JP7110634B2 - 水素製造装置および水素製造方法 - Google Patents

水素製造装置および水素製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、水素製造装置および水素製造方法に関する。
近年、太陽熱で対象物を加熱する太陽熱利用システムが広く利用されている。例えば、特許文献1には、アクチュエータによって移動可能な複数のミラーによって集光された太陽光を、複数のパイプに照射し、パイプを通過する熱媒体を加熱する技術が開示されている。
米国特許出願公開第2014/0000581号明細書
上記太陽熱利用システムとして、反応容器に収容された炭化水素を太陽熱で熱分解して水素を製造する技術の開発が進められている。しかし、炭化水素を熱分解すると、水素に加えて固体炭素が生成される。そうすると、固体炭素が反応容器の内壁に固着し、熱分解反応の効率が低下するという課題がある。
そこで、本開示は、このような課題に鑑み、反応容器の内壁への固体炭素の固着を抑制することが可能な水素製造装置および水素製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る水素製造装置は、太陽光を透過させる上面部を有し、炭化水素の熱分解反応を促進する触媒粒子および炭化水素が収容される反応容器と、反応容器内において、炭化水素と触媒粒子とを相対移動させる移動部と、反応容器の上面部のうち、上面部の中心から上面部の面積の64%以下の範囲に制限して太陽光を照射させる照射部と、を備える。
また、反応容器の底面部、もしくは、反応容器における触媒粒子の収容領域から、少なくとも炭化水素を供給するガス供給部を備えてもよい。
また、移動部は、ガス供給部を制御して、反応容器に供給される炭化水素の流量を、反応容器内に触媒粒子の流動層が形成される流量範囲としてもよい。
また、反応容器の外壁に沿って設けられ、炭化水素が通過する冷却流路を備え、ガス供給部は、冷却流路を通過した炭化水素を反応容器に供給してもよい。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る水素製造方法は、太陽光を透過させる上面部を有し、炭化水素の熱分解反応を促進する触媒粒子と炭化水素とが相対移動する反応容器における上面部のうち、上面部の中心から上面部の面積の64%以下の範囲に制限して太陽光を照射させる。

上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る他の水素製造装置は、太陽光を透過させる上面部を有し、炭化水素の熱分解反応を促進する触媒粒子が収容される反応容器と、反応容器内において、炭化水素と触媒粒子とを相対移動させる移動部と、反応容器の外壁に沿って設けられ、炭化水素が通過する冷却流路と、反応容器の底面部、もしくは、反応容器における触媒粒子の収容領域から、冷却流路を通過した炭化水素を供給するガス供給部と、反応容器の上面部に太陽光を照射させる照射部と、を備える。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る他の水素製造方法は、太陽光を透過させる上面部を有し、炭化水素の熱分解反応を促進する触媒粒子と炭化水素とが相対移動する反応容器の外壁に沿って設けられた冷却流路に炭化水素を通過させ、冷却流路を通過した炭化水素を、反応容器の底面部、もしくは、反応容器における触媒粒子の収容領域から供給し、反応容器の上面部に太陽光を照射させる。
本開示によれば、反応容器の内壁への固体炭素の固着を抑制することが可能となる。
実施形態の水素製造装置を説明する図である。 実施形態の反応ユニットの鉛直断面を示す図である。 実施形態の水素製造方法の処理の流れを説明するフローチャートである。 メタンの反応率を示す図である。 照射範囲と温度との関係を説明する図である。 変形例の反応ユニットを説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
(水素製造装置100)
図1は、本実施形態の水素製造装置100を説明する図である。水素製造装置100は、炭化水素を熱分解して水素を製造する。ここでは、炭化水素としてメタンを例に挙げて説明する。図1に示すように、水素製造装置100は、照射部110と、反応ユニット120とを含む。なお、図1中、太陽光12を破線の矢印で示し、照射部110による照射範囲を黒色で示す。
照射部110は、太陽光12を集光し、集光した太陽光12を鉛直下方に導光するビームダウン式の集光装置である。照射部110は、ヘリオスタット112と、反射鏡114とを含む。ヘリオスタット112は、複数の平面鏡と駆動機構とで構成される。駆動機構は、太陽10の日周運動に合わせて平面鏡を駆動して、平面鏡で反射した太陽光12を反射鏡114へ導く。反射鏡114は、不図示の支持機構によって、地上に支持される。反射鏡114の鉛直下方には、反応ユニット120の反応容器210が配される。ヘリオスタット112によって反射鏡114に集光された太陽光12は、反射鏡114によって鉛直下方の反応容器210に導光される。
(反応ユニット120)
図2は、本実施形態の反応ユニット120の鉛直断面を示す図である。図2に示すように、反応ユニット120は、反応容器210と、外容器220と、ガス供給部240と、制御部250とを含む。なお、図2中、メタンの流れを実線の矢印で示し、信号の流れを破線の矢印で示す。
反応容器210は、例えば、同径の円筒形状の容器である。反応容器210の上面部212は、円板形状である。上面部212は、太陽光12を透過させる材質で構成される。太陽光12は、上記照射部110(反射鏡114)によって、上面部212に導光される。反応容器210には、メタンの熱分解反応を促進する触媒粒子が収容される。反応容器210の底面部214には、複数の孔214aが形成されている。
外容器220は、反応容器210より大きい円筒形状の容器である。外容器220は、反応容器210の底面部214と、外容器220の底面部224とが離隔し、反応容器210の側面部216と、外容器220の側面部226とが離隔するように、反応容器210を収容する。したがって、反応容器210の側面部216(外壁)と、外容器220の側面部226との間に冷却流路230が形成される。つまり、反応容器210の外壁を覆うように(外壁に沿って)冷却流路230が形成される。また、反応容器210の底面部214と、外容器220の底面部224との間に供給流路232が形成される。つまり、反応容器210の底面部214に沿って供給流路232が形成される。また、外容器220の上面部222は、反応容器210の上面部212と面一となっている。
ガス供給部240は、ポンプで構成される。ガス供給部240は、冷却流路230にメタンを供給する。そうすると、メタンは、冷却流路230、供給流路232、および、底面部214の孔214aを通過し、反応容器210内に供給される。
制御部250は、CPJ(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成される。制御部250は、ROMからCPJ自体を動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。制御部250は、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して反応ユニット120全体を管理および制御する。本実施形態において、制御部250は、移動部252として機能する。
移動部252は、ガス供給部240を制御して、反応容器210に供給されるメタンの流量を、反応容器210内に触媒粒子の流動層が形成される流量範囲とする。具体的に説明すると、移動部252は、反応容器210に供給されるメタンの流量が、触媒粒子の最小流動化速度(Umf)以上であり、所定流量(例えば、3Umf)以下となるようにガス供給部240を制御する。これにより、反応容器210内に触媒粒子の流動層が形成され、触媒粒子とメタンとが相対移動することになる。
そして、照射部110(反射鏡114)によって、反応容器210の上面部212に太陽光12が導光されると、導光された太陽光12による太陽熱で、反応容器210内においてメタンの熱分解反応(下記反応式(1))が進行する。
CH → C + 2H …反応式(1)
そうすると、反応容器210内において、水素(H)および固体炭素(C)が生成される。こうして生成された水素は、不図示の排出口から外部に送出され、発電等に利用される。
一方、固体炭素は、反応容器210内に留まることになる。ここで、反応容器210の上面部212の全面に太陽光12が照射(導光)されると、反応容器210内全体が、熱分解反応が進行する温度(例えば、500℃以上)以上となる。そうすると、固体炭素は、反応容器210の側面部216の内壁に固着(析出)する。これにより、熱分解反応が進行する反応空間が狭められてしまったり、メタンの流通が阻害されたりして、熱分解反応の効率が低下する。
そこで、本実施形態の照射部110(反射鏡114)は、反応容器210の上面部212における照射範囲を制限する。具体的に説明すると、照射部110は、反応容器210の上面部212のうち、上面部212の中心Pjから所定距離Aの範囲に制限して太陽光12を照射させる。所定距離Aは、上面部212の半径R未満の値である。換言すれば、照射部110は、上面部212の縁から所定距離R-Aまでの領域以外の領域に太陽光12を照射させる。つまり、照射部110は、反応容器210の上面部212のうち、上面部212の中心Pjから所定距離Aの範囲にのみ太陽光12を照射させる。
例えば、所定距離Aは0.8Rである。つまり、照射部110は、上面部212の面積(πR)の64%(π(0.8R)=πA)以下の範囲に制限して太陽光12を照射させる。
(水素製造方法)
続いて、上記水素製造装置100を用いた水素製造方法について説明する。図3は、本実施形態の水素製造方法の処理の流れを説明するフローチャートである。図3に示すように、本実施形態の水素製造方法は、炭化水素供給工程S110と、照射工程S120とを含む。
(炭化水素供給工程S110)
ガス供給部240は、メタンを冷却流路230に供給する。これにより、メタンは、冷却流路230、供給流路232および、孔214aを通過して、反応容器210内に供給される。そうすると、反応容器210内において、触媒粒子の流動層が形成される。
(照射工程S120)
照射部110は、反応容器210における上面部212のうち、上面部212の中心Pjから所定距離Aの範囲に制限して太陽光12を照射させる。
以上説明したように、本実施形態の水素製造装置100およびこれを用いた水素製造方法は、反応容器210の上面部212における太陽光12の照射範囲を、上面部212の中央に制限する。これにより、反応容器210の側面部216の内壁の温度を、反応容器210内の中央の温度よりも低くすることができる。したがって、反応容器210の側面部216の内壁において、熱分解反応の進行を抑制することが可能となる。これにより、反応容器210の内壁への固体炭素の固着を抑制することができる。したがって、水素製造装置100は、熱分解反応の効率を向上させることが可能となる。
また、上記したように、ガス供給部240は、反応容器210の底面部214からメタンを供給する。これにより、反応容器210内におけるメタンの滞留時間を相対的に長くすることができる。したがって、反応容器210内において、メタンを確実に熱分解させることが可能となる。
さらに、上記したように、制御部250は、ガス供給部240を制御して、反応容器210内において、触媒粒子の流動層が形成される流量範囲でメタンを供給する。これにより、触媒粒子とメタンとが実質的に均一に(満遍なく)混合され、触媒粒子とメタンとの接触確率を向上させることができる。したがって、メタンの熱分解反応の効率を向上させることが可能となる。
また、上記したように、反応ユニット120が冷却流路230を備える構成により、冷却流路230を通過するメタンと反応容器210の側面部216とで熱交換させることができる。これにより、冷却流路230を通過するメタンによって、反応容器210の側面部216を冷却することができる。したがって、反応容器210の側面部216の内壁の温度をさらに低くすることが可能となる。また、上記したように、冷却流路230は、反応容器210の外壁を覆うように設けられる。これにより、メタンと反応容器210の側面部216との接触面積を大きくすることができ、より効率よく熱交換させることが可能となる。
さらに、ガス供給部240は、冷却流路230を通過し、熱交換が為された(予熱された)メタンを反応容器210に供給する。これにより、熱分解反応が進行する温度にメタンが昇温されるまでの時間を短縮することができ、熱分解反応の効率を向上させることが可能となる。
(実施例)
反応容器210の温度を変化させたときのメタンの反応率(供給したメタンの量に対する熱分解反応されたメタンの量の比率)を測定した。図4は、メタンの反応率を示す図である。なお、図4中、ガス供給部240がメタンを0.009mol/secで供給した場合を白丸で示し、0.010mol/secで供給した場合を白四角で示す。
図4に示すように、メタンの供給流量が0.009mol/secである場合、反応容器210の温度が480℃であると、メタンの反応率は0.88程度に低下することが分った。また、メタンの供給流量が0.010mol/secである場合、反応容器210の温度が480℃であると、メタンの反応率は0.83程度に低下し、反応容器210の温度が470℃であると、メタンの反応率は0.82程度に低下し、反応容器210の温度が460℃であると、メタンの反応率は0.81程度に低下することが分った。つまり、反応容器210の温度が450℃(500℃-50℃)になると、メタンの反応率が著しく低下することが確認された。
また、照射部110による太陽光12の照射範囲を変化させたときの、反応容器210の中心の温度、および、反応容器210の側面部216の内壁の温度を測定した。図5は、照射範囲と温度との関係を説明する図である。なお、図5中、反応容器210の中心の温度を白三角で示し、反応容器210の側面部216の内壁の温度を黒四角で示す。
図5に示すように、太陽光12の照射範囲が、上面部212の全面(照射直径比1.0)の場合、反応容器210の中心および側面部216の温度は実質的に等しく、485℃程度であった。太陽光12の照射範囲が、上面部212の面積の81%(照射直径比0.9、つまり、中心から0.9Rの範囲)の場合、反応容器210の中心は490℃程度であり、側面部216は465℃程度であった。また、太陽光12の照射範囲が、上面部212の面積の64%(照射直径比0.8、つまり、中心から0.8Rの範囲)の場合、反応容器210の中心は502℃程度であり、側面部216は452℃程度であった。つまり、太陽光12の照射範囲を、上面部212の面積の64%以下とすることで、反応容器210の側面部216の温度を、反応容器210の中心の温度より50℃以上低くできることが確認された。
以上の実験結果から、上面部212の面積の64%以下の範囲に制限して太陽光12を照射させることで、側面部216におけるメタンの反応率を低下できることが確認された。
(変形例)
上記実施形態において、反応容器210の底面部214全面に孔214aが形成される構成を例に挙げて説明した。しかし、孔214aが形成される位置を制限してもよい。
図6は、変形例の反応ユニット320を説明する図である。図6に示すように、反応ユニット320は、反応容器410と、外容器220と、ガス供給部240と、制御部250とを含む。なお、図6中、メタンの流れを実線の矢印で示し、信号の流れを破線の矢印で示す。さらに、上記反応ユニット120と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
反応容器410の底面部414には、複数の孔414aが形成されている。孔414aは、反応容器410の底面部414のうち、底面部414の中心Ptから所定距離Bの範囲にのみ形成される。所定距離Bは、底面部414の半径r未満の値である。換言すれば、孔414aは、底面部414の縁から所定距離r-Bまでの領域以外の領域に形成される。
これにより、孔414aから供給されたメタンの、側面部216の内壁への移動を抑制することができる。したがって、反応容器410の側面部216の内壁において、熱分解反応の進行を抑制することが可能となる。これにより、反応容器410の内壁への固体炭素の固着を抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態および変形例において、炭化水素としてメタンを例に挙げて説明した。しかし、反応容器210、410に供給される炭化水素の種類の限定はない。炭化水素は、エタン、プロパン、ブタン等であってもよいし、これらの混合物であってもよい。例えば、炭化水素としてLNG(液化天然ガス)が、反応容器210、410に供給されてもよい。
また、上記実施形態において、照射部110が、ヘリオスタット112、反射鏡114を備え、照射範囲を制御して、反応容器210の上面部212のうち、上面部212の中心Pjから所定距離Aの範囲に制限して太陽光12を照射させる構成を例に挙げて説明した。しかし、照射部110は、ヘリオスタット112、反射鏡114に加えて、反応容器210の上面部212の一部を覆う蓋を備えてもよい。この場合、蓋は、太陽光12を透過しない部材で構成される。また、蓋は、上面部212の縁から所定距離R-Aまでの領域を覆う。
また、上記実施形態および変形例において、反応容器210、410が、円筒形状である場合を例に挙げて説明した。しかし、反応容器210、410の形状に限定はない。
また、上記実施形態および変形例において、ガス供給部240が、反応容器210、410の底面部214、414からメタンを供給する構成を例に挙げて説明した。しかし、ガス供給部240は、反応容器210、410における触媒粒子の収容領域からメタンを供給してもよい。例えば、反応容器210内における底面部214近傍に、複数の孔が形成された散気管が設けられ、ガス供給部240は散気管を通じてメタンを供給してもよい。また、ガス供給部240は、反応容器210における側面部216の下部からメタンを供給してもよい。
また、上記実施形態において、移動部252は、ガス供給部240を制御して、反応容器210に供給されるメタンの流量を、反応容器210内に触媒粒子の流動層が形成される流量とする構成を例に挙げて説明した。しかし、移動部252は、反応容器210内において、炭化水素と触媒粒子とを相対移動させることができれば、構成に限定はない。例えば、移動部252は、反応容器210内において触媒粒子を攪拌する攪拌装置で構成されてもよい。
また、上記実施形態および変形例において、水素製造装置100が冷却流路230を備える構成を例に挙げて説明した。しかし、冷却流路230は必須の構成ではない。水素製造装置100は、少なくとも、反応容器210、410と、移動部252と、反応容器210、410の上面部212のうち、上面部212の中心Pjから所定距離Aの範囲に制限して太陽光12を照射させる照射部110とを備えていればよい。
また、上記実施形態において、冷却流路230には、メタンが通過する構成を例に挙げて説明した。しかし、冷却流路230にメタン以外の冷媒を流通させてもよい。冷却流路230にフィンや金属製の多孔質体を配してもよい。
また、上記実施形態において、反応容器210の底面部214に形成されたすべての孔214aからメタンが供給される構成を例に挙げて説明した。しかし、孔214aのうち、側面部216近傍の孔214aから水素または窒素を供給してもよい。これにより、反応容器210の内壁への固体炭素の固着をさらに抑制することができる。
また、上記実施形態において、照射部110が、反応容器210の上面部212のうち、上面部212の中心Pjから所定距離Aの範囲に制限して太陽光12を照射させる構成を例に挙げて説明した。しかし、照射部は、反応容器210の上面部212全面に太陽光12を照射させてもよい。つまり、水素製造装置は、反応容器210と、移動部252と、冷却流路230と、ガス供給部240と、反応容器210の上面部212全面に太陽光12を照射させる照射部を備えていてもよい。このように、水素製造装置は、冷却流路230を備えるため、冷却流路230を通過するメタンと反応容器210の側面とで熱交換させることができる。これにより、冷却流路230を通過するメタンによって、反応容器210の側面部216を冷却することができる。したがって、反応容器210の側面部216の内壁の温度をさらに低くすることが可能となる。
本開示は、水素製造装置および水素製造方法に利用することができる。
100 水素製造装置
110 照射部
210 反応容器
230 冷却流路
240 ガス供給部
252 移動部

Claims (7)

  1. 太陽光を透過させる上面部を有し、炭化水素の熱分解反応を促進する触媒粒子および前記炭化水素が収容される反応容器と、
    前記反応容器内において、前記炭化水素と前記触媒粒子とを相対移動させる移動部と、
    前記反応容器の上面部のうち、前記上面部の中心から前記上面部の面積の64%以下の範囲に制限して太陽光を照射させる照射部と、
    を備える水素製造装置。
  2. 前記反応容器の底面部、もしくは、前記反応容器における前記触媒粒子の収容領域から、少なくとも前記炭化水素を供給するガス供給部を備える請求項1に記載の水素製造装置。
  3. 前記移動部は、前記ガス供給部を制御して、前記反応容器に供給される前記炭化水素の流量を、前記反応容器内に前記触媒粒子の流動層が形成される流量範囲とする請求項に記載の水素製造装置。
  4. 前記反応容器の外壁に沿って設けられ、前記炭化水素が通過する冷却流路を備え、
    前記ガス供給部は、前記冷却流路を通過した前記炭化水素を前記反応容器に供給する請求項またはに記載の水素製造装置。
  5. 太陽光を透過させる上面部を有し、炭化水素の熱分解反応を促進する触媒粒子と前記炭化水素とが相対移動する反応容器における前記上面部のうち、前記上面部の中心から前記上面部の面積の64%以下の範囲に制限して太陽光を照射させる水素製造方法。
  6. 太陽光を透過させる上面部を有し、炭化水素の熱分解反応を促進する触媒粒子が収容される反応容器と、
    前記反応容器内において、前記炭化水素と前記触媒粒子とを相対移動させる移動部と、
    前記反応容器の外壁に沿って設けられ、前記炭化水素が通過する冷却流路と、
    前記反応容器の底面部、もしくは、前記反応容器における前記触媒粒子の収容領域から、前記冷却流路を通過した前記炭化水素を供給するガス供給部と、
    前記反応容器の上面部に太陽光を照射させる照射部と、
    を備える水素製造装置。
  7. 太陽光を透過させる上面部を有し、炭化水素の熱分解反応を促進する触媒粒子と前記炭化水素とが相対移動する反応容器の外壁に沿って設けられた冷却流路に前記炭化水素を通過させ、
    前記冷却流路を通過した前記炭化水素を、前記反応容器の底面部、もしくは、前記反応容器における前記触媒粒子の収容領域から供給し、
    前記反応容器の上面部に太陽光を照射させる水素製造方法。
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