JP7112669B2 - 画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラム Download PDF

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本発明は、画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラムに関し、特に校正処理に関する。
画像形成装置には、複数色の現像装置を使用するカラープリンターがある。カラープリンターでは、複数色の現像装置によって形成される各色のトナー像をずらすことなく、すなわち色ずれなく重畳させて形成させるための調整処理が行われる。調整処理では、複数色の現像装置が各画像パターンを形成し、その複数の画像パターンの相互の位置関係が計測される。このような調整処理に関して、たとえば特許文献1は、画像のずれを検出するための色ずれ検出パターンを重畳転写し、色ずれ検出を行うトナーパターンの下層に光反射率の異なる別色トナーパターンを敷くことで、経年変化による搬送ベルトの反射率の変化によらず下地とトナーにおける光反射率との差を安定させ、センサ出力振幅を安定させて高精度な色ずれ検出をする技術を提案している。
特許文献2は、掃き寄せが発生している場合、レジずれ検出パターンの画像パターンを補正し、掃き寄せ補正する技術を提案している。掃き寄せは、パターンのエッジ部におけるトナー量がエッジ部以外のパターン領域に比べて多くなる現象である。特許文献3は、温度や湿度といった使用環境に応じて算出される掃き寄せ補正量を用いて各色の画像の書き出し位置を補正することにより、画像後端部で掃き寄せが発生する場合においても、精度の高い位置ずれ補正制御を実施する技術を提案している。特許文献4は、位置検出用パターンの移動方向後端部の濃度が濃くなる現象が発生した場合には、その位置検出用パターンをフォトセンサによって検出して得られた出力波形の歪みの影響を相殺するような補正後の位置検出用パターンを形成する技術を提案している。
特開2006-258906号公報 特開2012-108382号公報 特開2013-122504号公報 特開2014-126669号公報
しかしながら、非飽和状態でベタ画像を形成可能な感光体における後端溜まりの発生を考慮して、その色ずれ調整処理への影響を合理的に抑制する方法については改善の余地があった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、色ずれ調整処理への後端溜まりの影響を抑制する技術を提供することを目的とする。
本発明の画像形成装置は、非飽和状態でベタ画像を形成する回転可能な複数の感光体と、画像データに基づいて前記複数の感光体に露光して静電潜像を形成する複数の露光部と、複数の磁気ローラと、複数の現像ローラとを有し、前記複数の磁気ローラと前記複数の現像ローラとの間のトナー層形成電位差に応じた厚さのトナー層を前記複数の現像ローラに形成し、前記複数の現像ローラの電位である現像バイアス電位と前記複数の静電潜像とに基づいて前記複数のトナー層から前記複数の感光体にトナーを付着させる複数の現像部と、前記複数の感光体から前記トナーが転写され、前記転写されたトナーを画像形成媒体上に転写する中間転写ベルトと、前記複数の現像部によって形成される複数の画像間の色ずれを検知するための色ずれ検知用の輪郭均一化パッチを前記中間転写ベルトに形成するためのレジスト調整処理用パッチデータを生成するパッチ生成部と、校正用濃度センサを有し、前記校正用濃度センサを使用して前記輪郭均一化パッチが計測された検出位置を使用して前記複数の画像間の色ずれを抑制するように前記複数の現像部による相対的な画像形成位置を調整する校正処理部とを備え、前記輪郭均一化パッチは、前記校正用濃度センサの検出対象領域において、前記現像ローラの周速方向の前端部及び後端部に配置されている均一な濃度の均一化輪郭領域と、前記後端部側の前記均一化輪郭領域に隣接して前記現像ローラの周速方向の前端部側に前記均一化輪郭領域よりもドット面積率が低いハーフパッチ領域とを有する。
本発明の画像形成方法は、非飽和状態でベタ画像を形成する回転可能な複数の感光体と、画像データに基づいて前記複数の感光体に露光して静電潜像を形成する複数の露光部と、複数の磁気ローラと、複数の現像ローラとを用い、前記複数の磁気ローラと前記複数の現像ローラとの間のトナー層形成電位差に応じた厚さのトナー層を前記複数の現像ローラに形成し、前記複数の現像ローラの電位である現像バイアス電位と前記複数の静電潜像とに基づいて前記複数のトナー層から前記複数の感光体にトナーを付着させる複数の現像工程と、中間転写ベルトを用い、前記複数の感光体から前記中間転写ベルトに前記トナーを転写し、前記転写されたトナーを画像形成媒体上に転写する中間転写工程と、前記複数の現像部によって形成される複数の画像間の色ずれを検知するための色ずれ検知用の輪郭均一化パッチを前記中間転写ベルトに形成するためのレジスト調整処理用パッチデータを生成するパッチ生成工程と、校正用濃度センサを用い、前記校正用濃度センサを使用して前記輪郭均一化パッチが計測された検出位置を使用して前記複数の画像間の色ずれを抑制するように前記複数の現像部による相対的な画像形成位置を調整する校正処理工程とを備え、前記輪郭均一化パッチは、前記校正用濃度センサの検出対象領域において、前記現像ローラの周速方向の前端部及び後端部に配置されている均一な濃度の均一化輪郭領域と、前記後端部側の前記均一化輪郭領域に隣接して前記現像ローラの周速方向の前端部側に前記均一化輪郭領域よりもドット面積率が低いハーフパッチ領域とを有する。
本発明は、非飽和状態でベタ画像を形成する回転可能な複数の感光体と、画像データに基づいて前記複数の感光体に露光して静電潜像を形成する複数の露光部と、複数の磁気ローラと、複数の現像ローラとを有し、前記複数の磁気ローラと前記複数の現像ローラとの間のトナー層形成電位差に応じた厚さのトナー層を前記複数の現像ローラに形成し、前記複数の現像ローラの電位である現像バイアス電位と前記複数の静電潜像とに基づいて前記複数のトナー層から前記複数の感光体にトナーを付着させる複数の現像部と、前記複数の感光体から前記トナーが転写され、前記転写されたトナーを画像形成媒体上に転写する中間転写ベルトとを有する画像形成装置を制御する画像形成プログラムであって、前記複数の現像部によって形成される複数の画像間の色ずれを検知するための色ずれ検知用の輪郭均一化パッチを前記中間転写ベルトに形成するためのレジスト調整処理用パッチデータを生成するパッチ生成部、及び校正用濃度センサを有し、前記校正用濃度センサを使用して前記輪郭均一化パッチが計測された検出位置を使用して前記複数の画像間の色ずれを抑制するように前記複数の現像部による相対的な画像形成位置を調整する校正処理部として前記画像形成装置を機能させ、前記輪郭均一化パッチは、前記校正用濃度センサの検出対象領域において、前記現像ローラの周速方向の前端部及び後端部に配置されている均一な濃度の均一化輪郭領域と、前記後端部側の前記均一化輪郭領域に隣接して前記現像ローラの周速方向の前端部側に前記均一化輪郭領域よりもドット面積率が低いハーフパッチ領域とを有する。
本発明によれば、色ずれ調整処理への後端溜まりの影響を抑制する技術を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を示すブロックダイアグラムである。 一実施形態に係る画像形成装置1の全体構成を示す断面図である。 一実施形態に係る現像部100の構造を示した側面断面図である。 一実施形態に係る現像工程において後端溜まりが発生する様子を示す概念図である。 一実施形態に係る画像形成装置1のハーフパッチ校正処理の内容を示すフローチャートである。 一実施形態に係るガンマ校正処理で使用されるガンマ調整用パッチを示す説明図である。 一実施形態に係るレジストレーション調整処理で使用されるレジストレーション調整用チャートを示す説明図である。 後端溜まりに起因して後端検出遅れが発生する様子を示す説明図である。 ハーフパッチの使用に起因して後端検出遅れが発生する様子を示す説明図である。 ハーフパッチと一実施形態に係る輪郭均一化パッチの使用の際のセンサ出力を示すグラフである。 一実施形態に係る輪郭均一化パッチを示す説明図である。 一実施形態及び変形例に係る輪郭均一化パッチとセンサ出力を示す説明図である。 一実施形態に係る画像形成装置1のレジスト調整処理の内容を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という)を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を示すブロックダイアグラムである。画像形成装置1は、制御部10と、画像形成部20と、記憶部40と、画像読取部50と、定着部80とを備えている。画像読取部50は、原稿から画像を読み取ってデジタルデータである画像データIDを生成する。
画像形成部20は、色変換処理部21と、ハーフトーン処理部22と、校正用濃度センサ28と、露光部29と、アモルファスシリコン感光体である感光体ドラム(像担持体)30c~30kと、現像部100c~100k、帯電部25c~25kとを有している。色変換処理部21は、RGBデータである画像データIDをCMYKデータに色変換する。
ハーフトーン処理部22は、CMYKデータにハーフトーン処理を実行してCMYKのハーフトーンデータとして印刷データPDを生成する。ハーフトーンデータは、CMYKの各トナーによって形成されるドットの形成状態を表し、ドットデータとも呼ばれる。
本実施形態では、ハーフトーン処理部22は、ドット面積30%までの低階調のハイライト領域では、網点成長モードで濃度を表現する一方、ドット面積30%を超える階調領域では、万線成長モードで濃度を表現するように構成されている。万線成長モードは、たとえばスクリーン線数が多く比較的に非線形な特性を有するハーフトーンスクリーン(線数:192lpi)やスクリーン線数が少なく比較的に線形な特性を有するハーフトーンスクリーン(線数:175lpi)が利用可能である。ハーフトーンスクリーンは、万線スクリーンとも呼ばれる。
制御部10は、RAMやROM等の主記憶手段、及びMPU(Micro Processing Unit)やCPU(Central Processing Unit)等の制御手段を備えている。また、制御部10は、各種I/O、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)、バス、その他ハードウェア等のインターフェイスに関連するコントローラ機能を備え、画像形成装置1全体を制御する。制御部10は、パッチ生成部11と校正処理部12とを備えている。パッチ生成部11及び校正処理部12の機能については後述する。
記憶部40は、非一時的な記録媒体であるハードディスクドライブやフラッシュメモリー等からなる記憶装置で、制御部10が実行する処理の制御プログラムやデータを記憶する。記憶部40は、本実施形態では、さらに校正用データ格納領域R1及びパッチ生成用データ格納領域R2を格納している。
図2は、一実施形態に係る画像形成装置1の全体構成を示す断面図である。本実施形態の画像形成装置1は、タンデム型のカラープリンターである。画像形成装置1は、その筐体70内に、マゼンタ、シアン、イエロー、及びブラックの各色に対応させて感光体ドラム(像担持体)30m、30c、30y及び30kが一列に配置されている。感光体ドラム30m、30c、30y及び30kのそれぞれに隣接して、現像部100m、100c、100y及び100kが配置されている。
感光体ドラム30m、30c、30y及び30kには、露光部29から各色用のレーザー光Lm、Lc、Ly及びLkが照射(露光)される。この照射によって、感光体ドラム30m、30c、30y及び30kに静電潜像が形成される。現像部100m、100c、100y及び100kは、トナーを攪拌しながら、感光体ドラム30m、30c、30y及び30kの表面に形成された静電潜像にトナーを付着させる。これにより、現像工程が完了し、感光体ドラム30c~30kの表面に各色のトナー像が形成される。
画像形成装置1は、無端状の中間転写ベルト27を有している。中間転写ベルト27は、テンションローラ24、駆動ローラ26a及び従動ローラ26bに張架されている。中間転写ベルト27は、駆動ローラ26aの回転によって方向Tに循環駆動させられる。
感光体ドラム30kの上流位置において、中間転写ベルト27を挟んで従動ローラ26bに対抗する位置にクリーニング装置200が配置されている。クリーニング装置200は、微細な繊維が植えられ、高速回転するファーブラシ210を有している。ファーブラシ210は、ブラシ先端の掻き取り力で中間転写ベルト27上のトナーを機械的に除去することができる。このように、画像形成装置1は、中間転写ベルト27に当接するファーブラシ210を使用するブラシクリーニング方式を採用し、使用済みのトナーを掻き取って廃棄している。
たとえば感光体ドラム30k上のブラックのトナー像は、感光体ドラム30kと一次転写ローラ23kとで中間転写ベルト27を挟み、中間転写ベルト27が循環駆動させられることによって中間転写ベルト27に一次転写される。この点は、シアン、イエロー、マゼンタの3色についても同様である。
中間転写ベルト27の表面には、所定のタイミングで相互に重ね合わせられるように一次転写が行われることによってフルカラートナー像が形成される。校正用濃度センサ28は、一次転写が完了し、二次転写の前のトナー像の濃度が計測できる位置に配置されている。
フルカラートナー像は、その後、給紙カセット60から供給された印刷用紙Pに二次転写され、定着部80の定着ローラ対81によって印刷用紙Pに定着される。クリーニング装置200は、校正パッチについても中間転写ベルト27に残留する残留トナーを中間転写ベルト27から除去することができる。印刷媒体は、画像形成媒体とも呼ばれる。
図3は、一実施形態に係る現像部100の構造を示した側面断面図である。現像部100m、100c及び100yは、現像部100kと同一の構成を有し、これらは単に現像部100とも呼ばれる。現像部100は、2本の攪拌搬送部材141,142と、磁気ローラ143と、現像ローラ(現像剤担持体)144と、現像容器145と、規制ブレード146とを備えている。
現像容器145は、現像部100の外郭を構成している。現像容器145の下部には、仕切り部145bが設けられている。仕切り部145bは、現像容器145の内部を第1搬送室145aと第2搬送室145cとに仕切っている。第1搬送室145a及び第2搬送室145cは、図3に垂直な方向に柱状に延びており、磁性キャリアとブラックトナーからなる2成分現像剤(単に現像剤とも呼ばれる。)を収容する。
現像容器145は、さらに磁気ローラ143及び現像ローラ144を保持している。現像容器145には、現像ローラ144を感光体ドラム30(30k)に向けて露出させる開口147が形成されている。
2本の攪拌搬送部材141,142は、それぞれ第1搬送室145a及び第2搬送室145cの内部で現像剤を攪拌しつつ循環的に移動させている。攪拌搬送部材142は、磁気ブラシとして、正に帯電した現像剤を磁気ローラ143に供給する。磁気ローラ143は、非磁性の回転スリーブ143aと、回転スリーブ143aの内部に固定されている固定マグネット体143bとを有している。磁気ローラ143と現像ローラ144とは、所定のクリアランスで対向している。規制ブレード146は、磁気ブラシを予め設定されている所定の高さに調整する。
現像ローラ144は、回転可能な非磁性の現像スリーブ144aと、現像スリーブ144aの内部で固定されている現像ローラ側磁極144bとを有している。磁気ローラ143には、磁気ローラ電位Vmagが印加されている。現像ローラ144には、現像バイアス電位Vslvが印加されている。
本実施形態において、感光体ドラム30では、表面電位が20Vに設定され、現像ローラ144との間に現像電界を形成している。一方、現像ローラ144には、現像バイアス電位Vslvとしての直流電位20~80Vと、周波数2kHzのピークツーピーク値2000Vの正弦波電位とが重畳された交番バイアスが印加されている。磁気ローラ143には、現像時において、磁気ローラ電位Vmagとして直流電位200Vが印加され、非現像時において、直流電位-200Vが印加される。
これにより、現像時においては、現像バイアス電位Vslv<磁気ローラ電位Vmag(トナーが現像ローラ144に供給される電位状態)の時間が長くなってトナーが現像ローラ144に供給される時間が長くなり、非現像時においては、現像バイアス電位Vslv>磁気ローラ電位Vmag(トナーが現像ローラ144から回収される電位状態)の時間が長くなってトナーが現像ローラ144から回収される時間が長くなる。
さらに、磁気ローラ143に現像時と非現像時に印加される磁気ローラ電位Vmagを調整することによって、現像バイアス電位Vslvと磁気ローラ電位Vmagとの間の現像時のトナー層形成電位差ΔVを変化させることができる。これにより、現像ローラ144には、現像バイアス電位Vslvと磁気ローラ電位Vmagとの間のトナー層形成電位差ΔVに応じた厚さD(後述の図4(a)参照)のトナー薄層(単にトナー層とも呼ばれる。)が形成される。
現像ローラ144は、感光体ドラム30との間に所定のクリアランスを有する対向部分(現像ニップ)を介して感光体ドラム30にトナーを付着させて、トナー像を感光体ドラム30の表面に形成する。トナー像は、感光体ドラム30の表面における静電潜像の電位と現像ローラ144に印加される現像バイアス電位Vslvの電位差に基づいて形成される。
アモルファスシリコン感光体は、有機感光体(OPC)に比べ比誘電率が3倍程度高く、現像コントラスト電位に対して、感光体が保持できるトナー量が多いという特徴を有している。このため、アモルファスシリコン感光体は、通常使用するベタ濃度よりも多くのトナーを保持することが可能である。したがって、アモルファスシリコン感光体は、飽和状態で使用すると、ベタ濃度に必要な量を超えて保持してしまうことになる。よって、本実施形態では、アモルファスシリコン感光体は、ベタ濃度においても非飽和状態において使用され、現像ローラ144上に形成されたトナーがほぼすべて感光体に現像されて現像が終了することでベタ濃度が決定されるように使用される。
図4は、一実施形態に係る現像工程において後端溜まりが発生する様子を示す概念図である。図4(a)は、画像の先端部と中央部において画像を形成している様子を示している。図4(b)は、画像の後端部において画像を形成している様子を示している。本明細書では、先端部、中央部及び後端部は、感光体ドラム30の進行方向を基準にして、進行方向から順に先端部、中央部及び後端部と定義されている。
本実施形態では、図4(a)に示されるように、感光体ドラム30は、潜像画像の電位を中和しつつ、現像ローラ144の現像スリーブ144aからトナーの供給を受けている。この際、現像工程は、電位の飽和ではなく、非飽和状態において現像スリーブ144a上に形成されたトナー薄層が消費尽くされることによって完了するように構成されている。トナー薄層の厚さDは、画像形成におけるベタ現像時の最高濃度を達成するための厚さT1を有するように設定されている。
図4(b)に示されるように、現像スリーブ144aは、周速Vsを有し、周速Vdの感光体ドラム30を追い越しながら画像を形成するように構成されている。このため、ベタ現像時にベタの後端部の近傍には、トナーが未消費の現像スリーブ144aの表面が存在することになる。このトナーが未消費の表面は、アモルファスシリコン感光体30におけるベタの潜像画像の後端部を追い越していくことになる。
この際、アモルファスシリコン感光体としての感光体ドラム30が非飽和状態なので、トナーが未消費の現像スリーブ144aの表面から、さらにトナーが現像されてしまうことになる。この現像によって、予め想定されている濃度よりも高いベタ濃度としての後端溜まり(厚さT2)が顕在化することになる。
図4(c)は、一例としてベタ画像TPの画像形成時におけるトナーの付着状態(積層状態)を示している。ベタ画像TPでは、画像形成時において後端部においてトナー層が盛り上がっている。このトナー層の盛り上がりは、後端溜まりと呼ばれる。
このような後端溜まりの問題は、ドット面積率を低下させたパッチであるハーフパッチでベタを表現することによって抑制することができる。この例では、画像形成装置1は、70%乃至90%のドット面積率のハーフパッチでベタを表現するものとする。本実施形態では、ハーフパッチによるベタ濃度は、現像部100m、100c、100y及び100kの印加電位である現像バイアス電位Vslvやドット面積率の調整によって校正される。
ただし、本願発明者の知見によれば、後端溜まりの問題は、後端部から周速方向に一定の幅以上の非飽和状態のベタ領域が存在してトナーを吸引することが要因の一つである。よって、ベタ領域の周速方向の幅が小さいと後端溜まりの問題が生じないことが本願発明者によって確認されている。
図5は、一実施形態に係る画像形成装置1のハーフパッチ校正処理の内容を示すフローチャートである。本実施形態では、感光体ドラム30c~30kにアモルファスシリコン感光体が採用されているので、後端溜まりの問題を抑制するためにハーフパッチでベタを表現するように画像形成装置1が構成されている。
ステップS110では、校正処理部12は、現像バイアス電位Vslvを段階的に変更した複数のハーフパッチを有するチャートを中間転写ベルト27に形成する。具体的には、制御部10は、校正前の初期値としてのドット面積率(この例では70%)で現像バイアス電位Vslvが相違する複数のハーフパッチの有するチャートを中間転写ベルト27に形成する。複数のハーフパッチには、現像バイアス電位Vslvが最大値となっているものも含まれる。
現像バイアス電位Vslvを段階的に変更した複数のハーフパッチを使用するのは、トナー像は、感光体ドラム30の表面の静電潜像の電位と現像ローラ144に印加される現像バイアス電位Vslvの電位差に基づいて形成されるからである。複数のハーフパッチは、CMYKのそれぞれについて形成される。以下では、シアン(C)のハーフパッチを例として説明する。
ステップS120では、校正処理部12は、校正用濃度センサ28を使用してシアン(C)のパッチの濃度を計測する。本実施形態では、校正用濃度センサ28は、たとえばLED(図示せず)から赤外光を出射し、P波のみを透過させる偏光フィルタを透過させて赤外光のP波をパッチに照射し、受光素子で検出した反射光のP波とS波の光量差に基づいて濃度を検出する。なお、校正用濃度センサ28には、パッチからの正反射光を検出する正反射方式やパッチからの拡散反射光を検出する拡散反射方式もある。また、校正用濃度センサ28は、シアン(C)の補色の関係にある赤色の反射光の光量を計測するものもある。
ステップS130では、校正処理部12は、現像バイアスの調整を実行する。現像バイアス電位Vslvの調整は、現像バイアス電位Vslvが段階的に変更されている複数のシアン(C)のハーフパッチの中から予め設定されているベタ画像目標濃度に達しているパッチが存在する場合には、そのパッチを選択することによって実行される。
具体的には、校正処理部12は、反射光のP波とS波の光量差が予め設定されている閾値以下のハーフパッチが存在する場合には、そのハーフパッチの中で最も低い現像バイアス電位Vslvを校正後の現像バイアスの電位に設定する。現像バイアス電位Vslvの調整による校正は、第1の校正処理とも呼ばれる。
ステップS140では、校正処理部12は、ハーフパッチの校正が現像バイアスの調整範囲内で可能である場合には、処理をステップS190に進め、ハーフパッチの校正が現像バイアス電位Vslvの調整範囲内で可能でない場合には、処理をステップS150に進める。ハーフパッチの校正が現像バイアスの調整範囲内で可能でない場合とは、複数のシアン(C)のパッチの中から予め設定されているベタ画像目標濃度に達しているパッチが存在しない場合を意味している。通例では、複数のハーフパッチのいずれかがベタ画像目標濃度に達するが、たとえば環境変動などによってトナー帯電量が増加している状態においてベタ画像目標濃度に到達しないこともあるからである。
ステップS150では、校正処理部12は、現像バイアス電位Vslvを最大値に設定し、ドット面積率を調整して校正する作動モードを開始する。現像バイアス電位Vslvの最大値は、たとえば現像バイアスの出力限界や画像への悪影響(かぶりなど)の観点から設定される。
ステップS160では、校正処理部12は、ドット面積率を段階的に変更した複数のハーフパッチを有するチャートを中間転写ベルト27に形成する。この例では、ドット面積率は、ドット面積率が71%~90%の範囲で段階的に変更されている。
ステップS170では、校正処理部12は、校正用濃度センサ28を使用してシアン(C)のパッチの濃度を計測する。すなわち、校正用濃度センサ28は、センサ出力としてP波とS波の光量差を計測する。MYKについても同様に処理が行われる。
ステップS180では、校正処理部12は、ドット面積率を設定する。具体的には、制御部10は、光量差が予め設定されている閾値以下のハーフパッチが存在する場合には、そのハーフパッチの中で最も低いドット面積率のハーフパッチのドット面積率を校正データとして取得する。ドット面積率の設定による校正は、第2の校正処理とも呼ばれる。
ステップS190では、校正処理部12は、ガンマ設定処理を実行する。ガンマ設定処理では、校正処理部12は、この例では、最大のドット面積率を80%に設定したものとする。これにより、校正処理部12は、0乃至255(濃度0%~100%)の入力階調値に対してリニアに0乃至255(濃度0%~100%)の画像濃度としての出力階調値(ドット面積率0%~80%)を実現するための入出力ガンマを設定することができる。
図6は、一実施形態に係るガンマ校正処理で使用されるガンマ調整用パッチを示す説明図である。ガンマ調整用パッチは、ドット面積20%のハーフパッチP20、ドット面積40%のハーフパッチP40、ドット面積60%のハーフパッチP60、ドット面積80%のハーフパッチP80及びドット面積100%のソリッドパッチP100を有している。
本実施形態では、ガンマ調整用パッチは、ハーフトーン処理部22によるハーフトーン処理を想定して構成されている。すなわち、ガンマ調整用パッチは、ドット面積30%までの低階調のハイライト領域では、網点成長モードで濃度を表現する一方、ドット面積30%を超える階調領域では、万線成長モードで濃度を表現するように構成されている。
ステップS200では、校正処理部12は、校正データ記憶処理を実行する。校正データ記憶処理では、校正処理部12は、ハーフパッチの校正が現像バイアスの調整範囲内で可能であった場合には、校正後の現像バイアス電位Vslvを記憶部40の校正用データ格納領域R1に記憶し、ハーフパッチの校正が現像バイアスの調整範囲内で可能でなかった場合には、校正後のドット面積率を記憶部40の校正用データ格納領域R1にガンマ設定値とともに記憶する。
図7は、一実施形態に係るレジストレーション調整処理で使用されるレジストレーション調整用チャートを示す説明図である。レジストレーション調整処理では、校正処理部12は、感光体ドラム30m、30c、30y及び30kが相互に各トナー像を正確に重ね合わせてフルカラートナー像を形成できるように、各トナー像の形成タイミングを調整する(図2参照)。
レジストレーション調整用チャートPRは、所定のタイミングでCMYKの各トナーで形成され、それぞれK主パッチKm、M主パッチMm、C主パッチCm及びY主パッチYmと、K副パッチKs、M副パッチMs、C副パッチCs及びY副パッチYsとを含んでいる。各パッチは、いずれもベルト搬送方向に単位長さL0を有している。
K主パッチKm、M主パッチMm、C主パッチCm及びY主パッチYmは、主走査方向(搬送方向と垂直方向)の複数の画像間の色ずれ量を検知するためのパッチである。K副パッチKs、M副パッチMs、C副パッチCs及びY副パッチYsは、副走査方向(搬送方向と平行方向)の複数の画像間の色ずれ量を検知するためのパッチである。
図8は、後端溜まりに起因して後端検出遅れが発生する様子を示す説明図である。図8(a)は、濃度が相違する2つのパッチPm,Peのセンサ出力を示している。図8(b)は、後端溜り部Eを有するパッチPdのセンサ出力を示している。横軸及び縦軸は、それぞれ時間及びセンサ出力である。
パッチPeは、パッチPdの後端溜り部Eの濃度を有している。パッチPmは、パッチPdの後端溜り部Eが発生し得る領域以外(後端溜まり領域以外)の領域の濃度を有している。検出領域DA(DA1~DA6)は、校正用濃度センサ28が赤外光を照射する各領域を示している。検出領域DAは、校正用濃度センサ28に対する中間転写ベルト27の相対的な移動によって各パッチPm,Pe,Pd上を移動する。検出領域DAは、現像部100の周速方向に所定の長さの検出対象領域を有している。
センサ出力曲線Cm(図8(a)参照)は、パッチPmの検出領域DA(DA1~DA6)におけるセンサ出力を示している。検出領域DA1は、パッチPmの先端部に到達し、パッチPmの赤外光の吸収によって反射光量の減少が始まってセンサ出力(光量差)が低下し始める領域である。検出領域DA2は、その半分がパッチPmに入って、検出領域DA2での反射光量が減少してセンサ出力が低下している領域である。検出領域DA3は、その全体がパッチPmに入って、検出領域DA3での反射光量の低下が最大値となってセンサ出力が最低値となっている領域である。
検出領域DA4は、パッチPmの後端部に到達し、パッチPm外の白紙領域が内部に入り始めることによりパッチPmの赤外光の吸収が抑制され、反射光量の増加が始まってセンサ出力が上昇し始める領域である。検出領域DA5は、その半分がパッチPmから出て、検出領域DA5での反射光量が増加してセンサ出力が上昇している領域である。検出領域DA6は、その全体がパッチPmから出て、検出領域DA6での反射光量の低下が最低値となってセンサ出力が最大値となっている領域である。一方、センサ出力曲線Ce(図8(a)参照)は、パッチPeの検出領域DA(DA1~DA6)におけるセンサ出力を示している。
本実施形態のレジスト調整処理では、校正処理部12は、閾値Thを使用して各パッチPm,Peの中央位置を検出する。具体的には、校正処理部12は、パッチPmについてはセンサ出力が閾値Thとなる2つの時刻Tfm,Trmの中央時刻として時刻Tc1を検出する。時刻Tfmは、閾値Thに基づくパッチPmの先端部の検出時刻である。時刻Trmは、閾値Thに基づくパッチPmの後端部の検出時刻である。
一方、校正処理部12は、パッチPeについてはセンサ出力が閾値Thとなる2つの時刻Tfe,Treの中央時刻として時刻Tc1を検出する。時刻Tfeは、閾値Thに基づくパッチPeの先端部の検出時刻である。時刻Treは、閾値Thに基づくパッチPeの後端部の検出時刻である。
センサ出力曲線Cd(図8(b)参照)は、後端溜り部Eを有するパッチPdのセンサ出力における検出遅れが発生する様子を示している。校正処理部12は、パッチPdについてはセンサ出力が閾値Thとなる2つの時刻Tfm,Treの中間時刻として時刻Tc2を検出する。時刻Tfmは、閾値Thに基づくパッチPdの先端部(パッチPmと同一濃度の部分)の検出時刻である。時刻Treは、閾値Thに基づくパッチPdの後端部(パッチPeと同一濃度の部分)の検出時刻である。
このように、パッチPdは、先端部と後端部とで濃度が相違するので、後端溜まりの発生によって後端部の検出タイミングが時刻Trmから時刻Treに検出遅れ量Xに相当する時間だけ遅れることになる。これにより、校正処理部12は、検出領域DAがパッチPdの中央位置を通過する時刻を本来の時刻Tc1でなく、検出遅れ量Xの半分(X/2)に相当する時間だけ遅れた時刻Tc2として検出することになる。
図9は、ハーフパッチの使用に起因して後端検出遅れが発生する様子を示す説明図である。図10は、ハーフパッチと一実施形態に係る輪郭均一化パッチの使用の際のセンサ出力を示すグラフである。この例では、レジストレーション調整用パッチPRとして後端溜りによる検出遅れを抑制するためにハーフパッチが使用されている。
この例では、校正処理部12は、ハーフパッチ校正処理においてドット面積80%のハーフパッチP80でベタを再現することを決定したものとする。ハーフパッチP80は、万線成長モードで階調表現するハーフトーンスクリーンである。ハーフトーンスクリーンは、線状のドット非形成領域(間引き領域)を有することを特徴としている。
図9は、レジストレーション調整用パッチPRの前端部LEが検出領域DA7,DA8に到達している状態を示している。図9(a)及び図9(b)は、レジストレーション調整用パッチPRが検出領域DA7,DA8に対して搬送方向に垂直方向に相互にシフトしている状態を示している。このシフトによって、検出領域DA7は、検出領域にドット非形成領域RLが入らないようなレジストレーション調整用パッチPRとの位置関係を有し、検出領域DA8は、検出領域の略中央にドット非形成領域RLが入るようなレジストレーション調整用パッチPRとの位置関係を有している。なお、図9では、レジストレーション調整用パッチPRの後端部側の図示が省略されている。
図10(a)は、2つの検出領域DA7,DA8のセンサ出力C7,C8を示している。検出領域DA7のセンサ出力C7は、レジストレーション調整用パッチPRの前端部LEが検出領域DA7に到達する際に比較的に急激にセンサ出力が低下する。前端部LEが検出領域DA7に到達する際には、検出領域DA7にドット非形成領域RLが入らないからである。これにより、検出領域DA7では、センサ出力C7は、時刻Tf7で閾値Thを下回ってレジストレーション調整用パッチPRの前端部LEを検知することになる。
一方、検出領域DA8のセンサ出力C8は、レジストレーション調整用パッチPRの前端部LEが検出領域DA8に到達する際に比較的に緩やかにセンサ出力が低下する。前端部LEが検出領域DA8に到達する際には、検出領域DA8にドット非形成領域RLが入るので、その反射光の影響があるからである。これにより、検出領域DA8では、センサ出力C8は、時刻Tf7より少し遅れた時刻Tf8で閾値Thを下回ってレジストレーション調整用パッチPRの前端部LEを検知することになる。
このように、検出領域DA8は、検出領域DA7に対して検出遅れ(時刻Tf7から時刻Tf8までの時間)を有することになる。この検出遅れは、検出遅れ量Y(図9参照)の計測位置のずれを生じさせることになる。このような検出遅れは、前端部側だけでなく後端部側においても生じることになる。
このように、レジストレーション調整用パッチPRは、ドット面積率100%のパッチを使用すると後端溜りに起因する検出遅れが発生する一方、ハーフパッチを使用するとドット非形成領域(間引き領域)に起因する検出遅れが発生することを本願発明者は新たに見いだした。このような問題に対して、本願発明者は、色ずれ検知用の輪郭均一化パッチを創作することによって、この問題を解決することに成功した。
図11は、一実施形態に係る輪郭均一化パッチPREを示す説明図である。輪郭均一化パッチPREは、その前端部LEと後端部の幅dの輪郭部分だけドット面積率を100%とした均一化輪郭領域を有するパッチである。この例では、幅dは、検出領域DA7,DA8の半径程度の大きさなので、前述のように後端溜まりの問題が生じないことが本願発明者によって確認されている。なお、図11では、レジストレーション調整用パッチPREの後端部側の図示が省略されている。
本願発明者の知見によれば、後端溜まりの問題は、前述のように後端部から周速方向に一定の幅以上の非飽和状態のベタ領域が存在してトナーを吸引することが要因の一つだからである。よって、輪郭均一化パッチPREは、ドット非形成領域に起因する検出遅れを抑制するとともに後端溜りに起因する検出遅れを抑制することができる(図10(b)参照)。なお、幅dは、検出領域DA7,DA8の半径の大きさ以上であって、検出領域DA7,DA8の直径以下の大きさであることが好ましい。
図12は、一実施形態及び変形例に係る輪郭均一化パッチPREとセンサ出力を示す説明図である。図12(a)は、輪郭均一化パッチPREとセンサ出力を示している。輪郭均一化パッチPREは、周速方向の前端部に配置されている均一化輪郭領域ER1と、周速方向の後端部に配置されている均一化輪郭領域ER2とを有しているので、ドット非形成領域や後端溜りに起因する検出遅れを顕著に排除して、輪郭均一化パッチPREの周速方向の中央位置を高精度で検出することを可能とする。
輪郭均一化パッチPREは、さらに、均一化輪郭領域ER1と均一化輪郭領域ER2との間にドット面積率が2つの均一化輪郭領域ER1,ER2よりも低いハーフパッチ領域HRを有しているので、後端部に配置されている均一化輪郭領域ER2における後端溜まりの発生を抑制することができる。ハーフパッチ領域HRは、センサ出力において輪郭均一化パッチPREの一体性を確認できるものであれば良く、ドット面積率を小さくすることでトナーの消費量を少なくすることができる。
均一化輪郭領域ER1と均一化輪郭領域ER2とは、輪郭均一化パッチPREの中央位置を正確に検出するために同一のドット面積率を有していることが好ましい。均一化輪郭領域ER1は、第1の均一化輪郭領域とも呼ばれる。均一化輪郭領域ER2は、第2の均一化輪郭領域とも呼ばれる。
図13は、一実施形態に係る画像形成装置1のレジスト調整処理の内容を示すフローチャートである。ステップS310では、校正処理部12は、レジスト調整処理用パッチデータ生成処理を実行する。レジスト調整処理用パッチデータ生成処理では、パッチ生成部11は、記憶部40のパッチ生成用データ格納領域R2からパッチ生成用データを読み出して、ハーフトーン処理部22を使用して輪郭均一化パッチPREを形成するためのレジスト調整処理用パッチデータを生成する。
ステップS320では、校正処理部12は、レジスト調整処理用パッチデータを使用して中間転写ベルト27上に輪郭均一化パッチPREを形成する。ステップS330では、校正処理部12は、濃度ムラが予め設定されている閾値以下であるか否かを判断する。校正処理部12は、濃度ムラが予め設定されている閾値を超えている場合には、処理をステップS310に戻して検出遅れ量計測用チャートを再度形成する。
ステップS340では、校正処理部12は、各色の全種のパッチについてレジストレーション調整を実行する(ステップS350)。レジストレーション調整は、各色の全種のパッチの検出位置に基づいて複数の現像部100による相対的な画像形成位置を調整する処理である。
このように、一実施形態に係る画像形成装置1は、ドット非形成領域や後端溜りに起因する検出遅れを顕著に排除して、高精度でレジストレーション調整を実行することができる。これにより、本願発明は、ドット面積率100%のパッチを使用すると、後端溜まりが発生する画像形成装置1において、後端溜まりの色ずれ調整処理への影響を合理的に抑制して色ずれ調整処理の精度を向上させることができる。
本発明は、上記実施形態だけでなく、以下のような変形例でも実施することができる。
変形例1:上記実施形態では、輪郭均一化パッチPREは、その前端部及び後端部の前面に均一化輪郭領域が形成されているが、必ずしも前端部及び後端部の全面に均一化輪郭領域を形成する必要はない。均一化輪郭領域は、たとえば変形例に係る輪郭均一化パッチPREa(図12(b)参照)のように校正用濃度センサ28の検出対象領域を包含する位置に部分的に均一化輪郭領域ER1a,ER2aが形成されていればよい。
さらに、均一化輪郭領域は、変形例に係る輪郭均一化パッチPREb(図12(c)参照)のように前端部及び後端部から離れた位置にも均一化輪郭領域TRとして形成されていてもよい。換言すれば、輪郭均一化パッチは、前端部及び後端部に少なくとも部分的に配置されている均一化輪郭領域と、後端部側の均一化輪郭領域に対して周速方向に隣接して後端溜りを抑制するためのドット面積率が低いハーフパッチ領域とが形成されていればよい。
変形例2:上記実施形態では、均一化輪郭領域は、ドット面積率を100%とすることによって濃度が均一化されているが、均一化の方法は、このような方法に限定されない。具体的には、万線スクリーンを使用することなく、たとえば一定の周期でドット非形成領域(間引き領域)を形成し、校正用濃度センサ28の検出対象領域が現像部の周速方向にシフトしても反射光量の変動が抑制され、均一な濃度を実現するものであればよい。
本発明のパッチ生成部は、広く一般に万線スクリーンを使用するハーフトーン処理よりも均一な濃度を実現するハーフトーン処理をハーフトーン処理部に実行させるものであればよく、このようなハーフトーン処理によって上述の均一な濃度を有する領域が均一化輪郭領域を構成するものであればよい。
変形例3:上記実施形態では、アモルファスシリコン感光体が使用されているが、本発明は、アモルファスシリコン感光体の使用に限定されない。本発明は、一般に非飽和状態の感光体でベタ濃度を再現する画像形成装置に適用することができる。
1 画像形成装置
10 制御部
11 パッチ生成部
12 校正処理部
20 画像形成部
21 色変換処理部
28 校正用濃度センサ
29 露光部
40 記憶部
50 画像読取部
60 給紙カセット
70 筐体

Claims (6)

  1. 非飽和状態でベタ画像を形成する回転可能な複数の感光体と、画像データに基づいて前記複数の感光体に露光して静電潜像を形成する複数の露光部と、複数の磁気ローラと、複数の現像ローラとを有し、前記複数の磁気ローラと前記複数の現像ローラとの間のトナー層形成電位差に応じた厚さのトナー層を前記複数の現像ローラに形成し、前記複数の現像ローラの電位である現像バイアス電位と前記複数の静電潜像とに基づいて前記複数のトナー層から前記複数の感光体にトナーを付着させる複数の現像部と、
    前記複数の感光体から前記トナーが転写され、前記転写されたトナーを画像形成媒体上に転写する中間転写ベルトと、
    前記複数の現像部によって形成される複数の画像間の色ずれを検知するための色ずれ検知用の輪郭均一化パッチを前記中間転写ベルトに形成するためのレジスト調整処理用パッチデータを生成するパッチ生成部と、
    校正用濃度センサを有し、前記校正用濃度センサを使用して前記輪郭均一化パッチが計測された検出位置を使用して前記複数の画像間の色ずれを抑制するように前記複数の現像部による相対的な画像形成位置を調整する校正処理部と、
    ハーフトーン処理部と、
    を備え、
    前記輪郭均一化パッチは、前記校正用濃度センサの検出対象領域において、前記現像ローラの周速方向の前端部及び後端部に配置されている均一な濃度の均一化輪郭領域と、前記後端部側の前記均一化輪郭領域に隣接して前記現像ローラの周速方向の前端部側に前記均一化輪郭領域よりもドット面積率が低いハーフパッチ領域とを有し、
    前記ハーフトーン処理部は、万線スクリーンを使用して前記ハーフパッチ領域のハーフトーン処理を実行し、
    前記パッチ生成部は、前記万線スクリーンを使用するハーフトーン処理よりも前記均一な濃度を実現するハーフトーン処理を、前記均一化輪郭領域のためのハーフトーン処理として前記ハーフトーン処理部に実行させる画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置であって、
    前記輪郭均一化パッチは、前記前端部に配置されている第1の均一化輪郭領域と、前記後端部に配置されている第2の均一化輪郭領域と、前記第1の均一化輪郭領域と前記第2の均一化輪郭領域との間に配置され、前記第1の均一化輪郭領域及び前記第2の均一化輪郭領域よりもドット面積率が小さなハーフパッチ領域とを有している画像形成装置。
  3. 請求項2記載の画像形成装置であって、
    前記校正用濃度センサは、前記現像ローラの周速方向に所定の長さの検出対象領域を有し、
    前記第1の均一化輪郭領域及び前記第2の均一化輪郭領域は、前記現像ローラの周速方向において前記所定の長さの0.5倍乃至1倍の大きさを有している画像形成装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、
    前記感光体は、アモルファスシリコン感光体であり、
    前記アモルファスシリコン感光体は、非飽和状態でベタ画像を形成する画像形成装置。
  5. 非飽和状態でベタ画像を形成する回転可能な複数の感光体と、画像データに基づいて前記複数の感光体に露光して静電潜像を形成する複数の露光部と、複数の磁気ローラと、複数の現像ローラとを有する複数の現像部を用い、前記複数の磁気ローラと前記複数の現像ローラとの間のトナー層形成電位差に応じた厚さのトナー層を前記複数の現像ローラに形成し、前記複数の現像ローラの電位である現像バイアス電位と前記複数の静電潜像とに基づいて前記複数のトナー層から前記複数の感光体にトナーを付着させる現像工程と、
    中間転写ベルトを用い、前記複数の感光体から前記中間転写ベルトに前記トナーを転写し、前記転写されたトナーを画像形成媒体上に転写する中間転写工程と、
    前記複数の現像部によって形成される複数の画像間の色ずれを検知するための色ずれ検知用の輪郭均一化パッチを前記中間転写ベルトに形成するためのレジスト調整処理用パッチデータを生成するパッチ生成工程と、
    校正用濃度センサを用い、前記校正用濃度センサを使用して前記輪郭均一化パッチが計測された検出位置を使用して前記複数の画像間の色ずれを抑制するように前記複数の現像部による相対的な画像形成位置を調整する校正処理工程と、
    ハーフトーン処理工程と、
    を備え、
    前記輪郭均一化パッチは、前記校正用濃度センサの検出対象領域において、前記現像ローラの周速方向の前端部及び後端部に配置されている均一な濃度の均一化輪郭領域と、前記後端部側の前記均一化輪郭領域に隣接して前記現像ローラの周速方向の前端部側に前記均一化輪郭領域よりもドット面積率が低いハーフパッチ領域とを有し、
    前記ハーフトーン処理工程は、万線スクリーンを使用して前記ハーフパッチ領域のハーフトーン処理を実行し、
    前記パッチ生成工程は、前記万線スクリーンを使用するハーフトーン処理よりも前記均一な濃度を実現するハーフトーン処理を、前記均一化輪郭領域のためのハーフトーン処理として前記ハーフトーン処理工程に実行させる画像形成方法。
  6. 非飽和状態でベタ画像を形成する回転可能な複数の感光体と、画像データに基づいて前記複数の感光体に露光して静電潜像を形成する複数の露光部と、複数の磁気ローラと、複数の現像ローラとを有し、前記複数の磁気ローラと前記複数の現像ローラとの間のトナー層形成電位差に応じた厚さのトナー層を前記複数の現像ローラに形成し、前記複数の現像ローラの電位である現像バイアス電位と前記複数の静電潜像とに基づいて前記複数のトナー層から前記複数の感光体にトナーを付着させる複数の現像部と、前記複数の感光体から前記トナーが転写され、前記転写されたトナーを画像形成媒体上に転写する中間転写ベルトとを有する画像形成装置を制御する画像形成プログラムであって、
    前記複数の現像部によって形成される複数の画像間の色ずれを検知するための色ずれ検知用の輪郭均一化パッチを前記中間転写ベルトに形成するためのレジスト調整処理用パッチデータを生成するパッチ生成部
    正用濃度センサを有し、前記校正用濃度センサを使用して前記輪郭均一化パッチが計測された検出位置を使用して前記複数の画像間の色ずれを抑制するように前記複数の現像部による相対的な画像形成位置を調整する校正処理部、及び
    ハーフトーン処理部として前記画像形成装置を機能させ、
    前記輪郭均一化パッチは、前記校正用濃度センサの検出対象領域において、前記現像ローラの周速方向の前端部及び後端部に配置されている均一な濃度の均一化輪郭領域と、前記後端部側の前記均一化輪郭領域に隣接して前記現像ローラの周速方向の前端部側に前記均一化輪郭領域よりもドット面積率が低いハーフパッチ領域とを有し、
    前記ハーフトーン処理部は、万線スクリーンを使用して前記ハーフパッチ領域のハーフトーン処理を実行し、
    前記パッチ生成部は、前記万線スクリーンを使用するハーフトーン処理よりも前記均一な濃度を実現するハーフトーン処理を、前記均一化輪郭領域のためのハーフトーン処理として前記ハーフトーン処理部に実行させる画像形成プログラム。
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