JP7109998B2 - 撮像装置および撮像装置の制御方法 - Google Patents

撮像装置および撮像装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置および撮像装置の制御方法に関するものである。
近年、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置において、CMOSイメージセンサなどの撮像素子が使用されている。その撮像素子において、行列状に配列された画素の列毎にアナログデジタル(AD)変換を行うAD変換器を備えることで、高速に信号を読み出すことを可能とした撮像素子が使用されている。そのAD変換の一つの方法として、列毎に配置された比較器が、画素信号と時間に対して変化するスロープ信号を比較し、画素信号のレベルに応じたAD変換結果を取得する方法が知られている。
特許文献1には、画素信号が高輝度信号であるか低輝度信号であるかを判定し、その判定結果に適した傾きのスロープ信号を比較に使用する方法が示されている。このような方法では、AD変換時間を延ばさずにカウント数を一定にしてAD変換を行うことができるため、高速なAD変換を行うことが可能である。このAD変換方法の特徴として、高輝度信号のAD変換を行う場合には、傾きの大きいスロープ信号を用いている。また、AD変換されたデジタル信号は、そのスロープ信号の傾きの大きさに応じて、最上位ビット側へビットシフトされる。
しかし、傾きの大きいスロープ信号を用いてAD変換したデジタル信号にゲイン強調を行うと、ビットシフトにより、本来は滑らかに変動する階調部分が階段状に見えてしまう。すなわち、ビットシフトにより階調の離散化が発生し、画質が低下することになる。ビットシフトによる階調の離散化を防ぐ方法として、特許文献2では、ビットシフトをした信号に対して、下位ビットにランダムビットを付加することで、階調を滑らかに再現する印象を与えさせる技術が示されている。
特開2013-9087号公報 特開2008-5386号公報
しかしながら、特許文献2では、ランダムビットを付加するため、ノイズを増やしていることになり、画質の低下につながる。
本発明は上記の問題点に鑑み、ノイズを増やすことなく、高分解能の画素信号を生成することが可能な撮像装置および撮像装置の制御方法を提供することを目的とする。
本発明の撮像装置は、光電変換により信号を生成する画素と、時間に対して変化する第1の参照信号と前記画素の信号とを比較する比較手段と、前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントするカウント手段と、前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転した時の、相互に位相が異なる複数のクロック信号の状態に応じたデコード値を出力するデコード手段と、前記カウント手段のカウント値と前記デコード手段のデコード値とを合成する合成手段とを有し、前記比較手段は、第1の期間では、前記画素の信号と基準信号とを比較し、第2の期間では、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合には、前記第1の参照信号と前記画素の信号とを比較し、前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合には、前記第1の参照信号とは異なる変化率で時間に対して変化する第2の参照信号と前記画素の信号とを比較し、前記カウント手段は、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合には、前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントし、前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合には、前記第2の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントし、前記合成手段は、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合と前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合とのいずれか一方の場合に、前記カウント手段のカウント値と前記デコード手段のデコード値とを合成し、他方の場合には、前記カウント手段のカウント値と前記デコード手段のデコード値とを合成しないようにすることを特徴とする。
本発明によれば、ノイズを増やすことなく、高分解能の画素信号を生成することが可能である。
撮像装置の構成例を示すブロック図である。 撮像素子の構成例を示すブロック図である。 撮像素子の画素部の等価回路図である。 撮像素子の読み出し回路の構成例を示すブロック図である。 撮像素子の読み出しを示すタイミングチャートである。 撮像素子のAD変換動作を示すタイミングチャートである。 撮像素子の読み出し回路の構成例を示すブロック図である。 撮像素子のAD変換動作を示すタイミングチャートである。 撮像素子の読み出し回路の構成例を示すブロック図である。 撮像素子のAD変換動作を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る撮像装置について図1~図6を用いて説明する。撮像装置は、高輝度信号のAD変換を行う際に、相互に位相が異なる複数のクロック信号を用いて、分解能が高い下位ビットを生成して出力するAD変換方法を行う。まず、撮像装置の構成について、図1~図4を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置100の構成例を示すブロック図である。撮像装置100は、撮影レンズ101と、撮像素子102と、デジタル信号処理回路103と、メモリ回路104と、記録回路105と、制御回路106と、操作回路107と、表示回路108とを有する。撮影レンズ101は、光学像を撮像素子102上に結像する。撮像素子102は、CMOSイメージセンサなどの固体撮像素子であり、光電変換により画像信号を生成する。
デジタル信号処理回路(DFE)103は、画像処理回路であり、撮像素子102から出力される画像信号に対して、信号増幅、基準レベル調整、および、欠陥補正などの各種画像処理等のデジタル信号処理を行う。メモリ回路104および記録回路105は、それぞれ、デジタル信号処理回路103から出力された画像信号などを記録保持する不揮発性メモリおよびメモリカード等の記録媒体である。
制御回路106は、撮像素子102およびデジタル信号処理回路103などの撮像装置100の全体を統括的に駆動および制御する。操作回路107は、操作部材の信号を入力し、制御回路106に対してユーザの指示に応じた信号を出力する。表示回路108は、撮影後の画像、ライブビュー画像、および各種設定画面等を表示する。
図2は、撮像素子102の構成例を示すブロック図である。撮像素子102は、画素領域201と、読み出し回路202と、垂直走査回路203と、水平走査回路204と、タイミング生成回路(TG)205と、デジタル信号出力回路206とを有する。画素領域201は、2次元行列状に配置された複数の画素200を有する。図2では、画素領域201は、3行3列の計9個の画素200を示しているが、実際には、数百万~数千万の多くの画素200を有する。複数の画素200の各々は、光電変換により画素信号を生成する。複数の信号線207は、それぞれ、画素200の各列に設けられる。垂直走査回路203は、行列状の画素200を1行単位で選択するために、選択行の画素200に対して、制御線208を介して駆動信号を出力する。選択行の各列の画素200は、それぞれ、各列の信号線207に画素信号を出力する。
読み出し回路202は、複数の列回路209と、参照信号生成回路210とを有する。参照信号生成回路210は、図5に示すように、時間に対して一定の傾き(変化率)で電位が変化するスロープ状の参照信号VH,VLと、基準信号VREFとを生成し、参照信号VH,VLおよび基準信号VREFを複数の列回路209に出力する。参照信号VHおよびVLは、相互に傾きが異なるスロープ状の参照信号である。タイミング生成回路205は、クロック信号CLK1を複数の列回路209に出力する。複数の列回路209は、それぞれ、各列の信号線207に接続され、各列の信号線207の画素信号をアナログからデジタルに変換する。
水平走査回路204は、複数の列回路209に順次、水平走査パルスを出力する。複数の列回路209は、水平走査パルスに応じて、順次、デジタルの画素信号をデジタル信号出力回路206に出力する。タイミング生成回路205は、読み出し回路202、垂直走査回路203および水平走査回路204を制御する。デジタル信号出力回路206は、デジタルの画素信号に補正処理を施し、処理後の画像信号を撮像素子102の外部に出力する。
図3は、図2の画素200の構成例を示す等価回路図である。画素200は、フォトダイオード301と、転送スイッチ302と、フローティングディフュージョン(以下、FD)303と、リセットスイッチ304と、ソースフォロアアンプ305と、選択スイッチ306とを有する。フォトダイオード301は、転送スイッチ302に接続される。転送スイッチ302は、FD303に接続される。FD303は、リセットスイッチ304とソースフォロアアンプ305に接続される。ソースフォロアアンプ305は、トランジスタであり、選択スイッチ306に接続される。電源電位ノード307は、リセットスイッチ304およびソースフォロアアンプ305のドレインに接続される。
フォトダイオード301は、光電変換部であり、撮像素子102に入射した光を受光し、その光を電荷に変換する。転送スイッチ302は、フォトダイオード301により生成された電荷をFD303に転送する。転送スイッチ302は、転送信号PTXによって制御される。FD303は、電荷を保持するとともに、保持した電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部として機能する。リセットスイッチ304は、FD303の電位を電源電位ノード307の電源電位にリセットする。リセットスイッチ304は、リセット信号PRESによって制御される。
ソースフォロアアンプ305は、ソースフォロア回路であり、FD303に保持されている電荷に基づく電圧を増幅して、画素信号として出力する。選択スイッチ306は、ソースフォロアアンプ305で増幅された画素信号を信号線207に出力する。選択スイッチ306は、選択信号PSELによって制御される。
図4は、図2の読み出し回路202の構成例を示すブロック図である。読み出し回路202は、複数の列回路209と、参照信号生成回路210と、遅延回路409とを有する。複数の列回路209の各々は、選択回路401と、比較器402と、カウンタ403と、デコーダ404と、合成回路405と、判定値メモリ406と、Nメモリ407と、Sメモリ408とを有する。
参照信号生成回路210は、図5に示すように、傾きが大きい参照信号VHを信号線413に出力する。また、参照信号生成回路210は、図5に示すように、傾きが小さい参照信号VLと基準信号VREFとを選択的に信号線414に出力する。選択回路401は、比較器402が出力する判定信号COMPに応じて、信号線413および414のいずれかの信号を選択し、その選択した信号を比較器402に出力する。選択回路401の動作の詳細は、後述する。比較器402は、信号線207の画素信号と選択回路401の出力信号とを比較し、その大小関係によってローレベルおよびハイレベルの2値のいずれかを判定信号COMPとして出力する。具体的には、比較器402は、選択回路401の出力信号が信号線207の画素信号より小さい場合にはローレベルを出力し、選択回路401の出力信号が信号線207の画素信号より大きい場合にはハイレベルを出力する。
タイミング生成回路205は、参照信号VHまたはVLのレベル変化開始と同時に、クロック信号CLK1の出力を開始する。遅延回路409は、クロック信号CLK1を1/4位相遅延させたクロック信号CLK2を出力する。クロック信号CLK2は、クロック信号CLK1に対して、位相が1/4だけ異なる。カウンタ403は、比較器402の判定信号COMPがハイレベルの時に、クロック信号CLK1のパルス数に応じてカウントアップし、比較器402の判定信号COMPがハイレベルからローレベルに反転すると同時に、カウント値のカウントアップを停止する。
デコーダ404は、比較器402の判定信号COMPがハイレベルからローレベルに反転した時点の、クロック信号CLK1とクロック信号CLK2の状態に応じた2ビットのデコード値を出力する。合成回路405は、カウンタ403の出力値を整数部(上位ビット)とし、デコーダ404の出力値を小数部(下位ビット)とし、整数部と小数部を合成して出力する。カウンタ403、デコーダ404、および合成回路405におけるAD変換動作の詳細については、図6(a)および(b)を用いて後述する。
判定値メモリ406は、比較器402が基準信号VREFと画素信号とを比較した時の判定信号COMPを判定値として保持する。Nメモリ407は、図3のリセットスイッチ304のリセット解除に基づく合成回路405の出力信号(以下、N信号)を保持する。Sメモリ408は、フォトダイオード301の光電変換に基づく合成回路405の出力信号(以下、S信号)を保持する。S信号は、N信号成分を含む。その詳細は、後述する。
判定値メモリ406は、水平走査回路204の水平走査パルスに応じて、保持している判定値を、出力線410を介してデジタル信号出力回路206に出力する。Nメモリ407は、水平走査回路204の水平走査パルスに応じて、保持しているN信号を、出力線411を介してデジタル信号出力回路206に出力する。Sメモリ408は、水平走査回路204の水平走査パルスに応じて、保持しているS信号を、出力線412を介してデジタル信号出力回路206に出力する。デジタル信号出力回路206は、S信号に対してAD変換のための補正を行い、補正後のS信号とN信号との差分を画素信号として出力する。これにより、デジタル信号出力回路206は、FD303のノイズ成分が除去された画素信号を出力することができる。
図5は、撮像素子102の制御方法を示すタイミングチャートである。まず、時刻t501では、水平同期信号SYNCがハイレベルパルスとなる。同じく時刻t501では、垂直走査回路203は、リセット信号PRESをハイレベルにする。すると、リセットスイッチ304は、FD303を電源電位にリセットする。同じく時刻t501では、垂直走査回路203は、選択信号PSELをハイレベルにする。すると、選択スイッチ306は、ソースフォロアアンプ305の出力ノードを信号線207に接続する。
時刻t502では、垂直走査回路203は、リセット信号PRESをローレベルにする。すると、リセットスイッチ304は、FD303のリセットを解除する。ソースフォロアアンプ305は、FD303のリセット解除に基づく信号をN信号として信号線207に出力する。
時刻t503~t505の期間では、参照信号生成回路210は、信号線414の参照信号VLを時刻と共に初期値から減少させていく。参照信号VLは、傾きが小さい参照信号である。選択回路401は、信号線414の参照信号VLを比較器402に出力する。時刻t503~t504の期間では、比較器402は、参照信号VLが信号線207のN信号より大きいので、ハイレベルの判定信号COMPを出力する。
時刻t503では、タイミング生成回路205は、参照信号VLのレベル変化開始と共に、クロック信号CLK1の供給を開始する。カウンタ403は、判定信号COMPがハイレベルの場合には、クロック信号CLK1のパルス数に応じてカウント値をカウントアップする。
時刻t504では、比較器402は、参照信号VLがN信号より小さくなると、ローレベルの判定信号COMPを出力する。すると、カウンタ403は、カウント値のカウントアップを停止し、カウント値を保持する。すなわち、カウンタ403は、参照信号VLとN信号との大小関係が逆転するまでカウントしたカウント値を保持する。選択回路401が参照信号VLを選択している場合には、デコーダ404は動作しない。Nメモリ407は、カウンタ403が保持するカウント値をデジタルのN信号として保持する。このデジタルのN信号がAD変換された値である。読み出し回路202は、AD変換回路であり、信号線207のアナログのN信号をデジタルのN信号に変換する。N信号のAD変換時には、比較器402は、傾きが小さい参照信号VLを用いることにより、傾きが大きい参照信号VHを用いる場合よりも信号振幅に対して分解能が高いAD変換をすることができる。時刻t507では、参照信号生成回路210は、参照信号VLを初期値にリセットする。タイミング生成回路205は、クロック信号CLK1の供給を停止する。
時刻t506~t507では、垂直走査回路203は、転送信号PTXをハイレベルにする。すると、転送スイッチ302は、フォトダイオード301により光電変換された電荷をFD303に転送する。ソースフォロアアンプ305は、FD303の電荷に基づくS信号を信号線207に出力する。
時刻t508~t509の期間では、参照信号生成回路210は、基準信号VREFを信号線414に出力する。選択回路401は、信号線414の基準信号VREFを比較器402に出力する。比較器402は、信号線207のS信号と基準信号VREFとを比較する。比較器402は、S信号が基準信号VREFより小さい場合には、ハイレベルの判定信号COMPを出力し、S信号が基準信号VREFより大きい場合には、ローレベルの判定信号COMPを出力する。図示しないスイッチは、時刻t508~t509の期間のみ、比較器402の判定信号COMPを選択回路401および判定値メモリ406に出力する。判定値メモリ406は、時刻t508~t509の判定信号COMPを判定値として保持する。
時刻t510~t512の期間では、参照信号生成回路210は、信号線413の参照信号VHを時刻と共に初期値から減少させ、信号線414の参照信号VLを時刻と共に初期値から減少させていく。参照信号VHは、参照信号VLより傾きが大きい参照信号である。タイミング生成回路205は、クロック信号CLK1を供給する。
選択回路401は、時刻t508~t509の判定信号COMPがハイレベルの場合には、参照信号VHを比較器402に出力する。比較器402は、参照信号VHと信号線207のS信号とを比較する。時刻t510~t511の期間では、比較器402は、参照信号VHがS信号より大きいので、ハイレベルの判定信号COMPを出力する。時刻t511~t512の期間では、比較器402は、参照信号VHがS信号より小さいので、ローレベルの判定信号COMPを出力する。S信号が基準信号VREFより小さい場合には、S信号が高輝度信号であるので、傾きが大きい参照信号VHを用いることにより、高速にAD変換を行うことができる。
なお、選択回路401は、時刻t508~t509の判定信号COMPがローレベルの場合には、参照信号VLを比較器402に出力する。比較器402は、参照信号VLと信号線207のS信号とを比較する。比較器402は、参照信号VLがS信号より大きい期間では、ハイレベルの判定信号COMPを出力し、参照信号VLがS信号より小さい期間では、ローレベルの判定信号COMPを出力する。S信号が基準信号VREFより大きい場合には、S信号が低輝度信号であるので、傾きが小さい参照信号VLを用いることにより、高分解能のAD変換を行うことができる。
時刻t510~t511では、カウンタ403は、判定信号COMPがハイレベルであるので、クロック信号CLK1のパルス数に応じてカウント値をカウントアップする。時刻t511では、カウンタ403は、判定信号COMPがハイレベルからローレベルに反転すると、カウント値のカウントアップを停止し、カウント値を保持する。すなわち、カウンタ403は、参照信号VHとS信号との大小関係が逆転するまでカウントしたカウント値を保持する。このカウント値は、デジタルのS信号である。
選択回路401が参照信号VLを選択している場合には、デコーダ404は動作しない。Sメモリ408は、カウンタ403が保持するカウント値をデジタルのS信号として保持する。
選択回路401が参照信号VHを選択している場合には、デコーダ404は、比較器402の判定信号COMPがハイレベルからローレベルに反転した時点のクロック信号CLK1とクロック信号CLK2の状態に応じた2ビットのデコード値を出力する。合成回路405は、カウンタ403のカウント値を整数部とし、デコーダ404の出力値を小数部とし、整数部と小数部を合成して出力する。Sメモリ408は、合成回路405の合成値をS信号として保持する。その詳細は、後述する。
時刻t513では、水平走査回路204は、各列の判定値メモリ406とNメモリ407とSメモリ408に順に水平走査パルスを出力する。これにより、水平走査回路204は、判定値メモリ406に保持されている判定値と、Nメモリ407に保持されているN信号と、Sメモリ408に保持されているS信号を、列順に、出力線410~412を介してデジタル信号出力回路206に転送する。デジタル信号出力回路206は、S信号に対してAD変換のための補正を行い、補正後のS信号とN信号との差分を画素信号として出力する。その詳細は、後述する。
ここで、AD変換のための補正について説明する。例えば、参照信号VHの傾きが参照信号VLの傾きの4倍である場合を説明する。クロック信号CLK1の1パルスすなわちカウンタ403の1カウントに対応するS信号の振幅は、参照信号VHを用いた場合の方が参照信号VLを用いた場合よりも4倍大きくなる。そこで、デジタル信号出力回路206は、参照信号VHを用いた場合のS信号と、参照信号VLを用いた場合のS信号とのレベルを合わせるために、S信号の補正を行う。具体的には、デジタル信号出力回路206は、参照信号VHを用いてAD変換を行ったカウント値に対して、デジタルゲインで4倍する処理を行う。デジタル信号出力回路206は、Sメモリ408のS信号に対して、補正処理が必要か否かは、判定値メモリ406に保持された判定値を基に判断することができる。すなわち、デジタル信号出力回路206は、判定値が1(ハイレベル)である場合には、参照信号VHが選択されたため、S信号に対して4倍する処理を行う。また、デジタル信号出力回路206は、判定値が0(ローレベル)である場合には、参照信号VLが選択されたため、S信号に対して4倍する処理を行わない。
なお、判定値を求めるための基準信号VREFのレベルは、任意に設定可能だが、例えば、参照信号VHの傾きが参照信号VLの傾きの4倍である場合、AD変換したい信号振幅の1/4が好ましい。AD変換したい信号振幅が1[V]である場合、基準信号VREFの振幅を0.25[V]相当に設定する。AD変換時にカウンタ403が12ビットのカウント値を最大値4095までカウントアップする場合において、参照信号VLは、カウンタ403の4095カウントで、振幅が0.25[V]となるように制御する。そして、参照信号VHは、カウンタ403の4095カウントで、振幅が1[V]となるよう制御する。この構成でAD変換を行った場合において、参照信号VLを用いた低輝度の場合には、アナログのS信号は、0.25[V]以下の小振幅信号であり、デジタル信号出力回路206の補正後のS信号は、0から4095までの1カウント刻みのデジタル信号になる。参照信号VHを用いた高輝度の場合には、アナログのS信号は、0.25[V]以上1[V]以下の大振幅信号であり、デジタル信号出力回路206の補正後のS信号は、4096から16380までの4カウント刻みのデジタル信号になる。
図6(a)および(b)は、撮像素子102のAD変換動作を説明するためのタイミングチャートである。クロック信号CLK2は、クロック信号CLK1を1/4位相遅延された信号である。
図6(a)は、参照信号VLが選択された場合のAD変換動作を説明するためのタイミングチャートである。時刻t510では、参照信号VLのレベル変化が開始されると共に、クロック信号CLK1がカウンタ403に供給される。カウンタ403は、クロック信号CLK1のパルス数に応じて、カウント値をカウントアップしていく。そして、時刻t511では、比較器402は、参照信号VLがS信号と同じレベルになると、ローレベルの判定信号COMPを出力し、カウンタ403は、カウント値のカウントアップを停止する。
参照信号VLが選択された場合は、デコーダ404は、動作を行わない。なお、N信号のAD変換時および行全体のS信号が低輝度レベルである場合には、全ての列回路209の選択回路401は、参照信号VLを選択するので、消費電力削減のため、クロック信号CLK2の生成を止めてもよい。参照信号VLが選択された場合には、カウンタ403がカウントアップを停止した時のカウント値は、S信号をAD変換したデジタル値となり、合成回路405を介して、Sメモリ408に保持される。図6(a)においては、比較器402の判定信号COMPがローレベルとなった時刻t511のカウンタ403のカウント値は、「N」であるため、Sメモリ408に保持される値は「N」である。デジタル信号出力回路206は、Sメモリ408のS信号とNメモリ407のN信号との差分を画素信号として出力する。
図6(b)は、参照信号VHが選択された場合のAD変換動作を説明するためのタイミングチャートである。時刻t510では、参照信号VHのレベル変化が開始されると共に、クロック信号CLK1がカウンタ403およびデコーダ404に供給される。それと同時に、遅延回路409は、クロック信号CLK1を1/4位相遅延させたクロック信号CLK2を生成してデコーダ404に出力する。カウンタ403は、クロック信号CLK1のパルス数に応じて、カウント値をカウントアップしていく。デコーダ404は、クロック信号CLK1とクロック信号CLK2の状態に応じた2ビットのデコード値を生成する。具体的には、図6(b)に示すように、デコーダ404は、クロック信号CLK1が1であり、クロック信号CLK2が0である場合には、「0」のデコード値を生成する。また、デコーダ404は、クロック信号CLK1が1であり、クロック信号CLK2が1である場合には、「1」のデコード値を生成する。また、デコーダ404は、クロック信号CLK1が0であり、クロック信号CLK2が1である場合には、「2」のデコード値を生成する。また、デコーダ404は、クロック信号CLK1が0であり、クロック信号CLK2が0である場合には、「3」のデコード値を生成する。
時刻t511では、比較器402は、参照信号VHがS信号と同じレベルになると、ローレベルの判定信号COMPを出力する。カウンタ403は、カウント値のカウントアップを停止し、時刻t511のカウント値を保持する。デコーダ404は、デコード動作を停止し、時刻t511のデコード値を保持する。合成回路405は、時刻t511のカウンタ403のカウント値を整数部として、時刻t511のデコーダ404のデコード値を2ビットの小数部として、整数部と小数部を合成する。Sメモリ408は、合成回路405の合成値をS信号として保持する。この合成値は、S信号をAD変換したデジタル値である。図6(b)においては、時刻t511のカウンタ403のカウント値は、「N」であり、時刻t511のデコーダ404のデコード値は、「2」である。この場合、Sメモリ408は、整数部「N」+2ビットの小数部「10」の合成値をS信号として保持する。
デジタル信号出力回路206は、上記のように、参照信号VHが選択された場合には、Sメモリ408のS信号に対して、参照信号VHの傾きと参照信号VLの傾きとの比の分だけ乗算する。参照信号VHの傾きが参照信号VLの傾きの4倍である場合には、デジタル信号出力回路206は、Sメモリ408のS信号に対して4倍の乗算を行う。デジタル信号出力回路206は、参照信号VHが選択された場合には、Sメモリ408のS信号を左2ビットシフト(4倍)する。これにより、S信号の2ビットの小数部は、左2ビットシフトにより、整数値になる。そして、デジタル信号出力回路206は、整数のS信号とN信号との差分を画素信号として出力する。
なお、Sメモリ408は、14ビットのS信号を保持している。14ビットの信号は、12ビットの整数部と、2ビットの小数部を有する。この14ビットの信号を4倍すれば、小数点位置が右に2桁シフトする。すなわち、12ビットの整数部と2ビットの小数部を有する14ビットのS信号を、14ビットの整数とみなすことにより、4倍したことになる。この場合は、デジタル信号出力回路206は、Sメモリ408の14ビットのS信号とNメモリ407の12ビットのS信号との差分を画素信号として出力する。
デコーダ404がない場合には、デジタルのS信号の分解能は12ビットである。本実施形態では、デコーダ404を設けることにより、デジタルのS信号の分解能を14ビットにすることができる。撮像素子102は、高輝度時には、12ビットのカウント値を基に、高速なAD変換を維持したまま、S信号を14ビットの分解能まで向上させることができる。
なお、本実施形態は、これに限定されることはなく、様々な形態をとることが可能である。例えば、遅延回路409が出力するクロック信号CLK2は、クロック信号CLK1を1/4位相遅延したクロック信号であるため、デコーダ404のデコード値は、2ビットの小数部の分解能としたが、これに限定されない。例えば、遅延回路409は、クロック信号CLK1を1/8位相、2/8位相、3/8位相遅延させた3つのクロック信号CLK2を出力するようにしてもよい。その場合、デコーダ404は、1つのクロック信号CLK1と3つのクロック信号CLK2の状態に応じた3ビットのデコード値を出力し、デジタル信号出力回路206は、15ビットのS信号を生成することができる。また、クロック信号CLK2の数をさらに増やし、S信号をより多ビットの分解能にしてもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置100について、図7および図8を用いて説明する。第2の実施形態では、撮像装置100は、高輝度信号のAD変換を行う際に、クロック信号のハイレベル/ローレベル状態を用いて、下位1ビットを生成して出力する。
まず、読み出し回路202の構成について、図7を用いて説明する。なお、読み出し回路202以外の撮像装置100の構成は、図1、図2、および図3を用いて説明した第1の実施形態の構成と同様であるため、詳細な説明は割愛する。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る読み出し回路202の構成例を示すブロック図である。図7の読み出し回路202は、図4の読み出し回路202に対して、遅延回路409を削除したものである。デコーダ404は、クロック信号CLK1のハイレベル/ローレベル状態に応じて、1ビットの小数部を生成する。以下、本実施形態が第1の実施形態と異なる点を説明する。
カウンタ403は、比較器402の判定信号COMPがハイレベルの時に、クロック信号CLK1のパルス数に応じてカウント値をカウントアップする。そして、カウンタ403は、比較器402の判定信号COMPがハイレベルからローレベルに反転すると同時に、カウント値のカウントアップを停止する。
デコーダ404は、クロック信号CLK1の状態に応じた1ビットのデコード値を生成し、比較器402の判定信号COMPがハイレベルからローレベルに反転した時点のデコード値を保持して出力する。合成回路405は、カウンタ403のカウント値を整数部(上位ビット)とし、デコーダ404のデコード値を小数部(下位ビット)とし、整数部と小数部を合成して出力する。
カウンタ403、デコーダ404、合成回路405におけるAD変換動作の詳細については、図8を用いて後述する。なお、カウンタ403、デコーダ404、合成回路405を用いたAD変換動作以外の各構成要素の役割については、第1の実施形態と同様であるため、詳細な説明は割愛する。
図8(a)および(b)は、撮像素子102のAD変換動作を説明するためのタイミングチャートである。図8(a)は、参照信号VLが選択された場合のAD変換動作を説明するためのタイミングチャートである。時刻t510では、参照信号VLのレベル変化が開始されると共に、クロック信号CLK1がカウンタ403に供給される。カウンタ403は、クロック信号CLK1のパルス数に応じて、カウント値をカウントアップしていく。時刻t511では、比較器402は、参照信号VLがS信号と同じレベルになると、ローレベルの判定信号COMPを出力し、カウンタ403は、カウント値のカウントアップを停止する。選択回路401が参照信号VLを選択した場合に、デコーダ404は、常に「0」のデコード値を出力する。カウンタ403のカウントアップが停止した時のカウント値が、S信号をAD変換したデジタル値となり、合成回路405を介して、Sメモリ408に保持される。図8(a)においては、時刻t511のカウンタ403のカウント値は「N」であるため、Sメモリ408に保持される値は「N」となる。デジタル信号出力回路206は、Sメモリ408のS信号とNメモリ407のN信号との差分を画素信号として出力する。
図8(b)は、参照信号VHが選択された場合のAD変換動作を説明するためのタイミングチャートである。時刻t510では、参照信号VHのレベル変化が開始されると共に、クロック信号CLKがカウンタ403に供給される。カウンタ403は、クロック信号CLK1のパルス数に応じて、カウント値をカウントアップしていく。デコーダ404は、クロック信号CLK1の状態に応じた1ビットのデコード値を生成する。具体的には、図8(b)に示すように、デコーダ404は、クロック信号CLK1がハイレベルの時には、「0」のデコード値を生成する。また、デコーダ404は、クロック信号CLK1がローレベルの時には、「1」のデコード値を生成する。
時刻t511では、比較器402は、参照信号VHがS信号と同じレベルになると、ローレベルの判定信号COMPを出力する。カウンタ403は、カウント値のカウントアップを停止し、時刻t511のカウント値を保持する。デコーダ404は、デコード動作を停止し、時刻t511のデコード値を保持する。合成回路405は、時刻t511のカウンタ403のカウント値を整数部として、時刻t511のデコーダ404のデコード値を1ビットの小数部として、整数部と小数部を合成する。Sメモリ408は、合成回路405の合成値をS信号として保持する。この合成値は、S信号をAD変換したデジタル値である。図8(b)においては、時刻t511のカウンタ403のカウント値は、「N」であり、時刻t511のデコーダ404のデコード値は、「1」である。この場合、Sメモリ408は、整数部「N」+1ビットの小数部「1」の合成値をS信号として保持する。
デジタル信号出力回路206は、上記のように、参照信号VHが選択された場合には、Sメモリ408のS信号に対して、参照信号VHの傾きと参照信号VLの傾きの比の分だけ乗算する。参照信号VHの傾きが参照信号VLの傾きの4倍である場合には、デジタル信号出力回路206は、Sメモリ408のS信号に対して、4倍の乗算を行う。デジタル信号出力回路206は、参照信号VHが選択された場合には、Sメモリ408のS信号を左2ビットシフト(4倍)する。これにより、S信号の1ビットの小数部は、左2ビットシフトにより、整数値になる。そして、デジタル信号出力回路206は、整数のS信号とN信号との差分を画素信号として出力する。
なお、Sメモリ408は、13ビットのS信号を保持している。13ビットの信号は、12ビットの整数部と、1ビットの小数部を有する。この13ビットの信号を2倍すれば、小数点位置が右に1桁シフトする。すなわち、12ビットの整数部と1ビットの小数部を有する13ビットのS信号を、13ビットの整数とみなすことにより、2倍したことになる。この場合は、デジタル信号出力回路206は、Sメモリ408の13ビットのS信号を2倍(左1ビットシフト)し、2倍したS信号とNメモリ407の12ビットのS信号との差分を画素信号として出力する。
デコーダ404がない場合には、デジタルのS信号の分解能は12ビットである。本実施形態では、デコーダ404を設けることにより、デジタルのS信号の分解能を13ビットにすることができる。撮像素子102は、高輝度時には、12ビットのカウント値を基に、高速なAD変換を維持したまま、S信号を13ビットの分解能まで向上させることができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る撮像装置100について、図9および図10を用いて説明する。第3の実施形態では、撮像装置100は、高周波数のクロック信号を用いて高輝度信号のAD変換を行うことにより、分解能が高いS信号を生成する。
まず、読み出し回路202の構成について、図9を用いて説明する。なお、読み出し回路202以外の撮像装置100の構成は、図1、図2、および図3を用いて説明した第1の実施形態の構成と同様であるため、詳細な説明は割愛する。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る読み出し回路202の構成例を示すブロック図である。図9の読み出し回路202は、図4の読み出し回路202に対して、デコーダ404、合成回路405および遅延回路409を削除し、逓倍回路901を追加したものである。以下、本実施形態が第1の実施形態と異なる点を説明する。
逓倍回路901は、クロック信号CLK1を4逓倍し、クロック信号CLK2を生成する。クロック信号CLK2の周波数は、クロック信号CLK1の周波数の4倍である。カウンタ403は、比較器402の判定信号COMPがハイレベルの時に、クロック信号CLK1およびCLK2のいずれか一方のパルス数に応じて、カウント値をカウントアップする。また、カウンタ403は、比較器402の判定信号COMPがハイレベルからローレベルに反転すると、カウント値のカウントアップを停止する。その詳細については、図10を用いて後述する。なお、カウンタ403を用いたAD変換動作以外の各構成要素の役割については、第1の実施形態と同様であるため、詳細な説明は割愛する。
図10(a)および(b)は、撮像素子102のAD変換動作を説明するためのタイミングチャートである。図10(a)は、参照信号VLが選択された場合のAD変換動作を説明するためのタイミングチャートである。時刻t510では、参照信号VLのレベル変化が開始されると共に、クロック信号CLK1がカウンタ403に供給される。選択回路401が参照信号VLを選択した場合には、カウンタ403は、クロック信号CLK2を使用しない。N信号のAD変換時および行全体が低輝度である場合には、全ての列回路209の選択回路401が参照信号VLを選択するので、消費電力削減のため、逓倍回路901は、クロック信号CLK2の生成を止めてもよい。カウンタ403は、クロック信号CLK1のパルス数に応じて、カウント値をカウントアップしていく。時刻t511では、比較器402は、参照信号VLがS信号と同じレベルになると、ローレベルの判定信号COMPを出力し、カウンタ403は、カウント値のカウントアップを停止する。カウンタ403のカウントアップを停止した時のカウント値が、S信号をAD変換したデジタル値となり、Sメモリ408に保持される。図10(a)においては、時刻t511のカウンタ403のカウント値は「N」であるため、Sメモリ408に保持される値は「N」となる。デジタル信号出力回路206は、Sメモリ408のS信号とNメモリ407のN信号との差分を画素信号として出力する。
図10(b)は、参照信号VHが選択された場合のAD変換動作を説明するタイミングチャートである。時刻t510では、参照信号VHのレベル変化が開始され、逓倍回路901は、クロック信号CLK1を4倍の周波数に逓倍したクロック信号CLK2を生成する。カウンタ403は、選択回路401が参照信号VHを選択した場合には、クロック信号CLK1を使用しない。カウンタ403は、クロック信号CLK2のパルス数に応じて、カウント値をカウントアップしていく。時刻t511では、比較器402は、参照信号VHがS信号と同じレベルになると、ローレベルの判定信号COMPを出力し、カウンタ403は、カウント値のカウントアップを停止し、停止時のカウント値を出力する。このカウンタ403のカウント値が、S信号をAD変換したデジタル値となり、Sメモリ408に保持される。図10(b)においては、時刻t511のカウント値は「M」であるため、Sメモリ408に保持される値は、整数値「M」となる。
参照信号VHが選択された場合、すなわち、高輝度信号の場合、カウンタ403は、4倍の周波数のクロック信号CLK2を使用することにより、14ビットのAD変換が可能となる。この場合、カウンタ403のカウント値は、4096から16380までの1カウント刻みの値になる。カウンタ403は、14ビットのカウント値を出力する。Sメモリ408は、カウンタ403の14ビットのカウント値をS信号として保持する。Sメモリ408の14ビットのS信号は、Nメモリ407の12ビットのS信号に対して、4倍のゲインを有する。したがって、デジタル信号出力回路206は、Sメモリ408の14ビットのS信号とNメモリ407の12ビットのS信号との差分を画素信号として出力する。
カウンタ403は、参照信号VLが選択された場合には、クロック信号CLK1を使用し、12ビットの分解能のS信号を生成する。また、カウンタ403は、参照信号VHが選択された場合には、クロック信号CLK2を使用し、14ビットの分解能のS信号を生成する。本実施形態では、4倍の周波数のクロック信号CLK2を使用することにより、デジタルのS信号の分解能を14ビットにすることができる。撮像素子102は、高輝度時には、高速なAD変換を維持したまま、S信号を14ビットの分解能まで向上させることができる。
また、第3の実施形態では、デジタル信号出力回路206は、第1および第2の実施形態のように、参照信号VHが選択された場合に、S信号に対して、参照信号VHの傾きと参照信号VLの傾きの比の分だけ乗算する必要がない。
なお、本実施形態は、これに限定されることはなく、様々な形態をとることが可能である。例えば、クロック信号CLK2は、クロック信号CLK1を4倍の周波数に逓倍したクロック信号である例を説明したが、これに限定されない。例えば、クロック信号CLK2は、クロック信号CLK1の2倍の周波数に逓倍したものでもよい。その場合、カウンタ403は、13ビットの分解能のS信号を生成することができる。また、クロック信号CLK2は、クロック信号CLK1の8倍または16倍の周波数に逓倍したものとしてもよい。
以上のように、第1~第3の実施形態によれば、撮像装置100は、画素信号を高速にAD変換しつつ高画質な画像を生成することができる。特に、撮像装置100は、高輝度信号のAD変換時において、ノイズを増やすことなくビットシフトによる階調の離散化を防ぎ、階調を滑らかに再現する画像を生成することができる。
なお、撮像装置100は、デジタルカメラ、ビデオカメラの他、スマートフォン、タブレット、工業用カメラ、医療用カメラ等に適用可能である。また、画素200の信号は、低輝度信号が大きく、高輝度信号が小さい場合を例に説明したが、その大小関係が逆でもよい。
すなわち、合成回路405は、S信号が基準信号VREFより小さい場合とS信号が基準信号VREFより大きい場合とのいずれか一方の場合に、カウンタ403のカウント値とデコーダ404のデコード値とを合成する。また、合成回路405は、その他方の場合には、カウンタ403のカウント値とデコーダ404のデコード値とを合成しない。同様に、デジタル信号出力回路206は、S信号が基準信号VREFより小さい場合とS信号が基準信号VREFより大きい場合とのいずれか一方の場合に、合成回路405により合成された値を乗算により補正する。
上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
401:選択回路、402:比較器、403:カウンタ、404:デコーダ、405:合成回路、406,407,408:メモリ、409:遅延回路、410,411,412:出力線

Claims (8)

  1. 光電変換により信号を生成する画素と、
    時間に対して変化する第1の参照信号と前記画素の信号とを比較する比較手段と、
    前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントするカウント手段と、
    前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転した時の、相互に位相が異なる複数のクロック信号の状態に応じたデコード値を出力するデコード手段と、
    前記カウント手段のカウント値と前記デコード手段のデコード値とを合成する合成手段と
    を有し、
    前記比較手段は、
    第1の期間では、前記画素の信号と基準信号とを比較し、
    第2の期間では、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合には、前記第1の参照信号と前記画素の信号とを比較し、前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合には、前記第1の参照信号とは異なる変化率で時間に対して変化する第2の参照信号と前記画素の信号とを比較し、
    前記カウント手段は、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合には、前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントし、前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合には、前記第2の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントし、
    前記合成手段は、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合と前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合とのいずれか一方の場合に、前記カウント手段のカウント値と前記デコード手段のデコード値とを合成し、他方の場合には、前記カウント手段のカウント値と前記デコード手段のデコード値とを合成しないようにすることを特徴とする撮像装置。
  2. 光電変換により信号を生成する画素と、
    時間に対して変化する第1の参照信号と前記画素の信号とを比較する比較手段と、
    前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントするカウント手段と、
    前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転した時の、クロック信号の状態に応じたデコード値を出力するデコード手段と、
    前記カウント手段のカウント値と前記デコード手段のデコード値とを合成する合成手段と
    を有し、
    前記比較手段は、
    第1の期間では、前記画素の信号と基準信号とを比較し、
    第2の期間では、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合には、前記第1の参照信号と前記画素の信号とを比較し、前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合には、前記第1の参照信号とは異なる変化率で時間に対して変化する第2の参照信号と前記画素の信号とを比較し、
    前記カウント手段は、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合には、前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントし、前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合には、前記第2の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントし、
    前記合成手段は、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合と前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合とのいずれか一方の場合に、前記カウント手段のカウント値と前記デコード手段のデコード値とを合成し、他方の場合には、前記カウント手段のカウント値と前記デコード手段のデコード値とを合成しないようにすることを特徴とする撮像装置。
  3. 前記カウント手段は、前記複数のクロック信号のうちの1つのクロック信号に応じて、カウント値をカウントすることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記カウント手段は、前記クロック信号に応じて、カウント値をカウントすることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  5. 前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合と前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合とのいずれか一方の場合に、前記合成手段により合成された値を補正する補正手段をさらに有することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記補正手段は、前記合成手段により合成された値に対して、前記第1の参照信号の変化率と前記第2の参照信号の変化率との比を乗算することを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  7. 光電変換により画素の信号を生成する生成ステップと、
    時間に対して変化する第1の参照信号と前記画素の信号とを比較する比較ステップと、
    前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントするカウントステップと、
    前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転した時の、相互に位相が異なる複数のクロック信号の状態に応じたデコード値を出力するデコードステップと、
    前記カウント値と前記デコード値とを合成する合成ステップと
    を有し、
    前記比較ステップにおいては、
    第1の期間では、前記画素の信号と基準信号とを比較し、
    第2の期間では、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合には、前記第1の参照信号と前記画素の信号とを比較し、前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合には、前記第1の参照信号とは異なる変化率で時間に対して変化する第2の参照信号と前記画素の信号とを比較し、
    前記カウントステップにおいては、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合には、前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントし、前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合には、前記第2の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントし、
    前記合成ステップにおいては、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合と前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合とのいずれか一方の場合に、前記カウントステップでのカウント値と前記デコードステップでのデコード値とを合成し、他方の場合には、前記カウントステップでのカウント値と前記デコードステップでのデコード値とを合成しないようにすることを特徴とする撮像装置の制御方法。
  8. 光電変換により画素の信号を生成する生成ステップと、
    時間に対して変化する第1の参照信号と前記画素の信号とを比較する比較ステップと、
    前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントするカウントステップと、
    前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転した時の、クロック信号の状態に応じたデコード値を出力するデコードステップと、
    前記カウント値と前記デコード値とを合成する合成ステップと
    を有し、
    前記比較ステップにおいては、
    第1の期間では、前記画素の信号と基準信号とを比較し、
    第2の期間では、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合には、前記第1の参照信号と前記画素の信号とを比較し、前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合には、前記第1の参照信号とは異なる変化率で時間に対して変化する第2の参照信号と前記画素の信号とを比較し、
    前記カウントステップにおいては、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合には、前記第1の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントし、前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合には、前記第2の参照信号と前記画素の信号との大小関係が逆転するまで、カウント値をカウントし、
    前記合成ステップにおいては、前記画素の信号が前記基準信号より小さい場合と前記画素の信号が前記基準信号より大きい場合とのいずれか一方の場合に、前記カウントステップでのカウント値と前記デコードステップでのデコード値とを合成し、他方の場合には、前記カウントステップでのカウント値と前記デコードステップでのデコード値とを合成しないようにすることを特徴とする撮像装置の制御方法。
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