JP7111268B1 - 冷却器及び半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却器を小型化する。【解決手段】冷却器100は、Y方向に延在する本体部120を備え、本体部120は、半導体モジュール200が配置される外面OFa、及び、外面OFaとは反対側の内面IFaを含む外壁122aと、Y方向に延在し、一端から冷媒が流入する流入路FP1と、Y方向に延在し、一端から冷媒を流出させる流出路FP2と、内面IFaを壁面の一部とする複数の冷却流路FP3とを備え、複数の冷却流路FP3は、Y方向に配列され、かつ、Y方向に交差するX方向に延在し、外面OFaに垂直なZ方向において、流入路FP1及び流出路FP2と、外壁122aとの間に位置し、複数の冷却流路FP3の各々は、流入路FP1と流出路FP2とをX方向に連通する。【選択図】図1

Description

本発明は、冷却器及び半導体装置に関する。
直流電力を交流電力に変換する電力変換装置等の半導体装置が知られている。例えば、特許文献1には、直流電力を交流電力に変換する電力変換回路、及び、電力変換回路に含まれるスイッチング素子を冷却する冷却器等を有する電力変換装置が開示されている。冷却器は、例えば、冷却水等の冷媒を用いてスイッチング素子等の発熱デバイスを冷却する。また、例えば、特許文献2には、発熱デバイスに対して熱的に結合された熱伝達プレートを冷却流体を用いて冷却することにより、発熱デバイスを冷却する構成が開示されている。
特開2021-141729号公報 特開2020-073845号公報
上述のような、半導体装置では、冷却器の小型化が求められている。以上の事情を考慮して、本発明のひとつの態様は、冷却器の小型化を目的のひとつとする。
本発明の好適な態様に係る冷却器は、第1方向に延在する冷却本体部を備え、前記冷却本体部は、発熱体が配置される第1面、及び、前記第1面とは反対側の第2面を含む冷却壁と、前記第1方向に延在し、一端から冷媒が流入する第1流路と、前記第1方向に延在し、一端から前記冷媒を流出させる第2流路と、前記第2面を壁面の一部とする複数の冷却流路とを備え、前記複数の冷却流路は、前記第1方向に配列され、かつ、前記第1方向に交差する第2方向に延在し、前記第1面に垂直な第3方向において、前記第1流路及び前記第2流路と、前記冷却壁との間に位置し、前記複数の冷却流路の各々は、前記第1流路と前記第2流路とを前記第2方向に連通する。
本発明の好適な他の態様に係る冷却器は、第1方向に延在する冷却本体部を備え、前記冷却本体部は、発熱体が配置される第1面、及び、前記第1面とは反対側の第2面を含む冷却壁と、前記第1方向に延在し、一端から冷媒が流入する第1流路と、前記第1方向に延在し、一端から前記冷媒を流出させる第2流路と、前記第2面を壁面の一部とする複数の冷却流路とを備え、前記複数の冷却流路は、前記第1方向に配列され、かつ、前記第1方向に交差する第2方向に延在し、前記複数の冷却流路の各々は、前記第1流路と前記第2流路とを前記第2方向に連通する。
本発明の好適な態様に係る半導体装置は、上述の冷却器を備える。
実施形態に係る電力変換装置の要部を模式的に示す分解斜視図である。 図1に示されたヘッダー部を説明するための説明図である。 図1に示された本体部を説明するための説明図である。 図1に示された本体部を説明するための別の説明図である。 対比例に係る電力変換装置の一例を説明するための説明図である。 電力変換装置全体の概略的な内部構造の一例を示す斜視図である。 第1変形例に係る電力変換装置の一例を説明するための説明図である。 第2変形例に係る電力変換装置の一例を説明するための説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
A.実施形態
以下、本発明の実施形態を説明する。先ず、図1を参照しながら、実施形態に係る電力変換装置10の概要の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る電力変換装置10の要部を模式的に示す分解斜視図である。
なお、以下では、説明の便宜上、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を有する3軸の直交座標系を導入する。以下では、X軸の矢印の指す方向は+X方向と称され、+X方向の反対方向は-X方向と称される。Y軸の矢印の指す方向は+Y方向と称され、+Y方向の反対方向は-Y方向と称される。また、Z軸の矢印の指す方向は+Z方向と称され、+Z方向の反対方向は-Z方向と称される。以下では、+Y方向及び-Y方向を特に区別することなく、Y方向と称し、+X方向及び-X方向を、特に区別することなく、X方向と称する場合がある。また、+Z方向及び-Z方向を、特に区別することなく、Z方向と称する場合がある。
+Y方向及び-Y方向の各々は、「第1方向」の一例であり、+X方向及び-X方向の各々は、「第2方向」の一例であり、+Z方向及び-Z方向の各々は、「第3方向」の一例である。また、以下では、特定の方向から対象物をみることを、平面視と称する場合がある。
電力変換装置10としては、例えば、インバータ及びコンバータ等の任意のパワー半導体装置を採用することができる。なお、電力変換装置10は、「半導体装置」の一例である。本実施形態では、電力変換装置10として、電力変換装置10に入力される直流電力を、U相、V相及びW相の3相の交流電力に変換するパワー半導体装置を想定する。
例えば、電力変換装置10は、直流電力を交流電力に変換する3つの半導体モジュール200u、200v及び200wと、半導体モジュール200u、200v及び200wを冷却する冷却器100とを有する。半導体モジュール200u、200v及び200wは、「発熱体」の一例である。
半導体モジュール200u、200v及び200wの各々は、例えば、スイッチング素子等のパワー半導体素子を含むパワー半導体チップを樹脂ケースに収容したパワー半導体モジュールである。スイッチング素子としては、例えば、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)及びIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等が該当する。
半導体モジュール200uは、例えば、入力端子202u及び204uと、出力端子206uと、複数の制御端子208uとを有する。例えば、半導体モジュール200uは、入力端子202u及び204uに入力される直流電力を3相の交流電力のうちのU相の交流電力に変換し、U相の交流電力を出力端子206uから出力する。例えば、入力端子202uの電位は、入力端子204uの電位よりも高い。具体的には、直流電力にはP相とN相とがあり、例えば、入力端子202uにP相の電力が入力され、入力端子204uにN相の電力が入力される。また、複数の制御端子208uには、半導体モジュール200uが有するスイッチング素子等の動作を制御するための制御信号が入力される。
半導体モジュール200v及び200wの各々は、3相の交流電力のうちのV相又はW相の交流電力を出力することを除いて、半導体モジュール200uと同様である。例えば、半導体モジュール200vは、入力端子202v及び204vと出力端子206vと複数の制御端子208vとを有し、V相の交流電力を出力端子206vから出力する。また、例えば、半導体モジュール200wは、入力端子202w及び204wと出力端子206wと複数の制御端子208wとを有し、W相の交流電力を出力端子206wから出力する。
以下では、半導体モジュール200u、200v及び200wを、半導体モジュール200と総称する場合がある。また、入力端子202u、202v及び202wを入力端子202と総称し、入力端子204u、204v及び204wを入力端子204と総称し、出力端子206u、206v及び206wを出力端子206と総称する場合がある。
冷却器100は、Y方向に延在する本体部120と、本体部120に冷媒を供給する供給管160と、本体部120から冷媒を排出する排出管162と、供給管160及び排出管162と本体部120とを接続するヘッダー部140とを有する。なお、図1の破線の矢印は、冷媒の流れの一例を示す。本実施形態では、冷媒が水等の液体である場合を想定する。
本体部120は、「冷却本体部」の一例である。図1では、本体部120の概要を説明する。本体部120の詳細については、後述の図3及び図4において説明される。また、ヘッダー部140については、後述の図2において説明される。
本体部120は、例えば、Y方向に延在する直方体に形成された中空の構造体である。例えば、本体部120は、Y方向に延在し、一端から冷媒が流入する流入路FP1と、Y方向に延在し、一端から冷媒を流出させる流出路FP2と、複数の冷却流路FP3とを有する。なお、流入路FP1及び流出路FP2の各々の他端(+Y方向の端部)は、外壁122eにより画定される。流入路FP1は、「第1流路」の一例であり、流出路FP2は、「第2流路」の一例である。
また、本体部120は、半導体モジュール200が配置される外壁122aを有する。外壁122aは、半導体モジュール200が配置される外面OFa、及び、外面OFaとは反対側の内面IFaを含む。内面IFaは、複数の冷却流路FP3の壁面の一部である。なお、外壁122aは、「冷却壁」の一例であり、外面OFaは、「第1面」の一例であり、内面IFaは、「第2面」の一例である。
複数の冷却流路FP3は、Y方向に配列され、かつ、Y方向に交差するX方向に延在する。複数の冷却流路FP3の各々の一端及び他端は、外壁122c及び122dによりそれぞれ画定される。また、例えば、本体部120は、Y方向に配列され、かつ、X方向に延在する複数の隔壁124cを有する。複数の冷却流路FP3のうちの互いに隣接する2つの冷却流路FP3は、当該2つの冷却流路FP3の間に位置する隔壁124cにより、互いに仕切られる。
なお、図1では、冷媒の流れを分かり易くするために、複数の隔壁124cは、外壁122aから離して記載されているが、本実施形態では、図4に示されるように、複数の隔壁124cが外壁122aと一体に形成される場合を想定する。隔壁124cは、「第3隔壁」の一例である。なお、隔壁124cの数は複数に限定されない。例えば、冷却流路FP3の数が2つの場合、隔壁124cの数は1つでもよい。
また、複数の冷却流路FP3は、外面OFaに垂直なZ方向において、流入路FP1及び流出路FP2と、外壁122aとの間に位置する。そして、複数の冷却流路FP3の各々は、流入路FP1と流出路FP2とをX方向に連通する。
冷却器100は、外壁122aの内面IFaを壁面の一部とする複数の冷却流路FP3を流れる冷媒により、外壁122aの外面OFaに配置された半導体モジュール200を冷却する。例えば、半導体モジュール200に発生した熱は、外壁122aを介して冷媒に放熱される。
ここで、本体部120は、熱伝導性に優れる材料で形成される。本体部120の具体的な構成材料としては、例えば、銅、アルミニウム又はこれらのいずれかの合金等の金属が挙げられる。また、ヘッダー部140、供給管160及び排出管162は、例えば、本体部120と同一材料で形成される。すなわち、ヘッダー部140、供給管160及び排出管162の具体的な構成材料としては、例えば、銅、アルミニウム又はこれらのいずれかの合金等の金属が挙げられる。なお、ヘッダー部140、供給管160及び排出管162の一部又は全部は、本体部120と異なる材料で形成されてもよい。
なお、本体部120の形状は、Y方向に延在する直方体に限定されない。例えば、-Y方向からの平面視における本体部120の形状は、曲線を有する形状でもよい。すなわち、外壁122c及び122dは、湾曲していてもよい。
次に、図2を参照しながら、ヘッダー部140について説明する。
図2は、図1に示されたヘッダー部140を説明するための説明図である。なお、図2の第1平面図は、+Z方向から平面視した冷却器100及び半導体モジュール200の平面図であり、第2平面図は、-Y方向から平面視した冷却器100及び半導体モジュール200の平面図である。また、図2のA1-A2断面図は、第1平面図におけるA1-A2線に沿う冷却器100の断面図である。なお、図2では、図を見やすくするために、入力端子202u等の符号の記載が省略されている。図2以降の図においても、入力端子202u等の符号の記載は適宜省略される。
ヘッダー部140は、例えば、流入路FP1と連通する開口、流出路FP2と連通する開口、供給口Hi及び排出口Hoを有する中空の直方体である。
供給口Hi及び排出口Hoは、第2平面図に示されるように、X-Z平面に略平行な外壁142eに形成された貫通孔である。なお、「略平行」等は、誤差を含む概念である。例えば、「略平行」とは、設計上平行であればよい。外壁142eには、供給管160及び排出管162が接続される。例えば、供給管160は、供給管160内の流路が供給口Hiと連通するように、外壁142eに接続され、排出管162は、排出管162内の流路が排出口Hoと連通するように、外壁142eに接続される。
また、A1-A2断面図に示されるように、ヘッダー部140は、外壁142eの他に、X-Y平面に略平行な外壁142a及び142bと、Y-Z平面に略平行な外壁142c及び142dと、X-Z平面に略平行な外壁142f及び142gとを有する。さらに、ヘッダー部140は、Y-Z平面に略平行な隔壁144を有する。
外壁142f及び142gは、例えば、外壁142eから+Y方向に離れて配置され、本体部120の外壁122c及び122dにそれぞれ接続される。そして、供給口Hiから流入路FP1までの流路と、流出路FP2から排出口Hoまでの流路とを仕切る隔壁144が、X方向において本体部120の外壁122c及び122d間に配置される。例えば、隔壁144は、外壁142a及び142bと、本体部120の複数の隔壁124cのうち最もヘッダー部140に近い隔壁124cと、本体部120の隔壁124aと、図3において後述する本体部120の隔壁124bとに接続される。
なお、ヘッダー部140の形状は、図2に示される形状に限定されない。例えば、-Y方向からの平面視におけるヘッダー部140の形状は、曲線を有する形状でもよい。すなわち、外壁142c及び142dは、湾曲していてもよい。
次に、図3及び図4を参照しながら、本体部120について説明する。
図3は、図1に示された本体部120を説明するための説明図である。なお、図3は、図2の第1平面図に示されたB1-B2線に沿う電力変換装置10の断面図である。図の破線の矢印は、冷媒の流れを示す。また、半導体モジュール200の断面図では、半導体モジュール200に含まれるスイッチング素子等の要素の記載が省略されている。図3以降に示される半導体モジュール200の断面図においても、半導体モジュール200に含まれるスイッチング素子等の要素の記載が省略される。
本体部120は、図1において説明された外壁122a、122b、122c、122d及び122eと隔壁124cとの他に、隔壁124a及び124bを有する。隔壁124aは、「第1隔壁」の一例であり、隔壁124bは、「第2隔壁」の一例である。以下では、外壁122a、122b、122c、122d及び122eを、外壁122と総称する場合がある。
隔壁124aは、外壁122a及び122b間に配置される。すなわち、隔壁124aは、外壁122aから-Z方向に間隔を空けて配置される。本実施形態では、隔壁124aが、外壁122aと略平行である場合を想定する。例えば、隔壁124aの面のうち、外壁122aの内面IFaに対向する面SFa1は、外壁122aの内面IFaと略平行である。なお、隔壁124aの面SFa1は、外壁122aの内面IFaと平行でなくてもよい。例えば、隔壁124aの面SFa1は、面SFa1の+X方向の縁部が外壁122aから遠ざかるように、傾斜していてもよい。
外壁122a及び122b間に配置された隔壁124aは、流入路FP1と複数の冷却流路FP3とを仕切り、かつ、流出路FP2と複数の冷却流路FP3とを仕切る。なお、隔壁124aの+X方向の縁部と外壁122cの内面IFcとの間には、流入路FP1と複数の冷却流路FP3とを連通する空間が確保されている。同様に、隔壁124aの-X方向の縁部と外壁122dの内面IFdとの間には、流出路FP2と複数の冷却流路FP3とを連通する空間が確保されている。すなわち、本実施形態では、複数の冷却流路FP3の各々は、一端で流入路FP1に連通し、他端で流出路FP2に連通する。
隔壁124bは、外壁122c及び122d間に配置され、隔壁124a及び外壁122bに接続される。例えば、隔壁124bの面SFb1は、隔壁124bの面のうち、外壁122cの内面IFcに対向する面であり、外壁122cの内面IFcと略平行である。また、隔壁124bの面SFb2は、隔壁124bの面のうち、外壁122dの内面IFdに対向する面であり、外壁122dの内面IFdと略平行である。
外壁122c及び122d間に配置された隔壁124bは、流入路FP1と流出路FP2とを仕切る。例えば、隔壁124aの面SFa2、隔壁124bの面SFb1、及び、外壁122bの内面IFb1は、流入路FP1の壁面の一部である。また、隔壁124aの面SFa3、隔壁124bの面SFb2、及び、外壁122bの内面IFb2は、流出路FP2の壁面の一部である。なお、隔壁124aの面SFa2は、面SFa1の反対側の面のうち、隔壁124bよりも+X方向の部分であり、隔壁124aの面SFa3は、面SFa1の反対側の面のうち、隔壁124bよりも-X方向の部分である。また、外壁122bの内面IFb1は、外壁122bの内面IFbのうち、隔壁124bよりも+X方向の部分であり、外壁122bの内面IFb2は、外壁122bの内面IFbのうち、隔壁124bよりも-X方向の部分である。
隔壁124cは、外壁122aに略垂直な壁であり、X方向に延在する。例えば、隔壁124cは、隔壁124aと外壁122aとの間に配置され、外壁122a、122c及び122dと隔壁124aとに接続される。すなわち、本実施形態では、隔壁124cは、隔壁124aと外壁122aとの両方に接続されている。なお、隔壁124cは、隔壁124aと外壁122aとのうちの一方のみに接続されてもよい。複数の冷却流路FP3の各々は、例えば、複数の隔壁124cのうちの互いに隣接する隔壁124c間に形成される。また、外壁122aの内面IFa及び隔壁124aの面SFa1は、複数の冷却流路FP3の壁面の一部である。
本実施形態では、複数の冷却流路FP3の壁面の一部である内面IFaを含む外壁122aの外面OFaに半導体モジュール200が配置される。これにより、例えば、半導体モジュール200で発生した熱は、半導体モジュール200の表面のうちの外壁122aの外面OFaに対向する面から複数の冷却流路FP3内の冷媒に伝達される。所謂、片面冷却により、半導体モジュール200が冷却される。図3では、特に図示していないが、半導体モジュール200と外壁122aの外面OFaとの間には、熱伝導性のグリス、熱伝導性の接着剤、熱伝導性のシート及びはんだ等のTIM(Thermal Interface Material)が介在してもよい。
また、本実施形態では、複数の冷却流路FP3がZ方向において流入路FP1及び流出路FP2と外壁122aとの間に位置するため、半導体モジュール200の端子(例えば、入力端子202、204及び出力端子206等)のZ方向に空間を確保することができる。例えば、流入路FP1及び流出路FP2は、複数の冷却流路FP3を仕切る隔壁124cよりも-Z方向に位置する。これにより、本実施形態では、複数の冷却流路FP3の各々の一端を画定する外壁122cの内面IFcを流入路FP1の壁面の一部とし、複数の冷却流路FP3の各々の他端を画定する外壁122dの内面IFdを流出路FP2の壁面の一部とすることができる。この場合、半導体モジュール200の端子のZ方向に空間が確保されるため、半導体モジュール200の端子に配線等を容易に接続することができる。
図4は、図1に示された本体部120を説明するための別の説明図である。なお、図4の平面図は、+Z方向から平面視した冷却器100の平面図である。また、図4のC1-C2断面図は、図4の平面図におけるC1-C2線に沿う冷却器100の断面図であり、図4のD1-D2断面図は、図4の平面図におけるD1-D2線に沿う冷却器100の断面図である。図の破線の矢印は、冷媒の流れを示す。
供給管160から流入路FP1に流入した冷媒は、複数の冷却流路FP3のいずれかに流入する。そして、複数の冷却流路FP3に流入した冷媒と半導体モジュール200との間で熱交換が行われる。また、複数の冷却流路FP3に流入した冷媒は、流出路FP2に流れる。そして、流出路FP2に流入した冷媒は、排出管162から排出される。このように、本実施形態では、流入路FP1から複数の冷却流路FP3に流入する新鮮な冷媒により、半導体モジュール200を冷却することができる。新鮮な冷媒とは、例えば、半導体モジュール200との熱交換が行われる前の冷媒、又は、半導体モジュール200との熱交換が行われる前の冷媒とほぼ同じ温度の冷媒等である。
また、本実施形態では、C1-C2断面図及びD1-D2断面図に示されるように、複数の隔壁124cは、外壁122aと一体に形成される。例えば、外壁122a及び複数の隔壁124cが互いに一体に形成された構造物と冷媒との接触面積は、複数の隔壁124cが接続されていない場合の外壁122aと冷媒との接触面積よりも大きい。このため、本実施形態では、半導体モジュール200から外壁122aを介して冷媒に熱を伝達させる場合の熱伝達の効率を向上させることができる。
図4では、外壁122eのうち、外壁122aと一体に形成される部分は、外壁122eaとも称され、外壁122eのうち、外壁122ea以外の部分は、外壁122ebとも称される。
なお、複数の隔壁124c等の製造方法は、特に限定されない。例えば、外壁122aと一体に形成された複数の隔壁124cは、隔壁124aに接続されてもよいし、隔壁124aに接続されなくてもよい。また、例えば、複数の隔壁124cは、外壁122aと一体に形成されなくてもよい。この場合、複数の隔壁124cは、隔壁124aと一体に形成されてもよい。隔壁124aと一体に形成された複数の隔壁124cは、外壁122aに接続されてもよいし、外壁122aに接続されなくてもよい。あるいは、外壁122a及び隔壁124aとは別に形成された複数の隔壁124cが、外壁122a及び隔壁124aの一方又は両方に接続されてもよい。
次に、電力変換装置10と対比される形態として、半導体モジュール200を両面から冷却する形態(以下、対比例とも称する)について、図5を参照しながら、説明する。
図5は、対比例に係る電力変換装置10Zの一例を説明するための説明図である。なお、図5では、電力変換装置10Zの斜視図、平面図及び断面図が示されている。図5の平面図は、+X方向から平面視した電力変換装置10Zの平面図である。また、図5のZ1-Z2断面図は、図5の斜視図におけるZ1-Z2線に沿う電力変換装置10Zの断面図である。なお、図5のZ1-Z2断面図では、-Y方向から見た場合の供給管160及び排出管162の位置に対応する部分を破線で示している。図の破線の矢印は、冷媒の流れを示す。
電力変換装置10Zは、例えば、3つの半導体モジュール200u、200v及び200wと、半導体モジュール200u、200v及び200wを冷却する冷却器100Zとを有する。冷却器100Zは、Y方向に延在する多穴管110i及び110oと、多穴管110iに冷媒を供給する供給管160と、多穴管110oから冷媒を排出する排出管162と、ヘッダー部140Z及び150とを有する。
ヘッダー部140Zは、供給管160と多穴管110iとを接続し、かつ、排出管162と多穴管110oとを接続する。例えば、ヘッダー部140Zは、多穴管110iの端部が挿通される開口、多穴管110oの端部が挿通される開口、供給口Hi及び排出口Hoを有する中空の直方体である。また、ヘッダー部140Zは、外壁142Zにより画定される空間SPを、空間SPiと空間SPoとに仕切る隔壁144Zを有する。
多穴管110iは、複数の冷却流路FPiを有する。例えば、多穴管110iは、両端が開口している中空の直方体である。多穴管110iの一端は、ヘッダー部140Zに接続され、多穴管110iの他端は、ヘッダー部150に接続される。また、多穴管110iは、Y方向に延在し、かつ、X方向に配列される複数の隔壁114iを有する。複数の隔壁114iは、外壁112iにより画定される空間を、Y方向に延在する複数の冷却流路FPiに仕切る。複数の冷却流路FPiは、ヘッダー部140Zの空間SPiを介して、供給管160内の流路と連通する。すなわち、複数の冷却流路FPiには、供給管160から冷媒が流入する。
多穴管110oは、複数の冷却流路FPoを有する。例えば、多穴管110oは、両端が開口している中空の直方体である。多穴管110oの一端は、ヘッダー部140Zに接続され、多穴管110oの他端は、ヘッダー部150に接続される。また、多穴管110oは、Y方向に延在し、かつ、X方向に配列される複数の隔壁114oを有する。複数の隔壁114oは、外壁112oにより画定される空間を、Y方向に延在する複数の冷却流路FPoに仕切る。複数の冷却流路FPoは、ヘッダー部140Zの空間SPoを介して、排出管162内の流路と連通する。すなわち、複数の冷却流路FPoから排出管162に、冷媒が排出される。
ヘッダー部150は、複数の冷却流路FPiと複数の冷却流路FPoとを連通する。例えば、ヘッダー部150は、多穴管110iの端部が挿通される開口、及び、多穴管110oの端部が挿通される開口を有する中空の直方体である。複数の冷却流路FPiに流入した冷媒は、ヘッダー部150内の空間を介して、複数の冷却流路FPoに流入する。
半導体モジュール200は、多穴管110iと多穴管110oとの間に配置される。これにより、半導体モジュール200は、両面から冷却される。なお、冷却器100Zでは、複数の冷却流路FPiが冷却器100Zの長手方向であるY方向に延在する。このため、例えば、供給口Hiから遠い位置に配置された半導体モジュール200wとの間で熱交換が行われる冷媒の温度は、供給口Hiに近い位置に配置された半導体モジュール200uとの間で熱交換が行われる冷媒の温度に比べて高い。従って、冷却器100Zでは、半導体モジュール200wの冷却効率は、半導体モジュール200uの冷却効率に比べて低下する。
これに対し、本実施形態では、複数の冷却流路FP3は、冷却器100の短手方向であるX方向に延在する。このため、本実施形態では、複数の冷却流路FP3の各々の一端と他端との冷媒の温度差を、対比例の冷却器100Zに比べて、小さくすることができる。また、本実施形態では、冷却器100の長手方向であるY方向に配列された複数の冷却流路FP3の各々には、半導体モジュール200との熱交換が行われる前の冷媒等の新鮮な冷媒が流入路FP1から流入する。この結果、本実施形態では、供給口Hiから遠い位置に配置された半導体モジュール200wの冷却効率が低下することを抑制することができる。すなわち、本実施形態では、半導体モジュール200の冷却効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、複数の冷却流路FP3による片面冷却により半導体モジュール200を冷却するため、複数の冷却流路FPiに流入した冷媒を複数の冷却流路FPoに流すためのヘッダー部150を設ける必要がない。このため、本実施形態では、冷却器100のY方向の大きさを、冷却器100Zに比べて小さくすることができる。すなわち、本実施形態では、冷却器100を小型化することができる。この結果、本実施形態では、電力変換装置10を小型化することができる。
次に、図6を参照しながら、電力変換装置10全体の概略的な内部構造について説明する。
図6は、電力変換装置10全体の概略的な内部構造の一例を示す斜視図である。
電力変換装置10は、図1等に示された冷却器100及び半導体モジュール200の他に、コンデンサ300、制御基板400、筐体500、入力コネクタ520及び出力コネクタ540等を有する。コンデンサ300は、半導体モジュール200の入力端子202及び204間に印加される直流電圧を平滑化する。制御基板400には、半導体モジュール200を制御する制御回路等が設けられる。筐体500は、冷却器100、半導体モジュール200、コンデンサ300及び制御基板400等の電力変換装置10の内部部品を収納する。また、筐体500には、入力コネクタ520及び出力コネクタ540が設けられている。例えば、図示されない直流電源から入力コネクタ520を介して、半導体モジュール200の入力端子202及び204間に直流電圧が印加される。また、例えば、U相、V相及びW相の3相の交流電力が半導体モジュール200の出力端子206から出力コネクタ540を介して、図示されない外部装置(例えば、モータ)に出力される。
なお、電力変換装置10の構成は、図6に示される例に限定されない。例えば、本実施形態では、半導体モジュール200が片面から冷却されるため、冷却器100のZ方向の大きさを小さくすることができる。このため、本実施形態では、半導体モジュール200の+Z方向に他の部材等を配置する空間が確保される。例えば、制御基板400は、+Z方向からの平面視において、一部が半導体モジュール200に重なるように配置されてもよい。この場合、電力変換装置10のZ方向の大きさが大きくなることを抑制しつつ、電力変換装置10のX方向の大きさを小さくすることができる。
以上、本実施形態では、電力変換装置10は、冷却器100を有する。冷却器100は、Y方向に延在する本体部120を有する。本体部120は、半導体モジュール200が配置される外面OFa、及び、外面OFaとは反対側の内面IFaを含む外壁122aを有する。さらに、本体部120は、Y方向に延在し、一端から冷媒が流入する流入路FP1と、Y方向に延在し、一端から冷媒を流出させる流出路FP2と、内面IFaを壁面の一部とする複数の冷却流路FP3とを有する。複数の冷却流路FP3は、Y方向に配列され、かつ、Y方向に交差するX方向に延在する。また、複数の冷却流路FP3は、外面OFaに垂直なZ方向において、流入路FP1及び流出路FP2と、外壁122aとの間に位置する。そして、複数の冷却流路FP3の各々は、流入路FP1と流出路FP2とをX方向に連通する。
このように、本実施形態では、流入路FP1と流出路FP2とをX方向に連通する複数の冷却流路FP3を流れる冷媒により、半導体モジュール200が冷却される。従って、本実施形態では、流入路FP1に流入された冷媒を流出路FP2に流す流路を、冷却流路FP3とは別に形成する必要がない。従って、本実施形態では、複数の冷却流路FP3を形成する構造体(例えば、外壁122a等)とは別に、流入路FP1に流入された冷媒を流出路FP2に流す流路を形成する構造体(例えば、図5に示されたヘッダー部150に対応する構造体)を設ける必要がない。この結果、本実施形態では、冷却器100を小型化することができる。また、本実施形態では、冷却器100を小型化することができるため、冷却器100を含む電力変換装置10を小型化することができる。
また、本実施形態では、複数の冷却流路FP3は、本体部120の長手方向であるY方向に配列され、かつ、本体部120の短手方向であるX方向に延在する。例えば、複数の冷却流路FP3の各々には、半導体モジュール200との熱交換が行われる前の冷媒等の新鮮な冷媒が流入路FP1から流入する。従って、本実施形態では、複数の冷却流路FP3における流入路FP1の一端に近い部分の冷却効率と流入路FP1の他端に近い部分の冷却効率との差が大きくなることを抑制することができる。この結果、本実施形態では、半導体モジュール200全体に対する冷却効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、複数の冷却流路FP3がZ方向において流入路FP1及び流出路FP2と外壁122aとの間に位置するため、半導体モジュール200の端子に配線等を接続する場合に、本体部120が干渉することを抑制することができる。例えば、半導体モジュール200のうち、Z方向からの平面視において外壁122aからはみ出る端子(例えば、入力端子202、204及び出力端子206等)のZ方向に空間を確保することができる。この結果、本実施形態では、半導体モジュール200の端子に配線等を容易に接続することができる。
また、本実施形態では、本体部120は、隔壁124aと、隔壁124bと、1以上の隔壁124cとを有する。隔壁124aは、外壁122aからZ方向に間隔を空けて配置され、流入路FP1と複数の冷却流路FP3とを仕切り、かつ、流出路FP2と複数の冷却流路FP3とを仕切る。隔壁124bは、流入路FP1と流出路FP2とを仕切る。隔壁124cは、隔壁124aと外壁122aとの間に配置され、X方向に延在し、複数の冷却流路FP3のうちの互いに隣接する冷却流路FP3を仕切る。このように、本実施形態では、Z方向において流入路FP1及び流出路FP2と外壁122aとの間に位置する複数の冷却流路FP3を、隔壁124a、124b及び124cにより、容易に形成することができる。
また、本実施形態では、隔壁124cは、隔壁124a及び外壁122aの両方に接続されている。これにより、本実施形態では、複数の冷却流路FP3の各々に、他の冷却流路FP3において半導体モジュール200との熱交換が行われた冷媒が流入することを抑制することができる。この結果、本実施形態では、半導体モジュール200との熱交換が行われる前の冷媒等の新鮮な冷媒を流入路FP1から複数の冷却流路FP3の各々に流入させることができるため、複数の冷却流路FP3の各々において冷却効率を向上させることができる。
なお、本実施形態では、隔壁124cは、隔壁124a及び外壁122aのうちの一方のみに接続されてもよい。この場合、複数の隔壁124cを容易に形成することができる。例えば、複数の隔壁124cが接続された外壁122aが、本体部120の他の外壁122(例えば、外壁122c及び122d等)に接続されることにより、本体部120が形成されてもよい。この場合、外壁122aに接続された複数の隔壁124cの一部又は全部は、隔壁124aに接してもよいし、隔壁124aに接しなくてもよい。あるいは、複数の隔壁124cが接続された隔壁124aが形成されてもよい。この場合、隔壁124aに接続された複数の隔壁124cの一部又は全部は、隔壁124aに接してもよいし、隔壁124aに接しなくてもよい。
B:変形例
以上に例示した実施形態は多様に変形され得る。前述の実施形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で併合してもよい。
B1:第1変形例
上述した実施形態では、ヘッダー部140を有する冷却器100を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、冷却器100は、ヘッダー部140を有さなくてもよい。
図7は、第1変形例に係る電力変換装置10Aの一例を説明するための説明図である。なお、図7では、電力変換装置10Aの斜視図、B1-B2断面図及びC1-C2断面図が示されている。図7のB1-B2断面図は、図7の斜視図におけるB1-B2線に沿う電力変換装置10Aの断面図である。また、図7のC1-C2断面図は、図7の斜視図におけるC1-C2線に沿う冷却管120A及び半導体モジュール200の断面図である。図の破線の矢印は、冷媒の流れを示す。図1から図6において説明された要素と同様の要素については、同様の符号が付され、詳細な説明は省略される。
電力変換装置10Aは、例えば、3つの半導体モジュール200u、200v及び200wと、半導体モジュール200u、200v及び200wを冷却する冷却器100Aとを有する。冷却器100Aは、Y方向に延在する本体部102と、供給管160と、排出管162とを有する。電力変換装置10Aは、「半導体装置」の別の例であり、本体部102は、「冷却本体部」の別の例である。
本体部102は、Y方向に配列され、かつX方向に延在する複数の冷却流路FP3を含む冷却管120Aと、Y方向に延在する流入路FP1を含む輸送管130Aiと、Y方向に延在する流出路FP2を含む輸送管130Aoとを有する。
冷却管120Aは、例えば、X-Y平面に略平行な外壁122a及び122bと、Y-Z平面に略平行な外壁122c及び122dと、X-Z平面に略平行な外壁122e及び122fとを有する。なお、外壁122bの+X方向の縁部と外壁122cとの間には、流入路FP1と複数の冷却流路FP3とを連通する空間が確保されている。同様に、外壁122bの-X方向の縁部と外壁122dとの間には、流出路FP2と複数の冷却流路FP3とを連通する空間が確保されている。すなわち、冷却管120Aは、流入路FP1と連通する開口、及び、流出路FP2と連通する開口を有する中空の直方体である。
また、冷却管120Aは、X方向に延在し、かつ、Y方向に配列される複数の隔壁124cを有する。複数の隔壁124cの各々は、例えば、X-Z平面に略平行な壁であり、外壁122a、122b、122c及び122dに接続される。なお、複数の隔壁124cの各々は、外壁122a及び122bの一方と、外壁122c及び122dとに接続されてもよい。複数の隔壁124cにより、冷却管120A内の空間が複数の冷却流路FP3に仕切られる。冷却管120Aにおいても、半導体モジュール200が配置される外壁122aの内面IFaが、複数の冷却流路FP3の壁面の一部となる。
輸送管130Aiは、例えば、X-Y平面に略平行な外壁132ai及び132biと、Y-Z平面に略平行な外壁132ci及び132diと、X-Z平面に略平行な外壁132ei及び132fiとを有する。なお、外壁132aiの-X方向の縁部と外壁132diとの間には、流入路FP1と複数の冷却流路FP3とを連通する空間が確保されている。また、外壁132eiには、外壁132eiを貫通する供給口Hiが形成されている。すなわち、輸送管130Aiは、複数の冷却流路FP3と連通する開口、及び、供給口Hiを有する中空の直方体である。
輸送管130Aoは、例えば、X-Y平面に略平行な外壁132ao及び132boと、Y-Z平面に略平行な外壁132co及び132doと、X-Z平面に略平行な外壁132eo及び132foとを有する。なお、外壁132aoの+X方向の縁部と外壁132doとの間には、流出路FP2と複数の冷却流路FP3とを連通する空間が確保されている。また、外壁132eoには、外壁132eoを貫通する排出口Hoが形成されている。すなわち、輸送管130Aoは、複数の冷却流路FP3と連通する開口、及び、排出口Hoを有する中空の直方体である。
冷却管120Aは、輸送管130Aiの外壁132ai及び132diと、輸送管130Aoの外壁132ao及び132doとに接続される。これにより、複数の冷却流路FP3の各々は、流入路FP1と流出路FP2とをX方向に連通する。また、本変形例においても、複数の冷却流路FP3は、Z方向において、流入路FP1及び流出路FP2と、外壁122aとの間に位置する。
なお、冷却管120A、輸送管130Ai及び輸送管130Aoの各々の形状は、Y方向に延在する直方体に限定されない。例えば、-Y方向からの平面視における輸送管130Ai及び130Aoの各々の形状は、曲線を有する形状でもよい。同様に、-Y方向からの平面視における冷却管120Aの形状は、曲線を有する形状でもよい。
また、輸送管130Aiの外壁132biは、輸送管130Aoの外壁132boと一体に形成されてもよい。この場合、輸送管130Ai及び130Aoは、外壁132di及び132doの代わりに、流入路FP1と流出路FP2とを仕切る共通の隔壁(例えば、図3に示された隔壁124aと同様の隔壁)を有してもよい。
以上、本変形例においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本変形例では、ヘッダー部140が設けられていないため、冷却器100AのY方向の大きさを小さくすることができる。
B2:第2変形例
上述した変形例では、Z方向において流入路FP1及び流出路FP2と外壁122aとの間に複数の冷却流路FP3が位置する場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、複数の冷却流路FP3の壁面の一部となる内面IFaを含む外壁122aは、Z方向において、輸送管130Aiの外壁132a及び132bi間に位置してもよい。
図8は、第2変形例に係る電力変換装置10Bの一例を説明するための説明図である。なお、図8では、電力変換装置10Bの斜視図、B1-B2断面図及びC1-C2断面図が示されている。図8のB1-B2断面図は、図8の斜視図におけるB1-B2線に沿う電力変換装置10Bの断面図である。また、図8のC1-C2断面図は、図8の斜視図におけるC1-C2線に沿う冷却管120B及び半導体モジュール200の断面図である。図の破線の矢印は、冷媒の流れを示す。図1から図7において説明された要素と同様の要素については、同様の符号が付され、詳細な説明は省略される。
電力変換装置10Bは、例えば、3つの半導体モジュール200u、200v及び200wと、半導体モジュール200u、200v及び200wを冷却する冷却器100Bとを有する。冷却器100Bは、Y方向に延在する本体部104と、供給管160と、排出管162とを有する。電力変換装置10Bは、「半導体装置」の別の例であり、本体部104は、「冷却本体部」の別の例である。
本体部104は、Y方向に配列され、かつX方向に延在する複数の冷却流路FP3を含む冷却管120Bと、Y方向に延在する流入路FP1を含む輸送管130Biと、Y方向に延在する流出路FP2を含む輸送管130Boとを有する。本体部104では、冷却管120Bと輸送管130Biと輸送管130Boとの位置関係が、図7に示された冷却管120Aと輸送管130Aiと輸送管130Aoとの位置関係と相違する。
冷却管120Bは、例えば、+Y方向及び-Y方向に開口する中空の直方体である。例えば、冷却管120Bは、X-Y平面に略平行な外壁122a及び122bと、X-Z平面に略平行な外壁122e及び122fとを有する。さらに、冷却管120Bは、X方向に延在し、かつ、Y方向に配列される複数の隔壁124cを有する。複数の隔壁124cの各々は、例えば、X-Z平面に略平行な壁であり、外壁122a及び122bに接続される。なお、複数の隔壁124cの各々は、外壁122a及び122bの一方のみに接続されてもよい。複数の隔壁124cにより、冷却管120B内の空間が複数の冷却流路FP3に仕切られる。冷却管120Bにおいても、半導体モジュール200が配置される外壁122aの内面IFaが、複数の冷却流路FP3の壁面の一部となる。
輸送管130Biは、例えば、X-Y平面に略平行な外壁132ai及び132biと、Y-Z平面に略平行な外壁132ci及び132diと、X-Z平面に略平行な外壁132ei及び132fiとを有する。なお、外壁132diには、冷却管120Bの+X方向の縁部が挿通される貫通孔が形成されている。冷却管120Bの+X方向の縁部が外壁132diの貫通孔に挿通されることにより、流入路FP1と複数の冷却流路FP3とが連通する。また、外壁132eiには、外壁132eiを貫通する供給口Hiが形成されている。すなわち、輸送管130Biは、複数の冷却流路FP3と連通する開口、及び、供給口Hiを有する中空の直方体である。
輸送管130Boは、例えば、X-Y平面に略平行な外壁132ao及び132boと、Y-Z平面に略平行な外壁132co及び132doと、X-Z平面に略平行な外壁132eo及び132foとを有する。なお、外壁132doには、冷却管120Bの-X方向の縁部が挿通される貫通孔が形成されている。冷却管120Bの-X方向の縁部が外壁132doの貫通孔に挿通されることにより、流出路FP2と複数の冷却流路FP3とが連通する。また、外壁132eoには、外壁132eoを貫通する排出口Hoが形成されている。すなわち、輸送管130Boは、複数の冷却流路FP3と連通する開口、及び、排出口Hoを有する中空の直方体である。
冷却管120Bは、+X方向の縁部が輸送管130Biの外壁132diの貫通孔に挿通した状態で輸送管130Biに接続され、-X方向の縁部が輸送管130Boの外壁132doの貫通孔に挿通した状態で輸送管130Boに接続される。これにより、複数の冷却流路FP3の各々は、流入路FP1と流出路FP2とをX方向に連通する。また、本変形例では、複数の冷却流路FP3は、Z方向において、流入路FP1を画定する外壁132ai及び132bi間に位置する。すなわち、本変形例では、複数の冷却流路FP3は、+X方向からの平面視において、流入路FP1と重なる。
なお、冷却管120B、輸送管130Bi及び輸送管130Boの各々の形状は、Y方向に延在する直方体に限定されない。例えば、-Y方向からの平面視における輸送管130Bi及び130Boの各々の形状は、曲線を有する形状でもよい。同様に、-Y方向からの平面視における冷却管120Bの形状は、曲線を有する形状でもよい。
以上、本変形例においても、半導体モジュール200の端子の-Z方向に空間が確保されることにより得られる効果(例えば、半導体モジュール200の端子に配線等を容易に接続できる効果)を除いて、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
B3:第3変形例
上述した実施形態及び変形例では、複数の冷却流路FP3の各々が、一端で流入路FP1に連通し、他端で流出路FP2に連通する場合を例示したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、複数の冷却流路FP3の各々は、X方向において、外壁122cの内面IFcと隔壁124bの面SFb1との中間付近で流入路FP1に連通し、外壁122dの内面IFdと隔壁124bの面SFb2との中間付近で流出路FP2に連通してもよい。以上、本変形例においても、上述した実施形態及び変形例と同様の効果を得ることができる。
10、10A、10B、10Z…電力変換装置、100、100A、100B、100Z…冷却器、102、104、120…本体部、110i、110o…多穴管、112i、112o、122、122a、122b、122c、122d、122e、122ea、122eb、132a、132ai、132ao、132bi、132bo、132ci、132co、132di、132do、132ei、132eo、142Z、142a、142c、142e、142f…外壁、114i、114o、124a、124b、124c、144、144Z…隔壁、120A、120B…冷却管、130Ai、130Ao、130Bi、130Bo…輸送管、140、140Z、150…ヘッダー部、160…供給管、162…排出管、200u、200v、200w…半導体モジュール、202u、202v、202w、204u、204v、204w…入力端子、206u、206v、206w…出力端子、208u、208v、208w…制御端子、300…コンデンサ、400…制御基板、500…筐体、520…入力コネクタ、540…出力コネクタ、FP1…流入路、FP2…流出路、FP3、FPi、FPo…冷却流路、Hi…供給口、Ho…排出口、IFa、IFb、IFb1、IFb2、IFc、IFd…内面、OFa…外面、SFa1、SFa2、SFa3、SFb1、SFb2…面、SP、SPi、SPo…空間。

Claims (6)

  1. 第1方向に延在する冷却本体部を備え、
    前記冷却本体部は、
    発熱体が配置される第1面、及び、前記第1面とは反対側の第2面を含む冷却壁と、
    前記第1方向に延在し、一端から冷媒が流入する第1流路と、
    前記第1方向に延在し、一端から前記冷媒を流出させる第2流路と、
    前記第2面を壁面の一部とする複数の冷却流路と
    前記第1方向に交差する第2方向に延在し、前記複数の冷却流路のうちの互いに隣接する冷却流路を仕切る1以上の第3隔壁と、
    備え、
    前記複数の冷却流路は、
    前記第1方向に配列され、かつ、前記第2方向に延在し、
    前記第1面に垂直な第3方向において、前記第1流路及び前記第2流路と、前記冷却壁との間に位置し、
    前記複数の冷却流路の各々は、
    前記第1流路と前記第2流路とを前記第2方向に連通
    前記1以上の第3隔壁は、
    前記複数の冷却流路の一端及び他端のうち少なくとも一方を画定する前記冷却本体部の外壁と一体的に構成されている、
    冷却器。
  2. 前記冷却本体部は、
    前記冷却壁から前記第3方向に間隔を空けて配置され、前記第1流路と前記複数の冷却流路とを仕切り、かつ、前記第2流路と前記複数の冷却流路とを仕切る第1隔壁と、
    前記第1流路と前記第2流路とを仕切る第2隔壁と、
    を備え、
    前記1以上の第3隔壁は、
    前記第1隔壁と前記冷却壁との間に配置されている、
    請求項1に記載の冷却器。
  3. 前記1以上の第3隔壁は、前記第1隔壁及び前記冷却壁のうちの一方のみに接続されている、
    請求項2に記載の冷却器。
  4. 前記1以上の第3隔壁は、前記第1隔壁及び前記冷却壁の両方に接続されている、
    請求項2に記載の冷却器。
  5. 第1方向に延在する冷却本体部を備え、
    前記冷却本体部は、
    発熱体が配置される第1面、及び、前記第1面とは反対側の第2面を含む冷却壁と、
    前記第1方向に延在し、一端から冷媒が流入する第1流路と、
    前記第1方向に延在し、一端から前記冷媒を流出させる第2流路と、
    前記第2面を壁面の一部とする複数の冷却流路と
    前記第1方向に交差する第2方向に延在し、前記複数の冷却流路のうちの互いに隣接する冷却流路を仕切る1以上の第3隔壁と、
    備え、
    前記複数の冷却流路は、
    前記第1方向に配列され、かつ、前記第2方向に延在し、
    前記複数の冷却流路の各々は、
    前記第1流路と前記第2流路とを前記第2方向に連通
    前記第3隔壁は、
    前記複数の冷却流路の一端及び他端のうち少なくとも一方を画定する前記冷却本体部の外壁と一体的に構成されている、
    冷却器。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の冷却器を備える半導体装置。
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