。
また、LCO判定結果表示58は、個別の確認項目表示53a,53bに対応する確認結果表示56の情報等に基づいて導出される個別の確認項目表示53a,53bに対応するLCO判定結果表示58を有するとともに、これらの個別に対応するLCO判定結果表示58の情報に基づいて導出される全体を考慮したLCO判定結果表示58を有する。そして、LCO判定結果表示58は、個別に対応するLCO判定結果表示58とLCO判定結果表示58とを、その関係性がわかるようにロジック形式で表示している。第2表示画面50は、図5において、確認項目表示53aのうちの一番下の1つに個別に対応するLCO判定結果表示58と、確認項目表示53bに個別に対応するLCO判定結果表示58とをNGで表示しており、これらのNGの情報に起因して、全体を考慮したLCO判定結果表示58をNGで表示するに至っていることを、ロジック形式で示している。
このように、第2表示画面50は、オペレータが、第1表示画面40の直後に第1表示画面40における保安規定情報の項目の選択に応じて表示しているので、オペレータが、発電プラント22の全体に対する位置付けを意識しながら、発電プラント22の個別の詳細な情報及びLCO逸脱に関する情報を、適切に確認、判断及び対応を取ることを可能にしている。
また、第2表示画面50は、確認事項表示51a,51b、LCO事項表示52a,52b及び確認項目表示53a,53bを互いに関連付けて表示しているので、オペレータが、これらを互いに分離して個別に認識して処理することを可能にしているため、発電プラント22に関する複数の情報による混乱を招くことをより確実に低減することを可能にしている。
また、第2表示画面50は、各確認項目表示53a,53bのうち判断が困難であると考えられるもの等、補足情報が必要と考えられる項目については補足情報表示ボタン54を付随して表示しているので、オペレータが、その場で複雑な確認項目表示53a,53bについての補足情報をすぐに取得することを可能にしている。
また、第2表示画面50は、確認項目表示53a,53b、担当者表示55、確認結果表示56、時間制限表示57及び個別の確認項目表示53a,53bに対応するLCO判定結果表示58が、互いに一対一対応となるように対応付けて表示しているので、オペレータが、これらを互いに分離して個別に認識して処理することを可能にしているため、発電プラント22に関する複数の情報による混乱を招くことをより確実に低減することを可能にしている。
また、第2表示画面50は、確認項目表示53a,53bに個別に対応するLCO判定結果表示58と、この個別のLCO判定結果表示58に基づいて導出される全体を考慮したLCO判定結果表示58と、をその関係性がわかるようにロジック形式で表示しているので、オペレータが、LCOからの逸脱を引き起こしている発電プラント22の運転パラメータを容易に判別することを可能にしている。
また、第2表示画面50は、LCO判定結果確認ボタン59を表示しており、LCO判定結果確認ボタン59を表示しており、LCO判定結果確認ボタン59の選択を以ってLCO判定結果表示58を確定し、その確定した時刻などの情報を記憶部12が記憶して残して、オペレータがきちんと確認したものだけをLCO判定結果とすることができるので、装置系の誤作動などによりLCO判定結果が勝手に出されてしまって発電プラント22に不要な影響をもたらす可能性を低減することができる。
第2表示画面50は、ヘッダ画面部50bにおいて、モード表示42と、保安規定情報項目表示61と、確認項目件数表示62と、を表示している。モード表示42は、第1表示画面40に表示されているものと同様である。保安規定情報項目表示61は、直前の第1表示画面40において選択操作が実行された項目表示部41a及び対応状況表示部41bが指し示す保安規定情報の項目を表示している。第2表示画面50は、図5において、保安規定情報項目表示61が「50 蓄圧タンク」という情報を示しており、その保安規定情報の項目としての条文番号と、この項目に関するさらなる情報としての条文の名称とを合わせて表示している。このため、オペレータは、保安規定情報項目表示61を確認することで、常に、直前の第1表示画面40において選択した保安規定情報ボタン41に係る保安規定情報の項目及びそのさらなる情報を確認しながら、第2表示画面50での確認、判断及び対応にあたることができる。
確認項目件数表示62は、第2表示画面50において確認、判断及び対応にあたる必要がある確認項目表示53a,53bの件数を表示している。第2表示画面50は、図5において、確認項目件数表示62が「確認項目 4件」という情報を示している。このため、オペレータは、確認項目件数表示62を確認することで、第2表示画面50において確認、判断及び対応にあたる必要がある件数を常に確認することができるので、発電プラント22に関する重要な情報の見落としを低減することができる。
第2表示画面50は、フッタ画面部50cにおいて、LCO状態監視ボタン63と、個別措置管理ボタン64と、戻るボタン65と、を表示している。LCO状態監視ボタン63は、選択操作を受け付けることに応じて、表示部18の表示を、LCOの状態を監視することが可能な第2表示画面50に切り替える旨の入力を受け付ける。なお、LCO状態監視ボタン63は、第2表示画面50においてフッタ画面部50cに表示されている場合、改めて第2表示画面50に切り替える必要がないため、灰色(図5における暗色)で示されており、選択操作を受け付けない状態にあることを表示している。
個別措置管理ボタン64は、選択操作を受け付けることに応じて、表示部18の表示を、直前の第1表示画面40において選択操作を実行した項目表示部41a及び対応状況表示部41bが指し示す保安規定情報の項目についての個別の措置の管理をすることが可能な第3表示画面70に切り替える旨の入力を受け付ける。このため、個別措置管理ボタン64は、LCO逸脱時であって、LCO逸脱に関する保安規定情報の項目を直前の第1表示画面40で選択していた場合、LCO逸脱に際して要求される個別の措置の管理をすることが可能な第3表示画面70に切り替える旨の入力を受け付けるものとなる。戻るボタン65は、選択操作を受け付けることに応じて、表示部18の表示を、直前に表示されていた画面に切り替える旨の入力を受け付ける。
第3表示画面表示ステップS5は、第1表示画面40において選択された保安規定情報において運転条件の制限から逸脱している旨の判定結果が出されている場合、運転条件の制限からの逸脱の状況に応じた要求措置を表示した第3表示画面70を表示するステップである。第3表示画面表示ステップS5は、本実施形態では、例えば、演算処理部16が、第2表示画面50において個別措置管理ボタン64の選択操作を受け付けることに応じて、表示部18に指令が出されて、演算処理部16から指令を受けた表示部18が実行する。
図6は、図1の発電プラントの運転管理支援装置10が表示部18に表示する画面の一例である第3表示画面70を示す図である。第3表示画面70は、図6に示すように、第1表示画面40及び第2表示画面50と同様にフレーム構造を有しており、第3表示画面70の中央部分に設けられた主要画面部70aと、主要画面部70aの上部に設けられたヘッダ画面部70bと、主要画面部70aの下部に設けられたフッタ画面部70cと、を含む。第3表示画面70は、第2表示画面50において、個別措置管理ボタン64の選択操作を受け付けることに応じて、第2表示画面50から切り替えられて表示される。
第3表示画面70は、主要画面部70aにおいて、第1表示画面40で選択された保安規定情報においてLCOから逸脱している旨の判定結果が出されている場合、LCOからの逸脱の状況に応じた要求措置を表示している。具体的には、第3表示画面70は、主要画面部70aにおいて、係るLCOからの逸脱に関する識別番号表示71と、LCOからの逸脱の状況に応じた要求措置表示72と、要求措置表示72に表示された要求措置の実行状態を表示した実行状態表示73と、要求措置表示72のそれぞれに割り当てられた担当者表示74と、要求措置表示72のそれぞれに対応され、かつ、全体像がわかるように時間軸で関連付けてまとめて表示した時間管理表示75と、時間管理表示75の表示時間スケールを変更する表示時間スケール変更ボタン76と、要求措置表示72に表示された要求措置に対して時間管理表示75に表示された時間内に対応することが困難な場合に次に対応すべき要求措置に表示を切り替える次要求措置表示ボタン77と、を表示している。
詳細には、第3表示画面70は、主要画面部70aにおいて、上記した各表示項目を表にして表示している。第3表示画面70は、主要画面部70aにおけるこの表の1番上の行において、左側から順に、「識別番号」、「要求される措置」、「実行」、「担当」及び「完了時間と進捗管理」と表示している。第3表示画面70は、主要画面部70aにおける「識別番号」が表示された1番左の列において、上側から順に、逸脱していると判定されたLCOを識別する番号である識別番号表示71と、その逸脱していると判定されたLCOに基づいて導出された要求措置を識別する番号である識別番号表示71と、を表示している。
第3表示画面70は、主要画面部70aにおいて1番左の列に表示された、逸脱していると判定されたLCOを識別する番号である識別番号表示71の真っ直ぐ右側の表示位置において、「要求される措置」が表示された左から2番目の列には、そのLCOの適用に至った条件を示している。第3表示画面70は、主要画面部70aにおいて1番左の列に表示された、要求措置を識別する番号である識別番号表示71にそれぞれ対応付けられたこの識別番号表示71の真っ直ぐ右側の表示位置において、「要求される措置」が表示された左から2番目の列には対応する要求措置表示72を、「実行」が表示された左から3番目の列には対応する実行状態表示73を、「担当」が表示された左から4番目の列には対応する担当者表示74を、「完了時間と進捗管理」が表示された左から5番目すなわち1番右の列には対応する時間管理表示75を、それぞれ表示している。すなわち第3表示画面70は、主要画面部70aにおいて、左から2番目の列に、LCOの適用に至った条件と、要求措置表示72とを、それぞれ縦方向に配列して表示している。また、第3表示画面70は、主要画面部70aにおいて、実行状態表示73の上側の領域には次要求措置表示ボタン77を、時間管理表示75の上側の領域には表示時間スケール変更ボタン76を、それぞれ表示している。
第3表示画面70は、図6において、逸脱していると判定されたLCOを識別する番号である識別番号表示71が「B」と示しており、その逸脱していると判定されたLCOに基づいて導出された要求措置を識別する番号である識別番号表示71が「B-1」と上記の「B」に付随する識別番号を示している。第3表示画面70は、図6において、「B」の表示の真っ直ぐ右側に表示されたLCOの適用に至った条件が「蓄圧タンク1基が条件A以外の理由により、運転上の制限を満足していない場合」という情報を示しており、「B-1」の表示の真っ直ぐ右側に表示された要求措置表示72が「当直課長は、当該蓄圧タンクの運転上の制限を満足させる。」という情報を示している。
第3表示画面70は、図6において、実行状態表示73が「開始/完了」の情報をいずれか一方を選択可能に示しており、担当者表示74が「当直課長」という情報を示している。また、第3表示画面70は、図6において、時間管理表示75が、「8:00」、「進行中」及び「56min」等から、8時00分から現在まで要求措置表示72に表示された要求措置を進行中であり、その要求措置を完了するまでに与えられた残り時間が56分である旨の情報を示している。
ここで、要求措置表示72に表示される要求措置、すなわちLCOに基づいて導出された要求措置は、制御装置24及び保守ツール26が設置された中央制御室の状況、及び、現場での対応状況を適宜反映したものとなっている。
また、実行状態表示73は、要求措置表示72に表示された要求措置の対応を開始すると、オペレータは速やかに「開始」の旨の入力を行い、要求措置表示72に表示された要求措置の対応を完了すると、オペレータは速やかに「完了」の旨の入力を行うものとなっている。
また、時間管理表示75は、要求措置表示72に表示された要求措置に対する対応の進捗状況、例えば実行状態表示73の表示の状況に基づいて、適宜更新される。表示時間スケール変更ボタン76は、要求措置表示72に表示された要求措置の項目ごとに時間スケールが異なることに対応して設けられたものであり、時間、日、週、等のスケールに変更することができる。
また、次要求措置表示ボタン77は、左向きの矢印のボタンと、右向きの矢印のボタンとを有しており、左向きの矢印のボタンは、直前に表示させていた要求措置表示72等に表示を戻す旨の入力を受け付けるボタンであり、右向きの矢印のボタンは、要求措置表示72に表示された要求措置に対して時間管理表示75に表示された時間内に対応することが困難な場合に次に対応すべき要求措置に表示を切り替える旨の入力を受け付けるボタンである。次要求措置表示ボタン77は、初期においては、表示の戻す先がないため、左向きの矢印のボタンが灰色(図6における暗色)で示されており、選択操作を受け付けない状態にあることを表示している。
このように、第3表示画面70は、オペレータが、第1表示画面40の直後に第2表示画面50を経て第1表示画面40における保安規定情報の項目の選択に応じて表示しているので、オペレータが、発電プラント22の全体に対する位置付けを意識しながら、発電プラント22の個別の詳細な情報及びLCO逸脱に関する情報を、適切に確認、判断及び対応を取ることを可能にしている。
また、第3表示画面70は、要求措置表示72が、LCOから逸脱している旨の判定結果が出されている場合、LCOからの逸脱の状況に応じた要求措置のみを表示しているので、すなわち、対応する必要があるLCOに基づいて導出された要求措置のみを表示しているので、オペレータが、対応する必要がある要求措置のみを個別に認識して処理することを可能にしているため、発電プラント22に関する複数の情報による混乱を招くことをより確実に低減することを可能にしている。
また、第3表示画面70は、実行状態表示73が、オペレータに対して、要求措置表示72に表示された要求措置に対する対応の状態を求めるものとなっているので、オペレータが、対応する必要がある要求措置のみを個別に認識して処理することを可能にしているため、発電プラント22に関する複数の情報による混乱を招くことをより確実に低減することを可能にしている。
また、第3表示画面70は、要求措置表示72、実行状態表示73、担当者表示74及び時間管理表示75が互いに一対一対応となるように対応付けて表示しているので、オペレータが、これらを互いに分離して個別に認識して処理することを可能にしているため、発電プラント22に関する複数の情報による混乱を招くことをより確実に低減することを可能にしている。
また、第3表示画面70は、表示時間スケール変更ボタン76により時間管理表示75の時間スケールを適宜変更できるので、オペレータが、要求措置表示72に表示された要求措置に応じて、対応にあたってより好ましい時間スケールの表示を適宜選択することを可能にしている。
また、第3表示画面70は、次要求措置表示ボタン77により、要求措置表示72に表示された要求措置に対する対応が困難な場合に、次に対応すべき要求措置をすぐに表示させることができるので、オペレータが、要求措置に対する対応に困惑して次に対応すべきことの対応に支障を来すことを確実に低減することを可能にしている。
第3表示画面70は、ヘッダ画面部70bにおいて、モード表示42と、保安規定情報項目表示61と、要求措置項目件数表示78と、を表示している。モード表示42は、第1表示画面40及び第2表示画面50に表示されているものと同様である。保安規定情報項目表示61は、第2表示画面50に表示されているものと同様である。
要求措置項目件数表示78は、第3表示画面70において確認、判断及び対応にあたる必要がある要求措置表示72の件数を表示している。第3表示画面70は、図6において、要求措置項目件数表示78が「要求措置 1件」という情報を示している。このため、オペレータは、要求措置項目件数表示78を確認することで、第3表示画面70において確認、判断及び対応にあたる必要がある件数を常に確認することができるので、発電プラント22に関する重要な情報の見落としを低減することができる。
第3表示画面70は、フッタ画面部70cにおいて、第2表示画面50のフッタ画面部50cと同様に、LCO状態監視ボタン63と、個別措置管理ボタン64と、戻るボタン65と、を表示している。LCO状態監視ボタン63、個別措置管理ボタン64及び戻るボタン65は、いずれも、第2表示画面50に表示されているものと同様である。なお、個別措置管理ボタン64は、第3表示画面70においてフッタ画面部70cに表示されている場合、改めて第3表示画面70に切り替える必要がないため、灰色(図6における暗色)で示されており、選択操作を受け付けない状態にあることを表示している。
第4表示画面表示ステップS6は、表示部18が、演算処理部16からの指令に応じて、例えば、第1表示画面40において実行される操作に応じて、運転条件の制限を逸脱しない通常時の対応項目を集約して表示した第4表示画面80を表示するステップである。第4表示画面表示ステップS6は、本実施形態では、例えば、演算処理部16が、第1表示画面40において通常時対応項目一覧ボタン45の選択操作を受け付けることに応じて、表示部18に指令が出されて、演算処理部16から指令を受けた表示部18が実行する。
図7は、図1の発電プラントの運転管理支援装置10が表示部18に表示する画面の一例である第4表示画面80を示す図である。第4表示画面80は、図7に示すように、第1表示画面40、第2表示画面50及び第3表示画面70と同様にフレーム構造を有しており、第4表示画面80の中央部分に設けられた主要画面部80aと、主要画面部80aの上部に設けられたヘッダ画面部80bと、主要画面部80aの下部に設けられたフッタ画面部80cと、を含む。第4表示画面80は、第1表示画面40及び後述する第5表示画面90において、通常時対応項目一覧ボタン45の選択操作を受け付けることに応じて、第1表示画面40及び第5表示画面90から切り替えられて表示される。
第4表示画面80は、主要画面部80aにおいて、LCOから逸脱していない通常時の対応項目を集約して表示している。具体的には、第4表示画面80は、主要画面部80aにおいて、通常時対応項目表示81と、時間管理表示82と、通常時対応項目表示81を保安規定情報の項目順または対応すべき時刻が早い順である時間順に配列を変更する配列変更ボタン83と、を表示している。なお、第4表示画面80は、ヘッダ画面部80bにおいて時間管理表示82の表示時間スケールを変更する表示時間スケール変更ボタン84を表示しているが、本発明はこれに限定されず、主要画面部80aにおいて表示時間スケール変更ボタン84を表示する形態であってもよい。
詳細には、第4表示画面80は、主要画面部80aにおいて、上記した各表示項目を表にして表示している。第4表示画面80は、主要画面部80aにおける左側の表示領域に、複数の通常時対応項目表示81を縦方向に配列して表示している。第4表示画面80は、主要画面部80aにおける中央から右側の表示領域には、通常時対応項目表示81のそれぞれの真っ直ぐ右側の表示位置において、それぞれの通常時対応項目表示81に表示された通常時対応項目に対応する時間管理表示82を縦方向に配列して表示している。
通常時対応項目表示81は、保安規定情報の項目を表示する項目表示部81aと、項目表示部81aに表示された保安規定情報の項目に関する対応項目を表示する対応項目表示部81bと、を有する。項目表示部81aは、保安規定情報の項目として条文番号を表示している。対応項目表示部81bは、対応項目を簡潔に記載しており、例えば、条文の名称が用いられる。通常時対応項目表示81は、選択操作を受け付けることで、対応項目表示部81bに表示された対応項目に関する詳細な情報を表示するものとしても良い。
時間管理表示82は、時間管理表示75と同様に、通常時対応項目表示81のそれぞれに対応され、かつ、全体像がわかるように時間軸で関連付けてまとめて表示したものであり、対応要求時間表示82aと、対応非要求時間表示82bと、を有する。対応要求時間表示82aは、対応する通常時対応項目表示81に表示された対応項目に関する対応が要求される時間を表示しており、対応を開始する瞬間を表示する丸印の表示と、対応を実行する期間を表示する濃色の帯状の表示と、で構成されている。対応非要求時間表示82bは、対応する通常時対応項目表示81に表示された対応項目に関する対応が要求されない時間を表示しており、対応を実行しない期間を表示する薄色の帯状の表示と、で構成されている。
第4表示画面80は、図7において、配列変更ボタン83が「番号/時間」の情報をいずれか一方を選択可能に示している。配列変更ボタン83は、「番号」の選択操作を受け付けると、通常時対応項目表示81を保安規定情報の項目である条文番号が小さい順に上から配列されるように、配列を変更する。また、配列変更ボタン83は、「時間」の選択操作を受け付けると、通常時対応項目表示81に対応する時間管理表示82において対応要求時間表示82aが現在に迫ってきている順に上から配列されるように、配列を変更する。
表示時間スケール変更ボタン84は、表示時間スケール変更ボタン76と同様に、通常時対応項目表示81に表示された対応項目ごとに時間スケールが異なることに対応して設けられたものであり、時間、日、週、等のスケールに変更することができる。
このように、第4表示画面80は、オペレータが、通常時対応項目表示81を、保安規定情報の項目と対応項目とを関連付けて羅列して表示しているので、オペレータが、発電プラント22の全体に対する位置付けを意識しながら、運転条件の制限を逸脱しない通常時の対応項目を、適切に確認、判断及び対応を取ることを可能にしている。
また、第4表示画面80は、配列変更ボタン83により、通常時対応項目表示81を保安規定情報の項目である条文番号が小さい順に上から配列されるように配列を変更したり、通常時対応項目表示81に対応する時間管理表示82において対応要求時間表示82aが現在に迫ってきている順に上から配列されるように配列を変更したりすることができる。このため、第4表示画面80は、オペレータが、発電プラント22の全体に対する位置付けを意識しながら、対応する必要がある対応項目のみを個別に認識して処理することを可能にしているため、発電プラント22に関する複数の情報による混乱を招くことをより確実に低減することを可能にしている。
また、第4表示画面80は、通常時対応項目表示81及び時間管理表示82が互いに一対一対応となるように対応付けて表示しているので、オペレータが、これらを互いに分離して個別に認識して処理することを可能にしているため、発電プラント22に関する複数の情報による混乱を招くことをより確実に低減することを可能にしている。
また、第4表示画面80は、表示時間スケール変更ボタン84により時間管理表示82の時間スケールを適宜変更できるので、オペレータが、通常時対応項目表示81に表示された対応項目に応じて、対応にあたってより好ましい時間スケールの表示を適宜選択することを可能にしている。
第4表示画面80は、ヘッダ画面部80bにおいて、モード表示42と、表示時間スケール変更ボタン84と、を表示している。モード表示42は、第1表示画面40、第2表示画面50及び第3表示画面70に表示されているものと同様である。なお、第4表示画面80は、通常時の対応に関する画面であるため、対応項目の件数が有限であるとは限らないため、件数に関する表示をしていない。また、第4表示画面80は、図7において、モード表示42がモード5を示しており、第1表示画面40、第2表示画面50及び第3表示画面70のモード1とは異なっているが、これは、LCOから逸脱していない通常時の画面を説明する説明上の都合によるものであり、画面に切り替えによってモード表示42が切り替わることを説明しているものではない。
第4表示画面80は、フッタ画面部80cにおいて、第1表示画面40のフッタ画面部40cと同様に、LCO全体監視ボタン44と、通常時対応項目一覧ボタン45と、要求措置一覧ボタン46と、条文一覧ボタン47と、を表示している。LCO全体監視ボタン44、通常時対応項目一覧ボタン45、要求措置一覧ボタン46及び条文一覧ボタン47は、いずれも、第1表示画面40に表示されているものと同様である。なお、通常時対応項目一覧ボタン45は、第4表示画面80においてフッタ画面部80cに表示されている場合、改めて第4表示画面80に切り替える必要がないため、灰色(図7における暗色)で示されており、選択操作を受け付けない状態にあることを表示している。
第5表示画面表示ステップS7は、表示部18が、演算処理部16からの指令に応じて、例えば、第1表示画面40において実行される操作に応じて、運転条件の制限から逸脱している可能性がある場合の要求措置を集約して表示した第5表示画面90を表示するステップである。第5表示画面表示ステップS7は、本実施形態では、例えば、演算処理部16が、第1表示画面40において要求措置一覧ボタン46の選択操作を受け付けることに応じて、表示部18に指令が出されて、演算処理部16から指令を受けた表示部18が実行する。
図8は、図1の発電プラントの運転管理支援装置10が表示部18に表示する画面の一例である第5表示画面90を示す図である。第5表示画面90は、図8に示すように、第1表示画面40、第2表示画面50、第3表示画面70及び第4表示画面80と同様にフレーム構造を有しており、第5表示画面90の中央部分に設けられた主要画面部90aと、主要画面部90aの上部に設けられたヘッダ画面部90bと、主要画面部90aの下部に設けられたフッタ画面部90cと、を含む。第5表示画面90は、第1表示画面40及び第4表示画面80において、要求措置一覧ボタン46の選択操作を受け付けることに応じて、第1表示画面40及び第4表示画面80から切り替えられて表示される。
第5表示画面90は、主要画面部90aにおいて、LCOから逸脱している可能性がある場合の要求措置を集約して表示している。具体的には、第5表示画面90は、主要画面部90aにおいて、要求措置項目表示91と、時間管理表示92と、を表示している。なお、第5表示画面90は、要求措置項目表示91を保安規定情報の項目順または対応すべき時刻が早い順である時間順に配列を変更する、上記した第4表示画面80における配列変更ボタン83と同様の配列変更ボタンを、さらに表示してもよい。また、第5表示画面90は、ヘッダ画面部90bにおいて時間管理表示92の表示時間スケールを変更する表示時間スケール変更ボタン94を表示しているが、本発明はこれに限定されず、主要画面部90aにおいて表示時間スケール変更ボタン94を表示する形態であってもよい。
詳細には、第5表示画面90は、主要画面部90aにおいて、上記した各表示項目を表にして表示している。第5表示画面90は、主要画面部90aにおける左側の表示領域に、複数の要求措置項目表示91を縦方向に配列して表示している。第5表示画面90は、主要画面部90aにおける中央から右側の表示領域には、要求措置項目表示91のそれぞれの真っ直ぐ右側の表示位置において、それぞれの要求措置項目表示91に表示された要求措置項目に対応する時間管理表示92を縦方向に配列して表示している。
要求措置項目表示91は、保安規定情報の項目を表示する項目表示部91aと、項目表示部91aに表示された保安規定情報の項目に関する要求措置項目を表示する要求措置項目表示部91bと、を有する。項目表示部91aは、保安規定情報の項目として条文番号を表示している。要求措置項目表示部91bは、要求措置項目を簡潔に記載しており、例えば、条文の名称が用いられる。要求措置項目表示91は、選択操作を受け付けることで、対応する保安規定情報の項目に関する第2表示画面50を表示し、この第2表示画面50を、第5表示画面90から表示を切り替えて表示しても、第5表示画面90からポップアウトした新たな画面に表示しても良い。
時間管理表示92は、時間管理表示75及び時間管理表示82と同様に、要求措置項目表示91のそれぞれに対応され、かつ、全体像がわかるように時間軸で関連付けてまとめて表示したものであり、対応要求時間帯表示92aと、対応要求時刻表示92bと、を有する。対応要求時間帯表示92aは、対応する要求措置項目表示91に表示された要求措置項目に関する対応が要求される時間帯を表示しており、対応を実行する期間を表示する濃色の帯状の表示で構成されている。対応要求時刻表示92bは、対応する要求措置項目表示91に表示された要求措置項目に関する対応が要求される瞬間の時刻を表示しており、対応する瞬間を表示する丸印の表示で構成されている。対応要求時間帯表示92a及び対応要求時刻表示92bは、対応すべき時刻が迫っているものについては、オペレータが十分に警告を感じる程度の表示、例えば赤色で表示することが好ましい。
表示時間スケール変更ボタン94は、表示時間スケール変更ボタン76及び表示時間スケール変更ボタン84と同様に、要求措置項目表示91に表示された要求措置の項目ごとに時間スケールが異なることに対応して設けられたものであり、時間、日、週、等のスケールに変更することができる。
このように、第5表示画面90は、オペレータが、要求措置項目表示91を、保安規定情報の項目と要求措置項目とを関連付けて羅列して表示しているので、オペレータが、発電プラント22の全体に対する位置付けを意識しながら、LCOを逸脱している可能性がある場合の要求措置項目を、適切に確認、判断及び対応を取ることを可能にしている。
また、第5表示画面90は、要求措置項目表示91及び時間管理表示92が互いに一対一対応となるように対応付けて表示しているので、オペレータが、これらを互いに分離して個別に認識して処理することを可能にしているため、発電プラント22に関する複数の情報による混乱を招くことをより確実に低減することを可能にしている。
また、第5表示画面90は、表示時間スケール変更ボタン94により時間管理表示92の時間スケールを適宜変更できるので、オペレータが、要求措置項目表示91に表示された要求措置項目に応じて、対応にあたってより好ましい時間スケールの表示を適宜選択することを可能にしている。
また、第5表示画面90は、要求措置項目表示91の選択操作を受け付けることで、対応する保安規定情報の項目に関する第2表示画面50を表示することができるので、オペレータが、発電プラント22の全体に対する位置付けを意識しながら、LCOを逸脱している可能性がある場合の要求措置項目を、その項目ごとに個別に詳細の情報を取得して、適切に確認、判断及び対応を取ることを可能にしている。
第5表示画面90は、ヘッダ画面部90bにおいて、モード表示42と、表示時間スケール変更ボタン94と、要求措置項目件数表示95と、を表示している。モード表示42は、第1表示画面40、第2表示画面50、第3表示画面70及び第4表示画面80に表示されているものと同様である。
要求措置項目件数表示95は、要求措置項目件数表示78とほぼ同様であり、第5表示画面90において確認、判断及び対応にあたる必要がある要求措置項目表示91の件数を表示している。第5表示画面90は、図8において、要求措置項目件数表示95が「対応期限が迫っている要求措置が4件あります。至急確認して下さい。」という情報を示している。このため、オペレータは、要求措置項目件数表示95を確認することで、第5表示画面90において、対応期限が迫っている要求措置を確認、判断及び対応にあたる必要がある件数を常に確認することができるので、発電プラント22に関する重要な情報の見落としを低減することができる。
第5表示画面90は、フッタ画面部90cにおいて、第1表示画面40のフッタ画面部40c及び第4表示画面80のフッタ画面部80cとほぼ同様に、LCO全体監視ボタン44と、通常時対応項目一覧ボタン45と、要求措置一覧ボタン46と、を表示している。LCO全体監視ボタン44、通常時対応項目一覧ボタン45及び要求措置一覧ボタン46は、いずれも、第1表示画面40及び第4表示画面80に表示されているものと同様である。なお、要求措置一覧ボタン46は、第5表示画面90においてフッタ画面部90cに表示されている場合、改めて第5表示画面90に切り替える必要がないため、灰色(図8における暗色)で示されており、選択操作を受け付けない状態にあることを表示している。また、第5表示画面90は、フッタ画面部90cにおいて、第1表示画面40のフッタ画面部40c及び第4表示画面80のフッタ画面部80cとは異なり、条文一覧ボタン47を表示していないが、このことは、第5表示画面90に複数表示されている要求措置項目表示91の選択操作を受け付けることで、対応する保安規定情報の項目に関する第2表示画面50を表示することができるため、条文一覧ボタン47の必要性が薄いことに伴うものである。
発電プラントの運転管理支援装置10及び発電プラントの運転管理支援装置10により実行される発電プラントの運転管理支援方法は、以上のように、表示部18が、保安規定情報格納部13に格納されている保安規定情報の項目を集約し、保安規定情報抽出部17が抽出した保安規定情報の項目を識別可能に表示した第1表示画面40を表示するため、発電プラント22の全体の運転状態を俯瞰することができ、結果として、発電プラント22に関する重要な情報の見落とし、及び、発電プラント22に関する複数の情報による混乱を招くことを低減することができる。また、発電プラントの運転管理支援装置10及び発電プラントの運転管理支援装置10により実行される発電プラントの運転管理支援方法は、表示部18が、第1表示画面40において実行される保安規定情報の項目の選択操作に応じて、選択された保安規定情報に関連し、発電プラント22の運転パラメータを含む個別の詳細な確認項目と、確認項目に基づく運転条件の制限の逸脱の判定結果と、を表示した第2表示画面50を表示し、また、選択された保安規定情報において運転条件の制限から逸脱している旨の判定結果が出されている場合、運転条件の制限からの逸脱の状況に応じた要求措置を表示した第3表示画面70を表示するため、発電プラント22の全体に対する位置付けを意識しながら、発電プラント22の個別の詳細な情報及びLCO逸脱に関する情報を、適切に確認、判断及び対応を取ることができる。
発電プラントの運転管理支援装置10及び発電プラントの運転管理支援装置10により実行される発電プラントの運転管理支援方法は、保安規定情報の項目として保安規定の条文番号を採用しているので、発電プラント22における諸規則をまとめた保安規定に直接対応付けて、発電プラント22の全体の運転状態を俯瞰することを可能にする。
発電プラントの運転管理支援装置10及び発電プラントの運転管理支援装置10により実行される発電プラントの運転管理支援方法は、表示部18が、さらに、第1表示画面40において実行される操作に応じて、運転条件の制限を逸脱しない通常時の対応項目を集約して表示した第4表示画面80を表示している。このため、発電プラントの運転管理支援装置10及び発電プラントの運転管理支援装置10により実行される発電プラントの運転管理支援方法は、発電プラント22の全体に対する位置付けを意識しながら、運転条件の制限を逸脱しない通常時の対応項目を、適切に確認、判断及び対応を取ることができる。
発電プラントの運転管理支援装置10及び発電プラントの運転管理支援装置10により実行される発電プラントの運転管理支援方法は、保安規定情報抽出部17が、保安規定に基づく運転条件の制限を逸脱している可能性がある場合、保安規定情報として、運転条件の制限の逸脱に関連する保安規定の条文を抽出し、表示部18が、運転条件の制限の逸脱の根拠として条文をさらに表示することができる。このため、発電プラントの運転管理支援装置10及び発電プラントの運転管理支援装置10により実行される発電プラントの運転管理支援方法は、発電プラント22の全体に対する位置付けを意識しながら、LCO逸脱に関する詳細な情報を、LCO逸脱の根拠となる関連する条文に基づいて、詳細に、適切に確認、判断及び対応を取ることができる。
発電プラントの運転管理支援装置10及び発電プラントの運転管理支援装置10により実行される発電プラントの運転管理支援方法は、保安規定情報抽出部17が、保安規定に基づく運転条件の制限を逸脱している可能性がある場合、さらに、保安規定情報として、運転条件の制限の逸脱に直接関連する保安規定の条文に併せて、運転条件の制限の逸脱の結果として派生して関連する保安規定の条文を抽出し、表示部18が、さらに、運転条件の制限の逸脱の根拠としての保安規定の条文に併せて、運転条件の制限の逸脱の結果として派生する根拠としての関連の保安規定の条文をさらに表示することができる。このため、発電プラントの運転管理支援装置10及び発電プラントの運転管理支援装置10により実行される発電プラントの運転管理支援方法は、発電プラント22の全体に対する位置付けを意識しながら、LCO逸脱に関する詳細な情報を、LCO逸脱の根拠となる条文に加えて、LCO逸脱の結果として派生する根拠となる関連の条文に基づいて、さらに詳細に、適切に確認、判断及び対応を取ることができる。
発電プラントの運転管理支援装置10及び発電プラントの運転管理支援装置10により実行される発電プラントの運転管理支援方法は、保安規定情報抽出部17が、保安規定に基づく運転条件の制限を逸脱している可能性がある場合、保安規定情報として、運転条件の制限の逸脱に関連する保安規定の条文を抽出し、運転条件の制限の逸脱についての許容待機除外時間における、発電プラント22の全体についての運転条件の制限に対する判定結果または逸脱状態、発電プラント22の一部についての運転条件の制限に対する判定結果または逸脱状態、もしくは、要求措置に基づく対応をした発電プラント22についての運転条件の制限に対する判定結果または逸脱状態を、自動的に記録するものである。このため、発電プラントの運転管理支援装置10及び発電プラントの運転管理支援装置10により実行される発電プラントの運転管理支援方法は、発電プラント22の全体に対する位置付けがわかる状態で関連条文と合わせてLCO逸脱に関する情報を記録することができるので、後から、発電プラント22の全体に対する位置付けを意識しながら、LCO逸脱について見直したり、類似例に対して活用したりすることができる。
発電プラントの運転管理支援装置10及び発電プラントの運転管理支援装置10により実行される発電プラントの運転管理支援方法は、運転条件の制限を逸脱しない通常時において、保安規定情報格納部13に格納された定期確認時間を読み込み、定期確認時間ごとに自動的に発電プラント22の状態を記録するものである。このため、発電プラントの運転管理支援装置10及び発電プラントの運転管理支援装置10により実行される発電プラントの運転管理支援方法は、発電プラント22の全体に対する位置付けがわかる状態でLCOから逸脱していない通常時における情報を記録することができるので、後から、発電プラント22の全体に対する位置付けを意識しながら、見直したり活用したりすることができる。