以下に、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、本発明を実現するための一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。また、後述する各実施形態の一部を適宜組み合わせて構成してもよい。
[実施形態1]以下、実施形態1について説明する。
図1は、本実施形態のシステム構成図である。本実施形態のシステムは、情報処理装置としてのスマートフォン100のアプリケーションにより、投影装置としての投影機能と照明機能を備えるプロジェクタ200を外部から遠隔制御可能である。プロジェクタ200は、スマートフォン100のアプリケーションにより投影機能に対応する投影モードと照明機能に対応する照明モードとに切り替え可能である。
なお、本実施形態では、プロジェクタ200が投影機能と照明機能を備える例を説明するが、照明機能に限らず、スピーカなどで音声を出力する機能、ファンなどで空気を対流させるサーキュレーター機能、空気の温度や湿度を調節する空調機能、空気を浄化させる空気清浄機能を備えていたり、これらの機能の組み合わせであってもよい。また、照明機能は、スポットライトのような一般的な照明機能だけでなく、様々な照明が適用可能である。
図1では、スマートフォン100とプロジェクタ200を1台ずつ示しているが、1台のスマートフォン100と複数台のプロジェクタ200とでネットワークを構成することも可能である。
以下では、スマートフォン100が同一ネットワーク内に複数存在するプロジェクタ200を探索し、検索結果をユーザに提示する。そして、ユーザが選択した1台のプロジェクタと所定のプロトコルに従ってセッションを確立し、画像データを転送してプロジェクタで投影する実施形態について説明する。
<スマートフォンの説明>図2(a)を参照して、本実施形態のスマートフォン100の構成および機能について説明する。
図2(a)において、スマートフォン100は、制御部101、RAM102、ROM103、通信部104、操作部105、表示部106、表示制御部107、撮像部108、バッテリ109、電源部110、電源入力部111を備える。
制御部101は、スマートフォン100の各ブロックの制御を行う演算処理装置(CPU)である。RAM102は、ワークメモリとして一時的に制御プログラムやデータを格納する揮発性メモリである。また、RAM102は、後述する撮像部108で撮像された画像データを一時的に保持するバッファメモリや、後述する表示部106の画像表示用メモリとして使用される。ROM103は、制御部101の処理手順を記述した制御プログラムを記憶する不揮発性メモリである。ここでいう、制御プログラムとは、後述するフローチャートの処理を実行するためのプログラムのことである。制御部101は、ROM103に格納された制御プログラムを実行することで、後述するアプリケーションの機能を実現する。なお、制御部101が装置全体を制御する代わりに、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体を制御してもよい。これは以下に説明するプロジェクタ200の他のハードウェアについても同様であり、複数のハードウェアが処理を分担する構成としてよい。
また、ROM103には、制御部101が実行する基本的なソフトウェアであるOS(オペレーティングシステム)や、このOSと協働して応用的な機能を実現するアプリケーションが格納されている。本実施形態におけるスマートフォン100の通信処理は、アプリケーションにより提供されるソフトウェアを読み込むことにより実現される。なお、アプリケーションはスマートフォン100にインストールされたOSの基本的な機能を利用するためのソフトウェアを有しているものとする。なお、スマートフォン100のOSが本実施形態における処理を実現するためのソフトウェアを有していてもよい。
通信部104は、後述するプロジェクタ200などの外部装置と接続するためのインターフェースである。本実施形態のスマートフォン100は、通信部104を介して、外部装置とデータの授受を行うことができる。また、通信部104は、3G/LTE等の公衆回線やインターネットやイントラネットなどの通信ネットワークを介して、サーバーなどの外部装置とデータの授受を行うことができる。なお、本実施形態では、通信部104は外部装置とIEEE802.11の規格に従い、無線LANで通信するためのインターフェースを含む。制御部101は、通信部104を制御することで外部装置との無線通信を実現する。なお、通信方式は無線LANに限定されるものではなく、例えば、赤外線通信インターフェース、WirelessUSBなどの無線通信インターフェースを含むことができる。
操作部105は、ユーザからの各種操作を受け付ける各種スイッチ、ボタン、後述する表示部106の表示パネルと一体構成されるタッチパネル等の操作部材からなる。操作部105は、電源ボタン、ホームボタンおよびタッチパネルを含み、ホームボタンは、ユーザが押下することで実行中のアプリケーションを中断し、後述する表示部106に他のアプリケーションを選択できるホーム画面を表示することができる。
表示部106は、撮影した画像の表示、対話的な操作のための文字や図形や記号等のGUI(Graphical User Interface)の表示を行う。表示部106は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示デバイスである。
表示制御部107は、表示部106に対して、撮影画像やプロジェクタ200を操作するためのUI(User Interface)画面や操作用の画像アイコンなどを表示するための制御信号を出力する。
撮像部108は、ズームレンズやフォーカスレンズを含むレンズ群、絞り機能を備えるシャッターを含む。また、撮像部108は、被写体像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子、撮像素子から出力されるアナログ画像信号をデジタル信号に変換するA/D変換器を有する。撮像部108は、制御部101の制御により、撮像部108に含まれるレンズにより結像された被写体像光を、撮像素子により電気信号に変換し、ノイズ低減処理などを行って、デジタル信号からなる画像データを出力する。
バッテリ109は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、リチウムイオン電池等の二次電池などからなり、後述する電源部110へ電力を送出する。バッテリ109は、スマートフォン100に内蔵され、または着脱可能な構成であってもよい。電源部110は、バッテリ109や後述する電源入力部111から送出される電力を、スマートフォン100の各ブロックへ供給を制御する。電源入力部111は、商用(AC)電源などから電力を受け入れ、所定の電圧に整流して電源部110に送出する。
なお、本実施形態では、情報処理装置として携帯電話の一種であるスマートフォンを例示しているが、タブレットデバイスなどのモバイルデバイス、パーソナルコンピュータ(PC)などであってもよい。また、通信機能を備えた眼鏡型端末や腕時計型端末であってもよい。
<スマートフォンの動作>次に、本実施形態のスマートフォン100の通常時の動作を説明する。
制御部101は、ユーザ操作により操作部105を介して電源オンの操作信号が入力されると、各ブロックに電力を供給するように電源部110を制御し、各ブロックを待機状態にする。電源がオンされた後、制御部101は、ROM103に格納されている制御プログラムをRAM102に書き出し、制御プログラムに従って各ブロックに対し初期化処理を行う。初期化処理では、制御部101は、表示制御部107を制御して、表示部106に待ち受け画面の画像データを表示させる。
本実施形態のスマートフォン100は、制御部101により通信部104を介してインターネットなどからOS上で動作するアプリケーションプログラムを取得し実行することが可能である。また、制御部101は、アプリケーションプログラムに従い、通信部104を介して外部装置と通信することもできる。例えば、制御部101は、プロジェクタ200との接続処理を行った後、スマートフォン100からプロジェクタ200へ表示用画像データを転送し、プロジェクタ200で投影を行うこともできる。一方、制御部101は、ユーザ操作により操作部105を介して電源オフの操作信号が入力されると、RAM102に書き込まれている設定データなどをROM103に格納し、各ブロックが終了処理を行うよう制御する。
[プロジェクタの説明]次に、図2(b)を参照して、本実施形態のプロジェクタ200の構成および機能について説明する。
図2(b)において、プロジェクタ200は、制御部201、RAM202、ROM203、通信部204、操作部205、表示部206、表示制御部207、撮像部208、バッテリ209、電源部210、電源入力部211を備える。上記各ブロックの基本的な機能はスマートフォン100と同様であるため詳細な説明は省略する。
通信部204は、スマートフォン100などの外部装置から制御信号や映像データを受信するものであり、無線LANや有線LANなどの通信方式を用いることができる。
ROM203は、プロジェクタ200に内蔵され、または着脱可能な半導体メモリやハードディスクなどである。表示部206は、プロジェクタ200の状態や警告等を表示する。撮像部208は、不図示のスクリーンを撮像する。
また、プロジェクタ200は、画像処理部212、液晶部221、液晶駆動部222、光源223、光源制御部224、投影部225、投影制御部226を有する。
画像処理部212は、ROM203から読み出した映像データ、通信部204により受信した映像データ、後述するメモリI/F227により読み込んだ映像データにフレーム数、画素数、画像形状などの変更処理を施して、液晶駆動部222に送出する。なお、制御部201が画像処理部212と同様の処理を実行してもよい。画像処理部212では、フレーム間引き処理、フレーム補間処理、解像度変換処理、画像合成処理、幾何学補正処理(キーストン補正処理、曲面補正処理)、パネル補正といった機能を実行することが可能である。
液晶部221は、R、G、Bのいずれかの液晶素子が割り当てられた3枚の液晶パネルを有し、各液晶パネルに光を透過させて映像を形成する。液晶駆動部222は、画像処理部212で処理された映像データに基づいて、R、G、Bの各液晶パネルの液晶素子の画素の液晶に印加する電圧を制御して、液晶素子の透過率を調整する。
光源223は、液晶部221に光を照射する。光源制御部224は、光源223のオン/オフの制御や光量の制御を行う、
投影部225は、液晶部221を透過した映像を不図示のスクリーンに投影する。投影部225は、光路上に配置された不図示のズームレンズやフォーカスレンズ、光拡散部を有する。投影部225は、後述する投影制御部226の制御により、光を拡散させないで透過することと、光を拡散させて透過することが可能である。光拡散部としては、印加電圧により光の透過と拡散を制御できるPDLC(Polymer Dispersed Liquid Cristal)やリバースPDLCを用いることができる。或いは、光路への挿入と退避が可能な拡散板等の可動式の光学部材を用いてもよい。
投影制御部226は、投影部225のズームレンズやフォーカスレンズを制御し、ズーム倍率や焦点調整、上記光拡散部の制御を行う。
また、プロジェクタ200は、メモリI/F227、タイマー228、温度センサ229、冷却部230、ファイル再生部231、赤外線受信部232、焦点検出部233を有する。
メモリI/F227は、USBメモリなどのメモリデバイスが接続されてデータの読み出し/書き込みを行うインターフェースである。メモリI/F227は、ポインティングデバイスやキーボードなどが接続されることもある。タイマー228は、各種制御に用いる時間や、内蔵時計の時間を計測する。温度センサ229は、液晶部221や光源223などの温度を計測する。冷却部230は、ファンやヒートシンクを備え、プロジェクタ200の内部で発生した熱を外部に放出し冷却する。
ファイル再生部231は、制御部201により制御され、エンコードされた映像ファイルなどをデコードする。赤外線受信部232は、不図示のリモコンその他の電子機器から赤外線を受信し、制御部201に操作信号を送出する。焦点検出部233は、プロジェクタ200と不図示のスクリーンの距離を検出し、焦点距離を検出する。
なお、制御部201とその他の各ブロックとは内部バス234により接続されており、各ブロックへの制御信号やデータの授受などのアクセスを行うことが可能である。
なお、本実施形態では、投影装置として液晶プロジェクタを例示しているが、これに限らず、DLP(デジタル・ライト・プロセッシング)方式や、LCMOS(反射型液晶素子)方式のプロジェクタであってもよい。
<プロジェクタの動作>次に、本実施形態のプロジェクタ200の通常時の動作について説明する。
制御部201は、ユーザ操作により操作部205を介して電源オンの操作信号が入力されると、各ブロックに電力を供給するように電源部210を制御し、プロジェクタ200をスタンバイモード(待機状態)に遷移させる。スタンバイモードでは、赤外線受信部232や通信部204は動作可能な状態になっており、プロジェクタ200はスマートフォン100などの外部装置から操作信号が受信可能な状態となる。
次に、制御部201は、ユーザ操作により操作部205を介して投影モードに遷移する操作信号が入力されると、投影動作に必要となるブロックへ電力を供給するよう電源部210を制御する。そして、各ブロックへ電力が投入された後、制御部201は、光源制御部224を制御して光源223からの発光を開始する。次に、制御部201は、焦点検出部233により得られた焦点情報などに基づいて、投影制御部226を制御して投影部225での投影状態を調節する。投影制御部226は、投影部225のズームレンズやフォーカスレンズを駆動して不図示のスクリーン上に投影光が結像するよう制御する。このようにして、投影のための準備動作が完了する。
また、プロジェクタ200は照明モードにおいては、投影制御部226により投影部225の光拡散部を制御して、白色光を投光し拡散することで照明として動作することも可能である。照明の方法はこの方法には限定されず、例えば白画像を投影することで結果的に投影面を明るくしてもよい。
また、制御部201は、操作部205を介して電源オフの操作信号が入力されたことにより、各ブロックに終了処理を行うように制御信号を送出する。そして、終了の準備が整うと、電源部210は待機時に動作させておくべきブロック以外への電源供給を順次終了しスタンバイモードへ遷移する。
ここで、図3の状態遷移図を用いて、本実施形態のプロジェクタ200の各動作モードへの状態遷移について説明する。上述したように、電源がオンされると、プロジェクタ200はST301のスタンバイモードへ遷移する。次に、投影モードに遷移するように操作信号が入力されると、ST302の投影モードへ遷移する。また、ST301のスタンバイモードにおいて、照明モードへ遷移するように操作信号が入力されると、ST303の照明モードへ遷移する。照明モードと投影モードは相互にモードを行き来することが可能で、いずれもユーザ操作により遷移させることができる。また、投影モードまたは照明モードにおいて、電源をオフする操作信号が入力されると、いずれもスタンバイモードへ遷移する。なお、上述の操作信号は、ユーザがプロジェクタ200を直接操作して操作部205を介して入力することもできるし、ユーザがスマートフォン100を操作して、その操作に基づき送信された信号を通信部204が受信することで入力することもできる。
以上のように、本実施形態のプロジェクタ200は、ユーザ操作に応じてスタンバイモード、投影モード、照明モードのいずれかに遷移することが可能である。照明モードに遷移すると、プロジェクタ200は投影部225の内部の光拡散部を制御して、光源223から照射される光を拡散状態にする。
<UI画面の表示制御>次に、図4から図6を参照して、本実施形態のスマートフォン100によるUI画面の表示制御について説明する。
以下では、スマートフォン100が、スマートフォン100と同一のネットワーク内に存在する複数のプロジェクタを探索する場合のスマートフォン100とプロジェクタ200のそれぞれのシーケンスを説明する。なお、本実施形態のスマートフォン100およびプロジェクタ200の構成は図2と同様である。
図4(a)、(b)はスマートフォン100が同一サブネット範囲に属する複数台のプロジェクタ200を探索し、探索結果を表示部106に表示するまでのスマートフォン100とプロジェクタ200のシーケンスをそれぞれ示している。ここでスマートフォン100とプロジェクタ200は通信可能な状態であるものとし、予め取り決めた通信方式に基づいて、プロジェクタ探索、画像データ投影、遠隔制御などが行えるものとする。
なお、図4(a)の処理は、アプリケーションにより提供される制御プログラムをスマートフォン100の制御部101が実行し、スマートフォン100の各部を制御することにより実現される。なお、アプリケーションはスマートフォン100にインストールされたOSの基本的な機能を利用するための制御プログラムを有しているものとする。なお、スマートフォン100のOSが本実施形態における処理を実現するための制御プログラムを有していてもよい。後述する図8および図10でも同様である。
まず、図4(a)を用いて、スマートフォン100がプロジェクタ200を探索する場合の制御部101の処理を説明する。ユーザがスマートフォン100の表示部106に表示されるメニューなどをタッチ操作することで、制御部101はネットワーク内のプロジェクタの探索を開始する。
図5はスマートフォン100の探索に関するUI画面を例示しており、(a)はプロジェクタ探索前のUI画面、(b)はプロジェクタ探索により検出されたプロジェクタをリスト表示している状態のUI画面をそれぞれ示している。図5の5001は名称表示欄、5002は動作モードを示すモード表示欄、5003はユーザが探索開始を指示するためのボタンアイコンである。ユーザが探索ボタン5003をタッチすることで、制御部101は同一サブネット範囲に属するプロジェクタの探索処理を開始する。そして、制御部101は、探索結果として名称表示欄5001にプロジェクタの名称、モード表示欄5002にプロジェクタの動作モードに対応する画像アイコン5002a、5002bを表示する。
S401では、制御部101へ割り込みが発生し、制御部101はタッチされたボタン(オブジェクト)に基づいて、通信部104を介して探索コマンドを送信する。ここでの通信方法は、例えば、UDP(User Datagram Protocol)などの情報を付加して通信できる方法であればどのような方法でもよい。制御部101は探索コマンドの送信先としてブロードキャストアドレスを指定し、ペイロード部にスマートフォン100のIPアドレス、ポート番号等セットし同一サブネット内の装置に探索要求を配信してもよい。
S402では、制御部101はプロジェクタ200からの探索に対する応答を待つ。ここでは後述するS405までの処理をループするものとし、終了条件は、探索開始後に表示する探索キャンセルボタン(不図示)をユーザが押下するまでとする。制御部101が通信部104を介して応答を受信したことを検出すると、処理をS403へ進める。
S403では、制御部101は通信部104を介して応答を受信したプロジェクタ200に状態情報の要求コマンドを送信する。
S404では、制御部101はプロジェクタ200からの状態情報の要求コマンドに対する応答を待つ。制御部101が通信部104を介して応答を受信すると、処理をS405へ進める。
S405では、制御部101は通信部104を介して受信した状態情報からプロジェクタ200の名称及び動作モード情報(後述)を読み出し、RAM102へ書き出す。制御部101は読み出した動作モード情報に基づいて各動作モードに紐付けられた画像アイコンデータをROM103から読み出す。制御部101は読み出した画像アイコンデータおよびプロジェクタ200の名称を所定の位置に描画するよう表示制御部107を制御する。
次に、図4(b)を用いて、プロジェクタ200が探索コマンドを受信した場合の制御部201のシーケンスについて説明する。
なお、図4(b)の処理は、プロジェクタ200の制御部201がROM203に格納されている制御プログラムをRAM202に書き出して実行することにより実現される。後述する図10でも同様である。
S411では、制御部201は探索コマンド受信待ち状態である。なお、本実施形態では、プロジェクタ200がスタンバイモードに遷移した時点で上記コマンド待ち状態に遷移しているものとする。制御部201は通信部204を介して探索コマンドを受信すると、処理をS412へ進める。
S412では、制御部201は、受信したデータをRAM202へ書き出し、受信したデータに含まれる送信元のIPアドレス、ポート番号等を返信先として、自身が存在する旨の応答情報を通信部204を介してスマートフォン100へ返信する。
S413では、制御部201は状態情報の要求コマンド待ち状態となり、要求コマンドを受信すると、処理をS414に進める。
S414では、制御部201は通信部204を介して図6に示すデータをスマートフォン100へ送信する。図6はS414においてスマートフォン100へ送信されるデータの構造を例示している。D600はUDPにおけるデータ構造を示しており、D601からD604はプロジェクタ200の状態情報などを示している。D601は機種タイプを示す情報であり、例えば、投影機能かつ照明機能有り、投影機能のみ有り、照明機能のみ有りなどを示すことが可能なデータ部である。D602は動作モードを示す情報であり、例えば、投影モード、照明モード、スタンバイモードなどを示すことが可能なデータ部である。D603は動作状態を示す情報であり、例えば、投影オン、投影オフ、照明オン、照明オフなど、各動作モードにおけるより詳細な状態を示すことが可能なデータ部である。投影オンとは投影モードにおいて画像データを投影している状態であり、照明オンとは光源223から照射される光を拡散した状態のことである。また、投影オフおよび照明オフとはそれぞれ投影モードおよび照明モードにおいて光源を制御し、光の照射を停止している状態のことである。D604はプロジェクタ200の名称を示す情報であり、ユーザにより予め設定された個別の名称を示すことが可能なデータ部である。上述のデータ構造に併せて、プロジェクタ200の制御部201はRAM202、ROM203から各種情報を読み出し、データをセットして通信部204を介してスマートフォン100へ送信する。
次に、図7を参照して、スマートフォン100による探索後のUI画面の表示例について説明する。
まず、図7(a)~(c)の共通部分について説明する。図7の7001は名称表示欄、7002は動作モードを示すモード表示欄、7003はユーザが探索開始を指示するためのボタンアイコンである。名称表示欄7001にはプロジェクタ200から送信される名称情報が表示される。モード表示欄7002には各動作モードに対応する画像アイコンが表示される。図7は6台のプロジェクタ200A~200Fを探索した場合の表示例を示している。プロジェクタ200Aから名称「AAA」、動作モード「照明」を受信した場合、「照明」に対応した画像アイコン7002aをモード表示欄7002へ表示する。他のケースとしてプロジェクタ200Cから名称「CCC」、動作モード「投影」を受信した場合、「投影」に対応した画像アイコン7002bをモード表示欄7002へ表示する。プロジェクタ200Fから名称「FFF」、動作モード「スタンバイ」を受信した場合、「スタンバイ」に対応した画像アイコン7002cをモード表示欄7002へ表示する。なお、ここで説明したスマートフォン100によるプロジェクタの探索はユーザによる探索開始指示に応じて行っているが、例えばスマートフォン100のアプリケーション起動中はプログラムが自動的に定期探索を行い、その結果を適宜UI画面に反映してもよい。
ここでプロジェクタ200から受信した情報に応じてスマートフォン100の表示部106へ表示するUI画面の表示形態を説明する。
図7(a)は、図6のD603に対応する動作状態を示す情報を反映したUI画面の例である。モード表示欄7002には名称「CCC」および「DDD」の動作モードに対応する画像アイコンがグレーアウトした状態で識別可能に表示されており、各プロジェクタ200C、200Dの動作状態が投影オフ、照明オフであることを提示している。名称「AAA」および「BBB」の動作モードに対応する画像アイコンはグレーアウトされていないので、各プロジェクタ200A、200Bの動作状態が投影オン、照明オンであることを提示している。このUI画面によって、各プロジェクタが投影機能により動作している状態及び照明機能により動作している状態のうちのいずれの動作状態であるかが代替的に提示される。
図7(b)は、図6のD601に対応する機種タイプを示す情報を反映したUI画面の例である。モード表示欄7002における、画像アイコン7002aは照明機能を有することを提示しており、画像アイコン7002bは投影機能を有することを提示している。モード表示欄7002において、名称「AAA」および「BBB」のプロジェクタ200A、200Bはいずれも機種タイプが「投影機能かつ照明機能有り」であるため、モード表示欄7002には画像アイコン7002a、7002bが表示される。また、動作モードが「投影モード」ではない場合は投影モードに対応する画像アイコン7002bがグレーアウトされ、「照明モード」ではない場合は照明モードに対応する画像アイコン7002aがグレーアウトされた状態でそれぞれ識別可能に表示される。
図7(c)は、図6のD602に対応する動作モードを示す情報に基づいて探索したプロジェクタを動作モードごとにソートし並べ替えた場合のUI画面の例である。図7(c)では投影モード、照明モード、スタンバイモードの順番で先頭からソートされている。モード表示欄7002には、名称「AAA」、「DDD」および「EEE」のプロジェクタ200A、200Dおよび200Eは投影モードに対応する画像アイコン7002bが提示されている。また、名称「BBB」および「CCC」のプロジェクタ200Bおよび200Cは照明モードに対応する画像アイコン7002aが提示されている。また、名称「FFF」のプロジェクタ200Fはスタンバイモードに対応する画像アイコン7002cが提示されている。
以上の図7(a)~(c)に示す画面は、ユーザ操作により切り替え可能としてもよいし、少なくとも1つの画面のみを採用してもよい。また、図7(a)~(c)に表示される項目を組み合わせて、1つの画面に表示してもよい。また、プロジェクタとの接続履歴や、接続日時、接続回数等を元に最も直近に接続したプロジェクタから順にソートして提示、または接続回数の多いプロジェクタから順にソートして所定の順序にソートして提示してもよい。
なお、図示していないが、意図しない動作モードのプロジェクタへの接続を回避するため、特定の動作モード(例えば、照明モード)のプロジェクタを非表示としてもよい。この場合、図7のUI画面においてユーザが選択可能なプロジェクタの候補から除外するように制御すればよい。ユーザはUI画面にリスト表示されたプロジェクタのいずれかを選択すると、制御部101は、選択されたプロジェクタとの接続を確立し、接続されたプロジェクタに画像データを転送することで、画像データの投影が行える。
以上のように、プロジェクタ200から受信した機能情報に応じてUI画面の表示を制御することで、探索されたプロジェクタの動作状態を提示することができ、意図しない動作モードのプロジェクタへ誤って接続してしまう不都合を低減することができる。
[実施形態2]次に、実施形態2について説明する。
上述した実施形態1では、プロジェクタの動作状態を動作モードに対応する画像アイコンにより表示する例を説明したが、本実施形態では、ユーザが接続したいプロジェクタを選択した後にUI画面でプロジェクタの動作モードを通知する例を説明する。なお、以下では、実施形態1と異なる点を中心に説明する。
図8は、スマートフォン100がプロジェクタ200を探索した後の制御部101によるUI画面の表示制御処理のシーケンスを示している。
ユーザがスマートフォン100の表示部106をタッチ操作することで、接続したいプロジェクタが選択されると処理を開始する。
S801では、制御部101は、表示部106へのユーザ操作により操作部105を介してプロジェクタを選択するための操作信号を受信すると、処理をS802に進める。
S802では、制御部101は、選択されたプロジェクタの動作モードを示す情報をRAM102から読み出し、動作モードを示す情報が照明モードであるか判定する。この情報はプロジェクタ探索時に通信部104から受信したタイミングで制御部101がRAM102に書き出してあるものとする。制御部101は、動作モードを示す情報が照明モードであると判定した場合、処理をS803に進める。
S803では、制御部101は、図9に示すようなユーザに接続確認を促すためのUIデータ9004をROM103から読み出し、UI画面として表示部106に表示するよう表示制御部107を制御する。図9に示すUI画面には、ユーザに接続を再確認する旨の文字列および画像アイコンを含むUIデータ9004が表示され、「はい」、「いいえ」の選択肢を提示している。ユーザにより、「はい」が押下された場合は、制御部101は選択されたプロジェクタへの接続処理を開始し、プロジェクタ200は動作モードを照明モードから投影モードに遷移し、スマートフォン100から転送される画像データを表示可能な状態となる。「いいえ」が押下された場合は、接続処理を行わず、再探索した結果のUI画面の表示状態に移行してもよい。制御部101は、S802にて選択されたプロジェクタの動作モードが照明モードでないと判定した場合は、図9に示すUI画面は表示せず、接続処理を開始する。
以上のように、選択されたプロジェクタの動作モードに応じてUI画面を表示するように制御することで、意図しない状態のプロジェクタへ誤って接続してしまう不都合を低減することができる。
[実施形態3]以下、実施形態3について説明する。
実施形態2では、選択されたプロジェクタの動作モードに応じてユーザに確認を促すUI画面を表示する例を説明したが、本実施形態では接続後にもUI画面を表示して動作モードを通知する例を説明する。なお、以下では、実施形態1と異なる点を中心に説明する。
本実施形態のスマートフォン100およびプロジェクタ200の構成は図2と同様である。
図10(a)、(b)は、ユーザがUI画面を介して接続したいプロジェクタを選択した後の制御部101によるUI画面の表示制御処理のシーケンスを示している。
S1001では、制御部101は、表示部106へのユーザ操作により操作部105を介してプロジェクタを選択するための操作信号を受信すると、処理をS1002に進める。
S1002では、制御部101は、通信部104を介して選択されたプロジェクへの接続処理及び画像データの送信を開始する。
S1003では、制御部101は、ROM103から接続キャンセルの画像アイコンデータを読み出し、UI画面を表示部106に表示するよう表示制御部107を制御する。図11は接続キャンセルを行うためのUI画面の表示例を示し、「接続キャンセル」の選択肢1115が提示されている。
S1004では、制御部101は、所定時間にタイマーをセットし、制御部内の不図示の割り込み制御ブロックにおいて割り込み許可処理を実行する。この割り込み許可処理について図10(b)を用いて説明する。割り込み許可処理が開始されると、内部の割り込み制御ブロックから信号が出力される。S1010では、制御部101は、タイマー228により所定時間が経過したか判定し、所定時間が経過するまで、S1011およびS1012の処理をスキップしてS1005に処理を進める。S1011では、制御部101は、接続キャンセルを受け付けるUI画面を消去するよう表示制御部107を制御する。S1012では、制御部101は、内部の割り込み制御ブロックに割り込み禁止信号を出力し、S1005に処理を進める。
図10(a)に戻り、S1005では、制御部101は、ユーザ操作により操作部105を介して接続キャンセルの操作信号が入力されたか判定する。制御部101は、接続キャンセルがタッチされたと判定した場合は処理をS1006へ進め、そうでない場合は処理をS1007に進める。
S1006では、制御部101は、通信部104を介して照明モードに遷移するコマンドを送信する。
S1007では、制御部101は、割り込み許可処理により接続キャンセルのためのUI画面が既に消去されたか否かを判定し、消去されていないと判定した場合は処理をS1005へ戻し、消去されたと判定した場合は処理を終了する。
S1008では、制御部101は、通信部104を介して照度復帰コマンドを送信する。S1009では、制御部101は、通信部104を介して画像データの転送を停止すると共に、接続解除コマンドを送信して処理を終了する。なお、S1008ではスマートフォン100からプロジェクタ200に対し、照度を復帰するよう制御しているが、プロジェクタ200が自ら照度を以前の状態に復帰させてもよい。例えばプロジェクタ200が照明モードから投影モードに遷移する場合、遷移前の照度情報をROM203に記憶し、再度照明モードへ復帰する際にROM203から照度情報を読み出し自ら光源223を設定してもよい。
S1009では、制御部101は、通信部104を介して画像データの転送を停止すると共に、接続解除コマンドを送信して処理を終了する。
次に、図10(c)を用いて、ユーザがUI画面を介して接続したいプロジェクタを選択した後のプロジェクタの制御部201による制御処理のシーケンスを示している。
S1101では、制御部201は、スマートフォン100から接続確立要求を受信したことに応じてスマートフォン100との接続を確立する。
S1102では、制御部201は、現時点で設定されている照度に関するパラメータをROM203へ書き込む。
S1103では、制御部201は、光源223からの拡散光の出力を停止し、投影部225から投影光を出力するように光源制御部224および投影制御部226を制御して、照明モードから投影モードへ動作状態を変更する。
S1104では、制御部201は、通信部204を介して受信したスマートフォン100からの画像データを投影するよう、画像処理部212および液晶駆動部222を制御し、S1105にてコマンド受信待ち状態に移行する。S1105で、制御部201はスマートフォン100から通信部204を介してコマンドを受信すると、処理をS1106に進める。
S1106では、制御部201は、スマートフォン100から受信したデータに基づいてコマンド種別を判定し、照明モード遷移コマンドであると判定した場合は処理をS1107へ進め、そうでないと判定した場合は処理をS1108へ進める。
S1107では、制御部201は、スマートフォン100の各ブロックに対し照明モードに遷移するために必要な制御信号を送出した後、S1105のコマンド受信待ち状態に戻る。
S1108では、制御部201は、スマートフォン100から受信したデータに基づいてコマンド種別を判定し、照度復帰コマンドであると判定した場合は処理をS1109へ進め、そうでないと判定した場合は処理をS1110へ進める。
S1109では、制御部201は、ROM203に書き込んだ照度に関するパラメータをRAM202へ読み出し、読み出した照度に基づいて光源制御部224を制御した後、S1105のコマンド受信待ち状態に戻る。
S1110では、制御部201は、スマートフォン100から受信したデータに基づいてコマンド種別を判定し、接続解除コマンドであると判定した場合は処理をS1111へ進め、そうでない場合はS1105のコマンド受信待ち状態に戻る。
S1111では、制御部201は、通信部204を制御してスマートフォン100との接続を切断する処理を行い、処理を終了する。
以上のように、照明モードのプロジェクタへ接続した後に接続キャンセルを行うためのUI画面を表示することで、照明モードから投影モードに切り替えたことにより及ぼす影響を極力早い段階で抑制することが可能となる。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。