JP7110852B2 - 粒子センサおよび電子機器 - Google Patents

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    • G01N21/49Scattering, i.e. diffuse reflection within a body or fluid
    • G01N21/53Scattering, i.e. diffuse reflection within a body or fluid within a flowing fluid, e.g. smoke

Description

本発明は、粒子センサおよび電子機器に関する。
近年、微粒子等の粒子を検出する粒子センサとして、光センサが提案されている(例えば、特許文献1,2等を参照)。このような粒子センサは、発光素子と受光素子を備えており、測定対象の粒子を含む気体をセンサ内部に取り込む構成となっている。つまり、取り込んだ気体に対して発光素子からの光を照射し、その散乱光を受光素子に受光させ、散乱光によって気体に含まれる粒子の有無やその量を検出するようになっている。検出対象の粒子は、例えば、大気中に浮遊する埃、花粉、煙等である。
これらの従来技術では、検知領域に照射された発光素子からの照射光を良好に検出するため、照射光の波長と分光感度特性の波長が適合した受光素子を用いて散乱光を検出している。例えば、発光素子として赤外や赤色にピーク波長を有するものを用いた場合には、受光素子も赤外や赤色に分光感度特性のピークを有するものを用いている。
また、粒子センサでは粒子の検出に光の散乱を利用しており、よりサイズの小さな粒子を検出するためには、波長が短い光を用いることが有効であることも知られている。赤色よりも短い波長の光として、例えば緑色光を発光素子から照射した場合に、粒子によって散乱された光を検出するためには、受光素子の分光感度特性のピークが緑色の波長範囲にあるものを用いる必要がある。
特開2017-166935号公報 特開2017-142142号公報
しかし、緑色のような短波長範囲に分光感度特性のピークを有する受光素子は高価であり、かつ作製の技術的難易度が高いという問題があった。
本発明はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、小さい粒子でも良好に粒子径を測定できる粒子センサおよび電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明の粒子センサは、粒径が1μm未満の粒子を検出する粒子センサであって、検知領域に向けて照射光を発する発光部と、前記照射光を前記検知領域に集光する投光レンズと、前記検知領域で前記粒子によって散乱された前記照射光の一部を集光する受光レンズと、前記受光レンズで集光された光を入射光として受光する受光部を備え、前記発光部と前記検知領域とを結ぶ照射軸と、前記受光部と前記検知領域とを結ぶ入射軸とが直交して配置されており、前記照射光の発光ピーク波長は、前記受光部の分光感度特性における受光ピーク波長よりも短波長であり、前記発光ピーク波長は、緑色の波長範囲であることを特徴とする。
これにより、短波長の照射光を用いて粒子径の小さな粒子で散乱される光の強度を高め、安価で受光感度の高い受光素子により光を受光することで、小さい粒子でも良好に粒子径を測定できる。
また、本発明の一実施態様では、前記発光ピーク波長は、前記分光感度特性における相対感度比が90%以下である。
また、本発明の一実施態様では、前記発光部は、緑色を発光する発光ダイオードを備える。
また、上記課題を解決するため本発明の、電子機器は、上記何れか一つに記載の粒子センサを備え、前記受光部での検出結果を粒子濃度として出力する出力部を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、小さい粒子でも良好に粒子径を測定できる粒子センサおよび電子機器を提供することができる。
実施形態1の粒子センサ1を模式的に示す外観斜視図である。 粒子センサ1の概要を示す分解斜視図である。 ケース部20の内部における粒子の検出方法を模式的に示す平面図である。 実施形態1の粒子センサ1の電気的構成を示すブロック図である。 実施形態1における発光素子21aの発光ピーク波長と、受光素子23aの分光感度特性について示すグラフである。 レイリー散乱で粒子に散乱されて受光素子23aに入射する光について、粒子径と受光強度の関係を示したグラフである。 実施形態2における発光素子21aの発光ピーク波長と、受光素子23aの分光感度特性について示すグラフである。
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態1について、図面を参照して説明する。図面等の説明において上下や左右の表現を用いる場合、図中での上下や左右を示すものであり、粒子センサ1の使用時における上下や左右を限定するものではない。図1は、本実施形態の粒子センサ1を模式的に示す外観斜視図である。図2は、粒子センサ1の概要を示す分解斜視図である。
粒子センサ1は、上面蓋部10と、ケース部20と、下面蓋部30と、送風ファン40を備えている。図1に示すように、ケース部20の上面と下面にはそれぞれ上面蓋部10と下面蓋部30が組み付けられており、送風ファン40がケース部20に収容されている。また、粒子センサ1は外部との電気的接続を行うコネクタ部を備え(図示省略)、コネクタ部にハーネスを接続することで外部から電力の供給や外部との電気信号の授受をすることができる。
上面蓋部10は、粒子センサ1の上部外装を構成する部材であり、ケース部20の上部を覆って取り付けられる。上面蓋部10を構成する材料は特に限定されないが、軽量化と成形性の観点から樹脂を用いることが好ましい。また、上面蓋部10の天面11には、吸気口12と排気口13が形成されており、排気口13から送風ファン40の一部が露出している。また、上面蓋部10のケース部20と対向する面には、各エリアを区切る壁部や空間が形成されている。
天面11は、粒子センサ1の最上面を構成する略平坦な面であり、図1では略矩形状のものを示している。天面11の所定位置には吸気口12と排気口13が形成されている。吸気口12は、粒子センサ1の内部に外気を取り入れるための開口であり、天面11のうち、ケース内流路25の直上に形成されている。排気口13は、粒子センサ1の内部を通過した外気を排出する開口部であり、送風ファン40の直上に形成されている。
ケース部20は、粒子センサ1の各部を収容し保持する筐体部分である。ケース部20を構成する材料は特に限定されないが、軽量化と成形性の観点から樹脂を用いることが好ましい。ケース部20の内部には発光部21と受光部23が収容されるとともに、吸気口12の直下にはケース内流路25が構成されている。また、排気口13の直下領域には送風ファン40を収容するスペースが形成されている。また、ケース部20の内部には隔壁等の構造物が設けられており、他の部材を収容して保持する空間や光トラップ構造、外気の流路などが樹脂で一体成形されている。ケース部20の内部構造についての詳細は、後述する。
下面蓋部30は、粒子センサ1の下部外装を構成する部材であり、ケース部20の下部を覆って取り付けられる。下面蓋部30を構成する材料は限定されないが、ケース部20内に収容された電子部品や電子回路への電磁波を遮蔽するためには、金属製の板状部材を折り曲げたシールドケースを用いることが好ましい。
また、下面蓋部30の内側には、反射防止部を形成しておくことが好ましい。反射防止部としては、発光部21から出射される光を吸収する材料を下面蓋部30の内側に設ければよく、例えば黒色の塗装を施すことや、黒色のテープを貼り付けるなどの手法を用いることができる。下面蓋部30の内側に反射防止部を設けることで、発光部21から照射さえた光が下面蓋部30側に入り込んできても、反射防止部で良好に光を減衰させて迷光を防止することができる。
送風ファン40は、電力の供給を受けて回転し送風する送風装置であり、制御信号に応じて回転制御されて送風量を調整する。図1,2に示した例では、送風ファン40の気体を送り出す側は排気口13に露出しており、気体を吸引する側はケース部20および下面蓋部30方向に向けて配置されている。
図2に示したように、ケース部20の内部には発光部21と受光部23が収容されており、吸気口12の直下にはケース内流路25が形成されている。粒子センサ1では、発光部21からケース内流路25方向に光を照射し、ケース内流路25内を通過する外気に含まれる粒子によって散乱した光の一部を受光部23で検知することで、粒子を検知する。発光部21と受光部23による粒子の検出については詳細を後述する。
発光部21は、電力と制御信号に応じて所定波長の光を検知領域に向けて発光する部材である。投光レンズ22は、発光部21が発光した光を照射光として検知領域に集光するために光学部材である受光部23は、所定波長の光が入射することで電流値または電圧値を出力する部材である。受光レンズ24は、検知領域方向からの光を集光して受光部23に入射させる光学部材である。
図3は、ケース部20の内部における粒子の検出方法を模式的に示す平面図である。ケース部20内には、発光部21に含まれる発光素子21aと、投光レンズ22と、受光部23に含まれる受光素子23aと、受光レンズ24が配置されている。発光素子21aから投光レンズ22を介して照射される照射光L1の光軸と、受光素子23aが受光レンズ24を介して受光する入射光L2の光軸とは、互いに略直交するように配置されている。図3中では、ケース内流路25周辺を部分的に拡大して示している。受光レンズ24を介して受光素子23aまで入射光L2が到達できる領域と、照射光L1が照射される領域との重なっている領域が、粒子を検知できる検知領域DAとなる。
発光素子21aは、電力に応じて所定波長の光を発光する光源であり、例えばLED(Light Emitting Diode)素子や半導体レーザが挙げられる。発光素子21aが発光する波長は受光素子23aの受光帯域範囲であり、例えば緑色光や青色光、近紫外光などが挙げられる。発光素子21aとして緑色LEDを用いると、赤外光や赤色光よりも照射光L1の波長が短いため、より小さい粒子を検知することが可能となる。発光素子21aに緑色半導体レーザや、SHG(Second Harmonic Generation)素子で赤外光を緑色光に変換するレーザを用いることもできるが、緑色LEDのほうが安価であり小型化も容易であるため好ましい。
受光素子23aは、所定波長の光を受光して光信号を電気信号に変換するものであり、例えば分光感度特性のピーク波長が赤外や赤色であるフォトダイオードやフォトトランジスタ等が挙げられる。発光素子21aおよび受光素子23aについては詳細を後述する。
図4は、本実施形態の粒子センサ1の電気的構成を示すブロック図である。本実施形態の粒子センサ1は、センサ部100と、信号処理部200を備え、センサ部100の検知領域DAに位置する粒子からの散乱光に基づいて、周辺空気粒子の粒子濃度を測定する。センサ部100は、発光部21の発光素子21aと、受光部23の受光素子23aとを備え、投光レンズ22および受光レンズ24を備えている。信号処理部200は、I/V変換部201、増幅部202、A/D変換部203、演算部204、記憶部205、制御部206を備えている。
I/V変換部201は、受光部23に電気的に接続され、受光素子23aで生じた電流信号を電圧値に変換する回路部である。増幅部202は、I/V変換部201に電気的に接続され、I/V変換部201で変換された電圧値を増幅する回路部である。A/D変換部203は、増幅部202に電気的に接続され、増幅部202から出力されたアナログ信号である電圧値をデジタル信号に変換する回路部である。演算部204は、A/D変換部203で変換されたデジタル信号を所定の演算手法によって演算する情報処理装置である。記憶部205は、演算部204が演算処理を行うためのプログラムや、演算部204の演算結果を記憶しておく装置である。制御部206は、演算部204の演算結果や外部からの制御信号に応じて発光部21や送風ファン40の駆動制御を行う。
粒子センサ1では送風ファン40が動作すると、吸気口12から外気がケース内流路25に流入し、外気に含まれている粒子が検知領域DAを通過する。センサ部100の検知領域DAには発光素子21aから照射光L1が照射されており、粒子によって照射光L1が散乱されて散乱光の一部が入射光L2として受光素子23aに入射する。受光素子23aでは、入射光L2の光量に応じて電気信号が生じる(例えば電流)。このとき、粒子の径が大きいほど、照射光L1が粒子によって散乱される面積が大きく、散乱光と入射光L2の光量も大きくなり、受光素子23aで生じる電流値も大きくなる。
I/V変換部201では、受光部23から出力された電流信号を電圧信号に変換し、増幅部202が所定の帯域に増幅する。A/D変換部203は、増幅部202で増幅されたアナログ信号である電圧信号をデジタル信号に変換することで、デジタルデータを生成する。具体的には、A/D変換部203は、受光部23からの出力信号である電圧信号をサンプリングおよび量子化し、時系列のデジタルデータを生成する。
演算部204は、A/D変換部203が変換したデジタルデータを用いて粒子径と粒子濃度を算出する。具体的には、公知の積算処理法、移動平均法、メディアンフィルタ法等を用いて、デジタルデータを平滑化処理し、線形近似、多項式近似等、公知の近似処理を施して粒子径と粒子濃度のデジタルデータに変換する。演算部204での演算結果は粒子濃度として、コネクタ部に接続されたハーネスを介して粒子センサ1の外部に出力される。
図5は、実施形態1における発光素子21aの発光ピーク波長と、受光素子23aの分光感度特性について示すグラフである。グラフ中の横軸は波長を示し、グラフ中の縦軸は受光素子23aの受光感度が最大の受光ピーク波長を100%としたときの相対感度比を示している。グラフ中に実線で示した曲線は、受光素子23aの分光感度特性を示しており、受光ピーク波長は約855nmであり、波長400nmと1000nmで20%の感度比となっている。また、グラフ中に破線で示したように、約625nmの波長では約90%の感度比であり、約525nmの波長では約65%の感度比である。
図5に示したように、発光素子21aからの照射光L1として緑色である波長約525nmを用い、受光素子23aとして分光感度特性における受光ピーク波長が約855nmの赤外であるものを用いても、粒子によって散乱された光を検出できることがわかる。一方で、緑色に受光ピーク波長を有するものを受光素子23aとして用いたとしても、受光ピーク波長における受光感度そのものが低くなってしまう。また受光素子23aとして、緑色に受光ピーク波長を有しながらも受光感度の高いものを用いると、製造コストの上昇を招いてしまう。
そこで本発明では、照射光L1の発光ピーク波長は、受光素子23aの分光感度特性における受光ピーク波長よりも短波長とする。具体的には、発光素子21aは緑色光よりも短波長にピーク波長を有するものを用い、受光素子23aは赤外または赤色に分光感度特性における受光ピーク波長を有するものを用いる。これにより、安価で高感度な赤外または赤色の受光素子23aを用い、良好に粒子からの散乱光を検出することができる。
より具体的には、発光素子21aの発光ピーク波長は、250nm以上600nm以下が好ましく、さらに好ましくは300nm以上550nm以下である。また、発光素子21aの発光ピーク波長は、受光素子23aの分光感度特性における相対感度比が90%以下である。照射光L1の発光ピーク波長は、受光素子23aの分光感度特性における受光ピーク波長よりも短波長なので、粒子による散乱高強度が大きくなり、相対感度比が90%以下であっても受光素子23aでの光検出においてS/N比が向上する。よって、発光素子21aの発光ピーク波長がこれらの範囲を満たしていると、受光素子23aとして赤外または赤色に分光感度特性における受光ピーク波長を有するものを用いても、良好に散乱された光を検出することができる。
次に、受光素子の受光ピーク波長よりも短波長の領域に発光ピーク波長を有する発光素子21aを用いても、良好に散乱光を検出できる理由について説明する。まず、光の散乱とは光と原子の作用で生じるものであり、原子内の電子が光の交流電場に同期して応答振動し、電気双極子放射によって同じ周波数の新たな光を放出するものである。
このような散乱としては、光の波長に比べて十分に小さい粒子によるレイリー散乱と、光の波長程度の粒子によるレイリー散乱が知られている。レイリー散乱では、粒子サイズが光の波長より十分に小さいため単一の散乱とみなせて、散乱された光の強度は波長の4乗に反比例することが知られている。またミー散乱では、粒子に含まれる多数の原子が散乱源となるため、散乱源の集合体として光を放出し、散乱された光の強度は波長の2乗に比例することが知られている。現実には、粒子サイズによって明確にレイリー散乱とミー散乱を切り分けることができるわけではなく、粒子サイズが1μm未満程度に小さい領域では、レイリー散乱とミー散乱が複合して現れるため、レイリー散乱とミー散乱の両方の波長依存性を考慮しなくてはいけない。
図6は、レイリー散乱で粒子に散乱されて受光素子23aに入射する光について、粒子径と受光強度の関係を示したグラフである。図6に示したグラフは、上述した本実施形態における粒子センサ1で発光素子21aと受光素子23aを用い、光学系として投光レンズ22および受光レンズ24を用いた場合での関係を示す一例である。グラフ中の横軸は粒子径(μm)を示しており、グラフ中の縦軸は受光素子23aに入射する光の受光強度(W/mm2)を示している。またグラフ中には波長の異なる光のレイリー散乱の計算結果を示しており、赤色光は二点鎖線で示し、緑色光は実線で示し、青色光は破線で示し、紫外光は一点鎖線で示している。図6に示したように、各波長の光において、粒子径が小さくなるほど受光感度は低下する。また、同じ粒子径の場合には、波長の短いほうが受光強度は大きく、紫外光、青色光、緑色光、赤色光の順に受光強度が低下する。
具体的には、例えば赤色光で0.3μmの粒子を検出する場合と、緑色光で0.23μmの粒子を検出する場合とで、受光素子23aに到達する光の受光強度が同程度である。また、0.22μmの粒子を検出する場合、受光素子23aに到達する光の受光強度は、赤色光では10-12程度であり、緑色光では10-11程度である。受光素子23aに到達する光の受光強度が低いと、受光素子23aに光が入射しない状態で生じるノイズ成分の暗電流と、光が入射した状謡で生じる検出電流との差が小さくなり、受光素子23aのSN比が悪化する。したがって、より波長の短い光を照射光L1として用いることで、赤色光と比較して粒子による散乱強度を高くし、受光素子23aのSN比を改善することができる。
また、図5に示したように、赤外や赤色に受光ピーク波長を有する受光素子23aでは、短波長になるほど相対感度比が低下する。また、粒子による散乱は上述したようにレイリー散乱とミー散乱が混合した状態である。したがって、図6に示したレイリー散乱による散乱光の強度だけではなく、ミー散乱による散乱光の強度や受光素子23aの分光感度特性を考慮して発光素子21aの波長を決めることが好ましい。
また、受光素子23aでの相対感度比が90%以下の範囲を用いるため、発光素子21aからの照射光L1の光度を大きくして、受光素子23aでの信号検出を補うことが好ましい。
<実施形態2>
以下、本発明の実施形態2について、図面を参照して説明する。図7は、実施形態2における発光素子21aの発光ピーク波長と、受光素子23aの分光感度特性について示すグラフである。本実施形態では、受光素子23aとして受光ピーク波長が赤色光のものを用いる点が実施形態1と異なっている。
図7中で横軸は波長を示し、縦軸は受光素子23aの受光感度が最大の受光ピーク波長を1.0としたときの相対感度比を示している。グラフ中に実線で示した曲線は、受光素子23aの分光感度特性を示しており、受光ピーク波長は約650nmであり、波長400nmと900nmで0.3の感度比となっている。また、グラフ中に破線で示したように、約625nmの波長では約0.96の感度比であり、約525nmの波長では約0.73の感度比である。
本実施形態でも、図7に示したように、発光素子21aからの照射光L1として緑色である波長約525nmを用い、受光素子23aとして分光感度特性における受光ピーク波長が約855nmの赤外であるものを用いても、粒子によって散乱された光を検出できることがわかる。
したがって、本実施形態の粒子センサおよび電子機器でも、照射光L1の発光ピーク波長が受光素子23aの分光感度特性における受光ピーク波長よりも短波長であるため、受光素子23aの検出信号におけるSN比を改善し、小さい粒子でも良好に粒子径を測定することができる。
なお、今回開示した実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1…粒子センサ
L1…照射光
L2…入射光
10…上面蓋部
11…天面
12…吸気口
13…排気口
20…ケース部
21…発光部
21a…発光素子
22…投光レンズ
23…受光部
23a…受光素子
24…受光レンズ
25…ケース内流路
30…下面蓋部
40…送風ファン
100…センサ部
200…信号処理部
201…I/V変換部
202…増幅部
203…A/D変換部
204…演算部
205…記憶部
206…制御部

Claims (4)

  1. 粒径が1μm未満の粒子を検出する粒子センサであって、
    検知領域に向けて照射光を発する発光部と、
    前記照射光を前記検知領域に集光する投光レンズと、
    前記検知領域で前記粒子によって散乱された前記照射光の一部を集光する受光レンズと、
    前記受光レンズで集光された光を入射光として受光する受光部を備え、
    前記発光部と前記検知領域とを結ぶ照射軸と、前記受光部と前記検知領域とを結ぶ入射軸とが直交して配置されており、
    前記照射光の発光ピーク波長は、前記受光部の分光感度特性における受光ピーク波長よりも短波長であり、
    前記発光ピーク波長は、緑色の波長範囲であることを特徴とする粒子センサ。
  2. 請求項1に記載の粒子センサであって、
    前記発光ピーク波長は、前記分光感度特性における相対感度比が90%以下であることを特徴とする粒子センサ。
  3. 請求項1または2に記載の粒子センサであって、
    前記発光部は、緑色を発光する発光ダイオードを備えることを特徴とする粒子センサ。
  4. 請求項1から3の何れか一つに記載の粒子センサを備え、
    前記受光部での検出結果を粒子濃度として出力する出力部を備えたことを特徴とする電子機器。
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